JP2004315409A - 雲南苦丁茶成分を含有する組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】雲南苦丁茶を水または有機溶剤単独、またはそれらの混合物で抽出処理して得られるポリフェノール成分を主要成分とする雲南苦丁茶成分含有抽出物であって、抗酸化活性及び/またはアルドース還元酵素阻害活性を有する成分を有効成分とする医薬組成物及び健康食品組成物。
組成物。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、雲南苦丁茶より得られるポリフェノール成分を主要成分とする雲南苦丁茶成分含有エキスを有効成分とする組成物に関する。更に詳しく言えば、抗酸化活性及びアルドース還元酵素阻害活性を有し、生体に対する過酸化脂質抑制、コレステロール低下、中性脂質低下、高脂血症改善、糖尿病改善、学習機能改善、脳機能改善、痴呆症の予防等各種生活習慣病の治療及び予防に有用な医薬組成物及び健康食品組成物に関する。
【0002】
【発明の背景及び従来の技術】
今日、食生活の変化による脂肪摂取過多が原因で、高脂血症、高コレステロール血症患者が増加しており、これらが脳、心臓、肝臓等の臓器障害を引起し、一般に生活習慣病と呼ばれる高血圧、糖尿病、癌等の疾病の原因ともなっている。また、アレルギー患者、痴呆症など脳疾患等の患者も増加しつつあり、特に今後高齢化社会を迎え、これらの疾患、特に痴呆、アルツハイマー症候群の患者が増えることが危惧されている。その要因には生体内で生成される活性酸素種の関与が指摘されているが、活性酸素種の完全な生成抑制ないし制御技術は十分開発されておらず、従って現状では脳疾患等に有効・確実な予防及び治療技術は確立していない。
【0003】
近年、植物等に存在し生理活性を示す天然物質についての関心が高まっている。
中国では古くから苦丁茶と呼ばれる茶が飲用されている。苦丁茶は中国長江以南地方、雲南省等で一般に生産されて、モチノキ科(Aquifoliaceae)やモクセイ科(Oleaceae)の植物を起源とし、その葉を乾燥し蒸して茶としたものである。通常の茶と同様、葉に湯を注いで主に食後に飲用するが、その名のとおり極めて強い苦味がある。原料として用いられる植物は産地によって変動があり、これまでに前記モチノキ科やモクセイ科植物を含む下記に示す5科5属10種が知られている。
【0004】
(1)紫茎女貞(学名:Ligustrum purpurascens Y.C.Yang.,科名:モクセイ科(Oleaceae),産地:雲南)
(2)序梗女貞(学名:Ligustrum pedunculare Rehd.,科名:モクセイ科(Oleaceae),産地:四川)
(3)日本毛女貞(学名:L.japonicum var.pubescens Koidz.,科名:モクセイ科(Oleaceae),産地:貴州)
(4)粗壮女貞(学名:L.robustum (Roxb.) Bl.,科名:モクセイ科(Oleaceae),産地:貴州)
(5)枸骨(学名:Ilex cornuta Lindl. ex Paxt.,科名:モチノキ科(Aquifoliaceae),産地:浙江)
(6)苦丁茶冬青(学名:Ilex kudincha C.J.Tseng.,科名:モチノキ科(Aquifoliaceae),産地:広西)
(7)大葉冬青(学名:Ilex latifolia Thunb.,科名:モチノキ科(Aquifoliaceae),産地:浙江・湖南)
(8)毛葉牛黄木(学名:Cratoxylum prunifolium(Kurz)Dyer,科名:オトギリソウ科(Guttiferae),産地:広西)
(9)厚売樹(学名:Ehretia thysiflora(S.etZ.)Nakai,科名:ムラサキ科(Boraginaceae),産地:広西)
(10)石南(学名:Photinia serrulata Lindl.,科名:バラ科(Rosaceae),産地:浙江)
【0005】
苦丁茶はその産地によって特徴があり、例えば、一般に流通している前記(5)の枸骨(Ilex cornuta Lindl. ex Paxt.)や(6)の苦丁茶冬青(Ilex kudincha C.J.Tseng.)は強い苦みを有し、トリテルペンを主な有効成分とし、減脂、抗炎症作用があるといわれており、また、本発明の実施例で原料として使用している(1)の紫茎女貞(Ligustrum purpuracens Y.n OC.Yang)(以下、雲南苦丁茶と称する。)は、比較的柔らかな苦みを有し、古くから「風熱を散らし、頭目を清め、煩渇を除き、頭痛、歯痛、目赤、聹耳、熱病煩渇及び痢疾を治す」薬効が有るといわれている。
【0006】
