JPH0923105A - 帯域阻止型フィルタ - Google Patents
帯域阻止型フィルタInfo
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- JPH0923105A JPH0923105A JP17337895A JP17337895A JPH0923105A JP H0923105 A JPH0923105 A JP H0923105A JP 17337895 A JP17337895 A JP 17337895A JP 17337895 A JP17337895 A JP 17337895A JP H0923105 A JPH0923105 A JP H0923105A
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- resonator
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 基本波近傍を離れると減衰する特性を有する
帯域阻止型フィルタを提供すること。 【解決手段】 1/4波長型誘電体同軸共振器1a、1bを用
いた帯域阻止型フィルタ9において、入力段の結合用ス
トリップライン4aと入力端子5a、及び出力段の結合用ス
トリップライン4bと出力端子5bを、それぞれインダクタ
ンス成分により誘導結合し、共振器短絡部16と接地パタ
ーン3をそれぞれインダクタンス成分により誘導結合す
る。
帯域阻止型フィルタを提供すること。 【解決手段】 1/4波長型誘電体同軸共振器1a、1bを用
いた帯域阻止型フィルタ9において、入力段の結合用ス
トリップライン4aと入力端子5a、及び出力段の結合用ス
トリップライン4bと出力端子5bを、それぞれインダクタ
ンス成分により誘導結合し、共振器短絡部16と接地パタ
ーン3をそれぞれインダクタンス成分により誘導結合す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信機器等
において用いられるマイクロ波帯域用の帯域阻止型フィ
ルタに関する。
において用いられるマイクロ波帯域用の帯域阻止型フィ
ルタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信機器において、携帯の
利便性から小型化及び軽量化が求められ、これに応じ
て、通信用フィルタにおいても、その小型化及び軽量化
が要求されている。前記要求に応えるフィルタとして、
1/4波長型誘電体同軸共振器(1)を用いた小型面実装フ
ィルタがあり、例えば特開平6-283904に記載されたもの
が知られている。
利便性から小型化及び軽量化が求められ、これに応じ
て、通信用フィルタにおいても、その小型化及び軽量化
が要求されている。前記要求に応えるフィルタとして、
1/4波長型誘電体同軸共振器(1)を用いた小型面実装フ
ィルタがあり、例えば特開平6-283904に記載されたもの
が知られている。
【0003】該同軸共振器(1)は、図13のように、例
えばチタン酸バリウム等のセラミック材料のような高誘
電率をもつ誘電体部材(10)に貫通孔(11)を設け、該孔(1
1)の開口部を有する両端面の一方と、誘電体部材(10)の
外面及び貫通孔(11)の内面に導電性材料を被膜したもの
であり、これによって電磁波回路を構成する。小型面実
装フィルタは、複数個の前記同軸共振器(1)を図2のよ
うに共振器の外部導体(15)の一部を削除して底面(13)と
し、図14のように、ベース基板(2)の表面に入力端子
部(5a)、出力端子部(5b)、結合用ストリップライン(4a)
(4b)及び接地パターン(3)を配備し、該共振器底面(13
a)(13b)と該ストリップライン(4a)(4b)を接触面とし
て、それぞれの共振器(1a)(1b)と該基板(2)を接着し、
共振器外部導体(15a)(15b)と接地パターン(3)を接続
し、且つ隣接する共振器(1a)(1b)どうしが結合するよう
に、該共振器(1a)(1b)の接触面の外部導体の一部をそれ
ぞれ取除いて段間結合窓(82)を設けることにより形成さ
れる帯域通過型フィルタである。
えばチタン酸バリウム等のセラミック材料のような高誘
電率をもつ誘電体部材(10)に貫通孔(11)を設け、該孔(1
1)の開口部を有する両端面の一方と、誘電体部材(10)の
