JPH08284658A - サイアミーズシリンダの冷却装置 - Google Patents

サイアミーズシリンダの冷却装置

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JPH08284658A
JPH08284658A JP8213795A JP8213795A JPH08284658A JP H08284658 A JPH08284658 A JP H08284658A JP 8213795 A JP8213795 A JP 8213795A JP 8213795 A JP8213795 A JP 8213795A JP H08284658 A JPH08284658 A JP H08284658A
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JP
Japan
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cylinder
cooling water
wall portion
water passage
continuous wall
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Application number
JP8213795A
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English (en)
Inventor
Masahiro Akeda
正寛 明田
Kazutoshi Okamoto
一利 岡本
Yasuichi Kamata
保一 鎌田
Akira Hayatani
章 早谷
Hideyuki Koyama
秀行 小山
Toshiyuki Yotsutsuji
稔幸 四ツ辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/02Cylinders; Cylinder heads  having cooling means
    • F02F1/10Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling
    • F02F1/108Siamese-type cylinders, i.e. cylinders cast together

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続肉壁部のヘッド寄り部を強力に冷却し得
るサイアミーズシリンダの冷却装置を提供し、多気筒エ
ンジンの相対的小型軽量化とエンジンの大出力化を図
る。 【構成】 サイアミーズシリンダ2の連続肉壁部4に鋳
込まれる水路形成部材10は、凸状冷却水通路12の下
部で当該凸状冷却水通路12と連通する格子状連通路1
3と、この格子状連通路13を区画形成するとともに、
当該格子状連通路13の奥行きを規定する複数の接当部
14を一体に形成して成り、上記シリンダジャケット8
・8に向けて開口した複数の出入口13a・13bを上
記格子状連通路13を介して上記凸状冷却水通路12に
連通して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多気筒エンジンのサイ
アミーズシリンダの冷却装置に関し、当該シリンダの連
続肉壁部のヘッド寄り部を強力に冷却し、多気筒エンジ
ンの相対的小型軽量化と出力アップを図る事ができるも
のを提供する。
【0002】
【従来の技術】近年、多気筒エンジンを小型・軽量化す
る必要からシリンダボアの間隔を狭くし、あるいは排気
量を多くしてエンジンの大出力化を図る必要からシリン
ダボア径を大きくしてシリンダの連続肉壁部を可能な限
り薄くしたサイアミーズシリンダが採用されるようにな
った。この種の従来技術としては、例えば、本出願人が
提案した実開平3−37249号公報に開示されたもの
(以下、従来例1という)、実開昭59−7242号公
報に開示されたもの(以下、従来例2という)、あるい
は、実開昭57−139648号公報に開示されたもの
(以下、従来例3という)が知られている。
【0003】図10は従来例1を示し、図10(A)はサ
イアミーズシリンダの要部の縦断面図、図10(B)は上
記サイアミーズシリンダを形成したシリンダブロックの
