JP2004318055A - 光学素子及び光学素子成形型及び光学素子成形方法 - Google Patents

光学素子及び光学素子成形型及び光学素子成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高開口数、小型薄肉、多機能化が求められる光学素子は、成形材料を充填するための成形型に形成されるゲート形状や、射出、保圧、冷却などの成形条件をコントロールしても、高精度な転写性の実現による優れた光学特性を有した光学素子を安定して高い歩留まりで得られないという課題があった。
【解決手段】光学素子の外径とコバ厚みの形状を異ならせることにより光学素子の光学性能が異なることに着目して、光学素子の外径寸法とコバ厚の関係が転写性に大きく影響することを見出したもので、光学素子の外径をφG、光学素子の最薄コバ厚をKとした時、φG/K≦12.5の関係に構成したものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばデジタルビデオディスクプレヤーやコンパクトディスクプレヤー等の光学機器に使用されるレンズ、プリズム、ミラー等の高精度な光学素子、及びその光学素子の成形に用いる成形型、さらにはその成形方法に関する。
従来、デジタルビデオディスクプレヤー等に使用されるレンズ等の光学素子の成形は、例えば、特許文献1に開示されているように、成形材料(樹脂ペレット)を加熱混練溶融し、これを成形型のキャビティ内に射出充填して成形する射出成形法が一般的である。
図3は、射出成形法により一度に複数の光学素子を成形中の射出成形機の概略断面図であり、7はホッパ、8は成形材料、9は射出シリンダ、10は加熱シリンダ、11はスクリュ、12はノズル、13は固定ダイプレート、14は移動ダイプレート、15は型締めシリンダ、5は固定側の光学素子成形型、5aは固定側の光学素子成形型5に埋め込み等により一体に構成された固定側インサート、6は可動側の光学素子成形型、6aは可動側の光学素子成形型6に埋め込み等により一体に構成された可動側インサート、4はスプルー、3はランナー、2はゲート、1は光学素子である。
光学素子1は前記固定側インサート5aと可動側インサート6aの突き合わせ面に形成されたキャビティ16の形状によって転写成形される。
ホッパ7に投入された成形材料8は加熱シリンダ10内のスクリュ11の回転に伴い、ノズル12の方向へと移動する。この時成形材料8はスクリュ11および加熱シリンダ10により加熱混練溶融され、ノズル12から、スプルー4、ランナー3、およびゲート2が形成される部分を通過して、固定側インサート5aと可動側インサート6aの突き合わせ部のキャビティ16内に射出され充填される。なお光学素子成形型5,6は所定の温度、例えばガラス転移温度以上に設定されており、成形材料8の充填後にこの光学素子成形金型5,6を冷却してキャビティ16内の成形材料を冷却固化する。これにより光学素子1が取り出し可能な状態となるため、型締めシリンダ15により可動側の光学素子成形型6を後退移動させることにより、可動側のインサート6aを後退させてキャビティ16を開き、成形品を取り出して光学素子1をスプルー4、ランナー3、ゲート2から切り離す。
特開昭61−233520号公報
近年及び将来多機能化を実現する光学機器装置、例えば、デジタルビデオディスクとコンパクトディスクの双方を再生、記録可能とするマルチタイプの光学機器装置等に必要とされる光学素子は、従来にない高開口数化、小型薄肉化、多機能化(複数の波長に対応可能な光学素子)の傾向にあり、そのために光学素子の光学素子有効面の外側に成形されるコバ部分が薄肉になったり、またレンズ有効径面に微細な段差形状である回折格子を高精度に形成することが望まれ、従来にない高精度、高転写性が要求されている。
前述したような高開口数、小型薄肉、多機能化が求められた光学素子は、成形材料を充填するための成形型に形成されるゲート形状や、射出、保圧、冷却などの成形条件を如何にコントロールしても、高精度な転写性を実現することが難しく、このため優れた光学特性を有した光学素子を安定して高い歩留まりで得ることは困難であった。
また、これらの光学素子は、小径なうえ、微細な表面があり、これまでの光学素子以上に扱いに注意が必要となり、成形後の工程で、例えば、光学素子を保持するためのホルダーへの接着時等の搬送等に細心の注意を払う必要があるばかりか、僅かな外力により光学特性へ悪影響を及ぼすなどの問題も生じていた。