雲南苦丁茶の成分についてはこれまでにいくつかの報告がなされており、ポリフェノール類が含まれていることが明らかとなっている(例えば、H. E. Zheng−Dan et al., ”Glycosides from Ligustrum purpurascens”, Acta Botanica Yunnanica, 14(3), 328−336 (1992)(非特許文献1)等)。
【0007】
ポリフェノール化合物は植物の二次代謝産物として植物界に普遍的、かつ多種・多量に存在することが知られている。これらの化合物は多彩な生理活性を示す点で古くから薬学、植物化学の分野などにおいて、また近年、健康食品の分野において注目されている。そのうち、特に茶ポリフェノールについての研究が盛んに行なわれており、茶ポリフェノール、特にカテキン類において、抗菌、抗ウイルス、抗突然変異、抗酸化、血圧上昇抑制、血中コレステロール低下、抗う蝕、抗アレルギー、腸内フローラ改善、消臭など非常に広範な生理活性を有することが知られている。
【0008】
雲南苦丁茶の利用については、成分を特定することなく、紫茎女貞(L.purpuracens)を用いた血清中の脂質バランス改善食品や医薬品に関する利用が提案されている(例えば、動脈硬化抑制剤及びこれを含有する組成物(特開平7−33672号公報(特許文献1)、3−ヒドロキシ−3−メチルグリタリルコエンザイムAリダクターゼ阻害活性剤(特開平9−67263号公報(特許文献2)、アシルコエンザイムAコレステロールアシルトランスフェラーゼ活性阻害剤及びそれを配合した組成物(特開平9−077676号公報(特許文献3)、フォスファチジルコリンステロールアシルトランスフェラーゼステロールAT活性促進剤及びそれを含有する組成物(特開平9−077678号公報(特許文献4))。
しかし、これまで雲南苦丁茶中のポリフェノール以外の有効成分を特定し、その成分の生理活性作用に着目した利用例についての報告はない。
【0009】
【非特許文献1】
H. E. Zheng−Dan et al., ”Glycosides from Ligustrum purpurascens”, Acta Botanica Yunnanica, 14(3), 328−336 (1992)
【特許文献1】
特開平7−033672号公報
【特許文献2】
特開平9−067263号公報
【特許文献3】
特開平9−077676号公報
【特許文献4】
特開平9−077678号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように、今後予想される高齢化社会とそれに付随する疾病を治療、予防するにあたり、食品または食品に準ずるものから有効成分を見出すことが考えられる。そのような中、本発明の課題は、長期間の飲用経験があり、食品として既に安全性が確認されている雲南苦丁茶に含まれる生理活性成分の未知の作用を探索し、その作用を有効利用した医薬組成物及び健康食品組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、雲南苦丁茶を水及び/または有機溶剤の混合物で抽出処理して得られる抽出物について鋭意検討した結果、その抽出物がポリフェノール成分を多量に含み、かつ抗酸化活性(ラジカル消去作用)及びアルドース還元酵素阻害活性を有することを初めて見出し、さらに血中の過酸化脂質の減少、血中SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)活性の上昇、血中コレステロール及び中性脂肪の低下、血糖値の低下作用を有することを確認した。これら本発明者らが今回見出した作用は、生体の過酸化脂質抑制、コレステロール低下、中性脂質低下、高脂血症改善、糖尿病改善、学習機能改善、脳機能改善、痴呆症の予防等各種生活習慣病の治療及び予防に有効な作用であり、これらの知見に基づいて本発明を完成した。
【0012】
すなわち、本発明は以下の雲南苦丁茶成分を含有する組成物に関する。
1.雲南苦丁茶を、水または有機溶剤単独、またはそれらの混合物で抽出処理して得られるポリフェノール成分を主要成分とする雲南苦丁茶成分含有抽出物であって、抗酸化活性及び/またはアルドース還元酵素阻害活性を有する成分を有効成分とする組成物。
2.雲南苦丁茶としてモクセイ科リグストルム(Ligustrum)属植物を使用する前項1記載の組成物。
3.モクセイ科リグストルム(Ligustrum)属植物が紫茎女貞(リグストルム・プルプラセンス;Ligustrum purpurascens Y.C.Yang)である前項3記載の組成物。
4.生活習慣病の治療及び/または予防用の医薬組成物である前項1乃至3のいずれかに記載の組成物。
5.生体に対する過酸化脂質抑制、コレステロール低下、中性脂質低下、高脂血症改善、糖尿病改善、学習機能改善、脳機能改善、または痴呆症予防の作用を有する前項4記載の医薬品組成物。
