JP2006508182A5 - - Google Patents

Download PDF

Info

Publication number
JP2006508182A5
JP2006508182A5 JP2005501640A JP2005501640A JP2006508182A5 JP 2006508182 A5 JP2006508182 A5 JP 2006508182A5 JP 2005501640 A JP2005501640 A JP 2005501640A JP 2005501640 A JP2005501640 A JP 2005501640A JP 2006508182 A5 JP2006508182 A5 JP 2006508182A5
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
derived
composition
rosemary
cox
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005501640A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006508182A (ja
Filing date
Publication date
Priority claimed from US10/464,834 external-priority patent/US20040115290A1/en
Priority claimed from US10/464,410 external-priority patent/US8142819B2/en
Application filed filed Critical
Priority claimed from PCT/US2003/033362 external-priority patent/WO2004037180A2/en
Publication of JP2006508182A publication Critical patent/JP2006508182A/ja
Publication of JP2006508182A5 publication Critical patent/JP2006508182A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Description

炎症応答と関連した病理学的状態を処置または抑制する組成物。
本発明は一般的に炎症および/またはNFκBの組織特異的活性化に関連する病理学的状態を治療または抑制するために使用できる組成物、細胞内の場合を含む炎症をモジュレートする方法、および細胞におけるNFκBをモジュレートする方法に関する。より詳しくは、本発明は、場合により第2の成分、例えばローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、トリテルペン物質種、ジテルペンラクトン物質種およびトリプトアンスリンと組み合わせることができる、ホップの抽出物またはその誘導体またはホップから単離または誘導された画分を含む組成物に関する。本発明は更に、シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)の発現を抑制するため、標的細胞において選択的にプロスタグランジンの合成を抑制するため、標的細胞において選択的に炎症応答を抑制するため、および/または標的細胞において選択的にNFκBの活性化を抑制するために組成物を使用する方法に関する。
シクロオキシゲナーゼ(プロスタグランジンエンドパーオキシドシンターゼ、EC1.14.991,COX)はアラキドン酸からプロスタグランジンH(PGH)への代謝における律速段階を触媒し、後者は更に代謝されて種々のプロスタグランジン、プロスタサイクリンおよびトロンボキサンA2(図1参照)となる。1990年代初頭にCOXは2つのアイソフォーム、即ち一般的にCOX−1およびCOX−2と称されるものとして存在することが明らかになった。その後COX−1およびCOX−2の蛋白はトリと哺乳類よりもかなり以前に派生した異なる遺伝子から誘導されることがわかった。COX−1およびCOX−2経路から発生するプロスタグランジン類(PGs)は同一の分子であり、従って、同一の生物学的作用を有する。しかしながら、COX−1およびCOX−2は独特のパターンおよび種々の量のエイコサノイドを生成し得;従ってこれ等のアイソザイムの活性化における相対的な相違により極めて異なる生物学的応答がもたらされる。COX−1およびCOX−2の組織分布および調節における相違は現在ではCOX阻害剤の有利な作用および有害な作用にとって重要であると考えられている。
一般的に捕らえられている概念(COX定説)はCOX−1が大部分の組織において構成的に発現されるのに対し、COX−2はインビトロの細胞内およびインビボの炎症部位において有糸分裂誘発物質、サイトカインおよび細菌リポ多糖類(LPS)を含むプロ炎症刺激物質によりトリガーされる誘導酵素であるという点である。発現におけるこのような相違に主に基づけば、COX−1はハウスキーピング酵素として特性化されており、そして胃粘膜の細胞保護、腎血流の調節および血小板凝固の制御のような生理学的機能の維持に関与していると考えられる。COX−2は、構成的発現が脳、腎臓および胃腸管において認められているものの、主に炎症を媒介すると考えられている。従って、COX−2の組織特異的または細胞特異的な発現をダウンレギュレートすることが望ましい。
アラキドン酸は全てのPGの生合成のための主要な基質として機能する。PGは直面する細胞環境の生理学的な変化の多くに影響するパラクリンおよびオートクリンのメディエーターの両方として機能するユビキタスなホルモンである。PGの種々の生理学的作用には炎症反応、例えば慢性関節リューマチおよび骨関節炎、血圧の制御、血小板凝固、分娩誘導および疼痛と発熱の悪化が包含される。アスピリンおよび他の非ステロイド鎮痛剤がPG生産を抑制するという30年前の発見によりPGの合成は薬剤開発の標的とみなされるようになった。PGA〜PGIと命名された9種の異なる化学クラスに少なくとも16種の異なるPGが存在する。PGはエイコサノイドと称される20炭素含有化合物のより大きいファミリーの部分であり;それらにはプロスタサイクリン、トロンボキサンおよびロイコトリエンが含まれる。生成されるPGのアレイは特定の細胞型に存在する下流の酵素的機序に依存して変動する。例えば内皮細胞は主にPGIを生産するのに対し、血小板は主にTXAを生産する。
プロスタグランジン(PG)はヒトの胃粘膜のホメオスタシスの維持において重要な役割を果たすと考えられている。現在の定説では、COX−1は粘膜ホメオスタシスの維持のための正常な胃粘膜におけるPGの合成に関与し、そしてCOX−2は内毒素曝露またはサイトカイン刺激の後の潰瘍の治癒の間の発現の誘導を伴いながら低濃度で正常胃粘膜により発現される。現在、COX−1およびCOX−2は正常な胃粘膜において重要な生理学的役割を果たしていると考えられる。
COXによるPGの生産を抑制する化合物は疼痛および炎症の制御において重要な薬剤となっている。総括してこれ等の薬剤は非ステロイド抗炎症剤(NSAID)として知られており、その主な適応症は骨関節炎および慢性関節リューマチである。しかしながら、NSAID、そして特にアスピリンの使用は心臓血管疾患の予防にまで拡張されている。過去10年間に渡り、COX−2の酵素活性の直接の阻害剤である新しい分子は、これら化合物が長期使用において胃に対して刺激がより少ないという推察により、その開発に多大な努力が差し向けられてきた。従って、標的細胞において選択的に炎症応答を抑制することが望ましい。
「抗炎症および結合組織修復製剤」と題されたKuhrtsの米国特許出願2002/0086070A1は約0.23〜約3.33の範囲のIC50−WHMA COX−2/COX−1比を有するホップ成分を記載している。出願の実施例1は42%フムロンを含む全ホップの超臨界二酸化炭素抽出を介して得られた抽出物(CO−抽出物)を含有する組成物を記載している。
「抗炎症性睡眠促進性の薬草組成物および使用方法」と題された米国特許6,391,346号は動物における炎症を低減しながら、その動物の睡眠を促進することができる経口投与組成物を記載している。組成物は睡眠を促進するために使用されているホップのヒドロアルコール抽出物およびホップの超臨界二酸化炭素抽出物を含有している。
炎症の治療のための理想的な製剤は胃粘膜細胞におけるPGEの合成を抑制することなくCOX−2の誘導および活性を抑制する。しかしながら、従来の非ステロイド抗炎症剤は胃のPGE 合成に影響することなくCOX−2を阻害する特異性を欠いており、そして長期間使用された場合胃腸系に対する損傷をもたらす危険性がある。実際、ロフェコキシブやセレコキシブのような新しく開発された抗炎症剤でさえも誘導された自発的出血および胃潰瘍治癒の遅延の形態における望ましくない胃毒性を発生させる。
従って、胃粘膜におけるPGE の合成に対して殆ど、または全く作用を有さないCOX−2によるプロスタグランジンの合成を特異的に抑制または防止する化合物の製剤を発見することが有用である。このような関節組織の健康を温存するため、関節炎または他の炎症性状態を治療するために有用である製剤はこれまで発見されていない。「特異的または選択的COX−2阻害剤」という用語はCOX−1よりも優先してCOX−2を選択的に阻害する化合物または化合物の混合物を包含するべく造語されたものである。しかしながら、このような計算された選択性がより低い胃刺激性をもたらすことを意味するものであっても、試験物質を胃細胞において評価しない限り、「選択的COX−2阻害剤」という用語はは胃腸細胞に対する安全性を確約するものではない。標的組織、炎症細胞および胃粘膜細胞における化合物の作用を試験することのみが、胃刺激に関する低い潜在性を有する薬剤を発見することになる。
COX−2選択性(即ち低い胃刺激性)を確認することに関わる主要な問題点は、試験の方法論の相違が得られる結果に重大な影響を与える場合がある点である。表1に示したものはCOX−1およびCOX−2に対抗するNSAIDおよび天然の化合物の相対的な阻害活性を試験し、比較するために開発された多くのインビトロの試験法の分類である。これ等の試験系は以下の3つのグループ、即ち(1)動物酵素、動物細胞または細胞株を使用する系、(2)ヒト細胞株またはヒト血小板および単球を使用する試験、および(3)NSAIDおよび食餌補給剤の抗炎症作用および副作用に関する標的細胞を代表するヒト細胞を用いた現在進展中のモデル、に分類される。一般的にヒト細胞株またはヒト血小板および単球を使用したモデルが現時点での標準であり、有効化された標的細胞のモデルは出現していない。胃刺激の潜在性を評価することができるヒト胃細胞株が求められている。
(表1 抗炎症化合物のCOX−2選択性を評価するインビトロ試験に関する試験系の分類)
Figure 2006508182

†Pariet,M.and Van Ryn,J.(1998)。非ステロイド抗炎症剤によるシクロオキシゲナーゼ−1およびシクロオキシゲナーゼ−2の識別的阻害を検討するために使用された実験モデル。Inflamm.Res.47,Supplement 2S93−S101より採用、本明細書において参考として援用される
使用する酵素は動物またはヒト起源のものであることができ、ネイティブまたは組み換え体であることができ、そして精製された酵素として、ミクロソーム調製物として、または全細胞試験として使用できる。他の系の変数にはアラキドン酸の原料が含まれる。PG合成は内因的に放出されたアラキドン酸または外因的に添加されたアラキドン酸から測定できる。後者の場合は、異なる実験室では異なる濃度が使用される。
第2に、組み換えCOX−1およびCOX−2酵素の遺伝子複製のためには種々の発現系がある。更にCox−1またはCox−2遺伝子でトランスフェクトした細胞は多様な起源、例えば昆虫細胞株またはCOS細胞であることができる。第3にCOX−2誘導剤の有無も変動し得る。組み換え酵素により安定にトランスフェクトされる細胞はこの酵素を構成的に発現し、誘導剤は使用されない。これはCOX−2を誘導しなければならない他の細胞とは基本的に対照的である。COX−2の誘導は一般的には細菌LPSまたは種々のサイトカイン、例えばインターロイキン−1βまたは腫瘍壊死因子を用いて行われる。更に、これ等の内毒素およびサイトカインは種々の濃度で投与される。
第4に、被験薬剤、COX−2誘導剤またはアラキドン酸と共にインキュベートする期間は種々の実験室の間で異なっている。これ等の相違は、COX−2の阻害が時間依存性であるため、試験の定量的結果に影響する場合がある。最後に、培地の蛋白濃度が変動する場合があり;これは血漿中蛋白に強固に結合できる化合物に関する問題である。
COX−2の選択性に関わる有用な試験は以下の特性を有し、即ち(1)発現に関して正常な生理学的条件下でネイティブのヒト酵素を含有する全細胞を使用しなければならない;(2)細胞はまた化合物の抗炎症作用および副作用に関して標的細胞でなければならない;(3)COX−2は構成的に発現されるよりはむしろ炎症過程を刺激するために誘導しなければならない;そして、(4)PG合成は外因的に添加されたアラキドン酸からよりはむしろ内因的な貯留物から放出されたアラキドン酸から測定しなければならない。
方法論的な相違はCOX阻害に関して得られる結果の劇的な相違を説明することができる。例えば精製された酵素に対して試験する場合は、ウルソール酸は可能な生理学的に得られる濃度をはるかに超えた130μMのIC50を示した[Ringbom,T.et al.,(1998)Ursolic acid from Plantago major,a selective inhibitor of cyclooxygenase−2 catalyzed prostaglandin biosynthesis.J Nat Prod 61,1212−1215]。RAW264.7ネズミマクロファージ系統において、Suh等は約40μMのウルソール酸に関するIC50を報告しており[Suh,N.et al.(1998)Novel triterpenoids suppress inducible nitric oxide synthase(iNOS)and inducible cyclooxygenase(COX−2)in mouse macrophages.Cancer Res 58,717−723];そして、ホルボール12−ミリステート13−アセテート刺激ヒト乳房細胞においてウルソール酸の概ねメジアンの阻害濃度は3.0μMであった[Subbaramaiah,K.et al.(2000)Ursolic acid inhibits cyclooxygenase−2 transcription in human mammary epithelial cells.Cancer Res 60,2399−2404]。
COX−2の選択性に関する理想的な試験を開発した実験室はまだない。RxおよびOTC産物のために最も一般的に使用されている全細胞系はWillam Harvey Instituteにより開発されたヒト全血試験である[Warner,T.D.et al.,(1999)Nonsteroid drug selectivities for cyclo−oxygenase−1 rather than cyclo−oxygenase−2 are associated with human gastrointestinal toxicity: a full in vitro analysis.Proc Natl Acad Sci USA96,7563−7568]。今日まで、この試験フォーマットは他の何れのものよりも多くのデータにより裏付けられた臨床的妥当性をもたらしている。しかしながら、正常胃粘膜におけるCOX−2の構成的発現の役割における新しい研究はCOX−2の非存在下においてCOX−1阻害をモデル化するために血小板を使用することの妥当性を再検討する必要性をもたらした。血小板試験に基づく胃毒性の推定はもはや調和の取れた分子的根拠ではない。シクロオキシゲナーゼ阻害剤の潜在的標的組織毒性を明らかにするためのヒト胃粘膜細胞株の有効化は安全で効果的な抗炎症剤の開発のための重要な要件となっている。
NF−κB、即ち蛋白p50およびRelAのヘテロ二量体は広範に発現され哺乳類細胞における炎症および免疫応答のような複数の生物学的応答を調節する際に重要な役割を果たしている誘導性の真核細胞DNA結合蛋白複合体である。NF−κBはサイトカイン、ケモカイン、接着分子および抗微生物ペプチドをコードする遺伝子の発現を調節する。NF−κBの標的にはIL−2、IL−2受容体および肝の急性期の蛋白が包含される。免疫応答におけるその役割のほかに、NF−κBの活性化はTNFおよびFasへのアポトーシス応答を圧倒することにより、代わりに増殖を可能とする。
図9に示すとおり、NF−κBは不活性である場合には原形質性であり、そこでIκBにより維持されている。種々の刺激がIKK(IκBキナーゼ)の活性化をもたらし、これがIκBをホスホリル化し、ユビキチン化および分解のためにこれをマーキングする。IκBが分解すると、NF−κBは自由に転写を開始できる。遺伝子の転写活性化の後、NF−κBもまた急速に分解する。
従って、炎症応答を低減するために炎症の発症時にNF−κBの発現または活性をモジュレートする組成物を発見することは有用である。更に、NF−κBのモジュレートとして作用する組成物は哺乳類身体における広範な種類の障害に影響することができる。COX−2の転写因子であるNFκBの抑制の結果としてCOX−2の発現はダウンレギュレートされる。
炎症の治療のための理想的な製剤は胃粘膜細胞におけるPGEの合成を抑制することなくCOX−2の誘導および活性を抑制する。しかしながら、従来の非ステロイド抗炎症剤は胃のPGE2合成に影響することなくCOX−2を阻害する特異性を欠いており、そして長期間使用された場合胃腸系に対する損傷をもたらす危険性がある。実際、ロフェコキシブ(Vioxx(登録商標)、Merck&CO.,Inc.)やセレコキシブ(Celebrex(登録商標)、Pfizer,Inc)のような新しく開発された抗炎症剤でさえも誘導された自発的出血および胃潰瘍治癒の遅延の形態における望ましくない胃毒性を発生させる。
従って、胃粘膜におけるPGE2の合成に対して殆ど、または全く作用を有さないCOX−2によるプロスタグランジンの合成を特異的に抑制または防止する化合物の天然の製剤を発見することが有用である。このような関節組織の健康を温存するため、関節炎または他の炎症性状態を治療するために有用である製剤はこれまで発見されていない。「特異的または選択的COX−2阻害剤」という用語はCOX−1よりも優先してCOX−2を選択的に阻害する化合物または化合物の混合物を包含するべく造語されたものである。しかしながら、このような計算された選択性がより低い胃刺激性をもたらすことを意味するものであっても、試験物質を胃細胞において評価しない限り、「選択的COX−2阻害剤」という用語は胃腸細胞に対する安全性を確約するものではない。標的組織、炎症細胞および胃粘膜細胞における化合物の作用を試験することのみが、胃刺激に関する低い潜在性を有する薬剤を発見することになる。
グルコサミンは一般的に骨関節炎の治療のために有効であり安全であるものとして許容されているが、変形性関節疾患の治療への医療介入は一般的にはその急性の症状の緩解に限定されている。医師等は一般的には変形性関節症の治療のためには非ステロイドおよびステロイド性の抗炎症剤を使用する。しかしながら、これ等の薬剤はそれらが軟骨を保護する能力を欠いており、そしてそれらが実際に軟骨の変性またはその合成の低減をもたらす場合があるため、長期間の治療には適していない。更にまた、大部分の非ステロイド抗炎症剤は長期間使用した場合には胃腸系を損傷させる。即ち、軟骨再建剤に抗炎症剤を組み合わせた関節炎および骨関節炎の新しい治療が緊急に望まれている。
グルコサミンは以下の2つの欠点、即ち(1)グルコサミン治療への応答速度は抗炎症剤の治療の場合よりも遅延していること、および、(2)変性の軽減の期待を満足することができないことを除き、その関節保護作用のために魅力的な骨関節炎の治療薬である。グルコサミンと非ステロイド抗炎症剤を比較する試験において、例えば一日当たり1500mgグルコサミンスルフェートと1200mgイブプロフェンを比較する二重盲検試験はグルコサミン投与患者の場合よりもイブプロフェン患者において最初の2週間により早く疼痛スコアが低下したことを示していた。しかしながら疼痛スコアの低下はグルコサミンを投与されている患者では試験期間中を通して持続し、2群間の差は8週目までにグルコサミンに有意に有利なものに変化した。Lopes Vaz,A.,Double−blind clinical evaluation of the relative efficacy of ibuprofen and glucosamine sulfate in the management of osteoarthritis of the knee in outpatients,8 Curr.Med Res Opin.145−149(1982)。即ち、グルコサミンは関節炎の疼痛と炎症を緩解し得るが、使用可能な抗炎症剤よりもより緩徐な速度である。
軟骨の代謝の正常化または骨関節炎の治療のための理想的な製剤は強力な抗炎症活性と共に十分な軟骨保護作用を与えるものである。骨関節炎のための旨適食餌栄養補給剤はグルコサミンにより与えられる一般的な軟骨再建特性を増強し、如何なる有害な副作用も誘導することなく炎症応答を減衰させなければならない。安価に製造でき全ての政府規制に準拠しなければならない。
しかしながら、現在使用可能なグルコサミン製剤は骨関節炎および慢性関節リューマチの伏在する原因に対し旨適攻撃を行って軽減するためには製剤されていない。更に、多くの市販の薬草および食餌栄養補給剤の場合と同様、使用可能な製剤は使用の歴史を有さず、また、安全性と有効性を確認するコントロールされた臨床試験にも付されていない。
従って、炎症細胞におけるCOX−2酵素活性の発現を特異的に抑制または防止し、その一方で胃粘膜におけるPGE合成には殆どまたは全く影響しないため胃腸の不快感を伴うことなく製剤を使用できるような組成物を発見することは有用である。更にまた、このような製剤は胃における既存の潰瘍性状態の治癒も可能とする。
従って、炎症応答をモジュレートする化合物の製剤を発見することは有用である。更にNFκBをモジュレートする化合物の製剤を発見することも有用である。このような製剤は広範な用途を有する。
更に、COX−2の発現を抑制し、標的細胞において選択的にプロスタグランジンの合成を抑制し、または、標的細胞において選択的に炎症応答を抑制する化合物の製剤を発見することは有用である。例えば、胃粘膜細胞におけるPGEの合成に対して殆どまたは全く影響することなく炎症細胞におけるCOX−2によるプロスタグランジンの合成を特異的に抑制または防止する化合物の製剤を発見することは有用である。このような、関節組織の健康を温存するため、関節炎または他の炎症性状態を治療するために有用である製剤は、これまで発見されていない。好ましくは、製剤は胃細胞におけるPGEの合成の抑制のためのメジアン有効濃度よりも最低10倍は高値である炎症細胞におけるCOX−2阻害のためのメジアン有効濃度を有する。例えば、被験処方のCOX−2に関するメジアン阻害濃度がネズミマクロファージRAW264.7において0.2μg/mlである場合、胃細胞におけるPGEの合成に関するメジアン阻害濃度が2μg/ml以上でない限り、製剤は潜在的に低い胃刺激性を有していると考えられる。
好ましい実施形態はホップ(Humulus lupulus)から単離または誘導された画分少なくとも1つを含有する組成物を含む。ホップから単離または誘導された画分の例はアルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップである。ホップから単離または誘導された画分の好ましい化合物は、例えば、フムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンを含むが、これらに限定されない。好ましい化合物はまた、ハロゲン、エーテルおよびエステルのような置換基を担持することができる。
別の実施形態は成分の組み合わせに関する。1つの実施形態は、第1の成分としてホップの抽出物から単離または誘導された活性成分、および、第2の成分としてローズマリー(Rosmarinus officinalis L.)、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物、トリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、ジテルペンラクトン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、および、トリプトアンスリンまたはそのコンジュゲートよりなる群から選択されるメンバーの少なくとも1つを含む組成物に関する。別の実施形態は第1の成分としてトリプトアンスリンまたはそのコンジュゲート、および、第2の成分としてホップの抽出物から単離または誘導された活性成分、ローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物、トリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、および、ジテルペンラクトン物質種またはその誘導体またはコンジュゲートよりなる群から選択されるメンバーの少なくとも1つを含む組成物に関する。本明細書においては、抽出物とはある活性、例えば炎症の抑制、COX−2の誘導性または活性の抑制、プロスタグランジン合成の抑制、NFκBのモジュレート等を起こす活性成分を含有する抽出物を指すものとする。
好ましい組成物はCOX−2の誘導性または活性を抑制することができる。本発明の組成物はまたNFκBをモジュレートする機能も有し得る。好ましい組成物はまた標的細胞において選択的にプロスタグランジンの合成を抑制できる。好ましい組成物はまた標的細胞において選択的に炎症応答を抑制できる。本明細書においては、抽出物とは、ある活性、例えば炎症の抑制、COX−2の誘導性または活性の抑制、プロスタグランジン合成の抑制、NFκBのモジュレート等を起こす活性成分を含有する抽出物を指すものとする。
組成物は広範な用途を有する。好ましい組成物は癌、自己免疫疾患、炎症性疾患または神経学的疾患および肥満のような状態の治療のために有用であり得る。好ましい組成物はまたHIV−1感染、ライノウィルス感染および心臓血管疾患のような状態の治療にも有用であると考えられる。
好ましい組成物は例えば、疼痛および頭痛の治療における鎮痛剤または発熱の治療のための解熱剤のように、対象における炎症の治療のため、および他の炎症関連障害の治療のために(ただし、これに限定されない)有用である。好ましい組成物は関節炎例えば慢性関節リューマチ、脊椎症、痛風関節炎、骨関節炎、全身性エリテマトーデス、および若年性の関節炎が挙げられるが、これらに限定されない)の治療に有用である。
好ましい組成物は、喘息、気管支炎、生理痛、腱炎、滑液包炎、皮膚関連状態、例えば乾癬、湿疹、熱傷および皮膚炎の治療において有用である。好ましい組成物はまた、胃腸状態、例えば炎症性腸疾患、クローン病、胃炎、刺激性腸症候群および潰瘍性結腸炎の治療、および、結腸直腸癌のような癌の予防または治療のために有用である。
更にまた、好ましい組成物は血管疾患、偏頭痛、結節性動脈周囲炎、甲状腺炎、再生不良性貧血、ホジキン病、硬皮症、リューマチ熱、I型糖尿病、重症筋無力症、多発性硬化症、サルコイドーシス、ネフローゼ症候群、ベーチェット症候群、多発性筋炎、歯肉炎、過敏症、傷害後の浮腫、心筋虚血、歯周病、腺維筋肉痛、アトピー性皮膚炎、インスリン炎等のような疾患における炎症の治療において有用である。
更に、好ましい組成物は網膜症、結膜炎、ブドウ膜炎、眼性光恐怖症、および眼組織の急性の傷害のような眼科疾患の治療においても有用である。好ましい実施形態はまたウィルス感染および嚢胞性線維症に関わるもののような肺炎症の治療において有用である。
好ましい組成物はまた、アルツハイマー病を含む皮質痴呆症のような特定の神経系の障害の治療のためにも有用である。炎症細胞におけるPGEのCOX−2媒介生合成の阻害剤として、これ等の組成物はまた、アレルギー性鼻炎、呼吸窮迫症候群、内毒素ショック症候群、アテローム性動脈硬化症および卒中、虚血および外傷に起因する中枢神経損傷の治療においても有用である。
好ましい実施形態は更に、グルコサミンまたはコンドロイチンスルフェートが関節の運動を正常化するか、または、骨関節炎の症状を低減する機能を発揮する速度を大きくする組成物を提供する。
好ましい実施形態はまた胃粘膜細胞におけるPGEの合成に対して殆ど、または全く作用を有さない炎症細胞におけるCOX−2によるプロスタグランジンの合成を特異的に抑制または防止する組成物を発見する方法を提供する。
更に、本発明の組成物は高血糖症、高インスリン血症を逆行させることによる肥満およびX症候群などの治療、IkkBキナーゼβの活性化の正常化およびこれによるNFκB−活性化遺伝子の転写に対するその作用を適切にモジュレートし、これ等の状態および疾患につながるサイトカイン(例えば腫瘍壊死因子α(TNFα))フィードバックループを効果的に遮断することによる血中脂質不全の治療のために有用である。
(発明の詳細な説明)
本発明はホップから単離または誘導された成分の超属物質および他の成分がCOX−2発現の組織特異的または細胞特異的な抑制をもたらすという発見に関する。重要な点は、これ等の化合物がプロスタグランジン合成経路内でCOX−2または他の酵素を直接阻害しないと考えられる点である。好ましい実施形態はCOX−2発現の抑制、標的組織または細胞における選択的なプロスタグランジン合成の抑制、または、標的組織または細胞における選択的な炎症応答の抑制のための組成物および方法を提供する。本発明の組成物および方法はNFκBをモジュレートすることもできる。
好ましい実施形態はホップから単離または誘導された画分または化合物を含有する組成物を含む。ホップから単離または誘導された画分の例は、アルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップである。ホップから単離または誘導された画分の好ましい化合物は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]の超属により示すことができる。
ホップから単離または誘導された画分の他の好ましい化合物は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]の属により示すことができる。
ホップから単離または誘導された画分の他の好ましい化合物は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]の属により示すことができる。
ホップから単離または誘導された成分の好ましい化合物の例は、フムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンを含むが、これらに限定されない。好ましい化合物は上記式に示すように置換基を担持していることができる。
別の実施形態はトリプトアンスリンおよびそのコンジュゲートを含有する組成物を含む。
他の実施形態は成分の組み合わせに関する。特定の実施形態において、本発明の組成物はCOX−2発現を特異的に抑制し、NFκBをモジュレートし、標的細胞において選択的にプロスタグランジン合成を抑制し、または、標的細胞において選択的に炎症応答を抑制する機能を有し得る。組成物は相乗作用的活性を示す場合がある。
1つの実施形態は、第1の成分としてホップの抽出物から単離または誘導された活性成分、および、第2の成分としてローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物、トリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、ジテルペンラクトン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、および、トリプトアンスリンまたはそのコンジュゲートよりなる群から選択されるメンバーの少なくとも1つを含む組成物に関する。別の実施形態は第1の成分としてトリプトアンスリンまたはそのコンジュゲート、および、第2の成分としてホップの抽出物から単離または誘導された活性成分、ローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物、トリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、および、ジテルペンラクトン物質種またはその誘導体またはコンジュゲートよりなる群から選択されるメンバーの少なくとも1つを含む組成物に関する。
本明細書において「食餌栄養補給物」という用語は生理学において構造的または機能的な変化に影響するために消費される組成物を指す。「治療用組成物」という用語は疾患の治療または予防のために投与される何れかの化合物を指す。
本明細書においては「有効量」という用語は選択された結果を達成するために必要な量を意味する。このような量は当業者により特段の実験を行うことなく容易に決定される。
本明細書においては「実質的」という用語は特定されるものの大半ではあるが全てではないことを意味する。
本明細書においては「COX阻害剤」という用語はCOX−2酵素の活性または発現を抑制することができるか、または、重症の炎症応答の疼痛および浮腫を含む重症性を抑制または低減することができる化合物の組成物を指す。
本明細書においては「誘導体」という用語または「誘導される」という表現は別の物質に構造的に関連するかこれより理論的に得ることができる化学物質、即ち別の物質から製造することができる物質を指す。誘導体は化学反応を介して得られる化合物を包含し得る。
本明細書においては「炎症細胞」という用語はインターロイキン、腫瘍壊死因子、ブラジキニン、ヒスタミンまたは細菌誘導成分のような炎症シグナルに応答したプロスタグランジンの合成に関与する免疫系の細胞メンバー、例えばBおよびTリンパ球、好中球またはマクロファージを指す。
本明細書においては「標的細胞」という用語はPGEまたは他のプロスタグランジンの合成の抑制が望まれる細胞集団、例えば炎症細胞、腫瘍細胞または肺細胞を指す。あるいは、「非標的細胞」という用語はPGEまたは他のプロスタグランジンの合成の抑制が望まれない細胞集団、例えば胃粘膜、神経または腎の細胞を意味する。
本明細書においては「ホップ抽出物」という用語は(1)ホップ植物産品を溶媒に曝露すること、(2)ホップ植物産品から溶媒を分離すること、および(3)溶媒を除去することにより得られる固体物質を指す。
本明細書においては「溶媒」という用語はホップ植物産品から固体物質を抽出するために必要な特性を有する水性または有機性の液体を指す。溶媒の例は、水、水蒸気、超加熱水、メタノール、エタノール、ヘキサン、クロロホルム、液体CO、液体N、またはこれ等の物質の何れかの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない
本明細書においては「CO抽出物」という用語は液体または超臨界CO調製物にホップ植物産品を曝露し、その後COを除去することにより得られる固体物質を指す。
本明細書においては「使用済みホップ」という用語はホップの抽出による固体および親水性の残渣を指す。
本明細書においては「アルファ酸」という用語はフムロン類と総称され、そしてホップ植物産品から単離できる化合物、例えば特に、フムロン、コフムロン、アドフムロン、フルポンおよびイソプレフムロンを指す。
本明細書においては「イソアルファ酸」という用語はホップ植物産品から単離され、その後異性化された化合物を指す。アルファ酸の異性化は、煮沸によるなど、熱的に行うことができる。イソアルファ酸の例はイソフムロン、イソコフムロンおよびイソアドフムロンが挙げられるが、これらに限定されない
本明細書においては「還元イソアルファ酸」という用語はホップ植物産品から単離され、その後異性化され、そして還元された、シスおよびトランス型を含むアルファ酸を指す。還元イソアルファ酸(RIAA)の例はジヒドロ−イソフムロン、ジヒドロ−イソコフムロンおよびジヒドロ−アドフムロンが挙げられるが、これらに限定されない
本明細書においては「テトラ−ヒドロイソアルファ酸」という用語は還元イソアルファ酸の特定のクラスを指す。テトラ−ヒドロイソアルファ酸(THIAA)の例はテトラ−ヒドロ−イソフムロン、テトラ−ヒドロ−イソコフムロンおよびテトラ−ヒドロアドフムロンが挙げられるが、これらに限定されない
本明細書においては「ヘキサ−ヒドロイソアルファ酸」という用語は還元イソアルファ酸の特定のクラスを指す。ヘキサ−ヒドロイソアルファ酸(HHIAA)の例はヘキサ−ヒドロ−イソフムロン、ヘキサ−ヒドロ−イソコフムロンおよびヘキサ−ヒドロアドフムロンが挙げられるが、これらに限定されない
本明細書においては「ベータ酸画分」という用語はルプロン類と総称される化合物を指し、そして特にルプロン、コルプロン、アドルプロン、テトラヒドロイソフムロンおよびヘキサヒドロコルプロンを包含する。
本明細書においては「精油画分」という用語は、成分の複合混合物を指し、例えば特に、ミルセン、フムレン、ベータ−カリオフィリーン、ウンデカン−2−オンおよび2−メチル−ブタ−3−エン−オールを包含する。
本明細書においては化合物の「コンジュゲート」とは単糖類または2糖類、アミノ酸、スルフェート、スクシネート、アセテートおよびグルタチオンよりなる群から選択されるメンバーに共有結合またはコンジュゲートした化合物を意味する。好ましくは単糖類または2糖類はグルコース、マンノース、リボース、ガラクトース、ラムノース、アラビノース、マルトースおよびフラクトースよりなる群から選択されるメンバーである。
本明細書において「脂肪」という用語は脂肪酸のトリアシルグリセロールエステルを指す。
本明細書においては「ワックス」という用語は極めて長鎖(>25炭素原子)の脂肪アルコールまたは脂肪酸のトリアシルグリセロールエーテルまたはエステルを指す。
ホップ
何れかの形態のホップ抽出は150年以上もさかのぼって19世紀初頭に起こり、水およびエタノール中への抽出がまず試みられた。今日においても、エタノール抽出は欧州で行われているが、はるかに優勢な抽出物は有機溶媒抽出物(ヘキサン)およびCO抽出物(超臨界および液体)である。CO(典型的には圧力60bar、50〜10℃)は液体状態にあり、比較的穏やかな非極性の溶媒であり、ホップの軟質の樹脂および油状物に対して高度に特異的である。典型的には300bar圧および60℃である臨界点を超えると、COは気体および液体の両方の性質を有するようになり、そしてはるかに強力な溶媒となる。種々の抽出物の組成物を表2において比較する。
(表2 ホップ抽出物(重量%))
Figure 2006508182

