JP2013184942A - 抗酸化剤及びdna損傷抑制剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】皮膚外用組成物の成分として用いることのできる、天然物由来の抗酸化活性を有する成分、及びDNA損傷抑制活性を有する成分の提供。
【解決手段】トウネズミモチ(Ligustrumlucidum)又はネズミモチ(Ligustrum japonicum)の葉又は実の抽出物を有効成分とする。
【選択図】なし
【解決手段】トウネズミモチ(Ligustrumlucidum)又はネズミモチ(Ligustrum japonicum)の葉又は実の抽出物を有効成分とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、トウネズミモチ又はネズミモチの抽出物を有効成分とする抗酸化剤、DNA損傷抑制剤、及びそれらを含有する皮膚外用組成物に関する。
皮膚の老化に伴って起こる変化、すなわち、しわ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等には、紫外線が大きく関与していることが従来から知られている。 紫外線による皮膚への障害の主なメカニズムは、活性酸素の発生や、表皮細胞や線維芽細胞のDNAに損傷が生じることなどであることが知られている。近年では、紫外線により発生した種々の活性酸素が、皮脂や脂質の過酸化、蛋白変性、酵素阻害等を引き起こし、それらが、短期的には皮膚の炎症などを誘発し、また長期的には、老化やガンなどの原因となると考えられている。また、活性酸素や過酸化脂質は、アトピー性皮膚炎や接触皮膚炎、乾癬などの皮膚疾患にも関与すると考えられている。したがって、このようなラジカル連鎖反応を抑制・停止することが皮膚老化や皮膚疾患の予防・改善には重要である。
また、紫外線等の外部刺激により、表皮細胞や線維芽細胞のDNAに損傷が生じると、アポトーシスの誘導や細胞周期の停止がおこり、ダメージを受けた皮膚組織の代謝や再生能力が低下する。そして、DNAダメージ修復の遅延や不完全な修復により、細胞老化が促進することも知られている。したがって、細胞のDNA損傷を防御・抑制することが皮膚組織の恒常性維持のために非常に重要である。
一方、モクセイ科トウネズミモチ (Ligustrum lucidum)又はネズミモチ(Ligustrum japonicum)は、実は女貞子、葉は女貞葉とも呼ばれ、養毛料(特開昭62-99318)、チロシナーゼ活性促進効果に基づく白髪防止化粧料(特開2002-212040)、毛包細胞増殖促進効果に基づく養毛美髪料(特表2006-151934)、
TNF発現抑制効果に基づくエストロゲン様の作用(特開2010-535815)、グルタチオン増強用組成物及びネズミモチから得られる2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エタノール等を配合した皮膚外用剤(WO03/032966)、ネズミモチの水蒸気蒸留水含有化粧料組成物(特開2001-220313)、ネズミモチ抽出物を配合した化粧品(特開2008-100977)等として、利用されてきた。
TNF発現抑制効果に基づくエストロゲン様の作用(特開2010-535815)、グルタチオン増強用組成物及びネズミモチから得られる2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エタノール等を配合した皮膚外用剤(WO03/032966)、ネズミモチの水蒸気蒸留水含有化粧料組成物(特開2001-220313)、ネズミモチ抽出物を配合した化粧品(特開2008-100977)等として、利用されてきた。
本発明は、皮膚外用組成物の成分として用いることのできる、天然物由来の、新規な、抗酸化活性を有する成分、及びDNA損傷抑制活性を有する成分を提供することを課題とする。
本発明らは、前記課題を解決するため、鋭意検討した結果、トウネズミモチの抽出物に、抗酸化及びDNA損傷抑制活性を見出し、本発明を完成した。
本発明は、以下を提供する。
[1] トウネズミモチ (Ligustrum lucidum)又はネズミモチ(Ligustrum japonicum)の抽出物を有効成分とする、抗酸化剤。
[2] トウネズミモチ又はネズミモチの抽出物を有効成分とする、DNA損傷抑制剤。
[3] トウネズミモチ又はネズミモチの葉又は実の抽出物を有効成分とするものである、[1]に記載の抗酸化剤。
[4] トウネズミモチ若しくはネズミモチの葉又は実の抽出物を有効成分とするものである、[2]に記載のDNA損傷抑制剤。
[5] [1]〜[4]のいずれか1項に記載の剤を含む、皮膚外用組成物。
[6] トウネズミモチ又はネズミモチの抽出物を皮膚外用組成物に添加する工程を含む、皮膚における酸化又はDNA損傷の抑制方法。
[7] トウネズミモチ又はネズミモチの抽出物を用いることを特徴とする、皮膚における酸化又はDNA損傷の抑制方法(ヒトに対する医療行為を除く。)。
[8] トウネズミモチ若しくはネズミモチの葉又は実の抽出物を添加するものである、[6]に記載の方法。
[9] トウネズミモチ若しくはネズミモチの葉又は実の抽出物を用いるものである、[7]に記載の方法。
[10] 皮膚老化の処置のための、[6]又は[8]に記載の方法。
[11] 皮膚老化の処置のための、[7]又は[9]に記載の方法。
[1] トウネズミモチ (Ligustrum lucidum)又はネズミモチ(Ligustrum japonicum)の抽出物を有効成分とする、抗酸化剤。
[2] トウネズミモチ又はネズミモチの抽出物を有効成分とする、DNA損傷抑制剤。
[3] トウネズミモチ又はネズミモチの葉又は実の抽出物を有効成分とするものである、[1]に記載の抗酸化剤。
[4] トウネズミモチ若しくはネズミモチの葉又は実の抽出物を有効成分とするものである、[2]に記載のDNA損傷抑制剤。
[5] [1]〜[4]のいずれか1項に記載の剤を含む、皮膚外用組成物。
[6] トウネズミモチ又はネズミモチの抽出物を皮膚外用組成物に添加する工程を含む、皮膚における酸化又はDNA損傷の抑制方法。
[7] トウネズミモチ又はネズミモチの抽出物を用いることを特徴とする、皮膚における酸化又はDNA損傷の抑制方法(ヒトに対する医療行為を除く。)。
[8] トウネズミモチ若しくはネズミモチの葉又は実の抽出物を添加するものである、[6]に記載の方法。
[9] トウネズミモチ若しくはネズミモチの葉又は実の抽出物を用いるものである、[7]に記載の方法。
[10] 皮膚老化の処置のための、[6]又は[8]に記載の方法。
[11] 皮膚老化の処置のための、[7]又は[9]に記載の方法。
