JP2006528847A - 多重アクセスネットワークにおける通信方法およびシステム - Google Patents

多重アクセスネットワークにおける通信方法およびシステム Download PDF

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Abstract

本発明は、無線マルチユーザ通信用受信機の反復復号化回路であって、第1線形反復フィルタが、選択受信信号の推定値を推定信号出力に与えるとともに、第2線形反復フィルタが、反復サイクルの1周期分だけ遅延された少なくとも1つの受信信号の推定値を前記第1線形反復フィルタの入力に与えるように、少なくとも前記2つの線形反復フィルタを備え、少なくとも1つの受信信号を受信する第1信号処理手段と、前記第1線形反復フィルタの推定信号出力を受信するとともに、復号化回路の次回の反復サイクルにおいて、さらなる受信信号推定値を前記第1信号処理手段の入力に与える第2信号処理手段とを備えたことを特徴とする反復復号化回路を提供する。また、本出願は、パケットサンプル仮定値を伴う通信方法と、時間変動チャネル障害の推定を用いた通信方法とを含む。
【選択図】図19a

Description

本発明は、無線通信の分野に関し、特に、改良された多重アクセス通信に関する。本発明は、その一態様として、多重アクセス通信システムのための改良された信号処理方法および装置に関する。以下の説明において、本発明は、マルチユーザ・パケット無線OFDM(直交周波数分割多重方式)通信システムにおいて信号の受信を判定する反復法の使用と関連付ければ都合がよい。ただし、当然のことながら、本発明はその使用に限ったものではない。さらに例を挙げると、他の態様において、本発明は、線形多重アクセスチャネル復号器、反復等化、反復ジョイントチャネル推定および検出/復号化、反復時空処理、反復マルチユーザ干渉波キャンセリング、および反復復調等さまざまなシステムおよび機能における反復ジョイント復号化の再帰フィルタリングに関するものであってもよい。
本明細書を通して、「発明者」という単語は、本発明の1(単数)またはそれ以上(複数)の発明者を指すものとして用いられる場合がある。本発明者は、以下のような従来技術について確認を行った。
ほとんどの無線通信システムは、音声やデータ等の情報の通信を行う、いわゆる多重アクセス技術に基づいている。この技術では、多くのアクティブユーザが同時に同じシステムリソースを系統立てて共有する。ほとんどの場合、多重アクセスシステムにおけるリソースの共有は、2人以上のユーザがアクティブな場合に、すべてのアクティブユーザが相互に干渉し合うことを意味する。従来、このような干渉は、伝送品質を損なう必然的なノイズの一部と考えられてきた。
上記のような干渉は、アクティブユーザの数とともに増加するため、同時にリソースを共有できるユーザ数(容量)についての性能品質が制限されることになる。
図1は、無線ネットワークにおいて発生する典型的な多重アクセス環境を示したものである。無線端末102、104、および100bは、ネットワークアクセスポイント100aで受信される信号を送信する。通常、これらの信号のすべてが無線端末100aを対象としているわけではなく、他のネットワークに属する機器からの信号である場合もあり、おそらくは無認可の無線周波スペクトルを有する。いずれにせよ、通常は、100aがアクセスを提供する上記ネットワークに属する対象ユーザが存在する。上記ネットワークの目的は、これらの信号すべてが効果的に送信されるように処理することである。一般的に、ユーザは、例えば異なる周波数または異なる時間に送信を行うことによって、無線リソースを共有することが必要となる場合がある。このような技術は、無線リソースが高価なことから、無駄が多くなる可能性がある。
無線端末102には、情報(音声、映像、データ等の形式の情報)を生成・受信する対象ユーザ103が存在する。つまり、無線端末102は、ユーザが使用するものである。車両105がユーザである場合は、この車両(バス、電車、または自動車等)により、ネットワーク上を交信するデータを生成・受信することが可能である。このデータは、車両の乗客や運転者により生成・受信されるものであってもよい。ネットワークアクセスポイント100bは、無線バックホールまたはマルチホップネットワークの場合と同様に、無線端末100aとの通信を要求することもできる。この点において、他のユーザの無線端末102および104が、任意のマルチホップネットワークの一部を構成することも可能である。
容量を改善する1つの方法として、誤り制御符号化を導入する方法がある。符号化を適用することにより、コードシンボルの考え得る全組み合せのうちのいくつかを送信可能とするだけで、性能を向上させることができる。別の方法としては、干渉波に含まれる情報を有効利用する方法があり、これは、ジョイントマルチユーザ検出として公知のものである。これら両技術を用いるシステムにおいては、反復復号化と呼ばれる復号化方法が適用される。この方法では、まず、マルチユーザ検出器が、信頼性情報に関して送信シンボルの推定値を供給する。この情報は、検出器からの入力に基づいて同じく信頼性情報を規定する復号器に転送される。そして、改善が見られなくなるまで、反復的に情報の交換が行われる。この復号化方法により、実用範囲内の複雑なレベルにおいて、理論限界のごく近くまで容量を大幅に増加させることができる。しかし、そのような検出器に特有の複雑性は、アクティブユーザの数とともに指数関数的に増大するため、最適なマルチユーザ検出器は実用上極めて複雑なものとなってしまう。その代わりに、線形フィルタリングに基づく線形マルチユーザ検出器を適用することができる。この検出器の場合、上記に対応する複雑性は、アクティブユーザの数とともに直線的に増大するのみである。本発明者は、実用上の理由から、反復ジョイントマルチユーザ復号化を行う従来技術の線形フィルタが、受信信号および復号器からフィルタに入力された最新の情報に基づくものであることを確認した。これらのフィルタは、さまざまな最適化条件に基づいて設計されたものである。
複数のユーザが共通の通信リソースを共有する場合、チャネルリソースへのアクセスは、通常、媒体アクセス制御(MAC)プロトコルが行う多重アクセススキームによって対応することができる。一般的に、有効帯域等のチャネルリソースは、無線環境下において厳密に制限されている。したがって、これらのリソースは、できるだけ効率的に使用することが望ましい。複数のユーザが共通のリソースを共有可能とすることにより、アクセス試行の衝突に起因する障害や干渉が発生する可能性が出てくる。このような障害は、通常、多重アクセス干渉と呼ばれる。無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)システムにおいては、衝突を避けるため、MACが各端末からの送信のスケジューリングを実行することになるが、MACはスケジューリングに失敗することがあるため、その結果、各端末はチャネルリソースに同時にアクセスしてしまう。この状況の一例を図2に示す。図2は、第1送信端末1および第2送信端末2からのパケットの送信を示しており、最下段には、アクセスポイントにおける受信パケットの様子を示している。物理層受信機では、そのような衝突パケットの復元に失敗する可能性がある。この問題は、ネットワークのトラフィック負荷が増大すると、ネットワーク容量およびサービス品質の点で重大な制約要因となる。
同じような影響をもたらす別の問題として、例えばWLANに用いられる通信チャネルのマルチパス特性に起因するものがある。マルチパスチャネルにより、同じ信号が遅延して生成される複数の偽信号が受信機に到達してしまう。言い換えると、このマルチパスチャネルにより、上述した多重アクセス干渉と実質的に同類の自己干渉が発生する。この場合に起こる問題は、満足できる性能を得るために必要な電力に対する制約要因となり、WLANの伝送距離に対する制約となってしまう。原信号が直接および反射して受信機に到達した場合の一例を図3に示す。図3の上側2段に、パケットを直接および反射させて送信した場合の様子を示す。最下段のアクセスポイントにより表される受信信号において、陰影を付けた箇所が自己干渉の存在を示している。伝送距離は、上述の干渉メカニズムおよび受信機におけるダイバーシティ信号処理の高度化の影響を受ける可能性がある。したがって、物理層受信機の設計者らは、利用可能なすべての時間、周波数、および空間ダイバーシティ(後者は、複数のアンテナを用いることによりもたらされる)を効果的に利用できるように努めている。
本発明者は、送信パケットを無線接続に同期させる場合、通常、各パケットが同じ短信号を複数回繰り返したプリアンブルを有することも確認した。受信パケット信号は、その遅延信号と相関させることができるが、この遅延は通常、プリアンブルにおける繰り返し信号成分の継続時間に等しい。また、この相関は、所定のサンプル列に対して繰り返し実施することができる。そして、結果的に得られた相関の出力電力に元の受信信号の平均電力を合成することにより、決定統計値を定義することができる。この決定統計値が所定の閾値を上回る点は、パケットの到達時間として選択される。しかし、この技術には欠点があり、パケットのタイミング判定において不確定要素を生じる同期プロセス関連の処理によって、信号ひずみが増幅または強調される可能性がある。
一般的に、パケット通信システムにおいては、受信機の待ち時間を低減すること、すなわち、信号の到達とこの信号に含まれるビットの復号化との間の遅延をできるだけ短くすることが重要である。さらに、受信機の処理では、パケット長の時間を通した無線チャネルの変動およびそれに伴う送信信号波形への影響を判定することができない。これにより、パケットのトラッキングが十分でないという理由だけで、最適データ転送速度を下回る信号が切り捨てられてしまう可能性がある。
OFDMパケット通信システムにおいては、チャネル障害が発生する可能性があり、これは、OFDM信号が通過するチャネルおよび受信信号それ自身の両者が変化する一因となる。全体として、これらのチャネル障害は、マルチパス減衰に起因する送信チャネルの変動と、受信機誤差により生じる周波数/時間オフセットおよび送受信一括処理により生じる位相オフセットに起因するOFDMシンボルの変動とから成る。これらのチャネル障害は、OFDMシンボルごとに変化する、すなわち、パケット長を通して不変とはなり得ないものである。従来から、チャネル障害に対しては、パケットのプリアンブルを用いて生成され、パケットの受信中はパケット長を通して不変であることを前提とするパイロットシンボルにより保持された推定値に基づく対策が講じられている。その他の方法では、データ推定値を用いることにより、チャネル推定等の支援を行っている。これらの方法は、周波数領域で実施されるため、各受信シンボルのサイクリックプレフィックスが切り捨てられることにより電力損失が起こる可能性がある。一般的に、このようなパケット通信システムにおいては、利用可能なすべての受信情報を用いてチャネル障害に対処することはない。
無線データパケット通信システムにおける複数の受信アンテナに対する空間ダイバーシティに関しては、従来技術のスキームにより、各アンテナ単位さらには多数決に基づいて受信信号の同期に関する決定値が供給される。あるいは、当該決定に先立って、受信した測定結果が加算される。これらの手法は、アンテナ数に応じた信号統計値の変動に対応するものではないため、同期精度が低下するとともにパケットロスが増加してしまう。
欧州特許第1387544号には、受信機の入力信号に対する同期が、その信号の効果的な復号化に不可欠であることが述べられている。パケットを用いた多くの応用技術においては、受信機が行うタイミング推定処理を支援するため、すべての送信パケットの最初に送信機側で特別なプリアンブルを挿入する。OFDMシステムにおいては、サイクリックプレフィックスと呼ばれる信号に対して、送信機側で特別な構造が付与される。このサイクリックプレフィックスは、すべてのOFDMシンボルに対して挿入されることになる。また、サイクリックプレフィックスは、信号の最終区分のごく一部を複製して得られるものであり、当該信号の最初に挿入されている。なお、ほとんどの通信形態においては、連続的に送信されるOFDMシンボルが数多く存在する。欧州特許第1387544号において、このサイクリックプレフィックスは、アクティブシンボルの最終部分が周期的に連続するガード区間の形式で、受信機の時間同期用としてプリアンブルの代わりに採用されている。また、欧州特許第1387544号には、2段階の時間同期手法、すなわち、Pre−FFT/Post−FFT時間同期アルゴリズムが開示されている。これらは相補的な技術であり、同時に使用することができる。Pre−FFT技術は、「遅延・相関」アルゴリズムから成り、OFDMシンボルのサイクリックプレフィックスを見出すために適用される。これは、「遅延・相関」アルゴリズムの遅延を、サイクリックプレフィックスとその複製元領域との間の距離に設定することにより実現される。そして、相関器の出力は、再帰無限インパルス応答(IIR)フィルタを備えた自己回帰フィルタを用いてフィルタリング処理され、OFDMシンボル間の相関平均が決定される。次に、欧州特許第1387544号の図2に記載の平滑器44を介して、第2のフィルタリング処理が適用され、測定可能な最大遅延外のサンプル、すなわち、サイクリックプレフィックスの継続時間外のサンプルが切り捨てられる。ただし、欧州特許第1387544号は、ストリーム信号を利用するシステムに関するものであって、パケットが不規則に到達する場合に対して容易に適用できるものではない。ストリーム信号の場合、信号は常に存在するが、OFDMシンボルの境界に関する精細なタイミング判定を行わなければならない。
米国特許第6327314号(Cimini,Jr.ほか)では、不良伝搬環境下における無線チャネルのトラッキングの問題が、OFDMおよび1または複数の受信用アンテナを用いる無線通信システムに対して扱われている。Cimini,Jr.により開示された解決方法では、復号器と復調器の出力を用いてトレーニング信号または参照信号を生成することにより、次シンボルの復号化に使用するチャネルの推定を図っている。復号化、復調、およびチャネル推定のループは、復号化するシンボル以下およびそのシンボルを含むすべての出力をチャネル推定に用いることができる、という理論的枠組みに従って実行される。また、各OFDMシンボルの復号化は1回だけ行われる。処理前のチャネル推定値は、受信したOFDM信号にトレーニングシンボルを乗算することによって得られる。これらのトレーニングシンボルは、復号化ステップから得られるものであってもよい。処理前のチャネル推定値は、OFDMシンボルの1つに対応してデータベースに保存される。そして、新たなOFDMシンボルが処理されるたびに、データベース内の処理前の推定値をすべて用いて、処理波面におけるチャネル推定値が与えられる。この開示内容では、処理前のチャネル推定値が保存され、データベースへのアクセスが発生するたびに平滑化ステップが実行されており、相対的な複雑性を伴うものとなる。
米国特許第6477210号(Chuangほか)においても、不良伝搬環境下における無線チャネルのトラッキングの問題が、OFDMおよび1または複数の受信用アンテナを用いる無線通信システムに対して扱われている。この開示内容に記載の解決方法は、処理フローをより明確に開示するとともに後方再帰を処理に加えることによって、米国特許第6327314号に開示された解決方法を拡充するものである。後方再帰には、前方再帰と同様に、復調、復号化、およびチャネル推定の各ステップが含まれるが、その処理は、パケットの最後から開始される。なお、Chuangほかの技術は、ビタビ復号器等の最尤復号化システムに限定されている。上記以外にも、ML復号化(例えば、事後確率技術等の軟出力要素復号器)を用いない多くの種類のFECシステムが存在するが、Chuangの技術は、これらのシステムにおいて動作するようにはなされていない。
Czylwik,A.の論文“Synchronization for systems with antenna diversity”,IEEE Vehicular Technology Conference,Vol.2,19−22 Sep.1999,pp728−732においては、受信機の時間/周波数同期が考慮されている。受信機では、パケットの復号化を成功させるために、パケットの到達時間を判定しなければならない。この推定値に誤差があれば、信号電力の損失が発生する、または、誤り制御符号化やFFT窓等の上層構造の同期に失敗する可能性がある。推定すべき別のパラメータとしては、残留周波数オフセットがある。このパラメータは正確に推定されなければならず、パケットが復号化される場合は、その影響が除去または打ち消される。この推定値に誤差があれば、復調や後続パケットの復号化に失敗する可能性がある。受信機がアンテナを2つ有する場合は、時間/周波数オフセットの推定を改善するために、これら2つの信号を用いることができる。Czylwikの論文に開示されているように、単アンテナ用の従来技術には、2つの成分の計算とその後の合成が含まれている。この論文では、時間/周波数オフセットの推定に2つの主要な方法を提案している。第1の方法では、受信電力強度に基づいてアンテナを1つ選択する。そして、従来技術は、その信号に対してのみ適用されることになる。Czylwikにより開示された第2の方法では、各アンテナに対して、第1および第2の従来成分が計算される。そして、各アンテナからの2つの第1成分が加算されるとともに、2つの第2成分の加算も行われる。その結果得られる合計値は、通常、第1成分および第2成分として扱われる。Czylwikの論文には、アンテナごとに測定した信号長に応じて、アンテナ間の合成に先立つ各成分の重み付けを行う選択肢も開示されている。この後者の選択肢は、論文中の他のどの提案よりもうまく機能することが示されている。さらに、この論文には、結果的に得られた測定値のフィルタリング処理による時間同期についても開示されている。
本明細書における文献、機器、動作、または知識に関する考察はいずれも、本発明の背景を説明するためのものである。また、本発明の構成要素はいずれも、その開示内容および請求内容の優先日以前において、豪州、米国、またはその他の国における先行技術の基礎または関連技術の一般知識の一部を構成するものとして捉えるべきものではない。
本発明は、従来技術のシステムにおける欠点の少なくとも1つを克服または緩和することを目的とする。
本発明は、その一態様として、無線マルチユーザ通信用受信機の反復復号化回路であって、
第1線形反復フィルタが、選択受信信号の推定値を推定信号出力に与えるとともに、
第2線形反復フィルタが、反復サイクルの1周期分だけ遅延された少なくとも1つの受信信号の推定値を前記第1線形反復フィルタの入力に与えるように、
少なくとも前記2つの線形反復フィルタを備え、少なくとも1つの受信信号を受信する第1信号処理手段と、
前記第1線形反復フィルタの推定信号出力を受信するとともに、復号化回路の次回の反復サイクルにおいて、さらなる受信信号推定値を前記第1信号処理手段の入力に与える第2信号処理手段と、
を備えたことを特徴とする反復復号化回路を提供する。
別の態様において、本発明は、マルチユーザ信号を反復的に受信することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法、装置、およびシステムであって、
線形チャネル拘束値に基づいて、前記マルチユーザ信号に対する第1信号推定値集合を決定するステップと、
非線形チャネル拘束値および前記第1信号推定値集合に基づいて、第2信号推定値集合を決定するステップと、
前記第2信号推定値集合を、前記第1信号推定値集合を決定するステップに入力として与えるステップと、
上記各ステップを少なくとも1回繰り返すステップと、
を含むことを特徴とする方法、装置、およびシステムを提供する。
他の態様において、本発明は、マルチユーザ信号を受信する反復受信機であって、
線形チャネル拘束値に基づいて、前記マルチユーザ信号に対する第1信号推定値集合を決定する第1信号処理部と、
前記第1信号推定値集合を受け取り、非線形チャネル拘束値に基づいて、第2信号推定値集合を決定する第2信号処理部とを備え、
両信号処理部が、次回の反復サイクルにおいて、前記第2信号推定値集合を前記第1信号処理部に入力として与えるように、動作可能に相互接続されていることを特徴とする反復受信機を提供する。
別の態様において、本発明は、OFDMパケットを反復的に受信することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法、装置、およびシステムであって、
a)受信機入力信号をサンプリングするステップと、
b)前記入力信号に、予め保存された複数の受信パケットサンプル推定値の1つを加算して、パケットサンプル仮定値を決定するステップと、
c)前記サンプル仮定値からの情報ビット推定値を判定して、情報ビット推定値リストに保存するステップと、
d)前記サンプル仮定値からの更新受信パケットサンプル推定値を判定して、予め保存された前記複数の推定値を更新するステップと、
e)前記サンプル仮定値から前記更新サンプル推定値を減算して、ノイズ仮定値を決定するとともに、該ノイズ仮定値を前記受信機入力信号として与えるステップと、
f)前記情報ビット推定値リストに、少なくとも1または複数の完成パケットが蓄積されるまで、上記ステップa)〜e)を繰り返すステップと、
を含むことを特徴とする方法、装置、およびシステムを提供する。
さらに別の態様において、本発明は、OFDM受信機にサンプル推定値リストを反復的に供給することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法、装置、およびシステムであって、
a)受信機入力信号をサンプリングするステップと、
b)サンプリングした前記受信機入力信号からパケットサンプル推定値を決定するステップと、
c)前記パケットサンプル推定値を保存するステップと、
d)前記受信機入力に、予め保存された選択パケットサンプル推定値を加算して、パケットサンプル仮定値を決定するステップと、
e)前記パケットサンプル仮定値を復号化および再送信モデル化して、更新パケットサンプル推定値を決定するステップと、
f)前記更新パケットサンプル推定値を用いて、予め保存された前記選択パケットサンプル推定値を更新するステップと、
を含むことを特徴とする方法、装置、およびシステムを提供する。
また別の態様において、本発明は、OFDM受信機にパケット情報ビット推定値リストを反復的に供給することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法、装置、およびシステムであって、
