JPH1123809A - 多焦点レンズ及び多焦点レンズの製造方法 - Google Patents

多焦点レンズ及び多焦点レンズの製造方法

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JPH1123809A
JPH1123809A JP9174241A JP17424197A JPH1123809A JP H1123809 A JPH1123809 A JP H1123809A JP 9174241 A JP9174241 A JP 9174241A JP 17424197 A JP17424197 A JP 17424197A JP H1123809 A JPH1123809 A JP H1123809A
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JP
Japan
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optical
lens
multifocal lens
mold
outer edge
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JP9174241A
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English (en)
Inventor
Takamitsu Nomura
能光 野村
Masaaki Fukuda
正明 福田
Takashi Ito
敬志 伊藤
Kaneyoshi Yagi
謙宜 八木
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Fujinon Corp
Original Assignee
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/00009Production of simple or compound lenses
    • B29D11/00028Bifocal lenses; Multifocal lenses
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/06Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses bifocal; multifocal ; progressive
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中心光学部の外周に同心状の外縁光学部を形
成した構造とすることにより、製造が容易であって所望
の光学的特性が容易に得られる多焦点レンズを提供する
こと。 【解決手段】 光軸Lを含む中心部分に配設され所定の
屈折率を有する中心光学部2と、中心光学部2の外側に
中心光学部2と同心状に配設され中心光学部2の光学面
21、22と連続する光学面31、32を有すると共
に、中心光学部2と異なる屈折率を有する外縁光学部3
とを備えている。このため、製造時における研磨が通常
の光学レンズと同様に行え製造が容易に行える。また、
中心光学部2と外縁光学部3の屈折率を適宜変えて製造
すれば、所望の光学的特性が確実に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二以上の焦点を有
する光学的な多焦点レンズ及びその多焦点レンズの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の焦点を有する光学的なレン
ズとして、図5、図6に示すものが知られている。図5
に示すレンズAは、一方の光学面Bの一部に曲率の異な
る領域Cを設けたものであり、そのような光学面に合せ
た金型を用いガラスモールドにより一体に成形され製造
される。また、図6に示すレンズDは、通常のレンズE
の一方の光学面F上にUV硬化プラスチックを付着させ
て曲率の異なる面Gを設けたものである。これらのレン
ズA、Dによれば、光学面の一部に曲率の異なる領域
(C、G)が形成されているため、二焦点レンズとして
機能し、透過する光を二点で集束させることが可能とな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のレンズA、Dにあっては、それぞれ次のような
問題点がある。図5のレンズAにあっては、光学面Bに
曲率の異なる領域があるため、製造用の金型が特殊なも
のとなり加工が難しいものとなり、コスト高となる。一
方、図6のレンズDにあっては、通常のレンズEと曲率
の異なる領域Gとの光軸を合せるのが困難であり、所望
の光学的性能が得られない。更に、レンズA、Dでは、
光学面B、Fに異なる曲率からなる面C、Gが混在して
いるため、研磨加工が非常に困難である。そして、光学
