JP2007008034A - ポリエステルフィルムおよび磁気記録媒体用ポリエステルフィルム - Google Patents

ポリエステルフィルムおよび磁気記録媒体用ポリエステルフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】積層ポリエステルフィルムの、走行面の粒子周囲から析出、反対面に転写し、磁気記録媒体としたときに、ドロップアウトの原因となるオリゴマーの析出が抑制されたフィルムを提供すること。
【解決手段】ポリエステルからなる積層フィルムであって、最外層(B層)のポリエステルのオリゴマー含有量が0.7重量%以下、末端カルボキシル基濃度が30eq/10g以上、70eq/10g以下、かつ該B層が平均粒径50〜1000nmで表面にカルボキシル基を有する架橋高分子粒子を含有するポリエステル積層フィルム。
【選択図】
なし

Description

本発明は、デジタル記録方式のビデオカセット(以下DVC)レコーダーテープ用ポリエステルフィルムとして好適に用いることができるポリエステルフィルムおよび磁気記録媒体用ポリエステルフィルムに関する。
ポリエステル樹脂はジカルボン酸成分とジオール成分の重縮合によって得られ、特に、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコールから製造されるポリエチレンテレフタレート樹脂は汎用性、実用性の点で優れており、磁気記録媒体用途のポリエステルフィルムなどに好適に使用されている。
特に、1995年に実用化された民生用デジタルビデオテープは厚さ6〜7μmのベースフィルム上にCoの金属磁性薄膜を真空蒸着により設け、その表面にダイヤモンド状カーボン膜をコーティングしてなり、DVミニカセットを使用したカメラ一体型ビデオの場合には基本仕様(SD仕様)で1時間の録画時間をもつ。
このデジタルビデオカセット(DVC)は、家庭用で世界で初のデジタルビデオカセットであり、a.小型ボディながら、膨大な情報が記録できる、b.信号が劣化しないから、何年たっても画質・音質が劣化しない、c.雑音の妨害を受けないので、高画質・高音質が楽しめる、d.ダビングを繰り返しても映像が劣化しない、等の長所を持ち、市場の評価は高い。
そのベースフィルムとしては主として積層ポリエステルフィルムが用いられている。このポリエステルフィルムは、磁気記録媒体としての平滑な表面と走行性を両立するために、通常ポリエステルフィルムの片側表面(Co等の磁性体が形成されるポリエステル層)には、粒子を極力減少させたポリエステル層(以下A層)が形成され、A層の反対面には、ポリエステルの内部に易滑性を付与する粒子を含有させた走行面層(以下B層)が形成されている。
しかしながら、ポリエチレンテレフタレートは、通常、環状三量体を主体とするオリゴマー(以下オリゴマー)を1.0〜1.2重量%含有し、このオリゴマーがフィルム表面に析出して、磁気記録信号の欠落(ドロップアウト、以下DO)の原因となることがあった。
通常、磁性層が形成されるA層からのオリゴマーの析出は、ポリエステルフィルム成型時にA層表面(以下表面A)にヒドロキシプロピルセルロース等を含有する組成物をフィルムに塗布したり、A層にオリゴマー含有量の少ないポリエステル、好ましくはオリゴマー含有量が0.7重量%以下のポリエステルを使用することによって抑制されているが、これらの対策だけでは、ロールに巻かれているフィルムの磁性層を形成しないB層から片側面(以下表面B)に析出、表面Aに転写するオリゴマーは抑制できなかった。
この対策として、従来、ポリエステルフィルム製膜時の条件または製膜時、製膜後のコーティング剤の塗布などの他、次のような対策が試みられてきた。
(1)ポリエステルからなる未延伸フィルムを二軸方向に延伸後、ガラス転移温度よりも70℃以上〜融点よりも10℃以上低い温度で熱固定処理し、該熱固定温度以上で再度熱固定する2軸配向ポリエステルフイルムの製造方法。再熱固定処理後の2軸配向ポリエステル フイルムの一方の面を構成するポリエステルフイルムの製造方法、および再熱固定処理後の2軸配向ポリエステルフイルムの一方の面を構成するポリエステルの末端カルボキシル基濃度が35eq//106g以上である請求項1記載の2軸配向ポリエステルフイルムの製造方法。(特許文献1)
特許文献1にはフィルムの一方の面を構成する層(B層)の末端カルボキシル基濃度が35eq/106g以上であるフィルムが開示されているが、B層にオリゴマー濃度の低い原料を使用する具体的な記載も示唆もなく、オリゴマー析出抑制効果がほとんど見られない、という問題があった。