本発明によれば、安全性が良好であるとともに、高い抗酸化作用を示す抗酸化剤及び皮膚外用剤を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において、「〜」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
本発明の抗酸化剤又はDNA損傷抑制剤(以下、「本発明の剤」ということがある。)は、モクセイ科(Oleaceae)イボタノキ属の植物である、トウネズミモチ(唐鼠黐、学名: Ligustrum lucidum)又はネズミモチ(鼠黐、学名:Ligustrum japonicum)の抽出物を有効成分とする。トウネズミモチは、中国原産の常緑高木である。トウネズミモチの果実は女貞子(じょていし)と呼ばれる生薬として知られており、強心、利尿、緩下、強壮、強精作用があることが知られている。ネズミモチの実もまた、女貞子とよばれることがあり、外見はトウネズミモチの実とほとんど変わらず、生薬として利用される際にも区別されていない。
本発明で「トウネズミモチ」又は「ネズミモチ」というときは、特に記載した場合を除き、トウネズミモチ植物又はネズミモチ植物の、植物体又はその一部を指す。「その一部」には、器官又はその部分(葉、根、茎枝、花、雄蕊、雌蘂、又はそれらの片)、果実(「実」ということもある)、種子、培養細胞、カルス、プロトプラスト、形質転換植物細胞、形質転換植物体が含まれる。本発明へは、トウネズミモチ又はネズミモチの植物体の全部を用いることができ、またいずれか一又は二以上の器官を用いることができる。高い効果が期待できるとの観点からは、実又は葉を用いることが好ましい。実及び葉を用いることもできる。本発明で「トウネズミモチ若しくはネズミモチの実又は葉」というときは、特に記載した場合を除き、トウネズミモチの実、トウネズミモチの葉、ネズミモチの実及びネズミモチの葉からなる群より選択されるいずれか一以上をいう。本発明においては、トウネズミモチとネズミモチとを区別なく、また混合して用いることができる。なお本発明においては、トウネズミモチとネズミモチのうち、一方を例に説明することがあるが、特に記載した場合を除き、その説明は、他方にも当てはまる。以下では、トウネズミモチを例に説明する。
本発明には、トウネズミモチの抽出物を用いる。抽出原料としてのトウネズミモチは、生のものであってもよく、乾燥物、焙煎物等であってもよい。乾燥させる場合、自然乾燥であってもよく、加温条件下で乾燥してもよく、又は凍結して乾燥してもよい。抽出工程に供する前に、抽出が効率的に行われるように、裁断・粉砕等の前処理を行ってもよい。
本発明に用いるトウネズミモチの抽出物は、一般的な方法で調製することができる。例えば、トウネズミモチを、溶媒に浸漬することにより調製することができる。抽出溶媒としては特に限定されないが、例えば、水、低級アルコール類(メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール等)、多価アルコール類(グリセリン、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール等)、ケトン類(アセトン、メチルケトン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、酢酸エチル等のエステル類;ヘキサン等からなる群より選択される一種又は二種以上を用いることができる。前記アルコール類は、1価アルコール類又は2価アルコール類(例えば、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール等のブタンジオール等)が好ましく、アルコール類の炭素数は1〜5程度であるのが好ましい。さらに、前記溶媒として、水及び/又はエタノールがより好ましく、エタノール及び水−エタノール混合溶液が特に好ましい。
本発明に用いるトウネズミモチの抽出物は、一般的な方法で調製することができる。例えば、トウネズミモチを、溶媒に浸漬することにより調製することができる。抽出溶媒としては特に限定されないが、例えば、水、低級アルコール類(メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール等)、多価アルコール類(グリセリン、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール等)、ケトン類(アセトン、メチルケトン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、酢酸エチル等のエステル類;ヘキサン等からなる群より選択される一種又は二種以上を用いることができる。前記アルコール類は、1価アルコール類又は2価アルコール類(例えば、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール等のブタンジオール等)が好ましく、アルコール類の炭素数は1〜5程度であるのが好ましい。さらに、前記溶媒として、水及び/又はエタノールがより好ましく、エタノール及び水−エタノール混合溶液が特に好ましい。
エタノール又は抽出のための条件は、当業者であれば適宜設計することができるが、例えば、トウネズミモチを室温又は加温下で、溶媒中に1時間〜数か月の期間浸漬することによって実施できる。原料トウネズミモチと溶媒との比は、当業者であれば適宜設計することができるが、例えば、トウネズミモチ原料1質量部に対する溶媒量は、原料が十分に浸漬できる量であればよく、0.5質量部以上であることが好ましく、1質量部以上であることがより好ましく、2質量部以上であることがより好ましい。溶媒量の上限は、経済的な観点から定めることもでき、原料1質量部に対する溶媒量として、例えば、100質量部以下とすることができ、50質量部以下とすることが好ましく、25質量部以下とすることがより好ましい。抽出温度及び期間もまた、当業者であれば適宜設計でき、室温又は加温下で、溶媒中に1時間〜数か月の期間浸漬することによって実施できる。
本発明に用いることのできるトウネズミモチの抽出物の典型的な調製方法の例は、以下の通りである。原料を適当な大きさに粉砕し、室温で1週間、5〜20倍量の25〜75体積%エタノールに浸漬し、得られた浸漬液から固形分を除くことにより得られる。得られた浸漬液は、濃縮又は乾燥してもよく、乾燥により、粉末状のものとして得ることができる。
本発明で抽出というときは、水蒸気蒸留による蒸留物も含む。水蒸気蒸留法は天然原料に水蒸気を通気し、水蒸気に伴われて留出してくる香気成分を水蒸気とともに凝縮させる方法であり、加圧水蒸気蒸留、常圧水蒸気蒸留、減圧水蒸気蒸留、気−液多段式交流接触蒸留(スピニングコーンカラム)等があるが、本発明にはいずれでも用いることができる。水蒸気蒸留のための原料の前処理、蒸留時間、温度、気圧等は、当業者であれば、数回の実験結果を参考に経済性等も考慮し、適宜決定できる。
