JP2006348842A - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁 Download PDF

Info

Publication number
JP2006348842A
JP2006348842A JP2005175742A JP2005175742A JP2006348842A JP 2006348842 A JP2006348842 A JP 2006348842A JP 2005175742 A JP2005175742 A JP 2005175742A JP 2005175742 A JP2005175742 A JP 2005175742A JP 2006348842 A JP2006348842 A JP 2006348842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
valve
fuel injection
cylinder
pressure control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005175742A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4412241B2 (ja
Inventor
Hiroaki Nagatomo
宏明 永友
Kimitaka Saito
公孝 斎藤
Masatoshi Kuroyanagi
正利 黒柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2005175742A priority Critical patent/JP4412241B2/ja
Priority to DE602006002429T priority patent/DE602006002429D1/de
Priority to EP06115471A priority patent/EP1734250B1/en
Priority to US11/453,050 priority patent/US7216632B2/en
Publication of JP2006348842A publication Critical patent/JP2006348842A/ja
Priority to US11/714,805 priority patent/US7472691B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4412241B2 publication Critical patent/JP4412241B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M45/00Fuel-injection apparatus characterised by having a cyclic delivery of specific time/pressure or time/quantity relationship
    • F02M45/02Fuel-injection apparatus characterised by having a cyclic delivery of specific time/pressure or time/quantity relationship with each cyclic delivery being separated into two or more parts
    • F02M45/04Fuel-injection apparatus characterised by having a cyclic delivery of specific time/pressure or time/quantity relationship with each cyclic delivery being separated into two or more parts with a small initial part, e.g. initial part for partial load and initial and main part for full load
    • F02M45/08Injectors peculiar thereto
    • F02M45/086Having more than one injection-valve controlling discharge orifices
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M47/00Fuel-injection apparatus operated cyclically with fuel-injection valves actuated by fluid pressure
    • F02M47/02Fuel-injection apparatus operated cyclically with fuel-injection valves actuated by fluid pressure of accumulator-injector type, i.e. having fuel pressure of accumulator tending to open, and fuel pressure in other chamber tending to close, injection valves and having means for periodically releasing that closing pressure
    • F02M47/027Electrically actuated valves draining the chamber to release the closing pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M61/00Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00
    • F02M61/04Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00 having valves, e.g. having a plurality of valves in series
    • F02M61/042The valves being provided with fuel passages
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M61/00Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00
    • F02M61/04Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00 having valves, e.g. having a plurality of valves in series
    • F02M61/08Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00 having valves, e.g. having a plurality of valves in series the valves opening in direction of fuel flow
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M61/00Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00
    • F02M61/16Details not provided for in, or of interest apart from, the apparatus of groups F02M61/02 - F02M61/14
    • F02M61/162Means to impart a whirling motion to fuel upstream or near discharging orifices
    • F02M61/163Means being injection-valves with helically or spirally shaped grooves