面B、Fと突出する面C、Gにおいて、高い光学的特性
を得るために、その面C、Gとそれ以外の光学面を別個
に研磨する必要性がある場合、その研磨工程は非常に煩
雑なものとなる。
【0004】そこで本発明は、以上のような問題点を解
決するためのなされたものであって、製造が容易であ
り、所望の光学的特性が容易に得られる多焦点レンズ及
び多焦点レンズの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係る多焦点レンズは、光軸を含む中
心部分に配設され所定の屈折率を有する中心光学部と、
中心光学部の外側に中心光学部と同心状に配設され中心
光学部の光学面と連続する光学面を有すると共に、中心
光学部と異なる屈折率を有する外縁光学部とを備えたこ
とを特徴とする。
【0006】この発明によれば、中心光学部の光学面と
外縁光学部の光学面が滑らかに連なっているため、製造
時に研磨する場合、通常の光学レンズと同様に行え、製
造が容易に行える。また、中心光学部と外縁光学部の屈
折率を適宜変えて製造すれば、所望の光学的特性が確実
に得られる。
【0007】また本発明に係る多焦点レンズの製造方法
は、焦点距離の異なる複数の焦点を有する多焦点レンズ
の製造方法であって、光学的機能を有するレンズを金型
内に配置し、インサート成形によりレンズの外周部分に
レンズと異なる屈折率の光学機能部を形成することを特
徴とする。また本発明に係る多焦点レンズの製造方法
は、焦点距離の異なる複数の焦点を有する多焦点レンズ
の製造方法であって、光軸に沿って開けられた開口部を
有するレンズを金型内に配置し、インサート成形により
レンズの開口部にレンズと異なる屈折率の光学機能部を
形成することを特徴とする。
【0008】これらの発明によれば、焦点距離の異なる
複数の焦点を有する多焦点レンズを容易に製造すること
が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
の種々の実施形態について説明する。尚、各図において
同一要素には同一符号を付して説明を省略する。また、
図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致していな
い。
【0010】(第一実施形態)図1は本実施形態に係る
多焦点レンズの説明図である。
【0011】図1に示すように、多焦点レンズ1は、焦
点距離の異なる複数の焦点を有する光学レンズであり、
中心光学部2と外縁光学部3を備えて構成されている。
【0012】中心光学部2は、光軸Lを含み多焦点レン
ズ1の中心部分に配設されている。この中心光学部2
は、例えば外縁が円形に形成されており、互いに対向す
る光学面21、22を備えて光学的機能を有している。
光学面21、22は、所定の曲率で形成され、球面もし
くは非球面とされる。この中心光学部2は、所定の屈折
率を有する材料により形成され、例えば、ガラスにより
形成される。
【0013】一方、外縁光学部3は、中心光学部2の外
周に中心光学部2と同心状に配設されており、例えば環
状に形成されている。外縁光学部3には互いに対向する
光学面31、32が設けられており光学的機能を有して
いる。光学面31は、中心光学部2の光学面21と連続
する面となっている。すなわち、光学面31は、光学面
21と滑らかに連なった面となっており、研磨工程で光
学面21と同時に研磨可能な形状となっている。また、
光学面32は、中心光学部2の光学面22と連続する面
となっている。すなわち、光学面32は、光学面22と
滑らかに連なった面となっており、研磨工程で光学面2
2と同時に研磨可能な形状となっている。
【0014】また、外縁光学部3は、中心光学部2と異
なる屈折率を有する材料により形成され、例えば、プラ
スチックにより形成される。例えば、中心光学部2の屈
折率に対して外縁光学部3の屈折率が高い場合、図1に
示すように、多焦点レンズ1の光学面21、31に平行
光が入射すると、その平行光のうち光学面21に入射し
て中心光学部2を透過し光学面22から出射する光は多
焦点レンズ1から遠く離れた位置P1に集光される。一
方、平行光のうち光学面31に入射して外縁光学部3を
透過し光学面32から出射する光は位置P1より多焦点
レンズ1に近い位置P2に集光される。このように、中
心光学部2と外縁光学部3を異なる屈折率とすることに
より、同一光を異なる位置に集光することが可能とな
る。なお、この場合、多焦点レンズ1に入射する光は平
行光に限られず、非平行光であっても同様な効果が得ら
れる。
【0015】更に、中心光学部2又は外縁光学部3の屈
折率を適宜変えることにより、多焦点レンズ1の形状を
変えることなく、焦点位置P1、P2の異なるものを容易
に製造することができる。
【0016】次に多焦点レンズ1の製造に用いる金型に
ついて説明する。
【0017】図2は、多焦点レンズ1の製造に用いる金
