JP3057418B2 - サイアミーズシリンダの冷却装置 - Google Patents

サイアミーズシリンダの冷却装置

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JP3057418B2
JP3057418B2 JP7337602A JP33760295A JP3057418B2 JP 3057418 B2 JP3057418 B2 JP 3057418B2 JP 7337602 A JP7337602 A JP 7337602A JP 33760295 A JP33760295 A JP 33760295A JP 3057418 B2 JP3057418 B2 JP 3057418B2
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信裕 山本
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    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/02Cylinders; Cylinder heads  having cooling means
    • F02F1/10Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling
    • F02F1/108Siamese-type cylinders, i.e. cylinders cast together

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、多気筒エンジンのサイア
ミーズシリンダの冷却装置に関し、シリンダの連続肉壁
部の強度アップを図り、当該ヘッド寄り部を強力に冷却
し、多気筒エンジンの相対的小型軽量化と出力アップを
図る事ができるものを提供する。
【0002】
【従来の技術】近年、多気筒エンジンを小型・軽量化す
る必要からシリンダボアの間隔を狭くし、あるいは、排
気量を多くしてエンジンの大出力化を図る必要からシリ
ンダボアを大きくしてシリンダの連続肉壁部を可能な限
り薄くしたサイアミーズシリンダが採用されるようにな
った。この種の従来技術としては、例えば、実開昭59
−68155号公報に開示されたものが知られている。
【0003】図6は上記従来例を示し、同図(A)はサ
イアミーズシリンダの要部の縦断面図、同図(B)は同
図(A)中のB−B線矢視横断平面図、同図(C)はサ
イアミーズシリンダの連続肉壁部4のヘッド寄り部4a
に鋳込まれる水路形成部材の斜視図である。この従来例
は、シリンダブロック1に複数のシリンダ3を前後に並
設し、隣接するシリンダ3・3を連続肉壁部4で連続さ
せてサイアミーズシリンダ2を構成し、このサイアミー
ズシリンダ2を囲うようにシリンダジャケット8を形成
し、上記連続肉壁部4に水路形成部材10を鋳込んであ
る。
【0004】上記水路形成部材10は、図6(A)(B)
(C)に示すように、連続肉壁部4の左右のシリンダジャ
ケット8・8を連通する冷却水路15と、この冷却水路
15の左右両端部に位置し、当該冷却水路15と連通す
る左右一対のジャケット連通路12・12と、各ジャケ
ット連通路12・12の下側に位置し、各シリンダジャ
ケット8・8に向けて開口した左右一対の冷却水導入部
13・13とを備えて成り、冷却水導入部13・13よ
り流入した冷却水は、上記冷却水路15を流通するとと
もに、ジャケット連通路12・12を介して上記ヘッド
寄り部4aの上側に位置するヘッドジャケット(図示せ
ず)に流出し、その間に連続肉壁部4のヘッド寄り部4
aを冷却するように構成されている。
【0005】上記従来例では、冷却水路15が偏平であ
ることから、シリンダボア3aの加工において、当該冷
却水路15の対応部分で強度不足を生じ、ひいてはシリ
ンダボア3aの局部的な歪みを生じるおそれがある。こ
れを回避するには、当該連続肉壁部4の肉厚をある程度
厚くする必要がある。つまり、この従来例では上記連続
肉壁部4の肉厚を十分に薄くすることができないため、
シリンダボア3aの間隔を狭くし、あるいは、排気量を
多くしてエンジンの大出力化を図るうえで難点がある。
【0006】また、各ジャケット連通路12の下部を切
り欠いて冷却水導入部13を形成しているが、当該冷却
水導入部13は間口が小さいため、多量の冷却水を冷却
水路15内に円滑に導入することができない。このた
め、冷却水路15内での流速を速めることができず、上
記連続肉壁部4のヘッド寄り部4aを強力に冷却できな
いという難点がある。このように、連続肉壁部4のヘッ
ド寄り部4aを強力に冷却できず放熱能力が低いと、エ