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】 開閉のための弁部材を比較的小さな駆動力を有するアクチュエータで駆動可能であるとともに、燃料噴射装置の複雑化防止が図れる燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】 内燃機関100の筒内に燃料を直接噴射し、燃料噴霧を形成する燃料噴射弁2において、筒内に臨むように配置され、弁座13を有する弁ボディ12と、弁座13に着座および離座する弁部材30と、弁部材30のリフトを制御するために、弁部材30の弁座とは反対の端部に加える液圧力を制御する圧力制御室81と、圧力制御室81内の燃料を排出する排出流路36と、圧力制御室81と排出流路36の燃料の流れを遮断および流通に切換えるアクチュエータ60、54、50と、圧力制御室81から排出流路36に導かれる燃料を、筒内に噴射させる筒内吐出流路37を備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料噴射弁に関し、例えば内燃機関に燃料を噴射供給する燃料噴射弁に適用して好適なものである。
燃料噴射装置としては、例えば内燃機関の燃焼室内に燃料を直接噴射する直噴ガソリンエンジン用燃料噴射弁がある。直噴エンジンは成層燃焼が実現できるため、燃費の向上が図れるので、量産化採用される傾向にある。この直噴エンジンの燃焼方法として、ピストン壁に噴霧を沿わせて点火プラグに混合気を導くウォールガイド燃焼と、壁を使わずに噴射された噴霧に直接点火するスプレーガイド燃焼と、大きく分けて二つのコンセプトがある。
また、近年更なる燃費向上、排気ガス有害成分低減の要求がある。スプレーガイド燃焼のコンセプトでは、ピストン壁を使わず気流の影響を受けないため成層燃焼領域の拡大が可能であり、ピストンへの燃料付着が低減できると考えられている(特許文献1参照)。
特許文献2では、中空円錐状の噴霧を噴射する技術が開示されている。特許文献2の技術では、弁ボディの弁座より外側に離座することで開弁する弁部材を有する弁部を備えており、弁座より離座することで噴霧のための開口流路が全周に渡って形成されることで、中空円錐状の噴霧を形成する。弁部材が弁ボディに挿通する弁構造上、シート径が比較的大きくなるため、弁部材を駆動するアクチュエータは、発生する駆動力が比較的大きいピエゾ素子などの圧電素子や超磁歪素子を利用している。
特許文献3では、駆動力が比較的小さなアクチュエータで弁部材を駆動する技術が開示されている。特許文献3の技術では、油圧の増減により弁部材を開閉し、その油圧を増減させるための油圧制御室内の燃料をアクチュエータで流出入することで油圧コントロールする。油圧制御室の油圧コントロールのため余剰となった燃料は、燃料タンクへ戻すようにしている。
特表2002−539365号公報 特表2002−525486号公報 特開平4−12165号公報
出願人は、中空円錐状の噴霧を形成する弁部構造での開閉のための弁部材を、アクチュエータの小さな駆動力で駆動することを検討している。しかしながら、このようなものに特許文献2の技術を適用すると、油圧制御室の油圧コントロールのため余剰となった燃料を、燃料タンクに燃料回収する燃料配管が必要であり、燃料配管系等の燃料噴射装置が複雑になりコストアップするという問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、開閉のための弁部材を比較的小さな駆動力を有するアクチュエータで駆動可能であるとともに、燃料噴射装置の複雑化防止が図れる燃料噴射弁を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を備える。
即ち、請求項1乃至14に記載の発明では、内燃機関の筒内に燃料を直接噴射し、燃料噴霧を形成する燃料噴射弁において、筒内に臨むように配置され、弁座を有する弁ボディと、弁座に着座および離座する弁部材と、弁部材のリフトを制御するために、弁部材の弁座とは反対の端部に加える液圧力を制御する圧力制御室と、圧力制御室内の燃料を排出する排出流路と、圧力制御室と排出流路の燃料の流れを遮断および流通に切換えるアクチュエータと、燃料噴射弁の内部を通じて流通するように設けられ、圧力制御室から排出流路に導かれる燃料を、筒内に噴射させるように導く筒内吐出流路を備えていることを特徴とする。
これによると、アクチュエータは、弁部材のリフトを制御するために、弁部材に加える液圧を制御する圧力制御室内の燃料の流出および遮断を行なうだけでよいため、その駆動力を比較的小さくすることができる。さらに、液圧の制御に利用し余剰となった圧力制御室内の燃料を、筒内吐出流路より筒内へ噴射して消費するように構成しているので、燃料タンク等低圧系に回収するための燃料配管が不要であり、燃料配管系等の燃料噴射装置が複雑化するのを防止することができる。
また、請求項2に記載の発明では、筒内吐出流路は、弁部材の内部に形成されていることを特徴とする。
これにより、筒内に燃料を噴射する筒内吐出流路を、弁部材の内部を通じて弁部材先端部側に開口するようにすることができ、簡素な構成とすることが可能である。
また、請求項3に記載の発明では、筒内吐出流路は、弁ボディの内部に形成されていることを特徴とする。
これによると、筒内に燃料を噴射する筒内吐出流路を、弁ボディの内部を経由して弁ボディ先端部側に開口する構成とすることができる。したがって、筒内吐出流路から筒内へ噴射される燃料の燃料噴霧を、例えば略中空円錐状の燃料噴霧の外側に配置することができる。
また、請求項4に記載の発明では、アクチュエータは、圧力制御室と排出流路の燃料の流れを遮断および流通に切換える弁体と、弁体を電磁力により駆動する電磁駆動部とを備えていることを特徴とする。
これによると、アクチュエータは、圧力制御室と排出流路の燃料の流れを遮断および流通に切換える手段として、比較的大きな駆動力を有するピエゾ素子などの圧電素子等を用いることなく、比較的小さい駆動力のソレノイド等の電磁駆動部を用いることができる。
また、請求項5に記載の発明では、弁部材は、弁体が離座および着座可能な弁体用弁座と、弁体用弁座の下流に配置される排出流路を有していることを特徴とする。
これによると、アクチュエータを弁部材の軸方向に配置し、しかもアクチュエータの弁体を、弁部材に形成される弁体用弁座に離座および着座するように構成される。弁部材を駆動させるために必要な駆動力は、弁体用弁座に離座する弁体のシート部のシート面積分に作用する燃料圧力の荷重に、打ち勝つものであればよいので、非常に小さな駆動力で筒内へ噴射する燃料噴霧を形成できる。
また、請求項6に記載の発明では、弁部材とボディは、弁部材が、弁ボディの内外の軸方向に挿通可能に配置され、弁部材を弁座から外向きに離座させることで開弁する弁部構造を有していることを特徴とする。
これによると、弁部材とボディは、弁部材が、弁ボディの内外の軸方向に挿通可能に配置され、弁部材を弁座から外向きに離座させることで開弁する弁部構造つまり外開弁構造を有している。このような構成により、燃料噴射弁は、略中空円錐状の燃料噴霧を行なうとともに、弁部材のリフトを制御するために利用し余剰となった圧力制御室内の燃料を、筒内吐出流路より筒内へ噴射することができる。
また、請求項7に記載の発明では、弁部材と弁ボディは、弁ボディが、弁座に着座および離座する弁部材を軸方向に移動可能に収容し、弁部材を弁座から内向きに離座させることで開弁する弁部構造を有していることを特徴とする。
これによると、弁部材と弁ボディは、弁ボディが、弁座に着座および離座する弁部材を軸方向に移動可能に収容し、弁部材を弁座から内向きに離座させることで開弁する弁部構造つまり内開弁構造を有している。このような構成により、燃料噴射弁は、例えば略中空円錐状の燃料噴霧を行なうとともに、弁部材のリフトを制御するために利用し余剰となった圧力制御室内の燃料を、筒内吐出流路より筒内へ噴射することができる。
また、請求項8に記載の発明では、筒内吐出流路の開口部から噴射される燃料噴霧は、略中空円錐状の燃料噴霧の内側に配置されていることを特徴とする。
一般に、例えば外開弁構造を有する燃料噴射弁から噴射された略中空円錐状の燃料噴霧の中央空間には、噴霧が存在しない。そのため、燃焼室等筒内の空気を有効利用することは難しい。
これに対し請求項8に記載の発明では、略中空円錐状の燃料噴霧の内側に、筒内吐出流路の開口部から噴射される燃料噴霧を形成することができる。したがって、略中空円錐状の燃料噴霧と筒内吐出流路の開口部から噴射される燃料噴霧との組合せにより、筒内空気の有効利用が可能である。
また、請求項9に記載の発明では、筒内吐出流路の開口部は、複数の噴孔からなることを特徴とする。
これによると、筒内吐出流路の開口部は、複数の噴孔からなることが好ましい。これにより、略中空円錐状の燃料噴霧の内側に配置され、筒内吐出流路の開口部から噴射される燃料噴霧の微粒化の促進が図れる。
また、請求項10に記載の発明では、排出流路に排出される燃料の圧力は、1.5MPa以上であることを特徴とする。
これによると、排出流路に排出される燃料の圧力は、1.5MPa以上であることが好ましい。これにより、筒内吐出流路から噴射される燃料噴霧の微粒化状態を良好に維持することが可能である。
また、請求項11に記載の発明では、筒内吐出流路から筒内に噴射される燃料噴射量は、略中空円錐状の燃料噴霧を形成する燃料噴射量の30%以下であることを特徴とする。
これによると、筒内吐出流路から筒内に噴射される燃料噴射量は、例えば略中空円錐状の燃料噴霧を形成する燃料噴射量の30%以下であることが好ましい。これにより、略中空円錐状等の燃料噴霧のいわゆる主噴霧とは別に、筒内吐出流路から噴射される燃料噴霧のいわゆる副噴霧で燃焼を悪化しないようにすることができる。したがって、略中空円錐状等の主噴霧の燃焼を阻害することなく、筒内吐出流路から副噴霧を形成することができる。
