JP2006335957A - 熱伝導性成形体の製造方法及び熱伝導性成形体 - Google Patents

熱伝導性成形体の製造方法及び熱伝導性成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】 優れた熱伝導性能を発揮する熱伝導性成形体を容易に製造することができる熱伝導性成形体の製造方法、及び熱伝導性成形体を提供する。
【解決手段】 熱伝導性成形体11は熱伝導性高分子組成物から成形される。熱伝導性高分子組成物は、高分子マトリックス12と、熱伝導性充填材13とを含有する。熱伝導性充填材13の少なくとも一部は繊維状に形成されている。成形体11は、前記組成物の調製工程と、繊維状充填材14に磁場及び振動を印加して、繊維状充填材14を一定方向に配向させる配向工程と、繊維状充填材14の配向を維持した状態で熱伝導性成形体を成形する成形工程とを経て製造される。振動の周波数は0.1〜4500Hzに設定されているとともに、振動の加速度は1G以上に設定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発熱体と放熱体との間に介在して用いられ、発熱体から放熱体への熱伝導を促進する熱伝導性成形体、及びその製造方法に関するものである。
近年、コンピュータのCPU(中央処理装置)を代表とする電子部品の高性能化に伴い、電子部品の消費電力及び発熱量は増大している。電子部品の処理能力は熱により低下する。よって、電子部品の性能を維持するために電子部品の蓄熱を回避する必要があり、電子部品の冷却が重要な課題となっている。そのため、発熱体である電子部品と、放熱体との間に介在して用いられる熱伝導性成形体には、優れた熱伝導性能が求められている。
特許文献1には、繊維長が10mm以下に設定された熱伝導性繊維を含有する組成物からなる熱伝導性成形体が開示されている。特許文献2には、耐熱性高分子マトリックスと、熱伝導性繊維とを備える熱伝導性成形体が開示されている。これらの熱伝導性成形体では、熱伝導性繊維を熱伝導の方向に沿って配向させることにより、熱伝導性能を高めている。
特許文献3には、シリコーンゴム基材と、熱伝導性繊維とを備える熱伝導性成形体が開示されており、熱伝導性繊維は、熱伝導性成形体の熱伝導の方向に沿って配向されている。更に、特許文献3には、熱伝導性繊維を配向させる方法として、例えば熱伝導性繊維のトウを一定方向に沈積させながら積層した後に、シリコーンゴム基材を含浸し、硬化後にトウの配向方向と垂直な面に沿って切断する方法が開示されている。
特許文献4には、磁性充填材と高分子材料とを含有する組成物からなる熱伝導性成形体が開示されている。磁性充填材の一部は繊維状に形成され、繊維状の磁性充填材、即ち繊維状充填材は、熱伝導性成形体の熱伝導の方向に沿って配向されている。更に、特許文献4には、繊維状充填材を配向させる方法として、組成物中の繊維状充填材に磁場及び超音波振動を印加する方法が開示されている。
特開平4−173235号公報 特開平11−46021号公報 特開平11−302545号公報 特開2000−141505号公報
ところが、特許文献1及び2には、熱伝導性繊維を配向させる具体的な手段が開示されていない。一方、特許文献3に記載の熱伝導性繊維を配向させる方法では、作業者が手作業で熱伝導性繊維を配列させる必要があることから、熱伝導性繊維の配向が煩雑であるという問題があった。
特許文献4において、繊維状充填材は、磁場及び超音波振動の印加によって容易に配向され、組成物は、磁性充填材の含有量の増加によって、熱伝導性成形体の熱伝導性能を高めることができる。しかしながら、磁性充填材の含有量の増加に伴い、組成物の粘度が高くなって繊維状充填材の配向が困難になる。また、組成物中の磁性充填材の含有量を増加させることなく熱伝導性成形体の熱伝導性能を高める方法として、繊維状充填材の繊維長を長くする方法が考えられる。しかしながら、繊維状充填材が長くなるに伴い、組成物の粘度が高くなるとともに、繊維状充填材が組成物中で絡み易くなることから、この場合にも繊維状充填材の配向が困難になる。従って、特許文献4に記載の繊維状充填材を配向させる方法では、繊維状充填材の配向の容易さと、熱伝導性成形体の熱伝導性能の更なる向上とを同時に達成することができず、優れた熱伝導性能を発揮する熱伝導性成形体の製造が困難であるという問題があった。