ンジンの出力アップを図ることができない。
【0007】即ち、図外のピストンリングはシリンダ壁
を介して冷却されるが、上記ヘッド寄り部4aの放熱能
力が低いと、ピストンリングの焼き付き等を防止する観
点より、特にトップリングをピストン頂面から一定距離
だけ離間して装着せざるを得ない。このことはピストン
頂部の外周に燃焼に寄与しないリング状のデッドスペー
スが生じることを意味する。このため空気利用率の向上
を図ることができず、ひいてはエンジンの出力アップを
図ることができないことにもなる。特に近年では、さら
に小型軽量化を促進し、エンジンの大出力化を図ること
が要請されているが、従来例は上記難点を有するため、
これらの要請に十分に応えることができない。
【0008】そこで、上記難点を解消するため、本出願
人は先に図5に示すような水路形成部材を提案した(特
願平7−60818号:以下、先提案例という)。この
水路形成部材10は、上半部に位置する左右一対のジャ
ケット連通路12・12と、上記ジャケット連通路12
・12の下側に位置し、各シリンダジャケット8・8に
向けて開口する左右一対の冷却水導入部13・13と、
左右のジャケット連通路12・12の間及び左右の冷却
水導入部13・13の間に、それぞれ上下多段で交互に
形成された非空洞部11と冷却水路15を構成する空洞
部とを備えている。
【0009】この先提案例によれば、上記非空洞部11
が連続肉壁部4を機械的に補強するリブとして機能する
ので、上記非空洞部11と交互に上下多段に形成された
冷却水路15は、従来例の偏平で縦長の冷却水路15と
比較して、格段に機械的強度が増大し、シリンダボア3
aの孔加工において、部分的な歪みが生じるおそれはな
くなる。また、左右一対の冷却水導入部13・13の間
口が大きいので、冷却水を多量に導入して冷却効果を高
め、上記ヘッド寄り部4aを強力に冷却し、シリンダ壁
を介してピストンリングを強力に冷却する。これによ
り、トップリングをピストン頂面に可及的に近づけ、ピ
ストン頂部外周の燃焼に寄与しないリング状のデッドス
ペースを極力小さくして空気利用率の向上を図ることが
できる。
【0010】また、この先提案例によれば、トップリン
グをピストン頂面に可及的に近づけることに伴って、ピ
ストンピンの位置をピストン頂面に可及的に近づけ、そ
の分だけクランク軸の振り回しの寸法を長くすることが
でき、コンロッドやエンジンの体格(背丈)を変えない
で、ピストンストローク、ひいては排気量アップを図る
ことができる。つまり、多気筒エンジンの相対的小型化
とエンジンの大出力化を図ることができる。逆にピスト
ンストロークを変えない場合には、ピストンピンの位置
をピストン頂面に近づけた分だけコンロッドを長く設定
できるので、ピストン側圧力を低減でき、結果として摩
擦損失の低減が図れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
提案例によれば以下のような問題点がある。即ち、連続
肉壁部4のヘッド寄り部4aに水路形成部材10を鋳込
む場合、これに先立って、水路形成部材10のジャケッ
ト連通路12や冷却水路15にあらかじめ鋳砂を詰め込
む必要がある。そして吹込式造型機等により鋳砂を高圧
エアーで圧入して詰め込む場合においては問題ないが、
手動式造型機により多段に形成した冷却水路15内に鋳
砂を詰め込む場合には、左右のジャケット連通路12・
12間に位置する冷却水路15内の鋳砂を突き固めるこ
とができない。本発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、当該ジャケット連通路間に位置する冷却水路
内の鋳砂を詰め込む場合に、当該鋳砂を容易に突き固め
ることができるようにすることを技術的課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は以下のように構成される。即ち、本発明に
係るサイアミーズシリンダの冷却装置の基本構成は、サ
イアミーズシリンダ2の連続肉壁部4のヘッド寄り部4
aに水路形成部材10を鋳込み、シリンダジャケット8
・8内の冷却水を、上記水路形成部材10を介して連続
肉壁部4の上方に位置するヘッドジャケット22に流出
させるように構成する。
【0013】請求項1に記載の発明では、上記基本構成
を有するサイアミーズシリンダの冷却装置において、上
記水路形成部材10は、上半部に位置する左右一対のジ
ャケット連通路12・12と、上記ジャケット連通路1
2・12の下側に位置し、各シリンダジャケット8・8
に向けて開口する左右一対の冷却水導入部13・13
と、左右のジャケット連通路12・12の間及び左右の
冷却水導入部13・13の間に、それぞれ上下多段で交
互に形成された非空洞部11と冷却水路15を形成する