(2)ポリエステル層Aと、該層Aの片面に積層した、環状三量体の含有量が0.8重量%以下であり、ポリマーの末端カルボキシル基濃度が35eq/10g以下であり、かつ平均粒径が50〜1000nmでかつ層A中の不活性粒子Aの平均粒径よりも大きい不活性粒子Bを0.001〜1重量%含有するポリエステル層Bよりなる積層ポリエステルフイルム。(特許文献2参照)
特許文献2には、オリゴマー濃度が0.8重量%以下、および末端カルボキシル基濃度が35eq/10gのポリエステルをB層に用いることが開示されている。また、特許文献2には、架橋ポリスチレン等の架橋高分子粒子からなる不活性粒子を使用することが開示されている。しかし、特許文献2には、架橋高分子粒子の表面特性などに関しては、全く記載が無い。筆者らの検討によると、上記対策では、不活性粒子Bを含有するポリエステル層B層に析出、A層に転写されてドロップアウトの原因となるオリゴマーを抑制することは出来なかった。特に、長期間保管時後に製造したDVCテープは析出したオリゴマーによりDOが増加しがちであり、満足できるレベルではなかった。
(3)芳香族ジカルボン酸を主とする二官能性酸成分と少なくとも一種のグリコール成分よりなるポリエステルが平均粒径0.01〜5μmで、官能基としてカルボキシル基のアルカリ金属塩を有するジビニルベンゼン−エチルビニルベンゼン共重合体粒子を含有してなるポリエステル組成物。(特許文献3)
特許文献3には、カルボキシル基を有する架橋有機粒子を含有するポリエステル組成物が開示されている。しかし、特許文献3は、粒子の分散性改良に関するものであり、オリゴマー析出抑制については何も記載が無く、オリゴマー濃度の低い原料を使用する記載も示唆もなく、この粒子を使用しただけではオリゴマー析出抑制効果がほとんど見られない、という問題があった。
本発明者らは、ポリエステルフィルムの走行面から磁性層面に転写するオリゴマーが、走行面から均一に析出するのではなく、走行面を形成するB層に存在するフィルムに易滑性を与える粒子の周囲から特異的に析出していることに注目し、ポリエステルと粒子表面の相互作用について検討を加えた。
その結果、B層において、フィルムに走行性を付与するために添加されている粒子の近傍では、ポリエステルと粒子界面の空隙(ボイドと称する)が発生し、この空隙からオリゴマーが析出しやすくなること、またフィルム中の粒子の存在する部分においては、上記ヒドロキシプロピルセルロース等によって形成された塗布層を設けたとしても該塗布層が薄くなること、粒子近傍ではポリエステルが他の部分より延伸されやすく、ポリエステル中に保持できるオリゴマー量が減少し比較的析出しやすくなることが判った。
本願発明はこの走行面におけるオリゴマーの析出を抑制しようとするものであり、特定のオリゴマー量および末端カルボキシル基濃度を有するポリエステルと、表面にカルボキシル基を有する有機架橋粒子とを組み合わせることにより、従来、到底達成し得なかったB層の粒子周囲からのオリゴマー析出を抑制するものである。
特開2003−103627号公報(1〜2ページ) 特開2002−248723号公報(1〜2ページ) 特開平04−100854号公報(1ページ)
積層ポリエステルフィルムの、走行面の粒子の周囲から析出したオリゴマーが反対面の磁気記録媒体に転写してドロップアウトの原因となる、オリゴマーの析出が抑制されたフィルムを提供することにある。
ポリエステルからなる積層フィルムであって、最外層(B層)のポリエステルのオリゴマー含有量が0.7重量%以下、末端カルボキシル基濃度が30eq/10g以上、70eq/10g以下、かつ該B層が平均粒径50〜1000nmで表面にカルボキシル基を有する架橋高分子粒子を含有する積層フィルムによって達成できる。
本発明によれば、梅雨〜夏の時季にフィルムを製造、保管して磁気記録テープを製造しても、DOが少ない磁気記録テープとすることができる。
本発明のポリエステルフィルムは、少なくとも二層からなる積層ポリエステルフィルムであって、その構成は、ポリエステルフィルムの片側表面(表面にCo等の磁性体が形成される面、以下表面A)には、粒子を極力減少させたポリエステル層(以下A層)が形成され、A層の反対面(以下表面B)には、ポリエステルの内部に易滑性を付与する粒子を含有させた走行面層(以下B層)が形成されている。
