JP2006525410A - 高生産性スパンデックス繊維プロセスおよび製品 - Google Patents

高生産性スパンデックス繊維プロセスおよび製品 Download PDF

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Abstract

市場で受け入れられるスパンデックスを、高い固形分含量のポリウレタンウレアポリマー溶液から、効率よく、ばらつきが改良され、低コストで調製することができる。そのポリウレタンウレアは、4,4’−MDIと2,4’−MDIを組み合わせ、紡糸前のポリマー溶液が高溶解性であって、適切な紡糸前IVと第一級アミン含量を有するようにする量の連鎖延長剤および連鎖停止剤を使用して、調製する。

Description

本発明は、下記の(a)、(b)、(c)および(d)から調製した高溶解性ポリウレタンウレアに関し:(a)が少なくとも1種の高分子グリコールであり;(b)が以下の(i)および(ii)を含むジイソシアネート混合物であって:(i)が少なくとも約78モルパーセントの1−イソシアナト−4−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼン(4,4’−MDI)であり;(ii)が少なくとも約5モルパーセントの1−イソシアナト−2−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]−ベンゼン(2,4’−MDI)であるジイソシアネート混合物であり;(c)が少なくとも1種の連鎖延長剤であり;(d)が少なくとも1種のアミン連鎖停止剤である。前記ポリウレタンウレアを含むこれらのハイソリッドポリマー溶液を使用することによって、繊維の性質を犠牲にすることなく、スパンデックス製造における生産性を劇的に向上させることができる。本発明はさらに、前記ポリウレタンウレアのハイソリッド溶液からスパンデックス繊維を製造するための方法、およびそのようにして製造されたスパンデックス繊維にも関する。
スパンデックスとは、繊維形成基材が少なくとも85%のセグメント化ポリウレタンを含む長鎖の合成ポリマーであるように製造された繊維の一般名である。本明細書記載の本発明では、簡便性のためおよび非限定的に、スパンデックスに関連して説明を行うが、以下の開示において記述される全ての実施態様およびその等価物も包含されていると受け取られるべきである。
スパンデックスは典型的には2段の工程で調製される。第1の工程では、低分子量二官能ポリマー、たとえば高分子グリコールをジイソシアネートと反応させて、イソシアネート末端プレポリマーと未反応のジイソシアネートの混合物を形成させる(「キャップトグリコール(capped glycol)」)。次いで、そのキャップトグリコールを適切な溶媒の中に溶解させ、二官能の連鎖延長剤および単官能の連鎖停止剤組成物と反応させてポリウレタンウレアポリマー溶液を形成させる。次いで、市販のスパンデックス繊維は、こうして得られたポリウレタンウレア溶液から、通常の乾式または湿式紡糸法を用いて形成される。
このような方法でポリマーを調製することによって、スパンデックスには、キャップトグリコールの上のイソシアネート基と連鎖延長剤との間の反応により誘導された、いわゆる「ハード」セグメントが含まれる。スパンデックスにはさらに、主として高分子グリコールから誘導される「ソフト」セグメントも含まれる。スパンデックスの持つ望ましいエラストマー性は、ある程度は、このセグメント化構造のためであると考えられる。
連鎖延長剤、たとえばエチレンジアミンの両方の末端が、キャップトグリコールからのイソシアネート基と反応することが可能ではあるが、場合によっては、連鎖延長剤の一方の末端だけが反応することもあり得る。その結果、一端に、第一級アミンを持つ連鎖延長剤を有するポリマーが得られる。これらの「連鎖延長剤末端」(CE)の数は、末端濃度としてのポリマー1キログラムあたりのミリ当量で表され、ポリマー中の第一級アミン濃度を測定することにより、求めることができる。第一級アミン含量は、通常の試験法を用いて測定することができる。
連鎖延長剤末端の数は、たとえば連鎖延長剤のキャップトグリコールに対する化学量論比を変化させるなど、いくつかの手段により調節することが可能である。別な方法として、連鎖延長剤末端の数は、ジエチルアミン(DEA)のような連鎖停止剤を使用することによって調節することもできる。連鎖停止剤は、連鎖延長剤の場合と同様にして、キャップトグリコールと反応するが、ただし、第2の反応基を持たない。その結果、連鎖延長剤末端ではなく、連鎖停止剤末端を有するポリマーが得られる。
キャップトグリコール中のイソシアネート官能性基に対する、連鎖延長剤および連鎖停止剤の化学量論比を調節することによって、ポリマー末端の全数を調節し、それによりそのポリマーの分子量と固有粘度(IV)を調節することが可能となる。これは、ポリウレタンウレアの分子量とIVを調節する有効な方法として知られている。たとえば、米国特許公報(特許文献1)を参照されたい(該特許の開示を、参考として引用し本明細書に組み入れる)。
ポリマー末端を所望の数とすることと、それと連鎖延長剤末端であるポリマー末端を所望の割合とすることとを組み合わせるのが、本発明の態様であり、当業界で通常測定されるポリマーの性質で表すことができる。先に述べたように、ポリマー末端の全数は、IVと直接比例関係にある。ポリマー末端の数が多くなるほど、分子量が低く、またIVも低くなる。同様にして、連鎖延長剤末端の数は、ポリマー中の第一級アミンの量に関連する。したがって、本発明の態様を、望ましいIVと第一級アミンの量に関連させて記述するということは、それらの態様を、それぞれ望ましいポリマー末端および連鎖延長剤末端の数に関連させて記述することと、等価である。さらなる詳細については実施例を参照されたい。
スパンデックス繊維は、乾式紡糸のような繊維紡糸プロセスにより、ポリウレタンウレアから形成させることができる。乾式紡糸においては、ポリマーおよび溶媒を含むポリマー溶液を、紡糸口金オリフィスを通して紡糸チャンバーの中に計量供給して、1本または複数のフィラメントを形成させる。チャンバーにはガスを通過させて、溶媒を蒸発させ、(1本または複数の)フィラメントを固化させる。次いで複数のフィラメントを合着させて、スパンデックスヤーンとすることができる。