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、優れた熱伝導性能を発揮する熱伝導性成形体を容易に製造することができる熱伝導性成形体の製造方法、及びその製造方法によって製造される熱伝導性成形体を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、高分子マトリックスと、熱伝導性充填材とを含有する熱伝導性高分子組成物から成形される熱伝導性成形体の製造方法であって、前記熱伝導性充填材の少なくとも一部が繊維状に形成され、前記熱伝導性高分子組成物を調製する調製工程と、前記繊維状の熱伝導性充填材に磁場及び振動を印加して、繊維状の熱伝導性充填材を一定方向に配向させる配向工程と、前記熱伝導性充填材の配向を維持した状態で熱伝導性成形体を成形する成形工程とを備え、前記振動の周波数が0.1〜4500Hzに設定されているとともに、振動の加速度が1G以上に設定されている熱伝導性成形体の製造方法を提供する。
請求項2に記載の発明は、前記配向工程においては、超伝導磁石を用いて前記繊維状の熱伝導性充填材に磁場を印加する請求項1に記載の熱伝導性成形体の製造方法を提供する。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の熱伝導性成形体の製造方法によって製造される熱伝導性成形体を提供する。
請求項4に記載の発明は、前記繊維状の熱伝導性充填材が炭素繊維である請求項3に記載の熱伝導性成形体を提供する。
請求項5に記載の発明は、前記炭素繊維の平均繊維長が130μm以上に設定されているとともに、炭素繊維の繊維軸方向の熱伝導率が100W/m・k以上に設定されている請求項4に記載の熱伝導性成形体を提供する。
請求項6に記載の発明は、前記熱伝導性高分子組成物中の熱伝導性充填材の含有量が90質量%以下に設定されているとともに、前記熱伝導性充填材の全量における繊維状の熱伝導性充填材の割合が7質量%以上35質量%未満に設定されている請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の熱伝導性成形体を提供する。
本発明によれば、優れた熱伝導性能を発揮する熱伝導性成形体を容易に製造することができる熱伝導性成形体の製造方法が提供される。また本発明によれば、そうした熱伝導性成形体の製造方法によって製造された熱伝導性成形体も提供される。
以下、本発明を熱伝導性成形体に具体化した一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態の熱伝導性成形体(以下、単に成形体という。)は、高分子マトリックスと、熱伝導性充填材とを含有する熱伝導性高分子組成物(以下、単に組成物という。)から成形される。この成形体は発熱体と放熱体との間に介在するようにして用いられ、発熱体から放熱体への熱伝導を促進する。
成形体には熱伝導性能が具備されている。熱伝導性能は発熱体から放熱体への熱伝導のし易さを表す指標であり、成形体の熱伝導率、及び熱抵抗値に起因している。成形体の熱抵抗値は、成形体の熱伝導率が高いほど小さい。成形体は、熱伝導率が高いほど、且つ熱抵抗値が小さいほど発熱体から放熱体への熱伝導を促進し、熱伝導性能に優れたものとなる。
高分子マトリックスは、熱伝導性充填材を成形体内に保持する。高分子マトリックスは、成形体に要求される性能、例えば硬度等の機械的強度、耐熱性等の耐久性、又は電気的特性に応じて選択され、高分子マトリックスとして例えば熱可塑性又は熱硬化性の高分子材料が選択される。熱可塑性の高分子材料の具体例としては、熱可塑性樹脂材料及び熱可塑性エラストマーが挙げられる。
熱可塑性樹脂材料の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のエチレン−αオレフィン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリフッ化ビニリデン及びポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)樹脂、ポリフェニレン−エーテル共重合体(PPE)樹脂、変性PPE樹脂、脂肪族ポリアミド類、芳香族ポリアミド類、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチルエステル等のポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリル酸類、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルケトン、ポリケトン、液晶ポリマー、シリコーン樹脂、及びアイオノマーが挙げられる。
