JP2006527115A - 車両ドア用のドアモジュール - Google Patents

Abstract

本発明は、ドアシェル（１）に面する外部ウェットチャンバ（４４）と、内部ドライドアチャンバ（４３）とに、封止されて分割された、車両ドア用のドアモジュール（２）に関する。このドアモジュールには、ドライチャンバ内に固定され、かつウェットチャンバ内に置かれたドア部品に機械的に及び／又は電気的に接続され得る、予め組み立てられた機械及び／又は電気機能部品が装備される。ドライチャンバとウェットチャンバとの間の封止が、ドアモジュール内の前記分離シートのドライ側に保持された機能部品の、封止された接続要素によって貫通された分離シート（１２）によって形成される。本発明によれば、ドアモジュール（２）の内部飾りカバー（３）及び／又はドアモジュール内の前記カバー上に取り付けられた強化要素（２０）は、好ましくは外周全体に延在し、かつドアシェルと接触することにより分離シートが封止して押圧され得る接触圧力区域を含む。

Description

本発明は、ドアシェルに面する外部ウェットドアチャンバと、内部ドライドアチャンバとに、封止されて分割された、車両ドア用のドアモジュールであって、ドライドアチャンバ内のドアモジュール上に予め組み立てられた形で固定され、かつウェットドアチャンバ内に配置されたドア部品に機械的に及び／又は電気的に接続され得る機械及び／又は電気機能部品を備えた、車両ドア用のドアモジュールに関するものであり、ドライドアチャンバとウェットドアチャンバとの間の封止が、分離シートの近い方の側でドアモジュールに固定された機能部品の接続手段により封止されて貫通された分離シートによって形成される。

最初の車両ドア用のドアモジュールが、独国特許出願公開第１０１４４３３０Ａ１号明細書より知られている。ここに開示されている車両ドアは、ドアシェルと、モジュール支持体と内部側でモジュール支持体に固着された飾りトリムとを備えたドアモジュールとを具備する。モジュール支持体は、車両ドアが、モジュール支持体の遠い方の側に置かれた外部ウェットドアチャンバと、モジュール支持体の近い方の側に配置された内部ドライドアチャンバとに分割されるように、ドアシェルに封止されて接続される。

機械及び電気機能部品、たとえばドア制御装置が、頑丈なモジュール支持体上に保持されており、ドアモジュールの組立て中に、モジュール支持体に同様に配置された接続手段を用いて、ウェットドアチャンバ内のドア部品の、たとえば電気ウィンドウリフタの、これに対応する対応物に装着され得る。接続手段及び割り当てられた対応物のこのような特別な設計とは、ドアモジュールをドアシェルに、自動車のＸ、Ｙ、Ｚ座標の通常の座標系のＹ方向に単に接合させることにより、つまり走行方向を横切る方向に水平移動することにより、電気又は機械接続を行うということである。ドアモジュールの接合後は、一般に、機能部品及びドア部品を結合するためのさらなる手段は必要でない。個々の場合において、機能部品を初めて動作させると、接続が作られる。

このような設計の、前もって製作されたドアモジュールにより、車両製造業者での組立てがかなり単純化され短縮されるので、設定された要件に適合することとなる。しかし、モジュール支持体は、ドライドアチャンバ内に（重い）機能要素を受け入れるだけでなく、ドライドアチャンバとウェットドアチャンバとの間に封止を形成するのにも役立つものなので、一方、機械力を吸収するために、これに対応する厚い壁で設計されるべきである。他方、必要な封止効果を確実にするために、ウェットドアチャンバを完全に覆わなければならず、したがってかなりの表面積範囲を有する。したがって、ドアモジュールは、比較的重いものとなる。さらに、このような強固なプレート形の部品は、一般に、その防音特性が余り満足できるものではない。

