JP2006525296A - ガンの処置で使用するためのキナゾリン誘導体 - Google Patents

ガンの処置で使用するためのキナゾリン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、erbBチロシンキナーゼ阻害剤、特にEGFRチロシンキナーゼ阻害剤である、式:
Figure 2006525296

{式中、X1、Q1、Z、R1、R2、Y、a及びmは、本明細書中で定義の通りである}のキナゾリン誘導体に関する。その製造プロセス、それらを含有する医薬組成物及び、ガンなどのerbBチロシンキナーゼ媒介疾患の処置における治療薬としての使用も請求する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、抗腫瘍活性をもち、従ってヒトまたは動物の身体の処置法で有用な、特定の新規キナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩に関する。また本発明は、前記キナゾリン誘導体の製造プロセス、それらを含む医薬組成物及び、ヒトなどの温血動物における充実性腫瘍疾患の予防または処置で使用する薬剤の製造などにおける、治療法でのその使用に関する。
乾癬及び癌などの細胞増殖の異常な調節(abnormal regulation)由来の疾病の現在の処置レジメの多くでは、DNA合成及び細胞増殖を阻害する化合物を使用している。今日までのところ、そのような処置で使用する化合物は、通常、細胞に対し毒性であるが、腫瘍細胞などの急激に分割する細胞でのその高い作用は有益である。これらの細胞毒性の抗腫瘍剤に対する別のアプローチは、現在開発中で、たとえば細胞シグナル経路(cell signalling pathways)の選択的阻害剤がある。これらのタイプの阻害剤は、腫瘍細胞に対し高い選択的作用を示す能力をもつ可能性が高いので、不必要な副作用の治療可能性を低下させる可能性が高い。
真核細胞は、有機体の中の細胞間コミュニケーションを可能にする多様な細胞外シグナルに連続的に反応している。これらのシグナルは、増殖、分化、アポトーシス及び運動性(motility)などの細胞における広範な物理的応答を制御する。この細胞外シグナルは、増殖因子並びにパラクリン及びエンドクリン因子を含む多様な可溶性因子(soluble factor)の形態をとる。特定の膜貫通型受容体に結合することによって、これらのリガンドは細胞外シグナルを細胞内シグナリング経路に統合して、原形質膜を通してシグナルを変換して、個々の細胞をその細胞外シグナルに対応させる。これらのシグナルトランスダクションプロセスの多くは、これら多様な細胞応答の促進に関与する蛋白質のリン酸化反応の可逆プロセスを利用する。ターゲット蛋白質のリン酸化状態は、哺乳類ゲノムによってコードされる全ての蛋白質の約三分の一の調節を担う特異的なキナーゼ及びホスファターゼによって調節される。リン酸化反応は、シグナルトランスダクションプロセスにおいてそのような重要な調節メカニズムであるので、細胞内経路の異常によって異常な細胞増殖及び分化が起こり、細胞形質転換を促進することは、驚くべきことではない(Cohenら、Curr Opin Chem Biol,1999年、第3巻、459-465頁)。
これらの多くのチロシンキナーゼが本質的に活性化形に変化し、及び/または過剰発現すると、様々なヒト細胞のトランスフォーメーションを招くことは広く証明されてきていることは公知である。キナーゼのこれらの変化及び過剰発現形は、ヒト腫瘍の大部分に存在する(Kolibabaら、Biochimica et Biophysica Acta,1997年、133巻、F217-F248頁)。チロシンキナーゼは、種々の組織の増殖及び分化で必須の役割を果たすので、新規抗癌治療の開発において、これらの酵素は大変注目されてきている。この酵素のファミリーは、受容体と非受容体チロシンキナーゼ、たとえばそれぞれEGF受容体及びSRCファミリーの二つの群に分けられる。ヒトゲノムプロジェクトなどの多くの研究結果から、約90個のチロシンキナーゼがヒトゲノムで同定され、そのうちの58個は受容体タイプであり、32個は非受容体タイプである。これらは、20個の受容体チロシンキナーゼと10個の非受容体チロシンキナーゼサブファミリーに区分けすることができる(Robinsonら、Oncogene,2000年、19巻、5548-5557頁)。
この受容体チロシンキナーゼは、細胞複製を開始する有糸分裂シグナルの伝達で特に重要である。細胞の原形質膜に広がるこれらの大きな糖蛋白質は、その特異的なリガンドに対し細胞外結合ドメインをもつ(たとえばEGF受容体に関しては、表皮成長因子:Epidermal Growth Factor(EGF))。リガンドが結合すると、受容体の細胞内部分によってコードされる受容体のキナーゼ酵素活性が活性化される。この活性は、ターゲット蛋白質の重要なチロシンアミノ酸をリン酸化し、細胞の原形質膜を越えて増殖性シグナルのトランスダクションを引き起こす。
EGFR、erbB2、erbB3及びerbB4を含む受容体チロシンキナーゼのerbBファミリーは、腫瘍細胞の増殖及び生存(survival)の誘発に高い頻度で関与していることは公知である(Olayioyeら、EMBO J.,2000年、19巻、3159頁)。これが達成され得る一つのメカニズムは、通常、遺伝子増殖の結果として、蛋白質レベルにおける受容体の過剰発現によるものである。このことは、多くの一般的なヒト癌(Klapperら、Adv. Cancer Res.,2000年、77巻、25頁)、たとえば乳ガン(Sainsburyら、Brit. J. Cancer、1988年、58巻、458頁;Guerinら、Oncogene Res.、1988年、3巻、21頁;Slamonら、Science、1989年、244巻、707頁;KlijnらBreast Cancer Res. Treat.、1994年、29巻、73頁及びSalomonら、Crit. Rev. Oncol. Hematol.、1995年、19巻、183頁)、非小細胞肺ガン(NSCLCs)、たとえば腺ガン(Cernyら、Brit. J. Cancer、1986年、54巻、265頁;Reubiら、Int. J. Cancer、1990年、45巻、269頁;Ruschら、Cancer Research、1993年、53巻、2379頁;Brabenderら、Clin. Cancer Res.、2001年、7巻、1850頁)並びに他の肺ガン(Hendlerら、Cancer Cells、1989年、7巻、347頁;Ohsakiら、Oncol. Rep.、2000年、7巻、603頁)、膀胱ガン(Nealら、Lancet、1985年、366頁;Chowら、Clin. Cancer Res.、2001年、7巻、1957頁、Zhauら、Mol Carcinog.3巻、254頁)、咽頭ガン(Mukaidaら、Cancer、1991年、68巻、142頁)、胃腸のガンたとえば、結腸、直腸または胃ガン(Bolenら、Oncogene Res.、1987年、1巻、149頁;Kapitanovicら、Gastroenterology、2000年、112巻、1103頁;Rossら、Cancer Invest.、2001年、19巻、554頁)、前立腺ガン(Visakorpiら、Histochem. J.、1992年、24巻、481頁;Kumarら、2000年、32巻、73頁;Scherら、J. Natl. Cancer Inst.、2000年、92巻、1866頁)、白血病(Konakaら、Cell、1984年、37巻、1035頁、Martin-Suberoら、Cancer Genet Cytogenet.、2001年、127巻、174頁)、卵巣(Hellstromら、Cancer Res.、2001年、61巻、2420頁)、頭及び首(Shigaら、Head Neck、2000年、22巻、599頁)または膵臓ガン(Ovotnyら、Neoplasma、2001年、48巻、188頁)で観察されてきた。受容体チロシンキナーゼのerbBファミリーの発現に関してより多くのヒト腫瘍組織が試験されているので、その広範囲に及ぶ流行(prevalence)及び重要性が将来的に高まってきている。
これらの受容体の一つ以上が調整ミスされた結果として、多くの腫瘍が臨床的により活動的になって、患者にとっては悪い予後と相関するのだと広く考えられている(Brabenderら、Clin. Cancer Res.、2001年、7巻、1850頁;Rossら、Cancer Investigation、2001年、19巻、554頁、Yuら、Bioessays、2000年、22.7巻、673頁)。これらの臨床的知見に加えて、多くの臨床前情報から、受容体チロシンキナーゼのerbBファミリーの細胞形質転換での関与が示唆されている。これらの例としては、多くの腫瘍細胞株が一種以上のerbB受容体を過剰発現し、且つ非腫瘍細胞にトランスフェクトされると、EGFRまたはerbB2がこれらの細胞を形質転換する能力を持つという知見が挙げられる。この腫瘍遺伝子の潜在能力は、erbB2を過剰発現するトランスジェニックマウスが乳腺で自然発生的に腫瘍を発達させることとしてさらに立証された。これに加えて、多くの臨床前研究から、小さな分子の阻害剤、有力な禁止剤(dominant negatives)または阻害抗体によって一種以上のerbB活性を打ち負かすことによって、抗増殖作用が誘導され得ることが示された(Mendelsohnら、Oncogene、2000年、19巻、6550頁)。かくして、これらの受容体チロシンキナーゼの阻害剤は、哺乳類のガン細胞の増殖の選択的阻害剤として重要であることが認められてきた(Yaishら、Science、1988年、242巻、933頁、Kolibabaら、Biochimica et Biophysica Acta、1997年、133巻、F217-F248頁;Al-Obeidiら、2000年、Oncogene19巻、5690-5701頁;Mendelsohnら、2000年、Oncogene19巻、6550-6565頁)。この臨床前データに加えて、EGFR及びerbB2(それぞれc-225及びトラスツマブ:trastuzumab)に対して阻害抗体を使用する知見が、選択された充実性腫瘍の処置に関して臨床で有効であることが証明された(Mendelsohnら、2000年、Oncogene19巻、6550-6565頁)。
このerbBタイプの受容体チロシンキナーゼのメンバーの増殖及び/または活性が検出され、乾癬(Ben-Bassat、Curr. Pharm. Des.、2000年、6巻、933頁;Elderら、Science、1989年、243巻、811頁)、前立腺肥大症(BPH)(Kumarら、Int. Urol. Nephrol.、2000年、32巻、73頁)、アテローム性動脈硬化症及び再狭窄(Bokemeyerら、Kidney Int.、2000年、58巻、549頁)などの多くの悪性でない増殖性疾患に関与していることが示された。従って、erbBタイプの受容体チロシンキナーゼの阻害剤は、過剰細胞増殖のこれら及び他の悪性でない疾患の処置に有用であろうと予測される。PCT国際公開第WO96/33977号、同第WO96/33978号、同第WO96/33979号、同第WO96/33980号及び同第WO96/33981号は、4-位置にアニリノ置換基を保持する特定のキナゾリン誘導体は、受容体チロシンキナーゼ阻害活性をもつことを開示する。
多くの5-置換化合物を含む、種々のキナゾリン誘導体の構造活性の関係のレビューが、G.W.Rewcastleら(J. Med. Chem.、1995年、38巻、3428-3487頁)により開示されている。しかしながら、そのような5-置換化合物は、6-及び7-位置で置換されたキナゾリンと比較して、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤として低いin-vitro活性をもつと記載されている。
PCT国際公開第WO96/09294号は、蛋白質チロシンキナーゼとして5-クロロ及び5-メトキシ置換キナゾリン誘導体を含む、4-アニリノキナゾリン誘導体を開示する。
PCT国際公開第WO96/15118号は、特定のアリールまたはヘテロアリール基によってアニリン上で置換された特定の4-アニリノキナゾリン誘導体について開示する。この化合物は、クラス1受容体チロシンキナーゼ阻害剤と述べられている。PCT国際公開第WO97/03069号も、特定の4-置換キナゾリン誘導体を開示し、この化合物はerbB2チロシンキナーゼ阻害剤であると述べている。
PCT国際公開第WO97/30034号は、特定のアリールまたはヘテロアリール基によってアニリン上で置換され、特定のアリールまたはヘテロアリール基によってキナゾリンの6-位置でも置換された4-アニリノキナゾリン誘導体について記載する。これらの化合物は、クラスI受容体チロシンキナーゼ阻害剤でもある。
PCT国際公開第WO01/21596号は、オーロラ2キナーゼ阻害剤として4-アニリノキナゾリン誘導体の使用について開示する。
PCT国際公開第WO96/15118号、同第WO97/03069号、同第WO97/30034号にも同第WO01/21596号にも、キナゾリン環の5-位置で置換された化合物は開示されていない。
PCT国際公開第WO01/94341号は、5-置換基を保持する特定のキナゾリン誘導体が、c-Src、c-Yes及びc-Fynなどの非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリーの阻害剤であることを開示する。
場合により置換されたアルカノイル基によって環窒素原子上で置換されている、ピロリジニルメトキシ置換基によって5-位置で置換された4-アニリノキナゾリンについては、どの従来技術でも開示されていない。
意外にも、本出願人は、特定の5-置換キナゾリン誘導体は強力な抗腫瘍活性を有することを新たに知見した。特に、本発明の化合物は、強力な抗腫瘍活性を有する。本発明で開示された化合物が単一の生物学的プロセスによってのみ薬理学的活性を有するとは思わないが、本化合物は、腫瘍細胞の増殖をもたらす単一のトランスダクション段階(transduction step)に関与する受容体チロシンキナーゼのerbBファミリーの一つ以上を阻害することによって抗腫瘍作用を提供するものと考えられる。特に、本発明の化合物は、EGFR及び/またはerbB2受容体チロシンキナーゼの阻害によって抗腫瘍作用を提供すると考えられる。
通常、本発明の化合物は、他のキナーゼに対してはそれほど強力ではない阻害活性を有しつつ、たとえばEGFR及び/またはerbB2及び/またはerbB4受容体チロシンキナーゼを阻害することによって、erbB受容体チロシンキナーゼファミリーに対して強力な阻害活性を有する。さらに、本発明の化合物の多くは、このerbB2チロシンキナーゼよりもEGFRに対して実質的に高い効能をもつ。受容体のerbBファミリーの中でさえも、高度に選択的なEGFRチロシンキナーゼを阻害するという、好都合な点を有する。本発明は、EGFR、erbB2及びerbB4受容体チロシンキナーゼの組み合わせまたは全てに対して活性である化合物も含み、これらの受容体チロシンキナーゼの一種以上によって媒介される症状の処置を潜在的に提供する。
通常、本発明の化合物は、高い抗増殖活性を保持しつつ、高い溶解性などの好ましい物理的特性を示す。
本発明の第一の側面に従って、式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩:
Figure 2006525296
{式中、X1はC(R3)2であり、ここでR3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素及び(1-4C)アルキルから選択され;
Q1はピロリジニルであり;
ここでQ1は環炭素原子により基X1-Oに結合し;
ここでQ1は式:ZC(O)の基によって1-位置で置換され;
Zは、(1-4C)アルキル、ハロゲノ-(1-4C)アルキル、ヒドロキシ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルキル、アミノ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ(1-4C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-4C)アルキルから選択されるか;
あるいはZはQ2であり、ここでQ2は、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-4C)アルキルであり;
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の任意のCH2またはCH3基は、場合により前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、一つ以上のハロゲノ若しくは(1-6C)アルキル置換基または、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ホルミル、メルカプト、スルファモイル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイル、(1-6C)アルカンスルホニルアミノ及びN-(1-6C)アルキル-(1-6C)アルカンスルホニルアミノから選択される置換基を保持し;
ここでQ1またはZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、ホルミル、メルカプト、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(2-6C)アルケニルオキシ、(2-6C)アルキニルオキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイル、(1-6C)アルカンスルホニルアミノ、及びN-(1-6C)アルキル-(1-6C)アルカンスルホニルアミノ、または式:
Figure 2006525296
の基から選択される、同一または異なっていてもよい一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、ここで、X2は直接結合であるか、またはO、CO及びN(R5)から選択され、ここでR5は水素または(1-6C)アルキルであり、R4はハロゲノ-(1-6C)アルキル、ヒドロキシ-(1-6C)アルキル、カルボキシ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキル、シアノ-(1-6C)アルキル、アミノ-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイルアミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシカルボニルアミノ-(1-6C)アルキル、カルバモイル-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイル-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイルオキシ-(1-6C)アルキル及び(1-6C)アルコキシカルボニル-(1-6C)アルキルであり;
及びここでQ1またはZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により1または2個のオキソまたはチオキソ置換基を保持し;
mは0、1または2であり、存在するとき、R1はその6-及び/または7-位置にあり;
R1基はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、ヒドロキシ、(1-6C)アルコキシ、(2-6C)アルケニルオキシ、(2-6C)アルキニルオキシから、または式:
Figure 2006525296
の基から選択され、ここでX3は直接結合であるか、Oであり、Q3は(3-7C)シクロアルキル、(3-7C)シクロアルキル-(1-6C)アルキル、(3-7C)シクロアルケニル、(3-7C)シクロアルケニル-(1-6C)アルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-6C)アルキルであるか、または(R1)mは(1-3C)アルキレンジオキシであり;
R1置換基中の任意の(2-6C)アルキレン基の隣接する炭素原子は、場合により、O、S、SO、SO2、N(R6)、CO、CH(OR6)、CON(R6)、N(R6)CO、SO2N(R6)、N(R6)SO2、CH=CH及びC≡C(ここでR6は水素または(1-6C)アルキルである)から選択される基が鎖に挿入されることによって隔てられており;
ここでR1置換基中の任意のCH2=CH-またはHC≡C-基は、場合により末端CH2=またはHC≡位置に、ハロゲノ、カルボキシ、カルバモイル、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、アミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル及びジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキルから、または式:
Figure 2006525296
の基から選択される置換基を保持し、ここでX4は、直接結合、またはCO及びN(R7)COから選択され、ここで、R7は水素または(1-6C)アルキルであり、Q4はヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-6C)アルキルであり;
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、R1置換基の中の任意のCH2またはCH3基は、場合によりそれぞれ前記CH2またはCH3基の上に、一つ以上のハロゲノ若しくは(1-6C)アルキル置換基または、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイル、(1-6C)アルカンスルホニルアミノ及びN-(1-6C)アルキル-(1-6C)アルカンスルホニルアミノから、または式:
Figure 2006525296
の基から選択される置換基を保持し、ここでX5は、直接結合であるか、またはO、S、SO、SO2、N(R8)、CO、CH(OR8)、CON(R8)、N(R8)CO、SO2N(R8)、N(R8)SO2、C(R8)2O、C(R8)2S及びC(R8)2N(R8)から選択され、ここでR8は水素または(1-6C)アルキルであり、Q5は(3-7C)シクロアルキル、(3-7C)シクロアルキル-(1-6C)アルキル、(3-7C)シクロアルケニル、(3-7C)シクロアルケニル-(1-6C)アルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-6C)アルキルであり;
ここでR1上の置換基の中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、同一でも異なっていてもよい、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ホルミル、メルカプト、(1-6C)アルキル、(2-8C)アルケニル、(2-8C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(2-6C)アルケニルオキシ、(2-6C)アルキニルオキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイル、(1-6C)アルカンスルホニルアミノ、及びN-(1-6C)アルキル-(1-6C)アルカンスルホニルアミノから、または式:
Figure 2006525296
の基から選択される1、2または3個の置換基を保持し、ここでX6は、直接結合であるか、またはO、N(R10)及びC(O)から選択され、ここでR10は、水素または(1-6C)アルキルであり、R9はハロゲノ-(1-6C)アルキル、ヒドロキシ-(1-6C)アルキル、カルボキシ(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキル、シアノ-(1-6C)アルキル、アミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイルアミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシカルボニルアミノ-(1-6C)アルキル、カルバモイル-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイル-(1-6C)アルキルまたは(1-6C)アルコキシカルボニル-(1-6C)アルキルであり;
ここで、R1上の置換基の任意のヘテロサイクリル基は、1または2個のオキソまたはチオキソ置換基を保持する;
Yは、ハロゲノ、シアノ、トリフルオロメチル、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル及び(1-6C)アルコキシから選択される;
R2はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、ハロゲノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、トリフルオロメチル、(1-6C)アルキル、(2-8C)アルケニル、(2-8C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(2-6C)アルケニルオキシ、(2-6C)アルキニルオキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイルから選択され;
及びaは、0、1、2、3または4である}を提供する。
本発明のもう一つの側面に従って、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩を提供し、式中、X1、Q1、R1、R2、a、m及びYは、上記定義通りであり;
Zは、ハロゲノ-(1-4C)アルキル、ヒドロキシ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルキル、アミノ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-4C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-4C)アルキルから選択されるか;
あるいはZはQ2であり、ここでQ2は、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-4C)アルキルであり、ここでQ2の中の前記ヘテロサイクリルは、少なくとも一つの窒素ヘテロ原子と、場合により酸素、窒素及び硫黄から選択される1または2個の追加のヘテロ原子を含み;
ここで、ヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の任意のCH2またはCH3基は、前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、場合により一つ以上のハロゲノ若しくは(1-6C)アルキル置換基、またはヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ホルミル、メルカプト、スルファモイル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイル、(1-6C)アルカンスルホニルアミノ及びN-(1-6C)アルキル-(1-6C)アルカンスルホニルアミノから選択される置換基を保持し;
ここでQ1またはZの中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、同一でも異なっていてもよい、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、ホルミル、メルカプト、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(2-6C)アルケニルオキシ、(2-6C)アルキニルオキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイル、(1-6C)アルカンスルホニルアミノ、及びN-(1-6C)アルキル-(1-6C)アルカンスルホニルアミノから、または式:
Figure 2006525296
の基から選択される一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し;
ここでX2は、直接結合であるか、またはO、CO及びN(R5)から選択され、ここでR5は水素または(1-6C)アルキルであり、R4はハロゲノ-(1-6C)アルキル、ヒドロキシ-(1-6C)アルキル、カルボキシ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキル、シアノ-(1-6C)アルキル、アミノ-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイルアミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシカルボニルアミノ-(1-6C)アルキル、カルバモイル-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイル-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイルオキシ-(1-6C)アルキル及び(1-6C)アルコキシカルボニル-(1-6C)アルキルであり;
ここでQ1またはZの中の任意のヘテロサイクリル基は、1または2個のオキソまたはチオキソ置換基を保持する。
本明細書において、一般的な用語「アルキル」としては、直鎖及び分岐のアルキル基、たとえばプロピル、イソプロピル及びtert-ブチル、及び(3-7C)シクロアルキル基、たとえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルが挙げられる。しかしながら、「プロピル」などの個々のアルキル基を参照する場合は、直鎖型だけに限定され、「イソプロピル」などの個々の分岐アルキル基を参照する場合は、分岐型だけに限定され、「シクロペンチル」などの個々のシクロアルキル基を参照する場合は、5-員環のみに限定される。同様の慣例を他の一般形にも適用し、たとえば(1-6C)アルコキシとしては、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルオキシ及びシクロペンチルオキシが挙げられ、(1-6C)アルキルアミノとしては、メチルアミノ、エチルアミノ、シクロブチルアミノ及びシクロヘキシルアミノが挙げられ、並びにジ-[(1-6Cアルキル]アミノとしては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-シクロブチル-N-メチルアミノ及びN-シクロヘキシル-N-エチルアミノが挙げられる。
上記定義の式Iの特定の化合物が一つ以上の不斉炭素原子によって光学的に活性またはラセミ形で存在できる範囲で、本発明は上記活性をもつそのような全ての光学的に活性またはラセミ形の物をその定義に含むものとする。光学的に活性形の合成は、たとえば、光学活性な出発物質からの合成またはラセミ形の分割によって、当業界で公知の有機化学の標準的な方法により実施することができる。同様に、上記活性は、以下に参照する標準的な研究室法を使用して評価することができる。
本発明は、上記活性を有する式Iの化合物の任意且つ全ての互変形をその定義に含むものとする。
式Iの特定の化合物が、溶媒和形並びに、水和形などの非溶媒和形で存在する限りでは、本発明は、上記活性を有する任意且つ全てのそのような溶媒和形を含むものとする。
上記参照の一般的な基の適当な値としては、以下に列記するものが挙げられる。
(3-7C)シクロアルキルであるときの「Q」基(Q3及びQ5)のいずれか一つに関して、または「Q」基の中の前記(3-7C)シクロアルキル基に関する好適な値は、たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはビシクロ[2.2.1]ヘプチルであり、(3-7C)シクロアルキルであるときの「Q」基(Q3及びQ5)のいずれか一つに関して、または「Q」基の中の前記(3-7C)シクロアルキル基に関する好適な値は、たとえばシクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルまたはシクロヘプテニルである。
ヘテロサイクリルであるときの「Q」基(Q2〜Q5)のいずれか一つに関して、または「Q」基の中の前記ヘテロサイクリルに関する好適な値は、たとえば他に記載しない限り結合した炭素または窒素であってもよい、酸素、窒素及び硫黄から選択される5個以下のヘテロ原子をもつ非芳香族の飽和または部分飽和の3〜10員の単環式または二環式環である。「ヘテロサイクリル」の好適な値の例としては、オキシラニル、オキセタニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、オキセパニル、ピロリニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロ-1,4-チアジアニル、1,1-ジオキソテトラヒドロ-1,4-チアジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル、デカヒドロイソキノリニルまたはデカヒドロキノリニル、特に、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、モルホリニル、1,4-オキサゼパニル、チオモルホリニル、1-ジオキソテトラヒドロ-4H-1,4-チアジニル、ピペリジニルまたはピペラジニル、特にテトラヒドロフラン-3-イル、テトラヒドロピラン-4-イル、テトラヒドロチエン-3-イル、テトラヒドロチオピラン-4-イル、ピロリジン-1-イル、ピロリジン-2-イル、ピロリジン-3-イル、モルホリノ、モルホリン-2-イル、モルホリン-3-イル、1,1-ジオキソテトラヒドロ-4H-1,4-チアジン-4イル、ピペリジノ、ピペリジン-4-イル、ピペリジン-3-イル、ピペリジン-2-イル、ピペラジン-1-イルまたはピペラジン-2-イルが挙げられる。ヘテロサイクリル基の中の窒素または硫黄原子は、酸化して対応するNまたはSオキシド、たとえば1,1-ジオキソテトラヒドロチエニル、1-オキソテトラヒドロチエニル、1,1-ジオキソテトラヒドロチオピラニルまたは1-オキソテトラヒドロチオピラニルを与えることができる。1または2個のオキソまたはチオキソ置換基をもつそのような基の好適な値としては、たとえば2-オキソピロリジニル、2-チオキソピロリジニル、2-オキソイミダゾリジニル、2-チオキソイミダゾリジニル、2-オキソピペリジニル、2,5-ジオキソピロリジニル、2,5-ジオキソイミダゾリジニルまたは2,6-ジオキソピペリジニルがある。
Q1に関する特別な値は、ピロリジン-2-イル及びピロリジン-3-イルである。
少なくとも1個の窒素原子と、場合により、酸素、窒素及び硫黄から選択される1または2個のさらなるヘテロ原子とを含有するヘテロサイクリルであるとき、Q2に関する特別な値としては、少なくとも1個の窒素原子を含有する上記ヘテロサイクリル、特に1個の窒素ヘテロ原子と場合により酸素、窒素及び硫黄から選択される1個のさらなるヘテロ原子とを含有する完全飽和の4、5、6または7-員の単環式または二環式(特に単環式)ヘテロサイクリル基、特に、式Iの前記アルキルまたはカルボニルに環窒素原子を介して結合しているような基が挙げられる。Q2が環窒素原子を介して結合しているとき、この窒素原子は四級化していない、即ち中性化合物(neutral compound)が形成する。Q2によって表される好適な値としては、上記列記したヘテロサイクリル基、特にピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル、特にピロリジン-1-イル、ピペリジノ、ピペラジン-1-イルまたはモルホリノが挙げられる。
ヘテロサイクリル-(1-6C)アルキルであるときの「Q」基の好適な値は、たとえばヘテロサイクリルメチル、2-ヘテロサイクリルエチル及び3-ヘテロサイクリルプロピルがある。本発明は、たとえばヘテロサイクリル-(1-6C)アルキル基、(3-7C)シクロアルキル-(1-6C)アルキルまたは(3-7C)シクロアルケニル-(1-6C)アルキル基以外が存在するとき、「Q」基に対して対応する好適な値を含む。「Q」基、たとえばQ2がヘテロサイクリル-(1-4C)アルキルであるとき、Q2は、ヘテロサイクリル-(1-4C)アルキル基の(1-4C)アルキル部分を介して式Iのカルボニル基に結合するものと考えられる。たとえばQ2がモルホリノメチルであるとき、そのようにして形成した式Iの基:Z-C(O)-は、モルホリノアセチル基である。
「R」基(R1〜R10)のいずれかに関して、またはR1置換基の種々の基に関して、またはQ1の中の種々の基に関して、またはZに関して、またはZの中の種々の基に関して、またはYに関して好適な値としては、以下のものが挙げられる:
ハロゲノに関しては、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード;
(1-6C)アルキルに関しては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル及びtert-ブチル;
(2-8C)アルケニルに関しては、ビニル、イソプロペニル、アリル及びブト-2-イニル;
(2-8C)アルキニルに関しては、エチニル、2-プロピニル及びブト-2-エニル;
(1-6C)アルコキシに関しては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ及びブトキシ;
(2-6C)アルケニルオキシに関しては、ビニルオキシ及びアリルオキシ;
(2-6C)アルキニルオキシに関しては、エチニルオキシ及び2-プロピニルオキシ;
(1-6C)アルキルチオに関しては、メチルチオ、エチルチオ及びプロピルチオ;
(1-6C)アルキルスルフィニルに関しては、メチルスルフィニル及びエチルスルフィニル;
(1-6C)アルキルスルホニルに関しては、メチルスルホニル及びエチルスルホニル;
(1-6C)アルキルアミノに関しては、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ及びブチルアミノ;
ジ-[(1-6C)アルキル]アミノに関しては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-エチル-N-メチルアミノ及びジイソプロピルアミノ;
(1-6C)アルコキシカルボニルに関しては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル及びtert-ブトキシカルボニル;
N-(1-6C)アルキルカルバモイルに関しては、N-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル及びN-プロピルカルバモイル;
N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイルに関しては、N,N-ジメチルカルバモイル、N-エチル-N-メチルカルバモイル及びN,N-ジエチルカルバモイル;
(2-6C)アルカノイルに関しては、アセチル及びプロピオニル;
(2-6C)アルカノイルオキシに関しては、アセトキシ及びプロピオニルオキシ;
(2-6C)アルカノイルアミノに関しては、アセトアミド及びプロピオンアミド;
N-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノに関しては、N-メチルアセトアミド及びN-メチルプロピオンアミド;
アミノ(2-6C)アルカノイルに関しては、アミノアセチル及び2-アミノプロピオニル;
N-(1-6C)アルキルアミノ(2-6C)アルカノイルに関しては、N-メチルアミノアセチル及び2-(N-メチルアミノプロピオニル;
N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ(2-6C)アルカノイルに関しては、N,N-ジ-メチルアミノアセチル;
N-(1-6C)アルキルスルファモイルに関しては、N-メチルスルファモイル及びN-エチルスルファモイル;
N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイルに関しては、N,N-ジメチルスルファモイル;
(1-6C)アルカンスルホニルアミノに関しては、メタンスルホニルアミノ及びエタンスルホニルアミノ;
N-(1-6C)アルキル-(1-6C)アルカンスルホニルアミノに関しては、N-メチルメタンスルホニルアミノ及びN-メチルエタンスルホニルアミノ;
(3-6C)アルケノイルアミノに関しては、アクリルアミド、メタクリルアミド及びクロトンアミド;
N-(1-6C)アルキル-(3-6C)アルケノイルアミノに関しては、N-メチルアクリルアミド及びN-メチルクロトンアミド;
(3-6C)アルキノイルアミノに関しては、プロピオールアミド;
N-(1-6C)アルキル-(3-6C)アルキノイルアミノに関してはN-メチルプロピオールアミド;
アミノ-(1-6C)アルキルに関しては、アミノメチル、2-アミノエチル、1-アミノエチル及び3-アミノプロピル;
(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキルに関しては、メチルアミノメチル、エチルアミノメチル、1-メチルアミノエチル、2-メチルアミノエチル、2-エチルアミノエチル及び3-メチルアミノプロピル;
ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキルに関しては、ジメチルアミノメチル、ジエチルアミノメチル、1-ジメチルアミノエチル、2-ジメチルアミノエチル及び3-ジメチルアミノプロピル;
ハロゲノ-(1-6C)アルキルに関しては、クロロメチル、2-クロロエチル、1-クロロエチル及び3-クロロプロピル;
ヒドロキシ-(1-6C)アルキルに関しては、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、1-ヒドロキシエチル及び3-ヒドロキシプロピル;
(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキルに関しては、メトキシメチル、エトキシメチル、1-メトキシエチル、2-メトキシエチル、2-エトキシエチル及び3-メトキシプロピル;
シアノ-(1-6C)アルキルに関しては、シアノメチル、2-シアノエチル、1-シアノエチル及び3-シアノプロピル;
カルボキシ-(1-6C)アルキルに関しては、カルボキシメチル、2-カルボキシエチル、1-カルボキシエチル及び3-カルボキシプロピル;
(2-6C)アルカノイルアミノ-(1-6C)アルキルに関しては、アセトアミドメチル、プロピオンアミドメチル及び2-アセトアミドエチル;
(1-6C)アルコキシカルボニル-(1-6C)アルキルに関しては、メトキシカルボニルメチル、2-メトキシカルボニルエチル及び2-エトキシカルボニルエチル;
(2-6C)アルカノイル-(1-6C)アルキルに関しては、アセチルメチル及び2-アセチルエチル;
(2-6C)アルカノイルオキシ-(1-6C)アルキルに関しては、アセトキシメチル、2-アセトキシエチル、プロピオニルオキシメチル及び2-プロピオニルオキシエチル;
(1-6C)アルコキシカルボニルアミノ-(1-6C)アルキルに関しては、メトキシカルボニルアミノメチル、エトキシカルボニルアミノメチル、tert-ブトキシカルボニルアミノメチル及び2-メトキシカルボニルアミノエチル;
カルバモイル-(1-6C)アルキルに関しては、カルバモイルメチル、1-カルバモイルエチル、2-カルバモイルエチル及び3-カルバモイルプロピル;
N-(1-6C)アルキルカルバモイル-(1-6C)アルキルに関しては、N-メチルカルバモイルメチル、N-エチルカルバモイルメチル、N-プロピルカルバモイルメチル、1-(N-メチルカルバモイル)エチル、1-(N-エチルカルバモイル)エチル、2-(N-メチルカルバモイル)エチル、2-(N-エチルカルバモイル)エチル及び3-(N-メチルカルバモイル)プロピル;並びに
N,N-ジ[(1-6C)アルキル]カルバモイル-(1-6C)アルキルに関しては、N,N-ジメチルカルバモイルメチル、N,N-ジエチルカルバモイルメチル、2-(N,N-ジメチルカルバモイル)エチル、及び3-(N,N-ジメチルカルバモイル)プロピル。
(1-3C)アルキレンジオキシ基であるとき、(R1)mに関する好適な値は、たとえばメチレンジオキシまたはエチレンジオキシであり、その酸素原子は隣接する環の位置を占める。