ポリマー溶液に使用する溶媒は、ゲルをほとんど、またはまったく含まない均質な溶液を与えるものとすべきである。乾式紡糸に特に適した溶媒としては、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチルピロリジノン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)およびジメチルスルホキシド(DMSO)などを挙げることができる。安全性とコストの面から、DMAcが好ましく、事実、産業界では、ほとんどの場合これが使用されている。
乾式紡糸の生産性は典型的には、1時間あたり紡糸チャンバーあたりのヤーンのグラム数の項で表され、これは、巻取り速度、ヤーンおよびフィラメントの繊度、ならびに紡糸チャンバーあたりのヤーンの数に関連する。しかしながら、そのようなパラメーターは、体積およびポリマー溶液に使用される溶媒、およびそれぞれのフィラメントの表面からの溶媒蒸発速度により、制限を受ける。それに従い、蒸発速度は、フィラメントの繊度と、紡糸チャンバーの中のフィラメントの数に関連する。たとえば、ヤーン全体の繊度は一定にしてフィラメントの繊度を挙げるということは、全体としてのフィラメント表面積が減り、溶媒蒸発速度が遅くなる、ということを意味する。そのような場合には、巻取り速度を落として、紡糸チャンバーの中で溶媒が蒸発するのに充分な時間を与えるようにしなければならない。さらに、紡糸チャンバー内のフィラメントの数が多いほど、処理しなければならないガスと溶媒蒸気の体積が大きくなる。ガスの体積が大きいと、乱れが生じて、繊維の均質性、プロセスの連続性、および生産性が低下することになる。さらに、使用する溶媒の体積とフィラメントからの蒸発速度が、スパンデックス繊維の物理的性質、たとえば靭性(tenacity)に影響を与える可能性がある。
乾式紡糸に使用する溶媒の量を減らすことができれば(すなわち、固形分含量の高いポリマー溶液が使用できれば)、フィラメントから蒸発させる溶媒が少なくなるために、紡糸の生産性が改良される、ということは、以前から判っていた。しかしながら、スパンデックスヤーンの製造に適したポリマー溶液では、これまでは、最大でわずか約37パーセントの固形分を含むものしか可能でなかった。長年にわたって、より濃度の高いポリマー溶液を調製するための試みがなされてきたものの商業的に成功したものはなかったが、その理由は、そのポリウレタンウレアがDMAc中では約37重量パーセントを超えて溶解しないためである。37パーセントを超える固形分を含むポリマー溶液は、初期段階では存在しうるのだが、そのような溶液は不安定で、短時間の間にプロセス機器の処理扱能力を超える粘度になったり、ゲルを形成して不溶性となったりする。前述のような場合であったとしても、製造業者が実際にハイソリッドポリマー溶液からスパンデックスを製造することは可能ではあったが、生産性が低く、その繊維は、受容不可能なほど低品質であった。
市場で受け入れられるようになるには、そのスパンデックス繊維が産業界で認められているいくつかの性質に適合していなければならない。それらの性質を満たさないスパンデックスにも小さな市場が存在はしているが、そのような隙間用途は極めて限られているので、本発明が目的としているのは、スパンデックス産業における広い用途である。それらの性質は当業者にはよく認識されているもので、たとえば、40デニールのスパンデックスでは、IVが1.1dl/gを超え;靭性が少なくとも40g;負荷力(Load Power)(1TP2)が7g未満;無負荷力(Unload Power)(5TM2)が少なくとも0.9g;そして、繊度変動係数(CDV)が15未満である。
当業者のよく知るところであるが、市場で受け入れられるスパンデックスの性質は繊度によって変化するので、「40デニール」の場合に市場で受け入れられるスパンデックスという上記の説明が、それらの性質や40デニールのスパンデックスに本発明を限定するものと受け取ってはならない。本発明には、もし40デニールで調製すれば、上記のような性質を有するであろう、他の繊度の、市場で受け入れられるスパンデックスも含まれる。したがって、本明細書においてスパンデックスの40デニールにおける性質について言及した場合には、他の繊度であっても、40デニールで調製したら引用された性質を有するであろうスパンデックスも含まれる。
米国特許第3,577,044号明細書 S.シギア(S.Siggia)『クオンティタティブ・オーガニック・アナリシス・ビア・ファンクショナル・グループ(Quantitative Organic Analysis via Functional Group)』第3版(ワイリー・アンド・ソンズ(Wiley & Sons)、ニューヨーク(New York))p.559〜561(1963)
このように、本発明が完成するまでは、紡糸プロセスやスパンデックス繊維の品質に悪影響を与えることなく、溶媒の体積を減らす(固形分パーセントを上げる)ことによりスパンデックス紡糸の生産性を改良する必要が依然として存在していた。
驚くべきことには、4,4’−MDI対2,4’−MDIの比率と、適切なポリマーのIV(すなわち、全末端)および第一級アミン含量(すなわち、連鎖延長剤末端)とを組み合わせることで、固形分を45パーセントまたはそれ以上に含むポリマー溶液から、市場で受け入れられるスパンデックスに乾式紡糸することが可能なポリウレタンウレアが得られることが見出された。さらに驚くべきことには、本発明による高い固形分含量のポリマー溶液から、市場で受け入れられるスパンデックス繊維を、大いに向上された紡糸生産性で紡糸することが可能となり、ばらつきが改良された製品が得られることが、見出された。事実、本発明は、顕著な生産性向上を与えると同時に、原料、エネルギーおよび廃棄物処理の削減をもたらす。
本発明は、スパンデックス繊維を製造するための高い固形分含量のポリマー溶液に使用するためのポリウレタンウレアに関する。本発明のまた別な態様は、高い固形分含量のポリウレタンウレアポリマー溶液からスパンデックス繊維を製造するための改良された方法である。本発明のさらに別な態様は、高い固形分含量のポリウレタンウレアポリマー溶液を乾式紡糸することにより製造される、市場で受け入れられるスパンデックス繊維である。
さらに詳しくは、本発明のポリウレタンウレアは、紡糸の前では、約0.65〜約0.90dl/gのIVと、ポリマー固形分1キログラムあたり約25〜約55ミリ当量NH(meq/Kg)の第一級アミン含量を有し、少なくとも1種の高分子グリコール;少なくとも約78モルパーセントの4,4’−MDIと少なくとも約5モルパーセントの2,4’−MDIを含むジイソシアネート混合物;少なくとも1種の連鎖延長剤;および少なくとも1種のアミン連鎖停止剤から調製される。
