JP2551076B2 - 空冷エンジンのシリンダブロック - Google Patents
空冷エンジンのシリンダブロックInfo
- Publication number
- JP2551076B2 JP2551076B2 JP1247988A JP1247988A JP2551076B2 JP 2551076 B2 JP2551076 B2 JP 2551076B2 JP 1247988 A JP1247988 A JP 1247988A JP 1247988 A JP1247988 A JP 1247988A JP 2551076 B2 JP2551076 B2 JP 2551076B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bolt insertion
- stud bolt
- cylinder block
- cylinder
- air
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F1/00—Cylinders; Cylinder heads
- F02F1/02—Cylinders; Cylinder heads having cooling means
- F02F1/04—Cylinders; Cylinder heads having cooling means for air cooling
- F02F1/06—Shape or arrangement of cooling fins; Finned cylinders
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） この発明は、鋳鉄製シリンダスリーブを鋳包んだ軽合
金製になる空冷エンジンのシリンダブロックに関する。
金製になる空冷エンジンのシリンダブロックに関する。
（従来の技術） 自動２輪車などの空冷エンジンは、軽量化および熱伝
導率の向上を図ってシリンダブロック、シリンダヘッド
などを軽合金鋳物で製作するものが多い。この場合シリ
ンダブロックは、第３図、第４図に示すように、ピスト
ンの摺動するボア面の耐摩耗性を上げる必要上鋳鉄製シ
リンダスリーブ２を鋳包んだ軽合金のシリンダバレル１
の周面に冷却フイン３を形成する。４はカムチエーン室
を示す。
導率の向上を図ってシリンダブロック、シリンダヘッド
などを軽合金鋳物で製作するものが多い。この場合シリ
ンダブロックは、第３図、第４図に示すように、ピスト
ンの摺動するボア面の耐摩耗性を上げる必要上鋳鉄製シ
リンダスリーブ２を鋳包んだ軽合金のシリンダバレル１
の周面に冷却フイン３を形成する。４はカムチエーン室
を示す。
エンジンは、クランクケースの上にシリンダブロック
を重ね、さらにシリンダヘッドを重ねてスタッドボルト
により結合する。このためシリンダブロックには上下に
貫通するスタッドボルト挿通孔５が備えられる。軽合金
シリンダブロックの場合には、締着力に充分耐え得る強
度を確保するため、鋳鉄製シリンダスリーブ２の要所を
厚くして、この肉厚内にスタッドボルト挿通孔を穿設す
るようにするが、このような構造では、重量が増し、軽
量化の意図に反する。
を重ね、さらにシリンダヘッドを重ねてスタッドボルト
により結合する。このためシリンダブロックには上下に
貫通するスタッドボルト挿通孔５が備えられる。軽合金
シリンダブロックの場合には、締着力に充分耐え得る強
度を確保するため、鋳鉄製シリンダスリーブ２の要所を
厚くして、この肉厚内にスタッドボルト挿通孔を穿設す
るようにするが、このような構造では、重量が増し、軽
量化の意図に反する。
そこで可及的に重量増加を押え、しかも必要強度を得
るために、第５図に示すような構造が用いられる。すな
わち、スタッドボルト挿通孔５の上下端部にシリンダス
リーブ２から延設したフランジ状の突片６を置くように
する。上下の突片６間のスタッドボルト挿通孔５はシリ
ンダバレル１内に形成される。
るために、第５図に示すような構造が用いられる。すな
わち、スタッドボルト挿通孔５の上下端部にシリンダス
リーブ２から延設したフランジ状の突片６を置くように