本発明のポリエステルフィルムのポリエステルとしては、フィルムの成型のし易さ、磁気記録媒体として使用する際の強度が適切である等の理由により、ポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。更に好適には、磁気記録媒体としての強度等により、酸成分の80モル%以上がテレフタル酸成分、かつグリコール成分の80モル%以上がエチレングリコール成分であるポリエチレンテレフタレートである。ポリエチレンテレフタレート以外のポリエステル共重合成分としては、例えば、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、p−キシリレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどのジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などのジカルボン酸成分、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多官能ジカルボン酸成分およびp−オキシエトキシ安息香酸などが挙げられる。
さらに、上記のポリエステルフィルムは、他に、ポリエステルと非反応性のスルホン酸のアルカリ金属塩誘導体、該ポリエステルに実質的に不溶なポリアルキレングリコールなどの少なくとも一つを5重量%を超えない程度に含有または共重合されていてもよい。
本発明のポリエステルフィルムにおいては、従来公知の触媒としてアルカリ金属、アルカリ土類金属、マンガン、コバルト、亜鉛、アンチモン、ゲルマニウム、チタン化合物を含んでいてもよく、またそれらの酸化物、塩化物、炭酸塩、カルボン酸塩、クエン酸塩などの塩を含有していても良い。
また、前記ポリエステルフィルムには、熱安定性を維持するために、従来ポリエステルの製造工程で添加されるリン化合物を含有することが好ましい。このリン化合物は特に限定されないが、正リン酸、亜リン酸、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ-n-ブチルホスフェート、トリエチルフォスフォノアセテートが好ましく挙げられる。
本発明においては、ポリエステルフィルム中のオリゴマーの含有量は0.7重量%以下、好ましくは0.6重量%以下である。ポリエステル組成物中のオリゴマーの含有量が0.7重量%を超えると、積層フィルムに成形したときの表面Bからオリゴマーが析出し、DOの原因となる。一方、下限は特に制限はないが、通常0.2重量%未満するのは、溶媒抽出等の複雑な操作が必要になるので、0.2重量%以上が好ましい。
また、本発明においては、ポリエステルフィルムのB層の末端カルボキシル基濃度が30eq/10以上、好ましくは34eq/10g以上、さらに好ましくは36eq/10g以上である。
B層の末端カルボキシル基濃度が30eq/10g未満であると、オリゴマー量が多いときと同様に、磁気記録テープのDOを発生させる。この理由は、粒子とポリエステルの相互作用が不足し、粒子周囲からのオリゴマーの析出が抑制されないためと推定する。
また、B層の末端カルボキシル基濃度は70eq/10g以下が好ましく、60eq/10gが更に好ましい。70eq/10gを越えると、フィルム成型時の巻き取り特性が低下、傷が発生しやすくなるためか、オリゴマーの析出が増加するので好ましくない。
本発明においては、B層中の架橋高分子粒子としては、架橋度50%以上のものを使用するのが好ましい。架橋度は、架橋高分子粒子を製造する際に用いた3官能性以上のモノマーのモル%で定義する。架橋度が50%未満では、耐熱性が劣り、均一な突起が形成しないので、フィルム表面の傷が発生しやすくなる。この均一な突起が形成しないときには、製膜時にフィルム表面に微細な傷が付きやすくなるが、この傷からオリゴマーが析出しやすい傾向にある。
架橋高分子粒子の組成としては、特に限定されないが、入手の容易性よりエチルビニルベンゼン−ジビニルベンゼン共重合体や架橋シリコーンが好ましく用いられ、特にその耐熱性やシャープな分布を持ったものが得られることにより、フィルムの傷の発生の少ないエチルビニルベンゼン−ジビニルベンゼン共重合体がオリゴマー抑制の面で好ましい。
架橋高分子粒子の平均粒子径は50〜1000nm、好ましくは100〜1000nm、より好ましくは150〜900nmのものが用いられる。平均粒径が上記の範囲をはずれると、架橋度の時と同様に、フィルム製膜時に微細な傷がポリエステルフィルムの表面に付くためか、オリゴマーが発生しやすくなる。
更に、架橋高分子粒子のB層中の濃度は、好ましくは0.2〜10.0重量%、より好ましくは0.5〜5重量%であると、フィルム表面の傷が付きにくく、傷から析出するオリゴマーの析出が抑制されるので、望ましい。
更に、本願発明においては、B層の架橋高分子粒子の表面がカルボキシル基を有する。表面のカルボキシル基の量は、30eq/10g以上、100eq/10g以下、好ましくは50eq/10g以上100eq/10g以下である。表面のカルボキシル基の量は架橋高分子粒子を中和滴定して求める。表面のカルボキシル基量が30eq/10g未満の場合は、粒子とポリエステルの相互作用が不足するためか、ポリエステルフィルム成型時の粒子周囲からのオリゴマーが析出し、DOが増加する。
