JP2006349186A - 流体連結回路を備えた流体弾性継手 - Google Patents

流体連結回路を備えた流体弾性継手 Download PDF

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Abstract

【課題】減衰特性が車両の種々の作動状況に適合できる流体弾性継手を提供する。
【解決手段】両アーマチャ(1、2)間に、減衰液体を収容しかつ所定の減衰方向に沿って互いに対向して配置される少なくとも2つのチャンバ(10、11)を備えた体積を形成するような形状を有する弾性変形可能要素(6)と、前記チャンバと流れ制御手段とを連結する連結回路とを有し、前記流れ制御手段は、2つのチャンバ間の連結回路の流れ抵抗を変更すべく幾つかの状態間で切換えることができる流体弾性継手。流れ制御手段(26、27)は、連結回路の流れ抵抗が、前記チャンバのうちの第一チャンバから第二チャンバへと流れる第一方向における方が第二チャンバから第一チャンバへと流れる第二方向におけるよりも小さい第一非対称状態と、連結回路の流れ抵抗が、前記第二方向における方が第一方向におけるよりも小さい第二非対称状態とに切換えることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、2つのコンポーネンツを連結すると同時に、両コンポーネンツ間に伝達される振動を減衰させるように設計された形式の流体弾性継手の分野に関する。このような継手は、外側アーマチャと、該外側アーマチャに対して同軸状に配置された内側アーマチャと、両アーマチャ間の相対移動ができるように両アーマチャ間に配置された弾性変形可能要素とを有し、該弾性変形可能要素は、両アーマチャ間に、減衰液体を収容しかつ所定の減衰方向に沿って互いに対向して配置される少なくとも2つのチャンバを備えた体積を形成するような形状を有している。
この形式の継手は2つの主機能、すなわち、継手が一体に保持するコンポーネンツ間に自由度を許容する機能、およびこれらのコンポーネンツの相互間の振動伝達を減衰させる機能を有している。
自動車設計の分野では、第一に、このような継手は、車両の主構造すなわちボディに対する推進アグレゲート(propulsion aggregate)を減衰させ、次に、前記主構造に対するホイールトレーンのサスペンションウィッシュボーン等の路面接触要素を減衰させるのに使用されていた。
第二の場合には、特に考えられる減衰は、障害物に接触したホイールのはね返り運動のような、車両の長手方向における変位モードの減衰である。また、路面接触要素のレベルで知られている振動源として、例えば、走行時のタイヤの不均一性、ブレーキディスクの欠陥および制動補助装置がある。路面接触要素の振動は、一般に、例えば15〜20Hzの比較的低い共振周波数および比較的大きい振幅を有し、このため、路面接触要素の振動は、減衰されない限り、車両に乗る人が気付くことができる。より高い周波数の振動も存在し、この振動は音響レベルで車両の快適性に影響を与える。
概略的にいえば、一方のアーマチャに、少なくとも減衰方向の励振が加えられると、例えばエラストマーで作られた変形可能要素の弾性変形、チャンバの体積変化、チャンバ間の圧力差、および最終的にチャンバ間の連結回路を通る減衰液体の流れが引起こされる。より詳しくは、連結回路は、一定断面の共振チャネルの形態に作ることができる。かくして、液体の慣性により、および共振チャネルの一定断面により或る程度増幅されることにより(これは、液体速度の増大をもたらす)、この流れは、この流れを生じさせる力によって位相がずらされ、従って第二アーマチャに伝達される効果が減衰される。継手のこの形式の減衰特性は、第二アーマチャに伝達される励振と第一アーマチャに賦課される振動変位との間の比である動的剛性(dynamic rigidity)として測定される。このような動的剛性は、励起変位(excitatory displacement)の周波数および振幅により変化する。入力変位および出力効果の調和振幅についての複素数を用いた古典的表記法を使用すれば、動的剛性は、剛性と名付ける振幅および位相シフトと名付ける位相により特徴付けられる複素数の形態で表される。
既知の態様では、動的剛性は、継手の共振周波数を調節すべく、変形可能要素の組成および幾何学的形状、減衰液体(例えば水/グリコール混合物)、共振チャネルの断面積および長さを適当に選択することにより適合される。この共振周波数は、継手の減衰性能が最適であるとき、すなわち位相シフトが最大であるときの周波数に一致する。
下記特許文献1には、2つの液体チャンバが車両の長手方向に間隔を隔てて配置されかつ電気ソレノイド弁が設けられた通路により連結された構成の、車両の路面接触アグレゲート用流体弾性継手が開示されている。電気弁は、ソレノイドが付勢されないときはスプリングにより開状態に維持されて、液体が両チャンバ間を前後に流れ得るようにし、また、ソレノイドが付勢されているときは閉じられて両チャンバ間の液体のあらゆる流れを防止し、従って車両の長手方向の継手の剛性を増大させる。
下記特許文献2には、エンジンを車両のボディに取付けるための流体弾性継手が開示されている。主液体チャンバ内には、減衰弁が配置されている。このチャンバは、推進エンジンアグレゲートに対面する継手の側の補助チャンバ前の第一箇所の振動衝撃を受けるべく、車両のボディに対面する側に配置されている。衝撃センサが衝撃を検出すると、制御ユニットが弁の電磁石を付勢して、少量の液体が、減衰プレートの細いチャネルを通って主チャンバと補助チャンバとの間を循環できるようにする。ひとたび衝撃が減衰されると、電磁石が除勢されかつ減衰弁が中立状態を占める。補助チャンバの側の圧力が主チャンバの側の圧力より大きくなると、減衰弁のみが閉じる。
米国特許第4687223号明細書 ドイツ国特許第19739803号明細書
本発明の一目的は、特に、車両の路面接触要素の連結のための流体弾性継手であって、その減衰特性が車両の種々の作動状況に適合できる流体弾性継手を提供することにある。本発明の他の目的は、大きさおよび/またはコストの点で有利な装置により上記結果を得ることにある。
上記目的を達成するため、本発明は、2つのコンポーネンツを連結すると同時に両コンポーネンツ間に伝達される振動を減衰させるように設計された流体弾性継手であって、外側アーマチャと、該外側アーマチャに対して同軸状に配置された内側アーマチャと、両アーマチャ間の相対移動ができるように両アーマチャ間に配置された弾性変形可能要素とを有し、該弾性変形可能要素は、両アーマチャ間に、減衰液体を収容しかつ所定の減衰方向に沿って互いに対向して配置される少なくとも2つのチャンバを備えた体積を形成するような形状を有し、前記チャンバと流れ制御手段とを連結する連結回路を更に有し、前記流れ制御手段は、2つのチャンバ間の連結回路の流れ抵抗を変更すべく幾つかの状態間で切換えることができる構成の流体弾性継手において、
前記流れ制御手段は、連結回路の流れ抵抗が、前記チャンバのうちの第一チャンバから第二チャンバへと流れる第一方向における方が第二チャンバから第一チャンバへと流れる第二方向におけるよりも小さい第一非対称状態と、連結回路の流れ抵抗が、前記第二方向における方が第一方向におけるよりも小さい第二非対称状態とを有していることを特徴とする流体弾性継手を提供する。チャンバ間での液体の循環方向に基いて液体の流れを異ならせることができるようにすることにより、このような継手は剛性を調節でき、従って、意図する用途により賦課される必要性に従って、他方向以外の特定方向に加えられる力または変位に関して低い値または高い値に設定できる。
