JP2007013962A - 多層帯域通過フィルタ - Google Patents

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Abstract


【課題】 複数の共振器の間の結合を好適に制御する帯域通過フィルタを提供すること。
【解決手段】 第1の共振器(52)と、第2の共振器(54)と、第1の共振器(52)と第2の共振器(54)との間の結合とを有する帯域通過フィルタが提供される。上記結合は、(i)第1の共振器(52)と第2の共振器(54)との間のスペースと、(ii)上記結合に結合されたシャントインダクタンスとの少なくとも1つによって制御され得る。さらに、典型的には、上記帯域通過フィルタの減衰極は、直接結合のキャパシタ(72)によって制御される。
【選択図】図4

Description

本発明の実施形態はフィルタに関し、特に、電気システムにおいて用いられ得るデュプレクサ(duplexer)またはダイプレクサ(diplexer)のような、多層帯域通過フィルタに関する。
近年、携帯電話やワイヤレスLAN(Local Area Network)デバイスのような移動体通信デバイスの小型化において、著しい進歩が成し遂げられてきた。上記の小型化は、組み込まれている様々なコンポーネントを小型化した結果として、成し遂げられた。移動体通信デバイスに組み込まれたコンポーネントの一つは、帯域通過フィルタである。帯域通過フィルタは、特定の帯域の外部にある周波数を有した信号を抑制し、特定の帯域の内部にある周波数を有した信号をわずかに抑制して、または、抑制することなしに、通過させる。帯域通過フィルタは、広範囲にわたって用いられてきた。例えば、帯域通過フィルタは、携帯電話に関してはデュプレクサとダイプレクサとに見出すことができる。帯域通過フィルタはまた、ある周波数帯域において携帯電話のアンテナが受信を行なっている際に、別の周波数帯域で送信を行なうことを可能にし得る。
あるタイプの帯域通過フィルタは、特許文献1の図12に記述されており、ここでは図1によって再現されている。図1を参照すると、帯域通過フィルタは、2つのTEM(Transverse Electromagnetic Mode)共振器によって構成されている。上記共振器は、カスケード接続によって互いが連結されている。各共振器は、高インピーダンスの狭幅伝送線路(narrow transmission line)と低インピーダンスの広幅伝送線路(wider transmission line)とを含んだ伝送線路の対を含む。各共振器の狭幅伝送線路は、対応する共振器の近位端としてみなされ得る。各共振器の近位端は、他の共振器の近位端と接地とに接続される。各共振器の広幅伝送線路は、狭幅伝送線路のいずれよりも低いインピーダンスを有し、対応する共振器の遠位端としてみなされ得る。各共振器の遠位端は「開」であり、一切直流電流が流れ得ない。各共振器の狭幅伝送線路は、他の共振器の狭幅伝送線路に電磁結合され、各共振器の広幅伝送線路は、他の共振器の広幅伝送線路に電磁結合される。各共振器において生成された電磁場は、他の共振器において生成された電磁場と干渉および結合し、「結合」または「電磁結合」として記述され得るものを、共振器の間で生成する。
しかしながら、特許文献1では、各TEMモード共振器の遠位端は、入力と出力と接地とに容量結合されている。構造全体(overall structure)は、大量の容量結合を提供する。ステージ間結合キャパシタが追加され、減衰極周波数と同様に、結合をも制御し得るが、上記構造の全体では、リアクティブ結合(reactive coupling)は、全容量性である。上記結合は全容量性であるため、減衰極を正確に位置付けるのに利用可能な制御は、限定されている。この容量性のリアクティブ結合を緩和するため、共振器の間の線路長が縮小され、伝送特性の減衰極周波数が、第1の伝送線路の線路長と、第2の伝送線路の線路長とを変動させることにより、調整され得る。しかしながら、フォトリソグラフィ技術では、フォトリソグラフィ限界よりも近くに直線を配置することができないため、今日では一般に、リアクティブ結合の超過容量を緩和させるためには、高々0.2mmまでしか接近させることが出来ない。また、線路間の距離によって、伝送線路の偶数モードインピーダンス比と奇数モードインピーダンス比とを調整することにより、結合の次数が変化し得る。それにも関わらず、これまでのところ、共振器の間の線路長の縮小のみが試みられている。
米国特許第6,020,799号明細書
(発明の要約)
本発明の第1の局面により、帯域通過フィルタは、第1の共振器と第2の共振器とを含み得る。第1の共振器と第2の共振器との間の結合は、(i)第1の共振器と第2の共振器との間のスペースと、(ii)上記結合に結合されたシャントインダクタンス(shunt inductance)との少なくとも1つによって制御され得る。
本発明の第2の局面により、フィルタは、周波数帯域を通過させるフィルタ手段を含み得る。上記フィルタ手段は、第1の共振手段と第2の共振手段とを含み得る。上記フィルタはまた、第1の共振手段と第2の共振手段との間の結合手段を含み得る。上記結合手段は、(i)第1の共振手段と第2の共振手段との間のスペースと、(ii)上記結合手段に結合されたシャントインダクタンス手段との少なくとも1つによって制御され得る。
本発明は、さらに以下の手段を提供する。
(項目1)
第1の共振器と、
第2の共振器と、
該第1の共振器と該第2の共振器との間の結合と
を含み、該結合は、
(i)該第1および該第2の共振器の間のスペースと、
(ii)該結合に結合されたシャントインダクタンスと
の少なくとも1つによって制御される、帯域通過フィルタ。
(項目2)
前記第1の共振器が前記シャントインダクタンスに結合された第1の端部を有し、
前記第2の共振器が該シャントインダクタンスに結合された第1の端部を有し、
該シャントインダクタンスが、
(i)該第1の共振器の該第1の端部および該第2の共振器の該第1の端部と、
(ii)システム接地と
の間のコンダクタを含む、項目1に記載の帯域通過フィルタ。
(項目3)
前記コンダクタが、(a)ビアと、(b)物理的インダクタンスとの少なくとも1つを含む、項目2に記載の帯域通過フィルタ。
(項目4)
前記帯域通過フィルタの減衰が、直接結合キャパシタによって制御される、項目1に記載の帯域通過フィルタ。
(項目5)
前記フィルタが、積層誘電体フィルタを含む、項目1に記載の帯域通過フィルタ。
(項目6)
前記第1の共振器が第1のTEM共振器を含み、
前記第2の共振器が第2のTEM共振器を含み、
該第1の共振器の前記第1の端部が、該第2の共振器の前記第1の端部に結合されている、項目2に記載の帯域通過フィルタ。
(項目7)
前記コンダクタが、(a)複数のビアと、(b)物理的インダクタンスとの少なくとも1つを含む、項目2に記載の帯域通過フィルタ。
(項目8)
所定の周波数帯内の信号を通過させるフィルタ手段と、第1の共振手段と第2の共振手段とを有するフィルタ手段と、
該第1の共振手段と該第2の共振手段との間の結合手段と
を含み、該結合手段が、
(i)該第1の共振手段と該第2の共振手段との間のスペースと、
(ii)該結合手段に結合されたシャントインダクタンス手段と
の少なくとも1つによって制御される、フィルタ。
(項目9)
前記第1の共振手段が前記シャントインダクタンス手段に結合された第1の端部を有し、
前記第2の共振手段が該シャントインダクタンス手段に結合された第1の端部を有し、
該シャントインダクタンス手段が、
