JP2004243590A - 射出成形用金型、成形体の製造方法及び導光板 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形サイクルが短く、成形体に複屈折やジェッティングが発生しない射出成形用金型、それを用いる成形体の製造方法及び該方法により製造された輝度が高く輝度均斉度に優れた導光板を提供する。
【解決手段】キャビティ部及びバルブゲートを有する射出成形用金型において、該バルブゲートがホットノズル及びバルブピンを含むとともに、バルブピンがホットノズル内で移動可能で且つホットノズルのゲート部を開閉できる構造を有しており、ゲート部の径が6mm以上であり、バルブピンの径がゲート部の径より0.5mm以上大きく、バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の最小面積がゲート部の面積より大であるバルブゲートを有することを特徴とする射出成形用金型。
【選択図】 図3
【解決手段】キャビティ部及びバルブゲートを有する射出成形用金型において、該バルブゲートがホットノズル及びバルブピンを含むとともに、バルブピンがホットノズル内で移動可能で且つホットノズルのゲート部を開閉できる構造を有しており、ゲート部の径が6mm以上であり、バルブピンの径がゲート部の径より0.5mm以上大きく、バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の最小面積がゲート部の面積より大であるバルブゲートを有することを特徴とする射出成形用金型。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形用金型、成形体の製造方法及び導光板に関する。さらに詳しくは、本発明は、成形サイクルが短く、成形体に複屈折やジェッティングが発生しない射出成形用金型、それを用いる成形体の製造方法及び該方法により製造された輝度が高く輝度均斉度に優れた導光板に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂の射出成形において、良好な成形性、寸法安定性、パターン転写性、光学特性を得るためには、射出時間中の充填樹脂の温度が均一で、一定以上の温度であることが好ましい。そのための方策として、金型温度を高めに制御して初期に充填された樹脂温度の低下を防止するという対策がとられていた。例えば、偏肉薄肉タイプのサイドライト式面照明装置用導光板の射出成形方法として、金型表面を熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度に高周波誘導加熱しておき、射出成形する方法が提案されている(特許文献1)。しかし、金型を高温に保つ方法は、冷却時間が長くなり、成形サイクルが伸びるので、生産性が低下するという欠点を有している。また、金型の熱膨張が大きく、型の緩みなどの不具合が生じやすい。
また、射出速度を上げて、初期に充填された樹脂の温度が低下する前に充填を完了させるという対策もとられていた。しかし、ゲートサイズはそのままで、射出速度すなわちゲート部の通過速度を上げると、射出時の剪断速度が大きくなることにより、光学製品にとって致命的な不具合となる複屈折が発生しやすくなり、また、ジェッティングも発生しやすいという欠点を有している。樹脂材の射出速度や射出圧を大きくすることなく、残留歪みを伴わせることなく、写真フィルム容器をハイサイクルで安定して成形できる方法として、ゲート部の径が0.5〜5mmのバルブゲート方式のホットランナーを通して射出成形する方法が提案されている(特許文献2)。この方法によれば、写真フィルム容器に必要な寸法精度は得られるが、光学製品に要求される複屈折が発生しないことなどの要件を満たすには至らない。
【特許文献1】
特開平10−44203号公報(第2頁)
【特許文献2】
特開平8−220697号公報(第1−2頁)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、成形サイクルが短く、成形体に複屈折やジェッティングが発生しない射出成形用金型、それを用いる成形体の製造方法及び該方法により製造された輝度が高く輝度均斉度に優れた導光板を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ゲート部の径が6mm以上であり、バルブピンの径がゲート部の径より0.5mm以上大きく、バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙が最小になる面積がゲート部の面積より大であるバルブゲートを有する射出成形用金型を用いて成形することにより、光学的な歪みのない良好な成形体を得ることができ、この方法により製造された導光板は、輝度が高く、輝度均斉度に優れることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)キャビティ部及びバルブゲートを有する射出成形用金型において、該バルブゲートがホットノズル及びバルブピンを含むとともに、バルブピンがホットノズル内で移動可能で且つホットノズルのゲート部を開閉できる構造を有しており、ゲート部の径が6mm以上であり、バルブピンの径がゲート部の径より0.5mm以上大きく、バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の最小面積がゲート部の面積より大であるバルブゲートを有することを特徴とする射出成形用金型、