部分平面図である。この従来例1は、シリンダブロック
1に複数のシリンダ3を前後に並設し、隣接するシリン
ダ3・3を連続肉壁部4で連続させてサイアミーズシリ
ンダ2を構成し、このサイアミーズシリンダ2を囲むよ
うにシリンダジャケット8を形成し、上記連続肉壁部4
のヘッド寄り部4aの左右両側部に一対のシリンダヘッ
ド締結用ボス部5・5を連続させて形成するとともに、
上記連続肉壁部4に水路形成部材10を鋳込んである。
【0004】上記水路形成部材10は、図10(A)(B)
に示すように、上記連続肉壁部4のヘッド寄り部4aを
冷却する上向き凸状の凸状冷却水通路12を備えてい
る。上記凸状冷却水通路12は、上記シリンダヘッド締
結用ボス部5・5の下側に冷却水の出入口12a・12
bを開口して成り、上記凸状冷却水通路12を介して一
方のシリンダジャケット8から他方のシリンダジャケッ
ト8ヘ冷却水を流通させるように構成されている。
【0005】図9は従来例2を示し、図9(A)はサイア
ミーズシリンダの要部の縦断面図、図9(B)は図9(A)
中のB−B線矢視横断平面図、図9(C)はサイアミーズ
シリンダの連続肉壁部4のヘッド寄り部4aに鋳込まれ
る水路形成部材の斜視図である。この水路形成部材10
は、図9(A)(B)(C)に示すように、2枚の波状板を対
向させて上下多段の冷却水通路11を形成し、連続肉壁
部4の左右のシリンダジャケット8・8を連通するよう
に構成されている。なお、符号13は各シリンダジャケ
ット8・8に向けて突設した左右一対の冷却水案内部で
ある。左右のシリンダジャケット8・8は、上記連続肉
壁部4のヘッド寄り部4aにせまっており、当該ヘッド
寄り部4aの左右に位置するシリンダヘッド締結用ボス
部5・5は、左右のシリンダジャケット8・8の外側に
位置している。
【0006】図8は従来例3を示し、同図(A)はサイア
ミーズシリンダを有するシリンダブロックの部分横断平
面図、同図(B)はサイアミーズシリンダ2の連続肉壁部
4に鋳込まれる鋳ぐるみ材の斜視図、同図(C)はサイア
ミーズシリンダの連続肉壁部4の縦断面図である。上記
鋳ぐるみ材10Aは、金属製プレートで形成され、図8
(A)(B)(C)に示すように、連続肉壁部4のヘッド寄り
部4aの下側に鋳込まれ、当該鋳ぐるみ材10Aを介し
て連続肉壁部4を冷却するように構成されている。な
お、鋳ぐるみ材10Aの両端部には、冷却水の流通孔1
6があけられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来例1(図10)で
は、水路形成部材10の凸状冷却水通路12の冷却水入
口12a及び冷却水出口12bの間口が小さいため、冷
却水を十分に凸状冷却水通路12内に流通させることが
できない。そのため、凸状冷却水通路12内の頂部に過
熱による水蒸気が発生し易い。また、この水蒸気を即座
に排出することができないため、連続肉壁部4のヘッド
寄り部4aを強力に冷却することができないおそれがあ
る。
【0008】従来例2(図9)は、本発明の対象とするサ
イアミーズシリンダ(連続肉壁部4のヘッド寄り部4a
が左右一対のシリンダヘッド締結用ボス部5・5と連続
しているもの)に用いる場合には、シリンダヘッド締結
用ボス部5・5により冷却水通路11の出入口が塞がれ
てしまうので適用できない。つまり、連続肉壁部4のヘ
ッド寄り部4aを強力に冷却することができない。
【0009】従来例3(図8)は、金属製プレートで形成
された鋳ぐるみ材10Aが、連続肉壁部4のヘッド寄り
部4aの下側に鋳込まれており、本発明の対象とするサ
イアミーズシリンダ(連続肉壁部4のヘッド寄り部4a
が左右一対のシリンダヘッド締結用ボス部5・5と連続
しているもの)に用いる場合には、図8(C)のように連
続肉壁部4のヘッド寄り部4aを強力に冷却することが
できない。
【0010】つまり、従来例1〜従来例3は、いずれも
燃焼室に近いヘッド寄り部4aを強力に冷却できず放熱
能力が低いため、空気利用率の向上を図ることができ
ず、ひいてはエンジンの出力アップを図ることができな
い。即ち、ピストンリングはシリンダ壁を介して冷却さ
れるが、上記ヘッド寄り部4aの放熱能力が低いと、ピ
ストンリングの焼き付き等を防止する観点より、特にト
ップリングをピストン頂面から一定距離だけ離間して装