上記課題を解決するため本発明者は、様々な実験検討と見極めを行った結果、光学素子成形型のゲートの形状や、射出、充填、保圧、冷却の条件以外に光学素子の転写性を左右する要因として、光学素子の外径とコバ厚みの形状を変えることにより、得られる光学素子の光学性能が異なることを見出したものである。
これは、高精度な光学素子、特にレンズ有効径に回折面が形成される光学素子においては、その外径寸法とコバ厚の関係が転写性に大きく影響することを意味している。
そして、種々検証の結果、光学素子の外径をφG(mm、以下単位は同じ)、光学素子の最薄コバ厚をK(mm、以下単位は同じ)とした時、φG/K≦12.5の関係に構成することが望ましいことを見出した。
また本発明にあっては、光学素子1に光線が通過するレンズ有効径φLY(mm、以下単位は同じ)とそれよりも若干大きいレンズ加工径φLK(mm、以下単位は同じ)を有し、レンズ加工径φLKと最薄コバ厚部は隣接する関係にある。
さらに、光線の入射面側もしくは出射面側の何れかのレンズ有効径φLYに回折面が形成されていることを特徴とする。
また、光学素子の中心厚みをT(mm、以下単位は同じ)、最薄コバ厚をKとした時、T/K≦8.75である関係を有したことを特徴とする。
また、光学素子を形成する材料が、アクリル系、ポリ炭酸エステル系、ノルボルネン系、非晶質ポリオレフィン系の何れかであることを特徴とする。
さらには、キャビティに成形材料を射出充填することによって光学素子の外径部に形成されたゲート部の一部を残存させることも特徴とする。
本発明の光学素子、光学素子成形型、光学素子成形方法は、光学素子の外径と光学素子の最薄コバ厚を管理する等により、小径化、薄肉化、高開口数化、高機能化に対応した光学素子を良好な転写性(光学特性)で得ることができ、さらには、光学素子の低コスト化も可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面及び表を参照しながら説明する。
図1は、実施の形態における光学素子の形状概略図で、図1(a)は概略上面図、図1(b)は概略断面図、図1(c)は図1(b)の1d部の拡大概略断面図である。図2は、図1に示す光学素子を一度に複数個成形した工程の光学素子成形品の形状概略図で、図2(a)は概略上面図、図2(b)は概略断面図である。なお、ここで説明する実施の形態における射出成形機については図3を用いる。
1は光学素子、1aは光学素子1のレンズ有効径φLYを含むレンズ部、1bは前記レンズ部1aの外縁に隣接して一体形成されたコバ部、1cはコバ部1bの外縁下端面に形成された凸部、2はゲート、3はランナー、4はスプルーである。
レンズ部1aの有効径φLYは、光学素子1に要求される光学特性を生み出すために最小限必要とされる光学作用面のことで、光線の通路になる。
レンズ有効径φLYに対応し転写する光学素子成形型5,6のインサート5aと6aの突き合わせ面には、レンズ有効径よりも少なくとも成形材料の収縮率0.1〜0.9%程度を見込んだ有効径でキャビティ16が形成されている。レンズ加工径φLKは、レンズ有効径φLYよりも若干大きく、具体的には少なくとも成形材料の収縮率0.1〜0.9%程度大きく形成されている。これにより、成形条件の変化に伴う微妙な成形材料の収縮やそりの発生に対応できる。
また、本例で言う最薄コバ厚Kとは、前述のレンズ加工径φLKと隣接して形成されたコバ部分1bの最も薄い部分の厚みである。
本発明者は、図1に示す光学素子の外径φG、最薄コバ厚Kを種々変化させるべく複数のインサートを製作し、この複数のインサートを光学素子成形型に埋め込み交換してそれぞれ形状寸法が異なる光学素子を成形してこれらの光学特性をそれぞれ評価確認した。この作業の中でそれぞれの光学素子の形状により、成形条件、成形型のゲート形状なども都度条件検討を行い、最適な条件を抽出し、それぞれの光学素子形状での転写性(光学特性)を検証した。
ここで、具体的に光学素子成形方法について説明する。
成形材料としては、非晶質ポリオレフィン系樹脂である三井化学株式会社製の商品名「APEL」、ガラス転移点Tg=135℃、熱変形温度Tt=125℃を用いた。
射出成形機としては図3に示すタイプのもので、光学素子成形型5,6はプリハードン鋼、ステンレス鋼(S55C、HPM、NAK)等を用いて構成されており、光学素子1のレンズ有効径φLYに対応する転写面を形成したインサート5a,6aは超硬合金材料から製作したものを用いた。なお光学素子成形型5,6は前述の材料以外でも射出成形に使用可能なものであれば、何ら問題はない。また、インサート5a,6aの材料として、光学素子1としての表面性が得られる材料であればステンレス鋼(STAVAX)等を基材として、その表面に例えば無電解ニッケルメッキを施したものを加工して用いても問題はない。ただし、強度を考えた場合、超硬合金を基材として用いるのが好ましい。また、離型性の向上や、型の酸化、腐食防止のために表面に保護膜等を施してもよい。