有利なことは、前記第一非対称状態および第二非対称状態が、流れ制御手段がそれぞれ第二方向および第一方向の減衰液体の流れを阻止する2つのワンウェイ・パス状態であることである。かくして、継手は、変位を、所望により選択された一方向に一時的に保持できる。
好ましくは、前記流れ制御手段は、前記第一チャンバと第二チャンバとの間の連結回路内に配置された2つの制御弁を有し、各制御弁はツーウェイ・パス状態およびワンウェイ・パス状態を有し、第一弁は前記第一方向に配向されたワンウェイ・パス状態を有し、第二弁は第二方向に配向されたワンウェイ・パス状態を有する。かくして、流れ制御手段は、2つの弁を独立的に切換えることにより、継手の3つ以上、例えば4つの作動条件を与えることができる。また、この形式の弁は、小さい外形のコンポーネンツを用いて作ることができるので、例えば、連結回路および流れ制御手段を通常サイズの継手内に収容できる。
前記2つの弁は、第一チャンバと第二チャンバとの間で直列に配置されているのが有利である。かくして、2つの弁の各々の状態に基いて、4つの異なる状態、すなわちツーウェイ・パス状態(両弁がこれらのツーウェイ・パス状態にある)、各方向におけるワンウェイ・パス状態(2つの弁の一方がワンウェイ・パス状態にある)および閉塞状態(両弁がこれらのワンウェイ・パス状態にある)に切換えられる連結回路が得られる。このような設計は、2つの制御弁間の回路を閉塞する機能を共有する長所を有している。ワンウェイ・パス状態にある各弁は、閉塞方向、すなわちパス方向とは逆の方向を有している。かくして、ワンウェイ・パス状態にある第一弁は、第二方向に移動する液体および圧力波の流れに関する回路を閉塞し、同時に、ワンウェイ・パス状態にある第二弁は、第一方向に移動する液体および圧力波の流れに関する回路を閉塞する。変更形態として、2つの弁は、第一チャンバと第二チャンバとの間で並列に配置できる。
第一弁は第二チャンバ近くの側面上に配置され、第二弁は第一チャンバ近くの側面上に配置されるのが好ましい。この構成により、弁がそのワンウェイ・パス状態に移動されて、弁の閉塞方向に移動する液体および圧力波の流れを阻止すると、圧力波および流れは、これらが流出するチャンバの近くで阻止される。換言すれば、阻止すべき流れおよび圧力波は、流れおよび圧力波を阻止する弁から上流側すなわちチャンバと弁との間に伝達すべき大きい体積をもたず、このことは、前記状態において継手をより剛性にすることに寄与する。またこの構成は、弁アクチュエータの位置決めを容易にする。これとは逆の構成も可能である。
好ましくは、連結回路は前記チャンバ間で減衰液体の流れを案内する流れガイド手段を有し、前記2つの制御弁の各々が流れガイド手段の内部に配置されたベーンを備え、該ベーンは、ベーンが流れガイド手段の2つの部分を分離する、前記弁のワンウェイ・パス状態に一致する閉塞位置と、ベーンが流れガイド手段の2つの部分の間の流れ連続性を再確立する、前記弁のツーウェイ・パス状態に一致する少なくとも1つの開位置との間で移動でき、ベーンを閉塞位置に移動させる復帰要素と、ベーンを前記少なくとも1つの開位置に移動させることができるアクチュエータとを更に有し、ベーンは、前記閉塞位置において、流れガイド手段の前記2つの部分のうちの一方の部分内の減衰液体の圧力が前記復帰要素の作用に抗してベーンを開位置に移動させ、一方、流れガイド手段の前記2つの部分のうちの他方の部分内の減衰液体の圧力がベーンをその閉塞位置に移動させるように配置されている。弁のこの設計は、弁の閉塞方向に移動する圧力波および液体の流れが、例えば流れガイド手段に配置されたベーン座に対して弁をその閉塞位置に押付ける傾向を有するため、有利である。従って、閉塞位置へのベーンの移動に大きい閉鎖力は不要であり、比較的小さい復帰力を発生する弱いスプリングにより達成できる。この結果、復帰要素の作用に抗してベーンをそのパス位置に移動させるアクチュエータは、非常に大きい動力を必要とせず、このため、弁は、小さいスペースで済む小動力アクチュエータにより駆動できる。
ベーンは、流れガイド手段内の減衰液体の流れ方向に本質的に一致する方向に案内されるのが有利である。
特定実施形態によれば、前記流れガイド手段は継手の外側アーマチャの外部に配置されたケーシングを有し、該ケーシングは内部体積を限定する壁を備え、該壁には2つの開口が穿けられ、該開口は前記内部体積と前記2つのチャンバの各々との連通を可能にし、前記ベーンは、前記内部体積内で移動できかつ前記開口のうちの一方の開口の周囲でケーシングの壁の内面に対して気密的に静止できる。アクチュエータはケーシングに連結されるのが有利である。このような外部ケーシングは、2つのチャンバ間に大きい断面積の短いチャネルを形成できる長所を有し、これにより、路面接触アグレゲートの快適性に重大な影響を与える高い周波数(例えば100〜300Hz)の濾過が改善される。
種々の形式の復帰要素、例えば金属スプリング、空気圧スプリング、またはゴムまたは磁気スプリングを使用できる。復帰要素は、ベーンとケーシングの壁との間に配置されるスパイラルスプリングが有利である。2つの弁の各々のための別々のケーシングを設けることができる。
2つの弁のベーンは共通ケーシングの2つの内部体積内に配置されており、共通ケーシングには2つの内部体積を分離する内部隔壁が設けられ、該内部隔壁には、2つの内部体積を連結する連結開口が穿けられ、2つのベーンのベーン座が、前記連結開口の周囲で内部隔壁の両面に形成されている。この設計は、弁の体積を最小にできる。
2つのチャンバは、外側アーマチャに対面する弾性変形可能要素の表面に設けられた凹部により形成されるのが有利である。
他の特定実施形態では、継手は外側アーマチャと弾性変形可能要素との間に配置された中間支持要素を有し、該支持要素は、第一チャンバに対向して配置される第一端部と、第二チャンバに対向して配置される第二端部と、第一端部と第二端部とを連結しかつ外側アーマチャと弾性変形可能要素との間に気密的に挿入される中間部分とを備え、前記連結回路は支持要素に形成された連結チャネルを有し、該連結チャネルは、それぞれ第一チャンバおよび第二チャンバに連通する2つの端部を備え、前記第一弁および第二弁の各々が、それぞれ、前記端部および弁のワンウェイ・パス状態において連結チャネルを閉塞する可動ベーンのうちの一方に固定されている。
継手の全体的形状は円形断面を有し、前記支持要素は対応する湾曲形状を有することが好ましい。
特定実施形態では、前記連結回路および流れ制御手段は、本質的に外側アーマチャと弾性変形可能要素との間に配置される。
特定実施形態では、連結回路は、それぞれ2つのチャンバに連通する2つの端部を備えた第一回路ブランチと、それぞれ2つのチャンバに連通する2つの端部を備えた第二回路ブランチとを有し、第二回路ブランチは第一回路ブランチの輪郭に一致し、流れ制御手段は2つのブランチの各々に配置された弁を有している。