本明細書において、(1-4C)アルキル基を参照するとき、そのような基は、4個以下の炭素原子を含有するアルキル基を指すものとする。当業者は、そのような基の代表例は、メチル、エチル、プロピル及びブチルなどの4個以下の炭素原子を含有する(1-6C)アルキルのもとに列記されるものであることを理解するだろう。同様に、(1-3C)アルキル基は、メチル、エチル及びプロピルなどの3個以下の炭素原子を含有するアルキル基を指す。(1-4C)アルコキシ、(2-4C)アルケニル、(2-4C)アルキニル及び(2-4C)アルカノイルなどの上記の他の基に関しても同様の慣例を適用する。
上記定義の如く、R1置換基の中のCH3基が式:-X5-Q5の基を保持し、たとえばX5がC(R8)2O連結基であるとき、C(R8)2O連結基の酸素原子ではなくC原子がCH3基に結合し、O原子はQ5基に結合する。同様に上記定義の如く、R1置換基の中の末端CH2=基が式:Q4-X4-を保持し、たとえばX4がN(R7)COであるとき、N(R7)CO基のカルボニル基がCH2=基に結合し、N(R7)基がQ4基に結合する。
上記定義の如く、R1置換基の中の任意の(2-6C)アルキレン鎖の隣接する炭素原子は、場合により、O、CON(R5)、N(R5)またはC≡Cなどの基が鎖に挿入することによって隔てられていてもよい。たとえば、2-モルホリノエトキシ基のエチレン鎖内へのC≡C基の挿入により、4-モルホリノブト-2-イニルオキシ基ができ、たとえば3-メトキシプロポキシ基の中のエチレン基にCONH基を挿入すると、たとえば2-(2-メトキシアセトアミド)エトキシ基ができる。(2-6C)アルキレン鎖なる用語は、R1内の任意のCH2CH2基を指し、たとえば、(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ、(2-8C)アルケニル、(2-8C)アルケニルオキシ、(2-8C)アルキニル及び(2-8C)アルキニルオキシ基の中のアルキレン基が挙げられる。たとえば、R1の中のヘキセ-5-エニルオキシ基の第三と第四の炭素原子との間にN(CH3)基を挿入すると、3-(N-メチルN-アリルアミノ)プロポキシ基ができる。
上記定義の如く、R1置換基の中の任意のCH2=CH-またはHC≡C-基が、末端のCH2=またはHC≡位置に、式:Q4-X4-(式中、X4はたとえばNHCOであり、Q4はヘテロサイクリル-(1-6C)アルキル基である)の基などの置換基を場合によりもつとき、そのようにして形成した好適なR1置換基としては、たとえばN-[ヘテロサイクリル-(1-6C)アルキル]カルバモイルビニル基、たとえばN-(2-ピロリジン-1-イルエチル)カルバモイルビニルまたはN-[ヘテロサイクリル-(1-6C)アルキル]カルバモイルエチニル基、たとえばN-(2-ピロリジン-1-イルエチル)カルバモイルエチニルが挙げられる。
上記定義の如く、R1置換基の中の任意のCH2またはCH3基が場合により、それぞれの前記CH2またはCH3基の上に一つ以上のハロゲノまたは(1-6C)アルキル置換基をもつとき、それぞれの前記CH2基には、好適には1または2個のハロゲノまたは(1-6C)アルキル置換基が存在し、それぞれの前記CH3基には好適には1、2または3個のそのような置換基が存在する。
上記定義の如く、R1置換基の中の任意のCH2またはCH3基が場合により、それぞれの前記CH2またはCH3基の上に上記定義の置換基を保持するとき、そのようにして形成した好適なR1置換基としては、たとえばヒドロキシ-置換ヘテロサイクリル-(1-6C)アルコキシ基、たとえば2-ヒドロキシ-3-ピペリジノプロポキシ及び2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロポキシ、ヒドロキシ-置換アミノ-(2-6C)アルコキシ基、たとえば3-アミノ-2-ヒドロキシプロポキシ、ヒドロキシ-置換(1-6C)アルキルアミノ-(2-6C)アルコキシ基、たとえば2-ヒドロキシ-3-メチルアミノプロポキシ、ヒドロキシ-置換ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(2-6C)アルコキシ基、たとえば3-ジメチルアミノ-2-ヒドロキシプロポキシ、ヒドロキシ-置換(1-6C)アルコキシ基、たとえば2-ヒドロキシエトキシ、(1-6C)アルコキシ-置換(1-6C)アルコキシ基、たとえば2-メトキシエトキシ及び3-エトキシプロポキシ、(1-6C)アルキルスルホニル-置換(1-6C)アルコキシ基、たとえば2-メチルスルホニルエトキシ及びヘテロサイクリル-置換(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルコキシ基、たとえば2-(2-モルホリノエチルアミノ)エトキシ、2-(2-ピペラジン-1-イルエチルアミノ)エトキシ及び2-(3-モルホリノプロピルアミノ)エトキシが挙げられる。
同様の事項が、Z、Q1及びX1基の中の結合及び置換基に適用される。
このキナゾリン環の2-及び8-位置は非置換であることは理解すべきである。
式Iの化合物の好適な医薬的に許容可能な塩は、たとえば式Iの化合物の酸付加塩、たとえば塩酸、臭化水素酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸若しくはマレイン酸などの無機または有機酸との酸付加塩;あるいはカルシウム若しくはマグネシウム塩などのアルカリ若しくはアルカリ土類金属塩、またはアンモニウム塩などの十分に酸性の式Iの化合物の塩、またはメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリン若しくはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミンなどの有機塩基との塩がある。
本発明の特別な新規化合物としては、たとえば式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であり、式中、他に記載しない限り、R1、R2、Y、Z、Q1、X1、m及びaのそれぞれは、上記定義の意味のいずれかまたは、以下の(a)〜(zzz)に定義の意味をもつ。
(a) R1基は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、ヒドロキシ、(1-6C)アルコキシ、(2-6C)アルケニルオキシ、(2-6C)アルキニルオキシから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X3は直接結合であるか、Oであり、Q3は(3-7C)シクロアルキル、(3-7C)シクロアルキル-(1-6C)アルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-6C)アルキルである)の基から選択され、
ここでR1置換基中の任意の(2-6C)アルキレン鎖の隣接する炭素原子は、O、N(R6)、CON(R6)、N(R6)CO、CH=CH及びC≡Cから選択される基が鎖に挿入されることによって場合により隔てられ、ここでR6は水素または(1-6C)アルキルであり、
ここでR1置換基中の任意のCH2=CH-またはHC≡C-基は、その末端CH2=またはHC≡位置で、場合によりカルバモイル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、アミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル及びジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X4は直接結合であるか、またはCO及びN(R7)COから選択され、ここでR7は水素または(1-6C)アルキルであり、Q4はヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-6C)アルキルである)の基から選択される置換基を保持し、
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外のR1置換基中の任意のCH2またはCH3基は、場合によりそれぞれ前記CH2またはCH3基の上に、一つ以上のハロゲノ若しくは(1-6C)アルキル置換基または、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、N-(1-6C)アルキルカルバモイル及びN,Nジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X5は直接結合であるか、O、N(R8)、CON(R8)、N(R8)CO及びC(R8)2Oから選択され、ここでR8は水素または(1-6C)アルキルであり、Q5はヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-6C)アルキルである)の基から選択される置換基を保持し、
ここでR1上の置換基の任意のヘテロサイクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1-6C)アルキル、(2-8C)アルケニル、(2-8C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X6は直接結合であるか、O及びN(R10)から選択され、ここでR10は水素または(1-6C)アルキルであり、R9はハロゲノ-(1-6C)アルキル、ヒドロキシ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキル、シアノ-(1-6C)アルキル、アミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキル、カルバモイル-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル-(1-6C)アルキル及びN,N−ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル-(1-6C)アルキルである)の基から選択される、同一または異なっていてもよい、1、2または3個の置換基を場合により保持する、
ここでR1上の置換基の中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により1または2個のオキソ置換基を保持する;
(b) R1基は、それぞれ、同一でも異なっていてもよく、ヒドロキシ、(1-6C)アルコキシ、(2-6C)アルケニルオキシ、(2-6C)アルキニルオキシから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X3は直接結合であるか、Oであり、Q3はヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-6C)アルキルである)の基から選択され、
ここで、R1置換基の中の任意の(2-6C)アルキレン鎖の隣接する炭素原子は、場合により、O、N(R6)、CON(R6)、N(R6)CO、CH=CH及びC≡C(式中、R6は水素または(1-6C)アルキルである)から選択される基が鎖に挿入されることによって隔てられている、
ここで、R1置換基中の任意のCH2=CH-またはHC≡C-基は、場合により末端のCH2=またはHC≡位置で、カルバモイル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、アミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル及びジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキルから選択される置換基を保持し、
ここで、ヘテロサイクリル環のCH2基以外のR1置換基の中の任意のCH2またはCH3基は、場合により、それぞれ前記CH2またはCH3基に、一つ以上のハロゲノ若しくは(1-6C)アルキル置換基、またはヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、N-(1-6C)アルキルカルバモイル及びN,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X5は直接結合であるか、O、N(R8)、CON(R8)、N(R8)CO及びC(R8)2Oから選択され、ここでR8は水素または(1-6C)アルキであり、Q5はヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-6C)アルキルである)の基から選択される、一つ以上の置換基を保持する、
ここでR1上の置換基の中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、ハロゲノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1-6C)アルキル、(2-8C)アルケニル、(2-8C)アルキニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X6は直接結合であるか、O及びN(R10)から選択され、ここでR10は水素または(1-6C)アルキルであり、R9はハロゲノ-(1-6C)アルキル、ヒドロキシ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキル、シアノ-(1-6C)アルキル、アミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル及びジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキルである)の基から選択される、同一でも異なっていてもよい、1、2または3個の置換基を保持する、
ここでR1上の置換基の中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により1または2個のオキソ置換基を保持する;
(c) R1基はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、ヒドロキシ、(1-6C)アルコキシ、(2-6C)アルケニルオキシ及び(2-6C)アルキニルオキシから選択され、
ここでR1置換基の中の任意の(2-6C)アルキレン鎖の隣接する炭素原子は、場合により、O、N(R6)、CON(R6)、N(R6)CO、CH=CH及びC≡C(式中、R6は水素または(1-6C)アルキルである)から選択される基が鎖に挿入されることによって隔てられている、
ここで、ヘテロサイクリル環のCH2基以外のR1置換基の中の任意のCH2またはCH3基は、場合により、それぞれ前記CH2またはCH3基に、一つ以上のハロゲノ若しくは(1-6C)アルキル置換基、またはヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、N-(1-6C)アルキルカルバモイル及びN,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイルから選択される置換基を保持し;
(d) R1はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピルオキシ、2-ヒドロキシエトキシ、2-フルオロエトキシ、シクロプロピルメトキシ、2-シクロプロピルエトキシ、ビニルオキシ、アリルオキシ、エチニルオキシ、2-プロピオニルオキシ、テトラヒドロフルフリルオキシ、2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エトキシ、3-(テトラヒドロフラン-2-イル)プロポキシ、2-(テトラヒドロフラン-3-イル)エトキシ、3-(テトラヒドロフラン-3-イル)プロポキシ、2-ピロリジン-1-イルエトキシ、3-ピロリジン-1-イルプロポキシ、ピロリジン-3-イルオキシ、ピロリジン-2-イルメトキシ、2-ピロリジン-2-イルエトキシ、3-ピロリジン-2-イルプロポキシ、2-モルホリノエトキシ、3-モルホリノプロポキシ、2-(1,1-ジオキソテトラヒドロ-4H-1,4-チアジン-4-イル)エトキシ、3-(1,1-ジオキソテトラヒドロ-4H-1,4-チアジン-4-イル)プロポキシ、2-ピペリジノエトキシ、3-ピペリジノプロポキシ、ピペリジン-3-イルオキシ、ピペリジン-4-イルオキシ、ピペリジン-3-イルメトキシ、2-ピペリジン-3-イルエトキシ、ピペリジン-4-イルメトキシ、2-ピペリジン-4-イルエトキシ、2-ホモピペリジン-1-イルエトキシ、3-ホモピペリジン-1-イルプロポキシ、2-ピペリジン-1-イルエトキシ、3-ピペラジン-1-イルプロポキシ、2-ホモピペラジン-1-イルエトキシ、3-ホモピペラジン-1-イルプロポキシ、ピロリジン-1-イル、モルホリノ、ピペリジノ及びピペラジン-1-イルから選択され、
R1置換基中の任意の(2-6C)アルキレン鎖の隣接する炭素原子は、場合により、O、NH、N(CH3)、CH=CH及びC≡Cから選択される基が鎖に挿入されることによって隔てられ、
ここでR1がビニルオキシ、アリルオキシ、エチニルオキシまたは2-プロピニルオキシ基であるとき、前記R1置換基は場合により、末端CH2=またはHC≡位置に、N-(2-ジメチルアミノエチル)カルバモイル、N-(3-ジメチルアミノプロピル)カルバモイル、メチルアミノメチル、2-メチルアミノエチル、3-メチルアミノプロピル、4-メチルアミノブチル、ジメチルアミノメチル、2-ジメチルアミノエチル、3-ジメチルアミノプロピル及び4-ジメチルアミノブチルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X4は直接結合であるか、NHCO若しくはN(CH3)COであり、Q4はピロリジン-1-イルメチル、2-ピロリジン-1-イルエチル、3-ピロリジン-1-イルプロピル、4-ピロリジン-1-イルブチル、ピロリジン-2-イルメチル、2-ピロリジン-2-イルエチル、3-ピロリジン-2-イルプロピル、モルホリノメチル、2-モルホリノエチル、3-モルホリノプロピル、4-モルホリノブチル、ピペリジノメチル、2-ピペリジノエチル、3-ピペリジノプロピル、4-ピペリジノブチル、ピペリジン-3-イルメチル、2-ピペリジン-3-イルエチル、ピペリジン-4-イルメチル、2-ピペリジン-4-イルエチル、ピペラジン-1-イルメチル、2-ピペラジン-1-イルエチル、3-ピペラジン-1-イルプロピルまたは4-ピペラジン-1-イルブチルである)の基から選択される、置換基を保持する、
ここで(ヘテロサイクリル環内のCH2基以外の)2個の炭素原子に結合している任意のCH2基またはR1置換基内の炭素原子に結合している任意のCH3基は、場合によりそれぞれ前記CH2またはCH3基に、ヒドロキシ、アミノ、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ及びジメチルアミノから選択される置換基を保持し、
ここでR1上の置換基内の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、カルバモイル、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル及びメトキシから選択される、同一または異なっていてもよい1または2個の置換基を保持し、R1置換基内の任意のピペリジン-3-イルメチル、ピペリジン-4-イルメチル、2-ピペラジン-1-イルエチルアミノ、3-ピペラジン-1-イルプロピルアミノ、またはピペラジン-1-イル基は、場合により2-メトキシエチル、3-メトキシプロピル、2-アミノエチル、3-アミノプロピル、2-メチルアミノエチル、3-メチルアミノプロピル、2-ジメチルアミノエチル、3-ジメチルアミノプロピル、アセチルまたはプロピオニルでN-置換され、
ここでR1上の任意のヘテロサイクリル基は、場合により1または2個のオキソ置換基を保持し;
(e) mは1であり、前記R1基は、7-位置に配置され、且つヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシから選択され、
ここで、R1置換基内の任意の(2-6C)アルキレン鎖内の隣接する炭素原子は、場合により、O、NH、N(CH3)、CO、CONH及びNHCOから選択される基が鎖の中に挿入されることによって隔てられ、
ここで(ヘテロサイクリル環内のCH2基以外の)2個の炭素原子に結合している任意のCH2基またはR1置換基内の炭素原子に結合している任意のCH3基は、場合によりそれぞれ前記CH2またはCH3基に、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ及びメチルスルホニルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X5は直接結合であるか、またはO、NH及びN(CH3)から選択され、Q5は、ピロリジン-1-イル、ピロリジン-2-イル、ピロリジン-3-イル、モルホリノ、ピペリジノ、ピペリジン-3-イル、ピペリジン-4-イル、ホモピペリジン-1-イル、ピペラジン-1-イル及びホモピペラジン-1-イルから選択される)の基から選択される置換基を保持し、
ここでR1の上の置換基の中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、2-メトキシエトキシ、2-ヒドロキシエトキシ、3-ヒドロキシプロポキシ、3-メトキシプロポキシ、アセチル及びメチルスルホニルから選択される、同一または異なっていてもよい、1または2個の置換基を保持し、
ここでR1上の置換基内の任意のヘテロサイクリル基は、場合により1または2個のオキソ置換基を保持する;
(f) mは1であり、前記R1基はその7-位置に配置され、且つヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、2-ピロリジン-1-イルエトキシ、3-ピロリジン-1-イルプロポキシ、ピロリジン-3-イルオキシ、ピロリジン-2-イルメトキシ、2-ピロリジン-2-イルエトキシ、3-ピロリジン-2-イルプロポキシ、2-モルホリノエトキシ、3-モルホリノプロポキシ、2-ピペリジノエトキシ、3-ピペリジノプロポキシ、ピペリジン-3-イルオキシ、ピペリジン-4-イルオキシ、ピペリジン-3-イルメトキシ、2-ピペリジン-3-イルエトキシ、ピペリジン-4-イルメトキシ、2-ピペリジン-4-イルエトキシ、2-ホモピペリジン-1-イルエトキシ、3-ホモピペリジン-1-イルプロポキシ、2-ピペラジン-1-イルエトキシ、3-ピペラジン-1-イルプロポキシ、2-ホモピペラジン-1-イルエトキシまたは3-ホモピペラジン-1-イルプロポキシから選択され、
ここでR1置換基内の任意の(2-6C)アルキレン鎖内の隣接する炭素原子は、場合により、O、NH、N(CH3)、CH=CH及びC≡Cから選択される基が鎖内に挿入されることによって隔てられ、
ここで(ヘテロサイクリル環内のCH2基以外の)2個の炭素原子に結合している任意のCH2基またはR1置換基内の炭素原子に結合している任意のCH3基は、場合によりそれぞれ前記CH2またはCH3基に、ヒドロキシ、メトキシ及びメチルスルホニルから選択される置換基を保持し、
ここでR1の上の置換基内の任意のヘテロサイクリル基は、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、メチル、エチル、メトキシ、メチルアミノ及びジメチルアミノから選択される、同一または異なっていてもよい、1または2個の置換基を場合により保持し、
ここでR1上の置換基内の任意のヘテロサイクリル基は、場合により1または2個のオキソ置換基を保持する;
(g) mは1であり、前記R1基はその7-位置に配置され、且つヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、プロポキシ、ブトキシ、2-ピロリジン-1-イルエトキシ、3-ピロリジン-1-イルプロポキシ、2-ピペリジノエトキシ、3-ピペリジノプロポキシ、2-ピペリジン-3-イルエトキシ、3-ピペリジン-3-イルプロポキシ、2-ピペリジン-4-イルエトキシ、3-ピペリジン-4-イルプロポキシ、2-ピペラジン-1-イルエトキシ、3-ピペラジン-1-イルプロポキシ、2-モルホリノエトキシ、3-モルホリノプロポキシ、2-ホモピペリジノエトキシ、3-ホモピペリジノプロポキシ、2-ホモピペラジン-1-イルエトキシ及び3-ホモピペラジン-1-イルプロポキシから選択され、
ここでR1置換基内の(1-6C)アルコキシ鎖内の任意の末端CH3基は、その末端CH3基上に、1、2若しくは3個のフルオロ置換基または、ヒドロキシ及びメトキシから選択される置換基を保持し、
ここで(ヘテロサイクリル環内のCH2基以外の)2個の炭素原子に結合している任意のCH2基は、場合によりそれぞれ前記CH2基に、ヒドロキシ置換基を保持し、
ここでR1置換基内の任意のヘテロサイクリル基は、フルオロ及びクロロから選択される一つ以上の置換基(たとえば1、2または3個の置換基)、またはヒドロキシ、メチル、エチル、イソプロピル、2-ヒドロキシエチル及び2-メトキシエチルから選択される置換基を場合により保持する;
(h) mは1であり、R1は前記7-位置に配置され、且つメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピルオキシ、シクロプロピルメトキシ、2-ヒドロキシエトキシ、2-フルオロエトキシ、2-メトキシエトキシ、2-エトキシエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ及び3-ヒドロキシ-3-メチルブトキシから選択される;
(i) mは1であり、R1は前記7-位置に配置され、且つ(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ及び(1-4C)アルコキシ(1-4C)アルコキシから選択される;
(j) mは1であり、R1は前記7-位置に配置され、且つメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、2-ヒドロキシエトキシ、2-メトキシエトキシ2-エトキシエトキシ、3-ヒドロキシプロポキシ、2-ヒドロキシプロポキシ、3-メトキシプロポキシ及び2-メトキシプロポキシから選択される;
(k) mは1であり、R1は前記7-位置に配置され、且つメトキシ、エトキシ、2-メトキシエトキシ及び2-エトキシエトキシから選択される;
(l) mは1であり、R1は前記7-位置に配置され、且つ(1-4C)アルコキシ(特にメトキシ)である;
(m) mは0である;
(n) mは1であり、R1は前記7-位置に配置され、且つR1は上記定義の(a)〜(d)のいずれかの値である;
(o) X1はC(R3)2であり、ここでR3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素及びメチルから選択される;
(p) X1はCH2である;
(q) Q1は、ピロリジン-2-イル及びピロリジン-3-イルから選択され、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合し、ここでQ1は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、カルバモイル、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、N-(1-4C)アルキルカルバモイル及びN,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を場合により保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持する;
(r) Q1は、ピロリジン-2-イル及びピロリジン-3-イルから選択され、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合し、ここでQ1は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、カルバモイル、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、N-(1-4C)アルキルカルバモイル及びN,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持する;
(s) Q1はピロリジン-2-イルであり、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合し、
ここでQ1は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、カルバモイル、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、N-(1-4C)アルキルカルバモイル及びN,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持する;
(t) Q1はピロリジン-3-イルであり、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合し、
ここでQ1は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、カルバモイル、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、N-(1-4C)アルキルカルバモイル及びN,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば、1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持する;
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持する;
(u) Q1は、ピロリジン-2-イル及びピロリジン-3-イルから選択され、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合し、
ここでQ1は、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル及び(1-4C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、1または2個の置換基を場合により保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持する;
(v) Q1はピロリジン-2-イルであり、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合し、
ここでQ1は、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルキル、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、1または2個の置換基を場合により保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持する;
(w) Q1は、ピロリジン-2-イルであり、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合し、
ここでQ1は、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル及び(1-4C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、1または2個の置換基を場合により保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持する;
(x) Q1はピロリジン-2-イルであり、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持する;
(y) Q1はピロリジン-3-イルであり、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持する;
(z) Q1-X1は、ピロリジン-2-イルメチル及びピロリジン-3-イルメチルから選択され、
ここでQ1は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、カルバモイル、メチル、メトキシ、N-メチルカルバモイル及びN,N-ジメチルカルバモイルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでQ1の中の任意のヘテロサイクリル基は、場合によりオキソ置換基を保持し、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合する;
(aa) Q1-X1は、ピロリジン-2-イルメチル及びピロリジン-2-イルメチルから選択され、
ここでQ1は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、メチル及びメトキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持し、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合する;
(bb) Q1-X1は、ピロリジン-2-イルメチルであり、
ここでQ1は、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル及び(1-4C)アルコキシ(特にヒドロキシ、メチル及びメトキシ)から選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持し、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合する;
(cc) Q1-X1は、ピロリジン-2-イルメチルであり、
ここでQ1は、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、2-ヒドロキシエトキシ及び2-メトキシエトキシ(特にQ1は、前記ピロリジニル環の4-位置に上記定義の置換基の一つを場合により保持し、特にQ1は、ヒドロキシ、メチル及びメトキシから選択される置換基を4-位置の場合により保持する)から選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1または2個、特に1個)の置換基を場合により保持し、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合する;
(dd) Q1-X1は、(2R)-ピロリジン-2-イルメチルであり、
ここでQ1は、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル及び(1-4C)アルコキシ(特にヒドロキシ、メチル及びメトキシ)から選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を場合により保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持し、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合する;
(ee) Q1-X1は(2S)-ピロリジン-2-イルメチルであり、
ここでQ1は、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル及び(1-4C)アルコキシ(特にヒドロキシ、メチル及びメトキシ)から選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を場合により保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持し、
ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合する;
(ff) Q1-X1は(2R)-ピロリジン-2-イルメチルであり、
ここで前記ピロリジニル基は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、カルバモイル、(1-3C)アルキル(特にメチル)、(1-3C)アルコキシ(特にメトキシ)、N-メチルカルバモイル及びN,N-ジメチルカルバモイルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つまたは二つの置換基を場合により保持し、
ここで前記ピロリジニル基は、場合によりオキソ置換基を保持し、
ここで式:ZC(O)の基は、前記ピロリジニル基の1-位置に結合する;
(gg) Q1-X1は、(2S)-ピロリジン-2-イルメチルであり、
ここで前記ピロリジニル基は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、カルバモイル、(1-3C)アルキル(特にメチル)、(1-3C)アルコキシ(特にメトキシ)、N-メチルカルバモイル及びN,N-ジメチルカルバモイルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つまたは二つの置換基を場合により保持し、
ここで前記ピロリジニル基は、場合によりオキソ置換基を保持し、
ここで式:ZC(O)の基は、前記ピロリジニル基の1-位置に結合する;
(hh) Q1-X1は、(3S)-ピロリジン-3-イルメチル及び(3R)-ピロリジン-3-イルメチルから選択され、
ここで前記ピロリジニル基は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、カルバモイル、(1-3C)アルキル(特にメチル)、(1-3C)アルコキシ(特にメトキシ)、N-メチルカルバモイル及びN,N-ジメチルカルバモイルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つまたは二つの置換基を場合により保持し、
ここで前記ピロリジニル基は、場合によりオキソ置換基を保持し、
ここで式:ZC(O)の基は、前記ピロリジニル基の1-位置に結合する;
(ii) Zは、ハロゲノ-(1-2C)アルキル、ヒドロキシ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-2C)アルキル、アミノ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-2C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-2C)アルキルから選択されるか、
あるいはZはQ2であり、ここでQ2は、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-2C)アルキルであり、ここでQ2の前記ヘテロサイクリル基は、少なくとも1個の窒素ヘテロ原子と、場合により酸素、窒素及び硫黄から選択される1または2個の追加のヘテロ原子を含み、
ここでQ2は、環窒素原子により前記(1-2C)アルキルまたはC(O)基に連結され、
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の任意のCH2またはCH3基は、場合により前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、一つ以上のハロゲノ若しくは、(1-6C)アルキル置換基または、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルバモイル、ホルミル、メルカプト、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ及びN-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノから選択される置換基を保持し、
ここでZ基の中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、ホルミル、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、N-(1-6C)アルキルスルファモイル及びN,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X2は直接結合であるか、O、CO及びN(R5)から選択され、ここでR5は水素または(1-6C)アルキルであり、R4はハロゲノ-(1-6C)アルキル、ヒドロキシ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキル、シアノ-(1-6C)アルキル、アミノ-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキル、カルバモイル-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル-(1-6C)アルキル及びN,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル-(1-6C)アルキルである)の基から選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
Zの中の任意のヘテロサイクリル基は場合により、1または2個のオキソ置換基を保持する;
(jj) Zは、ハロゲノ-(1-2C)アルキル、ヒドロキシ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-2C)アルキル、アミノ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-2C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-2C)アルキルから選択されるか、
あるいはZはQ2であり、ここでQ2は、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-2C)アルキルであり、ここでQ2中の前記ヘテロサイクリルは、完全飽和4、5、6または7員の単環式ヘテロサイクリル基であり、これは少なくとも1個の窒素ヘテロ原子と、場合により酸素、窒素及び硫黄から選択される1または2個の追加のヘテロ原子を含み、
ここでQ2は、環窒素原子により前記(1-2C)アルキルまたはC(O)基に連結され、
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の任意のCH2またはCH3基は、場合により、その前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、一つ以上の(1-4C)アルキル置換基または、シアノ、カルバモイル、ホルミル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル及び(2-6C)アルカノイルから選択される置換基を保持し、
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の2個の炭素原子に結合している任意のCH2または、炭素原子に結合しているCH3基は、場合により、その前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、一つ以上のハロゲノ置換基または、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ及びN-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノから選択される置換基を保持し、
ここでZの中の任意のヘテロサイクリル基は、場合によりハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、ホルミル、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、N-(1-6C)アルキルスルファモイル及びN,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X2は直接結合であるか、またはO、CO及びN(R5)から選択され、ここでR5は水素または(1-4C)アルキルであり、R4はハロゲノ-(1-6C)アルキル、ヒドロキシ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキル、シアノ-(1-6C)アルキル、アミノ-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキル、カルバモイル-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル-(1-6C)アルキル及びN,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル-(1-6C)アルキル)の基から選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでZの中の任意のヘテロサイクリル基は場合により1または2個のオキソ置換基を保持する;
