JPH0263248B2 - - Google Patents

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JPH0263248B2
JPH0263248B2 JP58137743A JP13774383A JPH0263248B2 JP H0263248 B2 JPH0263248 B2 JP H0263248B2 JP 58137743 A JP58137743 A JP 58137743A JP 13774383 A JP13774383 A JP 13774383A JP H0263248 B2 JPH0263248 B2 JP H0263248B2
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JP
Japan
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polyester
film
cla
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laminated
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JP58137743A
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JPS6029930A (ja
Inventor
Shigeyoshi Masuda
Teruhisa Fukumoto
Hideo Kato
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP58137743A priority Critical patent/JPS6029930A/ja
Publication of JPS6029930A publication Critical patent/JPS6029930A/ja
Publication of JPH0263248B2 publication Critical patent/JPH0263248B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/73Base layers, i.e. all non-magnetic layers lying under a lowermost magnetic recording layer, e.g. including any non-magnetic layer in between a first magnetic recording layer and either an underlying substrate or a soft magnetic underlayer
    • G11B5/739Magnetic recording media substrates
    • G11B5/73923Organic polymer substrates
    • G11B5/73927Polyester substrates, e.g. polyethylene terephthalate
    • G11B5/73935Polyester substrates, e.g. polyethylene terephthalate characterised by roughness or surface features, e.g. by added particles

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は磁気記録媒体用積層ポリエステルフイ
ルムに関し、更に詳しくは磁性薄膜の担持によつ
て雑音レベルが少なく、データ読取りにおける信
号対雑音比の良い、かつ走行性の優れた磁気記録
媒体を形成する積層ポリエステルフイルムに関す
る。 従来技術 現用の磁気記録における普通の記録媒体は、適
当な基材、例えば厚さ数μm〜数10μmの可撓性
高分子フイルム(ポリエステルフイルム等)の表
面上にγ−Fe2O3,Co−ドープ処理されたγ−
Fe2O3,CrO2又はFe等の強磁性粉末が有機結合
剤の中に分散したものを数μmから約10μm程度
までの厚さとなるように塗布して磁気記録層を形
成せしめた積層体が実用に供されている。 磁気記録技術に要求される改良として、所定面