好ましくは、第一回路ブランチは、パス方向が第一方向でありかつ閉塞方向が第二方向である第一ワンウェイ閉塞要素と、該第一ワンウェイ閉塞要素に直列に配置された第一制御弁とを有し、第二回路ブランチは、パス方向が第二方向でありかつ閉塞方向が第一方向である第二ワンウェイ閉塞要素と、該第二ワンウェイ閉塞要素に直列に配置された第二制御弁とを有し、第一制御弁および第二制御弁の各々が、対応回路ブランチ内の流れを許容するパス状態と、対応回路ブランチ内の流れを阻止する閉塞状態とを有する。
前記流れ制御手段は、例えば電磁アクチュエータまたは可変リラクタンスアクチュエータを備えた少なくとも1つの電気弁を有することが好ましい。
前記流れ制御手段は、連結回路内の、2つのチャンバ間の両方向のあらゆる流れを防止する閉塞状態を有するのが有利である。このような状態は、継手の高剛性作動モードを与える。
前記流れ制御手段は、2つのチャンバ間の連結回路内の流れ抵抗が両方向で等しくなる対称パス状態を有するのが有利である。このような状態は、例えば、継手の低剛性作動モードを得ることを可能にする。
連結回路より大きい有効断面をもつ少なくとも1つの過大圧力チャネルが2つのチャンバを連結しかつ連結回路の輪郭に一致しており、過大圧力チャネルは過大圧力ベーンを備え、該過大圧力ベーンは、過大圧力チャネルを常時閉塞するが、前記チャンバ間の圧力差が所定閾値を超えるときは前記圧力チャネルを開くことができるように構成するのが有利である。
本発明および本発明の他の目的、特徴の詳細および長所は、本発明の幾つかの特定実施形態について添付図面を参照して述べる以下の説明から一層明白になるであろう。これらの説明は単なる例示であって、本発明を限定するものではない。
先ず図1および図2を参照して、本発明の第一実施形態を説明する。この実施形態では、継手は、円形断面の全体として円筒状の外形を有し、かつ本質的に円筒状で軸線Aに同軸状の外側アーマチャ1および内側アーマチャ2を有している。これらのアーマチャは剛性を有し、例えば金属またはプラスチックで作られる。外側アーマチャ1および内側アーマチャ2は、これらのコンポーネンツを一体に結合しかつこれらの間の振動の伝達を減衰させる構造体(図示せず)の2つのコンポーネンツにそれぞれ固定されるように設計されている。2つのコンポーネンツ間で継手の組立を行うため、内側アーマチャ2は、継手の両端部で外側アーマチャ1を越えて長手方向に配置される。
両アーマチャ1、2の間には、埋入アーマチャ7が設けられた1つ以上のエラストマーからなる弾性変形可能要素6が嵌装されている。変形可能要素6と外側アーマチャ1の内面との間に形成される体積9には、流体減衰液(hydraulic damping liquid)が充填される。変形可能要素6は中空円筒状スリーブの全体的形状を有し、その内面は内側アーマチャ2の外面に接着されかつその外面12は体積9を形成している。
変形可能要素6の外側形状は次の通りである。すなわち、変形可能要素6はその軸線方向両端部の間の中心部が中空であり、軸線方向両端のレベルに2つの環状壁13、14を形成している。これらの環状壁13、14は継手のチーク(ほお)とも呼ばれ、体積9を気密的に包囲すべく内側アーマチャ2と外側アーマチャ1とを結合する。直径方向に対向する2つの軸線方向ハンプ15a、15bが2つの壁13、14を結合して、体積9を本質的に半環状の2つのチャンバ10、11に分割している。これらのチャンバ10、11は、継手の軸線Aを含む平面およびハンプ15a、15bの正中線に対して対称的である。2つのチャンバ10、11は、継手の流体減衰方向を定めるB方向において直径方向に対向している。
ハンプ15a、15bが直径方向に対称的位置を占めることは本質的なことではなく、継手が使用される用途の条件に基いて、変形可能要素6の他の形態を考えることができる。例えば、例示の対称的形状は、静的予荷重が実質的に存在しない用途に適している。継手が所与の方向の静的予荷重を受けなくてはならない場合には、この予荷重が純粋剪断により軸線方向ハンプを変位させないように防止するのが好ましい。なぜならば、これによって、これらの部品が非可逆的に変形されることがあるからである。従って、両ハンプ15a、15bは、これらのハンプ内の圧縮応力により予荷重を吸収できる半径方向、すなわち予荷重に沿って傾斜した半径方向(例えば両ハンプ間の120°の角度)に配向するのが好ましい。
各チャンバ10、11の底部には、チャンバの中央まで半径方向外方に突出するそれぞれの膨出部18を設けることができる。これらの膨出部18は、両アーマチャ1、2がB方向に相対変位されたときに、外側アーマチャ1の内面に接触できる当接要素を構成する。或る変位閾値を超えると、一方の膨出部18が、変位方向に基いて、内面10に接触し、継手のB方向の剛性が増大される。かくして、膨出部18は、継手が非常に大きい半径方向力を受けたときに、変形可能要素6がB方向に過度に変形することを防止して、壁13、14へのダメージを回避する。
アーマチャ7は変形可能要素6の弾性マス内に埋入されている。アーマチャ7は、外側アーマチャ1と同軸状でかつ外側アーマチャ1と本質的に同じ長さのチューブセクションからなり、該チューブセクションの中央部には2つの開口3が設けられている。各開口3は、例えば軸線Aの回りで例えば約120°広角セクタを形成している。これらの各開口3はチャンバ10、11の1つの位置に一致しておりかつ膨出部18が通り得るようになっており、これにより膨出部18は外側アーマチャ1に対して当接できる。かくして、アーマチャ7はその軸線方向端部のレベルで2つのリング20、21を形成し、これらのリング20、21はそれぞれ壁13、14の周囲で埋入されている。リング20、21と、それぞれハンプ15a、15b内に埋入されかつ軸線Aに平行な2つのステップ22とが結合されている。変形可能要素6はまた、長手方向外側の端壁13、14と、内側アーマチャ2および埋入されたアーマチャ7の端部を覆う膜部分とを有している。
埋入されたアーマチャ7のストリップ22は、これらの外側面が変形可能要素6の材料の薄層により覆われている。該薄層は、それぞれハンプ15a、15bの頂面を形成しかつ所定位置に配置されたときにアーマチャ1の内面に対して気密的に適用される。体積9は、減衰液体の充填後に、変形可能要素6上に外側アーマチャ1を圧力嵌めすることによりシールされる。充填は、継手を液体中に浸漬することにより行うことができる。2つのリング20、21は、壁13、14のレベルで高い半径方向剛性を変形可能要素6に伝達して、外側アーマチャ1との漏洩防止接触を確保する。変形可能要素6は接着剤により外側アーマチャ1に接合されるのではなく、外側アーマチャ1とリング20、21との間で半径方向に圧縮される変形可能要素の材料の薄層により形成される摩擦により、外側アーマチャ1上に保持される。
この場合、流体弾性継手は、剛性が制御される形式(剛性制御形式)の継手である。このため、2つのチャンバ10、11を連結しかつ両チャンバ間の液体の流れを連結回路で制御する2つの電気弁26、27を有している連結回路が提供される。図1および図2の実施形態では、連結回路は、本質的に、アーマチャ1の外部に固定された外部ケーシング内に配置される。連結回路はチャネル28を有し、該チャネル28の一端は、外側アーマチャ1に形成された開口29を介してチャンバ10に連通され、他端は、電気弁26が関連しているキャビティ30内に開口している。中間チャネル31が、キャビティ30と、電気弁27が関連しているキャビティ32とを連結し、チャネル33が、キャビティ32を、外側アーマチャ1に形成された開口34を介してチャンバ11に連結している。