最も単純には、ホップの抽出には、ホップをミリング、ペレッティング、および再ミリングしてルプリンを展開すること、充填カラムに溶媒を通して樹脂成分を採取すること、および、最後に溶媒を除去して全体または「純粋な」樹脂の抽出物を得ることが含まれる。
主な有機抽出媒体は強力な溶媒であり、本質的に全てのルプリン成分に加えて植物色素、クチクラワックス、水および水溶性物質も抽出する。
超臨界COは有機溶媒よりも選択的であり少量のタンニンおよびワックスおよび少量の水、従って水溶性物質を抽出する。クロロフィルのような植物色素も一部抽出するが有機溶媒の場合よりも少量である。液体COはホップで商業的に使用されている最も選択的な溶媒であり、従って、最も純粋な全樹脂および油性抽出物をもたらす。硬質樹脂やタンニンは殆ど抽出せず、植物ワックスははるかに低値であり、植物色素は含まれず、水分および水溶性物質の量も少ない。
この選択性およびより穏やかな溶媒特性の結果、液体COの絶対収率、即ちホップの単位重量あたりの抽出物は他の上記した溶媒を使用した場合よりも少ない。更に、液体COを使用した場合のアルファ酸の収率(89〜93%)は超臨界CO(91〜94%)または有機溶媒(93〜96%)を使用した場合よりも低値である。抽出の後、溶媒を除去する工程があり、これは、有機溶媒の場合は加熱して蒸発させるものである。これにもかかわらず、痕跡量の溶媒が抽出物中に残存する。しかしながらCOの除去は単に圧力の開放によりCOを揮発させることである。
図2に示すとおり、ホップのCO抽出物はホップオイル、ベータ酸およびアルファ酸を含む成分に分画できる。ホップオイルには例えばフムレン、ベータ−カリオフィレン、ミルセン、ファルネセン、ガンマ−カジネン、アルファ−セリネンおよびアルファ−カジネンが包含されるが、これらに限定されない。ベータ酸には例えばルプロン、コルプロン、アドルプロン、テトラヒドロイソフムロンおよびヘキサヒドロコルプロンが包含されるがこれらに限定されず、これ等は総称してルプロン類と称される。ベータ酸は異性化して還元することができる。ベータ酸は還元されるとテトラ−ベータ酸となる。アルファ酸には例えばフムロン、コフムロン、アドフムロン、フルポンおよびイソプレフムロンが包含されるが、これらに限定されない。アルファ酸を異性化するとイソアルファ酸を生じ得る。イソアルファ酸を還元すると還元イソアルファ酸、テトラ−ヒドロイソアルファ酸およびヘキサ−ヒドロイソアルファ酸を生じ得る
好ましい実施形態はホップから単離または誘導された画分または化合物を含有する組成物を含む。ホップから単離または誘導された画分の例は、アルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップである。ホップから単離または誘導された画分の好ましい化合物は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]の超属により示すことができる。
ホップから単離または誘導された画分の他の好ましい化合物は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]の属により示すことができる。
ホップから単離または誘導された画分の他の好ましい化合物は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]の属により示すことができる。
図3に示すとおり、ホップから単離または誘導された成分の好ましい化合物の例は、フムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい化合物は上記式に示すように置換基を担持していることができる。
骨再吸収の抑制剤としてのホップ抽出物からのフムロンの発見はTobe,H.等、1999(Bone resorption Inhibitors from hop extract.Biosci.Biotech.Biochem61(1)158−159)が報告している。Tobe等は単に骨粗鬆症の治療のためのフムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロンおよびイソアドフムロンの使用を開示しているのみである。同グループによるその後の試験により、MC3T3、EL細胞のTNFアルファ刺激の後のCOX−2遺伝子転写の抑制としてフムロンの作用機序が特性化されている[Yamamoto,K.2000.Suppression of cyclooxygenase−2 gene transcription by humulo of beer hop extract studied with reference to the glucocorticoid receptor.FEBS Letters 465:103−106]。著者等はフムロンの作用はグルココルチコイドと同様であるが、フムロンはグルココルチコイド受容体を介して機能しないと結論している。これ等の結果はフムロンが遺伝子レベルにおいてMC3T3細部(骨芽細胞)におけるPEG合成を抑制することを明らかにしているものの、当業者はこれ等の結果が免疫炎症細胞または他の細胞株において必ずしも起こるとは推定できない。本明細書に記載した実施例5はホップ化合物および誘導体の高い水準の組織選択性を明らかにしている。
好ましい実施形態はCOX−2の発現を抑制し、組織特異的または細胞特異的にNFκBをモジュレートし、標的細胞において選択的にプロスタグランジンの合成を抑制し、そして、標的細胞において選択的に炎症応答を抑制するための組成物および方法を提供する。好ましい方法は好ましい実施形態の組成物を哺乳類に投与することを含む。好ましい実施形態はホップから単離または誘導された画分を含む。特定の組成物はホップ抽出物またはその誘導体から得られたアルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップを含む。ホップから単離または誘導された画分の好ましい化合物は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]の超属により示すことができる。ホップから単離または誘導された画分の他の好ましい化合物は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]の属により示すことができる。ホップから単離または誘導された画分の他の好ましい化合物は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]の属により示すことができる。好ましい実施形態はベータ酸または異性化または還元されたベータ酸を含む組成物を意図する。より好ましくは、好ましい実施形態のアルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップはホップの抽出物から作成される。より好ましくは、好ましい実施形態のアルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップはホップのCO 抽出物から作成される。
トリプトアンスリン
好ましい実施形態はCOX−2の発現を抑制し、組織特異的そして細胞特異的にNFκBをモジュレートし、標的細胞において選択的にプロスタグランジンの合成を抑制し、そして、標的細胞において選択的に炎症応答を抑制するための組成物および方法を提供し得る。好ましい方法は好ましい実施形態の組成物を哺乳類に投与することを含む。特定の組成物はトリプトアンスリンおよびそのコンジュゲートを含む。
図4に示すとおり、トリプトアンスリンはPolygonum tinctoriumおよびIsatis tinctoriaのような特定の薬草中に存在する天然の化合物である。漢方薬のほかに、この薬草はDa Qing Ye またはQing Daiとして知られている。薬草は抗細菌および抗ウィルス活性を有することが明らかにされている。解熱、抗炎症および胆汁分泌促進特性を有する。白血球の増大した食細胞活性および腸平滑筋の弛緩はQing Daiの別の特性である。
ローズマリー
好ましい実施形態の特定のものはまた、ホップから単離または誘導された画分またはトリプトアンスリンと共にローズマリー、ローズマリー抽出物またはローズマリーから誘導された化合物の有効量をデリバリーすることを包含する。好ましい添加物は例えばローズマリー、ローズマリー抽出物またはローズマリーまたはローズマリー抽出物中に存在することがわかっている化合物が挙げられるが、これらに限定されない。これ等には、1,8−シネオール、19−アルファ−ヒドロキシウルソール酸、2−ベータ−ヒドロキシオレアノール酸、3−O−アセチルオレアノール酸、3−O−アセチルウルソール酸、6−メトキシ−ルテオリン−7−グルコシド、6−メトキシルテノリン、6−メトキシルテノリン−7−グルコシド、メトキシルテノリン−7−メチルエーテル、7−エトキシ−ロスマノール、7−メトキシ−ロスマノール、アルファ−アミリン、アルファ−フムレン、アルファ−ヒドロキシヒドロカフェイン酸、アルファ−ピネン、アルファ−テルピネン、アルファ−テルピネニルアセテート、アルファ−テルピネオール、アルファ−スジョン、アピゲニン、アピゲニン−7−グルコシド、クルクメン、ベンジルアルコール、β−アミレノン、β−アミリン、β−エレメン、β−ピネン、ベツリン**、ベツリン酸**、ボルネオール、ボルニル−アセテート、カフェイン酸、カンフェン、カンファー、カルノシン酸**、カルノゾール**、カルバクロール**、カルボン、カリオフィレン、カリオフィレン−オキシド、クロロゲン酸**、ジオスメチン**、ガンマ−テルピネン、ヘスペリジン、イソボルネオール、リモネン、ルテオリン、ルテオリン−3’−O−(3’’−O−アセチル)−β−D−グルクロニド、ルテオリン−3’−O−(4’’−O−アセチル)−β−D−グルクロニド、ルテオリン−3’−O−β−D−グルクロニド、ルテオニン−7−グルコシド、メチル−オイゲノール、ミルセン、ネオクロロゲン酸、ネプチン、オクタン酸、オレアノール酸、p−シメン、ピペリテノン、ロスマノール、ロスマリン酸、ロスマリシン、ロスマリジフェノール、ロセマリン酸、ロスマリノール、ロスマリキノン、サビネン、サビニルアセテート、サリシレート、サリチル酸−2−β−D−グルコシド、スクワレン、テルピネン−4−オール、テルピノレン、チモール、トランスアネトール、トランスカルベオール、ウルソール酸、ベルベノンおよびジンギベレンが包含される。列挙した物質種の内、少なくとも1つのアスタリスクを含むもの()が好ましく2つのアスタリスクを含むもの(**)が特に好ましい。
トリテルペンおよびジテルペンラクトン
好ましい実施形態の特定のものはまた、ホップから単離または誘導された画分またはトリプトアンスリンと共にトリテルペン分子種またはジテルペンラクトン分子種の有効量をデリバリーすることを包含する。好ましいトリテルペンはオレアノール酸およびウルソール酸を包含する。ウルソール酸およびオレアノール酸は共に広範な種類の植物中に存在する。アンドログラホリドのようなジテルペンラクトンはAndrographis paniculateから得ることができる。
アンドログラホリドのようなジテルペンラクトンおよびウルソール酸およびオレアノール酸のようなトリテルペンは植物中に一般的に存在し、その抗炎症作用のために使用されている。これらの化合物の抗炎症作用は1960年から文献に記載されている。それらの作用機序は(i)肥満細胞からのヒスタミンの放出の抑制、または(ii)リポキシゲナーゼおよびシクロオキシゲナーゼの活性の抑制によるアラキドン酸カスケードの間に生産される炎症因子の合成の低減に起因すると考えられている。アンドログラホリドおよびオレアノール酸は胃潰瘍の治癒を促進することがわかっているため、阻害されるシクロオキシゲナーゼ活性がCOX−1であるとは考えにくい。更にまた、アンドログラホリドおよびオレアノール酸は強力な抗酸化剤であり、反応性酸素中間体の発生を抑制し、そしてストレス後の組織のグルタチオン濃度を回復させることができる。
例えば、ウルソール酸の植物原料はAdina piluifera(アディナ・ピルイフェラ)、Agrimonia eupatoria(セイヨウキンミズヒキ)、Arbutus undeo(イチゴノキ)、Arctostaphylos uva−ursi(クマコケモモ(ウバウルシ))、Atrocarpus heterophyllus、Catalpa bignoniodes(アメリカキササゲ)、Catharanthus roseus(ニチニチソウ)、Chimaphila umbellata(オオウメガサソウ)、Cornus florida(アメリカヤマボウシ)、Cornus officinalis(サンシュユ)、Crataegus cuneata(サンザシ)、Crataegus laevigata(セイヨウサンザシ)、Crataegus pinnatifida(ミサンザシ)、Cryptostegia grandifolia(オオバナアサガオ)、Elaeagnus pungens(ナワシログミ)、Eriobotrya japonica(ビワ)、Eucalyptus citriodora(ユウカリノキ)、Forsythia suspensa(シナレンギョウ)、Gaultheria fragrantissima(ウインターグリーン)、Glechoma hederacea(カキドオシ)、Hedyotis diffusa(フタバムグラ)、Helichrysum angustifolium(ムギワラギク)、Humulus lupulus(ホップ)、Hyssopus officinalis(ヒソップ)、Ilex paraguariensis(マテ)、Lavandula angustifolia(真正ラベンダー)、Lavandula latifolia(スパイクラベンダー)、Leonurus cardiaca(メハジキ)、Ligustrum japonicum(ネズミモチ)、Limonia acidissima(リモニア・アシディシマ)、Lycopus europeus(リコパス・ユーロペウス)、Malus domestica(セイヨウリンゴ)、Marubium vulgare(マルビウム・ブルガレ)、Melaleuca leucadendra(カユブテ)、Melissa officinalis(セイヨウヤマハッカ)、Mentha spicata(オランダハッカ)、Mentha x rotundifolia(シロハッカ)、Monarda didyma(タイマツバナ)、Nerium oleander(キョウチクトウ)、Ocimum basilicum(メボウキ)、Ocimum canum(ヒメボウキ)、Origanum majorana(マヨナラ)、Origanum vulgare(ハナハッカ)、Plantago asiatica(オオバコ)、Plantago major(セイヨウオオバコ)、Plectranthus amboinicus(アンボイニクス)、Prunella vulgaris(プルネラ・ブルガリス)、Prunella vulgaris(セイヨウウツボグサ)、Prunus cerasus(オウトウ)、Prunus laurocerasus(セイヨウバクチノキ)、Prunus persica(モモ)、Prunus serotina spp serotina(ワイルドチェリー)、Psidium guajava(グワバ)、Punica granatum(ザクロ)、Pyrus communis(セイヨウナシ)、Rhododendron dauricum(エゾムラサキツツジ)、Rhododendron ferrugineum(ロードデンドロン・フェルギネウム)、Rhododendron ponticum(ロードデンドロン・ポンティカム)、Rosmarinus officinalis(マンネンロウ)、Rubus fruticosus(セイヨウヤブイチゴ)、Salvia officinalis(ヤクヨウサルビア)、Salvia sclarea(オニサルビア)、Salvia triloba(サルビア・トリロバ)、Sambucus nigra(セイヨウニワトコ)、Sanguisorba officinalis(ワレモコウ)、Satureja hortensis(ヤマキダチハッカ)、Satureja montana(キダチハッカ)、Sorbus aucubaria(ソルブス・オークバリア)、Syringa vulgaris(ムラサキハシドイ)、Teucrium chamaedrys(ウォール・ジャーマンダー)、Teucrium polium(ニガグサ)、Teucrium spp(ジャーマンダー種)、Thevetia peruviana(キョウチクトウ)、Thymus serpyllum(イブキジャコウソウ)、Thymus vulgaris(タチジャコウソウ)、Uncaria tomentosa(キャッツクロー)、Vaccinium corymobosum(ワクシニウム・コリモノサム)、Vaccinium myrtillus(ビルベリー)、Vaccinium vitis idaea(コケモモ)、Verbena officinalis(クマツヅラ)、Viburnum opulus var.opulus(カンボク)、Viburnum prunifolium(サクラバカンボク)、Vinca minor(ヒメツルニチニチソウ)およびZizyphus jujuba(ナツメ)よりなる群から選択することができる。
同様に、オレアノール酸は、Achyranthes aspera(イノコズチ)、Achyranthes bidentiata(アキランテス・ビデンチアタ)、Adina piluifera(アディナ・ピルイフェエラ)、Ajpocynum Cannabinum(アポンキナム・カンナビナム),Akebia quinata(アケビ),Allium cepa(タマネギ)、Allium sativum(ニンニク)、Arctostaphylos uva−ursi(クマコケモモ(ウバウルシ))、Calendula officinalis(キンセンカ)、Catharanthus roseus(ニチニチソウ)、Centaurium erythraea(ベニハナセンブリ)、Chenopodium album(シロザ)、Citrullus colocynthis(コロシントウリ)、Cnicus benedictus(クニクスベンジクトス)、Cornus officinalis(サンシュユ)、Crataegus pinnatifida(ミサンザシ)、Cyperus rotundus(ハスマゲ)、Daemonorops draco(デモノロプス・ドラコ)、Diospyros kaki(カキ)、Elaeagnus pungens(ナワシログミ)、Eleutherococcus senticosus(エゾウコギ)、Eriobotrya japonica(ビワ)、Eugenia caryophyllata(チョウジ)、Forsythia suspensa(レンギョウ)、Glechoma hederacea(カキドオシ)、Harpagophtum procumbens(ハルパゴフタム・プロクンベンス))、Hedera helix(セイヨウキズタ)、Hedyotis diffusa(フタバムグラ)、Helianthus annuus(ヒマワリ)、Hemsleys amabilis(ヘムスリー・アマビリス)、Humulus lupulus(ホップ)、Hyssopus officinalis(ヒソップ)、Ilex rotunda(クロガネモチ)、Lavandula latifolia(スパイクラベンダー)、Leonurus cardiaca(メハジキ)、Ligustrum japonicum(ネズミモチ)、Ligustrum lucidum(トウネズミモチ)、Liquidambar orientalis(スズカケノキ)、Liquidambar styraciflua(アメリカフウ)、Loranthus parasiticus(ヤドリギ)、Luffa aegyptiaca(ヘチマ)、Melaleuca leucadendra(カユブテ)、Melissa officinalis(セイヨウヤマハッカ)、Mentha spicata(オランダハッカ)、Mentha x rotundifolia(シロハッカ)、Momordica cochinchinensis(ナンバンキカラスウリ)、Myristica fragrans(ニクズク)、Myroxylon balsamum(トゥルーバルサム)、Nerium oleander(キョウチクトウ)、Ocimum suave(オシマム・スアベ)、Ocimum basilicum(メボウキ)、Olea europaea(オリーブ)、Origanum majorana(マヨナラ)、Origanum vulgare(ハナハッカ)、Paederia scandens(ヘクソカズラ)、Panax ginseng(オタネニンジン)、Panax japonicus(トチバニンジン)、Panax quinquefolius(アメリカニンジン)、Patrinia scabiosaefolia(オミナエシ)、Phytolacca americana(アメリカヤマゴボウ)、Plantago major(セイヨウオオバコ)、Plectranthus amboinicus(アンボイニクス)、Prunella vulgaris(プルネラ・ブルガリス)、Prunus cerasus(オウトウ)、Psidium guajava(グワバ)、Pulsatilla chinenisis(プルサチラ・シネニシス)、Quisqualis indica(シクンシ)、Rosmarinus officinalis(マンネンロウ)、Salvia officinalis(ヤクヨウサルビア)、Salvia sclarea(オニサルビア)、Salvia triloba(サルビア・トリロバ)、Sambucus nigra(セイヨウニワトコ)、Satureja hortensis(ヤマキダチハッカ)、Satureja montana(キダチハッカ)、Swertia chinensis(スウェルチア・シネンシス)、Swertia diluta(イヌセンブリ)、Swertia mileensis(スウェルチア・ミレンシス)、Syzygium aromaticum(チョウジノキ)、Thymus serpyllum(イブキジャコウソウ)、Thymus vulgaris(タチジャコウソウ)、Trachycarpus fortunei(シュロ)、Uncaria tomentosa(キャッツクロー)、Vaccinium corymobosum(ワクシニウム・コリモノサム)、Vaccinium myrtillus(ビルベリー)、Viburnum prunifolium(サクラバカンボク)、Viscum album(ヤドリギ)、Vitis vinifera(ヨーロッパブドウ)またはZizyphus jujuba(ナツメ)中に存在する。
ウルソール酸の好ましい植物原料はLigustrum japonicum(ネズミモチ)、Plantago asiatica(オオバコ)、Plantago major(セイヨウオオバコ)、スモモ種、Uncaria tomentosa(キャッツクロー)、Zizyphus jujuba(ナツメ)、Cornus officinalis(サンシュユ)、Eucalyptus citriodora(ユウカリノキ)、Forsythia suspensa(シナレンギョウ)、Lavandula latifolia(スパイクラベンダー)、Malus domestica(セイヨウリンゴ)、Nerium oleander(キョウチクトウ)、Ocimum basilicum(メボウキ)、Punica granatum(ザクロ)、Pyrus communis(セイヨウナシ)、Rosmarinus officinalis(マンネンロウ)、Salvia triloba(サルビア・トリロバ)、Sorbus aucubaria(ソルブス・オークバリア)、Vaccinium myrtillus(ビルベリー)、Vaccinium vitis idaea(コケモモ)およびViburnum opulus var.opulus(カンボク)よりなる群から選択される。ウルソール酸の最も好ましい植物原料はLigustrum japonicum(ネズミモチ)、Plantago asiatica(オオバコ)、Plantago major(セイヨウオオバコ)、プラナス種、Uncaria tomentosa(キャッツクロー)およびZizyphus jujuba(ナツメ)よりなる群から選択されるメンバーである。
オレアノール酸の好ましい植物原料はEleutherococcus senticosus(エゾウコギ)、Ligustrum japonicum(ネズミモチ)、Ligustrum lucidum(トウネズミモチ)、Panax ginseng(オタネニンジン)、Panax japonicus(トチバニンジン)、Panax quinquefolius(アメリカニンジン)、Plantago major(セイヨウオオバコ)、Prunella vulgaris(セイヨウウツボグサ)、Vitis vinifera(ヨーロッパブドウ)、Zizyphus jujuba(ナツメ)、Achyranthes bidentiata(アキランテス・ビデンチアタ)、Allium cepa(タマネギ)、Allium sativum(ニンニク)、Cornus officinalis(サンシュユ)、Daemonorops draco(デモノロプス・ドラコ)、Forsythia suspensa(シナレンギョウ)、Prunus cerasus(オウトウ)、Quisqualis indica(シクンシ)、Rosmarinus officinalis(マンネンロウ)、Salvia triloba(サルビア・トリロバ)、Syzygium aromaticum(チョウジノキ)、Thymus vulgaris(タチジャコウソウ)、Uncaria tomentosa(キャッツクロー)、Vaccinium corymobosum(ワクシニウム・コリモノサム)およびVaccinium myrtillus(ビルベリー)よりなる群から選択される。オレアノール酸の最も好ましい植物原料はEleutherococcus senticosus(エゾウコギ)、Ligustrum japonicum(ネズミモチ)、Ligustrum lucidum(トウネズミモチ)、Panax ginseng(オタネニンジン)、Panax japonicus(トチバニンジン)、Panax quinquefolius(アメリカニンジン)、Plantago major(セイヨウオオバコ)、Prunella vulgaris(セイヨウウツボグサ)、Vitis vinifera(ヨーロッパブドウ)およびZizyphus jujuba(ナツメ)よりなる群から選択されるメンバーである。
図5はトリテルペン属およびその属内の物質種としてのウルソール酸およびオレアノール酸の一般的化学構造を示すものである。属内の代表的なテルペノイドは18−a−グリチルレチン酸**、18−β−グリチルレチン酸**、2−a−3−a−ジヒドロオキシウルサ−12−3n−28−オン酸、3−a−ヒドロキシウルソール酸、3−オキソ−ウルソール酸、ベツリン**、ベツリン酸**、セラストロール、エブリコン酸、フリエデリン、グリチルリチン、ギプソゲニン、オレアノール酸**、オレアノール酸−3−アセテート、パキム酸、ピニコール酸、ソホラジオール、ソヤサポゲノールA,ソヤサポゲノールB、トリプテリン**、トリプトフェノリド、ツムロース酸、ウルソール酸**、ウルソール酸−3−アセテート、ウバオールおよびβ−シトステロールである。列挙した物質種の内、少なくとも1つのアスタリスクを含むもの()が好ましく2つのアスタリスクを含むもの(**)が特に好ましい。
ジテルペンラクトン物質種の例はアンドログラホリド、デヒドロアンドログラホリド、デオキシアンドログラホリド、ネオアンドログラホリド、セレノアンドログラホリド、ホモアンドログラホリド、アンドログラファン、アンドログラホン、アンドログラホステリン、14−デオキシ−11−オキソアンドログラホリド、14−デオキシ−11,12−ジデヒドロアンドログラホリド、アンドログラフィシドおよびエデリンラクトンが挙げられるが、これらに限定されない
組成物および相乗作用の組み合わせ
好ましい組成物は特にCOX−2発現を抑制し、NFκBをモジュレートし、標的細胞において選択的にプロスタグランジン合成を抑制し、または、標的細胞において選択的に炎症応答を抑制する機能を果たし得る。好ましい実施形態はホップから単離または誘導された画分または化合物を含有する組成物またはトリプトアンスリンおよびそのコンジュゲートを含有する組成物を包含する。
好ましい実施形態はホップから単離または誘導された画分または化合物を含有する組成物を含む。ホップから単離または誘導された画分の例は、アルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップである。ホップから単離または誘導された画分の好ましい化合物は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]の超属により示すことができる。
ホップから単離または誘導された画分の他の好ましい化合物は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]の属により示すことができる。
ホップから単離または誘導された画分の他の好ましい化合物は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]の属により示すことができる。
ホップから単離または誘導された成分の好ましい化合物の例は、限定はされないが、フムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンが挙げられる。好ましい化合物は上記式に示すように置換基を担持していることができる。
別の実施形態はトリプトアンスリンおよびそのコンジュゲートを含有する組成物を含む。
他の実施形態は成分の組み合わせに関する。好ましい組成物は、相乗効果的作用を含めて、COX−2発現を特異的に抑制し、NFκBをモジュレートし、標的細胞において選択的にプロスタグランジン合成を抑制し、または、標的細胞において選択的に炎症応答を抑制する機能を有し得る
1つの実施形態は、第1の成分としてホップの抽出物から単離または誘導された活性成分、および、第2の成分としてローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物、トリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、ジテルペンラクトン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、および、トリプトアンスリンまたはそのコンジュゲートよりなる群から選択されるメンバーの少なくとも1つを含む組成物に関する。別の実施形態は第1の成分としてトリプトアンスリンまたはそのコンジュゲート、および、第2の成分としてホップの抽出物から単離または誘導された活性成分、ローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物、トリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、および、ジテルペンラクトン物質種またはその誘導体またはコンジュゲートよりなる群から選択されるメンバーの少なくとも1つを含む組成物に関する。
用量
選択される用量水準は特定の組成物の活性、投与経路、治療または予防すべき状態の重症度、および、治療すべき患者の状態および病歴により異なる。しかしながら、所望の治療効果を達成するために必要な量より低い濃度で組成物の投与を開始し、そして所望の作用が達成されるまで徐々に用量を増大させることは当業者の知るとおりである。所望により有効な一日当たり用量を投与の目的に応じた多用量、例えば一日当たり2〜4回の分割用量に分割してよい。しかしながら、何れかの特定の患者の特定の用量水準は種々の要因、例えば体重、全身状態、食餌、投与時間と経路、他の組成物との組み合わせおよび治療または予防すべき特定の状態の重症度に応じて変動することが理解される
好ましい実施形態は単独または他の活性成分と組み合わせてホップ画分、ホップ化合物またはホップ誘導体の有効量をデリバリーすることを包含する。好ましくは、好ましい組成物の一日当たり用量は、一日当たり、アルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸または使用済みホップ約0.5〜10,000mgをデリバリーするように製剤する。より好ましくは、好ましい組成物の有効な一日当たり用量は、一日当たり、アルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸または使用済みホップ約50〜7500mg、約100〜5000mg、約200〜3000mg、または、約500〜2000mgをデリバリーするように製剤する。好ましくは有効な一日当たり用量を1日1回または2回投与する。特定の実施形態は1日当り、イソアルファ酸または還元イソアルファ酸約0.5〜800mg、より好ましくはイソアルファ酸または還元イソアルファ酸約50〜400mgまたは約100〜200mgを含む組成物を提供する。別の特定の実施形態は、一日当たり、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸またはヘキサヒドロイソアルファ酸約10〜3000mg、より好ましくは一日当たり、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸またはヘキサヒドロイソアルファ酸約50〜2000mg、約100〜1500mgまたは約200〜1000mgを含む組成物を提供する。更に別の特定の実施形態は一日当たり使用済みホップ約50〜7500mg、好ましくは一日当たり約100〜6000mg、約200〜5000mg、または約500〜3000mgの使用済みホップを含む組成物を提供する。
好ましい実施形態は単独または他の活性成分と組み合わせてトリプトアンスリンまたはそのコンジュゲートの有効量をデリバリーすることを包含する。好ましくは、好ましい組成物の一日当たり用量は、一日当たり、体重1kg当たりトリプトアンスリン約0.0005〜50mgをデリバリーするように製剤する。より好ましくは、好ましい組成物の有効な一日当たり用量は、一日当たり体重1kg当たりトリプトアンスリン約0.01〜10mgまたは約0.1〜5mgをデリバリーするように製剤する。好ましくは、好ましい組成物の一日当たり用量は、一日当たりトリプトアンスリン0.035〜3500mgをデリバリーするように製剤する。より好ましくは、好ましい組成物の有効な一日当たり用量は、一日当たりトリプトアンスリン約0.7〜700mg、約1〜500mg、または約10〜100mgをデリバリーするように製剤する。好ましくは、有効一日当たり用量は一日当たり1回または2回投与する。
好ましい実施形態はローズマリーまたはローズマリーから誘導された抽出物または化合物の有効量を他の活性成分と組み合わせてデリバリーすることを包含する。好ましくは、好ましい組成物の一日当たり用量は、一日当たり、ローズマリー、ローズマリーの抽出物またはローズマリー誘導化合物約0.5〜5000mgをデリバリーするように製剤する。より好ましくは、好ましい組成物の有効な一日当たり用量は、一日当たり、ローズマリー、ローズマリーの抽出物またはローズマリー誘導化合物約5〜2000mg、または約100〜1000mgをデリバリーするように製剤する。好ましくは、有効一日当たり用量は一日当たり1回または2回投与する。特定の実施形態は一日当たり1回または2回投与されるローズマリー抽出物またはローズマリー誘導化合物または誘導体約75mgを含む組成物を提供する。
好ましい実施形態は他の活性成分と組み合わせてトリテルペンまたはジテルペンラクトン物質種またはその誘導体またはコンジュゲートの有効量をデリバリーすることを包含する。好ましくは、好ましい組成物の一日当たり用量は、一日当たりkg体重当り、トリテルペンまたはジテルペンラクトン約0.0005〜50mgをデリバリーするように製剤する。より好ましくは、好ましい組成物の有効な一日当たり用量は、一日当たりkg体重当りトリテルペンまたはジテルペンラクトン約0.01〜10mgまたは約0.1〜1mgをデリバリーするように製剤する。好ましくは、好ましい組成物の一日当たり用量は、一日当たりトリテルペンまたはジテルペンラクトン物質種約0.035〜3500mgをデリバリーするように製剤する。より好ましくは、好ましい組成物の有効な一日当たり用量は、一日当たりトリテルペンまたはジテルペンラクトン物質種約0.7〜700mgをデリバリーするように製剤する。好ましくは、有効一日当たり用量は一日当たり1回または2回投与する。
好ましくは、実施形態はローズマリーの抽出物およびトリテルペン、例えば、オレアノール酸を、ホップから単離または誘導された画分またはトリプトアンスリンまたはそのコンジュゲートのような活性成分と共に含有する組成物を提供する。好ましくは実施形態はローズマリー抽出物約0.01〜500mgおよびオレアノール酸約0.01〜500mgを含む組成物を提供する。好ましくは、実施形態はローズマリー抽出物0.1〜10μg/g組織およびオレアノール酸約0.1〜25μg/g組織の標的組織中濃度を与えることができる組成物を提供する。
局所適用用の好ましい実施形態の組成物はホップ抽出物成分または誘導体またはトリプトアンスリンまたはそのコンジュゲート約0.001〜10重量%、好ましくは約0.1〜1重量%を含有する。好ましい実施形態はホップから単離または誘導された画分またはトリプトアンスリンまたはそのコンジュゲート約0.0001〜10μM、好ましくは約0.01〜1μMの範囲の血清中濃度を与える。局所適用用の好ましい実施形態は更に、ローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物、トリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、ジテルペンラクトン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、ホップから単離または誘導された画分またはトリプトアンスリンまたはそのコンジュゲートから選択される別の成分を、0.001〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%の各々の成分の濃度で含むことができる。好ましい実施形態は別の成分約0.001〜50μM、好ましくは約0.1μM〜5μMの範囲の血清中濃度を与える。
特定の組成物はホップから単離または誘導された画分から選択される第1の成分、および、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物、トリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、ジテルペンラクトン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、またはトリプトアンスリンまたはそのコンジュゲートを含む第2の成分を含む。好ましくは、第1の成分、即ちホップから単離または誘導された画分の第2の成分、即ちローズマリーから誘導された抽出物または化合物、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物、トリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、ジテルペンラクトン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、またはトリプトアンスリンまたはそのコンジュゲートに対する重量比は約100:1〜約1:100、好ましくは約50:1〜約1:50、より好ましくは約10:1〜約1:10の範囲内である。
特定の組成物はトリプトアンスリンおよびそのコンジュゲートの第1の成分およびホップ画分、ホップ化合物、ホップ誘導体、ローズマリー、ローズマリーから誘導した抽出物または化合物、トリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、またはジテルペンラクトン物質種またはその誘導体またはコンジュゲートの第2の成分を含む。好ましくは、第1の成分、即ちトリプトアンスリンおよびそのコンジュゲートの、第2の成分、即ちホップ画分、ホップ化合物、ホップ誘導体、ローズマリー、ローズマリーから誘導した抽出物または化合物、トリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、またはジテルペンラクトン物質種またはその誘導体またはコンジュゲートに対する重量比は約100:1〜約1:100、好ましくは約50:1〜約1:50、より好ましくは約10:1〜約1:10、更に好ましくは約1:1の範囲内である。当業者は上記した量または所望の活性のために有効な適切な中間的な量を容易に使用できると考えられる。
好ましい組成物の用途
上記したとおり、一般的に捕らえられている概念(COX定説)はCOX−1が大部分の組織において構成的に発現されるのに対し、COX−2はインビトロの細胞内およびインビボの炎症部位において有糸分裂誘発物質、サイトカインおよび細菌リポ多糖類(LPS)を含むプロ炎症刺激物質によりトリガーされる誘導酵素であるという点である。発現におけるこのような相違に主に基づけば、COX−1はハウスキーピング酵素として特性化されており、そして胃粘膜の細胞保護、腎血流の調節および血小板凝固の制御のような生理学的機能の維持に関与していると考えられる。COX−2は、構成的発現が脳、腎臓および胃腸管において認められているものの、主に炎症を媒介すると考えられている。従って、COX−2の組織特異的または細胞特異的な発現をダウンレギュレートすることが望ましい。このようなダウンレギュレーションはNFκBをモジュレートすることにより達成できる。標的細胞の例には炎症細胞、肺細胞、ミクログリア細胞および腫瘍細胞が包含されるがこれらに限定されない。非標的細胞には例えば胃粘膜、神経および腎の細胞が包含されるがこれらに限定されない
組成物は広範な用途を有する。好ましい組成物は癌、自己免疫疾患、炎症性疾患、神経学的疾患のような状態の治療のために有用であり得る。好ましい組成物はまたHIV−1感染、ライノウィルス感染および心臓血管疾患のような状態の治療にも有用であると考えられる。
好ましい実施形態は例えば、多くの炎症状態に対して有用であり(ただし、これに限定されない)、そして、NFκBの組織特異的活性化に関わる状態も包含される。即ち本発明は、疼痛および頭痛の治療における鎮痛剤または発熱の治療のための解熱剤のように、対象における炎症の治療のため、および他の炎症関連障害の治療を包含するこのような好ましい実施形態の別の例は関節炎、例えば慢性関節リューマチ、脊椎症、痛風関節炎、骨関節炎、全身性エリテマトーデス、および若年性の関節炎の治療に有用である。このような好ましい実施形態は、喘息、気管支炎、生理痛、腱炎、滑液包炎、皮膚関連状態、例えば乾癬、湿疹、熱傷および皮膚炎の治療において有用である。好ましい実施形態はまた、胃腸状態、例えば炎症性腸疾患、クローン病、胃炎、刺激性腸症候群および潰瘍性結腸炎の治療、および、結腸直腸癌のような癌の予防または治療のために有用である。好ましい実施形態は血管疾患、偏頭痛、結節性動脈周囲炎、甲状腺炎、再生不良性貧血、ホジキン病、硬皮症、リューマチ熱、I型糖尿病、重症筋無力症、多発性硬化症、サルコイドーシス、ネフローゼ症候群、ベーチェット症候群、多発性筋炎、歯肉炎、過敏症、傷害後の浮腫、心筋虚血、歯周病、インスリン炎等のような疾患における炎症の治療において有用である。
好ましい実施形態は網膜症、結膜炎、ブドウ膜炎、眼性光恐怖症、および眼組織の急性の傷害のような眼科疾患の治療においても有用である。好ましい実施形態はまたウィルス感染および嚢胞性線維症に関わるもののような肺炎症の治療において有用である。好ましい実施形態はまた喘息の治療に有用である。好ましい実施形態はまた、アルツハイマー病を含む皮質痴呆症のような特定の神経系の障害の治療のためにも有用である。好ましい実施形態は関節炎の治療のためのような抗炎症剤としても有用であり、有害な副作用が顕著に低下しているという付加的な利点もともなっている。PGEのCOX−2媒介生合成の阻害剤として、これ等の組成物はまた、アレルギー性鼻炎、呼吸窮迫症候群、内毒素ショック症候群、アテローム性動脈硬化症および卒中、虚血および外傷に起因する中枢神経損傷の治療においても有用である。好ましい実施形態はまた腺維筋肉痛の治療にも有用である。
COX−2は骨芽機能の調節において役割を果たすこともできるため、好ましい実施形態は骨粗鬆症の治療および予防のためにも有用であり得る。Kanematsu等(J Bone Miner Res 1997Nov;12(11):1789−96)はインターロイキン1(IL−1)および腫瘍壊死因子アルファ(TNF−アルファ)が骨粗鬆症の病因に関与していることを開示している。これ等のプロ炎症サイトカインはCOX−2および一酸化窒素シンターゼ(iNOS)の両方を誘導し、それぞれPGEおよびNOの放出を伴う。COXおよびNOS経路と骨芽機能の調節におけるそれらの役割との間の相互作用がMC3T3−E1細胞において調べられている。
好ましい実施形態によれば、動物はヒト、非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、トリ、ウマ、反芻動物または他の温血動物よりなる群から選択されるメンバーであってよい。好ましい実施形態は人間の治療を主に指向している。投与は当業者が使用できる如何なる方法、例えば経口、局所、経皮、経粘膜または非経腸の経路を用いてよい。
ヒトの治療のために有用である以外に、好ましい実施形態はまたウマ、イヌ、ネコ、トリ、ヒツジ、ブタ等を含む他の動物の治療のために有用である。炎症の治療のための特定の製剤は胃粘膜のPGEの合成に殆ど影響することなくCOX−2の誘導および活性を抑制する。歴史的に、炎症の治療のために使用されているNSAIDは胃粘膜細胞のPGEの合成に影響することなくCOX−2を阻害する特異性を欠いていた。従って、これ等の薬剤は長期間使用されると胃腸系を刺激し損傷を与えていた。
好ましい組成物はまたNF−κBもモジュレートすることができる。NF−κBのモジュレーションは哺乳類における病理学的状態を治療または抑制するためにNF−κBの濃度を調節することを包含し得る。例えばNFκBの異常な濃度、例えば上昇した濃度は疾患および望ましくない状態に関連している場合がある。NF−κBはニューロンの生存、炎症応答および癌に関与しているとされている。NF−κBはCOX−2遺伝子の発現を調節する。従ってNF−κBをモジュレートする好ましい組成物はCOX−2の発現にも影響することができる。
本明細書に示した結果はNF−κBのモジュレートが標的細胞のみにおいてCOX−2の発現をモジュレートし、PG経路に伴うCOX−2または他の酵素の直接の抑制を特に伴わないことを示している。従って、例えば好ましい組成物は多くの既存のNSAIDに伴っていた胃粘膜の損傷という副作用を伴うことなく抗炎症作用の利点をもたらす。既存のNSAID、例えばロフェコキシブおよびセレコキシブはCOX−2酵素を選択的に阻害することによりプロスタグランジンの合成を抑制すると考えられていた。しかしながら、副作用はこれ等の既存のNSAIDにおいてはCOX−2の全体的選択的阻害の欠如のためなお起こっている。既存のNSAIDはなお非選択的であり、COX−2以外の酵素に影響し、副作用をもたらす。NF−κBをモジュレートすることにより好ましい実施形態の組成物は上流の位置で機能し、そして標的細胞において選択的にCOX−2の合成を抑制できる。標的細胞にCOX−2が存在しない場合、炎症応答に指向されたプロスタグランジンの合成も抑制できる。従って、炎症反応は防止されるか停止される。標的細胞においてCOX−2が影響を受ける一方、非標的細胞においてはCOX−1およびCOX−2は未影響のまま残存でき、胃粘膜の細胞保護、腎血流の調節および血小板凝固の制御のような生理学的機能を継続的に維持できる。
好ましい組成物はNF−κBに影響できるため、好ましい実施形態はまた種々の疾患、例えば自己免疫、炎症、神経および心臓血管の疾患および癌(ただし、これらに限定されない)の治療および予防に有用であり得る。
好ましい実施形態はNF−κBの組織特異的活性化に関連する病理学的状態を治療および予防するために有用であり得る。NF−κBは多くの細胞型に存在し、多様な範囲のインデューサーにより活性化されることがわかっている。活性化され核に輸送されると、NF−κBは特定の遺伝子のプロモーターまたはエンハンサー領域に存在するモチーフに結合することにより早期応答遺伝子の転写を開始または調節することができる。
NF−κBの応答は種々の同時活性化物質と組み合わせられて実質的に全ての細胞型で起こる。しかしながら、NF−κB単独ではDNAと結合した場合にその遺伝子を活性化することができないため、厳密な活性化された遺伝子は細胞の内容に応じて変動する。同時活性化物質はNF−κBのようなエンハンサー結合転写因子を基本的転写機序の成分に連結させると考えられており、次にこれがこの遺伝子を転写してmRNAコピーを発生させる。従って、NF−κBは組織または細胞特異的にモジュレートされ、これにより種々の病理学的状態を治療および/または抑制することができる。
従ってNF−κB経路における特定の標的を抑制または活性化する組成物は癌および炎症性疾患を含む重篤な疾患の多くの治療または予防における新しい方法を提供する。NF−κBは炎症、抗原提示、免疫、サイトカイン生産、アポトーシスおよび癌を含む一定範囲の細胞現象に関与する転写因子である。例えば、NF−κBは肺細胞に影響するため、病理学的状態は喘息および/または他の肺の状態として顕在化され得る。NF−κBはまた、PGEに媒介されるものとして、結腸直腸、乳房および前立腺の状態、例えば癌に関与している。NF−κBは、細胞−細胞接着によって媒介される場合、これらの癌および他の癌に関連する。NF−κBはまたHIV−1の複製、感冒および流行性感冒にも関与している。上記したとおり、NF−κBは自己免疫、炎症、神経および心臓血管の疾患および癌のような状態に関与しているとされている。
製剤
好ましい組成物は食餌栄養補給物または治療用組成物の形態で投与することができる。組成物はまた、経口、局所、経皮、経粘膜、非経腸等で、適切な用量単位として所望に応じて投与してよい。
食餌用途のために好ましい組成物は種々の添加剤、例えば中間的な代謝の他の天然の成分、ビタミンおよび無機質、並びに錠剤およびカプセルの製造における標準的な賦形剤であるタルクおよびステアリン酸マグネシウムのような不活性の成分を含有してよい。例えば1つの実施形態はグルコサミンまたは硫酸コンドロチンと組み合わせて好ましい組成物の活性成分を含む。
本明細書においては「薬学的に許容される担体」とは何れかの、そして全ての溶媒、分散媒体、コーティング、等張性および吸収遅延性の物質、甘味料等を包含する。これ等の薬学的に許容される担体は広範な種類の物質、例えば希釈剤、バインダーおよび接着剤、潤滑剤、錠剤崩壊剤、着色剤、増量剤、フレーバー剤、甘味剤および多様な物質、例えば特定の治療用組成物の製造のために必要とされる場合がある緩衝剤および吸収剤(ただし、これらに限定されない)から製造してよい。薬学的に活性のある物質のためのこのような媒体および物質の使用は当該分野でよく知られている。何れかの従来の媒体または薬剤が活性成分と適合しない場合を除き、好ましい組成物におけるその使用は意図される。1つの実施形態において、タルクおよびステアリン酸マグネシウムを製剤中に含有させる。食餌用バーまたは機能性食品としてのこの組成物の製造に影響することがわかっている他の成分は、フレーバー、糖類、アミノ糖、蛋白および/または変性澱粉並びに脂質および油脂を包含し得る
好ましい実施形態の食事用栄養補給剤、ローションまたは治療用組成物は当該分野で知られている何れかの方法で製剤できる。1つの実施形態においては、組成物は当該分野で使用できる手法を用いてカプセルまたは錠剤に製剤される。カプセルまたは錠剤の形態の場合、成体のヒトまたは動物に対する推奨一日当たり用量は好ましくは1〜6カプセルまたは錠剤に含有される。しかしながら、好ましい組成物は別の好都合な形態、例えば注射用溶液または懸濁液、スプレー溶液または懸濁液、ローション、ガム、ロゼンジ、食品またはスナック製品中に製剤することもできる。食品、スナック、ガムまたはロゼンジの製品は何れかの食用成分、例えば甘味料、フレーバー、オイル類、澱粉、蛋白、果実または果実エキス、野菜または野菜エキス、穀物、動物性脂肪または蛋白を含有できる。即ち、好ましい組成物はシリアル類、スナック製品、例えばチップス、バー、ガムドロップ、チュワブルキャンディーまたは遅延溶解性ロゼンジに製剤できる。好ましい実施形態は急性および慢性の両方の炎症に基づく疾患の全ての型の治療を意図している。好ましい製剤は炎症応答を低減することにより罹患組織の治癒を促進するか、それ以上の損傷を防止する。薬学的に許容される担体はまた好ましい組成物および製剤において使用できる。
AGS細胞株を使用した試験
選択的COX−2薬剤を発見するためにはT.D.Warner et al.,Nonsteroid drug selectivities for cyclooxygenase−1 rather than cyclooxygenase−2 are associated with human gastrointestinal toxicity: A full in vitro analysis.Proc Natlci USA96,7563−7568(1999)のModified Whole Blood/Cell Assayを使用することが一般的であった。ホップ画分をこの操作法に従って試験する場合、ホップ抽出物はそれらが直接のCOX−2阻害剤ではないため、必要なμg/mlの範囲のIC50値をもたらさない。このようなCOX−2直接阻害の欠如は精製されたCOX−2酵素を用いてTobe,H.et al.1997(Bone resorption Inhibitors form hop extract.Biosci.Biotech.Biochem61(1)158−159)により明らかにされている。同様に、本出願の実施例4はModified Whole Blood/Cell Assayにより試験した場合、ホップ化合物および誘導体は25μg/mlより高いメジアン阻害濃度を示している。このような高いメジアン阻害濃度は薬理学的には不適当である。従って、Warnerの記載したModified Whole Blood Assayはホップまたはホップ誘導体を含有する潜在的に治療上有効な組み合わせを製剤するためには非有効な操作法である。
COX−2の発見はCOX−1により製造された胃および腎における保護性PGを除去することなく炎症を低減する薬剤の設計を可能にした。本発明者等の方法の1つは、細胞保護作用を有し、エンドポイントとして胃腸粘膜の一体性を維持するに役割を果たすPGE を用いたCOX−2およびCOX−1の抑制活性を評価するためにインビトロの動物細胞を使用して好ましい実施形態の組成物をスクリーニングすることである。第2に、異なる細胞型を用いて結果を確認している。スクリーニング方法は特異的なCOX−2活性および制限されたCOX−1抑制を示す組成物を示す。好ましい実施形態の組成物は2つの細胞型、即ち1)成分1つより多くを含む組成物に関する旨適な量および比を決定および発見するためのヒト肺細胞または他の細胞株;および、2)創傷治癒(潰瘍等)に必要とされるCOX−1の抑制に典型的に関連する毒性を評価するためのヒト上皮細胞(AGS細胞株)、胃腸管細胞株およびモデル系において試験することができる。従って、COX−2またはCOX−2の誘導を抑制することができる好ましい実施形態の組成物は、AGS細胞において低活性または活性でありヒト肺細胞または他の細胞株において高活性を示す組成物を選択することによりスクリーニングできる。
特定の実施形態において、本発明は第1の成分としてホップから誘導された画分;および第2の成分としてローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、トリテルペン物質種、ジテルペンラクトン物質種およびトリプトアンスリンよりなる群から選択されるメンバーの少なくとも1つを含む組成物を提供する。ホップから誘導された画分はCOで抽出することができる。ホップから誘導された画分はイソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸および使用済みホップよりなる群から選択できる。
別の実施形態においては、本発明の組成物は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、
R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]を有する超属の化合物を含むホップから誘導された画分を含有し得る
更に別の実施形態においては、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Aの化合物を含むことができる。
更に別の実施形態においては、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Bの化合物を含むことができる。
本発明の組成物において、ホップから誘導された画分はコフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンからなる群より選択される化合物を含有できる。
本発明の組成物において、第2の成分は、1,8−シネオール、19−アルファ−ヒドロキシウルソール酸、2−ベータ−ヒドロキシオレアノール酸、3−O−アセチルオレアノール酸、3−O−アセチルウルソール酸、6−メトキシ−ルテオリン−7−グルコシド、6−メトキシルテノリン、6−メトキシルテノリン−7−グルコシド、メトキシルテノリン−7−メチルエーテル、7−エトキシ−ロスマノール、7−メトキシ−ロスマノール、アルファ−アミリン、アルファ−フムレン、アルファ−ヒドロキシヒドロカフェイン酸、アルファ−ピネン、アルファ−テルピネン、アルファ−テルピネニルアセテート、アルファ−テルピネオール、アルファ−スジョン、アピゲニン、アピゲニン−7−グルコシド、クルクメン、ベンジルアルコール、β−アミレノン、β−アミリン、β−エレメン、β−ピネン、ベツリン、ベツリン酸、ボルネオール、ボルニル−アセテート、カフェイン酸、カンフェン、カンファー、カルノシン酸、カルノゾール、カルバクロール、カルボン、カリオフィレン、カリオフィレン−オキシド、クロロゲン酸、ジオスメチン、ガンマ−テルピネン、ヘスペリジン、イソボルネオール、リモネン、ルテオリン、ルテオリン−3’−O−(3’’−O−アセチル)−β−D−グルクロニド、ルテオリン−3’−O−(4’’−O−アセチル)−β−D−グルクロニド、ルテオリン−3’−O−β−D−グルクロニド、ルテオニン−7−グルコシド、メチル−オイゲノール、ミルセン、ネオクロロゲン酸、ネプチン、オクタン酸、オレアノール酸、p−シメン、ピペリテノン、ロスマノール、ロスマリン酸、ロスマリシン、ロスマリジフェノール、ロセマリン酸、ロスマリノール、ロスマリキノン、サビネン、サビニルアセテート、サリシレート、サリチル酸−2−β−D−グルコシド、スクワレン、テルピネン−4−オール、テルピノレン、チモール、トランスアネトール、トランスカルベオール、ウルソール酸、ベルベノンおよびジンギベレンよりなる群から選択されるローズマリーから誘導された化合物であることができる。
別の実施形態においては、第2の成分はベツリン、ベツリン酸、カルノシン酸、カルノゾール、カルバクロール、クロロゲン酸、ジオスメチン、リモネンおよびルテオリンよりなる群から選択されるローズマリーから誘導された化合物であることができる。更に別の実施形態においては、第2の成分は18−a−グリチルレチン酸、18−β−グリチルレチン酸、2−a−3−a−ジヒドロオキシウルサ−12−3n−28−オン酸、3−a−ヒドロキシウルソール酸、3−オキソ−ウルソール酸、ベツリン、ベツリン酸、セラストロール、エブリコン酸、フリエデリン、グリチルリチン、ギプソゲニン、オレアノール酸、オレアノール酸−3−アセテート、パキム酸、ピニコール酸、ソホラジオール、ソヤサポゲノールA,ソヤサポゲノールB、トリプテリン、トリプトフェノリド、ツムロース酸、ウルソール酸、ウルソール酸−3−アセテート、ウバオールおよびβ−シトステロールよりなる群から選択されるトリテルペン物質種であることができる。更にまた第2の成分は18−a−グリチルレチン酸、18−β−グリチルレチン酸、2−a−3−a−ジヒドロオキシウルサ−12−3n−28−オン酸、3−a−ヒドロキシウルソール酸、3−オキソ−ウルソール酸、ベツリン、ベツリン酸、セラストロール、フリエデリン、オレアノール酸、トリプテリン、トリプトフェノリド、ウルソール酸およびウバオールよりなる群から選択されるトリテルペン物質種であることができる。更に、第2の成分は単糖類または2糖類、アミノ酸、スルフェート、スクシネート、アセテートおよびグルタチオンよりなる群から選択されるメンバーにコンジュゲートしているトリプトアンスリン、トリテルペン物質種またはジテルペンラクトン物質種であることができる。
本発明の組成物はホップから単離または誘導された画分約0.5〜10000mg、またはホップから単離または誘導された画分約50〜7500mgを含むことができる。本発明の組成物は更に、第2の成分がトリプトアンスリンの場合は、トリプトアンスリン約0.035〜3500mg、トリプトアンスリン約0.7〜700mgを含むことができる。本発明の組成物は第2の成分がローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物およびローズマリーから誘導された化合物よりなる群から選択される場合には第2の成分約0.5〜5000mg、または第2の成分約5〜2000mgを含むことができる。更にまた本発明の組成物は第2の成分がトリテルペン物質種である場合はトリテルペン物質種約0.035〜3500mg、またはトリテルペン物質種約0.7〜700mgを含むことができる。
更に別の実施形態においては、組成物は、第1の成分約0.001〜10重量%、または第1の成分約0.1〜1重量%を含むことができる。更に、組成物は第2の成分約0.001〜10重量%、または第2の成分約0.1〜1重量%を含むことができる。本発明の組成物においては第1の成分:第2の成分の比は約100:1〜約1:100、または約50:1〜約1:50の範囲にあることができる。本発明の組成物のいずれかは更に、薬学的に許容される担体を含むことができ、そして薬学的に許容される担体を含むそのような組成物は本発明の方法において使用できる。
本発明はまた、第1の成分としてホップから単離または誘導された画分;および第2の成分としてローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物およびトリプトアンスリンよりなる群から選択されるメンバーの少なくとも1つを含む組成物を提供する。ホップから単離または誘導された画分はCOで抽出することができる。ホップから単離または誘導された画分は、アルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップよりなる群から選択することができる。
ホップから単離または誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、
R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]を有する超属の化合物を含むことができる。
ホップから単離または誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Aの化合物を含むことができる。
ホップから単離または誘導された画分はまた下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Bの化合物を含むことができる。
ホップから単離または誘導された画分はフムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンよりなる群から選択される化合物を更に含むことができる。
更にまた、このような組成物の第2の成分は、1,8−シネオール、19−アルファ−ヒドロキシウルソール酸、2−ベータ−ヒドロキシオレアノール酸、3−O−アセチルオレアノール酸、3−O−アセチルウルソール酸、6−メトキシ−ルテオリン−7−グルコシド、6−メトキシルテノリン、6−メトキシルテノリン−7−グルコシド、メトキシルテノリン−7−メチルエーテル、7−エトキシ−ロスマノール、7−メトキシ−ロスマノール、アルファ−アミリン、アルファ−フムレン、アルファ−ヒドロキシヒドロカフェイン酸、アルファ−ピネン、アルファ−テルピネン、アルファ−テルピネニルアセテート、アルファ−テルピネオール、アルファ−スジョン、アピゲニン、アピゲニン−7−グルコシド、クルクメン、ベンジルアルコール、β−アミレノン、β−アミリン、β−エレメン、β−ピネン、ベツリン、ベツリン酸、ボルネオール、ボルニル−アセテート、カフェイン酸、カンフェン、カンファー、カルノシン酸、カルノゾール、カルバクロール、カルボン、カリオフィレン、カリオフィレン−オキシド、クロロゲン酸、ジオスメチン、ガンマ−テルピネン、ヘスペリジン、イソボルネオール、リモネン、ルテオリン、ルテオリン−3’−O−(3’’−O−アセチル)−β−D−グルクロニド、ルテオリン−3’−O−(4’’−O−アセチル)−β−D−グルクロニド、ルテオリン−3’−O−β−D−グルクロニド、ルテオニン−7−グルコシド、メチル−オイゲノール、ミルセン、ネオクロロゲン酸、ネプチン、オクタン酸、オレアノール酸、p−シメン、ピペリテノン、ロスマノール、ロスマリン酸、ロスマリシン、ロスマリジフェノール、ロセマリン酸、ロスマリノール、ロスマリキノン、サビネン、サビニルアセテート、サリシレート、サリチル酸−2−β−D−グルコシド、スクワレン、テルピネン−4−オール、テルピノレン、チモール、トランスアネトール、トランスカルベオール、ウルソール酸、ベルベノンおよびジンギベレンよりなる群から選択されるローズマリーから誘導された化合物であることができる。第2の成分はまたベツリン、ベツリン酸、カルノシン酸、カルノゾール、カルバクロール、クロロゲン酸、ジオスメチン、リモネンおよびルテオリンよりなる群から選択されるローズマリーから誘導された化合物であることができる。更にまた第2の成分は単糖類または2糖類、アミノ酸、スルフェート、スクシネート、アセテートおよびグルタチオンよりなる群から選択されるメンバーにコンジュゲートしているトリプトアンスリンことができる。
好ましい実施形態においては、組成物は、ホップから単離または誘導された画分約0.5〜10000mgまたは約50〜7500mgを含むことができる。更にまた、組成物は、第2の成分がトリプトアンスリンである場合は、トリプトアンスリン約0.35〜3500mg、またはトリプトアンスリン約0.7〜700mgを含むことができる。更にまた、組成物は、第2の成分がローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物およびローズマリーから誘導した化合物よりなる群から選択される場合は、第2の成分約0.5〜5000mgまたは第2の成分約5〜2000mgを含むことができる。更にまた組成物は第1の成分約0.001〜10重量%、または第1の成分約0.1〜1重量を含むことができる。更にまた組成物は第2の成分約0.001〜10重量%、第2の成分約0.1〜1重量%を含むことができる。別の実施形態においては、第1の成分:第2の成分の比は約100:1〜約1:100の範囲、または約50:1〜約1:50の範囲であることができる。組成物は更に薬学的に許容される担体を含むことができる。
更に別の実施形態においては、本発明は、細胞における炎症応答をモジュレートする方法を提供し、方法は本発明の組成物に細胞を接触させることを含む。例えば方法は、ホップから単離または誘導された画分およびローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、トリテルペン物質種、ジテルペンラクトン物質種およびトリプトアンスリンよりなる群から選択される第2の成分を含む組成物を使用して実行することができる。本発明はまた、炎症の組織特異的活性化に関連した哺乳類における病理学的状態を治療または抑制する方法であって、方法はホップから単離または誘導された画分およびローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、トリテルペン物質種、ジテルペンラクトン物質種およびトリプトアンスリンよりなる群から選択される第2の成分を含む組成物を哺乳類に投与することを含む上記方法を提供する。
病理学的状態を治療または抑制するこのような方法において、組成物は、アルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップよりなる群から選択できるホップから単離または誘導された画分を含有できる。方法の別の実施形態においては、ホップから単離または誘導された画分は、下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、
R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]を有する超属の化合物を含む
方法においては、ホップから単離または誘導された画分はまた下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Aの化合物を含むことができる。
方法の更に別の実施形態においては、ホップから単離または誘導された画分は更に下記
式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Bの化合物を含むことができる。
方法の更に別の実施形態においては、ホップから単離または誘導された画分はフムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンよりなる群から選択される化合物を含む。特定の実施形態においては、組成物はホップから単離または誘導された画分約0.5〜10000mg、または約50〜7500mgを含むことができる。更にまた、組成物はホップから単離または誘導された画分約0.001〜10重量%、または約0.1〜1重量%を含むことができる。特定の実施形態においては第2の成分はローズマリーである。別の実施形態においては,第2の成分はローズマリーから誘導された抽出物である。更に別の実施形態においては、第2の成分はトリテルペン物質種である。本発明の方法において、組成物は第2の成分とは異なる第3の成分を更に含み、該第3の成分はローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、トリテルペン物質種、ジテルペンラクトン物質種およびトリプトアンスリンよりなる群から選択される。特定の実施形態においては、第2および第3の成分はそれぞれローズマリーから誘導された抽出物およびトリプトアンスリンである。
方法の別の実施形態においては、第2の成分は、1,8−シネオール、19−アルファ−ヒドロキシウルソール酸、2−ベータ−ヒドロキシオレアノール酸、3−O−アセチルオレアノール酸、3−O−アセチルウルソール酸、6−メトキシ−ルテオリン−7−グルコシド、6−メトキシルテノリン、6−メトキシルテノリン−7−グルコシド、メトキシルテノリン−7−メチルエーテル、7−エトキシ−ロスマノール、7−メトキシ−ロスマノール、アルファ−アミリン、アルファ−フムレン、アルファ−ヒドロキシヒドロカフェイン酸、アルファ−ピネン、アルファ−テルピネン、アルファ−テルピネニルアセテート、アルファ−テルピネオール、アルファ−スジョン、アピゲニン、アピゲニン−7−グルコシド、クルクメン、ベンジルアルコール、β−アミレノン、β−アミリン、β−エレメン、β−ピネン、ベツリン、ベツリン酸、ボルネオール、ボルニル−アセテート、カフェイン酸、カンフェン、カンファー、カルノシン酸、カルノゾール、カルバクロール、カルボン、カリオフィレン、カリオフィレン−オキシド、クロロゲン酸、ジオスメチン、ガンマ−テルピネン、ヘスペリジン、イソボルネオール、リモネン、ルテオリン、ルテオリン−3’−O−(3’’−O−アセチル)−β−D−グルクロニド、ルテオリン−3’−O−(4’’−O−アセチル)−β−D−グルクロニド、ルテオリン−3’−O−β−D−グルクロニド、ルテオニン−7−グルコシド、メチル−オイゲノール、ミルセン、ネオクロロゲン酸、ネプチン、オクタン酸、オレアノール酸、p−シメン、ピペリテノン、ロスマノール、ロスマリン酸、ロスマリシン、ロスマリジフェノール、ロセマリン酸、ロスマリノール、ロスマリキノン、サビネン、サビニルアセテート、サリシレート、サリチル酸−2−β−D−グルコシド、スクワレン、テルピネン−4−オール、テルピノレン、チモール、トランスアネトール、トランスカルベオール、ウルソール酸、ベルベノンおよびジンギベレンよりなる群から選択されるローズマリーから誘導された化合物であることができる。
本発明のこのような方法において、第2の成分はまたベツリン、ベツリン酸、カルノシン酸、カルノゾール、カルバクロール、クロロゲン酸、ジオスメチン、リモネンおよびルテオリンよりなる群から選択されるローズマリーから誘導された化合物であることができる。方法において使用される組成物は、第2の成分約0.5〜5000mg、または約5〜2000mgを含むことができ、第2の成分がローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物およびローズマリーから誘導した化合物よりなる群から選択される。更に別の実施形態においては本発明の方法において使用される第2の成分は、単糖類または2糖類、アミノ酸、スルフェート、スクシネート、アセテートおよびグルタチオンよりなる群から選択されるメンバーにコンジュゲートしているトリテルペン物質種またはジテルペンラクトン物質種であることができる。
本発明の方法の更に別の実施形態においては、第2の成分は18−a−グリチルレチン酸、18−β−グリチルレチン酸、2−a−3−a−ジヒドロオキシウルサ−12−3n−28−オン酸、3−a−ヒドロキシウルソール酸、3−オキソ−ウルソール酸、ベツリン、ベツリン酸、セラストロール、エブリコン酸、フリエデリン、グリチルリチン、ギプソゲニン、オレアノール酸、オレアノール酸−3−アセテート、パキム酸、ピニコール酸、ソホラジオール、ソヤサポゲノールA,ソヤサポゲノールB、トリプテリン、トリプトフェノリド、ツムロース酸、ウルソール酸、ウルソール酸−3−アセテート、ウバオールおよびβ−シトステロールよりなる群から選択されるトリテルペン物質種であることができる。更に、第2の成分は18−a−グリチルレチン酸、18−β−グリチルレチン酸、2−a−3−a−ジヒドロオキシウルサ−12−3n−28−オン酸、3−a−ヒドロキシウルソール酸、3−オキソ−ウルソール酸、ベツリン、ベツリン酸、セラストロール、フリエデリン、オレアノール酸、トリプテリン、トリプトフェノリド、ウルソール酸およびウバオールよりなる群から選択されるトリテルペン物質種であることができる。
本発明の方法の特定の実施形態において、組成物は、トリテルペン物質種約0.035〜3500mgまたはトリテルペン物質種約0.7〜700mgを含有することができ、第2の成分がトリテルペン物質種である。方法の別の実施形態においては、第2の成分は単糖類または2糖類、アミノ酸、スルフェート、スクシネート、アセテートおよびグルタチオンよりなる群から選択されるメンバーにコンジュゲートしているトリプトアンスリンである。本発明の方法の更に別の実施形態においては、組成物は、第2の成分がトリプトアンスリンである場合は、トリプトアンスリン約0.035〜3500mg、またはトリプトアンスリン約0.7〜700mgを含むことができる。更に、方法において使用される組成物は第2の成分約0.001〜10重量%、または第2の成分約0.1〜1重量%を含むことができる。更にまた、第1の成分:第2の成分の比は約100:1〜約1:100の範囲、または約50:1〜約1:50の範囲であることができる。
病理学的状態を治療または抑制するためのこのような方法において、病理学的状態は自己免疫疾患、炎症性疾患、神経学的疾患および癌よりなる群から選択されることができる。更にまた、病理学的状態は炎症、炎症関連障害、関節炎、喘息、気管支炎、生理痛、腱炎、滑液包炎、皮膚関連状態、胃腸状態、癌、眼科疾患、肺炎症、神経系障害、アレルギー性鼻炎、呼吸窮迫症候群、内毒素ショック症候群、アテローム性動脈硬化症および中枢神経損傷よりなる群から選択されることができる。本発明の方法においては、組成物は経口、局所、非経腸または直腸を含む種々の経路で投与することができる。
本発明は更に、標的細胞におけるシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)活性の量を、非標的細胞におけるCOX−2活性を実質的にモジュレートすることなく、モジュレートする方法であって、方法はホップから単離または誘導された画分およびローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、トリテルペン物質種、ジテルペンラクトン物質種およびトリプトアンスリンよりなる群から選択される第2の成分を含む組成物に細胞を接触させることを含む上記方法を提供する。本発明のこのような方法においては、非標的細胞もまたホップから単離または誘導された画分に接触させることができる。接触工程はインビボで行うことができる。本発明の方法において、COX−2活性はCOX−2遺伝子の抑制によりモジュレートできる。
更にまた、本発明はシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)の誘導性または活性を抑制することを含む哺乳類における病理学的状態を治療または抑制する方法であって、方法がホップから単離または誘導された画分およびローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、トリテルペン物質種、ジテルペンラクトン物質種およびトリプトアンスリンよりなる群から選択される第2の成分を含む組成物を哺乳類に投与することを含む上記方法を提供する。本発明のそのような方法において、ホップから単離または誘導された画分はアルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップよりなる群から選択することができる。
本発明のこのような方法において所望により、ホップから単離または誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、
R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]を有する超属の化合物を含む。
本発明のこのような方法において、ホップから単離または誘導された画分はまた下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Aの化合物を含むことができる。
本発明のこのような方法において、ホップから単離または誘導された画分はまた下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Bの化合物を含むことができる。
本発明のこのような方法においては、ホップから単離または誘導された画分はフムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンよりなる群から選択される化合物を含むことができる。更にまた、第2の成分はローズマリーから誘導された抽出物であることができる。更に、第2の成分はトリテルペン物質種であることができる。
本発明の方法の別の実施形態においては、組成物は第2の成分とは異なる第3の成分を更に含むことができ、第3の成分はローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、トリテルペン物質種、ジテルペンラクトンおよびトリプトアンスリンよりなる群から選択される。特定の実施形態においては、第2および第3の成分はそれぞれローズマリーから誘導された抽出物およびトリプトアンスリンである。
本発明のこのような方法の更に別の実施形態においては、第2の成分は、1,8−シネオール、19−アルファ−ヒドロキシウルソール酸、2−ベータ−ヒドロキシオレアノール酸、3−O−アセチルオレアノール酸、3−O−アセチルウルソール酸、6−メトキシ−ルテオリン−7−グルコシド、6−メトキシルテノリン、6−メトキシルテノリン−7−グルコシド、メトキシルテノリン−7−メチルエーテル、7−エトキシ−ロスマノール、7−メトキシ−ロスマノール、アルファ−アミリン、アルファ−フムレン、アルファ−ヒドロキシヒドロカフェイン酸、アルファ−ピネン、アルファ−テルピネン、アルファ−テルピネニルアセテート、アルファ−テルピネオール、アルファ−スジョン、アピゲニン、アピゲニン−7−グルコシド、クルクメン、ベンジルアルコール、β−アミレノン、β−アミリン、β−エレメン、β−ピネン、ベツリン、ベツリン酸、ボルネオール、ボルニル−アセテート、カフェイン酸、カンフェン、カンファー、カルノシン酸、カルノゾール、カルバクロール、カルボン、カリオフィレン、カリオフィレン−オキシド、クロロゲン酸、ジオスメチン、ガンマ−テルピネン、ヘスペリジン、イソボルネオール、リモネン、ルテオリン、ルテオリン−3’−O−(3’’−O−アセチル)−β−D−グルクロニド、ルテオリン−3’−O−(4’’−O−アセチル)−β−D−グルクロニド、ルテオリン−3’−O−β−D−グルクロニド、ルテオニン−7−グルコシド、メチル−オイゲノール、ミルセン、ネオクロロゲン酸、ネプチン、オクタン酸、オレアノール酸、p−シメン、ピペリテノン、ロスマノール、ロスマリン酸、ロスマリシン、ロスマリジフェノール、ロセマリン酸、ロスマリノール、ロスマリキノン、サビネン、サビニルアセテート、サリシレート、サリチル酸−2−β−D−グルコシド、スクワレン、テルピネン−4−オール、テルピノレン、チモール、トランスアネトール、トランスカルベオール、ウルソール酸、ベルベノンおよびジンギベレンよりなる群から選択されるローズマリーから誘導された化合物である。
本発明のこのような方法の別の実施形態においては、第2の成分は単糖類または2糖類、アミノ酸、スルフェート、スクシネート、アセテートおよびグルタチオンよりなる群から選択されるメンバーにコンジュゲートしているトリテルペン物質種またはジテルペンラクトン物質種であることができる。更にまた、第2の成分は18−a−グリチルレチン酸、18−β−グリチルレチン酸、2−a−3−a−ジヒドロオキシウルサ−12−3n−28−オン酸、3−a−ヒドロキシウルソール酸、3−オキソ−ウルソール酸、ベツリン、ベツリン酸、セラストロール、エブリコン酸、フリエデリン、グリチルリチン、ギプソゲニン、オレアノール酸、オレアノール酸−3−アセテート、パキム酸、ピニコール酸、ソホラジオール、ソヤサポゲノールA,ソヤサポゲノールB、トリプテリン、トリプトフェノリド、ツムロース酸、ウルソール酸、ウルソール酸−3−アセテート、ウバオールおよびβ−シトステロールよりなる群から選択されるトリテルペン物質種であることができる。更にまた、第2の成分は単糖類または2糖類、アミノ酸、スルフェート、スクシネート、アセテートおよびグルタチオンよりなる群から選択されるメンバーにコンジュゲートしているトリプトアンスリンであることができる。本発明のこのような方法において所望により、第1の成分:第2の成分の比は約100:1〜約1:100の範囲、または、約50:1〜約1:50の範囲であることができる。
本発明の方法の特定の実施形態においては、COX−2の誘導性または活性を抑制することが関わる病理学的状態は、炎症、炎症関連障害、関節炎、喘息、気管支炎、生理痛、腱炎、滑液包炎、皮膚関連状態、胃腸状態、癌、眼科疾患、肺炎症、神経系障害、アレルギー性鼻炎、呼吸窮迫症候群、内毒素ショック症候群、アテローム性動脈硬化症および中枢神経損傷よりなる群から選択することができる。
更にまた、本発明は標的細胞において選択的にプロスタグランジンの合成を抑制する方法であって、方法がホップから単離または誘導された画分、および、ローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、トリテルペン物質種、ジテルペンラクトン物質種およびトリプトアンスリンよりなる群から選択される第2の成分に細胞を接触させることを含む上記方法を提供する。本発明のこのような方法において、ホップから単離または誘導された画分はアルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップよりなる群から選択することができる。
本発明のこのような方法において更に、ホップから単離または誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、
R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]を有する超属の化合物を含むことができる。
本発明の方法の別の実施形態においては、ホップから単離または誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Aの化合物を含むことができる。
本発明のこのような方法の更に別の実施形態においては、ホップから単離または誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Bの化合物を含む。
本発明のこのような方法の別の実施形態においては、ホップから単離または誘導された画分はフムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンよりなる群から選択される化合物を含むことができる。
別の実施形態において、本発明は、標的細胞において選択的に炎症応答を抑制する方法であって、方法がホップから単離または誘導された画分、および、ローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、トリテルペン物質種、ジテルペンラクトン物質種およびトリプトアンスリンよりなる群から選択される第2の成分に細胞を接触させることを含む上記方法を提供する。このような方法において、ホップから単離または誘導された画分はアルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップよりなる群から選択されることができる。
このような方法において、ホップから単離または誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、
R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]を有する超属の化合物を含むことができる。
このような方法の別の実施形態において、ホップから単離または誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Aの化合物を含むことができる。
このような方法の更に別の実施形態において、ホップから単離または誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Bの化合物を含むことができる。
本発明のこのような方法において、ホップから単離または誘導された画分は、フムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンよりなる群から選択される化合物を含むことができる。
更に別の実施形態において、本発明は、細胞における炎症応答をモジュレートする方法であって、方法がホップから単離または誘導された画分を含む組成物に細胞を接触させることを含む上記方法を提供する。別の実施形態において、本発明は炎症の組織特異的活性化に関連した哺乳類における病理学的状態を治療または抑制する方法であって、方法はホップから誘導された画分を含む組成物を哺乳類に投与することを含む上記方法を提供する。このような方法において、ホップから誘導された画分はイソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップよりなる群から選択される。
このような方法の1つの実施形態において、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、
R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]を有する超属の化合物を含むことができる。
本発明のこのような方法の別の実施形態においては、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Aの化合物を含むことができる。
このような方法においてさらに、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Bの化合物を含むことができる。
本発明のこのような方法の別の実施形態においては、ホップから誘導された画分はコフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンよりなる群から選択される化合物を含むことができる。方法の特定の実施形態においては、組成物はホップから誘導された画分約0.5〜10000mg、または約50〜7500mgを含むことができる。更に、組成物はホップから誘導された画分約0.001〜10重量%、または約0.1〜1重量%を含むことができる。
本発明のこのような方法においては、病理学的状態は自己免疫疾患、炎症性疾患、神経学的疾患および癌よりなる群から選択することができる。別の実施形態においては、病理学的状態は炎症、炎症関連障害、関節炎、喘息、気管支炎、生理痛、腱炎、滑液包炎、皮膚関連状態、胃腸状態、癌、眼科疾患、肺炎症、神経系障害、アレルギー性鼻炎、呼吸窮迫症候群、内毒素ショック症候群、アテローム性動脈硬化症および中枢神経損傷よりなる群から選択することができる。
更に別の実施形態において、本発明は標的細胞におけるシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)活性の量を、非標的細胞におけるCOX−2活性を実質的にモジュレートすることなく、モジュレートする方法であって、方法はホップから誘導された画分に細胞を接触させることを含む上記方法を提供する。本発明のこのような方法においては、非標的細胞もまたホップから誘導された画分に接触させることができる。接触工程はインビボで実施できる。本発明の方法において、COX−2活性はCOX−2遺伝子の抑制によりモジュレートされる。
更に別の実施形態において、本発明はシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)の誘導性または活性を抑制することを含む哺乳類における病理学的状態を治療または抑制する方法であって、方法がホップから誘導された画分を含む組成物を哺乳類に投与することを含む上記方法を提供する。このような方法において、ホップから誘導された画分はイソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップよりなる群から選択することができる。
方法の別の実施形態において、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、
R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]を有する超属の化合物を含むことができる。
このような方法において、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Aの化合物を含むことができる。
方法の別の実施形態において、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Bの化合物を含むことができる。
方法の更に別の実施形態においては、ホップから誘導された画分はコフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンよりなる群から選択される化合物を含むことができる。
本発明のこのような方法において、病理学的状態は、炎症、炎症関連障害、関節炎、喘息、気管支炎、生理痛、腱炎、滑液包炎、皮膚関連状態、胃腸状態、癌、眼科疾患、肺炎症、神経系障害、アレルギー性鼻炎、呼吸窮迫症候群、内毒素ショック症候群、アテローム性動脈硬化症および中枢神経損傷よりなる群から選択することができる。
更にまた、本発明は標的細胞において選択的にプロスタグランジンの合成を抑制する方法であって、方法がホップから誘導された画分に細胞を接触させることを含む上記方法を提供する。このような方法において、ホップから誘導された画分はイソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップよりなる群から選択することができる。
方法の別の実施形態においては、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、
R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]を有する超属の化合物を含むことができる。
方法の更に別の実施形態においては、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Aの化合物を含む。
方法の更に別の実施形態においては、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Bの化合物を含むことができる。
方法の別の実施形態においては、ホップから誘導された画分はコフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンよりなる群から選択される化合物を含むことができる。
本発明は更に、骨再吸収に関連しない細胞におけるNF−κBをモジュレートする方法であって、方法がホップから単離または誘導された画分を含む組成物に細胞を接触させることを含む上記方法を提供する。本発明は更にNF−κBの組織特異的活性化に関連する哺乳類における骨粗鬆症以外の病理学的状態を治療または抑制する方法であって、方法がホップから単離または誘導された画分を含む組成物を哺乳類に投与することを含む上記方法を提供する。このような方法において、画分はホップから誘導されることができ、そしてイソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップよりなる群から選択できる。
方法の別の実施形態においては、画分はホップから誘導され、そして下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、
R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]を有する超属の化合物を含むことができる。
方法の別の実施形態においては、画分はホップから誘導され、そして下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Aの化合物を含む。
方法の更に別の実施形態においては、画分はホップから誘導され、そして下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Bの化合物を含む。
方法の更に別の実施形態においては、画分はホップから誘導され、そしてコフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンよりなる群から選択される化合物を含む。
方法の特定の実施形態においては、本発明の方法で使用される組成物はホップから単離または誘導された画分約0.5〜10000mg、または約50〜7500mgを含むことができる。更にまた、組成物はホップから単離または誘導された画分約0.001〜10重量%、または約0.1〜1重量%を含むことができる。
NF−κBをモジュレートする本発明の方法において、病理学的状態は自己免疫疾患、炎症性疾患、神経学的疾患、心臓血管疾患および癌よりなる群から選択することができる。更にまた、NF−κBをモジュレートする方法において、病理学的状態は炎症、喘息、HIV−1複製、風邪および流行性感冒よりなる群から選択することができる。
別の実施形態においては、本発明は、骨再吸収に関連しない標的細胞におけるシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)活性の量を、非標的細胞におけるCOX−2活性を実質的にモジュレートすることなく、モジュレートする方法であって、方法はホップから単離または誘導された画分に細胞を接触させることを含む上記方法を提供する。方法においては、非標的細胞もまたホップから単離または誘導された画分に接触させることができる。接触工程はインビボで行うことができる。方法において、COX−2活性はCOX−2遺伝子の抑制によりモジュレートすることができる。
更にまた、本発明は、シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)の誘導性または活性を抑制することを含む哺乳類における骨粗鬆症以外の病理学的状態を治療または抑制する方法であって、方法がホップから単離または誘導された画分を含む組成物を哺乳類に投与することを含む上記方法を提供する。特定の実施形態において、画分はホップから誘導され、そしてイソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップよりなる群から選択することができる。
方法の別の実施形態においては、画分はホップから誘導され、そして下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、
R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]を有する超属の化合物を含む。
方法の更に別の実施形態においては、画分はホップから誘導され、そして下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Aの化合物を含む。
方法の更に別の実施形態においては、画分はホップから誘導され、そして下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Bの化合物を含むことができる。
方法の特定の実施形態においては、画分はホップから誘導され、そしてコフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンよりなる群から選択される化合物を含むことができる。
方法の別の実施形態においては、病理学的状態は炎症、炎症関連障害、関節炎、喘息、気管支炎、生理痛、腱炎、滑液包炎、皮膚関連状態、胃腸状態、癌、眼科疾患、肺炎症、神経系障害、アレルギー性鼻炎、呼吸窮迫症候群、内毒素ショック症候群、アテローム性動脈硬化症および中枢神経損傷よりなる群から選択することができる。
更にまた、本発明は、標的細胞において選択的にプロスタグランジンの合成を抑制する方法であって、方法がホップから誘導された画分に細胞を接触させることを含む上記方法を提供する。このような方法において、ホップから誘導された画分はイソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップよりなる群から選択することができる。
このような方法において、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、
R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]を有する超属の化合物を含むことができる。
方法の別の実施形態においては、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Aの化合物を含むことができる。
方法の更に別の実施形態においては、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Bの化合物を含む。
方法の更に別の実施形態においては、ホップから誘導された画分はコフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンよりなる群から選択される化合物を含むことができる。
更にまた、本発明は、標的細胞において選択的に炎症応答を抑制する方法であって、方法がホップから誘導された画分に細胞を接触させることを含む上記方法を提供する。このような方法において、ホップから誘導された画分は、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップよりなる群から選択することができる。
このような方法において、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択され;そして、
R、T、XおよびZは独立してH、F、Cl、Br、Iおよびπ軌道よりなる群から選択されるが、ただしR、T、XまたはZの1つがπ軌道である場合は、隣接するR、T、XまたはZもまたπ軌道であり、これにより二重結合を形成する]を有する超属の化合物を含むことができる。
方法の別の実施形態において、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、
R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Aの化合物を含むことができる。
方法の更に別の実施形態において、ホップから誘導された画分は下記式:
Figure 2006508182