本発明で「抽出物」というときは、特に記載した場合を除き、抽出工程から得られた液そのもの(必要に応じ、固形物を除いてもよい。)であってもよく、該液を、濃縮、乾燥等したものであってもよい。抽出物の形態は、液状、ペースト状、ゲル状、固体状、粉末状等いずれでもあり得る。固体状又は粉末譲渡するためには、液状物を、乾燥工程に供し、乾固させて固体状としてもよく、スプレードライにより乾燥させて粉末としてもよい。
本発明で「剤」というときは、特に記載した場合を除き、抽出物自体であることもあり、抽出物に、希釈剤、安定化剤、酸化防止剤、防腐剤等の添加物を添加した、抽出物と添加物とかなるものであることもある。本発明の剤には、既存の皮膚外用組成物は含まれない。
本発明の剤は、トウネズミモチの抽出物を、固形分(本明細書の実施例で示した方法で得た乾燥物に相当する量)として、好ましくは0.00001%以上含むことができ、0.0001%以上含むことがより好ましく、0.001%以上含むことがさらに好ましい。なお、本発明で成分含量に関し、%で表すときは、特に記載した場合を除き、質量%(全量100質量g当たりの成分質量の率)である。
本発明は、トウネズミモチ抽出物を、抗酸化剤の有効成分として用いる。
本発明で「抗酸化」というときは、特に記載した場合を除き、活性酸素を抑える(活性酸素を発生させない、発生の程度を低くする、活性酸素を消去する、又は活性酸素の働きを阻害する)ことをいう。活性酸素は、スーパーオキサイド、ヒドロキシルラジカル、過酸化水素、一重項酸素を含む。
本発明で「抗酸化」というときは、特に記載した場合を除き、活性酸素を抑える(活性酸素を発生させない、発生の程度を低くする、活性酸素を消去する、又は活性酸素の働きを阻害する)ことをいう。活性酸素は、スーパーオキサイド、ヒドロキシルラジカル、過酸化水素、一重項酸素を含む。
ある対象が抗酸化活性を有するか否か、又はどの程度抗酸化活性を有するかは、当業者であれば、公知の手段を用いて確認・測定することができる。例えば、DPPH(1,1-diphenyl-2-picrylhydrazyl)ラジカル消去、スーパーオキサイドディスムターゼ(SOD, Superoxide dismutase)様作用、過酸化水素(H2O2)消去、TRAP(Total Radical-trapping Antioxidant Parameter)、FRAP(Ferric Reducing Ability of Plasma)、β-カロテン退色等を指標として、確認・測定することができる。ラジカル消去を指標とした場合の詳細な条件は、本明細書の実施例の項を参照することができる。
本発明はまた、トウネズミモチ抽出物を、DNA損傷抑制剤の有効成分として用いる。
DNA損傷の原因には、細胞内に生じた活性酸素、紫外線照射、放射線照射、化学物質等が考えられ、本発明の剤はいずれの原因によるものに対しても有効でありうるが、特に活性酸素の発生によるもの、又は紫外線照射によるものに対して有効である。
DNA損傷の原因には、細胞内に生じた活性酸素、紫外線照射、放射線照射、化学物質等が考えられ、本発明の剤はいずれの原因によるものに対しても有効でありうるが、特に活性酸素の発生によるもの、又は紫外線照射によるものに対して有効である。
また、DNAの損傷の形式には、塩基の酸化(例えば、8-オキソ-7,8-ジヒドログアニンの生成)、メチル化(例えば、7-メチルグアニンの生成)、加水分解(例えば、プリン塩基やピリミジン塩基の脱離)、塩基の不正対合、脱アミノ化、チミン二量体の形成、鎖の切断、塩基対の架橋、 蛋白質との架橋等があり、本発明の剤はいずれの形式の損傷に対しても有効でありうるが、特に、DNA鎖の切断の抑制に有効である。
ある対象がDNA損傷抑制活性を有するか否か、又はどの程度その活性を有するかは、当業者であれば、公知の手段を用いて確認・測定することができる。コメットアッセイ法(シングルセルゲルアッセイ(SCG)法ということもある。)、小核試験法、DNA unwinding法、8-ヒドロキシデオキシグアノシン(8-OHdG)測定法等により、評価することができる。コメットアッセイ法は、スライドグラス上のゲル中に埋め込んだ細胞を電気泳動したときにDNAに損傷がある条件では、核DNAが彗星のように尾を引くことを利用して、DNA損傷を評価する手法である。この方法のための詳細な条件は、本明細書の実施例の項を参照することができる。
本発明の剤は、皮膚において、抗酸化のために又はDNA損傷を抑制するために用いうる。皮膚における酸化の進行は、しわ等が生じる原因となることが知られている。また、損傷を受けたDNAは、生体に元来備わっているDNA修復機構により修復されうるが、修復の速度は加齢に伴い低下することが知られている。本発明の剤は、皮膚におけるしわの処置や皮膚における老化の処置のためにも有用である。なお、本発明で「処置」というときは、特に記載した場合を除き、予防、改善及び進行を遅らせることを含む。また、本発明で「美容方法」というときは、特に記載した場合を除き、ヒトに対する医療行為を含まない。
本発明の剤、又は本発明の剤の有効成分であるトウネズミモチの抽出物は、皮膚外用組成物に添加して用いることができる。したがって、本発明は、本発明の剤又はトウネズミモチの抽出物を添加して皮膚外用組成物を製造する方法であって、得られた皮膚外用組成物を対象の皮膚に使用させることにより皮膚における酸化又はDNA損傷を抑制するための方法を提供する。本発明で「トウネズミモチの抽出物を皮膚外用組成物に添加する工程を含む、皮膚における酸化又はDNA損傷の抑制方法。」というときは、この意味で用いている。
本発明で「皮膚外用組成物」というときは、特に記載した場合を除き、少なくとも有効成分と他の成分とを含んでおり、皮膚表面へ、内服又は注射以外の方法により外用するのに適した形態の組成物をいう。本発明の皮膚外用組成物は、化粧料組成物(化粧品又は医薬部外品)又は医薬組成物(医薬品)の形態でありうる。
本発明で「皮膚外用組成物」というときは、特に記載した場合を除き、少なくとも有効成分と他の成分とを含んでおり、皮膚表面へ、内服又は注射以外の方法により外用するのに適した形態の組成物をいう。本発明の皮膚外用組成物は、化粧料組成物(化粧品又は医薬部外品)又は医薬組成物(医薬品)の形態でありうる。