型の構造を示したものである。図2において、符号5、
6のどちらを可動型としてもよいが、ここでは一例とし
て符号5を可動型とした場合について説明する。図2に
示すように、金型4は、固定型6に対し可動型5を進退
自在させて型締め可能な構造となっている。例えば、固
定側ダイプレートに対し可動側ダイプレートを型締め機
構により進退自在とし、その固定側ダイプレートに固定
型6を取り付け、可動側ダイプレートに可動型5を取り
付けることにより、固定型6に対し可動型5を進退自在
とすればよい。
【0018】図2に示すように、可動型5には固定型6
に向けて進退可能なコア本体51が設けられている。コ
ア本体51は成形空間(キャビティ)を画成する一部材
であり、その固定型6側の端面51aが成形すべき外縁
光学部3の光学面31又は光学面32と同形状に形成さ
れている。このコア本体51は、図示しない移動機構に
より固定型6に向けて進退可能となっており、型締め時
に後退した状態(図2では下側に移動した状態)とな
り、型開き時に前進した状態(図2では上側に移動して
端面51aがPL(パーティング・ライン)より上方に
位置する状態)となる。この場合、型開き時には成形品
である多焦点レンズ1が可動型5の上方へ移動してくる
から、その多焦点レンズ1の金型4からの取り出しが容
易に行える。
【0019】また、コア本体51には調心用コア52が
配設されている。調心用コア52は、成形時にインサー
ト部材となる中心光学部2を支持する部材である。この
調心用コア52は、固定型6側に向けて(図2では上下
方向に沿って)摺動自在に取り付けられており、板バネ
53により常時固定型6側、即ち上方へ付勢され、下方
からコア本体51を貫通するボルト54により上方へ抜
け出しが防止されている。調心用コア52の端面52a
は、凹面鏡状に窪んだ面であって、その曲率半径が中心
光学部2の光学面21又は光学面22の曲率半径より小
さくなるように形成されている。
【0020】図2に示すように、固定型6には調心用コ
ア62が設けられている。調心用コア62は、成形時に
インサート部材となる中心光学部2を支持する部材であ
り、可動型5の調心用コア52と同軸上に配置され、そ
の可動型5側に向けて(図2では上下方向に沿って)摺
動自在に取り付けられている。また、調心用コア62
は、板バネ63により常時可動型5側へ付勢されてい
る。調心用コア62の可動型5側の端面62aは、中央
部が凹面鏡状に窪んだ面であって、その曲率半径が中心
光学部2の光学面21又は光学面22の曲率半径より小
さくなるように形成されている。
【0021】また、固定型6の可動型5との対向面に
は、端面51aと対向する位置に成形面61aが形成さ
れている。この成形面61aは、成形空間(キャビテ
ィ)を画成する面であって、成形すべき外縁光学部3の
光学面31又は光学面32と同形状に形成されている。
一方、図2に示すように、可動型5と固定型6との間に
は樹脂の注入経路となるランナ41が設けられている。
また、ランナ41の端部には樹脂の注入口となるゲート
42が設けられている。
【0022】次に多焦点レンズ1の製造方法について説
明する。
【0023】多焦点レンズ1の製造は、まず、多焦点レ
ンズ1の一部である中心光学部2の製造を行う。この中
心光学部2の製造は通常の光学レンズと同様にして行え
ばよいが、中心光学部2を少なくとも外縁光学部3の成
形に用いる樹脂材料より高い融点を有する材料を用いて
行うことが肝要である。
【0024】そして、製造した中心光学部2を金型4に
セットする。すなわち、可動型5が固定型6から離間し
た型開きの状態において、調心用コア52の端面52a
上に中心光学部2を載置する。このとき、調心用コア5
2の端面52aが中心光学部2の光学面21又は光学面
22の曲率半径より小さく形成されているため、その光
学面21又は光学面22がほとんど端面52aに触れる
ことなく、光学面21又は光学面22が確実に保護され
る。
【0025】そして、可動型5を固定型6側へ移動さ
せ、金型4の型締めを行う。この可動型5の移動は可動
型5のコア本体51が下方へ移動した状態で行う。この
状態において、可動型5が固定型6側へ移動していく
と、調心用コア62の端面62aが可動型5上に載置さ
れた中心光学部2に当接し、中心光学部2が調心用コア
52と調心用コア62とに挟まれた状態となる。このと
き、調心用コア52の端面52aと調心用コア62の端
面62aがそれぞれ曲率半径の小さい凹面鏡状となって
いるため、光学面21、22が傷つくことなく中心光学
部2が支持されると共に、中心光学部2の光軸が所望の
方向(図2では上下方向)に向くことになる。
【0026】そして、図2に示すように、金型4の型締
めを終えると、可動型5と固定型6との間に中心光学部
2が配置され、その中心光学部2の外周部分に環状の成
形空間が形成される。そして、ランナ41及びゲート4