熱可塑性エラストマーの具体例としては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体及びその水添ポリマー、スチレン−イソプレンブロック共重合体及びその水添ポリマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、及びポリアミド系熱可塑性エラストマーが挙げられる。
熱硬化性の高分子材料の具体例としては、架橋ゴム、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、及びジアリルフタレート樹脂が挙げられる。架橋ゴムの具体例としては、天然ゴム、アクリルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ニトリルゴム、水添ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、及びシリコーンゴムが挙げられる。
これらの中でも、成形体の耐熱性、発熱体及び放熱体への密着性、発熱体及び放熱体の表面形状への追従性、及び温度変化に対する耐久性が高いことから、シリコーン系の高分子材料が好ましく、低分子量の揮発成分の成形体からの浸み出しが防止されることから、アクリル系、エポキシ系、及びポリイソブチレン系の高分子材料が好ましい。更に、高分子マトリックスは、前記各高分子材料から選択される複数の高分子材料からなるポリマーアロイでもよい。高分子マトリックスの常温での粘度は、1,000mPa・s以下が好ましく、500mPa・s以下がより好ましい。高分子マトリックスの粘度が1,000mPa・sを超えると、高分子マトリックスの粘度が過剰に高いことから、組成物の調製が困難になるおそれがある。高分子マトリックスの常温での粘度の下限は特に限定されない。常温とは、組成物が通常調製されるときの温度のことであり、例えば25℃である。
熱伝導性充填材は、成形体の熱伝導率を高めることにより、成形体の熱伝導性能を高める。熱伝導性充填材の形状としては、繊維状、粒子状、板状等が挙げられるが、熱伝導性充填材の少なくとも一部は繊維状に形成されている。繊維状に形成された熱伝導性充填材、即ち繊維状充填材の材質は、反磁性体でもよいし、常磁性体でもよい。繊維状充填材としては、熱伝導率が高いことから炭素繊維が好ましい。
炭素繊維の具体例としては、ピッチ系炭素繊維、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、及びレーヨン系炭素繊維が挙げられる。これらは、単独で炭素繊維を構成してもよいし、二種以上が組み合わされて炭素繊維を構成してもよい。炭素繊維は、その繊維軸方向の熱伝導率が高いことから、メソフェーズピッチを原料とするものが好ましい。
炭素繊維は、溶融紡糸した繊維状ピッチを不融化処理した後、炭素化又は黒鉛化処理することにより製造される。得られる炭素繊維の熱伝導率が高いことから、炭素化処理における処理温度は1000℃以上が好ましく、黒鉛化処理における処理温度は2000℃以上が好ましい。炭素繊維の繊維長は、炭素繊維がその製造中又は製造後に粉砕されることにより、任意に調整される。炭素繊維の粉砕は、例えばハンマーミル、ボールミル、振動ボールミル、ブレードミル、ジェットミル、トルネードミル、又はミルミキサーを用いて行われる。炭素繊維の製造中又は製造後に切断機によって粉砕されることにより得られるチョップドファイバーが上記各装置を用いて更に粉砕されることにより、繊維長分布の幅が狭くて成形体に適した炭素繊維が得られるが、チョップドファイバーのままの炭素繊維が用いられてもよい。
繊維状充填材の平均繊維長は、高分子マトリックスの粘度、組成物中の熱伝導性充填材の含有量、熱伝導性充填材の全量における繊維状充填材の割合、成形体の形状、繊維状充填材の配向方向における成形体の厚さ、及び成形体の用途によって適宜設定され、例えば6000μmである。繊維状充填材は成形体中で一定方向に配向されており、発熱体からの熱は、繊維状充填材の配向方向に沿って成形体中を伝導される。そのため、繊維状充填材の平均繊維長は、繊維状充填材の配向方向における成形体の熱伝導率が容易に高められることから、繊維状充填材の配向方向における成形体の厚さ以上であることが好ましい。この場合、成形体の熱伝導率は、熱伝導の方向に沿って繊維状充填材が切れ目なく存在していることから容易に高められる。
繊維状充填材が炭素繊維によって構成されている場合、炭素繊維の配向方向における成形体の熱伝導率が高いことから、炭素繊維の平均繊維長は130μm以上が好ましく、炭素繊維の繊維軸方向の熱伝導率は100W/m・k以上が好ましい。