(2)バルブピンの材料が、200℃における線膨張率が1×10−5・K−1以下の金属である第1項記載の射出成形用金型、
(3)バルブゲートより下流側にファンゲートを有し、ファンゲートがキャビティ下部に設けられてなる第1項又は第2項記載の射出成形用金型、
(4)可動型の中にコアプレートがスライド可能な状態で保持され、コアプレートのキャビティに面している面積が、成形体の可動側接触部面積以上である第1項乃至第3項記載の射出成形用金型、
(5)第1項乃至第4項のいずれかに記載の射出成形用金型を用いて、熱可塑性樹脂を射出成形することを特徴とする成形体の製造方法、
(6)射出終了後の成形体の冷却中に、キャビティに圧縮力を加える第5項記載の成形体の製造方法、
(7)熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する重合体樹脂である第5項又は第6項記載の成形体の製造方法、及び、
(8)第5項乃至第7項のいずれかに記載の成形体の製造方法により製造され、表面にプリズム状のパターンを有することを特徴とする導光板、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の射出成形用金型は、キャビティ部及びバルブゲートを有する射出成形用金型において、該バルブゲートがホットノズル及びバルブピンを含むとともに、バルブピンがホットノズル内で移動可能で且つホットノズルのゲート部を開閉できる構造を有しており、ゲート部の径が6mm以上であり、バルブピンの径がゲート部の径より0.5mm以上大きく、バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の最小面積がゲート部の面積より大であるバルブゲートを有する。
図1(a)は、バルブゲートの一例の説明図であり、図1(b)は、そのA−A線断面図である。バルブゲートは、ホットノズル1とバルブピン2とを有し、ホットノズルの金型側にゲート3が設けられている。溶融樹脂を金型内に射出するときのみ、バルブピンは図1(a)では右方に移動してゲートが開いた状態となる。射出及び保圧終了後は、バルブピンは図1(a)では左方に移動してゲートが閉じた状態となり、そのまま冷却、型開き、成形体の取り出し、型締めの各工程を経過する。
本発明の射出成形用金型は、バルブゲートを有し、ゲート部の径aが6mm以上、より好ましくは10〜100mm、さらに好ましくは15〜40mmである。ゲート部の径が6mm未満であると、成形体にジェッティングが発生して外観が不良となり、成形体が導光板の場合は、複屈折のために輝度が低下するおそれがある。ゲート部の径が100mmを超えるバルブゲートは大型となり、金型へ埋め込んで使用することが困難となるおそれがある。ゲート部の径を6mm以上とすることにより、溶融樹脂がゲートを通過するときに受ける剪断応力が小さくなり、成形体に複屈折が発生しにくく、また、溶融樹脂の流れが激しい乱流とならず、成形体にジェッティングが発生しにくい。さらに、ゲートにおける溶融樹脂の通過線速度を小さく保ったまま充填速度を大きくして、成形サイクルを短縮することができる。
【0006】
本発明の射出成形用金型のバルブゲートは、バルブピンの径bがゲート部の径aより0.5mm以上、より好ましくは3〜30mm、さらに好ましくは5〜20mm大きい。バブルピン径とゲート部の径の差を0.5mm以上とすることにより、バルブピンによってゲートを完全に閉じることが可能となり、保圧時に圧力をかけやすくなる。
本発明の射出成形用金型のバルブゲートは、図1(b)に示すバルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙4の最小面積がゲート部の面積より大であり、より好ましくは該間隙の面積がゲート部の面積の1.2〜3倍であり、さらに好ましくは1.5〜2倍である。前記最小面積となる位置でのゲート部の径をa、バルブピンの径をb、ホットノズル内径をcとすると、バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の面積がゲート部の面積より大であるという要件は、c2−b2>a2が成り立つようにa、b及びcを選択することにより、満たすことができる。バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の最小面積がゲート部の面積以下であると、該間隙を流動する溶融樹脂が強い剪断応力を受け、ゲート部の径が6mm以上であっても、成形体にジェッティングや複屈折が発生するおそれがある。なお、溶融樹脂がゲート(図1(a)の3の部分)を通過する際の線速度(以下、「ゲート通過速度」と呼ぶ。)は、好ましくは100〜5,000mm/秒、さらに好ましくは100〜600mm/秒、特に好ましくは250〜550mm/秒であり、線速度がこの範囲にあれば、複屈折がさらに発生しにくい。