積当りの記録密度を増加させることが要求されて
いる。デイスク、ドラムまたはテープの記録装置
に使用される磁気メモリー素子において、記録密
度の限界は、フイルム保持界に対する減磁界の比
率によつてきまる。また減磁界の強さは記録媒体
の飽和磁化および厚さに関係している。そして、
信号対雑音比の許容水準達成のためには、充分な
出力信号を得ることのできる薄い記録媒体層を得
ることが必要である。記録媒体のB−Hカーブの
飽和磁束密度および角形比が高くなるにつれて達
成が容易となる。かかる意味において、高い保磁
力を有し、負形比の良いヒステリシスループをも
ち、かつ記録媒体層が薄く、しかも高い残留磁気
モーメントを有する磁気記録媒体が要求されてお
り、とりわけ雑音レベルが低く、かつデータ読取
時の信号対雑音比が良く、特に高密度記録での再
生時のノイズレベルの少ない金属薄膜磁気記録媒
体に対する要求が強い。 このような背景に対応して、近年高密度磁気記
録媒体として、バインダーを用いず、磁気記録層
として金属薄膜を真空蒸着やスパツタリングの如
き真空沈着法又はメツキ法によつて非磁性支持体
上に形成して、この強磁性金属を薄膜磁気記録材
としたものが提案されている。例えばCoの蒸着
テープ(特開昭54−147010号公報)、Co−Cr合金
からなる垂直磁化膜(特開昭52−134706号公報)
等が提案されている。このような蒸着、スパツタ
又はイオンプレーテイング等の薄膜形成手段によ
つて形成される金属薄膜は、厚みが1.5μm以下
で、磁性層の厚みが3μm以上である従来の塗布
型記録媒体と同等の性能が得られる。ところで、
静的特性である保持力Hcまたはヒステリシスル
ープの角形比のような磁気特性は用いられる非磁
性支持体の表面状態にあまり依存しないと考えら
れる。このような考えによつたものの例として米
国特許3787327号明細書に開示されたような真空
蒸着によるCo−Crの多層構造の例が挙げられる。
しかしながら、これらの方法は形成される金属薄
膜厚さが薄く、非磁性支持体の表面状態(表面凹
凸)がそのまま磁性膜の凹凸として発現し、それ
が雑音の原因となることが欠点とされていた。 雑音の観点からは、非磁性支持体の表面状態が
出来るだけ平坦であるることが好ましい。一方フ
イルム巻取り、巻出しといつたハンドリングの観
点からは、フイルム表面が平坦であるとフイルム
−フイルム相互の滑り性が悪く、ブロツキング現
象が発生し、この結果製品にはなり得ないので、
ベースフイルム表面が易滑性であることが要求さ
れる。また最終製品としての金属薄膜磁気記録媒
体としてもその走行性、滑り性が重要な品質の一
つであり、このためにもベースフイルム表面の易
滑性は重要である。 従来、ベースフイルムの易滑性を向上させる方
法として、ポリマー中の微粒子によりフイルム表
面に突起を形成せしめて易滑性を向上させる方式
が知られ、該ポリマー中に微粒子を含有させる方
法として 酸化ケイ素、二酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、タルク、クレイ等の不活性粒子をポリマー
中に添加する方法(外部粒子法)、 ポリエステルの合成時に使用する触媒成分、
着色防止剤の成分の一部分または全量を重合反
応過程中に析出せしめて、ポリマー中に微粒子
を生成させる方法(内部粒子法) が提案されている。 しかし、本発明者の研究結果によれば、従来の
塗布記録媒体に用いられていたと同等の表面性の
ベースフイルムを非磁性支持体として用いて金属
薄膜磁気記録媒体を作成した場合、最終製品とし
ては走行性、易滑性の点で劣り、実用に耐えない
こと、更にこの金属薄膜磁気記録媒体の走行性の
改良に上記,の微粒子付与法を応用すること
もできるが、この方法だけで所定の走行性、易滑
性を得るためには表面粗さを非常に大きくする必
要があり、この場合には走行面側の突起が反対面
の磁気記録面に転写し、その結果磁性膜の凹凸と
なり、電磁変換特性が悪化するという問題のある
ことが明らかとなつた。 本発明者は、更にこれらの問題点を解消すべく
鋭意研究の結果、特定の表面特性を有する積層フ
イルムの構造をとり、しかも裏面を形成するフイ
ルム層に特定の化合物を含有させることによつて
上述の問題点を大幅に改善できることを見い出し
た。 発明の目的 本発明の目的は、雑音レベルが少なく、かつデ
