JP3637710B2 - 流体封入式防振装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、非圧縮性流体が封入された液室を有し、かかる封入流体の流動作用や圧力変化を積極的に利用することによって、入力振動に対して有効な防振効果を発揮し得る流体封入式防振装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
このように、内部に封入された非圧縮性流体の流動作用等に基づいて防振効果を得るようにした防振装置の一種として、従来から、実開昭61−191543号公報等に記載されているように、互いに離隔配置された第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結すると共に、壁部の一部が本体ゴム弾性体にて構成されて振動入力時に圧力変化が生ぜしめられる主液室と、該主液室に対してオリフィス通路を通じて連通された副液室を形成し、それら主液室と副液室に非圧縮性流体を封入する一方、副液室の壁部の一部を可動部材で構成し、該可動部材を加振することにより副液室に圧力変化が生ぜしめられるようにした流体封入式防振装置が知られている。
【0003】
かかる防振装置においては、振動入力時に本体ゴム弾性体の弾性変形に基づいて主液室に惹起される内圧変動を考慮して、可動部材の加振によって副液室に生ぜしめられる内圧変動を調節することにより、オリフィス通路を通じての流体の流動を制御することが出来るのであり、オリフィス通路を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用を利用したり、或いは副液室の内圧をオリフィス通路を通じて及ぼして主液室の内圧を制御したりすることによって、有効な防振効果を得ることが出来るのである。
【0004】
ところが、従来の流体封入式防振装置では、前記公報にも記載されているように、可動部材を加振するための電磁駆動手段を装置内部に組み込まなければならないために、コイルや永久磁石,ヨーク部材等の高価な部品が多く必要となり、製作が困難で低コスト化が難しいという問題があったのであり、また、サイズや重量の増大が避けられないという不具合も有していた。
【0005】
しかも、電磁駆動手段は、目的とする駆動力を安定して得るために、コイルや永久磁石等の構成部品を高い寸法精度で組み込まなければならないことから、製作に高度な技術を要し、量産性にも劣るという問題があった。
【0006】
さらに、防振装置の使用条件や要求特性等によって、可動部材の加振を長時間に亘って連続して行う必要がある場合や、より大きな駆動力が必要とされる場合等では、コイルの通電時の発熱に起因する温度上昇や、消費電力の確保等が問題となるおそれもあったのである。
【0007】
また、前記公報に記載されている如き、従来の流体封入式防振装置においては、オリフィス通路のチューニング周波数域を外れた周波数域の入力振動に対しては、未だ充分な防振効果を得ることが難しかったのであり、特にオリフィス通路のチューニング周波数よりも高い周波数域の入力振動に対する防振性能の改善の要求があった。
【0008】
【解決課題】
ここにおいて、請求項1乃至に記載の発明は、何れも、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、可動部材の加振による副液室の内圧の制御性を充分に確保しつつ、簡単な構造と少ない部品点数をもって構成されて、小型化や軽量化も有利に図られ得る、新規な可動部材の加振機構を備えた流体封入式防振装置を提供することにある。
【0009】
また、請求項1乃至に記載の発明は、何れも、可動部材の加振機構による発熱や消費電力等の問題が有効に解消され得て、可動部材の加振による副液室の内圧制御を長時間に亘って連続して且つ安定して実施することの出来る流体封入式防振装置を提供することも、目的とする。
【0010】
更にまた、請求項1乃至に記載の発明は、何れも、オリフィス通路のチューニング周波数域を外れた周波数域における防振性能を、簡単な構造をもって向上せしめて、広い周波数域に亘って有効な防振効果を発揮し得る流体封入式防振装置を提供することも、目的とする。
【0011】
【解決手段】
そして、このような課題を解決するために、請求項1に記載の発明の特徴とするところは、(a)互いに離隔配置された第一の取付部材および第二の取付部材と、(b)それら第一の取付部材と第二の取付部材を連結する本体ゴム弾性体と、(c)該本体ゴム弾性体により壁部の一部が構成されて振動入力時に圧力変化が生ぜしめられる、内部に非圧縮性流体が封入された主液室と、(d)該主液室の壁部の一部を構成する変位可能な第一の可動部材と、(e)該第一の可動部材を挟んで前記主液室とは反対側に形成されて、自動車の内燃機関における吸気系に生ずる負圧と大気圧とが第一の切換バルブの切換作動によって択一的に及ぼされるように構成され、それら外部から及ぼされる負圧と大気圧との間の空気圧変化に基づいて該第一の可動部材に加振力を及ぼす第一の作用空気室と、(f)前記主液室とは独立して形成されて、内部に非圧縮性流体が封入された副液室と、(g)該副液室の壁部の一部を構成する変位可能な第二の可動部材と、(h)該第二の可動部材を挟んで前記副液室とは反対側に、前記第一の作用空気室から独立して形成されて、自動車の内燃機関における吸気系に生ずる負圧と大気圧とが第二の切換バルブの切換作動によって択一的に及ぼされるように構成され、それら外部から及ぼされる負圧と大気圧との間の空気圧変化に基づいて該第二の可動部材に加振力を及ぼすようにして、該第二の可動部材を入力振動周波数に対応した周期で加振せしめ、前記副液室の内圧を変化させることによって、前記オリフィス通路を通じての流体流動が積極的に生ぜしめられるように構成した第二の作用空気室と、(i)前記主液室と前記副液室を連通せしめるオリフィス通路とを、有し、且つ前記第一の作用空気室に及ぼされる空気圧変化と前記第二の作用空気室に及ぼされる空気圧変化とを互いに独立して調節して、前記主液室の内圧変化と前記副液室の内圧変化とが互いに独立して制御されるように構成したことを特徴とする自動車用の流体封入式防振装置にある。なお、第一及び第二の作用空気室に対する空気圧変化は、作用空気室を自動車の負圧源と大気中とに交互に接続することによって、容易に及ぼされ得る。
【0012】
このような請求項1に記載の発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、第二の作用空気室に空気圧変動を及ぼすことにより、かかる空気圧の作用によって第二の可動部材が変位せしめられることとなり、それによって副液室に圧力変化が及ぼされる。換言すれば、第二の可動部材を介して、第二の作用空気室の空気圧が副液室に及ぼされるのであり、それ故、第二の作用空気室の空気圧を制御することによって、副液室の内圧をコントロールし、以て、オリフィス通路を通じて流動せしめられる流体の流動作用やオリフィス通路を通じての主液室の内圧制御に基づいて、目的とする防振効果を有効に得ることが出来る。
【0013】