さらなるドアモジュールが、独国実用新案第２９６０７６６４Ｕ１号明細書に記述されている。この車両ドアの場合にも、強固な設計のアセンブリ支持体が、同じ方法でウェットドアチャンバとドライドアチャンバとを分離し、アセンブリ支持体の溝状の凹みに配置された機能要素を固定するのに役立つ。しかし、この形態の場合には、ウィンドウリフタの電気駆動装置がドライドアチャンバ内に配置されるので、水分の影響を受けやすいウィンドウリフタの機械バサミ型の機構が、ドライドアチャンバ内に収容される。電気駆動装置とハサミ型の機構との間の接続は、ボーデンケーブルによる方法で行われるが、この方法については、これ以上詳細に記述しないものとする。

このドアモジュールは、冒頭に記述した先行技術と同じ欠点を有するが、組み立てが単純化されるという利点を有さない。多様な設計を有するドアモジュールを用いると、機能要素を受け入れるために設けられた溝状の凹みを、考えられるすべての機器の変形に対応するよう形作らなければならず、したがって、ドアモジュールの重量がさらに増加する。

包括的な種類のドアモジュールが、国際公開第０３／０３１２３３Ａ１号パンフレットに開示されている。このドアモジュールの場合には、ドライの領域とウェットの領域との間の分離が、車両ドアの金属構造物と内部トリム部品との間に配置された、１枚のプラスチックによってもたらされる。金属構造物の封止は、毛管作用による水分の浸透を防止するために、適宜、特別な表面被覆がされた、封止ビード、たとえば発泡封止コードによって行われる。１枚のプラスチックは、接着結合により内部トリム部品の外部に向かった側に接続され、ドライドアチャンバ内に配置された機能部品により封止されて貫通される。

このような設計により、「支持部品」機能と「封止又は防音」機能との好ましい分離が達成される。したがって、内部側のウェットドアチャンバの比較的大きい表面積は、薄肉の、したがって軽量の分離シートで覆われるだけとなる。

本発明は、包括的な種類のドアモジュールをさらに開発して、その組立て及びウェットドアチャンバとドライドアチャンバとの間の封止をさらに単純化するという課題に基づくものである。

上記の課題は、本発明に従って、このようなドアモジュールの場合には、内部飾りトリム及び／又はこの上に配置された強化要素が、好ましくはドアモジュールの全外周に延在し、かつ分離シートがドアシェルと接触することにより封止して押圧され得る接触圧力区域を有することによって解決される。

これに対応する分離シート及び接触圧力区域の設計を用いて、この手順により、プラスチックの封止化合物又は周辺封止断面を有するさらなる封止を、不必要に又は少なくともより簡単にすることができる。

最後に述べた先行技術と同様、分離シートという用語には、基本的に、適宜、三次元形状の構造物を有することもある、薄肉の、柔軟な又はしなやかな、すべてのシート状のボディが含まれる。

本発明の第１の形態によれば、機能部品及び／又は接続手段は、少なくとも一部分が、ドライチャンバに面するドアモジュールの内部飾りトリムの平らな側に直接配置される。代替形態又は追加形態として、これらはまた、ドアモジュールの内部飾りトリムに接続され得る、１つ以上の強化要素上に配置されることもある。いかなる場合においても、内部飾りトリムを補強するための、このような強化要素が一般に必要であるが、このために、ドアモジュールの重量が増加するものではない。

冒頭に引用した先行技術より既に知られているように、ドアモジュールは、機能部品とドア部品との間に機械及び／又は電気接続を形成しつつ、Ｙ方向にドアシェルに掛止して係合され得ることが好ましい。このような設計により、ドアモジュールとドアシェルとを特に効率的かつ確実な方法で接合させることができる。

本発明の特別な形態によれば、分離シートは、ドアモジュール上に予め組み立てられ、ドアシェル上にドアモジュールと共に装着され得る。このようにして、ドライドアチャンバ全体の封入成形が、供給業者の所で行われ、車両製造業者は、ドアシェル内にドア部品を挿入した後、分離シートが設けられたドアモジュールを車両ドアの金属構造物上に据えれば良いだけである。