電気弁26は、電磁気形式または可変リラクタンス形式の電気アクチュエータ36を有し、該電気アクチュエータ36は、例えば、自由端にベーン38が固定されたアクチュエータロッド37に作用する。該ロッド37の周囲にはスパイラルスプリング39が配置されており、該スプリング39はベーン38の後面とキャビティ30の反対側の面とに接触している。電気弁27も同じ設計である。図2には、電気弁27が閉状態(この状態は電気アクチュエータが付勢されていないときの状態に一致する)にあり、かつ電気弁26が開状態(この状態は電気アクチュエータが電気的に付勢されているときの状態に一致する)にあるところが示されている。中間チャネル31は、ベーン38に対向するキャビティの壁40を介してキャビティ30内に開口している。アクチュエータ37は、中間チャネル31の口に対向する壁40に対して長手方向に垂直に延びている。チャネル28は、チャネル31に対して垂直に、キャビティ30内に開口している。
電気アクチュエータ36が付勢されると、電気弁26が図2に示す2方向パス状態に一致する開状態にあり、この状態では、液体を、中間チャネル31と液体チャンバ10との間で両方向に流すことができる。
電気アクチュエータ36が付勢されないと、スプリング39がベーン38を壁40に対して押付ける。中間チャネル31の周囲の壁40はベーン座を形成し、該ベーン座に対してベーン38が機密的に押付けられて、中間チャネル31の口を閉塞する。この状態(この状態は、電気弁27についてのみ示されている)は、電気弁のワンウェイ・パス状態に一致する。電気弁26のワンウェイ・パス状態は、ベーン38が、電気弁27と同様に壁40に対して押付けられた状態を想定することにより、図2から容易に推定される。電気弁26のこの状態(図示せず)においては、チャネル28を通ってチャンバ10から流入する液体または圧力波の流れは、中間チャネル31に到達できない。なぜならば、ベーン38が中間チャネル31へのアクセスを阻止するからである。このような流れは、スプリング39の力と同方向の力をベーン38に作用し、このことは、壁40に対してベーン38を押付けることに寄与する。
逆に、電気アクチュエータ36が付勢されないときは、チャンバ11から中間チャネル31を通って流入する液体の流れすなわち圧力波が、スプリング39の力とは逆方向の力をベーン38に加え、従って、中間チャネル31内の圧力が充分に高くなるやいなや、ベーン38を壁40から離れる方向に変位させることができる。従って、閉状態の電気弁26はワンウェイ・パス状態にあり、この状態では、電気弁26はチャンバ10から中間チャネル31への液体の循環を阻止し、かつベーン38およびスプリング39により加えられる圧力に打勝つことにより、液体が中間チャネル31からチャンバ10へと逆方向に流れるようにすることができる。
電気弁27の作動は電気弁26の作動と厳密に同一であるため、電気弁27の作動について特記することはない。しかしながら、図示の閉状態における電気弁27のワンウェイ・パス方向とは、中間チャネル31から液体チャンバ11へと向かう方向であると指摘しておくことは重要である。かくして、電気弁26、27は、互いに逆のワンウェイ・パス方向を有している。
図2には、電気弁26、27の制御装置41が概略的に示されている。各電機弁について、制御装置は、電気アクチュエータの2つの供給ターミナルを電源43に接続する電気回路42と、該電気回路42を開/閉するスイッチ44とを有している。もちろん、2つの電気回路は、同じ電源、例えば車両のバッテリに接続できる。制御ユニット45は、矢印46で示すように、スイッチ44を制御する。図2において、電気弁27のスイッチ44は開状態にありかつ電気弁26のスイッチ44は閉じられている。かくして、電気弁を独立的に制御することにより、制御ユニット45は、2つのチャンバを連結する連結回路を4つの異なる状態にすることができる。
図3は、図2の流体弾性継手と等価の流体レイアウトである。同じ構成要素は、同じ参照番号で示されている。図3において、2つの電気弁はワンウェイ・パス状態にある。他の構造も、等価流体作動を得ることを可能にする。
図4は、継手の外部の連結回路の変更形態による設計を示すものである。図2の構成要素と同一または同様な構成要素は、図2に用いた参照番号に100を加えた参照番号で示されている。ケーシング125は連結回路の重要要素を収容しておりかつ図2のケーシング25と同様に外側アーマチャ1に固定できる。この変更形態では、ケーシングは薄壁を備えて短縮されており、このため、2つのチャンバ10、11間の連結部分が比較的短くなるとともに比較的幅広の通路断面が得られる。これは、自動車の路面接触アグレゲートで一般的に遭遇しかつ車両の快適性に影響を与える高い周波数、例えば約100〜300Hzの範囲内の周波数に好ましい効果を与える。
ケーシング125内では、キャビティ130、132が薄壁50のみによって分離され、該薄壁50には両キャビティを連結する円形開口131が形成されている。電気弁126のベーン138を受ける壁50の面140は、開口131の周囲に、キャビティ130の内部に向かって突出する環状ビード51を有している。ビード51は、ベーン138が気密的に載ることができるベーン座を構成する。他の点では、連結回路の設計は、図2の実施形態と同様である。より詳しくは、図2および図4の例において、連結回路は全体的に対称的である。しかしながら、この最後の特徴は、どうしても必須というものではない。図4の実施形態による連結回路が設けられた流体弾性継手は、図2の実施形態すなわち図3に示した実施形態と等価の流体レイアウトと同じである。
次に、図5および図6を参照して、流体弾性継手の他の実施形態を説明する。この実施形態も、図3に示した等価流体レイアウトと同じである。この実施形態では、2つのチャンバを連結する流体回路は、完全に継手の外側アーマチャの内部にある。図1および図2の実施形態における構成要素と同一または同様な構成要素は、図1および図2で使用した参照番号に200を加えた参照番号で示されている。
この実施形態では、エラストマー要素206内に埋入されたアーマチャは、図1および図2に示したアーマチャとは僅かに異なる形状を有している。実際に、エラストマー要素206のハンプ215a、215b内に延びる、この埋入アーマチャの長手方向ストリップ222は、埋入アーマチャの端リングに対して内側アーマチャ202に向かって半径方向に後退されている。かくして、外側アーマチャ201が所定位置に配置されたときに、ストリップ222と外側アーマチャ201との間に幾分かの半径方向スペースが形成される。この半径方向スペース(本質的に、ストリップ222の半径方向後退量に等しい)は、両チャンバ210、211間に連通チャネルを設けることを可能にする。エラストマー要素206のハンプ215bの側では、エラストマーは、外側アーマチャ201の内径部分まで半径方向に延びており、アーマチャ201の内側面に対して気密的に接触している。ハンプ215aの側では、埋入されたアーマチャの外側のハンプの頂部には、例えば、継手に沿う1/2の範囲に亘って凹部が形成されている。両チャンバ210、211の間で継手の周方向に形成された矩形断面を有するこの凹部は、半剛性支持要素60(図6に斜視図で示されている)の中央ブランチ61を通すことができるように機能する。