着せざるを得ない。このことはピストン頂部の外周に燃
焼に寄与しないリング状のデッドスペースが生じること
を意味する。このため空気利用率の向上を図ることがで
きず、ひいてはエンジンの出力アップを図ることができ
ないことにもなる。
【0011】そこで、連続肉壁部4のヘッド寄り部4a
を強力に冷却するために、本発明に先立って次のような
発明をした。それぞれ、図7は先発明例1を、図6は先
発明例2を、図5は先発明例3を、図4は先発明例4を
示す。先発明例1(図7)及び先発明例2(図6)は、いず
れも従来例3(図8)の改良を意図したものである。即
ち、その両端部が各シリンダジャケット8・8に向けて
突設された金属製鋳ぐるみ材10Aは、連続肉壁部4の
ヘッド寄り部4aに偏位する凸状部12Aを有し、当該
ヘッド寄り部4aを冷却するようにしたものである。こ
の先発明例1(図7)及び先発明例2(図6)は、従来例1
のような不都合はないが、冷却水通路を有しないため、
連続肉壁部4のヘッド寄り部4aを強力に冷却すること
ができないという難点がある。
【0012】先発明例3(図5)は従来例2(図9)の改良
を意図したものである。図5に示すように、水路形成部
材10は、連続肉壁部4のヘッド寄り部4aを冷却する
上向き凸状の凸状冷却水通路12と、この凸状冷却水通
路12の下側に上下多段に形成した冷却水通路12cと
を備えている。そして上記凸状冷却水通路12の入口1
2a及び出口12bは、シリンダヘッド締結用ボス部5
・5の下側に開口されている。この先発明例3(図5)で
は、水路形成部材10の凸状冷却水通路12の冷却水出
入り口12a・12bの間口が小さいため、従来例1と
同様の問題を残している。
【0013】先発明例4(図4)は、従来例1(図10)及
び先発明例3(図5)の改良を意図したものである。即
ち、連続肉壁部4のヘッド寄り部4aを冷却する上向き
凸状の凸状冷却水通路12は、間口の大きな冷却水入口
12a及び出口12bを有している。これにより、冷却
水を十分に凸状冷却水通路12内に流通させることがで
き、凸状冷却水通路12内の頂部に過熱による水蒸気が
発生しても、この水蒸気を即座に排出することができ
る。しかし、上記凸状冷却水通路12は空洞になってお
り、連続肉壁部4に作用する加圧力に対して弱い。その
ため連続肉壁部4の厚みを薄くできないという難点があ
る。
【0014】特に近年では、エンジンの小型軽量化を促
進し、エンジンの大出力化を図ることが要請されている
が、従来例1〜従来例3及び先発明例1〜先発明例4は
前記難点を有するため、これらの要請に十分に応えるこ
とができない。本発明は上記難点を全て解消するために
なされたもので、上記連続肉壁部のヘッド寄り部をさら
に強力に冷却してトップリングをより上方に位置させる
ことにより空気利用率の向上を図るとともに、多気筒エ
ンジンの一層の小型軽量化とエンジンの出力向上を図る
ことを技術的課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の基本構成は、以
下のように構成される。シリンダブロック1に複数のシ
リンダ3を前後に並設し、隣接するシリンダ3・3を連
続肉壁部4で連続させてサイアミーズシリンダ2を構成
するとともに、このサイアミーズシリンダ2を囲むよう
にシリンダジャケット8を形成し、上記連続肉壁部4の
ヘッド寄り部4aの左右両側部に一対のシリンダヘッド
締結用ボス部5・5を連続させて形成するとともに、上
記連続肉壁部4に水路形成部材10を鋳込む。この水路
形成部材10は、連続肉壁部4のヘッド寄り部4aを冷
却する上向き凸状の凸状冷却水通路12を備え、この凸
状冷却水通路12は、上記シリンダヘッド締結用ボス部
5・5の下側に冷却水の出入口12a・12bを開口し
て成り、この凸状冷却水通路12を介して一方のシリン
ダジャケット8から他方のシリンダジャケット8ヘ冷却
水を流通させるように構成する。
【0016】本発明は、以下の特徴構成を備える。即
ち、上記水路形成部材10は、凸状冷却水通路12の下
部で当該凸状冷却水通路12と連通する格子状連通路1
3と、この格子状連通路13を区画形成するとともに、
当該格子状連通路13の奥行きを規定する複数の接当部
14を一体に形成して成り、上記シリンダジャケット8
・8に向けて開口した複数の出入口13a・13bを上
記格子状連通路13を介して上記凸状冷却水通路12に