a)受信機入力に、予め保存された選択パケットサンプル推定値を加算して、パケットサンプル仮定値を決定するステップと、
b)硬判定(Hard)復号技術および軟判定(Soft)復号技術の一方または両方を用いることにより、前記パケットサンプル仮定値を復号化して、情報ビット推定値を決定するステップと、
c)予め決定された1または複数の情報ビット推定値を用いて、前記情報ビット推定値を保存するステップと、
d)完成パケットが蓄積されるまで、上記ステップa)〜c)を繰り返すステップと、
を含むことを特徴とする方法、装置、およびシステムを提供する。
さらにまた別の態様において、本発明は、ハイブリッドOFDM受信パケットサンプル推定値の決定を含む多重アクセスネットワーク上の通信方法、装置、およびシステムであって、
時間領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値を周波数領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値と多重化させて、該多重化時間領域サンプル推定値を、
OFDM信号のサイクリックプレフィックスと、
OFDMテール部と、
OFDMガード区間と、
のうちの1または複数と対応するようにマッピングするとともに、
該多重化周波数領域サンプル推定値を、
OFDM信号のプリアンブルと、
OFDMペイロードデータシンボルと、
の一方または両方と対応するようにマッピングするステップを含むことを特徴とする方法、装置、およびシステムを提供する。
別の態様において、本発明は、OFDM多重アクセスネットワーク上の通信方法、装置、およびシステムであって、
単一パスOFDM受信機が、受信機入力における干渉信号の観測から得られる所望のパケットを識別できるように、信号の受信をサンプリングレベルで反復的に行うようにすることを含むマルチユーザ干渉波キャンセリングを実行するステップを含むことを特徴とする方法、装置、およびシステムを提供する。
また別の態様において、本発明は、受信機に到達したパケットを同期させることによる多重アクセス通信ネットワーク上の通信方法、装置、およびシステムであって、
パケット入力信号を受信するステップと、
前記パケット入力信号に対応する相関信号を決定するステップと、
前記入力信号と前記相関信号の少なくとも一方または両方がフィルタリング処理されるように、前記入力信号および前記相関信号を処理するステップと、
前記処理された相関信号の電力成分に前記処理された入力信号の電力成分を合成して、決定統計値を決定するステップと、
前記決定統計値の所定の閾値条件により与えられる時間点を、受信パケット到達時間として選定するステップと、
を含むことを特徴とする方法、装置、およびシステムを提供する。
また別の態様において、本発明は、多重アクセスパケット通信ネットワーク上で時間変動チャネルをトラッキングすることによる通信方法、装置、およびシステムであって、
a)受信パケットのプリアンブルの初期チャネル推定値に基づいて、チャネル推定参照値を初期化するステップと、
b)最新のデータシンボルおよび予め受信されたすべてのデータシンボルの符号化部分におけるパケットデータシンボル・チャネル推定値に基づいて、前記チャネル推定参照値を更新するステップと、
c)後続のパケットデータシンボルの到達時に上記ステップb)を繰り返すステップと、
を含むことを特徴とする方法、装置、およびシステムを提供する。
また別の態様において、本発明は、多重アクセスパケット通信ネットワーク上で、チャネル変動、信号周波数オフセット、および信号時間オフセットを含む時間変動チャネルの障害を推定することによる通信方法、装置、およびシステムであって、
a)受信パケットに含まれる初期パイロットシンボルおよびプリアンブルシンボルに基づいて、チャネル障害推定値集合を初期化するステップと、
b)前記チャネル障害推定値集合と前記受信パケットとの処理を含む復号化演算を行って、送信シンボル推定値集合を決定するステップと、
c)前記決定されたシンボル推定値集合および前記受信パケットを用いて、前記チャネル障害推定値集合を更新するステップと、
d)上記ステップb)およびc)を繰り返すステップと、
を含むことを特徴とする方法、装置、およびシステムを提供する。
さらに別の態様において、本発明は、送信パケットを受信する受信機において時間変動チャネルを推定することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法、装置、およびシステムであって、
a)受信パケットのプリアンブルに含まれる情報に基づいて、周波数オフセットを推定するステップと、
b)前記推定した周波数オフセットを用いて、受信信号を補正するステップと、
c)前記受信パケットのプリアンブルに含まれる情報を用いて、チャネル推定値を決定するステップと、
d)前記受信信号のサンプル列が、OFDMシンボルおよび中間サイクリックプレフィックスを含むように、該サンプル列を周波数領域に変換するステップと、
e)前記決定されたチャネル推定値および前記受信パケットの処理を含む復号化演算を実行するステップと、
f)前記復号化の結果および前記受信パケットのプリアンブルに含まれる情報を用いて、送信サンプル列を生成するステップと、
g)前記送信サンプル列を周波数領域に変換するステップと、
h)前記受信サンプル列および前記送信サンプル列を周波数領域で合成して、前記決定されたチャネル推定値を更新するステップと、
i)上記ステップe)〜h)を繰り返すステップと、
を含むことを特徴とする方法、装置、およびシステムを提供する。
好適な実施形態において、決定されたチャネル推定値を更新する上記ステップh)の合成演算は、周波数領域において受信サンプル列および送信サンプル列を除算することにより実行される。
他の態様において、本発明は、送信パケットを受信し、受信信号からOFDMシンボルを読み出して、該読み出したシンボルを周波数領域に変換する受信機において時間変動チャネルを推定することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法、装置、およびシステムであって、
a)復号器から得られるシンボル推定値から成るトレーニングシンボルの行列を決定するステップと、
b)周波数領域の受信OFDMシンボルの行列を決定するステップと、
c)前記受信OFDMシンボルの行列に前記トレーニングシンボルの行列の共役を乗算して、チャネル推定値に関する中間行列を決定するステップと、
d)前記トレーニングシンボルの行列の絶対値を含むトレーニング加重中間行列を決定するステップと、
e)両中間行列に対して、2次元フィルタリング処理を含む平滑化演算を実行するステップと、
f)平滑化演算が実行されたチャネル推定値行列を平滑化演算が実行されたトレーニング加重行列で除算して、前記チャネル推定値を決定するステップと、
を含むことを特徴とする方法、装置、およびシステムを提供する。
本発明の実施形態において、トレーニング加重中間行列を決定する上記ステップd)は、(トレーニングシンボル行列の絶対値)等の別の関数を含んでもよい。
さらに別の態様において、本発明は、送信パケットを受信する受信機においてオフセットを推定することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法、装置、およびシステムであって、
a)受信OFDMシンボルの行列を決定するステップと、
b)プリアンブルシンボル、トレーニングシンボル、および推定シンボルのうちの1または複数を含むデータシンボルの共役行列を決定するステップと、
c)前記共役シンボル行列を乗算した前記受信シンボル行列から成る2次元フーリエ変換行列を決定するステップと、
d)前記フーリエ変換行列をフィルタリング処理するステップと、
e)前記フィルタリング処理されたフーリエ変換行列におけるピーク電力の発生位置により、時間オフセットおよび周波数オフセットを決定するステップと、
を含むことを特徴とする方法、装置、およびシステムを提供する。
特定の実施形態において、オフセットを推定する上記ステップa)〜e)は、チャネルを推定する手段として効果的に使用してもよい。例えば、時間変動チャネルの障害を推定することによる通信を供給する本発明の上記態様において、決定されたシンボル推定値集合および受信パケットを用いてチャネル障害推定値集合を更新する上記ステップc)は、オフセットを推定するために上記ステップa)〜e)を含んでもよい。
他の実施形態において、上記の方法は、決定されたシンボル推定値集合を用いてチャネル推定値集合を更新するために、チャネル推定器として使用してもよい。
さらにまた別の態様において、本発明は、マルチアンテナ受信機において受信信号を同期させることによる多重アクセスパケット通信ネットワーク上の通信方法、装置、およびシステムであって、
複数のアンテナそれぞれで観測される受信信号を既知の信号プリアンブルと相関させて、受信信号列を供給するステップと、
各受信信号列の電力信号を決定するステップと、
各アンテナに対して推定されたアンテナ信号強度に基づく時間平均加重に従って、前記決定された電力信号を合成するステップと、
所定の閾値条件に従って、前記受信信号の到達時間を判定するステップと、
を含むことを特徴とする方法、装置、およびシステムを提供する。
本発明の実施形態においては、多重アクセス通信ネットワーク上で通信を行うため、コンピュータが読み込み可能なプログラムコードおよびコンピュータが読み込み可能なシステムコードが具現化された、コンピュータが使用可能な媒体を備えたコンピュータプログラム製品であって、
本明細書に開示する方法のステップを実行するため、前記コンピュータが使用可能な媒体にコンピュータが読み込み可能なコードを備えたことを特徴とするコンピュータプログラム製品が提供される。
その他の態様および好適な態様については、本明細書および添付の請求項に開示および/または定義されており、本発明の内容の一部をなすものである。
本発明は、例えばIEEE802.11aに準拠するアクセスポイントやIEEE802.11aに準拠する端末等の2つの通信機器間、または、無線メッシュネットワークにおける2つのノード間の改良または高度化された無線接続を提供する。本発明は、ポイントツーポイント接続の主要性能評価指標、すなわち、伝送距離、電力、データ転送速度、および信頼性を強化するものである。これは、性能を向上させる以下のような分野の高度な信号処理技術によって実現される。
− 復号化
− 同期
− 等化
− チャネル推定
− 複数の受信機アンテナの十分な活用
また、当業者の理解も得られるであろうが、コンピュータを用いて生成された指向性アンテナを適応配置するために、複数の送信用アンテナを活用する技術を採用することができる。本発明により、以下のような利点がもたらされる。
− 干渉の空間的な除去
− 受信機感度の大幅な改善
− 減衰に対するロバスト性の大幅な改善
− アンテナパターンの自己設定
干渉の空間的な除去は、現時点の発信源または対象となる発信ポイントと同じ場所から送信されていない信号を効果的に無視または除去することである。これらの信号を除去することにより、信号が間違いなく受信されて、接続の信頼性ひいてはスループットが向上し、再送信率およびパケットロスが低減される可能性が大きくなる。干渉波は、受信アンテナで測定される空間軌跡を有しており、その位置によって実質的に決定される。ただし、配置されていない送信機が同様な空間軌跡を生じる場合があり、また、配置された送信機が異なる空間軌跡を生じる場合がある。
受信機感度の大幅な改善は、受信機が低SNR(信号対ノイズ比)点を操作可能であることを意味しており、これにより多くの利点が生み出される。信号の復号化を成功させるために必要な受信電力は低減されているため、受信機と送信機間の距離拡大により経路損失が増加してもよく、このため、伝送距離を拡大することができる。その代わりに、本発明では送信電力を低減可能としており、その場合でも、接続を維持することができる。また、受信機感度を改善することは、ビット当たりの必要電力が少なくなることを意味しており、シンボル群当たりより多くの情報ビットを送信可能となる。これにより、データ転送速度が向上する。
減衰に対するロバスト性は、本明細書に開示する独創的な技術が提供するものであり、著しい無線チャネル変動または減衰に起因するパケットエラーの量を低減することができる。ロバスト性を向上させることにより、より信頼性の高い接続を確立することができ、利便性が向上するとともにスループットが向上して、再送信率およびパケットロスを低減することができる。
送受信機能のために複数のアンテナを使用すれば、対象方向以外からの干渉波を除去することができる。この機能は適応型であるため、設定時または設定有効期間に携帯型アンテナの方向付けを行う必要はない。
例として、本発明のポイントツーポイント接続技術の採用/未採用それぞれの場合について、指標となる通信接続の性能測定結果を示す。
Figure 2006528847
また、本発明では、チャネルトラッキング性能も改善されている。チャネルトラッキング技術は、単一パケットの継続時間においてチャネルが高速に切り換わる場合の受信機の適応性を言及したものである。通常、受信パケットの復号化に用いるチャネル推定値は、パケットの最初において、既知のサンプル列から決定される。この推定値は、パケット全体の復号化に使用することができる。しかしながら、送信機と受信機の相対速度が大きい場合は、パケットの最初と最後で使用されるチャネルが大きく異なるため、パケットの最後におけるチャネル推定値が不正確となり、復号化誤差が発生する。その他の処理においても、パケットに対する無線チャネルの切り換えが発生する。例えば、送信側と受信側での無線処理の不整合があり、これにより、残留周波数オフセットと時間/周波数同期外れが発生する。完全に整合する無線送信機器および受信機器を構成することは困難である。
本発明の高度な信号処理技術により、パケットの継続時間におけるチャネルの切り換えをトラッキングする進歩的なチャネル推定を受信機回路に実現することができる。そのようなチャネルトラッキング技術を適用する利点は、高移動度条件下および送信側と受信側での無線処理の不整合が大きい条件下においても、通信が可能となることである。例として、このチャネルトラッキング技術の採用/未採用それぞれの場合について、通信接続の標準的な性能測定結果を示す。
Figure 2006528847
また、本発明では、同一標準干渉波を信号から除去可能な干渉波キャンセリングも規定されている。「同一標準」とは、マルチユーザシステムにおける異なるユーザからの類似パケット構造の送信、同じ送信機からのマルチパス送信(反射)、または、送信アンテナを複数備えた機器の場合のマルチパス送信アンテナを表している。すべての無線通信システムにおいて、動作中の複数の送信機は、無線媒体を共有している。この共有は、協調動作を確保した基盤ネットワークにおいて無線媒体を時間/周波数スロットに分割するか、または、協調動作を確保していないアドホックネットワークにおいてすべての動作中の送信機が媒体の使用権を獲得するように設定することで可能となる。いずれのスキームにおいても、媒体の使用は明確に定義された周波数および時間に限られるため、1ユーザのみが送信可能となる。不注意から、2つの送信機が同時に同じ周波数を選択した場合、パケットの衝突が発生する。干渉波キャンセリング技術には、以下のような分野に利する高度な信号処理技術が含まれる。
− 捕捉
− 干渉軽減
− 伝送距離
− ネットワークスループット
− 制御負荷の軽減
本発明の干渉波キャンセリング技術のさらなる利点は、同時に同じ周波数を送信する同一標準の2つ以上の送信機間における衝突を解消できることである。これは、非常に優位な点である。まず、衝突が発生した場合は、スループットを向上させるとともに再送信率および消失パケット数を低減させることによって、すべての送信済みパケットを正確かつ確実に受信させる。次に、1つの送信機のみが所定の時間に所定の周波数を使用できるという条件を解除することによって、媒体に流れ込むトラフィック量を増大させることができる。さらに、これにより、周波数割り当て計画等の基盤設計や、隣接オフィスの別々の会社が所有する2つのIEEE802.11ネットワーク等が共存競合するネットワークの場合に、より高い柔軟性が発揮される。
所望のユーザと干渉ユーザが異なる標準に従って送信している場合は、干渉波キャンセリング構造に、すべての標準に対応する受信機および再送信機を採用することができる。その結果、受信機は、干渉信号の仮定値を作成することができるため、干渉波キャンセリングが可能となる。
本発明の実施形態によれば、衝突を物理層で解消することができる。その結果、ネットワークの信号負荷が低減するため、2つのパケットの衝突を解消できるという利点以上の効果が得られることになる。標準的な定量測定の結果、以下のようにネットワークスループットが2倍であり、パケットロス率が桁違いに減少することが分かった。
Figure 2006528847
本発明の実施形態に係るマルチホップ技術により、選択した無線機器(そして、おそらくはすべての無線機器)を、通信ネットワーク上の機器間でパケットを転送するルータとして動作させることができる。これは、2つの機器が互いの信号を受信することはできないが、両者間に無線経路を形成するように接続された1組の中間機器を設ければ、その中間機器を通してメッセージを送ることにより、両者間の通信が可能になることを意味する。
マルチホップ技術は、特定のネットワークダイナミクスに応じた動的ルート決定技術を採用することにより、必要なルーティングテーブルを作成・保持することができる。マルチホップネットワークは、柔軟性、信頼性、および基盤のコストの点で多くの利点を与えるものである。
柔軟性は、最低限の計画のみが必要となる自己形成ネットワークによって実現される。ここでは、無線伝送距離の点で、いずれの機器もコアネットワークから分離されないようにすることのみが必要となる。この条件を満足する構成であれば、いずれも実現可能である。
ネットワークの機器間に複数の経路が存在する場合、現時点のルートが遮断されているか、または、混雑状態が最も回避されているならば、動的ルート決定技術では新しいルートが選択される。したがって、機器がオフラインとなる場合、ネットワークは、そのルーティングテーブルを再構成して、すべてのルートから当該機器を除外するとともに、ネットワーク内に新しいルートを見出すことができるため、堅牢かつ自己回復可能な(したがって、より信頼性の高い)ネットワークを構築することができる。動的ルート決定技術では、ネットワーク構成の変更に対する適応が継続的に行われるため、移動体ネットワークノードを構成することが可能となる。
本発明の実施形態に係るマルチホップネットワークは、広域において高帯域接続を提供するための容易な解決策を与えるものである。マルチホップネットワークは、設定が容易かつ柔軟性があり、基盤が低コストである上に、高速かつ信頼性の高い接続であることから、投下資本の回収率が非常に高くなるのが一般的である。
本発明者は、通信分野において、本発明の実施形態に係る技術の利点を最大限に利用できる5つの応用分野を以下の通り確認した。
− 移動体マルチホップ無線ネットワーク
− 固定マルチホップ無線ネットワーク
− IEEE802.11a準拠のアクセスポイント・チップセット
− 802.16準拠の基地局
− OFDMベースバンド受信機のコプロセッサ
以下では、上述の通り確認された各応用分野について順番に説明する。他の分野についても同様に、本発明の実施形態に係るこれら技術の利益を享受することができる。
まず、移動体マルチホップ無線ネットワークでは、移動体ネットワークとの効果的なリアルタイム通信が必要となる。この考え方は、移動体間および固定ネットワークと移動体間の両者において、費用効率が高い双方向高帯域通信を提供するものである。無線ルータは、サービスが必要な場所に設置され、広帯域基幹ネットワークとは定常的に接続されている。固定ネットワークは、インターネットやプライベートネットワーク等の他のネットワークに接続するために使用することができる。各無線ルータは、電源接続および物理的な実装箇所以外の一切の基盤を必要としない。また、無線ルータは、固定体または移動体のいずれであってもよい。各ルータは、接続品質の観点から、例えば当業者が理解するところのデータ通信方法を用いて、それぞれの環境に適応するものである。上述の通り、移動度および伝送距離が改善されたことによって、より効率的なネットワークが可能となることから、本発明の実施形態により、他のマルチホップ無線ネットワークに比べて競争上の優位性が与えられることになる。また、上述の通り、本発明の実施形態では、従来技術のプライベート通信ネットワークに比べて、データ転送速度、伝送距離、移動度、およびネットワークコストが大幅に改善される。
次に、固定マルチホップ無線ネットワークは、1または複数の広帯域基幹接続に利用可能な接続を用いて、固定ユーザサイトに無線ルータを設置することにより提供される。ここでは、すべてのルータが基幹接続に戻る接続(直接接続またはホップ接続)を形成可能でなければならない点のみが必要となる。高価な基地局構成は必要なく、また、最終的な伝送距離が信号強度の制約を受けることもない。固定マルチホップ無線ネットワークは、信頼性が高く、制御が簡単かつ自己回復可能な広域ネットワークへの高帯域接続を提供するにあたって、柔軟性があり、基盤が低コストな解決策を与えるものである。
さらにまた、本発明により、すべての復号器出力を受信機フィルタ構造に使用することができ(復号器出力は、すべての反復において保存され、合成可能となっている)、推定値の決定プロセスが改善される。また、サポート可能なユーザ数は、大幅に増加している。この構成は、例えばOFDMシステムにおいて特に優位性があるため、本発明では、極端に大きな行列を推定値の構成時に転置する必要がない。復号化処理を反復ループに含めることにより得られるフィードバックシンボルの品質のおかげで、受信機性能は従来技術に比べて優れたものとなる。本発明の実施形態は、マルチユーザ受信信号の前回の推定値を受信信号から減算することにより、それに起因する干渉波をキャンセルすることによる干渉波キャンセリングに基づいている。したがって、これらの実施形態により、所定のツリーに対して多くの経路探索が必要となるマルチユーザ信号用木探索方法の使用が不都合かつ複雑化することはない。本発明は、前進型誤信号訂正符号化に従って、各ユーザの信号を復号化することができるため都合がよい。このように強固な誤り制御コード構造を使用することにより、シンボル推定値が大幅に改善されて、干渉推定値が高品質なものとなる。言い換えると、これにより、サポート可能なユーザ数を大幅に増加させることができる。本発明の実施形態では、同期したユーザがマルチユーザ受信を改善可能である必要はない。また、本発明の実施形態では、復調器出力を使用するのみならず、復号器出力をトレーニングシンボルとして使用するため都合がよい。さらに、受信機のビーム形成用係数は、送信機の影響なく決定することができるため都合がよい。また、チャネル推定値を改善するために復号器出力を使用することによって、必要なビーム形成用係数を正確に推定可能となる。本発明の実施形態によれば、チャネル推定値のタップの平滑化は、周波数領域および時間領域において実施される。また、復号化の間隔に対応するチャネル推定値が改善されれば、本発明の実施形態により、シンボルの復号化を2回以上行うことが可能となるため、受信機感度が改善されることになる。