本発明の射出成形用金型においては、バルブピンの材料が、200℃における線膨張率が1×10−5・K−1以下の金属であることが好ましく、200℃における線膨張率が5×10−6・K−1以下の金属であることがより好ましい。バルブピンの200℃における線膨張率が1×10−5・K−1を超えると、本発明の射出成形用金型に用いるバルブゲートは比較的大型なので、常温から成形温度までの温度変化による膨張収縮が大きくなり、バルブゲート周辺の金型との嵌め合いでのカジリや、応力集中による金型寿命の低下が生ずるおそれがある。200℃における線膨張率が1×10−5・K−1以下の金属としては、例えば、Ni36重量%−残余Feの合金であるインバー、Ni32重量%−Co5重量%−残余Feの合金であるスーパーインバー、Ni29重量%−Co17重量%−残余Feの合金であるコバールなどを挙げることができる。
本発明の射出成形用金型においては、ホットノズルの材料が、バルブピンの材料と同質の金属であることが好ましい。バルブピンの材料とホットノズルの材料を同質の金属とすることにより、バルブゲートの温度が変化しても、バルブピンとホットノズルの相対的な形状が変化せず、バルブゲートとしての機能を安定して保持することができる。
【0007】
本発明の射出成形用金型は、バルブゲートより下流側にファンゲートを有することが好ましい。バルブゲートから溶融樹脂が直接キャビティに充填されると、ゲートを大きくしても、充填口における残留応力が若干残り、複屈折などの光学的な不具合が発生するおそれがある。しかし、バルブゲートの下流側に、キャビティへの充填部が扇形に開いたファンゲートを設けることにより、溶融樹脂への応力集中を避けて、光学的に均質な成形品を得ることができる。
本発明の射出成形用金型においては、ファンゲートがキャビティ下部に設けられてなることが好ましい。ゲートがキャビティ上部に位置すると、溶融樹脂はキャビティ下部に落下していく。特に充填工程の初期は、溶融樹脂が長い距離を落下するので、その過程で冷却され粘度が上昇するために、成形体にフローマークが発生するおそれがある。ゲートをキャビティ下部に設けると、キャビティは下方から逐次充填されていくので、成形体にフローマークが発生しにくい。
本発明の射出成形用金型においては、可動型の中にコアプレートがスライド可能な状態で保持され、コアプレートのキャビティに面している面積が、成形体の可動側接触部面積以上であることが好ましく、同じであることがさらに好ましい。可動型の中にコアプレートをスライド可能な状態で保持し、コアプレートのキャビティに面する面積を、成形体の可動側接触部面積以上とすることにより、成形体の離型をコアプレートの全面突き出しで行うことができ、つき出しピンによる成形体へのキズがつきにくくなる。また、コアプレートのキャビティに面している面積が、成形体の可動側接触部面積と同じであれば、可動型と固定型との接触による型の損傷が発生しにくくなり、且つ、バリの発生も低減できる傾向にある。図2は、本発明の射出成形用金型の一態様の説明図である。溶融樹脂の射出と金型キャビティ内での冷却が終了し、金型が開くとき、成形体5は可動型側のコアプレート6に付いて移動する。このとき、突き出しピン7でコアプレートを全面突き出しすることにより、突き出しピンが成形体に直接触れることがなく、突き出しピンの痕が残らない良好な表面状態を有する成形体を得ることができる。
【0008】
本発明の成形体の製造方法においては、上記の射出成形用金型を用いて熱可塑性樹脂を射出成形する。ゲート部の径が6mm以上であり、バルブピンの径がゲート部の径より0.5mm以上大きく、バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の面積がゲート部の面積より大であるバルブゲートを有する金型を用いて射出成形することにより、ジェッティングや複屈折がなく、光学的に均質な成形体を得ることができる。
本発明方法においては、射出終了後の成形体の冷却中に、キャビティに圧縮力を加えることが好ましい。冷却中にキャビティに圧縮力を加えることにより、キャビティ表面の転写性を向上することができる。射出時からキャビティに圧縮力を加えると、成形体の寸法精度が低下するおそれがある。キャビティに加える圧縮力は、0.1〜20MPaであることが好ましく、1〜10MPaであることがより好ましい。キャビティに加える圧縮力が0.1MPa未満であると、キャビティ表面の転写性を向上する効果が十分に発現しないおそれがある。キャビティに加える圧縮力が20MPaを超えると、内部応力により成形体に光学的な歪みが発生するおそれがある。