ータ読取りにおける信号対雑音比の良い、特に高
密度記録での再生時のノイズレベルの少ない、し
かも走行性のすぐれた磁気記録媒体を賦与する積
層ポリエステルフイルムを提供することにある。 発明の構成・効果 本発明の目的は、積層フイルムの磁性薄膜を担
持させる面(A)を表面粗さ[CLA(単位:μm)]
最大突起高さ[PV(単位:μm)]及び突起物の
高さが0.27μm〜0.54μmの範囲にある突起数[H1
(単位:ケ/mm2)]がそれぞれ次の式 CLA≦0.008μm PV≦0.06μm H1≦10ケ/mm2 を満足する、80重量%以上がポリエチレンテレフ
タレートからなるポリエステルのフイルム層で形
成し、かつ他の面(B)を表面粗さ[CLA(単位:μ
m)]及び突起物の高さ0.54μm以上の突起数
[H2(単位:ケ/mm2)]がそれぞれ次の式 0.007μm<CLA≦0.030μm 2<H2≦150 を満足しかつ3個以上の水酸基を有するポリオー
ルと炭素数が8個以上の脂肪族モノカルボン酸と
のエステル生成物を0.01〜5重量%ポリマー中に
分散せしめている、80重量%以上がポリエチレン
テレフタレートからなるポリエステルフイルム層
で形成してなる積層ポリエステルフイルムによつ
て達成される。 本発明において積層フイルムの磁性薄膜を担持
させる面(A)を形成するフイルム層は、ポリマー重
量の80重量%以上がポリエチレンテレフタレート
からなるポリエステルで構成される。ここで「80
重量%以上がポリエチレンテレフタレートからな
るポリエステル」とは、ポリエチレンテレフタレ
ートのホモポリマーは勿論のこと、全繰返し単位
の80重量%以上がエチレンテレフタレートよりな
り、残りの20重量%以下が他のポリエステル成分
例えばエチレンイソフタレート、エチレン2,6
−ナフタレート、テトラメチレンテレフタレート
等よりなるコポリエステル、これらの混合物、更
にはこれらと他のポリマーの混合物(但し、ポリ
エチレンテレフタレート成分を80重量%含有す
る)例えばポリエチレンテレフタレートまたはそ
のコポリエステルとポリエチレン2,6−ナフタ
レート混合物、ポリエチレンテレフタレートまた
はそのコポリエステルとポリエチレンイソフタレ
ートの混合物、ポリエチレンテレフタレートまた
はそのコポリエステルとポリアリレートの混合
物、ポリエチレンテレフタレートまたはそのコポ
リエステルとポリオレフインの混合物等を包合す
る。これらのうちポリエチレンテレフタレートの
ホモポリマーが特に好ましい。 かかるポリエステルは微粒子状の不活性物質を
含有する。この不活性物質を含有させる方法とし
ては例えばフイルム原料に用いるポリマー中に不
活性無機化合物を添加したり、不溶性触媒残渣を
生成せしめたりする等の方法がある。この不活性
無機化合物には、ポリマーに対し不溶性であり、
かつ反応しない物質が含まれる。配合される物質
として、例えばMgO,ZnO,MgCO3,CaCO3
CaSO4,BaSO4,Al2O2,SiO2、TiO2、例えば
代表例としてシリカ、カオリン、陶土、珪藻土、
炭酸カルシウム、アミノ珪酸塩およびその水和
物、テレフタール酸カルシアム、その他カーボン
ブラツク、燐酸カルシウム等が挙げられる。ま
た、不活性触媒残渣は、例えばポリエステルにお
いてエステル交換触媒と安定剤との適当量の組み
合せによつて形成される不活性触媒残渣であり、
ポリエステルフイルム表面に凹凸を形成し、表面
特性を制御するものである。 不活性物質の含有量は、物質の種類、粒径等に
よつて変化し一般的には決められないが、通常
0.01〜2重量%が良く、更には、0.1〜1重量%
が好ましい。 本発明において積層フイルムの面(A)は、メツキ
法等の手段で磁性薄膜が形成される面である。こ
の磁性薄膜(金属薄膜)は高密度記録媒体として
充分な信号出力を発揮させるため一般に0.02〜
1.5μmと薄く、従つてポリエステルフイルム層の
表面状態がそのまま磁性薄膜の凹凸として発現
し、特性低下の原因例えば雑音の原因となる。 しかして、ポリエステルフイルム層の表面(A)
は、平均的表面粗さ[CLA(単位:μm)]が
0.008μm以下であり、最大突起高さ[PV(単位:
μm)]が0.06μm以下であり、かつ突起物の突起
高さが0.27〜0.54μmの範囲にある突起数[H1(単
位:ケ/mm2)]が10ケ/mm2以下である必要がある。