次に前述の光学素子成形型を用いた成形工程を図3を用いて述べる。
ホッパ7に投入された成形材料8は加熱シリンダ10内のスクリュ11の回転に伴い、ノズル12の方向へと移動する。この時成形材料8は、スクリュ11及び設定温度を260℃に設定した加熱シリンダ10により加熱混練溶融され、同様に260℃に加熱されたノズル12から、スプルー4、ランナー3、及びゲート2の形成部を通過して、光学素子成形型5,6にそれぞれ埋め込まれて一体に構成された固定側インサート5aと可動側インサート6aにより構成されたキャビティ16内に射出充填され、保圧される。
光学素子成形型5,6は所定の一定温度、ここでは、ガラス転移温度Tgの135℃と同じ135℃に設定保持し、成形材料8がキャビティ16内に充填が始まると同時に、成形材料8が冷却されていく。適正な、射出条件、充填条件、保圧条件、光学素子成形型5,6の温度の条件を選択しなければ、所望の光学素子1の光学特性は得られない。特に光学素子成形型5,6の設定温度は重要な要因であり、種々の検証から、光学素子成形型5,6の設定温度はガラス転移点に対して±10℃の範囲の温度に保持すれば、光学素子成形型5,6の設定温度を成形材料8の充填から冷却までの間に変化させることなく良好な転写性が得られることを見出した。
なお、光学素子成形型5,6の設定温度が前述した範囲よりも高い場合は、光学素子1の充分な冷却が行えず、取り出し後に転写形状が崩れる現象が生じたり、また光学素子成形型5,6の設定温度を前述の範囲よりも低い温度に設定した場合は、溶融した成形材料がキャビティ16の内面に接触した際に早まる冷却で生じる表面層が、その後の冷却時間を経ても、改善されることはなかった。
前述したように光学素子成形型5,6の温度を所定温度135℃に保った状態で、光学素子1の形状に応じて10〜180秒の間、キャビティ16内で冷却工程を完了した後、可動側の光学素子成形型6を型締めシリンダ15により後退移動させてキャビティ16を開き、スプルー4、ランナー3、ゲート2および光学素子1が一体化された状態で成形品を取り出す。
光学素子のレンズ有効部において、上記キャビティ16の転写面に形成された回折形状形成面に基づいて光線の入射面側もしくは出射面側の何れかには、微細な回折面が形成されている。この回折面形状はマルチタイプの光学機器等に要求される光学素子の光学性能を得ることにあり、その形状は極めて微細な鋸歯形状であるために、成形条件と光学素子としての形状が転写性に大きく影響することが判明した。
特に回折形状である鋸歯形状の転写精度、例えば鋸歯形状のピッチ間隔、鋸歯形状の高さ寸法、鋸歯形状の先鋭度、谷底部の形状等の転写性が光学素子の外径φGとその光学素子の外縁部に形成されるコバ部の最薄コバ厚K、また光学素子の中心厚みTによって大きく変わることが検証により判明した。
ここでは、図1(c)に示すように、光学素子1の光線入射側のレンズ有効径φLYのレンズ面に、その光学素子1の光軸を中心とする鋸歯形状が同心円状に複数形成された回折形状が形成されている。この回折形状をなす複数の鋸歯形状はそのピッチ間隔、高さ寸法などが異なり、最も狭いピッチ間隔が5μm、最も高い高さ寸法が1.2μm、先鋭角部の円弧形状の半径Rは0.1μmである。なお、この回折形状は光学素子1の用途によって所望の形状に設計される。
回折形状を有する光学素子1の成形は、前述したような非常に微細な部分である鋸歯形状の先鋭角部分にまで、成形材料を充填転写しなければ、良好な光学特性が得られない。すなわち、回折形状を有していない光学素子の成形条件(温度や圧力だけの制御)で回折形状を有する光学素子を成形した場合、十分に微細な形状まで転写することが困難で、例えば前述の先鋭角部のR形状が0.1μmで転写されるべきが、例えば転写不十分のR形状0.8μmとなり、初期のレンズ性能を得ることができない。
次に、光学素子の評価について説明する。
まず、成形条件以外にも、光学素子成形型5,6のゲート形状も合わせて検討を行い、それぞれの光学素子形状で最良の転写性が得られるように検討を行った。