図3(a)〜(f)は、本発明方法における金型の作動状態の説明図である。図3(a)は、金型が締められた状態を示す。可動型8が固定型9に型締め力により押し付けられ、可動型と固定型の間にキャビティ10が形成されている。バルブゲートは、バルブピン11により閉じられ、ホットランナー12は、溶融樹脂で満たされている。図3(b)は、射出の状態を示す。バルブピン11の後退によりバルブゲートが開き、同時に図示していない射出成形機のスクリューが前進し、溶融樹脂をホットランナー12とバルブゲートを経由し、さらにファンゲート16を経由して、キャビティ10の中へ射出する。図3(c)は、保圧の状態を示す。バルブピン11は後退したままでバルブゲートが開いた状態を続け、キャビティ10に充填された溶融樹脂の冷却による体積収縮分が補充される。図3(d)は、冷却の状態を示す。バルブピン11の前進によりバルブゲートが閉じられ、キャビティ10に充填された溶融樹脂が冷却固化する。冷却中には、キャビティに圧縮力を加えることが好ましい。キャビティに圧縮力を加えることにより、キャビティ表面の微細な凹凸などを成形体に正確に転写することができる。図3(e)は、金型を開いた状態を示す。可動型8が後退して、固定型9から離れる。溶融樹脂が固化して形成された成形体13は、可動型に付随して、固定型から離れる。図3(f)は、成形体の離型の状態を示す。突き出しピン14の前進により、コアプレート15が可動型の外側へ突き出され、成形体13が金型から取り出される。
【0009】
本発明方法に用いる熱可塑性樹脂に特に制限はなく、例えば、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリスチレン、ビニル芳香族炭化水素系単量体と低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系単量体との共重合体、テレフタル酸−エチレングリコール−シクロヘキサンジメタノール共重合体、ポリカーボネート、メタクリル樹脂、脂環式構造を有する重合体樹脂などを挙げることができる。これらの中で、脂環式構造を有する重合体樹脂は、流動性が良好で、吸湿による変形が少なく、反りの少ない大型の導光板を得ることができるので、特に好適に用いることができる。
脂環式構造を有する重合体樹脂としては、主鎖及び/又は側鎖に脂環式構造を有する重合体樹脂を挙げることができるが、主鎖に脂環式構造を有する重合体樹脂は、機械的強度と耐熱性が良好なので、特に好適に用いることができる。脂環式構造としては、好ましくは炭素数4〜30、より好ましくは炭素数5〜20、さらに好ましくは炭素数6〜15の飽和環状炭化水素構造を挙げることができる。脂環式構造を有する重合体樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましく、90重量%以上であることがさらに好ましい。
脂環式構造を有する重合体樹脂としては、例えば、ノルボルネン系単量体の開環重合体若しくは開環共重合体又はそれらの水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体若しくは付加共重合体又はそれらの水素添加物、単環の環状オレフィン系単量体の重合体又はその水素添加物、環状共役ジエン系単量体の重合体又はその水素添加物、ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体若しくは共重合体又はそれらの水素添加物、ビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体又は共重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物などを挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン系単量体の重合体の水素添加物及びビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物は、機械的強度と耐熱性に優れるので、特に好適に用いることができる。
【0010】
本発明の成形体の製造方法は、導光板の製造に好適に用いることができる。本発明方法により製造された導光板は、光学的特性に優れ、ジェッティングや複屈折の発生がなく、高い輝度を有し、輝度均斉度にも優れている。本発明の導光板は、本発明方法により製造され、表面にプリズム状のパターンを有する導光板である。本発明の導光板は、キャビティ表面の微細な凹凸形状が正確に転写されているので、初期の輝度と色温度が高く、それらの低下もない液晶表示装置を得ることができる。本発明方法により製造された脂環式構造を有する重合体樹脂からなる導光板は、光反射防止層の密着性が良好であり、高温高湿度環境や低温環境における耐久性に優れている。