また、請求項12に記載の発明では、筒内吐出流路内の燃料の筒内に噴射を開始する噴射時期は、略中空円錐状の燃料噴霧を形成する燃料の噴射時期より早く噴射開始とすることを特徴とする。
燃料噴射弁より噴射された燃料噴霧を点火装置によって着火する場合、一般に、例えば略中空円錐状や略円錐状などの燃料噴霧を点火装置で着火することが考えられる。この場合、点火装置により直接点火されない筒内吐出流路からの燃料噴射は、空気と混合するための時間を長くとるようにすることが好ましい。これに対し請求項12に記載の発明では、筒内吐出流路からの燃料噴射は、略中空円錐状の噴霧の燃料噴射より早く噴射を開始するので、点火装置による着火までの時間拡大が図れる。
また、請求項13に記載の発明では、燃料噴射弁は、筒内に臨んで略中央上部に配置されていることを特徴とする。
これによると、燃料噴射弁を筒内に臨んで略中央上部に配置し、燃料を噴射し、略中空円錐状の主噴霧を形成することで、成層燃焼(スプレーガイド燃焼)に有利であるとともに、筒内吐出流路より副噴射させることで、主噴射と副噴射の組合せによる筒内空気の有効利用が可能である。
また、請求項14に記載の発明では、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の燃料噴射弁と、燃料が貯留された燃料タンクと燃料噴射弁に分配供給する燃料分配管との間に設けられ、燃料タンクに貯留された燃料を、燃料分配管に向けて高圧圧送する高圧燃料供給手段とを備えていることを特徴とする。
一般に、燃料タンクより圧送され、燃料噴射弁へ供給される燃料の一部を、再び燃料タンクに戻す場合、燃料温度の上昇を招く。特に高圧圧送する場合は、燃料を高圧縮するため、燃料噴射弁へ供給される燃料がベーパ化するおそれがある。
これに対し請求項14に記載の発明では、燃料噴射弁へ供給される燃料を、全て筒内へ噴射し消費するように構成している。したがって、ベーパ化するような燃料の温度上昇を防止することができる。
以下、本発明の燃料噴射装置を、ガソリンエンジンに燃料を噴射供給するものに適用して、具体化した実施形態を図面に従って説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の燃料噴射弁の構成を示す断面図である。図2は、図1中の主要部を拡大した部分断面図である。図3は、本実施形態の燃料噴射弁を適用する燃料噴射装置の概略構成を示す模式図である。図4は、図1の燃料噴射弁の燃料噴射の過程を説明する図であって、電磁駆動部が非作動の状態を示す部分断面図である。図5は、図1の燃料噴射弁の燃料噴射の過程を説明する図であって、電磁駆動部が作動開始した状態を示す部分断面図である。図6は、図1の燃料噴射弁の燃料噴射の過程を説明する図であって、電磁駆動部が作動し、かつ弁部材がリフトし開弁した状態を示す部分断面図である。図7は、図1の燃料噴射弁の燃料噴射の過程を説明する図であって、電磁駆動部が作動停止した状態を示す部分断面図である。図8は、本実施形態に係わる燃料噴射のフローを示す模式図である。
燃料噴射装置は、図3に示すように、内燃機関、特にガソリンエンジンに用いられ、例えば多気筒(例えば4気筒)ガソリンエンジン(以下、エンジンと呼ぶ)の各気筒に燃料を噴射する。エンジン100は、各筒内に燃焼室106とを備える周知の内燃機関である。燃焼室106は、ピストンの往復移動により容積が増減する。筒内の燃焼室106は、吸気弁(図示せず)を介して図示しない吸気管に接続し、吸気が導かれる。また、燃焼室106は、排気弁(図示せず)を介して図示しない排気管に接続し、排気を排出する。なお、図3では、図面作成上、4気筒のうちの1気筒に対応する燃料噴射弁2aのみ図示し、他の燃料噴射弁2b、2c、2dは図示を省略している。
燃料噴射装置は、燃料の噴射を行なう燃料噴射弁2と、燃料噴射弁2に燃料を分配供給する燃料分配管8と、燃料分配管8に向けて燃料を高圧圧送する高圧ポンプ9と、燃料噴射弁2の噴射動作等を制御する制御手段(以下、ECUと呼ぶ)200とを含んで構成されている。なお、燃料噴射弁2は、エンジン100に筒内に搭載されるものであれば、図3のように筒内に斜め搭載されるものであっても、筒内に臨んで略中央上部にセンタ搭載されるものであってもよい。以下の本実施形態で説明する燃料噴射弁2のエンジン100への搭載は、センタ搭載とする。
燃料噴射弁2は、燃料ポンプ7および高圧ポンプ9により加圧された燃料が、燃料分配管8を介して供給される。詳しくは、燃焼室106へ供給する燃料の圧力を約2MPa以上とするために、燃料ポンプ7によって燃料タンク6から吸上げられた所定の低圧(例えば0.2MPa)の燃料を、高圧ポンプ9でさらに加圧する。この加圧された所定の高圧の燃料(例えば、2〜13MPaの範囲内の所定圧の燃料)が、燃料分配管8を介して燃料噴射弁2に供給される。燃料ポンプ7から吐出される燃料、高圧ポンプ9からさらに加圧されて吐出される燃料は、それぞれ図示しない燃料調圧装置としてのプレッシャレギュレータによって所定の圧力に調圧されている。
燃料噴射弁2は図1に示すように略円筒形状であり、一端から燃料を受け、他端から燃料を噴射する。燃料噴射弁2は、弁ボディ12と、弁部材としてのノズルニードル30と、ケーシング14と、ケーシング14内に形成される圧力制御室81と、圧力制御ニードル53と、電磁駆動部としてのコイル60、固定コア54、および可動コア51とを含んで構成されている。なお、燃料噴射弁2の一端側の燃料導入部(以下、フィルタボディ)48には内部に内孔が形成されており、燃料噴射弁2内へ燃料を供給する内部燃料通路と連通している。内孔にはフィルタ24が取付けられており、異物が除去される。
図1に示すように、ノズルボディ25とケーシング14とは中間部材としてのパッキン26を挟んで、リテーニングナット21及びノックピン22により締結されている。ノズルボディ25とパッキン26とが共同して、弁ボディ12を構成している。ケーシング14(詳しくは筒部材40)とフィルタボディ48とは溶接等により固定されている。
ノズルボディ25、パッキン26、ケーシング14、およびフィルタボディ15には、燃料通路41、43、23が内部に形成され、後述する噴孔31oに燃料を供給する内部燃料通路が形成されている。また、燃料通路43を経由し、圧力制御室81に導く燃料絞り通路(以下、オリフィス通路)45が形成されている。なお、フィルタボディ15に設けられた燃料入口部に、燃料分配管8から供給された高圧燃料が流入する。
なお、ここで、特許請求の範囲に記載の弁ボディは、ノズルボディ25およびパッキン26とから構成される弁ボディ12に限らず、ノズルボディ25から構成されるものであってもよい。
ノズルボディ25は燃料流れ方向に向けて略同一径の内周面14を有している。内周面には、ノズルニードル30が離座および着座可能である。なお、ここで、内周面14は、ノズルニードル30が離座および着座可能な弁座13を構成する。この弁座13は、略同一径の内周面14に限らず、燃料流れ方向に向けて拡径する円錐面であってもよい。
具体的には、弁座13には、ノズルニードル30の当接部31が離座および着座する。弁座13と、弁座13より離座した当接部31との隙間(以下、噴孔)31o(図6参照)は、当接部31および弁座13の全周にわたって形成され、燃料を噴射する開口部を構成している。噴孔31oの開口面積はノズルニードル30のリフト量に応じて増加する。なお、ここで、弁座13と当接部31は、弁部が燃料の噴射を停止するための油密機能の働きをするシート部を構成している。
ノズルニードル30は略軸状に形成され、弁ボディ12(詳しくはノズルボディ25およびパッキン26)内を軸方向に往復移動可能である。ノズルニードル30の反弁座13側の端部には、ピストン(以下、液圧駆動用ピストン)38が設けられており、液圧駆動用ピストン38は、ノズルニードル30と協働して弁ボディ12内を軸方向に往復移動可能である。液圧駆動用ピストン38は、ノズルニードル30と全周溶接等により一体に接合されている。なお、ここで、液圧駆動用ピストン38は、請求範囲に記載の弁部材の弁座とは反対の端部を構成している。
ノズルボディ25およびパッキン26内には、図1および図2に示すように、ストッパ部材71、76が常にノズルボディ25の一部(詳しくは、第2段差部12e)に当接するように配置されている。ストッパ部材71、76は、図2に示すように、付勢部材としてのスプリング78、第1ストッパ71、および第2ストッパ76とを有している。スプリング78はノズルニードル30を着座方向に付勢している。第1ストッパ71および第2ストッパ76はこれらの間にスプリング78を挟み込むように対峙して配置され、所定の軸方向隙間(以下、エアギャップと呼ぶ)Gnを形成するように構成されている。これにより、ストッパ部材71は、エアギャップGnに基づいてノズルニードル30のリフト量HD1を規制している。
なお、ノズルボディ25とパッキン26の内部には、ストッパ部材71、76、およびスプリング78を収容するスプリング室(以下、第2背圧室)83を形成している。この第2背圧室83には燃料通路41、43、23を経由して燃料分配管8から供給された加圧燃料が流入する。詳しくはパッキン26は段付き内周26a、26b、26cを有しており、内周26aがノズルボディ25の上端部に当接することでその上端部の内周25bと上記内周26bにより、第2背圧室83を形成している。上端部は弁座13側に向かって段付き内周25a、25bが形成されており、第1段差部25dおよび第2段差部25eを有している。
第1ストッパ71と第2ストッパ76は略円筒状体からなり、内部にノズルニードル30が挿通可能に形成されている。なお、第2ストッパ76の外周とパッキン26の内周26bの間には燃料の流通のための隙間が形成されている。
第1ストッパ71は、図2に示すように、弁座13側から図2の上方向に向かって、下部側ストッパ部72、第1支持部73、および上部側ストッパ部74とを有している。下部側ストッパ72は、ノズルボディ25の内周25aに収容され保持されるとともに、第2段差部25eに常に当接している。第1支持部73はスプリング78の外径より大きく形成され、スプリング78を伸縮可能に支持している。上部側ストッパ部74は略筒状に形成され、外周側にスプリング78を伸縮可能にガイドしている。