本発明は、任意のポリエステルフィルムに成形することが出来るが、好適には磁気記録媒体用途、更に好適にはDVC用途に用いることが出来る。この場合は、DVCテープのDVミニカセットの録画時間を1時間以上とするために、厚さ7μm未満であることが好ましく、さらに好ましくは、厚さ4.0〜6.5μmの範囲内である。
本発明のポリエステル組成物を用いた磁気記録フィルムにおいては、各種ガイド、ピンとの走行における走行性や、耐久性を確保するために、表面B上に、固体微粒子および結合剤からなり、必要に応じて各種添加剤を加えた溶液を塗布することにより形成されるバックコート層を設けることが好ましく、バックコート層を構成する成分としての固体微粒子、結合剤、添加剤等は公知のものを使用することができる。バックコート層の厚さは、通常0.3〜1.5μm程度である。
また、本発明における積層ポリエステルフィルムにおいては、表面Aに積層されたポリエステルは、例えば、150℃以上で真空乾燥した、オリゴマーが0.5重量%以下のポリエステルを用いると、磁性層面の析出オリゴマー個数を低減させるのに更に有効である。
また、本発明のポリエステル組成物を用いた磁気記録用テープにおいては、磁気ヘッドによる耐久性をさらに増すためには、A層内に、平均粒径が30〜90nm、好ましくは40〜80nmの微細粒子を、0.01〜1.0重量%、好ましくは0.02〜0.8重量%含有させ、表面A上に表面突起を発現さることが好ましい。微細粒子としては、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、ポリアクリル酸球、ポリスチレン球等を好ましく使用することができる。
上記同様、本発明のポリエステル組成物を用いた磁気記録用テープにおいては、磁気ヘッドによる耐久性をさらに増すために、表面Aにコーティング層を設けることが望ましい。この皮膜は、一方向に延伸した後のポリエステルフィルムにおける平滑な表面A側に、有機化合物を主体とする塗液を塗布して乾燥することにより形成され、有機化合物の種類や塗布厚さを調整することにより、その厚さや表面性状を調節することができる。有機化合物としては、セルロース誘導体等の水溶性高分子化合物や、ポリ塩化ビニリデン等の水分散型高分子化合物に、シリコーン化合物が混合されたものが好ましい例である。
また、本発明のポリエステル組成物を用いた磁気記録用テープにおいては、本発明のポリエステルフィルムの表面Aに、すなわち前記コーティング層が設けられている場合にはそのコーティング層上に、真空蒸着により形成される強磁性金属薄膜層を設けてなることを特徴とするが、使用する金属薄膜は公知のものを使用することができ、鉄、コバルト、ニッケル、またはそれらの合金の強磁性体からなる金属薄膜が好ましい。金属薄膜層の厚さは、好ましくは100〜300nmである。
次に、本発明のポリエステルフィルム、磁気記録媒体用ポリエステルフィルムおよび磁気記録テープの製法を例示する。
本発明に使用されるポリエステルは、従来から知られている方法で製造することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレートはテレフタル酸とエチレングリコールとをエステル化反応またはジメチルテレフタレートとエチレングリコールとをエステル交換反応せしめ、次いで反応生成物を重縮合せしめる方法で製造することができる。
この重合においては公知の触媒を用いることができ、溶融重合でのエステル交換触媒としてはマンガン、カルシウム、マグネシウム、アルコキシ基、フェノキシ基、アシレート基、アミノ基および水酸基からなる群から選ばれる少なくとも1種の置換基を有しているチタン化合物を含有するチタン化合物、チタンの酸化物、塩化物、炭酸塩、カルボン酸塩等が好ましく、特に酢酸塩即ち、酢酸マンガン、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸チタンが好ましく挙げられる。
本願発明の架橋高分子粒子は、スチレン、メタクリル酸、t−ドデシルメルカプタン、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、過硫酸カリウム、水の混合物からまずシードポリマー粒子Aを得る。次に、シードポリマー粒子Aとラウリル硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、水の混合物にジビニルベンゼン 100部 (市販品、純度55重量%、残余は1官能ビニルモノマー)を3から4回に分けて添加、所定の直径の粒子とするが、最後にジビニルベンゼンを添加する際、アクリル酸を添加、架橋高分子粒子の成分と結合させる方法を好ましく用いることができる。また、架橋粒子表面の表面カルボキシル基量は、最後にジビニルベンゼンを添加する際、同時に添加するアクリル酸量を調整することによって、コントロールすることが出来る。