空洞部とを備えて成り、上記ジャケット連通路12・1
2の左右外側面の少なくとも一方の外側面に鋳砂詰用孔
12aをあけ、この鋳砂詰用孔12aは、上記多段に形
成した各冷却水路15に対向させて開口したことを特徴
としている。
【0014】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載したサイアミーズシリンダの冷却装置において、上記
各冷却水路15は、平面視クサビ状に形成した先端部が
中央へ向くように左右対称に構成するとともに、そのク
サビ状先端部を微小隙間Sを介して相互に連通したこと
を特徴としている。
【0015】
【発明の作用・効果】 請求項1に記載の発明では、先提案例に係る発明と
同様の作用・効果を奏するほか、ジャケット連通路12
・12の左右外側面の少なくとも一方の外側面に鋳砂詰
用孔12aをあけ、この鋳砂詰用孔12aは上記多段に
形成した各冷却水路15に対向させて開口したことか
ら、当該ジャケット連通路12・12間に位置する冷却
水路15内の鋳砂を詰め込む場合に、当該鋳砂を容易に
突き固めることができる。
【0016】 請求項2に記載の発明では、上記各冷
却水路15は、平面視クサビ状に形成した先端部が中央
へ向くように左右対称に構成したことから、連続肉壁部
4の肉厚が最も薄い中央部で水路形成部材10を一層薄
くでき、ひいては上記連続肉壁部4を極限まで薄くでき
る。これにより、当該連続肉壁部4の肉厚を一層薄く形
成して、シリンダボア間のピッチを小さくすることがで
きる。 また、各冷却水路15のクサビ状先端部を微小隙間
Sを介して相互に連通したことから、各冷却水路15内
に鋳砂を詰め込む場合に、左右の片側より鋳砂を容易に
突き固めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態に係
る水路形成部材を示し、図1(A)は水路形成部材の斜
視図、図1(B)はその水路形成部材の右半分を破断し
た平面図、図1(C)はその水路形成部材の側面図であ
る。また、図2は本発明に係るサイアミーズシリンダの
冷却装置を具備する縦型多気筒エンジンの要部を示し、
図2(A)は部分縦断面図、図2(B)はそのシリンダ
ブロックの部分平面図である。さらに、図3は本発明に
係るサイアミーズシリンダの冷却装置を具備する縦型多
気筒エンジンの要部の縦断面図である。
【0018】この縦型多気筒エンジンEは、図3に示す
ように、クランクケースを一体に形成したシリンダブロ
ック1の上にシリンダヘッド20をヘッドボルト6で固
定し、シリンダブロック1に形成したシリンダジャケッ
ト8とシリンダヘッド20に形成したヘッドジャケット
22とを、連続肉壁部4以外の部分に形成した多数のジ
ャケット連通孔24で連通し、シリンダブロック1を冷
却した冷却水でシリンダヘッド20を冷却するように構
成されている。
【0019】本発明に係るサイアミーズシリンダの冷却
装置は、先提案例と同様の構成を備えている。即ち、図
2及び図3に示すように、シリンダブロック1に複数の
シリンダ3を前後に並設し、隣接するシリンダ3・3を
連続肉壁部4で連続させてサイアミーズシリンダ2を構
成するとともに、上記サイアミーズシリンダ2を囲うよ
うにシリンダジャケット8が形成されている。上記連続
肉壁部4には後述する水路形成部材10が鋳込まれてい
る。
【0020】上記水路形成部材10は、図1及び図2に
示すように、プレス成型により対称に形成した2枚の金
属製板状体10a・10aを相互に対向して重ね合わ
せ、左右のジャケット連通路12・12の外縁に外縦向
きに突設して形成した外縁接合部17・17同士、及び
非空洞部11同士をアークスポット溶接して一体に構成
されている。これにより、同一形状に成型した2枚の金
属製板状体10aを相互に固着するだけで簡便で安価に
製造できる。なお、後述する第2の実施形態のシーム溶
接と上記アークスポット溶接とを置換しても差し支えな
い。
【0021】上記水路形成部材10は、上半部に位置す
る左右一対のジャケット連通路12・12と、上記ジャ
ケット連通路12・12の下側に位置し、各シリンダジ
ャケット8・8に向けて開口する左右一対の冷却水導入
部13・13と、左右のジャケット連通路12・12の
間及び左右の冷却水導入部13・13の間に、それぞれ
交互に形成された非空洞部11aと冷却水路15を形成
する空洞部とを備えて成り、シリンダジャケット8・8
内の冷却水を、左右一対の冷却水導入部13・13と冷
却水路15・15とジャケット連通路12・12とを順
に介して上記連続肉壁部4の上方に位置するヘッドジャ
ケット22に流出させるように構成されている。
【0022】上下多段に形成した非空洞部11aは、連