6.生活習慣病が、糖尿病及びその合併症である前項5記載の医薬品組成物。
7.生活習慣病の改善及び/またま予防用の健康食品組成物である前項1乃至3のいずれかに記載の組成物。
8.生体に対する過酸化脂質抑制、コレステロール低下、中性脂質低下、高脂血症改善、糖尿病改善、学習機能改善、脳機能改善、または痴呆症予防の作用を有する前項7記載の健康食品組成物。
9.生活習慣病が、糖尿病及びその合併症である前項8記載の健康食品組成物。
【0013】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明における雲南苦丁茶成分含有抽出物は、雲南苦丁茶を水または有機溶媒単独、またはこれらの混合物で抽出し、ろ過、濃縮等の処理を経て得られたエキス(抽出物)、またはこれを吸着、分離、溶出などの処理をしたものである。
【0014】
抽出に際しては、水、アルコール類、親水性有機溶媒、またはこれらの混合物等が用いられるが、抽出エキスを食品、医薬品等に利用する場合は、人体に悪影響を及ぼさない溶媒が用いられる。
抽出は通常、常圧または加圧下で常温ないし60℃程度で1〜3時間行われるが、必要により抽出温度を70〜90℃に上げてもよく、抽出時間も1時間以下の短時間、あるいは3時間以上で行ってもよい。抽出処理後、ろ過あるいは遠心分離等の適宜の手段で抽出液を回収し、必要により溶媒除去、エキス分の濃縮、乾燥、粉末化等の処理を行う。
【0015】
このようにして得られる雲南苦丁茶成分含有抽出物は、後述の試験結果に示されるようにAAPH(2,2’−アゾビス(2−アミノプロパン)ジヒドロクロリド)及びDDPH(1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル)を用いた試験で強いラジカル消去作用を示し、糖尿病モデル動物を用いた試験ではコントロール群に対して有意に血糖値を低下させ、糖尿病の合併症において水晶体、網膜、末梢神経、腎臓及び血管等の組織に出現するアルドース還元酵素(aldose reductase)を阻害する作用を有することが確認された。また、ボランティアに対する投与試験で雲南苦丁茶成分含有抽出物には抗酸化作用、血清中コレステロール低下作用及び中性脂肪低減作用を有することが確認された。
【0016】
また、エキスの各種クロマトグラフィーによる分画精製を試み、種々のポリフェノール化合物を特定した。すなわち、ポリフェノール化合物画分の精製は抽出エキスを吸着剤で処理することにより行なった。吸着剤としては、スチレン−ジビニルベンゼン系吸着剤、メタクリル酸系吸着剤、親水性ビニルポリマー、修飾デキストランゲル、ポリアクリルアミドゲル、逆相系シリカゲル、イオン交換樹脂等が用いられる。これらの吸着剤を用いる場合には、これに吸着する画分(以下、吸着画分とする。)にポリフェノール化合物及び未知の活性成分が含まれている。この吸着画分を含水アルコール、アルコール、含水アセトン等で溶出させることにより種々のポリフェノール化合物を確認した(後述の製造例1の分画精製の項参照)。
【0017】
従って、本発明による雲南苦丁茶成分含有抽出物を有効成分とする組成物は、生体内の過酸化脂質抑制、血中コレステロール及び中性脂肪低下、高脂血症改善、糖尿病改善等の効果を有するほか、生体内の過酸化脂質生成抑制効果、すなわち生体内での抗酸化効果によって臓器等の障害や老化を防ぐ効果を有し、特に、糖尿病及びその合併症の治療及び予防に有用であり、さらに脳の老化に起因すると考えられる痴呆症等の脳障害の抑制・防止やその治療にも有効と考えられる。同時に脳機能の改善により、学習機能の向上、イライラ減少、不眠症解消、落着き回復等の効果をも期待出来る。
したがって本発明の組成物は医薬組成物及び健康食品組成物として利用することができる。
【0018】
医薬組成物としては、いわゆる生活習慣病、たとえば高コレステロール血症、高脂血症、動脈硬化症、虚血性心疾患その他の心疾患及び各種臓器障害、各種脳疾患、例えば脳卒中、痴呆症、アルツハイマー症、脳梗塞、脳血管障害、記憶障害等の予防・改善及び治療等の効果が期待される。
健康食品組成物としては、いわゆる生活習慣病、たとえば高コレステロール血症、高脂血症、動脈硬化症、虚血性心疾患その他の心疾患及び各種臓器障害、各種脳疾患たとえば脳卒中、痴呆症、アルツハイマー症、脳梗塞、脳血管障害、記憶障害等の予防・改善等の健康維持の効果が期待される。
【0019】
本発明による組成物には全く毒性は認められず、十分安全に使用できる。