2を通じて成形空間内に樹脂の注入を行う。成形空間に
注入された樹脂は中心光学部2の外周に回り込み、固化
して中心光学部2の外周に密着し外縁光学部3となる。
そして、樹脂が固化したら、可動型5を固定型6から離
間するように移動させて、金型4を型開きの状態とす
る。このとき、可動型5の移動の際に又はその移動後
に、コア本体51を上方へ移動させて中心光学部2と外
縁光学部3からなる多焦点レンズ1を可動型5の上方へ
移動させる。このため、金型4から多焦点レンズ1を容
易に取り出すことができる。
【0027】次いで、研磨工程が必要な場合は、多焦点
レンズ1の光学面21、31及び光学面22、32の研
磨を行う。その際、光学面21と光学面31は連続した
面となっているため、その光学面21と光学面31を一
般の光学レンズと同様に同時に研磨することができる。
また、光学面22と光学面32は連続した面となってい
るため、その光学面22と光学面32を一般の光学レン
ズと同様に同時に研磨することができる。従って、複数
の焦点を有する多焦点レンズでありながら、一般の光学
レンズと同様にして、研磨工程が容易に行える。
【0028】以上のように、本実施形態に係る多焦点レ
ンズ1及び多焦点レンズ1の製造方法によれば、中心光
学部2の光学面21、22と外縁光学部3の光学面3
1、32が滑らかに連なっているため、製造時における
研磨が通常の光学レンズと同様に行え、製造が容易に行
える。また、中心光学部2と外縁光学部3の屈折率を適
宜変えて製造すれば、所望の光学的特性が容易、かつ、
確実に得られる。
【0029】また、本実施形態に係る多焦点レンズ1に
よれば複数の焦点を有するので、CD(コンパクト・デ
ィスク)やDVD(デジタル・ビデオ・ディスク)など
の情報を読み取る光学式ピックアップの対物レンズとし
て、非常に有用なものである。
【0030】更に、本実施形態に係る多焦点レンズ1に
よれば、従来の一般の光学レンズと同形状であるから、
取扱いが容易である。
【0031】(第二実施形態)次に第二実施形態に係る
多焦点レンズについて説明する。
【0032】図3に本実施形態に係る多焦点レンズ1a
を示す。図3において、多焦点レンズ1aは、前述の多
焦点レンズ1と同様に焦点距離の異なる複数の焦点を有
する光学レンズであり、プラスチック材により形成され
る中心光学部2aとガラス材により形成される外縁光学
部3aを備えて構成されている。中心光学部2aの光学
面21、22と外縁光学部3aの光学面31、32とが
互いに滑らかに連なった面となっている点は前述の多焦
点レンズ1と同様である。また、中心光学部2aと外縁
光学部3aが異なる屈折率を有する材料により形成され
る点も前述の多焦点レンズ1と同様である。この場合、
例えば、図3に示すように、中心光学部2aの屈折率に
対して外縁光学部3aの屈折率が低い場合、多焦点レン
ズ1aの光学面21、31に平行光が入射すると、その
平行光のうち光学面21に入射し中心光学部2aを透過
して光学面22から出射する光は多焦点レンズ1からや
や離れた位置P2に集光される。一方、平行光のうち光
学面31に入射し外縁光学部3aを透過して光学面32
から出射する光は位置P2より多焦点レンズ1から離れ
た位置P1に集光される。このように、中心光学部2a
と外縁光学部3aを異なる屈折率とすることにより、同
一光を異なる位置に集光することが可能となる。なお、
この場合、多焦点レンズ1aに入射する光は平行光に限
られず、非平行光であっても同様な効果が得られる。
【0033】更に、中心光学部2a又は外縁光学部3a
の屈折率を適宜変えることにより、多焦点レンズ1aの
形状を変えることなく、焦点位置P1、P2の異なるもの
を容易に製造することができる。
【0034】次に多焦点レンズ1aの製造に用いる金型
について説明する。
【0035】図4は、多焦点レンズ1aの製造に用いる
金型の構造を示したものである。図4において、符号
8、9のどちらを可動型としてもよいが、ここでは一例
として符号8を可動型とした場合について説明する。図
4に示すように、金型7は、固定型9に対し可動型8を
進退自在させて型締め可能な構造となっている。例え
ば、固定側ダイプレートに対し可動側ダイプレートを型
締め機構により進退自在とし、その固定側ダイプレート
に固定型9を取り付け、可動側ダイプレートに可動型8
を取り付けることにより、固定型9に対し可動型8を進
退自在とすればよい。
【0036】図4に示すように、可動型8には固定型9
に向けて進退可能なコア81が設けられている。コア8
1は成形空間(キャビティ)を画成する一部材であり、
その固定型9側に位置する端面81aが成形すべき多焦
点レンズ1aの光学面21、31又は光学面22、32
と同形状に形成されている。このコア81は、図示しな
い移動機構により固定型9に向けて進退可能となってお
り、型締め時に後退した状態(図4では下側に移動した