[式中、R’はカルボニル、ヒドロキシル、ORおよびOCORよりなる群から選択され、ここでRはアルキルであり;そして、 R’’はCH(CH、CHCH(CHおよびCH(CH)CHCHよりなる群から選択される]を有する属Bの化合物を含むことができる。
本発明のこのような方法において、ホップから誘導された画分はコフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンよりなる群から選択される化合物を含むことができる。本明細書に開示した本発明の組成物は本明細書に開示される本発明の種々の方法において使用できるものとする。
本発明は更に、哺乳類における肥満を治療または抑制する方法であって、方法はホップから単離または誘導された画分およびローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、トリテルペン物質種、ジテルペンラクトンおよびトリプトアンスリンよりなる群から選択される第2の成分を含む組成物、または本明細書に開示される本発明の他の組成物を哺乳類に投与することを含む上記方法を提供する。
実施例1、2および27において開示する通り、AGS胃粘膜細胞株は抗炎症剤の潜在的胃腸毒性を測定するためのモデル系として機能することができる。AGS細胞において、COX−1はCOX−2よりも4倍高値に発現される。AGS細胞においてPGEの抑制が低値であることは。AGS細胞株がより高度にCOX−1を発現し、これが粘膜のホメオスタシスを維持するため、好ましいものである。即ち本発明は抗炎症剤の潜在的胃腸毒性を測定する方法を提供する。方法は以下の工程、即ち、AGS胃粘膜細胞を抗炎症剤に接触させること;標的炎症細胞、例えばA549細胞を抗炎症剤に接触させること;AGS細胞および標的炎症細胞の各々における抗炎症剤に対するプロスタグランジンE(PEG)の発現の50%抑制濃度(IC50)を測定すること;およびAGSのIC50値の標的炎症細胞のIC50値に対する比を求めること、ここで1より大きい比は低減した潜在的胃腸毒性を示し、1より小さい比は増大した潜在的胃腸毒性を示ものであること;を包含し得る
本明細書に開示したとおり、還元異性化アルファ酸および異性化アルファ酸はPEGに対して直接ではなくCOX−2の発現を抑制すると考えられる(実施例25参照)。更に本明細書に開示するとおり、ホップはCOX−1またはCOX−2の酵素活性に対して有意な用量関連の作用を有しておらず、ホップおよび/またはホップから単離または誘導された画分がCOX−2発現に影響していることを裏付けている(実施例26参照)。
以下に記載するものは好ましい実施形態を示す特定の実施例であり、範囲を限定する意図はない。
AGS胃粘膜細胞はシクロオキシゲナーゼ−1およびシクロオキシゲナーゼ−2の両方を構成的に発現する。
要約 − 本実施例はCOX−1およびCOX−2の構成的発現を示すAGSヒト胃粘膜細胞株がシクロオキシゲナーゼ阻害化合物の胃腸毒性を評価するためのモデルとして機能する優れた能力を有することを明らかにする。
本実施例で使用した装置はOHAS Model#E01140分析用天秤、Forma Model #F1214バイオセイフティーキャビネット(Marietta,Ohio)、0.1〜100μlを添加するための種々のピペット類(VWR、Rochester,NY)、セルハンドタリーカウンター(VWR Catalog#23609−102、Rochester,NY)、Forma Model#F3210COインキュベーター(Marietta,Ohio)、血球メーター(Hausser Model#1492、Horsham,PA)、Leica Model#DMIL倒立顕微鏡(Wetzlar,Germany)、PURELAB Plus Water Polishing System(US Filter,Lowell,MA)、4℃冷蔵庫(Forma Model#F3775,Marietta,Ohio)、回転混合器(VWR Catalog#33994−306、Rochester,NY)、および37℃ウォーターバス(Shel Lab Model #1203,Cornelius,OR)を含んでいた。
薬品および試薬 − プロスタグランジンEEIAキットモノクローナルはCayman Chemical(Ann Arbor,MI)から購入した。抗COX−1および抗COX−2ウサギポリクローナル抗血清はUpstate Biotechnology(CITY,NY)より入手し;ロバ抗ヤギIgG−HRPはSanta Cruz Biotechnology(City,CA)より購入した。熱不活性化ウシ胎児血清(FBS−HI、Cat.#35−011CV)およびダルベッコの変性イーグル培地(DMEM、Cat.#10−013CV)はMediatech(Herndon,VA)より購入した。全ての標準試薬はSigma(St.Louis,MO)より入手し、最高純度の市販品を用いた。
細胞培養 − ヒト胃粘膜細胞株AGSはAmerican Type Culture Collection(ATCC番号CRL−1739;Manassas,VA)より入手し、供給元の取扱説明書に従って継代した。細胞は日常的には10%FBS、50単位ペニシリン/ml、50μgストレプトマイシン/ml、5%ピルビン酸ナトリウムおよび5%L−グルタミンを含有するRPMI1640中5%CO下37℃で培養した。指数生育期の細胞を6穴プレートに播種し、コンフルエントとなるまで生育させた。上澄み培地20μ分を採取してPGEの含量の測定用とした。次に細胞をPBSで洗浄し、掻き取り、溶解してイムノブロッティング用とした。
蛋白試験 − 細胞溶解物の蛋白濃度は製造元により供給された操作法に従って、ウシ血清アルブミンを標準物質(Molecular Probes,Eugene,OE)として用いながら、NanoOrange Protein Quantitation Kitを用いて測定した。蛍光はPackard PlateReaderバージョン3.0のソフトウエアを用いながら、485nmにセットした励起フィルター、570nmにセットした発光フィルターと共にPackard FluoroCount,Model BF10000フロリメーターを用いて測定した。Packard PlateReaderと共に提供されたI−Smartプログラムを用いて蛋白濃度を計算した。
イムノブロッティング − COX−1およびCOX−2のウエスタンブロッティングはPAGErTM Gold Precast Gels(Bio Whittaker Molecular Applications(Rockland,ME))を用いて実施した。蛋白約60μgを含有するAGS細胞溶解物を30μLの総容量でゲルのウェル内にLaemmli Sample Bufferと共にロードした。垂直ミニゲル電気泳動チャンバーはSavant Instruments Inc.(Halbrook,NY)製のモデルMV120とした。ゲルは、ゲルの底部にブロモフェノールブルーの染色部が到達するまで、約1時間、室温で40mA/プレート(一定電流)で泳動した。次にゲルを500mAおよび4℃で一夜、ポリビニルフロリド転移メンブレン(Pall Corporation、Ann Arbor,MI)上にブロットした。広範囲の未染色の精密蛋白標準分子量マーカー(BioRad,Hercules,CA)を使用した。BioWestTM長時間ケミルミネセント基質、非同位体セイヨウワサビパーオキシダーゼ基質キット、ウエスタンブロット検出用(BioImaging Systems,Upland,CA)を用いて蛋白を可視化した。ウエスタンブロットの画像はUVP Epi Chemi II Darkroom(BioImaging Systems)を用いて獲得し、LabWorksTMImage Acquisition and Analysis Software(BioImaging Systems)を用いて分析し、増強した。
PGE試験 − PGEの定量用の市販の非放射性の操作法(Caymen Chemical,Ann Arbor,MI)を用い、そして製造元の推奨する操作法を変更することなく使用した。慨すれば、培地25μLを連続希釈したPGE標準試料と共に、適切な量のアセチルコリンエステラーゼ標識トレーサーおよびPGE抗血清と混合し、18時間室温でインキュベートした。ウェルをカラにし、洗浄緩衝液で洗浄した後、アセチルコリンエステラーゼの基質を含有するEllman試薬200μlを添加した。反応は1時間室温で緩徐な振とう器上で行い、415nmの吸光度を測定した。PGE濃度は10細胞当りのピコグラムとして表示した。
結果 − 図6に示す通り、AGS細胞株はCOX−1およびCOX−2の両方を構成的に発現し、COX−1の発現がCOX−2の発現よりもほぼ4倍高値であった。18時間に渡るAGS細胞中のPGE合成は660pg/10個であった。即ち、本実施例はCOX−1およびCOX−2の構成的発現を示すAGSヒト胃粘膜細胞株がシクロオキシゲナーゼ阻害化合物の胃腸毒性を評価するためのモデルとして機能する優れた能力を有することを明らかにしている。
過去において、伝統的なCOX−2仮説は胃腸粘膜におけるCOX−2の発現の役割を軽視していた。正常な胃粘膜においてはCOX−1が優勢なCOXアイソザイムであるが、本実施例および文献において明らかにされている通り、検出可能な量のCOX−2mRNAおよび蛋白が両方とも動物およびヒトの胃粘膜の特定の位置において構成的に発現され誘導されることを示す多くの証拠がある[Halter,F.,et al.(2001)Cyclooxygenase 2−implications on maintenance of gastric mucosal integrity and ulcer healing: controversial issues and perspectives.Gut 49,443−453]。ラットにおける最近の研究によればCOX−1またはCOX−2の選択的阻害は潰瘍誘発性はないものの、COX−1とCOX−2の両方を複合的に阻害するとインドメタシンのようなNSAIDの作用に匹敵するほどの胃および小腸の重度の傷害が誘発されることがわかった。この観察結果は胃腸粘膜の一体性の維持に対するCOX−2の重要な寄与を示唆するものである。
非ステロイド抗炎症剤による胃粘膜細胞におけるPGE 合成の抑制
要約 − 本実施例はNSAIDによるAGS胃細胞におけるPGE合成の抑制はその観察される臨床的な胃刺激と相関することを示すものである。
薬品 − ロフェコキシブおよびセレコキシブを入手した。ジイソフルオロホスフェート(DIFP)、ニメンスリド、イブプロフェン、サリチル酸、アスピリン、インドメタシンおよびアセトアミノフェンはSigma(St.Louis,MO)より購入した。他の薬品は全て、実施例1に記載の供給元より入手した。
細胞 − A549(ヒト肺上皮;ATCC番号CCL−185)およびAGS細胞(ヒト胃粘膜;ATCC番号CRL−1739)はAmerican Type Culture Collection(Manassas,VA)より入手し、供給元の取扱説明書に従って継代した。細胞は日常的には10%FBS、50単位ペニシリン/ml、50μgストレプトマイシン/ml、5%ピルビン酸ナトリウムおよび5%L−グルタミンを含有するRPMI1640中5%CO下37℃で培養した。実験当日、指数生育期の細胞を採取し、血清非含有のRPMI1640で洗浄した。
対数期のA549およびAGS細胞を96穴の組織培養プレート中、ウェル当り0.2ml生育培地中、ウェル当り8x10個でプレーティングした。A549細胞における被験化合物によるPGE抑制の測定のために、Warner等の操作法、即ち、WHMA−COX−2プロトコル[Warner,T.D.et al.,(1999)Nonsteroid drug selectivities for cyclo−oxygenase−1 rather than cyclo−oxygenase−2 are associated with human gastrointestinal toxicity: a full in vitro analysis.Proc Natl Acad Sci USA96,7563−7568]に変更を加えることなく準じて行った。慨すればA549細胞のプレーティング後24時間に、インターロイキン−1β(10ng/ml)を添加することによりCOX−2の発現を誘導した。24時間後、細胞を血清非含有のRPMI1640で洗浄し、DMSOおよび血清非含有RPMI中に溶解した試験物質を終濃度25、5.0、0.5および0.05μg/mlとなるようにウェルに添加した。各濃度は2連で行った。被験ウェルに含まれる量と等しい量のDMSOを対照ウェルに添加した。60分後、A23187(50μM)をウェルに添加することによりアラキドン酸を遊離させた。培地25μLを30分後にウェルから採取し、PGE測定用とした。
非刺激AGS細胞をこれ等の試験において使用した。96穴マイクロプレートにプレーティングした24時間後に、細胞を血清非含有RPMI1640で洗浄し、DMSOおよび血清非含有RPMI1640に溶解した試験物質を終濃度25、5.0、0.5および0.05μg/mlとなるようにウェルに添加した。各濃度は2連で行った。被験ウェルに含まれる量と等しい量のDMSOを対照ウェルに添加した。60分後、アラキドン酸をウェルに添加して終濃度100μMとした。アラキドン酸添加後30分に培地25μLをウェルから採取し、PGE測定用とした。
細胞の生存性 − 細胞の生存性は3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)系比色試験により試験した(Sigma,St.Louis,MO)。PGE測定用の試料採取後にMTT溶液を直接ウェルに添加した。各ウェルの吸光度はELISAプレートリーダーを用いて580nmで読み取った。何れの化合物についても試験した最高濃度において毒性は観察されなかった。
計算 − PGE合成に関するメジアン阻害濃度(IC50)はCalcuSyn(BIOSOFT,Ferguson,MO)を用いて計算した。この統計パッケージは参考として本明細書に援用されるT−C Chou and P.Talaly[(1984)Quantitative analysis of dose−effect relationships: the combined effects of multiple drugs or enzyme inhibitors.Adv Enzyme Regul 22,27−55]の記載したメジアン有効法を用いた複数の薬剤の用量作用計算を行うものである
慨すれば、分析は最も単純な可能な式:fa/fu=(C/Cにおいて「用量」と「作用」を相関付けるものであり、ここで式中、Cは化合物の濃度または用量であり、Cmは薬効を示すメジアン有効用量である。Cmはメジアン−作用プロットのx切片から求める。試験物質の濃度により影響を受ける部分がfaであり、濃度に影響されない部分がfu(fu=1−fa)である。指数mは用量−作用曲線のジグモイド度または形状を示すパラメーターである。これはメジアン−作用プロットの傾きにより推定される。
メジアン−作用プロットはx=log(C)vsy=log(fa/fu)のグラフであり、Chouのメジアン−作用等式の対数型に基づく。メジアン−作用等式へのデータのフィットの良好度はメジアン−作用プロットの一次相関係数rにより表される。通常は、酵素または受容体系の実験データはr>0.96、組織培養ではr>0.90、そして動物系ではr>0.85となる。本明細書において報告する細胞系の試験においては、全ての一次相関係数は0.90より大きくなった。実験は異なる3日に3回反復した。各用量における%抑制を3つの独立した実験にわたって平均し、報告したメジアン阻害濃度の計算に用いた。
結果 − 高度に特異的なCOX−2阻害剤のジイソフルオロホスフェートは1.19μg/mlのA549細胞におけるメジアン阻害濃度を示し、そして、25μg/mlの試験した高濃度でAGS細胞のPGE合成を抑制しなかった(表3)。選択的COX−2剤であるロフェコキシブおよびセレコキシブは、それぞれ27倍および14倍、非標的のAGS胃粘膜細胞よりも標的のA549細胞においてPGE合成のより強力な阻害剤であった。この所見は低い胃腸毒性と合致してCOX−2選択性のみならず標的組織選択性も示している。別の新しい選択的COX−2阻害剤であるニメンスリドは両方の細胞株においてPGE合成の抑制において等しく強力であった。COXの未同定のアイソザイム(COX−3)を阻害し、低い胃腸毒性を有するとされている抗炎症剤アセトアミノフェンはA549細胞においてはPGE生合成を抑制したが、AGS胃粘膜細胞においてはPGE合成に対して作用を有していなかった。
或は、そして明らかにされた臨床胃毒性と合致して、イブプロフェン、アスピリンおよびインドメタシンは全て標的A549細胞よりもAGS細胞株においてPGE合成のより強力な抑制を示した。胃刺激を殆ど伴うことなくCOX−2の発現を抑制する抗炎症剤であるサリチル酸は両方の細胞モデルにおいて不活性であった。
(表3 A549およびAGS細胞株における被験化合物に関するメジアン阻害濃度)
Figure 2006508182

