JP2006334795A - 成形金型 - Google Patents

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Naoki Mitsui
直樹 三井
Akio Kimura
章男 木村
Hiroyoshi Ogasawara
弘義 小笠原
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Abstract

【課題】 金型内に取り付けられるコアの製作時間が短縮でき、歩留まりが向上し、安価な成形金型を提供する。
【解決手段】 固定金型(20)及び可動金型(30)を有し、両金型同士を互いに対向させて型締めした際に形成されるキャビティ(14)内に溶融樹脂を注入して光学部品(15)を成形する成形金型(10)であって、固定金型及び可動金型の少なくとも一方に取り付けられたコア(22,32)と、光学部品(15)の表面形状がエッチング処理により転写形成された転写面(23a,33a)を有し転写面(23a,33a)がキャビティ内部を臨むようコアに固着された転写面部(23,33)とを備え、転写面部をシリコンにより形成すると共にコアをコバールにより形成した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、レンズ,ホログラム素子,回折素子(位相素子),マイクロレンズアレイなどの光学部品を、樹脂材を用いて量産性良く高精度に成形するための成形金型に関するものである。
CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disc),Blu−ray Discなどの光ディスクに対して、音声情報や映像情報などの情報信号を記録及び/又は再生するための光ピックアップには、対物レンズ,ホログラム素子,回折素子(位相素子)などの光学部品が内蔵されている。
また、液晶ディスプレイには、視野角を拡大するためにマイクロレンズアレイなどが用いられている。
上記した各種の光学部品を樹脂材を用いて射出成形法や圧縮成形法などにより成形しているが、これらの成形法で用いられる成形金型内には光学部品を成形するための光学転写面を有するコアがその光学転写面をキャビティ内に臨ませて取り付けられている。
この際、一般的に、コアはステンレス鋼,スウエーデン鋼などを用いて先端部位に光学部品転写用の光学転写面を機械加工により形成しているが、最近、コアの光学転写面は形状が複雑で且つ微細化傾向にあり、機械加工ではコアの光学転写面の形成が困難になっている。
この改善策として、半導体のエッチング技術を応用し、シリコン材やガラス材に光学部品転写用の光学転写面をエッチング処理により形成し、この光学転写面をマスターとしてニッケルなどの金属に電鋳により転写し、転写した金属母材を機械加工したものをコアとして金型内に取り付ける構造を採用した成形金型がある(例えば、特許文献1参照)。
図5は従来の成形金型の作製工程において、金型内に取り付けるコアを、電鋳を用いて作製する状態を示した図、図6は従来の成形金型の作製工程において、電鋳を用いて作製したコアを金型内に取り付けて光学部品を成形する状態を示した図である。
図5及び図6に示した従来の成形金型の作製工程は、特許文献1に開示されているものであり、ここではその特許文献1を参照して簡略に説明する。
図5に示した如く、金型内に取り付けるコアを電鋳を用いて作製する際に、剛性を有する基板50上の左右両端に2本の支柱51,52がそれぞれ植設されている。また、左側の支柱51には、支持円筒53が基板50と平行に横設され、この支持円筒53の先端に支柱52側に向けて球面状の母光学面54aを形成した母型54の下面54cが固定されている。この際、母型54の母光学面54aと端面54bとにニッケル燐層55が成膜されている。従って、ここでは母光学面54aを形成した母型54が後述する可動コアへのマスターとなる。
一方、右側の支柱52には、補助母型56が基板50と平行で且つ母型54の母光学面54aに対して中心が一致するように母光学面54aと対向して横設されている。
そして、点線で示す如く、基板50,2本の支柱51,52,支持円筒53の外周面と母型54の下面54cに、絶縁剤57がスプレーされている。
この後、母型54及び補助母型56を2本の支柱51,52を介して基板50上に取り付けたまま、スルファミン酸ニッケル浴中で電鋳処理し、補助母型56側にニッケル電鋳58を成長させている。