本発明を実施するのに適した接触圧力区域が、たとえば、内部飾りトリム及び／又は強化要素から、外方に、つまり分離シートの方向に延在する、リブ状の突出部分を具備してよく、組み立て後、この端面に分離シートが押圧される。封止効果について特に高い要件がある場合に、接触圧力区域はまた、互いから間隔を置いて設けられた２つのリブを有することがあり、分離シートがこれに押圧され、封止材がリブとリブとの間の隙間内に導入される。この場合、封止材は、たとえば分離シート上のリブの遠い方の側に配置され、ドアモジュールの組立て中に、内部ドアパネルと接触することができる。封止材は、封止材のビードを含むことが好ましく、これは、適宜、自動的に塗布され、ドアモジュールを組み立てる前に、剥離保護膜で覆われ得る。追加封止材なしで既に充分な封止が、独立気泡、したがって防水性のプラスチックフォームの、特にポリオレフィンの、好ましくはポリエチレンの、少なくとも１つの層を含む分離シートを用いて達成され得る。このようなシートは、たとえば、組み立て中にその元の厚さのほぼ２５〜５０％に局部的に圧縮される、３０〜６０ｋｇ／ｍ^３の見掛け密度の３〜６ｍｍの厚さを有することがある。

特別な設計により、分離シートはまた、防音特性を向上するために、少なくとも２つの層で形成されることもあり、この層は、特にポリオレフィンの、好ましくはポリエチレンの、連続気泡プラスチックフォームから構成された、ドライドアチャンバに面する。

本発明による特に好適なドアモジュールの場合には、ドライドアチャンバ内の機能要素の少なくとも１つが、ウィンドウリフタの電気駆動装置（モータ／ギア機構）として形成され、これは、（電子）制御システムと、飾りトリム部品及び／又は飾りトリム部品に接続された強化要素に固着された操作装置とを含むことが好ましく、この被駆動軸が、Ｙ方向に封止されるが回転可能に分離シートを貫通する。たとえば外部歯部が設けられた、被駆動軸を整列させることにより、組み立て中に、内部歯部が設けられたウィンドウリフタの機械部品の対応物内に挿入することができる。本明細書においては、被駆動軸及び／又は対応物上の円錐形の領域により、トルク伝達接続の自己発見が容易となる。

本発明はまた、ドアシェルの内部ドアパネルが内部ドアパネルのかなりの部分に渡って延在する大面積の切開部を有することが好ましいドアモジュールを備えた車両ドアに関する。このような切開部は、一方ではドア部品の設置を容易にし、他方では車両ドアの重量を減少させる。この場合、切開部の表面積は、ドアモジュールによって覆われた内部ドアパネルの領域の少なくとも５０％、好ましくはほぼ７０％であることが好ましい。時おりかさ高いものになるドア部品の設置は、勿論、切開部からその断面積内を走る支柱をなくすことによって容易になる。

以下の図は、例として、本発明の様々な形態を概略的に表している。

図１に表されている左側の車両ドアは、通常、鋼板から作られる、車両の内部に面する側にドアモジュール２が設けられたドアシェル１を具備する。図１に示されている図には、ドアモジュールの、内部側に内部飾りトリム３と、ドアモジュール２内に配置された複数の機能要素、即ち、ドア開閉器４と、拡声器５と、スイッチユニット７を備えたスイッチプレート６と、つまみプレート９内のドアロックつまみ８とが見える。

ドアシェル１はドア部品を備え、この中の、ドア開閉器４によって動作され得るドア受金具１０が、図１に見える。車体に接続され得るケーブル線１１は、車両から車両ドアにエネルギ及び情報を伝達するよう役立つものである。

図１はまた、自動車のＸ、Ｙ、Ｚ座標の通常の座標系を示す。このアセンブリにおけるＹ方向は、同様に、右側のドアの（−Ｙ）方向に適用される。

図２から分かるように、溝状のドアモジュール２は、分離シート１２により、その外方に面する側で閉じられる。分離シート１２は、一方では、内部飾りトリム部品３の外周にＵ形状に配置され、かつドアシェル１に面する掛止フック１３により、他方では、ドアモジュール２内に置かれた機能要素の機械及び電気接続用の接続手段により、シェル部品内に配置されたドア部品に貫通される。接続手段は、ウィンドウリフタの電気操作用の被駆動軸１４と、ドア開閉器４をドア受金具１０に接続するボーデンケーブル１５と、ケーブル線１１とドアモジュール２との間のデータ及びエネルギ伝達用のプラグイン接続１６とを含む。