本発明のその他の適用範囲については、以下の詳細な説明により明らかとされるであろう。ただし、本発明の精神および範囲内での種々変形および改良は、以下の詳細な説明により当業者に対して明らかとされるであろうから、本発明の好適な実施形態を示すこれら詳細な説明および具体例については、説明用としてのみ与えられるものであることを理解すべきである。
本出願は、2003年7月24日に出願された豪州仮特許出願No.2003903826号「OFDM受信機構造」から優先権を主張するものであり、その明細内容については、本出願にすべて援用されている。
本発明のその他の開示内容、改良点、利点、特性、および態様については、添付の図面を用いてなされる以下の好適な実施形態の説明を参照することにより、当業者のより深い理解を得ることができる。ただし、これらの図面は、説明用としてのみ与えられたものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
[システムの概要]
無線ネットワークにおいては、ネットワーク機器で受信される信号に、動作中のすべての送信機からの成分が含まれる。これらのノイズを伴う成分が加算されて、受信信号となる。場合によっては、これらの成分のうち、特定の送信機に対応する1成分のみが重要となる。また、ネットワークアクセスポイントにおける受信等の他のケースにおいては、受信成分のうちの複数成分が重要となる。いずれの場合も、受信信号に他の信号成分が含まれていることにより、対象となる所定の送信信号を正確に推定することができなくなる。本発明の実施形態によれば、異なる送信機からの1または複数の受信信号成分を含む受信信号を処理するシステム、方法、および装置が開示される。通常、この処理は、図19aおよび19bに示す無線送受信機190のベースバンド受信処理に備わっている。高周波送受信機集積回路(IC)は、送受信機のデジタル信号処理部LLC、MAC、Rx、Txとアンテナシステムを結合するアナログ素子である。受信モードにおいて、ICは、アナログデジタル変換器の駆動に適するように、受信信号の増幅およびダウンコンバートを実施する。送信モードにおいては、アンテナを励起するために、信号のアップコンバートおよび増幅を実施する。
ベースバンド受信機は、パケットの有無の判定と、パケットが存在すると判定された場合における受信信号からの送信情報推定値の復元とを担っている。
図19bに、標準的なベースバンド受信機の処理装置Rxを示す。各アンテナの受信信号は、高周波回路ICにより入力として供給される。これらの信号は、フィルタ302aおよび302bによりフィルタリング処理302されて、帯域外干渉波がすべて除去される。そして、フィルタリング処理された信号303は、現時点の受信信号推定値306と合成されて、干渉波キャンセリング関数304を実行する。理想的には、この干渉波キャンセリングモジュール304によって、対象パケット以外のすべてのパケットに関連する受信信号の信号成分が除去されることになる。そして、対象パケットは、干渉波キャンセル済み出力309を単一パケット処理装置313に供給することによって復号化される。
単一パケット処理装置313は、干渉波キャンセリングモジュール304が送り出したマルチアンテナ受信信号を受け取り、対象パケットについて、送信情報ビット314の推定値および受信シンボル306の推定値を生成する。その後、対象パケットのチャネル推定値を伴うこれらシンボルは、干渉波キャンセリングモジュール304にフィードバックされる。場合によっては、送信シンボル推定値のみを干渉波キャンセリングモジュール304に送り返すのが好ましい。
単一パケット処理装置313には、最新の単一パケット技術または従来の同技術を備えることができる。受信機のマルチユーザ干渉波除去性能は、単一パケット処理装置の品質が高い場合に向上する。なお、同期およびチャネル推定に関する技術は、単一パケット処理装置313の主要性能である。
以下、復号器310に採用された、同期およびチャネル推定のロバスト性を改善する技術について説明する。同期演算では、すべてのアンテナ信号が使用される。また、チャネル推定では、復号器出力を利用して、チャネル推定精度が改善される。
干渉波キャンセリングモジュール304の探索器は、新たなパケットを発見すると、モジュール304で生成された中間信号を調べる。この中間信号は、現在検出済みのすべてのパケットに対して、受信信号から推定受信信号を減じたものであり、ノイズ仮定値と呼ばれる。これは、理想条件下においては、ランダムノイズを除くすべての送信機成分が、受信信号から除去されているためである。
待ち時間に対する要求が高い応用分野において、復号器出力を用いたチャネル推定の場合およびマルチパケット干渉波キャンセリングの場合それぞれにおける310内および304、310および312間両者のフィードバックループは、パケット転送速度よりも高速に実行することができる。OFDMシステムでは、復号化および干渉波キャンセリングが発生するOFDMシンボル転送速度を、ループ速度として選択するのが好ましい。
パケットを用いた復号化および干渉波キャンセリングがパケット転送速度で行われる応用分野においては、単一パケット処理装置313に対する付加的なパケット利用技術が開示される。これらの技術では、長いシンボル列を考慮する際に有効な追加の信号処理ゲインを利用する。
いずれの場合も、干渉波キャンセリングモジュール304と単一パケット処理装置313間を通過した個数を示す現時点の推定値リストが必要となる。また、更新するパケットを決定する制御装置を利用してもよい。
図4〜9を参照して、第1の実施形態は、マルチユーザ受信機における線形フィルタを用いた多数の反復において、各反復により新たな情報が提供されること、また、フィルタ構造が収束すれば、復号器出力も収束して、最終的に完全相関の状態になるという一般的な認識に由来する。マルチユーザ復号化回路手段の線形フィルタは、少なくとも1つの所定の再帰式に従って構築すればよい。
本明細書に開示する第1の実施形態のフィルタ設計における改良点は、復号器が提供する情報が初期の反復でほとんど相関しないこと、すなわち、初期の数反復において、各反復により新たな情報が提供されるという事実を利用することである。構造が収束すれば、復号器出力も収束して、最終的に完全相関の状態になる。
開示のフィルタ設計は、過去のすべての反復から利用可能なすべての情報を使用する技術に基づいている。これは、ユーザ数に等しい係数でフィルタ次数が直線的に大きくなることを示しており、明らかに非実用的である。したがって、開示のフィルタ設計では、反復時にフィルタ出力を再帰的にフィードバックさせることにより、利用可能なすべての情報を使用することができ、フィルタ次数を大きくする必要はない。つまり、フィルタ次数は不変である。このことを実現するために、上記構造のフィルタは、本明細書で導く再帰式に従って設計すればよい。
上記構造で使用される特定のフィルタを改良することにより、複雑性が低減された関連構造が得られる。しかし、そのような改良型フィルタにおいても、一般的な再帰構造は、依然その基礎となる構造である。これらの場合、個々のフィルタは、本明細書に開示する原理を用いることにより、それぞれに適した異なる方法に従って設計される。
本明細書に開示する反復信号処理用の再帰フィルタリング構造は、マルチユーザ検出に限ったものではなく、同じ構造のシステムや機能において直接適用可能である。そのような応用分野の例としては、反復等化、反復ジョイントチャネル推定および検出/復号化、反復時空処理、および反復復調等が挙げられる。
第1の実施形態の広い態様において、図3の10に示す反復信号処理構成は、反復構造を有する1または複数対の第1および第2信号処理部1、2を有しており、第1信号処理部はそれぞれ、1または複数の送信信号によって決まる1または複数の受信信号を入力として与えられた構成をなしており、前記信号処理部の各組に対して、前記第1信号処理部1の出力は、該第1信号処理部1が受信した現時点の信号および1または複数の過去の信号に基づく選択送信信号の指標の推定値であって、前記選択送信信号の推定値を前記第2信号処理部2の出力に与える該対応する第2信号処理部2に入力されるようになっており、各組の前記第2信号処理部の出力は、次回の反復サイクルにおいて、全組の各第1信号処理部に入力される
第1実施形態の別の態様において、上記に係る反復信号処理構成10は、前記第1信号処理部1が少なくとも2つの線形反復フィルタを備えており、第1の線形反復フィルタは、選択信号または前記送信信号の選択指標の推定値を前記第2信号処理部2に出力する構成となっており、前記第1線形反復フィルタと同じ入力を有する第2の線形反復フィルタは、1または複数の送信信号から選択した信号の指標の推定値を供給するとともに、前記推定値を反復サイクルの1周期分だけ遅延させて、該遅延推定値を前記第1線形反復フィルタの入力に出力する。
この第1の実施形態は、一般的な線形チャネルモデルによって記述された任意の通信システムへの適用を目的としたものである。受信機入力における受信信号は、送信信号の加重合計にノイズを加えて記述される。加重係数集合は、送信信号に付与された1組の線形拘束値を表している。他の拘束値があれば、それらについても信号に付与されることになるが、これら他の拘束値は、線形チャネルによって付与された線形拘束値からは独立したものである。
最適な受信機構造によれば、送信信号の推定値は付与されたすべての拘束値に従属する。この手法は、対象となるほとんどの実用ケースにおいて非常に複雑なものとなる。その代わりに、一般的な反復受信機構造では、2つの構成要素が別々に含まれている(図4参照)。第1構成要素1によれば、最適な推定値は線形チャネル拘束値にのみ従属するものであり、その他すべての拘束値は無視される。好ましくは、これらの推定値は、所定の順序に従った再構成により入れ換えられて(インタリーブの解除)、第2構成要素2の入力として用いられる。この第2構成要素2によれば、最適な推定値はその他すべての拘束値にのみ従属するものであり、線形チャネル拘束値は無視される。これらの推定値は、上記所定の再構成を解消して、順次元の順序に入れ換え(インタリーブ)、次回の反復サイクルにおいて第1構成要素1の入力として用いるのが好ましい。
線形チャネル拘束を強制する第1構成要素1を最適に設計することもまた、非常に複雑となる場合が多い。複雑化を制限するため、構成要素の設計そのものを線形となるように制約することもでき、この場合は、線形信号処理部が得られることになる。選択入力が与えられるこの線形信号処理部の設計は、第1の実施形態に関する本開示内容の主題である。以下の説明において、第1の実施形態は、図4の構成要素1に対応する線形信号処理部または信号処理部1に関する。図4の残りの部分は、信号処理部2と称する。
線形信号処理部1の機能は、上述の通り、すべての送信信号の加重合計である受信信号に基づいて、選択送信信号を他の「干渉」送信信号から分離することである。
線形信号処理部1の入力は、1または複数の受信信号と、信号処理部2が供給する1または複数の送信信号推定値である。線形信号処理部1の出力は、選択送信信号の推定値である。
線形信号処理部1は、2つの線形フィルタを備える。第1フィルタは、線形信号処理部への1または複数の入力信号の入力値に基づいて、選択送信信号の推定値を出力として与える。この第1フィルタの出力は、反復サイクルの1周期分の処理時間だけ遅延しており、第2フィルタの出力も、反復サイクルの1周期分の処理時間だけ遅延している。
第2フィルタは、線形信号処理部への1または複数の入力信号の入力値に基づいて、1または複数の他の送信信号(上記選択送信信号に干渉する)の推定値を出力として与える。この第2フィルタの出力は、反復サイクルの1周期分の処理時間だけ遅延している。
第1フィルタの出力は、線形信号処理部の出力となる。
添付の図面を参照して、図示された第1実施形態の特定の実施形態をさらに詳しく説明する。これらの実施形態は説明に用いるものであって、本実施形態の範囲を限定するものではない。その他の実施形態の提案や説明が含まれる場合でも、添付の図面には示されない場合がある。あるいは、本実施形態の特徴が図示されている場合でも、本明細書には説明されない場合がある。
本実施形態は、反復マルチユーザ復号器の一部として使用するのに適した線形マルチユーザ推定器(MUE)を用いて説明される。ここでは、符号化CDMA用送信システムのターボ復号化の分野において、本技術を特定の用途に適用した場合が示される。ただし、上述の通り、フィルタの構造および開示された原理は、通信分野のその他多くの領域で有用である。したがって、ここに示す実施形態は、何ら限定的に捉えるべきものではない。
本明細書には、適宜正確に表現された理論的考察が含まれており、必要に応じて仮定を用いることにより本手法の正確性を立証するため、数理解析を利用する。ただし、ここでは、使用する理論の証明がすべて与えられるわけではない。ここに含まれる開示内容は、上述の機能を実行するフィルタ要素の実際の機器や構成との相関関係を示すものである。さらに、ここに示す開示内容は、当業者が容易に理解できるものと考えられる。この開示内容は、当業者が開示要素の理論的な構成をさまざま機器に容易に変形して、上述のさまざまな応用分野および以下に説明するさまざまな応用分野における問題の解決、機器やアルゴリズムの性能向上等を可能とするものである。
本実施形態は、一般的な線形チャネルモデルで記述される任意の通信システムへの適用を目的としたものである。受信機入力における受信信号は、送信信号の加重合計にノイズを加えて記述される。同一の内部シンボルに対しては、複数の受信観測値が考えられる。すなわち、受信信号は受信観測値のベクトルとして表される。
Figure 2006528847
ただし、合計K個の信号が送信されたものとし、sは信号xの加重係数、nはノイズベクトルである。
ここで、加重係数集合s,s,・・・,sは、送信信号に付与された1組の線形拘束値である。誤り制御符号化、チャネル減衰等その他の拘束値については、信号x,x,・・・,xに付与されているものと考えられる。これら他の拘束値は、線形チャネルによって付与された線形拘束値からは独立したものである。
最適な受信機構造によれば、送信信号の推定値は付与されたすべての拘束値に従属する。この手法は、対象となるほとんどの実用ケースにおいて非常に複雑なものとなる。その代わりに、一般的な反復受信機構造では、2つの構成要素が別々に含まれている(図4参照)。第1構成要素1によれば、最適な推定値は線形チャネル拘束値にのみ従属するものであり、その他すべての拘束値は無視される。これらの推定値は、第2構成要素2の入力となる。この第2構成要素2によれば、最適な推定値はその他すべての拘束値にのみ従属するものであり、線形チャネル拘束値は無視される。これらの推定値は、次回の反復サイクルにおいて、第1構成要素1の入力として順次与えられる。
線形チャネル拘束を強制する第1構成要素1を最適に設計することもまた、非常に複雑となる場合が多い。複雑化を制限するため、構成要素1の設計そのものを線形となるように制約することもでき、この場合は、線形フィルタが得られることになる。選択入力が与えられるこの線形フィルタの設計については、本明細書に開示する。フィルタの機能は、式(1)に記載の通り、すべての送信信号の加重合計である受信信号に基づいて、選択送信信号を他の「干渉」信号から分離することである。本明細書中で与えられる符号はすべて、参照用として本明細書にすべて援用されている。本明細書に開示するフィルタ設計における改良点は、復号器が提供する情報が初期の反復でほとんど相関しないこと、すなわち、初期の数反復において、各反復により新たな情報が提供されるという事実を利用することである。開示のフィルタ設計は、過去のすべての反復から利用可能なすべての情報を使用する技術に基づいている。
これは、ユーザ数に等しい係数でフィルタ次数が直線的に大きくなることを示しており、明らかに非実用的である。したがって、開示のフィルタ設計では、反復時にフィルタ出力を再帰的にフィードバックさせることにより、利用可能なすべての情報を使用することができ、フィルタ次数を大きくする必要はない。フィルタ設計は、2つの線形反復フィルタに基づいており、第1の線形フィルタは、受信信号に基づいて所望の信号の推定値を供給するとともに、信号処理部1への過去すべての入力に基づいて、信号処理部2からの全ユーザ信号の最新の推定値、全ユーザ信号の推定値のベクトルである第2線形フィルタの出力を与える。これら2つの線形フィルタは、図8において明確に示されている。
線形反復フィルタは、そこから得られる再帰式に従い、線形最小平均2乗誤差条件に基づいて適切に設計される。
本実施形態は、上記のような一般的な線形チャネルモデルで記述される任意のシステムに適用される。このシステムでは、上記のような反復受信機が適用されることになる。そのような応用分野の例は以下の通りである(ただし、それらに限定されない)。
・線形多重アクセスシステムにおける符号化送信波の復号化
・シンボル間相互干渉チャネル上の符号化送信波の復号化
・不明チャネル上の符号化送信波のジョイントチャネル推定および検出/復号化
・時空符号化送信波の復号化
・高次変調フォーマットを有する符号化送信波の復号化
以下では、一般的な線形多重アクセスシステムにおけるマルチユーザ復号化に対して、設計の実証を行う。
[マルチユーザ復号化例のシステムモデル]
ターボ復号化の背景にある基本原理は、受信信号に付与された種々拘束値とは独立に復号化を行うことである。全体的な拘束は、個々の復号器間で外部情報を反復的に通過させることによりもたらされる。ターボコードの場合、これらの拘束値は並列連結コードであり、ターボ等化の場合は、チャネルコードおよびシンボル間相互干渉チャネルのメモリである。マルチユーザ復号化の場合は、多重アクセスチャネルおよび個別ユーザの符号器に起因する拘束値が存在する。
本実施形態においては、反復マルチユーザ復号器の一部として使用するのに適した線形マルチユーザ推定器(MUE)を得るための理論的枠組みが開示される。ここで、主要結果としての再帰型ベイズ推定器の導出を可能とする2入力線形最小平均2乗誤差(LMMSE)推定器について考える。この提案の推定器は、受信信号および過去すべての反復において誤り制御コード復号器が供給したすべての連続出力に基づいて、推定値を生成する。この手法は、これら推定値の相関が反復初期において弱いことを観測した場合に適用されることになる。
注釈:Pは、確率nベクトルの空間である(長さnで、合計が1になる非負ベクトル)。任意のベクトルx、yに対して、E[x]は期待値であり、varx=E[xx]、covx=<x,x>=E[xx]である。同様に、cov(x,y)=<x,y>=E[xy]である。
図5に示すユーザ数Kの線形多重アクセスシステムを考える。ユーザk(k=1,2,・・・,K)は、レートRのコードCを用いてその2進情報列b[l]を符号化し、符号化2進列d[l]を生成する。
ここで、1ユーザ当たり2Lコードビットの送信を考える。各ユーザは、インタリーバπを用いて、それぞれの符号化列の順序を独立に変更する。ユーザkのインタリーバからの列出力をu[l](l=1,2,・・・,2L)と表す。そして、インタリーブされたコードビットu[l]の各組を、変調コードシンボルx[i]列(i=1,2,・・・,Lはシンボル時間指数)を与える四位相偏移変調(QPSK)信号群
Figure 2006528847
上に、メモリを使用せずにマッピングする。ここでは、簡単化のためにQPSKのみを選択している。なお、各ユーザに跨る別のコード拘束値およびシンボルマップも一般に可能である。
各ユーザは、シンボル時間iにおいて、x[i]にNチップ拡散実数列s[i]?{−1,1}を乗算して得られるs[i]x[i]を送信する。ここで、s[i]の各要素が独立かつ同一であり、各ユーザおよび時間に跨って分布しているものとして、データシンボルの継続時間よりもはるかに長い時間長を有する拡散列の使用をモデル化する。なお、考察を容易にするため、ユーザはシンボル同期されており、加法性白色ガウスノイズ(AWGN)チャネルを送信に用い、さらに同じ電力レベルで受信するものとする。ただし、これらの仮定は不要である。そして、シンボル時間i=1,2,・・・,Lにおける、チップマッチフィルタで処理された受信ベクトル
Figure 2006528847
を以下のように表す。
Figure 2006528847
ただし、S[i]=(s[i],s[i],・・・,s[i])は、ユーザkの拡散列を列kに配したN×K行列である。記号
Figure 2006528847
は、複素数集合を表す。ベクトルx[i]?Qは、要素x[i]を有しており、また、ベクトル
Figure 2006528847
は、循環対称かつ互いに独立で同一の分布に従うサンプリング・ガウスノイズ処理であって、covn[i]=σIとなる。記号Qは、起こり得る変調シンボル集合、例えばQPSKを表す。
以下では、特定のシンボル間隔を識別する必要がないため、これらの指標は省略する。以下に使用する記号として、Sまたはxからユーザkを削除した
Figure 2006528847
を定義する。
[マルチユーザ推定の再帰型フィルタ]
各ユーザに対し、誤り制御コードを1つの拘束値として、また、マルチユーザチャネル(2)をその他の拘束値として扱う符号化線形多重アクセスシステムにターボ原理を適用することで、図6に示す標準的な受信機構造が得られる(参考文献[1])。
参考文献[1]M.C.Reed,C.B.Schlegel,P.D.Alexander,and J.Asenstorfer,“Iterative multiuserdetection for CDMA with FEC: Near−single−user performance,”IEEE Trans.Commun.,pp.1693−1699,Dec.1998.