本発明の導光板は、表面にプリズム状のパターンを有する。本発明の導光板は、プリズム状のパターンを有する面を光出射面とし、その反対面に凸状突起を配置することが好ましい。図4(a)は、本発明の導光板の一態様の光出射面の模式的説明図であり、図4(b)は、その反対面の模式的説明図である。図4(a)に示すように、光出射面にプリズム状のパターンを設けることにより、安価で簡便に液晶表示装置の輝度を高め、輝度むらを減少することができる。プリズム17の山並みの向きは、導光板の側縁壁に設ける光源のランプと垂直又は平行であることが好ましく、光源のランプと垂直であることがより好ましい。図4(b)に示されるように、光出射面の反対面に凸状突起18を配置することにより、液晶表示装置の輝度を高め、輝度むらを減少することができる。凸状突起の分布は、導光板の側縁壁に設ける光源に近い方を疎に、光源から遠い方を密にすることが好ましい。光源に近い方を疎に、光源から遠い方を密にすることにより、液晶表示装置の全面の輝度をほぼ等しくし、輝度むらを効果的に減少することができる。導光板の相対する両側縁壁に光源を設ける場合は、凸状突起の分布は、両光源に近い方を疎に、両光源の中間を密にすることが好ましい。
【0011】
本発明の導光板においては、プリズム状のパターンの1単位プリズムの底面の幅が10〜1,000μmであることが好ましく、20〜200μmであることがより好ましい。プリズム状のパターンの1単位プリズムの底面の幅が10μm未満であると、正確なプリズム形状を形成することが困難になるおそれがある。プリズム状のパターンの1単位プリズムの底面の幅が1,000μmを超えると、プリズム状のパターンの稜線や谷線がすじ状に出て、輝度むらが発生するおそれがある。プリズム状のパターンの1単位プリズムの頂角は、90〜175度であることが好ましく、125〜165度であることがより好ましい。プリズム状のパターンの1単位プリズムの頂角が90度未満であると、視野角が狭くなるおそれがある。プリズム状のパターンの1単位プリズムの頂角が175度を超えると、輝度が低下するおそれがある。
本発明の導光板においては、凸状突起が円柱状であることが好ましい。円柱状の凸状突起は、金型の工作が容易であり、輝度の高い液晶表示装置を得ることができる。円柱状の凸状突起の直径Wは、10〜1,000μmであることが好ましく、20〜200μmであることがより好ましい。円柱状の凸状突起の高さhと直径Wとで定義されるアスペクト比h/Wは、0.2〜2であることが好ましく、0.5〜1.5であることがより好ましい。アスペクト比h/Wが0.2未満であると、出光能力が劣り、輝度が低下するおそれがある。アスペクト比h/Wが2を超えると、成形体の離型時に凸状突起が金型側に残りやすくなるおそれがある。
【0012】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、導光板は下記の方法により評価した。
(1)平均輝度
17インチ液晶モニター[日本サムスン(株)、SyncMaster 172T]の導光板を、下記の方法で製造した導光板と入れ替えて測定した。導光板の光出射面側において、光出射面を形成する各辺より1.5cm内側に形成される面を、縦方向、横方向にそれぞれ等間隔に4分割する線を仮想して、各線の合計9個の交点において、輝度計[(株)トプコン、BM−7]を用いて正面輝度を測定し、その平均値を算出した。
(2)輝度均斉度
上記の9個の輝度の測定値の最大値と最小値の比、すなわち{(最小値)/(最大値)}×100(%)を輝度均斉度とした。
(3)ジェッティング
導光板単品について、目視により観察した。
実施例1
脂環式構造を有する重合体樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R、ガラス転移温度100℃]から、短辺277mm、長辺344mm、厚さ8.0mmの17インチ型導光板を、射出成形機[東芝機械(株)、IS350GS、スクリュー径70mm、型締め力3,430kN]を用いて成形した。
導光板の光出射面となる可動型のキャビティ表面に、光を拡散するプリズム状のパターンとして、底辺50μm、頂角140度の単位プリズムをキャビティの長辺に垂直に設け、固定型のキャビティ表面に、直径80μm、高さ80μmの凸状突起を形成する円筒形の穴を、中央部のピッチ130μmから、上下辺のピッチ300μmまで順次拡大して設けた。成形体の離型は、可動型コアプレートの全面突き出しにより行った。
可動型、固定型ともに、キャビティ表面から流路表面までの距離が4mmの位置に、直径4mmの円形断面の加熱冷却媒体流路をピッチ9mmで設け、金型を加熱・冷却できるようにした。