例えばプラスチック材料で作られた支持要素60は、全体的にスプリットリングの形状を有し、その外径はアーマチャ201の内径に等しく、かつその内径はエラストマー要素206の外径に等しい。図5に示すように、組立てられた状態では、支持要素60はエラストマー要素206と外側アーマチャ201との間に配置され、例えば、アーマチャ201が嵌装される前にエラストマー要素206の周囲にクリップされる。支持要素60は、コンパクトかつモジュラーな態様で、2つの液体チャンバ210、211を連結する連結回路および該連結回路内の液体の循環を制御する2つの電気弁の全体を支持する。図示の例では、支持要素60は、矩形断面を有する中央ブランチ61と、2つの端ブランチ62、63とを有し、これらの端ブランチは、支持要素60がひとたび配置されたときにその安定性を向上させるため幅広になっている。3つのブランチ61、62、63は、同じ曲率半径で湾曲している。この場合、2つのチャンバを連結する連結回路は本質的に中央ブランチ61内に配置される。中央ブランチ61の断面は、その全長に沿ってU型を形成し、支持要素60の半径方向外面に開チャネルを形成している。このチャネルは、中間部分231と、2つの端部分230、232とを有し、該端部分230、232は中間部分231より幅広で、肩部240を介して中間部分231に連結されている。チャネルの端部分230、232のレベルで、中央ブランチ61の内壁を貫通して2つの矩形窓228、233が形成されており、これらの矩形窓は、図5に示すように、それぞれチャンバ210、211に連通している。支持要素60は2つの電気弁を支持しており、該電気弁により、チャネルの中間部分231が、2つの端部のレベルで独立的に閉塞される。
支持要素60により支持される連結回路は全体的に対称的であるので、この場合も電気弁226のみを説明すれば充分である。電気弁226は、支持要素の端ブランチ62内に保持されるソレノイドアクチュエータ236と、ソレノイドに対して摺動しかつ支持要素と同じ曲率半径を有する付勢ロッド237とを有している。このようなアクチュエータは、比較的平坦でかつ湾曲したコイルで作ることができる。付勢ロッド237の周囲には、該ロッド237の自由端に固定されたベーン238に接触するようにしてスパイラルスプリング239が配置されており、該スプリング239は、アクチュエータ236が付勢されていないときに、ベーン238を肩部240に対して気密的に押圧することができる。図5の電気弁226について示すように、アクチュエータ236は、前の実施形態と同様に、スプリング239の作用に抗してベーン238を開位置に移動させることができる。図5では電気弁227は、ワンウェイ・パス位置である閉位置にある。電気弁227は、チャンバ211からチャネル231への流れまたは圧力波が通ることを阻止するが、スプリングにより賦課される圧力損失に打勝つことによりチャネル231からチャンバ211に流れまたは圧力波が導かれることは許容する。この実施形態でも、電気弁226、227は、それぞれ逆方向のワンウェイ・パス方向を有している。両電気弁226、227が開いているときは、減衰液体は、窓228、チャネル部分230、チャネル部分231、チャネル部分232および窓233を通って、両チャンバ210、211間を両方向に自由に循環できる。
任意であるが、継手の剛性を増大させるため、ブランチ62、63の下には、エラストマー要素206の周囲に当接載置される、半径方向内方に突出するクロスピース64を設けることができる。実際に、アーマチャが同一変位する場合に、クロスピース64は外側アーマチャ201とエラストマー要素206との間のカップリングを形成できると同時に、図1に示した膨出部18より低い当接突出部(図示せず)を形成する。エラストマーの当接突出部の高さを低下させることにより、突出部の可撓性も低下される。
図5および図6からは、電気弁226、227への給電を行う導体が省略されている。例えば、これらの導体は、アーマチャ201の内面に沿って、継手の一端まで導くことができる。図2の実施形態におけるように、継手は、2つの液体チャンバ210、211のそれぞれの位置により定められる流体減衰方向(矢印Bで示す)を有する。継手は、図2に示した制御回路と同様な制御回路を用いて、同じ方法で4つの異なる作動状態にすることができる。図3および図10を参照して、これらの作動状態を説明する。
図10は、図3の矢印70の方向を「正」としたときに、減衰方向に加えた力Fの関数としてのアーマチャ2に対するアーマチャ1の変位dを示すグラフである。正方向の変位のみを示すこのグラフは、継手が対称構造を有するときには、原点に対して対称であると理解すべきである。原点(F=0、d=0)は継手の静止状態を表し、この状態は、一般的には、図示の実施形態のように外側アーマチャと内側アーマチャとが同軸状にある状態であるが、必ずしもそうである必要はない。
両電気弁がツーウェイ・パス状態(アクチュエータが電気的に付勢された状態)にある場合には、連結回路は、2つのチャンバ間で液体を両方向に循環させることができ、従って継手は、図10に曲線71で示す低剛性状態にある。この状態では、両チャンバ内の圧力レベルは低く、すなわち、圧力レベルは動的効果に限定される。図10から明らかなように、この状態での継手の挙動は、例えば或る変位レベル後に当接作用が生じるため、非リニアになる。図1の膨出部18および図6のクロスピース64が、このような役割を演じる。
2つの電気弁がワンウェイ・パス状態(図3に示す電気付勢が存在しない位置)に切換えられると、継手は、図10の曲線72に一致する高剛性の状態になる。実際に、各チャンバ内の液体の体積は、2つの弁が切換えられた瞬間から固定される。切換えは、曲線72の静止状態で行われた。曲線73は、点74により示された状態で、荷重が既にアーマチャを変位させた時点で切換えが生じた場合の継手の挙動を示すものである。この場合、継手の動的平衡点はシフトされる。曲線72、73の傾斜は、特に、継手のチーク13、14の剛性により決定される継手の伸び剛性に一致する。かくして、電気弁が開/閉される状態間の継手の挙動に明瞭な差(すなわち、曲線71、72、73間の大きい傾斜変化)を得たいと望む場合には、チーク13、14を高剛性に設計するのが好ましい。
前述の実施形態では、連結回路の閉塞状態は、直列の2つの電気弁を、方向が逆のワンウェイ・パス状態にすることにより得られる。流れおよび圧力波は、これらの方向の如何にかかわらず、常に、2つの弁のうちの一方を閉方向に押すため、非常に強いスプリングを使用する必要なくして、閉塞状態が受動的に維持される。非常に低い剛性のスプリングを使用することにより得られる長所は、電気弁を開くのに要する力が小さくて済むこと、従って、必要ならば継手内に収容できる低出力および小体積のアクチュエータにより加えることができることである。連結回路の閉塞状態では、チャンバ内の圧力はゼロではなく、切換え点で出発する力Fの変化にほぼ比例する。
図2に示すように、電気弁26がツーウェイ・パス状態にあり、一方電気弁27がワンウェイ・パス状態にある場合には、継手は、機械的ラチェットに似た非対称作動モードにある。実際に、継手は、チャンバ11の体積を縮小させようとする変位に関する剛性を呈するが、この挙動は、チャンバ11の体積を増大させようとする変位(例えば、矢印70の方向のアーマチャ1の変位)に関してはソフトである。