外面及び貫通孔(11)の内面に導電性材料を被膜したもの
であり、これによって電磁波回路を構成する。小型面実
装フィルタは、複数個の前記同軸共振器(1)を図2のよ
うに共振器の外部導体(15)の一部を削除して底面(13)と
し、図14のように、ベース基板(2)の表面に入力端子
部(5a)、出力端子部(5b)、結合用ストリップライン(4a)
(4b)及び接地パターン(3)を配備し、該共振器底面(13
a)(13b)と該ストリップライン(4a)(4b)を接触面とし
て、それぞれの共振器(1a)(1b)と該基板(2)を接着し、
共振器外部導体(15a)(15b)と接地パターン(3)を接続
し、且つ隣接する共振器(1a)(1b)どうしが結合するよう
に、該共振器(1a)(1b)の接触面の外部導体の一部をそれ
ぞれ取除いて段間結合窓(82)を設けることにより形成さ
れる帯域通過型フィルタである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近の移動体
通信の普及及び無線による通信システムの増加に伴い、
利用周波数帯の過密化が進み、割当てられる通話チャン
ネル周波数帯の狭小化が望まれている。さらに、帯域通
過型フィルタを利用して必要な周波数帯のみを取出すよ
りも、帯域阻止型フィルタを利用して、通信機中の妨害
周波数帯のみを取除くことによって、さらなる小型化を
図る傾向にある。
通信の普及及び無線による通信システムの増加に伴い、
利用周波数帯の過密化が進み、割当てられる通話チャン
ネル周波数帯の狭小化が望まれている。さらに、帯域通
過型フィルタを利用して必要な周波数帯のみを取出すよ
りも、帯域阻止型フィルタを利用して、通信機中の妨害
周波数帯のみを取除くことによって、さらなる小型化を
図る傾向にある。
【0005】前記共振器を利用した帯域阻止型フィルタ
は、例えば図10のように2個の共振器(1a)(1b)の外部
導体(15a)(15b)をベース基板(2)の接地パターン(3)に
接続し、入出力端子(5a)(5b)に接続されるストリップラ
イン(41)と該共振器の内部導体(14a)(14b)に接続される
ストリップライン(42a)(42b)とが容量結合することによ
り実現される。この場合の帯域阻止型フィルタは図11
の等価回路を有する。このような帯域阻止型フィルタの
減衰特性は、該共振器が1/4波長型であるために、図1
2のように周波数f0の基本波と、その奇数倍の高調波
の周波数帯域に阻止域を有する。ここで、f0の値は約
1.4GHzである。
は、例えば図10のように2個の共振器(1a)(1b)の外部
導体(15a)(15b)をベース基板(2)の接地パターン(3)に
接続し、入出力端子(5a)(5b)に接続されるストリップラ
イン(41)と該共振器の内部導体(14a)(14b)に接続される
ストリップライン(42a)(42b)とが容量結合することによ
り実現される。この場合の帯域阻止型フィルタは図11
の等価回路を有する。このような帯域阻止型フィルタの
減衰特性は、該共振器が1/4波長型であるために、図1
2のように周波数f0の基本波と、その奇数倍の高調波
の周波数帯域に阻止域を有する。ここで、f0の値は約
1.4GHzである。
【0006】
【発明の目的】本発明は、高周波帯域での減衰特性が改
善され、且つ小型化された帯域阻止型フィルタを提供す
ることを目的とする。
善され、且つ小型化された帯域阻止型フィルタを提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】1/4波長型共振器を用いた
従来の帯域阻止型フィルタにおいて、入力段の結合用ス
トリップラインと入力端子、及び出力段の結合用ストリ
ップラインと出力端子を、それぞれインダクタンス成分
により誘導結合し、共振器短絡部と接地パターンをそれ
ぞれインダクタンス成分により誘導結合する。
従来の帯域阻止型フィルタにおいて、入力段の結合用ス
トリップラインと入力端子、及び出力段の結合用ストリ
ップラインと出力端子を、それぞれインダクタンス成分
により誘導結合し、共振器短絡部と接地パターンをそれ
ぞれインダクタンス成分により誘導結合する。
【0008】
【作用及び効果】本発明の帯域阻止型フィルタの高周波
減衰特性は図5のようになり、基本波の周波数f0及び