反復nにおいて、マルチユーザAPPは、入力rおよび過去の反復n−1で計算された外部確率集合q (n−1)をユーザk=1,2,・・・,Kから受け取る。
Figure 2006528847
は、ユーザkの送信シンボル
Figure 2006528847
上の外部確率分布である。また、集合Qは、送信機において起こり得るすべての変調シンボル集合である。そして、マルチユーザAPPは、ユーザkの更新外部確率ベクトルP (n)[i]を計算する。インタリーブを適切に解除した後、外部確率P (n)は、各ユーザによるコードCの独立したAPP復号化に事前確率として用いられ、後続の反復における事前確率として機能する外部確率q (n)が生成される(インタリーブ後)。マルチユーザAPPにおける周辺化では、|Q|K−1の各時間を通した総和が必要となる。上記と同じ基本アーキテクチャを保持しつつ、複雑性を抑えた多くの代替案が提案されている。
図7に示す受信機構造を考える。この構造では、各ユーザに対応する線形フィルタΛ (n)の集合列が存在する。これらのフィルタの係数は、反復ごとに再計算することができる。最初の反復n=1において、Λ (1)の入力はrである。さらに、後続の反復n=2,3,・・・,において、ユーザkのフィルタ入力は、rおよび過去の反復における他の全ユーザに対する信号推定値集合
Figure 2006528847
である。ただし、M⊆{1,2,・・・,n−1}は、反復の記憶順序を定義する集合である。文献においては、通常M={n−1}、最近ではM={n−1,n−2}が考慮されてきた(参考文献[2])。
参考文献[2]S.Marinkovic,B.S.Vucetic,and J.Evans,“Improved iterative Parallel interference cancellation for coded CDMA systems,”in the Proc.IEEE Int.Symp.Info.Theory,(Washington D.C.),p.34,July 2001.
フィルタ
Figure 2006528847
の出力は、ユーザkの対応するコードシンボルの推定値
Figure 2006528847
の更新列である。これらの推定値は、シンボル用マッピング
Figure 2006528847
により、信号空間から確率ベクトル空間上にマッピングされる。結果として得られる確率ベクトル列P (n)は、事前確率として、コードCの個別のAPP復号化に用いられる。これらのAPP復号器は、事後確率または外部確率q (n)のいずれかを出力することができる(いずれの手法も、文献において検証されている)。
そして、確率ベクトル列q (n)は、シンボル用関数
Figure 2006528847
により、信号空間上にマッピングで順次戻される。一般的に、TによるベクトルP (n)の計算では、
Figure 2006528847
は平均値が未知で分散が
Figure 2006528847
のガウス分布と仮定される。同様に、Uの共用選択は条件付き平均である。
以下の容易に証明可能な補助定理は、フィルタ
Figure 2006528847
の導出に役立つ一般的な枠組みを規定する。
[補助定理1]
パラメータxに対して、2つのベクトル観測値a、bを連結したベクトル観測値c=(aがあるものと仮定する。cを与えたxのLSE推定値は、
Figure 2006528847
となる。ただし、
Figure 2006528847
である。
これまで文献において、反復復号化におけるマルチユーザ推定用線形フィルタ
Figure 2006528847
の設計は、受信信号rおよび干渉ユーザ
Figure 2006528847
の最新のコードシンボル推定値に基づいて行われてきた。
しかし、n反復後には、rとともに利用可能な上記推定値の列、すなわち
Figure 2006528847
が得られる。これらの推定値は、初期の反復においては強い相関を示さないことが観測されてきた(参考文献[2])。
フィルタ
Figure 2006528847
の入力として、以下のように再帰的に定義された観測値を考える。
Figure 2006528847
LMMSE条件を直接適用することにより、
Figure 2006528847
が得られる。ただし、
Figure 2006528847
の次数は、nの増加とともに大きくなることが明らかであり、非実用的である。
再帰的ベイズ推定(RBE)(参考文献[3])から着想を得て、
Figure 2006528847
の再帰型(入力信号上の特定の拘束値に従属)を与えることにより、この次数の問題を解決する以下の定理を証明することができる。
参考文献[3]D.E.Catlin,Estimation,Control,and the Discrete Kalman Filter,Springer Verlag,1989.
[定理1]
以下を仮定する。
A1:受信信号r=Sx+nは、式(2)に従って記述される。ただし、nはcovn=σIを有する循環対称な複素ガウス分布であって、σおよびSは既知である。
A2:単一ユーザAPP復号器から出力される、干渉ユーザ
Figure 2006528847
のインタリーブされたコードシンボル推定値は、
Figure 2006528847
と記述される。
ただし、
Figure 2006528847
はxと無相関であるとともに、時間および反復とも無相関であるが、所定の反復のユーザとは相関を有する。すなわち、n≠mのとき、
Figure 2006528847
である。
さらに、行列要素を上述の通りとして、
Figure 2006528847
を定義する。
また、c (n)は、式(7)の通りとする。条件A1、A2の下で、c (n)を与えたxのLMMSE推定値は、図8に示す再帰型フィルタの出力
Figure 2006528847
により与えられる。
この推定値の更新は以下による。
Figure 2006528847
図中のフィルタは、以下の通り定義される。
Figure 2006528847
また、初期条件は、
Figure 2006528847
である。
この提案の技術を評価するに際しては、コンピュータシミュレーションを利用している。また、シミュレーションを行うため、各ユーザでは、QPSK上にマッピングされた最大自由距離4状態畳み込み符号を用いている。したがって、各ユーザは、チャネルの使用ごとに1ビットを送信する。N=8の2進拡散列は、各ユーザの各シンボルにおいて、互いに独立で同一の分布に従い生成される。送信はチップ同期で行われ、すべてのユーザは、同じ電力レベルで受信を行う。
指標となるシミュレーション結果を図9の3つのカーブで示す。PICは、参考文献[[4]の並列干渉波キャンセリング方法によるものである。
参考文献[4]P.D.Alexander,A.J.Grant,and M.C.Reed,“Iterative detection on code−division multiple−access with error control coding,”European Transactions on Telecommunications,vol.9,pp.419−426,Sept.−Oct.1998.
IPICは、参考文献[2]の改良型並列干渉波キャンセリング方法によるものである。そして、RBEが、本提案の再帰的ベイズ推定技術によるものである。これらのカーブはそれぞれ、少数のユーザに対して、10−4付近の単一ユーザBERから始まっている。各受信機は収束不可能であることから、各カーブは単一ユーザから逸脱している。これは、PICの場合K/N=1.125で起こり、IPICの場合は1.625、RBEの場合は1.875が限界である。IPICがPICより優位となる性能上の利点は、参考文献[2]に報告されている。再帰的ベイズ推定技術では、さらに高い負荷をサポートすることができる。実際、追加で行った数値的調査(より小さなシステムが対象)により、RBEは、マルチユーザAPPを用いる場合とほぼ同等の負荷をサポートできることが分かった。
本明細書の説明は、反復マルチユーザ復号化に使用される計算効率の高い再帰型フィルタに関するものである。このフィルタは、収束を加速させるとともにより大きな負荷をサポートできるように、単一ユーザ復号器からの出力履歴をすべて使用する。
図10〜18を参照して、第2の実施形態を説明する。この実施形態では、信号をサンプリングレベルで反復的に受信するように従来技術の単一パスOFDM受信機を適応させる一般的な解決策(あるいはその実現)の成果として、具体的な多数の解決策が示される。これにより、受信機は、その入力において、干渉(衝突)信号の観測値から所望のパケットを識別可能となる。これらの解決策は以下の通りである。
・システム全体的な解決策−反復受信機構造そのもの
・付加的な解決策−サンプル推定値リスト
・付加的な解決策−サンプル推定値リスト
・付加的な解決策−時間/周波数領域チャネルアプリケーション・サンプル推定値の多重化
第2の実施形態は、その一態様として、OFDMパケットを受信するシステムおよび方法であって、
a)1または複数のアンテナからの信号で構成される受信機入力信号をサンプリングするステップと、
b)前記入力信号に、予め保存された複数の受信パケットサンプル推定値の1つを加算して、パケットサンプル仮定値を決定するステップと、
c)前記サンプル仮定値からの情報ビット推定値を判定して、情報ビット推定値リストに保存するステップと、
d)前記サンプル仮定値からの更新受信パケットサンプル推定値を判定して、予め保存された前記複数の推定値を更新するステップと、
e)前記サンプル仮定値から前記更新サンプル推定値を減算して、ノイズ仮定値を決定するとともに、該ノイズ仮定値を前記受信機入力信号として与えるステップと、
f)前記情報ビット推定値リストに、少なくとも1または複数の完成パケットが蓄積されるまで、上記ステップa)〜e)を繰り返すステップと、
を含むことを特徴とするシステムおよび方法を提供する。
別の態様において、第2の実施形態は、OFDM受信機にサンプル推定値リストを供給するシステムおよび方法であって、
a)受信機入力信号をサンプリングするステップと、
b)サンプリングした前記受信機入力信号からパケットサンプル推定値を決定するステップと、
c)前記パケットサンプル推定値を保存するステップと、
d)前記受信機入力に、予め保存された選択パケットサンプル推定値を加算して、パケットサンプル仮定値を決定するステップと、
e)前記パケットサンプル仮定値を復号化および再送信モデル化して、更新パケットサンプル推定値を決定するステップと、
f)前記更新パケットサンプル推定値を用いて、予め保存された前記選択パケットサンプル推定値を更新するステップと、
を含むことを特徴とするシステムおよび方法を提供する。
また別の態様において、第2の実施形態は、OFDM受信機にパケット情報ビット推定値リストを供給するシステムおよび方法であって、
a)受信機入力に、予め保存された選択パケットサンプル推定値を加算して、パケットサンプル仮定値を決定するステップと、
b)硬判定(Hard)復号技術および軟判定(Soft)復号技術の一方または両方を用いることにより、前記パケットサンプル仮定値を復号化して、情報ビット推定値を決定するステップと、
c)予め決定された1または複数の情報ビット推定値を用いて、前記情報ビット推定値を保存するステップと、
d)完成パケットが蓄積されるまで、上記ステップa)〜c)を繰り返すステップと、
を含むことを特徴とするシステムおよび方法を提供する。
さらに別の態様において、第2の実施形態は、ハイブリッドOFDM受信パケットサンプル推定値を決定するシステムおよび方法であって、
時間領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値を周波数領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値と多重化させて、該多重化時間領域サンプル推定値を、
OFDM信号のサイクリックプレフィックスと、
OFDMテール部と、
OFDMガード区間と、
のうちの1または複数と対応するようにマッピングするとともに、
該多重化周波数領域サンプル推定値を、
OFDM信号のプリアンブルと、
OFDMペイロードデータシンボルと、
の一方または両方と対応するようにマッピングするステップを含むことを特徴とするシステムおよび方法を提供する。
別の態様において、第2の実施形態は、OFDMパケットネットワーク通信のための反復的サンプル推定方法であって、
a)入力信号として、窓処理および整合処理がなされた受信サンプルまたはノイズ仮定値のいずれかを選択するステップと、
b)空のパケット推定値を、パケットサンプル推定値を含むサンプル推定値リストに追加するステップと、
c)前記リストから1要素を選択するステップと、
d)前記パケットサンプル推定値を前記入力信号に加算して、パケット受信サンプル仮定値を作成するステップと、
e)前記パケット受信サンプル仮定値を復号化および再送信モデル化して、パケット受信サンプル推定値および情報ビット推定値を新たに作成するステップと、
f)新たな情報ビット推定値を用いて、前記情報ビット推定値リストを更新するステップと、
g)前記新たなパケットサンプル推定値を前記パケット受信サンプル仮定値から減算して、ノイズ仮定値を作成するステップと、
h)前記新たなパケットサンプル推定値を用いて、前記サンプル推定値リストの要素を更新するステップと、
を含み、各パケットに対して前記すべてのステップを少なくとも1回反復することを特徴とする反復的サンプル推定方法を提供する。
他の態様において、第2の実施形態は、前段落に記載の反復的サンプル推定方法であって、前記ステップe)が、
i)前記選択パケットサンプル推定値を軟判定(Soft)復号し、軟判定(Soft)符号化されたビットおよび新たなパケット情報ビット推定値を作成して、前記情報ビット推定値リストに再挿入するステップと、
j)前記軟判定(Soft)符号化されたビットを軟判定(Soft)変調して、送信シンボル推定値を作成するステップと、
k)前記パケット受信サンプル仮定値および前記送信シンボル推定値から時間領域チャネル推定値を構成するステップと、
l)前記送信シンボル推定値からパケット送信サンプル推定値を構成するステップと、
m)前記パケット送信サンプル推定値を前記時間領域チャネル推定値と畳み込んで、時間領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値を作成するステップと、前記ステップk)およびm)と並行して、
n)前記パケット受信サンプル仮定値および前記送信シンボル推定値から周波数領域チャネル推定値を構成するステップと、
o)前記周波数領域チャネル推定値に前記送信シンボル推定値を乗算して、パケット受信シンボル推定値を作成するステップと、を含み
p)前記パケット受信シンボル推定値から周波数領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値を構成するステップと、
q)前記時間領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値に前記周波数領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値を多重化させて、前記サンプル推定値リストに再挿入するステップと、
をさらに含み、パケットの各OFDMシンボルに対して、前記ステップn)〜p)を繰り返すことを特徴とする反復的サンプル推定方法を提供する。
さらに別の態様において、第2の実施形態は、前々段落に記載の反復的サンプル推定方法であって、前記ステップe)が、
r)前記選択パケットサンプル推定値を硬判定(Hard)復号し、硬判定(Hard)符号化されたビットおよび新たなパケット情報ビット推定値を作成して、前記情報ビット推定値リストに再挿入するステップと、
s)前記硬判定(Hard)符号化されたビットを硬判定(Hard)変調して、送信シンボル推定値を作成するステップと、
t)前記パケット受信サンプル仮定値および前記送信シンボル推定値から時間領域チャネル推定値を構成するステップと、
u)前記送信シンボル推定値からパケット送信サンプル推定値を構成するステップと、
v)前記パケット送信サンプル推定値を前記時間領域チャネル推定値と畳み込んで、時間領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値を作成するステップと、前記ステップt)およびu)と並行して、
w)前記パケット受信サンプル仮定値および前記送信シンボル推定値から周波数領域チャネル推定値を構成するステップと、
x)前記周波数領域チャネル推定値に前記送信シンボル推定値を乗算して、パケット受信シンボル推定値を作成するステップと、を含み
y)前記パケット受信シンボル推定値から周波数領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値を構成するステップと、
z)前記時間領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値を多重化させて、前記リストに再挿入するステップと、
をさらに含むことを特徴とする反復的サンプル推定方法を提供する。
図10〜18を参照すると、第2の実施形態に係る受信機信号処理技術には、以下のようなブロックが使用される。
・OFDM軟判定(Soft)出力デコード288
・OFDM硬判定(Hard)出力デコード222
・エンコード224
・軟判定(Soft)変調230
・硬判定(Hard)変調226
・捕捉204
・整合フィルタ202
・加算208
・減算212
・畳み込み236
・乗算240
・時間−周波数変換(システム標準による)234
・時間領域チャネル推定器232
・周波数領域チャネル推定器238
・時間/周波数領域多重化220
・サンプル推定値リスト(関連する制御装置を含む)206
・情報ビット推定値リスト(関連する制御装置を含む)213
表4および表5は、各図中において番号を付した信号および処理と本文中における参照番号との対応を示す表である。
Figure 2006528847
Figure 2006528847
本発明の第2の実施形態は、パケットOFDM WLANシステム(例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11g等)に適応する。そのようなシステムの標準的な受信機は、図10に従って処理タスクを実行する。このシステムの入力は、各装着アンテナに対するオーバーサンプリングされた複素ベースバンド受信信号1002である。各アンテナで受信された信号は、帯域制限フィルタ202を通過した後、パケット検出・同期(捕捉)処理ブロック204に到達する。この捕捉ブロックでは、1または複数の整合フィルタリング処理されたアンテナ信号1004を使用する。パケットが捕捉されると、硬判定(Hard)復号技術または軟判定(Soft)復号技術のいずれかにより復号化され、高位の処理層(例えば、MAC等)に渡される。標準的な受信機構造を示す図10は、サンプリングレベルでの干渉波キャンセリングを可能とする反復構造に変形することができる。
[反復受信機構造および機能]
受信機入力は、受信機に接続された各アンテナからのオーバーサンプリングされたデジタルI/Qベースバンドサンプルであって、受信サンプル1002と呼ばれる。受信サンプル1002は、時間上で窓処理された後、パルス形状に整合されたフィルタを通過して、窓処理および整合処理がなされた受信サンプル1004が生成される。これは、最初の反復(n=1)のノイズ仮定値116を構成する。後続のすべての反復(n>1)に対して、ノイズ仮定値116は、干渉波信号をフィードバックすることにより供給される。これは、図11のn状態スイッチSWにより示される。
受信機の反復処理は、以下の各処理をそれぞれ1回実行することである。
・捕捉処理204により、ノイズ仮定値116の新たなパケットを捕捉しようとする。
・新たなパケットが見つかった場合、空の要素1006をサンプル推定値リスト206および情報ビット推定値リスト213に加える。サンプル推定値リスト206の各要素は、情報ビット推定値リスト213に対応する要素が存在する。
・サンプル推定値リストおよび情報ビット推定値リスト両者の展開により、情報ビット推定値リスト206において、完成パケット{y・・・y}を決定する。
・高位層(MAC)に渡して、情報ビット推定値リスト213から完成パケット{y・・・y}を除去する。
・サンプル推定値リスト206から完成パケット{y・・・y}を除去する。
・サンプル推定値リスト206において、処理するパケットkを選択する。
・サンプル推定値リスト206から選択したパケットkの前回のパケット受信サンプル推定値をノイズ仮定値116に加算して(208)、パケット受信サンプル仮定値110を生成する。
・OFDM軟判定(Soft)/硬判定(Hard)復号・再送信処理210により、パケット受信サンプル仮定値110から、選択パケットkに対する新たなパケット受信サンプル推定値114および新たな情報ビット推定値112を生成する。
・新たな情報ビット推定値112を用いて、情報ビット推定値リスト213にある選択パケットkの前回の情報ビット推定値を更新する。
・新たなパケット受信サンプル推定値114を用いて、サンプル推定値リスト206にある選択パケットkの前回のサンプル推定値を更新する。
・新たなパケット受信サンプル推定値114をパケット受信サンプル仮定値110から減じて(212)、ノイズ仮定値116を生成する。
すべてのパケットが情報ビット推定値リスト213から解放されるまで、反復を連続的に実行する。この状態に達した場合は、リスト206および213をクリアして、時間窓を更新するとともに、処理全体を繰り返す。