(kk) Zは、ヒドロキシ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-2C)アルキル、アミノ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-2C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-2C)アルキルから選択されるか、
あるいはZはQ2であり、ここでQ2は、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-2C)アルキルであり、ここでQ2中の前記ヘテロサイクリルは完全飽和の4、5、6または7員の単環式ヘテロサイクリル基であり、これは少なくとも1個の窒素ヘテロ原子と、場合により、酸素、窒素及び硫黄から選択される1または2個の追加のヘテロ原子を含有し、
ここでQ2は、環窒素により前記(1-2C)アルキルまたはC(O)基に連結され、
ここでヘテロサイクリル環中のCH2基以外の、Z基中の任意のCH2またはCH3基は、場合によりそれぞれ前記CH2またはCH3基に、一つ以上の(1-4C)アルキル置換基または、シアノ、カルバモイル、ホルミル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル及び(2-6C)アルカノイルから選択される置換基を保持し、
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の2個の炭素原子に結合している任意のCH2または、炭素原子に結合しているCH3基は、場合により、その前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、一つ以上のハロゲノ置換基または、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ及びN-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノから選択される置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、ホルミル、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、N-(1-6C)アルキルスルファモイル及びN,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X2は直接結合であるか、O、CO及びN(R5)から選択され、ここでR5は水素または(1-4C)アルキルであり、R4はハロゲノ-(1-6C)アルキル、ヒドロキシ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキル、シアノ-(1-6C)アルキル、アミノ-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキル、カルバモイル-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル-(1-6C)アルキル及びN,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル-(1-6C)アルキルである)の基から選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は場合により、1または2個のオキソ置換基を保持する;
(ll) Zは、ハロゲノ-(1-2C)アルキル、ヒドロキシ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-2C)アルキル、アミノ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-2C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-2C)アルキルから選択されるか、
あるいはZはQ2であり、ここでQ2はヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-2C)アルキルであり、ここでQ2中の前記ヘテロサイクリルは、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、ピペリジノ、ピペラジン-1-イル、モルホリノ、ホモピペリジン-1-イル及びホモピペラジン-1-イルから選択され、
ここでQ2は、環窒素原子により前記(1-2C)アルキルまたはC(O)基に連結され、
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基中の任意のCH2またはCH3基は、場合により、前記それぞれのCH2またはCH3基上に、一つ以上の(1-4C)アルキル置換基または、シアノ、カルバモイル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル及び(2-6C)アルカノイルから選択される置換基を保持し、
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の2個の炭素原子に結合している任意のCH2または、炭素原子に結合しているCH3基は、場合により、その前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、一つ以上のハロゲノ置換基または、ヒドロキシ、アミノ、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ及びジ-[(1-6C)アルキル]アミノから選択される置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル及び(2-6C)アルカノイルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X2は直接結合であるか、O、CO及びN(R5)から選択され、ここでR5は水素または(1-4C)アルキルであり、R4はハロゲノ-(1-4C)アルキル、ヒドロキシ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルキル、シアノ-(1-4C)アルキル、アミノ-(1-4C)アルキル、N-(1-4C)アルキルアミノ-(1-4C)アルキル、N,N-ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-4C)アルキル、カルバモイル-(1-4C)アルキル、N-(1-4C)アルキルカルバモイル-(1-4C)アルキル及びN,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイル-(1-4C)アルキルである)の基から選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上の(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により1または2個のオキソ置換基を保持する;
(mm) Zは、ハロゲノ-(1-2C)アルキル、ヒドロキシ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-2C)アルキル、アミノ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-2C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-2C)アルキルから選択されるか、
あるいはZはQ2であり、ここでQ2はヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-2C)アルキルであり、ここでQ2中の前記ヘテロサイクリルは、ピロリジン-1-イル、ピペリジノ、ピペラジン-1-イル、モルホリノ、ホモピペリジン-1-イル及びホモピペラジン-1-イルから選択され、
ここでQ2は、環窒素原子により前記(1-2C)アルキルまたはC(O)基に連結され、
ここでヘテロサイクリル環内のCH2基以外の、Z基中の任意のCH2またはCH3基は、場合により、前記それぞれのCH2またはCH3基に、(2-6C)アルケニル及び(2-6C)アルキニルから選択される置換基を保持し、
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の2個の炭素原子に結合している任意のCH2または、炭素原子に結合しているCH3基は、場合により、その前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、一つ以上のハロゲノ置換基または、ヒドロキシ、アミノ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノから選択される置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ、N-(1-4C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイル及び(2-6C)アルカノイルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X2は直接結合であるか、またはO、CO及びN(R5)から選択され、ここでR5は水素または(1-4C)アルキルであり、R4はハロゲノ-(1-4C)アルキル、ヒドロキシ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルキル、シアノ-(1-4C)アルキル、アミノ-(1-4C)アルキル、N-(1-4C)アルキルアミノ-(1-4C)アルキル及びN,N-ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-4C)アルキルである)の基から選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は場合によりオキソ置換基を保持する;
(nn) Zは、ヒドロキシ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-2C)アルキル、アミノ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-2C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-2C)アルキルから選択されるか、
あるいはZはQ2であり、ここでQ2はヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-2C)アルキルであり、ここでQ2中の前記ヘテロサイクリルは、ピロリジン-1-イル、ピペリジノ、ピペラジン-1-イル、モルホリノ、ホモピペリジン-1-イル及びホモピペラジン-1-イルから選択され、
ここでQ2は、環窒素原子により前記(1-2C)アルキルまたはC(O)基に連結され、
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基中の任意のCH2またはCH3基は、場合により前記それぞれのCH2またはCH3基上に、(2-6C)アルケニル及び(2-6C)アルキニルから選択される置換基を保持し、
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の2個の炭素原子に結合している任意のCH2または、炭素原子に結合しているCH3基は、場合により、その前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、一つ以上のハロゲノ置換基または、ヒドロキシ、アミノ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノから選択される置換基を保持し、
ここでZの中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ、N-(1-4C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイル及び(2-6C)アルカノイルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X2は直接結合であるか、O、CO及びN(R5)から選択され、ここでR5は水素または(1-4C)アルキルであり、R4はハロゲノ-(1-4C)アルキル、ヒドロキシ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルキル、シアノ-(1-4C)アルキル、アミノ-(1-4C)アルキル、N-(1-4C)アルキルアミノ-(1-4C)アルキル及びN,N-ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-4C)アルキルである)の基から選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合によりオキソ置換基を保持する;
(oo) Zは、(1-2C)アルキル、ヒドロキシ-(1-2C)アルキル、アミノ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-2C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-2C)アルキルから選択されるか、または
ZはQ2であり、ここでQ2はヘテロサイクリル-(1-2C)アルキルであり、ここでQ2中の前記ヘテロサイクリルは、ピロリジン-1-イル、ピペリジノ及びピペラジン-1-イル(特にピロリジン-1-イル)から選択され、
ここでQ2は、環窒素原子により前記(1-2C)アルキル基に連結され、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、(1-3C)アルキル、(1-3C)アルコキシから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X2は直接結合であるか、Oであり、R4はハロゲノ-(1-3C)アルキル、ヒドロキシ-(1-3C)アルキルまたは(1-3C)アルコキシ-(1-3C)アルキルである)の基から選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、及び
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合によりオキソ置換基を保持する;
(pp) Zは、フルオロメチル、ヒドロキシメチル、(1-4C)アルコキシ-メチル、アミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル、モルホリノメチル、ホモピペリジン-1-イルメチル及びホモピペラジン-1-イルメチルから選択され、
ここでヘテロサイクリル環のCH2基以外の、Z基中の任意のCH2またはCH3基は、場合により、前記それぞれのCH2またはCH3基に、ビニル及びエチニルから選択される置換基を保持し、
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の2個の炭素原子に結合している任意のCH2または、炭素原子に結合しているCH3基は、場合により、その前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、一つ以上のハロゲノ置換基または、ヒドロキシ、アミノ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノから選択される置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ、N-(1-4C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイル及び(2-6C)アルカノイルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X2は直接結合であるか、O、CO及びN(R5)から選択され、ここでR5は水素または(1-4C)アルキルであり、R4はハロゲノ-(1-4C)アルキル、ヒドロキシ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルキル、シアノ-(1-4C)アルキル、アミノ-(1-4C)アルキル、N-(1-4C)アルキルアミノ-(1-4C)アルキル及びN,N-ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-4C)アルキルである)の基から選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、及び
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は場合によりオキソ置換基を保持する;
(qq) Zは、ヒドロキシメチル、(1-4C)アルコキシ-メチル、アミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチル、N-アリルアミノメチル、N-(2-プロピニル)アミノメチル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N-アリル-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N-(2-プロピニル)-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル、モルホリノメチル、ホモピペリジン-1-イルメチル及びホモピペラジン-1-イルメチルから選択され、
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の2個の炭素原子に結合している任意のCH2または、炭素原子に結合しているCH3基は、場合により、その前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、フルオロ及びクロロから選択される一つ以上の置換基または、ヒドロキシ及び(1-4C)アルコキシから選択される置換基を保持し、
Z中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ、N-(1-4C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイル、アセチル、プロピオニル、2-フルオロエチル、2-ヒドロキシエチル、2-メトキシエチル、シアノメチル、ヒドロキシアセチル、アミノアセチル、メチルアミノアセチル、エチルアミノアセチル、ジメチルアミノアセチル、N-メチルN-エチルアミノアセチル及びフルオロアセチルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上の(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、及び
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合によりオキソ置換基を保持する;
(rr) Zは、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N,N-ジ-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル、モルホリノメチル、ホモピペリジン-1-イルメチル及びホモピペラジン-1-イルメチルから選択され、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上の(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、及び
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合によりオキソ置換基を保持する;
(ss) Zは、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アミノメチル、メチルアミノメチル、エチルアミノメチル、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノメチル、N-(2-メトキシエチル)アミノメチル、ジメチルアミノメチル、N-メチルN-エチルアミノメチル、ジ-エチルアミノメチル、N-(2-ヒドロキシエチル)-N-メチルアミノメチル、N-(2-ヒドロキシエチル)-N-エチルアミノメチル、N,N-ジ-(2-ヒドロキシエチル)アミノメチル、N-(2-メトキシエチル)-N-メチルアミノメチル、N-(2-メトキシエチル)-N-エチルアミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル及びモルホリノメチルから選択され、及び
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル及び(1-4C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、1または2個の置換基を保持する;
(tt) Zは、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N,N-ジ-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル及びN-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチルから選択され;
(uu) Zは、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル、モルホリノメチル、ホモピペリジン-1-イルメチル、ホモピペラジン-1-イルメチル、2-ピロリジン-1-イルエチル、2-ピペリジノエチル、2-ピペラジン-1-イルエチル、2-モルホリノエチル、2-ホモピペリジン-1-イルエチル及び2-ホモピペラジン-1-イルエチル(特にZは、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル及びモルホリノメチルから選択される)から選択され、及び
ここでZ中の前記ヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ、N-(1-4C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイル、アセチル、プロピオニル、2-フルオロエチル、2-ヒドロキシエチル、2-メトキシエチル、シアノメチル、ヒドロキシアセチル、アミノアセチル、メチルアミノアセチル、エチルアミノアセチル、ジメチルアミノアセチル、N-メチルN-エチルアミノアセチル及びフルオロアセチルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持する;
(vv) Zは、メチル、ヒドロキシメチル、(1-3C)アルコキシメチル、アミノメチル、(1-3C)アルキルアミノメチル、N-ジ-[(1-3C)アルキル]アミノメチル及びピロリジン-1-イルメチルから選択され、及び
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、(1-3C)アルキル及び(1-3C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持する;
(ww) Q1-X1は、(2R)-ピロリジン-2-イルメチル及び(2S)-ピロリジン-2-イルメチルから選択され、及び
ここで式:ZC(O)の前記基は、前記ピロリジニル基の前記1-位置に結合し、
Zは、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N,N-ジ-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル、モルホリノメチル、ホモピペリジン-1-イルメチル及びホモピペラジン-1-イルメチルから選択され、及び
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル及び(1-4C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、及び
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合によりオキソ置換基を保持する;
(xx) Q1-X1は、(3R)-ピロリジン-3-イルメチル及び(3S)-ピロリジン-3-イルメチルから選択され、
ここで式:ZC(O)の前記基は、前記ピロリジニル基の前記1-位置に結合し、
Zは、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N,N-ジ-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル、モルホリノメチル、ホモピペリジン-1-イルメチル及びホモピペラジン-1-イルメチルから選択され、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル及び(1-4C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、及び
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合によりオキソ置換基を保持する;
(yy) Q1-X1は、(2R)-ピロリジン-2-イルメチル及び(2S)-ピロリジン-2-イルメチルから選択され、
ここで式:ZC(O)の前記基は、前記ピロリジニル基の前記基は、前記ピロリジニル基の前記1-位置に結合し、
Zは、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N,N-ジ-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル、モルホリノメチル、ホモピペリジン-1-イルメチル及びホモピペラジン-1-イルメチルから選択され、及び
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル及び(1-4C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、及び
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は場合により、オキソ置換基を保持する;
(zz) Q1-X1は、(2R)-ピロリジン-2-イルメチル及び(2S)-ピロリジン-2-イルメチル(特にQ1-X1は(2R)-ピロリジン-2-イルメチルである)から選択され、
式:ZC(O)の前記基は、前記ピロリジン-2-イル基の前記1-位置に結合し、
Zは、メチル、ヒドロキシメチル、アミノメチル、(1-2C)アルキルアミノメチル、ジ-[(1-2C)アルキル]アミノメチル及びピロリジン-1-イルメチルから選択され、
Z中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、ヒドロキシ、(1-3C)アルキル及び(1-3C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、及び
Z中の任意のヘテロサイクリル基は、場合によりオキソ置換基を保持する;
(aaa) Q1-X1は、(2R)-ピロリジン-2-イルメチル及び(2S)-ピロリジン-2-イルメチル(特にQ1-X1は(2R)-ピロリジン-2-イルメチルである)から選択され、
ここで式:ZC(O)の前記基は、前記ピロリジン-2-イル基の前記1-位置に結合し、
Zは、ヒドロキシメチル、アミノメチル、(1-2C)アルキルアミノメチル、ジ-[(1-2C)アルキル]アミノメチル及びピロリジン-1-イルメチルから選択され、
ここでZまたはQ1中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、ヒドロキシ、(1-3C)アルキル及び(1-3C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し;
(bbb) Q1-X1は、(2R)-ピロリジン-2-イルメチル及び(2S)-ピロリジン-2-イルメチル(特にQ1-X1は(2R)-ピロリジン-2-イルメチルである)から選択され、
ここで式:ZC(O)の前記基は、前記ピロリジン-2-イル基の前記1-位置に結合し、
Zはメチルであり、
ここでQ1は、場合により、ヒドロキシ、(1-3C)アルキル及び(1-3C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持する;
(ccc) Yは、ハロゲノ、シアノ、(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ及び(2-6C)アルキニルから選択される;
(ddd) Yは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、1-プロピニル及び2-プロピニルから選択される;
(eee) Yは、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル及びエチニルから選択される;
(fff) Yは、ハロゲノ(特にフルオロ、クロロまたはブロモ)である;
(ggg) Yは、メチルである;
(hhh) Yは、エチニルである;
(iii) R2はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、ハロゲノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、トリフルオロメチル、(1-6C)アルキル、(2-8C)アルケニル、(2-8C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル及びN,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイルから選択される;
(jjj) R2はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、トリフルオロメチル、(1-4C)アルキル、(2-4C)アルケニル、(2-4C)アルキニル、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルチオ、(1-4C)アルキルスルフィニル、(1-4C)アルキルスルホニル、(1-4C)アルキルアミノ、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ、(1-4C)アルコキシカルボニル、N-(1-4C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイルから選択される;
(kkk) R2はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルキル、(2-4C)アルケニル、(2-4C)アルキニル及び(1-4C)アルコキシから選択される;
(lll) R2はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、カルバモイル、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、N-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル及びN,N-ジメチルカルバモイルから選択される;
(mmm) R2はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、1-プロピニル、及び2-プロピニルから選択される;
(nnn) R2はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ及びエチニルから選択される;
(ooo) R2はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、ハロゲノ(特にフルオロ、クロロ及びブロモ)から選択される;
(ppp) aは0、1、2または3であり、R2はそれぞれ、上記(iii)〜(ooo)のいずれかに定義の通りであり、且つ少なくとも一つのR2は、NH基に対してオルト位置にある;
(qqq) aは0、1または2であり、R2はそれぞれ、上記(iii)〜(ooo)のいずれかに定義の通りであり、且つR2はNH基に対してオルト位置にはない;
(rrr) aは1であり、R2はNH基に対してオルト位置にあり、且つハロゲノ(特にフルオロ、クロロまたはブロモ)から選択される;
(sss) aは1であり、R2はNH基に対してパラ位置にあり、且つハロゲノ(特にフルオロ、クロロまたはブロモ)から選択される;
(ttt) aは1であり、R2はアニリノ基に対して2-位置にあり、且つハロゲノ(特にフルオロ、クロロまたはブロモ、特にフルオロ)から選択され、且つYはハロゲノ(特にフルオロ、クロロまたはブロモ)である;
(uuu) aは1であり、R2はNH基に対してパラであり、且つハロゲノ(特にフルオロ、クロロまたはブロモ)から選択され、且つYはハロゲノ(特にフルオロ、クロロまたはブロモ)である;
(vvv) aは0であり、且つYは(ccc)〜(hhh)のいずれかに定義の通りであり;
(www) Yは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、1-プロピニル及び2-プロピニルから選択され、aは0、1、2または3であり、R2はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、1-プロピニル及び2-プロピニルから選択される;
(xxx) 式Iの前記キナゾリン環の4-位置の前記アニリンは、3-クロロ-4-フルオロアニリノ、3-クロロ-2-フルオロアニリノ、2-フルオロ-5-クロロアニリノ、3-ブロモアニリノ、3-メチルアニリノ及び3-エチニルアニリノから選択される;
(yyy) 式Iの前記キナゾリン環の4-位置の前記アニリンは、3-クロロ-2-フルオロアニリノである;及び
(zzz) 式Iの前記キナゾリン環の4-位置の前記アニリンは、3-クロロ-4-フルオロアニリノである。
本発明の特別な態様は、式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であり、式中、
mは1であり、R1は7-位置に配置され、(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ及び(1-4C)アルコキシ(1-4C)アルコキシから選択される;
X1はC(R3)2であり、ここでR3はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、水素及び(1-4C)アルキルから選択され;
Q1は、ピロリジン-2-イル及びピロリジン-3-イルから選択され、
ここで式:ZC(O)の前記基は、Q1の1-位置に結合し、
ここでQ1は、場合により、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、カルバモイル、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、N-(1-4C)アルキルカルバモイル及びN,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
Q1は、場合によりオキソ置換基を保持し;
Zは、ハロゲノ-(1-2C)アルキル、ヒドロキシ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-2C)アルキル、アミノ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-2C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-2C)アルキルから選択されるか、
あるいはZはQ2であり、ここでQ2は、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-2C)アルキルであり、ここでQ2中の前記ヘテロサイクリルは、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、ピペリジノ、ピペラジン-1-イル、モルホリノ、ホモピペリジン-1-イル及びホモピペラジン-1-イルから選択され、
ここでQ2は、環窒素原子により前記(1-2C)アルキルまたはC(O)基に連結され、
ここでヘテロサイクリル環のCH2基以外の、Z基中の任意のCH2またはCH3基は、場合により、前記それぞれのCH2またはCH3基に、一種以上の(1-4C)アルキル置換基、またはシアノ、カルバモイル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル及び(2-6C)アルカノイルから選択される置換基を保持し、
ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の2個の炭素原子に結合している任意のCH2または、炭素原子に結合しているCH3基は、場合により、その前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、一種以上のハロゲノ置換基、またはヒドロキシ、アミノ、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ及びジ-[(1-6C)アルキル]アミノから選択される置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル及び(2-6C)アルカノイルから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X2は直接結合であるか、O、CO及びN(R5)から選択され、ここでR5は水素または(1-4C)アルキルであり、R4はハロゲノ-(1-4C)アルキル、ヒドロキシ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルキル、シアノ-(1-4C)アルキル、アミノ-(1-4C)アルキル、N-(1-4C)アルキルアミノ-(1-4C)アルキル、N,N-ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-4C)アルキル、カルバモイル-(1-4C)アルキル、N-(1-4C)アルキルカルバモイル-(1-4C)アルキル及びN,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイル-(1-4C)アルキルである)の基から選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は場合により、1または2個のオキソ置換基を保持する;
Yは、ハロゲノ、シアノ、トリフルオロメチル、(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ及び(2-6C)アルキニルから選択され;
R2はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、ハロゲノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、トリフルオロメチル、(1-6C)アルキル、(2-8C)アルケニル、(2-8C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル及びN,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイルから選択され;及び
aは0、1またはである。
本発明のさらなる態様は、式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であって、式中、
mは、1であり、R1は、7-位置に配置され、且つ(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ、メトキシ-(1-4C)アルコキシ及びエトキシ-(1-4C)アルコキシ(特にR1は(1-4C)アルコキシ、特にメトキシ)から選択され;
Q1-X1は、ピロリジン-2-イルメチル及びピロリジン-3-イルメチルから選択され、
ここでQ1は、場合により、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、カルバモイル、(1-3C)アルキル、(1-3C)アルコキシ、N-メチルカルバモイル及びN,N-ジメチルカルバモイルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持し、
ここで式:ZC(O)の前記基は、Q1の1-位置に結合し;
Zは、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N,N-ジ-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル及びモルホリノメチルから選択され、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ、N-(1-4C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイル、アセチル、プロピオニル、2-フルオロエチル、2-ヒドロキシエチル、2-メトキシエチル、シアノメチル、ヒドロキシアセチル、アミノアセチル、メチルアミノアセチル、エチルアミノアセチル、ジメチルアミノアセチル、N-メチルN-エチルアミノアセチル及びフルオロアセチルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合によりオキソ置換基を保持し;
Yは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、1-プロピニル及び2-プロピニルから選択され;
R2はそれぞれ、同一または異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルキル、(2-4C)アルキニル及び(1-4C)アルコキシから選択され;及び
aは0、1または2(特に0または1)である。
本発明のさらなる態様は、式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であり、式中、
mは1であり、R1は7-位置に配置され、且つ(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ、メトキシ-(1-4C)アルコキシ及びエトキシ-(1-4C)アルコキシ(特にR1は(1-4C)アルコキシ、特にメトキシ)から選択され;
Q1-X1は、ピロリジン-2-イルメチル及びピロリジン-3-イルメチルから選択され、
ここでQ1は、場合により、ヒドロキシ及び(1-3C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持し、
ここで式:ZC(O)の前記基は、Q1の1-位置で結合し、
Zは、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N,N-ジ-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル及びモルホリノメチルから選択され、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ、N-(1-4C)アルキルカルバモイル及びN,N-ジ-[(1-4C)アルキル]カルバモイルから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は場合によりオキソ置換基を保持し;
Yは、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、メチル、メトキシ及びエチニルから選択され;
R2はそれぞれ、同一または異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ及びエチニルから選択され;及び
aは0、1または2(特に0または1)である。
本発明のさらなる態様は、式Iのキナゾリン誘導体または、その医薬的に許容可能な塩であり、式中、
mは1であり、R1は7-位置に配置され、且つ(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ、メトキシ-(1-4C)アルコキシ及びエトキシ-(1-4C)アルコキシ(特にR1は(1-4C)アルコキシ、2-ヒドロキシエトキシまたは2-メトキシエトキシ、特にR1はメトキシである)から選択され;
