JP4542997B2 - 無線通信装置及び無線通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信装置及び無線通信方法に関し、特に特定の周波数帯域を共用する複数の無線通信システムを構築する無線通信装置及びその無線通信システムを構築する無線通信方法に関する。
下記非特許文献1に記載されているように、複数の無線通信システムにおいて特定の周波数帯域を共用する無線通信装置及び無線通信方法が知られている。この無線通信装置及び無線通信方法において、優先度が低い無線通信装置は、共用周波数帯域のキャリア検出を行い、この共用周波数帯域を優先度が高い無線通信システムが使用していないと判断した場合に信号を送信する。
また、下記特許文献1には、無線通信システムにおいてそれと同一周波数帯域を使用する他の無線通信システムによる干渉を防止することができ、かつ無線通信システム全体の利用時間領域の利用効率を上げる技術が開示されている。
J. Mitola III, "Cognitive Radio for Flexible Mobile Multimedia Communications," IEEE Sixth International Workshop on Mobile Multimedia Communications (MoMuC99), pp.3-10, Nov. 1999. 特開2004−336387号公報
しかしながら、前述の無線通信技術において、基地局は、キャリアセンスにより自己の無線通信システムに属さない他の無線通信システムに属する無線局の存在を検知した場合であって、データ信号送受信領域にデータ信号を割り当て可能な領域を備えていれば、ダミー信号をデータ信号送受信領域の空白期間に割り当てる。このため、基地局は他の無線通信システムにおいてデータ信号の通信に干渉を与えてしまう。
また、基地局は、データ信号送受信領域の空白期間にダミー信号を割り当ててしまうので、他の無線通信システムにおいてデータ信号の送信が行われなくなり、共用周波数帯域の利用効率を低下させてしまう。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、複数の無線通信システムにおいて同一周波数帯域を共用しつつ、一方の無線通信システムが他方の無線通信システムの通信に干渉を及ぼすことがなく、かつ他方の無線通信システムにおいて通信を実行することができる無線通信装置及び無線通信方法を提供することである。
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、予め決められた周波数チャネルで所定送信時間内に無線端末局が無線基地局へ送信を行う第1の無線通信システムと同一の周波数チャネルで通信を行う第2の無線通信システムに属する端末局無線通信装置であって、第2の無線通信システムに属する他の無線通信装置と通信可能である信号送信電力であってかつ無線基地局の位置における受信電力が予め決められた閾値よりも小さくなるよう信号送信電力を設定する送信電力設定手段と、無線端末局が信号の送信を開始するタイミング情報を取得する同期手段と、タイミング情報が表すタイミングに基づき第1の無線通信システムが送信を行う所定送信時間内に信号送信電力により送信を開始し、所定送信時間内に信号の送信を終了する信号送信手段とを備える。
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、予め決められた周波数チャネルで所定送信時間内において無線端末局が無線基地局へ送信を行う第1の無線通信システムと同一の周波数チャネルで所定送信時間内において通信を行う第2の無線通信システムに属する基地局無線通信装置であって、無線基地局が送信する報知情報を受信する報知情報受信手段と、報知情報の受信電力を測定する受信電力測定手段と、報知情報受信手段により受信された報知情報と受信電力測定手段により測定された受信電力とに基づき抽出された、無線基地局の受信感度に関する受信感度情報を保持する受信感度情報保持手段とを備える。
本発明の実施の形態に係る第3の特徴は、予め決められた周波数チャネルで所定送信時間内において線端末局が無線基地局へ送信を行う第1の無線通信システムと同一の周波数チャネルで所定送信時間内において通信を行う第2の無線通信システムに属する端末局無線通信装置であって、無線基地局が送信する報知情報を受信する報知情報受信手段と、報知情報の受信電力を測定する受信電力測定手段と、報知情報受信手段により受信された報知情報と受信電力測定手段により測定された受信電力とに基づいて送信電力を決定する送信電力決定手段と、
無線基地局の受信感度に関する受信感度情報を保持する受信感度情報保持手段とを備える。
本発明によれば、複数の無線通信システムにおいて同一周波数帯域を共用しつつ、一方の無線通信システムが他方の無線通信システムの通信に干渉を及ぼすことがなく、かつ他方の無線通信システムにおいて通信を実行することができる無線通信装置及び無線通信方法を提供することである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
[無線通信システムの概要]
図1は本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置4(無線通信装置B)が無線通信を行う無線通信システム2(第2の無線通信システムB)の概略構成の一例を示すブロック図である。無線通信システム2は、無線通信装置3(無線通信装置A)が無線通信を行う、無線通信システム2とは別の無線通信システム1(第1の無線通信システムA)と使用周波数帯域を共用している。
無線通信システム1は、例えばW−CDMA(wideband - code division multiple access)方式、PDC(personal digital cellular)方式、GSM(global system for mobile communications)方式等のセルラーシステム、IEEE802.16e等のMAN(metoropolitan area network)、或はIEEE802.11等のLAN(local area network)等の無線通信システムである。無線通信システム2は、現在は規格として定められてはいないが、今後規格として制定されるようなシステムである。無線通信システム2に属する無線通信装置4は、無線通信システム1において使用される周波数帯域を共用して無線通信を行う。無線通信システム1よりも低い優先度において、無線通信システム2において周波数帯域の利用が許可されるようになっている。従って、無線通信システム2に属する無線通信装置4は、無線通信システム1に属する無線通信装置3が行う無線通信に妨害を与えてはならない。図1に示す無線通信システム1に属する無線通信装置3、無線通信システム2に属する無線通信装置4は、いずれも基地局と端末局とを区別していない。
図2に示す無線通信システムは、無線通信システム1に属する無線通信装置3を無線基地局5(無線基地局A)と無線端末局6(無線端末局A)とに区別し、無線通信システム2に属する無線通信装置4を無線基地局7(無線基地局B又は基地局無線通信装置7)と無線端末局8(無線端末局B又は端末局無線通信装置8)とに区別している。
図3は無線通信システムの使用周波数帯域と信号強度との関係を示す。図1に示す無線通信システム1には周波数帯域11が割り当てられる。周波数チャネル12は無線通信システム1のセルにおいて使用される。周波数チャネル13及び14は、図1には示していない、無線通信システム1の他のセルにおいて使用される。図1に示す無線通信システム2に属する無線通信装置4は無線通信システム1の周波数チャネル12を共用して通信を行うが、無線通信システム2には無線通信システム1よりも低い優先度において周波数チャネル12の利用が許可されている。従って、無線通信システム1に属する無線通信装置3が信号の送信を行わない時間に或いは無線通信装置3に信号が届かないような送信電力を用いて無線通信システム2は通信を行う。
また、無線通信システム2に属する無線通信装置4は、その近傍に無線通信システム1に属する無線通信装置3を検出し、周波数チャネル12による通信が不可能であると判断した場合には、別の周波数チャネルに切り替えて通信を行う。例えば、図3に示す無線通信システム1に割り当てられた周波数帯域11の、無線通信システム1のセル以外の他のセルにおいて使用される周波数チャネル13若しくは14に切り替えて無線通信装置4の通信が行われる。
第1の実施の形態においては、無線通信システム2が周波数帯域を共用する無線通信システムとして無線通信システム1が存在する例を説明したが、本発明においては、無線通信システム2が周波数帯域を共用する無線通信システムの数は特に制限されるものではない。例えば、無線通信システム2は無線通信システム1に対して異なる無線通信システムC、更に無線通信システムD等に使用される周波数帯域を共用することができる。このような場合においても、無線通信システムC、無線通信システムD等よりも低い優先度において無線通信システム2の周波数帯域の利用が許可されるようになっている。例えば、無線通信システム2が無線通信システム1に対して周波数帯域を共用して通信を行っている場合において、伝送する情報量が増加したために、無線通信システム2は無線通信システム1よりも周波数チャネルの帯域幅が広い無線通信システムCに対して周波数帯域を共用して通信を行うことができる。
なお、第1の実施の形態並びにそれ以降の実施の形態は、図1及び図2に示す無線通信システム2が無線通信システム1において使用される周波数帯域の周波数チャネル12を共用して無線通信を行う例を説明するものである。
[無線通信装置の構成及び通信動作]
図4に示すように、第1の実施の形態に係る無線通信システム2の無線通信装置4は、アンテナ21と、スイッチ22と、同期部23と、送受信部24と、制御部25と、送信電力決定部26とを備えている。
この無線通信装置4は図5に示すフローチャートに従ってデータの送信動作を行うようになっている。まず最初に、図4に示す無線通信装置4の制御部25において、この無線通信装置4が動作可能な周波数が選択され(ステップ31)、選択された周波数は同期部23と送受信部24とに出力される。送信電力決定部26は、無線通信システム2に属する他の無線通信装置4との間において通信が可能であり、かつ無線通信システム1に属する無線通信装置3において受信電力が予め決められた閾値よりも小さくなる信号の送信電力を決定する(ステップ32)。ここで、予め決められた閾値とは、無線通信装置3において雑音レベル等になる値であり、無線通信装置3の信号の送受信に影響を与えない値である。
送信電力決定部26において送信電力が決定されると、決定された送信電力は制御部25に通知される。制御部25は、送信電力決定部26から送信電力が通知されると、決定完了信号を同期部23に出力する。同期部23は、送信電力決定部26から決定完了信号が入力された後に、無線通信装置3から送信される信号を受信して、無線通信装置3が信号の送信を開始するタイミングを表すタイミング情報を取得する(ステップ33)。同期部23は、タイミング情報に基づいて無線通信システム1への同期が確立すると(ステップ34)、無線通信装置3の信号送信タイミングを送受信部24に通知する(ステップ35)。送受信部24は、同期部23から通知された信号送信タイミングに合わせて、送信電力決定部26から通知された送信電力によりデータの送信を行う(ステップ36)。無線通信装置4は、ユーザ等から通信の終了要求があれば通信動作を終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ35以降の通信動作を繰り返し実行する。
[無線通信システム及び無線通信装置の具体的な通信動作]
ここで、第1の実施の形態に係る前述の無線通信システム1がPDC(personal digital cellular)システムを採用する場合において、図2に示す無線基地局5が送信する下り同期用信号のフォーマットを図57に示す。下り同期用信号フォーマット5700は既知の信号列であるパイロット(P)5701、既知の信号列である同期用ワード(SW)5702、時間調整値(TA)5703及び既知の信号列であるポストアンブル(Post)5704から構成されている。
同様に、無線通信システム1がPDCシステムを採用する場合において、図2に示す無線端末局6が送信する上り同期用信号のフォーマットを図58に示す。上り同期用信号フォーマット5800は既知の信号列であるパイロット(P)5801及び既知の信号列である同期用ワード(SW)5802から構成されている。
無線通信システム1がPDCシステムを採用する場合において、図1に示す無線通信システム2の無線通信装置4又は図2に示す無線通信システム2の無線通信装置7若しくは8が同期を確率する具体例を図59に示す。
無線通信システム2の無線通信装置4は、図57に示す下り同期用信号のパイロット5701、同期用ワード5702、ポストアンブル5704の少なくとも1つの既知信号を用いてマッチトフィルタ処理を行う(ステップ5900)。マッチトフィルタ処理において、マッチトフィルタ出力が予め保持された閾値を超えたか否かを判定し、無線通信システム(PDCシステム)1に属する無線基地局5からの下り同期用信号を受信したか否かを判定する(ステップ5901)。下り同期用信号5700を受信しなければマッチトフィルタの処理(ステップ5900)を繰り返し、下り同期用信号5700を受信すれば、図58に示す上り同期用信号5800を送信する(ステップ5902)。上り同期用信号5800を送信した後、再びマッチトフィルタ処理を行い(ステップ5903)、ステップ5901と同様に、マッチトフィルタ出力が予め保持された閾値を超えたか否かを判定する。この結果、同様に、無線通信システム1に属する無線基地局5からの下り同期用信号5700を受信したか否かを判定する(ステップ5904)。下り同期用信号5700を受信しなければマッチトフィルタ処理(ステップ5903)を繰り返し、下り同期用信号5700を受信すれば、下り同期用信号5700の時間調整値(TA)5703を復号し(ステップ5905)、上り信号の送信タイミングの時間調整を行う(ステップ5906)。
無線通信システム1が時間分割多元接続(TDMA:time division multiple access)方式を採用する場合において、図1に示す無線通信システム1に属する無線通信装置3と、無線通信システム2に属する無線通信装置4との間の送信シーケンスの一例のタイミングを図6に示す。ここでは、無線通信システム1に属する3台の無線通信装置3が時間分割多元接続される例を示す。同図6は、無線通信システム1(無線通信システムA)の送信シーケンス41において無線通信装置3(A1)に割り当てられたスロット43、無線通信装置3(A2)に割り当てられたスロット44及び無線通信装置3(A3)に割り当てられたスロット45と、無線通信システム2(無線通信システムB)の送信シーケンス42として無線通信装置3(A1)から無線通信装置3(A3)に各々割り当てられたスロット43〜45に同期して無線通信装置4が信号の送信を行うスロット46とを示す。ここで、無線通信装置4が一度に信号の送受信を行うスロット46は、無線通信装置3に割り当てられたそれぞれのスロット43〜45を超えないものとする。
このように、第1の実施の形態に係る無線通信システム2の無線通信装置4(又は7及び8)においては、同一システム内の他の無線通信装置4の間において無線通信を行うことができるとともに、無線通信システム1の無線通信装置3(又は5及び6)には影響を与えないような送信電力を用いて信号の送信を行うことができる。従って、無線通信システム1と無線通信システム2との間において、同一の周波数帯を共用して無線通信を行うことができ、周波数帯域の利用効率を向上することができる。
更に、無線通信システム2に属する無線通信装置4が無線通信システム1に属する優先度の高い無線通信装置3の信号送信タイミングに合わせて信号の送信を行うことにより、無線通信装置3の通信状態に合わせた制御を行うことができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、前述の第1の実施の形態に係る無線通信システム及び無線通信装置において、通信動作の変形例を説明するものである。第2の実施の形態に係る通信動作は図7に示すフローチャートに従って行われる。なお、第2の実施の形態並びにそれ以降の実施の形態において、第1の実施の形態において説明した構成要素と同一構成要素には同一符号を付け、同一構成要素の説明は必要である場合を除き重複するので省略する。
前述の図4に示す無線通信装置4において、制御部25は、この無線通信装置4が動作する周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数を同期部23と送受信部24とに出力する。送信電力決定部26は、無線通信システム2に属する他の無線通信装置4との無線通信が可能であり、かつ無線通信システム1に属する無線基地局5の受信電力が予め決められた閾値よりも小さくなる信号の送信電力を決定する(ステップ51)。ここで、予め決められた閾値とは、無線基地局5の雑音レベル等になる値であり、無線基地局5の信号の送受信に影響を与えないような値である(図2参照。)。送信電力決定部26は、送信電力を決定すると、決定された送信電力を制御部25に出力する。制御部25は、送信電力決定部26から決定された送信電力が入力されると、決定完了信号を同期部23に出力する。同期部23は、送信電力決定部26から決定完了信号が入力された後に、無線基地局5又は無線端末局6が送信する信号を受信して無線端末局6が信号の送信を行うタイミング情報を取得する(ステップ52)。同期部23は、無線通信システムA1への同期が確立されると(ステップ53)、無線端末局6の信号送信タイミングを送受信部24に出力する(ステップ53)。送受信部24は、同期部23から入力された信号送信タイミングに合わせて、送信電力決定部26から入力された送信電力によりデータの送信を行う(ステップ36)。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ35以降の処理を繰り返し実行する。
[TDMA方式及びTDD方式を採用した例]
ここで、前述の図2に示す無線通信システム1に多元接続方式としてTDMA方式を採用し、かつ複信方式として時分割複信(TDD:time division duplex)方式を採用する場合において、無線通信システム1に属する無線基地局5及び無線端末局6の送信シーケンス61と無線通信システム2属する無線通信装置4の送信シーケンス62との一例のタイミングを図8に示す。ここでは、無線通信システム1に属する3台の無線端末局6がTDMAにおいて接続されている例を示す。無線通信システム1はTDD方式を採用しているので、無線通信システム1の送信シーケンス61において、無線基地局5から無線端末局6に信号が送信される下りフレーム63と、無線端末局6から無線基地局5に信号が送信される上りフレーム64とが交互に繰り返されている。
また、無線通信システム1はTDMA方式を採用しているので、前述の下りフレーム63がユーザスロット65、66、67として3台の無線端末局6に時間分割で割り当てられ、上りフレーム64がユーザスロット68、69、70として3台の無線端末局6に時間分割において割り当てられている。無線通信システム2に属する無線通信装置4は、無線通信システム1に属する無線基地局5の信号の送受信に影響を与えないような送信電力を用い、かつ上りフレーム64において3台の無線端末局6のそれぞれが無線基地局5に連続して信号の送信を行うスロット68、69、70に同期してスロット71の送信を行う。ここで、無線通信装置4が一度に信号の送受信を行うスロット71は、無線端末局6に割り当てられたそれぞれのスロット68、69及び70を超えないものとする。
[TDMA方式及びFDD方式を採用した例]
図9に、無線通信システム1が多元接続方式としてTDMA方式を採用し、複信方式として周波数分割複信(FDD:frequency division duplex)方式を採用した場合において、無線通信システム1に属する無線基地5及び無線端末局6の下りチャネルの送信シーケンス81と、無線通信システム1に属する無線基地局5及び無線端末局6の上りチャネルの送信シーケンス82と、無線通信システム2に属する無線通信装置4の送信シーケンス83との一例のタイミングを示す。ここでは、無線通信システム1に属する3台の無線端末局6がTDMA方式において接続されている例を示す。無線通信システム1はFDD方式を採用しているので、下りチャネルの送信シーケンス81と上りチャネルの送信シーケンス82とが異なる周波数チャネルにおいて行われる。無線通信システム2に属する無線通信装置4は、無線端末局6が無線基地局5に信号の送信を行う上りチャネルを共用して通信を行っている。そして、無線通信システム1はTDMA方式を採用しているので、前述の下りチャネルの1つのフレーム84がユーザスロット65、66、67として3台の無線端末局6に時間分割において割り当てられ、前述の上りチャネルの1つのフレーム85がユーザスロット68、69、70として3台の無線端末局6に時間分割において割り当てられる。
無線通信システム2に属する無線通信装置4は、無線通信システム1に属する無線基地局5の信号の送受信に影響を与えない送信電力を用い、かつ上りチャネルにおいて3台の無線端末局6のそれぞれが無線基地局5に連続して信号の送信を行うスロット68、69、70に同期してスロット71の送信を行う。ここで、無線通信装置4が一度に信号の送受信を行うスロット71は無線端末局6に割り当てられたそれぞれのスロット68、69、70を超えないものとする。
[CDMA方式及びFDD方式を採用した例]
図10に、無線通信システム1が多元接続方式として符号分割多元接続(CDMA)方式を採用し、複信方式としてFDD方式を採用する場合において、無線通信システム1に属する無線基地局5及び無線端末局6の下りチャネルの送信シーケンス91と、無線通信システム1に属する無線基地局5及び無線端末局6の上りチャネルの送信シーケンス92と、無線通信システム2に属する無線通信装置4の送信シーケンス93との一例のタイミングを示す。ここでは、無線通信システム1に属する3台の無線端末局6がCDMA方式で接続されている例を示す。無線通信システム1はFDD方式を採用しているので、下りチャネルの送信シーケンス91と上りチャネルの送信シーケンス92とが異なる周波数チャネルにおいて行われている。