(i)該第1の共振手段の該第1の端部および該第2の共振手段の該第1の端部と、
(ii)システム設置手段と
の間のコンダクタ手段を含む、項目8に記載のフィルタ。
(項目10)
前記コンダクタ手段が、(i)ビア手段と、(ii)物理的インダクタンス手段との少なくとも1つを含む、項目9に記載のフィルタ。
(項目11)
前記フィルタの減衰が、直接結合容量手段によって制御される、項目8に記載のフィルタ。
(項目12)
前記フィルタが、積層誘電体フィルタを含む、項目8に記載のフィルタ。
(項目13)
前記第1の共振手段が第1のTEM共振器を含み、
前記第2の共振手段が第2のTEM共振器を含み、
該第1の共振手段の前記第1の端部が、該第2の共振手段の前記第1の端部に連結されている、項目9に記載のフィルタ。
(項目14)
前記コンダクタ手段が、(a)複数のビア手段と、(b)物理的インダクタンス手段との少なくとも1つを含む、項目9に記載のフィルタ。
(例示的な実施形態についての詳細な記述)
単一の多層体(multilayer body)に組み込まれ得る1つ以上の受動素子を含んだ通信デバイスに対する需要が存在する。帯域通過フィルタ(「BPF」)の内部のキャパシタやインダクタのような受動素子のリアクタンスを調整することにより、BPFの減衰極は、より正確かつ容易に位置付けされ得る。単一の多層体は、1つ以上のビアを介して連結され得るいくつかの端子を有し得るが、大きな終端電極を必要としない。ビアインダクタンスの一部がBPFの電気性能に対して感応し得ることは、考慮すべきことである。
図1は、特許文献1に記述されているよく知られた実施による、積層誘電体BPF構造についての透視分解立体図である。積層誘電体BPF構造は、7Ωから35Ωの範囲で実現され得る偶数モードのインピーダンスZeを有する。一般に、フォトリソグラフィ限界により、0.2mmよりも狭い線路幅または間隔、もしくは、2mmよりも広い線路幅または間隔によって線路を実装することはできない。このため、各共振器の伝送線路の間での偶数モードのインピーダンスに関する最小のステップ比Keは、0.2である。さらに、Keが大きい場合、共振器の長さは短くなり得ないため、適切なKeの範囲が存在し得る。上記範囲はストリップ線路に関係し、好ましくは0.2から0.8、さらに好ましくは、0.4から0.6である。したがって、偶数モードのインピーダンスが7Ωのときは、偶/奇数モードのインピーダンス比Pは約1.4またはそれ以下で実現され、20Ωのときは1.9以下で実現され、35Ωのときは2.2以下で実現され得る。
図1の積層誘電体BPF構造は、複数の厚さの誘電体シート10a〜10eを有し、その上にデバイスが実装される。誘電体シート10aは、伝送線路17aと17bとして実装された一対のストリップ線路共振器を含む。第1の伝送線路17aは、ストリップ線路共振器の電極11aを有し、第2の伝送線路17bは、ストリップ線路共振器の電極11bを有する。第1の伝送線路17aおよび第2の伝送線路17bは、共通の接地電極16を共有する。第1の伝送線路17aおよび17bは、高特性インピーダンスを有し、一つの端部に接地される。第2の伝送線路18aおよび18bは、低特性インピーダンスを有し、一つの端部において開である。結合容量(Cc)28(図2には図示されず)は、結合容量の電極20と、ストリップ線路共振器の電極11aおよび11bとの間に形成される。追加的に、負荷容量(C)26および27(図2に図示されている)は、負荷容量の電極19とストリップ線路共振器の電極11aおよび11bとの間に形成される。このようにして、積層誘電体BPFが、ストリップ線路共振器の電極11aと11bとの間に実装される。
積層BPF構造は、共振構造内に2個のTEMモードの共振器を有し、上記共振器の全線路長は、1/4波長よりも短い。第1の伝送線路(すなわち、比較的高いインピーダンスを有する狭幅伝送線路)は、第2の伝送線路(すなわち、低いインピーダンスを有する広幅伝送線路)のそれぞれとカスケード接続される。第2の伝送線路の特性インピーダンスは、第1の伝送線路の特性インピーダンスよりも低い。第1の伝送線路の各々は、近位端に接地され、第2の伝送線路の各々は、遠位端において開である。第1の伝送線路は、電磁的に結合され、第2の伝送線路もまた、電磁的に結合される。両場合における電磁結合の量は、迅速に設定される。
誘電体シート10cは、負荷容量電極19を含み、上記負荷容量電極19は、ストリップ線路共振器の電極11aおよび11bを有する負荷容量(C)26および27(図2に図示されている)をそれぞれ形成する。誘電体シート10cはまた、容量電極12aを含み、上記容量電極12aは、ストリップ線路共振器の電極11aを有する第1のキャパシタを形成する。また、誘電体シート10cは、容量電極12bを含み、上記容量電極12bは、ストリップ線路共振器の電極11bを有する第2のキャパシタを形成する。誘電体シート10bは、入力端子14aおよび出力端子14bそれぞれと、接地端子15aおよび15bとを含む。
結合容量(Cc)28(図2に図示されている)と負荷容量(C)26および27(図2に図示されている)との組み合わせにより、偶/奇数モードのインピーダンス比(P,P)を調整することが可能になる。これにより、減衰極が通過帯域の周辺に設定される。誘電体シート10bおよび誘電体シート10dは、シールド電極13aおよび13bによってそれぞれカバーされる。共振器の電極16と、負荷容量の端部19と、I/O端子12aおよび12bとは、大きな電極15d,15c,14aおよび14bをそれぞれ用いて側終端(side terinate)され得る。電極の面積が比較的大きいため、そのような電極によるインダクタンス効果は無視できる。
2個のTEMモードの共振器は、別個の結合手段を介して容量結合され、その結果、フィルタの通過帯域の近辺で減衰極が生成され得る。負荷容量(C)26,27(図2に図示されている)は、ストリップ線路共振器の電極11aおよび11bに対して並列である。
P1とP2の関係を設定することにより、特定の周波数において、減衰極が自由に形成され得る。しかしながら、TEMモードの共振器の開端部は、シャント負荷キャパシタを用いて接地される。TEMモードの共振器と入力端子および出力端子とは、容量結合される。伝送特性の減衰極周波数は、第1の伝送線路の線路長と第2の伝送線路の線路長とを変動させることにより、調整され得る。直線間の距離を設定することによって伝送線路の偶数モードのインピーダンス比と奇数モードのインピーダンス比とを調整することにより、結合の次数が変化し得る。図2に示されているように、減衰極周波数と同様に結合を制御するため、ステージ間結合容量(Cc)28が追加される。
しかしながら、この設計に関する問題の一つは、減衰極が通過帯域近辺で生成され得るにも関らず、減衰極が通過帯域の両側で提供され得ないということである。通過帯域の両側における減衰極を有するフィルタは、帯域外周波数の減衰を同時に増加させることができる。このことは、多くのフィルタアプリケーションに対して所望され得る。