これ等の結果はPGEの合成を抑制することができる抗炎症剤の潜在的胃腸毒性を評価するためのAGS胃粘膜細胞株の使用を有効化するものである。これらはまた、COX阻害化合物の作用における細胞特異性を明らかにしている。IC50AGS/IC50A549の比が1であることは、AGS細胞とA549細胞の両方について同じであるIC50を示している。IC50AGS/IC50A549の比が1より大きいことは、PGEの抑制がAGS細胞で低値であることを示している。AGS細胞におけるPGE抑制がより低いことは、AGS細胞株が粘膜ホメオスタシスを維持するCOX−1をより高度に発現することから、好ましいことである。
ホップ(Humulus lupulus)化合物および誘導体による刺激および非刺激ネズミマクロファージにおけるPGE 合成の抑制
要約 − 本実施例はネズミマクロファージモデルにおいてPGEのCOX−1合成よりも優勢にPGEのCOX−2合成を抑制するホップ画分および誘導体の力価を示すものである。
薬品および試薬 − 細菌リポ多糖類(LPS;B E.coli055:B5)はSigma(St.Louis,MO)より入手した。ホップ画分(1)アルファホップ(1%アルファ酸;AA)、(2)アロマホップOE(10%ベータ酸および2%異性化アルファ酸)、(3)イソホップ(異性化アルファ酸;IAA)、(4)ベータ酸溶液(ベータ酸BA)、(5)ヘキサホップゴールド(ヘキサヒドロ異性化アルファ酸;HHIAA)、(6)レジホップ(還元異性化アルファ酸;RIAA)、(7)テトラホップ(テトラヒドロ−イソ−アルファ酸THIAA)および(8)使用済みホップはBetatech Hops Products(Washington,D.C.,USA)より入手した。使用済みホップは無水エタノール等量を用いて2回抽出した。エタノールは濃厚な茶色の残留物のみが残存するまで40℃で加熱することにより除去した。この残留物をDMSOに溶解してRAW264.7細胞の試験用とした。特段の記載がない限り、全ての標準試薬はSigma(St.Louis,MO)より入手し、最高純度の市販品を用いた。他の薬品および装置は全て実施例1および2に記載したものと同様である。
細胞培養 − American Type Culture Collection(Catalog#TIB−71,Manassas,VA)より入手したRAW264.7細胞はダルベッコの変性イーグル培地(DMEM、Mediatech,Herndon,VA)中で生育させ、対数期に維持した。DMEM生育培地は熱不活性化FBS50mlおよびペニシリン/ストレプトマイシン5mlをDMEMの500mlビンに添加し、4℃で保存することにより作成した。生育培地は使用前にウォーターバスで37℃に加温した。
実験当日、対数期のRAW264.7細胞を午前中に96穴組織培養プレート中ウェル当り0.2mlの生育培地中、ウェル当り8x10個でプレーティングした。第1日の終了時(プレーティング後6〜8時間)に、各ウェルから生育培地100μlを取り出し、100μLの新しい培地と交換した。
RAW264.7細胞においてCOX−2の発現を誘導するために使用したLPSの1.0mg/ml保存溶液は、DMSO1mL中にLPS1.0mgを溶解することにより製造した。これを溶解するまで混合し4℃で保存した。これは使用前に室温で、または、37℃のウォーターバスで溶融させた。
実験の第2日に試験物質をDMSO中1000X保存溶液として調製した。1.7mlのマイクロ遠沈管中、FBSを含有しないDMEM1mlを試験濃度0.05、0.10、0.5および1.0μg/mlとなるように添加した。試験物質の1000XDMSO保存溶液2μLをFBSを含有しない培地1mlに添加した。試験管は2倍濃縮された試験物質の終濃度を有しており、試験管は37℃で平衡となるように10分間インキュベーター中に入れた。
COX−2関連PGE合成については、第1日に調製した細胞プレートの各ウェルから培地100μlを取り出し、100μlの平衡化した2X終濃度の被験化合物と交換した。次に細胞を90分間インキュベートした。LPS20μLを刺激すべき細胞の各ウェルに添加し、終濃度を1μgLPS/mlとし、そして細胞を4時間インキュベートした。細胞を更に15分間5μMアラキドン酸と共にインキュベートした。各ウェルの上澄み培地25μlを清潔なマイクロ遠沈管に移して培地へのPGE放出の測定に付した。
LPS刺激の後に、細胞の外観を観察し、実施例2に記載の通り生存性を測定した。何れの化合物についても、試験した最高濃度において毒性は観察されなかった。各ウェルの上澄み培地25μlを清潔なマイクロ遠沈管に移して培地へのPGE放出の測定に付した。実施例1に記載の通りPGEを測定して報告した。
COX−1関連PGE合成については、第1日に調製した細胞プレートの各ウェルから培地100μlを取り出し、100μlの平衡化した2X終濃度の被験化合物と交換した。次に細胞を90分間インキュベートした。次に、LPS刺激の代わりに、細胞を15分間100μMアラキドン酸と共にインキュベートした。各ウェルの上澄み培地25μlを清潔なマイクロ遠沈管に移して培地へのPGE放出の測定に付した。細胞の外観を観察し、実施例2に記載の通り生存性を測定した。何れの化合物についても、試験した最高濃度において毒性は観察されなかった。各ウェルの上澄み培地25μlを清潔なマイクロ遠沈管に移して培地へのPGE放出の測定に付した。実施例1に記載の通りPGEを測定して報告した。COX−2およびCOX−1の両方のPGE合成に関するメジアン阻害濃度(IC50)を実施例2に記載の通り計算した。
(表4 ホップ画分および誘導体によRAW264.7細胞におけるCOX−2およびCOX−1の阻害)
Figure 2006508182