する。上下の突片６間のスタッドボルト挿通孔５はシリ
ンダバレル１内に形成される。
ところが、このようにすると、カムチエーン室４に近
く、冷却フイン３の突出巾が大きい位置にあるスタッド
ボルト挿通孔５、例えば第３図Ｂ−Ｂ矢視線が通る挿通
孔周りでは、複雑な構造が交錯するので、鋳造時の湯回
りが滞り、鋳巣ができやすいという問題が生じる。この
巣を防ぐにはスタッドボルト挿通孔を形成しないで鋳造
し、後で機械加工により穿孔することが考えられるが、
工数が増し、生産性が低下する。
く、冷却フイン３の突出巾が大きい位置にあるスタッド
ボルト挿通孔５、例えば第３図Ｂ−Ｂ矢視線が通る挿通
孔周りでは、複雑な構造が交錯するので、鋳造時の湯回
りが滞り、鋳巣ができやすいという問題が生じる。この
巣を防ぐにはスタッドボルト挿通孔を形成しないで鋳造
し、後で機械加工により穿孔することが考えられるが、
工数が増し、生産性が低下する。
（発明が解決しようとする課題） このように、鋳鉄製シリンダスリーブを鋳包んだ軽合
金製の空冷エンジン用シリンダブロックで、スタッドボ
ルト挿通孔の上下端部をシリンダスリーブから延設した
突片内に形成したものでは一部のスタッドボルト挿通孔
周りに鋳巣ができやすい、という問題に鑑み、この発明
では、生産性よく鋳巣の生成を防ぐようにした空冷エン
ジンのシリンダブロックを提供することを目的とする。
金製の空冷エンジン用シリンダブロックで、スタッドボ
ルト挿通孔の上下端部をシリンダスリーブから延設した
突片内に形成したものでは一部のスタッドボルト挿通孔
周りに鋳巣ができやすい、という問題に鑑み、この発明
では、生産性よく鋳巣の生成を防ぐようにした空冷エン
ジンのシリンダブロックを提供することを目的とする。
（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため、この発明の空冷エンジンの
シリンダブロックは、鋳鉄製シリンダスリーブと、外周
に冷却フインを形成した軽合金製シリンダバレルとによ
って構成した空冷エンジンのシリンダブロックにおい
て、そのシリンダブロックを上下に貫通するスタッドボ
ルト挿通孔の上下端部にシリンダスリーブから一体に延
設したフランジ状の突片を配設すると共に、数本のうち
の少くとも１本のスタッドボルト挿通孔に対して、上下
端の各１枚を除いた中間部の全冷却フインに、その外側
縁から当該スタットボルト挿通孔位置に至るすり割り状
の切欠きを設けた構成を持つ。
シリンダブロックは、鋳鉄製シリンダスリーブと、外周
に冷却フインを形成した軽合金製シリンダバレルとによ
って構成した空冷エンジンのシリンダブロックにおい
て、そのシリンダブロックを上下に貫通するスタッドボ
ルト挿通孔の上下端部にシリンダスリーブから一体に延
設したフランジ状の突片を配設すると共に、数本のうち
の少くとも１本のスタッドボルト挿通孔に対して、上下
端の各１枚を除いた中間部の全冷却フインに、その外側
縁から当該スタットボルト挿通孔位置に至るすり割り状
の切欠きを設けた構成を持つ。
（作用） このように、スタッドボルト挿通孔から外側縁に至る
切欠きを冷却フインに設けるようにしたので、鋳造時、
スタッドボルト挿通孔の全周に溶湯を回す必要がなく、
溶湯の流れが円滑になって鋳巣ができない。
切欠きを冷却フインに設けるようにしたので、鋳造時、
スタッドボルト挿通孔の全周に溶湯を回す必要がなく、
溶湯の流れが円滑になって鋳巣ができない。
切欠きの形成にはこの部分に鋳型を設ければよく、生
産性は低下しない。
産性は低下しない。
また、こうして製作されたシリンダブロックは、スタ
ッドボルト挿通孔の上下端に鋳鉄の突片が存在し、強度
上の不安なく、さらに切欠きによって減少する冷却フイ
ンの面積は小さいので、エンジンの冷却性能に影響はな
い。
ッドボルト挿通孔の上下端に鋳鉄の突片が存在し、強度
上の不安なく、さらに切欠きによって減少する冷却フイ
ンの面積は小さいので、エンジンの冷却性能に影響はな
い。
（実施例） 第１図、第２図はこの発明の実施例になるシリンダブ
ロックを示すもので、第１図は第２図Ａ−Ａ矢視縦断面