状態)となり、型開き時に前進した状態(図4では上側
に移動して端面81aがPL(パーティング・ライン)
より上方に位置する状態)となる。この場合、型開き時
には成形品である多焦点レンズ1aが可動型8の上方へ
移動してくるから、その多焦点レンズ1aの金型7から
の取り出しが容易に行える。
【0037】また、可動型8には、調心用ピン82が設
けられている。調心用ピン82は、成形時にインサート
部材となる外縁光学部3aを支持し位置決めする部材で
ある。この調心用ピン82は、図4に示すように、金型
7の型締め時に可動型8と固定型9との間に形成される
成形空間に向けて(図4では左右方向に沿って)摺動自
在に設けられており、その成形空間に配置された外縁光
学部3aの周面に当接して外縁光学部3aの位置決めを
行う。この調心用ピン82は、図2のように例えば二つ
設けられ、エアシリンダ83の駆動により摺動するよう
に構成される。なお、調心用ピン82の摺動は、アンギ
ュラピンなどを用いた機械的な機構などにより行っても
よい。
【0038】図2に示すように、固定型9の可動型8と
対向する面には凹部91が形成されている。凹部91
は、コア81の端面81aと対向して形成され、その端
面81aと共に成形空間を画成している。凹部91の内
面は、多焦点レンズ1aの光学面31、21又は光学面
22、32と同形状に形成されている。また、固定型9
には樹脂の注入経路であるスプル92が設けられてい
る。また、スプル93の端部には、樹脂の注入口となる
ゲート93が設けられている。ゲート93は、凹部91
の内面に開口している。このゲート92は、いわゆるピ
ンゲートであり、樹脂成形される中心光学部2aの光学
面21又は光学面22の最外位置に相当する位置に開設
されている。
【0039】次に多焦点レンズ1aの製造方法について
説明する。
【0040】多焦点レンズ1aの製造は、まず、多焦点
レンズ1aの一部である外縁光学部3aの製造を行う。
この外縁光学部3aの製造は、例えば、通常の製造手法
により光学レンズを形成した後、その光学レンズの中心
部分を光軸に沿って穿孔することにより行えばよい。ま
た、外縁光学部3aは、ガラスモールドなどその他の製
造手法により製造してもよい。なお、その製造時におい
て、外縁光学部3aは少なくとも中心光学部2aの成形
に用いる樹脂材料より高い融点を有する材料により形成
しておくことが肝要である。
【0041】そして、製造した外縁光学部3aを金型7
にセットする。すなわち、可動型8が固定型9から離間
した型開きの状態において、調心用コア81の端面81
a上に外縁光学部3aを載置する。
【0042】次いで、可動型8を固定型9側へ移動さ
せ、金型7の型締めを行う。すなわち、可動型8が固定
型9側へ移動していくと、凹部91が可動型8上に載置
された外縁光学部3aに当接し、外縁光学部3aが可動
型8のコア81と固定型9との間に挟まれた状態とな
る。また、可動型8の移動の前にもしくはその移動時
に、調心用ピン82が外縁光学部3aの外周に向けて摺
動し、外縁光学部3aが調心用ピン82により可動型8
内で所定の位置に位置決めされる。
【0043】そして、図4に示すように、金型7の型締
めを終えると、可動型8と固定型9との間に外縁光学部
3aが配置され、その外縁光学部3aの中心部分に成形
空間が形成される。そして、スプル92及びゲート93
を通じて成形空間内に樹脂の注入を行う。成形空間に注
入された樹脂は、外縁光学部3a内に充填され固化して
外縁光学部3aに密着し、中心光学部2aとなる。そし
て、樹脂が固化したら、可動型8を固定型9から離間す
るように移動させて、金型7を型開きの状態とする。こ
のとき、可動型8の移動の際に又はその移動後に、コア
81が上方へ移動して中心光学部2aと外縁光学部3a
からなる多焦点レンズ1aを可動型8の上方へ移動させ
る。このため、多焦点レンズ1aを金型7から容易に取
り出すことができる。
【0044】次いで、研磨工程が必要な場合、多焦点レ
ンズ1aの光学面21、31及び光学面22、32の研
磨を行う。その際、光学面21と光学面31は連続した
面となっているため、その光学面21と光学面31を一
般の光学レンズと同様に同時に研磨することができる。
また、光学面22と光学面32は連続した面となってい
るため、その光学面22と光学面32を一般の光学レン
ズと同様に同時に研磨することができる。従って、複数
の焦点を有する多焦点レンズでありながら、一般の光学
レンズと同様にして、研磨工程が容易に行える。
【0045】以上のように、本実施形態に係る多焦点レ
ンズ1a及び多焦点レンズ1aの製造方法によれば、中
心光学部2aの光学面21、22と外縁光学部3aの光
学面31、32が滑らかに連なっているため、製造時に
おける研磨が通常の光学レンズと同様に行え、製造が容
易に行える。また、中心光学部2aと外縁光学部3aの
