JP3835626B2 - 成形金型 - Google Patents

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Description

【0001】
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
発明の属する技術分野
従来の技術
発明が解決しようとする課題
課題を解決するための手段
発明の実施の形態(図1〜図6)
(1)金型の全体構成(図1及び図2)
(2)熱バツフア層によるスタンパの温度変化(図3〜図6)
(3)他の実施例
発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は成形金型に関し、例えば光デイスクを射出成形する際の金型となる成形金型に適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、コンパクトデイスク等の光デイスクを成形するデイスク成形方法の1つとして、所望するデイスク形状に対応した空間(キヤビテイ)を形成するためのスタンパを含む金型を用いる射出成形法がある。この射出成形法では、締めつけた金型のキヤビテイ内に溶融したプラスチツク等の樹脂を射出し、固化させることによりデイスクを成形する。
【0004】
通常、このような射出成形法に用いられる金型は、キヤビテイを通る一平面を切断面として横割りに2分割し得るようになされている。かくしてこの種の金型は、デイスク成形時には固定側の一方の金型半体(以下、これを固定側金型半体と呼ぶ)に対して可動側の他方の金型半体(以下、これを可動側金型半体と呼ぶ)を高い圧力で圧接させる。そしてデイスク成形終了後には可動側金型半体を固定側金型半体から離反させることにより成形品を金型内部から取り出すようにして用いられる。
【0005】
実際、キヤビテイ内に溶融した樹脂が射出され充填されると、樹脂に対して所定の圧力がかけられ、樹脂がスタンパの凹部に押し込まれる。このようにしてスタンパの凹凸形状が樹脂に転写されると、樹脂は冷却され固化される。これにより光デイスクのピツトとなるスタンパの凹凸形状が樹脂に転写されデイスクが成形される。従つてデイスク成形については、ピツトを形成するためのスタンパの凹凸形状がデイスクに転写される際の精度が重要な要素となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般にキヤビテイ内に射出された樹脂に対して圧力をかけるときに、スタンパの温度が低いと樹脂の降伏応力が高くなるため、スタンパの凹凸形状を樹脂に精度良く転写することができないという問題がある。そこで従来、凹凸形状の転写時、金型の温度を高く設定することが考えられている。しかし、この場合樹脂に凹凸形状を転写した後で圧力を解除し、成形デイスクを金型から離脱させるときにスタンパの温度が高いと、樹脂が固まりきらずに変形するおそれがあるという問題があつた。さらに金型の温度を高く設定すると、樹脂を冷却するのに時間がかかり、成形サイクルの間隔を長くするという問題がある。
【0007】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、金型の凹凸形状を精度よく、短い時間で成形品に転写することのできる成形金型を提案しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、穴あき円盤状の凹凸形成部を有する固定側の金型半体と、当該固定側の金型半体と対向する可動側の金型半体とによつて形成される空間内に溶融物を射出して固化させることにより、固定側の金型半体及び可動側の金型半体の形状に応じた所望の成形品を成形する成形金型において、固定側の金型半体に、環状でなり可動側の金型半体と対向する面にミラー面が形成されたミラー部と、ミラー部の内周に嵌め込まれる筒状の第1の入子と、第1の入子の内周に嵌め込まれる筒状の第2の入子とを設け、第1の入子の長さを、当該第1の入子における可動側の金型半体と対向する面となる先端面が上記ミラー部のミラー面と同一平面上となるように設定し、第2の入子の長さを、当該第2の入子の先端部がミラー部のミラー面及び第1の入子の先端面から可動側の金型半体方向に突出するように、第1の入子よりも長く設定し、ミラー部のミラー面及び第1の入子の先端面のそれぞれに対して、同じ厚さの熱バツフア層を貼り合わし、ミラー部のミラー面及び第1の入子の先端面からなる一面に当該熱バツフア層を介して凹凸形成部の裏面が接するように、当該凹凸形成部を、当該一面と第2の入子の先端部とで形成される凹部に嵌め込むようにした。