繊維状以外の形状の熱伝導性充填材、即ち非繊維状充填材の材質は、成形体の熱伝導率が高いことから、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、及び二酸化ケイ素から選ばれる少なくとも一種が好ましい。非繊維状充填材のうち、粒子状充填材の平均粒径は、0.1〜100μmが好ましく、1〜50μmがより好ましい。粒子状充填材の平均粒径が0.1μm未満の場合、組成物中に含有される熱伝導性充填材の比表面積が過剰に大きくなることから、組成物の粘度が高くなって組成物の調製及び成形体の成形が困難になるおそれがある。粒子状充填材の平均粒径が100μmを超えると、成形体が薄いシート状に形成される場合、粒子状充填材に起因する凹凸が成形体の外面に形成されて成形体の外面の平坦性が悪化するおそれがある。粒子状充填材の形状は球状が好ましい。それは、組成物中での粒子状充填材の二次凝集が抑制されるとともに、組成物の粘度の上昇が抑制され、更に、粒子状充填材の形状に起因する凹凸が成形体の外面に形成されることが抑制されるからである。
組成物中の熱伝導性充填材の含有量は、90質量%以下が好ましい。熱伝導性充填材の含有量が90質量%を超えると、成形体の形状が例えばシート状である場合、成形体の柔軟性が低いことから、成形体が脆くなるとともに、成形体の発熱体及び放熱体の表面形状への追従性が低下するおそれがある。熱伝導性充填材は繊維状充填材のみによって構成されてもよいが、熱伝導性充填材の全量における繊維状充填材の割合は7質量%以上35質量%未満が好ましい。繊維状充填材の割合が7質量%未満の場合、成形体中の繊維状充填材の含有量が過剰に低くなることから、成形体の熱伝導率が低下するおそれがある。繊維状充填材の割合が35質量%以上の場合、繊維状充填材が導電性を有する際に、例えば繊維状充填材が炭素繊維である際に、成形体の導電性が高くなることから、成形体が導電性を発揮しないことが好ましい場合に成形体を使用することができなくなるおそれがある。そのため、成形体が導電性を有する必要がある場合、熱伝導性充填材は、繊維状充填材、例えば炭素繊維のみで構成されてもよい。組成物の熱伝導性充填材の含有量、及び繊維状充填材の熱伝導性充填材における割合が前記範囲に設定されることにより、タイプEの硬度計で測定される成形体の硬度は、40以下を達成することができる。組成物は、前記各成分以外にも、例えば成形体の硬度を調整するための可塑剤、及び耐久性を高めるための安定剤を含有してもよい。
図1に示すように、成形体11は、高分子マトリックス12と、熱伝導性充填材13とを備えている。図1に示す成形体11はシート状に形成され、熱伝導性充填材13は、繊維状充填材14と、粒子状充填材15とを有している。この成形体11の形状については特に限定されず、立方体状、球状、円柱状、板状、フィルム状、チューブ状等の形状が挙げられる。繊維状充填材14は成形体11中で一定方向に配向されている。例えば、図1に示す成形体11においては、繊維状充填材14は成形体11の厚さ方向に沿って配向されている。
成形体11は、組成物を調製する調製工程と、繊維状充填材14を一定方向に配向させる配向工程と、成形体11を成形する成形工程とを経て製造される。
調製工程では、前記各成分が適宜に混合されて組成物が調製される。配向工程では、図2に示すように、例えば組成物が型16内に充填された後、繊維状充填材14が一定方向に配向される。繊維状充填材14の配向は、磁場発生装置を用いた組成物への磁場の印加、及び振動装置(図示略)を用いた組成物への振動の印加によって行われる。このとき、磁場及び振動は、組成物を介して繊維状充填材14に印加される。磁場発生装置及び振動装置は通常、型16の外方に配置されている。そのため、型16の材質は、組成物に磁場及び振動が容易に印加されることから、磁性体と異なるものが好ましく、例えば合成樹脂、及びアルミニウムが好ましい。
磁場発生装置としては、永久磁石、電磁石、及び超伝導磁石が挙げられるが、長い繊維長を有する繊維状充填材14が容易に配向されることから、超伝導磁石が好ましい。組成物に印加される磁場の強度の下限、即ち磁場の磁束密度の下限は、500ガウスが好ましい。磁場の磁束密度が500ガウス未満の場合、繊維状充填材14が十分に配向されないおそれがある。磁場の磁束密度の上昇に伴って繊維状充填材14の配向の程度が高くなることから、磁場の磁束密度は高いほど好ましい。しかしながら、磁場の磁束密度の上昇に伴って磁場発生装置の構成が煩雑になることから、成形体11の製造コストが上昇する。従って、磁場の磁束密度の上限は、成形体11の製造コストが適切な範囲内に抑えられることから、100,000ガウスが好ましい。