この際、ニッケル電鋳58の先端には母型54の母光学面54aを転写した光学転写面58aが形成され、この光学転写面58aが得られるようにニッケル電鋳58の先端をカットし、且つ、補助母型56の支柱52側の端をカットして、補助母型56と一体にニッケル電鋳58を基板50上から取り外した後に、ニッケル電鋳58の外周を円筒状に切削し、これを可動コアとして仕上げている。
次に、図6に示した如く、従来例の金型60では、保持部材61に支持された固定金型62と、可動金型63とが互いに対向して設けられている。また、可動金型63の開口部63a内には、円筒状に切削されたニッケル電鋳58を支持した補助母型56が可動コアとして取り付けられ、この際、ニッケル電鋳58の光学転写面58aは固定金型62内に形成した光学転写面62aと対向してキャビティ64内に臨んでいる。
そして、固定金型62の光学転写面62aとニッケル電鋳58の光学転写面58aとの間に形成されたキャビティ64内に溶融樹脂を注入してレンズなどの光学部品(65)を成形している。
特開2003−145546号公報
ところで、上記した従来例の成形金型では、その製作工程において、マスターとなる母型54の母光学面54aを電鋳により転写し、光学転写面58aを有するニッケル電鋳58を支持した補助母型56を可動コアとし、この可動コアを可動金型63内に取り付けている。
これにより、固定金型62と可動金型63との間に形成されるキャビティ64内で光学部品(65)を寸法精度良く成形できるものの、この金型の作製方法では電鋳により金属を成長させる工程に膨大な時間が必要とされ、また、マスターとなる母型54の母光学面54aを電鋳により転写した光学転写面58aの欠陥は電鋳が終了しないと判断が行えないという欠点がある。
そこで、固定金型と可動金型のうち少なくとも一方の金型内に取り付けられるコアの製作時間が短縮でき、製作工程における歩留まりが向上し、安価な成形金型が望まれている。
上記の課題を解決するために、本願発明は手段として次の構成を有する。
〔1〕固定金型(20)及び可動金型(30)を有し、両金型(20,30)同士を互いに対向させて型締めした際に形成されるキャビティ(14)内に溶融樹脂を注入して光学部品(15)を成形する成形金型(10)であって、
前記固定金型(20)及び可動金型(30)の少なくとも一方に取り付けられたコア(22,32)と、前記光学部品(15)の表面形状がエッチング処理により転写形成された転写面(23a,33a)を有し、この転写面(23a,33a)が前記キャビティ(14)の内部を臨むように前記コア(22,32)に固着された転写面部(23,33)と、を備え、前記転写面部(23,33)をシリコンにより形成すると共に、前記コア(22,32)をコバールにより形成して成ることを特徴とする成形金型(10)である。
〔2〕固定金型(20)及び可動金型(30)を有し、両金型(20,30)同士を互いに対向させて型締めした際に形成されるキャビティ(14)内に溶融樹脂を注入して光学部品(15)を成形する成形金型(10)であって、
前記固定金型(20)及び可動金型(30)の少なくとも一方に取り付けられたコア(22,32)と、前記光学部品(15)の表面形状がエッチング処理により転写形成された転写面(23a,33a)を有し、この転写面(23a,33a)が前記キャビティ(14)の内部を臨むように前記コア(22,32)に固着された転写面部(23,33)と、を備え、前記転写面部(23,33)を形成する材料はシリコンであり、前記コア(22,32)を形成する材料は、その熱膨脹係数が前記転写面部(23,33)の熱膨脹係数に対して0.8〜1.3倍であることを特徴とする成形金型(10)である。
本発明に係る成形金型によると、コアの製作時間が短縮でき、また、コアの先端側に固着される転写面部の光学転写面の欠陥を早期に発見できるため、歩留まりが向上し、納期も短縮できる。
また、コアの光学転写面の寸法精度が、それを機械加工で形成する場合より格段に良好となる。
以下に本発明に係る成形金型の一実施例を図1乃至図4を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る成形金型を説明するために固定金型と可動金型とを互いに対向させて型締めした状態を示した縦断面図、図2は本発明に係る成形金型を用いて樹脂レンズを突き出す動作を説明するための縦断面図、図3は本発明に係る成形金型において、コアの先端に固着する転写面部を模式的に示した断面図、図4(a),(b)は本発明に係る成形金型におけるコア製作工程を説明するための工程図である。