本発明の高い固形分含量のポリマー溶液には、前記ポリウレタンウレアが38重量パーセントよりも高い、DMAc溶液が含まれる。
思いがけないことには、所望のIV(すなわち、全末端)と所望の第一級アミン含量(すなわち、連鎖延長剤末端)を有する高溶解性のポリウレタンウレアをまず調製し、次いで、前記ポリウレタンウレアを38重量パーセントを超える量で含むポリマー溶液を調製することによって、スパンデックス繊維製造の生産性が劇的に改良されることが今や見出された。このポリマー溶液からは、従来の37重量パーセント以下の溶液を使用した際の速度よりも顕著に高い速度で、市場で受け入れられるスパンデックスフィラメントを調製することができる。
さらに詳しくは、本発明のポリウレタンウレアは:
(a)ポリエーテルグリコールおよびポリエステルグリコールよりなる群から選択される少なくとも1種の高分子グリコール;
(b)少なくとも約78モルパーセントの4,4’−MDIおよび少なくとも約5モルパーセントの2,4’−MDIを含むジイソシアネート混合物;
(c)少なくとも1種の連鎖延長剤;および
(d)少なくとも1種のアミン連鎖停止剤、から調製され
ここで、(b)に対する(a)のモル比(「キャッピング比」と呼ばれる)は、約1:1.5〜約1:2、好ましくは約1:1.6〜約1:1.8、より好ましくは約1:1.65〜約1:1.75であり;さらにここで、少なくとも1種の連鎖延長剤(c)と少なくとも1種のアミン連鎖停止剤(d)は、紡糸する前のポリウレタンウレアのIVが0.9未満で、その第一級アミン含量が約25〜約55meq/Kg、好ましくは約25〜約45meq/Kg、そして最も好ましくは約40meq/Kgとなるような量で存在させる。
本発明で使用するのに好適なポリエーテルグリコールの数平均分子量は、約1500〜約4000、好ましくは約1600〜約2500、そしてより好ましくは約1800〜約2000である。有用なポリエーテルグリコールとしては、ポリエチレンエーテルグリコール、ポリトリメチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレン−co−2−メチル−テトラメチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレン−co−エチレングリコール、およびそれらの混合物などが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。最も好ましいのは、ポリテトラメチレングリコール、たとえばテラセン(TERATHANE,登録商標)1800(デュポン・カンパニー(Dupont Co.)から入手可能)である。
有用なポリエステルグリコールとしては、コポリ(エチレン−ブチレンアジペート)ジオール、ポリ(2,2−ジメチルプロピレンドデカノエート)ジオール、ジオールたとえば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールのヒドロキシ末端反応生成物、およびそれらの混合物などが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。
ジイソシアネートの混合物を使用して、本発明のポリウレタンウレアを製造する。ジイソシアネート混合物の1つの成分は、少なくとも約78モルパーセント、好ましくは約80〜約95モルパーセント、最も好ましくは約83〜約91モルパーセントの割合で存在する4,4’−MDIである。ジイソシアネート混合物の第2の成分は、少なくとも約5モルパーセント、好ましくは約7〜約20モルパーセント、より好ましくは約9〜約17モルパーセントの割合で存在する2,4’−MDIである。ジイソシアネートの混合物の中に存在している2,2’−MDIが、1モルパーセント未満であるのが好ましい。
任意選択的に、4,4’−MDIおよび2,4’−MDIと組み合わせて、他のイソシアネート、たとえば2,2’−および2,4’−トルエンジイソシアネートを用いることもできる。
キャップトグリコールを製造するには、ジイソシアネート混合物を一度に全量加えても、あるいは2段以上に分けて加えてもよく、その順序には制限はない。所望により、ジブチルスズジラウレート、オクタン酸第一錫、鉱酸、第三級アミンたとえばトリエチルアミン、N,N’−ジメチルピペラジンなどや、その他公知の触媒を使用して、キャッピング工程を促進させることも可能である。次いでそのキャップトグリコールを適切な溶媒たとえば、DMAc、DMF、DMSO、N−メチルピロリジノン(NMP)など(それらの混合物も含める)に添加する。DMAcが好ましい。
単一の連鎖延長剤または連鎖延長剤の混合物を使用して、そのキャップトグリコールから本発明のポリウレタンウレアを調製することができる。単一の連鎖延長剤を使用するのならば、エチレンジアミン(EDA)が好ましい。連鎖延長剤の混合物を使用するのならば、その混合物には、主連鎖延長剤としての少なくとも約90モルパーセントのEDAと、さらに1種または複数の第2の連鎖延長剤を含むようにすべきである。第2の連鎖延長剤の例を挙げれば、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン(MPMD、ダイテック(DYTEK,登録商標)Aとして市販、デュポン(DuPont)から入手可能)、1,2−プロパンジアミン(PDA)、1,3−ブタンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,3−ジアミノ−2,2−ジメチルブタン、1,6−ヘキサンジアミン、1,3−プロパンジアミン、N−メチルアミノビス(3−プロピルアミン)、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,5−ジアミノペンタン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−ジアミノ−4−メチルシクロヘキサン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,1’−メチレン−ビス(4,4’−ジアミノヘキサン)、1,3−ジアミノペンタン、ピペラジン、シクロヘキシレン−1,3−ジアミン(水素化m−フェニレンジアミン)、イソホロンジアミン、1,4−ジアミノ−2−メチルピペラジン、1,4−ジアミノ−2,5−ジメチルピペラジン、およびメチルビスプロピルアミン、およびそれらの混合物などがある。好適な第2の連鎖延長剤は、MPMDとPDAである。MPMDが最も好ましい。