その周辺の周波数では、図12の従来例と比べてほとん
ど変化がないが、それ以外の周波数では改善されてお
り、特に基本波の第2高調波以上の周波数では、その改
善が著しい。
減衰特性は図5のようになり、基本波の周波数f0及び
その周辺の周波数では、図12の従来例と比べてほとん
ど変化がないが、それ以外の周波数では改善されてお
り、特に基本波の第2高調波以上の周波数では、その改
善が著しい。
【0009】また、インダクタンス成分を空芯コイル等
の集中定数型素子によって形成することにより、小型化
に適した帯域阻止型フィルタを提供できる。さらに、多
層基板を利用してインダクタンス成分を形成することに
より、更に小型の帯域阻止型フィルタを提供できる。
の集中定数型素子によって形成することにより、小型化
に適した帯域阻止型フィルタを提供できる。さらに、多
層基板を利用してインダクタンス成分を形成することに
より、更に小型の帯域阻止型フィルタを提供できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき、
図面に沿って詳細に説明する。 (実施形態1)図1は、本発明による帯域阻止型フィル
タの実施形態を示す斜視図であり、インダクタンス成分
として空芯コイル素子を利用している。本実施例の同軸
共振器(1)は、以下のように構成される。図2のよう
に、角柱状の誘電体部材(10)に対し、その長手方向に貫
通孔(11)を形成し、誘電体部材(10)の外面及び貫通孔(1
1)の内面全体に導電性材料を被覆する。但し、誘電体部
材(10)の外面のうち、該孔(11)に垂直な2面及び平行な
4面中、各々1面から、導電性材料を除去して、それぞ
れ開放面(12)及び底面(13)とする。誘電体部材(10)の材
質は、酸化バリウム、酸化チタン、酸化ネオジウム等の
高誘電率セラミックスが適している。また、導電性材料
としては、銀、銅等の高導電率材料が適している。
図面に沿って詳細に説明する。 (実施形態1)図1は、本発明による帯域阻止型フィル
タの実施形態を示す斜視図であり、インダクタンス成分
として空芯コイル素子を利用している。本実施例の同軸
共振器(1)は、以下のように構成される。図2のよう
に、角柱状の誘電体部材(10)に対し、その長手方向に貫
通孔(11)を形成し、誘電体部材(10)の外面及び貫通孔(1
1)の内面全体に導電性材料を被覆する。但し、誘電体部
材(10)の外面のうち、該孔(11)に垂直な2面及び平行な
4面中、各々1面から、導電性材料を除去して、それぞ
れ開放面(12)及び底面(13)とする。誘電体部材(10)の材
質は、酸化バリウム、酸化チタン、酸化ネオジウム等の
高誘電率セラミックスが適している。また、導電性材料
としては、銀、銅等の高導電率材料が適している。
【0011】前記共振器(1)を2個横に接して載置する
大きさのベース基板(2)の表面上に、図3のように、導
電性材料のパターンによって、外部接続端子(5a)(5b)を
形成し、共振器(1a)(1b)と接触する領域にそれぞれ結合
用ストリップライン(4a)(4b)を形成し、共振器(1a)(1b)
の短絡部(16a)(16b)と接触する領域に短絡部用ストリッ
プライン(40)を形成する。また、これらの周辺を除いた
領域に接地パターン(3)を形成する。なお、基板(2)の
材質は、アルミナ等の低誘電体のものが適している。ま
た、短絡面用ストリップライン(40)は、共振器短絡部(1
6a)(16b)と接地パターン(3)が接続するのを防止するた
めと、基板(2)上にインダクタンス成分を配備するため
に設けられる。
大きさのベース基板(2)の表面上に、図3のように、導
電性材料のパターンによって、外部接続端子(5a)(5b)を
形成し、共振器(1a)(1b)と接触する領域にそれぞれ結合
用ストリップライン(4a)(4b)を形成し、共振器(1a)(1b)
の短絡部(16a)(16b)と接触する領域に短絡部用ストリッ
プライン(40)を形成する。また、これらの周辺を除いた
領域に接地パターン(3)を形成する。なお、基板(2)の
材質は、アルミナ等の低誘電体のものが適している。ま
た、短絡面用ストリップライン(40)は、共振器短絡部(1
6a)(16b)と接地パターン(3)が接続するのを防止するた
めと、基板(2)上にインダクタンス成分を配備するため
に設けられる。