図1に示した如く、本発明に係る成形金型10は、固定金型20と可動金型30とを互いに対向させて型締めした時に形成されるキャビティ14内に、光学部品として例えば合成樹脂製の樹脂レンズ(15)を成形できるように構成されている。尚、光学部品としては、樹脂レンズの他に、ホログラム素子,回折素子(位相素子)などでも良いものである。
また、上記した固定金型20には固定側型部材21が嵌め込まれており、且つ、この固定側型部材21の中心部位に固定側コア22が嵌め込まれている。また、固定側コア22のうちで可動金型30側の先端に、レンズ面転写用の光学転写面23aを形成した転写面部23がこの光学転写面23aをキャビティ14内に臨ませて可動金型30側に向けて固着されている。この転写面部23は、シリコン材により形成される。
また、固定金型20内には固定側型部材21の側方近傍に溶融樹脂を流し込むためのスプルー11が設けられている。
一方、上記した可動金型30には可動側型部材31が固定金型20の固定側型部材21と対向して嵌め込まれており、且つ、この可動側型部材31の中心部位に可動側コア32が固定側コア22と対向して嵌め込まれている。また、可動側コア32のうちで固定金型20側の先端に、レンズ面転写用の光学転写面33aを形成した転写面部33がこの光学転写面33aをキャビティ14内に臨ませて固定金型20側に設けた転写面部23の光学転写面23aと対向して固着されている。この転写面部33もシリコン材により形成される。
この際、固定側コア22の先端に固着させた転写面部23と、可動側コア32の先端に固着させた転写面部33は、本発明の要部を構成する部材であり、共に光学転写面23a,33aが半導体のエッチング技術を適用して予め形成されており、これらの転写面部23,33については後で詳述する。
また、可動金型30に嵌め込んだ可動側型部材31の中心部位には、下方が太径で上方が細径な段付き孔31aが貫通して穿設されており、段付き孔31aの下方に形成した太径孔内に摺動ブッシュ34が上下方向に摺動可能に嵌合されていると共に、段付き孔31aの上方に形成した細径孔内に可動側コア32の先端側が摺動ブッシュ34を介して摺動可能に嵌合されている。
また、摺動ブッシュ34の中心部位には、下方が細径で上方が太径な段付き孔34aが貫通して穿設されており、段付き孔34aの上方に形成した太径孔内に可動側コア32の下端が嵌め込まれ、且つ、可動側コア32の下端が段付き孔34aの下方に形成した細径孔内に挿通された長いボルト35に連結されている。更に、長いボルト35は突き出しプレート36に取り付けたコア支え部材37に支持されている。また、突き出しプレート36に取り付けた突き出しピン38が固定金型20内のスプルー11と対向して設けられている。
そして、固定金型20と可動金型30とをパーティングラインに沿って突き合わせて型締めした時に、両金型20,30間にスプルー11に続くランナー12,このランナー12に続くゲート13が形成されると共に、固定側コア22の先端に固着させた転写面部23の光学転写面23aと、可動側コア32の先端に固着させた転写面部33の光学転写面23aとの間の空間に樹脂レンズ成形用のキャビティ14が形成されており、スプルー11から流し込んだ溶融樹脂がランナー12,ゲート13を順に経由してキャビティ14内に注入されることで、樹脂レンズ(15)が成形されている。
この後、図2に示したように、可動金型30側から樹脂レンズ15を離型させる際には、先ず、可動金型30側を固定金型20側から樹脂レンズ15を離型させるように後退した後、更に、可動金型30側の摺動ブッシュ34を介して可動側コア32が樹脂レンズ15を可動側型部材31から突き出し、略同時に突き出しピン38が、ランナー12による樹脂ランナー部位を可動側型部材31から剥離するように働く。そして、成形後の樹脂レンズ15の外周面にゲート13による樹脂ゲート部位と、ランナー12による樹脂ランナー部位と、スプルー11による樹脂スプルー部位とが接続されたまま突き出され、これらの成形部位を可動金型30側から取り出して、樹脂レンズ15のみを得ている。
ここで、本発明は、固定側コア22及び可動側コア32をステンレス鋼,スウエーデン鋼などを用いて作製した際に、各コア22,32の各先端に光学転写面を機械加工により直接形成することなく、予めエッチング処理により光学転写面23a,33aを形成した転写面部23,33を各コア22,32の各先端に固着させていることを特徴とするものである。
光学転写面23a,33aをさらに具体的に説明すると、この光学転写面23a,33aは、成形する光学部材の表面形状の少なくとも一部を、エッチング処理により転写形成した面である。