また、図1に示される従来の設計では、減衰極は、伝送線路インピーダンス、負荷キャパシタ、および内部結合キャパシタについての複雑な関数となるため、所望の周波数と所望の共振器結合(すなわち、中心周波数の一端から3dB低下した所望のフィルタ帯域幅)によって減衰極を実現することは困難である。入力結合キャパシタと出力結合キャパシタ(図2に示されているようなキャパシタ23および24。図1におけるストリップ線路共振器の電極11aおよび11b、ならびに、容量電極12aおよび12bのそれぞれの間に配置される)、図2に示されているようなステージ間結合容量(Cc)28、図2に示されているような負荷容量(C)26および27は、全て同一の層の上に存在するため、大きな入力結合キャパシタ23と大きな出力結合キャパシタ24とを必要とする、広帯域のフィルタを設計することは、困難である。さらに、入力結合キャパシタ23および出力結合キャパシタ24、ステージ間容量(Cc)28、負荷容量(CL)26および27は、全て同一の層の上に存在するため、少なくともx−y次元の平面に関して小型のBPFを設計することは困難である。少なくともこれらの理由のために、図1に示されているようなストリップ線路共振器のBPFは、広帯域(すなわち、大きな帯域幅)を必要とするフィルタに対しては、適切ではない。
図1のBPF構造に関する別の問題は、終端電極のサイズと配置についての問題である。通信デバイスの小型化は、単一の多層体に組み込まれる1つ以上の受動素子を必要とする。より優れた方法は、1つ以上のビアを介して個々のコンポーネントに連結された端子を(例えば大きな側終端端子の代わりに)有することにより、上記端子がデバイスの底面に配置されるようにする。そのような改良においてビアが使用される場合、ビアインダクタンスの一部がBPFの電気性能に対して感応し得ることは、考慮すべきことである。
図2は、図1の誘電体BPF構造の等価回路を示している。図2に示されているように、大きな入力結合キャパシタ23および大きな出力結合キャパシタ24は、入力/出力端子21および22をそれぞれ有する。
図3は、図1および図2に記述された誘電体BPF構造の伝送特性のシュミレーション結果を示す2つのグラフである。図3の上側のグラフは、低−ゼロ減衰極のフィルタに関係し、下側のグラフは、高−ゼロ減衰極のフィルタに関係する。どちらの場合でも、実線は、フィルタの通過帯域の最遠部に減衰極が存在するときの特性を示している。
図4は、本発明の第1の実施形態による、BPFの構成についての透視分解立体図である。図5は、図4の帯域通過フィルタの構成を用いた等価回路を示している。
図4を参照すると、2個の1/4波長の平面型TEMモードストリップ線路共振器52および54が並んで配置され得る。各共振器の一端部は、互いに連結され、ビアインダクタのインダクタンスを介してシステム接地に連結され得る。上記ビアインダクタは、層03のホールを介して、さらに、ホール(hole)56〜60を介して、短い端部116から接地までに実装され得る。共振器52および54の間の電磁結合は、共振器52および54の間のスペースと、ビアインダクタのシャントインダクタンスの値とに依存し得る。このタイプの構造では、ビアインダクタ(層03のホールとホール56〜60とを介して、短い端部116からの位置に実装され得る)のインダクタンスが比較的大きいため、共振器52および54の間の主結合(dominant coupling)は、誘導的になり得る。I/Oポートの間の入力/出力ポート容量は、I/Oキャパシタを用いて形成され、プレート62および74の間と、プレート66および76の間とに実装され得る。直接結合の容量(C)と、共振器52および54の間の誘導性の内部結合とは、BPFの通過帯域の両側で減衰極を提供し得る。これら減衰極の位置は、プレート72とI/O電極62および66の間に実装され得る直接結合の容量(C)の値を変化させることにより、制御され得る。直接結合の容量(C)は、内部結合に対する影響をなんら有さない。
プレート74と76との間にそれぞれ実装され得るシャント負荷キャパシタCl1およびCl2と接地プレート78とは、別々の誘電体シートの上に形成され、BPFのシステム接地78を用いて容量が形成され得る。プレート74および76によってシャント負荷キャパシタCl1およびCl2がそれぞれ形成され、接地78は、ビアインダクタンスを介して共振器の開端部に連結され得る。上記ビアインダクタンスは、ホール82〜88を介して実装され、層03のホールを介して遠位端110および112に続いている。負荷キャパシタCl1およびCl2は、所望の中心周波数の共振器長さを縮小する助けとなり得る。共振器長さは、共振器の等価容量と等価インダクタンスとを決定し得る。各共振器は、Lと直列なインダクタンスと並列な容量と、等価であると理解され得る。L1とCl1との直列接続は、実質的には共振器と並列であり、共振器の全共振周波数は、これら受動素子の各々によって影響され得る。共振周波数は、式1/(2π√(LC))によって計算され得る。ここに、LおよびCは、共振環境(resonator environment)における、全インダクタンスと全容量とを表す。上記共振環境は、L1と、シャント負荷キャパシタCl1およびLeと、共振器の内部のインピーダンスおよび内部の容量とを含み、上記全インダクタンスと全容量とは、共振器についての幾何学(長さを含む)によって決定され得る。このようにして、最適な負荷容量が設計され、BPFのサイズを小型化する。
広帯域BPFでは、I/O結合容量は、プレート62とプレート74との間、および、プレート66とプレート76との間に形成され、十分な大きさであり得る。I/O結合容量(プレート62および74ならびにプレート66および76)は、独立な誘電体シートとして図示され、シャント負荷キャパシタ(プレート74および76ならびに接地78)によって容量結合され得る。フィルタの設計要求にしたがい、大きなI/Oキャパシタを設計することが、可能であり得る。I/O結合キャパシタ(プレート62および64ならびにプレート66および76)は、ビアインダクタンスを介し、システム接地のプレート78のI/Oパッド64および68に連結され得る。システム接地のプレート78では、I/Oパッド64および68ならびに接地プレート78は、互いに分離している。
広帯域のフィルタでは、共振器52および54の間の内部結合は、設計要求を満たすのに十分な大きさであり得る。共振器52および54の間の結合は、少なくとも2通りの方法で制御され得る。結合を制御するための一つの方法は、共振器52および54の間のスペースを制御する(すなわち、共振器52および54の間のスペースを縮小することにより、結合を強め、共振器52および54の間のスペースを大きくすることにより、結合を弱める)ことである。しかしながら、工程限界のため、特定の制限以後では、スペースを小さくすることはできない。結合を制御する別の方法は、シャントインダクタンスを用いることである。シャントインダクタンスは、層03の(短い端部116における)ホールとホール56〜60とを介して実装され得る。シャントインダクタンスは、追加的なインダクタンス結合を提供することにより、共振器の内部結合を制御し得る。ビアインダクタのインダクタンスは、層03のホールとホール56〜60とを介して短い端部116から接地までに実装されるとき、層03の(短い端部116における)ホールのビアサイズとホール56〜60のサイズとを変化させることにより、制御され得る。大きなインダクタンスが必要な場合、物理的な直列インダクタンス(図示されず)の一部が、ビアに対して直列で追加され得る。インダクタンスの値は、並列のビア(図示されず)の1つ以上を用いることにより、または、ビアの直径(図示されず)を大きくすることにより、低減され得る。
負荷キャパシタ(例えば、接地78と共にプレート74および76によって形成されたキャパシタ)は、共振器のレベル(図4における層03)の上に配置され、浮動接地34Aに電磁的に連結され得る。上記浮動接地34Aは、ビアインダクタンス(例えば、ホール92〜106を介して実装され得る)の一部によって、システム接地に連結され得る。そのようなビアインダクタンス(図示されず)は、共振器52および54に関する共振器内部結合に感応し得る。ビアインダクタンスの小さな変動は、上部帯域の減衰極の位置と同様に、共振器結合に影響し得る。このため、シャント負荷キャパシタ(プレート74および76を用い得る)は、図4に示されているように構造の底面のレベルに配置され、システム接地の平面78に電磁的に連結され得る。