無線通信装置4は無線端末局6が無線基地局5に信号の送信を行う上りチャネルを共用して通信を行っている。また、無線通信システム1はCDMA方式を採用しているので、前述の下りチャネルの1つのフレーム94が3台の無線端末局6に符号分割によりフレーム97、98、99として割り当てられ、前述の上りチャネルの1つのフレーム95が3台の無線端末局6に符号分割によりフレーム100、101、102として割り当てられる。無線通信システム2に属する無線通信装置4は、無線通信システム1に属する無線基地局5の信号の送受信に影響を与えない送信電力を用い、かつ上りチャネルの送信シーケンス92において3台の無線端末局6が無線基地局5に連続して信号の送信を行うフレーム95に同期してフレーム96の送信を行う。ここで、無線通信装置4が一度に信号の送受信を行うフレーム96は、無線端末局6に割り当てられたフレーム95を超えないものとする。
このように、第2の実施の形態に係る無線通信システム2に属する無線通信装置4が無線通信システム1の上りフレーム64、85、95の期間を用い、かつ無線通信装置4が同一システム内の他の無線通信装置4との間において通信可能であるが、無線基地局5の信号の送受信に影響を与えない送信電力を用いて信号の送信を行うことにより、無線通信システム2)が無線通信システム1と同一の周波数帯域を共用して行う通信の通信範囲を拡大することができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態は、前述の第1の実施の形態に係る無線通信システム及び無線通信装置の構成並びに通信動作の変形例を説明するものである。
[無線通信装置の構成]
図11に示すように、第3の実施の形態に係る、無線通信システム2を構築する無線通信装置4は、第1の実施の形態に係る無線通信装置4において、更にキャリア検出部111を備えている。
[無線通信システム及び無線通信装置の通信動作]
図12に、前述の図11に示す第3の実施の形態に係る無線通信装置4がデータの送信を行う通信動作の一例のフローチャートを示す。第2の無線通信システム2の無線通信装置4の制御部25は、無線通信装置4が動作する周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数を同期部23と送受信部24とキャリア検出部111とに出力する。送信電力決定部26は、無線通信システム2に属する他の無線通信装置4との間において通信が可能であり、かつ無線通信システム1に属する無線基地局5において受信電力が予め決められた閾値よりも小さくなる信号の送信電力を決定する(ステップ51)。ここで、予め決められた閾値とは、無線基地局5の雑音レベル等の値であり、無線基地局5の信号の送受信に影響を与えないような値である。
送信電力決定部26は、送信電力を決定すると、決定された送信電力を制御部25に出力する。制御部25は、送信電力決定部26から決定された送信電力が入力されると、決定完了信号を同期部23に出力する。同期部23は、制御部25から決定完了信号が入力された後に、無線基地局5又は無線端末局6が送信する信号を受信し、無線端末局6が信号の送信を行うタイミング情報を取得する(ステップ52)。同期部23は、無線通信システム1への同期が確立されると(ステップ34及び53)、無線端末局6の信号送信タイミングを送受信部24とキャリア検出部111に出力する(ステップ53)。キャリア検出部111は、同期部23から入力された信号送信タイミングに合わせて、無線通信システム1に属する無線端末局6が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。
キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値の比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合に送受信部24に送信開始信号を出力する。検出結果が予め決められた閾値より大きいと判断した場合には次の無線端末局6の送信タイミングまで待機する(ステップ53)。ここで、キャリア検出部111が保持する予め決められた閾値を例えば−90dBmとし、キャリア検出機能により測定された受信電力が例えば−93dBmである場合、キャリア検出部111は「キャリア無し」と判定する。逆に、キャリア検出機能により測定された受信電力が例えば−70dBmである場合、キャリア検出部111は「キャリア有り」と判定される。送受信部24は、キャリア検出部111から入力された送信開始信号に合わせて、制御部25から入力された送信電力によりデータの送信を行う(ステップ36)。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ53以降の処理を繰り返し実行する。
[TDMA方式及びTDD方式を採用した例]
ここで、前述の図11に示す無線通信システム1が多元接続方式としてTDMA方式を採用し、複信方式としてTDD方式を採用した場合において、無線通信システム1に属する無線基地局5及び無線端末局6の送信シーケンス61と、無線通信システム2に属する無線通信装置4の送信シーケンス131との一例のタイミングを図13に示す。ここでは、無線通信システム1に属する3台の無線端末局6がTDMA方式において接続されている例を示す。
無線通信システム1はTDD方式を採用しているので、無線通信システム1の送信シーケンス61において、無線基地局5から無線端末局6に信号が送信される下りフレーム63と、無線端末局6から無線基地局5へ信号が送信される上りフレーム64が交互に繰り返されている。また、無線通信システム1はTDMA方式を採用しているので、前述の下りフレーム63がユーザスロット65、66、67として3台の無線端末局6に時間分割において割り当てられ、前述の上りフレーム64がユーザスロット68、69、70として3台の無線端末局6に時間分割において割り当てられる。
無線通信システム2に属する無線通信装置4は、無線通信システム1に属する無線基地局5の信号の送受信に影響を与えない送信電力を用い、かつ上りフレーム64において3台の無線端末局6のそれぞれが無線基地局5に連続して信号の送信を行う開始タイミングからスロット68、69、70の期間に対して短い時間132のキャリア検出を行う。無線通信装置4は、キャリア検出結果がキャリアなしと判定されたスロット133、135、136、138において信号の送信を行う。キャリア検出結果が「キャリア有り」と判定されたスロット134及び137においては信号の送信が行われない。これは、同図13に示す無線通信システム1に属する無線端末局6(A2)が無線通信装置4の近傍に存在し、無線端末局6(A2)が無線基地局5に送信する信号を検出するために、「キャリア有り」と判定される。また、無線通信装置4が一度に信号の送受信を行うスロット133、135、136、138は、無線端末局6に割り当てられたそれぞれのスロット68、69、70を超えないものとする。
[TDMA方式及びFDD方式を採用した例]
図14に、無線通信システム1が多元接続方式としてTDMA方式を採用し、複信方式としてFDD方式を採用する場合において、無線通信システム1に属する無線基地局5及び無線端末局6の下りチャネルの送信シーケンス81と、無線通信システム1に属する無線基地局5及び無線端末局6の上りチャネルの送信シーケンス82と、無線通信システム2に属する無線通信装置4の送信シーケンス141の一例のタイミングを示す。
ここでは、無線通信システム1に属する3台の無線端末局6がTDMA方式において接続されている例を示す。無線通信システム1はFDD方式を採用しているので、下りチャネルの送信シーケンス81と上りチャネルの送信シーケンス82とが異なる周波数チャネルにおいて行われている。無線通信システム2に属する無線通信装置4は無線端末局6が無線基地局5に信号の送信を行う上りチャネルを共用して通信を行っている。そして、無線通信システムはTDMA方式を採用しているので。前述の下りチャネルの1つのフレーム84がユーザスロット65、66、67として3台の無線端末局6に時間分割において割り当てられ、前述の上りチャネルの1つのフレーム85がユーザスロット68、69、70として3台の無線端末局6に時間分割において割り当てられる。
無線通信システム2に属する無線通信装置4は、無線通信システム1に属する無線基地局5の信号の送受信に影響を与えない送信電力を用い、かつ上りチャネルのフレーム85において3台の無線端末局6のそれぞれが無線基地局5に連続して信号の送信を行う開始タイミングからスロット68、69、70の期間に対して短い時間132のキャリア検出を行う。無線通信装置4は、キャリア検出結果が「キャリア無し」と判定されたスロット142、143、145、146、148、149、151、152において信号の送信を行う。キャリア検出結果が「キャリア有り」と判定されたスロット144、147、150、153においては、信号の送信を行わない。これは、同図14に示す無線通信システム1に属する無線端末局6(A3)が無線通信装置4の近傍に存在し、無線端末局6(A3)が無線基地局5に送信する信号を検出するために、「キャリア有り」と判定される。また、無線通信装置4が一度に信号の送受信を行うスロット142、143、145、146、148、149、151、152は、無線端末局6に割り当てられたそれぞれのスロット68、69、70を超えないものとする。
[CDMA方式及びFDD方式を採用した例]
図15に、無線通信システム1が多元接続方式としてCDMA方式を採用し、複信方式としてFDD方式を採用した場合において、無線通信システム1に属する無線基地局5及び無線端末局6の下りチャネルの送信シーケンス91と、無線通信システム1に属する無線基地局5及び無線端末局6の上りチャネルの送信シーケンス92と、無線通信システム2に属する無線通信装置4の送信シーケンス161の一例のタイミングを示す。
ここでは、無線通信システム1に属する3台の無線端末局6がCDMA方式において接続されている例を示す。無線通信システム1はFDD方式を採用しているので、下りチャネルの送信シーケンス91と上りチャネルの送信シーケンス92とが異なる周波数チャネルにおいて行われている。無線通信システム2に属する無線通信装置4は、無線端末局6が無線基地局5に信号の送信を行う上りチャネルを共用して通信を行っている。また、無線通信システムA1はCDMA方式を採用しているので、前述の下りチャネルの1つのフレーム94が3台の無線端末局6に符号分割によりフレーム97、98、99として割り当てられ、前述の上りチャネルの1つのフレーム95が3台の無線端末局6に符号分割によりフレーム100、101、102として割り当てられている。
無線通信システム2に属する無線通信装置4は、無線通信システム1に属する無線基地局5の信号の送受信に影響を与えない送信電力を用い、かつ上りチャネルのフレーム95において3台の無線端末局6が無線基地局5に連続して信号の送信を行う開始タイミングからフレーム95の期間に対して短い時間132のキャリア検出を行う。無線通信装置4は、キャリア検出結果が「キャリア無し」と判定されたフレーム162、165において信号の送信を行う。キャリア検出結果が「キャリア有り」と判定されたスロット163及び164においては信号の送信は行わない。これは、図15に示す無線通信システム1に属する無線端末局6(A1)、6(A2)又は6(A3)のいずれかが無線通信装置4の近傍に存在し、無線基地局5に送信するパケット信号を検出するために、「キャリア有り」と判定される。また、無線通信装置4が一度に信号の送受信を行うフレーム162、165は、無線端末局6に割り当てられたフレーム95を超えないものとする。
このように、第3の実施の形態に係る無線通信システム2に属する無線通信装置4が、無線通信システム1に属する無線端末局6の上りスロット68、69、70又は上りチャネルのフレーム95の開始時刻からこのスロット又はフレームの期間に比べて短い期間のキャリア検出を行い、「キャリアが無し」と判定されたスロット又はフレームにおいて信号の送信を行うことにより、無線端末局6からの干渉を受けることなく、信号の送受信を行うことができる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態は、前述の第3の実施の形態に係る無線通信システム及び無線通信装置の構成並びに通信動作の変形例を説明するものである。
[無線通信装置の構成]
図16に示すように、第4の実施の形態に係る、無線通信システム2を構築する無線通信装置4は、第3の実施の形態に係る無線通信装置4において、更に伝送方式決定部161を備えている。
[無線通信システム及び無線通信装置の通信動作]
図17に、前述の図16に示す第4の実施の形態に係る無線通信装置4がデータの送信動作を行う一例のフローチャートを示す。無線通信システム2の無線通信装置4の制御部25は、この無線通信装置4が動作する周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数を同期部23と送受信部24とキャリア検出部111とに出力する。送信電力決定部26は、無線通信システム2に属する他の無線通信装置4との通信が可能であり、かつ無線通信システム1に属する無線基地局5において受信電力が予め決められた閾値よりも小さくなる信号の送信電力を決定する(ステップ51)。ここで、予め決められた閾値とは、無線基地局5の雑音レベル等の値であり、無線基地局5の信号の送受信に影響を与えないような値である。
送信電力決定部26は、送信電力を決定すると、決定された送信電力を制御部25に出力する。制御部25は送信電力決定部26から決定された送信電力が入力されると、決定完了信号を同期部23に出力する。同期部23は、制御部25から決定完了信号が入力された後に、無線基地局5又は無線端末局6が送信する信号を受信して、無線端末局6が信号の送信を行うタイミング情報を取得する(ステップ52)。同期部23は、無線通信システム1への同期が確立されると(ステップ34及び53)、無線端末局6の信号送信タイミングを送受信部24とキャリア検出部81とに出力する(ステップ53)。キャリア検出部81は、同期部23から入力された信号送信タイミングに合わせて、無線通信システム1に属する無線端末局6が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値との比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合において、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報とを出力する(ステップ171)。
ここで、キャリア検出部111が保持する予め決められた閾値を例えば−90dBmとし、キャリア検出機能により測定された受信電力が例えば−93dBmである場合、キャリア検出部111は「キャリア無し」と判定する。逆に、キャリア検出機能により測定された受信電力が例えば−70dBmである場合、キャリア判定部111は「キャリア有り」と判定する。検出結果が予め決められた閾値より大きいと判断した場合には、次の無線端末局6の送信タイミングまで待機する(ステップ53)。伝送方式決定部161は、キャリア検出部111から入力された検出結果に基づいて送信する信号の伝送方式を決定し、送受信部24に決定された伝送方式と送信開始信号とを出力する。ここで、伝送方式には、例えばBPSK(binary phase shift keying)、QPSK(quadrature phase shift keying)若しくは16QAM(16値quadrature amplitude modulation)等の変調方式、畳み込み符号化、ターボ符号化若しくはLDPC(low density parity check code)符号化等の符号化方式、STC(space time coding)若しくはSDM(space division multiplexing)等の複数アンテナを使用した伝送方式等のいずれかを実用的に使用することができる。
送受信部24は、伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせて、同じく伝送方式決定部161から入力された伝送方式を用い、制御部25から入力された送信電力によりデータの送信を行う(ステップ36)。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ34以降の処理を繰り返し実行する。
ここで、伝送方式決定部161に保持されるキャリア検出による受信電力と伝送方式との対応関係を表すテーブルの一例を図18に示す。伝送方式には変調方式が採用されている。
この伝送方式決定部161が伝送方式を決定する処理の一例のフローチャートを図19に示す。図16に示す無線通信装置4において、キャリア検出部111がキャリア検出結果と比較する予め決められた閾値を例えば−60dBmとし、検出結果が−60dBm以下であると判断した場合、伝送方式決定部161はキャリア検出部111から入力された検出結果を図18に示すテーブルを参照して閾値と比較を行う(ステップ181)。受信電力が−90dBm以下であれば(ステップ182)、変調方式として64QAMを選択する(ステップ183)。受信電力が−90dBm以下でなければ(ステップ182)受信電力が−80dBm以下であるか否かを判定し(ステップ184)、受信電力が−80dBm以下であれば(ステップ184)変調方式として16QAMを選択する(ステップ185)。受信電力が−80dBm以下でなければ(ステップ184)受信電力が−70dBm以下であるか否かを判定し(ステップ186)、受信電力が−70dBm以下であれば(ステップ186)変調方式としてQPSKを選択する(ステップ187)。受信電力が−70dBm以下でなければ(ステップ186)BPSKを選択する(ステップ188)。
[TDMA方式及びTDD方式を採用した例]
図20に、無線通信システム1が多元接続方式としてTDMA方式を採用し、複信方式としてTDD方式を採用する場合において、無線通信システム1に属する無線基地局5及び無線端末局6の送信シーケンス61と、無線通信システム2に属する無線通信装置4の送信シーケンス191の一例のタイミングを示す。ここでは、無線通信システム1の3台の無線端末局6がTDMA方式において接続されている例を示す。更に、無線通信装置4の伝送方式決定部161において、前述の図19に示すフローチャートに基づき伝送方式が決定される(図19においては変調方式が決定される)。
無線通信システム1はTDD方式を採用しているので、無線通信システム1の送信シーケンス61において、無線基地局5から無線端末局6へ信号が送信される下りフレーム63と、無線端末局6から無線基地局5へ信号が送信される上りフレーム64とが交互に繰り返されている。また、無線通信システム1はTDMA方式を採用しているので、下りフレーム63がユーザスロット65、66、67として3台の無線端末局6に時間分割において割り当てられており、上りフレーム64がユーザスロット68、69、70として3台の無線端末局6に時間分割において割り当てられている。
無線通信システム2に属する無線通信装置4は、無線通信システム1に属する無線基地局5の信号の送受信に影響を与えない送信電力を用い、かつ上りフレーム64において3台の無線端末局6のそれぞれが無線基地局5へ連続して信号の送信を行う開始タイミングからスロット68、69、70の期間に対して短い時間192、194、196、198、200、202のキャリア検出を行う。キャリア検出192において検出された受信電力が例えば−64dBmである場合、スロット193はBPSKを選択して信号の送信を行う。キャリア検出196において検出された受信電力が例えば−92dBmである場合、スロット197は64QAMを選択して信号の送信を行う。キャリア検出194において検出された受信電力が例えば−59dBmであり、キャリア検出部111に設定された閾値の−60dBmより大きい場合には、信号の送信は行わない。
同様に、キャリア検出198において検出された受信電力が例えば−74dBmである場合、スロット199はQPSKを選択して信号の送信を行う。キャリア検出200において検出された受信電力が例えば−61dBmである場合、スロット201はBPSKを選択して信号の送信を行う。キャリア検出202において検出された受信電力が例えば−88dBmである場合、スロット203は16QAMを選択して信号の送信を行う。
ここでは、無線端末局6(A2)が移動しているので、スロット195において受信電力が−59dBmであったが、無線通信装置4から遠ざかり、スロット201において受信電力が−61dBmとなる例を示す。また、無線通信装置4が一度に信号の送受信を行うスロット193、197、199、201、203は、無線端末局6に割り当てられたそれぞれのスロット68、69、70を超えないものとする。
このように、第4の実施の形態に係る無線通信システム2に属する無線通信装置4が、キャリア検出の受信電力の値に応じて送信する信号の伝送方式を決定しているので、無線端末局6からの干渉の度合いに応じた最適な無線パラメータを用いて無線通信を行うことができる。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態は、前述の第4の実施の形態に係る無線通信システム及び無線通信装置の構成並びに通信動作の変形例を説明するものである。
[無線通信装置の構成]
図21に示すように、第5の実施の形態に係る、無線通信システム2を構築する無線通信装置4は、第4の実施の形態に係る無線通信装置4において、更にキャリア検出部111から制御部25に接続される信号線(特に符号は付けない。)を備えている。
[無線通信システム及び無線通信装置の通信動作]
図22に、前述の図21に示す第5の実施の形態に係る無線通信装置4がデータの送信動作を行う一例のフローチャートを示す。無線通信システム2の無線通信装置4の制御部25は、無線通信装置4が動作する周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数を同期部23と送受信部24とキャリア検出部111とに出力する。送信電力決定部26は、無線通信システム2に属する他の無線通信装置4との間において通信が可能であり、かつ無線通信システム1に属する無線基地局5において受信電力が予め決められた閾値よりも小さくなる信号の送信電力を決定する(ステップ51)。ここで、予め決められた閾値とは、無線基地局5の雑音レベル等の値であり、無線基地局5の信号の送受信に影響を与えないような値である。
