JP3690965B2 - 高所作業車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、起伏自在なブームの先端に作業台を取り付けて構成される高所作業車に関し、さらに詳しくは、この作業台をブームの起伏に拘わらず常に水平に保持するためのレベリング機構を有した高所作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】
高所作業車は、車体上に水平旋回自在に設けられた旋回台に起伏自在にブームを取り付け、このブームの先端に作業者搭乗用の作業台を取り付けて構成され、ブームの旋回、起伏および伸縮作動等を行わせて作業者が搭乗した作業台を所望高所に移動させ、作業者による高所での作業を可能とするように構成されている。このような高所作業車は、例えば、実公平7−41756号に開示されている。この高所作業車においては、ブームの起伏作動に拘わらず作業台を常に水平にするためレベリング機構が設けられる。このようなレベリング機構としては、ブーム先端部と作業台(もしくは作業台支持部材)との間に上部レベリングシリンダを設け、ブーム基端部と旋回台との間に下部レベリングシリンダを設け、両レベリングシリンダのボトム側油室同士を接続するとともにロッド側油室同士を接続して構成されている。
【0003】
上述したような従来の高所作業車においては、ブームの基端部と旋回台との間に設けられた下部レベリングシリンダは、旋回台を構成するブーム支持プレートの側面に取り付けられるように構成されていた。このような従来の下部レベリングシリンダ配設構造の場合には、下部レベリングシリンダの基端部をブーム支持プレートの側面にピン結合(枢結)し、下部レベリングシリンダの先端部はブームに設けた延出ブラケットにピン結合するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように下部レベリングシリンダをブーム支持プレートの側面に配設する場合、下部レベリングシリンダはブーム側面に対して少なくともブーム支持プレートの厚さ分だけ幅方向外側に位置するため、延出ブラケットをブーム側面から幅方向外側(ブーム側面に垂直で外側に延びる方向)に大きく突出させる必要がある。ここで、下部レベリングシリンダに作用する力は延出ブラケットに曲げ力として作用するのであるが、上記のように延出ブラケットがブーム側面から幅方向外側に突出する寸法が大きいために延出ブラケットに作用する曲げ応力が大きくなり、延出ブラケットの強度を大きくする必要があるという問題がある。
【0005】
また、下部レベリングシリンダをブーム支持プレートの側面に配設することにより、旋回台全体としての幅方向寸法が大きくなり、旋回台の側面に工具箱等を配設する場合にその配設寸法が制約されるという問題がある。さらに、上記公告公報に開示の延出ブラケットは、ブームの起伏位置によっては側面視においてブーム支持プレートと重なるようになっているため、このときにブーム支持プレートとの干渉を避けるためブーム支持プレート上にオーバーハングするように形成されている。このようなオーバーハング形状とすれば、下部レベリングシリンダからの力に対する延出ブラケットの強度確保が難しいという問題がある。
【0006】
更に、上記構成では、旋回台(ブーム支持プレート)に枢着されたブームの起伏支点と、下部レベリングシリンダとブームとの枢着支点と、下部レベリングシリンダとブーム支持プレートとの枢着支点との三支点間の関係をコンパクトにでき下部レベリングシリンダを短尺化できるが、その反面、これら三支点間のリンク比が小さくなりすぎてブームの起伏動作に伴う下部レベリングシリンダの動作の追随性が不正確となり、上部レベリングシリンダによる作業台のレベリング制御が不正確となる虞れがある。
【0007】
本発明は、上述したような問題に鑑みたもので、ブームの基端部と車体上に設けられた旋回台とを連結する下部レベリングシリンダの取付け構成を改良した高所作業車を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明においては、車体上に旋回自在に設けられた旋回台にブームの基端部を起伏自在に枢着し、このブームの先端部に垂直面内において揺動自在に作業台支持部材を配設し、この作業台支持部材に作業台を水平旋回自在に取り付け、ブーム先端部と作業台支持部材との間およびブーム基端部と旋回台との間に上部及び下部レベリングシリンダを配設してなるレベリング機構を備えて高所作業車が構成される。そして、旋回台は、水平旋回される台部と、この台部に立設されてブームの基端部を挟持して起伏自在に支持する左右一対のブーム支持プレートとを有して構成され、下部レベリングシリンダの一端をブーム基端部の側面に枢結し下部レベリングシリンダの他端をブーム支持プレートの前端面に前方に突出して取り付けられたシリンダ支持ブラケットに枢結しており、下部レベリングシリンダが側面視においてブームの全起伏範囲内でブーム支持プレートと重ならずブーム支持プレートの前端面の前方側に位置して設けられている
【0009】