好適な連鎖停止剤としては、第二級アミン、たとえばジエチルアミン(DEA)、ジイソプロピルアミン、ピペリジン、ジブチルアミン、およびそれらの混合物が挙げられる。DEAが好ましい。
本発明のポリウレタンウレアを製造するには、連鎖延長剤および連鎖停止剤を一度に全量加えても、あるいは2段以上の工程に分けて加えてもよいが、一度に全量を加えるのが好ましい。(1種または複数の)連鎖延長剤と(1種または複数の)連鎖停止剤とを、先に述べたような好適な溶媒に溶解させておくのが好ましい。DMAcが好ましい溶媒である。
有効量の各種の添加剤を本発明のスパンデックスで使用することも可能であるが、ただし、本発明の有利な態様を損なうようなことがあってはならない。例を挙げれば、艶消し剤たとえば二酸化チタン、および安定剤たとえば、ハイドロタルサイト、ハンタイトとハイドロマグネサイトの混合物、硫酸バリウム、ヒンダードフェノール、および酸化亜鉛、染料および染色促進剤、抗菌剤、粘着防止剤、シリコーンオイル、ヒンダードアミン、耐光安定剤、UV遮蔽剤などがある。
本発明の利点を実現させるためには、乾式紡糸をしてスパンデックスにするポリマー溶液の固形分含量パーセントを、38重量パーセントよりは高くかつ50重量パーセント未満、好ましくは約40〜約48重量パーセント、より好ましくは約45重量パーセントとするべきである。
実用面からは、ポリマー溶液は、最初の調製をした後紡糸をするまでに、典型的には50℃未満の温度で、2〜48時間の間貯蔵しておくのがよい。紡糸性能やヤーンの性質に出るマイナスの影響を最小にするためには、この時間の間に粘度が過度に上昇するようなことがあってはならない。したがって、40℃で24時間貯蔵したときの、本発明のポリマーの40℃落球粘度の上昇が、2000ポワズ未満、好ましくは1500ポワズ未満、より好ましくは1000ポワズ未満とする。
本発明のまた別な特色は、ポリウレタンウレアの紡糸前の固有粘度(「紡糸前IV」)が、市場で受け入れられるスパンデックス繊維のIVより低いということである。その紡糸前IVは、約0.65〜約0.90dl/g、好ましくは約0.70〜約0.80、最も好ましくは約0.75とするべきである。
本発明のまた別な特色は、紡糸前のポリウレタンウレア溶液中の連鎖延長剤末端の量が、(第一級アミン含量として表して)約25〜約55meq/Kg、好ましくは約35〜約45meq/Kg、より好ましくは約40meq/Kgであることである。
本発明を使用することで、商業的なスパンデックス製造の生産性を、劇的に向上させることができ、それと同時に、溶媒、ガスおよびエネルギーの使用量が減少する。さらに、繊度変動係数で測定した場合の、その製品のばらつきが少なく、廃棄物の発生を抑制することができる。
本発明がハイソリッドで、高生産性の紡糸を可能としながらも、従来技術におけるスパンデックス紡糸プロセスで要求されるポリマーおよび繊維の品質を達成、またはそれを超えることを、以下の実施例で説明する。これらの実施例は、本発明の説明を目的としたものである。本発明のその他の目的および利点が、当業者には明らかとなるであろう。実感されるであろうが、本発明はそれ以外の別な実施態様をとることも可能であり、そのいくつかの詳細は、各種自明の点において、本発明の範囲と精神から逸脱することなく、修正することが可能である。したがって、これら実施例は、本来的に説明のためとみなすべきであり、限定するためと受け取ってはならない。
(ポリウレタンウレアの調製)
この実施例におけるポリウレタンウレアポリマーは、下記の一般的な方法により調製した。化学量論的に過剰なジイソシアネート混合物を高分子グリコールと混合し、約90℃で2時間加熱した。こうして得られたキャップトグリコール混合物には、イソシアネート末端高分子グリコールと、残存の未反応ジイソシアネートとを含んでいた。測定されるイソシアネート重量パーセント(%NCO)が、全部のグリコールのヒドロキシル基がイソシアネートと反応したとしての理論値にほぼ等しくなるまで、その反応を続けた。次いで、得られたキャップトグリコールを、高剪断下約45℃でDMAcに完全に溶解させた。そのキャップトグリコール溶液を、高剪断下で、適切な(1種または複数の)連鎖延長剤と(1種または複数の)連鎖停止剤を含むDMAc溶液と接触させた。得られたポリマー溶液について、固形分重量パーセント、第一級アミン含量(連鎖延長剤末端)、紡糸前固有粘度、および40℃落球粘度の分析を行った。最終的な繊維を得るために、添加剤溶液を加えたが、それに含まれているのは、1.5重量パーセントのサイアノックス(CYANOX,登録商標)1790(サイテック・インダストリーズ(Cytec Industries)製)、0.5重量パーセントのメタクロール(METHACROL,登録商標)2462(デュポン・カンパニー(Dupont Co.)製)および、0.6重量パーセントのポリジメチルシロキサンシリコーンオイルである。次いで、そのポリマー溶液をDMAcから乾式紡糸して、カラムの中へ送ったが、そのカラムの中には加熱窒素流を導入した。こうして得られたスパンデックスフィラメントを合着させ、紡糸油剤を塗布し、その繊維をパッケージに巻き上げた。
実施例に用いたジイソシアネート混合物は、アイソネート(ISONATE,登録商標)MDR(ダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Co.)製)とモンジュール(MONDUR,登録商標)ML(バイエル・AG(Bayer AG)製)とを、適当な比率で混合することにより調製し、所望の2,4’−MDIレベルを得た。アイソネート(ISONATE,登録商標)MDRは、少量の2,4’−MDI(約1.9%)を含む4,4’−MDIである。モンジュール(MONDUR,登録商標)MLは、4,4’−MDI(約44.9%)、2,4’−MDI(約53.2%)および2,2’−MDI(約2.2%)の混合物である。
実施例において使用したポリエーテルグリコールは、テラセン(TERATHANE,登録商標)1800(デュポン(Dupont)製)で、これは数平均分子量が1800のポリテトラメチレンエーテルグリコールである。連鎖延長剤は、エチレンジアミンか、またはエチレンジアミン(EDA)と2−メチル−1,5−ペンタンジアミン(ダイテック(DYTEK,登録商標)A、デュポン(Dupont)から入手可能)との混合物のいずれかであった。
(分析方法)
出発原料中のMDI異性体の濃度は、ガスクロマトグラフ分析によって求めたが、その条件は、15メートルのDB−1701キャピラリーカラムを使用し、最初に2分間の保持時間を置いた後、150から230℃まで、8℃/分の昇温プログラムを用いた。