例えば、図10において、継手の静止位置Oから出発して、正の力F0がアーマチャ1に加えられ、これにより、チャンバ10からチャンバ11に向かう液体の変位、および矢印75で示すような点74までのアーマチャの相互変位が生じる。力が弛緩されても、継手は静止状態Oには戻らない。なぜならば、液体がチャンバ11からチャンバ10に戻ることを弁27が防止するからである。矢印77により示すように、継手は、次に、静的変位位置76に到達し、この位置では、両アーマチャ間の残留変位d0、チャンバ11内の対応過大圧力およびチャンバ10内の対応低圧力が存在する。
この非対称作動モードでは、継手は、負方向の力Fに対しては剛性を呈するが、正方向の力に対しては殆ど剛性を呈さない。より詳しくは、矢印78により示すように、正の力F1>F0がアーマチャ1に加えられると、継手は、曲線71に沿って新しい作動点79に到達する。力Fを全部弛緩させると、継手は、矢印80により示すように、点79から、残留変位d1>d0をもつ新しい静的変位状態に移行する。継手は、安定した態様で一1方向(この場合には、図10の正方向)の変位を保持するワンウェイ・ラチェットの態様で挙動することが判明している。この変位は、継手が受ける力に応答して生じることはもちろんである。継手の静的平衡点を点Oに復帰させるため、任意の時点で電気弁27を開くことができる。
図2の状態とは逆の非対称状態(電気弁26が閉じられ、電気弁27が開かれた状態)では、作動は、上記とは正確に鏡像関係をなして行われる。
電気弁の2つの非対称状態は、両アーマチャの所望方向の変位(オフセット)を得ることおよびこれを維持することに使用できる。このためには、ワンウェイ・パス方向が所望オフセット方向に一致した電気弁を閉じ、かつ他の電気弁を開くだけで充分である。継手に作用する力が所望方向にあるときは、この力によって、液体の対応オフセットおよび移動が自然に発生される。オフセットは、移動された液体を所望期間捕捉しておくことにより維持される。
例えば図7に示す継手の連結回路のような他の連結回路は、図10の作動に似た作動を得ることを可能にする。図7においては、図1および図2の実施形態における構成要素と同一または同様な構成要素は、図1および図2に用いた参照番号に300を加えた参照番号で示されている。
この場合には、連結回路は、アーマチャ301の開口を介してチャンバ310に連通しているダクト328と、アーマチャ301の他の開口を介してチャンバ311に連通しているダクトとを有している。
互いに並列の2つのダクトブランチ331a、331bは、ダクト333の点とダクト328の点とを連結している。ブランチ331a、331bは、それぞれの電気弁326、327と直列のそれぞれの逆止弁55、56を有している。逆止弁は、例えば、スプリング付勢型ボール弁である。2つの電気弁は同一であり、かつ図7に示す閉塞状態と、電気または電磁アクチュエータ336の作用により到達されるツーウェイ・パス状態とを有している。スプリング339は、アクチュエータ336が付勢されない場合に、弁を閉塞状態に切換える。
この継手は4つの異なる作動状態、すなわち、2つの弁が両方とも閉塞位置にあって液体循環が存在しない場合に対応する剛性状態、両弁のパス位置に対応するソフトな状態、および一方の弁がパス状態にありかつ他方の弁が閉塞位置にあるそれぞれの場合に対応する2つの逆の非対称状態を有している。これらの4つの状態での継手の作動は、図10に関連して前述した作動と同様である。
図9は、図3に示した形式の連結回路に使用できる電気弁の変更形態を示すものである。電気弁427は、図2の電気弁27を構成する要素と同一または同様な構成要素を有し、これらの構成要素は、図2に使用した参照番号に400を加えた参照番号で示されている。しかしながら、電気弁427は個々のケーシング425内に配置され、該ケーシング425は、キャビティ432をチャンバ11に連結するように設計されたチャネル433と、キャビティ432を他の電気弁に連結するように設計されたチャネル431とを形成している。他の電気弁は非対称に設計できる。ビード451は、チャネル431の口の周囲で、キャビティ432の内壁にベーン座を形成している。図8は、電気弁427の等価流体レイアウトを示すものである。ケーシング425は、継手の外側アーマチャに固定できる。
継手の更に別の実施形態によれば、図9に示した電気弁は、2つの並列ブランチを備えた連結回路に使用される。例えば、逆止弁56および電気弁327は、図7のレイアウトのブランチ331bの電気弁427に置換できる。同様な置換は、電気弁427と対称的な電気弁を用いてブランチ331aにおいても行うことができる。この実施形態でも、継手は、4つの異なる作動状態に切換えることができる。2つの電気弁がこれらのツーウェイ・パス状態(アクチュエータが付勢された状態)にあるとき、液体は両チャンバ間の各ブランチ331a、331bを通って両方向に流れることができるので、継手はソフト状態にある。両電気弁がこれらのワンウェイ・パス状態(アクチュエータが付勢されていない状態)にあるとき、継手はより剛性が高くなる。なぜならば、液体は、両チャンバ間で2つの回路ブランチ331a、331bのうちの一方を通って流れることができるに過ぎないからである。一方の電気弁がツーウェイ・パス状態(弁が付勢された状態)にありかつ他方の電気弁がワンウェイ・パス状態(弁が付勢されていない状態)にあるとき、継手は、一方向でのオフセットに対応する剛性が、他方向でのオフセットに対応する剛性より小さい非対称状態にある。実際に、液体を、付勢されていない電気弁のワンウェイ・パス方向に移動させようとする力により、液体は、連結回路の両並列ブランチを通って、原点のチャンバから目的チャンバへと流れることができる。逆に、逆方向の力により、液体は、非付勢電気弁を通ってその閉塞方向に流れることはできず、従って電気弁が付勢されている(開かれている)ブランチを通って流れることができるに過ぎない。このため、液体の流れは第一方向におけるよりも困難になり、従って継手の剛性は非対称的態様で増大する。この実施形態では、電気弁の2つの非対称状態は、維持すべき両アーマチャ間の静的オフセットを許容できず、一方向の方が他方向よりも長い液体の弛緩時間が生じるに過ぎない。従って、電気弁のワンウェイ・パス方向での液体移動に対応するオフセットが生じた後の、静止状態への継手の戻りが遅延される。
図11は図3と同様なレイアウト図であり、流体継手の他の実施形態を示すものである。図2の実施形態における構成要素と同一または同様な構成要素は、図2に用いた参照番号に500を加えた参照番号で示されている。
図2および図3の実施形態と比較して、本質的な差異は、電気弁が互換性を有することである。ワンウェイ・パス方向がチャンバ511からチャンバ510に向かう方向である電気弁526はチャンバ511の近くに配置され、一方、ワンウェイ・パス方向がチャンバ510からチャンバ511に向かう方向である電気弁527はチャンバ510の近くに配置されている。従って、継手の作動は、2つの電気弁間に配置された中間チャネル531の圧力状態に関する点を除き、図2に関連して説明した継手の作動と同じである。図1および図2の実施形態では、非付勢状態の電気弁は、チャネル31内の圧力が、電気弁の他側に配置された継手のチャンバ内の圧力より大きくなった場合にのみ開く。かくして、電気弁は、常に、中間チャンバ31と、2つのチャンバ10、11のうちの低い方の圧力を有するチャンバとの間の連通を可能にする。従って、チャネル31は、常に、継手の作動モードの如何にかかわらず、より詳しくは、最も剛性の高いモードおよび非対称モードにおいて、比較的低い圧力状態にある。図11の実施形態では、非付勢状態の電気弁は、チャネル531内の圧力が、電気弁の他側に配置された継手のチャンバ内の圧力より低くなった場合にのみ開く。かくして、電気弁は、中間チャネル531と、2つのチャンバ510、511のうちの高い方の圧力を有するチャンバとの間の連通を可能にする。従って、チャネル531は、常に、継手の作動モードの如何にかかわらず、より詳しくは、最も剛性の高いモードおよび非対称モードにおいて、比較的高い圧力状態にある。