本発明の皮膚外用組成物に、上述したような本発明の剤が含有される場合、その含量は、適宜とすることができる。例えば、本明細書の実施例で示した、原料乾燥物50gから約20g得られる抽出物の乾燥物であれば、好ましくは0.00001%以上(原料乾燥物相当量としては0.000025%)含むことができ、0.0001%以上(原料乾燥物相当量としては0.00025%)含むことがより好ましく、0.001%(原料乾燥物相当量としては0.0025%)以上含むことがさらに好ましい。また、いずれの場合であっても、20%以下(原料乾燥物相当量としては50%)とすることができ、10%(原料乾燥物相当量としては25%)以下とすることが好ましく、5%(原料乾燥物相当量としては12.5%)以下とすることがより好ましい。
本発明の皮膚外用組成物は、本発明の剤の効果を損なわない範囲で、化粧料又は医薬として許容される成分であって、皮膚に対して効果を有する成分を含んでいてもよい。このような成分の例は、美白剤、紫外線防御剤、抗菌剤、抗炎症剤、細胞賦活剤、活性酸素除去剤、保湿剤などがある。
このような成分の例としては、アスタキサンチン;アスコルビン酸又はその誘導体、アルブチン、リノール酸、ビタミンE及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体、トラネキサム酸、胎盤抽出物、カミツレ抽出物、カンゾウ抽出物、エイジツ抽出物、オウゴン抽出物、海藻抽出物、クジン抽出物、ケイケットウ抽出物、ゴカヒ抽出物、コメヌカ抽出物、小麦胚芽抽出物、サイシン抽出物、サンザシ抽出物、サンペンズ抽出物、シラユリ抽出物、シャクヤク抽出物、センプクカ抽出物、大豆抽出物、茶抽出物、糖蜜抽出物、ビャクレン抽出物、ブドウ抽出物、ホップ抽出物、マイカイカ抽出物、モッカ抽出物、ユキノシタ抽出物;パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸ナトリウム、4−t−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、酸化チタン、酸化亜鉛;安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル、塩化ベンザルコニウム、フェノキシエタノール、イソプロピルメチルフェノール;イオウ及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、アルテア抽出物、アシタバ抽出物、アルニカ抽出物、インチンコウ抽出物、イラクサ抽出物、オウバク抽出物、オトギリソウ抽出物、カミツレ抽出物、キンギンカ抽出物、クレソン抽出物、コンフリー抽出物、サルビア抽出物、シコン抽出物、シソ抽出物、シラカバ抽出物、ゲンチアナ抽出物;カフェイン、鶏冠抽出物、貝殻抽出物、貝肉抽出物、ローヤルゼリー、シルクプロテイン及びその分解物又はそれらの誘導体、ラクトフェリン又はその分解物、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸等のムコ多糖類又はそれらの塩、コラーゲン、酵母抽出物、乳酸菌抽出物、ビフィズス菌抽出物、醗酵代謝抽出物、イチョウ抽出物、オオムギ抽出物、センブリ抽出物、タイソウ抽出物、ニンジン抽出物、ローズマリー抽出物、グリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸;スーパーオキサイドディスムターゼ、マンニトール、クエルセチン、カテキン及びその誘導体、ルチン及びその誘導体、ボタンピ抽出物、ヤシャジツ抽出物、メリッサ抽出物、羅漢果抽出物、レチノール及びその誘導体、カロチノイド等のビタミンA類、チアミン及びその誘導体、リボフラビン及びその誘導体、ピリドキシン及びその誘導体、ニコチン酸及びその誘導体等のビタミンB類、トコフェロール及びその誘導体等のビタミンE類、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソール;エラスチン、ケラチン等のタンパク質又はそれらの誘導体、加水分解物並びにそれらの塩、グリシン、セリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、テアニン等のアミノ酸及びそれらの誘導体、ソルビトール、エリスリトール、トレハロース、イノシトール、グルコース、蔗糖及びその誘導体、デキストリン及びその誘導体、ハチミツ等の糖類、D−パンテノール及びその誘導体、尿素、リン脂質、セラミド、オウレン抽出物、ショウブ抽出物、ジオウ抽出物、センキュウ抽出物、ゼニアオイ抽出物、タチジャコウソウ抽出物、ドクダミ抽出物、ハマメリス抽出物、ボダイジュ抽出物、マロニエ抽出物、マルメロ抽出物等が挙げられる。
また、本発明の皮膚外用組成物に添加することのできる機能性の成分の他の例は、皮膚を清浄にする成分、ニキビ、アセモを防ぐ成分、 肌のキメを整える成分、 皮膚をすこやかに保つ成分、肌荒れを防ぐ成分、肌をひきしめる成分、皮膚にうるおいを与える成分、皮膚の水分、油分を補い保つ成分、皮膚の柔軟性を保つ成分、皮膚を保護する成分、皮膚の乾燥を防ぐ成分、肌を柔らげる成分、肌にはりを与える成分、肌にツヤを与える成分、肌を滑らかにする成分、日やけを防ぐ成分、日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ成分、乾燥による小ジワを目立たなくする成分である。
本発明の皮膚外用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、本発明の剤以外に、化粧料又は医薬として許容される、種々の添加物を配合することができる。この例は、水(精製水、温泉水、海洋深層水等)、界面活性剤(乳化剤、懸濁化剤、安定剤等)、酸化防止剤、防腐剤、ゲル化剤、アルコール類、皮膜形成剤、着色料、香料、消臭剤、塩類、pH調整剤、清涼剤、キレート剤、角質溶解剤、酵素、ビタミン類等がある。
本発明の皮膚外用組成物が、化粧品の形態である場合、
本発明の皮膚外用組成物はまた、その使用目的に応じて、固形剤、半固形剤、液剤等の各種剤形の組成物に調製することができる。より具体的には、本発明の皮膚外用組成物は、スキンケア化粧品として、クレンジング、洗顔料、化粧水、乳液、クリーム、マッサージ製品、パック製品、美容液・ジェル、リップケア製品等;ベースメーク化粧品として、ファンデーション、フェイスパウダー、化粧下地、コンシーラー等;ポイントメーク化粧品として、口紅、リップグロス・ライナー、チーク製品、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、アイブロウ製品等;ボディケア化粧品として石鹸、液体洗浄料、日焼け止めクリーム、入浴剤等;ヘアケア化粧品としてシャンプー、リンス、ヘアトリートメント、整髪料、ヘアトニック、育毛剤、スキャルプトリートメント等とすることができる。また、硬膏剤、軟膏剤、パップ剤、リニメント剤、ローション剤、塗布剤、貼付剤、エアゾール剤(スプレー薬)とすることができる。