このように、ミラー部の内周に第1の入子を嵌め込み、さらに第1の入子の内周に第2の入子を嵌め込んで入子を二重にしたことにより、ミラー部を固定側の金型半体に対してより確実に固定することができる。さらにミラー部の内周に嵌め込まれる第1の入子の先端面がミラー部のミラー面と同一平面上になるようにして、ミラー部のミラー面だけでなく、このミラー面のさらに内周となる第1の入子の先端面にも熱バツフア層を貼り合わせるようにしたことにより、凹凸形成部の内周付近の裏面にも、確実に熱バツフア層を位置させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
【0010】
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
【0011】
(1)金型の全体構成
図1は全体としてデイスク射出成形用の金型1を示し、該金型1の固定側金型半体2は、中心部に穴が開けられ円盤状に形成される固定側取付板3を有する。該固定側取付板3の一面にはスタンパ保持リング4と該スタンパ保持リング4に嵌め込まれた環状の固定側ミラー5とが一体に固定されている。該固定側ミラー5のキヤビテイ側のミラー面5Aにはセラミツクの薄い層でなる熱バツフア層6が貼り合わせられている。この熱バツフア層6は、キヤビテイ内に射出される溶融した樹脂表面の温度変化に対して緩衝作用をなすものである。さらに固定側ミラー5には、固定側取付板3側から第1及び第2の入子9、10が順次嵌め込まれている。ここで第1の入子9の先端面9Aにも熱バツフア層6Aが貼り合わせられている。
【0012】
また第2の入子10には固定側取付板側3からスプルーブツシユ11が嵌め込まれており、さらに固定側取付板3にはこのスプルーブツシユ11を覆うように穴あき円盤状のブツシユ押え12が固定されている。
この場合、固定側ミラー5と、熱バツフア層6とを合わせた部分の厚みはスタンパ保持リング4の厚みよりも僅かに薄く設定されていると共に、第1の入子9の長さはその先端面9Aが固定側ミラー5のミラー面5Aと同一平面上に位置するように設定されている。これにより固定側金型半体2においては、可動側金型半体13と対向する側の面に、固定側ミラー5のミラー面5Aと、第2の入子10の外周面の立上がり部分とでなる円盤形状の凹部が形成される。そしてミラー面5Aと先端面9Aの各々が、貼り合わせられた熱バツフア層6及び6Aを介して、成形品に転写する凹凸形状の形成されたスタンパ14の裏側面に接せられるとともに、該スタンパ14を凹部内に嵌め込むことによつて取り付ける。
【0013】
一方可動側金型半体13においては、穴あき円盤状に形成された可動側取付板20を有し、当該可動側取付板20の一面にリング部材21と、当該リング部材21に嵌め込まれた環状の可動側ミラー22とが一体に固定され、当該可動側ミラー22のミラー面22Aの周端部にキヤビーリング23が取り付けられている。
【0014】
この場合、可動側ミラー22の厚みはリング部材21の厚みよりも所定量小さく設定されており、かくして固定側金型半体2に可動側金型半体13が圧接された際、固定側金型半体2に取り付けられたスタンパ14をキヤビーリング23と固定側金型半体2の固定側ミラー22とでスタンパ14の外周部を挟み込むようにして固定保持し得る一方、この状態においてスタンパ14の一面とキヤビーリング23の内周面と可動側ミラー22のミラー面22Aとでキヤビテイ24を形成し得るようになされている。
【0015】
ここでこの金型1においては、固定側金型半体2に可動側金型半体13を圧接した状態において、スプルーブツシユ11の貫通孔11Aを介してキヤビテイ24内に、溶融した樹脂を射出する。これにより、所定の圧力によつて射出された樹脂によつてスタンパ14の凹凸形状によつて形成されるキヤビテイ24と同形状の所望するデイスクを成形することができる。
【0016】