Q1-X1は、ピロリジン-2-イルメチルであり、
ここでQ1は、場合により、ヒドロキシ及び(1-3C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換期を保持し、
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持し、
ここで式:ZC(O)の前記基は、Q1の1-位置に結合し;
Zは、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、アミノメチル、メチルアミノメチル、ジ-メチルアミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル及びモルホリノメチル(特にZは、ヒドロキシメチル、アミノメチル、メチルアミノメチル、ジ-メチルアミノメチル及びピロリジン-1-イルメチルから選択される)から選択され、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、ヒドロキシ、アミノ、メチル、エチル、メトキシ、メチルアミノ及びジ-メチルアミノから選択される、同一または異なっていてもよい、1または2個の置換基を保持する;
Yはハロゲノ(特に、フルオロ、クロロまたはブロモ)であり;
R2はそれぞれ、同一または異なっていてもよく、ハロゲノ(特にフルオロ、クロロまたはブロモ)から選択され;及び
aは、0、1または2(特に0または1である)である。
本発明のさらなる態様は、式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であり、式中、
mは1であり、R1は7-位置に配置され、且つ(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシ(特にR1は(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシまたは(1-4C)アルコキシ、特にR1はメトキシ、2-メトキシエトキシまたは2-エトキシエトキシ)から選択され;
Q1-X1は、ピロリジン-2-イルメチルから選択され、
ここでQ1は場合により、ヒドロキシ、(1-3C)アルキル、(1-3C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-3C)アルコキシ及び(1-3C)アルコキシ-(1-3C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し;
ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持し、
ここで式:ZC(O)の前記基は、Q1の1-位置に結合し、
Zは、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、アミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N,N-ジ-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル及びモルホリノメチルから選択され、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、ハロゲノ(たとえばフルオロまたはクロロ)、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル及び(1-4C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は場合によりオキソ置換基を保持し;
Yは、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、メチル、メトキシ及びエチニルから選択され;
R2はそれぞれ、同一または異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ及びエチニルから選択され;及び
aは0、1または2(特に0または1である)である。
本発明のさらなる態様は、式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であり、式中、
mは1であり、R1は7-位置に配置され、且つ(1-4C)アルコキシ、2-ヒドロキシエトキシ及び2-メトキシエトキシ(特にR1はメトキシである)から選択され;
Q1-X1は(2R)-ピロリジン-2-イルメチルであり、
ここで式:ZC(O)の前記基は、前記ピロリジニル基の1-位置に結合し、
Zは、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N,N-ジ-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル、モルホリノメチル、ホモピペリジン-1-イルメチル及びホモピペラジン-1-イルメチルから選択され、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル及び(1-4C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は場合によりオキソ置換基を保持し;
Yは、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、1-プロピニル及び2-プロピニル(特にYはフルオロ、クロロ及びブロモから選択される)から選択され;
R2はそれぞれ、同一または異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルキル、(2-4C)アルキニル及び(1-4C)アルコキシ(特にR2はそれぞれ、同一または異なっていてもよく、フルオロ、クロロ及びブロモから選択される)から選択され;及び
aは0、1または2(特に0または1)である。
本発明のさらなる態様は、式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であり、式中、
mは1であり、R1は7-位置に配置され、且つ(1-4C)アルコキシ、2-ヒドロキシエトキシ及び2-メトキシエトキシ(特にR1はメトキシである)から選択され;
Q1-X1は(2S)-ピロリジン-2-イルメチルであり、
ここで式:ZC(O)の前記基は、ピロリジニル基の1-位置に結合し、
Zは、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N,N-ジ-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル、モルホリノメチル、ホモピペリジン-1-イルメチル及びホモピペラジン-1-イルメチルから選択され、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は場合により、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル及び(1-4C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は場合によりオキソ置換基を保持し;
Yは、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、1-プロピニル及び2-プロピニル(特にYは、フルオロ、クロロ及びブロモから選択される)から選択され;
R2はそれぞれ、同一または異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルキル、(2-4C)アルキニル及び(1-4C)アルコキシ(特にR2はそれぞれ、同一または異なっていてもよく、フルオロ、クロロ及びブロモから選択される)から選択され;及び
aは0、1または2(特に0または1)である。
本発明のさらなる態様は、式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であり、式中、
mは1であり、R1は7-位置に配置され、且つ(1-4C)アルコキシ、2-ヒドロキシエトキシ及び2-メトキシエトキシ(特にR1はメトキシである)から選択され;
Q1-X1は、(3R)-ピロリジン-3-イルメチル及び(3S)-ピロリジン-3-イルメチルから選択され、
ここで式:ZC(O)の前記基は、前記ピロリジニル基の1-位置に結合し、
Zは、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、N,N-ジ-[ヒドロキシ-(2-4C)アルキル]-アミノメチル、N-[メトキシ-(2-4C)アルキル]-N-[(1-4C)アルキル]アミノメチル、ピロリジン-1-イルメチル、ピペリジノメチル、ピペラジン-1-イルメチル、モルホリノメチル、ホモピペリジン-1-イルメチル及びホモピペラジン-1-イルメチルから選択され、
Z中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル及び(1-4C)アルコキシから選択される、同一でも異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでZ基中の任意のヘテロサイクリル基は、場合によりオキソ置換基を保持し;
Yは、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、1-プロピニル及び2-プロピニル(特にYは、フルオロ、クロロ及びブロモから選択される)から選択され;
R2はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルキル、(2-4C)アルキニル及び(1-4C)アルコキシ(特にR2はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、フルオロ、クロロ及びブロモから選択される)から選択され;及び
aは0、1または2(特に0または1である)である。
本発明のさらなる態様は、式Iaの式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であって:
Figure 2006525296
式中、mは0であるか、またはmは1であり、且つR1aは、(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ及び(1-4C)アルコキシ(1-4C)アルコキシから選択され;
R11は、水素、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルキル、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ及び(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシから選択され;
Z1は、(1-2C)アルキル、ヒドロキシ-(1-2C)アルキル、(1-2C)アルコキシ-(1-2C)アルキル、アミノ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-2C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-2C)アルキルから選択されるか;または
Z1はQ2であり、ここでQ2はピロリジニル-(1-2C)アルキルであり(特にピロリジン-1-イル-(1-2C)アルキル);
ここでZ1中の任意のピロリジニル基は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、(1-3C)アルキル、(1-3C)アルコキシから、または式:
Figure 2006525296
の基から選択される、同一または異なっていてもよい一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を場合により保持し;
ここでX2は、直接結合であるか、またはOであり、R4は、ハロゲノ-(1-3C)アルキル、ヒドロキシ-(1-3C)アルキルまたは(1-3C)アルコキシ-(1-3C)アルキルであり;
ここでZ1中の任意のピロリジニル基は、場合によりオキソ置換基を保持し;
Y1は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、1-プロピニル及び2-プロピニルから選択され(特にY1は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びエチニルから選択される);
R2aはそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルキル、(2-4C)アルキニル及び(1-4C)アルコキシから選択され(特に、R2aはそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、フルオロ、クロロ及びブロモから選択される);及び
aは0、1または2である(特に0または1である)。
本発明のさらなる態様は、上記定義の式Iaの式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であって、式中、Z1は、(1-2C)アルキル、ヒドロキシ-(1-2C)アルキル、アミノ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-2C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-2C)アルキルから選択されるか、または
Z1はQ2であり、ここでQ2はピロリジニル(1-2C)アルキル(特にピロリジン-1-イル-(1-2C)アルキル))であり、
ここでZ1中の前記ピロリジニル基は、場合により、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、(1-3C)アルキル、(1-3C)アルコキシから、または式:
Figure 2006525296
(式中、X2は直接結合であるか、またはOであり、R4はハロゲノ-(1-3C)アルキル、ヒドロキシ-(1-3C)アルキルまたは(1-3C)アルコキシ-(1-3C)アルキルである)の基から選択される、同一でも異なっていてもよい、一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し、
ここでZ1中の任意のピロリジニル基は場合によりオキソ置換基を保持し;ここでR1a、m、R11、Z1、Y1、R2a及びaは上記定義通りである。
本発明のさらなる態様は、上記定義の式Iaの式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な誘導体であり、式中、mは1であり、R1aは、(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ及び(1-4C)アルコキシ(1-4C)アルコキシから選択され;R11、Z1、Y1、R2a及びaは上記定義の通りである。
本発明のさらなる態様は、上記定義の式Iaの式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であり、式中、R11は、水素、ヒドロキシ及び(1-3C)アルコキシ(特に、R11は、水素、ヒドロキシ及びメトキシから選択され、特にR11は水素またはヒドロキシである)から選択され;m、R1a、Z1、Y1、R2a及びaは上記定義の通りである。
本発明のさらなる態様は、上記定義の式Iaの式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であり、式中、式:
Figure 2006525296
のアニリンは、3-クロロ-4-フルオロアニリノ、3-クロロ-2-フルオロアニリノ、2-フルオロ-5-クロロアニリノ、3-ブロモアニリノ、3-メチルアニリノ及び3-エチニルアニリノ(特に前記アニリンは、3-クロロ-4-フルオロアニリノまたは3-クロロ-2-フルオロアニリノ、特に3-クロロ-4-フルオロアニリノ)から選択され;m、Z1、R1a及びR11は上記定義の通りである。
本発明のさらなる態様は、上記定義の式Iaの式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であり、式中、式1aの前記キナゾリン環の5-位置のピロリジン-2-イルメトキシ基は、(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシエナンチオマーであり、m、R1a、R11、Z1、Y1、R2a及びaは上記定義の通りである。
本発明のさらなる態様は、上記定義の式Iaの式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であり、式中、
mは1であり、R1aは、メトキシ、エトキシ、2-ヒドロキシエトキシ、2-メトキシエトキシ及び2-エトキシエトキシから選択され;
R11は、水素、ヒドロキシまたはメトキシ(特に水素またはヒドロキシ)から選択され;
Z1は、メチル、ヒドロキシメチル、アミノメチル、メチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル及びピロリジン-1-イルメチルから選択され(特に、Z1は、メチル、ヒドロキシメチル、ジメチルアミノメチル及びピロリジン-1-イルメチルから選択される);
Y1は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びエチニルから選択され(特に、Y1はフルオロまたはクロロである);
R2aは、フルオロ、クロロ及びブロモから選択される(特に、R2aは、フルオロまたはクロロである);及び
aは、0または1である。
この態様において、式Iaの前記キナゾリン環の4-位置の好ましいアニリンは、3-クロロ-4-フルオロアニリノまたは3-クロロ-2-フルオロアニリノ(特に、3-クロロ-4-フルオロアニリノ)である。
本発明のさらなる態様は、上記定義の式Iaの式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であり、式中、
mは1であり、R1aは、メトキシ、エトキシ、2-ヒドロキシエトキシ、2-メトキシエトキシ及び2-エトキシエトキシから選択され(特に、R1aは、メトキシ、及び2-エトキシエトキシから選択される);
R11は、水素またはヒドロキシから選択され;
Z1は、メチルまたはヒドロキシメチルから選択され;
Y1は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びエチニルから選択され(特に、Y1は、フルオロまたはクロロである);
R2aは、フルオロ、クロロ及びブロモから選択され(特に、R2aは、フルオロまたはクロロである);及び
aは0または1である。
この態様において、式Iaの4-位置の好ましいアニリンは、3-クロロ-4-フルオロアニリノまたは3-クロロ-2-フルオロアニリノ(特に、3-クロロ-4-フルオロアニリノ)である。
本発明の特定の化合物は、たとえば、
2-{(2R)-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-イル}-2-オキソエタノール;
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-5-({(2R)-1-[(ジメチルアミノ)アセチル]ピロリジン-2-イル}メトキシ)-7-メトキシキナゾリン-4-アミン;
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-{[(2S)-1-(ピロリジン-1-イルアセチル)ピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-アミン;
(3S,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-(N,N-ジメチルグリシル)ピロリジン-3-オール;
(3S,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-グリコイルピロリジン-3-オール;
(3R,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-グリコロイルピロリジン-3-オール;
(3R,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)-メチル]-1-(N,N-ジメチルグリシル)ピロリジン-3-オール;
(3S,5R)-1-アセチル-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール;
2-[(2R)-2-({[4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-(2-ヒドロキシエトキシ)キナゾリン-5-イル]オキシ}メチル)ピロリジン-1-イル]-2-オキソエタノール;
2-[(2R)-2-({[4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-(2-エトキシエトキシ)キナゾリン-5-イル]オキシ}メチル)ピロリジン-1-イル]-2-オキソエタノール;
2-{(2R)-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-エトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-ピロリジン-1-イル}-2-オキソエタノール;及び
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-{[(2R)-1-(メトキシアセチル)ピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-アミンから選択される式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩である。
本発明の特別な化合物は、たとえば、
2-{(2R)-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-イル}-2-オキソエタノール;
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-5-({(2R)-1-[(ジメチルアミノ)アセチル]ピロリジン-2-イル}メトキシ)-7-メトキシキナゾリン-4-アミン;及び
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-{[(2S)-1-(ピロリジン-1-イルアセチル)ピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-アミンから選択される式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩である。
式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩は、化学的に関連する化合物の製造に適用可能であることが公知の任意のプロセスにより製造することができる。好適なプロセスとしては、たとえば、欧州特許出願第0520722号、同第0566226号、同第0602851号、同第0635507号及び同第0635498号、並びにPCT国際公開第WO96/15118号、同第WO96/16960号及び同第WO01/94341号に例示のものが挙げられる。式Iのキナゾリン誘導体を製造するのに使用する際に、そのようなプロセスは、本発明のさらなる特徴として提供され、他に記載しない限り、R1、R2、X1、Y、Q1、Z a及びmは、上記定義の意味のいずれかをもつ、以下の代表的なプロセスの変形によって例示される。必要な出発物質は、有機化学の標準的な手順により得ることができる。そのような出発物質の製造は、以下の代表的なプロセスの変形に関連して、且つ付記実施例内に記載される。あるいは、必要な出発物質は、例示されたものと同様の手順により得ることができ、これは通常の有機化学者の技量内である。
プロセス(a):
好適な塩基の存在下、式II:
Figure 2006525296
{式中、R1、R2、X1、Y、Q1、a及びmは、全ての官能基が必要により保護されている以外には、上記定義のいずれかの意味をもつ}のキナゾリンと、式:Z-COOHのカルボン酸またはその反応性誘導体(ここでZは、全ての官能基が必要により保護されている以外には、上記定義のいずれかの意味をもつ)とのカップリング;または
プロセス(b)
式I{式中、Zは、アミノ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-4C)アルキル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-4C)アルキルから選択されるか、または
ZはQ2であり、ここでQ2は、ヘテロサイクリル-(1-4C)アルキルであり、ここでQ2中のヘテロサイクリルは、少なくとも1個の窒素ヘテロ原子と、場合により酸素、窒素及び硫黄から選択される1または2個のさらなるヘテロ原子を含有し、ここでQ2は、環窒素原子により結合している}のこれらの化合物の合成に関しては、
式III:
Figure 2006525296
{式中、R1、R2、X1、Y、Q1、a及びmは、全ての官能基が必要により保護されている以外には、上記定義のいずれかの意味をもち、Z1は直接結合または(1-4C)アルキルであり、L1は置換可能な基である}のキナゾリンと、アミン若しくは式:Q2H{式中、Q2は、全ての官能基が必要により保護されている以外には、上記定義のいずれかの意味をもつ}の化合物との反応;または
プロセス(c):
式I{式中、R1はヒドロキシ基である}の化合物の製造に関しては、式I{式中、R1は(1-6C)アルコキシである}のキナゾリン誘導体の開裂;または
プロセス(d):
式I{式中、mは1であり、R1は場合により置換された(1-6C)アルコキシ、場合により置換された(2-6C)アルケニルオキシ、場合により置換された(2-6C)アルキニルオキシまたは式:
Figure 2006525296
の基(式中、X3はOであり、Q3は、必要により全ての官能基が保護されている以外には、上記定義の通りである)であり、R1上の任意選択の置換基は、式Iに関連して上記定義のR1上に存在し得るものである}の化合物の製造に関しては、好都合には好適な塩基の存在下、式IV:
Figure 2006525296
{式中、R2、X1、Y、Q1、Z及びaは、必要により全ての官能基が保護されている以外には、上記定義のいずれかの意味をもつ}のキナゾリンと、式:R1a-L1またはQ3-L1(式中、Q3は、必要により全ての官能基が保護されている以外には、上記定義のいずれかの意味をもち、R1aは、場合により置換された(1-6C)アルキル、場合により置換された(2-6C)アルケニル及び場合により置換された(2-6C)アルキニルが選択され、L1は置換可能な基であり、R1a上の任意選択の置換基は、式Iに関連して上記定義したR1上の対応する基の上に存在し得るものと同じである)との化合物の反応;または
プロセス(e):
式I{式中、mは1であり、R1は場合により置換された(1-6C)アルコキシ、場合により置換された(2-6C)アルケニルオキシ、場合により置換された(2-6C)アルキニルオキシまたは式:
Figure 2006525296
(式中、X3はOであり、Q3は、上記定義の通りであり、R1上の任意選択の置換基は、式Iに関連して上記定義したR1上に存在し得るものである)の基である}の化合物の製造に関しては、上記定義の式IVのキナゾリンと、式:R1aOH若しくはQ3OH(式中、Q3は、必要により全ての必要な官能基が保護されている以外には、上記定義のいずれかの意味をもち、R1aは、プロセス(d)の定義通りである)のアルコールとのカップリング;その後、必要により
(i)式Iのキナゾリン誘導体を式Iのもう一つのキナゾリン誘導体に転換させる;
(ii)慣用法により存在する全ての保護基を除去する;
(iii)医薬的に許容可能な塩を形成する。
上記反応の具体的な条件は、以下の通りである。
プロセス(a)
このカップリング反応は、好都合には、好適なカップリング剤、たとえばカルボジイミド、または好適なペプチドカップリング剤、たとえばO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロ-ホスフェートまたは4-(4,6-ジメトキシ[1.3.5]トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド、またはカルボジイミド、たとえばジシクロヘキシルカルボジイミドの存在下、場合によりジメチルアミノピリジン若しくは4-ピロリジノピリジンなどの触媒の存在下で実施する。
このカップリング反応は、好都合には、好適な塩基の存在下で実施する。好適な塩基は、たとえば有機アミン塩基、たとえばピリジン、2,6-ルチジン、コリジン、4-ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、ジ-イソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン若しくはジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン、またはたとえばアルカリ若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩、たとえば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウムまたはアルカリ金属の水素化物、たとえば水素化ナトリウムがある。
この反応は、好適な不活性溶媒または希釈剤、たとえばアルコールまたはエステル、たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノール若しくは酢酸エチル、ハロゲン化溶媒、たとえば塩化メチレン、クロロホルム若しくは四塩化炭素、エーテル、たとえばテトラヒドロフラン若しくは1,4-ジオキサン、芳香族溶媒、たとえばトルエン、または両性非プロトン性溶媒、たとえばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリジン-2-オン若しくはジメチルスルホキシドの存在下で実施する。この反応は、好都合には、0〜120℃の範囲の温度、特に周囲温度付近で実施する。
式:Z-COOHのカルボン酸の「反応性誘導体」なる用語は、式IIのキナゾリンと反応して対応するアミドを与えるカルボン酸誘導体を意味する。式:ZCCOHのカルボン酸の好適な反応性誘導体は、たとえばアシルハライド、たとえば酸と、無機酸クロリド、たとえば塩化チオニルとの反応により形成したアシルクロリド;混合無水物、たとえば酸と、イソブチルクロロホーメートなどのクロロホーメートとの反応により形成した無水物;活性エステル、たとえば酸と、ペンタフルオロフェノールなどのフェノールとの反応により形成したエステル、ペンタフルオロフェニルトリフルオロアセテートなどのエステル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール若しくはN-ヒドロキシベンゾトリアゾールなどのアルコール、または酸と、4-(4,6-ジメトキシ[1.3.5]トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリドハイドレートなどの活性化トリアジンとの反応により形成した活性エステル;あるいは、アジ化アシル、たとえば、酸と、ジフェニルホスホリルアジドなどのアジドとの反応により形成したアジド;アシルシアニド、たとえば酸と、ジエチルホスホリルシアニドなどのシアニドとの反応により形成したシアニドがある。カルボン酸のこれらの反応性誘導体とアミン(たとえば式IIの化合物)との反応は当業界で公知であり、たとえば、これらは、上記塩基の存在下、上記好適な溶媒中で反応させることができる。この反応は、好都合には、上記の温度で実施することができる。
式IIのキナゾリンは、慣用法により得ることができる。たとえば、式IIのキナゾリン誘導体(式中、mは1であり、R1は場合により置換された(1-6C)アルコキシであり、7-位置に配置される)は、反応スキーム1に従って製造することができる。
Figure 2006525296
反応スキーム1の注:
Lは好適な置換可能な基である;
Rは、場合により置換された(1-6C)アルキルである;
Pgは保護基である;及び
R2、X1、Y、Q1、Z及びaは、必要により全ての官能基を保護し、特定の反応段階の後、または反応スキーム1の終了時のいずれかで全ての保護基を除去して、式IIの化合物を与える以外には、上記定義の意味のいずれかである。
段階(i)
Lにより表される好適な置換可能な基(displaceable group)としては、たとえばハロゲノまたはスルホニルオキシ基が挙げられ、たとえばフルオロ、クロロ、メチルスルホニルオキシまたはトルエン-4-スルホニルオキシ基がある。特別な基Lは、フルオロまたはクロロであり、特にフルオロである。
ハロゲン化反応(塩素化が示されている)は、(示されているように)塩化チオニルなどの好適な塩素化剤、塩化ホスホリルまたは四塩化炭素とトリフェニルホスフィンとの混合物を使用して実施することができる。
このハロゲン化反応は、好都合には、ジ-イソプロピルエチルアミンなどの有機塩基などの塩基の存在下、1,2-ジクロロメタンまたはN,N-ジメチルホルムアミドなどの好適な溶媒中で実施する。この反応は、好都合には、たとえば0〜150℃の温度範囲、好ましくは還流温度付近で実施する。
式IIaの化合物は、市販されているか、または文献公知であり、または当業界で公知の標準的なプロセスで製造することができる。たとえば式IIaの化合物のLがそれぞれフルオロであるとき、この5,7-ジフルオロ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン出発物質は、PCT国際公開第WO01/94341号、実施例4、脚注[5]に記載の方法を使用して製造することができる。
段階(ii)
この反応は好都合には、酸の存在下で実施する。好適な酸としては、たとえば塩化水素ガス(好都合には、ジエチルエーテルまたはジオキサンに溶解させる)または塩酸が挙げられる。
あるいは、本反応は好適な塩基の存在下で実施することができる。好適な塩基としては、たとえば有機アミン塩基、たとえばプロセス(a)に関連して上述の塩基の一つがある。
あるいは、このキナゾリン誘導体は、酸も塩基も存在しないで、アニリンと反応させることができる。この反応では、クロロ離脱基の置換によって、塩酸がin-situで形成して、反応を自触媒する。
段階(ii)における反応は、好都合には、好適な不活性溶媒または希釈剤、たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノール若しくは酢酸エチルなどのアルコールまたはエステル、ハロゲン化溶媒、たとえば塩化メチレン、クロロホルム若しくは四塩化炭素、エーテル、たとえばテトラヒドロフラン若しくは1,4-ジオキサン、芳香族溶媒、たとえばトルエン、または両性非プロトン性溶媒、たとえばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリジン-2-オン若しくはジメチルスルホキシドの存在下で実施する。上記反応は、好都合には、たとえば0〜250℃の範囲の温度、好都合には40〜80℃、または好ましくは使用する際には溶媒の還流温度付近で実施する。好都合には、上記反応は、クラウンエーテルなどの好適な触媒の存在下で実施することができる。
段階(ii)における出発物質として使用する前記アニリンは、市販されているか、文献公知であるか、または当業界で公知の標準的なプロセスにより製造することができる。
段階(iii)
前記キナゾリンと式ROHのアルコールとの反応用の好適な塩基としては、たとえば強力な非求核性塩基、たとえばアルカリ金属の水素化物、たとえば水素化ナトリウム、アルカリ金属アミド、たとえばリチウムジ-イソプロピルアミド(LDA)、またはアルカリ金属のアルコキシド、たとえばカリウムtert-ブトキシド若しくはナトリウムtert-ブトキシドが挙げられる。
この反応は、好都合には、好適な不活性溶媒または希釈剤、たとえばハロゲン化溶媒、たとえば塩化メチレン、クロロホルム若しくは四塩化炭素、エーテル、たとえばテトラヒドロフラン若しくは1,4-ジオキサン、芳香族溶媒、たとえばトルエン、または両性非プロトン性溶媒、たとえばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリジン-2-オン若しくはジメチルスルホキシドの存在下で実施する。本反応は、好都合には、10〜250℃の範囲の温度、好ましくは40〜150℃の範囲で実施する。
段階(iv)
この(1-6C)アルコキシ基の開裂は、反応スキーム1に示されているように、ピリジン塩酸塩との反応などにより、以下のプロセス(c)に関して記載したものと同様の手順を使用して実施することができる。
段階(v)
Mitsunobu条件下でのカップリング反応。Mitsunobuカップリング反応を使用するアルコールのカップリングは当業界で公知であり、その詳細は、たとえばTet. Letts.,31巻、699頁、(1990年);The Mitsunobu Reaction、D.L.Hughes、Organic Reactions、1992年、第42巻、335-656頁及びProgress in the Mitsunobu Reaction、D.L.Hughes、Organic Preparations and Procedures International、1996年、28巻、127-164頁に記載されている。たとえば好適なMitsunobu条件としては、好適な三級ホスフィン及びジ-アルキルアゾジカルボキシレートの存在下、好都合には、好適な有機溶媒の存在下における反応が挙げられる。好適な三級ホスフィンとしては、たとえばトリ-n-ブチルホスフィンまたはトリ-フェニルホスフィン(表示)が挙げられる。好適なジ-アルキルアゾジカルボキシレートとしては、たとえばジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD)またはジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート(DTAD、反応スキーム1に表示)が挙げられる。好都合には、この反応は、有機溶媒、たとえば塩化メチレンなどのハロゲン化溶媒、またはテトラヒドロフランなどのエーテル中で実施する。この反応は好適には、0〜60℃の範囲の温度、好適には周囲温度で実施する。
段階(ii)で出発物質として使用する式:HQ1-X1-OH(保護基Pgで保護する前に)は、市販されているか、文献公知であるか、または当業界で公知の標準的なプロセスにより製造することができる。この保護基Pgは、式:ZC(O)の基が式Iのキナゾリンに結合しているQ1中のNH基上に存在する。この保護基は、たとえばtert-ブトキシカルボニル保護基(BOC)などの、本明細書中に記載の好適なアミン保護基である。Q1が他の官能基、たとえばヒドロキシ基を保持するとき、本明細書中に記載のそのような官能基に関して追加の好適な保護基を使用してそのような基を保護する必要がある。たとえば追加のヒドロキシ基が存在する場合、好適なヒドロキシ保護基は、tert-ブチル(ジメチル)シリルオキシ基である。存在する保護基は、トリフルオロ酢酸などの好適な酸を使用するなど、Mitsunobuカップリングに従って除去することができる。
式II(式中、R1は7-位置にある)の化合物は、反応スキーム1aに従っても製造することができる。
Figure 2006525296
反応スキーム1aの注:
L1は、プロセス(d)に関して以下に定義するように好適な置換可能な基である;
Pgは、反応スキーム1に関して上記定義の好適なアミン保護基である;
Pg1は、好適なヒドロキシ保護基である;及び
R1、R2、X1、Y、Q1、Z及びaは、必要により全ての官能基を保護し、特定の反応段階の後、または反応スキーム1の終了時のいずれかで全ての保護基を除去して、式IIの化合物を与える以外には、上記定義の意味のいずれかをもつ。
段階(i)
Pg1は、好適なヒドロキシ保護基、たとえばアリル-低級アルキル基、たとえばベンジルである。この保護基Pg1は、当業界で公知の標準的な方法により除去することができる。たとえばPg1がベンジルであるとき、この保護基は、水素化によって除去することができる。好適な水素化条件は、公知であり、たとえばパラジウム触媒の存在下における水素化がある。
式IIbの化合物は、当業界で公知の標準的なプロセス、たとえば反応スキーム3に記載のプロセスを使用して製造することができる。
段階(ii)
本明細書中で記載のプロセス(d)で使用するのと同様の条件下で実施した。
段階(iii)
この保護基Pgは、標準的な条件、たとえばPgがtert-ブトキシカルボニルであるとき、トリフルオロ酢酸との処理により除去することができる。
式II(式中、R1は7-位置にはない)の化合物は、好適な出発物質を使用して、反応スキーム1及び1aに記載のものと類似の方法を使用して製造することができる。
プロセス(b)
式IIのキナゾリンのL1により表される好適な置換可能な基としては、ハロゲノ、またはスルホニルオキシ基、たとえばクロロ若しくはブロモ、メタンスルホニルオキシ若しくはトルエンスルホニルオキシ、特にハロゲノ、たとえばクロロが挙げられる。この反応は、好適には、好適な不活性溶媒または希釈剤、たとえばジクロロメタンなどの塩素化溶媒、またはN,N-ジメチルホルムアミドなどの両性非プロトン性溶媒などのプロセス(a)に関して上記した(単数または複数種類の)溶媒または(単数または複数種類の)希釈剤の存在下で実施する。好適には、本反応は、0〜180℃の温度、特に20℃〜溶媒/希釈剤の還流温度で実施する。
この反応は、好都合には塩基の存在下で実施する。好適な塩基としては、炭酸セシウムなどの炭酸塩、またはジイソプロピルエチルアミンなどの三級アミンなどのプロセス(a)に関して上述のものが挙げられる。あるいは、式:Q2Hの化合物またはアミンの過剰量を使用して、必要な塩基性条件を提供することができる。
プロセス(b)で使用する式:Q2Hの化合物及びアミンは、市販化合物であるか、文献公知であるか、または当業界で公知の標準的なプロセスにより製造することができる。
式IIIのキナゾリンは、慣用法により得ることができる。たとえば式III(式中、mは1であり、R1は(1-6C)アルコキシであり、7-位置に配置されている)の化合物は、反応スキーム2に記載のように製造することができる。
Figure 2006525296
反応スキーム2の注:
L1及びL2は、置換可能な基である;
Rは、(1-6C)アルキルである;及び
R2、X1、Y、Q1、Z1及びaは、必要により全ての官能基を保護し、特定の反応段階の後、または反応スキーム1の終了時のいずれかで全ての保護基を除去して、式IIIの化合物を与える以外には、上記定義の意味のいずれかをもつ。
L1及びL2により表される好適な置換可能な基は、プロセス(b)のL1に関して上記の如くであるが、但し、L2はL1よりも不安定である。好適なL1及びL2は、両方ともハロゲノ、たとえば両方ともクロロである。
この反応は好都合には、塩基の存在下で実施する。好適な塩基としては、ジ-イソプロピルエチルアミンなどの有機アミンなど、プロセス(a)に関して上記したものが挙げられる。この反応は好適には、不活性溶媒または希釈剤、たとえば塩化メチレンなどプロセス(a)に関して上記の(単数または複数種類の)溶媒または(単数または複数種類の)希釈剤の存在下で実施する。好適には、この反応は0〜180℃の温度、特に20℃〜溶媒/希釈剤の還流温度で実施する。
反応スキーム2で出発物質として使用する式:L1Z1C(O)L2の化合物は、市販化合物であるか、文献公知であるか、または当業界で公知の標準的なプロセスにより製造することができる。反応スキーム2で出発物質として使用する式IIの化合物は、反応スキーム1に記載のプロセスなど、慣用法を使用して製造することができる。
プロセス(b)の変形では、この反応は、式IIの化合物と式:L1Z1C(O)L2の化合物とを反応させ、続いて上記の如く式:Q2Hの化合物または好適なアミンとの反応により、式IIの化合物から出発して短縮することができる。そのようなプロセスにより、式IIIの中間化合物を単離する必要を省くことができる。
プロセス(c)