組成物に印加される磁場の方向は、組成物中の繊維状充填材14に応じて適宜設定される。例えば、図2においては、磁場発生装置の一対の磁極17が型16の下方及び上方に配設されている。このとき、一対の磁極17の間には、成形体11の厚さ方向の沿うように直線状の磁力線18が発生する。繊維状充填材14が反磁性体である場合、組成物に磁場が印加されることにより、繊維状充填材14は、磁場の方向と反対方向に磁化されて磁力線18に沿って配向される。また、繊維状充填材14の結晶構造の結晶方位に依存して繊維状充填材14の磁化率が異方性を持つ場合、繊維状充填材14は、磁化率の異方性に従って配向される。
振動装置としては、電磁式振動装置、モータ振動装置、及びエアシリンダを用いた打鍵振動装置が挙げられる。組成物には振動とともに磁場が印加されることから、振動装置は、磁場雰囲気下においても正常に使用され得るものが好ましい。特に、磁場発生装置として超伝導磁石が用いられる場合、振動装置は高磁場雰囲気下で使用されることから、振動装置の電気系統は故障し易い。そのため、振動装置の材質は強磁性体と異なるものが好ましく、振動装置の動力源は圧縮空気が好ましい。具体的には、振動装置はエアシリンダを用いた打鍵振動装置が好ましい。
組成物に印加される振動の周波数は0.1〜4500Hzであり、0.1〜1000Hzが好ましく、1〜100Hzがより好ましい。振動の周波数が0.1Hz未満の場合、振動によって繊維状充填材14に加わるエネルギーが小さいことから、繊維状充填材14は十分に配向されず、成形体11の熱伝導性能が低下する。振動の周波数が4500Hzを超えると、組成物の全体にわたって振動が伝わらないことから、繊維状充填材14の配向が不均一となり、成形体11の熱伝導性能が低下する。振動の周波数を前記範囲に設定することにより、組成物の粘度が高い場合、例えば組成物の粘度が200,000mPa・s以上の場合にも、組成物に振動を印加することによって組成物の流動性を高めることができ、その結果、組成物の見かけ上の粘度が低下する。そのため、繊維状充填材14は、組成物中で移動し易くなって容易に配向され、成形体11は優れた熱伝導性能を発揮する。
組成物に印加される振動の加速度は1G以上であり、6〜50Gが好ましく、30〜50Gがより好ましい。振動の加速度が1G未満の場合、振動によって繊維状充填材14に加わるエネルギーが小さいことから繊維状充填材14は十分に配向されず、成形体11の熱伝導性能が低下する。更に、例えば振動の周波数が1.0Hz以下の場合、加速度が1G未満である振動を組成物に印加することは困難である。振動の加速度が50Gを超えると、振動の周波数が低い場合、例えば振動の周波数が50Hzである場合、振動によって組成物に加わるエネルギーが過剰に大きいことから、組成物が振動の印加によって型16内で揺動して組成物中の各成分の分布が不均一になるおそれがある。
組成物に印加される振動の振幅は、前記周波数及び加速度に起因しており、0.1〜20mmが好ましく、1〜20mmがより好ましい。振動の振幅が0.1mm未満の場合、振動によって繊維状充填材14に加わるエネルギーが小さいことから、繊維状充填材14は十分に配向されないおそれがある。振動の振幅が20mmを超えると、組成物の全体にわたって振動が伝わらないことから、繊維状充填材14の配向が不均一となるおそれがある。振動の振幅を前記範囲に設定することにより、前記周波数と同様に、組成物の粘度が高い場合にも、組成物に振動を印加することによって組成物の流動性を高めることができ、その結果、繊維状充填材14は容易に配向される。
組成物に印加される振動の周波数、加速度、及び振幅は、繊維状充填材の平均繊維長、及び組成物の粘度によって適宜に調整され得る。例えば繊維状充填材の平均繊維長が短い場合、組成物に印加される振動の振幅は小さく設定されてもよい。また、繊維状充填材の平均繊維長が長い場合、例えば繊維状充填材の平均繊維長が6000μm以上である場合、組成物に印加される振動の周波数は、前記範囲内において低く設定され、且つ振動の振幅は大きく設定されてもよい。この場合、組成物に印加される振動の衝撃は大きくなる。尚、組成物に印加される振動の方向は特に限定されず、振動は、図2の矢印Aで示すように型16の左右方向から組成物に印加されてもよいし、例えば型16の上下方向から組成物に印加されてもよい。
成形工程では、型16内において、繊維状充填材14の配向を維持した状態で高分子マトリックス12を硬化又は固化させることにより、図1に示すように、所定の形状を有する成形体11が成形される。