【0012】図1のように、前記基板(2)及び2個の前
記共振器(1a)(1b)を、該共振器底面(13a)(13b)と該基板
上の結合用ストリップライン(4a)(4b)の一部がそれぞれ
接触するように、且つ共振器の短絡部(16a)(16b)及び底
面(13a)(13b)が交わる辺並びに短絡部用ストリップライ
ン(40)が接触するように絶縁性接着剤で接着され、外部
導体(15)及び接地パターン(3)並びに短絡部(16)及び短
絡部用ストリップライン(40)がそれぞれはんだ付けされ
る。集中定数型インダクタンス素子(6)として、入力側
外部接続端子(5a)と入力側結合用ストリップライン(4a)
の間に入力接続用空芯コイル素子(60a)が、短絡部用ス
トリップライン(40)の入力側と接地パターン(3)の間に
入力側短絡接続用空芯コイル素子(61a)が、同じく出力
側外部接続端子(5b)と出力側結合用ストリップライン(4
b)の間に出力接続用空芯コイル素子(60b)が、短絡部用
ストリップライン(40)の出力側と接地パターン(3)の間
に出力側短絡接続用空芯コイル素子(61b)が、及び結合
用ストリップライン(4a)(4b)どうしの間に段間接続用空
芯コイル素子(62)がそれぞれ結合される。本実施形態で
使用する空芯コイル素子は、巻径約2〜3mm、巻数約2
〜3ターン、及び幅約1.5mmを有し、そのインダクタン
スは、数nHである。
記共振器(1a)(1b)を、該共振器底面(13a)(13b)と該基板
上の結合用ストリップライン(4a)(4b)の一部がそれぞれ
接触するように、且つ共振器の短絡部(16a)(16b)及び底
面(13a)(13b)が交わる辺並びに短絡部用ストリップライ
ン(40)が接触するように絶縁性接着剤で接着され、外部
導体(15)及び接地パターン(3)並びに短絡部(16)及び短
絡部用ストリップライン(40)がそれぞれはんだ付けされ
る。集中定数型インダクタンス素子(6)として、入力側
外部接続端子(5a)と入力側結合用ストリップライン(4a)
の間に入力接続用空芯コイル素子(60a)が、短絡部用ス
トリップライン(40)の入力側と接地パターン(3)の間に
入力側短絡接続用空芯コイル素子(61a)が、同じく出力
側外部接続端子(5b)と出力側結合用ストリップライン(4
b)の間に出力接続用空芯コイル素子(60b)が、短絡部用
ストリップライン(40)の出力側と接地パターン(3)の間
に出力側短絡接続用空芯コイル素子(61b)が、及び結合
用ストリップライン(4a)(4b)どうしの間に段間接続用空
芯コイル素子(62)がそれぞれ結合される。本実施形態で
使用する空芯コイル素子は、巻径約2〜3mm、巻数約2
〜3ターン、及び幅約1.5mmを有し、そのインダクタン
スは、数nHである。
【0013】以上のように構成された誘電体フィルタ
(9)の等価回路は、図4によって示される。該等価回路
において、同軸共振器(1a)(1b)の内部導体(14a)(14b)と
入出力結合用ストリップライン(4a)(4b)とがそれぞれ容
量結合し、該ストリップライン(4a)(4b)同士が段間接続
用コイル素子(62)により誘導結合し、該ストリップライ
ン(4a)(4b)と外部接続端子(5a)(5b)とが入出力接続用コ
イル素子(60a)(60b)によりそれぞれ誘導結合し、且つ同
軸共振器(1a)(1b)の短絡部結合用ストリップライン(40)
と接地パターン(3)とが短絡接続用コイル素子(61a)(61
b)によりそれぞれ誘導結合する。
(9)の等価回路は、図4によって示される。該等価回路
において、同軸共振器(1a)(1b)の内部導体(14a)(14b)と
入出力結合用ストリップライン(4a)(4b)とがそれぞれ容
量結合し、該ストリップライン(4a)(4b)同士が段間接続
用コイル素子(62)により誘導結合し、該ストリップライ
ン(4a)(4b)と外部接続端子(5a)(5b)とが入出力接続用コ
イル素子(60a)(60b)によりそれぞれ誘導結合し、且つ同
軸共振器(1a)(1b)の短絡部結合用ストリップライン(40)
と接地パターン(3)とが短絡接続用コイル素子(61a)(61
b)によりそれぞれ誘導結合する。
【0014】上記フィルタの減衰特性は、図5のように
なり、図12のような従来フィルタの減衰特性に比べ、
第2高調波2f0付近の減衰率が増加し、基本波f0付近以