即ち、図3に示した如く、転写面部33は、レンズ面転写用の光学転写面33aを上面33b側からドライエッチング処理により可動側コア32(図1,図2)の中心と一致させて微視的に見ると階段凹状に精度良く形成して樹脂レンズ15(図1,図2)の一方の凸面に対応させ、且つ、下面33cを平坦面に形成すると共に、外周面33dを可動側コア32(図1,図2)の外周面の径よりひとまわり太径に形成している。
勿論、図3では符番をカッコ書きするが、転写面部23も、レンズ面転写用の光学転写面23aを上面23b側からドライエッチング処理により固定側コア22(図1,図2)の中心と一致させて微視的に見ると階段凹状に精度良く形成して樹脂レンズ15(図1,図2)の他方の凸面に対応させ、且つ、下面23cを平坦面に形成すると共に、外周面23dを固定側コア22(図1,図2)の外周面の径よりひとまわり太径に形成している。
尚、樹脂レンズ15(図1,図2)のいずれかの面を凹面に形成する場合には、転写面部23,33の光学転写面23a,33aをドライエッチング処理により微視的に見ると階段凸状に精度良く形成すれば良いものである。
この際、溶融樹脂の温度は200°C程度であるのに対して転写面部23,33の融点は1400°C程度であるので十分絶えられるし、且つ、転写面部23,33は剛性も備えているものである。
次に、図4(a)に示した如く、光学転写面33aを上面33b側に形成した転写面部33の下面33cを、可動側コア32の先端面32aに中心を合わせて接着剤Sにより固着させている。勿論、図4(a)では符番をカッコ書きするが、光学転写面23aを上面23b側に形成した転写面部23の下面23cも固定側コア22の先端面22aに中心を合わせて接着剤Sにより固着させている。この際、上記した転写面部33,22のコア32,22への接着は、接着剤Sだけでなく、金錫の共晶結合もしくは半田やロー材などの接合材などを用いても良い。
この実施例では接着剤Sとして銀(Ag)を含有したアクリル系の熱硬化性接着剤を用いている。更に、転写面部33,22のコア32,22への接着力を高める場合には、コア32,22側にメッキ又は金属膜蒸着などの下地処理を行った後に転写面部33,22を接着すれば良い。
また、この接着において、接着剤についてはその硬化反応に伴い、また、金錫の共晶結合,半田あるいはロー材などの接合材については、その溶融,凝固時の加熱,冷却に伴い、膨脹,収縮が生じる。
ここで、例えば、コア32,22の材料としてステンレス鋼(SUS304)を用いたとすると、その熱膨脹率は17.1×10-6(K-1)であり、シリコン材で形成された転写面部33,23の熱膨脹率が4.2×10-6(K-1)であるから、両者の熱膨脹率の比は約4であり、その差は極めて大きい。
従って、上述した膨脹,収縮で転写面部33,23に反りが生じたり、接合面に剥離が生じたりする場合がある。
そこで実施例においては、コア32,22を、鉄−ニッケル−コバルト(Fe−Ni−Co)合金(一般的にコバールと称される)で形成している。
コバールの熱膨脹率は5.3×10-6(K-1)であるから、このコバールを用いることで、コア32,22と転写面部33,23との熱膨張率の比は1.26になり、両者の差は極めて小さくなる。
従って、転写面部33,23に反りが生じることはなく、より寸法精度の良い光学転写面が得られる。また、接合面に剥離が生じることがないので、信頼性が高く、長寿命の成形金型が得られる。
また、発明者らの詳細な検討により、転写面部33,23の反りが実用上許容される範囲内となり、また、接合面の剥離が生じない熱膨脹率の比は、0.8〜1.3の範囲であることが判明した。
従って、転写面部33,23のシリコン材の熱膨張率が、上述した4.2×10-6(K-1)の場合には、コア材として、3.4〜5.5×10-6(K-1)の熱膨脹率を有する金属材料を用いればよい。
工程の説明にもどり、転写面部33,23をコア32,22に接着した後、図4(b)に示した如く、可動側コア32の先端面32aに接着剤Sにより固着させた転写面部33の外周面33dを可動側コア32の外周面32bの径に合わせるようにダイヤモンド砥石又は立方晶窒化ホウソ(CBN)砥石を用いて円筒研削による外周加工を行うと共に、転写面部33の先端に例えば0.8mm〜0.15mm程度のC面取りを行っている。勿論、図4(b)では符番をカッコ書きするが、固定側コア22の先端面22aに接着剤Sにより固着させた転写面部23も上記と同様に固定側コア22の外周面22bの径に合わせて外周面23dへの円筒研削による外周加工を行うと共に、転写面部23の先端にC面取りを行えば良い。