続肉壁部4を機械的に補強するリブとして機能し、この
非空洞部11aと交互に上下多段に形成された冷却水路
15は、従来例の偏平で縦長の冷却水路15と比較し
て、格段に機械的強度が増大する。これにより、シリン
ダボア3aの孔加工において、部分的な歪みが生じるお
それはなくなる。
【0023】以下、本発明の特徴構成について説明す
る。上記ジャケット連通路12・12の一方の外側面に
は鋳砂詰用孔12aがあけられている。この鋳砂詰用孔
12aは上記多段に形成した各冷却水路15に対向させ
て開口されており、当該ジャケット連通路12・12間
に位置する冷却水路15内の鋳砂を詰め込む場合に、当
該鋳砂を容易に突き固めることができる。
【0024】左右一対の冷却水導入部13・13は、左
右に突設した前後各一対の冷却水案内板14・14を、
それぞれ前後に隣接するシリンダ3・3の各外周面3b
・3bに沿って拡開させて構成されている。これによ
り、冷却水導入部13・13の間口が大きく形成され
る。従って、冷却水の多くはシリンダジャケット8・8
に向けて拡開された冷却水導入部13・13より冷却水
路15及びジャケット連通路12に多量に流入し、上記
ジャケット連通路12・12を通って連続肉壁部4の上
側に位置するヘッドジャケット22へ抜ける。
【0025】即ち、ヘッド寄り部4aを強力に冷却する
ことで、シリンダ壁を介してピストンリングを強力に冷
却できるので、トップリングをピストン頂面に可及的に
近づけ、ピストン頂部外周の燃焼に寄与しないリング状
のデッドスペースを極力小さくして空気利用率の向上を
図ることができる。また、これに伴って燃料の未燃部分
の炭化によるトップリングの膠着を解消することができ
る。
【0026】しかも、トップリングをピストン頂面に可
及的に近づけることに伴って、ピストンピンの位置をピ
ストン頂面に可及的に近づけ、その分だけクランク軸の
振り回しの寸法を長くすることができ、コンロッドエン
ジンの背丈を変えないで相対的小型化を図り、ピストン
ストロークを大きくして、排気量アップを図ることがで
きる。また、当該ヘッド寄り部4aを強力に冷却できる
ので、シリンダボア3aの直径を大きくすることにより
排気量アップを図ることもできる。さらに、ターボチャ
ージャを搭載した多気筒エンジン等においても本発明を
適用することにより、相対的小型化とエンジンの大出力
化を図ることができる。逆にピストンストロークを変え
ない場合には、ピストンピンの位置をピストン頂面に近
づけた分だけコンロッドを長く設定できるので、ピスト
ン側圧力を低減でき、結果として摩擦損失の低減が図れ
る。
【0027】図4は本発明の第2実施形態に係る水路形
成部材を示し、図4(A)は水路形成部材の斜視図、図
4(B)はその水路形成部材の右半分を破断した平面
図、図4(C)はその水路形成部材の側面図である。こ
の実施形態では、図4に示すように、左右のジャケット
連通路12・12の外縁に外縦向きに突設して形成した
外縁接合部17・17同士と下端部の非空洞部11同士
とをシーム溶接して一体に固着してある。また、ジャケ
ット連通路12・12の一方の外側面には、第1実施形
態に係る水路形成部材と同様の鋳砂詰用孔12aがあけ
られている。以下、第1実施形態に係る水路形成部材と
異なる点について説明する。
【0028】図4(A)に示すように、多段に形成した
非空洞部11aは、長孔に形成した前後肉壁連結孔16
を有する。これにより、シリンダボアの加工時やエンジ
ン運転時に連続肉壁部4に作用する加圧力に対して、上
記連続肉壁部4が一層強力に対抗できるという利点があ
る。また、各冷却水路15は、図4(A)(B)に示すよう
に、平面視クサビ状に形成され、その先端が中央へ向く
ように左右対称に構成してある。
【0029】即ち、連続肉壁部4の肉厚は、中央部で最
も薄く、左右両端部で最も厚くなっているが、この連続
肉壁部4の肉厚に対応させて冷却水路15を平面視クサ
ビ状に形成し、その先端が中央へ向くように左右対称に
構成することにより、水路形成部材10を従来例よりも
薄くでき、ひいては上記連続肉壁部4を一層薄くでき
る。これにより、シリンダボア間のピッチを小さくする
ことができる。あるいはシリンダボアの直径を大きくす
ることにより排気量アップ、ひいては出力アップを図る
ことができる。
【0030】また、左右一対の各冷却水路15は、図4
(B)(C)に示すように、その中央部(クサビ状の先端
部)が微小隙間Sを介して相互に連通するように形成さ
れているので、例えば手動式造型機によりクサビ状冷却
水路15内に鋳砂を詰め込む場合には、左右方向の片側
より突き固めることができるので至便である。上記クサ
ビ状の冷却水路15の上縁15bは、左右方向外側へ上
り勾配に形成してある。即ち、各クサビ状の冷却水路1