なお、第1支持部73は、ノズルボディ25(詳しくは第1段差部25d)に軸方向に対峙するように配置されていることが好ましい。すなわち、第1支持部73と第1段差部25dの間には、軸方向隙間が形成されるように構成されていることが好ましい。
また、第2ストッパ71(詳しくは、上部側ストッパ部74)は内外に貫通する連通孔(以下、第1連通孔と呼ぶ)75a、75bが設けられている。これにより、ニードル16がフルリフトしてエアギャップGnがなくなる場合があったとしても、燃料通路41、43、23、第2背圧室83、第2ストッパ76の外周、および第1ストッパ71の内周を経由して弁座13側に向かう燃料の流れを閉塞するのを防止できる。
さらにまた、下部側ストッパ72は、内周25aに摺動可能な大径筒部72bと、小径筒部72aを有している。小径筒部72aは、大径軸部72bより弁座13に向けて延設されているとともに、内周25aに対して所定の径方向隙間空間が設けられるように形成されている。
さらになお、図2に示すように、下部側ストッパ72は、その所定径方向隙間空間と内部燃料通路とを連通する燃料連通孔としての第2連通孔75cが設けられている。
第2ストッパ76は、スプリング78を支持する第2支持部としての本体と、ノズルニードル30を係止する係止部材77を有している。第2ストッパ76は本体と係止部材77が組付けにより一体化されるものに限らず、本体と係止部材77が一体形成されているものであってもよい。なお、以下の本実施形態の説明では、第2ストッパ76を本体と係止部材77に別部材で形成し、これらを組付けるにより一体化されるものとする。第2ストッパ76において係止部材77を別部材で形成することにより、エアギャップGnを調節する組付け工程において、係止部材77の厚みによりエアギャップGnを決定することができる。
弁座13の下流側は、図1に示すように、外側に開放されている。ノズルニードル30(詳しくは当接部31)が弁座13に着座および離座することにより、噴孔31oから燃料の噴射および停止がなされる。詳しくは図1中の方向Aにノズルニードル30がリフトすることで、弁座13からノズルニードル30が離座し、内部燃料通路が外側に開放されて燃料を噴孔31oより噴射する。一方、図1中の方向Bにノズルニードル30が移動することで、ノズルニードル30が弁座13に着座するようになり、弁座13の下流側と内部燃料通路との間が閉塞され燃料の噴射を停止する。なお、以下の本実施形態の説明では、方向Aを開弁方向と呼び、方向Bを閉弁方向と呼ぶ。なお、燃料噴射弁2の燃料噴射量は、ノズルニードル30のリフト量HD1と、開弁期間とによって計量されている。ノズルニードル30が弁座13に着座すると燃料の噴射が停止され、ノズルニードル30が弁座13から離座すると燃料が噴射される。
ケーシング14は、筒部材40と、ケーシング本体47を有している。筒部材40は、ケーシング本体47の反噴孔側の内周47cに挿入され、溶接等によりケーシング本体47に固定されている。
筒部材40は、噴孔21側から第1磁性筒部42、非磁性筒部44、および第2磁性筒部46により構成されている。非磁性筒部44は第1磁性筒部42と第2磁性筒部46との磁気的短絡を防止する。この磁気的短絡防止により、コイル60の通電により発生する電磁力による磁束を、可動コア50、および固定コア60に効率的に流れるようにしている。
ケーシング本体47は、段付き内周47a、47b、47cを有しており、内周47aが筒部材40の外周と固定され、内周47bがノズルニードル30および圧力制御ニードル53を挿通可能に収容し、内周47cが液圧駆動用ピストン38を摺動可能に収容している。
液圧駆動用ピストン38の弁座13側の端部には、圧力制御室81が設けられている。圧力制御室81は、液圧駆動用ピストン38の弁座13側の端面(下端面)と、内周47aと、パッキン26の上端面とで区画されている。圧力制御室81はオリフィス通路45に接続しており、オリフィス通路45を介して燃料噴射弁2に供給される高圧燃料が供給される。
圧力制御室81内には、ノズルニードル30が配置されており、圧力制御室81内の燃料は、ノズルニードル30に形成された排出流路34、36へ排出可能である。排出通路36はノズルニードル30の内部を軸方向に形成されており、排出通路34は、ノズルニードル30の内外に配置されている排出通路36と圧力制御室81を連通する連通路を形成している。
ノズルニードル30の上端部側の排出通路36内に、圧力制御ニードル53が軸方向に摺動可能に配置されている。圧力制御ニードル53の先端部55は、排出通路36に形成された弁体弁座(以下、圧力制御ニードル用弁座)35に着座および離座可能である。
排出通路26、37は、燃料噴射弁2の燃焼室106に臨む先端部30、12(本実施例では、ノズルニードル30の先端部)に延出する筒内吐出流路37を備えている。筒内吐出流路37は、ノズルニードル30の先端部に燃焼室106側に開口する開口部37aを有している。これにより、圧力制御室81から排出流路36、37を経由して排出する燃料は、筒内吐出流路37の開口部37aより燃焼室106へ直接噴射される。
開口部37aは単孔であっても、複孔であってもいずれでもよい。以下本実施形態では、開口部37aは単孔とする。
なお、ここで、先端部55は、圧力制御ニードル用弁座35に着座および離座可能な当接部を構成する。先端部55と圧力制御ニードル用弁座35は、圧力制御室81から排出流路36、37を経由して排出する燃料の噴射を停止するための油密機能の働きをするシート部を構成している。
なお、液圧駆動用ピストン38の反弁座13側の端部には、第1背圧室82が設けられている。第1背圧室82は、液圧駆動用ピストン38と内周47aの摺動隙間(以下、第1摺動隙間)を介して圧力制御室81と連通する。さらに、第1背圧室82は、圧力制御ニードルと排出流路36の摺動隙間(以下、第2摺動隙間)を介して圧力制御室81と連通する。また、第2背圧室83は、パッキン26の内周26cとノズルニードル30の摺動隙間(以下、第3摺動隙間)を介して圧力制御室81と連通する。なお、ここで、第1摺動隙間、第2摺動隙間、および第3摺動隙間は、各背圧室82、83内の高圧燃料が圧力制御室81内へ燃料流れを抑制する燃料絞り隙間を構成している。
電磁駆動部は、図1に示すように、コイル60、固定コア54、および可動コア51とを含んで構成されている。可動コア51は磁性材料で段付きの略円筒状体に形成されており、圧力制御ニードル53の反弁座13側の端部と溶接等により固定されている。可動コア51は圧力制御ニードル53とともに往復移動する。可動コア51の筒壁を貫通する流出孔52は、可動コア51の内外を連通する燃料通路を形成している。
なお、ここで、可動コア51および圧力制御ニードル53は、請求範囲に記載の弁体50を構成している。
固定コア54は磁性材料で略円筒状に形成されている。固定コア54は筒部材40内に挿入されており、筒部材40と溶接により固定されている。固定コア54は可動コア51に対し反弁座13側に設置され、可動コア51に向きあっている。固定コア54と可動コアは、所定のエアギャップGsを設けて対向配置されている。このエアギャップGsは、圧力制御ニードル53が圧力制御ニードル53用弁座35から離間可能な距離つまりリフト量HD2を示している。
アジャスティングパイプ56は固定コア54の内周に圧入され、内部に燃料通路を形成している。付勢部材としてのスプリング58は一端部でアジャスティングパイプ56に係止され、他端部で可動コア51に係止されている。アジャスティングパイプ56の圧入量を調整することにより、可動コア51に付勢するスプリング58の荷重が変更される。スプリング58の付勢力により可動コア51および圧力制御ニードル53は圧力制御ニードル用弁座14に向けて付勢されている。言い換えると、スプリング58は可動コア51を圧力制御ニードル53の着座方向に付勢する付勢手段を構成する。
コイル60はスプール62等に巻回されている。ターミナル65はコネクタ64等にインサート成形されており、コイル60と電気的に接続している。コイル60に通電すると、可動コア51と固定コア54との間に磁気吸引力が働き、スプリング58の付勢力に抗して可動コア51は固定コア54側に吸引される。
なお、ここで、電磁駆動部60、54、50は、請求範囲に記載の圧力制御室81と排出流路36の燃料流れを遮断および流通に切換えるアクチュエータを構成している。弁体50は、弁体50が圧力制御ニードル53用弁座35に着座および離座することにより、圧力制御室81と排出流路36の燃料流れを遮断および流通に切換える。
なお、燃料噴射弁2の内部燃料通路は、図1に示すように、燃料の流れの上流から下流に向かって、フィルタボディ48の内周と、アジャスティングパイプ56の内周と、固定コア54の内周と、可動コア51の径方向通路52と、筒状部材40の内周と、ケーシング本体47の内周47bと、燃料通路41、43、23と、第2背圧室83と、第2ストッパ76の外周と、第1ストッパ71の内周と、ノズルボディ25の内周14の順で構成されており、これらは、噴孔21へ向かう燃料の流れ経路としての内部燃料通路を構成している。
なお、ノズルニードル30は上記内部燃料通路内に配置され、燃料噴射弁2に供給される燃料により冷却されている。
なお、フィルタボディ48の内周と、アジャスティングパイプ56の内周と、固定コア54の内周と、可動コア51の径方向通路52と、筒状部材40の内周と、ケーシング本体47の内周47bは、第1背圧室81を構成している。