このようにブームがどのような起伏位置にあっても側面視において下部レベリングシリンダ全体がブーム支持プレートと重なることがないので、下部レベリングシリンダの一端とブーム基端部との枢結部は従来におけるようにブーム外側面から幅方向に延出して設けられる延出ブラケットを不要とし、下部レベリングシリンダをブーム側面に近接して配設することができる。これにより、下部レベリングシリンダの一端とブーム基端部との枢結部の構成を簡単で且つ大きな強度を有する構成とすることができる。
【0010】
また、下部レベリングシリンダの一端とブーム基端部との枢結部をブームと旋回台(ブーム支持プレート)との枢結部から離して位置させ、旋回台(ブーム支持プレート)に枢着されたブームの起伏支点と、下部レベリングシリンダとブームとの枢着支点と、下部レベリングシリンダとブーム支持プレート(シリンダ支持ブラケット)との枢着支点との三支点間の関係を適切に設定し、ブームの起伏動作に伴う下部レベリングシリンダの動作の追随性を適切且つ正確となるようにすることが容易である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明の高所作業車は、図1に示すように、車体1の前部に運転キャビン2を有し、車輪3a,3bによって走行移動が可能なトラック車両をベースとして構成される。車体1上には旋回台4が水平旋回自在に搭載されている。この旋回台4は、水平旋回自在に配設された台部5と、この台部5に所定の間隔を有して並行に立設された左右一対のブーム支持プレート6とを有する。なお、台部5は旋回用油圧モータ(図示せず)により旋回駆動され、旋回台4が水平旋回駆動される。
【0012】
これら左右一対の支持ブラケット6間にはブーム7の基端ブーム部材7aが入り込んで挟持され、枢結ピン8により起伏動自在に枢結支持されている。ブーム7は、入れ子式に構成された基端ブーム部材7a、中間ブーム部材7b及び先端ブーム部材7cから構成され、内蔵の伸縮シリンダ(図示せず)によって伸縮動作される。また、基端ブーム部材7aとブーム支持プレート6との間に配設された起伏シリンダ9によってブーム7が起伏動される。
【0013】
ブーム7の先端部には垂直面内で揺動自在となって垂直ポスト(作業台支持部材)10が取り付けられ、この垂直ポスト10に水平旋回(首振り)自在に作業台11が取付けられている。この垂直ポスト10には、レベリング機構を構成する上部レベリングシリンダ12が取り付けられ、後述するようにブーム7の起伏に拘わらず作業台11が常時水平に保持される。なお、垂直ポスト10の上端にはクレーン装置13が設けられており、車体1の前後左右には高所作業時に車体1を持ち上げて支持するアウトリガジャッキ14が配設されている。
【0014】
レベリング機構を構成する下部レベリングシリンダ20は、図示のように、旋回台4を構成するブーム支持プレート6と基端ブーム部材7aの間に配設されており、ブーム7の起伏動に応じて伸縮作動される。上部および下部レベリングシリンダ12,20のボトム側油室同士が油圧ホースなどで繋がれるとともにロッド側油室同士も繋がれており、ブーム7の起伏動に応じて下部レベリングシリンダ20が伸縮されると、上部レベリングシリンダ12も伸縮動されて垂直ポスト10が常に垂直になるように揺動される。この結果、作業台11は常に水平状態で保持される。
【0015】
このようなレベリング機構を構成させるため、上部レベリングシリンダ12、先端ブーム部材7cおよび垂直ポスト10との枢結点により形成される三角形と、下部レベリングシリンダ20、基端ブーム部材7aおよびブーム支持プレート6との枢結点により形成される三角形とを互いに相似形としている。
【0016】
次に、図1に示す下部レベリングシリンダ12の具体的な取付け構成を図2に示す一部拡大斜視図を併用して説明する。下部レベリングシリンダ20は、シリンダチューブ21とピストンロッド22から構成される。シリンダチューブ21の基端部が、ピン21aにより、ブーム支持プレート6の前端面に前方に突出して結合配設された基端側シリンダ支持ブラケット23にピン21aにより枢結されている。また、ピストンロッド22の先端部が、ピン22aにより、基端ブーム部材7aの側面に直接枢結されている。
【0017】
以上の説明および図面から明らかなように、下部レベリングシリンダ20は、従来のようにブーム支持プレート6の側面に設けるのではなく、ブーム支持プレート6の前端面6aの前方側に配設している。このため、下部レベリングシリンダ20の配設位置はブーム支持プレート6に影響されることがなく、図2からよく分かるように、基端ブーム部材7aに近接して配設することができる。従って、旋回台4におけるブーム支持プレート6の横幅寸法を小さくすることができ、隣接する他の部材の配設空間を大きくすることができる。また、下部レベリングシリンダ20のピストンロッド22の先端がピン22aにより基端ブーム7aの側面に直接枢着されるので、この部分の構造が簡単で且つ高い強度が得られる。
【0018】
更に、上記構成の場合には、ブーム支持プレート6に枢着されたブーム7の起伏支点と、下部レベリングシリンダ20とブーム7との枢着支点と、下部レベリングシリンダ20とブーム支持プレート6との枢着支点との三支点間の寸法関係を大きくとることができ、起伏シリンダ9によるブーム7の起伏動作に伴うこの下部レベリングシリンダ20の動作の追随性を適切に設定することができる。