表4から明らかなとおり、全てのホップ画分および誘導体は本標的マクロファージモデルにおいてCOX−1よりもCOX−2を選択的に阻害した。このことは新しく、予測できなかった所見である。ホップ誘導体IAAおよびRIAAのCOX−2選択性の程度である、それぞれ144および87倍は、予測できないものであった。低いメジアン阻害濃度と組み合わせられたこのように高いCOX−2選択性は他の原料から得た天然産物についてはこれまで報告されていない。
ホップ化合物および誘導体は直接のシクロオキシゲナーゼ酵素阻害剤ではない。
要約 − 本実施例はホップ化合物および誘導体はWHMA−COX−2プロトコルを用いて試験した場合に生理学的に妥当な濃度においてA549肺上皮細胞におけるPGE合成を抑制しないことを示している。
薬品 − 本実施例において使用したホップおよびホップ誘導体は実施例3において前述したものである。他の全ての薬品は実施例1および2に記載した供給元から入手した。
細胞 − A549(ヒト肺上皮)細胞はAmerican Type Culture Collection(Manassas,VA)より入手し、供給元の取扱説明書に従って継代した。細胞は日常的には10%FBS、50単位ペニシリン/ml、50μgストレプトマイシン/ml、5%ピルビン酸ナトリウムおよび5%L−グルタミンを含有するRPMI1640中5%CO下37℃で培養した。実験当日、指数生育期の細胞を採取し、血清非含有のRPMI1640で洗浄した。
対数期のA549細胞を96穴の組織培養プレート中、ウェル当り0.2ml生育培地中、ウェル当り8x10個でプレーティングした。被験化合物によるPGE抑制の測定のために、Warner等の操作法、[(1999)Nonsteroid drug selectivities for cyclo−oxygenase−1 rather than cyclo−oxygenase−2 are associated with human gastrointestinal toxicity: a full in vitro analysis.Proc Natl Acad Sci USA96,7563−7568]、即ち、WHMA−COX−2プロトコルに変更を加えることなく準じて行った。慨すればA549細胞のプレーティング後24時間に、インターロイキン−1β(10ng/ml)を添加することによりCOX−2の発現を誘導した。24時間後、細胞を血清非含有のRPMI1640で洗浄し、DMSOおよび血清非含有RPMI中に溶解した試験物質を終濃度25、5.0、0.5および0.05μg/mlとなるようにウェルに添加した。各濃度は2連で行った。被験ウェルに含まれる量と等しい量のDMSOを対照ウェルに添加した。60分後、A23187(50μM)をウェルに添加することによりアラキドン酸を遊離させた。培地25μLを30分後にウェルから採取し、PGE測定用とした。
細胞の生存性は実施例2において前述したとおり評価した。何れの化合物についても試験した最高濃度において毒性は観察されなかった。実施例1において前述したとおり、上澄み培地中のPGEを測定して報告した。
PGE合成に関するメジアン阻害濃度(IC50)は実施例2において前述したとおり計算した。
結果 − 試験した用量において、実験プロトコルはホップの抽出物または誘導体の何れのメジアン有効濃度を捕獲することができなかった。プロトコルは被験化合物の添加の前にCOX−2の発現の刺激を必要とするため、試験物質がPGE合成を抑制できないことに対する可能な回答は、その作用機序がCOX−2のアイソザイムの発現を抑制し、活性を直接抑制するわけではないという点である。一部の直接の抑制がWHMA−COX−2プロトコルを用いて観察される場合があるが、この操作法はホップ化合物またはホップ化合物の誘導体の抗炎症特性を評価する場合には不適切である。
ホップ(Humulus lupulus)化合物および誘導体による胃粘膜細胞におけるPGE 合成の抑制の欠如
要約 − 本実施例はホップ画分による、そして、AGSヒト胃粘膜細胞株における、PGE 抑制の欠如を示し、これ等の化合物の低い胃刺激性を示唆するものである。
薬品および試薬は実施例3に記載の通り使用した。AGS細胞は実施例2に記載の通り成育させ、ホップ化合物および誘導体の試験のために使用した。PGEは実施例1において前述した通り測定して報告した。AGS細胞からのPGE合成に対するメジアン阻害濃度(IC50)は実施例2に記載の通り計算した。
(表5 ホップ画分および誘導体によるAGS胃粘膜細胞におけるPGE抑制の欠如)
Figure 2006508182

表5から明らかなとおり、全てのホップ画分および誘導体はAGS胃粘膜細胞において試験した最高濃度において50%以上PGE合成を抑制することができなかった。標的マクロファージにおいてこれ等の画分により示された抗炎症力価に基づけば、これは新しく意外な所見であった。
ローズマリー抽出物およびローズマリー中に存在する化合物によるPGE 合成の抑制
要約 − 本実施例は標的細胞中のローズマリーの抽出物およびローズマリー中に一般的に存在する化合物、カルノシン酸、ウルソール酸およびオレアノール酸の抗炎症作用および胃腸細胞におけるPGE合成に対するローズマリー抽出物およびオレアノール酸の作用を示すものである。
使用した装置、薬品、細胞の取り扱い方およびメジアン阻害濃度の計算は実施例1、2および3において前述したとおりである。カルノシン酸、ウルソール酸およびオレアノール酸はSigma(St.Louis,MO)より入手した。ローズマリー抽出物は合衆国規制法(21CFR101−22)に合致した平均値(95%±3%ローズマリー抽出物)までRosmarinus officinalisの選択された葉から得られたヘキサン抽出物である。抽出物が最低11%のフェノール性ジテルペン(カルノシン酸、カルノソール、メチルカルノセート、ロセマジアール、ロセマリン酸よりなる)、4.9%のカルノシン酸、および最低7.6%のカルノソール+カルノシン酸の合計を含有することはHPLC分析により測定した。カルノシン酸はSigma(St.Louis,MO)より購入し、オレアノール酸(80%)はSabinsa(121Ethel Road West,Piscataway,NJ)より入手した。
(表6 ローズマリー抽出物、カルノシン酸、ウルソール酸およびオレアノール酸によるRAW264.7およびAGS細胞におけるPGEの抑制)
Figure 2006508182

†はPGEのCOX−2またはCOX−1合成に対するそれぞれの阻害剤作用を推定するために使用した細胞株を示す。全ての場合において、LPS刺激RAW264.7細胞を用いてCOX−2媒介PGE合成のメジアン阻害濃度を求めた。COX−1媒介合成に対する試験物質の作用の推定のためには、非刺激RAW264.7または非刺激AGS細胞の何れかを使用した。
結果 − 全ての試験物質は、COX−2のアイソザイムの阻害を示す、LPS刺激RAW264.7細胞におけるPGE合成の強力な抑制を示していた(表6)。意外にも、ローズマリー抽出物はウルソール酸およびオレアノール酸よりも強力であり、純粋なカルノシン酸とは力価において等しく、0.5μg試験物質/ml培地のメジアン阻害濃度を有していた。ローズマリー抽出物はカルノシン酸または誘導体を僅か11%しか含有していないため、カルノシン酸誘導体またはローズマリー抽出物中の多数の他の成分の相互作用が調和または相乗作用してCOX−2の強力な抑制をもたらしたと考えられる。或は、ローズマリー中に以前から発見されておりより早期に列挙されていた化合物の1つがPGEのCOX−2媒介合成を抑制するための極めて高い力価を有している。
非刺激RAW264.7細胞において、純粋な化合物は相対的に不活性であり、カルノシン、ウルソールおよびオレアノール酸でそれぞれ231、33および19μg/mlのIC50値を示していた。このことはRAW264.7標的細胞モデルにおいてPGE合成についてはCOX−1よりもCOX−2の阻害が強力に優先されることを示している。COXアイソザイムの選択性がこの程度であることは文献に記載されておらず、予測されない結果であった。しかしながらAGS胃粘膜細胞株においてはローズマリーの抽出物およびオレアノール酸の両方ともPGE合成の強力な抑制を示した。
トリテルペノイドオレアノール酸およびウルソール酸と組み合わせたホップCO 抽出物による標的細胞におけるPGE 合成の相乗作用的抑制
使用した装置、薬品、細胞の取り扱い方およびメジアン阻害濃度の計算は実施例1、2および3において前述したとおりである。ホップCO抽出物はHopunion(Yakama,WA)から入手したものであり、30〜60%アルファ酸および15〜45%ベータ酸を含有していた。オレアノール酸およびウルソール酸はSigma(St.Louis,MO)より入手したものであり、最高純度の市販品であった(>98%)。
試験成分の相乗作用は組み合わせ指数(CI)のパラメーターを用いて定量した。Chou−TalalyのCIは複数の薬剤−作用に基づいており、そして酵素の速度モデルから誘導される(Chou,T.−C.and Talalay,P.(1977)A simple generalized equation for the analysis of multiple inhibitions of Michaelis−Menten kinetic system.J.Biol.Chem.252:6438−6442)。等式は相乗作用または拮抗性よりはむしろ相加作用のみを求めるものである。しかしながら、本発明者等は、相乗作用は予測される付加的作用より大きいものとして、そして拮抗作用は予測される付加的作用より小さいものとして、Cho and Talalayの提案どおりに定義している。CI=1の表記を付加的作用として使用した場合、同じ作用様式を有する相互に排他的な化合物について、または完全に独立した作用様式を有する相互に非排他的な薬剤について、以下の関係、即ち、それぞれ相乗作用、相加作用および拮抗作用を示すCI<1,=1および>1が得られる。
結果 − RAW264.7細胞において試験した4:1(CO抽出:トリテルペノイド)の組み合わせは用量−応答曲線の全体に渡って強力な相乗作用を示した。IC50、IC75およびIC90において両方の試験物質に対して計算した組み合わせ指数を表7に示す。本実施例に記載するとおり、これ等の組み合わせの相乗作用は組み合わせの各成分の0.001〜50μg/mlの濃度範囲をカバーしていた。
(表7 ホップのCO抽出物およびトリテルペン類オレアノール酸およびウルソール酸の1:4組成物の用量−応答曲線の計算された組み合わせ指数)
Figure 2006508182
標的および非標的細胞におけるローズマリーの抽出物とのホップの組み合わせによるPGE 合成の相乗作用的抑制
要約 − 本実施例は標的A549細胞に対する還元異性化アルファ酸およびローズマリー抽出物の組み合わせの相乗作用およびAS胃粘膜細胞におけるPGE合成のローズマリー抑制の相乗的拮抗作用を示す。
使用した装置、薬品、細胞の取り扱い方およびメジアン阻害濃度の計算は実施例1、2、3および4において前述したとおりである。A549細胞における試験のプロトコルにおける幾つかの相違が本実施例に含まれる。第1に試験物質はIL−1βによる刺激の60分前に培地に添加した。第2に用量−応答曲線を求める際には、カルシウムイオノフォアA23187の変わりに5μMアラキドン酸を使用した。組み合わせの相乗作用は実施例7に記載したとおり計算した。
結果 − 表8はIL−1β刺激A549細胞における還元異性化アルファ酸、ローズマリー抽出物および還元異性化アルファ酸およびローズマリー抽出物の2:1組み合わせによるPGE抑制を示す。本細胞株は抗炎症薬効に関するモデル標的細胞となる。還元異性化アルファ酸およびローズマリー抽出物の独立したメジアン阻害濃度はそれぞれ0.84および1.3μg/mlであった。還元異性化アルファ酸およびローズマリー抽出物の2:1組み合わせは組み合わせのメジアン阻害濃度以下で相乗作用を示した。
表9はヒト胃AGS細胞におけるPGE合成の抑制を示す。これ等の細胞はプロスタグランジン抑制剤の胃腸毒性に関するモデルとなる。これ等の細胞においてPGE合成の抑制を示す試験物質は長期使用の場合には胃刺激性および潰瘍形成性を示すと予測される。ローズマリー抽出物によるPGE合成の抑制は還元異性化アルファ酸とローズマリー抽出物の2:1組み合わせにより相乗作用的に拮抗された。この予測できなかった結果は相乗作用的拮抗作用の新しい所見である。
(表8 IL−1β刺激A549細胞における還元異性化アルファ酸、ローズマリー抽出物および異性化アルファ酸およびローズマリー抽出物の組み合わせによるPGE抑制についてのメジアン阻害濃度ならびに組み合わせ指数
Figure 2006508182

†組み合わせ指数はIC50値以下の用量−応答曲線の部分に渡り1未満であり、これ等の濃度における組み合わせによるPGE合成の相乗作用的抑制が示されている。
(表9 AGS胃粘膜細胞におけるPGE抑制の低減をもたらすローズマリー抽出物との還元異性化アルファ酸の1:1組み合わせの相乗作用)
Figure 2006508182

†組み合わせ指数は用量−応答曲線の全体に渡り1より大きく、組み合わせによるPGE阻害の相乗作用的拮抗作用が示されている。
本実施例はローズマリー抽出物とホップ誘導体の1つ、還元異性化アルファ酸の組み合わせのみを示しているが、25μg/mlもの高い用量においてAGS細胞でPGE抑制をやはり示さない他のホップ誘導体でも同様の結果が予測されることは当業者の知るとおりである。これ等のホップ誘導体の例は異性化アルファ酸、ヘキサヒドロ異性化アルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸および使用済みホップの抽出物を包含する。
非標的細胞においてPGE 合成に対する作用を有さない標的細胞における還元異性化アルファ酸およびオレアノール酸によるPGE 合成の相乗作用的抑制
要約 − 本実施例は還元異性化アルファ酸が標的A549細胞でPGE合成の抑制においてトリテルペンオレアノール酸と強力な相乗作用を示し、そして胃細胞でのPGE合成のオレアノール酸抑制には相乗作用的に拮抗することを示す。
使用した装置、薬品、細胞の取り扱い方およびメジアン阻害濃度の計算は実施例1、2、3および4において前述したとおりである。A549細胞における試験のプロトコルにおける幾つかの相違が本実施例に含まれる。第1に試験物質はIL−1βによる刺激の60分前に培地に添加した。第2に用量−応答曲線を求める場合に、試験物質の存在下に一夜A549細胞を維持した後に培地を採取してPGEの測定に付した。組み合わせの相乗作用は実施例7に記載の通り計算した。還元異性化アルファ酸はJohn Haas,Inc.(Yakima,WA)から1%水溶液として入手し、オレアノール酸はSabinsa(Piscataway,NJ)から入手し、80%純度であった。組み合わせの相乗作用は実施例7に記載の通り計算した。
結果 − 表10はA549細胞におけるオレアノール酸、還元異性化アルファ酸および還元異性化アルファ酸とオレアノール酸の種々の組み合わせによるPGE抑制を示す。この細胞株は抗炎症薬効に関するモデル標的細胞となる。還元異性化アルファ酸およびオレアノール酸の独立したメジアン阻害濃度はそれぞれ0.3および0.39μg/mlであった。10:1、5:1および1:5よりなる還元異性化アルファ酸とオレアノール酸の組み合わせはそれぞれ、0.11、0.38および0.76μg/mlの複合濃度において用量−応答曲線に対して相乗作用を示した。即ち、2種の成分の合計が0.11、0.38および0.76μg/ml以下である場合、PGE合成を抑制するこれ等の能力はその個々の活性の合計より高値であった。
(表10 IL−1β刺激A549細胞における還元異性化アルファ酸、オレアノール酸および異性化アルファ酸とオレアノール酸の4種の組み合わせによるPGE抑制に関するメジアン阻害濃度および組み合わせ指数)
Figure 2006508182

†組み合わせ指数は表中の値における用量−応答曲線の部分に渡り1未満であり、これ等の濃度未満における組み合わせによるPGE合成の相乗作用的抑制が示されている。
表11はヒト胃AGS細胞におけるPGE合成の抑制を示しているこれ等の細胞はプロスタグランジン抑制剤の胃腸毒性に関するモデルとなる。これ等の細胞においてPGE合成の抑制を示す試験物質は長期使用の場合には胃刺激性および潰瘍形成性を示すと予測される。オレアノール酸によるPGE合成の抑制は還元異性化アルファ酸との全ての組み合わせにより相乗作用的に拮抗された。この予測できなかった結果は相乗作用的拮抗作用の新しい所見である。
(表11 AGS胃粘膜細胞におけるPGE抑制の低減をもたらすオレアノール酸との還元異性化アルファ酸の相乗作用)
Figure 2006508182

†IC50においてCI>1である場合、組み合わせはAGS細胞によるPGE合成の抑制において拮抗作用を示すということができる。
本実施例はオレアノール酸とホップ誘導体の1つ、還元異性化アルファ酸の組み合わせのみを示しているが、25μg/mlもの高い用量においてAGS細胞でPGE抑制をやはり示さない他のホップ誘導体でも同様の結果が予測されることは当業者の知るとおりである。これ等のホップ誘導体の例は異性化アルファ酸、ヘキサヒドロ異性化アルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸および使用済みホップの抽出物を包含する。
非標的細胞におけるPGE 合成に対する作用を有ない標的細胞におけるトリプトアンスリンとの還元異性化アルファ酸の組み合わせによるPGE 合成の相乗作用的抑制
要約 − 本実施例は標的A549細胞に対する還元異性化アルファ酸とトリプトアンスリンの1:1組み合わせの強力な相乗作用、および、AGS胃粘膜細胞におけるPGE合成のトリプトアンスリンの抑制の相乗作用的拮抗作用を示す。
使用した装置、薬品、細胞の取り扱い方およびメジアン阻害濃度の計算は実施例1、2、3、4および9において前述したとおりである。還元異性化アルファ酸はJohn Haas,Inc.(Yakima,WA)から1%水溶液として入手し、トリプトアンスリンはWaco Chemicals(Richmond,VA)から入手し、最高純度の市販品であった。A549細胞における試験のプロトコルにおける幾つかの相違が本実施例に含まれる。第1に試験物質はIL−1βによる刺激の60分前に培地に添加した。第2に用量−応答曲線を求める場合に、試験物質の存在下に一夜A549細胞を維持した後に培地を採取してPGEの測定に付した。組み合わせの相乗作用は実施例7に記載の通り計算した。
結果 − 表12はIL−1βで刺激したA549細胞における還元異性化アルファ酸、トリプトアンスリンおよび還元異性化アルファ酸とトリプトアンスリンの1:1組み合わせによるPGE抑制を示す。この細胞株は抗炎症薬効に関するモデル標的細胞となる。還元異性化アルファ酸およびトリプトアンスリンの独立したメジアン阻害濃度はそれぞれ0.028および0.30μg/mlであった。還元異性化アルファ酸とトリプトアンスリンの1:1組み合わせは用量−応答曲線の全体に渡り相乗作用を示した。
表13はヒト胃AGS細胞におけるPGE合成の抑制を示している、これ等の細胞はプロスタグランジン抑制剤の胃腸毒性に関するモデルとなる。これ等の細胞においてPGE合成の抑制を示す試験物質は長期使用の場合には胃刺激性および潰瘍形成性を示すと予測される。トリプトアンスリンによるPGE合成の抑制は還元異性化アルファ酸とのトリプトアンスリンまたはそのコンジュゲートの1:1の組み合わせにより相乗作用的に拮抗された。この予測できなかった結果は相乗作用的拮抗作用の新しい所見である。
(表12 IL−1β刺激A549細胞における還元異性化アルファ酸、トリプトアンスリンおよび異性化アルファ酸とトリプトアンスリンの組み合わせによるPGE抑制に関するメジアン阻害濃度および組み合わせ指数)
Figure 2006508182