本発明の組成物は、経口または非経口で用いられるが、経口的に使用される場合の投与量は、年齢、体重、症状、目的とする治療あるいは改善効果、投与方法等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、100から2000mgの範囲である。本発明組成物を投与する際には、経口投与として一般に錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤等として用いられる。造粒、錠剤化あるいはシロップ剤とする際に、必要により適宜の補助資材(澱粉類、デキストリン、甘味剤類、色素、香料等)を使用することもできる。
【0020】
【実施例】
以下に雲南苦丁茶抽出成分の製造例及び試験例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの範囲内に限定されるものではない。
【0021】
製造例1:雲南苦丁茶エキスの製造
(1−1) 雲南苦丁茶エキスの抽出
雲南苦丁茶は中国雲南省産の「雲南苦丁茶(Ligustrum purpurascens Y.C.Yang.)」の乾燥葉を粉砕し、その100kgについて60℃の温水1500Lで60分間の抽出を行い、不溶物を遠心分離し抽出液とした。抽出液を減圧濃縮し凍結乾燥粉末として雲南苦丁茶エキスとした。
得られた抽出液の性状は以下の通り:
pH5.2、Brix 2.4、比重1.006、固形分1.85%(上記製造例で27.75kg)、ポリフェノール濃度25.6%(固形分当たり)。
【0022】
(1−2)雲南苦丁茶エキスの分画精製
上記雲南苦丁茶エキス20gについて、分画精製操作を行った。分画精製操作の概要のフローを図1及び図2に示す。図1及び2中の分画精製物である、コーヒー酸(caffeic acid)、p−クマル酸(p−coumaric acid)及び精製成分1〜10の構造を以下に示す。
【0023】
【化1】
【化2】
【化3】
【0024】
【化4】
【化5】
【化6】
【0025】
【化7】
【化8】
【化9】
【0026】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【0027】
試験例1:AAPHラジカル消去作用(富山医科薬科大学横澤先生データ)
(1−1)背景
蛍光性のタンパク質であるアロフィコシアニン(allophycocyanin)はフリーラジカルによる攻撃を受けると蛍光性を失う。この性質を利用してアロフィコシアニンをフリーラジカル発生物質と試験物質の共存下でインキュベートし蛍光を測定しフリーラジカルの除去作用を調べた。
【0028】
(1−2) 実験方法
75mMリン酸バッファー(pH7.0)に37.5nM アロフィコシアニンを加えて3mM 2,2’−アゾビス(2−アミノプロパン)ジヒドロクロリド)(AAPH)をフリーラジカル発生試薬として加え、試験試料として雲南苦丁茶エキス、アクテオシド(acteoside)、及びイオン交換水をそれぞれ1μg/mL加えて37℃で反応させ、反応開始から0、5、10、20、30分後のEm 651nm、Ex598nmにおける蛍光強度を測定した。
【0029】
(1−3)実験結果
図3に示すように雲南苦丁茶エキスは強いラジカル消去作用を示し、雲南苦丁茶エキスに含まれる成分であるアクテオシドにも強い活性が認められた。
【0030】
試験例2:糖尿病モデル動物を用いた試験(富山医科薬科大学横澤先生データ)(2−1)背景
ストレプトゾトシンは酸化剤として臓器に作用して様々な障害を起こす。特に膵臓を障害することで動物は糖尿病の容態を呈するので、ストレプトゾトシン投与動物は糖尿病のモデル動物として用いられる。腎臓を3/4摘出後にストレプトゾトシンを低容量投与することにより糖尿病性腎症モデルを作成することができる。
【0031】
(2−2)実験方法
糖尿病の動物モデルは、雄性ウィスターラットの左腎を半分摘出し、1週間術後の回復を待って右腎を全摘出し、3/4腎摘状態にする。さらに1週間術後の回復を待ってストレプトゾトシンを25mg/kg体重、腹腔内投与し4週間後に血糖値(Serum Glucose)、血清中過酸化脂質(Serum MDA)、肝臓ミトコンドリア中過酸化脂質(Liver mitochondria MDA)及び腎臓ミトコンドリア中過酸化脂質濃度(Kidney mitochondria MDA)を測定した。雲南苦丁茶エキス(100mg/kg体重/日及び200mg/kg体重/日)、アクテオシド(100mg/kg体重/日及び200mg/kg体重/日)を経口投与し、コントロールには蒸留水を投与した。
【0032】
(2−3) 実験結果
図4に示すように血糖値は雲南苦丁茶群で低下傾向でありアクテオシド投与群ではコントロール群に対して有意に血糖値が低下した。図5〜7に示すようにストレプトゾトシンによる臓器の酸化障害を示す過酸化脂質濃度では雲南苦丁茶エキス及びアクテオシドの200mg/kg体重/日の高用量投与群でコントロール群にくらべ有意に低い値を示し、酸化障害による臓器障害が抑えられることが示された。
【0033】