図12は、図11の流体回路の可能な実施形態を示す。この回路は、任意の適当な固定手段(接着剤、溶接等)により、図2のケーシングのように継手の外側アーマチャに固定できるように設計されたケーシング525内に形成される。
ケーシング525は、外側アーマチャの表面に対して接線方向に延びている細長キャビティ531を有している。継手の方向を向いた壁540は、アーマチャ501の対応孔を介してチャンバ510、511に連通するように設計された2つの円筒状通路528、533を有している。壁540から離れて対面するケーシングの壁91は、2つの電気弁の電気アクチュエータ536、537を有している。電気弁526はアクチュエータロッド537を有し、該ロッド537は、通路533の軸線内でキャビティ531を横切って延びている。ロッド537の自由端にはベーン538が支持されており、ベーン538は、スプリング539の作用により通路533の口の回りで壁540に対して気密的に適用され、通路533を閉塞する。壁540には、キャビティ531の内部に向かって突出するベーン座としての円形ビードを設けることができる。電気弁527は電気弁526と同じ設計であり、かつ通路528に対向してキャビティ531の他端に配置されている。
任意であるが、2つの電気弁の間の液体を、他の流体コンポーネンツ、例えば圧力センサ、加圧液体源、排出ベーン等に連結すべく、例えば壁91を通ってキャビティ531内に開口するダクト90を設けることができる。
上記継手は、電気弁が付勢されないときに最も高い剛性となるように設計されている。同様に、継手は、電気弁の復帰要素およびアクチュエータの役割を相互変換することにより、非付勢状態においてソフトとなるように設計できる。
継手には、弁により制御される連結に加え、非常に大きい力が継手に作用した場合にチャンバ同士を連結して、継手が破裂することを防止するように設計された1つ以上の過大圧力チャネルを設けることができる。安全機能をもつこのようなチャネル自体は既知である。例えば図6には、埋入アーマチャの半径方向外側でハンプ215bに貫通形成された過大圧力チャネル66が示されている。過大圧力チャネル66には、該チャネルの対向壁に対して大きく圧縮されて過大圧力チャネル66を閉塞するが、チャンバ間の圧力差が高い値に到達すると開くベーンリップ67が設けられている。
2つのチャンバを連結する流体回路は、継手の外側アーマチャの内部または外部に設けることができる。後者の場合には、流体回路を外側アーマチャにより支持できる。或いは流体回路の少なくとも一部は、継手の外側アーマチャから或る距離を隔てて配置し、必要に応じて他の支持体により支持することができる。
以上、本発明を多くの特定実施形態に関連して説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、かつ上記手段およびこれらの組合せの、本発明の範囲内に包含されるあらゆる技術的均等物を含むものであることは非常に明らかである。
上記実施形態に示されまたは説明された流体回路は、流体継手以外の用途、例えば産業用機械、汎用エンジンまたは圧力アキュムレータに使用することもできる。相互に対向するワンウェイ・パス方向を有するように配置された上記形式の2つの電気弁を備えた液体またはガス用ダクトは、液体またはガスを保持する2つのキャビティを、電気弁のそれぞれの状態に基いて4つの異なる連結モードで連結できると同時に殆どスペースを必要とせずかつ殆ど電気を消費しない点で有利である。
本発明による継手の第一実施形態を示す、図2のI−I線に沿う縦断面図である。 制御回路に連結された本発明の継手の、図1のII−II線に沿う横断面図である。 図2の継手と等価の流体レイアウトを示す図面である。 本発明の変更形態による一群の電気弁を示す断面図である。 図2と同様な断面図であり、本発明による継手の第二実施形態を示すものである。 図5の継手の一コンポーネントを示す斜視図である。 本発明による継手の第三実施形態の流体レイアウトを示す図面である。 図3の実施形態に使用できる電気弁の変更形態を示す図面である。 図7の実施形態に使用できる電気弁の変更形態を示す図面である。 図2に示す継手の幾つかの作動条件における力/変位特性を示すグラフである。 本発明による継手の第四実施形態と等価の流体レイアウトを示す図面である。 図11の実施形態に適した電気弁を備えた流体回路を示す断面図である。
符号の説明
1 外側アーマチャ
2 内側アーマチャ
6 弾性変形可能要素
7 埋入アーマチャ
10、11 チャンバ
18 膨出部
26、27 電気弁
41、42 制御装置
45 制御ユニット

Claims (19)

  1. 2つのコンポーネンツを連結すると同時に両コンポーネンツ間に伝達される振動を減衰させるように設計された流体弾性継手であって、外側アーマチャ(1、201、301、501)と、該外側アーマチャに対して同軸状に配置された内側アーマチャ(2、202、302、502)と、両アーマチャ間の相対移動ができるように両アーマチャ間に配置された弾性変形可能要素(6、206、306、506)とを有し、該弾性変形可能要素は、両アーマチャ間に、減衰液体を収容しかつ所定の減衰方向(B)に沿って互いに対向して配置される少なくとも2つのチャンバ(10、11;210、211;310、311;501、511)を備えた体積を形成するような形状を有し、前記チャンバと流れ制御手段とを連結する連結回路を更に有し、前記流れ制御手段は、2つのチャンバ間の連結回路の流れ抵抗を変更すべく幾つかの状態間で切換えることができる構成の流体弾性継手において、
    前記流れ制御手段(26、27;126、127;226、227;326、327;427;526、527)は、連結回路の流れ抵抗が、前記チャンバのうちの第一チャンバから第二チャンバへと流れる第一方向における方が第二チャンバから第一チャンバへと流れる第二方向におけるよりも小さい第一非対称状態と、連結回路の流れ抵抗が、前記第二方向における方が第一方向におけるよりも小さい第二非対称状態とを有していることを特徴とする流体弾性継手。
  2. 前記第一非対称状態および第二非対称状態は、流れ制御手段がそれぞれ第二方向および第一方向の減衰液体の流れを阻止する2つのワンウェイ・パス状態であることを特徴とする請求項1記載の流体弾性継手。
  3. 前記流れ制御手段は、前記第一チャンバと第二チャンバとの間の連結回路内に配置された2つの制御弁(26、27;126、127;226、227;326、327)を有し、各制御弁はツーウェイ・パス状態およびワンウェイ・パス状態を有し、第一弁(27)は前記第一方向(70)に配向されたワンウェイ・パス状態を有し、第二弁(26)は第二方向に配向されたワンウェイ・パス状態を有することを特徴とする請求項1または2記載の流体弾性継手。