[反復干渉波キャンセリング]
サンプリングレベルでの干渉波キャンセリングでは、捕捉処理204で見つかったすべてのパケットに対してOFDM軟判定(Soft)/硬判定(Hard)復号・再送信処理210を実行することによって、各アンテナに対する新たなパケット受信サンプル推定値114を生成する必要がある。各パケットの新たなパケット受信サンプル推定値114は、サンプル推定値リスト206に保存される。この干渉波キャンセリング構造では、軟判定(Soft)/硬判定(Hard)復号・再送信処理210の前に、各パケットが、前回のパケット受信サンプル推定値108をノイズ仮定値116に加算して(208)、各アンテナに対するパケット受信サンプル仮定値110を生成することが必要となる。そして、軟判定(Soft)/硬判定(Hard)復号・再送信処理210により生成された新たなパケット受信サンプル推定値114は、パケット受信サンプル仮定値110から減算されて(212)、更新ノイズ仮定値116が生成される。新たなパケット受信サンプル推定値114は、サンプル推定値リスト206の更新にも使用される。その後、ノイズ仮定値116は、システムを通ってフィードバックされ(前回処理したパケットの最終推定分は差し引く)、反復干渉波キャンセリングが可能となる。図11は、この処理を図式的に示したものである。
[サンプル推定値リスト]
サンプル推定値リスト206は、捕捉処理204で見つかった各パケットに対して、各受信アンテナに対するOFDM軟判定(Soft)/硬判定(Hard)復号・再送信処理210により生成された新たなパケット受信サンプル推定値114を含む。
各反復において、反復させるパケット(k)は、サンプル推定値リスト204から選択される。選択kは、ソートされた信号電力、実行する最低処理サイクル数、および到達順序等、多数の測定値に基づいて行うことができる。この選択は、図11のk制御スイッチSWにより示されており、kは現時点の選択パケットである。
[情報ビット推定値リスト]
情報ビット推定値リスト213は、捕捉処理204で見つかった各パケットに対して、OFDM軟判定(Soft)/硬判定(Hard)復号・再送信処理215により最後に生成された新たなパケット情報ビット推定値112を含む。
各反復では、完成情報ビット推定値118を高位層(例えば、MAC等)に渡す機会がある。完成パケットの選択は、サンプル推定値リスト206の各パケットの測定値を評価することにより行われる。例えば、この測定値は、信号電力、実行する反復数、および完成パケット数等の指標に基づいたものであってもよい。そして、これらの測定値は、目標値と比較され、その目標値を満足するパケットはすべて、情報ビット推定値リスト213から解放される対象として注目される。
捕捉された各パケットは、サンプル推定値リスト206および情報ビット推定値リスト213の両者に要素を有する。完成パケットの選択は、図11の{y・・・y}制御スイッチSWにより示されており、{y・・・y}は完成パケット情報ビット推定値のリストである。この反復受信機構造の特徴は、各パケットのパケット受信サンプル推定値114が解放され、それに対応する要素が両リストから削除された後にも、ノイズ仮定値116から減算された状態を維持することである。
[ハイブリッド再送信]
ハイブリッド再送信処理215を図12および13に示す。この処理では、時間領域チャネルアプリケーション処理216および周波数領域チャネルアプリケーション処理218の両者を用いて、新たなパケット受信サンプル推定値114を生成する。両処理では、各アンテナに対するパケット受信サンプル仮定値110およびパケット送信シンボル推定値119を用いて、各受信アンテナに対するチャネルアプリケーション受信サンプル推定値120および122を作成する。時間領域チャネルアプリケーション処理216では、時間領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値120が生成される。また、周波数領域チャネルアプリケーション処理218では、周波数領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値122が生成される。そして、チャネルアプリケーション受信サンプル推定値120および122は多重化されて(220)、各アンテナに対する新たなパケット受信サンプル推定値113が形成される。これら各処理については、以下においてより詳細に説明する。
[時間領域チャネルアプリケーション(TDCA)]
時間領域チャネルアプリケーション処理216は、図16においてさらに展開される。時間領域チャネル推定器232は、OFDM軟判定(Soft)/硬判定(Hard)復号・再変調処理214(図14および15参照)からのパケット送信シンボル推定値119および各アンテナに対するパケット受信サンプル仮定値110を用いて、各受信アンテナに対する時間領域チャネル推定値130を生成する。そして、周波数−時間変換処理234では、パケット送信シンボル推定値119を用いて、パケット送信サンプル推定値132が生成される。その後、各アンテナに対するパケット送信サンプル推定値132および時間領域チャネル推定値130は、畳み込み処理236により線形畳み込みが行われて、各アンテナに対する時間領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値120が生成される。
[周波数領域チャネルアプリケーション(FDCA)]
周波数領域チャネルアプリケーション処理218は、図17においてさらに展開される。周波数領域チャネル推定器238は、OFDM軟判定(Soft)/硬判定(Hard)復号・再変調処理214からのパケット送信シンボル推定値119および各アンテナに対するパケット受信サンプル仮定値110を用いて、各アンテナに対する周波数領域チャネル推定値134を生成する。そして、乗算処理240により、1回当たりOFDMシンボル1つに対し、周波数領域チャネル推定値134をパケット送信シンボル推定値119に乗算して、パケット受信シンボル推定値136が生成される。その後、パケット受信シンボル推定値136は、周波数−時間変換処理234により、周波数領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値122に変換される。
[時間/周波数領域チャネルアプリケーション多重化(MUX)]
ここで図13を参照すると、多重化処理220は、時間領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値120および周波数領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値122を受け取り多重化して、新たなハイブリッドパケット受信サンプル推定値114を生成する。
通常、本第2実施形態で用いられるようなOFDM変調スキームでは、マルチパス干渉に対処するためサイクリックプレフィックスを使用する。また、無線チャネルおよび帯域制限フィルタの時間分散特性により、新たなパケット受信サンプル推定値114の最初と最後にはテールが存在する。新たなパケット受信サンプル推定値114のうち信号のOFDM部に対応するサンプルは、周波数領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値122から得られる。また、新たなパケット受信サンプル推定値114の残りのサンプルは、時間領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値120から得られる。本実施形態において、これらのサンプルには、新たなパケット受信サンプル推定値114のサイクリックプレフィックスおよびテール部が含まれる。
マルチプレクサのマッピング例を図18に示す。
[好適な応用分野]
本発明の第2実施形態の好適な応用分野としては、IEEE802.11a、IEEE802.11g、IEEE802.16、および高性能無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)標準と合わせて使用可能なOFDM受信機が挙げられる。ただし、開示の発明は、当業者が理解するところの任意のパケットOFDM通信システムにおいて利用可能である。
図19〜23を参照して、第3の実施形態を説明する。この実施形態は、受信機に到達して決定統計値の供給に使用される1または複数の未処理信号の歪みを低減することにより、決定統計値そのものが全体的に改善されるという認識に基づく。さらにまた、これらの歪みを低減する手段を適切に選択することにより、パケット到達時間がより確実に判定される。
第3の実施形態は、その一態様として、受信機に到達したパケットを同期させることによる多重アクセス通信ネットワーク上の通信方法および装置であって、
パケット入力信号を受信するステップと、
前記パケット入力信号に対応する相関信号を決定するステップと、
前記入力信号と前記相関信号の少なくとも一方または両方がフィルタリング処理されるように、前記入力信号および前記相関信号を処理するステップと、
前記処理された相関信号の電力成分に前記処理された入力信号の電力成分を合成して、決定統計値を決定するステップと、
前記決定統計値の所定の閾値条件により与えられる時間点を、受信パケット到達時間として選定するステップと、
を含むことを特徴とする方法および装置を提供する。
入力信号および相関信号の少なくとも一方または両方の処理は、三角波インパルス応答を有する中央加重フィルタ、ルートナイキストフィルタ、ハニング窓フィルタ、ハミング窓フィルタ、またはハニング/ハミング窓合成フィルタのうちのいずれかにより実行される。前記所定の閾値条件は、前記所定の閾値と交差する決定統計値または前記所定の閾値より上側で起こる決定統計値の最大値のいずれかとすることができる。また、相関信号の決定は、サンプリングしたパケット入力信号のK番目のサンプルごとに実行することができる。ただし、Kは1以上の整数である。本発明の第3の実施形態は、以下においてより詳細に説明する。
[FFT窓同期の電力平均化マスク]
通常、パケットの同期は、特に無線媒体上の送信の場合、同じ信号を複数回繰り返して構成されるプリアンブルを用いて、受信信号をその遅延信号と相関させることにより実現される。遅延は、プリアンブルを定義する繰り返し信号成分の継続時間と等しくなるように選択することができる。一般的に、この相関処理の出力電力は、受信信号の平均電力に対して規格化される。そして、規格化された相関器出力が閾値を越える点が、パケット到達時間として選択される。ただし、この技術には多くの欠陥がある。例えば、相関器出力の統計値を最適に利用するわけではないため、データパケットのタイミング判定において、許容誤差が大きくなる可能性がある。
本第3実施形態においては、データパケット到達時間の判定をより高精度化可能な方法が開示される。したがって、同期誤差を低減可能となって、結果的に、パケットロス率が低減される。特に、この方法では、線形フィルタリング手法を用いて、電力計算の前に相関器出力の解釈が行われるため、パケット同期に使用する統計値の品質が改善される。これは、主としてフィルタのノイズ抑制特性により実現される。線形フィルタの形状は、プリアンブルおよび無線チャネルの特性に対して最適設計することができる。一例として、ルートナイキストフィルタやハニング/ハミング窓フィルタが挙げられる。本発明の好適な一実施形態では、相関器出力への適用として、三角波インパルス応答を有する中央加重平均フィルタが用いられる。このフィルタは、他のフィルタで実現する場合よりも正確にパケット到達時間を定めることができ、効率的に実現することができる。また、相関電力が最初に閾値と交差する時間よりも、閾値を越えた後の最大相関電力値を決定点として用いる提案がなされている。当業者は、パケット同期に繰り返しのプリアンブルを用いる任意の通信システムに対して、この方法を適用できる可能性があることを認めるであろう。
本発明者は、フィルタが一般的な応用分野で広く使われており、パケット同期をフィルタリングの問題として扱うことができることを認識するに至った。したがって、本発明者は、処理前の相関器出力を好適なフィルタ入力として用いることを提案する。電力計算の前に、相関器出力に対して中央加重フィルタ(またはその他のフィルタ)を使用することにより、パケットの到達時間が測定される。また、遅延信号と相関する規格化された受信信号電力の閾値検定も意図されており、この遅延は、プリアンブルの繰り返し規模と同等である。また、規格化は、受信信号のスライド窓平均電力により除算することで実現される。本第3実施形態では、
処理前の相関器出力をフィルタリング処理する機能と、
中央加重平均フィルタ、好ましくは、効率的に実現可能な三角フィルタと、
を有する受信機を提供すれば特に都合がよい。
上記により、第1レベルの交差点ではなく、相関器出力電力の最大値を決定点とすることができ、パケットタイミングの定義がより正確となって、パケットの送信ロス/効率低下を回避することができる。第3の実施形態は、パケットデータのタイミングを判定するための繰り返しプリアンブルが配置されたパケットデータ送信を行うとともに、無線チャネルの統計値に対するフィルタ方式の適応設計を可能とする受信機技術を備えた構成であってもよい。
[応用分野]
第3実施形態の技術は、特定形式のプリアンブルを有する波形構造を用いて送信が行われるポイントツーポイント通信接続に適用される。具体的には、ベース信号を1または複数回繰り返すことにより、プリアンブルを形成することができる。上記技術を具現化する機能性機器は、上述の通り、一般的な受信機190のベースバンド受信機処理装置Rxに備えるのが好ましく、本実施形態においては、図19に示す模式的な無線モデム190に備えるのが好ましい。ベースバンド受信機Rxの相対的な論理位置は、図19において「ベースバンドRx」と示される。
より詳しく説明すると、パケット通信システムにおいて、パケットの到達時間は、受信機190で判定される。このタイミングが判定されると、パケットの残りの部分(通常、データ支持部)の配置構造は、予め既知となっているパケット構造により判定することができる。したがって、パケット時間を正確に判定することなく、パケットエラーを防止することができる。採用される一般的な技術は、受信機190における効率的な到達時間判定を可能とする特殊な構造のプリアンブルを、パケット送信の最初に送信することである。この構造は、プリアンブルの中で短信号を複数回繰り返す必要がある。通常のパケット構造を図20に示す。この構造では、送信の最初に同期ワード(SW)が複数回繰り返される。
従来の時間同期技術では、受信信号をその遅延信号と相関させる。この遅延は、同期ワードの長さに設定可能であるとともに、相関長は、SWの繰り返し数(L)−1に設定可能である。この相関は、サンプルごと(または、K番目のサンプルごと(Kは小さな数、例えば4))に実施される。受信サンプル列が{ri−1,r,ri+1,ri+2,・・・}の場合、時間iにおける相関器出力は以下となる。
Figure 2006528847
この相関値は、観測列の電力
Figure 2006528847
と比較され、決定統計値|ρ |/σ が形成される。到達時間iは、この測定値が閾値を越えた時に選択される。
本発明者は、受信列r中に存在する任意のノイズが2乗処理で増幅されて、同期技術により不正確な到達時間が選択される可能性があることを確認した。上記統計値が閾値と交差するのを待つよりも、微小な決定遅延を持たせることによって最大統計値を選択するように、アルゴリズムを調整することができる。この最大値は、閾値を越える統計値から選択される。所定の閾値と交差する多数の統計値を図21に示す。
[好適な方法]
本発明の第3実施形態に係る本方法において、本発明者は、時間同期動作のノイズの弊害を緩和するために、プリアンブルの自己相関プロファイルを利用する。これは、列ρおよびσを中央加重低域通過フィルタによりフィルタリング処理することによって実現することができる。なお、このフィルタは、後に続く列の2乗処理によって決定統計値を生成する前に適用される。いかなるノイズが存在する場合でも、2乗処理の前にフィルタリング処理を行うことによって、ノイズはより確実に抑制される。フィルタは、プリアンブルの自己相関特性に対して設計可能であるが、好適な実施形態においては、三角フィルタが採用される。
三角フィルタは、本質的に三角形のインパルス応答を有しており、具体的には、この(離散時間)フィルタの係数(タップ)は、図22に示す通り、
Figure 2006528847
である。上記フィルタが基底列(ρおよびσ)に適用されると、標準的な結果は図23に示す通りとなる。図23の検討から明らかなように、閾値との交差点はより最大値に近づいているため、フィルタの適用が閾値交差手法に利することが分かる。また、ノイズの影響は低減されており、最大値手法および閾値交差手法の両者が強化される。好適な方法は、処理前の両列にフィルタを適用し、フィルタリング処理された列を用いて測定値を計算し、閾値を越える統計値の最大値を使用することである。到達時間のより正確な同期は、決定統計値の閾値により定義される窓内の最大値探索を用いて、相関器出力のフィルタリング処理および決定統計値生成前の電力測定処理によって実現すれば都合がよい。
プリアンブル(ひいてはパケット)の到達時間を正確に推定することにより、パケット復号化の失敗数を大幅に減らすことができる。これは、データペイロードを復元する機会の向上は別として、ネットワーク制御およびデータパケット両者の復元がより確実に行われることから、ネットワークユーザに対して影響を及ぼすに至るものである。
図24〜31を参照して、本発明の第4の実施形態を説明する。この実施形態で提案される解決策は、パケットの符号化部分のシンボル推定値を用いてチャネル推定値を改善するとともに、最近受信したデータシンボル・チャネル推定値に基づいてこれらのチャネル推定値を反復的に更新することにより、受信機感度を改善することができるという認識に基づく。第4実施形態の他の態様は、各受信データシンボルを周波数領域に変換して、時間平滑化チャネル推定値の解放を可能とすることにより、復号化処理を改善することにある。
第4の実施形態において、各OFDMシンボルは、シンボルnのチャネル推定値の取得、シンボルnの復号化、シンボルnのチャネル推定値の更新、シンボルn−1のチャネル推定値の更新(シンボルnの新たなチャネル推定値による時間領域平滑化)、シンボルn−1の復号化、およびチャネル推定値n−1の更新によって2回以上復号化可能とすれば都合がよい。
第4の実施形態によれば、本発明は、パケット通信システム上で時間変動チャネルをトラッキングする方法およびシステムであって、
a)受信パケットのプリアンブルから得られる初期チャネル推定値に基づいて、チャネル推定参照値を初期化するステップと、
b)最新のデータシンボルおよび予め受信されたすべてのデータシンボルの符号化部分におけるパケットデータシンボル・チャネル推定値に基づいて、前記チャネル推定参照値を更新するステップと、
c)後続のパケットデータシンボルの到達時に上記ステップb)を繰り返すステップと、
を含むことを特徴とする方法およびシステムを提供する。
この方法は、チャネル推定参照値を受信機のチャネル推定値データベースに記憶させるステップを含む構成とするのが好ましい。この方法は、記憶されたチャネル推定参照値の更新前に、パケットデータシンボル・チャネル推定値を周波数領域に変換して、時間平滑化チャネル推定参照値を供給するステップを含む構成とするのが好ましい。また、この方法は、前記ステップb)における後続の各受信データシンボルに対して、チャネル推定参照値の復調ステップ、変調ステップ、および更新ステップを、FEC復号化ステップとともにパイプライン処理するステップを含む構成とするのが好ましい。
現在の最先端技術では、受信機の処理技術および処理方法において、無線チャネルの時間変動特性、送信信号への影響、およびその波形をトラッキングすることができないため、情報の高移動性かつ高帯域送信が制限されてしまう。したがって、高移動性送信用の従来システムは、低データ転送速度のみをサポートする。本第4実施形態においては、OFDM信号構造を利用する受信機技術と、これらOFDM信号が誤り制御符号化されているという事実が開示される。これにより、高移動性かつ高帯域のデータ送信が可能となる。また、この技術は、受信機感度を改善することによって、固定通信無線ネットワークに利するものとなる。具体的には、第4の実施形態は、高速に変動する無線チャネルによって歪んだ情報のOFDM変調パケットを確実に復号化することができるアルゴリズムを開発することによって実現されたものであるが、パイロット信号またはトレーニング信号の過剰使用によってデータ転送速度の妥協が必要となるものではない。
本発明の第4実施形態の好適な態様においては、復号化の待ち時間および複雑性の増大を回避するため、OFDMシンボル単位で動作可能なアルゴリズムが考案されている。これに対して、本実施形態では、OFDMシンボル速度における無線チャネルの周波数領域統計値、各OFDMシンボルに跨る無線チャネルの時間領域統計値、および各復号化OFDMシンボルの出力という3つの統計値を利用する。これらの統計値は、それぞれのOFDMシンボルに対して無線チャネルを推定するために使用される。新たなOFDMシンボルが到達すると、対応するシンボルおよびいくつか少数の過去のシンボルに対して、チャネル推定値およびデータ推定値が更新される。このように、各OFDMシンボルは、改善されたチャネル推定値を毎回用いて、2回以上復号化される。無線チャネルの推定は、受信信号およびパケットの既知のプリアンブルから展開されて、処理の初期化が行われる。この推定には、無線チャネルの統計値を使用する。当業者にとっては、この実施形態によって、高速に変動する無線環境下におけるOFDMパケットの効果的な復号化が可能であることは明らかである。したがって、この実施形態は、スペクトル効率を向上させた高移動性をサポートする点において利益を与えるものとなる。これは、実施上の複雑性または待ち時間の増大を伴うことなく実現され、それと同時に、受信機感度は改善される。この点において、高移動性および固定無線ネットワークの両者が可能となる。当業者は、上記好適な実施形態と同様な共通基底チャネルモデルを共有する任意の広帯域変調技術に対して、本実施形態が適用可能であることを認めるであろう。いくつかの例として、複数の受信アンテナ、多重搬送波OFDM、または多重搬送波CDMAを付加することが挙げられる。