また、第一の作用空気室に空気圧変動を及ぼすことにより、かかる空気圧の作用によって第一の可動部材が変位せしめられることとなり、それによって主液室に圧力変化が及ぼされる。このように、第一の作用空気室の空気圧を制御することによって、主液室の内圧を直接にコントロールすることが出来るのであり、オリフィス通路と協働して或いはオリフィス通路とは別に独立して、防振特性を調節することが出来るのである。即ち、例えば、オリフィス通路による防振効果が発揮され難い高周波数域の振動入力時に、第一の可動部材の変位に基づき主液室の内圧上昇を吸収,低減させることにより低動ばね化による防振性能の向上を図ったり、低周波数域の振動入力時に、第一の可動部材の変位に基づき主液室の内圧を確保することにより高減衰化による防振性能の向上を図ったり、或いは、オリフィス通路のチューニング周波数域の振動入力時に、第一の可動部材の変位に基づき主液室の内圧を調節してオリフィス通路による防振効果の更なる向上を図ったりすることも可能となるのであり、広い周波数域に亘って有効な防振効果を得ることが出来るのである。
【0014】
しかも、かかる流体封入式防振装置においては、装置内部に電磁駆動手段等のアクチュエータを組み込むことなく、副液室や主液室の内圧コントロールを有利に行うことが出来るのであり、部品点数の減少と構造の簡略化が図られて、製作性やコスト性が向上されると共に、装置のコンパクト化や軽量化も有利に達成され得るのである。
【0015】
また、かかる流体封入式防振装置においては、外部の適当な空気圧源を利用して副液室や主液室が内圧コントロールされることから、適当な空気圧源さえ確保されれば、長時間に亘る連続的な使用に際しても、発熱による高温化や消費電力の増大等が問題となるようなこともなく、目的とする防振性能を安定して得ることが出来るのであり、特に、自動車用防振装置等として用いるような場合には、内燃機関において負圧力を容易に得ることが可能であることから、特別な負圧源を新たに設ける必要もなく、副液室や主液室の内圧コントロールが有利に為され得て、目的とする防振性能を安定して得ることが出来るのである。
【0016】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に従う構造とされた流体封入式防振装置において、前記第一及び第二の可動部材の少なくとも一方が、弾性によって一定位置への復元力を有するゴム弾性板を含んで構成されていることを、特徴とする。なお、かかるゴム弾性板には、その変形量や変形方向性等を規制したり、ばね特性等を調節したりするために、拘束金具等が適宜に固着され得る。
【0017】
このような請求項2に記載の発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、ゴム弾性板の弾性変形に基づいて可動部材が変位せしめられることにより、作用空気室から主液室や副液室への圧力伝達が有利に為され得るのであり、主液室や副液室の内圧コントロールに際しての応答性や制御性も有利に確保され得るのである。
【0018】
しかも、かかる流体封入式防振装置においては、作用空気室に及ぼされる空気圧を解除した状態下で、可動部材が略一定位置に配されることから、主液室や副液室の内圧コントロールが容易となり、また、作用空気室に及ぼされる空気圧でゴム弾性板を変形させた後に空気圧を解除した際、該ゴム弾性板の弾性に基づく復元力によって、可動部材が所定位置に復帰せしめられることから、作用空気室に及ぼされる空気圧として、一定の大きさの負圧と大気圧との交互の切り換えによる変動空気圧を採用して、可動部材を有利に加振せしめることが出来るのである。
【0019】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明に従う構造とされた流体封入式防振装置において、前記第一及び第二の可動部材の少なくとも一方に対して、特定方向の付勢力を常時及ぼす付勢手段が設けられていることを、特徴とする。
【0020】
このような請求項3に記載の発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、付勢手段によって、可動部材を一方の側に変位せしめる駆動力が及ぼされることから、作用空気室に及ぼす空気圧として、負圧と大気圧を採用して作用空気室の空気圧制御を行う場合でも、かかる負圧によって及ぼされる可動部材の変位方向とは反対向きの駆動力を付勢手段で得ることによって、可動部材を有利に加振制御することができるのである。
【0021】
また、特に、可動部材を、弾性によって一定位置への復元力を有するゴム弾性板を含んで構成した場合には、かくの如き付勢手段を採用することにより、ゴム弾性板の復元力のヘタリが補償され得て、ゴム弾性板の変位制御精度ひいては副液室や主液室の圧力制御精度が長期間に亘って有利に確保され得ることとなる。
【0022】
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の発明に従う構造とされた流体封入式防振装置において、壁部の一部が可撓性膜で構成されて容積変化が許容される平衡室を設けて、該平衡室に前記非圧縮性流体を封入せしめると共に、該平衡室を前記主液室に連通する流体連通路を設けたことを、特徴とする。なお、流体連通路は、複数設けることが可能であり、また、複数の流体連通路がそれぞれ接続される平衡室も、互いに独立して複数設けても良い。
【0023】
このような請求項4に記載の発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、振動入力時に主液室に圧力変化が生ぜしめられることにより、主液室と平衡室の間に圧力差が生じて、それら両室間で、流体連通路を通じての流体流動が生ぜしめられるのであり、そして、この流体連通路を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて、有効な防振効果が発揮されることとなる。
【0024】
従って、かかる流体連通路に対して、主液室と副液室の間に形成されたオリフィス通路とは異なるチューニングを施せば、オリフィス通路による防振効果が発揮される入力振動とは異なる振動に対して、流体連通路による有効な防振効果を得ることが出来、防振性能の更なる向上が図られ得るのである。また、特に、流体連通路のチューニング周波数域の振動入力時に、第一の可動部材を加振せしめて主液室の内圧をコントロールすることにより、流体連通路を通じての流体流動量を有利に確保せしめて、より有効な防振効果を得ることも可能である。
【0025】
なお、請求項4に記載の発明において、好ましくは、主液室と平衡室を連通する流体連通路が、主液室と副液室を連通するオリフィス通路よりも低周波数域の入力振動に対して有効な防振効果が発揮されるようにチューニングされる。それによって、特別な流路切換手段等を必要とすることなく、流体連通路による防振効果と、オリフィス通路を通じて流動する流体の流動作用に基づく防振効果とが、何れも有効に発揮され得る。