†組み合わせ指数は用量−応答曲線の全体に渡り1未満であり、組み合わせによるPGE合成の相乗作用的抑制が示されている。
(表13 AGS胃粘膜細胞におけるPGE抑制の低減をもたらすトリプトアンスリンとの還元異性化アルファ酸の組み合わせの相乗作用)
Figure 2006508182

†組み合わせ指数は用量−応答曲線の全体に渡り1より大きく、組み合わせによるPGE阻害の相乗作用的拮抗作用が示されている。
本実施例はトリプトアンスリンとホップ誘導体の1つ、還元異性化アルファ酸の組み合わせのみを示しているが、25μg/mlもの高い用量においてAGS細胞でPGE抑制をやはり示さない他のホップ誘導体でも同様の結果が予測されることは当業者の知るとおりである。これ等のホップ誘導体の例は異性化アルファ酸、ヘキサヒドロ異性化アルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸および使用済みホップの抽出物を包含する。
ホップ誘導体、ローズマリー抽出物およびオレアノール酸を含有する組み合わせを投与したヒトから採取した血漿試料によるPGE 合成のエクスビボ抑制
要約 − 本実施例は還元異性化アルファ酸、ローズマリー抽出物およびオレアノール酸の5:5:1組み合わせを5日間一日当たり3回摂取した後のヒト対象におけるPGE抑制物質の存在を示すものである。
使用した装置、薬品、RAW264.7細胞の取り扱い方およびPGE濃度の計算は実施例1、2および3において前述したとおりである。還元異性化アルファ酸、ローズマリー抽出物およびオレアノール酸はそれぞれ実施例3、6および7に記載の通りのものである。ゲルキャップは還元異性化アルファ酸200mg、ローズマリー200mgおよびオレアノール酸40mgを油性基剤中に含有するように製造した。血漿試料は5日間1日3カプセルを消費する前および5日後にヒトボランティアから採取した。カプセルは1日に渡りほぼ8時間間隔で服用した。第5日に最後のカプセルの服用の1時間前および投与の1、2、4および7時間後に採血した。血漿試料における全てのPGE試験は8連で行った。除外例は、知覚した除外例を除いて計算した群平均から数値が3標準偏差を超えていた場合に該当するものとし、除外した。除外例を含む、または含まない生データをグラフ化した。パーセントPGE抑制に関する血漿中の試験物質の濃度は市販の血漿(Gibco,Grand Island,NY)と組み合わせた標準曲線を用いて推定した。
図7[A]は所定時点における血漿試料によるPGE合成の抑制を示す。投与後最初の1時間の間にはPGE抑制の9〜3倍増大が観察された。試験物質の有効半減期(半分までPGE合成を抑制する能力を低減するための時間)は約4時間であった。
RAW264.7細胞におけるPGE合成の観察されたパーセント抑制に関する試験物質の推定値を図7[B]に示す。除外例を除外したデータのみを用いた場合、最初の1時間には試験物質濃度の12.5倍増加が観察された。880ng/ml血漿の最大濃度は投与後1時間および2時間の両方に観察された。濃度の半減期は約2.2時間であった。有効半減期と濃度半減期との間の一貫性の欠如は製剤の成分の相乗効果によるものと考えられる。薬効は、本出願の実施例において明らかにされている通り、異性化アルファ酸、ローズマリー抽出物中の多くの成分およびオレアノール酸の間の陽性および相乗作用的な相互作用により延長される。
外傷後の関節機能の正常化
食餌栄養補給剤としての好ましい実施形態の代表的組成物は経口製剤、即ち、錠剤またはゲルキャップであり、これは以下の組み合わせの1つ、即ち、0.1〜10mgイソフムロン/kg/日;0.01〜10mgジヒドロアドフムロン/kg/日;0.01〜10mgテトラヒドロイソコフムロン/kg/日;0.01〜10mgヘキサヒドロ−イソフムロン/kg/日を70kgのヒトに対して供給するものである。
練習運動または反復運動ストレスによる身体的外傷の後の関節の運動の正常化は2〜10投薬の後に起こると期待される。この結果は全ての動物において期待される。
外傷後の関節機能の正常化
食餌栄養補給剤としての好ましい実施形態の代表的組成物は経口製剤、即ち、錠剤またはゲルキャップであり、これは以下の組み合わせの1つを、即ち:
17mg還元異性化アルファ酸/kg/日、17mgローズマリー抽出物/kg/日、および、17mgウルソール酸/kg/日;
17mg還元異性化アルファ酸/kg/日、17mgローズマリー抽出物/kg/日、および、3.4mgウルソール酸/kg/日;
34mg還元異性化アルファ酸/kg/日、34mgローズマリー抽出物/kg/日、および、3.4mgウルソール酸/kg/日;
340mg還元異性化アルファ酸/kg/日、340mgローズマリー抽出物/kg/日、および、3.4mgウルソール酸/kg/日;
17mg還元異性化アルファ酸/kg/日、17mgローズマリー抽出物/kg/日、および、85mgウルソール酸/kg/日;
17mg還元異性化アルファ酸/kg/日、17mgローズマリー抽出物/kg/日、および、170mgウルソール酸/kg/日;または、
17mg還元異性化アルファ酸/kg/日、17mgローズマリー抽出物/kg/日、および、1700mgウルソール酸/kg/日;
を70kgのヒトに対して供給するものである。
練習運動または反復運動ストレスによる身体的外傷の後の関節の運動の正常化は2〜10投薬の後に起こると期待される。この結果は全ての動物において期待される。
しゅさ性挫瘡の治療におけるローション製剤の臨床有効性
以下:
1.異性化アルファ酸イソフムロン0.1重量%;
2.還元異性化アルファ酸ジヒドロアドフムロン0.1重量%;
3.テトラヒドロイソアルファ酸テトラヒドロイソコフムロン0.1重量%;
または、
4.ヘキサヒドロイソフムロン0.1重量%、
の1つを含むように設計されたローションを担当医診断でしゅさ性挫瘡を示しており、そして、独立した広範に認可された皮膚科医師により確認されている患者の患部に適用する。
自己評価試験を試験の1週間前に実施し、罹患した表面積および赤色度を定量する。更に同様の変数を患者の治療状態を知らない専門臨床職員により評点させる。これ等の評価は第0日、7日、14日および21日に反復する。
患者は試験開始時に被験製剤またはプラセボに無作為に割り付ける。被験処方およびプラセボは一日当たり1回または2回、患部に適用する。糖尿病、高血圧等のような健康状態の処置は試験中可能とする。評点は被験製剤とプラセボとの間で、4回の観察期間の各々について比較する。ローション製剤の好ましい実施形態の組成物で治療した患者は、各評価カテゴリ内の試験前評点から20%を超えて患者の評点が改善した場合に改善したとみなす。改善を示す人間の比率を複合製剤およびプラセボ対照との間で比較する。2群間の差は、真である場合に帰無仮説が棄却される確率が5%未満である場合に統計学的に有意とみなす。
しゅさ性挫瘡の治療におけるローション製剤の臨床有効性
以下:
1.アルファ酸フムロン0.1重量%;
2.異性化アルファ酸イソフムロン0.1重量%;
3.還元異性化アルファ酸ジヒドロアドフムロン0.1重量%;
4.テトラヒドロイソアルファ酸テトラヒドロイソコフムロン0.1重量%;
または、
5.ヘキサヒドロイソアルファ酸ヘキサヒドロイソフムロン0.1重量%、
の1つを含むように設計されたローションを担当医診断でしゅさ性挫瘡を示しており、そして、独立した広範に認可された皮膚科医師により確認されている患者の患部に適用する。
自己評価試験を試験の1週間前に実施し、罹患した表面積および赤色度を定量する。更に同様の変数を患者の治療状態を知らない専門臨床職員により評点させる。これ等の評価は第0日、7日、14日および21日に反復する。
患者は試験開始時に被験製剤またはプラセボに無作為に割り付ける。被験処方およびプラセボは一日当たり1回または2回、患部に適用する。糖尿病、高血圧等のような健康状態の処置は試験中可能とする。評点は被験製剤とプラセボとの間で、4回の観察期間の各々について比較する。ローション製剤の好ましい実施形態の組成物で治療した患者は、各評価カテゴリ内の試験前評点から20%を超えて患者の評点が改善した場合に改善したとみなす。改善を示す人間の比率を複合製剤およびプラセボ対照との間で比較する。2群間の差は、真である場合に帰無仮説が棄却される確率が5%未満である場合に統計学的に有意とみなす。
しゅさ性挫瘡の治療におけるローション製剤の臨床有効性
以下:
1.アルファ酸フムロン0.1重量%および0.1%トリプトアンスリン;
2.異性化アルファ酸イソフムロン0.1重量%および0.1%トリプトアンスリン;
3.還元異性化アルファ酸ジヒドロアドフムロン0.1重量%および0.1%トリプトアンスリン
4.テトラヒドロイソアルファ酸テトラヒドロイソコフムロン0.1重量%および0.1%トリプトアンスリン
または、
5.ヘキサヒドロイソアルファ酸ヘキサヒドロイソフムロン0.1重量%および0.1%トリプトアンスリン
の1つを含むように設計されたローションを担当医診断でしゅさ性挫瘡を示しており、そして、独立した広範に認可された皮膚科医師により確認されている患者の患部に適用する。
自己評価試験を試験の1週間前に実施し、罹患した表面積および赤色度を定量する。更に同様の変数を患者の治療状態を知らない専門臨床職員により評点させる。これ等の評価は第0日、7日、14日および21日に反復する。
患者は試験開始時に被験製剤またはプラセボに無作為に割り付ける。被験処方およびプラセボは一日当たり1回または2回、患部に適用する。糖尿病、高血圧等のような健康状態の処置は試験中可能とする。評点は被験製剤とプラセボとの間で、4回の観察期間の各々について統計学的に比較する。ローション製剤の好ましい実施形態の組成物で治療した患者は、各評価カテゴリ内の試験前評点から20%を超えて患者の評点が改善した場合に改善したとみなす。改善を示す人間の比率を複合製剤およびプラセボ対照との間で比較する。2群間の差は、真である場合に帰無仮説が棄却される確率が5%未満である場合に統計学的に有意とみなす。
乾癬の治療におけるローション製剤の臨床有効性
本実施例は、担当医診断で乾癬を示しており、そして、独立した広範に認可された皮膚科医師により確認された患者の患部に組成物を適用する意外は、実施例14、15および16に記載の方法と同様にして実施する。自己評価試験を試験の1週間前に実施し、罹患した表面積および皮膚状態を定量する。更に同様の変数を患者の治療状態を知らない専門臨床職員により評点させる。これ等の評価は第0日、7日、30日および60日に反復する。
患者は試験開始時に被験製剤またはプラセボに無作為に割り付ける。被験処方およびプラセボは一日当たり1回または2回、患部に適用する。糖尿病、高血圧等のような健康状態の処置は試験中可能とする。評点は被験製剤とプラセボとの間で、4回の観察期間の各々について統計学的に比較する。試験ローション製剤の好ましい実施形態の組成物で治療した患者は、各評価カテゴリ内の試験前評点から20%を超えて患者の評点が改善した場合に改善したとみなす。改善を示す人間の比率を被験製剤およびプラセボ対照との間で比較する。2群間の差は、真である場合に帰無仮説が棄却される確率が5%未満である場合に統計学的に有意とみなす。
アルツハイマー病の治療における製剤の臨床有効性
実施例12および13に記載した経口製剤を担当医診断でアルツハイマー病(AD)の早期を顕在化しており、そして、独立した広範に認可された神経科医師により確認された患者に投与する。臨床治験の2週間前に、患者には、Mini Mental Status Exam(MMSE)、Alzheimer Disease Assessment Scale(ADAS)、Boston Naming Test(BNT)およびToken Test(TT)のような適切な精神神経学的試験を受けさせる。神経性神学的試験は臨床治験の第0、6週および3ヶ月に反復する。試験は患者の治療計画を知らない神経精神科の医師により実施する。
患者は試験開始時に被験製剤またはプラセボに無作為に割り付ける。被験製剤およびプラセボは一日当たり1回または2回服用する。糖尿病、高血圧等のような健康状態の処置は試験中可能とする。評点は被験製剤とプラセボとの間で、3回の観察期間の各々について統計学的に比較する。治療を行わない場合、ADの本来の経過は臨床治験の過程中に試験評点として顕著に悪化する。被験製剤としての好ましい実施形態の組成物で治療された患者は、臨床治験の過程中に患者の評点が不変または改善した場合に改善したとみなす。
結腸癌の治療および予防における経口製剤
実施例12および13に記載した経口製剤を、担当医診断で結腸癌の早期を顕在化しており、そして、独立した広範に認可された癌科医師により確認された患者に投与する。
患者は試験開始時に被験製剤またはプラセボに無作為に割り付ける。被験製剤およびプラセボは一日当たり1回または2回服用する。糖尿病、高血圧等のような健康状態の処置は試験中可能とする。内視鏡的評価を1ヶ月、2ヶ月、6ヶ月および12ヶ月に行う。4回のフォローアップ来院の何れか1回の間に腫瘍の再出現の証拠があれば治療は失敗とみなす。治療失敗の比率を被験製剤とプラセボ対照との間で比較する。記載した実験条件下において、試験物質は対照群と比較して腫瘍の発生率を低下させることが期待される。2群間の差は、真である場合に帰無仮説が棄却される確率が5%未満である場合に統計学的に有意とみなす。
過敏性腸症候群の治療のための経口製剤
実施例12および13に記載した経口製剤を、担当医診断で過敏性腸症候群を顕在化している患者に投与する正常な腸機能は48時間以内に回復する。
骨関節炎における関節の機能の正常化
実施例12および13に記載した組成物を用いると、骨関節炎による関節のこわばりの正常化が5〜20投薬の後に、グルコサミンまたは硫酸コンドロイチンの有無に関わらず起こる。更にまた、組成物は伝統的な非ステロイド抗炎症剤とは異なりこれ等の2種のプロテオグリカン成分の正常な関節再建作用を妨害しない。
A549肺細胞においてダニアレルゲンはPGE 生合成を活性化する。
要約 − 本実施例は肺上皮細胞におけるPGE生合成をダニハウスダストアレルゲンが誘導する場合があることを示している。
背景
アレルゲンに対する感受性は漸増する消費者にとって問題となっている。この課題は過去数年間に渡る喘息の驚くべき増大と複合化している。喘息患者は空気中のアレルゲンに対して特に敏感である。アレルギーの比率が増大していることも知られている。これによりアレルギー症状の原因および関連する不快感を低減する方法が益々注目されている。集団の約10%が種々の環境的原因から生じる抗原への曝露により過敏化(アレルギー化)される。即時および/または遅延型の過敏化を誘導するこれ等の抗原はアレルゲンとして知られている。これ等には草類、樹木、雑草、動物の外皮、昆虫、食品、薬品および化学物質が含まれる。個体の遺伝的素因が枯草熱、喘息および蕁麻疹のような症状を呈するアトピーおよびアナフィラキシーのような即時型アレルギー応答の発生において役割を果たしていると考えられている。
多くのアレルゲンが蛋白系の分子であり、これ等の蛋白アレルゲンは多くの原料から発生する。かなりの間、家屋内の大部分の一般的なアレルゲン原料のうちの1つはダストダニであると考えられていた。当然ながら全てのアレルゲンの場合と同様、特定の人間のみがダストダニのアレルゲンに対してアレルギー性となる。しかしながら、このグループの人間は多くの地域、特に高温多湿地域において極めて多数となり得る。例えば、一年の大半が高温多湿である合衆国南東部においては、一般的集団におけるハウスダストダニアレルギーの発生率は25%もの高値であり得る。ハウスダストダニはフラシカーペット、過剰充填されたクッション類、ベッドクッションなどに生息している。
方法
ダニダストアレルゲンの単離 − コナヒョウダニ(Dermatophagoides farinae)はアメリカのハウスダストダニである。D.farinaeをPurina Laboratory Chow(Ralston Purina,Co.St.Louis,MO)およびFleischmann顆粒化乾燥コウボ(Standard Brands,Inc.New York,NY)の1:1比上、室温湿度75%で培養した。生存ダニを培地から移行するに培養容器から吸引し、凍結して死滅させ、乾燥し、0%湿度で保存した。ダニダストのアレルギー性成分を周囲温度の水で抽出した。500mgのダニ粉末を15ml容の円錐型遠沈管(VWR,Rochester,NY)中水5mlに添加し(1:10w/v)、1分間振とうし、周囲温度で一夜放置した。翌日水層を0.2μmの使い捨てシリンジフィルター(Nalgene,Rochester,NY)を用いて濾過した。濾液をダニダストアレルゲンと命名し、A549肺上皮細胞においてPGE生合成の誘導を調べる試験に用いた。
細胞培養および処理 − 本実験ではヒト気道上皮細胞株A549(American Type Culture Collection、Bethesda,MD)を用いた。実施例2において前記したとおり細胞を培養して処理した。ダニアレルゲンは終濃度1000ng/mlとなるように培地に添加した。24時間後、培地を採取してPGE濃度を調べた。
PGE試験 − 培地中のPGEの測定は実施例1において前記したとおり実施した。
統計学的分析 − 処理当り8連の平均をExcel(登録商標)スプレッドシート(Microsoft,Redmond,WA)を用いて計算した。
結果
ダニアレルゲンの処理により、溶媒処理対照と比較してA549細胞においてPGE生合成が6倍増大した(図8)。
ホップ誘導体はA549肺細胞におけるPGE 生合成のダニダストアレルゲン活性化を抑制する。
要約 − 本実施例はホップ誘導体がA549肺細胞におけるダニダストアレルゲンのPGE刺激作用を抑制できることを示す。
方法
細胞株および試験の操作法は実施例22に記載したとおりである。ダニダストアレルゲン以外に、試験物質にはホップ画分(1)アルファホップ(1%アルファ酸;AA)、(2)アロマホップOE(10%ベータ酸および2%異性化アルファ酸)、(3)イソホップ(異性化アルファ酸;IAA)、(4)ベータ酸溶液(ベータ酸BA)、(5)ヘキサホップゴールド(ヘキサヒドロ異性化アルファ酸;HHIAA)、(6)レジホップ(還元異性化アルファ酸;RIAA)、(7)テトラホップ(テトラヒドロ−イソ−アルファ酸THIAA)が含まれていた。終濃度10μg/mlの試験物質をダニダストアレルゲンの添加の60分前に添加した。
結果
表15はダニダストアレルゲンで刺激したA549肺細胞におけるホップ誘導体によるPGE生合成の抑制の程度を示す。全てのホップ誘導体はダニダストアレルゲンの刺激作用を有意に抑制することができた。
(表15 ダニダストアレルゲンにより刺激されたA549肺上皮細胞におけるホップ誘導体によるPGE抑制)
Figure 2006508182

結論として、COX−2の発現を抑制し、標的細胞において選択的にプロスタグランジン合成を抑制し、または、標的細胞において選択的に炎症応答を抑制する化合物の天然の製剤を発見するために有用である。
好ましい実施形態はホップ(Humulus lupulus)から単離または誘導された画分少なくとも1つを含有する組成物を含む。ホップから単離または誘導された画分の例はアルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップである。ホップから単離または誘導された画分の好ましい化合物は、例えば、フムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい化合物はまた、ハロゲン、エーテルおよびエステルのような置換基を担持することができる。
別の実施形態はトリプトアンスリンおよびそのコンジュゲートを含有する組成物を含む。
別の実施形態は成分の組み合わせに関する。1つの実施形態は、第1の成分としてホップの抽出物から単離または誘導された活性成分、および、第2の成分としてローズマリー(Rosmarinus officinalis L.)、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物、トリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、および、トリプトアンスリンまたはそのコンジュゲートよりなる群から選択されるメンバーの少なくとも1つを含む組成物に関する。別の実施形態は第1の成分としてトリプトアンスリンまたはそのコンジュゲート、および、第2の成分としてホップの抽出物から単離または誘導された活性成分、ローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物およびトリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲートよりなる群から選択されるメンバーの少なくとも1つを含む組成物に関する。
NF−κBに対する修飾ホップ成分の作用
前述したとおり、NF−κB、即ち蛋白p50およびRelAのヘテロ二量体は広範に発現され哺乳類細胞における炎症および免疫応答のような複数の生物学的応答を調節する際に重要な役割を果たしている誘導性の真核細胞DNA結合蛋白複合体である。NF−κBの標的にはIL−2、IL−2受容体および肝の急性期の蛋白が包含される。免疫応答におけるその役割のほかに、NF−κBの活性化はTNFおよびFasへのアポトーシス応答を圧倒することにより、代わりに増殖を可能とする。NF−κBは不活性である場合には原形質性であり、そこでIκBにより維持されている。図9に示すとおり、種々の刺激がIKK(IκBキナーゼ)の活性化をもたらし、これがIκBをホスホリル化し、ユビキチン化および分解のためにこれをマーキングする。IκBが分解すると、NF−κBは自由に転写を開始できる。遺伝子の転写活性化の後、NF−κBもまた急速に分解する。
活性化または非分解のNF−κBを検出する能力は時間の関数である。細胞のサイトカイン刺激の後、活性化されたNF−κBは30分以内に検出される。数時間以内に、活性化されたNF−κBは分解され、非活性化の複合体化NF−κBのみが残存する。本実施例においては、インターロイキン−1β(IL−1β)、ガンマ−インターフェロン(IFN)およびTNFαの3価の刺激の24時間後に全細胞のNF−κBを測定した。この時点までに、活性化NF−κBは分解し、非活性化の結合NF−κBのみが残存する。IkB阻害剤は溶解緩衝液で除去し、NF−κBはNF−κB応答エレメントを含有するdsDNSで捕獲後に酵素イムノアッセイにより定量する。NF−κBの活性化を抑制する化合物または混合物はサイトカインおよび試験物質で処理された細胞溶解物中のNF−κB関連発色の増大をもたらすものとして発見できる。NF−κBは哺乳類細胞において炎症性および免疫性の応答の両方を調節する際、並びに、癌細胞の成育およびHIV−1のような種々のウィルスの複製の増大に寄与する際において重要な役割を果たすため、NF−κBの活性化または機能を損なう薬剤の開発は重要な治療上の用途を有する。
方法
薬品 − NF−κBEIAキットはActive Motif(Carlsbad,CA)より入手した。熱不活性化ウシ胎児血清(FBS−HI、Cat.#35−011CV)およびダルベッコの変性イーグル培地(DMEM、Cat.#10−013CV)はMediatech(Herndon,VA)より購入した。還元異性化アルファ酸(RIAA)はJohn I.Haas,Inc.Yakima,WAから入手した。インターロイキン−1β(IL−1β)、ガンマ−インターフェロン(IFN)、TNFα、ビタミンD3(VD3)および全ての標準試薬はSigma(St.Louis,MO)より入手し、最高純度の市販品を用いた。
細胞培養および細胞の処理 − ヒト単球細胞株U973をAmerican Type Culture Collection(Manassas,VA)より入手し、供給元の取扱説明書に従って継代した。細胞は日常的には10%FBS、50単位ペニシリン/ml、50μgストレプトマイシン/ml、5%ピルビン酸ナトリウムおよび5%L−グルタミン(Life Technologies)を含有するRPMI1640(Life Technololgies、Grand Island,NY)中5%CO下37℃で培養した。実験に際しては、U937細胞を被験薬剤の処理前の24時間湿潤インキュベーター中5%CO下37℃で6ウェルプレート中で培養した。ジメチルスルホキシド中RIAA(10μL)を細胞に添加して終濃度を10μgRIAA/mlとし、その60分後にVD3(100nM)またはVD3とサイトカインの混合物(25ngIL−1β、150ngIFN、および20ngTNFα/ml)で刺激した。24時間後、細胞を洗浄し、TransAM NFκBChemiキットと共に供給された試薬を用いて細胞溶解した。
蛋白試験 − 細胞溶解物の蛋白濃度は製造元により供給された操作法に従って、ウシ血清アルブミンを標準物質(Molecular Probes,Eugene,OE)として用いながら、NanoOrange Protein Quantitation Kitを用いて測定した。蛍光はPackard PlateReaderバージョン3.0のソフトウエアを用いながら、485nmにセットした励起フィルター、570nmにセットした発光フィルターと共にPackard FluoroCount,Model BF10000フロリメーターを用いて測定した。Packard PlateReaderと共に提供されたI−Smartプログラムを用いて蛋白濃度を計算した。
NF−κB試験 − TransAM NFκBChemiキット(Active Motif)を用いてU937細胞中の非分解NF−κBp50を検出した。製造元の取扱説明書に変更することなく準じた。Bio−tekInstrument ELISAプレートリーダーを用いて405nmの光学密度を記録した。NF−κBはmOD405単位として定量し、表とした。
統計学的分析 − 処置当り4〜8連の平均および95%信頼区間をExcel(登録商標)スプレッドシート(Microsoft,Redmond,WA)における標準的な統計書式を用いて計算した。
結果
サイトカインカクテルで刺激後24時間後には、U937細胞における非分解NF−κBの量は低下することが予測される。表16に示す通り、対照群(330mOD単位)およびVD3処理群はサイトカインカクテルまたはVD3+サイトカインカクテルで刺激した細胞のほぼ2倍の量のNF−κBを含有していた。しかしながらRIAAを添加することによりNF−κBの活性化およびその後の分解が防止された(281vs122mOD単位)。これは新しく、そして予測できなかった所見である。NF−κBの活性化はTNFおよびFasへのアポトーシス応答を圧倒し、種々の障害を誘発し得ることから、NF−κBの活性化がないことは好ましいことである。表16に示す通り、RIAA単独のみではNF−κB複合体の活性化は起こらなかった。従って、RIAAのようなホップ成分または修飾ホップ成分は、これ等の成分がNF−κBを活性化せず、NF−κBの活性化も防止しないため、NF−κBの活性化に関連する疾患に影響することができる。
(表16)
Figure 2006508182

†カッコ内の値は95%信頼区間である。
結論として、NF−κBをモジュレートする化合物の天然の製剤を発見することは有用である。このような製剤は広範な用途を有する。更に、COX−2の発現を抑制し、標的細胞において選択的にプロスタグランジン合成を抑制し、または、標的細胞において選択的に炎症応答を抑制する化合物の天然の製剤を発見することは有用である。
LPS−刺激RAW264.7細胞における還元異性化アルファ酸または異性化アルファ酸による直接のPGE 抑制の欠如
本実施例はA23187アラキドン酸放出を用いた後COX−2(シクロオキシゲナーゼ−2)誘導の試験を説明するものである。
本試験の目的はホップ誘導体RIAA(還元異性化アルファ酸)(レジホップ(rhoイソアルファ酸(RIAA)、29.5〜30.5%、<0.2%イソアルファ酸)およびIAA(異性化アルファ酸)(イソホップ;イソアルファ酸(IAA)、29.5〜30.5%)が炎症のRAW264.7細胞モデルにおいてCOX−2媒介のPGE生合成の直接の抑制剤として独立して機能する能力を評価するためであった。
以下の方法および操作法を用いた。細胞培養および試験物質の処理 − RAW264.7細胞(ATCC番号TIB−71)はAmerican Type Culture Collection(Manassas,VA)より入手し、供給元の取扱説明書に従って継代した。試験の準備において、細胞は熱不活性化10%ウシ胎児血清(FBS−HI)およびペニシリン/ストレプトマイシンを添加したダルベッコの変性イーグル培地(DMEM)中で生育させ、対数期に維持した後に実験セットアップに付した。実験第2日において、細胞をウェル当り200μLの生育培地の入った96穴の組織培養プレート中、ウェル当り8x10個となるようにプレーティングした。
5%CO下37℃で一晩インキュベートした後、生育培地を吸引し、FBSやペニシリン/ストレプトマイシンを添加しないDMEM200μLと交換した。RAW264.7細胞をリポ多糖類(LPS)(10ng/ml終濃度)で刺激し、一夜インキュベートしてCOX−2の発現を誘導した。LPS刺激の18時間後、試験物質を添加し、その60分後、A23187を添加した。試験物質を250倍保存溶液としてジメチルスルホキシド(DMSO)中に溶解した。この250倍保存試験物質調製物の4μLをDMEM1mLに添加し、この溶液200μLを試験物質の各用量について8ウェルに添加した。上澄みの培地を採取して30分後にプロスタグランジンE(PGE )の測定に付した。メジアン阻害濃度は2つの独立した実験に渡る最低4濃度から計算した。組み合わせ指数(CI)は統計学的方法において以下に記載するとおり計算した。
表17は実施した2つの独立した試験の各々で使用した試験物質を示す。
(表17 LPS刺激RAW264.7細胞の投薬マトリックスとその後の試験物質投
与)
Figure 2006508182