5内で冷却水が沸騰して水蒸気が発生した場合でも、水
蒸気は上り勾配に形成した各冷却水路15の上縁15b
に沿って上方へ移動し、ジャケット連通路12を通って
ヘッドジヤケット22に逃げるので、冷却性能は高く維
持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る水路形成部材を示
し、図1(A)は水路形成部材の斜視図、図1(B)は
その水路形成部材の右半分を破断して示す平面図、図1
(C)は図1(A)及び図1(B)中のC−C線矢視縦
断面図である。
【図2】本発明に係るサイアミーズシリンダの冷却装置
を具備する縦型多気筒エンジンの要部を示し、図2
(A)はその部分縦断面図、図2(B)はそのシリンダ
ブロックの部分平面図である。
【図3】本発明に係るサイアミーズシリンダの冷却装置
を具備する縦型多気筒エンジンの要部の縦断面図であ
る。
【図4】本発明の第2実施形態に係る水路形成部材を示
す図1相当図である。
【図5】先提案例に係る水路形成部材を示す図1相当図
である。
【図6】従来例を示し、図6(A)は縦型エンジンのサ
イアミーズシリンダの要部の縦断面図、図6(B)は図
6(A)中のB−B線矢視横断平面図、図6(C)は水
路形成部材の斜視図である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、2…サイアミーズシリンダ、3
…シリンダ、3a…シリンダボア、3b…シリンダの外
周面、4……連続肉壁部、4a…連続肉壁部のヘッド寄
り部、8…シリンダジャケット、10…水路形成部材、
11・11a…非空洞部、12…ジャケット連通路、1
2a…鋳砂詰用孔、13…冷却水導入部、15…冷却水
路、22…ヘッドジャケット、S…微小隙間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌田 保一 大阪府堺市石津北町64 株式会社クボタ 堺製造所内 (72)発明者 山本 信裕 大阪府堺市石津北町64 株式会社クボタ 堺製造所内 (72)発明者 森岡 和良 大阪府堺市石津北町64 株式会社クボタ 堺製造所内 (72)発明者 山本 勉次 大阪府堺市石津北町64 株式会社クボタ 堺製造所内 (56)参考文献 特開 平6−344112(JP,A) 特開 昭63−253156(JP,A) 特開 平6−147002(JP,A) 実開 昭60−57758(JP,U) 実開 昭59−107946(JP,U) 実開 昭59−79536(JP,U) 実開 昭59−68154(JP,U) 実開 昭59−7242(JP,U) 実開 昭54−93605(JP,U) 実開 昭57−117742(JP,U) 実開 昭59−68155(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01P 3/02 F02F 1/00 - 1/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイアミーズシリンダ(2)の連続肉壁
    部(4)のヘッド寄り部(4a)に水路形成部材(1
    0)を鋳込み、シリンダジャケット(8)(8)内の冷
    却水を、上記水路形成部材(10)を介して上記連続肉
    壁部(4)の上方に位置するヘッドジャケット(22)
    に流出させるように構成したサイアミーズシリンダの冷
    却装置において、 上記水路形成部材(10)は、上半部に位置する左右一
    対のジャケット連通路(12)(12)と、上記ジャケ
    ット連通路(12)(12)の下側に位置し、各シリン
    ダジャケット(8)(8)に向けて開口する左右一対の
    冷却水導入部(13)(13)と、左右のジャケット連
    通路(12)(12)の間及び左右の冷却水導入部(1
    3)(13)の間に、それぞれ上下多段で交互に形成さ
    れた非空洞部(11)と冷却水路(15)を構成する空
    洞部とを備えて成り、 上記ジャケット連通路(12)(12)の左右外側面の
    少なくとも一方の外側面に鋳砂詰用孔(12a)をあ
    け、この鋳砂詰用孔(12a)は、上記多段に形成した
    各冷却水路(15)に対向させて開口した、ことを特徴
    とするサイアミーズシリンダの冷却装置。
  2. 【請求項2】 上記各冷却水路(15)は、平面視クサ
    ビ状に形成した先端部が中央へ向くように左右対称に構
    成するとともに、そのクサビ状先端部を微小隙間(S)
    を介して相互に連通した、請求項1に記載のサイアミー
    ズシリンダの冷却装置。
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