JP2006351852A - 電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外部リード線を複数の端子電極に一括して接続する際に、基体にクラック等が発生することを防止できる電子部品を提供する。
【解決手段】 積層型圧電素子1(電子部品)は、複数層の圧電体5と、各層の圧電体5上に設けられた複数の内部個別電極6と、圧電体5の積層体に対して積層された複数層の圧電体8と、最上層の圧電体8の上面に設けられた個別端子電極11とを備えている。個別端子電極11は、下地電極層50と、この下地電極層50上に形成され、外部リード線と接合される端子電極層51とを有している。端子電極層51は、Agを主成分とした導電性材料にBi及びCuを含有させた材料で形成されている。端子電極層51のビッカース硬さは、15〜45となっている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、基体の表面に複数の端子電極が形成されてなる電子部品に関するものである。
従来におけるこの種の電子部品として、例えば特許文献1に記載されている積層型圧電素子がある。この積層型圧電素子では、複数の個別電極がパターン形成された圧電体層と、コモン電極がパターン形成された圧電体層と、が交互に積層されている。各圧電体層の個別電極は、他の圧電体層の個別電極と積層方向に整列しており、圧電体層に形成されたスルーホール内の導電材を介して、他の圧電体層の個別電極と電気的に接続されている。
このような積層型圧電素子の最上層の圧電体層には、駆動電源に接続するための外部リード線が半田付けされる端子電極が形成されている。そして、この外部リード線と端子電極とを介して、所定の個別電極とコモン電極との間に電圧を印加することで、当該所定の個別電極に対応する活性部(圧電効果により歪みが生じる部分)を選択的に変位させることができる。
特開2002−254634
上述したような積層型圧電素子等の電子部品において、外部リード線としてはFPC(フレキシブルプリントケーブル)構造のものを用いるのが一般的になってきている。この理由は、多数の端子電極に外部リード線を一度にまとめて半田付けできるからである。しかし、FPCを多数の端子電極に一括して半田付けする場合には、端子電極に比較的大きな荷重がかかるため、端子電極を基点として電子部品にクラック等の破損が発生するという問題があった。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、外部リード線を複数の端子電極に一括して接続する際に、基体にクラック等が発生することを防止できる電子部品を提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、端子電極において外部リード線が接続される電極層のビッカース硬さを最適にしないと、外部リード線を複数の端子電極に一括して半田付けしたときに、基体にクラック等が発生しやすくなることがわかった。具体的には、外部リード線が接続される電極層のビッカース硬さが45よりも高い場合には、外部リード線の半田付けの際に端子電極にかかる荷重が吸収されにくいため、基体にクラック等が発生しやすくなる。一方、外部リード線が接続される電極層のビッカース硬さが15よりも低い場合には、外部リード線の半田付けの際に端子電極がつぶれやすくなるため、やはり端子電極にかかる荷重がうまく吸収されず、基体にクラックが発生しやすくなる。本発明は、そのような事実に基づいてなされたものである。
即ち、本発明は、基体と、基体の表面に設けられた複数の端子電極を備える電子部品であって、端子電極は、外部リード線と接続される電極層を有し、電極層のビッカース硬さが15〜45であることを特徴とする。
このような本発明の電子部品では、端子電極において外部リード線が接続される電極層のビッカース硬さを15〜45の範囲にすることにより、例えばFPC構造の外部リード線を多数の端子電極に一括して半田付けする際に、端子電極が緩衝材(クッション)となり、端子電極にかかる荷重がうまく吸収されるようになる。これにより、電子部品の基体にクラック等が発生することを防止できる。
好ましくは、電極層は、Agを主成分とする導電性材料からなっている。Agは半田の濡れ性が良好な金属材料であるため、端子電極と外部リード線とを半田により確実に接続することができる。また、そのようなAgを含む材料からなる電極層は、印刷や空気中での焼付によって容易に形成することができる。