上記架橋高分子粒子は、水分散体として得られるので、好ましくはベント付き押出し機などを使用してポリエステルに添加することが出来る。
本願発明において、B層のオリゴマーの含有量を0.7重量%以下、末端カルボキシル末端基量を30eq/10g以上、60eq/10g以下にするためには、上記架橋高分子粒子を含有するポリエステルを、圧力が96.0×10Pa以上、116×10Pa以下、流通量がポリエステル1kgあたり0.1リットル/hr未満の不活性ガスの雰囲気下、180℃以上250℃以下の温度で、0.5時間以上60時間以下で加熱する方法を好ましく採用することが出来る。
上記処理において、圧力が高いほど末端カルボキシル基量が増加する傾向にあり、圧力が116×10Paを越えると、末端カルボキシル基濃度が多くなりすぎるためか、フィルムの巻き取り特性が低下、フィルムに傷が発生しやすくなり、オリゴマーの析出が多くなる傾向がある。
一方、圧力が低いほど固相重合に近い状態となって、末端カルボキシル基量が低下する傾向にあり、96.0×10Pa未満になると、オリゴマーの析出抑制が困難となる傾向がある。
不活性ガスの流通量が1kgあたり0.1リットル/hr以下であると、いわゆる固相重合が起きないので、ポリエステルの末端カルボキシル基濃度が低下せず、オリゴマーの抑制が良好となり好ましい。
また、温度が180℃以上、250℃以下の場合は、オリゴマーの析出が良好となるので好ましい。
処理時間については、2時間以上80時間以下であると、オリゴマーの析出抑制が良好であるので好ましい。
なお、本発明のポリエステルフィルムは共押出し技術の使用により、層A用の原料と架橋有機粒子を含有させた層B用の原料とを溶融押出して、A/B積層フィルムとしたのち、縦、横方向に90〜140℃で、それぞれ2.7〜5.5倍、3.5〜7.0倍に延伸し、190〜220℃の温度で熱固定を行い製造してもよい。
また、一方向に延伸後に、平滑なポリエステルフィルムの表面A上に、平均粒径が5〜30nm、好ましくは8〜20nmの微細粒子を0.5〜12.0重量%、好ましくは0.6〜10.0重量%含む有機化合物からなる塗液を塗布して被覆層を形成させてもよい。
A層は磁気テープの磁気ヘッドによる耐久性を更に増すために、その内部に微細粒子を含ませてもよい。例えば、A層を形成するポリエステル層内に平均粒径が30〜150nm、好ましくは40〜100nmの微細粒子を0.01〜1.0重量%、好ましくは0.02〜0.8重量%含ませ表面Aに突起をもたせてもよい。
本発明のDVCテープは、本発明のポリエステルフィルムの表面A(コーティングがある場合は、そのコーティング上)にCo等の強磁性金属薄膜を真空蒸着により膜厚み20〜300nmで形成し、この金属薄膜上に10nm程度の厚みのダイヤモンド状カーボン膜をコーティングし、更にその上に潤滑剤処理することにより、さらに、片側表面Bに、固体微粒子および結合剤からなり必要に応じて各種添加剤を加えた溶液を塗布することによってバックコート層を設けることにより作成される。

以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。実施例中に使用した各特性値は次の測定方法により求めた。
A.ポリマーの固有粘度(IV)
フィルム断面を走査型電子顕微鏡で観察、A層とB層の厚みの比率を求める。必要であれば、表面コーティング剤は水等で除去、乾燥する。
ポリエステルフィルムのA層からポリマーを削り出し、固有粘度([η]):o−クロロフェノールを溶媒として、25℃で測定する。また、ポリエステルフィルムの全体の固有粘度を測定、重量比例配分でポリエステルフィルムのB層の固有粘度を求める。
B.オリゴマー含有量
フィルム断面を走査型電子顕微鏡で観察、A層とB層の厚みの比率を求める。必要であれば、表面コーティング剤は水等で除去、乾燥する。
ポリエステルフィルムのA層からポリマーを削り出し、試料20mgをOCP(オルトクロロフェノール)に150℃で30分間溶解し、室温で冷却する。その後、内部標準として1、4−ジフェニルベンゼンを添加後、メタノール2mlを加えて、高速遠心分離機でポリマーを分離後、液層部を測定する。
装置:島津製LC−10ADvp
カラム:YMC−Pack ODS−2 150mm×4.6mm
カラム温度:40℃
流量:1.3ml/min
注入量:10μm
検出器:UV240nm
溶離液:A液(純水):B液(メタノール)=25:75