この開裂反応は、変換(transformation)等に関して公知の多くの方法のいずれかを使用して実施することができる。式I(式中、R1は(1-6C)アルコキシ基である)の化合物の開裂反応は、たとえば、ナトリウムエタンチオレートなどのアルカリ金属(1-6C)アルキルスルフィドとキナゾリン誘導体との処理により、またはリチウムジフェニルホスフィドなどのアルカリ金属ジアリールホスファイドとの処理により実施することができる。あるいは、この開裂反応は、たとえば三臭化ホウ素などのホウ素若しくはアルミニウムトリハライドとのキナゾリン誘導体の処理により、またはトリフルオロ酢酸などの有機若しくは無機酸との反応により、好都合に実施することができる。そのような反応は、上記定義の好適な不活性溶媒または希釈剤の存在下で実施することができる。好ましい開裂反応は、式Iのキナゾリン誘導体とピリジン塩酸塩との処理である。この開裂反応は、10〜150℃、たとえば25〜80℃の範囲の温度で好適に実施する。
プロセス(d)
L1によって表される好適な置換可能な基は、プロセス(b)に関して上記定義のものであり、たとえばクロロまたはブロモなどである。好適な塩基は、プロセス(a)に関して上記定義のものであり、たとえばアルカリまたはアルカリ土類金属の炭酸塩、たとえば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウムがある。この反応は、好適にはプロセス(b)に関して上記の溶媒の存在下、同様の条件下で実施する。
プロセス(d)で出発物質として使用する式:R1a-L1及びQ3-L1の化合物は、市販化合物であるか、文献公知であるか、または当業界で公知の標準的なプロセスにより製造することができる。
プロセス(d)で使用する式IVの化合物は、慣用法、たとえばプロセス(c)を使用する式Iのもう一つの化合物からアルコキシ基の開裂により、製造することができる。
あるいは、式IVの化合物は、反応スキーム3に記載のように製造することができる。
Figure 2006525296
反応スキーム3の注:
Pg及びPg2は、好適なアミン保護基である;
Pg1は、好適なヒドロキシ保護基である;
L2は、好適な置換可能な基、たとえばクロロなどのハロゲノである;及び
R1、R2、X1、Y、Q1、Z及びaは、必要により全ての官能基を保護し、特定の反応段階の後、または反応スキーム3の終了時のいずれかで全ての保護基を除去して、式IVの化合物を与える以外には、上記定義の意味のいずれかをもつ。
段階(i):本反応は、反応スキーム1(段階(v))に関連して本明細書中に記載のMitsunobu条件下で実施する。
Pg1により表される好適なヒドロキシ保護基は、ベンジルなどの反応スキーム1aに関して上記定義のものである。
Pg2により表される好適なアミノ保護基は、当業界で公知であり、ピバロイルオキシメチルなどの低級アルカノイルオキシアルキル基が挙げられる。Pgにより表される好適なアミノ保護基は、上記定義のものであり、たとえばtert-ブトキシカルボニルである。
反応スキーム3の出発物質として使用する式IVaの化合物は、公知であり、PCT国際公開第WO01/94341号の実施例15[8]に記載の慣用法により製造することができる。
段階(ii):この保護基Pg2は、標準的な条件を使用して除去することができる。たとえば、Pg2が低級アルカノイルオキシアルキル基であるときには、メタノール性アンモニアとの処理により除去することができる。
段階(iii):反応スキーム1の段階(i)で使用した物と類似の条件下でのハロゲン化。所望により、反応スキーム3に示されたPOCl3に対する代替ハロゲン化剤を使用することができる。そのようなハロゲン化剤は、当業界で公知であり、たとえば塩化チオニルがある。
段階(iv):反応スキーム1の段階(ii)で使用するのと類似の条件を使用するアニリンカップリング。
段階(v):標準的な方法を使用するPgとPg1を除去するための脱保護は当業界で公知である。たとえば、トリフルオロ酢酸を使用する処理。
段階(vi):反応スキーム2で使用したのと類似の条件。式:ZC(O)L2の化合物は市販されている化合物であるか、文献公知であるか、または当業界で公知の標準的なプロセスにより製造することができる。
プロセス(e)
好適には、このカップリング反応は、反応スキーム1の段階(iv)に記載のものと類似の手順を使用して、Mitsunobu条件下で実施する。
プロセス(e)の出発物質として使用する式:R1aOH及びQ3OHの化合物は、市販の化合物であるか、文献公知であるか、当業界で公知の標準的なプロセスにより製造することができる。
式Iのキナゾリン誘導体は、遊離塩基の形で上記プロセスから得ることができるか、あるいは塩の形で得ることができ、たとえばプロセス(b)では、酸付加塩は、式:H-L1(式中、L1は、たとえばクロロなどのハロゲノである)の酸で生成することができる。式Iの化合物の塩から遊離塩基を得るのが望ましいとき、この塩は、好適な塩基、たとえば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウムなどのアルカリ若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩若しくは水酸化物による処理、またはたとえばメタノール中、7Nアンモニアなどのメタノール性アンモニア溶液を使用するアンモニアとの処理をすることができる。
上記プロセスで使用する保護基は、文献公知または当該基の保護に好適であると当業者に公知の基のいずれかから通常選択され、慣用法により導入することができる。保護基は、当該保護基の除去に好適であると当業者に公知または文献に記載の任意の慣用法により除去することができ、そのような方法は、分子内の他の場所の基の妨害が最小で、保護基の除去を実施するように選択される。
便宜上、保護基の具体例を以下に記載するが、その中で見られるような「低級」、たとえば、低級アルキルは、それが適用されるのが好ましくは1〜4個の炭素原子をもつ基を意味する。これらの例は完全ではないと理解すべきである。保護基の除去に関して具体的な方法例が以下に提供される場合も、同様に完全ではない。具体的に述べられていない保護基の使用及び脱保護法も、もちろん本発明の範囲内である。
カルボキシ保護基は、エステル形成性脂肪族若しくはアリール脂肪族アルコールまたはエステル形成性シラノールの残基であってもよい(前記アルコールまたはシラノールは、好ましくは1〜20個の炭素原子を含む)。カルボキシ保護基の例としては、直鎖若しくは分岐鎖の(1-12C)アルキル基(たとえばイソプロピル、及びtert-ブチル);低級アルコキシ-低級アルキル基(たとえばメトキシメチル、エトキシメチル及びイソブトキシメチル);低級アシルオキシ-低級アルキル基、(たとえばアセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル及びピバロイルオキシメチル);低級アルコキシカルボニルオキシ-低級アルキル基(たとえば1-メトキシカルボニルオキシエチル及び1-エトキシカルボニルオキシエチル);アリール-低級アルキル基(たとえばベンジル、4-メトキシベンジル、2-ニトロベンジル、4-ニトロベンジル、ベンズヒドリル及びフタリジル);トリ(低級アルキル)シリル基(たとえばトリメチルシリル及びtert-ブチルジメチルシリル);トリ(低級アルキル)シリル-低級アルキル基(たとえばトリメチルシリルエチル);及び(2-6C)アルケニル基(たとえばアリル)が挙げられる。カルボキシル保護基の除去に特に好適な方法としては、たとえば酸-、塩基-、金属-または酵素-触媒開裂が挙げられる。
ヒドロキシ保護基の例としては、低級アルキル基(たとえばtert-ブチル)、低級アルケニル基(たとえばアリル);低級アルカノイル基(たとえばアセチル);低級アルコキシカルボニル基(たとえばtert-ブトキシカルボニル);低級アルケニルオキシカルボニル基(たとえばアリルオキシカルボニル);アリール-低級アルコキシカルボニル基(たとえばベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、2-ニトロベンジルオキシカルボニル及び4-ニトロベンジルオキシカルボニル);トリ(低級アルキル)シリル(たとえばトリメチルシリル及びtert-ブチルジメチルシリル)及びアリール-低級アルキル(たとえばベンジル)基が挙げられる。
アミノ保護基の例としては、ホルミル、アリール-低級アルキル基(たとえばベンジル及び置換ベンジル、4-メトキシベンジル、2-ニトロベンジル及び2,4-ジメトキシベンジル、並びにトリフェニルメチル);ジ-4-アニシルメチル及びフリルメチル基;低級アルコキシカルボニル(たとえばtert-ブトキシカルボニル);低級アルケニルオキシカルボニル(たとえばアリルオキシカルボニル);アリール-低級アルコキシカルボニル基(たとえばベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、2-ニトロベンジルオキシカルボニル及び4-ニトロベンジルオキシカルボニル);低級アルカノイルオキシアルキル基(たとえばピバロイルオキシメチル);トリアルキルシリル(たとえばトリメチルシリル及びtert-ブチルジメチルシリル);アルキリデン(たとえばメチリデン)並びにベンジリデン及び置換ベンジリデン基が挙げられる。
ヒドロキシ及びアミノ保護基の除去に好適な方法としては、たとえば、2-ニトロベンジルオキシカルボニルに関しては、酸-、塩基、金属または酵素-触媒化加水分解、ベンジルなどの基に関しては水素化、及び2-ニトロベンジルオキシカルボニルなどの基に関しては光分解的が挙げられる。tertブトキシカルボニル保護基は、トリフルオロ酢酸を使用する酸触媒化加水分解により、アミノ基から除去することができる。
反応条件及び試薬の一般的なガイダンスに関しては、Advanced Organic Chemistry、第4版、J.March、John Wiley & Sons、1992年を、保護基の一般的なガイダンスに関しては、Protective Groups in Organic Synthesis、第2版、T.Greenら、John Wiley & Sonを参照されたい。
本発明の化合物の種々の環置換基の特定のものは、上記プロセスの直前または直後のいずれかで、慣用の官能基変形によって生成するか、標準的な芳香族置換反応によって導入することができ、そのような方法は、本発明のプロセス側面に含まれる。そのような反応及び変形としては、たとえば芳香族置換反応による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化及び置換基の酸化が挙げられる。そのような手段のための試薬及び反応条件は、当業者に公知である。有機置換反応の特別な例としては、濃硝酸を使用するニトロ基の導入、フリーデル-クラフツ条件下、(三塩化アルミニウムなどの)ルイス酸及びアシルハライドなどを使用する、アシル基の導入;フリーデル-クラフツ条件下、(三塩化アルミニウムなどの)ルイス酸及びアルキルハライドを使用する、アルキル基の導入;及びハロゲノ基の導入が挙げられる。変形の特別な例としては、アルキルチオのアルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニルへの酸化;場合により置換されたアルキルハライドまたは場合により置換されたアルキル-トシレートとの反応による、R1中のNHまたはOHの置換が挙げられる。類似の手段を使用して、場合により置換された(2-6C)アルケニルオキシまたは(2-6C)アルキニルオキシ基をR1に導入することができる。
式Iのキナゾリン誘導体の医薬的に許容可能な塩、たとえば酸付加塩が必要なとき、慣用法を使用して前記キナゾリン誘導体と好適な酸との反応により得ることができる。
上記の如く、本発明に従った化合物の幾つかは一つ以上のキラル中心を含むことがあるので、立体異性体(たとえばQ1はピロリジン-2-イルであるとき)として存在することができる。立体異性体は、クロマトグラフィーまたは分別晶出などの慣用法により分割することができる。エナンチオマーは、分別晶出、分割またはHPLCなどによりラセミ化合物の分割により単離することができる。ジアステレオマーは、分別晶出、HPLCまたはフラッシュクロマトグラフィーなどにより、ジアステレオマーの種々の物理特性に基づく分離により単離することができる。あるいは、特定の立体異性体は、ラセミ化もエピマー化も受けない条件下でキラル出発物質からキラル合成により、またはキラル試薬との誘導体形成によって製造することができる。具体的な立体異性体を単離するとき、他の立体異性体20重量%未満、特に10重量%未満、さらには5重量%未満を含有する、実質的に他の立体異性体を含まずに単離するのが好ましい。
式Iの化合物の製造に関する上記セクションにおいて、「不活性溶媒」なる表現は、所望の生成物の収率に悪影響を与えないように、出発物質、試薬、中間体とも生成物とも反応しない溶媒を指す。
当業者は、別の場合、及び幾つかの場合、より好都合な方法で本発明の化合物を得るために、上記の個々のプロセス段階を別々の順番で実施することができ、及び/または個々の反応を全体の経路の異なる段階で実施することができる(すなわち、化学変形を、特定の反応の上記の関連するものとは異なる中間体で実施することができる)。
生物学的アッセイ
以下のアッセイは、erbB-チロシンキナーゼの阻害剤として、KB細胞(ヒト-鼻-咽頭ガン細胞:human naso-pharangeal carcinoma cells)及びH16N-2細胞のin-vitro阻害剤として、並びにLoVo細胞(直腸結腸の腺ガン)の異種移植片のヌードマウスにおける成長のin-vivo阻害剤として、本発明の化合物の効果を測定するために使用することができる。
a)蛋白質チロシンキナーゼリン酸化反応アッセイ
この試験は、EGFRチロシンキナーゼ酵素によりポリペプチド基質を含有するチロシンのリン酸化反応を阻害する試験化合物の能力を測定する。
EGFR、erbB2及びerbB4(それぞれ信託番号:X00588、X03363及びL07868)の組換え細胞内フラグメントをクローニングし、バキュロウイルス/Sf21系で発現させた。溶解物は、氷冷溶解緩衝液(20mM N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N’-2-エタンスルホン酸(HEPES)、pH7.5、150mM NaCl、10%グリセロール、1%Triton X-100、1.5mM MgCl2、1mM エチレングリコール-ビス(β-アミノエチルエーテル)N’,N’,N’,N’-四酢酸(EGTA)、+プロテアーゼ阻害剤で処理し、遠心分離により除去した。
組換え蛋白質の構成的キナーゼ活性(constitutive kinase activity)は、合成ペプチド(グルタミン酸、アラニン及びチロシンの6:3:1の割合のランダムコポリマーで形成)をリン酸化する能力により決定した。具体的には、Maxisorb(商標)96-ウエル免疫プレートに、合成ペプチド(100μlリン酸塩緩衝塩水:(PBS)溶液中のペプチド0.2μg)でコーティングし、4℃で一晩インキュベートした。プレートをPBS-T(リン酸塩緩衝塩水に0.5%Tween 20を加えたもの)で洗浄し、次いで室温で50mM HEPES、pH7.4で洗浄して、全ての過剰の結合していない合成ペプチドを除去した。EGFR、ErbB2またはErbB4チロシンキナーゼ活性は、ペプチドコート化プレート中、DMSO中の試験化合物(終濃度2.5%)で、100mM HEPES、pH7.4、アデノシン三リン酸(ATP)中、22℃で20分間、個々の酵素のKm濃度、10mM MnCl2、0.1mM Na3VO4、0.2mM DL-ジチオスレイトール(DTT)、0.1% Triton X-100と、インキュベートした。反応は、アッセイの液体成分を除去し、続いてプレートをPBS-Tで洗浄することによって停止した。
本発明の固定ホスホ-ペプチド製品は、免疫学的方法によって検出した。最初に、プレートを、マウスで飼養した抗-ホスホチロシン一次抗体(4G10、Upstate Biotechnology製)と室温で90分間インキュベートした。十分に洗浄したあと、プレートを、ホースラディッシュ・ペルオキシダーゼ(HRP)結合ヒツジ抗-マウス二次抗体(NXA931、Amersham製)と、室温で60分間処理した。さらに洗浄した後、プレートのそれぞれのウエルのHRP活性を、基質として22’-アジノ-ジ-[3-エチルベンゾチアゾリンスルホネート(6)]ジアンモニウム塩結晶(ABTS:商標、Roche製)を使用して、比色分析により測定した。
着色と酵素活性の定量化は、Molecular Devices ThermoMaxミクロプレートリーダーで405nmの吸収を測定することにより実施した。所定の化合物のキナーゼ阻害は、IC50値により表わした。これは、このアッセイでリン酸化反応の50%阻害を与えるのに必要な化合物の濃度を計算することによって決定した。リン酸化反応の範囲は、正(ビヒクル+ATP)及び負(ビヒクル−ATP)対照値から計算した。
b)KB細胞増殖アッセイ
このアッセイは、KB細胞(ヒト-鼻-咽頭ガン、the American Type Culture Collection(ATCC)製)のEGF誘発増殖を阻害する試験化合物の能力を測定する。
KB細胞を、7.5%CO2エアインキュベータ中、37℃で、10%ウシ胎児血清、2mMグルタミン及び非必須アミノ酸を含有するダルベッコの修正イーグル培地(DMEM)で培養した。トリプシン/エチルアミンジアミン四酢酸(EDTA)を使用するストックフラスコから、細胞を収穫した。細胞密度は、血球計算板を使用して測定し、生存率(viability)は、7.5%CO2中、37℃で、2.5%チャーコール処理血清(charcoal stripped serum)、2mMグルタミン及び非必須アミノ酸を含有するDMEM中、96ウェルプレートのウエル当たり、1.25×103個の濃度で播種する前に、トリパンブルー溶液を使用して計算し、4時間静置した。
プレートに付着させた後、終容積200μl中、ジメチスルホキシド(DMSO)(1%最終)濃度範囲で、化合物を使用した場合と使用しない場合と、EGF(終濃度1ng/ml)を使用した場合と使用しない場合で処理し、7.5%CO2中、37℃で4日間インキュベートした。インキュベート期間の後、50μlの3-(4,5-ジチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)(ストック5mg/ml)を添加することによって細胞数を決定し、7.5%CO2エアインキュベータ中、37℃で2時間インキュベートした。次いでMTT溶液をアスピレーションにより細胞から除去し、これを次いで風乾して、DMSO100μlを添加して溶解させた。
この可溶化させた溶媒の吸収を540nMで読み取り、細胞バイオマスを定量化した。増殖の阻害をIC50値で表した。これは、増殖の50%阻害を与えるのに必要な化合物の濃度の計算によって決定した。増殖範囲は正(ビヒクル+EGF)と負(ビヒクル−EGF)対照値から計算した。
c)H16N-2細胞増殖アッセイ
このアッセイは、H16N-2細胞のヘレグリン(heregulin)βまたはEGF誘発増殖を阻害する試験化合物の能力を測定する。EGFまたはヘレグリンβ(Ram,G.R.及びEthier,S.P.(1996年)、Cell Growth and Differentiation、7巻、551-561頁)による刺激に対する増殖様式におけるこれらの非-新生物上皮細胞の応答は、ヒト乳房組織(Band,V.及びSager,R.、Tumour progression in breast cancer. In:J.S.Rhim及びA.Dritschilo編、Neoplastic Transformation in human Cell Culture、169-178頁、Clifton,NJ:Humana Press、1991年)であり、the Dana-Farber Cancer Institute、44 Binney Street、Boston、Massachusetts 02115から入手した。
H16N-2細胞は、7.5%CO2エアインキュベータ中、37℃で、培地(1%ウシ胎児血清、10mM HEPES、1μg/mlインスリン、12.5ng/ml EGF、2.8mMヒドロコルチゾン、2nMエストラジオール、5μMアスコルビン酸、10μg/mlトランスフェリン、0.1mMホスホエタノールアミン、15nM亜セレン酸ナトリウム、2mMグルタミン、10nMトリ-ヨード-トリノイン(Tri-iodo-thrynoine)、35μg/mlウシ脳下垂体抽出物及び0.1mMエタノールアミンを含有するGibco F12とハムのMEM培地の1:1混合物)で培養した。トリプシン/エチルアミンジアミン四酢酸(EDTA)を使用して、細胞をストックフラスコから収穫した。細胞密度は、血球計算板を使用して測定し、生存率(viability)は、7.5%CO2中、37℃で、上記培地中、96ウェルプレートのウエル当たり、1.0×103個の濃度で播種する前に、トリパンブルー溶液を使用して計算し、72時間静置した。
この後、飢餓培地(10mM HEPES、2nMエストラジオール、5μMアスコルビン酸、10μg/mlトランスフェリン、0.1mMホスホエタノールアミン、15nM亜セレン酸ナトリウム、2mMグルタミン及び0.1mMエタノールアミンを含有するHamのαMEM培地とGibco F12との1:1混合物)を添加することによって24時間、血清飢餓にさせ、7.5%CO2中、37℃でインキュベートした。次いでこの細胞をジメチルスルホキシド(DMSO)(1%最終)中のある濃度の化合物を使用する場合と使用しない場合で2時間処理してから、外因性リガンド(終濃度ヘレグリンβ100ng/mlまたはEGF5ng/ml)を添加し、7.5%CO2中、37℃で4日間、総容積200μlでリガンドと化合物の両方をインキュベートした。インキュベート期間後、細胞数は、50μlの3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)(ストック5mg/ml)を添加して決定し、7.5%CO2エアインキュベータ中、2時間、インキュベートした。次いでアスピレーションによりMTT溶液を除去し、次いで風乾させ、DMSO 100μlを添加して溶解させた。
この可溶化させた溶媒の吸収を540nMで読み取り、細胞バイオマスを定量化した。増殖の阻害をIC50値で表した。これは、増殖の50%阻害を与えるのに必要な化合物の濃度の計算によって決定した。増殖範囲は正(ビヒクル+リガンド)と負(ビヒクル−リガンド)対照値から計算した。
(d)クローン24ホスホ-erbB細胞アッセイ
この免疫蛍光検査法終点アッセイ(immunofluorescence end point assay)では、標準的な方法を使用して完全長erbB2遺伝子でMCF7細胞をトランスフェクトすることによって生成したMCF7(乳ガン)由来細胞系のリン酸化反応を阻害して、完全長野生株erbB2蛋白質(以後「クローン24細胞)という)を過剰発現する細胞系を与える試験化合物の能力を測定する。
クローン24細胞は、7.5%CO2エアインキュベータ中、37℃で成長培地(Growth Medium)(10%ウシ胎児血清、2mMグルタミン及び1.2mg/ml G418を含有するフェノールレッドを含まないダルベッコ変性イーグル培地(DMEM)中で培養した。細胞は、PBS(リン酸塩緩衝塩水、pH7.4、Gibco No.10010-015)中で一度洗浄することによってT75フラスコから収穫し、トリプシン(1.25mg/ml)/エチルアミンジアミン四酢酸(EDTA)(0.8mg/ml)溶液2mlを使用して収穫した。この細胞を成長培地中に再び懸濁させた。細胞密度は、血球計算板を使用して測定し、生存率(viability)は、さらに成長培地中に希釈し、透明床(celar bottomed)96ウェルプレート(Packard、No.6005182)のウエル(100μl)当たり、1×104個の濃度で播種する前に、トリパンブルー溶液を使用して計算した。
3日後、成長培地をウエルから除去し、erbB阻害剤化合物を使用する場合と使用しない場合について100μlアッセイ培地(フェノールレッドを含まないDMEM、2mMグルタミン、1.2mg/ml G418)で置換した。プレートをインキュベータ4時間戻し、次いでPBS中20%ホルムアルデヒド溶液20μlをそれぞれのウエルに添加し、プレートを室温に30分間放置した。この定着溶液をマルチチャネルピペットを使用して除去し、PBS100μlをそれぞれのウエルに添加し、次いでマルチチャネルピペットを使用して除去し、PBS50μlをそれぞれのウエルに添加した。次いでプレートをシールして、4℃で2週間まで貯蔵した。
免疫染色(Immunostaining)は室温で実施した。ウエルは、プレート洗浄機を使用して200μlPBS/Tween 20(PBS/Tween乾燥粉末(Sigma、No.P3563)1袋を二回蒸留した1LのH2Oに添加して製造)で洗浄し、次いで200μlブロッキング溶液(PBS・Tween20中の5%Marvel乾燥スキムミルク(Nestle))を添加して、10分間インキュベートした。ブロッキング溶液はプレート洗浄機を使用して除去し、0.5%Triton X-100/PBS200μlを添加して、細胞を透過性とした。10分後、プレートを200μl PBS/Tween20で洗浄し、次いで200μlブロッキング溶液を一度に添加し、15分間インキュベートした。プレート洗浄機を使用してブロッキング溶液を除去した後、ウサギポリクローナル抗-ホスホErbB2 IgG抗体(エピトープホスホ-Tyr1248、SantaCruz、No.SC-12352-R)30μlを添加し、1:250にブロッキング溶液で希釈し、それぞれのウエルに添加して、2時間インキュベートした。次いでこの一次抗体溶液をプレート洗浄機を使用して除去し、続いてプレート洗浄機を使用して2回、200μl PBS/Tween 20洗浄した。次いで30μlのAlexa-Fluor 488ヤギ抗-ウサギIgG二次抗体(Molecular Probes、No.A-11008)を1:750にブロッキング溶液中に希釈したものをそれぞれのウエルに添加した。これから先は、可能な限り、黒バッキングテープでシールしてこの時点でプレートを光暴露から保護した。このプレートを45分間インキュベートし、次いで二次抗体溶液をウエルから除去し、続いてプレート洗浄機を使用して2回、200μlのPBS/Tween20で洗浄した。次いで100μl PBSをそれぞれのプレートに添加し、10分間インキュベートし、次いでプレート洗浄機を使用して除去した。次いでさらに100μl PBSをそれぞれのプレートに添加し、次いで長期のインキュベーションをすることなく、プレート洗浄機を使用して除去した。次いで50μlのPBSをそれぞれのウェルに添加し、プレートを黒バッキングテープでシールし、分析前に4℃で2日まで貯蔵した。
それぞれのウエルでの蛍光シグナルを、Acumen Explorer Instrument(Acumen Bioscience Ltd.)、レーザー操作によって生じた画像の特徴を迅速に定量化するのに使用し得るプレートリーダーを使用して測定した。この装置は、プリセット閾値より上の蛍光物体の数を測定するように設定し、これによりerbB2蛋白質のリン酸化状態の尺度が得られた。それぞれの化合物に関して得られた蛍光用量応答データを、好適なソフトウエアパッケージ(たとえばOrigin)にデータ転送して、曲線当てはめ分析(curve fitting analysis)を実施した。erbB2リン酸化反応の阻害は、IC50値として表した。これは、erbB2リン酸化反応シグナルの50%阻害を与えるのに必要だった化合物の濃度の計算により決定した。
(e)in-vivo異種移植アッセイ
このアッセイは、雌のスイス無胸腺マウス(Alderley Park、nu/nu遺伝子型)におけるLoVo腫瘍(ATCCより入手した直腸結腸腺癌)の成長を阻害する試験化合物の能力を測定する。
雌のスイス無胸腺(nu/nu遺伝子型)マウスを繁殖させ、陰圧アイソレータ(negative pressure Isolator:PFI Systems Ltd.)中、Alderley Parkに維持した。マウスは、12時間の明/暗サイクルのバリヤ設備に入れ、滅菌フードと水を適宜与えた。全ての手順は、少なくとも8週齢のマウスで実施した。LoVo腫瘍細胞(ATCCより入手した結腸直腸腺癌)異種移植は、動物毎に血清を含まない培地100μl中、1×107個の新しく培養した細胞を皮下注射することにより、ドナーマウスの後ろ脚に確立した。インプラント5日目に、マウスを7つの群にランダムに分け、0.1ml/体重10gで1日1回投与した化合物またはビヒクル対照で処理した。式:
Figure 2006525296
(式中、長さは腫瘍の最長半径であり、幅は対応する垂線である)を使用して、左右対称のベルニエカリパス測定により、腫瘍容積を1週間に2回評価した。研究の開始からの成長阻害は、対照と処置群に関する腫瘍容積の平均変化を比較することにより計算し、二つの群の間の統計的有意性はスチューデントのt検定を使用して評価した。
式Iの化合物の薬理学的特性は、予想通り構造が変わるに連れて変化し、通常、式Iの化合物により保有される活性は、上記試験(a)、(b)、(c)及び(d)の一つ以上の以下の濃度または用量で示すことができる。
試験(a):IC50範囲、たとえば、0.001〜10μM;
試験(b):IC50範囲、たとえば、0.001〜10μM;
試験(c):IC50範囲、たとえば、0.001〜10μM;
試験(d):IC50範囲、たとえば、0.001〜10μM;
試験(e):活性範囲、たとえば、1〜200mg/kg/日。
生理的に許容不可能な毒性は、本発明で試験した有効用量で試験(e)では知見されなかった。従って、上記定義の式Iの化合物または医薬的に許容可能なその塩を以下に定義する用量範囲で投与しても、不都合な毒性は予想されない。
たとえば、表Aは、本発明の代表的な化合物の活性について示す。表Aの欄2は、EGFRチロシンキナーゼ蛋白質リン酸化の阻害に関する試験(a)由来のIC50データを示し、欄3は、erbB2チロシンキナーゼ蛋白質リン酸化の阻害に関する試験(a)からのIC50データを示し、欄4は、上記試験(b)におけるKB細胞の増殖の阻害に関するIC50データを示す。
Figure 2006525296
本発明のさらなる側面により、医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤと組み合わせた、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩を含む医薬組成物を提供する。
本発明の組成物は、経口用途(たとえば錠剤、ロゼンジ、ハードまたはソフトカプセル、水性または油性懸濁液、エマルション、分散可能な粉末または顆粒、シロップまたはエリキシル)、局所用途(たとえばクリーム、軟膏、ゲル、または水性若しくは油性の溶液若しくは懸濁液)、吸入用途(たとえば微粉末または液体エーロゾル)、たとえば吸入投与(たとえば微粉末として)または非経口投与(たとえば、点滴用、皮下、筋肉内または筋肉内用途用の滅菌の水性または油性溶液として、あるいは直腸投薬用の座薬として)好適な形状にすることができる。
本発明の組成物は、当業界で公知の慣用の医薬賦形剤を使用して慣用手順にて得ることができる。かくして、経口用途用の組成物は、たとえば一種以上の着色剤、甘味料、フレーバー化剤及び/または防腐剤を含むことができる。
単一剤形を製造するために一種以上の賦形剤と混合した活性成分の量は、処置した宿主及び特定の投与経路に依存して必然的に変動する。たとえば、ヒトに経口投与する配合物は、通常、全組成物の約5〜約98重量%を変動し得る好適且つ慣用の賦形剤とコンパウンドした、たとえば活性成分0.5mg〜0.5g(より好適には、0.5〜100mg、たとえば1〜30mg)を含む。
式Iのキナゾリン誘導体の治療または予防目的に関する用量サイズは、薬剤の公知の原則に従って、症状の種類及び重篤度、動物または患者の年齢及び性別、並びに投与経路に依存して当然、変動する。
治療または予防目的に関して式Iのキナゾリン誘導体を使用する際、必要により分割して、一日当たりの用量範囲として、たとえば0.1mg/kg〜75mg/体重kgとなるように通常、投与する。通常、非経口経路を使用する時には、少ない用量を投与する。かくして、たとえば静脈注射の場合には、0.1mg/体重kg〜30mg/体重kgの投与範囲を使用する。同様に、吸入投与に関しては、たとえば0.05mg/体重kg〜25mg/体重kgを使用する。しかしながら、経口投与、特に錠剤形が好ましい。通常、単位剤形は、本発明の化合物約0.5mg〜0.5gを含む。
本出願人は、本発明の化合物がそのerbBファミリー受容体チロシンキナーゼ阻害活性、特にEGF受容体(erbB1)チロシンキナーゼの阻害を引き起こすと考えられる抗癌特性などの抗-増殖特性を有することを知見した。さらに、本発明の化合物のあるものは、erbB2などの他のチロシンキナーゼ酵素よりも、EGF受容体チロシンキナーゼに対して実質的に高い効能をもつ。そのような化合物は、erbB2などの他のチロシンキナーゼ酵素に対して殆ど、または実質的に低い活性をしめしつつ、EGF受容体チロシンキナーゼに対して十分な量で使用し得る、EGF受容体チロシンキナーゼに対して十分な効能をもつ。そのような化合物はEGF受容体チロシンキナーゼの選択的阻害に対して有用である可能性が高く、且つEGFにより誘発された腫瘍などの効果的な処置に有用である可能性が高い。
従って、本発明の化合物は、erbB2受容体チロシンキナーゼ(特にEGF受容体チロシンキナーゼ)により単独でまたは一部媒介された疾患または症状の処置に有用であると考えられる。即ち、本化合物は、erbB2受容体チロシンキナーゼ阻害活性の必要な温血動物において、erbB2受容体チロシンキナーゼ阻害活性を生み出すのに使用することができる。かくして本発明の化合物は、受容体チロシンキナーゼのerbB2ファミリーの一つ以上を阻害することを特徴とする、悪性細胞(malignant cell)の処置法を提供する。特に本発明の化合物は、erbB2受容体チロシンキナーゼの阻害によって単独または一部媒介された抗-増殖性及び/またはアポトーシス誘導(pro-apoptotic)及び/または抗-侵襲作用を生み出すのに使用することができる。特に、本発明の化合物は、これらの腫瘍細胞の増殖及び生存を誘発するシグナルトランスダクション段階に関与するEGF及び/またはerbB2及び/またはerbB4受容体チロシンキナーゼ(特にEGF受容体チロシンキナーゼ)などの一種以上のerbB2受容体チロシンキナーゼの阻害に対して感受性のこれらの腫瘍の予防(prevention)または処置に有用であると考えられる。従って、本発明の化合物は、抗-増殖作用を提供することによって、乾癬、良性前立腺過形成(benign prostatic hyperplasia:BPH)、アテローム性動脈硬化症、及び処置動脈の再狭窄(restenosis)及び/またはガンの処置、特にerbB2受容体チロシンキナーゼ感受性ガンの処置に有用であると考えられる。そのような良性または悪性腫瘍は、任意の組織に影響を与えることがあり、非充実性腫瘍、たとえば白血病、多発性骨髄腫またはリンパ腫、及び充実性腫瘍、たとえば胆管、骨、膀胱、脳/CNS、乳房、結腸直腸、子宮頸部、子宮内膜、胃、頭及び首、肝臓、肺、筋肉、ニューロン、咽頭、卵巣、膵臓、胸膜/腹膜、前立腺、腎臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮及び外陰腫瘍が挙げられる。本発明のこの側面に従って、薬剤として使用するための、式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、ヒトなどの温血動物における抗-増殖作用を生み出すのに使用するための、式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
かくして、本発明のこの側面に従って、ヒトなどの温血動物において抗-増殖作用を生み出すのに使用する薬剤の製造における、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴に従って、抗-増殖作用の必要な、ヒトなどの温血動物における抗-増殖作用を生み出すための方法であって、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、一種以上のerbB受容体チロシンキナーゼ(たとえばEGFR及び/またはerbB2及び/またはerbB4、特にEGFR)により単独または一部媒介された疾患または症状(たとえば、本明細書中に記載のようなガン)の処置で使用する薬剤の製造における、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴に従って、一種以上のerbB受容体チロシンキナーゼ(たとえばEGFR及び/またはerbB2及び/またはerbB4、特にEGFR)により単独または一部媒介された疾患または症状(たとえば、本明細書中に記載のようなガン)の処置の必要な、ヒトなどの温血動物におけるかかる疾患または症状の処置方法であって、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、一種以上のerbB受容体チロシンキナーゼ(たとえばEGFR及び/またはerbB2及び/またはerbB4、特にEGFR)により単独または一部媒介された疾患または症状(たとえば、本明細書中に記載のようなガン)の処置で使用するための、式Iのキナゾリン誘導体または、その医薬的に許容可能な塩を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、腫瘍細胞の増殖の原因となるシグナルトランスダクション段階に関与する、EGFR及び/またはerbB2及び/またはerbB4(特にEGFR)などのerbB受容体チロシンキナーゼの一種以上の阻害に感受性である、これらの腫瘍の予防または処置で使用する薬剤の製造における、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴に従って、腫瘍細胞の増殖及び/または生存の原因となるシグナルトランスダクション段階に関与する、EGFR及び/またはerbB2及び/またはerbB4(特にEGFR)などの受容体チロシンキナーゼのerbBファミリーの一種以上の阻害に感受性のこれらの腫瘍の予防または処置の必要なヒトなどの温血動物における、かかる予防または処置方法であって、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体または、その医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴に従って、腫瘍細胞の増殖の原因となる、シグナルトランスダクション段階に関与する、EGFR及び/またはerbB2及び/またはerbB4(特にEGFR)などのerbB受容体チロシンキナーゼの阻害に感受性のこれらの腫瘍の予防または処置で使用するための、式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、EGFR及び/またはerbB2及び/またはerbB4(特にEGFR)チロシンキナーゼ阻害作用を提供するのに使用する薬剤の製造における、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴に従って、EGFR及び/またはerbB2及び/またはerbB4(特にEGFR)チロシンキナーゼ阻害活性の必要なヒトなどの温血動物における、かかる阻害活性を提供するための処置方法であって、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴に従って、EGFR及び/またはerbB2及び/またはerbB4(特にEGFR)チロシンキナーゼ阻害作用を提供するのに使用するための、式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
本発明のさらなる特徴に従って、選択的EGFRチロシンキナーゼ阻害作用を提供するのに使用するための薬剤の製造における、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩の使用を提供する。
本発明のさらなる特徴に従って、選択的EGFRチロシンキナーゼ阻害作用の処置が必要な、ヒトなどの温血動物における選択的EGFRチロシンキナーゼ阻害作用を提供するための処置方法であって、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴に従って、選択的EGFRチロシンキナーゼ阻害作用を提供するのに使用するための、式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
「選択的EGFRキナーゼ阻害作用」なる用語は、式Iのキナゾリン誘導体が、他のキナーゼに対してよりも、EGF受容体チロシンキナーゼに対してより強力であることを意味する。特に、本発明の化合物の幾つかは、他のerbB2受容体チロシンキナーゼ、特にerbB2などの他のチロシンキナーゼに対してよりも、EGF受容体チロシンキナーゼに対してより強力である。特に本発明の選択的EGFRキナーゼ阻害剤は、erbB2受容体キナーゼ誘発の増殖に対してよりも、少なくとも5倍、好ましくは少なくとも10倍、EGFRチロシンキナーゼ誘発の増殖に対して強力である。EGFR及びerbB2に対する相対的な効力は、in-vivo細胞アッセイなどの好適なアッセイで得られた相対IC50値を比較することにより、たとえばヘレグリンβ及びEGF誘発増殖状態のもと、上記H16N-2アッセイで得られたIC50値を比較することによって、決定することができる。あるいは、KB細胞増殖アッセイ(上記試験(b))とクローン24ホスホ-erbB2(細胞アッセイ(上記試験(c))のIC50値を比較することによる。
本発明のさらなる側面に従って、白血病、多発性骨髄腫、リンパ腫、胆管、骨、膀胱、脳/CNS、乳房、結腸直腸、子宮頸部、子宮内膜、胃、頭及び首、肝臓、肺、筋肉、ニューロン、咽頭、卵巣、膵臓、胸膜/腹膜、前立腺、腎臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮及び外陰ガンから選択されるガンのような、ガンの処置で使用する薬剤の製造における、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴に従って、たとえば白血病、多発性骨髄腫、リンパ腫、胆管、骨、膀胱、脳/CNS、乳房、結腸直腸、子宮頸部、子宮内膜、胃、頭及び首、肝臓、肺、筋肉、ニューロン、咽頭、卵巣、膵臓、胸膜/腹膜、前立腺、腎臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮及び外陰ガンから選択されるガンの処置の必要なヒトなどの温血動物におけるかかるガンの処置方法であって、上記定義の式Iのキナゾリン誘導体または、その医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、白血病、多発性骨髄腫、リンパ腫、胆管、骨、膀胱、脳/CNS、乳房、結腸直腸、子宮頸部、子宮内膜、胃、頭及び首、肝臓、肺、筋肉、ニューロン、咽頭、卵巣、膵臓、胸膜/腹膜、前立腺、腎臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮及び外陰ガンから選択されるガンなどの処置で使用するための式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
上記の如く、特定の疾患の治療的または予防的(prophlyactic)処置に必要な用量サイズは、中でも、処置する宿主、投与経路及び処置する疾患の重篤度に依存して変動する。
上記定義の抗-増殖的処置は、単独治療として、または本発明のキナゾリン誘導体、慣用の外科手術または放射線治療若しくは化学療法に加えて適用することができる。そのような化学療法としては、以下の抗腫瘍剤のカテゴリーの一つ以上を含む。
(i) 医薬腫瘍学で使用するような抗増殖薬/抗新生物薬及びその組み合わせ、たとえばアルキル化剤(たとえばシスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン及びニトロソウレア類);代謝拮抗物質[たとえば葉酸代謝拮抗薬、たとえば5-フルオロウラシルのようなフルオロピリミジン類、テガフール(tegafur)、ラルチトレキセド(raltitrexed)、メトトレキセート、チトシンアラビノシド及びヒドロキシウレア];抗腫瘍抗生物質(たとえば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン-C、ダクチノマイシン及びミスラマイシンなどのアントラサイクリン類);抗有糸分裂薬(たとえばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン及びビノレルビンなどのビンカアルカロイド類並びに、タキソール及びタキソテールなどのタキソイド類);トポイソメラーゼ阻害剤(たとえばエトポシドなどのエピポドフィルロトキシン類並びに、テニポシド、アムサクリン、トポテカン及びカンポテシン);