送信電力決定部26は、送信電力を決定すると、決定された送信電力を制御部25に出力する。制御部25は、送信電力決定部26から決定された送信電力が入力されると、決定完了信号を同期部23に出力する。同期部23は、制御部25から決定完了信号が入力された後に、無線基地局5又は無線端末局6が送信する信号を受信して、無線端末局6が信号の送信を行うタイミング情報を取得する(ステップ52)。同期部23は、無線通信システム1への同期が確立されると(ステップ53)、無線端末局6の信号送信タイミングを送受信部24とキャリア検出部111とに出力する(ステップ53)。キャリア検出部81は、同期部23から入力された信号送信タイミングに合わせて、無線通信システム1に属する無線端末局6が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値との比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合に、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報とを出力する。
ここで、キャリア検出部111が保持する予め決められた閾値が例えば−90dBmであり、キャリア検出機能により測定された受信電力が例えば−93dBmである場合、キャリア検出部111は「キャリア無し」と判定する。逆に、キャリア検出機能により測定された受信電力が例えば−70dBmである場合、キャリア検出部111は「キャリア有り」と判定する。検出結果が予め決められた閾値より大きいと判断された場合、閾値を上回った回数(以下、単に「Busy回数」という。)を予め決められた閾値回数と比較する(ステップ211)。予め決められた閾値回数とは、例えば無線通信システム1がTDMA方式/TDD方式を採用し、1つの上りフレームに3ユーザが多重されている場合、2スロットが閾値回数となる。Busy回数が予め決められた閾値回数を上回った場合は、これを示す信号がキャリア検出部111から制御部25に出力され、制御部25は周波数を変更し(ステップ31)、ステップ31以降の処理を繰り返し実行する。すなわち、3ユーザスロットのうち、キャリア検出による受信電力が閾値を上回ったと判定されるスロットが2以上である場合、Busy回数が閾値回数を越えたことを示す信号がキャリア検出部111から制御部25に出力される。
Busy回数が予め決められた閾値回数を越えない場合、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報とを出力する。伝送方式決定部161は、キャリア検出部111から入力された検出結果に基づいて送信する信号の伝送方式を決定し、送受信部24に決定された伝送方式と送信開始信号とを出力する。ここで、伝送方式には、例えばBPSK、QPSK若しくは16QAM等の変調方式、畳み込み符号化、ターボ符号化若しくはLDPC符号化等の符号化方式、STC若しくはSDM等の複数アンテナを使用した伝送方式等のいずれかを実用的に使用することができる。
送受信部24は、伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせて、同じく伝送方式決定部161から入力された伝送方式を用い、制御部25から入力された送信電力によりデータの送信を行う(ステップ36)。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ34以降の処理を繰り返し実行する。
[TDMA方式及びTDD方式を採用した例]
図23に、無線通信システム1が多元接続方式としてTDMA方式を採用し、複信方式としてTDD方式を採用する場合において、無線通信システム1に属する無線基地局5(A1)及び無線端末局6(A1、A2、A3)の送信シーケンス61と、同じく無線通信システム1に属するが無線基地局5(A1)とは異なる無線基地局5(A2)及び無線端末局6(A4、A5、A6)の送信シーケンス221と、無線通信システム2に属する無線通信装置4の送信シーケンス230の一例のタイミングを示す。ここでは、無線通信システム1の3台の無線端末局6がTDMA方式において接続されている例を示す。
最初に、無線通信システム2に属する無線通信装置4は、無線基地局5(A1)が使用する周波数チャネルCH1と同一の周波数チャネルCH1を使用してデータの送受信動作を行っている。更に、無線通信装置4の伝送方式決定部161において、前述の図19に示すフローチャートに基づき伝送方式が決定される(図19においては変調方式が決定される)。更に加えて、3ユーザスロットのうち、キャリア検出によりBusyと判定されたスロットが2スロット以上になった場合、無線通信装置4は周波数チャネルCHを変更するものとする。
無線通信システム1はTDD方式を採用しているので、無線通信システム1の送信シーケンス61、221において、無線基地局5から無線端末局6へ信号が送信される下りフレーム63、222と、無線端末局6から無線基地局5へ信号が送信される上りフレーム64、223とが交互に繰り返されている。また、無線通信システム1はTDMA方式を採用しているので、下りフレーム63がユーザスロット65、66、67として、下りフレーム222がユーザスロット224、225、226として3台の無線端末局6に時間分割において割り当てられている。上りフレーム64はユーザスロット68、69、70として、上りフレーム223はユーザスロット227、228、229として3台の無線端末局6に時間分割において割り当てられている。無線通信システム2に属する無線通信装置4は、無線通信システム1に属する無線基地局5(A1)の信号の送受信に影響を与えない送信電力を用い、かつ上りフレーム64において3台の無線端末局6(A1、A2、A3)のそれぞれが無線基地局5へ連続して信号の送信を行う開始タイミングからスロット68、69、70の期間に対して短い時間231、233、235のキャリア検出を行う。キャリア検出231、233、235において、検出された受信電力がそれぞれ例えば−45dBm、−56dBm、−39dBmである場合、すべてのユーザスロット68、69、70においてBusy判定がなされる。Busy回数が閾値回数である2回を越えたので、無線通信装置4は周波数チャネルCHを変更する。
無線通信装置4は、無線基地局5(A2)が使用する周波数チャネルCH2に周波数を変更し、無線基地局5(A2)の信号の送受信に影響を与えない送信電力を計算して、無線端末局6(A4)から無線端末局6(A6)が信号を送信するタイミングに同期を合わせる。続いて、無線通信装置4は、上りフレーム223において3台の無線端末局6(A4)から6(A6)のそれぞれが無線基地局5(A2)へ連続して信号の送信を行う開始タイミングからスロット227、228、229の期間に対して短い時間237、239、241のキャリア検出を行う。キャリア検出237においては、検出された受信電力が例えば−93dBmである場合、スロット238は64QAMを選択して信号の送信を行う。キャリア検出239においては、検出された受信電力が例えば−84dBmである場合、スロット240は16QAMを選択して信号の送信を行う。キャリア検出241においては、検出された受信電力が例えば−91dBmである場合、スロット242は64QAMを選択して信号の送信を行う。
ここでは、無線通信装置4が無線基地局5(A1)と同一の周波数チャネル1を用いている場合に、無線基地局5(A1)と通信を行う3台の無線端末局6(A1〜A3)がすべて無線通信装置4の近傍に存在しているので、すべてのユーザスロットにおいてキャリア検出結果がBusyとなった。ところが、無線基地局5(A2)が用いる周波数チャネルCH2に変更することによって、無線基地局5(A2)と通信を行う3台の無線端末局6(A4〜A6)が無線通信装置4の近傍に存在しないので、キャリア検出による受信電力の値に応じた信号の送信を行うことができる。なお、無線通信装置4が一度に信号の送受信を行うスロット238、240、242は、無線端末局6(A4〜A6)に割り当てられたそれぞれのスロット227、228、229を超えないものとする。
このように、本発明の第5の実施の形態に係る無線通信システム2に属する無線通信装置4が、キャリア検出におけるBusyを検出した回数に応じて周波数チャネルを変えることにより、無線通信システム1からの干渉が多くなった場合においても、これを回避して無線通信を継続することができる。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態は、無線通信システム及び無線通信装置特に基地局無線通信装置7の構成並びに通信動作を説明するものである。
[無線通信装置の第1の構成]
図24に示すように、第6の実施の形態に係る、無線通信システム2を構築する基地局無線通信装置7(前述の図2参照。)は、第5の実施の形態に係る無線通信装置4の構成と同様の構成を備え、更に受信電力測定部251、報知情報受信部252及びメモリ253を備えている。
[無線通信システム及び無線通信装置の第1の通信動作]
図25に、前述の図24に示す第6の実施の形態に係る基地局無線通信装置7が無線通信システム2の報知情報を送信する通信動作を行う一例のフローチャートを示す。無線通信システム2の基地局無線通信装置7の制御部25は、この基地局無線通信装置7が動作する周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数を同期部23と送受信部24とキャリア検出部111とに出力する。同期部23は、無線通信システム1に属する無線基地局5が送信する報知情報に同期を合わせ(ステップ261)、同期が確立されると報知情報のタイミング情報と受信信号とを受信電力測定部251に出力する(ステップ262)。また、下りフレームに対する上りフレームの送信タイミング情報が既知である場合には、上りフレームの送信タイミング情報をキャリア検出部111に出力する。受信電力測定部251は、同期部23から入力されたタイミング情報と報知情報とに基づき、報知情報の受信電力を測定する(ステップ263)。ここで、測定された報知情報の受信電力はRm[dBm]とする。受信電力測定部251は、測定した受信電力を送信電力決定部26に出力するとともに、同期部23から入力された報知情報を報知情報受信部252に出力する。報知情報受信部252は報知情報を復調して、報知情報に記載されたこの報知情報の送信電力を抽出し(ステップ264)、送信電力決定部26に出力する。
また、報知情報に上りフレームの送信タイミング情報が記載されている場合には、この上りフレームの送信タイミング情報をキャリア検出部111に出力する。ここで、報知情報から抽出された報知情報の送信電力はRd[dBm]とする。送信電力決定部26は、受信電力測定部251から入力された報知情報の受信電力Rm[dBm]と、報知情報受信部252から入力された報知情報の受信電力Rd[dBm]と、メモリ253に保持されている無線基地局5の受信感度に関する情報S[dBm]と、同じくメモリ253に保持されているマージンM[dBm]とに基づき、例えば下記(1)式により送信電力Pt[dBm]を決定する(ステップ265)。
Pt=Rd−Rm+S−M … (1)
例えば、受信電力測定部251から入力された報知情報の受信電力Rmが−70[dBm]、報知情報受信部252から入力された報知情報の送信電力Rdが40[dBm]、メモリ253に保持されている無線基地局5の受信感度に関する情報Sが−90[dBm]、同じくメモリ253に保持されていいるマージンMが10[dBm]である場合、送信電力Pt[dBm]は下記(2)式の通り求められる。
Pt=40−(−70)+(−90)−10=10[dBm] … (2)
送信電力決定部26において送信電力が決定されると、決定された送信電力を制御部25に出力し、制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。キャリア検出部111は、同期部23或いは報知情報受信部252から入力された上りフレームの信号送信タイミングに合わせて(ステップ53)、無線通信システム1に属する無線端末局6が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値との比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合に、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報とを出力する。
伝送方式決定部161は、報知情報を送信する伝送方式を決定し、送受信部24に決定された伝送方式と送信開始信号とを出力する(ステップ171)。例えば、報知情報の伝送方式にはBPSK変調方式等の受信成功確率が高い方式が選択される。送受信部24は、報知情報の送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ266)、報知情報の送信タイミングであれば、制御部25から入力された送信電力を記載した報知情報を、同じく制御部25から入力された送信電力を用いて、キャリア検出部111から入力された送信開始信号に合わせて送信を行う(ステップ267)。報知情報の送信タイミングでなければ、ステップ53以降の処理を繰り返し実行する。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ53以降の処理を繰り返し実行する。
第6の実施の形態においては、基地局無線通信装置7が報知情報を送信する場合について説明したが、基地局無線通信装置7が報知情報以外のデータを送信する場合にも、前述の図25に示すフローチャートに従って求めた送信電力を使用することができる。
このように、第6の実施の形態においては、無線通信システム1に属する無線基地局5が送信する報知情報に記載されたこの報知情報の送信電力に基づき、基地局無線通信装置7の送信電力を決定することにより、無線基地局5に干渉を与えない基地局無線通信装置7の送信電力を精度良く決定することができる。
[無線通信システム及び無線通信装置の第2の通信動作]
前述の第1の通信動作において、基地局無線通信装置7は、無線基地局5が送信する報知情報を受信して報知情報に記載されたこの報知情報の送信電力に基づき、基地局無線通信装置7が送信する報知情報の送信電力を決定している。ところが、無線基地局5が送信する報知情報に送信電力に関する情報が記載されていない場合には、予めメモリに保持された無線基地局5の送信電力に関する情報に基づき、基地局無線通信装置7が送信する報知情報の送信電力を決定することができる。
図26に、図24に示す基地局無線通信装置7が無線通信システム2の報知情報を送信する通信動作の一例のフローチャートを示す。無線通信システム2に属する基地局無線通信装置7の制御部25は、この基地局無線通信装置7が動作する周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数を同期部23と送受信部24とキャリア検出部111とに出力する。同期部23は、無線基地局5が送信する報知情報に同期を合わせ(ステップ261)、同期が確立されると報知情報のタイミング情報と受信信号とを受信電力測定部251に出力する(ステップ262)。また、下りフレームに対する上りフレームの送信タイミング情報が既知である場合には、上りフレームの送信タイミング情報をキャリア検出部111に出力する。受信電力測定部251は、同期部23から入力されたタイミング情報と報知情報とに基づき、報知情報の受信電力を測定する(ステップ263)。
ここで、測定された報知情報の受信電力はRm[dBm]とする。受信電力測定部251は、測定された受信電力を送信電力決定部26に出力するとともに、同期部23から入力された報知情報を報知情報受信部252に出力する。報知情報受信部252は報知情報を復調して、報知情報に上りフレームの送信タイミング情報が記載されている場合には、この上りフレームの送信タイミング情報をキャリア検出部111に出力する。送信電力決定部26は、受信電力測定部251から入力された報知情報の受信電力Rm[dBm]と、メモリ253に保持されている無線基地局5の送信電力Rr[dBm]と、メモリ253に保持されている無線基地局5の受信感度に関する情報S[dBm]と、同じくメモリ253に保持されているマージンM[dBm]とから、例えば下記(3)式により送信電力Pt[dBm]を決定する(ステップ265)。
Pt=Rr−Rm+S−M … (3)
例えば、受信電力測定部251から入力された報知情報の受信電力Rmが−78[dBm]、メモリ253に保持されている報知情報の送信電力Rdが42[dBm]、メモリ253に保持されている無線基地局5の受信感度に関する情報Sが−90[dBm]、同じくメモリ253に保持されているマージンMが10[dBm]である場合、送信電力Pt[dBm]は下記(4)式の通り求められる。
Pt=42−(−78)+(−90)−10=20[dBm] … (4)
送信電力決定部26は、送信電力を決定すると、決定された送信電力を制御部25に出力し、制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。キャリア検出部111は、同期部23或いは報知情報受信部252から入力された上りフレームの信号送信タイミングに合わせて(ステップ53)、無線通信システム1に属する無線端末局6が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値との比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合に、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報とを出力する。
伝送方式決定部161は、報知情報を送信する伝送方式を決定し、送受信部24に決定した伝送方式と送信開始信号とを出力する(ステップ171)。例えば、報知情報の伝送方式にはBPSK変調方式等の受信成功確率が高い方式を選択することができる。送受信部24は、報知情報の送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ266)、報知情報の送信タイミングであれば、制御部25から入力された送信電力を記載した報知情報を、同じく制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせて送信を行う(ステップ267)。報知情報の送信タイミングでなければ、ステップ53以降の処理を繰り返し実行する。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ53以降の処理を繰り返し実行する。
第6の実施の形態の第2の通信動作においては、基地局無線通信装置7が報知情報を送信する場合について説明したが、基地局無線通信装置7が報知情報以外のデータを送信する場合にも、前述の図26に示すフローチャートに従って求めた送信電力を使用することができる。この場合、送信するデータの伝送方式は、伝送方式決定部161において、例えば前述の図18に示すフローチャートに従って決定することができる。
このように、第6の実施の形態の第2の通信動作においては、予めメモリ253に保持された無線通信システム1に属する無線基地局5が送信する報知情報の送信電力とこの報知情報の受信電力とに基づき、基地局無線通信装置7の送信電力を決定することにより、無線基地局5に干渉を与えない基地局無線通信装置7の送信電力を精度良く決定することができる。
[無線通信装置の第2の構成]
無線通信システム2に属する基地局無線通信装置7の送信電力は基地局無線通信装置7が無線通信システム1に属する無線基地局5との間において無線通信を行うことによっても決定することができる。
図27に示すように、第6の実施の形態に係る基地局無線通信装置7は、前述の図24に示す基地局無線通信装置7の同期部23、受信電力測定部251及び報知情報受信部252に代えて、無線通信システムA送受信部281を備えている。
[無線通信システム及び無線通信装置の第3の通信動作]
図28に、図27に示す基地局無線通信装置7が無線通信システム2の報知情報を送信する通信動作の一例のフローチャートを示す。無線通信システム2の基地局無線通信装置7の制御部25は、この基地局無線通信装置7が動作する周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数を無線通信システムA送受信部281に出力する。無線通信システムA送受信部281は、制御部25から入力された周波数チャネルにおいて送信電力を最大に設定し(ステップ291)、無線基地局5へ接続要求信号を送信する(ステップ292)。無線基地局5との間において接続が確立されると(ステップ293)、無線基地局5とのデータの送受信を行う(ステップ294)。データの送受信が成功したか否かを判定し(ステップ295)、データの送受信が成功すれば送信電力を一定のステップ(α)だけ小さく設定し、ステップ294以降の処理を繰り返し実行する。
データの送受信が失敗であれば、その時点において設定されている送信電力を送信電力決定部26に出力し、送信電力決定部26は、無線通信システムA送受信部281から入力された送信電力からマージンを差し引いた値を基地局無線通信装置7の送信電力として決定する。例えば、無線通信システムA送受信部281は、初めに送信電力を30[dBm]の最大値に設定し、無線基地局5との間において接続を確立した後、データの送受信を行う。データ送受信が成功した場合の送信電力を下げるステップ幅を5[dBm]とすると、30[dBm]の送信電力によりデータの送受信が成功した場合には次に25[dBm]においてデータの送受信を行う。25[dBm]の送信電力によってもデータの送受信が成功した場合には次に20[dBm]においてデータの送受信を行う。20[dBm]の送信電力においてデータの送受信が失敗した場合にはマージンの値を10[dBm]とすると、20[dBm]から10[dBm]を差し引いた10[dBm]を基地局無線通信装置7の送信電力とする。送信電力決定部26は、送信電力が決定されると、決定された送信電力を制御部25に出力し、制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。
キャリア検出部111は、無線通信システムA送受信部281から入力された上りフレームの信号送信タイミングに合わせて(ステップ53)、無線通信システム1に属する無線端末局6が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値との比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合に、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報とを出力する。伝送方式決定部161は、報知情報を送信する伝送方式を決定し、送受信部24に決定された伝送方式と送信開始信号とを出力する(ステップ171)。例えば、報知情報の伝送方式にはBPSK変調方式等の受信成功確率が高い方式を選択することができる。