第4の実施形態は、以下を規定するようにすれば都合がよい。
・データ支援技術を用いた初期推定値の改善を可能とする、反復的なチャネル推定およびデータ推定
・時間平滑化チャネル推定値を解放して復号化処理の改善を可能とする、各OFDMシンボルに跨って記憶された周波数領域平滑化
・以下に詳述する「CEDB」(チャネル推定値データベース)に記憶された、復号器出力に由来するチャネル推定値
・OFDMシンボルループを用いた処理を起動する、CEDBによるチャネル推定
・結果的に生じる低待ち時間、高帯域かつ高移動性データ
本第4実施形態においては、移動体機器から高速で伝搬する高データ転送速度の信号を効果的に受信可能となるベースバンドデジタル受信機技術が開示される。また、簡易的な性能解析についても示される。
[応用分野]
本技術は、符号化直交周波数分割多重方式(OFDM)を用いて送信が行われるポイントツーポイント通信接続に適用される。一般的に、符号化OFDM送信は、以下により構成される。
1.情報ビットである1つの(OFDM)シンボルの継続時間を通した前進型誤信号訂正(FEC)符号化
2.従来のOFDM変調
1つのOFDMシンボルを通したFEC符号化は、ブロック符号化であってもよく、また、複数のOFDMシンボルに跨って持続することも可能であるが、OFDMシンボル単位の復号化技術を使用できなければならない。受信機は、OFDMシンボルの符号化を利用して、性能を改善することになる。
第3の実施形態と同様に、上記技術を具現化する機能性機器は、図19に示す模式的な無線モデム190の受信機190のベースバンド受信機処理装置Rxに備えるのが好ましい。ベースバンド受信機Rxの相対的な論理位置は、図19において「ベースバンドRx」と示される。
[待ち時間およびOFDMシンボルを用いた処理ループ]
パケット通信システムにおいては、信号の到達とこの信号に含まれるビットの復号化との間の遅延をできるだけ短くすることが重要である。これが重要となるのは、確認のためのターンアラウンド時間がネットワーク性能における重要な要素となるためである。通常、OFDM変調システムにおいては、この要件のために、OFDMシンボル単位の処理を余儀なくされる。すなわち、信号に相当する新たなOFDMシンボルが到達すると、ベースバンドRxは、情報ビットに相当するOFDMシンボルを解放しなければならない。OFDMシンボルの復号化を可能とする情報とシンボルの復号化出力との間の遅延は、数OFDMシンボルの継続時間程度でなければならない。
[移動環境下におけるOFDMチャネル推定]
移動体無線通信システムにおいて、コヒーレントな受信機の設計では、通常、ベースバンド受信機に高精度なチャネル推定方法を用いる必要がある。推定するチャネルは、野外での動作および反射によって生じるマルチパス減衰チャネルである。チャネル推定値は、他の用途のうち、受信機の重要な要素であるFEC復号器の駆動に使用される。OFDM変調信号の場合、チャネルの測定は、受信信号をOFDMシンボルの大きさの部分に断片化した後に、周波数領域で通常通り行われる。移動体通信システムにおいて、信号が伝搬するチャネルは時間とともに変化し、車両の速度が十分に大きい場合は、パケットの受信中にチャネルが変化する可能性がある。従来の受信機技術では、マルチパス減衰チャネルがパケット長を通して不変であり、パケットの最初においてチャネルを単発的に推定可能であると仮定される。ほとんどの標準(例えば、IEEE802.11a等)では、まさにこの理由から、パケットの最初にプリアンブルが送信される。
[好適な方法]
第4の実施形態に係る本方法においては、時間変動チャネルのトラッキングに有用な境界を規定するために、OFDM受信信号の分割が行われる。チャネル推定値は、それぞれのOFDMシンボルに対して変化する。また、この好適な実施形態では、OFDMシンボルが符号化されており、復号化データをチャネル推定器のトレーニング情報として使用可能であるという事実も利用する。ここでは、チャネルが時間および周波数とともに変化する場合の統計値も利用する。
そして、周波数領域におけるチャネル推定値が取得される。本発明者は、CEDBを各OFDMシンボルに対するチャネル推定値を含むチャネル推定値データベースと定義しているが、これは、周波数領域では平滑化されている(各副搬送波に跨る)ものの、時間領域では平滑化されていない。本方法は、N個のOFDMシンボルを有するパケットに対して、以下に示すようなステップを含む。OFDM窓同期に必要なステップは、ここに示す処理の前に発生する。内部ループ(3.4)は、長さLのOFDMシンボルであって、反復的なチャネル推定およびデータ推定を可能とする。
Figure 2006528847
チャネル推定(上記ステップ3.3)およびチャネル推定値の生成(上記ステップ3.4.5)の両者は、その実施に際して、各OFDMシンボルに跨るCEDB時間領域平滑化を適用する。平滑化の強度(副搬送波およびOFDMシンボル規模)は、ここで説明しない処理によって独立に制御される。
第4の実施形態は、以下を規定するようにすれば都合がよい。
1.データ支援技術を用いた初期推定値(従来取得されるものに類似)の改善を可能とする、反復的なチャネル推定およびデータ推定(ステップ3.4)
2.時間平滑化チャネル推定値を解放して復号化処理の改善を可能とする、各OFDMシンボルに跨って記憶された周波数領域平滑化(ステップ2および3.4.4)
3.CEDBに記憶された、復号器出力に由来するチャネル推定値(ステップ3.4.3および3.4.4)
4.ループを用いた処理を起動する、CEDBによるチャネル推定(ステップ3.3)
なお、並行して進行する以下2つの処理による実行を目的として、並列処理を利用してもよい。
1.復調、変調、およびチャネル推定段階(ステップ3.4.1、3.4.3、3.4.4、および3.4.5)
2.FEC復号化(ステップ3.4.2)
OFDMシンボルnに対して処理1が行われている間、処理2はOFDMシンボルn−2に適用される。このオフセットの場合、ステップ3.3の推定器は、1つ先のOFDMシンボルを余分に監視する必要がある。
以下、本実施形態の技術を用いることにより得られる利点を説明する。
[複雑性]
FEC復号器機能の連続実行を利用することにより、伝搬環境の高適応性能を維持しつつ、受信機の最も難しい特徴を十分に活用することができる。
[感度]
チャネルを正確に推定することにより、復号器レベルの性能を大幅に改善することができる(通常、受信機感度の向上は1dB以上)。これは、時間不変チャネルの場合であっても当てはまることが分かっており、トレーニング用のデータシンボルを利用することにより実現される。移動性の場合は、受信機が適切な時間にチャネルのトラッキングを行うことができることにより、従来システムが機能しないような場合にも受信機を効果的に動作させることができる。同時に、データシンボルの反復的な(多重アクセス)推定の利点が実現される。
[待ち時間]
OFDMシンボル単位の処理を採用するとともに、FEC復号器を連続実行することにより、本発明者は、高品質のデータ推定値を可能な限りで最も早く解放できるに至った。したがって、受信機は、従来技術に比べて待ち時間を増やすことなく動作する。なお、従来技術では、高速移動環境下において機能しない場合がある。
本項では、従来提案の理想的な受信機処理技術を用いて得られたデータ推定値およびチャネル推定値の例を提供する。この例で用いた通信接続の特性を下表に示す。
Figure 2006528847
実際の無線チャネル(受信機にFFTを適用した後測定)を図24に示す。位相グラフにおける高速位相回転は、FFT窓の不整合およびダウンコンバート段階における残留中間周波数に起因するものであり、これらはいずれも実在する欠陥である。受信機は、これら両パラメータを推定して、シンボル単位でそれらの補正を行うことができる。この補正の結果を図25に示す。なお、この図は、推定量により補正された実際の無線チャネルを表しており、評価用として示したものである。受信機の目的は、この補正チャネルを正確に推定することである。
[従来の処理]
従来の処理においては、プリアンブルにのみ基づいて、無線チャネルの推定が行われる。この手法の主な制約は、(補正後の)無線チャネルがフレームを通して不変でなければならないことである。図25に示す通り、いくつかの副搬送波において、OFDMシンボル30付近で位相変化があるため、この条件は当てはらまない。したがって、パケットのOFDMシンボル30付近から始まる復号器障害が発生することが予想される。これが実際に起きた場合を図26に示す。
[好適な方法(完全なトレーニングシンボル)]
図28は、トレーニングシンボル生成時の復号器障害が発生する可能性を除去した場合の、提案システムの性能を示す。図28において、データの復元を行うための復号器出力およびそれに起因する誤差は依然記録された状態となる。これは、データ支援の無線チャネル推定に対して、最も起こり得るケースを表している。この結果は、トレーニング用の復号器出力を用いて得られた次項の結果と比較することができる。なお、従来技術と比較して、誤差の数は格段に少なくなっている。
[好適な方法]
本項では、提案方法の性能を評価する。図29に示すCEDBは、各OFDMシンボルに跨る平滑化が未採用であるにもかかわらず、無線チャネルの正確な推定値を表している。ただし、各副搬送波に跨る平滑化は明らかとなっている。各OFDMシンボルに跨る平滑化が採用されると、図28に示す通り、実際の無線チャネルとの非常に正確な整合が観測される。図28および29から分かるように、提案方法を用いて取得された誤差は、理想的な方法の場合と同じエラーパターンとなる。誤差性能は、図26に示す従来方法よりも格段に優れている。
図30〜34を参照して、第5の実施形態を説明する。この実施形態は、受信機の復号器出力を追加のパイロットシンボルまたはトレーニングシンボルとして用いるとともに、チャネル推定値の再計算用に受信した各シンボルおよび周波数/時間オフセットがパケット長を通して変化するように、上記シンボルを反復的に更新することによって、受信機感度を改善することができるという認識に基づく。
第5の実施形態は、その一態様として、多重アクセスパケットネットワーク上で、チャネル変動、信号周波数オフセット、および信号時間オフセットを含む時間変動チャネルの障害を推定することによる通信システムおよび方法であって、
a)受信パケットに含まれる初期パイロットシンボルおよびプリアンブルシンボルに基づいて、チャネル障害推定値集合を初期化するステップと、
b)前記チャネル障害推定値集合および前記受信パケットの処理を含む復号化演算を行って、送信シンボル推定値集合を決定するステップと、
c)前記決定されたシンボル推定値集合および前記受信パケットを用いて、前記チャネル障害推定値集合を更新するステップと、
d)上記ステップb)およびc)を繰り返すステップと、
を含むことを特徴とするシステムおよび方法を提供する。
別の態様において、第5の実施形態は、送信パケットを受信する受信機において時間変動チャネルを推定することによる多重アクセスネットワーク上の通信システムおよび方法であって、
a)受信パケットのプリアンブルに含まれる情報に基づいて、周波数オフセットを推定するステップと、
b)前記推定した周波数オフセットを用いて、受信信号を補正するステップと、
c)前記受信パケットのプリアンブルに含まれる情報を用いて、チャネル推定値を決定するステップと、
d)前記受信信号のサンプル列が、OFDMシンボルおよび中間サイクリックプレフィックスを含むように、該サンプル列を周波数領域に変換するステップと、
e)前記決定されたチャネル推定値および前記受信パケットの処理を含む復号化演算を実行するステップと、
f)前記復号化の結果および前記受信パケットのプリアンブルに含まれる情報を用いて、送信サンプル列を生成するステップと、
g)前記送信サンプル列を周波数領域に変換するステップと、
h)前記受信サンプル列および前記送信サンプル列を周波数領域で合成して、前記決定されたチャネル推定値を更新するステップと、
i)上記ステップe)〜h)を繰り返すステップと、
を含むことを特徴とするシステムおよび方法を提供する。
他の態様において、第5の実施形態は、送信パケットを受信し、受信信号からOFDMシンボルを読み出して、該読み出したシンボルを周波数領域に変換する受信機において時間変動チャネルを推定することによる多重アクセスネットワーク上の通信システムおよび方法であって、
a)復号器から得られるシンボル推定値から成るトレーニングシンボルの行列を決定するステップと、
b)周波数領域の受信OFDMシンボルの行列を決定するステップと、
c)前記OFDMシンボルの行列に前記トレーニングシンボルの行列の共役を乗算して、チャネル推定値に関する中間行列を決定するステップと、
d)前記トレーニングシンボルの行列の絶対値を含むトレーニング加重中間行列を決定するステップと、
e)両中間行列に対して、2次元フィルタリング処理を含む平滑化演算を実行するステップと、
f)平滑化演算が実行されたチャネル推定値行列を平滑化演算が実行されたトレーニング加重行列で除算して、前記チャネル推定値を決定するステップと、
を含むことを特徴とするシステムおよび方法を提供する。
さらに別の態様において、第5の実施形態は、送信パケットを受信する受信機においてオフセットを推定することによる多重アクセスネットワーク上の通信システムおよび方法であって、
a)受信OFDMシンボル行列を決定するステップと、
b)プリアンブルシンボル、トレーニングシンボル、および推定シンボルのうちの1または複数を含むデータシンボルの共役行列を決定するステップと、
c)前記共役シンボル行列を乗算した前記受信シンボル行列から成る2次元フーリエ変換行列を決定するステップと、
d)前記フーリエ変換行列をフィルタリング処理するステップと、
e)フィルタリング処理されたフーリエ変換行列におけるピーク電力の発生位置を検出することにより、時間オフセットおよび周波数オフセットを決定するステップと、
を含むことを特徴とするシステムおよび方法を提供する。
第5の実施形態は、信頼性のあるチャネル障害推定値を提供する。従来技術、すなわち、実用的状況よりも理論的状況においては、復号器出力を用いて、無線通信システムおよび無線ネットワークにおけるチャネル係数の推定および受信信号の同期を支援する。復号器出力に対するこれら現存の理論的手法が直面する問題には、従来のチャネル推定技術および同期技術を特徴付けている、これら復号器出力の不確実性の適切な取り扱いが含まれる。言い換えると、単発的またはプリアンブルにのみ基づくチャネル推定技術または処理を反復処理に適用する際の問題により、チャネル推定性能および同期性能の効率および精度が低下してしまう。この点を考慮に入れて、本実施形態においては、(プリアンブルに加えて)復号器出力に相当するパケットの全体を用いたチャネル推定技術および同期技術の使用を説明する。本手法は、他の実施形態においても(少なくとも一般論として)推奨されてきたが、本実施形態では、復号器出力および後続の処理における不確実性を取り扱う具体的な方法を、以下に説明する特性によって従来技術と区別している。本実施形態におけるチャネル推定の際に、本発明者はまず、周波数領域の再変調復号器出力およびプリアンブルをトレーニングシンボルとして使用する。そして、このトレーニングシンボル列および周波数領域の受信信号から周波数領域のチャネル推定値を計算する。これは、除算、最小平均2乗誤差推定、または他の推定技術のいずれかによって実現することができる。復号器出力の任意の誤差は、インタリーバの使用と同様に分散されるが、チャネル推定値の局所領域に直接的な影響を及ぼすものではない。
なお、第5実施形態のチャネル推定手法では、不変と仮定される部分にパケットを断片化することにより、パケット長を通して変動するチャネルであってもトラッキングが可能となる。したがって、本実施形態の実用上の効果は、より信頼性のあるチャネル推定値によって、無線通信における大幅に改善された情報パケットの復元の機会が与えられることである。
同期技術の別の態様において、本発明者は、プリアンブルおよび復号器出力を用いて、データ変調が受信信号に及ぼす影響を取り除いた後に、2次元高速フーリエ変換を適用する。そして、ピーク電力の探索を行うことにより、残留時間/周波数オフセット両者の推定値が得られる。これらを採用することにより、効果的な同期が可能となる。
別の態様においては、チャネル推定器が提供される。この態様では、軟判定(Soft)FECデコード(例えば、SOVA等)の出力を用いることにより、無線チャネル推定値の品質が向上するため、新たなチャネル推定値を用いて復号化ステップを繰り返すことで出力が改善される。これらの軟判定(Soft)出力は、軟判定(Soft)・トレーニングシンボルを生成するために使用される。まず、受信OFDMシンボル行列に軟判定(Soft)・トレーニングシンボルの共役を乗算して、処理前の中間チャネル推定値を得る。そして、各軟判定(Soft)・トレーニングシンボルの絶対値または絶対値の2乗に等しいトレーニング加重中間行列をさらに計算する。これら両行列は、チャネル統計値に基づくフィルタを用いて平滑化される。そして、処理前の平滑化チャネル推定値を平滑化トレーニング加重行列で要素ごとに除算することにより、チャネル推定値が得られる。この態様が高移動性かつ高データ転送速度の通信ネットワークに及ぼす影響は、当業者に対して明らかとなるであろう。したがって、低パケットロス率は、ネットワーク容量に影響を及ぼす。また、この方法により、高速変化する無線チャネルを調整する能力およびデータ送信をより確実に復号化する能力が向上する。同様に、受信機感度を改善することにより、高速ノードを有するOFDMシステムのパケットロス率が低減されるとともに、伝送距離が拡大される。
以下の略語は、第5実施形態の説明に用いられる。
Figure 2006528847
本発明の第5実施形態は、高速で移動する移動体機器から高データ転送速度の信号を効果的に受信可能とする1組のベースバンドデジタル受信機技術を提供する。
[応用分野]
この1組の技術は、符号化直交周波数分割多重方式(OFDM)を用いて送信が行われるポイントツーポイント通信接続に適用される。上述の通り、符号化OFDM送信は、以下により構成される。
・情報ビットである1つの(OFDM)シンボルの継続時間を通した前進型誤信号訂正(FEC)符号化
・従来のOFDM変調
1つのOFDMシンボルを通したFEC符号化は、ブロック符号化であってもよく、また、複数のOFDMシンボルに跨って持続することも可能であるが、OFDMシンボル単位の復号化技術を使用できなければならない。受信機は、OFDMシンボルの符号化を利用して、性能を改善することができる。
通常、上記技術は無線モデムのベースバンド受信機処理装置に備えられており、その位置は、図19において「ベースバンドRx」と示される。
パケット通信システムにおいては、信号の到達とこの信号に含まれるビットの復号化との間の遅延をできるだけ短くして、受信機の処理を実行することが重要である。これが重要となるのは、確認のためのターンアラウンド時間がネットワーク性能における重要な要素となるためである。通常、OFDM変調システムにおいては、この要件のために、OFDMシンボル単位の処理を余儀なくされる。しかし、信号処理能力が向上するにつれて、システム設計者は別のより強力な選択肢を利用できるようになる。より強力な技術では、送信されたすべてのビットに関する決定において、観測値全体を使用する(例えば、ターボコード等)。現在の技術では、受信信号の一部のみを用いて、任意の特定情報ビットの復号化を支援する。通常、局所チャネル推定値は、観測値の一部を用いて形成可能であり、その部分の復号化を行うことができる。後続の観測値を用いてチャネル(または、その他任意の未知のパラメータ)の推定を行うことの利点は、実施上の複雑性および現状利用可能なDSP技術の性能によって、現在のところ実現されていない。ここで、第5の実施形態は、観測値全体を用いてチャネル推定を改善するとともに、復号器誤差を低減する技術を提供する。また、受信機におけるOFDMシンボル単位の処理を可能とするため、送信波形の構築が高頻度で行われる。この要件が緩和されれば、フレームを用いたチャネル符号化技術が適用可能となって、通信接続の性能がさらに向上する。これら技術の例としては、パケットレベルのインタリーブやブロック(例えば、ターボ等)符号化の使用が挙げられる。これらは、性能上の大きな利点をもたらす可能性がある。
[移動環境下におけるOFDMチャネル推定]