外の周波数における減衰率も増加し、よって減衰特性を
改善することができる。ここで、f0の値は図12と同
じく約1.4GHzである。
なり、図12のような従来フィルタの減衰特性に比べ、
第2高調波2f0付近の減衰率が増加し、基本波f0付近以
外の周波数における減衰率も増加し、よって減衰特性を
改善することができる。ここで、f0の値は図12と同
じく約1.4GHzである。
【0015】この原因は未だ十分には理解されていない
が、おそらく以下のようなことが予想される。1/4波長
型共振器が作用するのは、基本波の共振周波数f0とそ
の奇数倍の周波数及びこれらの周辺の周波数のみであ
る。そこで、入出力端子部に付加したインダクタンス成
分が、低域通過型フィルタとして機能して、前記周波数
領域以外の周波数での減衰率を増加させる。さらに、共
振器の短絡部に付加したインダクタンス成分により、周
波数の上昇とともに、該短絡部の電位が接地電位から浮
遊していく。そのため、高調波による共振器内での共振
が妨げられ、共振器が作用しなくなる。以上よりf0の
周辺の周波数以外では減衰率が増加することになる。
が、おそらく以下のようなことが予想される。1/4波長
型共振器が作用するのは、基本波の共振周波数f0とそ
の奇数倍の周波数及びこれらの周辺の周波数のみであ
る。そこで、入出力端子部に付加したインダクタンス成
分が、低域通過型フィルタとして機能して、前記周波数
領域以外の周波数での減衰率を増加させる。さらに、共
振器の短絡部に付加したインダクタンス成分により、周
波数の上昇とともに、該短絡部の電位が接地電位から浮
遊していく。そのため、高調波による共振器内での共振
が妨げられ、共振器が作用しなくなる。以上よりf0の
周辺の周波数以外では減衰率が増加することになる。
【0016】なお、前記実施形態では、2個の共振器が
使用されているが、これを図6のように、3個又はそれ
以上の共振器を用いてもよい。その場合、前記実施形態
に増加数分の結合用ストリップライン(4c)、段間接続用
コイル素子(62)、及び短絡接続用コイル素子(61c)が追
加される。共振器の増加数に対応して減衰極が増加する
ため、基本波f0近傍の減衰特性を変化させることができ
る。
使用されているが、これを図6のように、3個又はそれ
以上の共振器を用いてもよい。その場合、前記実施形態
に増加数分の結合用ストリップライン(4c)、段間接続用
コイル素子(62)、及び短絡接続用コイル素子(61c)が追
加される。共振器の増加数に対応して減衰極が増加する
ため、基本波f0近傍の減衰特性を変化させることができ
る。
【0017】(実施形態2)図7乃至図9は、インダク
タンス成分が内装された多層基板(7)を利用する、本発
明による帯域阻止型フィルタの実施形態である。各基板
を、前記共振器(1a)(1b)の接着する側から順に第1基板
(70)、第2基板(71)、第3基板(72)及び第4基板(73)と
呼称する。また本実施形態では、各基板(70)(71)(72)(7
3)の上面及び第4基板(73)の下面に各種のパターンが配
備される。本実施形態では共振器(1a)(1b)が互違いに配
備され、段間接続用のインダクタンス成分は、共振器(1
a)(1b)どうしの接触面の中央付近の外部導体を除去し
て、段間結合窓(82)を形成することにより実現してい
る。それに対応して、第1基板(70)上では、図9(a)の
ように、結合用ストリップライン(4a)(4b)及び分離され
た短絡部用ストリップライン(40a)(40b)が互違いに形成
される。
タンス成分が内装された多層基板(7)を利用する、本発
明による帯域阻止型フィルタの実施形態である。各基板
を、前記共振器(1a)(1b)の接着する側から順に第1基板
(70)、第2基板(71)、第3基板(72)及び第4基板(73)と
呼称する。また本実施形態では、各基板(70)(71)(72)(7
3)の上面及び第4基板(73)の下面に各種のパターンが配
備される。本実施形態では共振器(1a)(1b)が互違いに配
備され、段間接続用のインダクタンス成分は、共振器(1
a)(1b)どうしの接触面の中央付近の外部導体を除去し
て、段間結合窓(82)を形成することにより実現してい
る。それに対応して、第1基板(70)上では、図9(a)の
ように、結合用ストリップライン(4a)(4b)及び分離され