本発明の皮膚外用組成物はまた、その使用目的に応じて、固形剤、半固形剤、液剤等の各種剤形の組成物に調製することができる。より具体的には、本発明の皮膚外用組成物は、スキンケア化粧品として、クレンジング、洗顔料、化粧水、乳液、クリーム、マッサージ製品、パック製品、美容液・ジェル、リップケア製品等;ベースメーク化粧品として、ファンデーション、フェイスパウダー、化粧下地、コンシーラー等;ポイントメーク化粧品として、口紅、リップグロス・ライナー、チーク製品、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、アイブロウ製品等;ボディケア化粧品として石鹸、液体洗浄料、日焼け止めクリーム、入浴剤等;ヘアケア化粧品としてシャンプー、リンス、ヘアトリートメント、整髪料、ヘアトニック、育毛剤、スキャルプトリートメント等とすることができる。また、硬膏剤、軟膏剤、パップ剤、リニメント剤、ローション剤、塗布剤、貼付剤、エアゾール剤(スプレー薬)とすることができる。
本発明の皮膚外用組成物はまた、キット又はコマーシャルパッケージとすることができる。これらの態様は、本発明の皮膚外用組成物以外に、使用方法や上述したような目的の効果・効能が記載されたもの(例えば、箱、容器、ラベル、使用説明書、タグ)を含んでもよい。
本発明はまた、トウネズミモチの抽出物を皮膚外用組成物に添加する工程を含む、皮膚における酸化又はDNA損傷の抑制方法、及びトウネズミモチの抽出物を用いることを特徴とする、皮膚における酸化又はDNA損傷の抑制方法を提供する。本発明で「トウネズミモチの抽出物を皮膚外用組成物に添加する工程」というときは、皮膚外用組成物の商業的な製造において、トウネズミモチ抽出物を原料として用いることを含む。また本発明で「トウネズミモチの抽出物を用いることを特徴とする」というときは、トウネズミモチの抽出物を有効成分として含有する皮膚外用組成物用いることを含む。本発明の方法は、目的の処置のために他人に対して実施する場合を含む。本発明の方法は、医師以外の者、例えば、化粧品又は医薬品の製造者、販売者、メイクアップ・アーティスト、美容スタッフ、又はエステシャン等が行うことができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
[実施例1:トウネズミモチ抽出物の調製]
トウネズミモチの実及び葉の乾燥物(新和物産株式会社)から、次のようにして抽出物を得た。
原料を適当な大きさに粉砕し、50gを、室温で1週間、10倍量の50体積%エタノールに浸漬し、得られた浸漬液を、ろ過して固形分を除いた後に、エバポレータで濃縮後した。残差を減圧乾燥して、粉末状の抽出物20gを得た。
トウネズミモチの実及び葉の乾燥物(新和物産株式会社)から、次のようにして抽出物を得た。
原料を適当な大きさに粉砕し、50gを、室温で1週間、10倍量の50体積%エタノールに浸漬し、得られた浸漬液を、ろ過して固形分を除いた後に、エバポレータで濃縮後した。残差を減圧乾燥して、粉末状の抽出物20gを得た。
[実施例2:抗酸化活性の測定]
上記で調製した抽出物をそれぞれ、99.5%エタノールに溶解し、これらを以下の試験に供した。
上記で調製した抽出物をそれぞれ、99.5%エタノールに溶解し、これらを以下の試験に供した。
安定なラジカルである、1-Diphenyl-2-picrylhydrazyl(DPPH)の517nmにおける極大吸収が、各試料液を添加した時に減少する割合により抗酸化能を評価した。具体的には、DPPH溶液100μLに、各試料液を最終濃度が0.01、0.1、1.0mg/mlになるように、45μL加えて15分間室温に放置した。その後、波長517nmの吸光度(A)を測定した。試料無添加のDPPH溶液についても、同波長の吸光度(B)を測定した。この吸光度の測定値A及びBを以下の式1に代入し、ラジカル消去率を求めた。
ラジカル消去率(%)=(B−A)/B×100 (式1)
なお、ラジカル消去率は、0〜100%の値で表されるが、値が高いほうが抗酸化能が高いことを意味する。
ラジカル消去率(%)=(B−A)/B×100 (式1)
なお、ラジカル消去率は、0〜100%の値で表されるが、値が高いほうが抗酸化能が高いことを意味する。
結果を下表に示す。
上記表に示した結果から、トウネズミモチ実抽出物及びトウネズミモチ葉抽出物は、いずれも高いラジカル消去能を示した。
また、50%阻害濃度(IC50)としては、トウネズミモチ実抽出物は0.078 mg/mL (0.0078%)、トウネズミモチ葉0.090 mg/mL (0.0090%)であり、従来の植物由来物の抗酸化活性(例えば、特開2006-151831に記載のゲンチアナ属植物の花部又は全草抽出物の抗酸化活性、同公報、表1参照)に比較して、顕著に高かった。
また、50%阻害濃度(IC50)としては、トウネズミモチ実抽出物は0.078 mg/mL (0.0078%)、トウネズミモチ葉0.090 mg/mL (0.0090%)であり、従来の植物由来物の抗酸化活性(例えば、特開2006-151831に記載のゲンチアナ属植物の花部又は全草抽出物の抗酸化活性、同公報、表1参照)に比較して、顕著に高かった。
[実施例3:コメットアッセイ(DNA損傷抑制活性の測定)]
実施例2と同様の抽出物の溶解液を、コメットアッセイに供した。
具体的には、ヒト皮膚繊維芽細胞を、DMEMに1×10cells/mlの密度で懸濁してφ10cmディッシュに10ml接種した後、2日間培養した。その後、培地を0.1mMの過酸化水素を含むHANKS液に置換し、次いで直ちに各濃度の抽出物50μlを添加した。約1時間インキュベーションした後、トリプシン処理により細胞を集め、0.5%低融点アガロース中に細胞を包埋し(スライドグラス上に薄いゲル層を形成)、Lysis溶液(2.5MNaCl、100mMEDTA-2Na、1%N-laurylsarcosine、1%TritonX-100、10%DMSO、NaOHでpHを10に調整)で処理した後、0.5A、25Vにて20分間電気泳動を行った。陰性コントロールとして、過酸化水素を加えないもの、陽性コントロールとして、過酸化水素を添加するが、抽出物の代わりにPBSを添加したものを用いた。
実施例2と同様の抽出物の溶解液を、コメットアッセイに供した。