同様にフィルム全体の環状三量体量も求めて、重量比例配分でポリエステルフィルムの層Bの環状三量体を求めてオリゴマー量とする。
C.ポリエステル中の末端カルボキシル基濃度(eq/10g)
フィルム断面を走査型電子顕微鏡で観察、A層とB層の厚みの比率を求める。必要であれば、表面コーティング剤は水等で除去、乾燥する。
ポリエステルフィルムのA層からポリマーを削り出し、A.Conixの方法に準じて測定する。(Makromol.Chem.26,226(1958))。同様にフィルム全体の末端カルボキシル基濃度を求め、重量比例配分でポリエステルフィルムのB層の末端カルボキシル基濃度を求める。
D.架橋有機粒子の表面のカルボキシル量(eq/10g)
架橋有機粒子を1規定水酸化ナトリウム水溶液でpHメーターを使用して中和滴定し、pHが8になる時点の滴定量より、表面のカルボキシル量を求め、粒子単位重量あたり表面のカルボキシル量で表す。
E.ポリエステルフィルムのオリゴマー析出個数
ポリエステルフィルムの表面Bに、5°の角度で銀を蒸着(シャドーイング)し、その後スパッタリングにより白金をコートする。シャドーイングしたフィルム表面を真上から走査型電子顕微鏡により5千倍の拡大倍率で10視野観察し、表面上に影をもつ析出オリゴマ ー物(塊状、6角形状、馬蹄型の形態がオリゴマ ー物に特徴的であり、その形態より判断)を探し、その析出オリゴマ ー物の影の長さ(H)を測定する。その析出オリゴマ ー物の高さ(h)との間に、tan5°=h/Hの関係があることを用いて、影の長さ(H)より高さ(h)を求め、高さ17nm以上の析出オリゴマ ー物の個数を求め、1mmあたりの個数に換算した。下記判定基準によった。
1,000個未満:非常によい
1,000〜10,000個未満:よい
10,000個以上:不良
F.巻き取り特性
巻き取り性スリット時の巻き取り条件を最適化したのち、幅600mm×12,000mのサイズで、30ロールを速度100m/分でスリットし、スリット後のフィルム表面に、ブツ状、突起やシワのないロールを良品として、以下の基準にて巻き取り性を評価する。
◎:良品ロールの本数28本以上
○:良品ロールの本数25〜27本
×:良品ロールの本数24本以下実施例1
実施例1
(1)架橋高分子粒子の製造
スチレン 98部 メタクリル酸 2部 t−ドデシルメルカプタン 10部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.8部 過硫酸カリウム 0.4部 水 200部以上の物質を容量2lのフラスコ中に入れ、撹拌しながら窒素ガス中にて70℃に昇温して6時間重合を行った。これにより、重合収率98%で平均粒子径0.17μm、粒子径の標準偏差値が0.08μmのシードポリマー粒子Aを得た。次に、 シードポリマー粒子A(固形分換算) 8部 ラウリル硫酸ナトリウム 0.1部 過硫酸カリウム 0.5部 水 500部の混合物を攪拌し、これにジビニルベンゼン 10部 (市販品、純度55重量%、残余は1官能ビニルモノマー)を3回に分けて添加、各添加において、30℃で10分間撹拌してシードポリマー粒子にモノマーを吸収させた。
次に、系を70℃に昇温して3時間かけて昇温する間に、ジビニルベンゼン 80部、および過硫酸カリウム0.9部をおのおの3回に分けて添加した。またジビニルベンゼンを最後に添加する際には、メタクリル酸5重量部を添加した。この粒子の重合収率は99%であった。また、反応生成物において、200メッシュのフィルター上に残る重合凝固物は0.02%(対重合固形分)であり、良い重合安定性でポリマー粒子が得られた。この粒子の平均粒径は300nm(透過型電子顕微鏡で粒子100個の粒径を観察、平均する)であり、表面のカルボキシル量が75eq/10gであった。
(2)低オリゴマー化処理前のポリエステル組成物の製造
テレフタル酸とエチレングリコールを原料とし、三酸化アンチモンを重合触媒として、酢酸マグネシウム、リン酸を添加し、実質的に不活性粒子を含有しないポリエチレンテレフタレートを製造した。このポリエチレンテレフタレートのIVは0.65、末端カルボキシル基濃度は36eq/10g、アンチモン濃度は110ppm、マグネシウムの度は55ppm、リン濃度は16ppmであった。このポリエチレンテレフタレートに(1)項で製造した架橋高分子粒子の水分散体を、ベント付き押出機を使用して、水をベントから水蒸気として除去しながら、ポリエステル組成物中の架橋高分子粒子濃度が0.3重量%となるように添加した。このときのポリエステル組成物の末端カルボキシル基濃度は34eq/10g、IVは0.66、オリゴマーの含有量は、1.1重量%であった。
