JPH09151783A - 多気筒エンジン - Google Patents

多気筒エンジン

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Publication number
JPH09151783A
JPH09151783A JP33600995A JP33600995A JPH09151783A JP H09151783 A JPH09151783 A JP H09151783A JP 33600995 A JP33600995 A JP 33600995A JP 33600995 A JP33600995 A JP 33600995A JP H09151783 A JPH09151783 A JP H09151783A
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JP
Japan
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cylinder
crankcase
engine
crankshaft
cylinder block
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Application number
JP33600995A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Yamashita
典之 山下
Takahiro Nagura
孝弘 名倉
Takahiro Washisu
雄洋 鷲巣
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成が簡単で、水ジャケットからの冷却水の
漏出がなく、燃焼室からの燃焼ガスの漏出がなく、組み
立てのし易い多気筒エンジンの提供をする。 【解決手段】 クランク軸5を収容してこのクランク軸
5をその軸心4回りに回転自在に支承するクランクケー
ス2と、このクランクケース2に突設されるシリンダ9
とを設ける。このシリンダ9が、複数のシリンダ孔11
を有して一端側14が上記クランクケース2に締結され
るシリンダブロック10と、同上シリンダブロック10
の他端側16に開口した上記シリンダ孔11の各開口を
閉じるよう上記シリンダブロック10の他端側16に取
り付けられるシリンダヘッド18とを備える。上記シリ
ンダブロック10とシリンダヘッド18とを一体成形す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランクケース
と、複数のシリンダ孔を有して上記クランクケースに突
設されるシリンダブロックと、このシリンダブロックの
突出端に取り付けられるシリンダヘッドとを備えた多気
筒エンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】多気筒エンジンは、従来、一般に次のよ
うに構成されている。
【0003】即ち、クランク軸を収容してこのクランク
軸をその軸心回りに回転自在に支承するクランクケース
と、このクランクケースに突設されるシリンダとが設け
られている。このシリンダは、複数のシリンダ孔を有し
てこれらシリンダ孔の軸方向における一端側が上記クラ
ンクケースに締結されるシリンダブロックと、同上軸方
向におけるシリンダブロックの他端側に開口した上記シ
リンダ孔の各開口を閉じるよう上記シリンダブロックの
他端側に取り付けられるシリンダヘッドとを備え、この
シリンダヘッドは上記シリンダブロックの他端側に、締
結具によって着脱自在に締結されている。
【0004】上記各シリンダ孔にはそれぞれその軸方向
に摺動自在にピストンが嵌入され、これら各ピストンは
上記クランク軸にそれぞれ連接棒により連結されてい
る。上記シリンダ孔内で上記シリンダヘッドとピストン
とで挟まれた空間が燃焼室とされ、この燃焼室の気密性
を確保するため、上記シリンダブロックの他端側とシリ
ンダヘッドとの間にはガスケットが介設されている。
【0005】上記エンジンの駆動時には、上記各燃焼室
に供給された混合気が燃焼させられる一方、この燃焼に
より生じた燃焼ガスが排気として排出させられる。そし
て、この燃焼と排気とが交互に繰り返されることによ
り、上記ピストンがシリンダ孔内を繰り返し往復動させ
られ、これに連動する上記クランク軸から動力が出力さ
れるようになっている。また、この場合、上記シリンダ
が上記燃焼で高温になることを防止するため、上記シリ
ンダブロックと、シリンダヘッドとに跨って冷却水用の
水ジャケットが形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
技術の多気筒エンジンでは、個々に設けられたシリンダ
ブロック、シリンダヘッド、これら両部材の間に介設さ
れるガスケット、およびこれらを締結させる締結具で上
記シリンダが構成されているため、部品点数が多くてエ
ンジンの構成が複雑になっている。
【0007】また、上記シリンダブロックとシリンダヘ
ッドの両部材の間にはガスケットが介設されているが、
このガスケットの寿命等により、上記水ジャケット内の
冷却水が、上記両部材の間を通り漏出するおそれがあ
り、また、燃焼室内の燃焼ガスも同上両部材の間を通り
外部に漏出するおそれがある。
【0008】しかも、前記締結具は、その締結力を所定
の範囲にする必要があるが、このためにシリンダの組み
立てが煩雑になっている。
【0009】一方、エンジンの駆動時に、各ピストンが
シリンダ孔内を往復動するとき、上記ピストンよりもク
ランク室側のシリンダ孔内の空気は上記ピストンにより
クランク室に向って押し出され、もしくは上記シリンダ
孔内にクランク室の空気が吸引されることとなり、この
ため、上記空気は上記クランク室を通り隣り合うシリン
ダ孔同士の間で流動しようとする。
【0010】しかし、上記従来の技術では、上記流動は
前記補強梁によって抑制されるおそれがあり、これが生
じると、上記ピストンの往復動によって上記空気が加圧
されて上記ピストンの円滑な摺動が阻害され、もって、
エンジン性能を低下させるおそれを生じる。
【0011】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、構成が簡単で、水ジャケットからの冷却
水の漏出がなく、かつ、燃焼室からの燃焼ガスの漏出が
なく、しかも、組み立てのし易い多気筒エンジンの提供
を課題とする。
【0012】また、クランクケースを補強するために補
強梁を設けた場合でも、この補強梁に邪魔されることな
く、ピストンの円滑な摺動が確保されるようにすること
を課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の本発明の多気筒エンジンは、次の如くである。
【0014】請求項1の発明は、クランク軸5を収容し
てこのクランク軸5をその軸心4回りに回転自在に支承
するクランクケース2と、このクランクケース2に突設
されるシリンダ9とを設け、このシリンダ9が、複数の
シリンダ孔11を有してこれらシリンダ孔11の軸方向
における一端側14が上記クランクケース2に締結され
るシリンダブロック10と、同上軸方向におけるシリン
ダブロック10の他端側16に開口した上記シリンダ孔
11の各開口を閉じるよう上記シリンダブロック10の
他端側16に取り付けられるシリンダヘッド18とを備
えた場合において、上記シリンダブロック10とシリン
ダヘッド18とを一体成形したものである。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、クランクケース2が、クランクケース本体46と、
このクランクケース本体46の内部のクランク室3をシ
リンダ孔11に連通させる開口45と、この開口45の
開口縁に一体的に架設される複数の補強梁47〜49と
を備え、上記シリンダ孔11の軸心12に沿った視線で
みて互いに隣り合うシリンダ孔11の間に上記補強梁4
7〜49をそれぞれ配設し、これら複数の補強梁47〜
49のうちの一部の補強梁48にクランク軸5を支承さ
せた場合において、上記複数の補強梁47〜49のうち
の他部の補強梁47,49における上記シリンダブロッ
ク10側の面に、隣り合うシリンダ孔11同士を互いに
連通させる空気流通溝51を形成したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0017】図1〜3において、符号1はガソリンを燃
料とする4サイクルエンジン(内燃機関)であって、こ
のエンジン1は自動二輪車や自動車等の車両に搭載され
る。
【0018】上記エンジン1はアルミ合金鋳造製のクラ
ンクケース2を有している。このクランクケース2内の
クランク室3には軸心4がほぼ水平に延びるクランク軸
5が収容され、このクランク軸5は複数の軸受6により
その軸心4回りに回転自在に支承されている。
【0019】上記エンジン1は上記クランクケース2に
突設されるアルミ合金鋳造製の複数の第1〜第4シリン
ダ9(A)〜(D)を有して、並列多気筒エンジンとさ
れている。上記第1〜第4シリンダ9(A)〜(D)は
シリンダブロック10を有し、このシリンダブロック1
0には上記各シリンダ9毎に断面円形のシリンダ孔11
が形成され、つまり、このシリンダ孔11は複数(4
つ)設けられている。これら各シリンダ孔11は上記ク
ランク軸5に沿って並設され、その各軸心12は互いに
平行で上記クランク軸5の軸受6に直交している。
【0020】図1〜7において、図示したように、上記
シリンダ孔11の軸心12をほぼ垂直にみたとき、上記
シリンダ孔11の軸方向におけるシリンダブロック10
の下端側である一端側14は上記クランクケース2に締
結具15により着脱自在に締結されている。同上シリン
ダ孔11の軸方向におけるシリンダブロック10の上端
側である他端側16にはシリンダヘッド18が一体成形
により、取り付けられている。このシリンダヘッド18
は上記他端側16のシリンダヘッド18に開口した上記
各シリンダ孔11の上端の各開口を閉じている。
【0021】上記各シリンダ孔11にはそれぞれその軸
方向に摺動自在にピストン19が嵌入されている。これ
ら各ピストン19は上記クランク軸5にそれぞれ連接棒
20により連結されている。上記各シリンダ孔11内で
上記シリンダヘッド18と、上死点側に位置したピスト
ン19とで挟まれた空間が燃焼室21とされている。
【0022】上記シリンダ9の外部を上記燃焼室21に
連通させる吸気通路23と排気通路24とが上記シリン
ダヘッド18に形成されている。これら吸気通路23と
排気通路24の燃焼室21側の各開口を開閉させる吸気
弁25と排気弁26とが設けられ、これら吸気弁25と
排気弁26を開閉動作させる動弁機構27が設けられて
いる。また、上記燃焼室21に放電部が臨む点火プラグ
28が設けられている。
【0023】図1〜4において、上記各吸気通路23に
外部の空気30をそれぞれ案内する複数の吸気管31が
設けられ、これら吸気管31は互いに一体化されてこれ
がエアインテークマニホールド32とされている。上記
各吸気管31の下流端は上記各吸気通路23の上流端に
連通するようシリンダヘッド18に一体的に連結されて
いる。
【0024】図1、2の側面視で、上記各吸気管31は
ほぼ円環状に折り曲げられ、これら各吸気管31で囲ま
れた空間にサージタンク33が一体形成され、このサー
ジタンク33内に上記各吸気管31の上流端が連通させ
られている。
【0025】上記サージタンク33に上記空気30の取
り入れ口34が形成されている。この取り入れ口34の
開口縁には外向きフランジ35が一体成形され、このサ
ージタンク33にスロットル弁36が着脱自在に締結さ
れている。上記各外向きフランジ35は上記シリンダヘ
ッド18に一体成形されており、これにより、上記サー
ジタンク33が補強されると共に、このサージタンク3
3に対するスロットル弁36の取り付けが強固になされ
ている。
【0026】図2、3において、上記第1、第2シリン
ダ9(A)(B)の各吸気通路23,23はその長手方
向の中途部で合流しており、この合流部39に単一の燃
料噴射弁40が配設されている。この燃料噴射弁40
は、所定時期において、上記第1、第2シリンダ9
(A)(B)の各燃焼室21,21に同時に燃料41を
噴射することとされている。また、上記第3、第4シリ
ンダ9(C)(D)の各吸気通路23,23もその長手
方向の中途部で合流しており、この合流部39に単一の
燃料噴射弁40が配設されている。この燃料噴射弁40
は、所定時期において、上記第3、第4シリンダ9
(C)(D)の各燃焼室21,21に同時に燃料41を
噴射することとされている。
【0027】上記エンジン1の駆動時には、各シリンダ
9において、上記クランク軸5に連動する動弁機構27
により吸気弁25と排気弁26が適宜開閉弁動作させら
れる。上記動弁機構27に連動して吸気弁25が吸気通
路23を開いたとき、空気30がスロットル弁36、サ
ージタンク33、および各吸気管31を通し、吸気通路
23に向って流動させられる。上記空気30が吸気通路
23を通るとき、この空気30に対し燃料噴射弁40に
より燃料41が噴射され、これにより混合気が生成され
て、これが上記燃焼室21に吸入され、この混合気は、
上記燃焼室21で点火プラグ28により点火、燃焼させ
られる。
【0028】次に、同上動弁機構27に連動して上記排
気弁26が排気通路24を開いたとき、上記燃焼により
生じた燃焼ガスが上記排気通路24を通り排気42とし
て排出される。
【0029】そして、上記燃焼と排気とが繰り返される
ことにより、各シリンダ9において、上記ピストン19
がシリンダ孔11内を繰り返し往復動(上下動)し、こ
れに連接棒20を介し連動する上記クランク軸5から動
力が出力され、これがクラッチ、トランスミッション等
を介して駆動車輪に伝達される。
【0030】上記の場合、第1、第2シリンダ9(A)
(B)における各吸気弁25は各吸気通路23を同時に
開閉させ、かつ、各排気弁26は各排気通路24を同時
に開閉させる。また、第3、第4シリンダ9(C)
(D)における各吸気弁25は各吸気通路23を同時に
開閉させ、かつ、各排気弁26は各排気通路24を同時
に開閉させる。この場合、上記吸気弁25と排気弁26
の開閉動作は、上記第1、第2シリンダ9(A)(B)
と、第3、第4シリンダ9(C)(D)とではクランク
角で180°の位相差を有している。
【0031】図1、2、3、6、7において、上記シリ
ンダ9が、上記混合気の燃焼で高温になることを防止す
るため、上記シリンダブロック10と、シリンダヘッド
18とに跨って冷却水用の水ジャケット43が形成され
ている。この場合、前記したようにシリンダブロック1
0とシリンダヘッド18とは一体成形されているため、
これらの結合部を通り上記冷却水が漏出することは防止
される。
【0032】図2において、上記シリンダ9のシリンダ
ヘッド18には排気供給路44が形成されている。この
排気供給路44は上記排気通路24を上記サージタンク
33内に連通させており、上記排気通路24を通る排気
42の一部が上記排気供給路44を通って空気30に供
給され、これにより、排気42のNOxが低減されるこ
ととされている。
【0033】図1〜7において、上記クランクケース2
は、クランクケース本体46と、このクランクケース本
体46の内部のクランク室3を各シリンダ孔11に連通
させる開口45と、この開口45の開口縁に一体的に架
設される複数(3つ)の補強梁47〜49と、クランク
ケース本体46の下端の開口50を閉じるオイルパンと
で構成されている。上記シリンダ孔11の軸心12に沿
った視線でみて、つまり、平面視で、上記各補強梁47
〜49が互いに隣り合うシリンダ孔11の間にそれぞれ
配設されている。
【0034】上記補強梁47〜49のうちの一部である
中央に位置する補強梁48と、クランクケース本体46
とに対し前記軸受6により、クランク軸5が支承されて
いる。一方、上記補強梁47〜49のうちの他部である
両端部側の補強梁47,49における上記シリンダブロ
ック10側の面、つまり、補強梁47,49の上面には
それぞれ空気流通溝51が形成されている。これら各空
気流通溝51は、平面視で、上記隣り合うシリンダ孔1
1,11同士を互いに連通させている。
【0035】上記実施の形態によれば、第1に、シリン
ダ9にエアインテークマニホールド32が一体成形され
ているため、部品点数が少なくなって、エンジン1の構
成が簡単になる。また、上記一体成形によりエアインテ
ークマニホールド32の剛性が向上して、このエアイン
テークマニホールド32や、このエアインテークマニホ
ールド32に取り付けられるスロットル弁36の振動が
低減させられる。
【0036】また、上記サージタンク33は騒音源であ
るが、これが複数の吸気管31を一体化したエアインテ
ークマニホールド32によって囲まれたため、騒音の低
減が達成される。
【0037】更に、上記排気供給路44はシリンダ9に
直接形成されるため、チューブ等の他の部品が不要とな
り、この点でも、エンジン1の構成が簡単となり、か
つ、ガス漏れが防止される。
【0038】第2に、燃料噴射弁40は隣り合うシリン
ダ9,9の両吸気通路23,23に対し共用されている
ため、個別に設けることに比べて、エンジン1の構成が
簡単になる。
【0039】第3に、軸受6を支持していない補強梁4
8に空気流通溝51を形成したため、次の作用効果があ
る。
【0040】即ち、エンジン1の駆動時に、各ピストン
19がシリンダ孔11内を往復動するとき、上記ピスト
ン19よりもクランク室3側のシリンダ孔11内の空気
52は上記ピストン19によりクランク室3に向って押
し出され、もしくは上記シリンダ孔11内にクランク室
3の空気52が吸引されることとなり、このため、上記
空気52は上記クランク室3を通り隣り合うシリンダ孔
11,11同士の間で流動しようとする。
【0041】このとき、上記クランク室3を通る空気5
2の一部は上記空気流通溝51を通ることとなる。
【0042】このため、上記ピストン19の往復動によ
って上記空気52が加圧されるということが防止され
る。よって、ピストン19の円滑な摺動が確保され、こ
れは隣り合うシリンダ9,9のピストン19,19のク
ランク角が互いに位相差を有する場合に特に有効であ
る。
【0043】上記の場合、空気流通溝51はクランク軸
5を支承していない補強梁47,49に形成されたた
め、この補強梁47,49は上記クランク軸5からの外
力に対抗しないで済む分、この補強梁47,49によっ
てクランクケース本体46は十分に補強される。
【0044】しかも、シリンダ9は一体成形品であって
強度と剛性が高いため、このシリンダ9に取り付けられ
た上記クランクケース本体46は同上シリンダ9によっ
ても補強される。このため、上記したように補強梁4
7,49に空気流通溝51を成形しても、クランクケー
ス2の強度と剛性は十分に確保される。
【0045】図3、5〜7において、上記クランクケー
ス2と、シリンダブロック10とに跨って流体通路53
が形成されている。この流体通路53は、クランク室3
のブローバイガスを吸気通路23を通し燃焼室21に戻
すための通路であり、および/もしくは、動弁機構27
を潤滑した後の潤滑油をクランク室3の底部のオイルパ
ンに戻すための通路である。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果がある。
【0047】請求項1の発明によれば、クランク軸を収
容してこのクランク軸をその軸心回りに回転自在に支承
するクランクケースと、このクランクケースに突設され
るシリンダとを設け、このシリンダが、複数のシリンダ
孔を有してこれらシリンダ孔の軸方向における一端側が
上記クランクケースに締結されるシリンダブロックと、
同上軸方向におけるシリンダブロックの他端側に開口し
た上記シリンダ孔の各開口を閉じるよう上記シリンダブ
ロックの他端側に取り付けられるシリンダヘッドとを備
えた多気筒エンジンにおいて、上記シリンダブロックと
シリンダヘッドとを一体成形してある。
【0048】即ち、シリンダが一体成形品とされたた
め、従来、個々に設けられたシリンダブロック、シリン
ダヘッド、ガスケット、およびこれらを締結させる締結
具でシリンダを構成していたことに比べて部品点数が少
なくなる。
【0049】よって、エンジンの構成が簡単になる。
【0050】また、上記したように、シリンダブロック
と、シリンダヘッドとを一体成形したため、これらシリ
ンダブロックと、シリンダヘッドとに跨って冷却水用の
水ジャケットを形成した場合に、この水ジャケットから
冷却水が漏出することは確実に防止される。
【0051】また、上記したようにシリンダブロック
と、シリンダヘッドとを一体成形したため、これらで囲
まれる燃焼室は確実に密閉状態となり、よって、燃焼室
からその外部に燃焼ガスが漏出するということも確実に
防止される。
【0052】しかも、上記した一体成形によって、これ
らを結合させるための締結具は存在せず、つまり、これ
のための操作は不要であることから、エンジンの組み立
てが容易にできることとなる。
【0053】請求項2の発明によれば、クランクケース