送受信部24は、報知情報の送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ266)、報知情報の送信タイミングである場合、制御部25から入力された送信電力を記載した報知情報を、同じく制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせて送信を行う(ステップ267)。報知情報の送信タイミングでない場合、ステップ53以降の処理を繰り返し実行する。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ53以降の処理を繰り返し実行する。
第6の実施の形態の第3の通信動作においては、基地局無線通信装置7が報知情報を送信する場合について説明したが、基地局無線通信装置7が報知情報以外のデータを送信する場合にも、前述の図28に示すフローチャートに従って求められた送信電力を使用することができる。この場合、送信するデータの伝送方式は、伝送方式決定部161において、例えば前述の図18に示すフローチャートに従って決定される。
このように、第6の実施の形態に係る基地局無線通信装置7が無線通信システム1に属する無線基地局5との間において無線通信を行い、送信電力の調整により無線基地局5と通信不能となる送信電力に基づき基地局無線通信装置7の送信電力を決定することにより、無線基地局5に干渉を与えない基地局無線通信装置7の送信電力を精度良く決定することができる。
[無線通信装置の第3の構成]
無線通信システム2に属する基地局無線通信装置7の送信電力は、GPS(global positioning system)により求めた基地局無線通信装置7の位置情報と、無線基地局5の位置情報とからも決定することができる。
図29に示すように、第6の実施の形態に係る基地局無線通信装置7は、前述の図27に示す基地局無線通信装置7において、更にGPS受信部301を備えている。
[無線通信システム及び無線通信装置の第4の通信動作]
まず、無線通信システム2に属する基地局無線通信装置7と無線通信システム1に属する無線基地局5との間の距離とそれに応じた基地局無線通信装置7の送信電力との関係を表すテーブルの一例を図30に示す。このテーブルは基地局無線通信装置7のメモリ253に格納されている。
図31に、図29に示す基地局無線通信装置7が無線通信システム2の報知情報を送信する通信動作の一例のフローチャートを示す。基地局無線通信装置7の無線通信システムA送受信部281は、無線基地局5へ接続要求信号を送信する(ステップ292)。無線基地局5との間において接続が確立されると(ステップ293)、無線通信システム1を経由して無線基地局5の位置情報を取得し(ステップ311)、取得した無線基地局5の位置情報を送信電力決定部26に出力する。無線基地局5の位置情報を取得した後、GPS受信部301がGPS衛星からの信号を受信して基地局無線通信装置7の位置情報を取得し(ステップ312)、この位置情報は送信電力決定部26に出力される。
送信電力決定部26は、無線通信システムA送受信部281から入力された無線基地局5の位置情報と、GPS受信部301から入力された基地局無線通信装置7の位置情報とに基づき、メモリ253に保持されたテーブルを参照して、基地局無線通信装置7の送信電力を決定する。例えば、無線通信システム1を経由して取得した無線基地局5の位置情報が座標表示(1028、39)、GPS受信部301により取得した基地局無線通信装置7の位置情報が座標表示(574、197)である場合、無線基地局5と基地局無線通信装置7との間の距離480.7mと計算することができる。この計算結果に基づき、図30に示すテーブルを参照すると、基地局無線通信装置7の送信電力を3[dBm]に決定することができる。
送信電力決定部26は、送信電力が決定されると、決定された送信電力を制御部25に出力し、制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。キャリア検出部111は、無線通信システムA送受信部281から入力された上りフレームの信号送信タイミングに合わせて(ステップ53)、無線通信システム1に属する無線端末局6が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値との比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合に、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報とを出力する。伝送方式決定部161は、報知情報を送信する伝送方式を決定し、送受信部24に決定された伝送方式と送信開始信号とを出力する(ステップ171)。例えば、報知情報の伝送方式にはBPSK変調方式等の受信成功確率が高い方式を選択することができる。
送受信部24は、報知情報の送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ266)、報知情報の送信タイミングであれば、制御部25から入力された送信電力を記載した報知情報を、同じく制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせて送信を行う(ステップ267)。報知情報の送信タイミングでなければ、ステップ53以降の処理を繰り返し実行する。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ53以降の処理を繰り返し実行する。
第6の実施の形態の第4の通信動作においては、基地局無線通信装置7が報知情報を送信する場合について説明したが、基地局無線通信装置7が報知情報以外のデータを送信する場合にも、前述の図31に示すフローチャートに従って求められた送信電力を使用することができる。この場合、送信するデータの伝送方式は、伝送方式決定部161において、例えば図18に示すフローチャートに従って決定される。
このように、第6の実施の形態の第4の通信動作においては、無線基地局5の位置情報と基地局無線通信装置7の位置情報とに基づき、基地局無線通信装置7の送信電力を決定することにより、無線基地局5に干渉を与えない基地局無線通信装置7の送信電力を精度良く決定することができる。
(第7の実施の形態)
本発明の第7の実施の形態は、前述の図24に示す第6の実施の形態に係る無線通信システム及び無線通信装置の構成並びに通信動作の変形例を説明するものである。
[無線通信装置の第1の構成]
図32に示すように、第7の実施の形態に係る、無線通信システム2を構築する基地局無線通信装置7(前述の図2参照。)は、第6の実施の形態に係る基地局無線通信装置7の構成と同様の構成を備え、更に送信電力決定部26から制御部25への信号線を備えている。基地局無線通信装置7のメモリ253には、この基地局無線通信装置7の送信電力のターゲット値が予め格納されている。
[無線通信システム及び無線通信装置の第1の通信動作]
図33に、前述の図32に示す第7の実施の形態に係る基地局無線通信装置7が無線通信システム2の報知情報を送信する通信動作を行う一例のフローチャートを示す。基地局無線通信装置7の制御部25は、この基地局無線通信装置7が動作する周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数を同期部23と送受信部24とキャリア検出部111とに出力する。同期部23は、無線基地局5が送信する報知情報に同期を合わせ(ステップ261)、同期が確立されると報知情報のタイミング情報と受信信号とを受信電力測定部251に出力する(ステップ262)。また、下りフレームに対する上りフレームの送信タイミング情報が既知である場合には、上りフレームの送信タイミング情報をキャリア検出部111に出力する。受信電力測定部251は、同期部23から入力されたタイミング情報と報知情報とに基づき、報知情報の受信電力を測定する(ステップ263)。ここで、測定された報知情報の受信電力をRm[dBm]とする。
受信電力測定部251は、測定された受信電力を送信電力決定部26に出力するとともに、同期部23から入力された報知情報を報知情報受信部252に出力する。報知情報受信部252は報知情報を復調して、報知情報に記載されたこの報知情報の送信電力を抽出し(ステップ264)、送信電力決定部26に出力する。また、報知情報に上りフレームの送信タイミング情報が記載されている場合には、この上りフレームの送信タイミング情報をキャリア検出部111に出力する。ここで、報知情報から抽出された報知情報の送信電力をRd[dBm]とする。送信電力決定部26は、受信電力測定部251から入力された報知情報の受信電力Rm[dBm]と、報知情報受信部252から入力された報知情報の受信電力Rd[dBm]と、メモリ253に保持されている無線基地局5の受信感度に関する情報S[dBm]と、同じくメモリ253に保持されているマージンM[dBm]とから、例えば下記(5)式により送信電力候補Pc[dBm]を決定する(ステップ265)。
Pc=Rd−Rm+S−M … (5)
例えば、受信電力測定部251から入力された報知情報の受信電力Rmが−70[dBm]、報知情報受信部252から入力された報知情報の送信電力Rdが40[dBm]、メモリ253に保持されている無線基地局5の受信感度に関する情報Sが−90[dBm]、同じくメモリ253に保持されているマージンMが10[dBm]である場合、送信電力候補Pc[dBm]は下記(6)式の通り求められる。
Pt=40−(−70)+(−90)−10=10[dBm] … (6)
送信電力決定部26は、送信電力候補を決定すると、この送信電力候補とメモリ253に保持された送信電力のターゲット値との比較を行う(ステップ322)。送信電力候補がターゲット値以上である場合には(ステップ323)、送信電力候補を送信電力として決定し(ステップ265)、決定された送信電力を制御部25に出力し、制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。送信電力候補がターゲット値に満たない場合には、制御部25へ周波数変更要求を出力し、制御部25は周波数を変更して(ステップ31)、ステップ281以降の処理を繰り返し実行する。
キャリア検出部111は、同期部23或いは報知情報受信部252から入力された上りフレームの信号送信タイミングに合わせて(ステップ53)、無線通信システム1に属する無線端末局6が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値との比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合に、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報とを出力する。
伝送方式決定部161は、報知情報を送信する伝送方式を決定し、送受信部24に決定した伝送方式と送信開始信号とを出力する(ステップ171)。例えば、報知情報の伝送方式にはBPSK変調方式等の受信成功確率が高い方式を選択することができる。送受信部24は、報知情報の送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ266)、報知情報の送信タイミングであれば、制御部25から入力された送信電力を記載した報知情報を、同じく制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせて送信を行う(ステップ267)。報知情報の送信タイミングでなければ、ステップ53以降の処理を繰り返し実行する。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ53以降の処理を繰り返す。
第7の実施の形態に係る第1の通信動作においては、基地局無線通信装置7が報知情報を送信する場合について説明したが、基地局無線通信装置7が報知情報以外のデータを送信する場合にも、前述の図25に示すフローチャートに従って求められた送信電力を使用することができる。この場合、送信するデータの伝送方式は、伝送方式決定部161において、例えば図18に示すフローチャートに従って決定される。
このように、第7の実施の形態においては、無線通信システム1に属する無線基地局5が送信する報知情報に記載された報知情報の送信電力と、報知情報の受信電力に基づき決定された基地局無線通信装置7の送信電力候補と、ターゲット値とを比較し、送信電力候補がターゲット値に満たない場合には周波数チャネルを変更することにより、ターゲット値以上となるような送信電力を見つけることができ、無線通信システム2の通信範囲に関する要求を満たす無線通信を行うことができる。
[無線通信装置の第2の構成]
次に、第7の実施の形態の変形例に係る基地局無線通信装置7を説明する。図34に示すように、基地局無線通信装置7は、図32に示す基地局無線通信装置7の同期部23、受信電力測定部251及び報知情報受信部252に代えて、無線通信システムA送受信部281を備えている。メモリ253には基地局無線通信装置7の送信電力のターゲット値が予め格納されている。
[無線通信システム及び無線通信装置の第2の通信動作]
図35に、前述の図34に示す第7の実施の形態の変形例に係る基地局無線通信装置7が無線通信システム2の報知情報を送信する通信動作を行う一例のフローチャートを示す。基地局無線通信装置7の制御部25は、この基地局無線通信装置7が動作する周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数を無線通信システムA送受信部281に出力する。無線通信システムA送受信部281は、制御部25から入力された周波数チャネルにおいて送信電力を最大に設定し(ステップ291)、無線基地局5へ接続要求信号を送信する(ステップ292)。無線基地局5との間において接続が確立されると(ステップ293)、無線基地局5との間においてデータの送受信を行う(ステップ294)。データの送受信が成功したか否かを判定し(ステップ295)、データの送受信が成功すれば送信電力を一定のステップ(α)だけ小さく設定し、ステップ294以降の処理を繰り返し実行する。データの送受信が失敗すれば、その時点において設定されている送信電力を送信電力決定部26に出力し、送信電力決定部26は、無線通信システムA送受信部281から入力された送信電力からマージンを差し引いた値を基地局無線通信装置7の送信電力候補とする。
例えば、無線通信システムA送受信部281は、初めに送信電力を30[dBm]の最大値に設定し、無線基地局5との間において接続を確立した後、データの送受信を行う。データ送受信が成功した場合の送信電力を下げるステップ幅を5[dBm]とすると、30[dBm]の送信電力によりデータの送受信が成功した場合には、次に25[dBm]においてデータの送受信を行う。25[dBm]の送信電力によってもデータの送受信が成功した場合には、次に20[dBm]においてデータの送受信を行う。20[dBm]の送信電力においてデータの送受信が失敗した場合には、マージンの値を10[dBm]とすると、20[dBm]から10[dBm]を差し引いた10[dBm]を基地局無線通信装置7の送信電力候補とする。
送信電力決定部26は、送信電力候補を決定すると、この送信電力候補とメモリ253に保持された送信電力のターゲット値との比較を行う(ステップ322)。送信電力候補がターゲット値以上である場合には(ステップ323)、送信電力候補を送信電力として決定し(ステップ265)、決定された送信電力を制御部25に出力し、制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。送信電力候補がターゲット値に満たない場合には、制御部25へ周波数変更要求を出力し、制御部25は周波数を変更して(ステップ31)、ステップ281以降の処理を繰り返し実行する。
キャリア検出部111は、無線通信システムA送受信部281から入力された上りフレームの信号送信タイミングに合わせて(ステップ53)、無線通信システム1に属する無線端末局6が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値との比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合に、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報とを出力する。伝送方式決定部161は、報知情報を送信する伝送方式を決定し、送受信部24に決定した伝送方式と送信開始信号とを出力する(ステップ171)。例えば、報知情報の伝送方式にはBPSK変調方式等の受信成功確率が高い方式を選択することができる。
送受信部24は、報知情報の送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ266)、報知情報の送信タイミングであれば、制御部25から入力された送信電力を記載した報知情報を、同じく制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせて送信を行う(ステップ267)。報知情報の送信タイミングでなければ、ステップ53以降の処理を繰り返し実行する。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ53以降の処理を繰り返し実行する。
第7の実施の形態の第2の通信動作においては、基地局無線通信装置7が報知情報を送信する場合について説明したが、基地局無線通信装置7が報知情報以外のデータを送信する場合にも、前述の図35に示すフローチャートに従って求められた送信電力を用いることができる。この場合、送信するデータの伝送方式は、伝送方式決定部161において、例えば図18に示すフローチャートに従って決定される。
このように、第7の実施の形態に係る基地局無線通信装置7が無線通信システム1に属する無線基地局5と無線通信を行い、送信電力の調整により無線基地局5と通信不能になる送信電力に基づき基地局無線通信装置7の送信電力候補を計算し、この送信電力候補とターゲット値とを比較し、送信電力候補がターゲット値に満たない場合には周波数チャネルを変更することにより、ターゲット値以上となるような送信電力を抽出することができ、無線通信システム2の通信範囲に関する要求を満たす無線通信を行うことができる。
(第8の実施の形態)
本発明の第8の実施の形態は、前述の図34に示す第7の実施の形態に係る無線通信システム及び無線通信装置の構成並びに通信動作の変形例を説明するものである。
[無線通信装置の構成]
図36に示すように、第8の実施の形態に係る、無線通信システム2を構築する基地局無線通信装置7(前述の図2参照。)は、第7の実施の形態に係る基地局無線通信装置7の無線通信システムA送受信部281に代えてリコンフィギュラブル送受信部301を備え、更にトラフィック量管理部302を備えている。リコンフィギュラブル送受信部301は、例えばリコンフィギュラブルプロセッサ、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programable gate array)等から構成されている。また、制御部25は、周波数選択処理を実行することができ、基地局無線通信装置7が周波数を共用するターゲットの無線通信システムの選択等の制御を行う。
なお、メモリ253には、無線通信システム2以外の無線通信システム1、無線通信システムC、無線通信システムD等の送受信処理の内容に関する情報及び基地局無線通信装置7の送信電力のターゲット値が予め格納されている。無線通信システム2以外の無線通信システム1、無線通信システムC、無線通信システムD等の送受信処理の内容に関する情報とは、例えば無線通信システム1、無線通信システムC、無線通信システムDの送受信処理を行うソフトウエア情報、ハードウエアの回路情報等を含む情報である。
[無線通信システム及び無線通信装置の通信動作]
図37に、前述の図36に示す第8の実施の形態に係る基地局無線通信装置7が無線通信システム2の報知情報を送信する通信動作を行う一例のフローチャートを示す。基地局無線通信装置7の制御部25は、無線通信システム2が周波数を共用するターゲットの無線通信システムを選択し、メモリ253から選択された無線通信システムの送受信処理の内容に関する情報をリコンフィギュラブル送受信部301にダウンロードする(ステップ311)。続いて、ターゲットの無線通信システムに割り当てられた複数の周波数チャネルの中から、基地局無線通信装置7が動作する周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数をリコンフィギュラブル送受信部301に出力する。リコンフィギュラブル送受信部301は、制御部25から入力された周波数チャネルで送信電力を最大に設定し(ステップ291)、ターゲットの無線通信システムの無線基地局へ接続要求信号を送信する(ステップ292)。ターゲットの無線通信システムの無線基地局との間において接続が確立されると(ステップ293)、ターゲットの無線通信システムの無線基地局とのデータの送受信を行う(ステップ294)。データの送受信が成功したか否かを判定し(ステップ295)、データの送受信が成功すれば送信電力を一定のステップ(α)だけ小さく設定し、ステップ294以降の処理を繰り返し実行する。データの送受信が失敗すれば、その時点において設定されている送信電力を送信電力決定部26に出力し、送信電力決定部26は、無線通信システムA送受信部281から入力された送信電力からマージンを差し引いた値を、基地局無線通信装置7の送信電力候補とする。
例えば、リコンフィギュラブル送受信部301は、初めに送信電力を30[dBm]の最大値に設定し、ターゲットの無線通信システムの無線基地局との間において接続を確立した後、データの送受信を行う。データ送受信が成功した場合の送信電力を下げるステップ幅を5[dBm]とすると、30[dBm]の送信電力によりデータの送受信が成功した場合には、次に25[dBm]においてデータの送受信を行う。25[dBm]の送信電力によってもデータの送受信が成功した場合には、次に20[dBm]においてデータの送受信を行う。20[dBm]の送信電力においてデータの送受信が失敗した場合には、マージンの値を10[dBm]とすると、20[dBm]から10[dBm]を差し引いた10[dBm]を基地局無線通信装置7の送信電力候補とする。送信電力決定部26は、送信電力候補を決定すると、この送信電力候補とメモリ253に保持された送信電力のターゲット値との比較を行う(ステップ322)。送信電力候補がターゲット値以上である場合には(ステップ323)、送信電力候補を送信電力として決定し(ステップ265)、決定された送信電力を制御部25に出力し、制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。送信電力候補がターゲット値に満たない場合には、制御部25へ周波数変更要求を出力し、制御部25は周波数を変更して(ステップ31)、ステップ281以降の処理を繰り返し実行する。