BPFの構成は、積層された7個の層(図4では層01〜07として識別される)を含み得る。誘電体のシートは、同一の誘電体材料または異なる誘電体材料であり得る。層03とホール56〜60とを介した短い端部116からのビアホールは、層03とホール82〜88とを介した遠位端110および112からのビアホールと同様に、導電体のペーストによって充填され得る。同様に、その他任意のビアホールもまた、導電体のペースト等によって充填され、所望のビアを成立させる。
層01は、ダミーの誘電体シートをBPF構造の最上部に備える。層02は、浮動接地34Aを提供し、層07は、システム接地78を提供し得る。層02は、比較的厚く、2個の接地平面が(層02と層07の上に)存在し得る。上記接地平面は、いくつかのビア(例えばホール96〜106)を介して互いに連結され、BPF構造の適切な接地を維持し得る。ビアホール92〜106は、図4に示されている構造の第1のエッジ(例えばフロントエッジ)に沿ったビアホールを表す。上記構造の第2のエッジ(例えばバックエッジ)に沿って、同様な個数のビアホールが、同様な相互接続ビアを提供する。図4では、そのようなビアは、層02における4個のコーナーホールと層03における4個のコーナーホールとの間を延伸する破線によって示されている。図4はまた、層04,05および06の各々において対応するコーナーホールをも示している。これらコーナーホールは、浮動接地34Aとシステム接地78とのビア相互接続を許容するが、図面では、単純化のため、層03と層07との間には、破線は示されていない。
図4では、その他の破線のビアを表すため、同様な約束事が用いられる。特に、ビアが結合され、そこから下方に向けて延伸するような金属のプレートまたは領域(例えば、層03の上の共振器52および54、ならびに、層05上のI/Oキャパシタのプレート62および66)は、1つ以上の小さな円によって印付けられ、そのような円印は、ビアが結合され、下方に延伸していく位置を示す。下方に延伸するビアは、破線で表され、(図示を簡単にするために)第1のレベルからの下方(すなわち、それらが発出している金属のプレートまたは領域から下方)への延伸のみが図示されている。例えば、破線で示されている3個のビアは、層03上の共振器52および54の3個の円印から、下方に向けて延伸する。共振器52および54の端部116付近の破線のビアは、層03と層04との間に図示されているが、(図示を簡単にするために)層04の下方には図示されていない。しかしながら、層04からビアホール56〜60を介し、層07上のシステム接地78まで上記ビアが続いていることが、理解される。同様に、共振器52および54の端部110および112の付近にある2個の破線のビアは、層03と層04との間に図示されているが、(図示を簡単にするために)層04の下方には図示されていない。しかしながら、層04からビアホール82〜88を介し、層06上の負荷容量74および76まで上記ビアが続いていることが、理解される。その上、層05上のI/Oキャパシタプレート62および66から下方に延伸する2個の破線のビアが層05と層06との間に図示されているが、(図示を簡単にするために)層06の下方には図示されていない。しかしながら、層06からビアホール118および120を介し、層07上のI/Oパッド64および68まで上記ビアが延伸していることが、理解される。破線のビアの印付に関する同様な約束事が、図7〜10に用いられる。
ストリップ線路共振器のBPF(第1の共振器52と第2の共振器54とを含む)は、2個の接地平面の間に配置される。TEM1/4波長共振器(以下では第1の共振器52と第2の共振器54として参照される)のパターンは、層03の誘電体シートの上に配置される。第1の共振器52と第2の共振器54との各々は、電場が比較的大きく、磁場が比較的小さい開端部110と開端部112とを有し、また、磁場が比較的大きく電場が比較的小さい短い端部114および116を有する。全体場(total field)は同じである。共振器52および54の短い端部114および116は、互いに連結され、層03の(短い端部116における)ホールを介し、さらに、ホール56〜60を介して実装され得る、ビアインダクタのインダクタンス(Le)を介して、システム接地78で終端され得る。このことは、層07を参照して以下で記述される。
フィルタはまた、第1の共振器52と第2の共振器54との間に結合を有し得る。第1の共振器52と第2の共振器54との間の結合は、例えば誘導的にシャントされた共振器結合であり得る。上記結合は、電場または磁場あるいは電場と磁場との組み合わせが、第1の共振器52で生成されて第2の共振器54に影響することを許容する。もしくは、電場または磁場あるいは電場と磁場との組み合わせが、第2の共振器54で生成されて第1の共振器52に影響することを許容する。このため、上記結合は、(i)第1の共振器52と第2の共振器54との間のスペース、および、(ii)上記結合に結合された(層03の短い端部116におけるホールを介して、また、ホール56〜60を介して実施される)シャントインダクタンスのうち、少なくとも1つによって、制御され得る。上記結合はまた、第1の共振器52と第2の共振器54との間に結合された容量(例えば、直接結合のキャパシタプレート72と、共振器52および54の短い端部114および116とによって形成され得る、直接結合の容量)によっても制御され得る。以下で記述されるように、必要に応じて、構造インダクタンス(図4には図示されず)が第1の共振器52と第2の共振器54との間に配置され、結合を制御する。
第1の共振器52と第2の共振器54との間の結合により、図4のフィルタは比較的広い帯域幅を有した帯域通過フィルタとして実施され得る。特に、上記フィルタは、所定の帯域幅(例えば1ギガヘルツの帯域幅)を生成するのに十分なスペースで第1の極と第2の極とを有し得る。追加的な結合はシャントインダクタンスによる寄与を受け得るため、必要に応じて、超広帯域のBPFが生成され得る。
直接結合の容量(C)72の電極は、層04上に存在し得る。直接結合の容量(C)72の電極は、直列接続された2個のキャパシタ(一方のキャパシタは第1の入力/出力キャパシタ電極(Ce1)62によって形成され、他方のキャパシタは第2の入力/出力キャパシタ電極(Ce2)66によって形成される)の間のノードとしてみなされ得る。
第1の入力/出力キャパシタ電極(Ce1)62と第2の入力/出力キャパシタ電極(Ce2)66は、層05上に存在し得る。これらの電極とそれを生成するキャパシタはまた、「励起」電極および「励起」キャパシタまたは「ポート」電極および「ポート」キャパシタとしても知られており、各々は層06上に上記電極による容量を形成し得る。
直接結合キャパシタ(C)は、層04上の電極72と層05上のI/Oキャパシタ62および66との間に形成され得る。直接結合のキャパシタ(C)72を同調させることにより、BPFの減衰極周波数を制御することができる。直接結合のキャパシタ(C)72の実施はまた、図5に図示されている等価回路にも見ることができる。図5において、第1の入力/出力キャパシタ電極および第2の入力/出力キャパシタ電極は、第1の入力/出力キャパシタ(Ce1)62および第2の入力/出力キャパシタ(Ce2)66の一部として図示されている。