具体的には、ヒト皮膚繊維芽細胞を、DMEMに1×10cells/mlの密度で懸濁してφ10cmディッシュに10ml接種した後、2日間培養した。その後、培地を0.1mMの過酸化水素を含むHANKS液に置換し、次いで直ちに各濃度の抽出物50μlを添加した。約1時間インキュベーションした後、トリプシン処理により細胞を集め、0.5%低融点アガロース中に細胞を包埋し(スライドグラス上に薄いゲル層を形成)、Lysis溶液(2.5MNaCl、100mMEDTA-2Na、1%N-laurylsarcosine、1%TritonX-100、10%DMSO、NaOHでpHを10に調整)で処理した後、0.5A、25Vにて20分間電気泳動を行った。陰性コントロールとして、過酸化水素を加えないもの、陽性コントロールとして、過酸化水素を添加するが、抽出物の代わりにPBSを添加したものを用いた。
電気泳動後、400mMTris・HCl(pH7.5)に浸して中和した後、2μg/mlエチジウムブロマイド溶液で染色し、蛍光顕微鏡にて観察し、また写真撮影を行った。
コメットアッセイにおいては、DNA損傷(断片化)の程度によって細胞から漏れ出すDNAの泳動距離が異なり、損傷の程度が大きいものほど流星が長く「尾」を引いたような泳動像を示す。したがって、「尾」を引かない(あるいは短い)細胞の割合が多いほどDNAの損傷が抑制されたことになる。撮影した写真を用いて、下記の分類基準に従い、個々の細胞を「尾」の長さによって分類し評価を行った。
[分類基準]
Type 1:尾がない
Type 2:尾が頭部直径の1/4未満
Type 3:尾が頭部直径の1/4以上1未満
Type 4:尾が頭部直径の1以上
Type 5:尾のみ(頭部が不明瞭又は小さいもの)
Type 1:尾がない
Type 2:尾が頭部直径の1/4未満
Type 3:尾が頭部直径の1/4以上1未満
Type 4:尾が頭部直径の1以上
Type 5:尾のみ(頭部が不明瞭又は小さいもの)
各コントロール、抽出物についての典型的な結果を表す写真を、図1に示した。また、各コントロール、抽出物についてのDNA損傷抑制活性を示すグラフを図2に示した。これらの結果より、トウネズミモチ抽出物の実抽出物及び葉抽出物は、DNA損傷抑制活性を有することが認められた。特に、実抽出物に、高い活性が認められた。
[実施例4:処方例]
[化粧水1]
(製法)
A.下記成分(1)〜(8)を混合溶解する。
B.下記成分(9)〜(15)を混合溶解する。
C.BにAを加え混合し、化粧水を得る。
(成分)(質量%)
(1)メドウホーム油 0.1
(2)ホホバ油 0.05
(3)香料 適量
(4)フェノキシエタノール 0.1
(5)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.5
(6)イソステアリン酸ポリオキシエチレン(50E.O.)硬化ヒマシ油 1.0
(7)エタノール 8.0
(8)トコフェロール 0.05
(9)グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
(10)グリセリン 5.0
(11)1,3−ブチレングリコール 5.0
(12)ポリエチレングリコール1500 0.1
(13)トウネズミモチ実抽出物(*1)0.001
(14)加水分解コラーゲン 0.001
(15)精製水 残量
(*1)実施例1により調製されたもの
[化粧水1]
(製法)
A.下記成分(1)〜(8)を混合溶解する。
B.下記成分(9)〜(15)を混合溶解する。
C.BにAを加え混合し、化粧水を得る。
(成分)(質量%)
(1)メドウホーム油 0.1
(2)ホホバ油 0.05
(3)香料 適量
(4)フェノキシエタノール 0.1
(5)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.5
(6)イソステアリン酸ポリオキシエチレン(50E.O.)硬化ヒマシ油 1.0
(7)エタノール 8.0
(8)トコフェロール 0.05
(9)グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
(10)グリセリン 5.0
(11)1,3−ブチレングリコール 5.0
(12)ポリエチレングリコール1500 0.1
(13)トウネズミモチ実抽出物(*1)0.001
(14)加水分解コラーゲン 0.001
(15)精製水 残量
(*1)実施例1により調製されたもの
[化粧水2]
(製法)
A.下記成分(1)〜(8)を混合溶解する。
B.下記成分(9)〜(12)を混合溶解する。
C.AにBを加え混合し、化粧水を得た。
(成分)(質量%)
(1)クエン酸 0.05
(2)クエン酸ナトリウム 0.2
(3)ピロリドンカルボン酸ナトリウム(50%)水溶液 0.5
(4)アスコルビン酸グルコシド 0.3
(5)トウネズミモチ葉抽出物(*2) 0.001
(6)グリセリン 3.0
(7)1,3−ブチレングリコール 8.0
(8)精製水 残量
(9)エタノール 10.0
(10)カテキン 0.0001
(11)香料 適量
(12)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.5
(*2)実施例1により調製されたもの
(製法)
A.下記成分(1)〜(8)を混合溶解する。
B.下記成分(9)〜(12)を混合溶解する。
C.AにBを加え混合し、化粧水を得た。
(成分)(質量%)
(1)クエン酸 0.05
(2)クエン酸ナトリウム 0.2
(3)ピロリドンカルボン酸ナトリウム(50%)水溶液 0.5
(4)アスコルビン酸グルコシド 0.3
(5)トウネズミモチ葉抽出物(*2) 0.001
(6)グリセリン 3.0
(7)1,3−ブチレングリコール 8.0
(8)精製水 残量
(9)エタノール 10.0
(10)カテキン 0.0001
(11)香料 適量
(12)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.5
(*2)実施例1により調製されたもの
[乳液]
(製法)
A.下記成分(11)の一部を加熱し、70℃に保つ。
B.下記成分(1)〜(10)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.BにAを加えて混合し、均一に乳化する。
D.Cを冷却後、下記成分(12)〜(16)と(11)の残部を混合してから加え、均一に混合して乳液を得た。
(成分)(質量%)
(1)ポリオキシエチレン(10E.O.)ソルビタンモノステアレート 1.0
(2)ポリオキシエチレン(60E.O.)ソルビタントリオレエート 0.5
(3)グリセリルモノステアレート 1.0
(4)ステアリン酸 0.5
(5)ベヘニルアルコール 0.5
(6)スクワラン 8.0
(7)エタノール 5.0
(8)パルミチン酸レチノール 0.1
(9)グリチルリチン酸ステアリル 0.1
(10)フェノキシエタノール 0.1
(11)精製水 残量
(12)カルボキシビニルポリマー 0.2
(13)水酸化ナトリウム 0.1