好ましくは平均的表面粗さ[CLA]は0.006μm以
下、突起物の突起高さ0.27μm〜0.54μmの範囲に
ある個数は5個/mm2以下である。CALの下限は
特に限定されないが、通常0.002μm程度である。
これらの条件を満足することによつて磁気記録媒
体としたときの雑音が飛躍的に減少し、ノイズレ
ベルの格段に優れるものとなる。 かかる表面特性をフイルムの両面(A,B)に
付与した場合には、フイルム巻取り・巻出しなど
の操作においてフイルム−フイルム相互の滑り性
が悪くブロツキング現象が発生し、またテープ加
工後の走行性も悪く製品となり得ない。そこで、
フイルムの他の表面(B)には滑り性を付与する必要
がある。本発明に於いてはフイルム表面(B)を形成
するものとしてフイルム表面(A)を形成するポリエ
ステルとは違つたポリエステルのフイルム層を用
いる。 本発明において積層フイルムの他の面(B)を形成
するフイルム層は、3個以上の水酸基を有するポ
リオールと炭素数が8個以上の脂肪族モノカルボ
ン酸とのエステル生成物を0.01〜5重量%ポリマ
ー中に分散含有している、80重量%以上がポリエ
チレンテレフタレートからなるポリエステルで構
成される。従つて、該ポリエステルは3個以上の
水酸基を有するポリオールと炭素数が8個以上の
脂肪族モノカルボン酸とのエステル生成物を0.01
〜5重量%含有する以外は、面(A)を形成するフイ
ルム層を構成するポリエステルと同じことが説明
できる。 上記ポリエステルに分散させるエステル生成物
の原料として使用するポリオールは、水酸基を3
個以上有することが必要である。水酸基2個以下
のアルコールを使用したのでは、理由は明確でな
いが、生成したエステルをポリエステル中に分散
させても、フイルムの易滑性を向上させることは
できない。特に水酸基3〜6個のポリオールが入
手し易さの点から好ましい。かかる水酸基3個以
上のポリオールとしてはグリセリン、エリトリツ
ク、トイレツト、ペンタエリトリツト、アラビツ
ト、キシメリツト、アドニツト、タリツト、ソル
ビツト、マンニツト、イジツト等があげられる
が、これに限定するものではない。 また上記ポリオールと反応させる脂肪族モノカ
ルボン酸としては炭素数8個以上のものを用いる
必要がある。炭素数が8個より少ない脂肪族モノ
カルボン酸を使用したのでは、得られたエステル
生成物の耐熱性が不十分で、ポリエステルに分散
させる際の加熱条件で容易に分解し、ポリエステ
ルへの分散物質としては不適当である。特に炭素
数8〜25個の脂肪族モノカルボン酸が入手し易い
点で好ましい。かかる炭素数8個以上の脂肪族モ
ノカルボン酸としてはベラルゴン酸、カブリン
酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トルデシル酸、
ミリスチン酸、ベンタデシル酸、バルミチン酸、
ヘブタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、
アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチ
ン酸等が例示できる。 上記ポリオールと脂肪族モノカルボン酸とを反
応させると、通常モノ、ジ、トリエステルが生成
する。これらエステル生成物はいずれも易滑性向
上に効果があるが、特にトリエステルがポリエス
テルに分散させる際の耐熱性の点から好ましい。 上記エステル生成物は、ポリエステル重量に対
して、0.01〜5重量%分散させることが必要であ
る。0.01重量%末満では本発明の目的とする易滑
性が得られず、5重量%を越えると、フイルムに
した場合表面にエステル成分が過剰に滲み出すた
め、ブロツキングを起こし、かえつてフイルムが
滑らなくなる。上記エステル生成物をポリエステ
ル中に分散させるには任意の方法が採用され、例
えば重縮合反応中に添加分散させる方法や、エク
ストルーダーで混練する方法を用いることがで
き、また予め高濃度のマスターポリマーを作り、
これを未添加のポリエステルで希釈する方法を用
いることもできる。 さらに、上記エステル生成物による易滑性を効
果的に発現させるためには、ポリエステルフイル
ム層の表面Bは平均的表面粗さCLAが0.007μmを
こえ、突起物の突起高さ0.54μm以上のものの個
数H2が2個/mm2より多いことが好ましくは、こ
れによりテープ加工後の走行性が大幅に改善され