分離シート１２はまた、内部側の把手１８（図１）及びドア開閉器４をドアシェル１又はこの中に配置されたドア部品に機械接続するのに役立つ、ネジ留めされた接合箇所１７の領域内に開口を有する。

ボーデンケーブル１５も被駆動軸１４も、分離シート１２と関連して動かなければならないが、これに関連する開口は、ネジ留めされた接合箇所１７及び掛止フック１３の開口と同様に、防水設計でなければならない。これについては、以下に記述する。この場合、ボーデンケーブル１５を封止するのに役立つのは、分離シート１２上に形成された蛇腹１９である。

ドアモジュール２は、図２に示されている生産段階において、供給業者により車両製造業者に渡され、車両製造業者により、車両の最終組立てラインで整えられる。

図３に表されているように、分離シート１２と内部飾りトリム３との間に形成されたドライドアチャンバは、内部飾りトリム３に接続された強化要素２０と、内部飾りトリム３又は強化要素２０に直接繋止された機能要素とを受け入れ、ウィンドウリフタ用のこの電気駆動装置２１（モータ／ギア機構ユニット）及びドア制御ユニット２２は、分離シートを取り外した場合にのみ見えるようになる。この分離シートから、さらなるケーブル線２３が、車両ドアの電気的に調整可能な及び／又は加熱可能な外部ミラー２４（図１参照）へと延在する。

強化要素２０には、図３及び図４に見えるリブ構造物２５が設けられ、この強化要素は、ブロックの形で組み立てられ、側部衝撃の場合の事故に対する保護を強化するよう役立つ。ガラス繊維強化ポリプロピレン（ＰＰ−ＧＦ）の射出成形部品として構成されることが好ましい強化要素２０は、形状的に非常に複雑な方法で形成され得る。したがって、強化要素２０上で、リブ構造物２５だけでなく、拡声器５用のカップ状の容器２６、内部ドアシェル２７、ドア開閉器フレーム２８、プラグイン接続１６用のハウジング２９、及びドア制御ユニット２２、さらに電気駆動装置２１用の組み立てブリッジ３０、３１及びスイッチプレート６も一体に形成することが考えられる。

図５に示されている車両ドアの金属構造物は、外部ドアパネル３２と大きい切開部３４が設けられた内部ドアパネル３３とを備えたドアシェル１を具備する。切開部３４を囲む内部ドアパネル３３は、クリップ開口部３６を有する封止フランジ３５を形成し、この中に、ドアモジュール２の掛止フック１３がＹ方向に挿入され得る。この組み立て後、分離シート１２は、好ましくは直接接触して、つまり介在する封止断面がなく、封止フランジ３５に封止して横たわる。

内部ドアパネル３３と外部ドアパネル３２との間に、ドア部品が、たとえばウィンドウリフタの機構３７及び、大きく寸法を取った切開部３４を通ってウェットドアチャンバ４４内に何の問題もなく組み立てられ得る、垂直に移動可能なサイドウィンドウ３９用のガイドレール３８が配置される。機構３７は、トリム側に配置された、電気駆動装置２１の被駆動軸１４に対する対応物４０を有し、ドアモジュールの組立て中に、被駆動軸１４が、好ましくは自己発見する形で、この対応物の中にＹ方向に押され得る。軸方向に平行に走る、被駆動軸１４及び対応物４０の噛み合った歯部により、これに対向する押込みもなく、トルクの伝達が可能となる。さらに、プラグイン接続１６は、この場合、さらなる対応物４１に装着される。ボーデンケーブル１５は、これ以前に、ドア受金具１０に手動で結合されていなければならない。

図６に示されている長手方向断面における、組み立てられた車両ドアの構築物が、詳細に見える。ドライドアチャンバ４３とウェットドアチャンバ４４との間を封止するのに決定的な、内部飾りトリム３と、分離シート１２と、内部ドアパネル３３との間に、接触圧力区域として形成された移行部分４２に、特別な注意を払われたい。