金型には、ゲート部の径20mm、バルブピンの径30mm、ホットノズル内径40mmのバブルゲートを装着した。バブルピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の面積は549.5mm2であり、ゲート部の面積は314mm2である。バルブピンとホットノズルの材質は、いずれもインバー合金[日立金属(株)、HRA929、200℃における線膨張率2×10−6・K−1]とした。また、ファンゲートをバルブゲートとキャビティの間に設け、バルブゲートからの溶融樹脂がファンゲートを通過した後にキャビティに入るようにして、ジェッティングを防止した。
加熱冷却媒体流路に加熱媒体として105℃の熱水を流し始めると同時に型締めを開始し、20秒後にキャビティ表面温度が105℃になったとき、射出充填圧力80MPaで溶融樹脂を射出した。射出時間は、5秒とした。溶融樹脂のゲート通過速度は、486mm/秒である。射出終了後、流路に冷却媒体として60℃の温水を通水すると同時に、15MPaの保圧を5秒間加えた。さらに、保圧終了後、バルブゲートを閉じ、キャビティに4.1MPaの圧縮力を加えて加圧した。シミュレーションにより計算すると、冷却時間80秒で成形体の内部温度が100℃以下になるので、金型を開き、コアプレート全面突き出しにより成形された導光板を取り出した。取り出し時間は5秒であり、全成形サイクルは115秒であった。
得られた導光板は、目視によってはジェッティングは認められなかった。平均輝度は3,200cd/cm2であり、輝度均斉度は90%であった。
比較例1
金型に、ゲート部の径3mm、バルブピンの径5mm、ホットノズル内径5.5mmのバブルゲートを装着した以外は、実施例1と同様にして、導光板の射出成形を行った。バブルピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の面積は4.121mm2であり、ゲート部の面積は7.065mm2である。溶融樹脂のゲート通過速度は、21,580mm/秒である。
得られた導光板には、目視によりジェッティングが認められた。平均輝度は2,500cd/cm2であり、輝度均斉度は55%であった。
実施例1及び比較例1の結果を、第1表に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
第1表に見られるように、ゲート部の径20mmのバルブゲートを装着した金型を用いて成形した実施例1の導光板は、ジェッティングが発生せず、輝度むらが少なく、平均輝度が高い。これに対して、ゲート部の径3mmのバルブゲートを装着した金型を用いて成形した比較例1の導光板は、ジェッティングが発生し、輝度均斉度が悪く、平均輝度も低い。
【0015】
【発明の効果】
本発明の射出成形用金型を用いると、成形サイクルが短く、成形体に複屈折やジェッティングが発生しない。本発明の射出成形用金型を用いて成形することにより、光学特性に優れた成形体を製造することができ、輝度が高く輝度均斉度に優れた導光板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、バルブゲートの一例の説明図である。
【図2】図2は、本発明の射出成形用金型の一態様の説明図である。
【図3】図3は、本発明方法における金型の作動状態の説明図である。
【図4】図4は、本発明の導光板の一態様の光出射面とその反対面の模式的説明図である。
【符号の説明】
1 ホットノズル
2 バルブピン
3 ゲート
4 間隙
5 成形体
6 コアプレート
7 突き出しピン
8 可動型
9 固定型
10 キャビティ
11 バルブピン
12 ホットランナー
13 成形体
14 突き出しピン
15 コアプレート
16 ファンゲート
17 プリズム
18 凸状突起
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形用金型、成形体の製造方法及び導光板に関する。さらに詳しくは、本発明は、成形サイクルが短く、成形体に複屈折やジェッティングが発生しない射出成形用金型、それを用いる成形体の製造方法及び該方法により製造された輝度が高く輝度均斉度に優れた導光板に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂の射出成形において、良好な成形性、寸法安定性、パターン転写性、光学特性を得るためには、射出時間中の充填樹脂の温度が均一で、一定以上の温度であることが好ましい。そのための方策として、金型温度を高めに制御して初期に充填された樹脂温度の低下を防止するという対策がとられていた。例えば、偏肉薄肉タイプのサイドライト式面照明装置用導光板の射出成形方法として、金型表面を熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度に高周波誘導加熱しておき、射出成形する方法が提案されている(特許文献1)。しかし、金型を高温に保つ方法は、冷却時間が長くなり、成形サイクルが伸びるので、生産性が低下するという欠点を有している。また、金型の熱膨張が大きく、型の緩みなどの不具合が生じやすい。