成形体11が発熱体及び放熱体に取付けられる際には、発熱体(例えば電子部品)上に成形体11及び放熱体が順に載置される。次いで、成形体11が発熱体及び放熱体に密着するように、例えば放熱体から発熱体に向かって荷重が加えられ、発熱体及び放熱体によって成形体11が挟持される。
前記の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 本実施形態の繊維状充填材14は、磁場及び振動の印加によって一定方向に配向される。そのため、例えば作業者の手作業によって繊維状充填材14が配列される場合に比べて、繊維状充填材14は容易に配向される。更に、組成物に印加される振動の周波数が0.1〜4500Hzに設定され、且つ振動の加速度が1G以上に設定されていることから、組成物の粘度が高い場合、例えば組成物の粘度が700,000mPa/s以上、又は1,200,000mPa・s以上の場合にも、振動の印加によって組成物の見かけ上の粘度は低下する。そのため、組成物の粘度が高い場合、例えば組成物中の熱伝導性充填材13の含有量が高い場合にも、繊維状充填材14は、組成物中を移動して容易に配向される。更に、組成物の見かけ上の粘度が低下することから、組成物の実際の粘度が高い場合にも、組成物中の気泡が振動の印加によって組成物から抜けやすくなり、組成物中の気泡に起因する高分子マトリックスの固化阻害、又は硬化阻害の発生を防止することができる。
また、繊維状充填材14の平均繊維長が長い場合、例えば繊維状充填材14の平均繊維長が6000μm以上である場合、組成物の粘度は高くなるとともに、繊維状充填材14は組成物中で絡み易くなる。しかしながら、周波数及び加速度が前記範囲に設定された振動が繊維状充填材14に印加されることにより、繊維状充填材14は組成物中で移動し易くなり、その結果、絡まった繊維状充填材14は容易に解れて配向される。従って、本実施形態の成形体11の製造方法では、繊維状充填材14の配向の容易さと、成形体11の熱伝導性能の向上とを同時に達成することができ、優れた熱伝導性能を発揮する成形体11を製造することができる。具体的には、本実施形態の製造方法によって製造される成形体11において、繊維状充填材14の配向方向における熱伝導率は、20W/m・k以上を達成することができ、例えば50W/m・k以上を達成することができる。更に、成形体11の熱抵抗率は、0.4℃/W以下を達成することができる。
一方、超音波振動の周波数は通常、20,000Hz以上である。そのため、高粘度の組成物に超音波振動が印加された場合、超音波振動の周波数が過剰に高いことから、組成物に加わる振動は微振動となり、組成物の全体にわたって振動が伝わることが困難となる。更に、組成物に加わる振動の周波数は組成物の固有振動数から大きく離れることから、組成物の見かけ上の粘度は低下しない。そのため、組成物の粘度が高い状態で繊維状充填材14が配向されることから、繊維状充填材14の配向が不十分となるおそれがある。
・ 繊維状充填材14には、磁場とともに振動が印加されることから、磁場のみが印加される場合に比べて、低い磁束密度を有する磁場、例えば磁場のみが印加される際の磁束密度の3分の1程度の磁束密度を有する磁場によって容易に配向される。そのため、磁場のみの印加によって繊維状充填材14が配向される場合に比べて、成形体11の製造コストを低減することができる。
・ 繊維状充填材14は組成物中で配向され、その繊維状充填材14の配向を維持した状態で成形体11が成形されることから、成形体11の形状は特に限定されず、自由に設定され得る。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記熱伝導性充填材13は、高分子マトリックス12と熱伝導性充填材13との密着性を高めるために、例えばシランカップリング剤、又はチタネートカップリング剤を用いた表面処理が施されてもよいし、熱伝導性充填材13に絶縁性を付与するために、絶縁材料を用いた表面処理が施されてもよい。
・ 前記配向工程及び成形工程において、基材フィルム上に組成物を塗布した後、基材フィルム上で繊維状充填材14を配向させて成形体11を成形してもよい。
・ 前記成形工程後の成形体11は、所望の形状に切断されてもよい。
・ 前記調製工程、又は配向工程において、組成物の脱泡を行ってもよい。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1〜7、及び比較例1〜3)