連通して構成する。
【0017】
【発明の作用】本発明では、シリンダジャケット8・8
に向けて開口した複数の出入口13a・13bを格子状
連通路13を介して凸状冷却水通路12に連通して構成
したことから、凸状冷却水通路12の出入口の間口が実
質的に大きくなる。即ち、これらの出入口13a・13
bより多量の冷却水が流入・流出し、冷却水を十分に凸
状冷却水通路12内に流通させることができ、凸状冷却
水通路12内の頂部に過熱による水蒸気が発生するのを
未然に防止し、連続肉壁部4のヘッド寄り部4aを強力
に冷却する。また、上記水路形成部材10は、格子状連
通路13を区画形成するとともに、当該格子状連通路1
3の奥行きを規定する複数の接当部14を有することか
ら、連続肉壁部4に作用する加圧力に対して強力に対抗
できる。
【0018】
【発明の効果】上記のように、連続肉壁部4のヘッド寄
り部4aを強力に冷却することができ、連続肉壁部4に
作用する加圧力に対して強力に対抗できるので、下記の
ようにエンジンの出力向上と一層の小型化を図ることが
できる。 連続肉壁部のヘッド寄り部を介してピストンリング
を強力に冷却できるので、トップリングをピストン頂面
に可及的に近づけ、ピストン頂部外周の燃焼に寄与しな
いリング状のデッドスペースを極力小さくして空気利用
率の向上を図ることができる。また、これに伴って燃料
の未燃部分及び潤滑油の炭化によるトップリングの膠着
を解消することができる。
【0019】 トップリングをピストン頂面に可及的
に近づけることに伴って、ピストンピンの位置をピスト
ン頂面に可及的に近づけ、その分だけクランク軸の振り
回しの寸法を長くすることができ、コンロッドやエンジ
ンの体格(高さ)を変えないで、ピストンストローク、
ひいては排気量アップを図ることができる。つまり、多
気筒エンジンの相対的小型化とエンジンの大出力化を図
ることができる。 逆にピストンストロークを変えない場合には、ピス
トンピンの位置をピストン頂面に近づけた分だけコンロ
ッドを長く設定できるので、ピストン側圧力を低減で
き、結果として摩擦損失の低減が図れる。
【0020】 また、当該ヘッド寄り部を強力に冷却
できるので、シリンダボアの直径を大きくすることによ
り排気量アップ、ひいては出力アップを図ることができ
る。 連続肉壁部4に作用する加圧力に対して強いので、
結果として連続肉壁部の肉厚を一層薄くできる。これに
より、エンジンの一層の小型化を図ることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係るサイアミーズシリンダの冷却
装置を具備する縦型多気筒エンジンの要部を示し、同図
(A)は連続肉壁部の要部縦断面図、同図(B)はそのシリ
ンダブロックの部分平面図である。図2は水路形成部材
を示し、同図(A)は水路形成部材の斜視図、同図(B)は
その水路形成部材の展開図、同図(C)は図2(A)中のC
−C線矢視縦断面図、同図(D)は図2(A)中のD−D線
矢視横断面図である。さらに、図3は本発明に係るサイ
アミーズシリンダの冷却装置を具備する縦型多気筒エン
ジンの要部の縦断面図である。
【0022】この縦型多気筒エンジンEは、図3に示す
ように、クランクケースを一体に形成したシリンダブロ
ック1の上にシリンダヘッド20をヘッドボルト6で固
定し、シリンダブロック1に形成したシリンダジャケッ
ト8とシリンダヘッド20に形成したヘッドジャケット
22とを、連続肉壁部4以外の部分に形成した多数のジ
ャケット連通孔24で連通し、シリンダブロック1を冷
却した冷却水でシリンダヘッド20を冷却するように構
成されている。
【0023】本発明に係るサイアミーズシリンダの冷却
装置は、従来例1と同様の基本構成を備えている。即
ち、図1及び図3に示すように、シリンダブロック1に
複数のシリンダ3を前後に並設し、隣接するシリンダ3
・3を連続肉壁部4で連続させてサイアミーズシリンダ
2を構成する。そして上記サイアミーズシリンダ2を囲
むようにシリンダジャケット8を形成し、上記連続肉壁
部4のヘッド寄り部4aの左右両側部に一対のシリンダ
ヘッド締結用ボス部5・5を連続させて形成するととも
に、上記連続肉壁部4に水路形成部材10を鋳込んであ
る。
【0024】以下、本実施例装置の特徴構成について説
明する。上記水路形成部材10は、図2(B)に示すよう