【0026】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の発明に従う構造とされた流体封入式防振装置において、互いに軸直角方向に所定距離を隔てて配された軸部材と外筒部材によって、前記第一の取付部材と前記第二の取付部材が構成されていると共に、それら軸部材と外筒部材の軸直角方向対向面間に前記本体ゴム弾性体が介装されている一方、該本体ゴム弾性体の外周面に開口するポケット部が形成されて、前記第一の可動部材が該ポケット部の開口部から内方に入り込んで配設されており、該ポケット部の開口部が前記外筒部材で覆蓋されることによって前記主液室が形成されていると共に、該第一の可動部材と該外筒部材の間に前記第一の作用空気室が形成されていることを、特徴とする。
【0027】
このような請求項5に記載の発明に従えば、請求項1に記載の発明の効果等が有効に発揮される流体封入式防振装置であって、FF型自動車用エンジンマウントやデフマウント,サスペンションブッシュ等に好適に用いられる円筒形の防振装置が、有利に実現され得るのであり、特に、主液室と第一の作用空気室が、スペースを効率的に利用して簡単な構造で形成され得て、装置のコンパクト化が有利に達成されるのである。
【0028】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明に従う構造とされた流体封入式防振装置において、前記本体ゴム弾性体の外周面に金属スリーブが固着されて、該金属スリーブに前記外筒部材が外嵌固定されており、前記ポケット部が該金属スリーブに設けられた窓部を通じて外周面に開口せしめられている一方、該金属スリーブの外周面に開口して形成された凹所の開口部を前記第二の可動部材で覆蓋することにより、該第二の可動部材を挟んで、該凹所側に前記副液室が、前記外筒部材側に前記第二の作用空気室が、それぞれ形成されていることを、特徴とする。
【0029】
このような請求項6に記載の発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、主液室と第一の作用空気室に加えて、副液室と第二の作用空気室も、スペースを効率的に利用して、且つ少ない部品点数で簡単な構造をもって形成することが出来るのであり、より一層のコンパクト化が有利に達成されるのである。
【0030】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至の何れかに記載の発明に従う構造とされた流体封入式防振装置において、前記第一の作用空気室に及ぼされる空気圧変化と、前記第二の作用空気室に及ぼされる空気圧変化を、互いに独立して、且つ防振すべき振動の周波数に同期して制御せしめる空気圧制御装置が設けられていることを、特徴とする。
【0031】
このような請求項7に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、第一の作用空気室に及ぼされる空気圧変化と第二の作用空気室に及ぼされる空気圧変化を互いに独立して調節することにより、主液室の内圧変化と副液室の内圧変化を互いに独立して制御せしめて、主液室の内圧変化と副液室の内圧変化の位相差を適宜に設定することが出来る。それ故、主液室の内圧変化と副液室の内圧変化の位相差を調節することによって、オリフィス通路を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用による防振効果や主液室の内圧制御による防振効果に基づく防振特性を有利に制御することが出来るのである。
【0032】
なお、防振すべき振動の周波数に同期して第一及び第二の作用空気室の空気圧を変動させるためには、例えば、第一及び第二の作用空気室を、それぞれ、切換弁の切換操作によって、負圧等の空気圧源と大気中とに択一的に接続すること等によって、有利に為され得る。また、その際、切換弁としては、制御が容易で切換えを高速で行うことが出来るように、例えば電磁切換弁等が好適に採用され得、例えば、加速度センサ等によって検出された振動信号に基づいて、各作用空気室への空気圧制御を行う各切換弁を、公知の適応制御やマップ制御で制御すること等によって、各作用空気室の空気圧制御が有利に実施され得る。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0034】
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての自動車用エンジンマウント10が、示されている。このエンジンマウント10は、互いに所定距離を隔てて対向配置された第一の取付部材および第二の取付部材としての第一の取付金具12と第二の取付金具14を有していると共に、それら両取付金具12,14が本体ゴム弾性体16によって連結されており、第一の取付金具12と第二の取付金具14の各一方が、パワーユニット側とボデー側の何れかに取り付けられることにより、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。なお、かかるエンジンマウント10においては、自動車への装着時にパワーユニット荷重が及ぼされることにより、本体ゴム弾性体16が圧縮変形せしめられる。また、そのような装着状態下、防振すべき振動が、第一の取付金具12と第二の取付金具14の略対向方向(図1中の上下方向)に入力されることとなる。なお、以下の説明中、上方および下方とは、原則として、図1中の上方および下方をいうものとする。
【0035】
より詳細には、第一の取付金具12は、逆カップ形状の上金具18と、テーパ筒形状の下金具20が、軸方向に流体密に重ね合わされ、上金具18の開口周縁部に形成されたフランジ部22と下金具20の大径側の開口周縁部に形成されたフランジ部24がボルト連結されることにより、中空構造をもって形成されている。また、この第一の取付金具12の中空内部は、下金具20の小径側の開口部26を通じて、下方に開口せしめられている。なお、上金具18の底壁部には、外方に突出する取付ボルト28が固設されており、この取付ボルト28によって、第一の取付金具12がパワーユニット側またはボデー側に取り付けられるようになっている。
【0036】
また、第一の取付金具12の中空内部には、第一の可動部材としてのゴム弾性板32が収容配置されている。このゴム弾性板32は、所定厚さの円板形状を有しており、中央部分には円板形状の金属板34が加硫接着されていると共に、該金属板34の外周側に所定距離を隔てて金属リング36が埋設状態で加硫接着されている。これら金属板34と金属リング36によって、ゴム弾性板32の不規則な変形が防止されていると共に、ばね剛性が調節されているのである。更に、ゴム弾性板32の外周面には、圧入リング38が加硫接着されており、この圧入リング38が下金具20の大径側開口部に圧入固定されることによって、ゴム弾性板32が、かかる大径側開口部を流体密に覆蓋する状態で組み付けられている。これによって、第一の取付金具12の中空内部が、ゴム弾性板32で仕切られて、上金具18側と下金具20側とに、流体密に二分されている。
【0037】
また一方、第二の取付金具14は、円環ブロック形状の周壁金具40と円板形状の底壁金具42が、互いに軸方向に重ね合わされてボルト連結されることによって構成されており、全体として、中央部分において上方に向かって開口する凹所44を備えた厚肉の有底円筒形状を有している。なお、底壁金具42には、底面上に突出する取付ボルト46が立設されており、この取付ボルト46によって、第二の取付金具14がボデー側またはパワーユニット側に取り付けられるようになっている。
【0038】