転写性の評価は、干渉計を用いて透過波面収差測定により光学特性を確認した。光学特性が良好であれば、転写性が良好であると判断できる。ここでは透過波面収差測定結果がRMS収差で40mλ以下(λ≒655nm)であれば良好で、RMS収差が40mλより大きければ否というようにそれぞれのサンプル光学素子を測定評価した。
表1に形状が異なる光学素子サンプルの光学特性(転写性)の評価確認結果を示す。表中の○は所望の光学特性が得られ、転写性が良好であることを示し、×は転写性が不充分であったことを示している。
Figure 2004318055
表1から分かるように、外径φG/最薄コバ厚K≦12.5の関係が満たされる範囲であれば、良好な転写性が得られるということを見出すことができた。なお、表1においても外径φG、最薄コバ厚K等の単位はmmである。
さらに発明者は、上記の関係が確実で応用性のあるものかどうかを検証するために、複数の成形材料、具体的には、アクリル材料である三菱レイヨン株式会社製の商品名「アクリペット」、ポリカーボネート材料(ポリ炭酸エステル系)である帝人化成株式会社製の商品名「パンライト」、ノルボルネン系材料である日本合成ゴム株式会社製の商品名「ARTON」を用い、表2に示すような寸法形状の複数の光学素子1を成形し、これらを前述と同様な評価条件にて検討を行い、転写性を確認した。なお、表中の中心厚Tとは、図1(b)に示すように光軸上の光学素子1の厚みを示している。
Figure 2004318055
この表2から、前述した何れの成形材料も、同様な結果が得られていることが確認できる。
また、上記何れの成形材料においても、光学素子成形型5,6の設定保持温度は、先述した非晶質ポリオレフィン系材料と同様に、ガラス転移点Tg±10℃の範囲で有れば良好な転写性が得られた。
本実施の形態の結果から、外径φG/最薄コバ厚K≦12.5の関係が満たされる範囲であれば、中心厚Tと最薄コバ厚Kの比で表される偏肉比=中心厚T/最薄コバ厚Kが、サンプルNo14や30のように8.75と大きな場合においても、良好な転写性を得ることができた。
また、複数の光学メディア、例えばデジタルビデオディスクとコンパクトディスクの再生と記録の双方を実現するための光学機器装置に要求される光学素子は、小径化、薄肉化、高開口数化、高機能化と共に低コスト化が望まれており、これらを実現するために光学素子は、前述したように良好な転写性、すなわち光学特性を得ることはもちろんのこと、これ以外にも成形後の工程にも工夫が必要である。
この成形後の工程について具体的に説明する。光学素子1の外径φGが5mm以下で最薄コバ厚Kが0.5mm以下の比較的小さくコバ厚の薄い素子では、成形後のゲートカット時、光学素子1にこれを保持する際の保持力や、カット時に応力や熱等が発生し、これが原因でせっかく得られたレンズ有効径部の転写性が損なわれて歩留まりが大きく低下する。また、光学素子1を保持するためのホルダーに搬送する際にも保持力や応力がこの光学素子にかかり、扱いに細心の注意が必要である。特に外径が3mm以下、最薄コバ厚Kが0.4mm以下の小さな光学素子1では生産性が大きく阻害される。
これらの課題を解決するために、本発明では光学素子1の外径部に形成されたゲート部を残存するようにゲートカットを行う。これによりゲートカット時の応力、熱等が光学素子のレンズ有効径部まで影響を及ぼすこともなく、良好な転写性が維持できる。また、ゲートカット時のカット寸法精度も高精度が要求されなくなり、ゲートカットそのものが容易になってゲートカット設備のコストダウンも可能となった。また、残存させたゲート部を利用して、光学素子1を搬送したり、ホルダーに位置決めの目安としてゲート部を用いることが可能となり、生産効率を高めることができる。
本発明は、前述した実施の形態による検証に基づき、前述の要件を満たした光学素子形状、光学素子成形型、光学素子成形方法によって、良好な転写性が得られることを見出したものであり、これにより、光学素子のより小径化、薄肉化、高開口数化、高機能化、低コスト化が実現できる。
なお、上記実施の形態においては、光学素子の何れかのレンズ有効径面すなわち光線の入射面側もしくは出射面側に微細な回折面を形成したものであるが、本発明は、回折面を形成しない光学素子にも当然適用できる。また、光学素子のコバ部に凸部1cを設けたもので説明したが、この凸部の形状は、例えば光学素子を保持するホルダーの形状に合わせた形状としたり、光学素子の剛性を上げるために片面だけでなく両面に凸部を設けてもよい。さらに凸部を設けない形状の光学素子であってもよい。
