JP2006336612A - 内燃機関 - Google Patents

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F7/00Casings, e.g. crankcases or frames
    • F02F7/006Camshaft or pushrod housings
    • F02F2007/0063Head bolts; Arrangements of cylinder head bolts

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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】内燃機関において、シリンダブロックの分割による小型軽量化を可能とすると共に十分な剛性の確保を可能とし、また、製造コストの増加を抑制する。
【解決手段】シリンダブロック12をシリンダ15とクランクケース16とに分割し、シリンダ15を合成樹脂製のシリンダ外壁17と金属製のシリンダライナ18とに分割し、下方からスルーボルト14がベアリングキャップ13、シリンダブロック12、シリンダヘッド11を貫通して締結し、また、シリンダ外壁17の側面に樹脂製のサージタンク51を一体に連結し、このサージタンク51をインテークマニホールド52を介してシリンダヘッド11に連結すると共に、PCV装置55を介してクランクケース16に連結する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シリンダヘッド、シリンダブロック、クランクシャフトベアリングキャップなどが締結されて構成される内燃機関に関するものである。
一般的に、内燃機関は、ピストンを移動自在に支持するシリンダボアが形成されたシリンダブロック、吸排気ポートが形成されると共に、吸排気弁やこれを駆動するカムシャフトなどが支持されたシリンダヘッド、ピストンを駆動するクランクシャフトを支持するベアリングキャップなどにより構成されている。そして、このシリンダヘッド、シリンダブロック、ベアリングキャップは締結ボルトによりそれぞれ一体に締結されている。
近年、内燃機関は小型軽量化が図られており、各構成部材をアルミニウム材料を用いて鋳造、特に、ダイカストにより製造することが行われている。上述した内燃機関を構成するシリンダブロック、ベアリングキャップもアルミダイカストにより製造されるものであるが、製法上、各構成部材を小型化することが望ましい。
このような軽量化を図った内燃機関としては、下記特許文献1、2に記載されたものがある。この特許文献1に記載されたエンジンのシリンダブロック組立体は、アルミニウム合金製のシリンダブロックに、マグネシウム合金製のクランクケースブロック、アルミニウム合金製のベアリングキャップを順に重合し、ベアリングキャップ及びクランクケースブロックを挿通した連結ボルトを、シリンダブロックに螺着して三者を一体に結合させたものである。また、特許文献2に記載されたFRPを用いた成形法は、成形部品としてのシリンダブロックにおける補強部や角部に相当する位置を3次元方向で織られた繊維を介在して成形することで、軽量化を図ると共に剛性を向上させたものである。
実開平05−064440号公報 特開平04−073132号公報
ところが、上述した特許文献1に記載されたエンジンのシリンダブロック組立体にあっては、単に、シリンダブロックとクランクケースブロックとベアリングキャップとを連結ボルトを用いて一体に結合させることで、軽量化を達成しただけであり、シリンダブロック組立体を分割構造とした利点が生かされていない。
また、特許文献2に記載されたエンジンのシリンダブロック構造にあっては、シリンダブロックの軽量化を図るために材料としてFRPを用い、補強部や角部に繊維を介在することで剛性の低下を阻止している。ところが、FRPの成形品の内部に事前に繊維を介在させてから成形することは困難であり、製造方法が困難なものとなって製造コストが増加してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、シリンダブロックの分割による小型軽量化を可能とすると共に十分な剛性の確保を可能とし、また、製造コストの増加を抑制した内燃機関を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の内燃機関は、シリンダヘッドの下部にシリンダブロックが連結され、該シリンダブロックの下部にクランクシャフトを支持するベアリングキャップが連結された内燃機関において、前記シリンダブロックはシリンダとクランクケースに分割され、該シリンダは樹脂製のシリンダ外壁と金属製のシリンダライナに分割され、前記シリンダ外壁の側面に樹脂製のサージタンクが一体に連結され、該サージタンクが前記シリンダヘッドまたは前記クランクケースに連結されたことを特徴とするものである。
本発明の内燃機関では、前記サージタンクは、上部がインテークマニホールドを介して前記シリンダヘッドに連結される一方、下部が流体を貯留する貯留タンクを介して前記クランクケースに連結されたことを特徴としている。
本発明の内燃機関では、前記貯留タンクは樹脂製であり、前記サージタンクの下面に一体に連結されたことを特徴としている。
本発明の内燃機関では、前記シリンダの側方に補機が配設され、該補機は上部ブラケットを介して前記シリンダヘッドに連結される一方、下部ブラケットを介して前記クランクケースに連結されたことを特徴としている。
本発明の内燃機関では、カムシャフトとクランクシャフトを駆動連結するタイミングチェーンが設けられ、該タイミングチェーンを収容するタイミングチェーンカバーが前記シリンダと所定の隙間をもって位置するように、前記シリンダヘッド及び前記クランクケースに装着されたことを特徴としている。
本発明の内燃機関では、前記シリンダ外壁と前記シリンダライナとの間にウォータジャケットが設けられたことを特徴としている。
本発明の内燃機関では、前記シリンダ外壁は、左右一対の外壁部からなり、前記各外壁部が前記シリンダライナの外周面から所定隙間をもって互いに連結されると共に、前記各外壁部の上端部及び下端部が前記シリンダライナの上部フランジ部及び下部フランジ部に連結されることで、前記ウォータジャケットが形成されたことを特徴としている。
本発明の内燃機関では、締結ボルトが下方から前記ベアリングキャップと前記クランクケースと前記シリンダライナとを貫通して前記シリンダヘッドに締結されたことを特徴としている。
本発明の内燃機関によれば、シリンダヘッドの下部にシリンダブロックを連結し、シリンダブロックの下部にクランクシャフトベアリングキャップを連結し、このシリンダブロックをシリンダとクランクケースに分割し、シリンダを樹脂製のシリンダ外壁と金属製のシリンダライナに分割し、シリンダ外壁の側面に樹脂製のサージタンクを一体に連結し、このサージタンクをシリンダヘッドまたはクランクケースに連結したので、シリンダブロックを3分割することによりシリンダ外壁とシリンダライナとクランクケースをそれぞれ小型化して軽材料で高精度に製造することが可能となり、全体として軽量化を図ることができると共に低コスト化を図ることができ、また、シリンダ外壁とサージタンクを樹脂製として一体に連結し、サージタンクをシリンダヘッドまたはクランクケースに連結したことで、軽量化を図ることができる一方で、十分な剛性を確保することができる。
以下に、本発明にかかる内燃機関の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施例に係る内燃機関としてのガソリンエンジンの正面図、図2は、本実施例のガソリンエンジンの一部切欠側面図、図3は、本実施例のガソリンエンジンにおけるシリンダブロックの平面図、図4は、本実施例のガソリンエンジンにおけるボア中心で切断した図3のIV−IV断面図、図5は、本実施例のガソリンエンジンにおけるボア間で切断した図3のV−V断面図、図6は、本実施例のガソリンエンジンにおけるシリンダの分解斜視図である。
本実施例のガソリンエンジンは、図1乃至図6に示すように、上方からシリンダヘッド11、シリンダブロック12、クランクシャフトベアリングキャップ(以下、ベアリングキャップ)13とが組み合わされ、複数のスルーボルト(締結ボルト)14により一体に組み付けられて構成されている。そして、シリンダブロック12は、シリンダ15とクランクケース16に分割され、このシリンダ15は、合成樹脂製のシリンダ外壁17とアルミニウム合金製のシリンダライナ18に分割され、シリンダライナ18の上下のフランジ部がシリンダヘッド11とクランクケース16により挟持されて締結されている。なお、シリンダヘッド11の上部には、シリンダヘッドカバー19が締結されている。
シリンダ15は、上述したように、合成樹脂製のシリンダ外壁17とアルミニウム合金製(金属製)のシリンダライナ18に分割され、シリンダライナ18の外側にシリンダ外壁17が組み合わされて構成されている。即ち、シリンダライナ18は、3つのシリンダボア21を形成する3つの円筒部22が直線状に連続して並んで設けられ、各シリンダボア21に図示しないピストンが摺動するように嵌合可能となっている。そして、シリンダライナ18は、各円筒部22の上端部に全周にわたって上部フランジ部23が一体に設けられると共に、下端部に全周にわたって下部フランジ部24が一体に設けられ、長手方向における一端部に上部フランジ部23と下部フランジ部24を連結する支持壁25が設けられて構成されている。
一方、シリンダ外壁17は、シリンダライナ18の各円筒部22を外側から囲繞する左右一対の外壁部26,27から構成されている。そして、各外壁部26,27がシリンダライナ18の両側から装着され、一方の外壁部26の各端部26a,26bと他方の外壁部27の各端部27a,27bとが密着した状態で溶着されると共に、上端部26c,27cが上部フランジ部23に固定され、下端部26d,27dが下部フランジ部24に固定されることで、シリンダ外壁17がシリンダライナ18の各円筒部22を外側から一定間隔をもって囲繞するように配置される。
この場合、シリンダライナ18を囲繞するように各外壁部26,27からなるシリンダ外壁17が組み付けられることで、各円筒部22と各外壁部26,27との間にエンジン冷却水が充填されるウォータジャケット28がほぼ密閉して構成される。また、シリンダライナ18には、ウォータジャケット28を上下に貫通して8つのボス部29が形成されており、各ボス部29には、貫通孔30が形成されている。このウォータジャケット28は、シリンダ外壁17とシリンダライナ18とによりほぼ密閉された状態に形成されるが、一端部が図示しないウォータポンプを介して冷却水通路に連結される一方、他端部がシリンダヘッド11のウォータジャケットに連結されている。
なお、シリンダ外壁17とシリンダライナ18が組み付けられることで、ウォータジャケット28が構成されることから、シリンダ外壁17の各外壁部26,27同士、シリンダ外壁17とシリンダライナ18とを隙間なく確実に接合する必要がある。本実施例では、例えば、合成樹脂製のシリンダ外壁17は、一方の外壁部26の各端部26a,26bと他方の外壁部27の各端部27a,27bとが溶着により連結されている。また、各外壁部26,27の上端部26c,27cと上部フランジ部23、下端部26d,27dと下部フランジ部24とは、各外壁部26,27側を溶着したり、シリンダライナ18の各フランジ部23,24側に予め合成樹脂を溶着しており、合成樹脂同士をレーザ溶接等により接合すればよい。
クランクケース16はマグネシウム合金製であって、中央部に各シリンダボア21と連通するボア開口部31が複数(本実施例では、3つ)直線状に並んで形成されると共に、この各ボア開口部31の下方に図示しないクランクシャフトの偏心部を収容する第1収容部32が形成されている。また、クランクケース16には、この各ボア開口部31及び第1収容部32の間に位置して、クランクシャフトを回転自在に支持する半割りの第1軸受部33が所定間隔で複数形成されている。そして、クランクケース16には、この複数の第1軸受部33の外側に位置して、スルーボルト14が下方から貫通する8つの貫通孔34が形成されている。
ベアリングキャップ13はマグネシウム合金製であって、クランクケース16の各第1収容部32に連通する第2収容部35が形成されると共に、各第2収容部35の間に位置して、第1軸受部33に対向するように半割りの第2軸受部36が所定間隔で複数形成されている。そして、ベアリングキャップ13には、この複数の第2軸受部36の外側に位置して、スルーボルト14が下方から貫通する8つの貫通孔37が形成されている。
そして、シリンダブロック12を構成するシリンダ15とクランクケース16が組み合わされると共に、その下部にベアリングキャップ13が組み合わされた状態で、複数のスルーボルト14がその下方から各貫通孔37,34,30の順に貫通すると共に、先端部がシリンダヘッド11を貫通し、先端ねじ部14aに締結ナット38が螺合している。このように締結されると、マグネシウム合金製のクランクケース16及びベアリングキャップ13に圧縮応力が作用した締結状態となり、軽量化が可能になると共に、クランクケース16及びベアリングキャップ13の強度アップを図ることができる。なお、ベアリングキャップ13の下部には図示しないオイルパンが取付けられる。
なお、シリンダ15におけるシリンダライナ18とクランクケース16との締結面にガスケット39が介装されており、締結ボルト40により両者が締結されている。従って、エンジン内部の潤滑油がシリンダ15とクランクケース16との合わせ面から外部へ漏洩するのをこのガスケット39により防止することができる。
また、クランクケース16とベアリングキャップ13との間にて、クランクケース16から複数の連結ボルト41がベアリングキャップ13に螺合しており、この連結ボルト41の内側におけるクランクケース16とベアリングキャップ13との締結面にガスケット42が介装されている。また、クランクケース16とベアリングキャップ13との間には、所定の位置に複数の位置決めピン43がそれぞれに貫入し、この位置決めピン43よりもシリンダ中心に対して外側の位置で、締結ボルト44により両者が締結されている。従って、収容部32,35の潤滑油がクランクケース16とベアリングキャップ13との合わせ面から外部へ漏洩するのをこのガスケット42により防止することができる。
ところで、本実施例では、シリンダブロック12のシリンダ15を構成するシリンダ外壁17が合成樹脂製であって、単独で十分な強度を確保することが困難であることから、周辺の部材を合成樹脂により製造し、シリンダ外壁17と一体に連結することで、全体として十分な剛性を確保するようにしている。
即ち、図1乃至図3に示すように、サージタンク51を合成樹脂により製造し、シリンダ15の側方に配設し、同じく合成樹脂製のシリンダ外壁17の側面に溶着することで、シリンダ15とサージタンク51が一体となるように連結している。そして、このサージタンク51は、上部の連結フランジ51aがインテークマニホールド52の下部の連結フランジ52aと連結ボルト53により連結され、このインテークマニホールド52は側部の連結フランジ52bがシリンダヘッド11の側面に連結ボルト54によって連結されている。
一方、サージタンク51の下部には、同じく合成樹脂製のPCV(Positive Crankcase Ventilation)装置55が配設され、サージタンク51に対してPCV装置(貯留タンク)55が溶着されることで、両者が一体となるように連結している。また、PCV装置55は、取付フランジ部55aがクランクケース16に密着し、取付ボルト56により連結されている。PCV装置55の下部には、蓄熱タンク57が配設され、連結フランジ57aがPCV装置55の連結フランジ55bと連結ボルト58により連結されている。また、蓄熱タンク57は、取付フランジ部57bがベアリングキャップ13に密着し、取付ボルト59により連結されている。
そして、サージタンク51には、エアクリーナ60を有する吸気管61が連結されている。
なお、PCV装置55は、エンジン内で発生したブローバイガスから潤滑油を分離し、吸気系に挿入することで再燃焼させ、大気への放出を阻止するものであり、図示しないPCV弁を有するガス通路が吸気管61に連結されると共に、クランクケース16に抜ける図示しない油戻し通路が設けられている。また、蓄熱タンク57が潤滑オイルを一時的に貯留してエンジン熱により加熱するものであり、オイルパンへの図示しない油通路が設けられている。
また、シリンダ15の側方には、補機としてオルタネータ62が配設され、このオルタネータ62は、上部ブラケット63を介してシリンダヘッド11に連結される一方、下部ブラケット64を介してクランクケース16に連結されている。
シリンダヘッド11、シリンダブロック12、ベアリングキャップ13がスルーボルト14により一体に組み付けられたガソリンエンジンの前面には、シリンダヘッド11に回転自在に支持されたカムシャフト65の端部が突出し、カムシャフトプーリ66が固結されている。また、ガソリンエンジンの前面には、クランクシャフト67の端部が突出し、クランクシャフトプーリ68が固結されており、カムシャフトプーリ66とクランクシャフトプーリ68との間には、駆動力を伝達するタイミングチェーン69が掛け回されている。そして、このカムシャフトプーリ66とクランクシャフトプーリ68とタイミングチェーン69がタイミングチェーンカバー70により被覆されている。この場合、このタイミングチェーン69などを収容するタイミングチェーンカバー70は、シリンダヘッド11、クランクケース16、ベアリングキャップ13側に取付けられるケース71と、タイミングチェーン69などを覆うようにケース71に固定されるカバー72とから構成されており、ケース71は、シリンダ15のシリンダ外壁17と所定の隙間Sをもって位置している。
なお、本実施例のガソリンエンジンは、前述したように、シリンダヘッド11とシリンダブロック12とベアリングキャップ13とがスルーボルト14により締結されてなり、シリンダブロック12がシリンダ15とクランクケース16に分割されて構成されている。そして、シリンダヘッド11及びシリンダ15のシリンダライナ18がアルミニウム合金製であり、クランクケース16及びベアリングキャップ13がマグネシウム合金製であり、シリンダ15のシリンダ外壁17が合成樹脂製であり、このシリンダ15とクランクケース16とベアリングキャップ13の少なくともいずれか一つが、他の部材に影響を与えることなく、エンジンの設計仕様に応じて単体で組み替え可能に形成されている。
そして、このような本実施例のエンジンを組み立てるには、まず、シリンダライナ18にシリンダ外壁17(外壁部26,27)を固定してシリンダ15を構成し、シリンダ15(シリンダライナ18)とクランクケース16との間にガスケット39を介装すると共に図示しない複数の位置決めピンを貫入し、これらを位置決めした状態で複数の締結ボルト40により仮締結する。次に、クランクケース16とベアリング13との間にガスケット42を介装すると共に複数の位置決めピン43を貫入し、これらを位置決めした状態で複数の締結ボルト41,44により仮締結する。続いて、シリンダ15の上部に図示しないガスケットを介装してシリンダヘッド11を載置して位置決めをした後、複数のスルーボルト14を下方からベアリングキャップ13とクランクケース16とシリンダ15とシリンダヘッド11の各貫通孔37,34,30に貫通させる。そして、スルーボルト14の先端ねじ部14aに締結ナット38を螺合させる。従って、シリンダヘッド11とシリンダブロック12を構成するシリンダ15とクランクケース16とベアリングキャップ13がスルーボルト14により一体に締結される。
このように本実施例のガソリンエンジンにあっては、シリンダブロック12をシリンダ15とクランクケース16とに分割し、このシリンダ15を合成樹脂製のシリンダ外壁17と金属製のシリンダライナ18とに分割し、下方からスルーボルト14がベアリングキャップ13、クランクケース16、シリンダライナ18、シリンダヘッド11を貫通して締結することで、シリンダライナ18をシリンダヘッド11とクランクケース16により挟持している。
従って、シリンダブロック12をシリンダ15とクランクケース16とによる分割構造とすると共に、シリンダ15をシリンダ外壁17とシリンダライナ18とによる分割構造とすることで、各構成部材を小型化及び薄肉化することができ、ダイカストにより容易に、且つ、高精度に製造することができ、更に、シリンダ15を構成するシリンダ外壁17を合成樹脂により製造することで、エンジン全体の軽量化を可能とすることができる。また、シリンダ15をシリンダ外壁17とシリンダライナ18とに分割することで、締結応力によるシリンダボア21の変形を抑制して真円度を確保することができる。
また、シリンダ外壁17とシリンダライナ18を組み合わせて円筒部22と各外壁部26,27との間にウォータジャケット28を設けており、シリンダライナ18に所定深さのウォータジャケットを別途形成する必要がなくなり、加工性を向上して製造コストを低減することができる。そして、このようにシリンダ15を構成することで、ウォータジャケット28の幅や深さを自由に設定することができる。即ち、ウォータジャケット28の幅を狭くすることで、左右のスルーボルト14のピッチを短縮することができ、各締結部材の口開きを確実に防止することができる。また、エンジン形式に応じてウォータジャケット28の幅や深さを変更することで、適正な容積に設定することができ、エンジン冷却効率を向上して燃費を向上することができる。
そして、本実施例では、シリンダ15をシリンダ外壁17とシリンダライナ18に分割し、このシリンダ外壁17を樹脂製としてその側面に合成樹脂製のサージタンク51を一体に連結し、このサージタンク51をインテークマニホールド52を介してシリンダヘッド11に連結すると共に、PCV装置55を介してクランクケース16に連結している。
従って、シリンダ外壁17とサージタンク51とPCV装置55を樹脂製とすることで軽量化及びコンパクト化を図ることができると共に、放熱を抑制することができ、また、合成樹脂製で構成されたシリンダ外壁17とサージタンク51とPCV装置55を一体に連結し、上部をシリンダヘッド11に連結し、下部をクランクケース16に連結することで、エンジン全体として十分な剛性を確保することができ、水平方向の揺れを抑制することができる。その結果、車両の燃費を向上することができると共に、旋回性能を向上することができる。
なお、この場合、貯留タンクとしての蓄熱タンク57を合成樹脂製とすることで、更なる軽量化を図ることができ、PCV装置55に蓄熱タンク57を一体に連結してベアリングキャップ13に連結することで、十分な剛性を確保することができる。
また、シリンダ15の側方に補機としてのオルタネータ62を配設し、上部ブラケット63を介してシリンダヘッド11に連結する一方、下部ブラケット64を介してクランクケース16に連結している。従って、部品をモジュール化することで、組付コストを低減することができる。
また、カムシャフトプーリ66とクランクシャフトプーリ68を駆動連結するタイミングチェーン69が設けられ、このタイミングチェーン69を収容するタイミングチェーンカバー70をシリンダ外壁17と所定の隙間Sをもって位置するように、シリンダヘッド11及びクランクケース16に装着している。従って、タイミングチェーン69などの振動が合成樹脂製のシリンダ外壁17に直接伝達されることはなく、耐久性を向上することができる。
なお、上述した実施例では、複数のスルーボルト14をベアリングキャップ13、シリンダブロック12、シリンダヘッド11を貫通して先端ねじ部14aに締結ナット38を螺合して締結したが、この締結方法に限るものではない。例えば、シリンダブロック12とベアリングキャップ13が組み合わされた状態で、スルーボルト14がその下方から貫通して中間ねじ部がシリンダライナ18に螺合することで仮締結を行い、続いて、シリンダヘッド11を貫通したスルーボルト14の先端部に締結ナットが螺合して締結するようにしてもよい。
更に、スルーボルトの上下端部にねじ部を設け、このねじ部に締結ナットを螺合するようにしたり、この上下端部にねじ部が設けられたスルーボルトに中間ねじ部を設けたり、スルーボルトを上下に分割し、下部スルーボルトをベアリングキャップ13とクランクケース16を貫通してシリンダに螺合させる一方、上部スルーボルトをシリンダヘッド11を貫通してシリンダ15に螺合させることで締結するようにしてもよい。
また、上述した各実施例にて、補機をオルタネータ62としたが、ウォータポンプ、オイルポンプ、エアコンプーリなどとしてもよい。
また、上述した各実施例にて、シリンダヘッド11及びシリンダライナ18をアルミニウム合金製とし、クランクケース16及びベアリングキャップ13をマグネシウム合金製としたが、この材料に限定されるものではなく、エンジンの仕様や形状、強度、分割位置などに応じてアルミニウム合金やマグネシウム合金を含む製鉄などの他の材料に変更してもよい。
以上のように、本発明に係る内燃機関は、シリンダを樹脂製のシリンダ外壁と金属製のシリンダライナに分割してシリンダ外壁の側面に樹脂製のサージタンクを一体に連結することで、軽量化と剛性の両立を可能とするものであり、全ての内燃機関に有用である。
本発明の一実施例に係る内燃機関としてのガソリンエンジンの正面図である。 本実施例のガソリンエンジンの一部切欠側面図である。 本実施例のガソリンエンジンにおけるシリンダブロックの平面図である。 本実施例のガソリンエンジンにおけるボア中心で切断した図3のIV−IV断面図である。 本実施例のガソリンエンジンにおけるボア間で切断した図3のV−V断面図である。 本実施例のガソリンエンジンにおけるシリンダの分解斜視図である。
符号の説明
11 シリンダヘッド
12 シリンダブロック
13 クランクシャフトベアリングキャップ
14 スルーボルト(締結ボルト)
15 シリンダ
16 クランクケース
17 シリンダ外壁
18 シリンダライナ
22 円筒部
23 上部フランジ部
24 下部フランジ部
26,27 外壁部
28 ウォータジャケット
51 サージタンク
52 インテークマニホールド
55 PCV装置(貯留タンク)
57 蓄熱タンク(貯留タンク)
62 オルタネータ(補機)
66 カムシャフトプーリ
68 クランクシャフトプーリ
69 タイミングチェーン
70 タイミングチェーンカバー

Claims (8)

  1. シリンダヘッドの下部にシリンダブロックが連結され、該シリンダブロックの下部にクランクシャフトを支持するベアリングキャップが連結された内燃機関において、前記シリンダブロックはシリンダとクランクケースに分割され、該シリンダは樹脂製のシリンダ外壁と金属製のシリンダライナに分割され、前記シリンダ外壁の側面に樹脂製のサージタンクが一体に連結され、該サージタンクが前記シリンダヘッドまたは前記クランクケースに連結されたことを特徴とする内燃機関。
  2. 請求項1に記載の内燃機関において、前記サージタンクは、上部がインテークマニホールドを介して前記シリンダヘッドに連結される一方、下部が流体を貯留する貯留タンクを介して前記クランクケースに連結されたことを特徴とする内燃機関。
  3. 請求項2に記載の内燃機関において、前記貯留タンクは樹脂製であり、前記サージタンクの下面に一体に連結されたことを特徴とする内燃機関。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の内燃機関において、前記シリンダの側方に補機が配設され、該補機は上部ブラケットを介して前記シリンダヘッドに連結される一方、下部ブラケットを介して前記クランクケースに連結されたことを特徴とする内燃機関。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載の内燃機関において、カムシャフトとクランクシャフトを駆動連結するタイミングチェーンが設けられ、該タイミングチェーンを収容するタイミングチェーンカバーが前記シリンダと所定の隙間をもって位置するように、前記シリンダヘッド及び前記クランクケースに装着されたことを特徴とする内燃機関。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の内燃機関において、前記シリンダ外壁と前記シリンダライナとの間にウォータジャケットが設けられたことを特徴とする内燃機関。
  7. 請求項6に記載の内燃機関において、前記シリンダ外壁は、左右一対の外壁部からなり、前記各外壁部が前記シリンダライナの外周面から所定隙間をもって互いに連結されると共に、前記各外壁部の上端部及び下端部が前記シリンダライナの上部フランジ部及び下部フランジ部に連結されることで、前記ウォータジャケットが形成されたことを特徴とする内燃機関。
  8. 請求項1から7のいずれか一つに記載の内燃機関において、締結ボルトが下方から前記ベアリングキャップと前記クランクケースと前記シリンダライナとを貫通して前記シリンダヘッドに締結されたことを特徴とする内燃機関。
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