そして、この第二の取付金具14が、第一の取付金具12の軸方向下方に所定距離を隔てて対向位置せしめられており、それらの対向面間に介装された本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結されている。かかる本体ゴム弾性体16は、厚肉のテーパ筒形状を有しており、その小径側開口部が、第一の取付金具12を構成する下金具20の外周面に加硫接着されて固着されている一方、その大径側開口部に連結リング46が加硫接着されており、この連結リング46が第二の取付金具14を構成する周壁金具24の上面に重ね合わされてボルト固定されることにより、大径側開口部が第二の取付金具14に固着されている。なお、本体ゴム弾性体16の軸方向中間部分には、弾性変形の安定化を図り座屈等を防止するための拘束リング48が加硫接着されている。
【0039】
また、第二の取付金具14における凹所44の開口部には、第二の可動部材としてのゴム弾性膜50と、仕切部材52が、互いに軸方向に重ね合わされて配設されており、互いに重ね合わされた外周縁部を、周壁金具40に対する連結リング46の取付部位で挟持されることによって、第二の取付金具14に組み付けられている。
【0040】
かかるゴム弾性膜50は、薄肉の円板形状を有しており、第二の取付金具14における凹所44の開口部を流体密に覆蓋して配設されている。また、仕切部材52は、それぞれ略円板形状を有する上仕切板54と下仕切板56が軸方向に金さ合わされて構成されており、本体ゴム弾性体16と第二の取付金具14との重ね合わせ部分を流体密に仕切って配設されている。なお、仕切部材52には、上下仕切板54,56の重ね合わせ面間において、外周部分を周方向に所定長さで延びるオリフィス通路58が形成されている。
【0041】
これによって、仕切部材52に対する一方の側(上側)には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16によって構成されて、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間への振動入力時に、本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて内圧変化が惹起される主液室60が形成されている。そして、この主液室60には、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の非圧縮性流体が封入されている。なお、この封入流体としては、流体の共振作用を有効に得るためには、0.1Pa・s以下の粘度を有する低粘性流体を用いることが好ましい。
【0042】
ここにおいて、かかる主液室60は、第一の取付金具12においてゴム弾性板32で仕切られた下金具20側の中空内部も含んで構成されており、壁部の一部がゴム弾性板32で構成されている。また、第一の取付金具12において、ゴム弾性板32で仕切られた上金具18側の中空内部には、ゴム弾性板32を挟んで主液室60と反対側に位置せしめられた第一の作用空気室62が形成されている。なお、上金具18の周壁部には、第一の作用空気室62に連通せしめられた第一のポート部64が設けられている。
【0043】
また、仕切部材52に対する他方の側(下側)には、壁部の一部がゴム弾性膜50によって構成されて、内部に主液室60と同じ非圧縮性流体が封入された副液室66が形成されている。そして、この副液室66が、仕切部材52に設けられたオリフィス通路58を通じて、主液室60に連通せしめられており、それら主液室60と副液室66の間で、両室60,66間の内圧差に基づくオリフィス路58を通じての流体流動が許容されるようになっている。
【0044】
更にまた、第二の取付金具14の凹所44がゴム弾性膜50で覆蓋されることにより、ゴム弾性膜50を挟んで副液室66とは反対側に位置して、第二の作用空気室68が形成されている。また、第二の取付金具14には、第二の作用空気室68に連通せしめられたエア給排路69が、底壁金具42を貫通して設けられていると共に、このエア給排路69の外側開口部に対して第二のポート部70が固設されている。
【0045】
上述の如き構造とされたエンジンマウント10は、自動車への装着状態下において、第一のポート部64に第一の空気圧管路72が接続せしめられ、この第一の空気圧管路72を通じて、第一の作用空気室62が、第一の切換バルブ74と負圧タンク76に接続される。そして、第一の切換バルブ74の切換作動に従って、第一の作用空気室62が負圧タンク76と大気中とに択一的に連通せしめられるようにされる。
【0046】
また、第二のポート部70には、第二の空気圧管路78が接続せしめられ、この第二の空気圧管路78を通じて、第二の作用空気室68が、第二の切換バルブ80と負圧タンク82に接続される。そして、第二の切換バルブ80の切換作動に従って、第二の作用空気室68が負圧タンク82と大気中とに択一的に連通せしめられるようにされる。なお、第二の作用空気室68が連通せしめられる負圧タンク82は、第一の作用空気室62が連通せしめられる負圧タンク76と同じであっても良い。
【0047】
すなわち、このようにして装着されたエンジンマウント10においては、第一の切換バルブ74の切換操作によって、第一の作用空気室62に対して、負圧と大気圧とが択一的に及ぼされると共に、第二の切換バルブ80の切換操作によって、第二の作用空気室68に対して、負圧と大気圧とが択一的に及ぼされることとなる。それ故、第一の切換バルブ74や第二の切換バルブ80を適当な周期で切換作動せしめることによって、第一の作用空気室62や第二の作用空気室68に対して、周期的な空気圧変動を生ぜしめることが出来るのであり、この空気圧変動がゴム弾性板32やゴム弾性膜50に及ぼされることによって、かかるゴム弾性板32やゴム弾性膜50が加振されることとなる。
【0048】
また、特に本実施形態では、ゴム弾性板32は、弾性によって一定形状への復元力を有効に発揮し得る構造とされていることから、第一の作用空気室62が大気中に接続された状態では、それ自体の弾性による復元力に基づいて、略平板形状に保持されているが、第一の作用空気室62に負圧を及ぼすと、ゴム弾性板32が、その弾性に抗して上方(第一の作用空気室62側)に変形変位せしめられることとなり、また、その状態から負圧を解除すると、ゴム弾性板32が、その弾性に基づく復元力によって下方(主液室60側)に復元変形変位せしめられることとなる。その結果、ゴム弾性板32が、第一の切換バルブ74のバルブ操作に応じて、上下に往復変位(振動)せしめられるのであり、以て、主液室60に内圧変動が生ぜしめられるのである。
【0049】
また一方、ゴム弾性膜50は、ゴム弾性板32よりは薄肉で弾性変形が容易に許容されるが、弾性によって一定形状への復元力も有効に発揮し得る構造とされており、ゴム弾性板32と同様、第二の切換バルブ80の切換操作によって第二の作用空気室68に負圧と大気圧を交互に及ぼすことによって、上下に往復変位(振動)せしめられるのであり、以て、副液室66に内圧変動が生ぜしめられるのである。
【0050】