屈折率を適宜変えて製造すれば、所望の光学的特性が容
易、かつ、確実に得られる。
【0046】(第三実施形態)次に第三実施形態に係る
多焦点レンズについて説明する。
【0047】前述の第一実施形態又は第二実施形態に係
る多焦点レンズ1、1aは、中心光学部2、2aと外縁
光学部3、3aが異なる材料(ガラスとプラスチック)
により形成されるものであったが、多焦点レンズ1、1
aにおいて、中心光学部2、2aと外縁光学部3、3a
の屈折率が異なっていれば、それらを構成する材料は同
一のものであってもよい。すなわち、中心光学部2、2
aと外縁光学部3、3aが共にガラスにより形成され、
また、中心光学部2、2aと外縁光学部3、3aが共に
プラスチックにより形成されていてもよい。このような
多焦点レンズであっても、第一実施形態又は第二実施形
態に係る多焦点レンズ1、1aと同様な効果が得られ
る。
【0048】(第四実施形態)次に第四実施形態に係る
多焦点レンズについて説明する。
【0049】前述の第一実施形態から第三実施形態まで
に係る多焦点レンズは二つの焦点を有するものであった
が、本発明に係る多焦点レンズはそのようなものに限ら
れるものではなく、中心光学部の外周に二以上の外縁光
学部を同心状に形成することにより焦点距離の異なる三
以上の焦点を有する多焦点レンズであってもよい。この
場合、前述の第一実施形態から第三実施形態までに係る
多焦点レンズと同様な効果に加え、多数の位置に光を集
光できるという効果が得られる。
【0050】(第五実施形態)次に第五実施形態に係る
多焦点レンズについて説明する。
【0051】前述の第一実施形態から第四実施形態まで
に係る多焦点レンズは中心光学部と外縁光学部により構
成されるものであったが、本発明に係る多焦点レンズは
そのようなものに限られるものではなく、外縁光学部の
外側に多焦点レンズ取付用のツバ部(フランジ部)を形
成したものであってもよい。この場合、前述の第一実施
形態から第四実施形態までに係る多焦点レンズと同様な
効果に加え、多焦点レンズの取付がツバ部を介して容易
に行えるという効果が得られる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。
【0053】すなわち、屈折率の異なる中心光学部と外
縁光学部を備えることにより、焦点距離の異なる複数の
焦点を有する光学レンズでありながら、光学面が滑らか
に連なった面となっている。このため、研磨工程が通常
の光学レンズと同様に行え、容易に製造できる。
【0054】中心光学部と外縁光学部の屈折率を適宜変
えることにより、所望の光学的特性を確実に得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多焦点レンズの説明図である。
【図2】多焦点レンズの製造方法の説明図である。
【図3】第二実施形態に係る多焦点レンズの説明図であ
る。
【図4】第二実施形態に係る多焦点レンズの製造方法の
説明図である。
【図5】従来技術の説明図である。
【図6】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1…多焦点レンズ、2…中心光学部、21、22…光学
面、3…外縁光学部、31、32…光学面、L…光軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八木 謙宜 埼玉県大宮市植竹町一丁目324番地 富士 写真光機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸を含む中心部分に配設され所定の屈
    折率を有する中心光学部と、 前記中心光学部の外側に前記中心光学部と同心状に配設
    され、前記中心光学部の光学面と連続する光学面を有す
    ると共に、前記中心光学部と異なる屈折率を有する外縁
    光学部と、を備えた多焦点レンズ。
  2. 【請求項2】 焦点距離の異なる複数の焦点を有する多
    焦点レンズの製造方法であって、 光学的機能を有するレンズを金型内に配置し、 インサート成形により前記レンズの外周部分に前記レン
    ズと異なる屈折率の光学機能部を形成すること、を特徴
    とする多焦点レンズの製造方法。
  3. 【請求項3】 焦点距離の異なる複数の焦点を有する多
    焦点レンズの製造方法であって、 光軸に沿って開けられた開口部を有するレンズを金型内
    に配置し、 インサート成形により前記レンズの前記開口部に前記レ
    ンズと異なる屈折率の光学機能部を形成すること、を特
    徴とする多焦点レンズの製造方法。
JP9174241A 1997-06-30 1997-06-30 多焦点レンズ及び多焦点レンズの製造方法 Pending JPH1123809A (ja)

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