(14)ヒアルロン酸 0.1
(15)トウネズミモチ実抽出物(*3) 0.0005
(16)香料 適量
(*3)実施例1により調製されたもの
(製法)
A.下記成分(11)の一部を加熱し、70℃に保つ。
B.下記成分(1)〜(10)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.BにAを加えて混合し、均一に乳化する。
D.Cを冷却後、下記成分(12)〜(16)と(11)の残部を混合してから加え、均一に混合して乳液を得た。
(成分)(質量%)
(1)ポリオキシエチレン(10E.O.)ソルビタンモノステアレート 1.0
(2)ポリオキシエチレン(60E.O.)ソルビタントリオレエート 0.5
(3)グリセリルモノステアレート 1.0
(4)ステアリン酸 0.5
(5)ベヘニルアルコール 0.5
(6)スクワラン 8.0
(7)エタノール 5.0
(8)パルミチン酸レチノール 0.1
(9)グリチルリチン酸ステアリル 0.1
(10)フェノキシエタノール 0.1
(11)精製水 残量
(12)カルボキシビニルポリマー 0.2
(13)水酸化ナトリウム 0.1
(14)ヒアルロン酸 0.1
(15)トウネズミモチ実抽出物(*3) 0.0005
(16)香料 適量
(*3)実施例1により調製されたもの
[リキッドファンデーション(水中油型クリーム状)]
(製造方法)
A:成分(6)〜(11)を分散する。
B:Aに成分(12)〜(17)を加え70℃で均一に混合する。
C:成分(1)〜(5)を70℃で均一に混合する。
D:CにBを加え乳化し、室温まで冷却する。
E:Dに成分(18)、(19)を添加し均一に混合して水中油型クリーム状リキッドファンデーションを得た。
(成分)(質量%)
(1)アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合(注1) 0.5
(2)トリエタノールアミン 1.5
(3)精製水 残量
(4)グリセリン 5
(5)パラオキシ安息香酸エチル 0.1
(6)1,3ブチレングリコール 5
(7)水素添加大豆リン脂質 0.5
(8)酸化チタン 5
(9)ベンガラ 0.1
(10)黄酸化鉄 1
(11)黒酸化鉄 0.05
(12)ステアリン酸 0.9
(13)モノステアリン酸グリセリン 0.3
(14)セトステアリルアルコール 0.4
(15)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.2
(16)トリオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.2
(17)パラメトキシケイ皮酸2―エチルヘキシル 5
(18)トウネズミモチ実抽出物(*4) 0.01
(19)香料 0.02
(*4)実施例1により調製されたもの
(注1)ペミュレンTR−2(NOVEON社製)
(製造方法)
A:成分(6)〜(11)を分散する。
B:Aに成分(12)〜(17)を加え70℃で均一に混合する。
C:成分(1)〜(5)を70℃で均一に混合する。
D:CにBを加え乳化し、室温まで冷却する。
E:Dに成分(18)、(19)を添加し均一に混合して水中油型クリーム状リキッドファンデーションを得た。
(成分)(質量%)
(1)アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合(注1) 0.5
(2)トリエタノールアミン 1.5
(3)精製水 残量
(4)グリセリン 5
(5)パラオキシ安息香酸エチル 0.1
(6)1,3ブチレングリコール 5
(7)水素添加大豆リン脂質 0.5
(8)酸化チタン 5
(9)ベンガラ 0.1
(10)黄酸化鉄 1
(11)黒酸化鉄 0.05
(12)ステアリン酸 0.9
(13)モノステアリン酸グリセリン 0.3
(14)セトステアリルアルコール 0.4
(15)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.2
(16)トリオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.2
(17)パラメトキシケイ皮酸2―エチルヘキシル 5
(18)トウネズミモチ実抽出物(*4) 0.01
(19)香料 0.02
(*4)実施例1により調製されたもの
(注1)ペミュレンTR−2(NOVEON社製)
[日焼け止め化粧料(油中水型クリーム状)]
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を均一に分散する。
B:成分(8)〜(12)を均一に分散する。
C:Bを攪拌しながら徐々にAを加えて乳化し、油中水型クリーム状日焼け止め化粧料を得た。
(成分)(質量%)
(1)モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.2
(2)POE(60)硬化ヒマシ油 0.1
(3)精製水 残量
(4)ジプロピレングリコール 10
(5)硫酸マグネシウム 0.5
(6)トウネズミモチ葉抽出物(*5) 0.0005
(7)アスコルビルリン酸マグネシウム 3
(8)PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(注2) 3
(9)デカメチルシクロペンタシロキサン 20
(10)イソノナン酸イソトリデシル 5
(11)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 8
(12)ジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト 1.2
(*5)実施例1により調製されたもの
(注2)KF−6028(信越化学工業社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を均一に分散する。
B:成分(8)〜(12)を均一に分散する。
C:Bを攪拌しながら徐々にAを加えて乳化し、油中水型クリーム状日焼け止め化粧料を得た。
(成分)(質量%)
(1)モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.2
(2)POE(60)硬化ヒマシ油 0.1
(3)精製水 残量
(4)ジプロピレングリコール 10
(5)硫酸マグネシウム 0.5
(6)トウネズミモチ葉抽出物(*5) 0.0005
(7)アスコルビルリン酸マグネシウム 3
(8)PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(注2) 3
(9)デカメチルシクロペンタシロキサン 20