また、好ましくは、電極層は、Bi及びCuの少なくとも一方を更に含んでいる。このBi又はCuを適切に含有させることで、端子電極において外部リード線が接続される電極層のビッカース硬さを簡単かつ確実に15〜45とすることができる。
本発明によれば、複数の端子電極に外部リード線を一括して接続する際に、基体にクラック等の破損が生じることを防止できる。これにより、電子部品の耐久性及び信頼性を向上させることができる。
以下、本発明に係る電子部品の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明に係る電子部品の一実施形態として、積層型圧電素子を示す分解斜視図であり、図2は、その積層型圧電素子の一部側断面図である。各図において、本実施形態の積層型圧電素子1は、活性層2と、この活性層2に対して下側に積層された変位伝達層3と、活性層2に対して上側に積層された拘束層4とを備えている。
活性層2は、圧電体5と、この圧電体5を挟んで対向する複数の内部個別電極6及び内部コモン電極7とを有している。これらの内部個別電極6及び内部コモン電極7は、圧電体5を介して交互に複数層にわたり積層されている。活性層2の最も変位伝達層3側(下側)の位置と活性層2の最も拘束層4側(上側)の位置には、内部コモン電極7が設けられている。各層の内部個別電極6は、2次元マトリックス状に配列されている。このような活性層2は、内部個別電極6と内部コモン電極7との間に電圧が印加されると、圧電体5が積層方向に伸縮(変位)する層である。
圧電体5は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などのセラミックスを主成分とする材料からなり、例えば「10mm×30mm、厚さ30μm」の長方形板状に形成されている。内部個別電極6及び内部コモン電極7は、Ag/Pd合金で形成されている。なお、内部個別電極6及び内部コモン電極7を形成する導電材料としては、Ag/Pd合金には限らず、単独のAg、Pdや、Au、Pt又は、それらの合金であっても良い。
変位伝達層3は、内部個別電極6と内部コモン電極7との間に電圧が印加されても、それ自体は圧電活性により変位せず、駆動対象物(図示せず)に活性層2の変位を伝達する層である。なお、駆動対象物は、変位伝達層3に隣接して配置されている。変位伝達層3は、活性層2と同じ圧電体5で形成されている。
拘束層4は、互いに積層された複数(ここでは2層)の圧電体8と、各層の圧電体8の間に配置された複数の個別中継電極9及びコモン中継電極10とを有している。拘束層4の上面には、各内部個別電極6に電圧を印加するための複数の個別端子電極11と、内部コモン電極7に電圧を印加するためのコモン端子電極12とが設けられている。拘束層4は、内部個別電極6と内部コモン電極7との間に電圧が印加されたときに、変位伝達層3の反対側つまり上側への活性層2の変位を規制する層である。
圧電体8は、活性層2の圧電体5と同じセラミック材料で形成されている。個別中継電極9及びコモン中継電極10は、内部個別電極6及び内部コモン電極7と同様に、例えばAg/Pd合金等で形成されている。
個別端子電極11及びコモン端子電極12は、下地電極層50と、この下地電極層50上に例えばドーム上に形成された外部リード線(図示せず)と接続される端子電極層51とからなっている。下地電極層50は、内部個別電極6及び内部コモン電極7と同様に、例えばAg/Pd合金で形成されている。
端子電極層51は、Agの他にBi及びCuを含む合金で形成されている。例えば端子電極層51は、Agを主成分とし、Biの質量を酸化物(Bi)に換算した値でAgの質量に対し1%〜10%(好ましくは3%〜7%)とし、Cuの質量を酸化物(CuO)に換算した値でAgの質量に対し0.3%〜5%(好ましくは0.8%〜3%)としている。
Agは半田に溶け込みやすい材料であるため、端子電極層51の材料としてAgを主成分とする導電材料を用いることで、外部リード線を個別端子電極11及びコモン端子電極12に半田により確実に接合させることができる。また、Ag/Pd合金からなる下地電極層50と端子電極層51との結合性が良好になる。
AgにBi及びCuを含有させるのは、端子電極層51のビッカース硬さ(Hv)を調整するためである。ビッカース硬さは、押し込み硬さの一種であり、対面角αが136°のダイヤモンド製四角錐を圧子として用い、これを試験片に対して試験荷重で押し付けて、試験片の表面に形成される凹みの大きさ(幅)を硬度に換算して表したものである。このとき、Bi及びCuを適切に含有させることにより、端子電極層51のビッカース硬さを15〜45、好ましくは20〜40としている。