PGEの測定 − PGEの定量のための市販の非放射線的な操作法を用いて(Caymen Chemical,Ann Arbor,MI)PGEを測定し、製造元の推奨する操作法を変更することなく使用した。要約すれば、上澄み培地50μLを適切な量のアセチルコリンエステラーゼ標識トレーサーおよびPGE抗血清で稀釈し、18時間室温でインキュベートした。その後、PGE試験マイクロタイタープレートのウェルを空にし、洗浄緩衝液で洗浄し;次にアセチルコリンエステラーゼに対する基質を含有する200μLのEllman試薬を添加した。反応は1時間室温で緩徐な振とう器上で維持し、Bio−tek Instrument(Model#Elx800,Winooski,VT)酵素結合免疫吸着試験(ELISA)プレートリーダーで415nmの吸光度を測定した。本試験に関する製造元の仕様は試験内の変動係数<10%、PGDおよびPGFとの交差反応性1%未満および10〜1000pgmL−1の範囲にわたる直線性となっている。PGEの濃度は、細胞10当たりのpgPGEとして測定した。
細胞の生存性 − 細胞の生存性はPGE試験のための培地の採取の前またはその直後に細胞を顕微鏡観察することにより評価した。細胞の死滅は観察時に記録した。
以下の物質を使用し、記載された製造元により得た。細菌リポ多糖類(LPS;B E.coli055:B5)をSigma(St.Louis,MO)から入手した。プロスタグランジンEモノクローナル抗体キットはCaymanCemical(Ann Arbor,MI)から購入した。熱不活性化ウシ胎児血清(FBS−HI、Cat.#35−011CV)およびダルベッコの変性イーグル培地(DMEM、Cat.#10−013CV)はMediatech(Herndon,VA)より購入した。特段の記載が無い限り、全ての標準試薬はSigma(St.Louis,MO)より入手し、最高純度の市販品を用いた。試験物質にはBetatech Hops Products(Washington,DC)より入手したRIAAおよびIAAが含まれた。
以下の統計学的方法を使用した。CalcuSyn(BIOSOFT,Ferguson,MO)を使用しながら、95%信頼区間でPGEに関する用量応答曲線およびメジアン阻害濃度(IC50)を最小4濃度(表1)を用いて計算した。この統計パッケージはT−C Chou and P.Talaly、Quantitative analysis of dose−effect relationships:the combined effects of multiple drugs or enzyme inhibitors.Adv Enzyme Regul 22,27−55(1984)の記載したメジアン有効法を用いた複数の薬剤の用量作用計算を行うものである。慨すれば、分析は最も単純な可能な式:fa/fu=(C/Cにおいて「用量」と「作用」を相関付けるものであり、ここで式中、Cは化合物の濃度または用量であり、Cmは薬効を示すメジアン有効用量である。Cmはメジアン−作用プロットのx切片から求める。試験物質の濃度により影響を受ける部分がfaであり、濃度に影響されない部分がfu(fu=1−fa)である。指数mは用量−作用曲線のジグモイド度または形状を示すパラメーターである。これはメジアン−作用プロットの傾きにより推定される。
メジアン−作用プロットはx=log(C)vsy=log(fa/fu)のグラフであり、Chouのメジアン−作用等式の対数型に基づく。メジアン−作用等式へのデータのフィットの良好度はメジアン−作用プロットの一次相関係数rにより表される。通常は、酵素または受容体系の実験データはr>0.96、組織培養ではr>0.90、そして動物系ではr>0.85となる。本明細書において報告する細胞系の試験においては、全ての一次相関係数は0.90より大きくなった。最も頑健な結果を得るためには、実験は異なる3日において、最低3回反復する。各用量におけるパーセント阻害を3つの独立した実験にわたって平均し、報告されたメジアン阻害濃度を計算するために使用した。
試験成分の相乗作用は組み合わせ指数(CI)のパラメーターを用いて定量した。Chou−TalalyのCIは複数の薬剤−作用に基づいており、そして酵素の速度モデルから誘導される(Chou,T.−C.and Talalay,P.(1977)A simple generalized equation for the analysis of multiple inhibitions of Michaelis−Menten kinetic system.J.Biol.Chem.252:6438−6442)。等式は相乗作用または拮抗性よりはむしろ相加作用のみを求めるものである。しかしながら、相乗作用はこの場合、予測される付加的作用より大きいものとして、そして拮抗作用は予測される付加的作用より小さいものとして、Cho and Talalayの提案どおりに定義する。CI=1の表記を付加的作用として使用した場合、同じ作用様式を有する相互に排他的な化合物について、または完全に独立した作用様式を有する相互に非排他的な薬剤について、以下の関係、即ち、それぞれ相乗作用、相加作用および拮抗作用を示すCI<1,=1および>1が得られる。
2種のデータの変換を適宜適用した。第1の変換は低被験用量のPGE生産がLPS刺激対照のPGE生産を超過した場合に、最低被験用量から得られた最高PGE生産からパーセント阻害を計算することであった。この方法はプレート全体にわたる応答の変動性および勾配について制御するものである。第2のデータ変換は等級付けされた用量において応答の変動について調節するものであった。ウェル間の歴史的変動を用いたモンテカルロシミュレーションによれば、用量−応答曲線は、4点用量−応答曲線において濃度当り2連でウェルを使用する場合には時間の僅か40%のみ等級付けされると考えられる。即ちIC50の計算の前に濃度により応答を分類することは、応答が等級付けされないと考えられる状況において行った。
上記において概説したプロトコルを用いた場合、RAW264.7細胞におけるLPS刺激PGE生産は非刺激細胞と比較して1.4倍〜2.1倍の範囲であり、そしてPGE試験用の培地の希釈度にある程度依存していた。アスピリン陽性対照に対して計算された8.7μg/mlというIC50値(95%CL(信頼限界)=3.9〜19)は1.4〜50μg/mlの範囲の直接COX−2阻害に関する報告されている数値(Mitchell,J.A.et al.,Selectivity of nonsteroidal anti−inflammatory drugs as inhibitors of constitutive and inducible cyclooxygenase.Proc.Natl.Acad.Sci.USA90:11693−11697(1994);Warner,T.D.et al.,Nonsteroid drug selectivities for cyclo−oxygenase−1 rather than cyclo−oxygenase−2 are associated with human gastrointestinal toxicity:A full in vitro analysis.Proc Natl Acad Sci USA96,7563−7568(1999))およびA549細胞株における3.2μg/ml(95%CL=0.55〜19)という以前の結果と合致していた。
RAW264.7細胞をLPSで刺激し、一夜インキュベートしてCOX−2発現を誘導した(図10)。LPS刺激18時間後に、試験物質を添加し、その60分後にA23187を添加した。上澄み培地を採取して30分後にプロスタグランジンE(PGE )の測定に付した。平均のPEG 抑制%は4濃度および2つの独立した実験に渡る最低8連のものから計算した(図10)。
RIAAおよびIAAは両方ともLPS刺激RAW264.7細胞において中等度の用量依存的PGE 阻害を示した(図10)。試験物質の濃度の1000倍上昇に渡り、RIAAおよびIAAについてそれぞれ僅か14および10パーセントの阻害増大しか観察されなかった。用量応答傾きが小さかったためRIAA(36mg/ml)およびIAA(>1000mg/ml)についてmg/ml範囲のIC50値(表18)となった。このように、用量の3対数単位に渡る小さな応答の変動は、この細胞系試験においてホップ誘導体の観察された抑制作用は細胞に対する二次的作用である可能性が高く、COXの直接の阻害ではないことを示唆している。1つの可能性のある説明は、ホップ誘導体が細胞膜からのA23187媒介アラキドン酸放出を妨害しているという点である。
RAW264.7細胞をLPSで刺激し、一夜インキュベートしてCOX−2発現を誘導した。LPS刺激18時間後に、試験物質を添加し、その60分後にA23187を添加した。上澄み培地を採取して30分後にプロスタグランジンE(PGE )の測定に付した。メジアン阻害濃度は4濃度において2つの独立した実験に渡る最低8連のものから計算した(表18)。
(表18 一夜LPS刺激後に試験物質を添加した場合のRAW264.7細胞におけるRIAA、IAAに関するメジアン阻害濃度)
Figure 2006508182

COX−2からのPGE生合成を直接抑制する能力に関するRIAAおよびIAAの試験の結果はLPS刺激RAW264.7細胞において中等度の用量関連性のPGE抑制を示したのみであった。用量応答傾きが小さかったためRIAA(36mg/ml)およびIAA(>1000mg/ml)についてmg/ml範囲のIC50値となった。この細胞系試験においてホップ誘導体の観察された抑制作用は細胞に対する二次的作用である可能性が高く、COXの直接の阻害ではないこと考えられる。1つの可能性のある説明は、ホップ誘導体が細胞膜からのA23187媒介アラキドン酸放出を妨害しているという点である。
無細胞COX試験系におけるホップの活性の分析
本実施例はCOX酵素活性に対するホップの作用を説明するものである。
COX酵素活性に対するホップの作用は無細胞COX試験系において調べた。試験はCayman Chemical COX阻害剤スクリーニング試験キット(Catalog#560131;Cayman Chemical Co.,;Ann Arbor MI)を用いて実施した。慨すれば、酵素を37℃で10分間阻害剤と共に予備インキュベートし、次にアラキドン酸を添加して反応を開始した。2分後、HClを添加して反応を停止した。PGHが還元されてPGAアルファとなり、次にこれを競合的酵素イムノアッセイ(EIA)を用いて定量した。各濃度は2つの個別の反応で試験し、次にこれ等各々をEIA工程において2連で試験した。
COX酵素試験の結果を表19に示す。これより明らかな通り、IAAおよびRIAAはCOX−1およびCOX−2の酵素活性の何れに対しても本質的に作用を有していなかった。これとは対照的に、COX阻害剤インドメタシンはCOX−1およびCOX−2の両方を阻害した。
(表19 COX活性のIAAおよびRIAA抑制)
Figure 2006508182

これ等の結果はホップが有意なCOX酵素活性を有さないことを示している。従ってホップはCOX−2の発現濃度において作用すると考えられる。
NSAIDの相対的胃腸毒性を推定するための胃粘膜細胞モデル
本実施例は非ステロイド抗炎症剤の潜在的胃腸毒性を測定するための胃粘膜細胞株(AGS細胞)の使用を説明するものである。
実施例1および2に記載したとおり、AGS細胞は潜在的胃腸毒性を測定するためのモデル系となる。本試験の目的はCOX阻害化合物の相対的GI毒性(胃疾患)を推定するためのモデルとしてのAGSヒト胃粘膜細胞株を更に特性化することであった。
AGS細胞は本質的に実施例2に記載するとおり胃腸毒性に関わるモデルとして更に特性化した。慨すれば、試験に使用した薬品は以下の通り入手した。ロフェコキシブ錠剤およびセレコキシブカプセルの市販製剤を使用した。PGEEIAキットはCayman Chemical(Ann Arbor,MI)より入手した。抗COX−1および抗COX−2のウサギポリクローナル抗血清はUpstate Biotechnology(Waltham,MA)から入手し、そしてロバ抗ヤギIgG−HRPはSanta Cruz Biotechnology(Santa Cruz,CA)より購入した。熱不活性化ウシ胎児血清(FBS−HI、Cat.#35−011CV)およびダルベッコの変性イーグル培地(DMEM、Cat.#10−013CV)はMediatech(Herndon,VA)より購入した。インターロイキン−1β(IL−1β)および全ての標準試薬および非ステロイド抗炎症剤(NSAID)は特段の記載が無い限り、Sigma(St.Louis,MO)より入手し、最高純度の市販品を用いた。
細胞培養に際しては、ヒト気道上皮細胞株A549をAmerican Type Culture Collection(Manassas,VA)より入手し、供給元の取扱説明書に従って継代した。細胞は日常的には10%FBS、50単位ペニシリン/ml、50μgストレプトマイシン/ml、5%ピルビン酸ナトリウムおよび5%L−グルタミンを含有するRPMI1640中5%CO下37℃で培養した。細胞被験化合物での処置に際しては、William Harvey Modified Assay(WHMA)を変更せずに用いてCOX−2阻害剤を測定した[Warner,TD,Giuliano F,Vojnovic I,Bukasa A,Mitchell JA,Vane JR(1999)Nonsteroidal drug selectivities for cyclo−oxygenase−1 rather than cyclo−oxygenase−2 are associated with human gastrointestinal toxicity:A full in vitro analysis.Proc Natl Acad Sci USA96,7563−7568]。慨すれば、A549細胞を24時間IL−1βに曝露し、培地を除去し、ヒト血漿(100μL)を被験薬剤またはDMSOベヒクルと共に添加した。初回の実験の場合は被験薬剤の濃度を25、5、0.5および0.05μg/mlとした。DMSOは各マイクロプレートウェル中200μL容中1%未満とし;60分後にA23187(50μM)を添加し;30分後、培養上澄み培地50μLを採取し、即座に明細書記載の方法でPGE を測定した。AGSヒト胃粘膜細胞株(American Type Culture Collection,Manassas,VA)もまた培養し、推奨ATCC法に従って維持した。継代したAGS細胞を50単位ペニシリン/mlおよび50μgストレプトマイシン/mlと共に20%FBSを含有するIMDM中に生育させ;細胞を対数期に維持した後に各実験に付した。PGE試験に際しては、ウェル当り約10個の細胞をウェル当り200μLの生育培地中、96穴プレートにプレーティングした。細胞を80%コンフルエントとなるまで生育させ、IMDA培地で3回洗浄した後に被験薬剤を添加した。NSAIDはFBSやペニシリン/ストレプトマイシンを含有しないIMDA培地200μLに添加した。試験物質添加の60分後、アラキドン酸(AA)をカルシウムイオノフォアA23187添加により誘導するか、DMSO中100または5μMAAで外因的に添加した。37℃で更に30分間インキュベートした。培地50μLを採取してPGE測定に付した。
PGEの測定に際しては、PGEの定量のための市販の非放射線的な操作法を用いて(Caymen Chemical,Ann Arbor,MI)PGEを測定し、製造元の推奨する操作法を変更することなく使用した。慨すれば、上澄み培地50μLを、連続希釈したPGE標準試料と共に、適切な量のアセチルコリンエステラーゼ標識トレーサーおよびPGE抗血清と混合し、18時間室温でインキュベートした。その後、PGE試験マイクロタイタープレートのウェルを空にし、洗浄緩衝液で洗浄し;次にアセチルコリンエステラーゼに対する基質を含有する200μLのEllman試薬を添加した。反応は1時間室温で緩徐な振とう器上で維持し、Bio−tek Instrument ELISAレトリーダー(Model#Elx800,Winooski,VT)で415nmの吸光度を測定した。本試験に関する製造元の仕様は試験内の変動係数<10%、PGDおよびPGF αとの交差反応性1%未満および10〜1000pgmLの範囲にわたる直線性となっている。PGEの濃度は、細胞10当たりのpgPGEとして測定した。
試験の計算に際しては、3つの独立した実験に渡って濃度当り2連で各々最低4濃度を用いてPEG生合成の抑制に関するメジアン阻害濃度(IC50)およびその95%信頼限界を計算した(CalcuSyn,BIOSOFT,Ferguson,MO)。100μMAAではA549およびAGS細胞に対するサリチル酸およびアセトアミノフェンおよびAGS細胞に対するジイソプロピルフルオロホスフェート以外の全ての被験化合物について、測定の係数>0.9を有する完全な用量−応答曲線が得られた。胃腸安全性に関する治療指数(TI)はlog(AGSIC50/A549IC50)として計算した。TIの計算において薬効(即ちA549におけるPGE合成の抑制)の要素のためにはIC 80 を使用すべきことが推奨されているが、用量応答曲線の極値においては推定値に大きな誤差が伴う。即ち、これ等の推定値を用いる比においてより大きい不確実性が存在する。正のTIはGI毒性の低い潜在性を示し、負のTIはGI毒性のより高い潜在性を示す。Spearmanの順位相関係数rを計算することにより、非標的細胞を用いた以前報告されたTIの順位とAGS/A549モデルとの間の関連性の程度を定量した。パラメーターrはまた、インビトロTI順位と臨床的評価NSAIDの胃疾患の順位との間の関連性の程度を求めるためにも使用した。I型の誤りの確率は名目5%水準に設定した。
AGSヒト胃細胞株は24時間湿潤インキュベーター中5%CO下37℃で6ウェルプレート中で培養した。細胞を溶解緩衝液中氷上において溶解させ、蛋白濃度を測定した。細胞溶解物50μgを可溶化し、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)含有10%ポリアクリルアミドゲル上で分画した。イムノブロッティングに際しては、COX−1およびCOX−2のウエスタンブロッティングはPAGErTM Gold Precast Gels(Bio Whittaker Molecular Applications,Rockland,ME)を用いて実施した。蛋白約60μgを含有するRAW264.7細胞溶解物を30μLの総容量でウェル内にLaemmli Sample Bufferと共にロードした。使用した垂直ミニゲル電気泳動チャンバーはSavant Instruments Inc.(MV120型;Halbrook,NY)製であった。ゲルは、ゲルの底部にブロモフェノールブルーの染色部が到達するまで、約1時間、室温で40mA/プレート(一定電流)で泳動した。次にゲルを500mAおよび4℃で一夜、ポリビニルフロリド転移メンブレン(PVDF)(Pall Corporation、Ann Arbor,MI)上にブロットした。使用した分子量マーカーは未染色の広範囲の精密蛋白標準(BioRad,Hercules,CA)であった。BioWestTM長時間ケミルミネセント基質(BioImaging Systems,Upland,CA)、ウエスタンブロット検出用の非同位体セイヨウワサビパーオキシダーゼ基質キットを用いて蛋白を可視化した。ウエスタンブロットの画像はUVP Epi Chemi II Darkroom(BioImaging Systems)を用いて獲得し、LabWorksTMImage Acquisition and Analysis Software(BioImaging Systems)を用いて分析し、増強した。バンドの強度は濃度計分析を介して評価し、ScanAnalysis(登録商標)ソフトウエア(BIOSOFT,Ferguson,MO)を用いて計算し、任意の密度単位(DU)として記録した。
AGS細胞株はCOX−1およびCOX−2の両方を構成的に発現し、COX−1の発現がCOX−2の発現よりもほぼ4倍高値であった(実施例1参照)。これ等の結果はAGS細胞株を用いた最近報告された研究(Fan et al.,Interleukin−1 beta induces cyclo−oxygenase−2 expression in gastric cancer cells by the p38 and p44/42 mitogen−activated protein kinase signaling pathways. J Gastroenterol Hepatol.16:1098−104(2001))と合致しており、そこでは両方のシクロオキシゲナーゼ酵素の構成的発現が明らかにされている。
表20はA549およびAGS細胞モデルにおける選択NSAIDのPGE生合成に関するメジアン阻害濃度(IC50)を示す。
(表20 A549およびAGS細胞モデルにおける選択NSAIDのPGE生合成に関するメジアン阻害濃度(IC50)†)
Figure 2006508182

†カッコ内の値はIC50推定値の95%信頼区間である。
††DIFP=イソフルオロホスフェート
図11はlogIC50比の比較および潜在的胃疾患の順位を示す。William Harvey Modified Assay(WHMA)を用いたlogIC50は、WHMACOX−1/WHMACOX−2のWarner等によるもの(Nonsteroid drug selectivities for cyclo−oxygenase−1 rather than cyclo−oxygenase−2 are associated with human gastrointestinal toxicity:A full in vitro analysis.Proc Natl Acad Sci USA96,7563−7568(1999))(白棒グラフ)およびMitchell等によるもの(Selectivity of nonsteroidal anti−inflammatory drugs as inhibitors of constitutive and inducible cyclooxygenase)で表される。Proc.Natl.Acad.Sci.USA90:11693−11697(1994)(青棒グラフ)を図11Aに示し、A23187(図11B),100μMアラキドン酸(図11C)または5μMアラキドン酸プロトコール(図11D)で処理されたAGS細胞のlogIC50比(AGS/WHMACOX−2)も示した。0の右側の値は胃疾患の漸減する確率を示し、0の左側の値は胃疾患の漸増する確率を示す。
図11に示されるとおり、以前に報告されたデータと3種のAGSプロトコルとの間の関係を検討した。log[IC50比(WHMACOX−1/WHMACOX−2)]は公開されたデータ(図11A)から計算し、A23187(図11B)、100μMアラキドン酸(図11C)および5μMアラキドン酸(図11D)のプロトコルに関するlog[IC50比(AGS/WHMACOX−2)]と比較した。最低から最高のGI毒性の潜在性を有する化合物の順位はモデルおよびAGSプロトコルの間で明らかに同様であった。興味深いことに、ロフェコキシブとインドメタシンのみが全てのAGSプロトコルにおいてそれぞれ最小および最大の潜在的GI毒性を示した。TIの順位推定値は血小板(COX−1)およびA549細胞(COX−2)を用いて計算した順位TIと同様であり、r はA23187では0.903、p<0.01;100μMAAでは0.733、p=0.02;そして5μMAAでは0.77、p<0.02であった。しかしながら定量的には、AGS/A549モデルは血小板/A549モデルよりも低いTIを示した。A23187媒介AA放出、100μMAA添加、および、5μMAA添加はそれぞれNSAIDの胃疾患の臨床順位に有意に関連したGI毒性の順位推定値をもたらした(r=0.933、p<0.01;0.783、p<0.01;0.683、p=0.05)。GI毒性の最低から最高のNSAIDのA23187順位はロフェコキシブ<アセトアミノフェン<ニメンスリド<セレコキシブ<サリチル酸<イブプロフェン<アスピリン<ナプロキセン<インドメタシンであった。
実施例1に記載した通り、そして正常な胃粘膜細胞において観察された通り、AGS細胞株はCOX−1およびCOX−2を構成的に発現した。AGSおよびA549細胞の使用は血小板(COX−1)およびA549細胞を用いて計算した順位TIと定性的には同様であるTIの順位推定値をもたらし、rはA23187では0.903、p<0.01;100μMAAでは0.733、p=0.02;そして5μMAAでは0.77、p<0.02であった。定量的には、AGS/A549モデルは血小板/A549モデルよりも低いTIを示した。A23187媒介AA放出並びに100μMおよび5μMのAA添加のプロトコルはそれぞれr=0.933、p<0.01;0.783、p<0.01;0.683、p=0.05において、NSAIDの胃疾患の臨床順位に有意に関連したGI毒性の順位推定値をもたらした。GI毒性の最低から最高のNSAIDのA23187順位はロフェコキシブ<アセトアミノフェン<ニメンスリド<セレコキシブ<サリチル酸<イブプロフェン<アスピリン<ナプロキセン<インドメタシンであった。
これ等の結果は更にAGSヒト胃粘膜細胞株がCOX阻害化合物の胃腸作用を評価するためのモデルとして機能できることを示している。AGS誘導データは胃のPGE生合成の抑制がNSAIDのヒト胃疾患の根底となっていることを示している。
好ましい実施形態はホップ(Humulus lupulus)から単離または誘導された画分少なくとも1つを含有する組成物を含む。ホップから単離または誘導された画分の例はアルファ酸、イソアルファ酸、還元イソアルファ酸、テトラヒドロイソアルファ酸、ヘキサヒドロイソアルファ酸、ベータ酸および使用済みホップである。ホップから単離または誘導された画分の好ましい化合物は、例えば、フムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい化合物はまた、ハロゲン、エーテルおよびエステルのような置換基を担持することができる。
別の実施形態はトリプトアンスリンおよびそのコンジュゲートを含有する組成物を含む。
別の実施形態は成分の組み合わせに関する。1つの実施形態は、第1の成分としてホップの抽出物から単離または誘導された活性成分、および、第2の成分としてローズマリー(Rosmarinus officinalis L.)、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物、トリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲート、および、トリプトアンスリンまたはそのコンジュゲートよりなる群から選択されるメンバーの少なくとも1つを含む組成物に関する。別の実施形態は第1の成分としてトリプトアンスリンまたはそのコンジュゲート、および、第2の成分としてホップの抽出物から単離または誘導された活性成分、ローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物または化合物およびトリテルペン物質種またはその誘導体またはコンジュゲートよりなる群から選択されるメンバー少なくとも1つを含む組成物に関する。
当業者の知るとおり、自明の性質の種々の改変および変更が本発明の精神を外れることなく行われ、そしてこのような改変および変更の全て添付の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲内に属するものとみなす。このような改変および変化は例えばカプセル、錠剤、ローション、食品およびバー製品の製造工程並びにビタミン、薬草類、フレーバーおよび担体に作用するために添加される初歩的な成分を包含するが、これらに限定されない。他のこのような改変または変更は、上記した好ましい実施形態の組み合わせを含有する他の薬草または植物産品の使用を包含する。本明細書に記載した実施形態の多くの別の変更および多様化が上記範囲を外れることなく行えることは当業者の知るとおりである。本明細書に記載した特定の実施形態は単に例示のみのために示したものである。
図1はシクロオキシゲナーゼ−2の誘導およびシクロオキシゲナーゼ酵素によるプロスタグランジンおよび他のエイコサノイドへのアラキドン酸の代謝を説明するものである。非ステロイド抗炎症剤の作用はシクロオキシゲナーゼ酵素の直接の阻害による。 図2はホップから得ることができる画分および化合物の概説である。 図3は[A]アルファ酸属(AA)および代表的な物質種のフムロン(R=−CHCH(CH)、コフムロン(R=−CH(CH)およびアドフムロン(R=−CH(CH)CHCH);[B]イソアルファ酸属(IAA)および代表的な物質種のイソフムロン(R=−CHCH(CH)、イソコフムロン(R=−CH(CH)およびイソアドフムロン(R=−CH(CH)CHCH);[C]還元異性化イソアルファ酸属(RIAA)および代表的な物質種のジヒドロ−イソフムロン(R=−CHCH(CH)、ジヒドロ−イソコフムロン(R=−CH(CH)およびジヒドロ−アドフムロン(R=−CH(CH)CHCH);[D]テトラ−ヒドロイソアルファ酸属(THIAA)および代表的な物質種のテトラ−ヒドロ−イソフムロン(R=−CHCH(CH)、テトラ−ヒドロ−イソコフムロン(R=−CH(CH)およびテトラ−ヒドロ−アドフムロン(R=−CH(CH)CHCH);[E]およびヘキサ−ヒドロイソアルファ酸属(HHIAA)および代表的な物質種のヘキサ−ヒドロ−イソフムロン(R=−CHCH(CH)、ヘキサ−ヒドロ−イソコフムロン(R=−CH(CH)およびヘキサ−ヒドロ−アドフムロン(R=−CH(CH)CHCH)を示す。 図4はトリプトアンスリンの化学構造を示す。 図5はトリテルペン属[A]およびウルソール酸[B]およびオレアノール酸[C]のその属内の物質種としての一般的化学構造を示す。 図6[A]はAGSヒト胃粘膜細胞における構成的なCOX−1およびCOX−2の発現を示す代表的イムノブロットである。AGSヒト胃細胞株は24時間湿潤インキュベーター中5%CO下37℃で6ウェルプレート中で培養した。細胞を溶解緩衝液中氷上において溶解させ、蛋白濃度を測定した。細胞溶解物50μgを可溶化し、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)含有10%ポリアクリルアミドゲル上で分画し、ニトロセルロースメンブレンに転移させた。メンブレンをブロッキング緩衝液中でインキュベートし、次に室温で1時間それぞれの一次抗体と共にインキュベートした。一次抗体インキュベーションの後、ブロットをトリス緩衝食塩水で3回洗浄し、次に1時間二次抗体と共にインキュベートした。蛋白バンドを増強ケミルミネセンスを用いて可視化した。図6[B]は図6Aに示したイムノブロットの濃度計分析を示す。バンドの強度は濃度計分析を介して評価し、ScanAnalysis(登録商標)ソフトウエア(BIOSOFT,Ferguson,MO)を用いて計算し、任意の密度単位(DU)として記録した。 図7[A]は被験ホップ誘導体製剤を880mgt.i.d.投与されたヒトボランティアから得た血漿試料によるLPS刺激RAW264.7細胞におけるPGE合成のパーセント抑制を示す。白い棒グラフは生データを示し、黒い棒グラフは例外(8複製物中2以下)を除外して計算した平均を示す。被験製剤のゲルカプセルは、還元された異性化α酸200mg、ローズマリー抽出物200mgおよびオレアノール酸40mgを含む。図7[B]は一定5:5:1の成分比と仮定したLPS刺激RAW264.7細胞におけるPGE合成を抑制することができる投与後時間における試験物質の血漿中濃度の推定値である。 図8は24時間処理したA549肺細胞におけるダニアレルゲンによるPGE合成の誘導を示す。 図9はNF−κBの活性化の経路を示す。原形質内においてはNF−κBはIκBにより阻害される。上流の活性化シグナルはIKK(IκBキナーゼ)によるIκBのホスホリル化を起こす場合がある。これがユビキチン系を介してIκBの分解をトリガーする。IκBから遊離した後、遊離のNF−κBはその後核に転座し、転写を活性化する。 図10は試験物質添加前に一夜LPS刺激した後のRIAA(斜線棒グラフ)およびIAA(白棒グラフ)で処理したRAW264.7細胞のPGE合成の用量関連抑制を示す。 図11はlogIC50比の比較および潜在的胃疾患の順位を示す。William Harvey Modified Assay(WHMA)を用いたlogIC50比を示す。WHMACOX−1/WHMACOX−2のWarner等によるもの(白棒グラフ)およびMitchell等によるもの(黒棒グラフ)を[A]に示し、A23187[B],100μMアラキドン酸[C]または5μMアラキドン酸[D]を投与されたAGS細胞のlogIC50比(AGS/WHMACOX−2)も示した。0の右側の値は胃疾患の漸減する確率を示し、0の左側の値は胃疾患の漸増する確率を示す。 図11はlogIC50比の比較および潜在的胃疾患の順位を示す。William Harvey Modified Assay(WHMA)を用いたlogIC50比を示す。WHMACOX−1/WHMACOX−2のWarner等によるもの(白棒グラフ)およびMitchell等によるもの(黒棒グラフ)を[A]に示し、A23187[B],100μMアラキドン酸[C]または5μMアラキドン酸[D]を投与されたAGS細胞のlogIC50比(AGS/WHMACOX−2)も示した。0の右側の値は胃疾患の漸減する確率を示し、0の左側の値は胃疾患の漸増する確率を示す。 図11はlogIC50比の比較および潜在的胃疾患の順位を示す。William Harvey Modified Assay(WHMA)を用いたlogIC50比を示す。WHMACOX−1/WHMACOX−2のWarner等によるもの(白棒グラフ)およびMitchell等によるもの(黒棒グラフ)を[A]に示し、A23187[B],100μMアラキドン酸[C]または5μMアラキドン酸[D]を投与されたAGS細胞のlogIC50比(AGS/WHMACOX−2)も示した。0の右側の値は胃疾患の漸減する確率を示し、0の左側の値は胃疾患の漸増する確率を示す。 図11はlogIC50比の比較および潜在的胃疾患の順位を示す。William Harvey Modified Assay(WHMA)を用いたlogIC50比を示す。WHMACOX−1/WHMACOX−2のWarner等によるもの(白棒グラフ)およびMitchell等によるもの(黒棒グラフ)を[A]に示し、A23187[B],100μMアラキドン酸[C]または5μMアラキドン酸[D]を投与されたAGS細胞のlogIC50比(AGS/WHMACOX−2)も示した。0の右側の値は胃疾患の漸減する確率を示し、0の左側の値は胃疾患の漸増する確率を示す。

Claims (20)