図3に示すように、制御手段としてのECU200は、図示しないリードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、マイクロプロセッサ(CPU)、入力ポート、出力ポートを相互に双方向性バスで接続した公知の構成のマイクロコンピュータとして構成されている。このECU200は、バッテリ等の電源3を用いて、燃料噴射弁2のコイル60への通電開始および通電停止を行なうことで、燃料噴射弁2への通電期間を制御する。エンジンの回転速度、吸気管圧力(または吸入空気量)、冷却水温等のエンジンの運転状態を検出する図示しない各種センサの信号を読み込み、エンジン用の各種プログラム(図示せず)に従って、燃料噴射弁2の電磁駆動部60、54、50の動作を制御する。なお、ECU200は、エンジンの運転状態を検出する各種センサの信号に基づいて、燃料噴射弁2のターミナル65に所定の方向の電流を供給する。
なお、直噴用エンジン100に用いられる、高圧燃料(例えば2〜13MPaの範囲内の所定圧の燃料)を噴射する燃料噴射弁2を駆動動作する場合、ECU200は、上記構成の制御回路201と、燃料噴射弁2を駆動するための昇圧回路を有する駆動回路(以下、EDUと呼ぶ)202とを備えている。EDU202は、電源3の電圧(例えば12V)を高電圧(例えば150V)に昇圧する機能を有する。
次に、上述した構成を有する本実施形態の燃料噴射弁10の作動を説明する。車両のエンジンキーをIG位置にして、図示しないイグニッションスイッチがオン(ON)する等することで、燃料ポンプ7が駆動され、燃料タンク6内に燃料が燃料ポンプ6により吸い上げられる。吸い上げられた燃料は、プレッシャレギュレータにより調圧され、所定の低圧燃料が高圧ポンプ9へ供給される。高圧ポンプ9によって所定の低圧燃料は加圧され、加圧された燃料が燃料分配管8へ供給される。燃料分配管8へ供給された燃料は、プレッシャレギュレータにより所定の高圧燃料に調圧されて、燃料分配管8内の各分配口から燃料噴射弁2へ供給される。
以下、燃料噴射弁2の燃料噴射の過程を、図4から図7に従って説明する。図4から図7において、燃料噴射弁2の内部燃料通路内の燃料が、燃料噴射弁2に供給される高圧燃料の場合には濃いハッチングで表し、その高圧燃料が減圧されている場合には淡いハッチングで表している。
(噴射停止時)
図4の電磁駆動部の非作動状態に示すように、燃料噴射弁2のコイル60への電流供給は停止されており、圧力制御ニードル53が圧力制御ニードル用弁座35に着座している。この圧力制御ニードル53の閉弁により圧力制御室81内の燃料は、排出流路34、36へ排出されない。圧力制御室81、第1背圧室82、第2背圧室83、燃料通路41、43、23、およびオリフィス通路45内に流れる燃料は、燃料噴射弁2に供給される高圧燃料で満たされている。これにより、圧力制御室81内と第1背圧室82内の液圧が同じであり、両液圧で相殺され、液圧駆動用ピストン38に液圧力は作用しない。開弁方向Aに作用する液圧力がノズルニードル30に加わらないので、ノズルニードル30は閉弁し、噴孔31oが閉塞している。したがって、燃料は、筒内吐出流路37の開口部37a、および噴孔31oより噴射することはない。
(筒内吐出流路37の開口部37aからの副噴射の作動)
図5の電磁駆動部の作動開始状態に示すように、コイル60へ電流供給が開始されと、コイル60には電磁力が発生する。これにより、可動コア51は固定コア54に向けて引き付けられ、圧力制御ニードル53が圧力制御ニードル用弁座35から離座し、圧力制御ニードル53が開弁する。圧力制御ニードル53が開弁すると、圧力制御室81内の燃料は排出流路36へ流出する。排出流路36へ流出した燃料は、筒内吐出流路37の開口部37aより噴射され、例えば略円錐状の燃料噴霧(以下、副噴霧とも呼ぶ)が形成される。
このとき、排出流路36へ燃料が流出することで、圧力制御室81内の燃料圧力が減圧される。第1背圧室82内の液圧に対して、圧力制御室81内の液圧が減圧されるため、液圧駆動用ピストン38に図4中矢印方向の液圧力が作用する。この液圧力がスプリング78の付勢力に打ち勝つようになるまでは、圧力制御室81内が減圧され、液圧力が増加しても、ノズルニードル30は弁座13より離座しない。この状態では、噴孔31oより燃料が噴射することはない。
(開口部37aおよび噴孔31oからの副噴射、主噴射の作動)
図6に示すように、上記液圧力がさらに増加し、スプリング78の付勢力に打ち勝つようになると、スプリング78の付勢力に抗してノズルニードル30が弁座13より離座し、開弁する。ノズルニードル30のリフト量に応じて噴孔31oの開口面積は増加する。噴孔31oより燃料が噴射され、略中空円錐状の燃料噴霧(以下、主噴霧とも呼ぶ)が形成される。
このとき、上記副噴霧の噴射が継続されており、主噴霧の内側に配置されている。
(噴射停止への作動)
図7の電磁駆動部の作動停止した状態に示すように、コイル60へ電流供給が停止され、コイル60に生じていた電磁力が消失する。圧力制御ニードル53が、スプリング58により圧力制御ニードル用弁座35に押し付けられ、圧力制御ニードル53が閉弁する。
圧力制御ニードル53が閉弁すると、筒内吐出流路37の開口部37aよりの副噴霧が遮断される。一方、圧力制御ニードル53の閉弁により、圧力制御室81内の燃料圧力が復元され、第1背圧室82内の圧力と同じになる。ノズルニードル30には、開弁方向Aに作用する液圧力が生じなくなるため、ノズルニードル30は、スプリング78の付勢力でリフトが減じられ、ノズルニードル30が閉弁する。ノズルニードル30が閉弁すると、主噴霧も遮断される。
次に、本実施形態の作用効果を説明すると、(1)本実施形態では、ノズルニードル30のリフトを制御するために、ノズルニードル30の反弁座13の端部(詳しくは液圧駆動用ピストン38)に加える液圧力を制御する圧力制御室81と、圧力制御室81内の燃料を排出する排出流路36と、圧力制御室81と排出流路36の燃料の流れを遮断および流通に切換えるアクチュエータとしての電磁駆動部60、54、50とを備えている。これにより、上記アクチュエータは、ノズルニードル30のリフトを制御するために、圧力制御室81内の燃料の流出および遮断を行なうだけでよいため、その駆動力を比較的小さくすることができる。
さらに、液圧の制御に利用し余剰となった圧力制御室81内の燃料を、筒内吐出流路37より燃焼室106へ噴射して消費するように構成しているので、燃料タンク6等低圧系に回収するための燃料配管が不要であり、燃料配管系等の燃料噴射装置が複雑化するのを防止することができる。
(2)なお、本実施形態では、上記筒内吐出流路37は、ノズルニードル30の内部に形成されるように構成されている。これにより、燃焼室106に燃料を噴射する筒内吐出流路37を、ノズルニードル30の内部を通じて燃焼室106に臨む先端部側に開口部37aを形成する構成とすることができ、簡素な構成とすることが可能である。
(3)また、一般に、噴孔などに残留する未燃燃料が燃焼以外の化学反応を起こしたり、燃料中の不純物が析出することによりデポジット(炭素系の化合物)を生じることがある。デポジットが噴孔に付着すると、燃料噴射量が低下もしくは変動するおそれがある。
これに対し本実施形態では、上記筒内吐出流路37を、ノズルニードル30の内部に形成することで、燃料噴射弁2内の内部燃料通路中の燃料で常時冷却されているノズルニードル30内に筒内吐出流路37を配置することができる。したがって、副噴射する開口部37aへのデポジット付着を防止することが可能である。
(4)本実施形態では、上記アクチュエータを、圧力制御室81と排出流路36の燃料流れを遮断および流通に切換える弁体53、51と、弁体53、51を電磁力により駆動する電磁駆動部60、54とを備える構成としている。これにより、比較的大きな駆動力を有するピエゾ素子などの圧電素子等を用いることなく、比較的小さい駆動力のソレノイド等の電磁駆動部を用いることができる。
(5)また、本実施形態では、ノズルニードル30は、弁体53、51が離座および着座可能な圧力制御ニードル用弁座35と、圧力制御ニードル用弁座35の下流に配置される排出流路36を有するように構成されている。これによると、アクチュエータとしての電磁駆動部60、54、50をノズルニードル30の軸方向に配置し、しかも電磁駆動部の弁体50を、ノズルニードル30に形成される圧力制御ニードル用弁座35に離座および着座するように構成される。
これにより、ノズルニードル30を駆動させるために必要な駆動力は、圧力制御ニードル用弁座35に離座する弁体50すなわち圧力制御ニードル53のシート部のシート面積分に作用する燃料圧力の荷重に、打ち勝つものであればよい。したがって、非常に小さな駆動力で燃焼室106へ噴射する燃料噴霧を形成できる。
(6)また、本実施形態では、ノズルニードル30と弁ボディ12の弁部構造として、ノズルニードル30が、弁ボディ12の内外の軸方向に挿通可能に配置され、ノズルニードル30を弁座13から外向きに離座させることで開弁するいわゆる外開弁構造を有している。
このような構成により、燃料噴射弁2は、略中空円錐状の主噴霧を行なうとともに、ノズルニードル30のリフトを制御するために利用し余剰となった圧力制御室81内の燃料を、筒内吐出流路37より筒内へ副噴射することができる。
(7)一般に、外開弁構造を有する燃料噴射弁から噴射された略中空円錐状の燃料噴霧の中央空間には、噴霧が存在しない。そのため、燃焼室106等筒内の空気を有効利用することは難しい。
これに対し本実施形態では、略中空円錐状の主噴霧の内側に、筒内吐出流路37の開口部37aから噴射される副噴霧を形成することができる。したがって、略中空円錐状の主噴霧と、副噴霧との組合せにより、筒内空気の有効利用が可能である。
なお、副噴霧は、主噴霧に包まれており、主噴霧を点火装置で着火する場合、主噴霧の燃焼で副噴霧の燃焼を活性化することができる。
(8)なお、本実施形態では、排出流路36に排出される燃料圧力は、1.5MPa以上であることが好ましい。これにより、筒内吐出流路37から噴射される燃料噴霧の微粒化状態を良好に維持することが可能である。
なお、燃料圧力は、1.5MPa以下の低圧側では、燃料噴霧の平均粒径(SMD)が急増するため、良好な微粒化状態を維持することが難しい。