また、端子電極層51は、更にガラスフリットを含有しているのが好ましい。ガラスフリットの含有量としては、例えばAgの質量に対して1〜7質量%であるのが好ましく、2〜5質量%であるのがより好ましい。これにより、端子電極層51を焼付により形成する場合に、端子電極層51の形成を確実に行うことができる。また、外部リード線を端子電極層51に半田付けする際に、端子電極層51の導電材料が半田に喰われることを防止できる。
なお、個別端子電極11及びコモン端子電極12の高さは、好ましくは3〜25μm、より好ましくは5〜20μmあれば良い。
積層型圧電素子1は、具体的には、複数の内部個別電極6が形成された圧電体5A,5Bと、内部コモン電極7が形成された圧電体5C,5Dと、複数の個別中継電極9及びコモン中継電極10が形成された圧電体8Aと、複数の個別端子電極11及びコモン端子電極12が形成された圧電体8Bとを備えている。積層型圧電素子1は、上から順に圧電体8B、圧電体8A、圧電体5C、圧電体5A、圧電体5C、圧電体5A、圧電体5C、圧電体5B及び圧電体5Dを重ねた構造をなしている。
圧電体5Aの上面には、図3に示すように、上記の複数の内部個別電極6と内部コモン中継電極13とが形成されている。内部コモン中継電極13は、圧電体5Aの上面の一端部に配置されている。また、圧電体5Aには、各内部個別電極6と電気的に接続された複数のスルーホール14と、内部コモン中継電極13と電気的に接続されたスルーホール15とが形成されている。スルーホール14,15内には、例えばAg/Pd合金からなる導電材料が充填されている。
圧電体5Bの上面には、図4に示すように、圧電体5Aと同様に、複数の内部個別電極6と内部コモン中継電極13とが形成されている。圧電体5Bには、圧電体5Aと同様にスルーホール15が形成されているが、スルーホール14は形成されていない。
圧電体5Cの上面には、図5に示すように、上記の内部コモン電極7と複数の内部個別中継電極16とが形成されている。内部コモン電極7は、圧電体5Cの上面における両側縁部を除いた領域にベタ状に形成されている。複数の内部個別中継電極16は、圧電体5Cの上面の両側縁部に内部コモン電極7を挟むように形成されている。また、圧電体5Cには、内部コモン電極7と電気的に接続されたスルーホール17と、各内部個別中継電極16と電気的に接続された複数のスルーホール18とが形成されている。スルーホール17,18内には、導電材料が充填されている。
圧電体5Dの上面には、図6に示すように、圧電体5Cと同様に内部コモン電極7が形成されている。圧電体5Dには、圧電体5Cに形成した内部個別中継電極16及びスルーホール17,18は設けられていない。なお、内部コモン電極7は、圧電体5Dの上面全面にベタ状に形成しても良い。
圧電体8Aの上面には、図7に示すように、上記の複数の個別中継電極9と上記のコモン中継電極10とが形成されている。個別中継電極9は、上記の内部個別中継電極16と対応する位置に形成されている。コモン中継電極10は、上記の内部コモン中継電極13と対応する位置に形成されている。従って、個別中継電極9及びコモン中継電極10は、積層方向に対して内部個別電極6と内部コモン電極7とが重なり合う領域(圧電効果により圧電体5の歪みが生じる領域)を避けるように設けられている事になる。また、圧電体8Aには、各個別中継電極9と電気的に接続された複数のスルーホール19と、コモン中継電極10と電気的に接続されたスルーホール20とが形成されている。スルーホール19,20内には、導電材料が充填されている。
圧電体8Bの上面には、図8に示すように、上記の複数の個別端子電極11と上記のコモン端子電極12とが形成されている。個別端子電極11は、個別中継電極9と対応する位置に形成されている。コモン端子電極12は、コモン中継電極10と対応する位置に形成されている。また、圧電体8Bには、各個別端子電極11と電気的に接続された複数のスルーホール21と、コモン端子電極12と電気的に接続されたスルーホール22とが形成されている。スルーホール21,22内には、導電材料が充填されている。