図、第２図は平面図である。
ロックを示すもので、第１図は第２図Ａ−Ａ矢視縦断面
図、第２図は平面図である。
アルミニウムなどの軽合金鋳造のシリンダバレル11
は、鋳鉄製シリンダスリーブ12を鋳包み、外表に多数の
冷却フイン13が形成される。14はシリンダバレル11で形
成されたカムチェーン室である。
は、鋳鉄製シリンダスリーブ12を鋳包み、外表に多数の
冷却フイン13が形成される。14はシリンダバレル11で形
成されたカムチェーン室である。
シリンダスリーブ12の外周には、一体に形成されたフ
ランジ状の突片15,15aがあり、シリンダバレル11の上、
下端面と同一平面上に埋設して鋳包まれる。
ランジ状の突片15,15aがあり、シリンダバレル11の上、
下端面と同一平面上に埋設して鋳包まれる。
クランクケースやシリンダヘッドを結合するためのス
タッドボルト挿通孔16,16aは、上記突片15,15aを通る位
置に設定される。すなわちスタッドボルト挿通孔16,16a
はシリンダバレル11を上下に貫通するが、その上下端部
の周りには鋳鉄になる突片15,15aが存在し、補強の役目
をする。
タッドボルト挿通孔16,16aは、上記突片15,15aを通る位
置に設定される。すなわちスタッドボルト挿通孔16,16a
はシリンダバレル11を上下に貫通するが、その上下端部
の周りには鋳鉄になる突片15,15aが存在し、補強の役目
をする。
次に、冷却フイン13の突出巾が大きく、カムチェーン
室14に近い位置にある突片15aを貫通するスタッドボル
ト挿通孔16aでは、上下端の冷却フイン13a,13bを残して
中間部の全部に、側端からスタッドボルト挿通孔位置に
至るすり割り状の切欠き17が形成される。
室14に近い位置にある突片15aを貫通するスタッドボル
ト挿通孔16aでは、上下端の冷却フイン13a,13bを残して
中間部の全部に、側端からスタッドボルト挿通孔位置に
至るすり割り状の切欠き17が形成される。
切欠き17の巾は最小限スタッドボルト挿通孔16aの内
径と同じに設定され、シリンダバレル11のダイキャスト
などの鋳造時に、鋳型によって成形される。すなわち切
欠き17の最深部にシリンダバレル側のスタッドボルト挿
通孔が形成される形になる。
径と同じに設定され、シリンダバレル11のダイキャスト
などの鋳造時に、鋳型によって成形される。すなわち切
欠き17の最深部にシリンダバレル側のスタッドボルト挿
通孔が形成される形になる。
この切欠き17の存在により、軽合金溶湯の流れる通路
構造が単純化され、いわゆる湯回りがよく、鋳巣の生成
を防ぐ。鋳巣のできやすい条件があれば他のスタッドボ
ルト挿通孔にも同様の切欠きを設ける。
構造が単純化され、いわゆる湯回りがよく、鋳巣の生成
を防ぐ。鋳巣のできやすい条件があれば他のスタッドボ
ルト挿通孔にも同様の切欠きを設ける。
以上の通り、この発明に係る空冷エンジンのシリンダ
ブロックは、鋳鉄製シリンダスリーブと、外周に冷却フ
インを形成した軽合金製シリンダバレルとによって構成
した空冷エンジンのシリンダブロックにおいて、そのシ
リンダブロックを上下に貫通するスタッドボルト挿通孔
の上下端部にシリンダスリーブから一体に延設したフラ
ンジ状の突片を配設すると共に、数本のうちの少くとも
１本のスタッドボルト挿通孔に対して、上下端の各１枚
を除いた中間部の全冷却フインに、その外側縁から当該
スタフトボルト挿通孔位置に至るすり割り状の切欠きを
設けたもので、生産性を低下させることなく、シリンダ
バレル鋳造時に生成されやすい鋳巣を防いでシリンダブ
ロックとしての性能を確保し、軽量化を果す効果があ
る。
ブロックは、鋳鉄製シリンダスリーブと、外周に冷却フ
インを形成した軽合金製シリンダバレルとによって構成
した空冷エンジンのシリンダブロックにおいて、そのシ
リンダブロックを上下に貫通するスタッドボルト挿通孔
の上下端部にシリンダスリーブから一体に延設したフラ
ンジ状の突片を配設すると共に、数本のうちの少くとも
１本のスタッドボルト挿通孔に対して、上下端の各１枚
を除いた中間部の全冷却フインに、その外側縁から当該
スタフトボルト挿通孔位置に至るすり割り状の切欠きを