に、プレス成型した1枚の板金を1点鎖線Zで折り曲げ
て重ね合わせ、図2(A)に示すように、相互接当部をシ
ーム溶接して一体に構成する。即ち、この水路形成部材
10は、連続肉壁部4のヘッド寄り部4aを冷却する上
向き凸状の凸状冷却水通路12を備え、この凸状冷却水
通路12は、上記シリンダヘッド締結用ボス部5・5の
下側に冷却水の出入口12a・12bを開口して成り、
この凸状冷却水通路12を介して一方のシリンダジャケ
ット8から他方のシリンダジャケット8ヘ冷却水を流通
させるように構成する。
【0025】図2(A)〜(D)に示すように、上記水路形
成部材10は、凸状冷却水通路12の下部で当該凸状冷
却水通路12と連通する格子状連通路13と、この格子
状連通路13を区画形成する複数の接当部14を一体に
形成して成り、上記シリンダジャケット8・8に向けて
開口した複数の出入口13a・13bを上記格子状連通
路13を介して上記凸状冷却水通路12に連通してい
る。上記複数の接当部14は、格子状連通路13の奥行
きを規定するように折り曲げの内側に向けて突起状に形
成され、一定の間隔で上下左右に配列されている。な
お、図中の符号15は冷却水の案内板であるが、この案
内板15は無くても差し支えない。
【0026】上記のようにシリンダジャケット8・8に
向けて開口した複数の出入口13a・13bを格子状連
通路13を介して凸状冷却水通路12に連通したことか
ら、凸状冷却水通路12の出入口の間口が実質的に大き
くなる。これにより上記出入口13a・13bより多量
の冷却水が流入・流出し、冷却水を十分に凸状冷却水通
路12内に流通させることができ、凸状冷却水通路12
内の頂部に過熱による水蒸気が発生するのを未然に防止
し、連続肉壁部4のヘッド寄り部4aを強力に冷却す
る。これによりエンジンの排気量アップ、ひいては出力
アップを図ることができる。
【0027】即ち、ヘッド寄り部4aを強力に冷却する
ことで、連続肉壁部4のヘッド寄り部4aを介してピス
トンリングを強力に冷却できるので、トップリングをピ
ストン頂面に可及的に近づけ、ピストン頂部外周の燃焼
に寄与しないリング状のデッドスペースを極力小さくし
て空気利用率の向上を図ることができる。また、これに
伴って燃料の未燃部分の炭化によるトップリングの膠着
を解消することができる。
【0028】しかも、トップリングをピストン頂面に可
及的に近づけることに伴って、ピストンピンの位置をピ
ストン頂面に可及的に近づけ、その分だけクランク軸の
振り回しの寸法を長くすることができ、コンロッドやエ
ンジンの体格を変えないで相対的小型化を図り、ピスト
ンストロークを大きくして、排気量アップを図ることが
できる。また、当該ヘッド寄り部4aを強力に冷却でき
るので、シリンダボアの直径を大きくすることにより排
気量アップを図ることもできる。さらに、ターボチャー
ジャを搭載した多気筒エンジン等においても本発明を適
用することにより、相対的小型化とエンジンの大出力化
を図ることができる。
【0029】また、上記水路形成部材10は、格子状連
通路13を区画形成するとともに、当該格子状連通路1
3の奥行きを規定する複数の接当部14を有することか
ら、先発明例4(図4)と比較して、シリンダボアの加
工時やエンジン運転時に連続肉壁部4に作用する加圧力
に対して強力に対抗できるという利点がある。これによ
り連続肉壁部4の肉厚を一層薄くでき、ひいてはエンジ
ンの一層の小型化を図ることができる。
【0030】上記実施例では、加工の容易性からプレス
成型した1枚の板金を折り曲げて水路形成部材を構成し
たものについて例示したが、当該水路形成部材は2枚の
板金を重ね合わせたもの、あるいは精密鋳造により構成
したものでも差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサイアミーズシリンダの冷却装置
を具備する縦型多気筒エンジンの要部を示し、同図
(A)は連続肉壁部の縦断面図、同図(B)はそのシリ
ンダブロックの部分平面図である。
【図2】本発明に係る水路形成部材を示し、同図(A)
は水路形成部材の斜視図、同図(B)は当該水路形成部
材の展開図、同図(C)は図2(A)中のC−C線矢視
縦断面図、同図(D)は図2(A)中のD−D線矢視横
断面図である。
【図3】本発明に係るサイアミーズシリンダの冷却装置