移動体無線通信システムにおいて、コヒーレントな受信機の設計では、ベースバンド受信機に高精度なチャネル推定技術を用いる必要がある。推定するチャネルは、送信機と受信機間の相対動作および複数の伝搬経路と、送受信無線不整合に起因する残留誤差とによって生じるマルチパス減衰チャネルである。チャネル推定値は、他の用途のうち、受信機の重要な要素であるFEC復号器の駆動に使用される。OFDM変調信号の場合、チャネルの測定は、受信信号をOFDMシンボルの大きさの部分に断片化するとともに、IFFTを適用して変換した後に、周波数領域で通常通り行われる。移動体通信システムにおいて、信号が伝搬するチャネルは時間とともに変化し、車両の速度が十分に大きい場合は、パケットの受信中にチャネルが変化する可能性がある。これにより、受信機側から見た場合、パケットの最初のチャネルがパケットの最後のチャネルと大幅に異なることになる。従来の受信機技術では、マルチパス減衰チャネルがパケット長を通して不変であり、パケットの最初においてチャネル推定値を単発的に計算して、パケット全体を復号化可能であると仮定される。OFDM送信スキーム(例えば、IEEE802.11a等)を用いるほとんどの標準では、パケットの最初に無線チャネルの推定が可能なように、各OFDMシンボルの最初にプリアンブルを送信する。
一方、通信接続の品質は、無線チャネルの推定にデータ支援技術を用いることによって向上することができる。この場合、受信信号に対してFEC復号器を適用した結果、完全に正確ではないものの、追加のパイロットシンボルとして利用するのに適した送信シンボルの推定値が生成される。OFDM用データ支援チャネル推定の標準的な例は、周波数領域で実施されるため、各受信OFDMシンボルからサイクリックプレフィックスが切り捨てられて、電力損失が発生する。切り捨てられたサイクリックプレフィックスは、理論上チャネル推定に利用でき、通常は、受信信号エネルギーの10〜50%の割合を占める。サイクリックプレフィックスを決定している送信シンボルは受信機において推定可能であるため、このエネルギーは、以下に説明する通り、無線チャネルの推定に利用できる可能性があって、切り捨てるべきものではない。
[周波数/時間オフセットの推定]
周波数オフセットは、RFまたはIFからベースバンドへの受信信号の不正確なダウンコンバートに起因して発生する。時間オフセットは、通常、マルチパス減衰チャネルおよびノイズの影響に起因するパケット到達時間推定の誤差によってもたらされる。マルチパスチャネルまたは時間分散チャネルにより、送信パケットの複数の偽信号が異なる時間に受信機に到達して、パケット到達時間の確度を低減してしまう。従来、周波数/時間オフセットの推定値は、パケットのプリアンブルを用いて最初に作成され、送信器が挿入したパイロットシンボルを用いることにより、パケット長を通して保持される(例えば、802.11a等)。このパケットフォーマットの一例を、802.11aの場合について図30に示す。
周波数オフセットは、搬送波相互干渉および各OFDMシンボルに跨る一定の位相回転として現れる。また、時間オフセットは、各OFDM副搬送波に跨る位相回転として現れる。本発明者は、高品質な周波数オフセット相互推定を、最初に周波数オフセットを補正した後の残留誤差と調和させる必要があると考える。受信シンボル中に生じる位相オフセットは、データ変調、無線チャネル上の送信、ダウンコンバート時の不正確な周波数同期、および時間−周波数変換時の不正確なOFDMシンボル配列時間等、複合的な影響に起因する。無線チャネルを推定するために、(プリアンブル、パイロットシンボル、または未知のシンボルのいずれであれ)データシンボルが受信信号に及ぼす影響を最初に取り除いて、無線チャネルおよび時間/周波数オフセットの影響のみが残存するようにしなければならない。プリアンブルおよびパイロットシンボルの場合、シンボルは既知であるため、受信機で除去することができる。従来技術の方法を用いる場合、データシンボルは受信機で未知であるため、データから得られる観測値の一部を用いて、周波数/時間オフセットの推定を支援することはできない。一方、第5の実施形態では、データ支援技術を用いて、さらに多くのシンボルを推定処理で利用可能とすることにより、推定性能を大幅に向上する。
[提案方法]
ここに提案する方法は、チャネル推定値を再計算するとともに、パケット長を通して変動する周波数/時間オフセットの再計算を行うための追加のパイロットシンボルとして、復号器出力を用いる反復処理である。ここで、RFまたはIFからベースバンドへの変換により生じる周波数オフセットおよび時間−周波数変換における時間不整合に起因する時間オフセットと同時に発生するマルチパスチャネルの影響をまとめてチャネル障害と呼ぶものとする。最初の反復においては、送信スキームにより選定されるパイロットシンボルおよびプリアンブルを用いてチャネル障害が推定される。これらの推定値は、復号器の初期の実行を駆動するとともに、最初の送信シンボル推定値を生成するために使用される。その後の反復では、前回の反復の送信シンボル推定値を新たなパイロットシンボルとして用いることにより、チャネル障害の推定を支援する。そして、新たなチャネル障害推定値は、復号器を再実行するとともに新たなシンボル推定値を生成するために使用される。この処理はi回繰り返すことができる。ここで、iは反復回数であり、ゼロ以上の整数である。
具体的なチャネル障害推定器については、次項において詳細に説明する。
[チャネル推定]
無線チャネルの推定には、2つの方法が利用可能である。一方は、パケットまたはその個々の小区分の継続時間を通して無線チャネルが不変であると考えられる場合に用いられる。他方は、パケットの継続時間を通して無線チャネルが変動する場合に適用可能である。
[列を用いたOFDM用チャネル推定]
ここに説明する列を用いたチャネル推定器は、パケットまたはその任意の一部を通してチャネルが不変である場合に適用される。この技術は、利用可能なすべての受信エネルギーを用いるとともに、OFDM信号に対して受信機で従来採用されているOFDMシンボルの断片化に先立って実施される。実行ステップは以下の通りである。
Figure 2006528847
ステップ1〜3は、標準的なOFDM受信機で実行される共通の演算である。ステップ4は、OFDM受信機では通常見られない。従来から、受信列は、切り捨てられるサイクリックプレフィックス領域で隔てられたOFDMシンボルの小区間に断片化される。これら各OFDMシンボルは、FFTにより周波数領域に変換されて、ステップ5.1の処理(チャネル推定、復号化等)に供される。ステップ4では、サイクリックプレフィックス領域を含むパケット全体またはその選択部分を表す受信サンプル列のすべての部分が周波数領域に変換されて、列レベルでの周波数領域チャネル推定が可能となる。ここでは、パケット全体の周波数領域送信信号の仮定値を生成する他のステップ(5.2および5.3)が必要となる。周波数領域において、受信信号は、チャネルおよび任意のノイズを乗算した送信信号に等しい。ステップ5.4ではこの事実を利用する。ステップ5.4は、最小平均2乗誤差条件に基づく最適線形推定器で置き換えることができる。
[軟判定(Soft)・トレーニングシンボルを用いたチャネル推定]
ここで説明するチャネル推定器は、従来のOFDM受信機の周波数領域で動作する。ここで、受信信号はOFDMシンボルに断片化されており、切り捨てられるサイクリックプレフィックスおよび結果的に得られるOFDMシンボルは、FFTを用いて周波数領域に変換されているものと仮定する。これらの処理は、従来のOFDM受信機において見られる。第5の実施形態の提案方法は、FEC復号器のシンボル推定値出力を無線チャネルの再推定における追加のパイロットシンボルまたは「軟判定(Soft)・トレーニングシンボル」として用いる反復処理である。このようにして(ただし、これらのシンボル推定値出力は不正確な場合がある)、無線チャネルの推定は改善されるため、FEC復号器の次回実行時には、前回の実行よりも改善された結果が得られる。
現在、軟判定(Soft)出力ビタビアルゴリズム(SOVA)、事後確率(APP)復号器、および種々ターボコードを含めて、さまざまな種類の「軟判定(Soft)出力」復号器が多数利用可能である。これら軟判定(Soft)出力は、従来技術の文献に見られる当業者が理解するところの技術に従って、軟判定(Soft)・トレーニングシンボルを生成するために用いられる。これら軟判定(Soft)・トレーニングシンボルを使用する際には、注意深い考察が必要であり、ここでは改良技術を提案する。
ノイズやその他の障害がない場合、受信OFDMシンボルは、送信OFDMシンボルおよび周波数領域チャネルの乗算に等しい。OFDMシステムがN個の副搬送波(周波数ビン)を有する場合、長さNのベクトルを定義することにより、あるOFDMシンボル区間iに対して、送信データdおよび無線チャネルhを表すことができる。この場合の受信OFDMシンボルはr=d.*hとなる。ここで、演算子「.*」は、ベクトル要素ごとの乗算に相当する。受信機においてdが完全に既知の場合(例えば、パイロットシンボルの場合)は、以下のようなノイズがない理想的なケースにおいて、チャネルを完全に復元することができる。
Figure 2006528847
ただし、「./」演算子は、「.*」演算子と同様に、ベクトル要素ごとの除算に相当する。データ支援技術においては、実際の送信データの代わりに復号器出力
Figure 2006528847
が用いられる。この推定値は誤差の影響を受けやすい。第5の実施形態には、「トレーニング」シンボルにおけるこの不確実性を相殺する技術が含まれる。この方法は、時間変動無線チャネルまたは時間不変無線チャネルに採用することができ、チャネル変動に応じて形態が若干異なる。以下は、時間変動無線チャネルに用いる推定器の説明である。
以下が与えられたものと仮定する。
1.受信OFDMシンボルに相当するパケット全体R
2.軟判定(Soft)・トレーニングシンボルに相当するパケット全体D(一部は「硬判定(Hard)」パイロットシンボルであってもよい)
これら2つの対象は、図31に示すように、M個の副搬送波およびN個のOFDMシンボルから成る行列として構築することができる。ここで、行は副搬送波(トーンまたは周波数ビン)であり、列はOFDMシンボル(時間)である。
まず、受信OFDMシンボル行列に軟判定(Soft)・トレーニングシンボルの共役(Xで表される)を乗算して、処理前の中間チャネル推定値V=R.*Dを得る。なお、従来のステップ(上述)では、乗算ではなく除算を規定している。そして、トレーニング加重中間行列T=|D|または絶対値の2乗等その他の関数をさらに計算する。その後、チャネル・コヒーレント時間および周波数と整合する2次元フィルタ(f)を用いて、これら両行列に平滑化を適用する。このフィルタの出力は、平滑化を行うことにより、時間/周波数領域において独立に近似して(行→列の順またはその逆)、複雑化を抑制することができる。こうして、時間変動チャネルの推定値が以下の通り導出される。
Figure 2006528847
復号器出力の不確実性は、トレーニングシンボルの絶対値が得られるステップにおいて相殺される。小さなトレーニングシンボルは、FEC復号器ステップからの不確実な軟判定(Soft)出力により生じる。軟判定(Soft)出力FEC復号器は、信頼性のある推定値を決定することができなかった場合、ゼロを出力する。ゼロを乗算することにより(R.*Dステップ)、前記シンボル推定値は、チャネル推定処理から効果的に除外される。なお、次回の反復においては、FEC復号器を駆動する改善された統計値により、シンボル推定値が安定となる場合がある。この場合は、シンボル推定値の信頼性が向上するため、チャネル推定処理に含めることができる。理想的なケースでは、復号器から正確かつ信頼性のある決定値が出力されるとともに、すべてのデータシンボルが完全なトレーニングシンボルとして用いられて、非常に正確なチャネル推定値が生成される。
チャネルがパケット長を通して時間不変であると仮定される場合は、フィルタリング機能により列の合計が単純に行われて、パケット全体への適用を仮定した列が得られることになる。
場合によっては、処理前のチャネル推定値およびトレーニング加重のそれぞれに適用される2次元フィルタfが異なるような手法が必要となる。この場合、時間変動チャネル推定値は以下のようになる。
Figure 2006528847
ただし、fおよびfは異なるフィルタを示す。
[2次元FFTを用いたジョイント時間/周波数オフセット推定]
第5実施形態の本態様においては、図31に示すOFDM受信行列の隣接シンボル間の位相差に対してデータが及ぼす影響を取り除いて、2次元FFTを適用する。この除去処理は、観測されたOFDMシンボル行列に対して、プリアンブル、トレーニングシンボル、または推定シンボルのいずれであれ、対応するデータシンボルの共役行列を乗算することにより実現される。そして、ノイズを抑制するためにFFT出力がフィルタリング処理されるとともに、結果的に得られた行列の2次元空間におけるピーク電力の探索が実行される。フィルタリング処理は、測定可能な最大オフセットに影響を及ぼすため、非常に弱いフィルタリング処理のみを採用することが推奨される。ピークの場所により、図31の矩形における相対位置として、時間/周波数オフセットが決定される。
推定の精度と範囲は、以下のように制限される。M個の副搬送波およびN個のOFDMシンボルが存在する場合、本技術により有効な範囲および分解能は、以下に示す通りとなる。
Figure 2006528847
パラメータ化したシステムの例を以下に与える。
Figure 2006528847
図32および33に示す実チャネルの振幅および位相を用いることにより、図34に示すピーク検出のための測定値が得られた。なお、ピークは、予想した相対位置、すなわち、OFDMシンボルおよび副搬送波それぞれの次元に沿って、比率0.05および0.2の位置に存在する。これらの推定値は、本モデルのパラメータ値を示した上表における実際の時間/周波数オフセットと整合する。
チャネルを正確に推定することにより、受信機感度の向上は通常1dB以上となって、FEC復号器レベルの性能を大幅に改善することができる。これは、時間不変チャネルの場合であっても当てはまり、トレーニング用のデータシンボルを利用することにより実現される。移動性の場合は、受信機が適切な時間にチャネルのトラッキングを行うことができることにより、従来技術のシステムが機能しないような場合にも受信機を効果的に動作させることができる。同時に、データシンボルの反復的な推定の利点が実現される。
第6の実施形態において、本発明は、多重アクセス通信ネットワークの各アンテナにおける受信信号を既知の信号のプリアンブルと相関させた後、推定アンテナ信号強度に基づいて各アンテナの相関信号列を統計的に合成させる方法に基づく解決策を提供する。なお、合成に用いる係数を決定するためには、初期のタイミング推定値を決定しなければならない。実用上、これらの係数の計算には、他の手段による初期の粗調整タイミング推定および周波数オフセット推定が必要となる。初期タイミング推定の品質は、最終的に望ましい品質よりも悪くなる場合がある。本発明者は、合成信号をさらに処理することによって、タイミング推定値の品質が高くなると考える。
第1の態様において、第6の実施形態は、マルチアンテナ受信機において受信信号を同期させることによる多重アクセスパケットネットワーク上の通信システムおよび方法であって、
複数のアンテナそれぞれで観測される受信信号を既知の信号プリアンブルと相関させて、受信信号列を供給するステップと、
各受信信号列の電力信号を決定するステップと、
各アンテナに対して推定されたアンテナ信号強度に基づく時間平均加重に従って、前記決定された電力信号を合成するステップと、
所定の閾値条件に従って、前記受信信号の到達時間を判定するステップと、
を含むことを特徴とするシステムおよび方法を提供する。
本発明の第6実施形態の好適な態様は、
各アンテナの受信チャネルにおける相対位相係数および相対振幅係数の推定値を決定するステップと、
受信信号に前記推定された係数を合成して、コンポジット信号を供給するステップと、
前記コンポジット信号をその遅延信号と相関させて、前記受信信号の到達時間を判定するステップと、
を含む。
従来技術において、同期に用いる測定値は、パケットのプリアンブルに対する相関器の出力に基づいている。受信アンテナが複数の場合は、同期用測定値を生成する新たな方法の組み合わせまたは導出のいずれかを行う方法が望ましい。従来技術のスキームでは、各アンテナ単位さらには多数決による決定、あるいは決定前に測定値を加算する方法が提案されている。これらの手法はいずれも、各アンテナに跨る信号統計値の変動に対して十分に対処するものではない。このことがもたらす最終結果として、同期精度が低下するとともに、パケットロス率が増加してしまう。さらなる問題点として、データ伝送では複数のアンテナが効果的に使用されるが、同期では複数のアンテナの使用が中途半端となってしまう点がある。この場合、本来復号化可能なパケットを、同期モジュールが見逃してしまう。
本第6実施形態においては、到達時間を推定するための測定値を生成するため、アンテナ単位で測定値を決定した後、各アンテナに跨る合成を行う方法が開示される。この方法には、本質的に2つのステップが含まれる。アンテナ単位の測定値は、第1のステップにおいて、受信信号を既知のプリアンブルと相関させることにより得られる。各アンテナの列の電力は、推定アンテナ信号強度に基づく時間平均加重に従い、各アンテナに跨って決定および加算される。そして、到達時間を決定するために閾値が適用される。
第6実施形態の他の態様は、各アンテナにおけるチャネルの相対位相および振幅の推定値を短時間で取得した後に、これら係数の共役に従って受信信号を合成する方法に関する。その後の処理は、従来技術の通りに進められて、このコンポジット信号とその遅延信号との相関が行われる。第6実施形態の本態様は、複数の受信アンテナが同時に使用される無線通信接続であって、主にダイバーシティの改善によって通信接続のロバスト性を向上させるために複数のアンテナを使用する環境における同期に応用される。
他の態様において、各アンテナからの信号は、最小平均2乗誤差条件に従って合成される。ここで、合成係数は、各アンテナの背景ノイズ指標および受信信号エネルギーによって変わる。その後の処理は、従来技術の通りに進められて、このコンポジット信号とその遅延信号との相関が行われる。
第6の実施形態は、複数のアンテナにおける測定値の合成方法を提供するとともに、現時点ではOFDM固有の特性を必要とせず、OFDMの特異性を備えた形態を定義して明確化することができるようにすれば特に都合がよい。
本発明は、上記特定の応用分野における使用に限定されず、また、本明細書に記載または表現した特定の要素や特性に関するその好適な実施形態にも限定されないことは、当業者にとって当然のことである。当然のことながら、本発明は、その原理を逸脱しない範囲内で種々改良が可能である。したがって、本発明は、その範囲内において上記すべての改良を包含するものと理解すべきである。
本発明は、その特定の実施形態と関連付けて説明がなされたが、さらに改良可能であるものと理解される。本出願は、本発明の原理に従うとともに、本発明が関わる技術の範囲内における既知の慣習または通例に属し、上記に説明した本質的な特性に適用可能な本開示内容からの逸脱を含む本発明の任意の変形、用途、脚色を網羅することを意図している。
本発明は、その本質的な特性の精神を逸脱しない範囲内において複数の形態に具現化可能であるため、上記に説明した実施形態は、特別の定めのない限り、本発明を限定するものと理解されるべきではなく、添付の請求項に定義された本発明の精神および範囲内において広く解釈すべきものである。種々の改良および同等の変更は、本発明および添付の請求項の精神および範囲内に包含されることを意図したものである。したがって、上記特定の実施形態は、本発明の原理を実施可能な多くの方法を例証するものと理解され得る。以下の請求項において、手段プラス機能節は、定義した機能を実施する構造および構造上の同等物のみならず同等な構造体をも網羅することを意図したものである。例えば、木製部品を締め付ける環境において、釘が木製部品を固定するために円筒状の表面を採用しているのに対し、螺子は木製部品を固定するために螺旋状の表面を採用している点において、釘と螺子は構造上の同等物とはなり得ないものの、釘と螺子は同等の構造体である。
「備える/備えている」を本明細書で使用することにより、規定の特性、整数、ステップ、または構成要素の存在を特定するものと見なされるが、1または複数の他の特性、整数、ステップ、構成要素、またはその集団の存在または追加を除外するものではない。
従来技術の多重アクセス無線通信システムを説明するための図である。 アクセス衝突を伴う従来技術の無線通信システムにおけるMAC障害の一例を説明するための図である。 従来技術の無線通信システムのWLANネットワークにおける自己干渉を示す図である。 第1の実施形態に係る一般的な反復受信機構造を示す図である。 符号化CDMAの送信システムモデルを示す図である。 標準的な反復マルチユーザ復号器を示す図である。 第1の実施形態に係る、線形マルチユーザ推定を伴う反復マルチユーザ復号器を示す図である。 n=1の時入力信号がr、n≧2の時入力信号が
Figure 2006528847
である、第1の実施形態に係る再帰型フィルタ
Figure 2006528847
を示す図である。