(9)なお、本実施形態では、筒内吐出流路37から噴射される副噴霧の噴射量は、主噴霧の噴射量の30%以下であることが好ましい。
これにより、主噴霧とは別に、副噴霧で燃焼を悪化しないようにすることができる。したがって、略中空円錐状等の主噴霧の燃焼を阻害することなく、筒内吐出流路37から副噴霧を形成することができる。
(10)燃料噴射弁2より噴射された燃料噴霧を点火装置によって着火する場合、一般に、例えば略中空円錐状や略円錐状などの燃料噴霧を点火装置で着火することが考えられる。この場合、点火装置により直接点火されない筒内吐出流路37からの副噴霧は、空気と混合するための時間を長くとるようにすることが好ましい。これに対し本実施形態では、筒内吐出流路37からの副噴射は、略中空円錐状の噴霧の主噴射より早く噴射を開始するので、点火装置による着火までの時間拡大が図れる。
(11)また、本実施形態では、燃料噴射弁2は、燃焼室106に臨んで気筒の略中央上部に配置されるいわゆるセンタ搭載としている。
これによると、燃料噴射弁2をセンタ搭載し、略中空円錐状の主噴霧を形成することで、成層燃焼(スプレーガイド燃焼)に有利であるとともに、筒内吐出流路37より副噴射させることで、主噴射と副噴射の組合せによる筒内空気の有効利用が可能である。
(12)一般に、燃料タンク6より圧送され、燃料噴射弁2へ供給される燃料の一部を、再び燃料タンク6に戻す場合、燃料温度の上昇を招く。特に高圧圧送する場合は、燃料を高圧縮するため、燃料噴射弁2へ供給される燃料がベーパ化するおそれがある。
これに対し本実施形態では、燃料噴射弁2と、燃料が貯留された燃料タンク6と燃料噴射弁2に分配供給する燃料分配管8との間に設けられ、燃料タンク6に貯留された燃料を、燃料分配管8に向けて高圧圧送する高圧燃料供給手段9とを備える燃料噴射装置1の構成として、燃料噴射弁2へ供給される燃料を、全て燃焼室106へ噴射し消費するように構成している。したがって、ベーパ化するような燃料の温度上昇を防止することができる。
(13)なお、本実施形態では、上述の如く、主噴霧と、副噴霧との組合せにより、筒内空気の有効利用が可能であるので、従来の外開弁構造では中央空間に噴霧が存在しないため、空気と燃料が混合される混合気の均一性が劣るという問題を解決することができる。
これにより、外開弁構造の主噴射によるスプレーガイド燃焼方式での負荷範囲の拡大が図れる。スプレーガイド燃焼方式とは、エンジン100の燃焼サイクルのうち、圧縮行程で燃料噴射弁2より噴射するものであって、いわゆる成層燃焼(成層希薄燃焼)を行なうものである。
(14)さらに、吸気行程で燃料噴射弁2より噴射する場合には、吸気弁を通じて燃焼室106へ流入する吸気を、燃料噴射弁2より噴射される主噴射と副噴射とを組み合わせた燃料の蒸発潜熱を利用して効率的に冷却することができる。これにより、燃焼室106の吸入空気量が増加し、均質性改善による耐ノック性向上が図れるため、出力および燃費が向上する。
(15)なお、本実施形態で説明した構成に限らず、図8に示すように、電磁駆動部60、54のコイル60に通電すると、電磁力の作用で可動コア51が固定コア54により引き付けられ、圧力制御ニードル53がリフトし、かつこの圧力制御ニードル53のリフトにより圧力制御室81の燃料を逃がすものであって、
圧力制御室81の減圧で、ノズルニードル30に開弁方向Aの液圧力を加えて開弁させ、主噴孔31oから主噴射が行なわれるとともに、上記排出燃料を筒内吐出流路37に導き、その開口部(副噴孔)37aから副噴射を行なうものであれば、いずれの構成であってもよい。
(16)なお、直噴用エンジン100に用いられる、燃料噴射弁2を駆動動作するECU200の場合には、高圧燃料を噴射する燃料噴射弁2を駆動するためにEDU202を備えている。これに対して本実施形態では、上述の如く、燃料噴射弁2のアクチュエータ(電磁駆動部60、54、50)は、ノズルニードル30をリフト動作させるための必要駆動力が比較的小さいので、例えば昇圧比の高い駆動回路の構成は不要となり、EDU200構成の簡素化が図れる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を適用した他の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、第1の実施形態と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰返さない。
第2実施形態では、第1の実施形態で説明した筒内吐出流路の開口部を、単孔に代えて、図9に示すように、複数(本実施例では6個)の噴孔137aとする。図9は、本実施形態に係わる主要部を拡大した部分断面図である。
これにより、筒内吐出流路137の開口部137aを、複数の噴孔とするので、略中空円錐状の主噴霧の内側に配置され、複数の噴孔137aから噴射される燃料噴霧の微粒化の促進が図れる。
(第3の実施形態)
第1の実施形態では、筒内吐出流路37および開口部37aをノズルニードル30の内部に設けた。これに対し第3の実施形態では、図10に示すように、少なくとも筒内吐出流路137の一部および開口部137aを弁ボディ212の内部に形成する。図10は、本実施形態に係わる主要部を拡大した部分断面図である。
このような構成により、筒内吐出流路137の開口部137aから噴射される副噴霧を、略中空円錐状等の主噴霧の外側に配置することができる。
(第4の実施形態)
第1の実施形態では、弁部構造を外開弁構造とした。これに対し第3の実施形態では、図11に示すように、弁ボディ312が、弁座313に着座および離座するノズルニードル330を軸方向に移動可能に収容し、ノズルニードル330を弁座13から内向きに離座させることで開弁するいわゆる内開弁構造とする。図11は、本実施形態の燃料噴射弁の構成を示す断面図である。
図11に示すように、弁ボディ312とケーシング314とは中間部材としてのパッキン326、327を挟んで、リテーニングナット321及びノックピン22により締結されている。ケーシング14(詳しくは筒部材40)とフィルタボディ48とは溶接等により固定されている。
弁ボディ312、パッキン326、327、ケーシング14、およびフィルタボディ15には、燃料通路41、43、23が内部に形成され、噴孔31oに燃料を供給する内部燃料通路が形成されている。また、燃料通路43を経由し、圧力制御室381に導くオリフィス通路45が形成されている。なお、フィルタボディ15に設けられた燃料入口部に、燃料分配管8から供給された高圧燃料が流入する。
図11に示すように、液圧駆動用ピストン38は、パッキン326の段付き内周126aに収容されている。
圧力制御室381は、液圧駆動用ピストン38の反弁座314側端面と内周126aとで区画される第1圧力制御室部381bと、ノズルニードル330の上端部とパッキン327との間にスプリング378を挟んで収容する第1圧力制御室部381aを有している。第1圧力制御室部381aに、オリフィス通路45が接続している。
液圧駆動用ピストン38の弁座314側には、背圧室383が設けられている。また、弁ボディ312には、燃料通路23と内周314を接続する燃料溜り室384が形成されている。
弁ボディ312の内周14は、燃料噴射方向に縮径しており、円錐面313を形成している。円錐面313は、ノズルニードル330(詳しくは当接部331)と離座および着座する弁座を構成している。円錐面313と当接部331との隙間により噴孔31oを形成している。円錐面313と当接部331との隙間から円錐面に沿って燃料が噴射することで、略中空円錐状の主噴霧の噴射が可能である。
ノズルニードル330の内部には、軸方向に排出流路336が形成され、先端部側に筒内吐出流路337が開口するように構成されている。
このような構成により、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
(他の実施形態)
なお、第4の実施形態おいて、弁ボディ312の先端に、微細な複数の噴孔を有する噴孔プレートを備えているものであってもよい。この場合、主噴射および副噴射の燃料は噴孔プレートの複数の噴孔から噴射される。
本発明の第1の実施形態の燃料噴射弁の構成を示す断面図である。 図1中の主要部を拡大した部分断面図である。 本発明の第1の実施形態の燃料噴射弁を適用する燃料噴射装置の概略構成を示す模式図である。 図1の燃料噴射弁の燃料噴射の過程を説明する図であって、電磁駆動部が非作動の状態を示す部分断面図である。 図1の燃料噴射弁の燃料噴射の過程を説明する図であって、電磁駆動部が作動開始した状態を示す部分断面図である。 図1の燃料噴射弁の燃料噴射の過程を説明する図であって、電磁駆動部が作動し、かつ弁部材がリフトし開弁した状態を示す部分断面図である。 図1の燃料噴射弁の燃料噴射の過程を説明する図であって、電磁駆動部が作動停止した状態を示す部分断面図である。 本発明の第1の実施形態に係わる燃料噴射のフローを示す模式図である。 第2の実施形態に係わる主要部を拡大した部分断面図である。 第3の実施形態に係わる主要部を拡大した部分断面図である。 第4の実施形態の燃料噴射弁の構成を示す断面図である。
符号の説明
1 燃料噴射装置
2 燃料噴射弁
6 燃料タンク
7 燃料ポンプ
8 燃料分配管
9 高圧ポンプ(高圧燃料供給手段)
12 弁ボディ
13 弁座
30 ノズルニードル(弁部材)
31 当接部
25 ノズルボディ
26 パッキン(中間部材)
35 圧力制御ニードル用弁座(弁座)
36 排出流路
37 筒内吐出流路
37a 開口部
41、43 燃料通路
45 オリフィス通路(燃料絞り通路)
50 弁体
51 可動コア
53 圧力制御ニードル
54 固定コア
55 先端部
58 スプリング(付勢部材)
60 コイル
78 スプリング(付勢部材)
81 圧力制御室
82 第1背圧室
83 第2背圧室(スプリング室)
100 エンジン(内燃機関)
106 燃焼室
200 ECU(制御手段)