内部飾りトリム３の外周に配置されたクリップ４５の形態の、水平方向で外方に延在する掛止フック１３が、ドア側のクリップ開口部３６に挿入された後、内部飾りトリム３と内部ドアパネル３３との間でＹ方向に作用する押圧を作る効果を有し、この押圧は、介在する独立気泡フォーム分離シート１２を介して伝達される。内部飾りトリム上に形成され、かつ内部ドアパネルの封止フランジ３５の領域内の周辺で外方（Ｙ方向）に延在するリブ状の突出部分４６が、分離シート１２内に直線的に押圧を導入する効果を有し、強く働く圧力が局部的に作られ、これに対応した大きい封止効果が生じる。クリップ４５は、リブ状の突出部分４６の外側に、したがってドライドアチャンバ４３の外側に配置される。

図７は、放射状に間隔を置いて設けられた、２つのリブ状の突出部分４６．１、４６．２が、内部飾りトリム３の外周に配置された、移行部分４２のさらなる設計を示している。組み立て前に、剥離保護膜で覆われ得る、可塑的に変形可能な封止材のビード４８の形態の封止材４７は、リブ状の突出部分４６．１と４６．２との間の隙間の封止フランジ３５に面する分離シート１２の側部に塗布される。保護膜を取り外し、ドアモジュール２を組み立てた後、封止材のビード４８は、内部ドアパネル３３と接触できるようになる。

図８に表されている移行部分４２の代替形態では、クリップ４５は、リブ形の突出部分４６．１、４６．２の近い方の側に、つまりドライドアチャンバ４３内に配置され、したがって別々に封止されなければならない。このため、クリップ４５には、頭部領域内に、周辺が凸面状に湾曲した封止カラー４９が設けられ、これが、円形のラインに沿って封止フランジ３５に分離シート１２を押圧する。この例示的実施形態においては、分離シート１２は２層構築物であり、層５０．１は、独立気泡フォームの、したがって防水性のウェットドアチャンバ４４に面し、層５０．２は、連続気泡フォームの、したがって防音性のあるドライドアチャンバに面する。クリップ４５は、頭部側で、内部飾りトリム３に溶接された強化要素２０内に入れられる。内部ドアパネル３３の封止フランジ３５には、リブ状の突出部分４６．１と４６．２との間の隙間に、内方に向けられた、つまり内部飾りトリムの方向に出っ張り５１．１が設けられ、これにより、封止材４７を使用せずに封止が強化される。これとは異なり、封止材のビード４８が挿入される（図７）と、内部ドアパネルには、分離シート１２と封止フランジ３５との間に、封止材のビード４８用の空間を作るための、ウェットドアチャンバに面する出っ張り５１．２が設けられ得る。

図９に示されている例示的実施形態は、リブ状の突出部分４６（この場合は、クリップ４５を取り囲む、２つの対４６．１／４６．２及び４６．３／４６．４）及びクリップ４５用の受容器の両方が強化要素２０上に配置されるという点において、これまでに記述した設計とは異なっている。

最後の２枚の図には、ドアモジュール２の組み立て前（図１０）及び後（図１１）の、電気駆動装置２１とウィンドウリフタの機構３７との間の接続が表されている。

電気駆動装置２１は、Ｙ方向に互いに直交するよう取り付けられたロータを備えた電動機５２と、Ｙ方向に走る被駆動軸１４が、端部で円錐状に先細りになっており、かつ角状の歯車機構５３内に封止されて取り付けられた外部歯部を有する角状の歯車機構５３とを具備する。角状の歯車機構５３のハウジング５４には、ウェットドアチャンバ４４に面する側に、環状の周辺突出部分５５が設けられ、これにより、この間に横たわる分離シート１２は、（適宜、さらなるビードの封止材４８．１を挿入して）機構３７の金属構造物に押圧され得る。機構３７は、ウィンドウリフタのケーブルリール５７に回転不可能に接続された内部歯部を有する対応物４０を具備する。