このように構成された積層型圧電素子1において、個別端子電極11は、スルーホール21、個別中継電極9、スルーホール19、内部個別中継電極16及びスルーホール18,14を介して各層の内部個別電極6と電気的に接続されている。コモン端子電極12は、スルーホール22、コモン中継電極10、スルーホール20,17、内部コモン中継電極13及びスルーホール15を介して各層の内部コモン電極7と電気的に接続されている。これらのスルーホールは、例えばスルーホール径が上端40μmと下端35μmからなるテーパー形状としている。また、スルーホール19,21同士の電気的接続が個別中継電極9を介して確実に行われるためには、スルーホール19,21をずらして配置するのが望ましい。スルーホール20,22同士、スルーホール18,19同士、スルーホール14,18同士、スルーホール17,20同士、スルーホール15,17同士についても同様である。
次に、上述した積層型圧電素子1を製造する手順について説明する。まず、例えばPZTを主成分とした圧電セラミックを用意し、これに有機バインダ・有機溶剤等を混合したペーストを作製する。そして、PETフィルムをキャリアフィルムとしてペーストを所定の厚みにシート成形することで、上記の圧電体5,8となるセラミックグリーンシートを形成する。
続いて、成形済のグリーンシートをキャリアフィルムごと装置内に搬送し、例えばYAGの3次高調波レーザ光をグリーンシートの所定位置に対して照射することで、グリーンシートにスルーホールを形成する。そして、例えばAg:Pd=7:3の比率で構成された導電材料と有機バインダ・有機溶剤等とを混合した導電ペーストを作製し、スクリーン印刷法等によりスルーホール内に導電ペーストを充填する。なお、最下層の圧電体5(変位伝達層3)を形成するグリーンシートには、スルーホールを設ける必要は無い。
続いて、例えばスルーホール充填材と同じ導電ペーストを用いて、スクリーン印刷法等によりグリーンシートの表面の所定領域に、上記の内部個別電極6、内部コモン電極7、個別中継電極9及びコモン中継電極10等となる電極パターンを形成する。また、最上層の圧電体8Bを形成するグリーンシートに、個別端子電極11及びコモン端子電極12の下地電極層50となる電極パターンを形成する。
続いて、電極パターンが印刷された各種のグリーンシートを所定の枚数だけ所定の順序で積層することにより、上記の活性層2、変位伝達層3及び拘束層4を有するグリーン積層体を形成する。このとき、電極パターンの相対位置をわかりやすくして積層ずれを少なくするため、例えば、グリーンシート上の基準位置を基にしてカメラによる画像処理を行い、グリーンシート同士を位置決めしてから、グリーンシートを積層するのが望ましい。
そして、そのグリーン積層体に対し、例えば60℃程度の熱を加えながら100MPa程度の圧力でプレス加工を行い、各層のグリーンシートを圧着させる。その後、グリーン積層体を所定の寸法に切断する。
続いて、グリーン積層体をセッターに載せ、グリーン積層体の脱脂(脱バインダ)を例えば400℃前後の温度で10時間程度行う。その後、グリーン積層体が載置されたセッターを密閉匣鉢内に入れ、グリーン積層体の焼成を例えば1100℃程度の温度で2時間程度行い、焼結体を得る。
続いて、焼成後の素子上面の下地電極層50上に、上述したAg、Bi、Cuを含んだ導電ペーストをスクリーン印刷で形成し、更に焼付を行うことにより端子電極層51を形成する。これにより、個別端子電極11及びコモン端子電極12が形成されることになる。なお、端子電極層51の形成手法としては、スパッタリング、蒸着、無電解メッキ法などを用いても良い。
最後に、各端子電極11,12にFPC(フレキシブルプリントケーブル)等の外部リード線を半田で接合する。そして、例えば温度120℃の環境下で、圧電体の厚みに対する電界強度が3kV/mmとなるように電圧を例えば3分間印加することにより、分極処理を行う。これにより、上記の積層型圧電素子1が完成する。
このような積層型圧電素子1の製造工程において、素子の上面に形成された多数の個別端子電極11に半田付けによりFPCを一度にまとめて接続しようとすると、各個別端子電極11に比較的大きな荷重がかかってしまう。しかし、本実施形態の積層型圧電素子1では、個別端子電極11の端子電極層51のビッカース硬さが15〜45となっているので、FPCを半田付けした時に各個別端子電極11にかかる荷重を端子電極層51が程良く受け止めるようになる。つまり、端子電極層51がクッションになる。このときの各個別端子電極11の高さを3〜25μm(前述)とすることにより、端子電極層51のクッションとしての効果が十分に得られる。従って、積層型圧電素子1にクラック等の破損が生じることが防止される。