(10)イソノナン酸イソトリデシル 5
(11)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 8
(12)ジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト 1.2
(*5)実施例1により調製されたもの
(注2)KF−6028(信越化学工業社製)
[軟膏剤]
(製造方法)
A.成分(5)、(6)及び(9)の一部を加熱混合し、75℃に保つ。
B.成分(1)〜(4)を加熱混合し、75℃に保つ。
C.AにBを徐々に加え、これを冷却しながら成分(9)の残部で溶解した(7)(8)を加え、軟膏剤を得た。
(成分)(質量%)
(1)ステアリン酸 18.0
(2)セタノール 4.0
(3)酢酸dl−α―トコフェロール(注3) 0.2
(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(5)トリエタノールアミン 2.0
(6)グリセリン 5.0
(7)グリチルリチン酸ジカリウム(注4) 0.5
(8)トウネズミモチ葉抽出物(*6) 0.001
(9)精製水 残量
(*6)実施例1により調製されたもの
(注3)エーザイ社製
(注4)和光純薬工業社製
(製造方法)
A.成分(5)、(6)及び(9)の一部を加熱混合し、75℃に保つ。
B.成分(1)〜(4)を加熱混合し、75℃に保つ。
C.AにBを徐々に加え、これを冷却しながら成分(9)の残部で溶解した(7)(8)を加え、軟膏剤を得た。
(成分)(質量%)
(1)ステアリン酸 18.0
(2)セタノール 4.0
(3)酢酸dl−α―トコフェロール(注3) 0.2
(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(5)トリエタノールアミン 2.0
(6)グリセリン 5.0
(7)グリチルリチン酸ジカリウム(注4) 0.5
(8)トウネズミモチ葉抽出物(*6) 0.001
(9)精製水 残量
(*6)実施例1により調製されたもの
(注3)エーザイ社製
(注4)和光純薬工業社製
[ローション剤]
(製造方法)
A.成分(4)〜(7)を混合溶解する。
B.成分(1)〜(3)を混合溶解する。
C.AとBを混合して均一にし、ローション剤を得た。
(成分)(質量%)
(1)グリセリン 5.0
(2)1,3−ブチレングリコール 6.5
(3)精製水 残量
(4)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノラウリン酸エステル 1.2
(5)エチルアルコール 8.0
(6)トウネズミモチ葉抽出物(*7) 0.001
(7)パラオキシ安息香酸メチル 0.2
(*7)実施例1により調製されたもの
(製造方法)
A.成分(4)〜(7)を混合溶解する。
B.成分(1)〜(3)を混合溶解する。
C.AとBを混合して均一にし、ローション剤を得た。
(成分)(質量%)
(1)グリセリン 5.0
(2)1,3−ブチレングリコール 6.5
(3)精製水 残量
(4)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノラウリン酸エステル 1.2
(5)エチルアルコール 8.0
(6)トウネズミモチ葉抽出物(*7) 0.001
(7)パラオキシ安息香酸メチル 0.2
(*7)実施例1により調製されたもの
[養毛剤]
(製造方法)
A.成分(1)〜(5)を混合溶解する。
B.成分(6)〜(10)を混合溶解する。
C.AとBを混合して均一にし、養毛剤を得た。
(成分)(質量%)
(1)エチルアルコール 50.0
(2)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(80E.O) 0.5
(3)メントール 0.05
(4)カンファ 0.01
(5)フェノキシエタノール 0.05
(6)精製水 残量
(7)トウネズミモチ実抽出物(*8) 0.01
(8)オタネニンジン抽出物(注5) 0.5
(9)パントテニルアルコール(注6) 0.1
(10)グリセリン 5.0
(*8)実施例1により調製されたもの
(注5)一丸ファルコス社製
(注6)関東化学社製
(製造方法)
A.成分(1)〜(5)を混合溶解する。
B.成分(6)〜(10)を混合溶解する。
C.AとBを混合して均一にし、養毛剤を得た。
(成分)(質量%)
(1)エチルアルコール 50.0
(2)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(80E.O) 0.5
(3)メントール 0.05
(4)カンファ 0.01
(5)フェノキシエタノール 0.05
(6)精製水 残量
(7)トウネズミモチ実抽出物(*8) 0.01
(8)オタネニンジン抽出物(注5) 0.5
(9)パントテニルアルコール(注6) 0.1
(10)グリセリン 5.0
(*8)実施例1により調製されたもの
(注5)一丸ファルコス社製
(注6)関東化学社製
本発明によれば、天然物由来の、抗酸剤及びDNA損傷抑制剤を示す抗酸化剤、並びにそれらを含む皮膚外用組成物を提供することができる。本発明の剤又は組成物は、化粧品として用いることができる。
Claims (11)
- トウネズミモチ (Ligustrum lucidum)又はネズミモチ(Ligustrum japonicum)の抽出物を有効成分とする、抗酸化剤。
- トウネズミモチ又はネズミモチの抽出物を有効成分とする、DNA損傷抑制剤。
- トウネズミモチ若しくはネズミモチの葉又は実の抽出物を有効成分とするものである、請求項1に記載の抗酸化剤。
- トウネズミモチ若しくはネズミモチの葉又は実の抽出物を有効成分とするものである、請求項2に記載のDNA損傷抑制剤。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の剤を含む、皮膚外用組成物。
- トウネズミモチ又はネズミモチの抽出物を皮膚外用組成物に添加する工程を含む、皮膚における酸化又はDNA損傷の抑制方法。
- トウネズミモチ又はネズミモチの抽出物を用いることを特徴とする、皮膚における酸化又はDNA損傷を抑制する工程を含む、美容方法。
- トウネズミモチ若しくはネズミモチの葉又は実の抽出物を添加するものである、請求項6に記載の方法。
- トウネズミモチ若しくはネズミモチの葉又は実の抽出物を用いるものである、請求項7に記載の方法。
- 皮膚老化の処置のための、請求項6又は8に記載の方法。
- 皮膚老化の処置のための、請求項7又は9に記載の方法。
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