共振器の層(層03)は厚い誘電体シートであるため、直接結合のキャパシタ(C)72は、第1の共振器52と第2の共振器54との間の内部結合に対して干渉しない。図4に示されているように、誘電体シートの層03は、その他のシートよりも厚い。(C)72の同調は、第1の共振器52と第2および共振器54の内部結合に影響することなしに、帯域外の減衰極周波数を制御し得る。このため、減衰極の制御は、必ずしも内部結合に依存しない。
第1の負荷容量電極(Cl1)74および第2の負荷容量電極(Cl2)76は、層06上に配置され得る。第1の負荷容量電極(Cl1)74および第2の負荷容量電極(Cl2)76は、システム接地78によって、第1の負荷容量(Cl1)および第2の負荷容量(Cl2)を形成し得る。負荷容量Cl1およびCl2のサイズがほとんど同じとき、I/Oキャパシタ値は、広範囲にわたって同調され得る。第1の負荷容量の電極および第2の負荷容量の電極はまた、それぞれが第1の負荷容量(Cl1)74および第2の負荷容量(Cl2)76の一部として、図5に示されている。第1の負荷容量の電極および第2の負荷容量の電極は、図4では層07のシステム接地として図示され、図5では接地として図示されている接地78に容量結合され得る。
層07は、第1の負荷容量電極(Cl1)74および第2の負荷容量電極(Cl2)76が実装され得る上面と同じ誘電体シートの底面に実装され得る。層07は、システム接地78と入力/出力パッド64および68とを含む。負荷キャパシタ74および76は、共振器52または54の物理的な長さを縮小し得る。負荷容量74および76は別々の表面に存在し得る。最適なBPFサイズを設計するため、全共振器長さと負荷容量のサイズとが、最適化され得る。I/Oキャパシタ(層05上)の電極62および66はまた、ビアインダクタ(ホール118および120を介して、および、層05上の対応するホールを介して実装され得る)を介して、I/O端子パッド64および68(層07において、誘電体の層06の底面に存在し得る)に連結され得る。これらビアインダクタは、図5においては、Le1およびLe2として図示されている。
層07のシステム接地はまた、ビアを介して、層02上にある第1の共振器52および第2の共振器54の近位端114および116に誘導結合され得る。例えば、シャントインダクタンスを形成し得る層03上の短い端部116におけるホールおよびホール56〜60は、ここでは誘導的にシャントされた共振器結合として参照され得る。このシャントインダクタンスは、図5ではLeとして図示されている。
共振器をシャントさせるインダクタを含むことにより、BPFによってフィルタされるべき帯域幅を大きくすることができる。低損失のフィルタを設計するため、共振器の幅は、無負荷時の品質係数(quality factor)の立場から最適化され得る。共振器52および54の間の電磁結合は、これら共振器をシステム接地78に連結しているビアインダクタンスと同様に、共振器の間のスペースを変化させることにより、制御され得る。共振器52および54が互いに接近すると、それらの間の結合が増大する。現在の工程限界により、第1の共振器52を第2の共振器54の近くに配置する方法が制限される。広帯域のフィルタを設計するため、ビアインダクタンス(層03の短い端部116におけるホールを介して、さらに、ホール56〜60を介して存在する)を変化させることにより、追加的な結合が追加され得る。追加的な結合は、層03の短い端部116におけるホールとホール56〜60とのビアインダクタンスを用いて、物理的に直列なインダクタンス(図示されず)を追加することにより、成立し得る。さらに、全体の結合は、システム接地78に並列なインダクタンス(図示されず)を追加することにより、低減され得る。このため、現在の工程限界にも関わらず、広帯域のフィルタの設計に対する自由度が存在し得る。このタイプのBPF構造では、共振器の間の主結合は誘導的であり得る。しかしながら、容量結合も含まれるにも関わらず、容量的ではない。
層03の短い端部116におけるホールのシャントインダクタンスとホール56〜60のシャントインダクタンスとは、第1の共振器52と第2の共振器54との間の結合を制御できるようにし、これにより、BPFの3dB区切り点の間の間隔に関するさらなる制御を可能にする。
図4に示されているように、第1の共振器52は、層03の短い端部116におけるホールとホール56〜60とを介したシャントインダクタンスに結合された短い端部114を有し得る。また、第2の共振器54は、層03の短い端部116におけるホールとホール56〜60とを介したシャントインダクタンスに結合された短い端部116を有し得る。ビアによって(層03の短い端部116のホールとホール56〜60とを介して)、(i)第1の共振器52の短い端部114および第2の共振器54の短い端部116と、(ii)システム接地との間に、容量結合が実装され得る。
本発明の例示的な実施形態によるフィルタは、(a)ビア(例えば、層03の短い端部116におけるホールとホール56〜60を介して)と、(b)物理的なインダクタンス(例えばインダクタ)との少なくとも1つを含み得る。例えば、システム接地78とノードとの間に誘導性のパスを提供するため、ビアが用いられ得る。上記の誘導性のパスは、共振器52および54の各々の短い端部114および116を含み得る。追加的なインダクタンスが必要な場合、例えば、さらなる帯域幅が必要なとき、フィルタのインダクタンスは物理的なインダクタンス(図示されず)によって補完され得る。フィルタは、物理的なインダクタンス(図示されず)と同様に、例えば第1の共振器52と第2の共振器54との両方を有した層03のような層を含み得る。代替的に、フィルタは、例えば第1の共振器52と第2の共振器54との両方を有した層03のような第1の層を含み得、例えば物理的なインダクタンス(図4には図示されていないが、層04上の使用されていない領域に配置され、端部114および116に結合され得る)を有した層04のような第2の層を含み得る。
必要に応じて、第1の共振器52が第1の層(例えば層03)に実装され、第2の共振器54が第2の層(一般に、第1の共振器52と第2の共振器54との間に誘導的な結合を直接的に提供するため、十分に接近している)に実装され得る。また、物理的なインダクタンス(図示されず)が第3の層に実装され得る。物理的なインダクタンス(図示されず)は、金属の誘導体材料、または、誘導体セラミックまたは誘導体積層材料のような、その他の誘導体材料を含み得る。あるいは、所定の条件のもとで誘導的な能動素子を含み得る。
本発明から逸れずに、上述の実施形態のバリエーションが可能であり得る。例えば、(図5における)直接結合のキャパシタ72の容量Cは、任意のレベルに実装され得るか、キャパシタンス72の容量Cは、直接結合の容量以外にも連結され得る端子を有し得るため、並列または直列あるいはそれらの任意の組み合わせにより、複数のレベルに実装され得る。
本発明の一実施形態により、フィルタは、積層誘電体フィルタを含み得る。積層誘電体フィルタは、構成するのに安価で済み、極めて小型であり得る。しかしながら、本発明の実施形態によるその他のフィルタが積層誘電体フィルタに限らないことも理解され得る。積層誘電体フィルタは、所定の層における第1のプレートと第2のプレートとの両方にキャパシタを実装できるようにし、あるいは、第1の層における第1のプレートと第2の層における第2のプレートとに実装できるようにし得る。それらの層およびプレートに直交するビアは、誘導性のパスが層の間からシステム接地まで延伸できるようにすることにより、インダクタンスを提供し得る。また、本発明の一実施形態により、第1の共振器52と第2の共振器54との各々は、電気的横波モード(TEM;transverse electric mode)の共振器を含み得る。しかしながら、必要に応じて、例えば誘導コイルによって、物理的なインダクタンスが層に実装され得る。