ポリウレタンウレアの固有粘度(IV)は、ASTM D2515に従って、標準のキヤノン・フェンスケ(Cannon−Fenske)粘度計チューブ中25℃で、ポリマーのDMAc希釈溶液の粘度を、DMAcそのものの粘度と比較すること(「相対粘度」法)によって求め、dl/gの単位で記録した。
連鎖延長剤末端(CE)の数は、ポリマーをDMAc中に溶解させ、次いで、ブロモフェノールブルーを指示薬として使用してメタンスルホン酸で第一級アミン含量を滴定することにより求めた。
繊度変動係数(CDV)を測定するためには、巻き上げたスパンデックスパッケージの表面で、最初の50メートルの繊維を除去することで、ハンドリングから生ずる損傷が原因の不正確さが入らないようにした。次いで、そのパッケージから回転引取装置(rolling take−off)を用いて、スパンデックスを130秒間引き出して、圧電セラミックピンを備えた張力計を通過させた。引取りロールの円周を供給ロールの円周よりも50%大きくして、供給ロールと引取りロールの回転速度を同じにしたので、その結果そのポリウレタン繊維は、張力計を通過する際に50%の伸びに延伸された。張力計により、スパンデックスがロールを通って供給される際の張力を測定した。繊度は張力と直接的な比例関係にあるので、張力の標準偏差を平均張力で割り算して変動係数を得た。CDVは、用いた線密度単位(デニール対デシテックス)とは無関係であって、CDVが小さいということは、繊維の均質性が高いということを示している。
キャップトグリコールのイソシアネートパーセント(%NCO)は、(非特許文献1)の方法に従って求めた。
スパンデックスの強さと弾性は、ASTM D2731−72の一般的な方法に従って測定した。ゲージ長さ2インチ(5cm)の3本のフィラメントで、0〜300%の延伸サイクルを用い、測定のそれぞれは巻き上げた「そのまま」の(すなわち、精練やその他の処理をしない)形について行った。50cm/分一定の延伸速度で5回のサイクルを実施し、5回目の延伸の後30秒の間、300%伸びに保持した。負荷力、すなわち最初の伸びのときのスパンデックスの応力を1回目のサイクルの伸びが200%のところで測定し、各表には「LP」としてグラムの単位で示している。無負荷力、すなわち第5回目の除重の際の伸び200%における応力もまたグラムの単位で示しているが、これは「UP]と表示されている。破断時伸びパーセント(「Eb」)および靭性は6回目の延伸の際に測定した。5回の0〜300%延伸/緩和サイクルをさせたサンプルについて、永久歪みパーセントも測定した。永久歪みパーセント(「%SET」)は次式に従い計算した:
%SET=100(L−L)/L
ここで、LとLはそれぞれ、5回の延伸/緩和サイクルの前と後の、張力をかけずにまっすぐ伸ばしたときの、フィラメント(ヤーン)の長さである。
ポリウレタンウレア溶液の粘度は、ASTM D1343−69の一般的な方法に従って測定したが、40℃で、DV−8型落球粘度計(バージニア州ウェインズボロ(Waynesboro,VA)のデュラテック・コーポレーション(Duratech Corp.)製)を用い、ポワズの単位で報告している。この装置を用いて測定可能な最高溶液粘度は、35,000ポワズであった。
(実施例1)
スパンデックスを製造するために典型的に使用されるポリウレタンウレアポリマーを、テラセン(TERATHANE,登録商標)1800とアイソネート(ISONATE,登録商標)MDRを用い、キャッピング比1:1.69で調製した。そのキャップトグリコールの%NCOは2.6%で、DMAcを用いて希釈して、固形分45パーセントの溶液とした。次いでこの溶液を、EDAとダイテック(DYTEK,登録商標)A(モル比90/10)の鎖延長剤混合物と連鎖停止剤としてのジエチルアミンを含むDMAc溶液と接触させたが、その割合は、得られたポリマー溶液の固有粘度が0.95、初期溶液粘度が2600ポワズ、そして固形分34.8パーセントで、連鎖延長剤末端の数の測定値が15meq/kg−ポリマー固形分になるようにした。ポリマー溶液から、40デニールで、3フィラメントのスパンデックスヤーンを、950ヤード/分(ypm)の速度で紡糸した。その紡糸ヤーンの固有粘度は1.16であった。
(実施例2)
本発明のポリウレタンウレアポリマーを、82%のアイソネート(ISONATE,登録商標)MDRと18%のモンジュール(MONDUR,登録商標)MLを含むジイソシアネート混合物を用いて調製した。キャップトグリコールは、テラセン(TERATHANE,登録商標)1800を使用し、キャッピング比1:1.69で調製した。そのキャップトグリコールを、DMAcを用いて固形分55%になるように希釈し、DMAc中のエチレンジアミンおよびジエチルアミンの混合物と反応させたが、その割合は、得られるポリマー溶液の固有粘度が0.75、初期溶液粘度が3300ポワズ、そして固形分45パーセントで、連鎖延長剤末端の数の測定値が40meq/kg−ポリマー固形分になるようにした。ポリマー溶液から、40デニールで、3フィラメントのスパンデックスヤーンを、950ヤード/分(ypm)の速度で紡糸した。その紡糸ヤーンの固有粘度は1.34であった。
(実施例3)
ポリウレタンウレアポリマーを、82%のアイソネート(ISONATE,登録商標)MDRと18%のモンジュール(MONDUR,登録商標)MLを含むジイソシアネート混合物を用いて調製した。キャップトグリコールは、テラセン(TERATHANE,登録商標)1800を使用し、キャッピング比1:1.69で調製した。そのキャップトグリコールを、DMAcを用いて固形分55%になるように希釈し、DMAc中のエチレンジアミンおよびジエチルアミンの混合物と反応させたが、その割合は、得られるポリマー溶液の固有粘度が0.75、初期溶液粘度が3300ポワズ、そして固形分45パーセントで、連鎖延長剤末端の数の測定値が15meq/kg−ポリマー固形分になるようにした。ポリマー溶液から、40デニールで、4フィラメントのスパンデックスヤーンを、950ヤード/分(ypm)の速度で紡糸した。その紡糸ヤーンの固有粘度は1.02であった。
(実施例4)
ポリウレタンウレアポリマーを、82%のアイソネート(ISONATE,登録商標)MDRと18%のモンジュール(MONDUR,登録商標)MLを含むジイソシアネート混合物を用いて調製した。キャップトグリコールは、テラセン(TERATHANE,登録商標)1800を使用し、キャッピング比1:1.69で調製した。そのキャップトグリコールを、DMAcを用いて固形分55%になるように希釈し、DMAc中のエチレンジアミンおよびジエチルアミンの混合物と反応させたが、その割合は、得られるポリマー溶液の固有粘度が0.75、初期溶液粘度が3300ポワズ、そして固形分45パーセントで、連鎖延長剤末端の数の測定値が65meq/kg−ポリマー固形分になるようにした。ポリマー溶液から、40デニールで、3フィラメントのスパンデックスヤーンを、950ヤード/分(ypm)の速度で紡糸した。その紡糸ヤーンの固有粘度は1.05であった。