上記した転写面部33,23の先端にC面取りを行うことで、外周加工時のチッピングを低減させ、且つ、外周加工時の歪み取りが行えるので将来的に発生する可能性のあるチッピングを排除できると共に、この転写面部33,23により光学部品を成形した際にこの転写面部33,23の先端に溶融樹脂が食いつて離型不良が発生する現象を抑えることができる。
尚、上記とは異なって、コア22,32を仕上げ寸法よりも大きく作製し、転写面部23,33をコア22,32に固着させた後に、転写面部23,33にエッチング処理により形成された光学転写面23a,33aの中心を基準にして、転写面部23,33及びコア22,32への外周加工を電子制御されたフライス盤などにより同時に行えば良い。
そして、上記のように作製した転写面部23を接着した固定側コア22及び転写面部33を接着した可動側コア32は、先に図4及び図5を用いて従来例で説明した電鋳によるコアの作製方法に比べてコア22,32の製作時間が1/5以下に短縮でき、また、転写面部23,33の光学転写面23a,33aの欠陥は接着前の検査により除去が可能であるため、納期短縮と歩留まりの向上に寄与できる。勿論、コアの光学転写面を機械加工で形成する場合よりも本発明の方が寸法精度の良い光学転写面が得られる。
尚、この実施例では樹脂レンズ15の両面が球面又は非球面に形成されているために、固定側コア22及び可動側コア32の各先端に転写面部23及び転写面部33を固着させた場合について説明したが、ホログラム素子,回折素子(位相素子),マイクロレンズアレイなどの光学部品は一方の面に凹状又は凸状の光学面が形成され、他方の面は平坦な光学面に形成されているものがある。このような場合には転写面部をドライエッチングして形成する光学転写面は光学部品の一方の面に対応させてコアの先端に接着させるものの、光学部品の他方の面は平坦面であるのでコアの先端に転写面部を接着させなくても良い。従って、コア(22),(32)は、固定金型20と可動金型30のうち少なくとも一方の金型(
20又は30)内に取り付ければ良いものである。
本発明に係る成形金型を説明するために固定金型と可動金型とを互いに対向させて型締めした状態を示した縦断面図である。 本発明に係る成形金型を用いて樹脂レンズを突き出す動作を説明するための縦断面図である。 本発明に係る成形金型において、コアの先端に固着する転写面部を模式的に示した断面図である。 (a),(b)は本発明に係る成形金型におけるコア製作方法を説明するための工程図である。 従来の金型の作製方法において、金型内に取り付けるコアを電鋳を用いて作製する状態を示した図である。 従来の金型の作製方法において、電鋳を用いて作製したコアを金型内に取り付けて光学部品を成形する状態を示した図である。
符号の説明
10…成形金型、
11…スプルー、12…ランナー、13…ゲート、14…キャビティ、
15…樹脂レンズ、
20…固定金型、21…固定側型部材、
22…固定側コア、22a…先端面、22b…外周面、
23…転写面部、23a…光学転写面、
23b…上面、23c…下面、23d…外周面、
30…可動金型、31…可動側型部材、
32…可動側コア、32a…先端面、32b…外周面、
33…転写面部、33a…光学転写面、
33b…上面、33c…下面、33d…外周面。

Claims (2)

  1. 固定金型及び可動金型を有し、両金型同士を互いに対向させて型締めした際に形成されるキャビティ内に溶融樹脂を注入して光学部品を成形する成形金型であって、
    前記固定金型及び可動金型の少なくとも一方に取り付けられたコアと、
    前記光学部品の表面形状がエッチング処理により転写形成された転写面を有し、この転写面が前記キャビティの内部を臨むように前記コアに固着された転写面部と、を備え、
    前記転写面部をシリコンにより形成すると共に、前記コアをコバールにより形成して成ることを特徴とする成形金型。
  2. 固定金型及び可動金型を有し、両金型同士を互いに対向させて型締めした際に形成されるキャビティ内に溶融樹脂を注入して光学部品を成形する成形金型であって、
    前記固定金型及び可動金型の少なくとも一方に取り付けられたコアと、
    前記光学部品の表面形状がエッチング処理により転写形成された転写面を有し、この転写面が前記キャビティの内部を臨むように前記コアに固着された転写面部と、を備え、
    前記転写面部を形成する材料はシリコンであり、前記コアを形成する材料は、その熱膨脹係数が前記転写面部の熱膨脹係数に対して0.8〜1.3倍であることを特徴とする成形金型。
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