を具備する縦型多気筒エンジンの要部の縦断面図であ
る。
【図4】先発明例4を示すサイアミーズシリンダの連続
肉壁部の縦断面図である。
【図5】先発明例3を示す水路形成部材の斜視図であ
る。
【図6】先発明例2を示すサイアミーズシリンダの連続
肉壁部の縦断面図である。
【図7】先発明例1を示すサイアミーズシリンダの連続
肉壁部の縦断面図である。
【図8】従来例3を示し、同図(A)はサイアミーズシリ
ンダを形成したシリンダブロックの部分横断平面図、同
図(B)は鋳ぐるみ材の斜視図、同図(C)は当該サイアミ
ーズシリンダの連続肉壁部の縦断面図である。
【図9】従来例2を示し、同図(A)はサイアミーズシリ
ンダの要部の縦断面図、同図(B)は上記サイアミーズシ
リンダを形成したシリンダブロックの部分平面図、同図
(C)は水路形成部材の斜視図である。
【図10】従来例1を示し、同図(A)はサイアミーズシ
リンダの要部の縦断面図、同図(B)は上記サイアミーズ
シリンダを形成したシリンダブロックの平面図である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、2…サイアミーズシリンダ、3
…シリンダ、4……連続肉壁部、4a…連続肉壁部のヘ
ッド寄り部、5…シリンダヘッド締結用ボス部、8…シ
リンダジャケット、10…水路形成部材、12…凸状冷
却水通路、13…格子状連通路、13a…冷却水入口、
13b…冷却水出口、E…多気筒エンジン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早谷 章 大阪府堺市石津北町64 株式会社クボタ堺 製造所内 (72)発明者 小山 秀行 大阪府堺市石津北町64 株式会社クボタ堺 製造所内 (72)発明者 四ツ辻 稔幸 大阪府堺市石津北町64 株式会社クボタ堺 製造所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロック(1)に複数のシリン
    ダ(3)を前後に並設し、隣接するシリンダ(3)(3)を
    連続肉壁部(4)で連続させてサイアミーズシリンダ
    (2)を構成し、このサイアミーズシリンダ(2)を囲
    むようにシリンダジャケット(8)を形成し、上記連続
    肉壁部(4)のヘッド寄り部(4a)の左右両側部に一
    対のシリンダヘッド締結用ボス部(5)(5)を連続させて
    形成するとともに、上記連続肉壁部(4)に水路形成部
    材(10)を鋳込み、 上記水路形成部材(10)は、上記連続肉壁部(4)の
    ヘッド寄り部(4a)を冷却する上向き凸状の凸状冷却
    水通路(12)を備え、 上記凸状冷却水通路(12)は、上記シリンダヘッド締
    結用ボス部(5)(5)の下側に冷却水の出入口(12a)
    (12b)を開口して成り、この凸状冷却水通路(12)
    を介して一方のシリンダジャケット(8)から他方のシ
    リンダジャケット(8)ヘ冷却水を流通させるように構
    成したサイアミーズシリンダの冷却装置において、 上記水路形成部材(10)は、上記凸状冷却水通路(1
    2)の下部で当該凸状冷却水通路(12)と連通する格
    子状連通路(13)と、この格子状連通路(13)を区
    画形成するとともに、当該格子状連通路(13)の奥行
    きを規定する複数の接当部(14)を一体に形成して成
    り、 上記シリンダジャケット(8)(8)に向けて開口した複数
    の出入口(13a)(13b)を上記格子状連通路(13)
    を介して上記凸状冷却水通路(12)に連通して構成し
    た、ことを特徴とするサイアミーズシリンダの冷却装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100501434B1 (ko) * 2001-11-28 2005-07-18 현대자동차주식회사 워터재킷 코어

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100501434B1 (ko) * 2001-11-28 2005-07-18 현대자동차주식회사 워터재킷 코어

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