  4. 前記2つの弁(26、27;126、127;226、227;526、527)は、第一チャンバと第二チャンバとの間で直列に配置されていることを特徴とする請求項3記載の流体弾性継手。
  5. 前記第一弁(27)は第二チャンバ近くの側面上に配置され、第二弁(26)は第一チャンバ近くの側面上に配置されることを特徴とする請求項4記載の流体弾性継手。
  6. 前記連結回路は前記チャンバ間で減衰液体の流れを案内する流れガイド手段(28〜33;128〜133;228〜233)を有し、前記2つの制御弁の各々が流れガイド手段の内部に配置されたベーン(38、138、238)を備え、該ベーンは、ベーンが流れガイド手段の2つの部分(30、31;130、;230、231)を分離する、前記弁のワンウェイ・パス状態に一致する閉塞位置と、ベーンが流れガイド手段の2つの部分の間の流れ連続性を再確立する、前記弁のツーウェイ・パス状態に一致する少なくとも1つの開位置との間で移動でき、ベーンを閉塞位置に移動させる復帰要素(39)と、ベーンを前記少なくとも1つの開位置に移動させることができるアクチュエータ(36、136、236)とを更に有し、ベーンは、前記閉塞位置において、流れガイド手段の前記2つの部分のうちの一方の部分内の減衰液体の圧力が前記復帰要素の作用に抗してベーンを開位置に移動させ、一方、流れガイド手段の前記2つの部分のうちの他方の部分内の減衰液体の圧力がベーンをその閉塞位置に移動させるように配置されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項記載の流体弾性継手。
  7. 前記ベーンは、流れガイド手段内の減衰液体の流れ方向に本質的に一致する方向に案内されることを特徴とする請求項6記載の流体弾性継手。
  8. 前記流れガイド手段は継手の外側アーマチャ(1、301)の外部に配置されたケーシング(25、125、425)を有し、該ケーシングは内部体積(30、32;130、132;432)を限定する壁を備え、該壁には2つの開口が穿けられ、該開口は前記内部体積と前記2つのチャンバの各々との連通を可能にし、前記ベーンは、前記内部体積内で移動できかつ前記開口のうちの一方の開口の周囲でケーシングの壁の内面(40、140)に対して気密的に静止できることを特徴とする請求項6または7記載の流体弾性継手。
  9. 前記復帰要素(39、139、439)は、ベーンとケーシングの壁とに接触しているスパイラルスプリングであることを特徴とする請求項8記載の流体弾性継手。
  10. 前記2つの弁のベーンは共通ケーシング(125)の2つの内部体積(130、132)内に配置されており、共通ケーシングには2つの内部体積を分離する内部隔壁(50)が設けられ、該内部隔壁には、2つの内部体積を連結する連結開口(131)が穿けられ、2つのベーンのベーン座(51)が、前記連結開口の周囲で内部隔壁の両面に形成されていることを特徴とする請求項8または9記載の流体弾性継手。
  11. 前記2つのチャンバ(210、211)は、外側アーマチャに対面する弾性変形可能要素(206)の表面に設けられた凹部により形成され、継手は外側アーマチャ(201)と弾性変形可能要素との間に配置された中間支持要素(60)を有し、該支持要素(60)は、第一チャンバ(10)に対向して配置される第一端部(62)と、第二チャンバ(211)に対向して配置される第二端部(63)と、第一端部と第二端部とを連結しかつ外側アーマチャと弾性変形可能要素との間に気密的に挿入される中間部分(61)とを備え、前記連結回路は支持要素に形成された連結チャネル(230、231、232)を有し、該連結チャネルは、それぞれ第一チャンバおよび第二チャンバに連通する2つの端部(228、233)を備え、前記第一弁および第二弁の各々が、それぞれ、前記端部および弁のワンウェイ・パス状態において連結チャネルを閉塞する可動ベーン(238)のうちの一方に固定されていることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項記載の流体弾性継手。
  12. 前記継手の全体的形状は円形断面を有し、前記支持要素(60)は対応する湾曲形状を有することを特徴とする請求項11記載の流体弾性継手。
  13. 前記連結回路(228〜233)および流れ制御手段(226、227)は、本質的に外側アーマチャと弾性変形可能要素との間に配置されていることを特徴とする請求項1〜7および11または12のいずれか1項記載の流体弾性継手。
  14. 前記連結回路は、それぞれ2つのチャンバ(310、311)に連通する2つの端部を備えた第一回路ブランチ(331b)と、それぞれ2つのチャンバに連通する2つの端部を備えた第二回路ブランチ(331a)とを有し、第二回路ブランチは第一回路ブランチの輪郭に倣っており、流れ制御手段は2つのブランチの各々に配置された弁(326、327、427)を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の流体弾性継手。
  15. 前記第一回路ブランチは、パス方向が第一方向でありかつ閉塞方向が第二方向である第一ワンウェイ閉塞要素(56)と、該第一ワンウェイ閉塞要素に直列に配置された第一制御弁(327)とを有し、第二回路ブランチは、パス方向が第二方向でありかつ閉塞方向が第一方向である第二ワンウェイ閉塞要素(55)と、該第二ワンウェイ閉塞要素に直列に配置された第二制御弁(326)とを有し、第一制御弁および第二制御弁の各々が、対応回路ブランチ内の流れを許容するパス状態と、対応回路ブランチ内の流れを阻止する閉塞状態とを有することを特徴とする請求項14記載の流体弾性継手。
  16. 前記流れ制御手段は少なくとも1つの電気弁(26、27、126、127、226、227、326、327、427)を有することを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項記載の流体弾性継手。
  17. 前記流れ制御手段は、連結回路内の、2つのチャンバ間の両方向のあらゆる流れを防止する閉塞状態を有することを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項記載の流体弾性継手。
  18. 前記流れ制御手段は、2つのチャンバ間の連結回路内の流れ抵抗が両方向で等しくなる対称パス状態を有することを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項記載の流体弾性継手。
  19. 少なくとも1つの過大圧力チャネル(66)を更に有し、該過大圧力チャネルの有効断面は、前記連結回路の輪郭に倣った2つのチャンバを連結する連結回路の有効断面より大きく、過大圧力チャネルは過大圧力ベーン(67)を備え、該過大圧力ベーンは、過大圧力チャネルを常時閉塞するが、前記チャンバ間の圧力差が所定閾値を超えるときは前記圧力チャネルを開くことができることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項記載の流体弾性継手。
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