【0019】
次に、この発明に類似の実施態様である下部レベリングシリンダ120のブーム7およびブーム支持プレート6に対する取付け構成について図3を参照して説明する。この構造では、車体1に旋回台104が水平旋回自在に配設されているが、旋回台104は、水平旋回する台部105と、この台部105の上に並行に立設された左右一対のブーム支持プレート106とから構成される。ブーム支持プレート106には枢結ピン108により起伏自在にブーム7を構成する基端ブーム部材107aが取り付けられている。
【0020】
下部レベリングシリンダ120はシリンダチューブ121とピストンロッド122とから構成され、図示のようにブーム支持プレート106の側面外側に沿って配設されている。シリンダチューブ121の基端部がピン121aによりブーム支持プレート6の側面に枢結され、ピストンロッド122の先端部がピン122aにより、基端ブーム部材7aの側面に固設された先端側シリンダ支持ブラケット124に枢結されている。このとき、先端側シリンダ支持ブラケット124は、ブーム7の全起伏範囲内においてブーム支持プレート106と側面視において重なることが無い位置に配設されている。このため、先端側シリンダ支持ブラケット124と基端ブーム部材7aとの結合強度を十分高くすることができる。
【0021】
なお、図3に示す構成においても、ブーム107の起伏支点と、下部レベリングシリンダ120とブーム107との枢着支点と、下部レベリングシリンダ120とブーム支持プレート106との枢着支点との三支点間の寸法関係を大きくとることができ、ブーム107の起伏動作に伴うこの下部レベリングシリンダ120の動作の追随性を適切に設定することができる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、旋回台が水平旋回される台部ブームの基端部を挟持して起伏自在に支持する左右一対のブーム支持プレートと立設して構成され、下部レベリングシリンダの一端とブーム基端部との枢結部が側面視においてブームの全起伏範囲内でブーム支持プレートの側面と重ならない位置に設けられているので、従来におけるようにブーム支持プレート上にオーバーハングする延出ブラケットが不要であり、下部レベリングシリンダの一端とブーム基端部との枢結部の強度を確保するのが容易である。また、下部レベリングシリンダの一端とブーム基端部との枢結部をブームと旋回台(ブーム支持プレート)との枢結部から離して位置させ、旋回台(ブーム支持プレート)に枢着されたブームの起伏支点と、下部レベリングシリンダとブームとの枢着支点と、下部レベリングシリンダとブーム支持プレートとの枢着支点との三支点間の関係を適切に設定し、ブームの起伏動作に伴う下部レベリングシリンダの動作の追随性を適切且つ正確となるようにすることが容易である。
【0023】
なお、下部レベリングシリンダの他端と支持ブラケットとの枢結部を、ブーム支持プレートの前方端面に前方に突出して取り付けられたシリンダ支持ブラケットに設け、下部レベリングシリンダをブーム支持プレートの前方においてブームの側面に沿って配設するのが好ましい。このようにすれば、下部レベリングシリンダをブーム支持プレートの前方に配設することができ、側面視において下部レベリングシリンダ全体がブーム支持プレートと重なることがなくなるので、下部レベリングシリンダをブーム側面に近接して配設することができる。これにより、下部レベリングシリンダの一端とブーム基端部との枢結部の構成を簡単で且つ大きな強度を有する構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高所作業車の側面図である。
【図2】図1に示すブームの基端部と旋回台との間を連結する下部レベリングシリンダの取付け構成を示す斜視図である。
【図3】本発明に類似の実施形態に係るブームの基端部と旋回台との間を連結する下部レベリングシリンダの取付け構成を示す部分的側面図である。

Claims (1)

  1. 車体上に旋回自在に設けられた旋回台と、前記旋回台に起伏自在に基端部が枢着されたブームと、前記ブームの先端部に垂直面内において揺動自在に配設された作業台支持部材と、前記作業台支持部材に水平旋回自在に取付けられた作業台と、前記ブーム先端部と前記作業台支持部材との間および前記ブーム基端部と前記旋回台との間に配設された上部及び下部レベリングシリンダからなるレベリング機構とを備えた高所作業車において、
    前記旋回台は、水平旋回される台部と、前記台部に立設されて前記ブームの基端部を挟持して起伏自在に支持する左右一対のブーム支持プレートとを有して構成され、
    前記下部レベリングシリンダの一端が、前記ブーム基端部の側面に枢結され、
    前記下部レベリングシリンダの他端が、前記ブーム支持プレートの前端面に前方に突出して取り付けられたシリンダ支持ブラケットに枢結され、
    前記下部レベリングシリンダが、側面視において前記ブームの全起伏範囲内で前記ブーム支持プレートと重ならず前記ブーム支持プレートの前端面の前方側に位置して設けられていることを特徴とする高所作業車。
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