  1. 第1の成分としてホップから単離または誘導された画分;および第2の成分としてローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、およびトリテルペン物質種からなる群から選択されるメンバー少なくとも1つを含む、組成物。
  2. 前記ホップから単離または誘導された画分がCOで抽出される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ホップから単離または誘導された画分が、還元イソα酸である、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記ホップから単離または誘導された画分が、ジヒドロイソフムロン、ジヒドロイソコフムロン、ジヒドロアドフムロン、テトラヒドロイソフムロン、テトラヒドロイソコフムロン、テトラヒドロアドフムロン、ヘキサヒドロイソフムロン、ヘキサヒドロイソコフムロンおよびヘキサヒドロアドフムロンからなる群から選択される化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記第2の成分が、1,8−シネオール、19−αヒドロキシウルソール酸、2−β−ヒドロキシオレアノール酸、3−O−アセチルオレアノール酸、3−O−アセチルウルソール酸、6−メトキシ−ルテオリン−7−グルコシド、6−メトキシルテオリン、6−メトキシルオリン−7−グルコシド、メトキシルテオリン−7−メチルエーテル、7−エトキシ−ロスマノール、7−メトキシ−ロスマノール、α−アミリン、α−フムレン、α−ヒドロキシヒドロカフェー酸、α−ピネン、α−テルピネン、α−テルピネニルアセテート、α−テルピネオール、α−スジョン、アピゲニン、アピゲニン−7−グルコシド、クルクメン、ベンジルアルコール、β−アミレノン、β−アミリン、β−エレメン、β−ピネン、ベツリン、ベツリン酸、ボルネオール、ボルニル−アセテート、カフェー酸、カンフェン、カンファー、カルノシン酸、カルノゾール、カルバクロール、カルボン、カリオフィレン、カリオフィレン−オキシド、クロロゲン酸、ジオスメチン、ガンマ−テルピネン、ヘスペリジン、イソボルネオール、リモネン、ルテオリン、ルテオリン−3’−O−(3’’−O−アセチル)−β−D−グルクロニド、ルテオリン−3’−O−(4’’−O−アセチル)−β−D−グルクロニド、ルテオリン−3’−O−β−D−グルクロニド、ルテオニン−7−グルコシド、メチル−オイゲノール、ミルセン、ネオクロロゲン酸、ネプチン、オクタン酸、オレアノール酸、p−シメン、ピペリテノン、ロスマノール、ロスマリン酸、ロスマリシン、ロスマリジフェノール、ロセマリン酸、ロスマリノール、ロスマリキノン、サビネン、サビニルアセテート、サリシレート、サリチル酸−2−β−D−グルコシド、スクワレン、テルピネン−4−オール、テルピノレン、チモール、トランスアネトール、トランスカルベオール、ウルソール酸、ベルベノンおよびジンギベレンからなる群から選択されるローズマリーから誘導された化合物である、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記第2の成分が18−a−グリチルレチン酸、18−β−グリチルレチン酸、2−a−3−a−ジヒドロオキシウルサ−12−3n−28−オン酸、3−a−ヒドロキシウルソール酸、3−オキソ−ウルソール酸、ベツリン、ベツリン酸、セラストロール、エブリコン酸、フリエデリン、グリチルリチン、ギプソゲニン、オレアノール酸、オレアノール酸−3−アセテート、パキム酸、ピニコール酸、ソホラジオール、ソヤサポゲノールA,ソヤサポゲノールB、トリプテリン、トリプトフェノリド、ツムロース酸、ウルソール酸、ウルソール酸−3−アセテート、ウバオールおよびβ−シトステロールからなる群から選択されるトリテルペン物質種である、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記組成物がホップから単離または誘導された画分約0.5〜10000mgを含む、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記組成物が前記第2の成分約0.5〜5000mgを含み、該第2の成分がローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物およびローズマリーから誘導した化合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記組成物がトリテルペン物質種約0.035〜3500mgを含有し、前記第2の成分がトリテルペン物質種である、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記組成物が前記第1の成分約0.001〜10重量%を含む、請求項1に記載の組成物。
  11. 前記組成物が、前記第2の成分約0.001〜10重量%を含む、請求項1に記載の組成物。
  12. 前記第1の成分:前記第2の成分の比が約100:1〜約1:100の範囲である請求項1に記載の組成物。
  13. 前記組成物が更に薬学的に許容される担体を含む、請求項1に記載の組成物。
  14. 更にグルコサミンを含む、請求項1に記載の組成物。
  15. 細胞における炎症応答をモジュレートする方法であって、該方法は、ホップから単離または誘導された画分およびローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、およびトリテルペン物質種からなる群から選択される前記第2の成分を含む組成物に細胞を接触させる工程を含む、方法。
  16. 前記組成物が更にグルコサミンを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 炎症の組織特異的活性化に関連した哺乳類における病理学的状態を治療または抑制するための組成物であって、該組成物はホップから単離または誘導された画分ならびにローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、およびトリテルペン物質種からなる群から選択される第2の成分を含む、組成物
  18. 前記組成物がホップから単離または誘導された画分約0.5〜10000mgを含む、請求項17に記載の組成物
  19. 前記組成物がホップから単離または誘導された画分約0.001〜10重量%を含む、請求項17に記載の組成物
  20. 前記組成物が第2の成分とは異なる第3の成分を更に含み、該第3の成分はローズマリー、ローズマリーから誘導された抽出物、ローズマリーから誘導された化合物、およびトリテルペン物質種からなる群から選択される請求項17に記載の組成物
JP2005501640A 2002-10-21 2003-10-20 炎症応答と関連した病理学的状態を処置または抑制する組成物。 Pending JP2006508182A (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US42038302P 2002-10-21 2002-10-21
US45023703P 2003-02-25 2003-02-25
US40128303A 2003-03-26 2003-03-26
US40029303A 2003-03-26 2003-03-26
US10/464,834 US20040115290A1 (en) 2001-06-20 2003-06-18 Modulation of inflammation by hops fractions and derivatives
US10/464,410 US8142819B2 (en) 2002-10-21 2003-06-18 Synergistic compositions that treat or inhibit pathological conditions associated with inflammatory response
PCT/US2003/033362 WO2004037180A2 (en) 2002-10-21 2003-10-20 Compositions that treat or inhibit pathological conditions associated with inflammatory response

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010199380A Division JP2010270157A (ja) 2002-10-21 2010-09-06 炎症応答と関連した病理学的状態を処置または抑制する組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006508182A JP2006508182A (ja) 2006-03-09
JP2006508182A5 true JP2006508182A5 (ja) 2007-02-08

Family

ID=32180835

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005501640A Pending JP2006508182A (ja) 2002-10-21 2003-10-20 炎症応答と関連した病理学的状態を処置または抑制する組成物。

Country Status (9)

Country Link
US (1) US8486457B2 (ja)
EP (1) EP1558271A4 (ja)
JP (1) JP2006508182A (ja)
KR (1) KR20050071605A (ja)
AU (1) AU2003286549B2 (ja)
CA (1) CA2503196C (ja)
MX (1) MXPA05004288A (ja)
NZ (1) NZ539642A (ja)
WO (1) WO2004037180A2 (ja)

Families Citing this family (48)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7901713B2 (en) * 2001-06-20 2011-03-08 Metaproteomics, Llc Inhibition of COX-2 and/or 5-LOX activity by fractions isolated or derived from hops
US8168234B2 (en) 2001-06-20 2012-05-01 Metaproteomics, Llc Compositions that treat or inhibit pathological conditions associated with inflammatory response
US8206753B2 (en) * 2001-06-20 2012-06-26 Metaproteomics, Llc Anti-inflammatory botanical products for the treatment of metabolic syndrome and diabetes
US7815944B2 (en) * 2001-06-20 2010-10-19 Metaproteomics, Llc Anti-inflammatory pharmaceutical compositions for reducing inflammation and the treatment of prevention of gastric toxicity
US7901714B2 (en) * 2001-06-20 2011-03-08 Metaproteomics, Llp Treatment modalities for autoimmune diseases
US8142819B2 (en) * 2002-10-21 2012-03-27 Metaproteomics, Llc Synergistic compositions that treat or inhibit pathological conditions associated with inflammatory response
US20040115290A1 (en) * 2001-06-20 2004-06-17 Tripp Matthew L. Modulation of inflammation by hops fractions and derivatives
US8158160B2 (en) 2001-11-13 2012-04-17 Eric Hauser Kuhrts Anti-inflammatory cyclooxygenase inhibitors
WO2004037180A2 (en) 2002-10-21 2004-05-06 Metaproteomics, Llc Compositions that treat or inhibit pathological conditions associated with inflammatory response
KR20060105429A (ko) 2003-05-22 2006-10-11 메타프로테오믹스, 엘엘씨 염증을 약화시키기 위한 항염증성 약제학적 조성물 및 위의독성의 치료법 또는 예방법
US7914831B2 (en) * 2004-02-27 2011-03-29 Metaproteomics, Llc Synergistic anti-inflammatory pharmaceutical compositions and related methods using curcuminoids or methylxanthines
US20050192356A1 (en) * 2004-02-27 2005-09-01 Babish John G. Synergistic anti-inflammatory pharmaceutical compositions and methods of use
JP4321769B2 (ja) * 2004-04-13 2009-08-26 Towa Corporation 株式会社 抗ヒスタミン用組成物、アレルギ性鼻炎の予防および治療用組成物、花粉症の予防および治療用組成物およびじんま疹治療用組成物
CN101444139A (zh) * 2004-11-13 2009-05-27 麦特普罗泰欧米克斯有限公司 抑制环氧合酶-2的组合物
AU2012204133B2 (en) * 2005-08-09 2013-09-19 Metaproteomics, Llc Protein kinase modulation by hops and acacia products
US8263139B2 (en) * 2005-08-09 2012-09-11 Metaproteonics, Llc Protein kinase modulation by hops and Acacia products
WO2007070355A2 (en) * 2005-12-09 2007-06-21 Metaproteomics, Llc Anti-inflammatory botanical products for the treatment of metabolic syndrome and diabetes
US20070154576A1 (en) * 2005-12-09 2007-07-05 Tripp Matthew L Protein kinase modulation by hops and Acacia products
JP5066706B2 (ja) * 2006-02-28 2012-11-07 国立大学法人徳島大学 抗肥満剤のスクリーニング方法
WO2007149503A2 (en) * 2006-06-20 2007-12-27 Metaproteomics, Llc. Xanthohumol and tetrahydro-isoalpha acid based protein kinase modulation cancer treatment
US20080051466A1 (en) * 2006-06-20 2008-02-28 Metaproteomics, Llc Isoalpha acid based protein kinase modulation cancer treatment
JPWO2008026473A1 (ja) * 2006-08-31 2010-01-21 アサヒビール株式会社 ホップ製剤の製造方法、ホップ製剤、抗炎症剤、飲食品および口腔用品
KR20080025900A (ko) * 2006-09-19 2008-03-24 (주) 서울바이오메드 글루코사민 또는 글루코사민 유도체를 포함하는 알레르기성결막염 치료용 조성물 및 이를 사용하여 알레르기성결막염을 치료하는 방법
KR100893162B1 (ko) * 2007-02-21 2009-04-17 바이오스펙트럼 주식회사 카바크롤을 유효성분으로 포함하는 피부주름 개선제
WO2008115783A1 (en) * 2007-03-19 2008-09-25 Metaproteomics, Llc Methods and compositions for promoting bone and joint health
CA2686043A1 (en) 2007-05-11 2008-11-20 Metaproteomics, Llc Methods and compositions for heavy metal detoxification
US20100137449A1 (en) * 2007-12-10 2010-06-03 Metaproteomics, Llc Substituted 1,3-cyclopentadione multi-target protein kinase modulators of cancer, angiogenesis and the inflammatory pathways associated therewith
US20100222262A1 (en) * 2008-04-02 2010-09-02 Metaproteomics, Llc Substituted 1, 3-cyclopentadione attenuated endothelial inflammation and endothelial-monocyte interactions
KR100919898B1 (ko) * 2008-07-24 2009-09-30 바이오스펙트럼 주식회사 카바크롤을 유효성분으로 포함하는 항비만제
JP2010138155A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Pola Chem Ind Inc くすみ改善に好適な皮膚外用剤
KR101050429B1 (ko) * 2009-03-18 2011-07-19 연세대학교 산학협력단 캠펜을 유효성분으로 포함하는 비만, 이상지방혈증, 지방간또는 인슐린 저항성 증후군의 예방 또는 치료용 조성물
KR101148623B1 (ko) * 2010-03-25 2012-05-21 대구한의대학교산학협력단 알파-튜존을 유효 성분으로 함유하는 기억력 증진 및 인지 기능 장애 치료 및 예방을 위한 조성물
EP2632448B1 (en) 2010-10-30 2020-10-21 KinDex Pharmaceuticals, Inc. Cis 3,4-dihydroxy-2-(3-methylbutanoyl)-5-(-3-methylbutyl)-4-(4-methylpentanoyl)cyclopent-2-en-1-one derivatives, substantially enantiomerically pure compositions and methods
JP2013184942A (ja) * 2012-03-09 2013-09-19 Kose Corp 抗酸化剤及びdna損傷抑制剤
KR101936688B1 (ko) 2012-04-17 2019-04-09 (주)아모레퍼시픽 트롤룩스를 포함하는 미백용 조성물
CA2886393C (en) 2012-09-27 2019-02-26 The Children's Medical Center Corporation Pentacyclic triterpenes for the treatment of obesity
JP6163084B2 (ja) * 2013-11-11 2017-07-12 キリン株式会社 認知症の予防、治療及び/又は認知機能を改善する組成物、及びこれを用いた医薬、食品
CA2944030C (en) * 2014-03-26 2019-06-04 The Children's Medical Center Corporation Celastrol and derivatives for the treatment of obesity
RU2549475C1 (ru) * 2014-05-12 2015-04-27 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Тихоокеанский институт биоорганической химии им. Г.Б. Елякова Дальневосточного отделения Российской академии наук (ТИБОХ ДВО РАН) Фармацевтическая композиция, обладающая лечебным действием при различных кожных патологиях
JP6242746B2 (ja) * 2014-05-26 2017-12-06 キリン株式会社 記憶学習機能を向上する医薬、食品、組成物
US9125912B1 (en) * 2015-02-10 2015-09-08 King Saud University Method of treating ulcerative colitis
KR102043893B1 (ko) * 2018-01-05 2019-11-12 인제대학교 산학협력단 알파-휴물렌(alpha-Humulene)을 유효성분으로 포함하는 소화기계 점막 관련 질환 예방 또는 치료용 조성물
JP2020028263A (ja) * 2018-08-23 2020-02-27 国立大学法人徳島大学 廃用性筋萎縮抑制剤及び廃用性筋萎縮抑制用食品組成物
CN110141572B (zh) * 2019-06-20 2020-05-12 牡丹江医学院 一种治疗哮喘的药物及其制备方法
CN112043713B (zh) * 2020-09-14 2021-10-12 南通大学 白桦脂酸衍生物在制备治疗神经损伤疾病的药物中的应用
CN112625042B (zh) * 2020-12-28 2022-04-01 北京燕化集联光电技术有限公司 一种有机电致发光材料及其应用
CN112794872B (zh) * 2021-04-02 2022-07-15 湖南德诺贝莱健康产业有限公司 一种从迷迭香中提取木犀草素-3`-葡萄糖醛酸苷的方法
CN113350360A (zh) * 2021-06-18 2021-09-07 西南医科大学 一种三萜酸类化合物作为Aβ纤维形成抑制剂药物的新用途

Family Cites Families (106)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1901277U (de) 1964-05-25 1964-09-24 Kuhlmann Geb Vorrichtung zur herstellung von durchbrechungen bei profilstangen.
US3933919A (en) 1964-12-15 1976-01-20 Geoffrey Wilkinson Hydroformylation of mono-α-olefins and mono-α-acetylenes
GB1145240A (en) 1965-03-01 1969-03-12 Kalamazoo Spice Extract Co Hop flavours for malt beverages and the like
US3451821A (en) 1965-03-01 1969-06-24 Kalamazoo Spice Extract Co Increasing the utilization of hops and improving flavor control of malt beverages and the like
US3720517A (en) 1970-12-21 1973-03-13 Hamm T Brewing Co Preparation of a fermented malt champagne
GB1372932A (en) 1971-03-15 1974-11-06 Gen Foods Corp Anti-caries compositions
US3932603A (en) 1971-05-28 1976-01-13 General Foods Corporation Oral preparations for reducing the incidence of dental caries
US3965188A (en) 1972-01-10 1976-06-22 Miller Brewing Company Hop extract process and product
CH617326A5 (ja) 1975-12-04 1980-05-30 Siegfried Ag
US4170638A (en) 1976-11-05 1979-10-09 S. S. Steiner, Inc. Method for producing a deodorant
US4148873A (en) 1976-11-05 1979-04-10 S. S. Steiner, Inc. Method for treating the skin with extracts of hops
US4123561A (en) 1977-02-01 1978-10-31 S.S. Steiner, Inc. Method for processing hops for brewing
US4401684A (en) 1981-10-01 1983-08-30 Australian Hop Marketers Pty. Ltd. Preservation of hops utilizing ascorbic acid
US4389421A (en) 1981-10-30 1983-06-21 Busch Industrial Products Corporation Method for controlling light stability in malt beverages and product thereof
BE896610A (fr) 1982-05-06 1983-08-16 Hop Developments Ltd Extraction d'une matiere vegetale en utilisant de l'anhydride carbonique
US4486436A (en) 1982-07-22 1984-12-04 Analgesic Associates Analgesic and anti-inflammatory compositions comprising caffeine and methods of using same
US4473551A (en) 1982-08-23 1984-09-25 Faxon Pharmaceuticals, Inc. Anti-inflammatory composition
US4644084A (en) 1984-01-25 1987-02-17 Miller Brewing Company Preparation of tetrahydroisohumulones
GB2187755B (en) 1984-02-28 1990-03-28 Kalamazoo Holdings Inc Separation of the constituents of co2 hop extracts
SU1247011A1 (ru) 1985-02-20 1986-07-30 Специальное Конструкторское Бюро Химизации Научно-Производственного Объединения "Аэрозоль" Средство дл ухода за волосами
DE3513169A1 (de) 1985-04-12 1986-10-16 Hopstabil Hopfenverarbeitungs-Gesellschaft mbH, 8069 Wolnzach Verfahren zur herstellung von isohumulonen
US4767640A (en) 1985-10-29 1988-08-30 Miller Brewing Company Light stable hop extracts and method of preparation
US4692280A (en) 1986-12-01 1987-09-08 The United States Of America As Represented By The Secretary Of Commerce Purification of fish oils
US5041300A (en) 1987-04-03 1991-08-20 Kalamazoo Holdings, Inc. Hop flavor which is odor forming impurity free
DE3712986A1 (de) 1987-04-16 1988-10-27 Marbert Gmbh Medizinische zubereitungen auf der grundlage von biertreberextrakt, verfahren zu deren herstellung sowie verwendung von biertreberextrakt zur herstellung von kosmetischen zubereitungen und ein spezieller biertreberextrakt
US4857554A (en) 1987-08-17 1989-08-15 Georgios Kallimanis Method for the treatment of psoriasis
US5082975A (en) 1988-08-15 1992-01-21 Kalamazoo Holdings, Inc. Synthesis of hexahydrolupulone, novel forms thereof, and its use as a selective inhibitor of cell growth and multiplication
US5166449A (en) 1988-08-15 1992-11-24 Kalamazoo Holdings, Inc. Synthesis of hexahydrolupulone, novel forms thereof, and its use as a selective inhibitor of cell growth and multiplication
DE3931147A1 (de) 1989-09-19 1991-03-28 Solong Natural Ltd Nerventonikum fuer frauen zum abbau psychisch bedingter sterilitaet
US5013571A (en) 1990-01-31 1991-05-07 Pfizer Inc. Methods for making tetrahydroisoalpha and hexahydroisoalpha acids
DE59010282D1 (de) 1990-09-10 1996-05-15 Fromm Mayer Bass Ltd Verfahren zur Isomerisierung von Humulon in einem Kohlendioxid-Hopfenextrakt und ein Verfahren zur Gewinnung von Isohumulon daraus
JP3155003B2 (ja) 1990-11-06 2001-04-09 サントリー株式会社 ホップエキスの製造法および該方法により得られるホップエキス
TW199905B (en) 1992-02-03 1993-02-11 J E Siebel Sons Company Inc Method and composition for enhancing foam properties of fermented malt beverages
RU2045955C1 (ru) 1992-02-24 1995-10-20 Никитина Татьяна Ивановна Способ лечения аднекситов
JP3065353B2 (ja) 1992-07-29 2000-07-17 ドライムド エイエス 受精卵を含む組成物
US5286506A (en) 1992-10-29 1994-02-15 Bio-Technical Resources Inhibition of food pathogens by hop acids
US5370863A (en) 1992-12-16 1994-12-06 Miller Brewing Company Oral care compositions containing hop acids and method
US5296637A (en) 1992-12-31 1994-03-22 Kalamazoo Holdings, Inc. Production of odor-free tetrahydroisohumulates from alpha acids via their tetrahydrohumulates and subsequent isomerization
US5866162A (en) 1993-08-10 1999-02-02 Smithkline Beecham P.L.C. Pharmaceutical composition containing a drug/β-cyclodextrin complex in combination with an acid-base couple
JP2677762B2 (ja) * 1994-04-08 1997-11-17 株式会社神戸製鋼所 油冷式圧縮機
ATE175575T1 (de) 1994-04-12 1999-01-15 Hoechst Marion Roussel Ltd Arzneimittel zur behandlung von osteoporose
AT404469B (de) 1994-05-06 1998-11-25 Tulln Zuckerforschung Gmbh Verfahren zur konservierung von zuckerhaltigen pflanzenextrakten- bzw. säften
US5523489A (en) * 1995-02-07 1996-06-04 Miller Brewing Company Preparation of tetrahydroisohumulones
IN184685B (ja) 1996-02-14 2000-09-23 Nat Inst Immunology
US5827895A (en) 1996-02-27 1998-10-27 Regents Of The University Of Minnesota Hexahydrolupulones useful as anticancer agents
US6020019A (en) 1996-03-26 2000-02-01 Miller Brewing Company Hydrogenation of hop soft resins using CO2
US6589994B1 (en) 1996-08-30 2003-07-08 Nps Pharmaceuticals, Inc. Treating a variety of pathological conditions, including spasticity and convulsions, by effecting a modulation of CNS activity with isovaleramide, isovaleric acid, or a related compound
US5968539A (en) 1997-06-04 1999-10-19 Procter & Gamble Company Mild, rinse-off antimicrobial liquid cleansing compositions which provide residual benefit versus gram negative bacteria
MY120052A (en) 1997-09-17 2005-08-30 Honda Motor Co Ltd Lock-up control device
US6251461B1 (en) 1997-10-10 2001-06-26 S. S. Steiner, Inc. Antimicrobial activity of hops extract against Clostridium botulinum, Clostridium difficile and Helicobacter pylori
CA2321737A1 (en) 1998-03-04 1999-09-10 Nps Pharmaceuticals, Inc. Compositions comprising valerian extracts, isovaleric acid or derivatives thereof with a nsaid
US6224871B1 (en) 1998-03-11 2001-05-01 Reliv International, Inc. Dietary supplement for nutritionally promoting healthy joint function
US5919813C1 (en) 1998-03-13 2002-01-29 Univ Johns Hopkins Med Use of a protein tyrosine kinase pathway inhibitor in the treatment of diabetic retinopathy
JPH11335231A (ja) * 1998-05-20 1999-12-07 Shiseido Co Ltd 痩身用皮膚外用剤
AU4217499A (en) * 1998-05-29 1999-12-13 Adams Food Ltd. Composition having therapeutic and/or nutritionally active substituent
US7045519B2 (en) 1998-06-19 2006-05-16 Chiron Corporation Inhibitors of glycogen synthase kinase 3
GB2336363B (en) * 1998-08-13 2000-03-15 English Hop Products Limited Hydrogenation of hop acids
DE19841615A1 (de) 1998-09-11 2000-03-16 Fritz Armin Mueller Weinfemina
ES2147538B1 (es) 1999-01-29 2001-04-01 Revlon Consumer Prod Corp Una locion capilar con propiedades mejoradas en su accion protectora del cabello y preventiva de su caida, y de reduccion de los efectos externos de la alopecia androgenetica y con ello de la caida del cabello.
ZA200000857B (en) 1999-02-11 2001-05-31 Marx Anna Susan Pharmaceutical composition.
US6801860B1 (en) 1999-02-15 2004-10-05 Genetics Institute, Llc Crystal structure of cPLA2 and methods of identifying agonists and antagonists using same
US6383527B1 (en) 1999-03-04 2002-05-07 Nps Pharmaceuticals, Inc. Compositions comprising valerian extracts, isovaleric acid or derivatives thereof with a NSAID
US6210701B1 (en) 1999-04-30 2001-04-03 Healthcomm International, Inc. Medical food for treating inflammation-related diseases
JP4173606B2 (ja) 1999-06-18 2008-10-29 サントリー株式会社 低酸性飲料の製造方法
US6129907A (en) 1999-08-04 2000-10-10 Colgate Palmolive Company Stable hydrogenated lupulone antibacterial oral compositions
AU7596100A (en) 1999-09-21 2001-04-24 Rutgers, The State University Resveratrol analogs for prevention of disease
US6264995B1 (en) 1999-10-19 2001-07-24 Thomas Newmark Herbal composition for reducing inflammation and methods of using same
JP2001161338A (ja) 1999-12-09 2001-06-19 Kyodo Shoji:Kk 発泡酒の製造方法
US6200594B1 (en) 1999-12-29 2001-03-13 Vital Dynamics, Inc. Breast-enhancing, herbal compositions and methods of using same
US6953593B2 (en) 2000-02-01 2005-10-11 Lipoprotein Technologies, Inc. Sustained-release microencapsulated delivery system
US6583322B1 (en) 2000-02-25 2003-06-24 Kalamazoo Holdings, Inc. Dihydro and hexahydro isoalpha acids having a high ratio of trans to cis isomers, production thereof, and products containing the same
US20020086070A1 (en) * 2000-03-11 2002-07-04 Kuhrts Eric Hauser Anti-inflammatory and connective tissue repair formulations
CN1427707A (zh) 2000-03-31 2003-07-02 日清制油株式会社 皮肤外用剂和增白剂
US6440465B1 (en) 2000-05-01 2002-08-27 Bioderm, Inc. Topical composition for the treatment of psoriasis and related skin disorders
US6492429B1 (en) 2000-07-10 2002-12-10 N.V. Nutricia Composition for the treatment of osteoarthritis
US20020076452A1 (en) 2000-08-01 2002-06-20 Ashni Naturaceuticals, Inc. Combinations of sesquiterpene lactones and ditepene lactones or triterpenes for synergistic inhibition of cyclooxygenase-2
US6629835B2 (en) * 2000-08-01 2003-10-07 Metaproteomics, Llc Combinations of diterpene triepoxide lactones and ditepene lactones or triterpenes for synergistic inhibition of cyclooxygenase-2
US6908630B2 (en) 2000-08-01 2005-06-21 Metaproteomics, Llc Combinations of sesquiterpene lactones and ditepene triepoxide lactones for synergistic inhibition of cyclooxygenase-2
FR2815227B1 (fr) 2000-10-17 2003-04-11 Schwartz Laboratoires Robert Composition anti-stress destinee a etre incorporee principalement a des vehicules nutritionnels
US6790459B1 (en) 2000-11-03 2004-09-14 Andrx Labs, Llc Methods for treating diabetes via administration of controlled release metformin
JP2002302441A (ja) * 2001-02-02 2002-10-18 Nisshin Oil Mills Ltd:The 月経前症候群症状緩和用組成物及び飲食物
US20030035851A1 (en) 2001-02-08 2003-02-20 Sophie Chen Anti-cancer agents and method of use thereof
US6391346B1 (en) * 2001-04-05 2002-05-21 Thomas Newmark Anti-inflammatory, sleep-promoting herbal composition and method of use
US20030003212A1 (en) 2001-06-13 2003-01-02 Givaudan Sa Taste modifiers
US7901713B2 (en) 2001-06-20 2011-03-08 Metaproteomics, Llc Inhibition of COX-2 and/or 5-LOX activity by fractions isolated or derived from hops
US8142819B2 (en) 2002-10-21 2012-03-27 Metaproteomics, Llc Synergistic compositions that treat or inhibit pathological conditions associated with inflammatory response
US7270835B2 (en) 2001-06-20 2007-09-18 Metaproteomics, Llc Compositions that treat or inhibit pathological conditions associated with inflammatory response
US20040219240A1 (en) 2001-06-20 2004-11-04 Babish John G. Anti-inflammatory pharmaceutical compositions for reducing inflammation and the treatment or prevention of gastric toxicity
US7901714B2 (en) 2001-06-20 2011-03-08 Metaproteomics, Llp Treatment modalities for autoimmune diseases
US20040115290A1 (en) 2001-06-20 2004-06-17 Tripp Matthew L. Modulation of inflammation by hops fractions and derivatives
US7205151B2 (en) 2001-06-20 2007-04-17 Metaproteomics, Llc Complex mixtures exhibiting selective inhibition of cyclooxygenase-2
US7718198B2 (en) 2001-06-20 2010-05-18 Metaproteomics, Llc Treatment modalities for autoimmune diseases
US8168234B2 (en) 2001-06-20 2012-05-01 Metaproteomics, Llc Compositions that treat or inhibit pathological conditions associated with inflammatory response
US7279185B2 (en) 2001-10-26 2007-10-09 Metaproteonics, Llc Curcuminoid compositions exhibiting synergistic inhibition of the expression and/or activity of cyclooxygenase-2
MXPA04003734A (es) 2001-10-26 2005-06-20 Metaproteomics Llc Composiciones de curcuminoide que presentan una inhibicion sinergica de la expresion y/o actividad de ciclooxigenasa-2.
WO2003068205A1 (fr) 2002-02-14 2003-08-21 Kirin Beer Kabushiki Kaisha Compositions et aliments ameliorant le metabolisme des lipides
US7108868B2 (en) 2002-03-22 2006-09-19 Unigen Pharmaceuticals, Inc. Isolation of a dual cox-2 and 5-lipoxygenase inhibitor from acacia
US20030228369A1 (en) 2002-05-06 2003-12-11 Kuhrts Eric Hauser Process for conversion of high viscosity fluids and compositions thereof
WO2004037180A2 (en) 2002-10-21 2004-05-06 Metaproteomics, Llc Compositions that treat or inhibit pathological conditions associated with inflammatory response
US7144590B2 (en) 2003-01-09 2006-12-05 Lipoprotein Technologies, Inc. Bioactive compositions derived from humulus lupulus
EP1543834A1 (en) 2003-12-16 2005-06-22 Biodynamics Production of hop extracts having oestrogenic and antiproliferative bioactivity
US7914831B2 (en) 2004-02-27 2011-03-29 Metaproteomics, Llc Synergistic anti-inflammatory pharmaceutical compositions and related methods using curcuminoids or methylxanthines
US20050192356A1 (en) 2004-02-27 2005-09-01 Babish John G. Synergistic anti-inflammatory pharmaceutical compositions and methods of use
US8263139B2 (en) 2005-08-09 2012-09-11 Metaproteonics, Llc Protein kinase modulation by hops and Acacia products
US8062898B2 (en) 2006-10-20 2011-11-22 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Selection and rational development of solvent systems in counter-current chromatograph
FR2910325B1 (fr) 2006-12-22 2010-03-19 Kronenbourg Brasseries Utilisation de lupulones pour la prevention et la therapie du cancer colorectal.

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7270835B2 (en) Compositions that treat or inhibit pathological conditions associated with inflammatory response
JP2006508182A5 (ja)
US8557306B2 (en) Compositions that treat or inhibit pathological conditions associated with inflammatory response
US7790205B2 (en) Synergistic compositions that treat or inhibit pathological conditions associated with inflammatory response
US8486457B2 (en) Compositions that treat or inhibit pathological conditions associated with inflammatory response
US7820206B2 (en) Modulation of inflammation by hops fractions and derivatives
AU2002318256B2 (en) Curcuminoid compositions exhibiting synergistic inhibition of the expression and/or activity of cyclooxygenase-2
AU2002318256A1 (en) Curcuminoid compositions exhibiting synergistic inhibition of the expression and/or activity of cyclooxygenase-2
JP2006515621A (ja) 抗炎症シクロオキシゲナーゼ−2選択的インヒビター