図6は、図4および図5の実施形態による、BPFの伝送・反射と周波数との対比を示している。第1の極132は、約58dBの減衰を規定し、第2の極134は、30dB超の減衰を規定している。30dBを抑制することにより、隣接する帯域を分離することが容易になり得る。反射の抑制もまた、30dB付近に見ることができる。
図7は、本発明の第2の実施形態によるBPFの透視分解立体図である。本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態に比べ、1個ではなく2個のビアがホール156〜160とホール156A〜160Aとを介して実装され、層03の共振器152および154を層07のシステム接地178に連結し得る。ホール156〜160を介したビアは、第1の共振器152の短い端部(近位端)まで続き、ホール156A〜160Aを介したビアは、第2の共振器154の短い端部(近位端)まで続く。1つ以上のビアを介してインダクタを追加することにより、共振器152および154に結合されるインダクタンスを小型化することができ、これにより、共振器152および154の間の内部結合を低減させることができる。
図7の実施形態は、図4の実施形態と同様に複数の層から構成され得る。ダミーの層32Bは層01の上に実装され、浮動接地34Bは層02の上に実装され、システム接地178は層07の上に実装され得る。ストリップ線路共振器BPFは、2個の接地平面(例えば、層02および層07)の間に配置され得る。TEM1/4波長共振器(以下では第1の共振器152および第2の共振器154として参照)のパターンは、層03の誘電体のシートの上に配置され得る。図4の共振器と同様に、図7の第1の共振器152および第2の共振器154のそれぞれは、電場が比較的大きく磁場が比較的小さな遠位端110A(すなわち開端部)と、磁場が比較的小さく電場が比較的大きな近位端112Aとを有し得る。共振器の近位端112Aは、互いに連結され、ビアインダクタのインダクタンス(Le)を介してシステム接地178に終端される。上記ビアインダクタは、層03の近位端112Aにおけるホールを介して、また、ホール156〜160およびホール156A〜160Aを介して実装され得る。このことは、層07を参照して以下で記述される。当業者は、図7(および図8と図9)の回路図が図4において既に図示されたものと類似していることを理解し得るため、ここでは図示していない。
層04上において、誘電結合のキャパシタ(C)172が配置され得る。層05上において、第1の入力/出力キャパシタ電極(Ce1)162および第2の入力/出力キャパシタ電極(Ce2)166が配置され得る。第1の負荷容量電極(Cl1)174および第2の負荷容量電極(Cl2)176は、層06上に存在し得る。層07は、第1の負荷容量電極(Cl1)174および第2の負荷容量電極(Cl2)176が実装され得る上面と同じ誘電体のシートの底面に実施され得る。層07は、システム接地178のみならず入力/出力パッド164および168をも含み得る。本発明の第2の実施形態において、層07のシステム接地178は、ビアホール156〜160および156A〜160Aと層03における対応するホールとを介して実装される2個のビアによって、共振器152および154に連結され、追加的なインダクタンスを提供し得る。
図8は、本発明の第3の実施形態によるBPFの透視分解立体図である。本発明の第3の実施形態は、第1の実施形態に比べ、物理的なインダクタンス200が層05に実装され得るという点で異なる。物理的なインダクタンス200は、共振器252および共振器254に対して大きなインダクタンスが結合され、共振器252および254の間の内部結合を増加させることを可能にする。
図8の実施形態は、図4および図7の実施形態と同様に、複数の層を含み得る。ダミーの層32Cは層01に実装され、浮動接地34Cは層02に実装され、システム接地278は層07に実装され得る。ストリップ線路共振器BPFは、2個の接地平面(すなわち、層02および層07)の間に実装され得る。TEM1/4波長共振器(以下では第1の共振器252および第2の共振器254として参照する)のパターンは、層03の誘電体のシートの上に存在し得る。図4の共振器と同様に、図8の第1の共振器252および第2の共振器254はそれぞれ、電場が比較的大きく磁場が比較的小さい遠位端210および212を有し、磁場が比較的大きく電場が比較的小さい近位端214および216を有する。共振器252および254の近位端214および216は、ビアインダクタのインダクタンス(Le)を介し、物理的なインダクタンス200を介して、システム接地278に連結され、終端され得る。ビアインダクタのインダクタンスは、層05のホールとホール260と共に、層03のホールとホール256、物理的なインダクタ200を介して実装され得る。このことは、以下で記述される。
層04において、直接結合のキャパシタ(C)272の電極が配置され得る。層05において、第1の入力/出力キャパシタの電極(Ce1)262と第2の入力/出力キャパシタの電極(Ce2)266とが配置され得る。第1の負荷キャパシタ電極(Cl1)274と第2の負荷キャパシタ電極(Cl2)276は、層06に配置され得る。層07は、第1の負荷キャパシタ電極(Cl1)274および第2の負荷キャパシタ電極(Cl2)276が実装され得る上面と同じ誘電体のシートの底面に実装され得る。層07は、システム接地278のみならず、入力/出力パッド264および268をも含み得る。本発明の第3の実施形態において、層07のシステム接地278は、層05の物理的なインダクタンス200を介して結合され、全シャントインダクタンスを増加させ、これにより、共振器252および254の間の全内部結合を増加させる。
図9は、本発明の第4の実施形態によるBPFの透視分解立体図である。本発明の第4の実施形態は、第3の実施形態に比べ、(図8の実施形態にあるように)物理的なインダクタンス300が層05に実装され得るという点のみで異なるが、共振器352および354は、いずれも直線状である。直線状の共振器352および354は、共振器352および354の間に大きな結合を許容し得る。
図9の実施形態は、図4、図7および図8の実施形態と同様に、複数の層を含み得る。ダミーの層32Dは層01に実装され、浮動接地34Dは層02に実装され、システム接地378は層07に実装され得る。ストリップ線路共振器BPFは、2個の設置平面(すなわち、層02および層07)の間に存在し得る。TEM1/4波長共振器(以下では第1の共振器352および第2の共振器354として参照する)のパターンは、層03の誘電体のシートの上に存在し得る。図4の共振器と同様に、図9の第1の共振器352および第2の共振器354はそれぞれ、電場が比較的大きく磁場が比較的小さい遠位端310および312を有し、磁場が比較的大きく電場が比較的小さい近位端314および316を有する。共振器352および354の近位端314および316は、それぞれ、互いに連結され、ビアインダクタのインダクタンス(Le)を介して、システム接地378で終端される。ビアインダクタのインダクタンスは、層03のホール、ホール356、結合インダクタ300、層05のホールとホール360を介して実装され得る。