た短絡部用ストリップライン(40a)(40b)が互違いに形成
される。
【0018】入出力用外部接続端子(5a)(5b)は、各基板
(70)(71)(72)(73)に対して、前記結合用ストリップライ
ン(4a)(4b)の長手方向に垂直な2辺の中央に、各結合用
ストリップライン(4a)(4b)に近接する側の端子が形成さ
れる。すなわち図9にて示される各基板の下辺の中央に
入力用外部接続端子(5a)が形成され、上辺の中央に出力
用外部接続端子(5b)が形成される。図9(b)及び(d)の
ように、第2基板(71)及び第4基板(73)上面に、曲折し
たストリップラインを配備することにより、入出力接続
用インダクタンス(80a)(80b)と短絡部用インダクタンス
(81a)(81b)が形成される。上記の周辺領域を除く残りの
領域に、接地パターン(3)が形成される。この場合、前
記実施形態1に比べて、基板(2)上にコイル素子(6)を
配備するためのスペースが不要となるので、更に小型の
フィルタを提供することができる。
(70)(71)(72)(73)に対して、前記結合用ストリップライ
ン(4a)(4b)の長手方向に垂直な2辺の中央に、各結合用
ストリップライン(4a)(4b)に近接する側の端子が形成さ
れる。すなわち図9にて示される各基板の下辺の中央に
入力用外部接続端子(5a)が形成され、上辺の中央に出力
用外部接続端子(5b)が形成される。図9(b)及び(d)の
ように、第2基板(71)及び第4基板(73)上面に、曲折し
たストリップラインを配備することにより、入出力接続
用インダクタンス(80a)(80b)と短絡部用インダクタンス
(81a)(81b)が形成される。上記の周辺領域を除く残りの
領域に、接地パターン(3)が形成される。この場合、前
記実施形態1に比べて、基板(2)上にコイル素子(6)を
配備するためのスペースが不要となるので、更に小型の
フィルタを提供することができる。
【0019】上記実施形態の説明は、本発明を説明する
ためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限
定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、
本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の
範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であるこ
とは勿論である。
ためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限
定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、
本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の
範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であるこ
とは勿論である。
【図1】本発明による帯域阻止型フィルタの第1実施形
態を示す斜視図である。
態を示す斜視図である。
【図2】本発明に用いる誘電体同軸共振器の斜視図であ
る。
る。
【図3】第1実施形態に用いる誘電体基板の平面図及び
下面図である。
下面図である。
【図4】第1実施形態の等価回路図である。
【図5】第1実施形態の減衰特性を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態で、同軸共振器を3個利
用した場合を示す斜視図である。
用した場合を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示す斜視図である。
【図8】第2実施形態で利用される多層基板を示す斜視
図である。
図である。
【図9】第2実施形態で利用される多層基板を示す平面
図及び下面図である。
図及び下面図である。
【図10】従来の帯域阻止型フィルタを示す斜視図であ
る。
る。
【図11】従来の帯域阻止型フィルタの等価回路図であ
る。
る。
【図12】従来の帯域阻止型フィルタの減衰特性を示す
図である。
図である。
【図13】典型的な1/4波長型誘電体同軸共振器の断面
図である。
図である。