ちなみに、端子電極層51のビッカース硬さが45よりも大きい場合には、端子電極層51が硬すぎるため、FPCを各個別端子電極11に半田付けした時に、端子電極層51がクッションにならず、素子にクラック等が生じやすくなる。一方、端子電極層51のビッカース硬さが15よりも小さい場合には、逆に端子電極層51が柔らかすぎるためつぶれやすくなり、端子電極層51はクッションにはならず、素子にクラック等が生じやすくなる。
以上のように本実施形態によれば、積層型圧電素子1にクラック等を発生させずに、半田付けによりFPCを多数の個別端子電極に一括して接合することができる。これにより、積層型圧電素子1の信頼性及び耐久性を向上させることができる。
以上説明してきたような積層型圧電素子に関し、端子電極において、Ag以外の構成元素を変える事で、種々の硬さの端子電極層を形成し、本発明の効果についての検証を行った。
ここで、形成した端子電極層のビッカース硬さのランクを5〜15、15〜25、25〜35、35〜45、45〜55の5パターンとし、これらのランクの素子をそれぞれ20個用意した。ビッカース硬さが5〜15の端子電極層はAg、Pb、Siを含有し、ビッカース硬さが15〜25の端子電極層はAg、Bi、Siを含有し、ビッカース硬さが25〜35の端子電極層はAg、Bi、Cu、Siを含有し、ビッカース硬さが35〜45の端子電極層はAg、Bi、Cu、Cr、Siを含有し、ビッカース硬さが45〜55の端子電極層は、Ag、Bi、Cr、Siを含有している。なおAg以外の成分は、全て酸化物として含有されている。また、Ag以外の成分のトータル量は、Agの質量に対して8〜15質量%の範囲となっている。
そして、そのような種々の端子電極とFPCとを半田にて接合し、その後再加熱してFPCを剥離させた後、素子における端子電極の周辺部にクラック等の破損がないかどうか調べた。なお、端子電極の高さは10μmとし、半田接合時に端子電極にかかる圧力は10MPaになるようにした。
その結果、ビッカース硬さが5〜15、45〜55である端子電極層を有するものでは、複数箇所にクラック等の破損が生じるサンプルが5〜10個あった。しかし、ビッカース硬さがそれ以外の端子電極を有するものでは、クラック等が生じたサンプルは皆無であった。この事から、端子電極層のビッカース硬さとしては、15〜45が好ましいと言える。ただし、製造上のばらつきを考慮すると、端子電極層のビッカース硬さとしては、20〜40がより好ましいと言える。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、端子電極11、12を下地電極層50及び端子電極層51からなる2層構造としたが、下地電極層50は特に設けなくても良い。
また、本発明は、上記実施形態のような積層型圧電素子に限らず、基体の表面に形成された複数の端子電極を備える種々の電子部品に適用可能である。
本発明に係る電子部品の一実施形態として積層型圧電素子を示す分解斜視図である。 図1に示した積層型圧電素子の一部側断面図である。 図1に示した内部個別電極が形成された圧電体の平面図である。 図1に示した内部個別電極が形成された他の圧電体の平面図である。 図1に示した内部コモン電極が形成された圧電体の平面図である。 図1に示した内部コモン電極が形成された他の圧電体の平面図である。 図1に示した中継電極が形成された圧電体の平面図である。 図1に示した端子電極が形成された圧電体の平面図である。
符号の説明
1…積層型圧電素子(電子部品)、5,8…圧電体(基体)、11…個別端子電極、12…コモン端子電極、50…下地電極層、51…端子電極層

Claims (3)

  1. 基体と、前記基体の表面に設けられた複数の端子電極を備える電子部品であって、前記端子電極は、外部リード線と接続される電極層を有し、
    前記電極層のビッカース硬さが15〜45であることを特徴とする電子部品。
  2. 前記電極層は、Agを主成分とする導電性材料からなることを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記電極層は、Bi及びCuの少なくとも一方を更に含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の電子部品。
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