試験例3:イン・ビトロ(in vitro)アルドース還元酵素阻害(富山医科薬科大学横澤先生データ)
(3−1)背景
アルドース還元酵素(aldose reductase)は水晶体、網膜、末梢神経、腎臓及び血管といった糖尿病の合併症が出現する種々の組織に存在し、病体発症において重要な役割を演じている。通常、グルコースはヘキソキナーゼにより解糖系へと代謝されるが、糖尿病時にはアルドース還元酵素活性が亢進しポリオール経路での代謝が促進される。その際に産生されるD−ソルビトールやフルクトースは比較的安定であるため、細胞内に蓄積し、浸透圧上昇、水分貯留を招き細胞障害を引き起こす。
糖尿病の発症にはアルドース還元酵素を介した機構が関与していると考えられており、アルドース還元酵素阻害剤は糖尿病の治療薬としての開発も行われている。
【0034】
(3−2)実験方法
豚の目から水晶体を取出し、PBS(phosphate buffered saline)で洗浄した。水晶体一つに対し1mLのイオン交換水を加えて氷冷下でホモジナイズし、11000×gで20分間遠心分離し上清を得た。得られた上清に40%飽和になるように硫酸アンモニウムを加え、よく撹拌し、4℃で30分間静置して不溶物を沈澱させた。4℃で11000×gで20分間遠心分離し、上清を0.05M NaClで透析した。透析後の溶液を、アルドース還元酵素溶液(タンパク質量を測定しておいた)とした。
【0035】
アルドース還元酵素活性は、試験溶液10μL(最終濃度で10μg/mL、1μg/mL、0.1μg/mLになるように調製)、80mMリン酸カリウムバッファー(1.2mM DL−グリセルアルデヒド及び0.4M LiSO4を含有、pH6.2)380μLを試験管に入れ、25℃で予備加温し、アルドース還元酵素溶液100μL、15mM NADPH溶液10μLを加えて撹拌した。340nmの吸光度の初期値(A1)の3分後の吸光度(A2)を測定した。試験試料の代わりにイオン交換水を加えた空試験を行い吸光度の初期(B1)及び3分後の吸光度(B2)を測定した。下式によってアルドース還元酵素活性抑制率を算出した。また、10μg/mL、1μg/mL、0.1μg/mLの濃度と阻害活性を一次近似して得られる相関直線から50%阻害濃度(IC50)を算出した。
【数1】
アルドース還元酵素抑制率={1−(A1−A2)/(B1−B2)}×100
【0036】
(3−3)実験結果
雲南苦丁茶エキスの分画物について同様な試験を行った。雲南苦丁茶エキス及びその分画物、それぞれ10μg/mLによるアルドース還元酵素活性抑制率及びIC50を雲南苦丁茶エキス粉末20g中の各成分の分画収量と共に表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
雲南苦丁茶エキス(10μg/mL)によるアルドース還元酵素活性抑制率は67.4%であり、高い阻害活性を示した。
雲南苦丁茶エキスのアルドース還元酵素阻害におけるIC50は8.4μg/mLであり、低い濃度でアルドース還元酵素を阻害する作用が有ることが分かった。
この結果から雲南苦丁茶エキスには強いアルドース還元酵素阻害活性が有り、その活性はアクテオシド及びその類縁体において強いことが分かった。その含有量比から考えて雲南苦丁茶におけるアルドース還元酵素阻害活性はアクテオシド及びその類縁体のみによるものではなくその他の未知の成分による相乗作用であることが明らかとなった。
【0039】
試験例4:雲南苦丁茶分画物によるDPPHラジカル消去作用
(4−1)背景
雲南苦丁茶エキスより分画して得られた物質の構造活性相関を得るために、1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル(1,1−diphenyl−2−picrylhydrazyl)(DPPH)ラジカルの消去作用を測定した。
【0040】
(4−2)実験方法
96穴のマイクロプレートに100μLのDPPH溶液(60μMエタノール溶液)を入れ、試験試料のエタノール溶液100μLまたはコントロールとしてエタノールを100μLそれぞれ加え、静かに混合し室温で30分間放置した後、520nmの吸光度を測定した。抑制率を下記の式で算出し、段階的に希釈した試験試料の抑制率と濃度から50%阻害濃度(IC50)を算出した。
【数2】
抑制率(%)={(1−試験試料の吸光度)/コントロールの吸光度}×100
【0041】
(4−3)実験結果
実験結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】
雲南苦丁茶エキスは強いDPPHラジカル消去作用を示し、その作用はコーヒー酸、アクテオシド、リグプルプロシドA及びそれらの類縁体であるポリフェノールによることが分かった。
【0044】
(4−4)まとめ