また可動側金型半体13では、可動側取付板20の開口20A及び可動側ミラー22の貫通孔22Bを一体に貫通するようにスリーブ25が配設されていると共に、当該スリーブ25にはパンチ26が固定側金型半体2と近接する方向又は離反する方向に移動自在に嵌め込まれている。
この場合、固定側金型半体2のスプルーブツシユ11の長さは、その先端面が第2の入子10の先端面より僅かに窪む位置に位置するように設定されている。
これによりこの金型1では、キヤビテイ24内に射出した樹脂が固化した状態においてパンチ26を固定側金型半体2方向に移動させることによつて成形品のデイスク中央部にセンタホールを形成し得るようになされている。
【0017】
ここで固定側ミラー5とスタンパ14との間に熱バツフア層6及び6Aを設けた場合、キヤビテイ24内に溶解した樹脂が射出されたときの、スタンパ14の温度変化は図2に示すようになる(図中、破線で示す)。このとき樹脂の板厚中心付近の温度は変化しないように、金型1母材の温度を設定してある。すなわちキヤビテイ24内に射出された樹脂に圧力がかけられ、凹凸が転写されるときのスタンパ14の温度は熱バツフア層6及び6Aを設けない場合(図中実線で示す,case0)に比して十分に高温(図中TA で示す)に設定することができる。この結果、金型1母材の設定温度を低くすることができ、これによりスタンパの凹凸形状を樹脂に転写して金型から離脱させるときにはスタンパ14の温度が熱バツフア層6及び6Aを設けない場合に比して、十分に低い温度(図中TB で示す)に設定することができる。
【0018】
以上の構成において、金型1の固定側金型半体2に可動側金型半体3を圧接した状態において、スプルーブツシユ11の貫通孔11Aを介してキヤビテイ24内に溶解したプラスチツク樹脂を所定の圧力によつて射出する。このとき金型1には、デイスク成形のための所定の温度が設定される。ここでキヤビテイ24内に射出され充填された樹脂に対して所定の圧力をかけることによつて、樹脂がスタンパ14の凹部に押し込まれる。このとき固定側ミラー5とスタンパ14との間に設けられた熱バツフア層6及び6Aによつてスタンパ14の温度が速やかに、十分に高い温度に達することができる。この結果、樹脂表面の温度を十分に高くすることができ、これにより樹脂の降伏応力が低くなり、スタンパ14の凹凸形状が樹脂に精度良く転写し得る。
【0019】
さらに熱バツフア層6及び6Aを設けたことにより、凹凸形状の転写時に樹脂を高い温度に容易に設定できるので、金型1部材の設定温度を低くすることができ、これにより冷却効率を高めることができる。かくしてスタンパ14の凹凸形状の転写後、樹脂に対する圧力を解除するときにはスタンパ14の温度を速やかに十分低い温度に設定し、樹脂表面の温度を速やかに低くして樹脂を固化することができる。かくして成形されたデイスクが変形するのを未然に防止し得る。これによりスタンパ14の凹凸形状を所望するデイスクのピツトに形成する際の失敗を未然に防止し得る。さらに冷却時間を短縮することができるのでデイスクの成形サイクルの間隔を短くすることができる。
【0020】
以上の構成によれば、金型1において、キヤビテイ24内に射出された溶融物表面の温度変化に対して緩衝作用をなす熱バツフア層6及び6Aを、射出された樹脂の凹凸形状を形成するためのスタンパ14の裏面接するようにして設けたことにより、キヤビテイ24内に射出される溶融した樹脂に、スタンパ14の凹凸形状を転写するときは、スタンパ14の温度を速やかに十分に高く設定し得る。かくして凹凸形状転写時の樹脂の降伏応力を低くしてスタンパの凹凸形状を精度良くデイスクに転写することができる。
【0021】
さらに上述の実施例によれば、金型母材の設定温度を低くすることができるので、凹凸形状を転写した後のスタンパ14の温度を速やかに低くし得、樹脂の固化を短時間で容易になし得る。これにより成形されたデイスクをスタンパ14から離脱させるときに、樹脂に転写された凹凸形状が変形するのを未然に防止し得る。さらにこの場合、成形デイスクの冷却が短時間でなし得、デイスク成形サイクルの間隔を短縮し得る。
さらに上述の実施例によれば、熱バツフア層6及び6Aを設けたことにより、キヤビテイ24内に射出された樹脂の温度変化を和らげることができ、これにより樹脂の収縮を均一にさせて、ひけの改善をなし得る。
【0022】
(2)熱バツフア層によるスタンパの温度変化