キャリア検出部111は、リコンフィギュラブル送受信部301から入力された上りフレームの信号送信タイミングに合わせて(ステップ53)、ターゲットの無線通信システムの無線端末局が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値との比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合に、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報を出力する。伝送方式決定部161は、報知情報或いはデータを送信する伝送方式を決定し、送受信部24に決定された伝送方式と送信開始信号とを出力する(ステップ171)。例えば、報知情報の伝送方式にはBPSK変調方式等の受信成功確率が高い方式を選択することができる。データの伝送方式は、前述の図18に示すようなフローチャートに基づいて選択することができる。
送受信部24は、報知情報の送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ266)、報知情報の送信タイミングであれば、制御部25から入力された送信電力を記載した報知情報を、同じく制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせて報知情報の送信を行う(ステップ267)。報知情報の送信タイミングでなければ、データの送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ312)、データの送信タイミングであれば、制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせてデータの送信を行う(ステップ313)。
トラフィック量管理部302は、データの送受信中に無線通信システム2のトラフィック量を測定し(ステップ314)、このトラフィック量と予め決められた閾値とを比較して(ステップ315)、測定されたトラフィック量が閾値を上回ったと判断した場合は、ターゲットシステム変更要求を記載した報知情報を生成する(ステップ316)。ターゲットシステム変更要求を記載した報知情報を送信済みであるか否かを判定し(ステップ317)、送信済みの場合は無線通信システム2が周波数を共用するターゲットの無線通信システムを変更して(ステップ311)、ステップ31以降の処理を繰り返し実行する。ターゲットシステム変更要求を記載した報知情報を送信していない場合は、ステップ53以降の処理を繰り返し実行し、ターゲットシステム変更要求を記載した報知情報の送信を行う。トラフィック量は、例えば平均スループット等であり、閾値として保持する平均スループットを30[Mbps]とすると、トラフィック量管理部302が測定したスループットが30[Mbps]を越えた場合にターゲットの無線通信システムを変更する。ステップ312において、データの送信タイミングでなければ、ステップ53以降の処理を繰り返し実行する。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求なければステップ53以降の処理を繰り返し実行する。
第8の実施の形態に係るフローチャートの処理は、例えば初めに基地局無線通信装置7が周波数を共用するターゲットの無線通信システムとして周波数チャネルの帯域幅が300[kHz]の無線通信システム1を選択していたが、無線通信システム2のトラフィック量が閾値を越えたため、周波数を共用するターゲットの無線通信システムとして周波数チャネルの帯域幅が5[MHz]の無線通信システムCに変更する、等の処理である。
このように、第8の実施の形態に係る基地局無線通信装置7は送受信処理内容の変更が可能なリコンフィギュラブル送受信部を備えることにより、無線通信システム2におけるトラフィック量が増加した場合でも、周波数を共用するターゲットの無線通信システムをより広帯域な無線通信システムに変更することができ、無線通信システム2における送信要求を満足することができる。
(第9の実施の形態)
本発明の第9の実施の形態は、前述の図21に示す第5の実施の形態に係る無線通信システム及び無線通信装置特に端末局無線通信装置8の構成並びに通信動作の変形例を説明するものである。
[無線通信装置の第1の構成]
図38に示すように、第9の実施の形態に係る、無線通信システム2を構築する端末局無線通信装置8(前述の図2参照。)は、第5の実施の形態に係る無線通信装置4において、更に受信電力測定部251、報知情報受信部252、メモリ253及びタイマ321を備えている。
[無線通信システム及び無線通信装置の第1の通信動作]
図39に、前述の図38に示す第9の実施の形態に係る端末局無線通信装置8が無線通信システム2のデータを送信する通信動作を行う一例のフローチャートを示す。端末局無線通信装置8の制御部25は、この端末局無線通信装置8の周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数を同期部23と送受信部24とキャリア検出部111とに出力する。送受信部24は、選択された周波数において基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信待ち受けする最大の時間をタイマ321に設定し、報知情報Bの受信待ち受けの最大時間以内に基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信するか否かを判断する(ステップ331)。
報知情報Bの受信待ち受けの最大時間以内に基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信した場合は、報知情報Bを復号して報知情報Bに記載された送信電力の値を抽出する(ステップ333)。抽出した送信電力の値を送信電力候補Bに設定し(ステップ334)、送信電力決定部26へ出力する。ステップ331において、報知情報Bの受信待ち受けの最大時間以内に基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信しなかった場合は、無線通信システム1のすべての周波数チャネルをスキャンしたか否かを判定し(ステップ332)、無線通信システム1のすべての周波数チャネルをスキャンしていない場合は、周波数を再選択し(ステップ31)、ステップ331以降の処理を繰り返し実行する。ステップ332において、無線通信システム1のすべての周波数チャネルをスキャンした場合は、終了する。
同期部23は、無線基地局5が送信する報知情報に同期を合わせ(ステップ261)、同期が確立されると報知情報のタイミング情報と受信信号を受信電力測定部251に出力する(ステップ262)。また、下りフレームに対する上りフレームの送信タイミング情報が既知である場合には、上りフレームの送信タイミング情報をキャリア検出部111に出力する。受信電力測定部251は、同期部23から入力されたタイミング情報と報知情報とに基づき、報知情報の受信電力を測定する(ステップ263)。ここで、測定された報知情報の受信電力をRm[dBm]とする。受信電力測定部251は、測定された受信電力を送信電力決定部26に出力するとともに、同期部23から入力された報知情報を報知情報受信部252に出力する。報知情報受信部252は報知情報を復調して、報知情報に記載されたこの報知情報の送信電力を抽出し(ステップ264)、送信電力決定部26に出力する。また、報知情報に上りフレームの送信タイミング情報が記載されている場合には、当該上りフレームの送信タイミング情報をキャリア検出部111に出力する。
ここで、報知情報から抽出した報知情報の送信電力をRd[dBm]とする。送信電力決定部26は、受信電力測定部251から入力された報知情報の受信電力Rm[dBm]、報知情報受信部252から入力された報知情報の受信電力Rd[dBm]、メモリ253に保持されている無線基地局5の受信感度に関する情報S[dBm]、同じくメモリ253に保持されているマージンM[dBm]から、例えば下記(7)式により送信電力候補A、Pc[dBm]を決定する(ステップ265)。
Pc=Rd−Rm+S−M … (7)
例えば、受信電力測定部251から入力された報知情報の受信電力Rmが−70[dBm]、報知情報受信部252から入力された報知情報の送信電力Rdが40[dBm]、メモリ253に保持されている無線基地局5の受信感度に関する情報Sが−90[dBm]、同じくメモリ253に保持されているマージンMが10[dBm]である場合、送信電力候補A、Pc[dBm]は下記(8)式の通り求められる。
Pc=40−(−70)+(−90)−10=10[dBm] … (8)
送信電力決定部26は、送信電力候補Aを決定すると、決定された送信電力候補Aと送受信部24から入力された送信電力候補Bとを比較し(ステップ336)、送信電力候補Bが送信電力候補Aよりも小さい場合には、送信電力候補Bを送信電力に設定する(ステップ337)。送信電力候補Bが送信電力候補A以上であれば、ステップ332以降の処理を繰り返し実行する。送信電力決定部26は、決定された送信電力を制御部25に出力し、制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。
キャリア検出部111は、同期部23或いは報知情報受信部252から入力された上りフレームの信号送信タイミングに合わせて(ステップ53)、無線通信システム1に属する無線端末局6が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値の比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合に、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報とを出力する。伝送方式決定部161は、接続要求或はデータを送信する伝送方式を決定し、送受信部24に決定された伝送方式と送信開始信号とを出力する(ステップ171)。例えば、接続要求の伝送方式にはBPSK変調方式等の受信成功確率が高い方式を選択することができ、データの伝送方式は前述の図18に示すようなフローチャートに基づいて選択することができる。
送受信部24は、基地局無線通信装置7と接続確立済みであるか否かを判定し(ステップ338)、接続確立済みであれば、データの送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ312)、データの送信タイミングであれば、制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせてデータの送信を行う(ステップ339)。データの送信タイミングでなければ、ステップ53以降の処理を繰り返し実行する。ステップ338において、基地局無線通信装置7との接続が確立されていなければ、制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせて接続要求の送信を行う(ステップ340)。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ53以降の処理を繰り返し実行する。
このように、第9の実施の形態において、端末局無線通信装置8は、基地局無線通信装置7が送信する報知情報を受信し、この報知情報に記載された送信電力の値を第1の送信電力候補とし、無線基地局5が送信する報知情報を受信し、この報知情報に記載された送信電力と報知情報の受信電力と無線基地局5の受信感度に関する情報とマージンとに基づいて計算した値を第2の送信電力候補とし、第1の送信電力候補と第2の送信電力候補とを比較して、第1の送信電力候補が第2の送信電力候補よりも小さい場合に、基地局無線通信装置7との信号の送受信を行うことにより、無線基地局5の信号の送受信に干渉を与えることなく、基地局無線通信装置7との間において信号の送受信を行うことができる。
[無線通信システム及び無線通信装置の第2の通信動作]
前述の第1の通信動作において、端末局無線通信装置8は、無線基地局5が送信する報知情報を受信して、報知情報に記載されたこの報知情報の送信電力に基づき端末局無線通信装置8が送信するデータ或いは接続要求信号の送信電力を決定したが、無線基地局5が送信する報知情報に送信電力に関する情報が記載されていない場合には、予めメモリに保持された無線基地局5の送信電力に関する情報に基づき端末局無線通信装置8が送信するデータ或いは接続要求信号の送信電力を決定することができる。
図40に、前述の図38に示す第9の実施の形態に係る端末局無線通信装置8が無線通信システム2のデータを送信する通信動作を行う一例のフローチャートを示す。端末局無線通信装置8の制御部25は、端末局無線通信装置8の周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数を同期部23と送受信部24とキャリア検出部111とに出力する。送受信部24は、選択された周波数において基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信待ち受けする最大の時間をタイマ321に設定し、報知情報Bの受信待ち受けの最大時間以内に基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信するか否かを判断する(ステップ331)。報知情報Bの受信待ち受けの最大時間以内に基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信した場合は、報知情報Bを復号して報知情報Bに記載された送信電力の値を抽出する(ステップ333)。抽出された送信電力の値を送信電力候補Bに設定し(ステップ334)、送信電力決定部26へ出力する。ステップ331において、報知情報Bの受信待ち受けの最大時間以内に基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信しなかった場合は、無線通信システム1のすべての周波数チャネルをスキャンしたか否かを判定し(ステップ332)、無線通信システム1のすべての周波数チャネルをスキャンしていない場合は、周波数を再選択し(ステップ31)、ステップ331以降の処理を繰り返し実行する。ステップ332において、無線通信システムA1のすべての周波数チャネルをスキャンした場合は終了する。
同期部23は、無線基地局5が送信する報知情報に同期を合わせ(ステップ261)、同期が確立されると報知情報のタイミング情報と受信信号とを受信電力測定部251に出力する(ステップ262)。また、下りフレームに対する上りフレームの送信タイミング情報が既知である場合には、上りフレームの送信タイミング情報をキャリア検出部111に出力する。受信電力測定部251は、同期部23から入力されたタイミング情報と報知情報とに基づき、報知情報の受信電力を測定する(ステップ263)。
ここで、測定された報知情報の受信電力をRm[dBm]とする。受信電力測定部251は、測定された受信電力を送信電力決定部26に出力するとともに、同期部23から入力された報知情報を報知情報受信部252に出力する。報知情報受信部252は報知情報を復調して、報知情報に上りフレームの送信タイミング情報が記載されている場合には、この上りフレームの送信タイミング情報をキャリア検出部111に出力する。送信電力決定部26は、受信電力測定部251から入力された報知情報の受信電力Rm[dBm]、メモリ253に保持されている無線基地局5の送信電力Rr[dBm]、メモリ253に保持している無線基地局5の受信感度に関する情報S[dBm]、同じくメモリ253に保持されているマージンM[dBm]から、例えば下記(9)式により送信電力候補A、Pc[dBm]を決定する(ステップ265)。
Pc=Rr−Rm+S−M … (9)
例えば、受信電力測定部251から入力された報知情報の受信電力Rmが−70[dBm]、報知情報受信部252から入力された報知情報の送信電力Rdが40[dBm]、メモリ253に保持されている無線基地局5の受信感度に関する情報Sが−90[dBm]、同じくメモリ253に保持されているマージンMが10[dBm]である場合、送信電力候補A、Pc[dBm]は下記(10)式の通り求められる。
Pc=40−(−70)+(−90)−10=10[dBm] … (10)
送信電力決定部26は、送信電力候補Aを決定すると、決定された送信電力候補Aと送受信部24から入力された送信電力候補Bとを比較し(ステップ336)、送信電力候補Bが送信電力候補Aよりも小さい場合には、送信電力候補Bを送信電力に設定する(ステップ337)。送信電力候補Bが送信電力候補A以上であれば、ステップ332以降の処理を繰り返し実行する。送信電力決定部26は、決定された送信電力を制御部25に出力し、制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。キャリア検出部111は、同期部23或いは報知情報受信部252から入力された上りフレームの信号送信タイミングに合わせて(ステップ53)、無線通信システム1に属する無線端末局6が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値との比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合に、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報とを出力する。
伝送方式決定部161は、接続要求或いはデータを送信する伝送方式を決定し、送受信部24に決定された伝送方式と送信開始信号とを出力する(ステップ171)。例えば、接続要求の伝送方式にはBPSK変調方式等の受信成功確率が高い方式を選択することができ、データの伝送方式は前述の図18に示すようなフローチャートに基づいて選択することができる。
送受信部24は、基地局無線通信装置7と接続確立済みであるか否かを判定し(ステップ338)、接続確立済みであれば、データの送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ312)、データの送信タイミングであれば、制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせてデータの送信を行う(ステップ339)。データの送信タイミングでなければ、ステップ53以降の処理を繰り返し実行する。ステップ338において、基地局無線通信装置7との間において接続が確立されていなければ、制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせて接続要求の送信を行う(ステップ340)。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ53以降の処理を繰り返し実行する。
このように、第9の実施の形態において、端末局無線通信装置8は、基地局無線通信装置7が送信する報知情報を受信し、この報知情報に記載された送信電力の値を第1の送信電力候補とし、無線基地局5が送信する報知情報の受信電力を測定し、予めメモリに保持された無線基地局5の送信電力と報知情報の受信電力と無線基地局5の受信感度に関する情報とマージンとに基づき計算した値を第2の送信電力候補とし、第1の送信電力候補と第2の送信電力候補とを比較して、第1の送信電力候補が第2の送信電力候補よりも小さい場合に、基地局無線通信装置7との信号の送受信を行うことにより、無線基地局5の信号の送受信に干渉を与えることなく、基地局無線通信装置7と信号の送受信を行うことができる。
[無線通信装置の第2の構成]
前述の図38に示す端末局無線通信装置8の変形例を説明する。図41に示すように、無線通信システム2に属する端末局無線通信装置8は、第9の実施の形態の第1の構成を有する端末局無線通信装置8の同期部23、受信電力測定部251及び報知情報受信部252に代えて、無線通信システムA送受信部281を備えている。
[無線通信システム及び無線通信装置の第3の通信動作]
図42に、前述の図41に示す第9の実施の形態に係る端末局無線通信装置8が無線通信システム2のデータを送信する通信動作を行う一例のフローチャートを示す。端末局無線通信装置8の制御部25は、端末局無線通信装置8の周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数を無線通信システムA送受信部281と送受信部24とに出力する。送受信部24は、選択された周波数において基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信待ち受けする最大の時間をタイマ321に設定し、報知情報Bの受信待ち受けの最大時間以内に基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信するか否かを判断する(ステップ331)。報知情報Bの受信待ち受けの最大時間以内に基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信した場合は、報知情報Bを復号して報知情報Bに記載された送信電力の値を抽出する(ステップ333)。抽出した送信電力の値を送信電力候補Bに設定し(ステップ334)、送信電力決定部26へ出力する。ステップ331において、報知情報Bの受信待ち受けの最大時間以内に基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信しなかった場合は、無線通信システム1のすべての周波数チャネルをスキャンしたか否かを判定し(ステップ332)、無線通信システム1のすべての周波数チャネルをスキャンしていない場合は、周波数を再選択し(ステップ31)、ステップ331以降の処理を繰り返し実行する。ステップ332において、無線通信システム1のすべての周波数チャネルをスキャンした場合は終了する。
無線通信システムA送受信部281は、制御部25から入力された周波数チャネルで送信電力を最大に設定し(ステップ291)、無線基地局5へ接続要求信号を送信する(ステップ292)。無線基地局5との接続が確立されると(ステップ293)、無線基地局5とのデータの送受信を行う(ステップ294)。データの送受信が成功したか否かを判定し(ステップ295)、データの送受信が成功すれば送信電力を一定のステップ(α)だけ小さく設定し、ステップ294以降の処理を繰り返し実行する。データの送受信が失敗すれば、その時点において設定されている送信電力を送信電力決定部26に出力し、送信電力決定部26は、無線通信システムA送受信部281から入力された送信電力からマージンを差し引いた値を、基地局無線通信装置7の送信電力候補Aとする。