粉末にした雲南苦丁茶を熱水または温水で抽出し、不要物を除去してエキスを得る。エキスは通常行われる方法で粉末化することができ、必要に応じて賦形剤や添加物を添加しても良い。エキスをカラムクロマトグラフィーにより分画し効果試験に供することによりその中のコーヒー酸、コーヒー酸誘導体、アクテオシド及びそれらの類縁体が有効成分の一部であることが判明した。しかし、それらの活性の総和はエキスそのものの活性を表わしていないことから、それら成分の混在による相乗作用あるいは未知の有効性分の存在の可能性が示唆された。
【0045】
試験例5:ボランティアに対する雲南苦丁茶抽出エキスの抗酸化作用、血清中コレステロール低下作用及び中性脂肪低減作用
予め血液の採取を行ったボランティア21名(男性12名、女性9名)に対して、上記抽出エキス250mg入りカプセルを8カプセル/日(2.0g/日)(無水物換算)を14日間経口投与した。投与開始から15日目に血液を採取し、抽出エキス投与前の血液と投与後の血液について、過酸化脂質量、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)活性、コレステロール量及び中性脂肪量を測定した。
【0046】
過酸化脂質量は、以下のTBAと反応する過酸化脂質量を求める方法により測定した。すなわち、試験管に生理食塩水1ml、血液0.05mlを入れ、3000rpmで10分間遠心分離した。この上清0.5mlに1/12N硫酸4.0mlを加え撹拌し、これに10%リンタングステン酸水溶液0.5mlを加え撹拌した後5分間放置した。これを3000rpmで10分間遠心分離し、生じた沈殿に再び1/12N硫酸2.0mlを加え撹拌し、これに10%リンタングステン酸水溶液0.3mlを加え撹拌した後、これを3000rpmで10分間遠心分離し沈殿を得た。この沈殿に水4.0mlを加え、懸濁させた後TBA試薬(2−チオバルビツール酸3.35mg/ml、酢酸8.8mol/l)1.0mlを加え、沸騰水浴上で60分間加熱した後、冷水で冷却した。得られた反応物にn−ブタノール5.0mlを加え、十分に混合して、反応生成物をブタノール層に抽出して、3000rpmで10分間遠心分離を行ない、上層のブタノール層中のMDA(マロンアルデヒド)量を測定した。
雲南苦丁茶抽出エキス投与前後の過酸化脂質量の測定結果(nmolMDA/ml)を図8に示す。
図8から明らかなように、雲南苦丁茶抽出エキスを投与することにより抽出エキス投与前に比較し過酸化脂質量の生成が抑制された。
【0047】
また、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)活性は、和光純薬工業(株)社製のSOD測定キットを用いたNBT還元法により測定した。NBT還元法はスーパーオキシドアニオンの検出剤としてニトロブルーテトラゾリウムを用い、スーパーオキシドアニオンの生成反応(キサンチン・キサンチンオキシダーゼ)とSODによる不均化反応とを共役させ、スーパーオキシドアニオンによる還元呈色が低下する程度を阻害率として求める方法である。具体的には、発色試薬1.0ml、酵素溶液1.0mlに血液0.1mlを加え、混合したのち37℃で20分間反応させた。次いで、酵素反応停止溶液を2.0ml加えてよく振り混ぜた後、560nmのフィルターをもつ比色計または分光光度計で560nmの吸光度を測定した。発色試薬1.0ml、酵素溶液1.0mlに蒸留水0.1mlを加えて同様の処理を行ない測定した値をブランク値とし、ブランク値との差によりSOD活性値(阻害率%)を求めた。
雲南苦丁茶抽出エキス投与前後のSOD活性の測定結果(%)を図9に示す。
図9から明らかなように、雲南苦丁茶抽出エキスを投与することにより抽出エキス投与前に比較しSOD活性が上昇した。
【0048】
雲南苦丁茶抽出エキス投与前後のコレステロール量及び中性脂肪量の測定結果(濃度:mg/dl)を図10及び図11に示す。図10は血液中のコレステロールの量を、図11は血液中の中性脂肪の量を示す。
【0049】
図10及び図11から明らかなように、雲南苦丁茶抽出エキスを投与することにより抽出エキス投与前に比較しコレステロール及び中性脂肪の量を低下する作用が認められた。この場合、抽出エキス投与前にコレステロール及び中性脂肪の値が正常であった者については変化がみられず、コレステロール及び中性脂肪の値が異常高値を示した者についてはコレステロール及び中性脂肪の量を低下する作用が認められ、特に、中性脂肪については、正常値にまで低下した。
【0050】
試験例6:海馬初代培養細胞におけるグルタミン酸、カイニン酸、過酸化水素及びβアミロイドの神経細胞毒性に対する雲南苦丁茶の保護効果
(6−1)背景