従って、振動入力時に、振動周波数に対応した周期でゴム弾性膜50を加振せしめて、副液室66に積極的な内圧変化を生ぜしめることにより、主液室60と副液室66の間に大きな内圧差を生ぜしめて、オリフィス通路58を通じての流体流動量を有利に確保することが出来るのであり、オリフィス通路58を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果が有利に発揮されるのである。
【0051】
また、そのようにゴム弾性膜50を加振して副液室66に内圧変化を生ぜしめると同時に、振動周波数に対応した周期でゴム弾性板32を加振せしめて、主液室60に積極的な内圧変化を生ぜしめることにより、主液室60と副液室66の間により一層大きな内圧差を生ぜしめることが出来るのであり、その結果、オリフィス通路58を通じての流体流動量がより一層有利に確保され得て、オリフィス通路58を通じて流動せしめられる流体の流動作用に基づく防振効果の更なる向上が達成されるのである。なお、オリフィス通路58を通じての流体の流動量を充分に確保するためには、主液室60と副液室66の内圧変化の位相差が略180度となるように、第一の切換バルブ74と第二の切換バルブ80を略180度の位相差で制御することが望ましい。
【0052】
なお、オリフィス通路58を通じて流動せしめられる流体の流動作用に基づいて発揮される防振効果は、良く知られているように、主液室60や副液室66の壁ばね剛性等を考慮して、オリフィス通路58の長さや断面積を調節することにより、防振を目的とする振動周波数域で有効な防振効果が発揮されるようにチューニングすることが可能であり、それにより、例えば、アイドリング振動に対して有効な振動絶縁効果を得ることが出来る。
【0053】
また、オリフィス通路58のチューニング周波数を外れた周波数域の入力振動に対しては、オリフィス通路58を通じて流動せしめられる流体の流動作用に基づく防振効果は低下するが、その際にも、ゴム弾性板32およびゴム弾性膜50を適当な位相差で加振せしめて主液室60および副液室66の内圧を制御することによって、有効な防振効果を得ることが出来るのであり、それによって、広い周波数域の入力振動に対して、優れた防振効果が発揮されるのである。
【0054】
具体的には、例えば、オリフィス通路58のチューニング周波数よりも高周波数域の振動入力時には、オリフィス通路58の流通抵抗が大きくなって流体の流動作用に基づく防振効果を充分に得ることが難しくなるが、その際には、入力振動に対応した周期でゴム弾性板32を加振せしめて主液室60の内圧上昇を軽減乃至は吸収することによって、マウント動ばねの著しい上昇を軽減乃至は防止することが出来るのであり、それによって、良好なる防振性能を得ることが可能となる。
【0055】
また、例えば、オリフィス通路58のチューニング周波数よりも低周波数域の振動入力時には、ゴム弾性板32とゴム弾性膜50と略同位相で加振せしめて主液室60と副液室66に対して、入力振動によって本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて主液室60に惹起される内圧変動と略同位相の内圧変動を生ぜしめることによって、大きな振動減衰効果を発揮させることが可能となるのである。
【0056】
なお、ゴム弾性板32やゴム弾性膜50の加振制御に際しては、加速度センサ等で検出された入力振動に対応した基準信号を用いた適応制御等のフィードバック制御やマップ制御等が、何れも採用され得、要求される防振性能が有利に実現されるように、周期や位相差,加振力等が決定される。
【0057】
また、そこにおいて、かかるエンジンマウント10においては、それ自体に電磁駆動手段等のアクチュエータ部材を組み込む必要がないことから、構造が極めて簡単で製作が容易であり、軽量でコンパクト且つ安価であるといった大きな利点がある。しかも、構造簡単であることから、耐久性や信頼性にも優れており、故障した場合でも対処が容易であるといった利点もある。
【0058】
要するに、上述の如き本実施形態の構造に従えば、主液室60および副液室66の内圧の能動的な制御によって各種の入力振動に対して有効な防振効果を得ることの出来るエンジンマウント10が、コンパクトなサイズと簡単な構造をもって、有利に実現され得るのである。
【0059】
また、かかるエンジンマウント10では、負圧力を利用して主液室60および副液室66の圧力コントールを行うことが出来ることから、特に内燃機関を利用した自動車等においては、吸気系等に生ずる負圧を有効に活用することが出来るのであり、特別な駆動エネルギの発生手段が必要ないといった利点もある。
【0060】
しかも、オリフィス通路58における流体の共振作用を利用することによって、第二の作用空気室78に及ぼされる空気圧変化ひいては副液室66に及ぼされる圧力変化が小さくても、主液室60において大きな内圧制御効果を得ることが出来、目的とする防振効果が効率的に実現されるといった利点もある。
【0061】
また、かかるエンジンマウント10においては、連続的な作動に際しても、通電発熱や電力消費等が問題となるようなことがなく、長時間に亘って安定した性能が発揮されるのである。
【0063】
また、ゴム弾性板32の弾性による復元力を補助し、長期間に亘って安定した特性を発揮させるために、ゴム弾性板32と上金具18の間に、コイルスプリング等の付勢手段を配設して、ゴム弾性板32を、常時、負圧力による変形方向とは反対側に付勢することも、有効である。
【0064】
次に、図2〜4には、本発明の第二の実施形態としての円筒形エンジンマウント90が、示されている。
【0065】
このエンジンマウント90は、第一の取付部材としての内筒金具92と第二の取付部材としての外筒金具94が、径方向に所定距離を隔てて配設されていると共に、それらの間に介装された本体ゴム弾性体96によって連結されており、内筒金具92と外筒金具94の各一方が、パワーユニット側とボデー側の何れかに取り付けられることにより、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。なお、かかるエンジンマウント90においては、内外筒金具92,94が所定量だけ偏心位置せしめられており、自動車への装着時にパワーユニット荷重で本体ゴム弾性体96が圧縮変形せしめられることにより、それら内外筒金具92,94が略同軸的に位置せしめられるようになっている。また、防振すべき振動は、内外筒金具92,94の略偏心方向(図2中の上下方向)に入力されることとなる。
【0066】
より詳細には、内筒金具92は、厚肉の小径円筒形状を有しており、その径方向外方には、所定距離を隔てて且つ所定量だけ偏心して、金属スリーブ98が配設されている。この金属スリーブ98は、薄肉の大径円筒形状を有しており、軸方向両端部近くには、それぞれ、僅かに小径とされた段差部100が、周方向に連続して形成されている。また、かかる金属スリーブ98には、偏心方向における離隔距離の大なる側に位置して窓部102が設けられている一方、偏心方向における離隔距離の小なる側には、中央部分で外周面に開口するポケット状の凹部104が形成されている。
【0067】