る。 しかし、ポリエステルフイルム層の表面Bの平
均的表面粗さCLAが0.030μmより大きくなり、ま
た突起高さ0.54μm以上のものの個数H2が150
個/mm2より多くなると、テープ加工時および加工
後の巻取状態において磁性膜の面に表面Bの凹凸
が著しく転写され、この結果高密度記録媒体とし
て著しいレベル変動、ノイズの発生を引起こし、
著しい場合にはドロツプアウトにまで至らしせ、
電磁変換特性において障害を発生させるので好ま
しくない。 従つて、積層フイルムの表面Bは、平均的表面
粗さCLAが0.007μm<CLA≦0.030μmであり、か
つ突起物の高さが0.54μm以上の突起数H2が2<
H2≦150を満足する必要がある。平均的表面粗さ
CLAが0.008μmをこえ、0.020μm以下、突起高さ
0.54μm以上の突起物の個数H2が3個/mm2を越
え、100個/mm2以下の範囲がテープ加工後の走行
性改善と、表面の凹凸の転写とのバランスの点で
さらに好ましい。 積層ポリエステルフイルムの他の表面Bを構成
する層は、表面Aの層と同等であつても異なつて
いても良いが表面粗度として見た時、表面Bは表
面Aより粗であることが好ましい。 本発明の積層フイルムは、二層以上の多層構造
をとるフイルムではあるが、特に二層構造のもの
が好ましい。三層以上の積層フイルムの場合、最
外層が上述の表面A,Bのポリエステルフイルム
層であれば、中間層は任意のポリマー層で良い。 本発明の積層フイルムは、従来から蓄積された
積層フイルムの製造法で製造することができる。
例えば表面Aを形成するポリエステル層と表面B
を形成するポリエステル層とを、溶融状態又は冷
却固化された状態で積層することができる。更に
具体的には、例えば共押出・エクストルージヨン
コーテイング等の方法で製造できる。その際、表
面Aを形成するポリエステル層の厚さは、積層フ
イルム全体の中で占める割合で40〜95%とするの
が好ましい。この割合で95%より多いと表面Bを
形成するポリエステル層の外部粒子あるいは内部
粒子による粗面化効果が充分でなく、また40%よ
り少ないと表面Bを形成するポリエステル層に含
まれている外部粒子あるいは内部粒子に影響され
て表面Aに凹凸が生じ電磁変換特性が悪くなる傾
向を示す。 上述の方法で積層されたフイルムは、通常の方
法で逐次二軸延伸または同時二軸延伸され、更に
熱処理される。この熱処理において表面Bを形成
するポリエステル層ではエステル生成物が表面B
に浸出するようにし、適度な被膜状物を形成する
ようにすると、テープ加工後の走行性がさらに改
善されるので好ましい。 本発明の積層ポリエステルは、雑音レベルが少
なく、かつデータ読取りにおける信号対雑音比の
良い、特に高密度記録での再生のノイズレベルの
少ない、しかも走行性のすぐれた磁気記録媒体を
賦与するベースフイルムとして有用である。 実施例 以下、実施例を掲げて本発明を更に説明する。
なお、本発明における物性は次の方法で測定し
た。 1 CLA[センター・ライン・アベレツジ
(Center Line Average・中心線平均粗さ)] JISB0601に準じ、東京精密社(株)製の触針式
表面粗さ計(SURFCOM 3B)を使用して、
針の半径2μm、荷重0.07gの条件下にチヤート
をかかせ、フイルム表面粗さ曲線からその中心
線の方向に測定長さLの部分を抜き取り、この
抜き取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方向を
Y軸として、粗さ曲線をY=f(x)で表わし
た時、次の式で与えられた値をμm単位で表わ
す。 RCLA=1/L∫L O|f(x)|dx この測定は基準長を0.25mmとして8個測定
し、値の大きい方から3個除いた5個の平均値
で表わす。 2 表面突起数数 観察せんとするフイルム表面にアルミニウム
をうすく(400〜500Å乃至それ以下の厚み)均
一に真空蒸着し、多重干渉顕微鏡[例えば
NIKON製(Surfase Finish Microscope)光
源タリウムランプ波長5400Å]を用いて100の
倍率で、フイルムの複数ケ所の表面をランダム
に1mm2の面積になるまで写真撮影し、高さ
0.27μm〜0.54μmの範囲にある突起数H1ケ/
mm2、および高さ0.54μm以上の突起数H1ケ/mm2