痴呆の原因ともなる脳血管性障害の予防及び治療の目的で、in vitroの脳虚血モデルを用いて雲南苦丁茶エキスの抗酸化ストレス作用を検討した。ラット海馬初代培養細胞にグルタミン酸、AMPA受容体作用薬であるカイニン酸、ラジカル誘発剤である過酸化水素、アルツハイマー病の原因物質であるβアミロイドを用い、これらによる神経細胞毒性に対する雲南苦丁茶エキスの保護作用を調べた。
【0051】
(6−2)実験方法
ウィスター系雌性ラット(胎児17日齢)から摘出した海馬より神経細胞を取出し、無血清培地で7日間、96穴のプレートにて2.5×105細胞/穴の密度で培養し、これを海馬初代培養細胞として実験に供した。グルタミン酸、カイニン酸、過酸化水素及びβアミロイドにより誘発される細胞毒性を培養液中のLDH(乳酸脱水素酵素)を和光純薬社製の測定キット(LDH−Cytotoxic Test Wako)を用いて560nmの吸光度により測定し、細胞障害の指標とした。細胞障害率は下記の式により算出した。
【数3】
細胞障害率(%)={(試料−陰性対照)/(陽性対照−陰性対照)}×100
【0052】
陰性対照には無血清培地のみを加えたもの、陽性対照には0.2%ツィーンで15分間処理した無血清培地を用いた。グルタミン酸は終濃度が100μMの濃度になるように1mMのグルタミン酸溶液を添加した。カイニン酸は終濃度が1mMの濃度になるように100mMのカイニン酸溶液を添加した。βアミロイドは終濃度が10μMの濃度になるように10mM βアミロイド溶液を添加した。過酸化水素は終濃度が300μMの濃度になるよう3mMの過酸化水素溶液を添加した。グルタミン酸、カイニン酸、βアミロイド及び過酸化水素それぞれと雲南苦丁茶エキス(固形分100μg/mL)を同時に添加し24時間培養後にLDHを測定した。
【0053】
(6−3)実験結果
海馬初代培養細胞に対するグルタミン酸毒性、カイニン酸毒性、βアミロイド毒性及び過酸化水素毒性による細胞障害率及びその細胞障害率に及ぼす雲南苦丁茶エキスの影響を調べた結果を図12(グルタミン酸毒性)、図13(カイニン酸毒性)、図14(βアミロイド毒性)及び図15(過酸化水素毒性)に示す。
雲南苦丁茶エキスは海馬初代培養細胞におけるグルタミン酸、カイニン酸、βアミロイド及び過酸化水素による細胞障害を抑制した。このことから雲南苦丁茶エキスにはラジカルの消去による脳細胞の保護効果があることが明らかとなり、酸化ストレスによる脳細胞の障害、痴呆の予防・治療に効果があることが示された。
【0054】
試験例7:スコポラミンにより誘発される八方放射状迷路における空間認知記憶障害ラットモデルにおける雲南苦丁茶エキスの効果
(7−1)背景
試験例7と同様の目的で、in vivoの脳虚血モデルを用いて雲南苦丁茶エキスの抗酸化ストレス作用を検討した。学習・記憶障害を誘発させることが知られている抗コリン剤であるスコポラミンを用いて、スコポラミンによる空間認知記憶障害ラットモデルにおける雲南苦丁茶エキスの効果について調べた。
【0055】
(7−2)実験方法
食餌制限下のウィスター系雄性ラット(7週齢、体重200−250g)を八方放射状迷路(アーム長48cm、幅10cm、地上高40cm)の中央に置き、アーム先端部分に置いた餌を効率良く摂取できるようになるまで訓練を行い、ラットが初めて訪れたアームの選択数(正選択数)、二回以上訪れたアームの選択数(誤選択数)及び試行終了までの走行時間を最大10分まで測定した。初期選択数7以上で誤選択数が1以下の成績を3試行以上連続して示すように訓練されたラットを空間認知記憶が完成したラットとした。空間認知記憶が完成したラットにスコポラミン(0.5mg/kg体重)を腹腔内投与し、その30分後に発現する空間認知記憶障害に対する雲南苦丁茶エキスの効果を調べた。雲南苦丁茶エキス(100mg/kg体重)は試行60分前に経口投与した。
【0056】
(7−3)実験結果
スコポラミンにより誘発される八方放射状迷路における空間認知障害に対する雲南苦丁茶エキスの効果を図16(正選択数)及び図17(誤選択数)に示す。
雲南苦丁茶エキスはスコポラミンにより空間認知障害を誘発されたラットを八方放射状迷路に試行した際の正選択数を増加させ、誤選択数を減少させた。このことから、雲南苦丁茶エキスには学習・記憶能力改善効果があることが示された。
【0057】
試験例8:中大脳動脈閉塞マウスの梗塞領域に対する雲南苦丁茶エキスの効果
(8−1)実験方法
ナイロン糸の先端を加工した塞栓(約11mm)をddY系マウス(5週齢、体重20−25g)の左内頸動脈内に4時間挿入した。挿入1週間後に、大脳皮質を含む脳の前額断スライスを作成し、TTC(トリフェニルテトラゾリウムクロリド)染色により梗塞巣の体積を測定した。雲南苦丁茶エキス(100mg/kg体重)は2週間経口投与した。
【0058】
(8−2)実験結果
実験結果を表3に示す。
【0059】
【表3】