そして、これら内筒金具92と金属スリーブ98の間に本体ゴム弾性体96が介装されており、本体ゴム弾性体96に対して内筒金具92の外周面と金属スリーブ98の内周面がそれぞれ加硫接着されている。また、内筒金具92と金属スリーブ98の間には、偏心方向における離隔距離の小なる側に位置して、周方向に略半周に亘って延び、軸方向に貫通するスリット106が設けられており、このスリット106によって、本体ゴム弾性体96が、実質的に、内筒金具92と金属スリーブ98の径方向対向面間のうち偏心方向で離隔距離が大なる側だけに介装されている。これにより、パワーユニット荷重入力時における本体ゴム弾性体96の引張応力が軽減されている。また、内筒金具92におけるスリット106側の表面には、緩衝ゴム108が設けられており、内筒金具92が、緩衝ゴム108を介して、金属スリーブ98の凹部104に当接することによって、本体ゴム弾性体96における過大な引張変形が防止されるようになっている。
【0068】
また、本体ゴム弾性体96には、内筒金具92と金属スリーブ98の偏心方向における離隔距離が大なる側に開口するポケット部100が形成されており、金属スリーブ98の窓部102を通じて外周面に開口せしめられている。更にまた、金属スリーブ98の外周面には、薄肉のシールゴム層112が、本体ゴム弾性体96と一体的に形成されている。
【0069】
そして、かくの如く内筒金具92と金属スリーブ98を有する本体ゴム弾性体96の一体加硫成形品には、それぞれ略半円筒形状を有するオリフィス部材114と取付金具116が、全体として円筒形状となるように径方向両側から嵌め合わされて、金属スリーブ98の軸方向中央部分の外周面上に組み付けられていると共に、それらオリフィス部材114と取付金具116の外周面を覆って支持するように、大径円筒形状を有する外筒金具94が外挿されて、金属スリーブ98に外嵌固定されている。
【0070】
かかるオリフィス部材114は、厚肉の半円筒形状を有しており、内筒金具92と金属スリーブ98の偏心方向における離隔距離の大なる側において、金属スリーブ98の外周面上に配設され、軸方向両端部および周方向両端部を金属スリーブ98における窓部102の周縁部で支持されると共に、外周面を外筒金具94で支持されることによって、ポケット部110の開口部である金属スリーブ98の窓部102を覆うようにして固定的に配設されている。そして、このようにポケット部110の開口が流体密に覆蓋されることによって、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の非圧縮性流体が封入されて、振動入力時に本体ゴム弾性体96の弾性変形に伴って内圧変化が生ぜしめられる主液室118が形成されている。
【0071】
さらに、オリフィス部材114には、主液室118に面する中央部分に位置して貫通孔120が設けられていると共に、この貫通孔120を流体密に覆蓋して第一の可動部材122が配設されている。この第一の可動部材122は、円板形状の金属板124の外周面に所定厚さの略円環板形状を有するゴム弾性板126が加硫接着されており、ゴム弾性板126の弾性による復元力によって、或る程度の外力に抗して一定形状に保持および復元されるようになっている。そして、かかる第一の可動部材122は、ゴム弾性板126の外周縁部が貫通孔120の内周縁部に加硫接着されることによって、ポケット部110内に入り込んだ状態で配設されている。これにより、主液室118の壁部の一部が第一の可動部材122で構成されていると共に、該第一の可動部材122を挟んで主液室118と反対側には、第一の可動部材122と外筒金具94の間において、密閉された第一の作用空気室128が形成されている。
【0072】
また、かかる第一の作用空気室128には,コイルスプリング132が収容されており、外筒金具94と金属板124の間に配設されることになっている。そして、コイルスプリング132の付勢力が、金属板124を外筒金具94から離隔させる方向、換言すれば第一の可動部材122を主液室118側に変位せしめる方向に、常時およぼされており、ゴム弾性板126の弾性による復元力が、コイルスプリング132の付勢力によって補助されて、長期間に亘って有利に確保されるようになっている。
【0073】
更にまた、外筒金具94には、第一の作用空気室128に連通せしめられた第一のポート部130が設けられており、自動車へのマウント装着状態下、この第一のポート部130に対して空気圧管路134が接続せしめられ、この空気圧管路134を通じて、第一の作用空気室128が、第一の切換バルブ136を介して、負圧タンク138と大気中とに切換接続せしめられるようになっている。それによって、前記第一の実施形態における第一の作用空気室(62)と同様、第一の切換バルブ136の切換操作に従って第一の作用空気室128に周期的な空気圧変動が生ぜしめられて、第一の可動部材122が、主液室118側と第一の作用空気室128側とに往復変位(振動)せしめられるようになっているのである。
【0074】
また一方、取付金具116は、薄肉の半円筒形状を有しており、内筒金具92と金属スリーブ98の偏心方向における離隔距離の小なる側において、金属スリーブ98の外周面上に配設され、軸方向両縁部を金属スリーブ98の段差部100,100で支持されると共に、外周面を外筒金具94で支持されることによって、金属スリーブ98における凹部104の開口部を覆うようにして固定的に配設されている。また、取付金具116には、周方向中央部分において径方向内方に突出する仕切壁140が固設されており、この仕切壁140が金属スリーブ98の凹部104内に入り込んで凹部104の内周面に密接されることにより、かかる凹部104内が仕切壁140を挟んだ周方向両側に流体密に二分されている。なお、仕切壁140の凹部104への当接面は、流体密性を確保するためにシールゴム142で覆われている。
【0075】
更に、取付金具116には、周方向両側において第一の開口部144と第二の開口部146が、互いに独立して形成されていると共に、それら第一の開口部144および第二の開口部146を流体密に覆蓋して、可撓性膜148と第二の可動部材150が、それぞれ配設されている。
【0076】
かかる可撓性膜148は、変形容易な薄肉のゴム弾性膜にて構成されており、外周縁部が、取付金具116における第一の開口部144の内周縁部に加硫接着されることによって、第一の開口部144が流体密に覆蓋されている。また、この可撓性膜148は、外方に向かって開口する袋状形態を有しており、第一の開口部144から、仕切壁100で仕切られた凹部104の周方向一方の側に入り込んだ状態で配設されている。これにより、凹部104における周方向一方の側の開口部が、可撓性膜148で流体密に覆蓋されて、内部に主液室118と同じ非圧縮性流体が封入された平衡室152が形成されている。なお、平衡室152に対して可撓性膜148を挟んで反対側には、可撓性膜148と外筒金具94の間において、通孔149を通じて外部空間に連通されて、可撓性膜148の変形を許容する空気室151が形成されている。
【0077】