層04において、直接結合のキャパシタ(C)372の電極が配置され得る。層05において、第1の入力/出力キャパシタの電極(Ce1)362と第2の入力/出力キャパシタの電極(Ce2)366とが配置され得る。第1の負荷キャパシタ電極(Cl1)374と第2の負荷キャパシタ電極(Ce2)376は、層06に配置され得る。層07は、第1の負荷キャパシタ電極(Cl1)374および第2の負荷キャパシタ電極(Cl2)376が実装され得る上面と同じ誘電体のシートの底面に実装され得る。層07は、システム接地378のみならず、入力/出力パッド364および368をも含み得る。本発明の第4の実施形態において、層07のシステム接地378は、物理的なインダクタンス300を介して層05に結合され、追加的なインダクタンスを提供し、共振器352および354の間の全内部結合を増加させる。
図10は、本発明の第5の実施形態によるBPFの透視分解立体図である。図11は、図10の実施形態の等価回路の接続図である。本発明の第5の実施形態は、第4の実施形態と比べ、追加的な共振器450が追加され得るという点で異なる。BPFは、3個(またはそれ以上)の共振器ステージを有する。共振器450〜454は、3個の1/4波長TEMモード共振器であり得る。共振器450〜454の短い端部414〜416は、互いに連結され、ビアインダクタのインダクタンスを介して接地され得る。ビアインダクタのインダクタンスは、ホール456〜460を介して、また、層03のホールを介して近位端416まで実装され得る。共振器450〜454の各々は、直線状であり、共振器450〜454の間の結合を増加させ得る。また、3個の負荷キャパシタ電極474〜476は、層06の上に配置され得る。
図10の実施形態は、図4、図7、図8および図9の実施形態と同様に、複数の層を含み得る。ダミーの層32Eは層01に実装され、浮動接地34Eは層02に実装され、システム接地478は層07に実装され得る。ストリップ線路共振器BPFは、2個の接地平面(例えば層02および層07)の間に配置され得るが、図10のストリップ線路共振器BPFは、2個ではなく3個(またはそれ以上)の共振器450〜454を含み得、共振器450〜454は直線状であり得る。TEM1/4波長共振器(以下では第1の共振器452および第2の共振器454として参照する)のパターンは、層03の誘電体のシータに存在し得る。図4の共振器と同様に、図10の第1の共振器452および第2の共振器454および第3の共振器450はそれぞれ、電場が比較的大きく磁場が比較的小さい遠位端410〜412と、磁場が比較的大きく電場が比較的小さい近位端414〜416とを有し得る。共振器450〜454の近位端414〜416は、互いに連結され、ビアインダクタのインダクタンス(Le)450を介して、システム接地478に終端され得る。ビアインダクタのインダクタンスは、層03のホールを介して、また、ホール456〜460を介して実装され得る。このことは、以下で記述される。
層04において、直接結合のキャパシタ(C)472の電極が配置され得る。層05において、第1の入力/出力キャパシタの電極(Ce1)462と第2の入力/出力キャパシタの電極(Ce2)466とが配置され得る。第1の負荷キャパシタの電極(Cl1)474、第2の負荷キャパシタの電極(Cl2)476、および、第3の負荷キャパシタの電極(Cl3)475は、層06に配置され得る。層07は、第1の負荷キャパシタの電極(Cl1)474と、第2の負荷キャパシタの電極(Cl2)476と、第3の負荷キャパシタの電極(Cl3)475とが配置され得る上面と同じ誘電体のシートの底面実装され得る。層07は、システム接地478のみならず、入力/出力パッド464および468をも含み得る。本発明の第5の実施形態において、層07のシステム接地478は、ビアインダクタンスを介して結合され得る。上記ビアインダクタンスは、層03のホールを介して、また、対応するホール456〜460を介して延伸し、共振器450〜454の間の全内部結合を増加させる。追加的な共振器450は、第2の共振器454と並列であり得る。結合がフィルターの電気性能の形状を改良する追加的な共振器がさらに追加され得ることが理解される。
図11を参照する。第1の共振器の電極、第2の共振器の電極、および第3の共振器の電極の各々は、接地478に容量結合され、シャント負荷キャパシタ(Cl1)474、(Cl2)476、および(Cl3)475を形成し得る。上述の実施形態と同様に、層05上に2個のI/Oキャパシタ端子462および466が存在し、各々は層07上のI/Oパッド464および468に誘導的に結合され得る。
上述の実施形態と同様に、層07上のシステム接地478は、ビアを介し、層03の上の第1の共振器452の近位端と、第2の共振器454の近位端と、第3の共振器450の近位端とに誘導的に結合され得る。上記ビアは層03の上のホールとホール456〜460を介して延伸してシャントインダクタンスを形成し、ここでは、誘導的にシャントされた共振器結合としても参照され得る。シャントインダクタンスは、図11ではLe450として図示されている。
上述の実施形態では、共振器をシャントさせるインダクタを含むことにより、内部結合のさらなる制御を可能にし、BPFによってフィルタされるべき帯域幅を大きくすることができる。低損失のフィルタを設計するため、共振器の幅は無負荷時の品質係数の立場から最適化され得る。共振器の間の電磁結合は、これら共振器をシステム接地に連結しているビアインダクタンスと同様に、共振器の間のスペースを変化させることにより、制御され得る。共振器が互いに接近すると、それらの間の結合は増大する。現在の工程限界により、共振器の間に適切な最小の分離が確立され得る。しかしながら、広帯域のフィルタを設計するため、ビアインダクタンスの値を変化させることにより、追加的な結合が追加され得る。追加的な結合は、ビアインダクタンスを用いて物理的な直列インダクタンスを追加することにより成立し得る。さらに、全体の結合は、システム接地に並列なインダクタンスを追加することにより、低減され得る。このため、現在または未来の工程限界のもと、広帯域のフィルタの設計に対する自由度が達成され得る。このタイプのBPF構造では、共振器の間の主結合は誘導的であり得る。しかしながら、容量結合も含まれるにもかかわらず、容量的ではない。
シャントインダクタンスは、共振器の間の結合をさらに制御できるようにし、これにより、BPFの3dB区切り点の間の間隔に関するさらなる制御を可能にする。
図12は、本発明の第1の実施形態による、内部結合の変動による変化(すなわち、シャントインダクタンスの変動に伴う3個のdB帯域幅の変動)の関係を示すグラフである。S(1,2)と表示された図12のグラフの第1のトレース502は、0.2nHのシャントインダクタンスのBPFに関する伝送損失を図示している。シャントインダクタンスを増加させることにより、フィルタの帯域幅は増大する。
S(3,4)と表示された図12のグラフの第2のトレース530は、0.3nHのシャントインダクタンスのBPFに関する伝送損失を図示している。シャントインダクタンスを0.2nHから0.3nHまで増加させることにより、フィルタの帯域幅は増大する。
S(5,6)と表示された図12のグラフの第3のトレース550は、0.4nHのシャントインダクタンスのBPFに関する伝送損失を図示している。シャントインダクタンスが0.2nHから0.3nHまで、さらにその上0.4nHまで増加するとき、フィルタの帯域幅はさらに増大される。