を算出する。 3 動まさつ係数 添付図に示す如く、25℃相対湿度60%の雰囲
気中で外径5mmφのSUS27の固定棒(表面粗
度CLA=0.030)に1/2″巾にカツトしたフイル
ムを角度・πラジアンで接触させ3.3cm/secの
速さで移動、まさつさせる。入口テンシヨン
T1が30grとなるようテンシヨンコントローラ
ー2を調整した時の出口テンシヨンT2gr(出口
テンシヨン検出機10で検出)より次式で動ま
さつ係数μKを算出する(本発明では90m走行
時の動まさつ係数をもつてμKとする)。 μK=1/πln 実施例 1 ジメチルテレフタレートに対し、エステル交換
触媒として酢酸マンガン40mmol%、重合触媒と
して三酸化アンチモン20mmol%、安定剤として
亜燐酸40mmol%をそれぞれ用いる、ジメチルテ
レフタレートとエチレングリコールのエステル交
換反応、続いての減圧下での重縮合反応による反
応で、最終的に[η](O−クロロフエノールを
溶媒として用い、25%で測定)=0.65のポリエチ
レンテレフタレートを得た[以下、ポリエステル
という]。 一方、平均粒径0.6μのカオリンを0.40重量%添
加して重縮合反応させる以外は、ポリエステル
と同様な方法で、[η]=0.65のポリエチレンテレ
フタレートを得た。[以下、ポリエステルとい
う]。 また、上記ポリエステル100重量部に、ベン
タエリスリツトトリステアレートを8重量部加
え、更に、エクストルーダーで均一にブレンドし
てマスターチツプを得た[以下、ポリエステル
という]。 ポリエステル、ポリエステル及びポリエス
テルを、得られるポリマー中に平均粒径0.6μの
カオリンを0.20重量%、ベンタエリスリツトトリ
ステアレートが0.5重量%含有されるようブレン
ドしてポリエステルブレンド物を得た[以下、ポ
リエステルという]。 上記ポリエステルと上記ポリエステルとを
共押出し製膜機の別々のエクストルダーに供給
し、ポリエステルの層厚さが積層フイルム厚さ
の70%となるようにダイから共押出して16μの未
延伸フイルムを得た。 この未延伸フイルムを縦延伸温度90℃、縦延伸
倍率3.5倍、横延伸温度110℃、横延伸倍率3.7倍
で逐次二軸延伸を行い、更に、205℃で熱処理を
施した。 このようにして得られた積層ポリエステルフイ
ルムは、ポリエステルのみからなる層の表面A
の表面粗さがCLA=0.004μm、最大突起高さが
PV=0.03μm、突起物の高さ0.27μm〜0.54μmの
突起数がH1=0.5ケ/mm2であつた。またその反対
面のポリエステルからなる層の表面Bの表面粗
さはCLA=0.018μm、高さ0.54μm以上の突起数
H2は70ケ/mm2であつた。 さらにこのようにして得られた積層ポリエステ
ルフイルムのA面上にMo−低保磁力カパーマ
ロイ層、続いて当該パーマロイ層に、Co−Cr
垂直磁化膜を以下の方法で薄膜を形成した。 Mo−パーマロイ層:1mm厚のMo−パーマ
ロイターゲツト(Ni78%、Fe18%、Mo4%)
を使用し、DCマグネトロンスパツタ法で1×
10-2TorrのAr(99.99%)中で500Å/分の堆積
速度で0.3μm厚の膜を作製した。 Co−Cr層:4mm厚のCo−Cr合金ターゲツト
(Cr17wt%)を使用し、DCマグネトロンスパ
ツタ法で1×10-2TorrのAr(99.99%)中で、
500Å/分の堆積速度で1.0μm厚のCo−Cr合金
膜を得た。 得られた磁気記録媒体を0.5インチ幅のテープ
に裁断し、図のテープ検査機により動摩擦係数を
測定したところ、動摩擦係数は0.19であり、良好
であつた。更に電磁変換特性として10KBPI記録
再生時のS/N(dB)比を評価したところ、この
値は49と良好であつた。 比較例 1 実施例1におけるポリエステルとポリエステ
ルとを得られるポリマー中に平均粒径0.6μのカ
オリンを0.20重量%含有されるようにブレンドし
てポリエステルブレンド物を得た[以下、ポリエ
ステルという]。 このポリエステルを実施例1のポリエステル
の代りに用いる以外は、実施例1と同様に製
膜、延伸して積層ポリエステルフイルムを得た。 この積層ポリエステルフイルムに実施例1と同
じ方法で金属薄膜を形成し、次いでテープ状にし
た。得られたテープは、動摩擦係数が0.46であ
り、走行性不良であつた。 実施例2及び比較例2,3 平均粒径0.6μのカオリンの代りに平均粒径0.4μ