また一方、第二の可動部材150は、所定厚さのゴム弾性板にて構成されており、その弾性による復元力によって、或る程度の外力に抗して一定形状に保持乃至は復元されるようになっている。そして、この第二の可動部材150の外周縁部が、取付金具116における第二の開口部146の内周縁部に加硫接着されることによって、第二の開口部146が流体密に覆蓋されている。また、この第二の可動部材150は、外方に向かって開口する袋状形態を有しており、第二の解雇初146から仕切壁100で仕切られた凹部104の周方向他方の側(可撓性膜148とは異なる側)に入り込んだ状態で配設されている。これにより、凹部104における周方向他方の側の開口部が、第二の可動部材150で流体密に覆蓋されて、内部に主液室118と同じ非圧縮性流体が封入された副液室154が形成されている。
【0078】
また、副液室154に対して第二の可動部材150を挟んで反対側には、該第二の可動部材150と外筒金具94の間において、密閉された第二の作用空気室156が形成されている。更にまた、外筒金具94には、第二の作用空気室156に連通せしめられた第二のポート部158が設けられており、自動車へのマウント装着状態下、この第二のポート部158に対して空気圧管路160が接続せしめられ、この空気圧管路160を通じて、第二の作用空気室156が、第二の切換バルブ162を介して、負圧タンク164と大気中とに切換接続せしめられるようになっている。それによって、前記第一の実施形態における第二の作用空気室(68)と同様、第二の切換バルブ162の切換操作に従って第二の作用空気室156に周期的な空気圧変動が生ぜしめられて、第二の可動部材150が、副液室154側と第二の作用空気室156側とに往復変位(振動)せしめられるようになっているのである。
【0079】
さらに、前記オリフィス部材114には、外周面に開口してそれぞれ周方向に所定長さで延びる第一の凹溝166と第二の凹溝168が形成されており、これら凹溝166,168が外筒金具94で覆蓋されることによって、主液室118を平衡室152に連通せしめる流体連通路170と、主液室118を副液室154に連通せしめるオリフィス通路172が、互いに独立して形成されている。そして、振動入力時に、これら流体連通路170とオリフィス通路172を通じて主液室118と平衡室152または副液室154の間を流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて、所定の防振効果が発揮されるようになっているのである。
【0080】
ここにおいて、本実施形態では、流体連通路170が、オリフィス通路172よりも、通路断面積:Aと通路長さ:Lの比:A/Lの値が小さく設定されており、流体連通路170を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づいて低周波振動に対する防振効果が発揮される一方、オリフィス通路172を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づいて高周波振動に対する防振効果が発揮されるようにチューニングされている。なお、一般に、流体連通路170は、オリフィス通路172よりも流通抵抗が大きくなるが、平衡室152よりも副液室154の方が壁ばね剛性が大きくされていることにより、低周波振動の入力時には、流体連通路170を通じての流体流動量が充分に確保されることとなり、また、低周波振動の入力時には、第二の作用空気室156に一定の負圧力を及ぼすことにより第二の可動部材150の変位ひいてはオリフィス通路172を通じての流体流動を阻止することによって、流体連通路170を通じての流体流動量を確保することも可能であり、それによって、流体連通路170を通じての流体流動作用に基づく防振効果が、有効に発揮され得る。
【0081】
従って、このような構造とされたエンジンマウント90においても、前記第一の実施形態と同様、振動入力時に、振動周波数に対応した周期で第一の可動部材122と第二の可動部材150を加振せしめて、主液室118と副液室154の間に大きな内圧差を生ぜしめることにより、オリフィス通路172を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果を極めて有利に得ることが出来るのである。
【0082】
また、オリフィス通路172のチューニング周波数を外れた周波数域の入力振動に対しても、前記第一の実施形態と同様、第一の可動部材122と第二の可動部材150を適当な位相差で加振せしめて主液室118および副液室154の内圧を制御することによって、有効な防振効果を得ることが出来るのである。
【0083】
さらに、特に本実施形態のエンジンマウント90においては、振動入力時に流体連通路170を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて、オリフィス通路172による有効な防振効果が発揮され難い低周波数域の入力振動に対して有効な防振効果を得ることが可能となることから、より一層広い周波数域に亘って優れた防振性能が発揮されるのである。しかも、この流体連通路170による防振効果を得るに際しても、振動周波数に対応した周期で第一の可動部材122を加振せしめて、主液室118と平衡室152の間の内圧差を調節することが出来るのであり、それによって、流体連通路170による防振効果をより一層効率的に得ることが可能となるのである。
【0084】
また、そこにおいて、本実施形態のエンジンマウント90においても、前記第一の実施形態と同様、それ自体に電磁駆動手段等のアクチュエータ部材を組み込む必要がないことから、構造が極めて簡単で製作が容易であり、軽量でコンパクト且つ安価である等といった効果が、何れも有効に達成されるのである。
【0086】
また、第一の作用空気室128に配設されたコイルスプリング132は、必ずしも必要ではなく、ゴム弾性板126の弾性に基づく復元力だけを利用する構成採用可能である。
【0087】
更にまた、平衡室152や流体連通路170等は、マウント要求特性に応じて用されるものであって、必ずしも設ける必要はない。
【0088】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらは文字通りの例示であって、本発明は、これらの具体的な実施形態の記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0089】
例えば、前記実施形態では、第一の可動部材を介して主液室の圧力制御を行う第一の作用空気室が一つだけ形成されていたが、それを複数設けることも可能である。そして、複数の第一の作用空気室と第一の可動部材を設けて、各作用室に同期的な空気圧変化を及ぼすようにすれば、各第一の作用空気室への空気給排量ひいては第一の可動部材の変位量が小さくても、主液室に有効な圧力変化を及ぼすことが可能となって、主液室の圧力制御ひいてはマウント防振特性の制御の応答性が向上される。
【0090】
また、主液室に対してオリフィス通路を通じて連通せしめられると共に、第二の作用空気室により第二の可動部材を介して内圧制御される副液室も、要求される防振特性等に応じて、複数設けることが可能である。そして、それら各オリフィス通路に対して互いに異なるチューニングを施せば、各第二の作用空気室への空気圧の作用を適当に制御することによって、入力振動に応じて各オリフィス通路による防振効果を選択的に発揮せしめて、より一層広い周波数域の入力振動に対して有効な防振効果を得ることが可能となる。即ち、例えば、何れか一つの第二の作用空気室に対して、入力振動周波数に対応した周期の空気圧変動を及ぼすことにより、一つの副液室と主液室の間で一つのオリフィス通路を通じての流体流動を生ぜしめる一方、他の第二の作用空気室に一定の空気圧を及ぼすことにより、他のオリフィス通路を通じての流体流動を阻止せしめることによって、複数のオリフィス通路のうちの一つを選択的に利用することが出来るのである。