図13は、本発明に関して記述された第1の実施形態による、誘電体の結合容量(C)の変動による変化の関係を示すグラフである。S(1,2)と表示された図13のグラフの第1のトレース610は、0.1pFの直接結合容量のBPFに関する伝送損失を図示している。送信器内部の損失を記述する伝送損失は、2.0GHzの信号に対し、約28dBの抑制を有し、伝送損失は、約2.85GHzの周波数の(約46dBの抑制の)減衰極を有し得る。伝送信号は、通過帯域(特に約4.25GHzから6.15GHzの間)内において、非常に小さな抑制を有し得る。このため、広帯域の外部では、非常に大きな抑制が存在し、帯域内では非常に小さな抑制が存在し、非常に効果的なBPFを生成し得る。
S(3,4)と表示された図13の第2のトレース630は、0.15pFの直接結合容量のBPFの伝送損失を図示している。伝送損失は、通過帯域外では同じくらいの抑制を有さない。
S(5,6)と表示された図13の第3のトレース650は、0.2pFの直接結合容量のBPFの伝送損失を図示している。伝送損失は、トレース610および630の特性に比べ、通過帯域外ではさらに小さな抑制を有する。
したがって、図13は、直接結合容量によって制御され得る、BPFの減衰極とその他の特性とを図示している。
上述のように、無線LAN(Local Area Network)および/またはその他の通信システムに対する、高無負荷時品質係数を有した、ロープロフィールな多層誘電体BPFが示されてきた。ロープロフィールの多層誘電体BPFは、互いがコファイア(co−fire)されて単一の物体を形成し得る誘電体のシートまたは電極からなる薄層をいくつか有し得る。上述の内容が誘導的にシャントされた共振器結合の一例にすぎず、本発明の精神から逸れずにその他の設計が可能であることが理解され得る。例えば、通過帯域に関するさらなる成形のため、追加的な共振器、あるいは、追加的な受動素子(追加的なキャパシタまたはインダクタ)が、追加され得る。さらに、複数のBPFが共通のモノシリック構造内部に実装され得る。複数の帯域を有するフィルタと同様に、ローパスフィルタ、ストップバンドフィルタ、ハイパスフィルタのような他のタイプのフィルタもまた、本発明の目的の範囲内で実施され得る。
図1は、特許文献1において記述されたよく知られた実施による、よく知られた積層誘電体帯域通過(「BPF」)フィルタ構造についての透視分解立体図である。 図2は、図1の誘電BPF構造の等価回路を示している。 図3は、図1と図2に記述されている良く知られた構造による、誘電体フィルタの帯域付近における減衰量を改良するための送特性のシュミレーション結果を示す2つのグラフである。 図4は、本発明の第1の実施形態による、帯域通過フィルタの構成についての透視分解立体図である。 図5は、図4の帯域通過フィルタの構成の等価回路を示している。 図6は、図4および図5の実施形態による、伝送・反射特性(dB表示)と帯域通過フィルタの周波数の対比を示している。 図7は、本発明の第2の実施形態による、帯域通過フィルタの構成についての透視分解立体図である。 図8は、本発明の第3の実施形態による、帯域通過フィルタの構成についての透視分解立体図である。 図9は、本発明の第4の実施形態による、帯域通過フィルタの構成についての透視分解立体図である。 図10は、本発明の第5の実施形態による、帯域通過フィルタの構成についての透視分解立体図である。 図11は、図10の帯域通過フィルタの構成の等価回路を示している。 図12は、本発明の第1の実施形態による、帯域通過フィルタにおけるシャントインダクタンスの変動による効果を示すグラフである。 図13は、本発明の第1の実施形態による、帯域通過フィルタにおける直接結合容量(C)の変動による効果を示すグラフである。
符号の説明
34A 浮動接地
52,54 共振器
114,116 短い端部
72 直接結合のキャパシタ
62,66 I/Oキャパシタ
74,76 負荷キャパシタ
64,68 I/Oパッド

Claims (14)

  1. 第1の共振器と、
    第2の共振器と、
    該第1の共振器と該第2の共振器との間の結合と
    を含み、該結合は、
    (i)該第1および該第2の共振器の間のスペースと、
    (ii)該結合に結合されたシャントインダクタンスと
    の少なくとも1つによって制御される、帯域通過フィルタ。
  2. 前記第1の共振器が前記シャントインダクタンスに結合された第1の端部を有し、
    前記第2の共振器が該シャントインダクタンスに結合された第1の端部を有し、
    該シャントインダクタンスが、
    (i)該第1の共振器の該第1の端部および該第2の共振器の該第1の端部と、
    (ii)システム接地と
    の間のコンダクタを含む、請求項1に記載の帯域通過フィルタ。
  3. 前記コンダクタが、(a)ビアと、(b)物理的インダクタンスとの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の帯域通過フィルタ。
  4. 前記帯域通過フィルタの減衰が、直接結合キャパシタによって制御される、請求項1に記載の帯域通過フィルタ。
  5. 前記フィルタが、積層誘電体フィルタを含む、請求項1に記載の帯域通過フィルタ。
  6. 前記第1の共振器が第1のTEM共振器を含み、
    前記第2の共振器が第2のTEM共振器を含み、
    該第1の共振器の前記第1の端部が、該第2の共振器の前記第1の端部に結合されている、請求項2に記載の帯域通過フィルタ。
  7. 前記コンダクタが、(a)複数のビアと、(b)物理的インダクタンスとの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の帯域通過フィルタ。
  8. 所定の周波数帯内の信号を通過させるフィルタ手段と、第1の共振手段と第2の共振手段とを有するフィルタ手段と、
    該第1の共振手段と該第2の共振手段との間の結合手段と
    を含み、該結合手段が、
    (i)該第1の共振手段と該第2の共振手段との間のスペースと、
    (ii)該結合手段に結合されたシャントインダクタンス手段と
    の少なくとも1つによって制御される、フィルタ。
  9. 前記第1の共振手段が前記シャントインダクタンス手段に結合された第1の端部を有し、
    前記第2の共振手段が該シャントインダクタンス手段に結合された第1の端部を有し、
    該シャントインダクタンス手段が、
    (i)該第1の共振手段の該第1の端部および該第2の共振手段の該第1の端部と、
    (ii)システム接地手段と
    の間のコンダクタ手段を含む、請求項8に記載のフィルタ。
  10. 前記コンダクタ手段が、(i)ビア手段と、(ii)物理的インダクタンス手段との少なくとも1つを含む、請求項9に記載のフィルタ。
  11. 前記フィルタの減衰が、直接結合容量手段によって制御される、請求項8に記載のフィルタ。
  12. 前記フィルタが、積層誘電体フィルタを含む、請求項8に記載のフィルタ。
  13. 前記第1の共振手段が第1のTEM共振器を含み、
    前記第2の共振手段が第2のTEM共振器を含み、
    該第1の共振手段の前記第1の端部が、該第2の共振手段の前記第1の端部に連結されている、請求項9に記載のフィルタ。
  14. 前記コンダクタ手段が、(a)複数のビア手段と、(b)物理的インダクタンス手段との少なくとも1つを含む、請求項9に記載のフィルタ。
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