例えば、無線通信システムA送受信部281は、初めに送信電力を30[dBm]の最大値に設定し、無線基地局5との接続を確立した後、データの送受信を行う。データ送受信が成功した場合の送信電力を下げるステップ幅を5[dBm]とすると、30[dBm]の送信電力によりデータの送受信が成功した場合には、次に25[dBm]においてデータの送受信を行う。25[dBm]の送信電力によってもデータの送受信が成功した場合には、次に20[dBm]においてデータの送受信を行う。20[dBm]の送信電力においてデータの送受信が失敗した場合には、マージンの値を10[dBm]とすると、20[dBm]から10[dBm]を差し引いた10[dBm]を基地局無線通信装置7の送信電力候補Aとする。
送信電力決定部26は、送信電力候補Aを決定すると、決定された送信電力候補Aと送受信部24から入力された送信電力候補Bとを比較し(ステップ336)、送信電力候補Bが送信電力候補Aよりも小さい場合には、送信電力候補Bを送信電力に設定する(ステップ337)。送信電力候補Bが送信電力候補A以上であれば、ステップ332以降の処理を繰り返し実行する。送信電力決定部26は、決定された送信電力を制御部25に出力し、制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。
キャリア検出部111は、同期部23或いは報知情報受信部252から入力された上りフレームの信号送信タイミングに合わせて(ステップ53)、無線通信システム1に属する無線端末局6が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値との比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合に、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報とを出力する。伝送方式決定部161は、接続要求或いはデータを送信する伝送方式を決定し、送受信部24に決定された伝送方式と送信開始信号とを出力する(ステップ171)。例えば、接続要求の伝送方式にはBPSK変調方式等の受信成功確率が高い方式を選択することができ、データの伝送方式は前述の図18に示すようなフローチャートに基づいて選択することができる。
送受信部24は、基地局無線通信装置7と接続確立済みであるか否かを判定し(ステップ338)、接続確立済みであれば、データの送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ312)、データの送信タイミングであれば、制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせてデータの送信を行う(ステップ339)。データの送信タイミングでなければ、ステップ53以降の処理を繰り返し実行する。
ステップ338において、基地局無線通信装置7との接続が確立されていなければ、制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせて接続要求の送信を行う(ステップ340)。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ53以降の処理を繰り返す。
このように、第9の実施の形態において、端末局無線通信装置8は、基地局無線通信装置7が送信する報知情報を受信し、この報知情報に記載された送信電力の値を第1の送信電力候補とし、端末局無線通信装置8が無線通信システム1に属する無線端末局6として無線基地局5と無線通信を行い、送信電力の調整により無線基地局5と通信不能となる送信電力に基づき端末局無線通信装置8の第2の送信電力候補を計算し、第1の送信電力候補と第2の送信電力候補とを比較して、第1の送信電力候補が第2の送信電力候補よりも小さい場合に、基地局無線通信装置7との信号の送受信を行うことにより、無線基地局5の信号の送受信に干渉を与えることなく、基地局無線通信装置7と信号の送受信を行うことができる。
(第10の実施の形態)
本発明の第10の実施の形態は、前述の第9の実施の形態に係る無線通信システム及び無線通信装置特に端末局無線通信装置8の構成並びに通信動作の変形例を説明するものである。
[無線通信装置の構成]
図43に示すように、第10の実施の形態に係る、無線通信システム2を構築する端末局無線通信装置8は、前述の図41に示す第9の実施の形態に係る端末局無線通信装置8の無線通信システムA送受信部281に代えてリコンフィギュラブル送受信部301を備えている。リコンフィギュラブル送受信部301は、例えばリコンフィギュラブルプロセッサ、DSP、FPGA等から構成されている。
また、制御部25は、周波数選択処理を含め、端末局無線通信装置8が周波数を共用するターゲットの無線通信システムの選択等の制御を行うことができる。なお、メモリ253には、無線通信システム2以外の無線通信システム1、無線通信システムC、無線通信システムD等の送受信処理の内容に関する情報が予め格納されている。無線通信システム2以外の無線通信システム1、無線通信システムC、無線通信システムD等の送受信処理の内容に関する情報とは、例えば、無線通信システム1、無線通信システムC、無線通信システムDの送受信処理を行うソフトウエア、ハードウエアの回路情報等の情報である。
[無線通信システム及び無線通信装置の通信動作]
図44に、前述の図43に示す第10の実施の形態に係る端末局無線通信装置8が無線通信システム2の基地局無線通信装置7との間において信号を送受信する通信動作を行う一例のフローチャートを示す。端末局無線通信装置8の制御部25は、無線通信システム2が周波数を共用するターゲットの無線通信システムを選択して(ステップ311)、ターゲットの無線通信システムに割り当てられた複数の周波数チャネルの中から、端末局無線通信装置8が動作する周波数を選択し(ステップ31)、選択された周波数をリコンフィギュラブル送受信部301と送受信部24とに出力する。送受信部24は、選択された周波数において基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信待ち受けする最大の時間をタイマ321に設定し、報知情報Bの受信待ち受けの最大時間以内に基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信するか否かを判断する(ステップ331)。報知情報Bの受信待ち受けの最大時間以内に基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信した場合は、報知情報Bを復号して報知情報Bに記載された送信電力の値を抽出する(ステップ333)。抽出した送信電力の値を送信電力候補Bに設定し(ステップ334)、送信電力決定部26へ出力する。
また、制御部25は、メモリ253から選択した無線通信システムの送受信処理の内容に関する情報をリコンフィギュラブル送受信部301にダウンロードする(ステップ352)。ステップ331において、報知情報Bの受信待ち受けの最大時間以内に基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信しなかった場合は、ターゲットの無線通信システムのすべての周波数チャネルをスキャンしたか否かを判定し(ステップ332)、ターゲットの無線通信システムのすべての周波数チャネルをスキャンしていない場合は、周波数を再選択し(ステップ31)、ステップ331以降の処理を繰り返す。ステップ332において、ターゲットの無線通信システムのすべての周波数チャネルをスキャンした場合は、すべてのターゲット無線通信システムについてスキャンを終了したか否かを判定し(ステップ351)、すべてのターゲット無線通信システムについてスキャンを終了していない場合は、制御部25がターゲットの無線通信システムを変更して(ステップ311)、ステップ31以降の処理を繰り返し実行する。すべてのターゲット無線通信システムについてスキャンを終了した場合は終了する。
リコンフィギュラブル送受信部301は、制御部25から入力された周波数チャネルにおいて送信電力を最大に設定し(ステップ291)、ターゲットの無線通信システムの無線基地局へ接続要求信号を送信する(ステップ292)。ターゲットの無線通信システムの無線基地局との間において接続が確立されると(ステップ293)、ターゲットの無線通信システムの無線基地局とのデータの送受信を行う(ステップ294)。データの送受信が成功したか否かを判定し(ステップ295)、データの送受信が成功すれば送信電力を一定のステップ(α)だけ小さく設定し、ステップ294以降の処理を繰り返し実行する。データの送受信が失敗すれば、その時点において設定されている送信電力を送信電力決定部26に出力し、送信電力決定部26は、リコンフィギュラブル送受信部301から入力された送信電力からマージンを差し引いた値を基地局無線通信装置7の送信電力候補Aとする。
例えば、リコンフィギュラブル送受信部301は、初めに送信電力を30[dBm]の最大値に設定し、ターゲットの無線通信システムの無線基地局との接続を確立した後、データの送受信を行う。データ送受信が成功した場合の送信電力を下げるステップ幅を5[dBm]とすると、30[dBm]の送信電力によりデータの送受信が成功した場合には、次に25[dBm]でデータの送受信を行う。25[dBm]の送信電力によってもデータの送受信が成功した場合には、次に20[dBm]においてデータの送受信を行う。20[dBm]の送信電力においてデータの送受信が失敗した場合には、マージンの値を10[dBm]とすると、20[dBm]から10[dBm]を差し引いた10[dBm]を基地局無線通信装置7の送信電力候補Aとする。
送信電力決定部26は、送信電力候補Aを決定すると、決定された送信電力候補Aと送受信部24から入力された送信電力候補Bとを比較し(ステップ336)、送信電力候補Bが送信電力候補Aよりも小さい場合には、送信電力候補Bを送信電力に設定する(ステップ337)。送信電力候補Bが送信電力候補A以上であれば、ステップ332以降の処理を繰り返し実行する。送信電力決定部26は、決定された送信電力を制御部25に出力し、制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。
キャリア検出部111は、同期部23或いは報知情報受信部252から入力された上りフレームの信号送信タイミングに合わせて(ステップ53)、ターゲットの無線通信システムに属する無線端末局が連続して信号の送信を行う期間に対して短い期間のキャリア検出を行う(ステップ121)。キャリア検出部111は、キャリア検出結果と予め決められた閾値との比較を行い(ステップ122)、検出結果が予め決められた閾値以下であると判断した場合に、伝送方式決定部161に検出結果と送信開始タイミング情報を出力する。
伝送方式決定部161は、接続要求或いはデータを送信する伝送方式を決定し、送受信部24に決定された伝送方式と送信開始信号とを出力する(ステップ171)。例えば、接続要求の伝送方式にはBPSK変調方式等の受信成功確率が高い方式を選択することができ、データの伝送方式は前述の図18に示すようなフローチャートに基づいて選択することができる。
送受信部24は、基地局無線通信装置7と接続確立済みであるか否かを判定し(ステップ338)、接続確立済みであれば、データの送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ312)、データの送信タイミングであれば、制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせてデータの送信を行う(ステップ339)。データの送信タイミングでなければ、基地局無線通信装置7が送信する報知情報Bを受信したか否かを判定し(ステップ352)、報知情報Bを受信した場合は、報知情報Bにターゲットシステムの変更要求が含まれているか否かを判定する(ステップ353)。報知情報Bにターゲットシステムの変更要求が含まれている場合は、制御部25がメモリ253から変更先のターゲット無線通信システムの送受信処理の内容に関する情報をリコンフィギュラブル送受信部301にダウンロードし(ステップ354)、ステップ333以降の処理を繰り返し実行する。報知情報Bにターゲットシステムの変更要求が含まれていない場合は、ステップ53以降の処理を繰り返し実行する。
ステップ338において、基地局無線通信装置7との接続が確立されていなければ、制御部25から入力された送信電力を用いて、伝送方式決定部161から入力された伝送方式により、同じく伝送方式決定部161から入力された送信開始信号に合わせて接続要求の送信を行う(ステップ340)。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ53以降の処理を繰り返し実行する。
第10の実施の形態に係る通信動作は、例えば初めに基地局無線通信装置7が周波数を共用するターゲットの無線通信システムとして周波数チャネルの帯域幅が300[kHz]の無線通信システム1を選択していたが、無線通信システム2のトラフィック量が閾値を越えたため、周波数を共用するターゲットの無線通信システムとして周波数チャネルの帯域幅が5[MHz]の無線通信システムCに変更することを判断し、この変更要求を受信した端末局無線通信装置8もターゲットの無線通信システムを無線通信システムCに変更する、等の通信動作である。
このように、第10の実施の形態において、端末局無線通信装置8が送受信処理内容の変更が可能なリコンフィギュラブル送受信部を備えることにより、無線通信システム2におけるトラフィック量が増加した場合でも、周波数を共用するターゲットとする無線通信システムをより広帯域な無線通信システムに変更することにより、無線通信システム2における送信要求を満足することができる。
(第11の実施の形態)
本発明の第11の実施の形態は、前述の図4、図11、図16、図21にそれぞれ示す無線通信装置4、図24、図27、図29、図32、図34、図36にそれぞれ示す基地局無線通信装置7、図38、図41、図43にそれぞれ示す端末局無線通信装置8の通信動作の変形例を説明するものである。必要に応じて、これらの無線通信装置4、基地局無線通信装置7及び端末局無線通信装置8を「無線通信装置4」と総称して説明する。
[無線通信システム及び無線通信装置の通信動作]
図45に、前述の実施の形態に係る無線通信装置4の通信動作を行う一例のフローチャートを示す。無線通信装置4は、送信する信号がユニキャスト送信か否かを判定する(ステップ361)。ユニキャスト送信であれば、伝送方式を決定し(ステップ362)、送信するパケット長(1つのパケットを連続して送信する時間)が、周波数を共用する無線通信システム1の、上りスロット時間或いは上りフレーム時間からIFS(inter frame space)時間とAck(acknowledgement)パケットのパケット長を引いた時間以下か否かを判定する(ステップ363)。ここで、IFS時間は、例えば直前に受信したパケットの復号遅延時間と、次に送信するパケットを生成するための時間との合計である。
送信するパケット長が、周波数を共用する無線通信システム1の、上りスロット時間或いは上りフレーム時間からIFS時間とAckパケットのパケット長を引いた時間以下であれば、パケットを送信する(ステップ366)。送信するパケット長が、周波数を共用する無線通信システム1の、上りスロット時間或いは上りフレーム時間からIFS時間とAckパケットのパケット長を引いた時間よりも長ければ、伝送方式を変更又は送信する情報ビット数を削減して(ステップ362)、ステップ363以降の処理を繰り返し実行する。
ステップ361において、無線通信装置4が送信する信号がユニキャスト送信でなければ、伝送方式を決定し(ステップ364)、送信するパケット長が、周波数を共用する無線通信システム1の、上りスロット時間或いは上りフレーム時間以下か否かを判定する(ステップ365)。ここで、ユニキャスト送信ではない場合とは、基地局無線通信装置7に接続しているすべての無線通信装置4宛てにパケットを送信するブロードキャスト送信や、基地局無線通信装置7に接続している無線通信装置4の中の複数の無線通信装置4にパケットを送信するマルチキャスト送信等の場合である。
ステップ365において、送信するパケット長が、周波数を共用する無線通信システム1の、上りスロット時間或いは上りフレーム時間以下であれば、パケットを送信する(ステップ366)。送信するパケット長が、周波数を共用する無線通信システム1の、上りスロット時間或いは上りフレーム時間よりも長ければ、伝送方式を変更又は送信する情報ビット数を削減して(ステップ364)、ステップ363以降の処理を繰り返し実行する。
[TDMA方式及びTDD方式を採用した例]
ここで、無線通信システム1に多元接続方式としてTDMA方式を採用し、かつ複信方式としてTDD方式を採用する場合において、無線通信システム1に属する無線基地局5及び無線端末局6の送信シーケンス61と、無線通信システム2に属する基地局無線通信装置7の送受信シーケンス371及び端末局無線通信装置8の送受信シーケンス372の一例を示すタイミングを図46に示す。ここでは、無線通信システム1に属する3台の無線端末局6がTDMA方式において接続されている例を示す。
無線通信システム1はTDD方式を採用しているので、無線通信システム1の送信シーケンス61において、無線基地局5から無線端末局6へ信号が送信される下りフレーム63と、無線端末局6から無線基地局5へ信号が送信される上りフレーム64とが交互に繰り返されている。また、無線通信システム1はTDMA方式を採用しているので、下りフレーム63がユーザスロット65、66、67として3台の無線端末局6に時間分割において割り当てられている。上りフレーム64はユーザスロット68、69、70として3台の無線端末局6に時間分割において割り当てられている。
無線通信システム2に属する基地局無線通信装置7は、例えば前述の図25に示すフローチャートに従って決定された送信電力を用い、端末局無線通信装置8は、例えば図39に示すフローチャートに従って決定された送信電力を用いる。上りフレーム64において3台の無線端末局6のそれぞれが無線基地局5へ連続して信号の送信を行う開始タイミングからスロット68、69、70の期間に対して短い時間379のキャリア検出を行う。ここでは、すべてのキャリア検出結果が、予め決められた閾値以下であるとする。従って、スロット373においては、基地局無線通信装置7がスロット長68を越えない長さのBroadcastパケット380を送信し、端末局無線通信装置8がこれを受信する(381)。スロット374においては、基地局無線通信装置7がスロット長69を越えない長さのMulticastパケット382を送信し、端末局無線通信装置8がこれを受信する(383)。スロット374においては、基地局無線通信装置7がスロット長70からIFS期間とAck送信時間とを引いた期間を越えない長さのDataパケット384を送信し、端末局無線通信装置8がこれを受信し(385)、IFS時間386が経過した後、Ackパケット387を基地局無線通信装置7へ送信し、基地局無線通信装置7がこれを受信する(388)。
次の上りフレーム64のスロット376、377、378のそれぞれにおいて、端末局無線通信装置8がスロット長68、69、70のそれぞれからIFS期間とAck送信時間とを引いた期間を越えない長さのDataパケット389、394、399のそれぞれを送信する。基地局無線通信装置7はこれを受信し(390、395、400)、IFS時間391、396、401のそれぞれが経過した後、Ackパケット392、397、402のそれぞれを端末局無線通信装置8へ送信し、端末局無線通信装置8がこれを受信する(393、398、403)。
第11の実施の形態は、ユニキャスト送信の際に、1つの上りスロットにおいて1回のパケット交換を行う例を示したが、1つの上りスロットにおいてパケット交換の回数に制限はない。すなわち、第11の実施の形態においては、Data、IFS、Ackのパケット交換が複数回行われてもよい。
このように、第11の実施の形態は、周波数を共用する無線通信システムの1回の上りスロット或いは上りフレーム内において、少なくとも1回のパケット交換を終えることにより、効率良くパケット交換を行うことができる。
(第12の実施の形態)
本発明の第12の実施の形態は、前述の図4に示す第1の実施の形態に係る無線通信システム及び無線通信装置の構成並びに通信動作の変形例を説明するものである。
[無線通信装置の構成]
図47に示すように、第12の実施の形態に係る無線通信システム2を構築する無線通信装置4(基地局無線通信装置7)は、第1の実施の形態に係る無線通信装置4の同期部23に代えて、無線通信システムA送受信部281、無信号期間種別判定部411及びメモリ253を備えている。
[無線通信システム及び無線通信装置の第1の通信動作]
図48に、前述の図47に示す第12の実施の形態に係る基地局無線通信装置7が無線通信システム2の報知情報及びデータを送信する通信動作を行う一例のフローチャートを示す。基地局無線通信装置7の無線通信システムA送受信部281は、無線基地局5へ接続要求を送信する(ステップ292)。無線通信システム1への接続が確立されると(ステップ293)、制御部25は、無線通信システムA送受信部281を制御し、無線通信システム1に属する無線通信装置3(前述の図1参照。)へ送信電力情報要求を送信する。ステップ293において、接続が確立されない場合は、接続要求の送信を繰り返し実行する。無線通信システムA送受信部281は、無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3から送信電力情報要求に対する応答を受信したか否かを判定し(ステップ422)、送信電力情報要求に対する応答を受信していない無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3が残っていれば、この無線通信装置3へ送信電力情報要求送信を繰り返す。無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3から送信電力情報要求に対する応答を受信した場合は、無線通信システムA送受信部281は送信電力決定部26にすべての無線通信装置3の送信電力情報要求に対する応答を出力し、送信電力決定部26は、無線通信システム1の無信号期間種別に応じた送信電力を決定する(ステップ423)。