ドアモジュールの組立て中に、他のすべての部品（たとえばクリップ４５）を超えて突き出ている被駆動軸１４は、ドアモジュールを整列させるのに、比較的発見するのが簡単な主要位置決め点であるので、特に重要である。被駆動軸１４を対応物４０内にさらに少し押すだけで、クリップ４５及びクリップ開口部３６の、またドアモジュール２を回転することによって生じる他の接続要素（たとえばプラグイン接続１６）の心出し（センタリング）が行われる。

他方、組み立て用に異なる位置決め点が設けられる場合には、歪みを回避するために、被駆動軸１４又は対応物４０を、Ｘ及びＺ方向に浮くように取り付けることが推奨される。

本発明に従って装備された車両ドアの内部側を示す図である。 ドアシェル上での組み立てのために用意されたドアモジュールのウェットチャンバ側を示す図である。 分離シートを取り外した後の、請求項２に記載のドアモジュールを示す図である。 他から切り離された強化要素を示す図である。 ドアモジュールを取り外した、車両ドアの内部ドアパネルを示す図である。 図１に示されている車両ドアの断面Ｘ−Ｘを示す図である。 本発明による内部ドアパネルとドアモジュールとの間の第１の接続を示す拡大図である。 代替構成の接続を示す図である。 本発明に従って設計された、第３の接続状況を示す図である。 組み立て前の、電気駆動装置とウィンドウリフタの機構とを接続するための接続手段の可能な設計を示す図である。 図１０に示されている接続手段を接合された状態で示す図である。

符号の説明

１ ドアシェル
２ ドアモジュール
３ 内部飾りトリム
４ ドア開閉器
５ 拡声器
６ スイッチプレート
７ スイッチユニット
８ ドアロックつまみ
９ つまみプレート
１０ ドア受金具
１１ ケーブル線
１２ 分離シート
１３ 掛止フック
１４ 被駆動軸
１５ ボーデンケーブル
１６ プラグイン接続
１７ ネジ留めされた接合箇所
１８ 把手
１９ 蛇腹
２０ 強化要素
２１ 電気駆動装置
２２ ドア制御ユニット
２３ ケーブル線
２４ 外部ミラー
２５ リブ構造物
２６ 容器
２７ 内部ドアシェル
２８ ドア開閉器フレーム
２９ ハウジング
３０、３１ 組み立てブリッジ
３２ 外部ドアパネル
３３ 内部ドアパネル
３４ 切開部
３５ 封止フランジ
３６ クリップ開口部
３７ （ウィンドウリフタの）機構
３８ ガイドレール
３９ サイドウィンドウ
４０、４１ 対応物
４２ 移行部分
４３ ドライドアチャンバ
４４ ウェットドアチャンバ
４５ クリップ
４６ リブ状の突出部分
４７ 封止材
４８ 封止材のビード
４９ 封止カラー
５０ 層
５１ 出っ張り
５２ 電動機
５３ 角状の歯車機構
５４ ハウジング
５５ 突出部分
５６ 金属構造物
５７ ケーブルリール

Claims (16)