【図14】従来の帯域通過型の小型面実装フィルタを示
す斜視図である。
す斜視図である。
1、1a、1b 1/4波長型誘電体同軸共振器 2 ベース基板 3 接地パターン 4a、4b 結合用ストリップライン 5a、5b 入出力端子部 60a、60b、61a、61b、62 集中定数型インダクタンス素
子 7 多層基板 9 帯域阻止型フィルタ
子 7 多層基板 9 帯域阻止型フィルタ
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の1/4波長型誘電体同軸共振器(1)
と、ベース基板(2)とを有し、共振器の外部導体(15)の
一部をそれぞれ削除し、ベース基板(2)の表面に該共振
器の個数に等しい数の結合用ストリップライン(4)と、
接地パターン(3)と、入力端子部(5a)と、出力端子部(5
b)とを配備し、該導体削除部と該ストリップライン(4)
を接触面として共振器(1)と該基板(2)を接着し、共振
器外部導体(15)と接地パターン(3)を接続する帯域阻止
型フィルタ(9)において、入力段の結合用ストリップラ
イン(4a)と入力端子(5a)、及び出力段の結合用ストリッ
プライン(4b)と出力端子(5b)を、それぞれインダクタン
ス成分により誘導結合し、共振器短絡部(16)と接地パタ
ーン(3)をそれぞれインダクタンス成分により誘導結合
する帯域阻止型フィルタ。 - 【請求項2】 インダクタンス成分は、空芯コイル等の
集中定数型インダクタンス素子である請求項1記載の帯
域阻止型フィルタ。 - 【請求項3】 基板(2)が多層基板(7)であり、インダ
クタンス成分が該多層基板(7)に内装されたパターンで
ある請求項1記載の帯域阻止型フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17337895A JPH0923105A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 帯域阻止型フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17337895A JPH0923105A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 帯域阻止型フィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0923105A true JPH0923105A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=15959292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17337895A Withdrawn JPH0923105A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 帯域阻止型フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0923105A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100661881B1 (ko) * | 2006-03-13 | 2006-12-28 | 센티스 주식회사 | 스트립 라인 공진기를 구비한 중계기 |
CN113451721A (zh) * | 2021-06-03 | 2021-09-28 | 中山大学 | 一种基于底部馈电且无需金属屏蔽的介质滤波器 |
-
1995
- 1995-07-10 JP JP17337895A patent/JPH0923105A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100661881B1 (ko) * | 2006-03-13 | 2006-12-28 | 센티스 주식회사 | 스트립 라인 공진기를 구비한 중계기 |
CN113451721A (zh) * | 2021-06-03 | 2021-09-28 | 中山大学 | 一种基于底部馈电且无需金属屏蔽的介质滤波器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021001 |