ここで、パケットと次に送信されるパケットとの間の無信号期間の種別には、例えば、無線LAN規格であるIEEE802.11システムにおけるSIFS(short inter frame space)やDIFS(distributed inter frame space)等がある。IEEE802.11システムにおいては、DataパケットとこのDataパケットに対するAckパケットとの間はSIFSにより接続されている。Dataパケットを受信した無線通信装置は、SIFS期間にキャリアセンスを行わずにAckパケットを送信するのに対し、Ackパケットと次のDataパケットとの間にはDIFSとランダムバックオフの時間とにより接続され、DIFS期間にキャリアセンスを行う。例えば、IEEE802.11aにおいては、DIFS期間のキャリアセンスレベルが−62[dBm]と決められている。SIFS期間を第1の無信号期間とすると、第1の送信電力は例えば法律上において定められた周波数帯における最大送信電力に設定され、DIFS期間を第2の無信号期間とすると、第2の送信電力は例えば無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3の位置において、基地局無線通信装置7が送信する信号の受信電力がDIFS期間のキャリアセンスレベル以下となるような送信電力に設定される。
無線通信システムA送受信部281は、無線通信システム1のパケット送受信を行い(ステップ424)、パケットと次に送信されるパケットとの間が無信号期間か否かを判定する(ステップ425)。無信号期間でなければ、ステップ424以降の処理を繰り返し実行する。無信号期間であれば、無信号種別判定部411が無信号期間の種別の判定を行い(ステップ426)判定結果を送信電力決定部26に出力する。
送信電力決定部26は、第1の無信号期間であれば送信電力を第1の送信電力に決定し(ステップ427)、無信号期間の種別が第2の無信号期間であれば、送信電力を第2の送信電力に決定し(ステップ428)、制御部25に出力する。制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。送信電力の設定が終了すると、伝送方式決定部161は、無線通信システム2のパケットの伝送方式を決定し(ステップ171)、送受信部24へ出力する。送受信部24は、無線通信システム2の報知情報の送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ266)、報知情報の送信タイミングであれば、無線通信システム1の無信号期間に制御部25から入力された送信電力において無線通信システム2の報知情報を送信する(ステップ267)。無線通信システム2の報知情報の送信タイミングでなければ、データの送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ312)、データの送信タイミングであれば、この無信号期間に送信電力決定部26が設定した送信電力において無線通信システム2のデータを送信する(ステップ313)。データの送信タイミングでなければ、ステップ424以降の処理を繰り返し実行する。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ424以降の処理を繰り返し実行する。
なお、図47に示す無線通信装置4において、無信号期間種別判定部411は無線通信システムA送受信部281に対して独立している例を示したが、無信号期間種別判定部411は無線通信システムA送受信部281の内部に含まれていてもよい。
[無線通信装置の送信電力情報要求及び応答に関する通信動作]
図49に、無線通信装置4の無線通信システムA送受信部281が、無線通信装置3へ送信電力情報要求を送信するシーケンス421と、無線通信装置3が送信電力情報要求に対する送信電力情報応答を送信するシーケンス422の一例のタイミングを示す。無線通信装置4は、無線通信装置3(A2)に送信電力情報要求423を送信し、無線通信装置3(A2)はこれを受信する(424)。無線通信装置4が送信する送信電力情報要求423は、IEEE802.11h規格で定義されているTPC(transmission power control) Requestフレームが例として挙げられる。無線通信装置3(A2)は、IFS時間425経過後に送信電力情報要求423に対するAckパケット426を送信し、無線通信装置4はこれを受信する(427)。無線通信装置3(A2)は、送信電力情報応答の送信準備が完了すると、送信電力情報応答428を無線通信装置4へ送信し、無線通信装置4はこれを受信する(429)。無線通信装置3(A2)が送信する送信電力情報応答428は、IEEE802.11h規格で定義されているTPC Reportフレームが例として挙げられる。無線通信装置4は、IFS時間430経過後に送信電力情報応答428に対するAckパケット431を送信し、無線通信装置3(A2)はこれを受信する(432)。符号433は、無線通信装置3(A2)が送信する送信電力情報応答428の内容を示しており、送信電力情報応答428には、少なくともヘッダ434と送信電力情報応答パケットを送信する送信電力435とが含まれている。ヘッダには、例えば変調方式やパケットサイズ等のパケットの受信に必要な情報や、パケットの宛先アドレス等が記載されている。
例えば、無線通信装置4から送信電力情報要求を受けた無線通信装置3が、10[dBm]において送信電力情報応答パケット428を送信する場合、無線通信装置4が受信した送信電力情報応答パケットの受信電力が−40[dBm]であったとすると、送信電力情報要求を送信した無線通信装置4とこれに応答した無線通信装置3との間の伝播ロスは、50[dB]と計算される。従って、無線通信システム1をIEEE802.11aとすると、DIFS期間のキャリアセンスレベルが−62[dBm]であるため、無線通信装置4がDIFS期間に送信するパケットの送信電力は、−12[dBm]以下の値に決定する。例えば、−12[dBm]から3[dB]のマージンを差し引いた−15[dBm]のように設定する。
無線通信装置(A1)〜(A4)までの4台の無線通信装置3から受信した送信電力情報応答に基づき計算した、それぞれの無線通信装置3と無線通信装置4との間に生じる伝播ロスを図50に示す。無線通信システム1をIEEE802.11aとすると、DIFS期間のキャリアセンスレベルが−62[dBm]であるため、無線通信装置4がDIFS期間に送信するパケットの送信電力は最も伝播ロスの小さい無線通信装置3(A3)に合わせ、−62[dBm]+67[dB]=5[dBm]以下の値に設定する。例えば、5[dBm]から[5dB]のマージンを差し引いた0[dBm]のように設定する。
[無線通信システム及び無線通信装置の第2の通信動作]
図51に、前述の図47に示す端末局無線通信装置8が基地局無線通信装置7のデータを送信する通信動作の一例のフローチャートを示す。端末局無線通信装置8の無線通信システムA送受信部281は、無線基地局5へ接続要求を送信する(ステップ292)。無線通信システム1への接続が確立されると(ステップ293)、無線通信システムA送受信部281は、無線通信システム1に属する無線通信装置3へ送信電力情報要求を送信する。ステップ293において、接続が確立されない場合は、接続要求の送信を繰り返し実行する。無線通信システムA送受信部281は、無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3から送信電力情報要求に対する応答を受信したか否かを判定し(ステップ422)、送信電力情報要求に対する応答を受信していない無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3が残っていれば、この無線通信装置3へ送信電力情報要求送信を繰り返し実行する。
無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3から送信電力情報要求に対する応答を受信した場合は、無線通信システムA送受信部281は送信電力決定部26にすべての無線通信装置3の送信電力情報要求に対する応答を出力し、送信電力決定部26は、無線通信システム1の無信号期間種別に応じた送信電力を決定する(ステップ423)。ここで、パケットと次に送信されるパケットとの間の無信号期間の種別には、例えば無線LAN規格であるIEEE802.11システムにおけるSIFSやDIFS等がある。IEEE802.11システムにおいて、DataパケットとこのDataパケットに対するAckパケットとの間はSIFSで接続されているが、Dataパケットを受信した無線通信装置は、SIFS期間のキャリアセンスを行わずにAckパケットを送信するのに対し、Ackパケットと次のDataパケットとの間はDIFSとランダムバックオフとの時間により接続されるので、DIFS期間はキャリアセンスを行う。
例えば、IEEE802.11aにおいては、DIFS期間のキャリアセンスレベルが−62[dBm]と決められている。SIFS期間を第1の無信号期間とすると、第1の送信電力は例えば法律上定められた周波数帯における最大送信電力に設定され、DIFS期間を第2の無信号期間とすると、第2の送信電力は例えば無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3の位置において、端末局無線通信装置8が送信する信号の受信電力がDIFS期間のキャリアセンスレベル以下となるような送信電力に設定される。無線通信システムA送受信部281は、無線通信システム1のパケット送受信を行い(ステップ424)、パケットと次に送信されるパケットとの間の無信号期間か否かを判定する(ステップ425)。無信号期間でなければ、ステップ424以降の処理を繰り返し実行する。無信号期間であれば、無信号種別判定部411が無信号期間の種別の判定を行い(ステップ426)判定結果を送信電力決定部26に出力する。送信電力決定部26は、第1の無信号期間であれば送信電力を第1の送信電力に決定する(ステップ427)、無信号期間の種別が第2の無信号期間であれば、送信電力を第2の送信電力に決定する(ステップ428)。送信電力の設定が終了すると、伝送方式決定部161は、無線通信システム2のパケットの伝送方式を決定し(ステップ171)、送受信部24へ出力する。送受信部24は、無線通信システム2のデータの送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ312)、データの送信タイミングであれば、無信号期間に送信電力決定部26が設定した送信電力において無線通信システム2のデータを送信する(ステップ313)。データの送信タイミングでなければ、ステップ424以降の処理を繰り返し実行する。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ424以降の処理を繰り返し実行する。
前述の図47に示す端末局無線通信装置8においては、無信号期間種別判定部411が無線通信システムA送受信部281に対して独立している例を示したが、無信号期間種別判定部411は無線通信システムA送受信部281の内部に含まれていてもよい。
[無線通信装置のパケット送受信に関する通信動作]
図52に、無線通信システム1に属する無線通信装置3のパケット送受信シーケンス441と、無線通信システム2に属する基地局無線通信装置7のパケット送受信シーケンス442と、同じく無線通信システム2に属する端末局無線通信装置8のパケット送受信シーケンス443の一例のタイミングを示す。ここで、無線通信システム1をIEEE802.11aとして、又基地局無線通信装置7及び端末局無線通信装置8がSIFS期間に送信する電力を22[dBm]、基地局無線通信装置7がすべての無線通信装置3との間において送信電力情報要求及び応答した場合に計算した伝播ロスのうち最も小さい伝播ロスを65[dB]、端末局無線通信装置8がすべての無線通信装置3との間において送信電力情報要求及び応答した場合に計算した伝播ロスのうち最も小さい伝播ロスを69[dB]とする。また、基地局無線通信装置7及び端末局無線通信装置8がDIFS期間に送信するパケットの送信電力を決定する際のマージンを5[dB]とする。これにより、IEEE802.11aのDIFS期間においてキャリアセンスレベルが−62[dBm]であるため、基地局無線通信装置7がDIFS期間に送信するパケットの送信電力は−2[dBm]、端末局無線通信装置8がDIFS期間に送信するパケットの送信電力は2[dBm]と決定される。
DIFS期間444において、基地局無線通信装置7は無線通信システム2のDataパケット453を−2[dBm]の送信電力において送信し、端末局無線通信装置8はこれを受信する(454)。バックオフ期間445の後、基地局無線通信装置7及び端末局無線通信装置8は無線通信装置3が送信する無線通信システム1のDataパケットを受信及び認識し(455、456)、SIFS期間447に端末局無線通信装置8はDataパケット453の応答であるAckパケット457を22[dBm]の送信電力において送信し、基地局無線通信装置7がこれを受信する(458)。基地局無線通信装置7及び端末局無線通信装置8は無線通信装置3が送信する無線通信システム1のAckパケットを受信及び認識し(459、460)、DIFS期間449に端末局無線通信装置8は無線通信システム2のDataパケット461を2[dBm]の送信電力において送信し、基地局無線通信装置7はこれを受信する(462)。バックオフ期間450の後、基地局無線通信装置7及び端末局無線通信装置8は無線通信装置3が送信する無線通信システム1のDataパケットを受信及び認識し(463、464)、SIFS期間452に基地局無線通信装置7はDataパケット461の応答であるAckパケット465を22[dBm]の送信電力で送信し、端末局無線通信装置8がこれを受信する(466)。
このように、第12の実施の形態においては、無線通信装置4が、無線通信システム1のパケットが送信されない時間の種類に応じて送信電力を変更して、無線通信システム1のパケットが送信されない時間にパケットの送受信を行うことにより、無線通信装置4が、無線通信システム1と周波数帯を共用し、かつ無線通信装置3の信号の送受信に影響を与えることなく、パケットの送受信が可能となり、無線リソースの利用効率を高めることができる。
(第13の実施の形態)
本発明の第13の実施の形態は、前述の図4に示す第1の実施の形態に係る無線通信システム及び無線通信装置の構成並びに通信動作の変形例を説明するものである。
[無線通信装置の構成]
図53に示すように、第13の実施の形態に係る無線通信システム2を構築する無線通信装置4(基地局無線通信装置7)は、第1の実施の形態に係る無線通信装置4の同期部23及び制御部25に代えて、無線通信システムA送受信部281、制御部25、パケット継続時間計算部411、メモリ253を備えている。
[無線通信システム及び無線通信装置の第1の通信動作]
図54に、前述の図53に示す第13の実施の形態に係る基地局無線通信装置7が無線通信システム2の報知情報及びデータを送信する通信動作の一例のフローチャートを示す。基地局無線通信装置7の無線通信システムA送受信部281は、無線基地局5へ接続要求を送信する(ステップ292)。無線通信システム1への接続が確立されると(ステップ293)、制御部25は、無線通信システムA送受信部281を制御し、無線通信システム1に属する無線通信装置3へ送信電力情報要求を送信する。ステップ293において、接続が確立されない場合は、接続要求の送信を繰り返し実行する。無線通信システムA送受信部281は、無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3から送信電力情報要求に対する応答を受信したか否かを判定し(ステップ422)、送信電力情報要求に対する応答を受信していない無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3が残っていれば、この無線通信装置3へ送信電力情報要求送信を繰り返し実行する。無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3から送信電力情報要求に対する応答を受信した場合は、無線通信システムA送受信部281は送信電力決定部26にすべての無線通信装置3の送信電力情報要求に対する応答を出力し、送信電力決定部26は、メモリ253に保持する無線通信装置3の受信感度に関する情報から、基地局無線通信装置7が送信する信号の受信電力が、すべての無線通信装置3において受信感度以下となるような送信電力を決定し(ステップ423)、制御部25に出力し、制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。
無線通信システムA送受信部281は、パケットを検出したか否かを判定し(ステップ482)、パケットが検出されるとヘッダの復号を行い(ステップ483)、パケット継続時間計算部471は、ヘッダ情報からパケットの継続時間を計算する(ステップ484)。例えば、IEEE802.11aのパケットのヘッダには、パケットのサイズと伝送レートに関する情報とが記載されており、パケットサイズがLバイト、伝送レートがR[Mbps]のパケット継続時間D[μ秒]は下記(11)式に求められる。
D=20+4*ceil((22+8*L)/(4*R)) … (11)
ここで、ceil(X)は、Xを越えない整数を表す。パケット継続時間計算部471は、計算したパケット継続時間と送信開始信号とを伝送方式決定部161に出力し、伝送方式決定部161は、無線通信システム2のパケットの伝送方式を決定し(ステップ171)、送受信部24へ出力する。送受信部24は、無線通信システム2の報知情報の送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ266)、報知情報の送信タイミングであれば、伝送方式決定部161から入力されたパケット継続時間内に、制御部25から入力された送信電力において無線通信システム2の報知情報を送信する(ステップ267)。無線通信システム2の報知情報の送信タイミングでなければ、データの送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ312)、データの送信タイミングであれば、伝送方式決定部161から入力されたパケット継続時間内に、送信電力決定部26が設定した送信電力において無線通信システム2のデータを送信する(ステップ313)。データの送信タイミングでなければ、ステップ424以降の処理を繰り返し実行する。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ424以降の処理を繰り返し実行する。
第13の実施の形態に係る、図53に示す基地局無線通信装置7においては、パケット継続時間計算部471が無線通信システムA送受信部281に対して独立している例を示したが、パケット継続時間計算部471は無線通信システムA送受信部281の内部に含まれていてもよい。
ここで、無線通信システム1をIEEE802.11aとし、無線通信装置(A1)〜(A4)までの4台の無線通信装置3から受信した送信電力情報応答に基づき計算したそれぞれの無線通信装置3と無線通信装置4との間の伝播ロスが、前述の図50に示す値であるとする。また、メモリ253に保持されている無線通信装置3の受信感度が−85[dBm]であったとする。無線通信装置4が送信するパケットの送信電力は、最も伝播ロスの小さい無線通信装置3(A3)に合わせ、−85[dBm]+67[dB]=−18[dBm]以下の値に設定する。例えば、−18[dBm]から5[dB]のマージンを差し引いた−23[dBm]のように設定する。また、伝送方式決定部161が決定する伝送方式は、無線通信装置4が送信するパケットの送信電力が小さいため、例えばスペクトル拡散方式を用いる。
[無線通信システム及び無線通信装置の第2の通信動作]
図55に、前述の図53に示す端末局無線通信装置8が無線通信システム2のデータを送信する通信動作の一例のフローチャートを示す。端末局無線通信装置8の無線通信システムA送受信部281は、無線基地局5へ接続要求を送信する(ステップ292)。無線通信システム1への接続が確立されると(ステップ293)、制御部25は、無線通信システムA送受信部281を制御し、無線通信システム1に属する無線通信装置3へ送信電力情報要求を送信する。ステップ293において、接続が確立されない場合は、接続要求の送信を繰り返す。無線通信システムA送受信部281は、無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3から送信電力情報要求に対する応答を受信したか否かを判定し(ステップ422)、送信電力情報要求に対する応答を受信していない無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3が残っていれば、この無線通信装置3へ送信電力情報要求送信を繰り返し実行する。無線通信システム1に属するすべての無線通信装置3から送信電力情報要求に対する応答を受信した場合は、無線通信システムA送受信部281は送信電力決定部26にすべての無線通信装置3の送信電力情報要求に対する応答を出力し、送信電力決定部26は、メモリ253に保持する無線通信装置3の受信感度に関する情報から、基地局無線通信装置7が送信する信号の受信電力が、すべての無線通信装置3において受信感度以下となるような送信電力を決定し(ステップ423)、制御部25に出力し、制御部25は送信電力決定部26から入力された送信電力を送受信部24に出力する。
無線通信システムA送受信部281は、パケットを検出したか否かを判定し(ステップ482)、パケットが検出されるとヘッダの復号を行い(ステップ483)、パケット継続時間計算部471は、ヘッダ情報から当該パケットの継続時間を計算する(ステップ484)。パケット継続時間計算部471は、計算したパケット継続時間と送信開始信号を伝送方式決定部161に出力し、伝送方式決定部161は、無線通信システム2のパケットの伝送方式を決定し(ステップ171)、送受信部24へ出力する。送受信部24は、データの送信タイミングであるか否かを判定し(ステップ312)、データの送信タイミングであれば、伝送方式決定部161から入力されたパケット継続時間内に、制御部25から入力された送信電力において無線通信システム2のデータを送信する(ステップ313)。データの送信タイミングでなければ、ステップ424以降の処理を繰り返し実行する。ユーザ等から通信の終了要求があれば終了し(ステップ37)、終了要求がなければステップ424以降の処理を繰り返し実行する。
図53に示す端末局無線通信装置8においては、パケット継続時間計算部471が無線通信システムA送受信部281に対して独立している例を示したが、パケット継続時間計算部471は無線通信システムA送受信部281の内部に含まれていてもよい。