(ii) 細胞増殖抑制薬、たとえば抗エストロゲン薬(antioestrogen)(たとえば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン及びヨードキシフェン);エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(たとえば、フルベストラント:fulvestrant);抗男性ホルモン(たとえば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド及びシプロテロンアセテート)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(たとえばゴセレリン、リューロプロレリン及びブセレリン)、プロゲストゲン(たとえばメゲストロールアセテート)、アロマターゼ阻害剤(たとえばアナストロゾール、レトラゾール、ボラゾール及びエキセメスタン)並びに5α-レダクターゼの阻害剤、たとえばフィナステリド;
(iii) 癌細胞侵入を阻害する薬剤(マリマスタットなどのたとえばメタロプロテイナーゼ阻害剤及びウロキナーゼ・プラスミノーゲン・アクチベーター受容体機能の阻害剤);
(iv) 成長因子機能の阻害剤、たとえばそのような阻害剤としては、成長因子抗体、成長因子レセプター抗体、(たとえば抗-errb抗体トラストウズマブ:anti-errb2 antibody trastuzumab[Herceptin(商標)]及び抗-erbb1抗体セツキシマブ:anti-erbb1 antibody cetuximab[C225]、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤及びセリン/トレオニン阻害剤、たとえば上皮成長因子ファミリーの阻害剤[たとえばEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-6-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(ゲフィチニブ:gefitinib、AZP1839)、N-(3-エチニルフェニル)-6,7-ビス(2-メトキシエトキシ)キナゾリン-4-アミン(エルロチニブ:erlotinib、OSI-774)及び6-アクリルアミド-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(CI1033)]、たとえば血小板由来の成長因子ファミリーの阻害剤並びに肝実質細胞成長因子ファミリーの阻害剤;
(v) 抗血管新生薬、たとえば血管内皮成長因子の作用を阻害するもの(たとえば、抗-血管内皮細胞成長因子抗体ベバチズマブ:bevacizumab[Avastin(商標)]、PCT国際公開第WO97/22596号、WO97/30035号、WO97/32856号及びWO98/13354号に開示の化合物)、及び他の機序によるもの(たとえば、リノミド、インテグリンαvβ3機能の阻害剤及びアンギオスタチン);
(vi) コンブレスタチン(Conbrestatin)A4などの血管損傷性薬剤(vascular damaging agent)、並びにたとえばPCT国際公開第WO99/02166号、同第WO00/40529号、同第WO00/41669号、同第WO01/92224号、同第WO02/04434号及び同第WO02/08213号に開示の化合物;
(vii) アンチセンス治療(antisense therapy)、たとえばISIS2503、アンチ-rasアンチセンスなどの上記ターゲットを対象とするようなもの;
(viii) 遺伝治療アプローチ、たとえば異常p53または異常BRCA1またはBRCA2、GDEPT(遺伝子誘導酵素プロドラッグ治療:gene-directed enzyme pro-drug therapy)アプローチ、たとえばシトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌ニトロレダクターゼ酵素を使用するようなもの、及びマルチドラッグ耐性遺伝子治療(multi-drug resistance gene therapy)などの化学療法または放射線療法に対して患者の耐性を高めるためのアプローチ;並びに
(ix) 免疫療法アプローチ、たとえばインターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインの感染などの、患者の腫瘍細胞の免疫原性を高めるための細胞外及び細胞内アプローチ、T-細胞アネルギーを低下させるアプローチ、サイトカイン-感染樹状細胞などのトランスフェクト免疫細胞を使用するアプローチ、サイトカイン-トランスフェクト腫瘍細胞系を使用するアプローチ、及び抗-イディオタイプ抗体を使用するアプローチ。
このような共同治療は、個々の治療成分を同時的、逐次的、又は別々に投与することによって達成することができる。このような組み合わせ物は、本発明の化合物を前記した用量範囲内で、そして他の医薬用活性剤をその認可用量範囲内で使用する。
本発明のこの側面に従って、ガンの共同治療に関して上記定義の式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩と、上記定義の追加の抗腫瘍剤を含む医薬生成物を提供する。
式Iの化合物は、(ヒトを含む)温血動物で使用するための治療薬として主に重要であるが、erbB受容体チロシンキナーゼの作用を阻害するのが必要なときはいつでも、これらは有用である。かくして、これらは新しい生物学的試験の開発において、及び新規薬剤の探求において使用するための薬理学的標準としても有用である。
本発明の上記医薬組成物、プロセス、方法、使用及び薬剤製造の特徴において、本発明の化合物の別の及び好ましい態様も適用する。
本発明を以下の非限定的な実施例により説明する。他に記載しない限り、以下のようである。
(i) 温度は摂氏(℃)である。操作は室温または周囲温度、即ち18〜25℃の範囲の温度で実施した;
(ii) 有機溶媒は、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒の蒸発は減圧(600〜4000パスカル;4.5〜30mmHg)下、浴温60℃以下で、ロータリーエバポレータを使用して実施した;
(iii) クロマトグラフィーは、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーを意味する。薄層クロマトグラフィー(TLC)はシリカゲルプレート上で実施した;
(iv) 通常、反応の進行はTLC及びまたは分取LC-MSで追随し、反応時間は説明のためだけに示されている;
(v) 最終生成物は、十分な核磁気共鳴(NMR)スペクトル及び/またはマススペクトルデータを有していた;
(vi) 収率は、説明のためだけに与えられており、必ずしも正確なプロセス開発によって得ることができるものではない;もっと材料が必要な場合には調製を繰り返した;
(vii) 与えられる場合には、NMRデータは、他に記載しない限り、溶媒として過重水素化(perdeuterio)ジメチルスルホキシド(DMSO-d6)を使用する300MHzで測定した、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)に対する100万分の1部(ppm)で与えられた、主な診断プロトンのデルタ値である;以下の略号を使用した:s、一重線;d、二重線;t、三重線;q、四重線;m、多重線;b、ブロード;
(viii) 元素記号はその通常の意味をもつ;SI単位系及び記号を使用する;
(ix) 溶媒比は、容積:容積で表す;及び
(x) マススペクトルデータは、直接暴露プローブを使用して化学イオン化(CI)モードで70エレクトロンボルトの電子エネルギーで実施した;表示する場合には、イオン化は電子衝撃(EI)、高速原子衝撃(FAB)またはエレクトロスプレー(ESP)により実施した;m/zの値で表す;通常、親質量を示すイオンのみを報告する;他に記載しない限り、引用した質量イオンはプロトン化質量イオンを示す(MH)+である;M+は、電子の損失により発生した質量イオンである;M-H+はプロトンの損失により発生した質量イオンである;
(xi) 他に記載しない限り、非対称置換炭素及び/または硫黄原子を含有する化合物は、分割しなかった;
(xii) 従前の実施例で記載したものと類似であるとして合成を記載する場合には、使用した量は、従前の実施例で記載したものとミリモル比等価(millimolar ratio equivalent)である;
(xiii) 以下の略号を使用した:THF:テトラヒドロフラン;DMF:N,N-ジメチルホルムアミド;DMA:N,N-ジメチルアセトアミド;DCM:ジクロロメタン;DMSO:ジメチルスルホキシド;IPA:イソプロピルアルコール;エーテル:ジエチルエーテル、及びHPLC:高圧液体クロマトグラフィー。
実施例
実施例1
2-{(2S)-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-イル}-2-オキソエタノール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
グリコール酸(20mg)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、109mg)を、それぞれ順に一度に、窒素雰囲気下、室温でDCM(3ml)中のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2S)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミン(96mg)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(83μl)の撹拌溶液に添加した。この反応混合物を16時間30分間撹拌し、DCM(10ml)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムと水で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮すると、黄色油状物が得られ、これを溶離液としてジクロロメタン中0〜10%メタノールを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、白色固体の表記化合物が得られた(55mg,50%)。NMRスペクトル(DMSO-d6):9.90(s,1H)、8.42(s,1H)、8.15(dd,1H)、7.70-7.60(m,1H)、7.40(t,1H)、6.88(d,1H)、6.78(d,1H)、4.65-4.53(m,2H)、4.40(dd,1H)、4.17(dd,1H)、4.03(d,1H)、3.90(s,3H)、3.45-3.35(m,3H)、2.10-1.82(m,4H);マススペクトル:MH+461。
出発物質として使用したこのN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2S)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンは、以下のようにして製造した。
DMF(12ml)を、窒素雰囲気下、室温で、塩化チオニル(120ml)中の5,7-ジフルオロ-キナゾリン-4(3H)-オン(15g)(PCT国際公開第WO01/94341号、実施例4、脚注5に記載のようにして得た)のスラリーに5分間で滴下添加し、この灰色混合物を110℃で16時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。かくして、茶色固体状の4-クロロ-5,7-ジフルオロ-キナゾリン(16.5g)が得られ、これをさらに精製することなく使用した。
ジオキサン(40ml)中の3-クロロ-4-フルオロアニリン(12g)と1N HClを、順に、それぞれ一度に、IPA(250ml)中の4-クロロ-5,7-ジフルオロキナゾリン(16.5g)の混合物に添加し、この混合物を窒素雰囲気下、17時間、80℃で撹拌した。この反応混合物を0℃に冷却し、沈殿した固体を濾過し、乾燥し、放置すると、緑固体状のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-5,7-ジフルオロキナゾリン-4-アミン(18.2g、71%)が得られた。マススペクトル:MH+ 310。
メタノール(6.5ml)とカリウムtert-ブトキシド(18g)を順に、それぞれ一度に、THF(270ml)中のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-5,7-ジフルオロキナゾリン-4-アミン(13.8g)の混合物に、窒素下、室温で添加した。この混合物を75℃で18時間30分間加熱し、室温に冷却し、真空下で濃縮して放置すると茶色固体が得られた。この固体を0℃に冷却し、冷水を添加し、次いで沈殿物を濾過し、乾燥し放置すると、薄茶色固体状のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-5,7-ジメトキシキナゾリン-4-アミン(10.4g、69%)が得られた。マススペクトル:MH+ 334。
ピリジン塩酸塩(2.33g)を、室温でピリジン(75ml)中のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-5,7-ジメトキシキナゾリン-4-アミン(6.4g)の撹拌混合物に一度に添加した。この反応混合物を窒素雰囲気下、115℃で23時間撹拌し、次いで茶色溶液を室温に冷却し、黄色沈殿を濾過し、氷冷水で洗浄して放置すると黄色固体が得られた。この固体をメタノール中の7Nアンモニアに取り出し、室温で10分間撹拌した。この溶液を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、放置すると薄茶色固体状の4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-アミノ]-7-メトキシキナゾリン-5-オール(4.2g、68%)が得られた。マススペクトル:MH+ 320。
tert-ブチル(2S)-(−)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(840mg)と、DCM(10ml)中のジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート(1.32g)の溶液を、順にそれぞれ一度に、窒素雰囲気下、0℃でDCM(50ml)中の4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-アミノ]-7-メトキシ-キナゾリン-5-オール(1.22g)とトリフェニルホスフィン(1.50g)の撹拌混合物に添加した。この混合物を室温に温め、17時間撹拌した。混合物を濾過し、真空下で濃縮し、溶離液としてDCM中0〜10%メタノールを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、粘稠な黄色油状のtert-ブチル(2S)-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロ-アニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-カルボキシレート(1.6g、6%トリフェニルホスフィンオキシドを含有)が得られた。マススペクトル:MH+ 503。
トリフルオロ酢酸(25ml)を、一度にtert-ブチル(2S)-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロ-アニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-カルボキシレート(1.6g)に添加し、この溶液を室温で1時間30分撹拌した。次いでこの溶液を真空下で濃縮し、エーテルで3回共沸させると、橙色油状物が残った。メタノール(5ml)中の7Nアンモニアを添加し、この混合物を10分間撹拌した。次いで混合物を真空下で濃縮すると橙色油状物が残存し、これを溶離液としてDCM中0〜10%メタノールを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、薄黄色固体状のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2S)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミン(1.15g、2段階で75%)が得られた。マススペクトル:MH+ 403。
実施例2
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-5-({(2S)-1-[(ジメチルアミノ)アセチル]ピロリジン-2-イル}メトキシ)-7-メトキシキナゾリン-4-アミン
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例1で記載の手順を、N-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-7-メトキシ-5-[(2S)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミン(96mg)とN,N-ジメチルグリシン(27mg)を使用して繰り返すと、73%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):9.90(s,1H)、8.40(s,1H)、8.15(dd,1H)、7.72-7.62(m,1H)、7.40(t,1H)、6.88(d,1H)、6.78(d,1H)、4.66-4.58(m,1H)、4.40(dd,1H)、4.19(dd,1H)、3.90(s,3H)、3.66-3.40(m,2H)、3.20-3.06(m,2H)、2.40(s,6H)、2.10-1.82(m,4H);マススペクトル:MH+ 488。
実施例3
2-{(2R)-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-イル}-2-オキソエタノール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例1に記載の手順を、N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミン(90mg)とグリコール酸(19mg)を使用して繰り返すと、47%収率で表記化合物が得られた。NMRスペクトル:(DMSO-d6);9.90(s,1H)、8.42(s,1H)、8.15(dd,1H)、7.70-7.60(m,1H)、7.40(t,1H)、6.90(d,1H)、6.78(d,1H)、4.65-4.53(m,2H)、4.42-4.37(m,1H)、4.20-4.11(m,1H)、4.03(d,1H)、3.90(s,3H)、3.45-3.35(m,3H)、2.10-1.82(m,4H);マススペクトル:MH+ 461。
出発物質として使用したN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンは、実施例1に記載のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2S)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンの製造に記載のものと類似の方法を使用して、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-アミノ]-7-メトキシ-キナゾリン-5-オール(実施例1、出発物質の製造に記載のようにして得た)とtert-ブチル(2R)-(+)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレートとを反応させることにより79%収率で製造した。マススペクトル:MH+ 403。
実施例4
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-5-({(2R)-1-[(ジメチルアミノ)アセチル]ピロリジン-2-イル}メトキシ)-7-メトキシキナゾリン-4-アミン
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例1に記載の手順を、N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミン(90mg)(実施例3,出発物質の製造に記載のようにして得た)とN,N-ジメチルグリシン(25mg)とを使用して繰り返すと、53%の収率で白色固体状の表記化合物が得られたNMRスペクトル(DMSO-d6):9.90(s,1H)、8.40(s,1H)、8.15(dd,1H)、7.72-7.62(m,1H)、7.40(t,1H)、6.86(d,1H)、6.78(d,1H)、4.64-4.56(m,1H)、4.38(dd,1H)、4.18(dd,1H)、3.90(s,3H)、3.58-3.50(m,2H)、3.15(q,2H)、2.20(s,6H)、2.10-1.82(m,4H);マススペクトル:MH+ 488。
実施例5
2-{3-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-イル}-2-オキソエタノール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例1に記載の手順を、N-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-7-メトキシ-5-(ピロリジン-3-イルメトキシ)キナゾリン-4-アミン(100mg)とグリコール酸(21mg)を使用して繰り返すと、45%収率で表記生成物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6、373K):9.69(s,1H)、8.52(s,1H)、8.21-8.20(m,1H)、7.66-7.63(m,1H)、7.40(t,1H)、6.90(d,1H)、6.83(d,1H)、4.41-4.39(m,2H)、4.20-4.10(m,1H)、4.05-4.00(m,2H)、3.97(s,3H)、3.73(dd,1H)、3.61-3.58(m,1H)、3.51-3.47(m,1H)、3.42(dd,1H)、2.26-2.14(br m,1H)、2.00-1.87(br m,1H);マススペクトル:MH+ 461。
出発物質として使用したN-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-7-メトキシ-5-(ピロリジン-3-イルメトキシ)キナゾリン-4-アミンは、実施例1のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2S)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンの製造で記載したのと類似の手順を使用して、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-アミノ]-7-メトキシ-キナゾリン-5-オール(実施例1,出発物質の製造に記載のようにして得た)とtert-ブチル3-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレートとを反応させて、80%収率で製造した。NMRスペクトル(CDCl3):9.83(s,1H)、8.56(s,1H)、7.89(dd,1H)、7.46-7.41(m,1H)、7.15(t,1H)、6.86(d,1H)、6.50(d,1H)、4.15-4.12(m,2H)、3.93(s,3H)、3.50(s,1H)、3.20(dd,1H)、3.10-3.02(m,1H)、3.00-2.91(m,2H)、2.82-2.76(m,1H)、2.17-2.05(m,1H)、1.77-1.65(m,1H);マススペクトル:MH+ 403。
実施例6
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-{[(2S)-1-(ピロリジン-1-イルアセチル)ピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-アミン
(プロセス(b))
Figure 2006525296
塩化クロロアセチル(21μl)を、一度に、室温で、DCM(30ml)中のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2S)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミン(96mg)(実施例1,出発物質の製造に記載のようにして得た)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(83μl)の撹拌溶液に添加した。この反応混合物を40分間撹拌し、次いでピロリジン(80μl)を一度に添加し、反応混合物を窒素雰囲気下で15時間30分間撹拌した。この反応混合物をDCM(10ml)で希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液と水で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、真空下で濃縮すると、黄色油状物が残り、これをDCM中0〜10%メタノールを溶離液として使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、白色固体状の表記化合物(75mg,61%)が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):9.90(s,1H)、8.40(s,1H)、8.10(dd,1H)、7.72-7.62(m,1H)、7.39(t,1H)、6.82(d,1H)、6.78(d,1H)、4.62-4.54(m,1H)、4.34(dd,1H)、4.16(dd,1H)、3.90(s,3H)、3.58-3.48(m,2H)、3.28-3.16(m,2H)、2.48(br s,4H)、2.10-1.82(m,4H)、1.6(br s,4H);マススペクトル:MH+ 514。
実施例7
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-{[(2S)-1-(モルホリン-4-イルアセチル)ピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-アミン
(プロセス(b))
Figure 2006525296
実施例6に記載の手順を、N-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-7-メトキシ-5-[(2S)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンとモルホリンを使用して繰り返すと、38%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル:(DMSO-d6):9.90(s,1H)、8.40(s,1H)、8.10(dd,1H)、7.72-7.62(m,1H)、7.39(t,1H)、6.82(d,1H)、6.78(d,1H)、4.62-4.54(m,1H)、4.34(dd,1H)、4.16(dd,1H)、3.90(s,3H)、3.58-3.50(m,2H)、3.50-3.42(m,4H)、3.10(q,2H)、2.40(m,4H)、2.08-1.82(m,4H);マススペクトル:MH+ 530。
実施例8
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-({(2S)-1-[(4-メチルピペラジン-1-イル)アセチル]ピロリジン-2-イル}メトキシ)キナゾリン-4-アミン
(プロセス(b))
Figure 2006525296
実施例6に記載の手順を、N-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-7-メトキシ-5-[(2S)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンとN-メチルピペラジンを使用して繰り返すと、36%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル:(DMSO-d6):9.90(s,1H)、8.40(s,1H)、8.15(dd,1H)、7.72-7.62(m,1H)、7.40(t,1H)、6.88(d,1H)、6.78(d,1H)、4.60-4.52(m,1H)、4.34(dd,1H)、4.16(dd,1H)、3.88(s,3H)、3.58-3.50(m,2H)、3.08(q,2H)、2.46-2.20(m,8H)、2.15(s,3H)、2.05-1.82(m,4H);マススペクトル:MH+ 543。
実施例9
(3S)-1-(2-{(2S)-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-イル}-2-オキソエチル)ピロリジン-3-オール
(プロセス(b))
Figure 2006525296
実施例6に記載の手順を、N-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-7-メトキシ-5-[(2S)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンと(S)-3-ピロリジノールを使用して繰り返すと、38%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。マススペクトル:MH+ 530。
実施例10
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[((2S)-1-{[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]-アセチル}ピロリジン-2-イル)メトキシ]キナゾリン-4-アミン
(プロセス(b))
Figure 2006525296
実施例6に記載の手順を、N-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-7-メトキシ-5-[(2S)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンとN-(2-メトキシエチル)メチルアミンを使用して繰り返すと、34%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル:(DMSO-d6):9.90(s,1H)、8.40(s,1H)、8.10(dd,1H)、7.72-7.62(m,1H)、7.40(t,1H)、6.84(d,1H)、6.78(d,1H)、4.63-4.57(m,1H)、4.35(dd,1H)、4.15(dd,1H)、3.87(s,3H)、3.54(t,2H)、3.32(t,2H)、3.30-3.15(m,2H)、3.15(s,3H)、2.56(t,2H)、2.20(s,3H)、2.04-1.82(m,4H);マススペクトル:MH+ 532。
実施例11
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[((2S)-1-{[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]-アセチル}ピロリジン-2-イル)メトキシ]キナゾリン-4-アミン
(プロセス(b))
Figure 2006525296
実施例6に記載の手順を、N-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-7-メトキシ-5-[(2S)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンと2-(メチルアミノ)エタノールとを使用して繰り返すと、39%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル:(DMSO-d6):9.90(s,1H)、8.40(s,1H)、8.13(dd,1H)、7.70-7.62(m,1H)、7.40(t,1H)、6.85-6.77(m,2H)、4.62-4.54(m,1H)、4.40-4.28(m,2H)、4.14(dd,1H)、3.90(s,3H)、3.55(t,2H)、3.44-3.37(m,2H)、3.24-3.10(m,2H)、2.54-2.40(m,2H)、2.20(s,3H)、2.10-1.82(m,4H);マススペクトル:MH+ 518。
実施例12
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-{[(2R)-1-(メトキシアセチル)ピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-アミン
(プロセス(a))
Figure 2006525296
メトキシ酢酸(27mg)と4-(4,6-ジメトキシ[1.3.5]トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリンクロリド水和物(103mg)を、順に、それぞれ一度に、DCM(2ml)中のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミン(100mg)の撹拌混合物に室温で添加した。この反応混合物を1時間撹拌し、DCM(10ml)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、真空下で濃縮すると黄色固体が残り、これを1:1エーテル/ヘキサンですりつぶし、濾過すると、白色固体状の表記化合物が得られた(97mg,82%)。NMRスペクトル:(DMSO-d6):9.90(br s,1H)、8.40(s,1H)、8.15(m,1H)、7.65(m,1H)、7.40(m,1H)、6.80(m,2H)、4.60(m,1H)、4.50(m,1H)、4.25(m,1H)、4.0(m,3H)、3.95(s,3H)、3.50(m,2H)、3.20(m,2H)、2.0-1.85(m,4H);マススペクトル:MH+ 475。
出発物質として使用したこのN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンは、実施例3に記載のようにして製造した。
実施例13
5-{[(2R)-1-アセチルピロリジン-2-イル]メトキシ}-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシキナゾリン-4-アミン
(プロセス(a))
Figure 2006525296
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(52μl)と塩化アセチル(21μl)を、順にそれぞれ一度に、DCM(2ml)中のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミン(100mg)の撹拌混合物に室温で添加した。この反応混合物を1時間撹拌し、次いでDCM(10ml)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、真空下で濃縮すると黄色固体が残り、これを溶離液としてDCM中の2〜4%メタノールを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製し、続いてエーテルですりつぶすと、白色固体状の表記化合物が得られた(92mg,83%)。NMRスペクトル:(DMSO-d6):9.90(br s,1H)、8.40(s,1H)、8.15(m,1H)、7.65(m,1H)、7.40(m,1H)、6.80(m,2H)、4.60(m,1H)、4.50(m,1H)、4.25(m,1H)、3.95(s,3H)、3.50(m,1H)、3.30(s,3H)、2.0-1.85(m,5H);マススペクトル:MH+ 445。
出発物質として使用したN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンは、実施例3に記載のようにして製造した。
実施例14
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-{[(2R)-1-(モルホリン-4-イルアセチル)ピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-アミン
(プロセス(b))
Figure 2006525296
塩化クロロアセチル(77μl)を、一度に、DCM(4ml)中のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミン(300mg)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(168μl)の撹拌溶液に室温で添加した。この反応混合物を1時間撹拌し、次いで等しく二つに分けた。モルホリン(2ml)を一方に添加し、この反応混合物を室温で2時間撹拌した。この反応混合物をDCM(10ml)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、真空下で濃縮すると黄色油状物が残った。これを溶離液としてメタノール中1%7Nアンモニアを含むDCM中2〜10%メタノールを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、白色固体状の表記化合物が得られた(142mg,72%)。NMRスペクトル(DMSO-d6、373K):9.80(br s,1H)、8.40(s,1H)、8.15(m,1H)、7.65(m,1H)、7.33(m,1H)、6.80(m,2H)、4.60(m,1H)、4.50(m,1H)、4.25(m,1H)、3.95(s,3H)、3.60-3.45(m,6H)、3.20-3.0(m,2H)、2.40(m,4H)、2.10-1.85(m,4H);マススペクトル:MH+ 530。
出発物質として使用したN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンは、実施例3に記載のようにして製造した。
実施例15
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-({(2R)-1-[(4-メチルピペラジン-1-イル)アセチル]ピロリジン-2-イル}メトキシ)キナゾリン-4-アミン
(プロセス(b))
Figure 2006525296
N-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-7-メトキシ-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンと4-メチルピペラジンとを使用して、実施例14に記載の手順を繰り返すと、88%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6、373K):9.80(br s,1H)、8.40(s,1H)、8.15(m,1H)、7.65(m,1H)、7.33(m,1H)、6.80(m,2H)、4.60(m,1H)、4.50(m,1H)、4.25(m,1H)、3.95(s,3H)、3.70(m,1H)、3.50(m,1H)、3.20-3.0(m,2H)、2.45(m,4H)、2.25(m,4H)、2.10(m,3H)、2.0-1.85(m,4H);マススペクトル:MH+ 543。
実施例16
2-[(2R)-2-({[4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-(2-ヒドロキシエトキシ)キナゾリン-5-イル]オキシ}メチル)ピロリジン-1-イル]-2-オキソエタノール
(プロセス(d))
Figure 2006525296
2-ブロモエタノール(51μl)と炭酸カリウム(86mg)を、DMF中の4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-5-{[(2R)-1-グリコロイルピロリジン-2-イル]メトキシ}-キナゾリン-7-オール(70mg)の混合物に添加し、この反応混合物を70℃で16時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、次いで水(5ml)を添加すると白色沈殿が残った。沈殿を濾過し、水洗し、溶離液としてDCM中2〜5%メタノールを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物を酸性逆相HPLCでさらに精製し、次いで混合した画分を最初の濃度の三分の一に減らし、炭酸ナトリウムで塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。この有機層を乾燥(Na2SO4)し、真空下で濃縮すると、白色固体状の表記化合物が得られた(35mg、45%);NMRスペクトル(DMSO-d6、373K):9.80(br s,1H)、8.40(s,1H)、8.15(m,1H)、7.65(m,1H)、7.33(m,1H)、6.80(m,2H)、4.60(m,1H)、4.50(m,1H)、4.30-4.10(m,4H)、4.0(m,2H)、3.75(m,2H)、3.60(m,1H)、3.50-3.37(m,2H)、2.10-1.85(m,4H);マススペクトル:MH+ 491。
出発物質として使用した4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-5-{[(2R)-1-グリコロイルピロリジン-2-イル]-メトキシ}-キナゾリン-7-オールは、以下のようにして製造した。
ジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート(11.0g)を、5分かけて少しずつ、DCM(100ml)中の[7-(ベンジルオキシ)-5-ヒドロキシ-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル]メチルピバレート(12.2g)(PCT国際公開第WO01/94341号、実施例15、脚注[8]に記載のようにして得た)、tert-ブチル(2R)-(−)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(7.4g)とトリフェニルホスフィン(11.7g)の撹拌溶液に、窒素下、0℃で添加した。この反応混合物を室温に温め、16時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮すると、粗なtert-ブチル(2R)-2-{[(7-(ベンジルオキシ)-3-{[(2,2-ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル}-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ]メチル}ピロリジン-1-カルボキシレートが残り、これをさらに精製することなく使用した;マススペクトル:MH+ 566。
粗なtert-ブチル(2R)-2-{[(7-(ベンジルオキシ)-3-{[(2,2-ジメチルプロパノイル)オキシ]-メチル}-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-5-イル)オキシ]メチル}ピロリジン-1-カルボキシレート(18gと仮定)をメタノール中7Nアンモニアに溶解し、室温で16時間撹拌した。この反応混合物を真空下で濃縮し、溶離液としてDCM中0〜10%メタノールを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、二種類の生成物の混合物が得られた。この混合物をDCMに溶解し、20%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄(2×)し、乾燥(MgSO4)し、真空下で濃縮すると、tert-ブチル(2R)-2-({[7-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-5-イル]オキシ}メチル)ピロリジン-1-カルボキシレートがベージュ色泡状で得られた(6.8g,二段階で48%);マススペクトル:MH+ 452。