また、射出速度を上げて、初期に充填された樹脂の温度が低下する前に充填を完了させるという対策もとられていた。しかし、ゲートサイズはそのままで、射出速度すなわちゲート部の通過速度を上げると、射出時の剪断速度が大きくなることにより、光学製品にとって致命的な不具合となる複屈折が発生しやすくなり、また、ジェッティングも発生しやすいという欠点を有している。樹脂材の射出速度や射出圧を大きくすることなく、残留歪みを伴わせることなく、写真フィルム容器をハイサイクルで安定して成形できる方法として、ゲート部の径が0.5〜5mmのバルブゲート方式のホットランナーを通して射出成形する方法が提案されている(特許文献2)。この方法によれば、写真フィルム容器に必要な寸法精度は得られるが、光学製品に要求される複屈折が発生しないことなどの要件を満たすには至らない。
【特許文献1】
特開平10−44203号公報(第2頁)
【特許文献2】
特開平8−220697号公報(第1−2頁)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、成形サイクルが短く、成形体に複屈折やジェッティングが発生しない射出成形用金型、それを用いる成形体の製造方法及び該方法により製造された輝度が高く輝度均斉度に優れた導光板を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ゲート部の径が6mm以上であり、バルブピンの径がゲート部の径より0.5mm以上大きく、バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙が最小になる面積がゲート部の面積より大であるバルブゲートを有する射出成形用金型を用いて成形することにより、光学的な歪みのない良好な成形体を得ることができ、この方法により製造された導光板は、輝度が高く、輝度均斉度に優れることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)キャビティ部及びバルブゲートを有する射出成形用金型において、該バルブゲートがホットノズル及びバルブピンを含むとともに、バルブピンがホットノズル内で移動可能で且つホットノズルのゲート部を開閉できる構造を有しており、ゲート部の径が6mm以上であり、バルブピンの径がゲート部の径より0.5mm以上大きく、バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の最小面積がゲート部の面積より大であるバルブゲートを有することを特徴とする射出成形用金型、
(2)バルブピンの材料が、200℃における線膨張率が1×10−5・K−1以下の金属である第1項記載の射出成形用金型、
(3)バルブゲートより下流側にファンゲートを有し、ファンゲートがキャビティ下部に設けられてなる第1項又は第2項記載の射出成形用金型、
(4)可動型の中にコアプレートがスライド可能な状態で保持され、コアプレートのキャビティに面している面積が、成形体の可動側接触部面積以上である第1項乃至第3項記載の射出成形用金型、
(5)第1項乃至第4項のいずれかに記載の射出成形用金型を用いて、熱可塑性樹脂を射出成形することを特徴とする成形体の製造方法、
(6)射出終了後の成形体の冷却中に、キャビティに圧縮力を加える第5項記載の成形体の製造方法、
(7)熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する重合体樹脂である第5項又は第6項記載の成形体の製造方法、及び、
(8)第5項乃至第7項のいずれかに記載の成形体の製造方法により製造され、表面にプリズム状のパターンを有することを特徴とする導光板、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の射出成形用金型は、キャビティ部及びバルブゲートを有する射出成形用金型において、該バルブゲートがホットノズル及びバルブピンを含むとともに、バルブピンがホットノズル内で移動可能で且つホットノズルのゲート部を開閉できる構造を有しており、ゲート部の径が6mm以上であり、バルブピンの径がゲート部の径より0.5mm以上大きく、バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の最小面積がゲート部の面積より大であるバルブゲートを有する。
図1(a)は、バルブゲートの一例の説明図であり、図1(b)は、そのA−A線断面図である。バルブゲートは、ホットノズル1とバルブピン2とを有し、ホットノズルの金型側にゲート3が設けられている。溶融樹脂を金型内に射出するときのみ、バルブピンは図1(a)では右方に移動してゲートが開いた状態となる。射出及び保圧終了後は、バルブピンは図1(a)では左方に移動してゲートが閉じた状態となり、そのまま冷却、型開き、成形体の取り出し、型締めの各工程を経過する。