1. ドアシェル（１）に面する外部ウェットドアチャンバ（４４）と、内部ドライドアチャンバ（４３）とに、封止されて分割された、車両ドア用のドアモジュール（２）であって、
   前記ドライドアチャンバ内の前記ドアモジュールに予め組み立てられた形で固定され、かつ前記ウェットドアチャンバ内に配置されたドア部品に機械的に及び／又は電気的に接続され得る機械及び／又は電気機能部品が設けられた車両ドア用のドアモジュールであり、
   前記ドライドアチャンバと前記ウェットドアチャンバとの間の封止が、前記分離シートの近い方の側で前記ドアモジュールに固定された前記機能部品の接続手段により封止されて貫通された分離シート（１２）によって形成されるドアモジュール（２）であって、前記ドアモジュール（２）の内部飾りトリム（３）及び／又は該内部飾りトリム（３）上に配置された強化要素（２０）が、好ましくは前記ドアモジュールの全外周に延在し、かつ前記ドアシェル（１）と接触することにより、前記分離シート（１２）が封止して押圧され得る接触圧力区域を有する
   ことを特徴とするドアモジュール。
2. 前記機能部品及び／又は前記接続手段は、少なくとも一部分、前記ドライチャンバ（４３）に面する前記ドアモジュール（２）の内部飾りトリム（３）の平らな側に直接配置される
   ことを特徴とする請求項１に記載のドアモジュール。
3. 前記機能部品及び／又は前記接続手段は、少なくとも一部分、前記ドアモジュール（２）の前記内部飾りトリム（３）に接続され得る強化要素（２０）上に配置される
   ことを特徴とする請求項２に記載のドアモジュール。
4. 前記ドアモジュール（２）は、前記機能部品と前記ドア部品との間に機械及び／又は電気接続を形成しつつ、Ｙ方向に前記ドアシェル（１）に掛止して係合され得る
   ことを特徴とする請求項１ないし３のいずれか一項に記載のドアモジュール。
5. 前記分離シート（１２）は、前記ドアモジュール（２）上に予め組み立てられ、前記ドアシェル（１）上で該ドアモジュール（２）と共に装着され得る
   ことを特徴とする請求項１ないし４のいずれか一項に記載のドアモジュール。
6. 前記接触圧力区域は、前記内部飾りトリム（３）及び／又は前記強化要素（２０）から外方に延在するリブ状の突出部分（４６）を含む
   ことを特徴とする請求項１ないし５のいずれか一項に記載のドアモジュール。
7. 前記接触圧力区域は、２つのリブ状の突出部分（４６．１）、（４６．２）を有し、適宜、封止材（４７）を該突出部分の間の隙間内に導入しつつ、前記分離シート（１２）が該突出部分に押圧され得る
   ことを特徴とする請求項６に記載のドアモジュール。
8. 前記封止材（４７）は、前記分離シート（１２）上の前記リブ状の突出部分（４６．１）、（４６．２）の遠い方の側に配置され、前記ドアモジュール（２）の組立て中に、内部ドアパネル（３３）と接触するようにできる
   ことを特徴とする請求項７に記載のドアモジュール。
9. 前記封止材（４７）は、前記ドアモジュール（２）の組み立て前に、剥離保護膜で覆われ得る封止材のビード（４８）を含む
   ことを特徴とする請求項８に記載のドアモジュール。
10. 前記分離シート（１２）は、独立気泡プラスチックフォームの、特にポリオレフィンの、好ましくはポリエチレンの、少なくとも１つの層（５０．１）を含む
    ことを特徴とする請求項１ないし９のいずれか一項に記載のドアモジュール。
11. 前記分離シート（１２）は、少なくとも２つの層で形成され、前記層（５０．２）は、連続気泡プラスチックフォームから、特にポリオレフィンから、好ましくはポリエチレンから構成される前記ドライドアチャンバ（４３）に面する
    ことを特徴とする請求項１ないし１０のいずれか一項に記載のドアモジュール。
12. 前記ドライドアチャンバ（４３）内の前記機能要素の１つが、好ましくは制御システムと、前記内部飾りトリム（３）及び／又は該内部飾りトリム（３）に接続された強化要素（２０）に固着された操作装置とを含む、ウィンドウリフタの電気駆動装置（２１）として形成され、該電気駆動装置（２１）の被駆動軸（１４）が、Ｙ方向に封止されるが回転可能に前記分離シートを貫通する
    ことを特徴とする請求項１ないし１１のいずれか一項に記載のドアモジュール。
13. 請求項１ないし１２のいずれか一項に記載のドアモジュール（２）を備えた車両ドア。
14. ドアシェル（１）の内部ドアパネル（３３）は、前記内部ドアパネルのかなりの部分に亘って延在する大面積の切開部（３４）を有する
    ことを特徴とする請求項１３に記載の車両ドア。
15. 前記切開部（３４）の表面積が、前記ドアモジュール（２）によって覆われた前記内部ドアパネル（３３）の領域の少なくとも５０％、好ましくはほぼ７０％である
    ことを特徴とする請求項１４に記載の車両ドア。
16. 前記切開部（３４）に、その断面を走行する支柱がない
    ことを特徴とする請求項１４又は１５に記載の車両ドア。
    
    

Images