このポリエステル組成物を、7.5mのコニカル型タンブラー乾燥機に、3t投入し、150℃で3時間乾燥後、窒素を101×10Paの圧力で導入、101×10Paを保ったまま、0.05リットル/hr・kgの流量で流し、225℃で25時間加熱した。このポリエステル組成物(原料B)の末端カルボキシル基濃度は36eq/10g、IVは0.64、オリゴマー量は、0.30重量%であった。
次に、実質的に不活性粒子を含有しないA層用のポリエステル原料と、架橋有機粒子を含有したB層用のポリエステル原料とを、別々に真空乾燥し(真空条件はともに170℃、2kPa、5時間)、厚み比5:1の割合で共押出しし、ロール延伸法で110℃で3.0倍に縦延伸した。
縦延伸の後の工程で、表面Aの外側、表面Bの外側に、下記組成の水溶液を25℃の温度に保ち、0.8μmのろ過精度を持つフィルターでろ過した後、固形分塗布量18mg/m、50mg/m となるように、それぞれ塗布した。
表面A:
ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.10重量%
水溶性ポリエステル共重合体(テレフタル酸70モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸30モル%の酸成分とエチレングリコールとの1:1の共重合体)0.32重量%
アミノエチルシランカップリング剤0.01重量%
平均粒径18nmの極微細シリカ0.03重量%
表面B:
ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.10重量%
水溶性ポリエステル共重合体(テレフタル酸70モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸30モル%の酸成分とエチレングリコールとの1:1の共重合体)0.15重量%アミノエチルシランカップリング剤0.01重量%
ポリジメチルシロキサン(両末端アミノ基変性体)0.02重量%
その後、ステンターにて横方向に105℃で3.5倍に延伸し、210℃で熱処理し、中間スプールに巻き、スリッターで小幅にスリットし、円筒コアーにロール状に巻取り、厚さ6.3μm、幅600mmの蒸着用のポリエステルフィルムの、長さ15000m巻取りロールを製造した。この際、巻き取り特性の評価を行ったところ、巻き取り特性は良好であった。
得られたフィルムのB層のオリゴマー量は0.4重量%、カルボキシル末端基量は38eq/10gであった。
得られたフィルムロールをポリエチレンチューブで包みダンボール箱で梱包し、倉庫内に移動、30日間以上、30℃で保管後、真空蒸着処理する前に、フィルム表面Bにおける析出オリゴマー個数を測定して、ポリエステルフィルムのオリゴマー析出個数の評価を行ったところ、200個/mmであり、非常に良好であった。
その後、合格品について、このロールから引出したポリエステルフィルムの磁性層面(表面A)のコーティング層上に、真空蒸着によりコバルト−酸素薄膜を各80nmの膜厚で2層に形成した。次にコバルト−酸素薄膜層上に、スパッタリング法によりダイヤモンド状カーボン膜を5nmの厚さで形成させ、フッ素含有脂肪酸エステル系潤滑剤を3nmの厚さで塗布した。
続いて、ポリエステルフィルムの走行面(表面B)のコーティング層上に、カーボンブラック、ポリウレタン、シリコーンからなるバックコート層を500nmの厚さで設け、スリッターにより幅6.35mmにスリットし、リールに巻き取りミニDVC用カセットに組み込み磁気テープ(DVCテープ)を作成した。
実施例2、3
実施例1と同様に、但し、表1に従い、層Bのオリゴマー量が若干多めのフィルムを製造し、評価を行った。フィルム特性はオリゴマー量が多めであったが、使用可能なものであった。
実施例4〜5
実施例1と同様に、但し、表1に従いポリエステルフィルムB層に用いるポリエステルの処理条件において、窒素の流量を変更して、層Bの末端カルボキシル基濃度の異なったフィルムを製造し、評価を行った。フィルム特性は巻き取り特性が実施例1と比較して若干低下したが、使用可能なものであった。
Figure 2007008034
実施例6
実施例1と同様に、但し、表1に従いポリエステルフィルムB層に用いるポリエステルの処理条件において、窒素の圧力を変更して、層Bの末端カルボキシル基濃度の異なったフィルムを製造し、評価を行った。フィルム特性は巻き取り特性が実施例1と比較して若干低下したが、使用可能なものであった。
実施例7
実施例1と同様に、但し、表1に従い、層Bに架橋度のことなった架橋高分子粒子を用いて評価を行った。フィルム特性は巻き取り特性、およびオリゴマー量が実施例1と比較して若干低下したが、使用可能なものであった。
実施例8、9