第1の実施形態において、N=8、E/N=5dBの場合の、10反復後のユーザに対するビット誤り率を示す図である。 従来技術の標準的な単一パスOFDM受信機の上位構造を示す図である。 反復受信技術を容易化するために、第2の実施形態において、図10に示す単一パスOFDM受信機の上位構造を適応させた場合を説明するための図である。 第2の実施形態に係る反復受信構造において使用するOFDM軟判定(Soft)/硬判定(Hard)復号・再送信構造を示す図である。 第2の実施形態に係るハイブリッド再送信構造を示す図である。 第2の実施形態に係るOFDM軟判定(Soft)/硬判定(Hard)復号・再送信構造のうちの硬判定(Hard)復号・再変調構造を示す図である。 第2の実施形態に係るOFDM軟判定(Soft)/硬判定(Hard)復号・再送信構造のうちの軟判定(Soft)復号・再変調構造を示す図である。 第2の実施形態に係る時間領域チャネル適用処理の構造を示す図である。 第2の実施形態に係る周波数領域チャネル適用処理の構造を示す図である。 標準的なOFDMパケット物理層のフォーマットおよび関連するマルチプレクサ・マッピングの一例を示す図である。 本発明の好適な実施形態に係るベースバンド受信機の処理装置を内蔵した無線モデムを示す図である。 本発明の好適な実施形態に係るベースバンド受信機の処理装置を内蔵した無線モデムを示す図である。 従来技術に係るパケット構造を説明するための図である。 従来技術の時間同期決定プロセスの一例を説明するための図である。 本発明の第3の実施形態に係る受信機フィルタの三角波フィルタ係数を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るフィルタリング処理された決定統計値の一例を示す図である。 従来技術の無線チャネルにおける実際の周波数領域を表す図である。 受信機位相および周波数オフセットを補正した後の、図24の周波数領域を表す図である。 従来技術の受信機処理のエラーパターンを表す図である。 本発明の第4の実施形態に係るOFDMシンボル平滑化後の無線チャネル推定値を表す図である。 完全なトレーニングシンボルを用いた場合の、本発明の第4の実施形態に係るエラーパターンを表す図である。 本発明の第4の実施形態に係る処理前の無線チャネル推定値またはチャネル推定値データベースを表す図である。 従来技術に係るWLANパケットフォーマットの一例である。 本発明の第5の実施形態に係るOFDMシンボル−副搬送波行列構造である。 本発明の第5の実施形態を適用した場合の、副搬送波およびOFDMシンボルに対するチャネル電力(振幅)を表す図である。 図32に示した波形に対応するチャネル位相を表す図である。 本発明の第5の実施形態に係る副搬送波およびOFDMシンボルの同期測定値を表す図である。

Claims (28)

  1. 無線マルチユーザ通信用受信機の反復復号化回路であって、
    第1線形反復フィルタが、選択受信信号の推定値を推定信号出力に与えるとともに、
    第2線形反復フィルタが、反復サイクルの1周期分だけ遅延された少なくとも1つの受信信号の推定値を前記第1線形反復フィルタの入力に与えるように、
    少なくとも前記2つの線形反復フィルタを備え、少なくとも1つの受信信号を受信する第1信号処理手段と、
    前記第1線形反復フィルタの推定信号出力を受信するとともに、復号化回路の次回の反復サイクルにおいて、さらなる受信信号推定値を前記第1信号処理手段の入力に与える第2信号処理手段と、
    を備えたことを特徴とする反復復号化回路。
  2. 前記線形反復フィルタが、少なくとも1つの所定の再帰的ベイズ式に従って機能することを特徴とする請求項1に記載の反復復号化回路。
  3. 前記所定の再帰的ベイズ式は、以下の2つの条件A1、A2を用いた再帰的ベイズ推定を含むことを特徴とする請求項2に記載の反復復号回路。
    A1:受信信号は、r=Sx+nと記述される。ただし、Sはすべての線形チャネル拘束値を含む拘束行列、xはすべての送信情報シンボルを含むベクトル、nは共分散行列covn=σIを有する循環対称な複素ガウス分布であって、ノイズ分散σおよび拘束行列Sは既知である。
    A2:ユーザkを除くすべてのユーザの反復がnである場合に、すべての信号推定値を含むベクトルである干渉ユーザ
    Figure 2006528847
    のインタリーブされたコードシンボル推定値であって、対応する前記第2信号処理手段から出力される該推定値は、
    Figure 2006528847
    とモデル化することができる。ただし、xはユーザkに対する送信シンボル、
    Figure 2006528847
    は対応する推定ノイズサンプルであって、このサンプルは、すべてのユーザに対する送信シンボルを含むベクトルxと無相関であるとともに、時間および反復とも無相関であるが、所定の反復のユーザとは相関を有する。すなわち、
    Figure 2006528847
    である。ただし、nおよびmは異なる反復回数を表す。また、反復nのユーザkおよびjに対する推定ノイズ相関は、
    Figure 2006528847
    と定義される。
    さらに、推定ノイズの共分散行列は、行列要素を上述の通りとして、
    Figure 2006528847
    と定義する。
    また、c (n)は、
    Figure 2006528847
    で表される前記線形反復フィルタへの入力時に観測可能な、以下のように再帰的に定義されたベクトルであって、反復nおよびそれ以前のすべての反復においてユーザkから受信されるすべての信号を含む補助ベクトルとする。
    Figure 2006528847
    前記信号c (n)が与えられた前記信号xの線形最小平均2乗誤差推定値は、反復nのユーザkに対する送信信号の更新推定値であって、以下のように定義される再帰型フィルタの出力
    Figure 2006528847
    により与えられる。
    Figure 2006528847
    ただし、反復nのユーザkに対して、m (n)は前記第1線形反復フィルタ、M (n)は前記第2線形反復フィルタ、Iは対角線上に1それ以外に0を配した単位行列、w (n)は反復複素補助ベクトル、W (n)は第1反復複素補助行列であり、n=3,4,・・・の場合の再帰更新方程式は以下の通りである。
    Figure 2006528847
    ただし、H (n−1)は第2反復複素補助行列である。また、初期条件は、n=1のとき、
    Figure 2006528847
    であり、n=2の時
    Figure 2006528847
    である。ここで、sはユーザkの線形拘束値、s は該ベクトルsの複素共役転置、
    Figure 2006528847
    はk列が削除された拘束行列、
    Figure 2006528847
    は該ベクトル
    Figure 2006528847
    の複素共役転置を表す。
  4. マルチユーザ信号を反復的に受信することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法であって、
    線形チャネル拘束値に基づいて、前記マルチユーザ信号に対する第1信号推定値集合を決定するステップと、
    非線形チャネル拘束値および前記第1信号推定値集合に基づいて、第2信号推定値集合を決定するステップと、
    前記第2信号推定値集合を、前記第1信号推定値集合を決定するステップに入力として与えるステップと、
    上記各ステップを少なくとも1回繰り返すステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  5. マルチユーザ信号を受信する反復受信機であって、
    線形チャネル拘束値に基づいて、前記マルチユーザ信号に対する第1信号推定値集合を決定する第1信号処理部と、
    前記第1信号推定値集合を受け取り、非線形チャネル拘束値に基づいて、第2信号推定値集合を決定する第2信号処理部とを備え、
    両信号処理部が、次回の反復サイクルにおいて、前記第2信号推定値集合を前記第1信号処理部に入力として与えるように、動作可能に相互接続されていることを特徴とする反復受信機。
  6. OFDMパケットを反復的に受信することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法であって、
    a)1または複数のアンテナからの信号で構成される受信機入力信号をサンプリングするステップと、
    b)前記入力信号に、予め保存された複数の受信パケットサンプル推定値の1つを加算して、パケットサンプル仮定値を決定するステップと、
    c)前記サンプル仮定値からの情報ビット推定値を判定して、情報ビット推定値リストに保存するステップと、
    d)前記サンプル仮定値からの更新受信パケットサンプル推定値を判定して、予め保存された複数の受信パケットサンプル推定値を更新するステップと、
    e)前記サンプル仮定値から更新受信パケットサンプル推定値を減算して、ノイズ仮定値を決定するとともに、該ノイズ仮定値を前記受信機入力信号として与えるステップと、
    f)前記情報ビット推定値リストに、少なくとも1または複数の完成パケットが蓄積されるまで、上記ステップa)〜e)を繰り返すステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  7. OFDM受信機において、サンプル推定値リストを反復的に供給することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法であって、
    a)受信機入力信号をサンプリングするステップと、
    b)サンプリングした前記受信機入力信号からパケットサンプル推定値を決定するステップと、
    c)前記パケットサンプル推定値を保存するステップと、
    d)前記受信機入力に、予め保存された選択パケットサンプル推定値を加算して、パケットサンプル仮定値を決定するステップと、
    e)前記パケットサンプル仮定値を復号化および再送信モデル化して、更新パケットサンプル推定値を決定するステップと、
    f)前記更新パケットサンプル推定値を用いて、予め保存された前記選択パケットサンプル推定値を更新するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  8. OFDM受信機において、パケット情報ビット推定値リストを反復的に供給することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法であって、
    a)受信機入力に、予め保存された選択パケットサンプル推定値を加算して、パケットサンプル仮定値を決定するステップと、
    b)硬判定(Hard)復号技術および軟判定(Soft)復号技術の一方または両方を用いることにより、前記パケットサンプル仮定値を復号化して、情報ビット推定値を決定するステップと、
    c)予め決定された1または複数の情報ビット推定値を用いて、前記情報ビット推定値を保存するステップと、
    d)完成パケットが蓄積されるまで、上記ステップa)〜c)を繰り返すステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  9. ハイブリッドOFDM受信パケットサンプル推定値の決定を含む多重アクセスネットワーク上の通信方法であって、
    時間領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値を周波数領域チャネルアプリケーション受信サンプル推定値と多重化させて、該多重化時間領域サンプル推定値を、
    OFDM信号のサイクリックプレフィックスと、
    OFDMテール部と、
    OFDMガード区間と、
    のうちの1または複数と対応するようにマッピングするとともに、
    該多重化周波数領域サンプル推定値を、
    OFDM信号のプリアンブルと、
    OFDMペイロードデータシンボルと、
    の一方または両方と対応するようにマッピングするステップを含むことを特徴とする方法。
  10. OFDM多重アクセスネットワーク上の通信方法であって、
    単一パスOFDM受信機が、受信機入力における干渉信号の観測から得られる所望のパケットを識別できるように、信号の受信をサンプリングレベルで反復的に行うようにすることを含むマルチユーザ干渉波キャンセリングを実行するステップを含むことを特徴とする方法。
  11. 受信機に到達したパケットを同期させることによる多重アクセス通信ネットワーク上の通信方法であって、
    パケット入力信号を受信するステップと、
    前記パケット入力信号に対応する相関信号を決定するステップと、
    前記入力信号と前記相関信号の少なくとも一方がフィルタリング処理されるように、前記入力信号および前記相関信号を処理するステップと、
    前記処理された相関信号の電力成分に前記処理された入力信号の電力成分を合成して、決定統計値を決定するステップと、
    前記決定統計値の所定の閾値条件により与えられる時間点を、受信パケット到達時間として選定するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  12. 入力信号と相関信号の少なくとも一方または両方を処理する前記ステップが、
    三角波インパルス応答を有する中央加重フィルタと、
    ルートナイキストフィルタと、
    ハニング窓フィルタと、
    ハミング窓フィルタと、
    ハニング/ハミング窓合成フィルタと、
    のうちの1つにより実行されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記所定の閾値条件が、
    前記決定統計値が前記所定の閾値と交差する、および
    前記決定統計値の最大値が前記所定の閾値より上側で起こる、
    のうちの一方であることを特徴とする請求項11または12に記載の方法。
  14. 相関信号を決定する前記ステップが、サンプリングしたパケット入力信号のK番目のサンプルごとに実行されることを特徴とする請求項11、12、または13に記載の方法。ただし、Kは1以上の整数である。
  15. 多重アクセスパケット通信ネットワーク上で時間変動チャネルをトラッキングすることによる通信方法であって、
    a)受信パケットのプリアンブルから得られる初期チャネル推定値に基づいて、チャネル推定参照値を初期化するステップと、
    b)現在のデータシンボルおよび過去に受信されたデータシンボルの符号化部分におけるパケットデータシンボル・チャネル推定値に基づいて、前記チャネル推定参照値を更新するステップと、
    c)後続のパケットデータシンボルの到達時に上記ステップb)を繰り返すステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  16. 前記チャネル推定参照値を受信機のチャネル推定値データベースに保存するステップをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 保存されたチャネル推定参照値を更新する前に、前記パケットデータシンボル・チャネル推定値を周波数領域に変換して、時間平滑化チャネル推定参照値を供給するステップをさらに含むことを特徴とする請求項15または16に記載の方法。
  18. 前記ステップb)における後続の各受信データシンボルに対する復調および変調をパイプライン処理するステップと、
    FEC復号化ステップをさらに実行して、前記チャネル推定参照値を更新するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  19. 多重アクセスパケット通信ネットワーク上で、チャネル変動、信号周波数オフセット、および信号時間オフセットを含む時間変動チャネルの障害を推定することによる通信方法であって、
    a)受信パケットに含まれる初期パイロットシンボルおよびプリアンブルシンボルに基づいて、チャネル障害推定値集合を初期化するステップと、
    b)前記チャネル障害推定値集合と前記受信パケットとの処理を含む復号化演算を行って、送信シンボル推定値集合を決定するステップと、
    c)前記決定されたシンボル推定値集合および前記受信パケットを用いて、前記チャネル障害推定値集合を更新するステップと、
    d)上記ステップb)およびc)を繰り返すステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  20. 送信パケットを受信する受信機において時間変動チャネルを推定することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法であって、
    a)受信パケットのプリアンブルに含まれる情報に基づいて、周波数オフセットを推定するステップと、
    b)前記推定した周波数オフセットを用いて、受信信号を補正するステップと、
    c)前記受信パケットのプリアンブルに含まれる情報を用いて、チャネル推定値を決定するステップと、
    d)前記受信信号のサンプル列が、OFDMシンボルおよび中間サイクリックプレフィックスを含むように、該サンプル列を周波数領域に変換するステップと、
    e)前記決定されたチャネル推定値および前記受信パケットの処理を含む復号化演算を実行するステップと、
    f)前記復号化演算の結果および前記受信パケットのプリアンブルに含まれる情報を用いて、送信サンプル列を生成するステップと、
    g)前記送信サンプル列を周波数領域に変換するステップと、
    h)前記受信信号のサンプル列および前記送信サンプル列を周波数領域で合成して、前記決定されたチャネル推定値を更新するステップと、
    i)上記ステップe)〜h)を繰り返すステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  21. 送信パケットを受信し、受信信号からOFDMシンボルを読み出して、該読み出したシンボルを周波数領域に変換する受信機において時間変動チャネルを推定することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法であって、
    a)復号器から得られるシンボル推定値から成るトレーニングシンボルの行列を決定するステップと、
    b)周波数領域の受信OFDMシンボルの行列を決定するステップと、
    c)前記OFDMシンボルの行列に前記トレーニングシンボルの行列の共役を乗算して、チャネル推定値に関する中間行列を決定するステップと、
    d)前記トレーニングシンボルの行列の絶対値を含むトレーニング加重中間行列を決定するステップと、
    e)両中間行列に対して、2次元フィルタリング処理を含む平滑化演算を実行するステップと、
    f)平滑化演算が実行されたチャネル推定値行列を平滑化演算が実行されたトレーニング加重行列で除算して、前記チャネル推定値を決定するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  22. 送信パケットを受信する受信機においてオフセットを推定することによる多重アクセスネットワーク上の通信方法であって、
    a)周波数領域の受信OFDMシンボル行列を決定するステップと、
    b)プリアンブルシンボル、トレーニングシンボル、および推定シンボルのうちの1または複数を含むデータシンボルの共役シンボル行列を決定するステップと、
    c)前記共役シンボル行列を乗算した受信シンボル行列から成る2次元フーリエ変換行列を決定するステップと、
    d)前記2次元フーリエ変換行列をフィルタリング処理するステップと、
    e)フィルタリング処理されたフーリエ変換行列におけるピーク電力の発生位置により、時間オフセットおよび周波数オフセットを決定するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  23. マルチアンテナ受信機において受信信号を同期させることによる多重アクセスパケット通信ネットワーク上の通信方法であって、
    複数のアンテナそれぞれで観測される受信信号を既知の信号プリアンブルと相関させて、受信信号列を供給するステップと、
    各受信信号列の電力信号を決定するステップと、
    各アンテナに対して推定されたアンテナ信号強度に基づく時間平均加重に従って、前記決定された電力信号を合成するステップと、
    所定の閾値条件に従って、前記受信信号の到達時間を判定するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  24. 各アンテナの受信チャネルにおける相対位相係数および相対振幅係数の推定値を決定するステップと、
    受信信号に前記推定された係数を合成して、コンポジット信号を供給するステップと、
    前記コンポジット信号をその遅延信号と相関させて、前記受信信号の到達時間を判定するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. 多重アクセス通信ネットワーク上で通信を行う装置であって、
    所定の命令集合に従って演算を行う処理手段を備え、
    前記命令集合を用いて、請求項4および6〜24のいずれか1項に記載の方法を実行することを特徴とする装置。
  26. 多重アクセス通信ネットワーク上で通信を行うため、コンピュータが読み込み可能なプログラムコードおよびコンピュータが読み込み可能なシステムコードが具現化された、コンピュータが使用可能な媒体を備えたコンピュータプログラム製品であって、
    請求項4および6〜24のいずれか1項に記載の方法のステップを実行するため、前記コンピュータが使用可能な媒体にコンピュータが読み込み可能なコードを備えたことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
  27. 添付図面を参照して本明細書に実質的に記載された方法。
  28. 添付図面を参照して本明細書に実質的に記載された装置。
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