雲南苦丁茶エキスは中大脳動脈を4時間閉塞させたマウスにおいて約30%の梗塞巣を減少させた。約半数には梗塞巣が見られず、脳硬塞の予防・治療に効果があることが示された。
【0060】
【発明の効果】
本発明は、長期間の飲用経験があり、食品として既に安全性が確認されている雲南苦丁茶を抽出処理したエキス及び適宜分画した画分を有効成分とする組成物を提供するものである。本発明により、雲南苦丁茶から優れた酸化変性抑制、脂質過酸化抑制等の効果を示す組成物を生産できる。本発明による組成物は、医薬品、食品、化粧品として安全に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】雲南苦丁茶エキスについての分画精製操作の概要を示すフロー図である。
【図2】雲南苦丁茶エキスについての分画精製操作の概要を示すフロー図(続き)である。
【図3】雲南苦丁茶エキスのAAPHラジカル消去作用を示しグラフである。
【図4】雲南苦丁茶エキスの糖尿病動物モデルにおける血糖値(Serum Glucose)に対する効果を示すグラフである。
【図5】雲南苦丁茶エキスの糖尿病動物モデルにおける血清中過酸化脂質(Serum MDA)に対する効果を示すグラフである。
【図6】雲南苦丁茶エキスの糖尿病動物モデルにおける肝臓ミトコンドリア中過酸化脂質(Liver mitochondria MDA)に対する効果を示すグラフである。
【図7】雲南苦丁茶エキスの糖尿病動物モデルにおける腎臓ミトコンドリア中過酸化脂質濃度(Kidney mitochondria MDA)に対する効果を示すグラフである。
【図8】雲南苦丁茶抽出エキスを投与したヒトについて、雲南苦丁茶抽出エキス投与前後の血液中の過酸化脂質の量(nmolMDA/ml)の変化を示すグラフである。
【図9】雲南苦丁茶抽出エキスを投与したヒトについて、雲南苦丁茶抽出エキス投与前後の血液中のSOD活性(%)の変化を示すグラフである。
【図10】雲南苦丁茶抽出エキスを投与したヒトについて、雲南苦丁茶抽出エキス投与前後の血液中コレステロール量(mg/dl)の変化を示すグラフである。
【図11】雲南苦丁茶抽出エキスを投与したヒトについて、雲南苦丁茶抽出エキス投与前後の血液中中性脂肪量(mg/dl)の変化を示すグラフである。
【図12】雲南苦丁茶エキスの海馬初代培養細胞におけるグルタミン酸毒性に対する保護作用を示すグラフである。
【図13】雲南苦丁茶エキスの海馬初代培養細胞におけるカイニン酸毒性に対する保護作用を示すグラフである。
【図14】雲南苦丁茶エキスの海馬初代培養細胞におけるβアミロイド毒性に対する保護作用を示すグラフである。
【図15】雲南苦丁茶エキスの海馬初代培養細胞における過酸化水素毒性に対する保護作用を示すグラフである。
【図16】雲南苦丁茶エキスのスコポラミンにより誘発される八方放射状迷路における空間認知障害に対する効果(正選択数)を示すグラフである。
【図17】雲南苦丁茶エキスのスコポラミンにより誘発される八方放射状迷路における空間認知障害に対する効果(誤選択数)を示すグラフである。
Claims (9)
- 雲南苦丁茶を、水または有機溶剤単独、またはそれらの混合物で抽出処理して得られるポリフェノール成分を主要成分とする雲南苦丁茶成分含有抽出物であって、抗酸化活性及び/またはアルドース還元酵素阻害活性を有する成分を有効成分とする組成物。
- 雲南苦丁茶としてモクセイ科リグストルム(Ligustrum)属植物を使用する請求項1記載の組成物。
- モクセイ科リグストルム(Ligustrum)属植物が紫茎女貞(リグストルム・プルプラセンス;Ligustrum purpurascens Y.C.Yang)である請求項3記載の組成物。
- 生活習慣病の治療及び/または予防用の医薬組成物である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の組成物。
- 生体に対する過酸化脂質抑制、コレステロール低下、中性脂質低下、高脂血症改善、糖尿病改善、学習機能改善、脳機能改善、または痴呆症予防の作用を有する請求項4記載の医薬品組成物。
- 生活習慣病が、糖尿病及びその合併症である請求項5記載の医薬品組成物。
- 生活習慣病の改善及び/または予防用の健康食品組成物である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の組成物。
- 生体に対する過酸化脂質抑制、コレステロール低下、中性脂質低下、高脂血症改善、糖尿病改善、学習機能改善、脳機能改善、または痴呆症予防の作用を有する請求項7記載の健康食品組成物。
- 生活習慣病が、糖尿病及びその合併症である請求項8記載の健康食品組成物。
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