Claims (14)

  1. 内燃機関の筒内に燃料を直接噴射し、燃料噴霧を形成する燃料噴射弁において、
    前記筒内に臨むように配置され、弁座を有する弁ボディと、
    前記弁座に着座および離座する弁部材と、
    前記弁部材のリフトを制御するために、前記弁部材の前記弁座とは反対の端部に加える液圧力を制御する圧力制御室と、
    前記圧力制御室内の燃料を排出する排出流路と、
    前記圧力制御室と前記排出流路の燃料の流れを遮断および流通に切換えるアクチュエータと、
    前記燃料噴射弁の内部を通じて流通するように設けられ、前記圧力制御室から前記排出流路に導かれる燃料を、前記筒内に噴射させるように導く筒内吐出流路を備えていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記筒内吐出流路は、前記弁部材の内部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記筒内吐出流路は、前記弁ボディの内部に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記アクチュエータは、前記圧力制御室と前記排出流路の燃料の流れを遮断および流通に切換える弁体と、前記弁体を電磁力により駆動する電磁駆動部とを備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記弁部材は、前記弁体が離座および着座可能な弁体用弁座と、前記弁体用弁座の下流に配置される前記排出流路を有していることを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記弁部材と前記弁ボディは、
    前記弁部材が、前記弁ボディの内外の軸方向に挿通可能に配置され、
    前記弁部材を前記弁座から外向きに離座させることで開弁する弁部構造を有していることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  7. 前記弁部材と前記弁ボディは、
    前記弁ボディが、前記弁座に着座および離座する前記弁部材を軸方向に移動可能に収容し、
    前記弁部材を前記弁座から内向きに離座させることで開弁する弁部構造を有していることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  8. 前記筒内吐出流路の開口部から噴射される燃料噴霧は、略中空円錐状の燃料噴霧の内側に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  9. 前記筒内吐出流路の前記開口部は、複数の噴孔からなることを特徴とする請求項8に記載の燃料噴射弁。
  10. 前記排出流路に排出される燃料の圧力は、1.5MPa以上であることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  11. 前記筒内吐出流路から前記筒内に噴射される燃料噴射量は、前記燃料噴霧を形成する燃料噴射量の30%以下であることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  12. 前記筒内吐出流路内の燃料の前記筒内に噴射を開始する噴射時期は、略中空円錐状の前記燃料噴霧を形成する燃料の噴射時期より早く噴射開始とすることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の燃料噴射弁は、前記筒内に臨んで略中央上部に配置されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の燃料噴射弁と、
    燃料が貯留された燃料タンクと、前記燃料噴射弁に分配供給する燃料分配管との間に設けられ、前記燃料タンクに貯留された燃料を、前記燃料分配管に向けて高圧圧送する高圧燃料供給手段とを備えていることを特徴とする燃料噴射装置。
JP2005175742A 2005-06-15 2005-06-15 燃料噴射弁 Expired - Fee Related JP4412241B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005175742A JP4412241B2 (ja) 2005-06-15 2005-06-15 燃料噴射弁
DE602006002429T DE602006002429D1 (de) 2005-06-15 2006-06-14 Kraftstoffeinspritzventil
EP06115471A EP1734250B1 (en) 2005-06-15 2006-06-14 Fuel injection valve
US11/453,050 US7216632B2 (en) 2005-06-15 2006-06-15 Fuel injection valve
US11/714,805 US7472691B2 (en) 2005-06-15 2007-03-07 Fuel injection valve