が、クランクケース本体と、このクランクケース本体の
内部のクランク室をシリンダ孔に連通させる開口と、こ
の開口の開口縁に一体的に架設される複数の補強梁とを
備え、上記シリンダ孔の軸心に沿った視線でみて互いに
隣り合うシリンダ孔の間に上記補強梁をそれぞれ配設
し、これら複数の補強梁のうちの一部の補強梁にクラン
ク軸を支承させた多気筒エンジンにおいて、上記複数の
補強梁のうちの他部の補強梁における上記シリンダブロ
ック側の面に、隣り合うシリンダ孔同士を互いに連通さ
せる空気流通溝を形成してあり、次の効果がある。
【0054】即ち、エンジンの駆動時に、各ピストンが
シリンダ孔内を往復動するときには、空気がクランク室
を通り隣り合うシリンダ孔同士の間で流動しようとす
る。
【0055】このとき、上記クランク室を通る空気の一
部は上記空気流通溝を通ることとなる。
【0056】このため、上記ピストンの往復動によって
上記空気が加圧されるということが防止される。よっ
て、ピストンの円滑な摺動が確保されてエンジン性能の
向上が達成される。
【0057】上記の場合、空気流通溝はクランク軸を支
承していない補強梁に形成されたため、この補強梁は上
記クランク軸からの外力に対抗しないで済む分、この補
強梁によってクランクケース本体は十分に補強される。
【0058】しかも、シリンダは一体成形品であって強
度と剛性が高いため、このシリンダに取り付けられた上
記クランクケース本体は同上シリンダによっても補強さ
れる。このため、上記したように補強梁に空気流通溝を
成形しても、クランクケースの強度と剛性は十分に確保
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの側面断面図である。
【図2】エンジンと吸気系の側面断面図である。
【図3】エンジンのシリンダの平面断面図である。
【図4】吸気系の平面断面図である。
【図5】図1の5‐5線矢視図である。
【図6】図5の6‐6線矢視断面図である。
【図7】図5の7‐7線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 クランクケース 3 クランク室 4 軸心 5 クランク軸 6 軸受 9 シリンダ 10 シリンダブロック 11 シリンダ孔 12 軸心 14 一端側 15 締結具 16 他端側 18 シリンダヘッド 19 ピストン 20 連接棒 21 燃焼室 23 吸気通路 24 排気通路 25 吸気弁 26 排気弁 27 動弁機構 45 開口 46 クランクケース本体 47,48,49 補強梁 51 空気流通溝 52 空気

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸を収容してこのクランク軸を
    その軸心回りに回転自在に支承するクランクケースと、
    このクランクケースに突設されるシリンダとを設け、こ
    のシリンダが、複数のシリンダ孔を有してこれらシリン
    ダ孔の軸方向における一端側が上記クランクケースに締
    結されるシリンダブロックと、同上軸方向におけるシリ
    ンダブロックの他端側に開口した上記シリンダ孔の各開
    口を閉じるよう上記シリンダブロックの他端側に取り付
    けられるシリンダヘッドとを備えた多気筒エンジンにお
    いて、 上記シリンダブロックとシリンダヘッドとを一体成形し
    た多気筒エンジン。
  2. 【請求項2】 クランクケースが、クランクケース本体
    と、このクランクケース本体の内部のクランク室をシリ
    ンダ孔に連通させる開口と、この開口の開口縁に一体的
    に架設される複数の補強梁とを備え、上記シリンダ孔の
    軸心に沿った視線でみて互いに隣り合うシリンダ孔の間
    に上記補強梁をそれぞれ配設し、これら複数の補強梁の
    うちの一部の補強梁にクランク軸を支承させた多気筒エ
    ンジンにおいて、 上記複数の補強梁のうちの他部の補強梁における上記シ
    リンダブロック側の面に、隣り合うシリンダ孔同士を互
    いに連通させる空気流通溝を形成した請求項1に記載の
    多気筒エンジン。
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