オキシ塩化リン(520μl)を、DCM(10ml)中のtert-ブチル(2R)-2-({[7-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-5-イル]オキシ}メチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(500mg)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(52μl)の混合物に滴下添加し、この反応混合物を50℃で62時間加熱した。この反応混合物を真空下で濃縮し、次いで水と、飽和炭酸水素ナトリウム(4℃に冷却)を添加した。次いで水性混合物をDCMで抽出し、有機層を乾燥(MgSO4)し、真空下で濃縮すると、tert-ブチル(2R)-2-({[7-(ベンジルオキシ)-4-クロロキナゾリン-5-イル]オキシ}メチル)ピロリジン-1-カルボキシレートが茶色油状で残り、これをさらに精製することなく使用した。
この粗なtert-ブチル(2R)-2-({[7-(ベンジルオキシ)-4-クロロキナゾリン-5-イル]オキシ}メチル)-ピロリジン-1-カルボキシレートをTHF(5ml)に取り出し、3-クロロ-4-フルオロアニリン(160mg)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(580μl)をそれぞれ一度に添加し、この溶液を70℃で18時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮すると、粘稠な茶色油状物が残った。溶離液としてDCM中1.5%メタノールを使用するフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、tert-ブチル(2R)-2-[({7-(ベンジルオキシ)-4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]キナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-カルボキシレートがベージュ色泡状物として得られた(350mg、二段階で54%);マススペクトル:MH+ 481。
tert-ブチル(2R)-2-[({7-(ベンジルオキシ)-4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]キナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-カルボキシレート(1.5g)をトリフルオロ酢酸(15ml)に取り出し、この溶液を70℃で18時間加熱した。この溶液を室温に冷却し、真空下で濃縮すると茶色残渣が残った。飽和炭酸水素ナトリウムをこの残渣に添加し、水性混合物を酢酸エチルで抽出した。層を分離し、有機層を乾燥(MgSO4)し、真空下で濃縮すると、茶色油状物が残った。溶離液として5:1:84のメタノール:メタノール中7Nアンモニア:DCM〜20:1:79のメタノール:メタノール中の7Nアンモニア:DCMを使用するフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、続いてエーテルですりつぶすと、オフホワイト固体状の4-[3-クロロ-4-フルオロ-アニリノ]-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]キナゾリン-7-オール(200mg、20%)が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):10.40(brs,1H)、8.40(s,1H)、8.15(m,1H)、7.95(m,1H)、7.40(m,1H)、6.75(m,2H)、4.30(m,1H)、4.05(m,1H)、3.60-3.50(m,1H)、3.0-2.80(m,2H)、1.95-1.80(m,1H)、1.75-1.65(m,2H)、1.50-1.40(m,1H);マススペクトル:MH+ 391。
グリコール酸(50mg)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、250mg)を順に、それぞれを一度に、DCM(4ml)中の4-[3-クロロ-4-フルオロ-アニリノ]-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]キナゾリン-7-オール(197mg)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(177μl)の撹拌溶液に室温で添加した。この反応混合物を60時間撹拌し、次いで追加の分のグリコール酸(20mg)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、100mg)を添加し、混合物をさらに5時間撹拌した。次いで反応混合物をDCM(10ml)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、真空下で濃縮すると黄色油状物が得られ、これを溶離液としてDCM中5%メタノールを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、灰色固体状の4-[3-クロロ-4-フルオロ-アニリノ]-5-{[(2R)-1-グリコロイルピロリジン-2-イル]-メトキシ}-キナゾリン-7-オール(96mg,42%)が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6、373K):10.10(brs,1H)、9.60(brs,1H)、8.40(s,1H)、8.15(m,1H)、7.65(m,1H)、7.40(m,1H)、6.70(s,2H)、4.60(m,1H)、4.40(m,1H)、4.20(m,1H)、4.05(m,2H)、3.55-3.40(m,2H)、2.15-1.85(m,4H);マススペクトル:MH+ 449。
実施例17
2-[(2R)-2-({[4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-(2-メトキシエトキシ)キナゾリン-5-イル]オキシ}メチル)ピロリジン-1-イル]-2-オキソエタノール
(プロセス(d))
Figure 2006525296
2-ブロモエチルメチルエーテル(22μl)と炭酸カリウム(43mg)を、DMF中の4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-5-{[(2R)-1-グリコロイルピロリジン-2-イル]-メトキシ}-キナゾリン-7-オール(70mg)の混合物に添加し、反応混合物を40℃で16時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、次いで水(5ml)を添加すると、白色沈殿物が残った。沈殿を濾過し、水洗し、次いで溶離液としてDCM中2〜5%メタノールを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、白色固体状の表記化合物が得られた(51mg,64%);NMRスペクトル(DMSO-d6、373K):9.80(br s,1H)、8.40(s,1H)、8.15(m,1H)、7.65(m,1H)、7.33(m,1H)、6.80(m,2H)、4.60(m,1H)、4.50(m,1H)、4.30-4.10(m,4H)、4.0(m,2H)、3.75(t,2H)、3.50-3.37(m,2H)、3.35(s,3H)、2.10-1.85(m,4H);マススペクトル:MH+ 505。
出発物質として使用した4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-5-{[(2R)-1-グリコロイルピロリジン-2-イル]-メトキシ}-キナゾリン-7-オールは、実施例16に記載の通りに製造した。
実施例18
2-[(2R)-2-({[4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-(2-エトキシエトキシ)キナゾリン-5-イル]オキシ}メチル)ピロリジン-1-イル]-2-オキソエタノール
(プロセス(d))
Figure 2006525296
4-[3-クロロ-4-フルオロ-アニリノ]-5-{[(2R)-1-グリコロイルピロリジン-2-イル]-メトキシ}-キナゾリン-7-オール(70mg)と2-ブロモエチルエチルエーテル(26μl)とを使用して、実施例17に記載の手順を繰り返すと、48%収率で表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6、373K):9.80(br s,1H)、8.40(s,1H)、8.15(m,1H)、7.65(m,1H)、7.33(m,1H)、6.80(m,2H)、4.60(m,1H)、4.50(m,1H)、4.30-4.10(m,4H)、4.0(m,2H)、3.75(t,2H)、3.55(q,2H)、3.48-3.37(m,2H)、2.10-1.85(m,4H)、1.15(t,3H);マススペクトル:MH+ 519。
実施例19
2-{(2R)-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-エトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-ピロリジン-1-イル}-2-オキソエタノール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
グリコール酸(22mg)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、110mg)を、順に、それぞれ一度に、DCM(2.5ml)中のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-エトキシ-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミン(81mg)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(68μl)の撹拌溶液に室温で添加した。この反応混合物を16時間撹拌し、次いで真空下で濃縮すると、茶色残渣が残った。この残渣をDMSO:アセトニトリル:水の7:2:1混合物中に取り出し、濾過し、次いで逆相HPLCで精製した。必要な生成物を含有する画分を混合し、炭酸カリウムを添加して塩基性にし、次いでDCMで抽出した。有機層を乾燥(MgSO4)し、次いで真空下で濃縮すると、白色固体状の表記化合物が得られた(36mg,39%);NMRスペクトル(DMSO-d6、373K):9.80(br s,1H)、8.40(s,1H)、8.15(m,1H)、7.65(m,1H)、7.33(m,1H)、6.80(m,2H)、4.60(m,1H)、4.50(m,1H)、4.30-4.10(m,4H)、4.0(m,2H)、3.50-3.40(m,2H)、2.10-1.85(m,4H)、1.40(t,3H);マススペクトル:MH+ 475。
出発物質として使用したN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-エトキシ-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]-キナゾリン-4-アミンは、以下のようにして製造した。
エタノール(5ml)中のtert-ブチル(2R)-2-[({7-(ベンジルオキシ)-4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-キナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-カルボキシレート(230mg)(実施例16に記載の通りに得た)と炭素上5%パラジウムとの混合物を、水素(5バール圧力)下、25℃で16時間撹拌した。次いでこの混合物を濾過し、真空下で濃縮すると、tert-ブチル(2R)-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-ヒドロキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-カルボキシレートが茶色油状物として残り、これをさらに精製することなく使用した。
粗なtert-ブチル(2R)-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-ヒドロキシ-キナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-カルボキシレート(120mg)をDMA(1ml)に溶解し、ブロモエタン(27μl)と炭酸カリウム(68mg)をそれぞれ一度に添加した。この反応混合物を40℃で16時間加熱し、次いで室温に冷却した。次いでトリフルオロ酢酸(0.5ml)を添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。さらにトリフルオロ酢酸(1ml)を添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。次いで反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム上に注ぎ、次いで酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥(MgSO4)し、次いで真空下で濃縮すると緑色油状物が残った。溶離液としてDCM中2〜5%メタノールを使用するフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、薄緑色固体状のN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-エトキシ-5-[(2R)-ピロリジン-2-イルメトキシ]キナゾリン-4-アミン(83mg、三段階で52%)が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):10.2(s,1H)、9.50(s,1H)、8.30-8.20(m,1H)、7.90-7.80(m,1H)、7.50-7.40(m,1H)、6.80-6.70(m,1H)、4.50-4.40(m,1H)、4.30-4.20(m,1H)、4.30-4.10(m,3H)、3.90-3.80(m,1H)、3.15-3.05(m,2H)、2.10-2.00(m,1H)、1.90-1.80(m,2H)、1.70-1.60(m,1H)、1.40(t,3H);マススペクトル:MH+ 417。
実施例20
(3S,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-グリコロイルピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU,171mg)を一度に、DCM(5ml)中の(3S,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(157mg)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(131μl)及びグリコール酸(31μl)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下で添加した。この反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いでDCMで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムを添加した。有機層を分離し、乾燥(Na2SO4)し、次いで真空下で濃縮すると、黄色蝋状固体状の生成物が残った。溶離液としてDCM中0〜10%メタノールを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、白色固体状の表記化合物が得られた(144mg,80%);NMRスペクトル(DMSO-d6):10.17(s,1H)、8.53(s,1H)、8.14(dd,1H)、7.74-7.69(m,1H)、7.47(t,1H)、6.92(d,1H)、6.83(d,1H)、5.14-5.10(m,1H)、4.71-4.67(m,1H)、4.50-4.44(m,1H)、4.40-4.38(m,1H)、4.28-4.23(m,1H)、4.06-4.03(m,2H)、3.95(s,3H)、3.53-3.48(m,2H)、2.05-2.02(m,2H);マススペクトル:MH+ 477。
出発物質として使用した(3S,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オールは、以下のようにして製造した。
ジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート(DTAD、623mg)を一度に、DCM(100ml)中の4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-アミノ]-7-メトキシ-キナゾリン-5-オール(578mg,実施例1、出発物質の製造に記載の通りに製造した)、tert-ブチル(2R,4S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(750mg)、及びトリフェニルホスフィン(710mg)の混合物に窒素雰囲気下、室温で添加した。この反応混合物を室温で24時間撹拌し、次いで真空下で濃縮すると、茶色油状物が残った。溶離液としてヘキサン中0〜50%酢酸エチルを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、tert-ブチル(2R,4S)-4-{[tert-ブチル-(ジメチル)シリル]-オキシ}-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-ピロリジン-1-カルボキシレートが白色固体状で得られた(671mg,59%)。NMRスペクトル(DMSO-d6):8.46(s,1H)、8.03(br s,1H)、7.67(br s,1H)、7.43(t,1H)、6.85-6.81(m,2H)、4.57-4.20(m,4H)、3.94(s,3H)、3.47-3.40(m,1H)、2.10-2.00(m,2H)、1.33(m,10H)、0.86(s,9H)、0.07(s,6H);マススペクトル:MH+ 633。
tert-ブチル(2R,4S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロ-アニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-カルボキシレート(636mg)を、トリフルオロ酢酸(30ml)に溶解し、室温で72時間撹拌した。次いでこの反応混合物を真空下で濃縮し、過剰量の水を添加し、続いて飽和炭酸水素ナトリウムを注意深く添加した。この混合物をDCM中3%メタノールで抽出し、有機層を分離し、乾燥(Na2SO4)し、真空下で濃縮すると、薄茶色泡状物が残った。冷アセトニトリルですりつぶすと、(3S,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシ-キナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-ピロリジン-3-オールがオフホワイト固体として得られた(370mg、88%)。NMRスペクトル(DMSO-d6):10.50-10.00(br,1H)、8.49(s,1H)、8.25(dd,1H)、7.90-7.84(m,1H)、7.44(t,1H)、6.82(d,1H)、6.76(d,1H)、4.92(br s,1H)、4.38(dd,1H)、4.32(br s,1H)、3.92-3.86(m,4H)、3.77-3.23(br s,1H)、3.09(dd,1H)、2.83(d,1H)、1.88(dd,1H)、1.74-1.65(m,1H);マススペクトル:MH+ 419。
出発物質として使用したtert-ブチル(2R,4S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(ヒドロキシメチル)-ピロリジン-1-カルボキシレートは、以下のようにして製造した。
(トリメチルシリル)ジアゾメタン(ヘキサン中2N溶液、2.9ml)を、DCM(20ml)とメタノール(5ml)中の(4S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシ-D-プロリン(1.0g)の撹拌混合物に、室温で5分かけて、一定の淡い黄色が持続するまで滴下添加した。この反応混合物を真空下で濃縮し、溶離液としてヘキサン中0〜50%酢酸エチルを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、透明油状の1-tert-ブチル2-メチル(2R,4S)-4-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(1.03g,97%)が得られた。NMRスペクトル(CDCl3):4.90-4.37(m,2H)、3.73(s,3H)、3.64(dd,1H)、3.53-3.43(m,1H)、2.34-2.27(m,1H)、2.12-1.97(m,2H)、1.46(s,3H)、1.41(s,6H)。
tert-ブチルジメチルシリルトリフレート(1.44ml)を、窒素雰囲気下、室温で、DCM(50ml)中の1-tert-ブチル2-メチル(2R,4S)-4-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(1.03g)とトリエチルアミン(1.76ml)の撹拌溶液に添加した。この反応混合物を2時間撹拌し、次いで混合物を飽和重硫酸カリウム水溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、真空下で濃縮すると、透明油状物が得られた。これを溶離液としてヘキサン中0〜30%酢酸エチルを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、透明油状の1-tert-ブチル2-メチル(2R,4S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(891mg,59%)が得られた。NMRスペクトル(CDCl3):4.43-4.32(m,2H)、3.75-3.72(m,2H)、3.65-3.56(m,1H)、3.43-3.31(m,1H)、2.21-2.15(m,1H)、2.07-1.98(m,1H)、1.47(s,3H)、1.42(s,6H)、0.88(s,9H)、0.07(s,6H)。
水素化硼素リチウム(THF中2M溶液、6.19ml)を、窒素雰囲気下、0℃で、エーテル(100ml)中の1-tert-ブチル2-メチル(2R,4S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(891mg)の撹拌溶液に滴下添加した。この混合物を室温に放温し、3時間撹拌した。炭酸水素カリウムの飽和溶液(5ml)をゆっくりと添加し、続いて水(20ml)を添加した。エーテル層を分離し、水性層をDCM(3×)で洗浄した。混合した層を乾燥(Na2SO4)し、真空下で濃縮すると、透明油状のtert-ブチル(2R,4S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(750mg,88%)が得られ、これをさらに精製することなく使用した。NMRスペクトル(CDCl3):4.82(d,1H)、4.26-4.28(m,1H)、4.13-4.15(m,1H)、3.67-3.73(m,1H)、3.55(ddd,1H)、3.42-3.46(m,1H)、3.35(dd,1H)、1.92-2.01(m,1H)、1.48(s,9H)、0.91-0.97(m,1H)、0.88(s,9H)、0.07(s,6H)。
実施例21
(3S,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-(N,N-ジメチルグリコイル)ピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例20に記載の手順を、(3S,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(185mg)とN,N-ジメチルグリシン(50mg)を使用して繰り返すと、73%の収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):9.93(s,1H)、8.45(s,1H)、8.15(dd,1H)、7.76-7.70(m,1H)、7.45(t,1H)、6.83(s,2H)、5.09-5.08(m,1H)、4.70-4.66(m,1H)、4.45-4.40(m,2H)、4.28-4.23(m,1H)、3.93(s,3H)、3.62-3.49(m,2H)、3.20(d,1H)、3.00(d,1H)、2.21(s,6H)、2.06-2.02(m,2H);マススペクトル:MH+ 504。
実施例22
(3S,5R)-1-アセチル-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例20の手順を、(3S,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(120mg)と酢酸(18μl)とを使用して繰り返すと、59%収率で表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):9.95(s,1H)、8.46(s,1H)、8.16-8.14(m,1H)、7.73-7.70(m,1H)、7.46(t,1H)、6.85(s,1H)、6.84(s,1H)、5.10(m,1H)、4.67-4.63(m,1H)、4.47-4.38(m,2H)、4.26-4.21(m,1H)、3.94(s,3H)、3.59(dd,1H)、3.41(dd,1H)、2.11-2.05(m,2H)、2.00(s,3H);マススペクトル:MH+ 461。
実施例23
(3S,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-(メトキシアセチル)ピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例20の手順を、(3S,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(120mg)とメトキシ酢酸(24μl)を使用して繰り返すと、60%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):9.96(s,1H)、8.45(s,1H)、8.17-8.14(m,1H)、7.76-7.72(m,1H)、7.45(t,1H)、6.83(s,2H)、5.10(m,1H)、4.73-4.69(m,1H)、4.47-4.38(m,2H)、4.25(dd,1H)、4.10-3.98(m,2H)、3.94(s,3H)、3.51(dd,1H)、3.40(s,1H)、3.29(s,3H)、2.05-2.02(m,2H);マススペクトル:MH+ 491。
実施例24
(3S,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-[(4-メチルピペラジン-1-イル)アセチル]ピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例20に記載の手順を、(3S,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(120mg)とN-メチルピペラジン-1-イル酢酸(50mg)を使用して繰り返した。溶離液としてDCM中のメタノール中0〜10%7Nアンモニアを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、白色固体状の表記化合物が得られた(82mg,51%);NMRスペクトル(CDCl3):9.62(s,1H)、8.51(s,1H)、7.86-7.82(m,1H)、7.55-7.50(m,1H)、7.16-7.10(m,1H)、6.84(br s,1H)、6.54(br s,1H)、4.90-4.80(m,1H)、4.51(m,1H)、4.37-4.33(m,1H)、4.20-4.10(m,1H)、3.90(s,3H)、3.86-3.80(m,1H)、3.54-3.50(m,1H)、3.21(d,1H)、3.02(d,1H)、2.69-2.17(br m,13H)、2.05-1.90(m,1H);マススペクトル:MH+ 559。
実施例25
(3R,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-グリコロイルピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例20に記載の手順を、(3R,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(209mg)とグリコール酸(42mg)を使用して繰り返すと、53%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):10.17(s,1H)、8.53(s,1H)、8.14(dd,1H)、7.74-7.69(m,1H)、7.47(t,1H)、6.92(d,1H)、6.83(d,1H)、5.14-5.10(m,1H)、4.71-4.67(m,1H)、4.50-4.44(m,1H)、4.40-4.38(m,1H)、4.28-4.23(m,1H)、4.06-4.03(m,2H)、3.95(s,3H)、3.53-3.48(m,3H)、2.05-2.02(m,2H);マススペクトル:MH+ 477。
出発物質として使用した(3R,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オールは、以下のようにして製造した。
ジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート(DTAD,692mg)を、窒素雰囲気下、室温で、DCM(50ml)中の4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-オール(640mg)、tert-ブチル(2S,4R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(ヒドロキシメチル)-ピロリジン-1-カルボキシレート(830mg)、及びトリフェニルホスフィン(788mg)の混合物に一度に添加した。この反応混合物を室温で24時間撹拌し、次いで真空下で濃縮すると、茶色油状物が残った。溶離液としてヘキサン中0〜50%酢酸エチルを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、白色固体状のtert-ブチル(2S,4R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]-オキシ}-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-ピロリジン-1-カルボキシレートが得られた(884mg、70%)。マススペクトル:MH+ 633。
tert-ブチル(2S,4R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-カルボキシレート(860mg)を、トリフルオロ酢酸(40ml)に溶解し、室温で24時間撹拌した。次いでこの反応混合物を真空下で濃縮し、過剰量の水を添加し、続いて飽和炭酸水素ナトリウムを注意深く添加した。この混合物をDCM中3%メタノールで抽出し、有機層を分離し、乾燥(Na2SO4)し、真空下で濃縮すると、薄茶色泡状物が残った。冷アセトニトリルですりつぶすと、オフホワイト固体状のの(3R,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシ-キナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-ピロリジン-3-オールが得られた(394mg,69%)。NMRスペクトル(DMSO-d6):10.50-10.00(br,1H)、8.49(s,1H)、8.25(dd,1H)、7.90-7.84(m,1H)、7.44(t,1H)、6.82(d,1H)、6.76(d,1H)、4.92(br s,1H)、4.38(dd,1H)、4.32(br s,1H)、3.92-3.86(m,4H)、3.77-3.23(br s,1H)、3.09(dd,1H)、2.83(d,1H)、1.88(dd,1H)、1.74-1.65(m,1H);マススペクトル:MH+ 419。
出発物質として使用したtert-ブチル(2S,4R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(ヒドロキシメチル)-ピロリジン-1-カルボキシレートは、市販されているか、(4R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシ-L-プロリンを使用する以外には、tert-ブチル(2R,4S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(ヒドロキシメチル)-ピロリジン-1-カルボキシレートの製造に関し、実施例20に記載のものと類似のプロセスを使用して、製造することができる。
実施例26
(3R,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-(N,N-ジメチルグリコイル)ピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例25に記載の手順は、(3R,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(185mg)とN,N-ジメチルグリシン(50mg)を使用して繰り返すと、65%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6)9.93(s,1H)、8.45(s,1H)、8.15(dd,1H)、7.76-7.70(m,1H)、7.45(t,1H)、6.83(s,2H)、5.09-5.08(m,1H)、4.70-4.66(m,1H)、4.45-4.40(m,2H)、4.28-4.23(m,1H)、3.93(s,3H)、3.62-3.49(m,2H)、3.20(d,1H)、3.00(d,1H)、2.21(s,6H)、2.06-2.02(m,2H);マススペクトル:MH+ 504。
実施例27
(3R,5S)-1-アセチル-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例25に記載の手順は、(3R,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(209mg)と酢酸(32μl)を使用して繰り返すと、92%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):9.98(s,1H)、8.47(s,1H)、8.16-8.14(m,1H)、7.73-7.70(m,1H)、7.46(t,1H)、6.85(s,1H)、6.84(s,1H)、5.10(m,1H)、4.67-4.63(m,1H)、4.47-4.38(m,2H)、4.26-4.21(m,1H)、3.94(s,3H)、3.59(dd,1H)、3.41(dd,1H)、2.11-2.05(m,2H)、2.00(s,3H);マススペクトル:MH+ 461。
実施例28
(3R,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-(メトキシアセチル)ピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例25に記載の手順は、(3R,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(209mg)とメトキシ酢酸(42μl)を使用して繰り返すと、91%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):9.96(s,1H)、8.45(s,1H)、8.17-8.14(m,1H)、7.76-7.72(m,1H)、7.45(t,1H)、6.83(s,2H)、5.10(m,1H)、4.73-4.69(m,1H)、4.47-4.38(m,2H)、4.25(dd,1H)、4.10-3.98(m,2H)、3.94(s,3H)、3.51(dd,1H)、3.40(s,1H)、3.29(s,3H)、2.05-2.02(m,2H)。マススペクトル:MH+ 491。
実施例29
(3R,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)-メチル]-1-[(4-メチルピペラジン-1-イル)アセチル]ピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例25に記載の手順は、(3R,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(210mg)とN-メチルピペラジン-1-イル酢酸(84mg)を使用して繰り返した。DCM中メタノール中0〜10%7Nアンモニアを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、72%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):9.91(s,1H)、8.45(s,1H)、8.14(dd,1H)、7.75-7.70(m,1H)、7.45(t,1H)、6.82(s,2H)、5.05(m,1H)、4.68-4.64(m,1H)、4.43-4.26(m,3H)、3.93(s,3H)、3.56(m,2H)、3.18(d,1H)、3.00(d,1H)、2.38(br,4H)、2.22(br,4H)、2.13(s,3H)、2.07-2.05(m,2H);マススペクトル:MH+ 559。
実施例30
(3S,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-グリコロイルピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例20に記載の手順は、(3S,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(157mg)とグリコール酸(31mg)とを使用して繰り返すと、81%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):10.01(s,1H)、8.48(s,1H)、8.22(dd,1H)、7.74-7.69(m,1H)、7.43(t,1H)、6.84(d,1H)、6.78(d,1H)、5.29-5.28(m,1H)、4.73-4.68(m,1H)、4.64-4.59(m,2H)、4.44-4.42(m,1H)、4.34-4.31(m,1H)、4.06-4.05(m,2H)、3.93(s,3H)、3.64(dd,1H)、3.45(s,1H)、2.25-2.12(m,1H)、1.99-1.95(m,1H);マススペクトル:MH+ 477。
出発物質として使用した(3S,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オールは、以下のようにして製造した。
ジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート(DTAD,1.38g)を、一度に、窒素雰囲気下、室温で、DCM(100ml)中の4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-オール(1.2g)、tert-ブチル(2S,4S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(ヒドロキシメチル)-ピロリジン-1-カルボキシレート(1.66g)、及びトリフェニルホスフィン(1.58g)の混合物に添加した。この反応混合物を室温で28時間撹拌し、真空下で濃縮すると、茶色油状物が残った。溶離液としてヘキサン中0〜50%酢酸エチルを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、白色固体状のtert-ブチル(2S,4S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]-オキシ}-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-ピロリジン-1-カルボキシレートが得られた(1.13g,45%)。マススペクトル:MH+ 633。
tert-ブチル(2S,4S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロ-アニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-カルボキシレート(1.13g)をトリフルオロ酢酸(50ml)に溶解し、室温で72時間撹拌した。次いでこの反応混合物を真空下で濃縮し、過剰量の水を添加し、続いて飽和炭酸水素ナトリウムを注意深く添加した。この混合物をDCM中3%メタノールで抽出し、有機層を分離し、乾燥(Na2SO4)し、真空下で濃縮すると、桃色固体が残った。冷アセトニトリルですりつぶすと、茶色固体状の(3S,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシ-キナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(380mg,51%)が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):10.38-10.54(br s,1H)、8.52(s,1H)、8.36(dd,1H)、7.94-7.99(m,1H)、7.43(t,1H)、6.84(d,1H)、6.79(d,1H)、4.75(d,1H)、4.41(dd,1H)、4.26-4.34(m,1H)、4.17(t,1H)、3.94(s,3H)、3.54-3.73(m,1H)、2.96(dd,1H)、2.79(dd,1H)、2.11-2.20(m,1H)、1.41-1.49(m,1H);マススペクトル:MH+ 419。
出発物質として使用したtert-ブチル(2S,4S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(ヒドロキシメチル)-ピロリジン-1-カルボキシレートは、1-tert-ブチル2-メチル(2S,4S)-4-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(市販されているか、または(4S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシ-L-プロリンを使用した以外には、1-tert-ブチル2-メチル(2R,4S)-4-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカルボキシレートの製造に関して実施例20に記載のものと類似のプロセスを使用して製造することができる)から出発して、出発物質の製造に関して実施例20に記載のtert-ブチル(2R,4S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(ヒドロキシメチル)-ピロリジン-1-カルボキシレートと類似の方法で製造した。
実施例31
(3S,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-(N,N-ジメチルグリシル)ピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例30に記載の手順は、(3S,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(157mg)とN,N-ジメチルグリシン(43mg)を使用して繰り返すと、83%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):10.03(s,1H)、8.46(s,1H)、8.19(dd,1H)、7.76-7.71(m,1H)、7.43(t,1H)、6.83(d,1H)、6.75(d,1H)、5.27-5.26(m,1H)、4.72-4.67(m,1H)、4.61-4.56(m,1H)、4.41-4.40(m,1H)、4.34-4.29(m,1H)、3.93(s,3H)、3.78(dd,1H)、3.52(br d,1H)、3.14(d,1H)、2.99(d,1H)、2.26-2.17(m,7H)、1.95-1.90(m,1H);マススペクトル:MH+ 504。