のカオリンまたは平均粒径0.8μのクレーンを用い
る以外は、実施例1のポリエステルの製造と同
じように行つてポリエステルを得た[以下、ポリ
エステル′という]。 ポリエステル中のポリエステルの代りに上
記ポリエステル′を用いて表−1に示す特性
(組成)のポリエステルブレンド物を得た。[以
下、ポリエステル′という]。このポリエステル
′をポリエステルの代りに用いて実施例1と
同じように行つて積層ポリエステルフイルムを得
た。この積層ポリエステルフイルムの特性を表−
1に示す。 実施例2のものは、表面Bが表面粗さCLA=
0.019μm、突起高さ0.54μm以上の突起数110個/
mm2であり、動摩擦係数S/N比共良好である。 比較例2のものは、表面Bが粗れ大であり、動
摩擦係数は良好であつたが、表面Bの突起が表面
Aの上に積層された磁気記録面に転写するため、
S/N比が不良であつた。 比較例3のものは、表面Bが平坦であり、製品
化段階のフイルムの捲出し、捲き取り時に滑り性
が悪く、ブロツキング現象が発生し、製品にはな
り得なかつた。またテープとしても走行性不良で
あつた。 実施例3及び比較例4 実施例1において、ポリエステルの重縮合反
応時に平均粒径0.1μのカオリンを0.1重量%、あ
るいは0.3重量%添加すること以外は、実施例1
と同じように行つてポリエチレンテレフタレート
[以下、ポリエステル′という]を得、更にこの
ポリエステル′とポリエステルとを用いて表
面Aの表面特性の異なる積層ポリエステルフイル
ムを得た。この積層ポリエステルフイルムの特性
を表−1に示す。
【表】 実施例3のものは、表面AのCLAが0.0060μm、
高さ0.27μm〜0.54μmの範囲にある突起数H1が5
ケ/mm2、最大突起高さPVが0.05μmであり、S/
N比良好であつた。一方比較例4のものは、表面
Aが粗れており、S/N比が不良であつた。 実施例 4 実施例1のポリエステル100重量部にソルビ
タントリステアレートを8重量部を加え、更にエ
クストルーダーで均一にブレンドしてマスターチ
ツプを得た[以下、ポリエステル′という]。 実施例1のポリエステル及びポリエステル
と上記ポリエステル′を用い、実施例1と同じ
よう行つて、得られるポリマー中に平均粒径0.6μ
のカオリンが0.20重量%、ソルビタントリステア
レートが0.5重量%含有するポリエステルブレン
ド物を得た。 このポリエステルブレンド物と実施例1のポリ
エステルとを用い、実施例1と同じようにして
製膜延伸し積層ポリエステルフイルムを得た。こ
の積層ポリエステルフイルムに実施例1と同じ金
属薄膜形成を施し、テープ状にした。このテープ
の動摩擦係数は0.20であり、良好であつた。
【図面の簡単な説明】
図はフイルム粗表面の動摩擦係数を測定するテ
ープベース検査機の模式図である。 図面の1は巻出ロール、2はテンシヨンコント
ローラ、4はテンシヨン検出器(入口)、10は
テンシヨン検出器(出口)、12はガイドローラ、
13は巻取リールである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 積層フイルムの磁性薄膜を担持させる面(A)を
    表面粗さ[CLA(単位:μm)]、最大突起高さ
    [PV(単位:μm)]及び突起物の高さが0.27μm
    〜0.54μmの範囲にある突起数[H1(単位:ケ/
    mm2)]がそれぞれ次の式 CLA≦0.008μm PV≦0.06μm H1≦10ケ/mm2 を満足する、80重量%以上がポリエチレンテレフ
    タレートからなるポリエステルのフイルム層で形
    成し、かつ他の面(B)を表面粗さ[CLA(単位:μ
    m)]及び突起物の高さ0.54μm以上の突起数
    [H2(単位:ケ/mm2)]がそれぞれ次の式 0.007μm<CLA≦0.030μm 2<H2≦150 を満足しかつ3個以上の水酸基を有するポリオー
    ルと炭素数が8個以上の脂肪族モノカルボン酸と
    のエステル生成物を0.01〜5重量%ポリマー中に
    分散せしめている、80重量%以上がポリエチレン
    テレフタレートからなるポリエステルのフイルム
    層で形成してなる磁気記録媒体用積層ポリエステ
    ルフイルム。
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