ここで熱バツフア層6及び6Aに用いるものの材質の違いによるスタンパ14の温度変化について述べる。ここでは熱バツフア層6及び6Aに性質の異なる複数の材質を用いたとき、時間経過による樹脂の温度変化がそれぞれ、図3に示すように熱バツフア層を設けなかつた場合と同じになるように条件を設定している。まず、図4に熱伝導率の違う材質を熱バツフア層6及び6Aに用いた場合(case1-1,case1-2) のスタンパの温度変化と、熱バツフア層を設けていない場合(case0) のスタンパ14の温度変化について示す。ここで熱伝導率はcase0 が最も高く、case1-1,case1-2 の順に低いものとする。
この結果より熱伝導率が低い材質ほど樹脂から放射される熱を金型1母材へ逃がしにくくなるので、スタンパ温度が高くなることがわかる。ただし、成形初期に高温にするためには、あまり熱伝導率を低くしてはいけないことがわかる。
【0023】
次に図5に比熱の違う材質を熱バツフア層6及び6Aに用いた場合について示す。ここで、比熱はcase0 ,case2-1,case2-2 の順に低いものとする。この結果から熱バツフア層6及び6Aに用いる材質の比熱が小さいほど、スタンパ14の温度が高くなることがわかる。さらに図6に熱バツフア層6及び6Aに用いる材質の熱伝導率を低く設定した上で、各々の比熱を変えた場合について示す。この場合、case3-1 及びcase3-2 の材質の熱伝導率を同じとし、かつ比較的低いものを用いている。そしてcase3-1 の材質の比熱は、case3-2 の比熱に比して小さく、case0 の比熱は三者中最も高いものとする。この結果、熱バツフア層6及び6Aに用いる材質の熱伝導率をある程度低くしてかつ、比熱を小さくしていくほど、スタンパ14の温度を高くし得ることがわかる。従つて熱バツフア層6及び6Aに用いるものの材質としては、熱伝導率がある程度低くかつ、比熱の小さいものがよいという結論が得られる。
【0024】
かくして図2に示すように、セラミツクを熱バツフア層6及び6Aとしてスタンパ14の裏面に接するように固定側ミラー5の間に設けた場合、樹脂を射出して圧力をかける時点(tA )で、スタンパ14の温度を十分高く設定し得る。さらに金型1の設定温度を低くして、凹凸形状の形成後、デイスクの離脱時(tB )には樹脂表面を十分低い温度に設定し得ることがわかる。
これにより熱バツフア層6及び6Aの材質として例えばセラミツクを用いることによつて、樹脂に圧力がかけられるデイスクの凹凸形状の形成時には不要な応力が樹脂に対して加えられることがなくなり、従つてスタンパ14の凹凸形状を精度良くデイスクに転写することができる。さらに金型1の設定温度を低くしてスタンパ14の温度の下がり方をはやめて、樹脂の固化を容易になし得る。これにより成形されたデイスクをスタンパ14から離脱させるときのデイスクの変形を未然に防止し得る。
またセラミツクは射出成形時の圧力に十分に耐え得る強度を有しているため熱バツフア層として、さらに好適な材質であることがわかる。
【0025】
(3)他の実施例
なお上述の実施例においては、固定側ミラー5とスタンパ14との間に設ける熱バツフア層をセラミツク材とした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、溶融した樹脂が射出されたときのスタンパ14の温度変化が図2の破線又は一点鎖線によつて示されるような材質のものであれば、例えば石英(図2において一点鎖線によつて示す)、ガラス又はSi 2 等を用いても上述した実施例と同様の効果を得ることができる。
【0026】
また上述の実施例においては、熱バツフア層6及び6Aを一層とした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、二層以上としても上述した実施例と同様の効果を得ることができる。
また上述の実施例においては、熱バツフア層6及び6Aをスタンパ14の裏面に接するようにして固定側ミラー5のミラー面5A及び第1の入子9の先端面9Aに貼り合わせた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、熱バツフア層6及び6Aをミラー面5A及び先端面9Aに塗布又は溶射するようにしても良く、さらにスタンパ14の裏面に塗布又は溶射しても良い。
【0027】