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005175742A JP4412241B2 (ja) 2005-06-15 2005-06-15 燃料噴射弁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006348842A true JP2006348842A (ja) 2006-12-28
JP4412241B2 JP4412241B2 (ja) 2010-02-10

Family

ID=36968658

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005175742A Expired - Fee Related JP4412241B2 (ja) 2005-06-15 2005-06-15 燃料噴射弁

Country Status (4)

Country Link
US (2) US7216632B2 (ja)
EP (1) EP1734250B1 (ja)
JP (1) JP4412241B2 (ja)
DE (1) DE602006002429D1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE464470T1 (de) * 2007-04-30 2010-04-15 Magneti Marelli Spa KRAFTSTOFFEINSPRITZVENTIL MIT SICH NACH AUßEN ÖFFNENDEM VENTIL
DE102007030711A1 (de) * 2007-07-02 2009-01-08 Robert Bosch Gmbh Injektor mit nach außen öffnendem Ventilelement
JP2009024682A (ja) * 2007-07-24 2009-02-05 Denso Corp スプレーガイド式筒内噴射内燃機関の制御装置
US8800895B2 (en) * 2008-08-27 2014-08-12 Woodward, Inc. Piloted variable area fuel injector
US8074903B2 (en) * 2009-01-13 2011-12-13 Caterpillar Inc. Stator assembly and fuel injector using same
RU2556152C2 (ru) * 2009-08-27 2015-07-10 МАКЭЛИСТЭР ТЕКНОЛОДЖИЗ, ЭлЭлСи Топливная форсунка (варианты) и способ работы топливной форсунки
US20110073071A1 (en) * 2009-09-30 2011-03-31 Woodward Governor Company Internally Nested Variable-Area Fuel Nozzle
US9683739B2 (en) * 2009-11-09 2017-06-20 Woodward, Inc. Variable-area fuel injector with improved circumferential spray uniformity
US8443780B2 (en) 2010-06-01 2013-05-21 Caterpillar Inc. Low leakage cam assisted common rail fuel system, fuel injector, and operating method therefor
US20120138710A1 (en) * 2010-12-01 2012-06-07 Pratt & Whitney Rocketdyne Inc. Hybrid Variable Area Fuel Injector With Thermal Protection
US9599251B2 (en) * 2012-02-13 2017-03-21 Hyundai Heavy Industries Co., Ltd. Check valve driving device for injecting gas
EP2706222B1 (en) * 2012-09-06 2016-07-13 Delphi International Operations Luxembourg S.à r.l. Pump unit
EP2863048B1 (en) * 2013-10-21 2017-12-06 C.R.F. Società Consortile Per Azioni Fuel electro-injector for a fuel injection system for an internal combustion engine
JP6256440B2 (ja) * 2015-06-26 2018-01-10 株式会社デンソー インジェクタ
EP3299610B1 (en) * 2016-09-22 2020-03-04 C.R.F. Società Consortile Per Azioni Fuel electro-injector atomizer, in particular for a diesel cycle engine

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4856713A (en) * 1988-08-04 1989-08-15 Energy Conservation Innovations, Inc. Dual-fuel injector
US4909444A (en) * 1988-10-17 1990-03-20 General Motors Corporation Poppet covered orifice fuel injection nozzle
US4958605A (en) * 1989-04-10 1990-09-25 Euron S.P.A. Fuel injection nozzle
JP2765185B2 (ja) 1990-04-27 1998-06-11 株式会社デンソー 燃料噴射装置
DE4023223A1 (de) * 1990-07-21 1992-01-23 Bosch Gmbh Robert Kraftstoff-einspritzduese fuer brennkraftmaschinen
DE19843535A1 (de) 1998-09-23 2000-03-30 Bosch Gmbh Robert Brennstoffeinspritzventil
DE19911023C2 (de) 1999-03-12 2001-07-05 Daimler Chrysler Ag Direkteinspritzende Otto-Brennkraftmaschine
GB9914646D0 (en) * 1999-06-24 1999-08-25 Lucas Ind Plc Fuel injector
DE19956510A1 (de) * 1999-11-25 2001-05-31 Bosch Gmbh Robert Kraftstoffeinspritzventil für Brennkraftmaschinen
US6691935B1 (en) * 2000-02-07 2004-02-17 Robert Bosch Gmbh Injection nozzle
GB0005744D0 (en) * 2000-03-10 2000-05-03 Federal Mogul Ignition Uk Ltd Fuel injector
US6637675B2 (en) * 2001-07-13 2003-10-28 Cummins Inc. Rate shaping fuel injector with limited throttling
JP4022882B2 (ja) * 2002-06-20 2007-12-19 株式会社デンソー 燃料噴射装置
US6978760B2 (en) * 2002-09-25 2005-12-27 Caterpillar Inc Mixed mode fuel injector and injection system
US6843434B2 (en) * 2003-02-28 2005-01-18 Caterpillar Inc Dual mode fuel injector with one piece needle valve member

Also Published As

Publication number Publication date
DE602006002429D1 (de) 2008-10-09
US20060283424A1 (en) 2006-12-21
US7216632B2 (en) 2007-05-15
EP1734250A1 (en) 2006-12-20
US7472691B2 (en) 2009-01-06
EP1734250B1 (en) 2008-08-27
US20070164134A1 (en) 2007-07-19
JP4412241B2 (ja) 2010-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4412241B2 (ja) 燃料噴射弁
CN102812231B (zh) 具有混合燃料喷射的压燃式发动机
US7458531B2 (en) Fuel injection valve
JP2010174849A (ja) 電磁弁および燃料噴射弁
JP2009103080A (ja) 燃料噴射弁
JP5176948B2 (ja) 燃料供給装置、及び、高圧ポンプ
JP2006183468A (ja) 燃料噴射装置
JP6022986B2 (ja) 燃料供給システム
JP2008280985A (ja) 燃料噴射装置
JP2009103008A (ja) 燃料ポンプ
JP2010156298A (ja) 燃料供給装置及びそれに用いる高圧ポンプ
JP2009185609A (ja) 多気筒内燃機関の燃料噴射装置
JP4229059B2 (ja) 内燃機関用燃料噴射装置
JPH11351105A (ja) 内燃機関用燃料噴射弁
JP2010209767A (ja) 燃料噴射弁
JP2006161716A (ja) コモンレール式燃料噴射装置
JP2008163772A (ja) 燃料制御弁
JPH10274130A (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JP2007023969A (ja) 燃料噴射弁
JP3924888B2 (ja) 燃料噴射装置
JP5196321B2 (ja) 燃料供給装置、及び、高圧ポンプ
JPH11182376A (ja) 筒内噴射装置
JPH11182380A (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JP4325546B2 (ja) 燃料噴射弁
JP2018135822A (ja) 燃料噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090609

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091027

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091109

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131127

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees