JP7153215B2 - エンジンのシリンダブロック構造 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンのシリンダブロック構造に関するものである。
エンジン、特に自動車用エンジンにおいては、軽量化が強く望まれている。このため、特許文献1に示すように、大型で重量物となるシリンダブロックを、ピストンが嵌挿されるボア部が直列に複数形成された金属製のライナ部材と、このライナ部材の外周に取付けられる合成樹脂製の外壁部材と、によって構成するものが開示されている。この特許文献1には、ライナ部材と外壁部材との間に、複数のボア部の配列方向に延びる冷却水通路を形成することも開示されている。
実開平2-20441号公報
前述のように、シリンダブロックを、ライナ部材と外壁部材とによって構成した場合、ライナ部材のうち隣り合うボア部の間での冷却を十分に行うことが難しいものとなる。つまり、ライナ部材は、外壁部材が臨む側壁面側からしか冷却されないことになり、ボア部間の冷却を十分に行うことが難しいものとなる。
ところで、ライナ部材には、隣り合うボア部の間の側壁部において、シリンダヘッド取付用のヘッドボルトが挿通されるボルト孔が形成されたボルト挿通部が形成される。このボルト孔は、上下方向つまりボア部の軸線方向に向けて延びている。一方、冷却水は、通常、シリンダヘッドを冷却した後、シリンダブロックへと流れるようにされる。したがって、ボルト挿通部に上下方向に延びる縦冷却水通路を形成して、シリンダヘッドからの冷却水を、この縦冷却水通路へと導くことも考えられる。しかしながら、この場合は、ボルト挿通部は、ヘッドボルトを挿通させる必要から、縦冷却水通路を形成することは事実上不可能である。また、仮にボルト挿通部に対して縦冷却水通路を形成することが可能であるとしても、隣り合うボア部間と縦冷却水通路との間隔がかなり離間していることから、隣り合うボア部間を十分に冷却することが難しいものである。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、シリンダブロックをライナ部材と外壁部材との組立体として構成した場合に、シリンダヘッドの取付けに支承を生じさせないようにしつつ、ライナ部材のうちボア部間の冷却を十分に行えるようにしたエンジンのシリンダブロック構造を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
第1部材で構成され、ピストンが嵌挿されるボア部が直列に複数形成されたライナ部材と、
前記第1部材よりも剛性の低い第2部材で構成され、前記ライナ部材の外周に取付けられる外壁部材と、
を備え、
前記ライナ部材と前記外壁部材との間に、前記複数のボア部の配列方向に延びるメイン冷却水通路が形成され、
前記ライナ部材のうち、少なくとも隣り合う前記ボア部の間に位置される側壁部において、平面視において該ライナ部材の側方に向けて突出する凸部形状として形成されて、その突出端が前記外壁部材にまで達する長さとされたボルト挿通部が形成され、
前記突出端が前記外壁部材にまで達する長さを有する前記ボルト挿通部が、前記ボア部の軸線方向において少なくとも前記メイン冷却水通路の全長に渡って存在されており、
前記ボルト挿通部に、シリンダヘッド締結用のヘッドボルトが挿通されるボルト孔が形成され、
前記ライナ部材に、隣り合う前記ボア部間の位置において、前記複数のボア部の配列方向と交差する方向に延びるボア間冷却水通路が形成され、
前記ライナ部材には、前記ボルト孔を前記複数のボア部の配列方向から挟むようにして、前記ボルト挿通部の上流側の前記メイン冷却水通路と前記ボア間冷却水通路とを連通させる流入孔と、該ボア間冷却水通路と該ボルト挿通部の下流側の該メイン冷却水通路とを連通させる流出孔とが形成されている、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、流入孔と流出孔とにより、メイン冷却水通路とボア間冷却水通路とを連通させて、ボア部間の冷却を十分に行うことができる。また、ボルト挿通部に形成されたボルト孔をボア部の配列方向から挟むようにして流入孔と流出孔とを形成してあるので、ヘッドボルトを用いてシリンダヘッドをライナ部材に取付ける際になんら支承を生じさせないものである。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
記流入孔の前記メイン冷却水通路への開口部位が、前記ボルト挿通部のうち前記凸部形状とされた部位の基端部側に設定されている、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、ボルト挿通部を、メイン冷却水通路を流れる冷却水を流入孔に向けて指向させる部材として有効利用して、冷却水をボア間冷却水通路へ十分に供給する上で好ましいものとなる。
前記メイン冷却水通路が、前記ライナ部材における吸気側と排気側との両方の側面側において形成され、
前記ボア間冷却水通路が、前記吸気側にある前記メイン冷却水通路と前記排気側にある前記メイン冷却水通路同士を連通している、
ようにしてある(請求項3対応)。この場合、冷却水が、ボア部間において吸気側と排気側とに跨がって流れる形態として、ボア部間を十分に冷却する上で好ましいものとなる。また、メイン冷却水通路を吸気側と排気側との両方に形成して、ライナ部材をより十分に冷却する上でも好ましいものとなる。
前記メイン冷却水通路を流れる冷却水が、前記複数のボア部の配列方向一端側から他端側に向けて移動される、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、冷却水の流れを、一般的なエンジンの場合と同じように設定することができる。
前記第1部材が金属とされ、
前記第2部材が合成樹脂とされている、
ようにしてある(請求項5対応)。この場合、ライナ部材の強度(剛性)を十分に確保しつつ、軽量化を十分に得ることができる。
本発明によれば、シリンダブロックをライナ部材と外壁部材との組立体として構成した場合に、シリンダヘッドの取付けに支承を生じさせないようにしつつ、ライナ部材のうちボア部間の冷却を十分に行うことができる。
本発明によるシリンダブロックの一例を示す斜視図。 図1の分解斜視図。 クランク軸を支承するキャップ部材を取付けた状態でのライナ部材の側面図。 図1のX4-X4線相当端面図。 図4のX5-X5線相当断面図。 図5のX6-X6線相当断面図。 ライナ部材に関連して構成された冷却水通路構造を示す斜視図。 図6のX8-X8線相当断面図。 図8のX9-X9線相当断面図。 本発明の第2の実施形態を示すもので、ライナ部材と外壁部材との間に形成あれるメイン冷却水通路の変形例を示す要部断面図。
図1、図2において、シリンダブロックBは、大別して、ライナ部材10と、複数の外壁部材21~24とから構成されている。ライナ部材10の下端には、図示を略すクランク軸を支承するためにベアリングキャップ30が取付けられる。
ライナ部材10は、剛性の優れた第1部材、例えばアルミニウム合金等の軽金属や鉄系金属によって形成されている。外壁部材21~24は、ライナ部材10を構成する第1部材よりも比重の小さい(換言すれば剛性の低い)第2部材によって形成されている。実施形態では、外壁部材21~24は、合成樹脂によって形成されている。外壁部材21~24を構成する合成樹脂としては、例えばフェノール系樹脂や各種のエンジニアリングプラスチックを使用することができ、さらに合成樹脂をガラス繊維やカーボン繊維で補強したものを用いることもできる(GFRP製あるいはCFRP製)。
ライナ部材10は、ピストンが嵌挿される複数のボア部11を有している。ボア部11は、実施形態では4個形成されて、互いに直列に配設されている。つまり、実施形態では、ライナ部材10が直列4気筒のエンジン用とされている。
ライナ部材10の吸気側および排気側の側面には、外方に向けて突出されたボルト挿通部12が形成されている。このボルト挿通部12は、略円弧状に外側に向けて突出された凸部形状とされている。このボルト挿通部12には、ボルト孔13が上下方向に伸ばして形成されている(図6参照)。
ライナ部材10の上面は、図示を略すシリンダヘッドの取付面10aとなる。すなわち、取付面10aにシリンダヘッドを着座させた状態で、ボルト孔13に挿通されるヘッドボルト(図示略)によって、ライナ部材10とシリンダヘッドとが固定される。なお、ベアリングキャップ30には、ボルト孔13に整合されるボルト孔31が形成されて(図6,参照)、ヘッドボルトによりベアリングキャップ30もライナ部材10に固定される。
ライナ部材10のうち、ボア部11が形成された部分は、軸線方向の長さが短くされている。そして、ライナ部材10は、ボア部11の配列方向に間隔をあけて下方へ延びる複数の脚部14が形成されている。脚部14は、片持ち式に下方に延びていて、ライナ部材10のうち、前後方向(ボア部11の配列方向)各端部と、各ボア部11の間に形成されて、合計5本形成されている(図3参照)。そして、各脚部14の下端に、前述したベアリングキャップ30が固定されている。この脚部14(の下端部)とベアリングキャップ30とによって、図示を略すクランク軸が回転自在に保持される。
ライナ部材10と各外壁部材21~24との間には、冷却水通路が形成されている。この冷却水通路について、図4~図7を参照しつつ詳述する。まず、ライナ部材10と吸気側の外壁部材21との間に、ボア部11の配列方向に延びるメイン冷却水通路41が形成される。ただし、メイン冷却水通路41は、ライナ部材10のボルト挿通部12によって、ボア部11の配列方向において分断された形態とされている。
同様に、ライナ部材10と排気側の外壁部材22との間に、ボア部11の配列方向に延びるメイン冷却水通路42が形成される。ただし、メイン冷却水通路42は、ライナ部材10のボルト挿通部12によって、ボア部11の配列方向に分断された形態とされている。各メイン冷却水通路41、42は、図4に示すように、ライナ部材10の上部において形成されて、その上部が閉塞された状態とされている(取付面10aには開口されないクローズドデッキで、取付面10aに開口されるオープンデッキとすることもできる)。
図5に示すように、ライナ部材10と前側の外壁部材23との間に、前冷却水通路43が形成されている。この前冷却水通路43は、各メイン冷却水通路41、42に対して、ボルト挿通部12によって遮断されている。ライナ部材10と後側の外壁部材24との間に、後冷却水通路44が形成されている。この後冷却水通路44は、各メイン冷却水通路41、42に対して、ボルト挿通部12によって遮断されている。
ライナ部材10には、冷却水通路が臨まされているボルト挿通部12毎に、1または2個の連通孔50が形成されている。これにより、各冷却水通路41~44が互いに連通されている。なお、連通孔50のうち、メイン冷却水通路41、42に関連したものは、後述するように、流入孔51、流出孔52として機能されるものである。
実施形態では、シリンダヘッドを冷却した後の冷却水が、前冷却水通路43に導かれる。冷却水は、連通路50を介して、前冷却水通路43から、各メイン冷却水通路41、42へと分流して流れ、各メイン冷却水通路41、42からの冷却水が、後冷却水通路44に導かれる。後冷却水通路44の冷却水は、図示を略す排出口から、他の部位へと流れる。
ここで、ライナ部材10のうち、隣り合うボア部11の間には、ボア間冷却水通路60が形成されている。このボア間冷却水通路60は、図6に示すような形状とされて、下端部が左右2つに分かれた形状とされている。各メイン冷却水通路41、42は、連通孔50を介して、上記ボア間冷却水通路60のうち、2つに分かれた部位と連通されている。すなわち、ボア間冷却水通路60のうち、2つに分かれた部位の一方が、吸気側のメイン冷却水通路41に連通され、また、ボア間冷却水通路60のうち、2つに分かれた部位の他方が、排気側のメイン冷却水通路42に連通される。
ここで、ボア間冷却水通路60とメイン冷却水通路41、42とを連通する連通孔50は、それぞれ流入孔51と流出孔52との2つが設定されている。なお、連通孔50としての流入孔51、流出孔52は、メイン冷却水通路41と42とで同様に構成されているので、メイン冷却水通路41に着目して説明することとする。
まず、流入孔51と流出孔52とは、ライナ部材10のうちボルト挿通部12の基端部側に形成されている。より具体的には、流入孔51と流出孔52とは、ボルト孔13をボア部11の配列方向から挟むようにして形成されている。
流入孔51は、平面視において、ボア部11の配列方向と傾斜するように延びて、その上流端が、メイン冷却水通路41に開口され、その下流端がボア間冷却水通路60に開口されている。流入孔51は、ボア間冷却水通路60に向かうにつれて、メイン冷却水通路41における冷却水の流れ方向(図5左方から右方)下流側に向かうように傾斜されている。これにより、冷却水が、メイン冷却水通路41からボア間冷却水通路60へとスムーズに流れるようにされる。
また、流入孔51のメイン冷却水通路41への開口部位は、ライナ部材10の外方に向けて突出された凸部形状とされたボルト挿通部12の基端部側(ボア部11の中心に向かう側の端部側)とされている。これにより、メイン冷却水通路41を流れる冷却水は、ボルト挿通部12によって流入孔51に向かう指向作用を受けることになり、メイン冷却水通路41から流入孔51への冷却水の流れがよりスムーズに行われる。
流出孔52は、冷却水の流れからして、ボア間冷却水通路60側が上流側となり、メイン冷却水通路41側が下流側となる。そして、流出孔52は、冷却水の流れ方向下流側に向かうにつれて、徐々にボア部11の径方向外方側に向かうように傾斜されている。
メイン冷却水通路41は、実施形態では、ボルト挿通部12によってその流れが阻害されて、ボルト挿通部12が冷却水の流れを堰止める作用を行っている。そして、流入孔51とボア間冷却水通路60と流出孔52とが、上記堰止め作用をなすボルト挿通部12をバイパスして冷却水を流すものとなっている。つまり、メイン冷却水通路41を流れる冷却水が、十分にボア間冷却水通路60を流れるようにされて、ライナ部材10のうちボア部11の間が十分に冷却されることになる。
お、流入孔51、流出孔52は、ボルト孔13を避けた配設となっているので、ボルト挿通部12の強度も十分に確保されて、シリンダヘッド取付けになんら支承を生じないものである。
ここで、ライナ部材10に形成された各脚部14は、その上部においてのみ、ボア部11が形成されている部位でもって連結されて、それぞれ自由端部を有する片持ち式とされている。つまり、各脚部14は、その下端部(自由端部側となる先端部)同士が連結されておらず、ボア部11の配列方向においてたわみ変形しやすいものとなっている。そして、ライナ部材10は、その上端となる取付面10aからベアリングキャップ30に至るまでの上下方向全長に渡って、その左右幅(クランク軸の軸線方向と直交する方向の幅)が、略同一幅となるように設定されている(図6参照)。つまり、ライナ部材10はベアリングキャップ30を含めて、その左右幅が極力小さくなるように設定されて(ボア部11の直径よりも若干大きな幅程度)、十分な軽量化が図られている。
ベアリングキャップ30と共にクランク軸を支承する脚部14は、燃焼による大きな力を受けた際に、隣り合う脚部14の間隔が広がって、クランク軸の円滑な回転を阻害したり、振動発生の原因となりかねないものである。この隣り合う脚部14の間隔が広がってしまうこと、つまり脚部14のクランク軸の軸線方向へのたわみ変形が、外壁部材21、22を利用して防止される。以下、この点について説明する。
まず、各外壁部材21、22は、シリンダブロックBのスカート部を構成するものとなっており、脚部14とベアリングキャップ30を全体的に側方から覆っている。
各外壁部材1、22の内面側には、ライナ部材10側に向けて(ボア部11の中心側に向けて)、変形規制部としての複数のフランジ部(突起部)70が突出形成されている。このフランジ部70は、脚部14の上端部からベアリングキャップ30のほぼ下端位置まで上下方向に長く伸びている。
各脚部14とこれに固定されるベアリングキャップ30とは、その側端部(ボア部11の配列方向と直交する方向の端部)がそれぞれ、一対のフランジ部70によって、ボア部11の配列方向から挟持されている。これにより、隣り合う脚部14(およびベアリングキャップ30)の間隔が広がろうとする拡開作用が、フランジ部70を介して、外壁部材21、22によって規制(防止)されることになる。左右の外壁部材21、22にそれぞれフランジ部70を形成してあるので、脚部14は、ベアリングキャップ30を含めてその左右端部の両方がクランク軸の軸線方向に変形しないようにしっかりと保持されることになる。
フランジ部70は、脚部14に形成されているボルト孔13(ベアリングキャップ30に形成されているボルト孔31)よりもボア部11の径方向外方側に位置されて、ボルト孔13(31)の位置までは達しないような突出長さとされている(必要最小限の突出量)。なお、実施形態では、フランジ部70は、脚部14とベアリングキャップ30とをその上下方向(ボア部11の軸線方向)ほぼ全長に渡って伸びるように形成してあるが、もっともたわみ変形されやすい部位となるベアリングキャップ30の側面に位置するものであればよい。また、変形規制部としては、上下方向に長く延びるフランジ部70に代えて、脚部14の延び方向(ボア部11の軸線方向)に間隔をあけて形成された複数の突起部として形成することもできる。
図10は、本発明の第2の実施形態を示すもので、メイン冷却水通路41、42を、ボア部11の軸線方向に分断した状態で、それぞれ2個形成したものとなっている。図10において、図4におけるメイン冷却水通路41、42に相当する(対応する)メイン冷却水通路を上メイン冷却水通路41Aとして示してある。そして、上メイン冷却水通路41Aの下方に位置する下メイン冷却水通路を、符号41Bで示してある。図10の場合は、メイン冷却水通路を41A、41Bの上限2段構成とすることにより、ライナ部材10をより下方部位にまで冷却する上で好ましいものとなる。
なお、ボア間冷却水通路60に連なる流入孔51および流出孔52は、上下のメイン冷却水通路41A、41Bのいずれか一方のみに形成してもよく、上下のメイン冷却水通路41Aと41Bの両方に対して形成してもよい(この場合、ボア間冷却水通路60を、図4に示す場合よりも下方へ延ばした状態で形成しておくのが好ましい。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。メイン冷却水通路41、42を、ボルト挿通部12の外周面を取り巻くように形成してもよい。すなわち、冷却水がボルト挿通部12の外側を流れる形態として、ボルト挿通部12の部位をより十分に冷却するようにしてもよい。ボア間冷却水通路60は、メイン冷却水通路41と42との両方に連通される場合に限らず、一方のメイン冷却水通路に対してのみ連通されるものであってもよい。
メイン冷却水通路41、42のうち、一方のメイン冷却水通路41あるいは42のみを設けるようにしてもよい。この場合、特に高温となる排気側のメイン冷却水通路42のみを設けるようにするのが好ましい。外壁部材は、ボア部11の配列方向に延びるもの(つまり少なくとも1つのメイン冷却水通路を構成するもの)が少なくとも1つあればよく、例えば、吸気側と排気側の外壁部材21、22のうち少なくとも一方の外壁部材のみを有するものとしたり、前後の外壁部材23、24のうち一方のみを有するものや両方とも有しないものであってもよい。ライナ部材10は、複数のボア部11が直列に配設されたものであれば、直列多気筒エンジン用に限らず、例えばV型多気筒エンジン用(直列にボア部11を複数有するバンク部分を、左右に一対有するエンジン)であってもよく、水平対向多気筒エンジン用であってもよい。
変形規制部としてのフランジ部70は、外壁部材21、22のうちいずれか一方のみに形成するようにすることもできる。また、外壁部材21、22に形成される変形規制部の形状としては、適宜設定することができ、例えばベアリングキャップ30の左右端部が嵌合される凹部として形成することもできる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、自動車用エンジン用のシリンダブロックとして好適である。
B:シリンダブロック
10:ライナ部材
10a:取付面(シリンダヘッド取付用)
11:ボア部
12:ボルト挿通部
13:ボルト孔
14:脚部
21:外壁部材
22:外壁部材
23:外壁部材
24:外壁部材
30:ベアリングキャップ
31:ボルト孔
41:メイン冷却水通路
42:メイン冷却水通路
41A:メイン冷却水通路(図10)
41B:メイン冷却水通路(図10)
43:前冷却水通路
44:後冷却水通路
50:連通孔
51:流入孔
52:流出孔
60:ボア間冷却水通路
70:フランジ部(変形規制部)

Claims (5)

  1. 第1部材で構成され、ピストンが嵌挿されるボア部が直列に複数形成されたライナ部材と、
    前記第1部材よりも剛性の低い第2部材で構成され、前記ライナ部材の外周に取付けられる外壁部材と、
    を備え、
    前記ライナ部材と前記外壁部材との間に、前記複数のボア部の配列方向に延びるメイン冷却水通路が形成され、
    前記ライナ部材のうち、少なくとも隣り合う前記ボア部の間に位置される側壁部において、平面視において該ライナ部材の側方に向けて突出する凸部形状として形成されて、その突出端が前記外壁部材にまで達する長さとされたボルト挿通部が形成され、
    前記突出端が前記外壁部材にまで達する長さを有する前記ボルト挿通部が、前記ボア部の軸線方向において少なくとも前記メイン冷却水通路の全長に渡って存在されており、
    前記ボルト挿通部に、シリンダヘッド締結用のヘッドボルトが挿通されるボルト孔が形成され、
    前記ライナ部材に、隣り合う前記ボア部間の位置において、前記複数のボア部の配列方向と交差する方向に延びるボア間冷却水通路が形成され、
    前記ライナ部材には、前記ボルト孔を前記複数のボア部の配列方向から挟むようにして、前記ボルト挿通部の上流側の前記メイン冷却水通路と前記ボア間冷却水通路とを連通させる流入孔と、該ボア間冷却水通路と該ボルト挿通部の下流側の該メイン冷却水通路とを連通させる流出孔とが形成されている、
    ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック構造。
  2. 請求項1において、
    前記流入孔の前記メイン冷却水通路への開口部位が、前記ボルト挿通部のうち前記凸部形状とされた部位の基端部側に設定されている、
    ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック構造。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記メイン冷却水通路が、前記ライナ部材における吸気側と排気側との両方の側面側において形成され、
    前記ボア間冷却水通路が、前記吸気側にある前記メイン冷却水通路と前記排気側にある前記メイン冷却水通路同士を連通している、
    ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック構造。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記メイン冷却水通路を流れる冷却水が、前記複数のボア部の配列方向一端側から他端側に向けて移動される、ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック構造。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記第1部材が金属とされ、
    前記第2部材が合成樹脂とされている、
    ことを特徴とするエンジンのシリンダブロック構造。
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