実施例1においては、調製工程として、高分子マトリックス12としての付加型の液状シリコーンゲルに、繊維状充填材14としての炭素繊維と、粒子状充填材15としての球状アルミナとを混合して、成形体11用の組成物を調製した。各成分の配合量を表1に示す。表1において、各成分の配合量の数値は重量部を示す。液状シリコーンゲルの25℃における粘度は400mPa・sであり、液状シリコーンゲルの比重は1.0であった。炭素繊維の平均繊維径は10μmであり、炭素繊維の平均繊維長は3000μmであった。球状アルミナの平均粒径は3.2μmであった。次に、炭素繊維及び球状アルミナが均一に分散されるまで組成物を攪拌した後、組成物の脱泡を行った。
続いて、配向工程として、回転粘度計を用いて組成物の25℃における粘度を測定した後、型16内に組成物を充填した。粘度の測定結果を表1に示す。次に、超伝導磁石を用いて、100,000ガウスの磁束密度を有する磁場を組成物に印加するとともに、圧縮空気を用いて、0.1Hzの周波数、4.5Gの加速度、及び20mmの振幅を有する振動を型16を介して組成物に印加して、炭素繊維を成形体11の厚さ方向に沿って配向させた。次いで、成形工程として、組成物を120℃で30分加熱することにより、液状シリコーンゲルを硬化させてシート状の成形体11を得た。
次に、実施例2では、球状アルミナの配合量を表1に示すように変更した。更に実施例2では、振動の周波数を3.0Hz、及び振動の振幅を10mmに変更した以外は、実施例1と同様にして成形体11を得た。実施例3では、炭素繊維の平均繊維長を130μmに変更した以外は、実施例2と同様にして成形体11を得た。実施例4では、炭素繊維の平均繊維長を6000μmに変更し、球状アルミナの配合量を表1に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして成形体11を得た。
実施例5では、炭素繊維の平均繊維長を100μmに変更し、炭素繊維及び球状アルミナの配合量を表1に示すように変更した。更に実施例5では、振動の周波数を100Hz、振動の加速度を50G、及び振動の振幅を0.1mmに変更した以外は、実施例2と同様にして成形体11を得た。
実施例6では、繊維状充填材14としてポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール前駆体炭素繊維(PBO炭素繊維)を用いた以外は、実施例2と同様にして組成物を調製した。PBO炭素繊維の平均繊維長は6000μmであった。更に実施例6では、振動の周波数を3.0Hzに変更した以外は、実施例1と同様にして成形体11を得た。
実施例7では、繊維状充填材14としてPBO炭素繊維を用いた以外は、実施例2と同様にして組成物を調製した。PBO炭素繊維の平均繊維長は150μmであった。更に実施例7では、振動の周波数を3.0Hz、及び振動の加速度を3.0Gに変更した以外は、実施例1と同様にして成形体11を得た。
比較例1では、配向工程での振動の印加を省略した以外は、実施例1と同様にして成形体11を得た。比較例2では、炭素繊維の平均繊維長を50μmに変更し、配向工程での振動の印加を省略した以外は、実施例2と同様にして成形体11を得た。比較例3では、超音波を用いて組成物に振動を印加した以外は、実施例1と同様にして成形体11を得た。比較例1〜3において、各成分の配合量を表2に示す。表2において、各成分の配合量の数値は重量部を示す。超音波の周波数は20,000Hzであり、加速度は4800Gであり、振幅は3〜4μmであった。そして、各例の成形体11について、下記の各項目に関して測定を行った。その結果を表1及び表2に示す。
<熱伝導率>
各例の成形体11から円板状の試験片(直径:10mm、厚さ:0.5mm)を得た後、レーザーフラッシュ法により試験片の熱伝導率を測定した。
<熱抵抗値>
各例の成形体11について、それらを発熱体及び放熱体で挟持した後、厚さ方向に50%圧縮したときの厚さ方向における熱抵抗値を測定した。
Figure 2006335957
Figure 2006335957
表1に示すように、実施例1〜7においては、各項目について優れた結果となった。そのため、各実施例の成形体11は、優れた熱伝導性能を発揮することができた。更に、各実施例の繊維状充填材14は一定方向に配向されていた。一方、表2に示すように、比較例1〜3においては、各項目に関する結果が各実施例に比べて劣っていた。そのため、各比較例の成形体11の熱伝導性能は、各実施例の成形体11に比べて劣っていた。比較例1の繊維状充填材14は成形体11中で絡み合っており、成形体11の厚み方向に十分に配向されていなかった。更に、比較例1の組成物の硬化性は各実施例の組成物に比べて劣っており、気泡の混入量が多くて硬化が不十分であることから、比較例1の成形体11は実際の使用に適していなかった。比較例2及び比較例3の繊維状充填材14は配向さていたものの、配向の程度は各実施例に比べて低かった。