図56に、無線通信システム1に属する無線通信装置3のパケット送受信シーケンス441と、無線通信システム2に属する基地局無線通信装置7のパケット送受信シーケンス491と、同じく無線通信システム2に属する端末局無線通信装置8のパケット送受信シーケンス492の一例のタイミングを示す。無線通信システム1をIEEE802.11aとして、又基地局無線通信装置7がすべての無線通信装置3との間において送信電力情報要求及び応答した場合に計算した伝播ロスのうち最も小さい伝播ロスを65[dB]、端末局無線通信装置8がすべての無線通信装置3との送信電力情報要求及び応答した場合に計算した伝播ロスのうち最も小さい伝播ロスを69[dB]とする。
また、基地局無線通信装置7及び端末局無線通信装置8がDIFS期間に送信するパケットの送信電力を決定する際のマージンを5[dB]、無線通信装置3の受信感度を−85[dBm]とする。これにより、基地局無線通信装置7が送信するパケットの送信電力は−85[dBm]+65[dB]−5[dB]=−25[dBm]、端末局無線通信装置8が送信するパケットの送信電力は−85[dBm]+69[dB]−5[dB]=−21[dBm]と決定される。基地局無線通信装置7は、無線通信装置3が送信するパケット446を検出すると、パケット446のヘッダ情報の復号を行い、パケット446の継続時間の計算を行う(493)。続いて、基地局無線通信装置7は、パケット446の継続時間に合わせて、−25[dBm]の送信電力において例えばスペクトル拡散により無線通信システム2のDataパケット494を送信し、端末局無線通信装置8がこれを受信する(495)。端末局無線通信装置8は、無線通信装置3が送信するパケット448を検出すると、パケット448のヘッダ情報の復号を行い、パケット448の継続時間の計算を行う(496)。
続いて、端末局無線通信装置8は、パケット448の継続時間に合わせて、−22[dBm]の送信電力において例えばスペクトル拡散により無線通信システムB2のDataパケット494に対する応答パケットであるAckパケット497を送信し、基地局無線通信装置7がこれを受信する(498)。端末局無線通信装置8は、無線通信装置3が送信するパケット451を検出すると、パケット451のヘッダ情報の復号を行い、パケット451の継続時間の計算を行う(499)。続いて、端末局無線通信装置8は、パケット451の継続時間に合わせて、−22[dBm]の送信電力において例えばスペクトル拡散により無線通信システム2のDataパケット500を送信し、基地局無線通信装置7がこれを受信する(501)。
なお、基地局無線通信装置7及び端末局無線通信装置8がスペクトル拡散によりパケットを送信する場合は、無線通信システム1の帯域幅以内においてスペクトル拡散を行う。また、基地局無線通信装置7及び端末局無線通信装置8の送信電力を、無線通信装置3の受信感度を基に決定したが、無線通信装置3の干渉レベルが予め既知である場合は、無線通信装置3の干渉レベルを基に基地局無線通信装置7及び端末局無線通信装置8の送信電力を決定してもよい。更に、基地局無線通信装置7及び端末局無線通信装置8は、復号した無線通信装置3が送信するパケットのヘッダ情報に含まれる伝送レートに応じて、送信するパケットの送信電力を適応的に変化させてもよい。
このように、第13の実施の形態においては、無線通信装置4が、無線通信装置3が送信するパケットのヘッダを復号し、ヘッダ情報に基づきパケットの継続時間を計算し、当該パケットの継続時間内に、パケットの送受信に干渉を与えない送信電力においてパケットの送信を行うことにより、無線通信装置4が、無線通信システム1と周波数帯を共用し、かつ無線通信装置3の信号の送受信に影響を与えることなく、パケットの送受信が可能となり、無線リソースの利用効率を高めることができる。
なお、本発明は、前述の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システム及びそれを構築する無線通信装置を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係る無線通信システム及びそれを構築する無線通信装置の他の例を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係る無線通信システムの使用周波数帯域と信号強度との関係を示す図である。 図1又は図2に示す無線通信システムを構築する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図4に示す無線通信装置においてデータ送信動作を説明するフローチャートである。 第1の実施の形態に係る無線通信システムがTDMAを採用する場合において無線通信装置間の送信シーケンスの一例を示すタイミング図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システム及び無線通信装置の通信動作を説明するフローチャートである。 第2の実施の形態に係る無線通信システムがTDMA方式及びTDD方式を採用する場合において無線通信装置の送信シーケンスの一例を示すタイミング図である。 第2の実施の形態に係る無線通信システムがTDMA方式及びFDD方式を採用する場合において無線通信装置の送信シーケンスの一例を示すタイミング図である。 第2の実施の形態に係る無線通信システムがCDMA方式及びFDD方式を採用する場合において無線通信装置の送信シーケンスの一例を示すタイミング図である。 本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムを構築する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図11に示す無線通信装置がデータの送信を行う通信動作の一例を示すフローチャートである。 第3の実施の形態に係る無線通信システムがTDMA方式及びTDD方式を採用する場合において無線通信装置の送信シーケンスの一例を示すタイミング図である。 第3の実施の形態に係る無線通信システムがTDMA方式及びFDD方式を採用する場合において無線通信装置の送信シーケンスの一例を示すタイミング図である。 第3の実施の形態に係る無線通信システムがCDMA方式及びFDD方式を採用する場合において無線通信装置の送信シーケンスの一例を示すタイミング図である。 本発明の第4の実施の形態に係る無線通信システムを構築する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図16に示す無線通信装置がデータの送信を行う通信動作の一例を示すフローチャートである。 第4の実施の形態に係る無線通信装置において伝送方式決定部のテーブルに保持される受信電力と伝送方式との対応関係を示す図である。 第4の実施の形態に係る無線通信装置において伝送方式決定部の処理動作の一例を示すフローチャートである。 第4の実施の形態に係る無線通信システムがTDMA方式及びTDD方式を採用する場合において無線通信装置の送信シーケンスの一例を示すタイミング図である。 本発明の第5の実施の形態に係る無線通信システムを構築する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図21に示す無線通信装置がデータの送信を行う通信動作の一例を示すフローチャートである。 第5の実施の形態に係る無線通信システムがTDMA方式及びTDD方式を採用する場合において無線通信装置の送信シーケンスの一例を示すタイミング図である。 本発明の第6の実施の形態に係る無線通信システムを構築する第1の構成を有する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図24に示す無線通信装置が無線通信システムの報知情報を送信する第1の通信動作を示すフローチャート図である。 図24に示す無線通信装置が無線通信システムの報知情報を送信する第2の通信動作を示すフローチャート図である。 第6の実施の形態に係る無線通信システムを構築する第2の構成を有する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図27に示す無線通信装置が無線通信システムの報知情報を送信する第3の通信動作を示すフローチャート図である。 第6の実施の形態に係る無線通信システムを構築する第3の構成を有する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図29に示す無線通信装置のメモリに格納された無線通信装置間の距離と送信電力との関係を示す図である。 図29に示す無線通信装置7が無線通信システムの報知情報を送信する第4の通信動作を示すフローチャートである。 本発明の第7の実施の形態に係る無線通信システムを構築する第1の構成を有する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図32に示す無線通信装置が無線通信システムの報知情報を送信する第1の通信動作を示すフローチャート図である。 第7の実施の形態に係る無線通信システムを構築する第2の構成を有する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図34に示す無線通信装置が無線通信システムの報知情報を送信する第2の通信動作を示すフローチャート図である。 本発明の第8の実施の形態に係る無線通信システムを構築する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図36に示す無線通信装置が無線通信システムの報知情報を送信する通信動作を示すフローチャート図である。 本発明の第9の実施の形態に係る無線通信システムを構築する第1の構成を有する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図38に示す無線通信装置が無線通信システムのデータを送信する第1の通信動作を示すフローチャート図である。 図38に示す無線通信装置が無線通信システムのデータを送信する第2の通信動作を示すフローチャート図である。 第9の実施の形態に係る無線通信システムを構築する第2の構成を有する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図41に示す無線通信装置が無線通信システムのデータを送信する第3の通信動作を示すフローチャート図である。 本発明の第10の実施の形態に係る無線通信システムを構築する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図43に示す無線通信装置が他の無線通信装置との間において信号を送受信する通信動作を示すフローチャート図である。 本発明の第11の実施の形態に係る無線通信システムを構築する無線通信装置の通信動作を示すフローチャートである。 第11の実施の形態に係る無線通信システムがTDMA方式及びFDD方式を採用する場合において無線通信装置の送信シーケンスの一例を示すタイミング図である。 本発明の第12の実施の形態に係る無線通信システムを構築する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図47に示す無線通信装置が無線通信システムの報知情報及びデータを送信する第1の通信動作の一例を示すフローチャートである。 第12の実施の形態に係る無線通信装置の通信動作の一例を示すタイミングチャートである。 第12の実施の形態に係る無線通信装置の送信電力情報応答に伴う伝播ロスを示す図である。 図47に示す無線通信装置が無線通信システムのデータを送信する第2の通信動作の一例を示すフローチャートである。 第12の実施の形態に係る無線通信装置の通信動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第13の実施の形態に係る無線通信システムを構築する無線通信装置の概略ブロック構成図である。 図53に示す無線通信装置が無線通信システムの報知情報及びデータを送信する通信動作の一例を示すフローチャートである。 第13の実施の形態に係る無線通信装置の通信動作の一例を示すタイミングチャートである。 第13の実施の形態に係る無線通信装置の通信動作の一例を示すタイミングチャートである。 第1の実施の形態に係る無線通信システムの下り同期用信号のフォーマットを示す図である。 第1の実施の形態に係る無線通信システムの上り同期用信号のフォーマットを示す図である。 第1の実施の形態に係る無線通信システム及び無線通信装置の具体的な通信動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
1、2 無線通信システム
3、4 無線通信装置
5 無線通信装置(無線基地局)
6 無線通信装置(無線端末局)
7 無線通信装置(基地局無線通信装置)
8 無線通信装置(端末局無線通信装置)
23 同期部
24 送信部
25 制御部
26 送信電力決定部
111 キャリア検出部
161 伝送方式決定部
251 受信電力測定部
252 報知情報受信部
253 メモリ
281 無線通信システムA送受信部
301 リコンフィギュラブル送受信部
302 トラフィック量管理部
321 タイマ
411 無信号期間種別判定部
471 パケット継続時間計算部

Claims (15)

  1. 予め決められた周波数チャネルで所定送信時間内に無線端末局が無線基地局へ送信を行う第1の無線通信システムと同一の周波数チャネルで通信を行う第2の無線通信システムに属する端末局無線通信装置であって、
    前記第2の無線通信システムに属する他の無線通信装置と通信可能である信号送信電力であってかつ前記無線基地局の位置における受信電力が予め決められた閾値よりも小さくなるよう信号送信電力を設定する送信電力設定手段と、
    前記無線端末局が信号の送信を開始するタイミング情報を取得する同期手段と、
    前記タイミング情報が表すタイミングに基づき前記第1の無線通信システムが送信を行う前記所定送信時間内に前記信号送信電力により送信を開始し、前記所定送信時間内に信号の送信を終了する信号送信手段と、
    を備えることを特徴とする端末局無線通信装置。
  2. 前記同期手段が取得したタイミング情報が表すタイミングから前記所定送信時間が経過するまでよりも短い期間にキャリア検出を行い、このキャリア検出において受信電力が予め決められた閾値よりも小さい場合に前記信号送信手段により信号の送信を行うキャリア検出手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の端末局無線通信装置。
  3. 前記キャリア検出手段により検出された前記受信電力の大きさに応じて伝送方式を決定する伝送方式決定手段を更に備え、
    前記信号送信手段は前記伝送方式決定手段により決定された伝送方式で信号の送信を行うことを特徴とする請求項2記載の端末局無線通信装置。
  4. 前記キャリア検出手段により検出された前記受信電力が予め決められた閾値以上であると判断された回数が予め決められた閾値回数を上回った場合に、前記信号送信手段の送信を、前記周波数チャネルとは異なる他の周波数チャネルにて行わせるべく変更する周波数選択手段を更に備えることを特徴とする請求項2記載の端末局無線通信装置。
  5. 予め決められた周波数チャネルで所定送信時間内において無線端末局が無線基地局へ送信を行う第1の無線通信システムと同一の周波数チャネルで前記所定送信時間内において通信を行う第2の無線通信システムに属する基地局無線通信装置であって、
    前記無線基地局が送信する報知情報を受信する報知情報受信手段と、
    前記報知情報の受信電力を測定する受信電力測定手段と、
    前記報知情報受信手段により受信された前記報知情報と前記受信電力測定手段により測定された前記受信電力とに基づいて送信電力を決定する送信電力決定手段と、
    前記無線基地局の受信感度に関する受信感度情報を保持する受信感度情報保持手段と、
    を備えたことを特徴とする基地局無線通信装置。
  6. 前記報知情報に含まれる前記報知情報の送信電力と前記報知情報の受信電力とから計算した伝播ロスと、前記受信感度情報と、に基づき決定した送信電力を記載した報知情報を、この決定した送信電力で信号送信手段に送信させる送信電力決定手段を更に備えることを特徴とする請求項5に記載の基地局無線通信装置。
  7. 前記信号送信手段の送信を、前記周波数チャネルとは異なる他の周波数チャネルにて行わせるべく変更する周波数選択手段を更に備え、
    前記報知情報に含まれる前記報知情報の前記送信電力と前記報知情報の前記受信電力とから計算した前記伝播ロスと、前記受信感度情報と、に基づき計算される送信電力候補が前記送信電力のターゲット値以上である場合に、前記送信電力候補を送信電力として記載した報知情報を、この送信電力で前記信号送信手段に送信させ、
    前記送信電力候補が前記送信電力のターゲット値以下である場合に、前記周波数選択手段に、前記信号送信手段の送信を、前記周波数チャネルとは異なる他の周波数チャネルにて行わせるべく変更させることを特徴とする請求項6に記載の基地局無線通信装置。
  8. 前記第1の無線通信システムの種類に応じた処理内容を変更可能なリコンフィギュラブル処理手段と、
    前記処理内容を表す処理内容情報を格納する処理内容記憶手段と、
    前記第2の無線通信システムのトラフィック量を監視するトラフィック量監視手段と、を更に備え、
    前記第2の無線通信システムのトラフィック量が予め決められた閾値を越えた場合に、前記リコンフィギュラブル処理手段の処理内容は前記処理内容記憶手段に格納された現在の処理内容よりも高帯域なシステムの処理内容に変更され、前記処理内容の変更に関する情報を前記報知情報に込めて送信することを特徴とする請求項6に記載の基地局無線通信装置。
  9. 予め決められた周波数チャネルで所定送信時間内において無線端末局が無線基地局へ送信を行う第1の無線通信システムと同一の周波数チャネルで前記所定送信時間内において通信を行う第2の無線通信システムに属する端末局無線通信装置であって、
    前記無線基地局が送信する基地局報知情報を受信する報知情報受信手段と、
    前記基地局報知情報の受信電力を測定する受信電力測定手段と、
    前記報知情報受信手段により受信された前記基地局報知情報と前記受信電力測定手段により測定された前記受信電力とに基づいて送信電力を決定する送信電力決定手段と、
    前記無線基地局の受信感度に関する受信感度情報を保持する受信感度情報保持手段と、
    を備えたことを特徴とする端末局無線通信装置。
  10. 前記第2の無線通信システムに属する他の無線通信装置と通信可能である送信電力であってかつ前記無線基地局の位置における受信電力が予め決められた閾値よりも小さい送信電力である第1の送信電力を設定する第1の送信電力設定手段と、
    前記無線端末局が信号の送信を開始するタイミング情報を取得する同期手段と、
    前記タイミング情報が表すタイミングで前記第1の送信電力により送信を開始し、前記所定送信時間内に信号の送信を終了する信号送信手段と、
    前記同期手段が取得したタイミング情報が表すタイミングから前記所定送信時間が経過するまでよりも短い期間にキャリア検出を行い、このキャリア検出において受信電力が予め決められた閾値よりも小さい場合に前記信号送信手段により信号の送信を行うキャリア検出手段と、
    前記キャリア検出手段により検出された前記受信電力が予め決められた閾値以上であると判断された回数が予め決められた閾値回数を上回った場合に、前記信号送信手段の送信を、前記周波数チャネルとは異なる他の周波数チャネルにて行わせるべく変更する周波数選択手段と、
    前記基地局報知情報に含まれる前記第1の送信電力と前記基地局報知情報の受信電力とから計算した伝播ロスと、前記受信感度情報と、に基づき計算した第2の送信電力を含む端末局報知情報を、この決定した第2の送信電力で前記信号送信手段に送信させる第2の送信電力設定手段と、を更に備え、
    前記報知情報受信手段は、前記周波数選択手段が順次周波数チャネルを切り替えて前記信号送信手段により前記基地局報知情報を受信し、この基地局報知情報に含まれる前記第1の送信電力を第1の送信電力候補として決定し、
    前記送信電力設定手段は、前記伝播ロスと前記受信感度情報とに基づき第2の送信電力候補を決定し、前記第1の送信電力候補が前記第2の送信電力候補よりも小さい場合に、前記第1の送信電力候補の送信電力で前記信号送信手段に前記第2の無線通信システムに属する基地局無線通信装置へ接続要求信号を送信することを特徴とする請求項9に記載の端末局無線通信装置。
  11. 前記第1の無線通信システムの種類に応じた処理内容又は内部構成を変更可能なリコンフィギュラブル処理手段と、
    前記処理内容を表す処理内容情報を格納する処理内容記憶手段と、
    前記第2の無線通信システムのトラフィック量を監視するトラフィック量監視手段と、を更に備え、
    前記第2の無線通信システムに属する他の無線通信装置が送信する報知情報に記載された前記第1の無線通信システムの種類の変更情報で指定された前記第1の無線通信システムの処理内容に、前記リコンフィギュラブル処理手段の処理内容又は内部構成を、前記処理内容記憶手段に格納された処理内容情報を用いて変更することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の端末局無線通信装置。
  12. 前記第2の無線通信システムに属する他の無線通信装置と行う少なくとも1回以上のフレーム交換は、前記第1の無線通信システムに属する無線端末局が連続して信号の送信を行う期間内で完結することを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれかに記載の端末局無線通信装置。
  13. 前記第1の無線通信システムに属する前記無線基地局又は前記無線端末局が信号の送信を行わない期間に信号の送信を行う信号送受信手段を更に備えたことを特徴とする請求項1、請求項9乃至請求項12のいずれかに記載の端末局無線通信装置。
  14. 前記第1の無線通信システムに属する前記無線基地局又は前記無線端末局が送信するパケットのヘッダー情報に基づいて送信する信号の期間を決定する信号送受信手段を更に備えたことを特徴とする請求項1、請求項9乃至請求項12のいずれかに記載の端末局無線通信装置。
  15. 前記第1の無線通信システムの前記無線基地局と前記無線端末局との間で使用される周波数チャネルと同一の周波数チャネルを選択する周波数選択手段を更に備えたことを特徴とする請求項1、請求項9乃至請求項12のいずれかに記載の端末局無線通信装置。
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