また上述の実施例においては、本発明を光デイスクを成形するための金型に用いた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の薄肉円盤を成形する際に用いても良い。また、対象を薄肉円盤に限らず、広く一般に金型内に射出される溶融物を成形するものに適用することができる。
【0028】
さらに上述の実施例においては、熱バツフア層6及び6Aをスタンパの裏面に設けた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、金型1の他の部分に設けても良く、これによりキヤビテイ24内に射出される樹脂に対して上述した実施例の効果をより一層、向上させることができる。
【0029】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、ミラー部の内周に第1の入子を嵌め込み、さらに第1の入子の内周に第2の入子を嵌め込んで入子を二重にしたことにより、ミラー部を固定側の金型半体に対してより確実に固定することができ、そのうえミラー部の内周に嵌め込まれる第1の入子の先端面がミラー部のミラー面と同一平面上になるようにして、ミラー部のミラー面だけでなく、このミラー面のさらに内周となる第1の入子の先端面にも熱バツフア層を貼り合わせるようにしたことにより、凹凸形成部の内周付近の裏面にも、確実に熱バツフア層を位置させることができるので、入子を厚くしてミラー部を確実に固定しつつ凹凸形成部の裏面全体に熱バツフア層を位置させることができ、かくして金型の凹凸形状を精度よく、短い時間で成形品に転写することのできる成形金型を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例によるデイスク射出成形用の金型の構成を示す断面図である。
【図2】熱バツフア層によるスタンパの温度変化の説明に供する図表である。
【図3】金型に射出された樹脂の温度変化の説明に供する図表である。
【図4】熱バツフア層によるスタンパの温度変化の説明に供する図表である。
【図5】熱バツフア層によるスタンパの温度変化の説明に供する図表である。
【図6】熱バツフア層によるスタンパの温度変化の説明に供する図表である。
【符号の説明】
1……金型、2……固定側金型半体、5……固定側ミラー、5A……ミラー面、6、6A……熱バツフア層、9……第1の入子、9A……先端面、10……第2の入子、13……可動側金型半体、14……スタンパ、22……可動側ミラー、23……キヤビーリング、24……キヤビテイ。

Claims (2)

  1. 穴あき円盤状の凹凸形成部を有する固定側の金型半体と、当該固定側の金型半体と対向する可動側の金型半体とによつて形成される空間内に溶融物を射出して固化させることにより、上記固定側の金型半体及び上記可動側の金型半体の形状に応じた所望の成形品を成形する成形金型において、
    上記固定側の金型半体は、
    環状でなり上記可動側の金型半体と対向する面にミラー面が形成されたミラー部と、
    上記ミラー部の内周に嵌め込まれる筒状の第1の入子と、
    上記第1の入子の内周に嵌め込まれる筒状の第2の入子と
    を具え、
    上記第1の入子の長さは、当該第1の入子における上記可動側の金型半体と対向する面となる先端面が上記ミラー部のミラー面と同一平面上になるように設定され、
    上記第2の入子の長さは、当該第2の入子の先端部が上記ミラー部のミラー面及び上記第1の入子の先端面から上記可動側の金型半体方向に突出するように、上記第1の入子よりも長く設定され、
    上記ミラー部のミラー面及び上記第1の入子の先端面のそれぞれに対して、同じ厚さの熱バツフア層が貼り合わされ、上記ミラー部のミラー面及び上記第1の入子の先端面からなる一面に当該熱バツフア層を介して上記凹凸形成部の裏面が接するように、当該凹凸形成部が、当該一面と上記第2の入子の先端部とで形成される凹部に嵌め込まれる
    ことを特徴とする成形金型。
  2. 上記熱バツフア層の材質がセラミツクでなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の成形金型。
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