実施例1と同様に、但し、表1、表2に従い、層Bに粒径のことなった架橋高分子粒子を用いて評価を行った。フィルム特性は巻き取り特性、およびオリゴマー量が実施例1と比較して若干低下したが、使用可能なものであった。
実施例10
実施例1と同様に、但し、表2に従い、架橋高分子粒子表面のカルボキシル基量が少なめのポリマーを製造し、評価を行った。フィルム特性は実施例1と比較して、若干オリゴマーが多めであったが、使用可能なものであった。
Figure 2007008034
実施例11
実施例1と同様に、但し、表2に従い、架橋有機粒子としてジビニルベンゼン、エチルビニルベンゼン共重合体に変えてシリコーンを使用して、ポリマーを製造し、評価を行った。フィルム特性は実施例1と比較して、巻き取り特性、オリゴマーに差が見られ、特にオリゴマー析出量は許容量上限に近かったが、かろうじて使用可能なものであった。
実施例12,13
実施例1と同様に、但し、表3に従い、架橋有機粒子としてジビニルベンゼン、エチルビニルベンゼン共重合体の粒径の異なったものを用いてポリマーを製造し、評価を行った。フィルム特性は実施例1と比較して、巻き取り特性、オリゴマーに差に若干差が見られたが、十分使用可能なものであった。
Figure 2007008034
比較例1〜2
実施例1のポリエステルを用いて、但し低オリゴマー化処理を行わずに、ポリマーを製造し、フィルムの製造上検討を変更して、評価を行った。いずれもオリゴマーの析出は非常に多かった。
比較例3、4
実施例1のポリエステルと同様に、但し表4に従い、低オリゴマー化処理前のポリマーのIVを0.44とし、かつ実施例1における低オリゴマー化処理に変えて、固相重合を行った。固相重合後のポリエステルは末端カルボキシル基濃度が28、25eq/10gと低くかった。フィルム特性はオリゴマー個数が満足できるものではなかった。
比較例5
実施例1のポリエステルと同様に、但し表4に従い、低オリゴマー化処理における圧力を高くして、末端カルボキシル基濃度を本願請求の範囲外とした。
フィルム特性はオリゴマー個数が増加し、同時に巻き取り特性も不良となった。
Figure 2007008034
比較例6
実施例1のポリエステルと同様に、但し表4に従い、低オリゴマー化処理における温度を高くして、末端カルボキシル基濃度を本願請求の範囲外とした。
フィルム特性は巻き取り特性、オリゴマー個数が満足できるものではなかった。
比較例7
実施例1のポリエステルと同様に、但し、表4に従い低オリゴマー化処理における処理時間を長くして、末端カルボキシル基濃度を本願請求の範囲外とした。
フィルム特性は巻き取り特性、オリゴマー個数が満足できるものではなかった。
比較例8
実施例1のポリエステルと同様に、但し、表5に従い低オリゴマー化処理における温度を低くして、オリゴマー量を本願請求の範囲外とした。
フィルム特性はオリゴマー個数が満足できるものではなかった。
比較例9
実施例1のポリエステルと同様に、但し、表5に従い低オリゴマー化処理における処理時間を短縮して、オリゴマー量を本願請求の範囲外とした。
フィルム特性はオリゴマー個数が満足できるものではなかった。
比較例10
実施例1のポリエステルと同様に、但し、表5に従いジビニルベンゼン、エチルビニルベンゼン共重合体を使用する代わりに、コロイダルシリカを使用した。
フィルム特性はオリゴマー個数が満足できるものではなかった。
Figure 2007008034
比較例11,12
実施例1のポリエステルと同様に、但し、表5に従い粒径が本願請求の範囲外の架橋高分子粒子を使用した。
フィルム特性はオリゴマー個数が満足できるものではなかった。
比較例13
実施例1のポリエステルと同様に、但し、表5に従い表面のカルボキシル基量が0のものを用いた。
フィルム特性はオリゴマー個数が満足できるものではなかった。
Figure 2007008034

Claims (4)

  1. ポリエステルからなる積層フィルムであって、最外層(B層)のポリエステルのオリゴマー含有量が0.7重量%以下、末端カルボキシル基濃度が30eq/10g以上、70eq/10g以下、かつ該B層が平均粒径50〜1000nmで表面にカルボキシル基を有する架橋高分子粒子を含有する積層フィルム。
  2. 請求項1のポリエステルフィルムからなる磁気記録媒体用ポリエステルフィルム。
  3. 請求項2のポリエステルフィルムからなるデジタル記録方式のビデオカセットレコーダーテープ用ポリエステルフィルム。
  4. 請求項3のポリエステルフィルムの片面に強磁性金属薄膜層を設けてなる磁気記録テープ。
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