(実施例5)
ポリウレタンウレアポリマーを、82%のアイソネート(ISONATE,登録商標)MDRと18%のモンジュール(MONDUR,登録商標)MLを含むジイソシアネート混合物を用いて調製した。キャップトグリコールは、テラセン(TERATHANE,登録商標)1800を使用し、キャッピング比1:1.69で調製した。そのキャップトグリコールを、DMAcを用いて固形分55%になるように希釈し、DMAc中のエチレンジアミンおよびジエチルアミンの混合物と反応させたが、その割合は、得られるポリマー溶液の固有粘度(計算値)が約0.95(全末端約55)で、連鎖延長剤末端の数の測定値が15meq/kg−ポリマー固形分になるようにした。固形分45%のポリマー溶液は、粘度が高く、ゲル化が起きるので紡糸して繊維とすることはできなかった。
(実施例6)
スパンデックスを製造するために典型的に使用されるポリウレタンウレアポリマーを、テラセン(TERATHANE,登録商標)1800とアイソネート(ISONATE,登録商標)MDRを用い、キャッピング比1.69で調製した。そのキャップトグリコールの%NCOは2.6%で、DMAcを用いて希釈して、キャップトグリコールの固形分55パーセントの溶液とした。次いでこの溶液を、エチレンジアミン連鎖延長剤と連鎖停止剤としてのジエチルアミンを含むDMAc溶液と接触させたが、その割合は、得られるポリマー溶液が固形分45パーセントで、連鎖延長剤末端の数の測定値が40meq/kg−ポリマー固形分になるようにした。この溶液は極めて不安定であった。1時間の間に、その40℃落球粘度が上昇して、10,000ポワズを超えた。固有粘度は測定できず、このポリマーは紡糸できなかった。
Figure 2006525410
実施例1(従来技術プロセス)と実施例6とを比較すると、ジイソシアネートのバランスを調節することなく、単に連鎖延長剤末端を所望のレベルに調節するだけでは、スパンデックスを調製するのに使用可能なハイソリッドポリマー溶液が得られない、ということがわかる。
実施例2(本発明)と実施例5とを比較すると、所望のジイソシアネートバランスではあるが、紡糸前IVが適切でなく、また連鎖延長剤末端の数が適切ではない場合には、高粘度のポリマー溶液が得られて、それは紡糸してスパンデックスにすることが不可能である、ということがわかる。
実施例2(本発明)と、実施例3および4とを比較すると、適切なジイソシアネートバランス、紡糸前IVおよび連鎖延長剤末端を組み合わせることで、本明細書の背景技術のところで定義したような市場で受け入れられるスパンデックスを調製するのに使用可能な、ハイソリッドポリマー溶液が得られる、ということがわかる。
実施例3および4からは、連鎖延長剤末端と繊維IVのバランスを適切にしないと、ハイソリッドポリマー溶液が粘度の面では安定でかつ紡糸することも可能ではあるが、そのスパンデックス繊維は、たとえば、繊維IVが1.1dl/g未満となって、市場で受け入れられない、ということがわかる。
(実施例7)
実施例1のポリウレタンウレアポリマーを使用して、40デニール、2フィラメントのスパンデックスヤーンを製造したが、ポリマー溶液からの紡糸速度は672ypdであった。その繊維の性質を表2に示す。
(実施例8)
実施例2のポリウレタンウレアポリマーを使用して、40デニール、2フィラメントのスパンデックスヤーンを製造したが、ポリマー溶液からの紡糸速度は672ypdであった。その繊維の性質を表2に示す。
(実施例9)
実施例2のポリウレタンウレアポリマーを使用して、40デニール、2フィラメントのスパンデックスヤーンを製造したが、ポリマー溶液からの紡糸速度は807ypdであった。その繊維の性質を表2に示す。
Figure 2006525410
表2から、本発明(実施例8および9)により、従来技術システム(実施例7)よりもさらにばらつきの少ない(低CDVの)商業的なスパンデックスを調製するのに使用可能な、ハイソリッドポリマー溶液が得られることがわかる。
実施例9ではさらに、従来技術システムを使用した場合よりは、本発明を使用することにより、より高い巻取り速度、従ってより高い生産性でスパンデックスを調製することが可能であることが示されている。本発明(実施例9)を使用して807ypmで調製したスパンデックスは市場で受け入れられるが、それに対して、672ypmで調製した従来技術の実施例7でのスパンデックスでは、市場で受け入れられる性質が得られなかった(CDV>15)という点に注目されたい。実施例7の従来技術プロセスは、受け入れられるレベルのスパンデックスの性質を得るためには、さらに低い速度で紡糸しなければならないであろう。

Claims (26)

  1. 以下の(a)および(b)の工程を含むポリウレタンウレアを製造する方法であって:
    工程(a)が、ポリエーテルグリコールおよびポリエステルグリコールよりなる群から選択される少なくとも1種の高分子グリコールを、少なくとも約78モルパーセントの4,4’−MDIおよび少なくとも約5モルパーセントの2,4’−MDIを含むジイソシアネート混合物と接触させる工程であって、ジイソシアネートの全モル数に対する前記少なくとも1種のグリコールのモル比が約1:1.5〜約1:2である工程であり;
    工程(b)が、工程(a)の生成物を、以下の(1)、(2)および(3)を含む組成物と接触させてポリマーを形成させる工程であって、
    (1)が、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルピロリジノン、およびそれらの混合物よりなる群から選択される溶媒であり;
    (2)が、エチレンジアミンおよび、任意選択的に第2の連鎖延長剤(chain extender)を含む少なくとも1種の連鎖延長剤混合物であって、エチレンジアミンが連鎖延長剤の全モル数の少なくとも約90モルパーセントである連鎖延長剤混合物であり;
    (3)が、少なくとも1種の連鎖停止剤であり;
    ここで、前記ポリマーの紡糸前IV(pre−spun IV))が約0.65〜約0.90dl/gであり、第一級アミンの含量が約25〜約55meq/Kgであることを特徴とする方法。