【0091】
更にまた、主液室に対して流体連通路を通じて連通せしめられた平衡室を、複数設けると共に、各流体連通路に対して互いに異なるチューニングを施すことにより、複数の周波数域の入力振動に対して、それぞれ、流体連通路を通じて流動せしめられる流体の流動作用に基づく防振効果が発揮されるようにすることも可能である。
【0092】
さらに、上記実施形態では、自動車用エンジンマウントを例示したが、その他、自動車用ボデーマウントやデフマウント,サスペンションブッシュ、或いは自動車以外の各種装置用の防振装置等に対して、何れも、本発明が適用可能であることは、言うまでもない。
【0093】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
【0094】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、請求項1乃至7に記載の発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、何れも、空気圧作用で第一及び第二の可動部材を加振することにより、主液室や副液室の内圧コントロールを有利に行うことが出来るのであり、それによって、オリフィス通路を通じての流体流動や主液室の内圧制御に基づく優れた防振効果を、広い周波数域に亘って有利に得ることが出来るのである。
【0095】
しかも、かかる流体封入式防振装置においては、装置内部に電磁駆動手段等のアクチュエータを組み込むことなく、主液室や副液室の内圧コントロールによる防振特性の能動的制御が実現されるのであり、それ故、部品点数の減少と構造の簡略化が図られて、製作性やコスト性が向上されると共に、装置のコンパクト化や軽量化も有利に達成され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面説明図である。
【図2】本発明の第二の実施形態としてのエンジンマウントを示す横断面説明図である。
【図3】図2における III−III 断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV断面図である。
【符号の説明】
10,90 エンジンマウント
12 第一の取付金具
14 第二の取付金具
16,96 本体ゴム弾性体
32 ゴム弾性板
50 ゴム弾性膜
58,172 オリフィス通路
60,118 主液室
62,128 第一の作用空気室
66,154 副液室
68,156 第二の作用空気室
74,136 第一の切換バルブ
80,162 第二の切換バルブ
92 内筒金具
94 外筒金具
122 第一の可動部材
150 第二の可動部材
152 平衡室
170 流体連通路

Claims (7)

  1. 互いに離隔配置された第一の取付部材および第二の取付部材と、
    それら第一の取付部材と第二の取付部材を連結する本体ゴム弾性体と、
    該本体ゴム弾性体により壁部の一部が構成されて振動入力時に圧力変化が生ぜしめられる、内部に非圧縮性流体が封入された主液室と、
    該主液室の壁部の一部を構成する変位可能な第一の可動部材と、
    該第一の可動部材を挟んで前記主液室とは反対側に形成されて、自動車の内燃機関における吸気系に生ずる負圧と大気圧とが第一の切換バルブの切換作動によって択一的に及ぼされるように構成され、それら外部から及ぼされる負圧と大気圧との間の空気圧変化に基づいて該第一の可動部材に加振力を及ぼす第一の作用空気室と、
    前記主液室とは独立して形成されて、内部に非圧縮性流体が封入された副液室と、
    該副液室の壁部の一部を構成する変位可能な第二の可動部材と、
    該第二の可動部材を挟んで前記副液室とは反対側に、前記第一の作用空気室から独立して形成されて、自動車の内燃機関における吸気系に生ずる負圧と大気圧とが第二の切換バルブの切換作動によって択一的に及ぼされるように構成され、それら外部から及ぼされる負圧と大気圧との間の空気圧変化に基づいて該第二の可動部材に加振力を及ぼすようにして、該第二の可動部材を入力振動周波数に対応した周期で加振せしめ、前記副液室の内圧を変化させることによって、前記オリフィス通路を通じての流体流動が積極的に生ぜしめられるように構成した第二の作用空気室と、
    前記主液室と前記副液室を連通せしめるオリフィス通路とを、
    有し、且つ前記第一の作用空気室に及ぼされる空気圧変化と前記第二の作用空気室に及ぼされる空気圧変化とを互いに独立して調節して、前記主液室の内圧変化と前記副液室の内圧変化とが互いに独立して制御されるように構成したことを特徴とする自動車用の流体封
  2. 前記第一及び第二の可動部材の少なくとも一方が、弾性によって一定位置への復元力を有するゴム弾性板を含んで構成されている請求項1に記載の流体封入式防振装置。
  3. 前記第一及び第二の可動部材の少なくとも一方に対して、特定方向の付勢力を常時及ぼす付勢手段が設けられている請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
  4. 壁部の一部が可撓性膜で構成されて容積変化が許容される平衡室が形成されて、該平衡室に前記非圧縮性流体が封入されていると共に、該平衡室を前記主液室に連通せしめる流体連通路が形成されている請求項1乃至3の何れかに記載の流体封入式防振装置。
  5. 互いに軸直角方向に所定距離を隔てて配された軸部材と外筒部材によって、前記第一の取付部材と前記第二の取付部材が構成されていると共に、それら軸部材と外筒部材の軸直角方向対向面間に前記本体ゴム弾性体が介装されている一方、該本体ゴム弾性体の外周面に開口するポケット部が形成されて、前記第一の可動部材が該ポケット部の開口部から内方に入り込んで配設されており、該ポケット部の開口部が前記外筒部材で覆蓋されることによって前記主液室が形成されていると共に、該第一の可動部材と該外筒部材の間に前記第一の作用空気室が形成されている請求項1乃至4の何れかに記載の流体封入式防振装置。
  6. 前記本体ゴム弾性体の外周面に金属スリーブが固着されて、該金属スリーブに前記外筒部材が外嵌固定されており、前記ポケット部が該金属スリーブに設けられた窓部を通じて外周面に開口せしめられている一方、該金属スリーブの外周面に開口して形成された凹所の開口部を前記第二の可動部材で覆蓋することにより、該第二の可動部材を挟んで、該凹所側に前記副液室が、前記外筒部材側に前記第二の作用空気室が、それぞれ形成されている請求項5に記載の流体封入式防振装置。
  7. 前記第一の作用空気室に及ぼされる空気圧変化と、前記第二の作用空気室に及ぼされる空気圧変化を、互いに独立して、且つ防振すべき振動の周波数に同期して制御せしめる空気圧制御装置が設けられている請求項1乃至6の何れかに記載の流体封入式防振装置。
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