本発明はレンズ、プリズム、ミラー等の高精度な光学素子、及びその成形に関し、例えばデジタルビデオディスクプレヤーやコンパクトディスクプレヤー等の光学機器に使用される光学素子に適している。
本発明の実施の形態における光学素子の形状概略図で、(a)は概略上面図、(b)は概略断面図、(c)は(b)図の1d部分の拡大概略断面図 本発明の実施の形態である図1に示す光学素子を含む光学素子成形品の形状概略図で、(a)は概略上面図、(b)は概略断面図 本発明の実施の形態における光学素子の成形中の射出成形機の概略断面図
符号の説明
1 光学素子
1a レンズ部
1b コバ部
1c 凸部
2 ゲート
3 ランナー
4 スプルー
5 固定側の光学素子成形型
5a 固定側インサート
6 可動側の光学素子成形型
6a 可動側インサート
7 ホッパ
8 成形材料
9 射出シリンダ
10 加熱シリンダ
11 スクリュ
12 ノズル
13 固定ダイプレート
14 移動ダイプレート
15 型締めシリンダ
16 キャビティ

Claims (10)

  1. 加熱混練溶融された成形材料を、光学素子成形型に形成されたキャビティ内に射出充填して成形される光学素子であって、
    光学素子の外径をφG(mm)、その光学素子の外縁部に形成されたコバ部の最薄コバ厚をK(mm)とした時、φG/K≦12.5の関係を有したことを特徴とする光学素子。
  2. 光学素子は、光線が通過するレンズ有効径φLY(mm)とそれよりも若干大きいレンズ加工径φLK(mm)を有し、レンズ加工径φLK(mm)の外縁部にはコバ部が形成され、そのコバ部の最薄コバ厚部が前記レンズ加工径φLK(mm)に隣接しており、さらに、光線の入射面側もしくは出射面側の何れかのレンズ有効径φLY(mm)に回折面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の光学素子。
  3. 光学素子の中心厚みをT(mm)、コバ部の最薄コバ厚をK(mm)とした時、T/K≦8.75の関係を有したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の光学素子。
  4. 光学素子を形成する材料が、アクリル系、ポリ炭酸エステル系、ノルボルネン系、非晶質ポリオレフィン系の何れかであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の光学素子。
  5. 成形材料の射出充填により成形される光学素子の外径部に形成されたゲートが残存していることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の光学素子。
  6. 成形材料を加熱混練溶融し、これをキャビティ内に射出充填して光学素子を成形するための光学素子成形型であって、
    光学素子の外径をφG(mm)、その光学素子の外縁部に形成されたコバ部の最薄コバ厚をK(mm)とした時、φG/K≦12.5の関係を有するキャビティに形成したことを特徴とする光学素子成形型。
  7. キャビティを構成する光学素子成形型の可動側インサートと固定側インサートのキャビティ形成面には、光学素子に光線が通過するレンズ有効径φLY(mm)と、それよりも若干大きいレンズ加工径φLK(mm)の転写面と、光線の入射面側もしくは出射面側の何れかのレンズ有効径φLY(mm)の転写面には回折面が形成されていることを特徴とする請求項6記載の光学素子成形型。
  8. キャビティ内への成形材料の射出充填により成形される光学素子の中心厚みをT(mm)、最薄コバ厚をK(mm)とした時、T/K≦8.75である関係を有したことを特徴とする請求項6または請求項7記載の光学素子成形型。
  9. 加熱混練溶融された成形材料を、光学素子成形型に形成されたキャビティ内に射出充填して成形される光学素子成形方法であって、
    光学素子の外径をφG(mm)、光学素子の最薄コバ厚をK(mm)とした時、φG/K≦12.5である関係を有するキャビティが形成された光学素子成形型を用い、前記光学素子成形型をガラス転移点近傍に温度設定し、加熱混練溶融された成形材料を前記キャビティ内に充填後保圧し、かつガラス転移点温度近傍で冷却することを特徴とする光学素子成形方法。
  10. 光学素子成形型の設定温度がガラス転移点温度を基準に−10℃から+10℃の範囲の温度であることを特徴とする請求項9記載の光学素子成形方法。
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