  2. (i)前記高分子グリコールが、約1600〜約2500の数平均分子量を有するポリエーテルグリコールであり;(ii)ジイソシアネートの全モル数に対する前記少なくとも1種のグリコールのモル比が、約1:1.6〜約1:1.8であり;(iii)前記ジイソシアネート混合物が、約80〜約95モルパーセントの4,4’−MDIを含み、さらに約7〜約20モルパーセントの2,4’−MDIを含み;並びに(iv)少なくとも1種の連鎖停止剤が第二級アミンであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. (i)前記ポリエーテルグリコールが、約1800〜約2000の数平均分子量を有し、ポリエチレンエーテルグリコール、ポリトリメチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレン−co−2−メチル−テトラメチレンエーテル)グリコール、ポリテトラメチレン−co−テトラエチレンエーテルグリコール、およびそれらの混合物よりなる群から選択され;(ii)少なくとも1種の第2の連鎖延長剤が存在して、それが2−メチル−1,5−ペンタンジアミンおよび1,2−プロパンジアミンから選択され;並びに(iii)少なくとも1種の連鎖停止剤が、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピペリジン、およびジブチルアミンよりなる群から選択されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. (i)前記ポリエーテルグリコールが、約1800の数平均分子量を有するポリテトラメチレンエーテルグリコールであり;(ii)前記ジイソシアネート混合物が、約83〜約91モルパーセントの4,4’−MDIを含み、さらに約9〜約17モルパーセントの2,4’−MDIを含み、さらに1モルパーセント未満の2,2’−MDIを含み;(iii)前記少なくとも1種の連鎖停止剤がジエチルアミンであり;並びに(iv)前記溶媒がN,N−ジメチルアセトアミドであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. (i)前記紡糸前IVが約0.70〜約0.80dl/gであり;かつ(ii)前記第一級アミン含量が約35〜約45meq/Kgであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. (i)前記紡糸前IVが約0.75であり;かつ(ii)前記第一級アミン含量が約40meq/Kgであることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 以下の(a)、(b)及び(c)の反応によって形成されるポリウレタンウレアポリマーであって:
    (a)が、ポリエーテルグリコールおよびポリエステルグリコールよりなる群から選択される少なくとも1種の高分子グリコールであり;
    (b)が、少なくとも約78モルパーセントの4,4’−MDIおよび少なくとも約5モルパーセントの2,4’−MDIを含むジイソシアネート混合物であって、ジイソシアネートの全モル数に対する前記少なくとも1種のグリコールのモル比が、約1:1.5〜約1:2であるジイソシアネート混合物であり;
    (c)が、以下の(1)及び(2)を含む組成物であって、
    (1)が、エチレンジアミンおよび、任意選択的に第2の連鎖延長剤を含む少なくとも1種の連鎖延長剤混合物であって、エチレンジアミンが連鎖延長剤の全モル数の少なくとも約90モルパーセントである連鎖延長剤混合物であり;
    (2)が、少なくとも1種の連鎖停止剤を含む組成物であり;
    ここで、得られるポリウレタンウレアポリマーが、約0.65〜約0.90dl/gの紡糸前IVと、約25〜約55meq/Kgの第一級アミン含量を有することを特徴とする、ポリウレタンウレアポリマー。
  8. (i)前記高分子グリコールが、約1600〜約2500の数平均分子量を有するポリエーテルグリコールであり;(ii)ジイソシアネートの全モル数に対する前記少なくとも1種のグリコールのモル比が、約1:1.6〜約1:1.8であり;(iii)前記ジイソシアネート混合物が、約80〜約95モルパーセントの4,4’−MDIを含み、さらに約7〜約20モルパーセントの2,4’−MDIを含み;並びに(iv)少なくとも1種の連鎖停止剤が第二級アミンであることを特徴とする請求項7に記載のポリウレタンウレアポリマー。
  9. (i)前記ポリエーテルグリコールが約1800〜約2000の数平均分子量を有し、ポリエチレンエーテルグリコール、ポリトリメチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレン−co−2−メチル−テトラメチレンエーテル)グリコール、ポリテトラメチレン−co−テトラエチレンエーテルグリコール、およびそれらの混合物、よりなる群から選択され;(ii)少なくとも1種の第2の連鎖延長剤が存在して、それが2−メチル−1,5−ペンタンジアミンおよび1,2−プロパンジアミンから選択され;並びに(iii)少なくとも1種の連鎖停止剤が、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピペリジン、およびジブチルアミンよりなる群から選択されることを特徴とする請求項8に記載のポリウレタンウレアポリマー。
  10. (i)前記ポリエーテルグリコールが、約1800の数平均分子量を有するポリテトラメチレンエーテルグリコールであり;(ii)前記ジイソシアネート混合物が、約83〜約91モルパーセントの4,4’−MDIを含み、さらに約9〜約17モルパーセントの2,4’−MDIを含み、さらに1モルパーセント未満の2,2’−MDIを含み;並びに(iii)前記少なくとも1種の連鎖停止剤がジエチルアミンであることを特徴とする請求項9に記載のポリウレタンウレアポリマー。
  11. (i)前記紡糸前IVが約0.70〜約0.80dl/gであり;かつ(ii)前記第一級アミン含量が約35〜約45meq/Kgであることを特徴とする請求項7に記載のポリウレタンウレアポリマー。
  12. (i)前記紡糸前IVが約0.75であり;かつ(ii)前記第一級アミン含量が約40meq/Kgであることを特徴とする請求項11に記載のポリウレタンウレアポリマー。
  13. 以下の(a)及び(b)の工程を含むスパンデックス繊維を製造する方法であって:
    工程(a)が、以下の(1)及び(2)を含むポリマー溶液を調製する工程であり:
    (1)が、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルピロリジノン、およびそれらの混合物よりなる群から選択される溶媒であり;
    (2)が、ポリウレタンウレアであって、前記ポリマー溶液中の前記ポリウレタンウレアの固形分含量が38重量パーセントより高く、かつ50重量パーセントより低いポリウレタンウレアであり;
    工程(b)が、前記ポリマー溶液を乾式紡糸してスパンデックス繊維を形成させる工程であって、前記スパンデックス繊維が40デニールの場合に:IVが1.1dl/gより大;靭性(tenacity)が少なくとも40g;負荷力(load power)が7g未満;無負荷力(unload power)が少なくとも0.9g;そしてCDVが15未満である;という性質を有することを特徴とする方法。
  14. 前記固形分含量が約40〜約48重量パーセントであることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記固形分含量が約45重量パーセントであることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 前記溶媒がN,N−ジメチルアセトアミドであることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 以下の(a)、(b)及び(c)の反応によって形成されるポリウレタンウレアポリマーから調製されるスパンデックスであって:
    (a)が、ポリエーテルグリコールおよびポリエステルグリコールよりなる群から選択される少なくとも1種の高分子グリコールであり;
    (b)が、少なくとも約78モルパーセントの4,4’−MDIおよび少なくとも約5モルパーセントの2,4’−MDIを含むジイソシアネート混合物であって、
    ジイソシアネートの全モル数に対する前記少なくとも1種のグリコールのモル比が、約1:1.5〜約1:2であり;
    (c)が、以下の(3)および(4)を含む組成物であって:
    (3)が、エチレンジアミンおよび、任意選択的に第2の連鎖延長剤を含む少なくとも1種の連鎖延長剤混合物であって、エチレンジアミンが連鎖延長剤の全モル数の少なくとも約90モルパーセントであり;
    (4)が、少なくとも1種の連鎖停止剤であり;
    ここで、前記スパンデックスを製造するために使用される、前記ポリウレタンウレアポリマーが、約0.65〜約0.90dl/gの紡糸前IVを有し、かつ、約25〜約55meq/Kgの第一級アミン含量を有することを特徴とするスパンデックス。
  18. (i)前記高分子グリコールが、約1600〜約2500の数平均分子量を有するポリエーテルグリコールであり;(ii)ジイソシアネートの全モル数に対する前記少なくとも1種のグリコールのモル比が、約1:1.6〜約1:1.8であり;(iii)前記ジイソシアネート混合物が、約80〜約95モルパーセントの4,4’−MDIを含み、さらに約7〜約20モルパーセントの2,4’−MDIを含み;並びに(iv)少なくとも1種の連鎖停止剤が第二級アミンであることを特徴とする請求項17に記載のスパンデックス。
  19. (i)前記ポリエーテルグリコールが約1800〜約2000の数平均分子量を有し、ポリエチレンエーテルグリコール、ポリトリメチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレン−co−2−メチル−テトラメチレンエーテル)グリコール、ポリテトラメチレン−co−テトラエチレンエーテルグリコール、およびそれらの混合物よりなる群から選択され;(ii)少なくとも1種の第2の連鎖延長剤が存在して、それが2−メチル−1,5−ペンタンジアミンおよび1,2−プロパンジアミンから選択され;並びに(iii)少なくとも1種の連鎖停止剤が、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピペリジン、およびジブチルアミンよりなる群から選択されることを特徴とする請求項18に記載のスパンデックス。
  20. (i)前記ポリエーテルグリコールが、約1800の数平均分子量を有するポリテトラメチレンエーテルグリコールであり;(ii)前記ジイソシアネート混合物が、約83〜約91モルパーセントの4,4’−MDIを含み、さらに約9〜約17モルパーセントの2,4’−MDIを含み、さらに1モルパーセント未満の2,2’−MDIを含み;並びに(iii)前記少なくとも1種の連鎖停止剤がジエチルアミンであることを特徴とする請求項19に記載のスパンデックス。
  21. (i)前記紡糸前IVが約0.70〜約0.80dl/gであり;かつ(ii)前記第一級アミン含量が約35〜約45meq/Kgであることを特徴とする請求項17に記載のスパンデックス。
  22. (i)前記紡糸前IVが約0.75であり;かつ(ii)前記第一級アミン含量が約40meq/Kgであることを特徴とする請求項21に記載のスパンデックス。
  23. 以下の(a)および(b)を含む工程によって調製されるスパンデックスであって:
    (a)が、以下の(1)および(2)を含むポリマー溶液を調製する工程であり:
    (1)が、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルピロリジノン、およびそれらの混合物よりなる群から選択される溶媒であり;
    (2)が、ポリウレタンウレアであって、前記ポリマー溶液中の前記ポリウレタンウレアの固形分含量が38重量パーセントより高く、かつ50重量パーセントより低いポリウレタンウレアであり;
    (b)が、前記ポリマー溶液を乾式紡糸する工程であり;
    ここで、製造された前記スパンデックスが40デニールの場合に:IVが1.1dl/gより大;靭性が少なくとも40g;負荷力が7g未満;無負荷力が少なくとも0.9g;そしてCDVが15未満である;という性質を有することを特徴とするスパンデックス。
  24. 前記固形分含量が約40〜約48重量パーセントであることを特徴とする請求項23に記載のスパンデックス。
  25. 前記固形分含量が約45重量パーセントであることを特徴とする請求項24に記載のスパンデックス。
  26. 前記溶媒がN,N−ジメチルアセトアミドであることを特徴とする請求項25に記載のスパンデックス。
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