設けたもので、生産性を低下させることなく、シリンダ
バレル鋳造時に生成されやすい鋳巣を防いでシリンダブ
ロックとしての性能を確保し、軽量化を果す効果があ
る。
第１図はこの発明の実施例を示すシリンダブロックの縦
断面図、第２図は同平面図で、Ａ−Ａ矢視線は第１図の
縦断個所を示し、第３図は従来のシリンダブロックの平
面図、第４図は同第３図Ｂ−Ｂ矢視縦断面図、第５図は
同第３図Ｃ−Ｃ矢視縦断面図である。 11……シリンダバレル、12……シリンダスリーブ、13,1
3a,13b……冷却フイン、14……カムチェーン室、15,15a
……突片、16,16a……スタッドボルト挿通孔、17……切
欠き。
断面図、第２図は同平面図で、Ａ−Ａ矢視線は第１図の
縦断個所を示し、第３図は従来のシリンダブロックの平
面図、第４図は同第３図Ｂ−Ｂ矢視縦断面図、第５図は
同第３図Ｃ−Ｃ矢視縦断面図である。 11……シリンダバレル、12……シリンダスリーブ、13,1
3a,13b……冷却フイン、14……カムチェーン室、15,15a
……突片、16,16a……スタッドボルト挿通孔、17……切
欠き。
Claims (1)
- 【請求項１】鋳鉄製シリンダスリーブと、外周に冷却フ
インを形成した軽合金製シリンダバレルとによって構成
した空冷エンジンのシリンダブロックにおいて、そのシ
リンダブロックを上下に貫通するスタッドボルト挿通孔
の上下端部にシリンダスリーブから一体に延設したフラ
ンジ状の突片を配設すると共に、数本のうちの少くとも
１本のスタッドボルト挿通孔に対して、上下端の各１枚
を除いた中間部の全冷却フインに、その外側縁から当該
スタットボルト挿通孔位置に至るすり割り状の切欠きを
設けたことを特徴とする空冷エンジンのシリンダブロッ
ク。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1247988A JP2551076B2 (ja) | 1988-01-25 | 1988-01-25 | 空冷エンジンのシリンダブロック |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1247988A JP2551076B2 (ja) | 1988-01-25 | 1988-01-25 | 空冷エンジンのシリンダブロック |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01190950A JPH01190950A (ja) | 1989-08-01 |
| JP2551076B2 true JP2551076B2 (ja) | 1996-11-06 |
Family
ID=11806522
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1247988A Expired - Lifetime JP2551076B2 (ja) | 1988-01-25 | 1988-01-25 | 空冷エンジンのシリンダブロック |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2551076B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102226430A (zh) * | 2011-05-24 | 2011-10-26 | 南通紫金全昶节能科技有限公司 | 风冷发动机机体下腔风道结构 |
| JP6263362B2 (ja) * | 2013-10-28 | 2018-01-17 | 株式会社マキタ | シリンダブロック、このシリンダブロックを用いたエンジン及びシリンダブロックの形成方法 |
-
1988
- 1988-01-25 JP JP1247988A patent/JP2551076B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01190950A (ja) | 1989-08-01 |
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