(実施例8及び比較例4)
実施例8及び比較例4では、振動の周波数を表3に示すように設定するとともに、振動の加速度を4.5Gに設定した以外は、実施例1と同様にして成形体11を得た。そして、実施例8の成形体11及び比較例4の成形体11中の繊維状充填材14の配向状態を観察した。その結果を表3に示す。表3中の“配向”欄における数値は繊維状充填材14の配向の程度を表し、数値が大きいほど配向の程度が高いことを示す。更に、“0”は繊維状充填材14が配向していなかったことを示す。
Figure 2006335957
表3に示すように、実施例8の成形体11においては、振動の周波数が低くなるに伴って、繊維状充填材14の配向の程度が高くなることが分かった。振動の周波数が20Hz以下では、繊維状充填材14の配向の程度が特に高かった。一方、比較例4の各成形体11においては、繊維状充填材14が一定方向に配向していなかった。
(実施例9)
実施例9では、振動の周波数を50Hzに設定するとともに、振動の加速度を表4に示すように設定した以外は、実施例1と同様にして成形体11を得た。そして、実施例9の各成形体11中の繊維状充填材14の配向状態を観察した。その結果を表4に示す。表4中の“配向”欄における数値の意味は、表3と同じである。
Figure 2006335957
表4に示すように、実施例9の成形体11においては、振動の加速度が高くなるに伴って、繊維状充填材14の配向の程度が高くなることが分かった。振動の加速度が6G以上では、繊維状充填材14の配向の程度がより高く、振動の加速度が30G以上では、繊維状充填材14の配向の程度が特に高かった。
(実施例10)
実施例10では、振動の周波数を表5に示すように設定するとともに、振動の加速度を1Gに設定した以外は、実施例1と同様にして成形体11を得た。そして、実施例10の成形体11中の繊維状充填材14の配向状態を観察した。その結果を表5に示す。表5中の“配向”欄における数値の意味は、表3と同じである。
Figure 2006335957
表5に示すように、実施例10の成形体11においては、振動の周波数が低くなるに伴って、繊維状充填材14の配向の程度が高くなることが分かった。振動の周波数が10Hz以下では、繊維状充填材14の配向の程度が特に高かった。
本実施形態の成形体を示す断面図。 配向工程に用いられる装置を示す概念図。
符号の説明
11…成形体、12…高分子マトリックス、13…熱伝導性充填材、14…繊維状の熱伝導性充填材としての繊維状充填材。

Claims (6)

  1. 高分子マトリックスと、熱伝導性充填材とを含有する熱伝導性高分子組成物から成形される熱伝導性成形体の製造方法であって、
    前記熱伝導性充填材の少なくとも一部が繊維状に形成され、
    前記熱伝導性高分子組成物を調製する調製工程と、
    前記繊維状の熱伝導性充填材に磁場及び振動を印加して、繊維状の熱伝導性充填材を一定方向に配向させる配向工程と、
    前記熱伝導性充填材の配向を維持した状態で熱伝導性成形体を成形する成形工程とを備え、
    前記振動の周波数が0.1〜4500Hzに設定されているとともに、振動の加速度が1G以上に設定されていることを特徴とする熱伝導性成形体の製造方法。
  2. 前記配向工程においては、超伝導磁石を用いて前記繊維状の熱伝導性充填材に磁場を印加する請求項1に記載の熱伝導性成形体の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の熱伝導性成形体の製造方法によって製造されることを特徴とする熱伝導性成形体。
  4. 前記繊維状の熱伝導性充填材が炭素繊維である請求項3に記載の熱伝導性成形体。
  5. 前記炭素繊維の平均繊維長が130μm以上に設定されているとともに、炭素繊維の繊維軸方向の熱伝導率が100W/m・k以上に設定されている請求項4に記載の熱伝導性成形体。
  6. 前記熱伝導性高分子組成物中の熱伝導性充填材の含有量が90質量%以下に設定されているとともに、前記熱伝導性充填材の全量における繊維状の熱伝導性充填材の割合が7質量%以上35質量%未満に設定されている請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の熱伝導性成形体。
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