実施例32
(3R,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-グリコロイルピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例20に記載の手順は、(3R,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(209mg)とグリコール酸(42mg)を使用して繰り返すと、46%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):10.01(s,1H)、8.48(s,1H)、8.22(dd,1H)、7.74-7.69(m,1H)、7.43(t,1H)、6.84(d,1H)、6.78(d,1H)、5.29-5.28(m,1H)、4.73-4.68(m,1H)、4.64-4.59(m,2H)、4.44-4.42(m,1H)、4.34-4.31(m,1H)、4.06-4.05(m,2H)、3.93(s,3H)、3.64(dd,1H)、3.45(s,1H)、2.25-2.12(m,1H)、1.99-1.95(m,1H);マススペクトル:MH+ 477。
出発物質として使用した(3R,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}-オキシ)メチル]ピロリジン-3-オールは、以下のようにして製造した。
ジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート(DTAD,914mg)を、窒素雰囲気下、室温で、DCM(100ml)中の4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-オール(848mg)、tert-ブチル(2R,4R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(ヒドロキシメチル)-ピロリジン-1-カルボキシレート(1.10g)、及びトリフェニルホスフィン(1.04g)の混合物に一度に添加した。この反応混合物を室温で24時間撹拌し、次いで真空下で濃縮すると、茶色油状物が残った。溶離液としてヘキサン中0〜50%酢酸エチルを使用する、カラムクロマトグラフィーにより精製すると、tert-ブチル(2R,4R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]-オキシ}-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシ-キナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-ピロリジン-1-カルボキシレートが白色固体状で得られた(839mg、50%)。マススペクトル:MH+ 633。
tert-ブチル(2R,4R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロ-アニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-カルボキシレート(839mg)をトリフルオロ酢酸(50ml)に溶解し、室温で72時間撹拌した。次いで反応混合物を真空下で濃縮し、過剰量の水を添加し、続いて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注意深く添加した。混合物をDCM中3%メタノールで抽出し、有機層を分離し、乾燥(Na2SO4)し、真空下で濃縮すると、緑色固体が残った。アセトニトリルですりつぶすと、灰色固体状の(3R,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシ-キナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(540mg,98%)が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):10.54-10.02(br s,1H)、8.48(s,1H)、8.32(dd,1H)、7.93-7.88(m,1H)、7.38(t,1H)、6.79(d,1H)、6.69(d,1H)、5.05-4.74(br s,1H)、4.40-4.32(m,2H)、4.16(t,1H)、3.91(s,3H)、3.80-3.40(br m,2H)、2.98(dd,1H)、2.86(dd,1H)、2.22-2.14(m,1H)、1.52-1.44(m,1H);マススペクトル:MH+ 419。
出発物質として使用したtert-ブチル(2R,4R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(ヒドロキシメチル)-ピロリジン-1-カルボキシレートは、(4R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシ-D-プロリン)から出発して、実施例20、出発物質の製造に記載のtert-ブチル(2R,4S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(ヒドロキシメチル)-ピロリジン-1-カルボキシレートと類似の方法で製造した。これにより、tert-ブチル(2R,4R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(ヒドロキシ-メチル)-ピロリジン-1-カルボキシレートが、三段階で39%で透明油状物として得られた。NMRスペクトル(CDCl3):4.57(d,1H)、4.32-4.25(m,1H)、4.10-4.00(m,1H)、3.83-3.51(m,3H)、3.39-3.23(m,1H)、2.26-2.18(m,1H)、1.48(s,9H)、0.97-0.90(m,10H)、0.09(s,6H)。
実施例33
(3R,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)-メチル]-1-(N,N-ジメチルグリコイル)ピロリジン-3-オール
(プロセス(a))
Figure 2006525296
実施例32に記載の手順を、(3R,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール(209mg)とN,N-ジメチルグリシン(57mg)を使用して繰り返すと、72%収率で白色固体状の表記化合物が得られた。NMRスペクトル(DMSO-d6):10.03(s,1H)、8.46(s,1H)、8.19(dd,1H)、7.76-7.71(m,1H)、7.43(t,1H)、6.83(d,1H)、6.75(d,1H)、5.27-5.26(m,1H)、4.72-4.67(m,1H)、4.61-4.56(m,1H)、4.41-4.40(m,1H)、4.34-4.29(m,1H)、3.93(s,3H)、3.78(dd,1H)、3.52(br d,1H)、3.14(d,1H)、2.99(d,1H)、2.26-2.17(m,7H)、1.95-1.90(m,1H)。マススペクトル:MH+ 504。

Claims (22)

  1. 式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩:
    Figure 2006525296
    {式中、X1はC(R3)2であり、ここでR3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素及び(1-4C)アルキルから選択され;
    Q1はピロリジニルであり;
    ここでQ1は環炭素原子により基X1-Oに結合し;
    ここでQ1は式:ZC(O)の基によって1-位置で置換され;
    Zは、(1-4C)アルキル、ハロゲノ-(1-4C)アルキル、ヒドロキシ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルキル、アミノ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ(1-4C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-4C)アルキルから選択されるか;
    あるいはZはQ2であり、ここでQ2は、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-4C)アルキルであり;
    ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の任意のCH2またはCH3基は、場合により前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、一つ以上のハロゲノ若しくは(1-6C)アルキル置換基または、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ホルミル、メルカプト、スルファモイル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイル、(1-6C)アルカンスルホニルアミノ及びN-(1-6C)アルキル-(1-6C)アルカンスルホニルアミノから選択される置換基を保持し;
    ここでQ1またはZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、ホルミル、メルカプト、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(2-6C)アルケニルオキシ、(2-6C)アルキニルオキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイル、(1-6C)アルカンスルホニルアミノ、及びN-(1-6C)アルキル-(1-6C)アルカンスルホニルアミノ、または式:
    Figure 2006525296
    の基から選択される、同一または異なっていてもよい一つ以上の置換基を保持し、ここで、X2は直接結合であるか、またはO、CO及びN(R5)から選択され、ここでR5は水素または(1-6C)アルキルであり、R4はハロゲノ-(1-6C)アルキル、ヒドロキシ-(1-6C)アルキル、カルボキシ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキル、シアノ-(1-6C)アルキル、アミノ-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイルアミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシカルボニルアミノ-(1-6C)アルキル、カルバモイル-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイル-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイルオキシ-(1-6C)アルキル及び(1-6C)アルコキシカルボニル-(1-6C)アルキルであり;
    及びここでQ1またはZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により1または2個のオキソまたはチオキソ置換基を保持し;
    mは0、1または2であり、存在するとき、R1はその6-及び/または7-位置にあり;
    R1基はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、ヒドロキシ、(1-6C)アルコキシ、(2-6C)アルケニルオキシ、(2-6C)アルキニルオキシから、または式:
    Figure 2006525296
    の基から選択され、ここでX3は直接結合であるか、Oであり、Q3は(3-7C)シクロアルキル、(3-7C)シクロアルキル-(1-6C)アルキル、(3-7C)シクロアルケニル、(3-7C)シクロアルケニル-(1-6C)アルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-6C)アルキルであるか、または(R1)mは(1-3C)アルキレンジオキシであり;
    R1置換基中の任意の(2-6C)アルキレン基の隣接する炭素原子は、場合により、O、S、SO、SO2、N(R6)、CO、CH(OR6)、CON(R6)、N(R6)CO、SO2N(R6)、N(R6)SO2、CH=CH及びC≡C(ここでR6は水素または(1-6C)アルキルである)から選択される基が鎖に挿入されることによって隔てられており;
    ここでR1置換基中の任意のCH2=CH-またはHC≡C-基は、場合により末端CH2=またはHC≡位置に、ハロゲノ、カルボキシ、カルバモイル、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、アミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル及びジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキルから、または式:
    Figure 2006525296
    の基から選択される置換基を保持し、ここでX4は、直接結合、またはCO及びN(R7)COから選択され、ここで、R7は水素または(1-6C)アルキルであり、Q4はヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-6C)アルキルであり;
    ここでヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、R1置換基の中の任意のCH2またはCH3基は、場合によりそれぞれ前記CH2またはCH3基の上に、一つ以上のハロゲノ若しくは(1-6C)アルキル置換基または、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイル、(1-6C)アルカンスルホニルアミノ及びN-(1-6C)アルキル-(1-6C)アルカンスルホニルアミノから、または式:
    Figure 2006525296
    の基から選択される置換基を保持し、ここでX5は、直接結合であるか、またはO、S、SO、SO2、N(R8)、CO、CH(OR8)、CON(R8)、N(R8)CO、SO2N(R8)、N(R8)SO2、C(R8)2O、C(R8)2S及びC(R8)2N(R8)から選択され、ここでR8は水素または(1-6C)アルキルであり、Q5は(3-7C)シクロアルキル、(3-7C)シクロアルキル-(1-6C)アルキル、(3-7C)シクロアルケニル、(3-7C)シクロアルケニル-(1-6C)アルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-6C)アルキルであり;
    ここでR1上の置換基の中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、同一でも異なっていてもよい、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ホルミル、メルカプト、(1-6C)アルキル、(2-8C)アルケニル、(2-8C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(2-6C)アルケニルオキシ、(2-6C)アルキニルオキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイル、(1-6C)アルカンスルホニルアミノ、及びN-(1-6C)アルキル-(1-6C)アルカンスルホニルアミノから、または式:
    Figure 2006525296
    の基から選択される1、2または3個の置換基を保持し、ここでX6は、直接結合であるか、またはO、N(R10)及びC(O)から選択され、ここでR10は、水素または(1-6C)アルキルであり、R9はハロゲノ-(1-6C)アルキル、ヒドロキシ-(1-6C)アルキル、カルボキシ(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキル、シアノ-(1-6C)アルキル、アミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイルアミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシカルボニルアミノ-(1-6C)アルキル、カルバモイル-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイル-(1-6C)アルキルまたは(1-6C)アルコキシカルボニル-(1-6C)アルキルであり;
    ここで、R1上の置換基の任意のヘテロサイクリル基は、1または2個のオキソまたはチオキソ置換基を保持する;
    Yは、ハロゲノ、シアノ、トリフルオロメチル、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル及び(1-6C)アルコキシから選択される;
    R2はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、ハロゲノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、トリフルオロメチル、(1-6C)アルキル、(2-8C)アルケニル、(2-8C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(2-6C)アルケニルオキシ、(2-6C)アルキニルオキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイルから選択され;
    及びaは、0、1、2、3または4である}。
  2. 請求項1に記載の式Iのキナゾリン誘導体、またはその医薬的に許容可能な塩であって、X1、Q1、R1、R2、a、m及びYのそれぞれは、請求項1に定義の通りであり;
    Zは、ハロゲノ-(1-4C)アルキル、ヒドロキシ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルキル、アミノ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-4C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-4C)アルキルから選択されるか;
    あるいはZはQ2であり、ここでQ2は、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-4C)アルキルであり、ここでQ2の中の前記ヘテロサイクリルは、少なくとも一つの窒素ヘテロ原子と、場合により酸素、窒素及び硫黄から選択される1または2個の追加のヘテロ原子を含み;
    ここで、ヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の任意のCH2またはCH3基は、前記CH2またはCH3基のそれぞれの上に、場合により一つ以上のハロゲノ若しくは(1-6C)アルキル置換基、またはヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ホルミル、メルカプト、スルファモイル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイル、(1-6C)アルカンスルホニルアミノ及びN-(1-6C)アルキル-(1-6C)アルカンスルホニルアミノから選択される置換基を保持し;
    ここでQ1またはZの中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、同一でも異なっていてもよい、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、スルファモイル、ホルミル、メルカプト、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(2-6C)アルケニルオキシ、(2-6C)アルキニルオキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノ、N-(1-6C)アルキルスルファモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイル、(1-6C)アルカンスルホニルアミノ、及びN-(1-6C)アルキル-(1-6C)アルカンスルホニルアミノから、または式:
    Figure 2006525296
    の基から選択される一つ以上(たとえば1、2または3個)の置換基を保持し;
    ここでX2は、直接結合であるか、またはO、CO及びN(R5)から選択され、ここでR5は水素または(1-6C)アルキルであり、R4はハロゲノ-(1-6C)アルキル、ヒドロキシ-(1-6C)アルキル、カルボキシ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキル、シアノ-(1-6C)アルキル、アミノ-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイルアミノ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシカルボニルアミノ-(1-6C)アルキル、カルバモイル-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイル-(1-6C)アルキル、(2-6C)アルカノイルオキシ-(1-6C)アルキル及び(1-6C)アルコキシカルボニル-(1-6C)アルキルであり;
    ここでQ1またはZの中の任意のヘテロサイクリル基は、1または2個のオキソまたはチオキソ置換基を保持する。
  3. 式中、Q1が、式ZC(O)の基によって1-位置で置換されたピロリジン-2-イルである、請求項1または2のいずれかに記載の式Iのキナゾリン誘導体。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であって、式中、Zは、ヒドロキシ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-2C)アルキル、アミノ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-2C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-2C)アルキルから選択されるか、
    あるいはZはQ2であり、ここでQ2は、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリル-(1-2C)アルキルであり、ここでQ2の中のヘテロサイクリル基は、少なくとも1個の窒素ヘテロ原子と、場合により酸素、窒素及び硫黄から選択される1または2個のさらなるヘテロ原子を含有する、完全飽和4、5、6または7員の単環式ヘテロサイクリル基であり;
    ここでQ2は、環窒素によって前記(1-2C)アルキルまたはC(O)基に連結され;
    ここで、ヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の任意のCH2またはCH3基は、場合によりそのそれぞれの前記CH2またはCH3基の上に、一つ以上の(1-4C)アルキル置換基または、シアノ、カルバモイル、ホルミル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル及び(2-6C)アルカノイルから選択される置換基を保持し;
    ここで、ヘテロサイクリル環の中のCH2基以外の、Z基の中の2個の炭素原子に結合している任意のCH2または炭素原子に結合しているCH3基は、場合により、そのそれぞれの前記CH2またはCH3基の上に、一つ以上のハロゲノ置換基または、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルチオ、(1-6C)アルキルスルフィニル、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(2-6C)アルカノイルオキシ、(2-6C)アルカノイルアミノ及びN-(1-6C)アルキル-(2-6C)アルカノイルアミノから選択される置換基を保持し;
    ここでZの中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、ホルミル、(1-6C)アルキル、(2-6C)アルケニル、(2-6C)アルキニル、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルキルスルホニル、(1-6C)アルキルアミノ、ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ、(1-6C)アルコキシカルボニル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル、(2-6C)アルカノイル、N-(1-6C)アルキルスルファモイル及びN,N-ジ-[(1-6C)アルキル]スルファモイルから、または式:
    Figure 2006525296
    の基から選択される、同一でも異なっていてもよい一つ以上(たとえば、1、2または3個)の置換基を保持し;
    ここでX2は直接結合であるか、またはO、CO及びN(R5)から選択され、ここでR5は、水素または(1-4C)アルキルであり、R4はハロゲノ-(1-6C)アルキル、ヒドロキシ-(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキル、シアノ-(1-6C)アルキル、アミノ-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルアミノ-(1-6C)アルキル、N,N-ジ-[(1-6C)アルキル]アミノ-(1-6C)アルキル、カルバモイル-(1-6C)アルキル、N-(1-6C)アルキルカルバモイル-(1-6C)アルキル及びN,N-ジ-[(1-6C)アルキル]カルバモイル-(1-6C)アルキルであり;
    Zの中の任意のヘテロサイクリル基は1または2個のオキソ置換基を保持する。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であって、式中、Zは、(1-2C)アルキル、ヒドロキシ-(1-2C)アルキル、アミノ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-2C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-2C)アルキルから選択されるか;または
    ZはQ2であり、ここでQ2は、ヘテロサイクリル-(1-2C)アルキルであり、ここで、Q2中の前記ヘテロサイクリルは、ピロリジン-1-イル、ピペリジノ及びピペラジン-1-イルから選択され;
    ここでQ2は、環窒素を介して前記(1-2C)アルキル基に連結し;
    ここでZの中の任意のヘテロサイクリル基は、場合により、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、(1-3C)アルキル、(1-3C)アルコキシから、または式:
    Figure 2006525296
    の基から選択される、同一または異なっていてもよい一つ以上の(たとえば1、2または3個の)置換基を保持し;
    ここでX2は直接結合またはOであり、R4はハロゲノ-(1-3C)アルキル、ヒドロキシ-(1-3C)アルキルまたは(1-3C)アルコキシ-(1-3C)アルキルであり;
    ここでZの中の任意のヘテロサイクリル基は、場合によりオキソ置換基を保持する。
  6. 請求項1に記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であって、式中、Q1-X1は、(2R)-ピロリジン-2-イルメチル及び(2S)-ピロリジン-2-イルメチルから選択され;
    ここで式:ZC(O)の基は、前記ピロリジン-2-イル基の1-位置に付けられ;
    Zは、メチル、ヒドロキシメチル、アミノメチル、(1-2C)アルキルアミノメチル、ジ-[(1-2C)アルキル]アミノメチル及びピロリジン-1-イルメチルから選択され;
    ここでZまたはQ1中の任意のヘテロサイクリル基は、ヒドロキシ、(1-3C)アルキル及び(1-3C)アルコキシから選択される、同一でも異なっていてもよい、一つ以上の(たとえば1、2または3個の)置換基を保持する;
    及びここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、場合によりオキソ置換基を保持する。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であって、式中、mは1であり、且つR1は7-位置に配置される。
  8. 請求項7に記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であって、式中、R1は、(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ及び(1-4C)アルコキシ(1-4C)アルコキシから選択される。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の式Iに記載のキナゾリンまたはその医薬的に許容可能な塩であって、式中、式Iの前記キナゾリン環の4-位置のアニリンは、3-クロロ-4-フルオロアニリノ、3-クロロ-2-フルオロアニリノ、2-フルオロ-5-クロロアニリノ、3-ブロモアニリノ、3-メチルアニリノ及び3-エチニルアニリノから選択される。
  10. 請求項1に記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であって、式中、
    mは1であり、R1は、7-位置に配置され、且つ(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ、メトキシ-(1-4C)アルコキシ及びエトキシ-(1-4C)アルコキシから選択され;
    Q1-X1は、ピロリジン-2-イルメチルであり;
    ここでQ1は、場合により、ヒドロキシ及び(1-3C)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい一つ以上の置換基を保持し;
    ここでQ1は場合によりオキソ置換基を保持し;
    ここで式:ZC(O)の基は、Q1の1-位置に結合し;
    Zは、ヒドロキシメチル、アミノメチル、メチルアミノメチル、ジ-メチルアミノメチル及びピロリジン-1-イルメチルから選択され;
    ここでZ中の任意のヘテロサイクリル基は、ヒドロキシ、アミノ、メチル、エチル、メトキシ、メチルアミノ及びジ-メチルアミノから選択される、同一または異なっていてもよい、1または2個の置換基を場合により保持する;
    Yはハロゲノであり;
    R2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、ハロゲノから選択され;及び
    aは0、1または2である。
  11. 式Iaの請求項1に記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であって:
    Figure 2006525296
    式中、mは0であるか、またはmは1であり、且つR1aは、(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ及び(1-4C)アルコキシ(1-4C)アルコキシから選択され;
    R11は、水素、ヒドロキシ、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ、ヒドロキシ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルキル、ヒドロキシ-(1-4C)アルコキシ及び(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシから選択され;
    Z1は、(1-2C)アルキル、ヒドロキシ-(1-2C)アルキル、(1-2C)アルコキシ-(1-2C)アルキル、アミノ-(1-2C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-2C)アルキル及びジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-2C)アルキルから選択されるか;または
    Z1はQ2であり、ここでQ2はピロリジニル-(1-2C)アルキルであり;
    ここでZ1中の任意のピロリジニル基は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、(1-3C)アルキル、(1-3C)アルコキシから、または式:
    Figure 2006525296
    の基から選択される、同一または異なっていてもよい一つ以上の置換基を場合により保持し;
    ここでX2は、直接結合であるか、またはOであり、R4は、ハロゲノ-(1-3C)アルキル、ヒドロキシ-(1-3C)アルキルまたは(1-3C)アルコキシ-(1-3C)アルキルであり;
    ここでZ1中の任意のピロリジニル基は、場合によりオキソ置換基を保持し;
    Y1は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、1-プロピニル及び2-プロピニルから選択され;
    R2aはそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルキル、(2-4C)アルキニル及び(1-4C)アルコキシから選択され;及び
    aは0、1または2である。
  12. 請求項11に記載の式Iaのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩であって、式中、mは1であり、
    且つR1aは、メトキシ、エトキシ、2-ヒドロキシエトキシ、2-メトキシエトキシ及び2-エトキシエトキシから選択され;
    R11は、水素、ヒドロキシまたはメトキシから選択され;
    Z1は、メチル、ヒドロキシメチル、アミノメチル、メチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル及びピロリジン-1-イルメチルから選択され;
    Y1は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びエチニルから選択され;
    R2aは、フルオロ、クロロ及びブロモから選択され;並びに
    aは0または1である。
  13. 2-{(2R)-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-1-イル}-2-オキソエタノール;
    N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-5-({(2R)-1-[(ジメチルアミノ)アセチル]ピロリジン-2-イル}メトキシ)-7-メトキシキナゾリン-4-アミン;
    N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-{[(2S)-1-(ピロリジン-1-イルアセチル)ピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-アミン;
    (3S,5S)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-(N,N-ジメチルグリシル)ピロリジン-3-オール;
    (3S,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-グリコロイルピロリジン-3-オール;
    (3R,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-1-グリコロイルピロリジン-3-オール;
    (3R,5R)-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)-メチル]-1-(N,N-ジメチルグリシル)ピロリジン-3-オール;
    (3S,5R)-1-アセチル-5-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-メトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]ピロリジン-3-オール;
    2-[(2R)-2-({[4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-(2-ヒドロキシエトキシ)キナゾリン-5-イル]オキシ}メチル)ピロリジン-1-イル]-2-オキソエタノール;
    2-[(2R)-2-({[4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-(2-エトキシエトキシ)キナゾリン-5-イル]オキシ}メチル)ピロリジン-1-イル]-2-オキソエタノール;
    2-{(2R)-2-[({4-[3-クロロ-4-フルオロアニリノ]-7-エトキシキナゾリン-5-イル}オキシ)メチル]-ピロリジン-1-イル}-2-オキソエタノール;及び
    N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-{[(2R)-1-(メトキシアセチル)ピロリジン-2-イル]メトキシ}キナゾリン-4-アミンから選択される、請求項1に記載の式Iaのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩。
  14. 請求項1に記載のキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩の製造プロセスであって、
    プロセス(a):好都合には、好適な塩基の存在下、式II:
    Figure 2006525296
    {式中、R1、R2、X1、Y、Q1、a及びmは、全ての官能基が必要により保護されている以外には、請求項1に定義のいずれかの意味をもつ}のキナゾリンと、式:Z-COOHのカルボン酸またはその反応性誘導体(ここでZは、全ての官能基が必要により保護されている以外には、請求項1に記載のいずれかの意味をもつ)とのカップリング;または
    プロセス(b):式I{式中、Zは、アミノ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルキルアミノ-(1-4C)アルキル、ジ-[(1-4C)アルキル]アミノ-(1-4C)アルキルから選択されるか、または
    ZはQ2であり、ここでQ2は、ヘテロサイクリル-(1-4C)アルキルであり、ここでQ2中のヘテロサイクリルは、少なくとも1個の窒素ヘテロ原子と、場合により酸素、窒素及び硫黄から選択される1または2個のさらなるヘテロ原子を含有し、ここでQ2は、環窒素原子により結合している}のこれらの化合物の合成に関しては、
    式III:
    Figure 2006525296
    {式中、R1、R2、X1、Y、Q1、a及びmは、全ての官能基が必要により保護されている以外には、請求項1に定義のいずれかの意味をもち、Z1は直接結合または(1-4C)アルキルであり、L1は置換可能な基である}のキナゾリンと、アミン若しくは式:Q2Hの化合物との反応;または
    プロセス(c):式I{式中、R1はヒドロキシ基である}の化合物の製造に関しては、式I{式中、R1は(1-6C)アルコキシである}のキナゾリン誘導体の開裂;または
    プロセス(d):式I{式中、mは1であり、R1は場合により置換された(1-6C)アルコキシ、場合により置換された(2-6C)アルケニルオキシ、場合により置換された(2-6C)アルキニルオキシまたは式:
    Figure 2006525296
    の基{式中、X3はOであり、Q3は、必要により全ての官能基が保護されている以外には、請求項1の定義の通りである}の化合物の製造に関しては、好都合には好適な塩基の存在下、式IV:
    Figure 2006525296
    のキナゾリン{式中、R2、X1、Y、Q1、Z及びaは、必要により全ての官能基が保護されている以外には、請求項1に定義のいずれかの意味をもつ}のキナゾリンと、式:R1a-L1またはQ3-L1(式中、Q3は、必要により全ての官能基が保護されている以外には、請求項1に定義のいずれかの意味をもち、R1aは、場合により置換された(1-6C)アルキル、場合により置換された(2-6C)アルケニル及び場合により置換された(2-6C)アルキニルから選択され、L1は置換可能な基である)との化合物の反応;または
    プロセス(e):式I{式中、mは1であり、R1は場合により置換された(1-6C)アルコキシ、場合により置換された(2-6C)アルケニルオキシ、場合により置換された(2-6C)アルキニルオキシまたは式:
    Figure 2006525296
    (式中、X3はOであり、Q3は、請求項1に定義の通りである)の基である}の化合物の製造に関しては、上記定義の式IVのキナゾリンと、式:R1aOH若しくはQ3OH(式中、Q3は、必要により全ての必要な官能基が保護されている以外には、請求項1に定義のいずれかの意味をもつ)のアルコールとのカップリング;その後、必要により
    (i)式Iのキナゾリン誘導体を式Iのもう一つのキナゾリン誘導体に転換させる;
    (ii)慣用法により存在する全ての保護基を除去する;
    (iii)医薬的に許容可能な塩を形成することを含む前記プロセス。
  15. 医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤと組み合わせて、請求項1または2に定義の式1のキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩を含む医薬組成物。
  16. 薬剤として使用するための請求項1または2に記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩。
  17. 一種以上のerbB受容体チロシンキナーゼにより単独または一部媒介される疾患または症状の処置で使用するための薬剤の製造における、請求項1または2に記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩の使用。
  18. 腫瘍細胞の増殖を引き起こすシグナルトランスダクション段階に関与する、erbB受容体チロシンキナーゼの一種以上の阻害に感受性のこれらの腫瘍の処置または予防において使用するための薬剤の製造における、請求項1または2に記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩の使用。
  19. 選択的EGFRチロシンキナーゼ阻害作用を提供するのに使用するための薬剤の製造における、請求項1または2に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩の使用。
  20. ヒトなどの温血動物における一種以上のerbB受容体チロシンキナーゼ単独または一部により媒介される疾患または症状の処置の方法であって、請求項1または2に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む、かかる方法。
  21. 受容体チロシンキナーゼのerbBファミリーの一種以上の阻害に感受性の腫瘍の処置の必要なヒトなどの温血動物における、腫瘍細胞の増殖及び/または生存(survival)を引き起こすシグナルトランスダクション段階に関与する受容体チロシンキナーゼのerbBファミリーの一種以上の阻害に感受性のこれらの腫瘍の予防または処置方法であって、請求項1または2に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む、かかる方法。
  22. 選択的EGFRチロシンキナーゼ阻害作用の処置の必要なヒトなどの温血動物における、選択的EGFRチロシンキナーゼ阻害剤作用を提供する処置方法であって、先に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法。
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