本発明の射出成形用金型は、バルブゲートを有し、ゲート部の径aが6mm以上、より好ましくは10〜100mm、さらに好ましくは15〜40mmである。ゲート部の径が6mm未満であると、成形体にジェッティングが発生して外観が不良となり、成形体が導光板の場合は、複屈折のために輝度が低下するおそれがある。ゲート部の径が100mmを超えるバルブゲートは大型となり、金型へ埋め込んで使用することが困難となるおそれがある。ゲート部の径を6mm以上とすることにより、溶融樹脂がゲートを通過するときに受ける剪断応力が小さくなり、成形体に複屈折が発生しにくく、また、溶融樹脂の流れが激しい乱流とならず、成形体にジェッティングが発生しにくい。さらに、ゲートにおける溶融樹脂の通過線速度を小さく保ったまま充填速度を大きくして、成形サイクルを短縮することができる。
【0006】
本発明の射出成形用金型のバルブゲートは、バルブピンの径bがゲート部の径aより0.5mm以上、より好ましくは3〜30mm、さらに好ましくは5〜20mm大きい。バブルピン径とゲート部の径の差を0.5mm以上とすることにより、バルブピンによってゲートを完全に閉じることが可能となり、保圧時に圧力をかけやすくなる。
本発明の射出成形用金型のバルブゲートは、図1(b)に示すバルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙4の最小面積がゲート部の面積より大であり、より好ましくは該間隙の面積がゲート部の面積の1.2〜3倍であり、さらに好ましくは1.5〜2倍である。前記最小面積となる位置でのゲート部の径をa、バルブピンの径をb、ホットノズル内径をcとすると、バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の面積がゲート部の面積より大であるという要件は、c2−b2>a2が成り立つようにa、b及びcを選択することにより、満たすことができる。バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の最小面積がゲート部の面積以下であると、該間隙を流動する溶融樹脂が強い剪断応力を受け、ゲート部の径が6mm以上であっても、成形体にジェッティングや複屈折が発生するおそれがある。なお、溶融樹脂がゲート(図1(a)の3の部分)を通過する際の線速度(以下、「ゲート通過速度」と呼ぶ。)は、好ましくは100〜5,000mm/秒、さらに好ましくは100〜600mm/秒、特に好ましくは250〜550mm/秒であり、線速度がこの範囲にあれば、複屈折がさらに発生しにくい。
本発明の射出成形用金型においては、バルブピンの材料が、200℃における線膨張率が1×10−5・K−1以下の金属であることが好ましく、200℃における線膨張率が5×10−6・K−1以下の金属であることがより好ましい。バルブピンの200℃における線膨張率が1×10−5・K−1を超えると、本発明の射出成形用金型に用いるバルブゲートは比較的大型なので、常温から成形温度までの温度変化による膨張収縮が大きくなり、バルブゲート周辺の金型との嵌め合いでのカジリや、応力集中による金型寿命の低下が生ずるおそれがある。200℃における線膨張率が1×10−5・K−1以下の金属としては、例えば、Ni36重量%−残余Feの合金であるインバー、Ni32重量%−Co5重量%−残余Feの合金であるスーパーインバー、Ni29重量%−Co17重量%−残余Feの合金であるコバールなどを挙げることができる。
本発明の射出成形用金型においては、ホットノズルの材料が、バルブピンの材料と同質の金属であることが好ましい。バルブピンの材料とホットノズルの材料を同質の金属とすることにより、バルブゲートの温度が変化しても、バルブピンとホットノズルの相対的な形状が変化せず、バルブゲートとしての機能を安定して保持することができる。
【0007】
本発明の射出成形用金型は、バルブゲートより下流側にファンゲートを有することが好ましい。バルブゲートから溶融樹脂が直接キャビティに充填されると、ゲートを大きくしても、充填口における残留応力が若干残り、複屈折などの光学的な不具合が発生するおそれがある。しかし、バルブゲートの下流側に、キャビティへの充填部が扇形に開いたファンゲートを設けることにより、溶融樹脂への応力集中を避けて、光学的に均質な成形品を得ることができる。
本発明の射出成形用金型においては、ファンゲートがキャビティ下部に設けられてなることが好ましい。ゲートがキャビティ上部に位置すると、溶融樹脂はキャビティ下部に落下していく。特に充填工程の初期は、溶融樹脂が長い距離を落下するので、その過程で冷却され粘度が上昇するために、成形体にフローマークが発生するおそれがある。ゲートをキャビティ下部に設けると、キャビティは下方から逐次充填されていくので、成形体にフローマークが発生しにくい。
本発明の射出成形用金型においては、可動型の中にコアプレートがスライド可能な状態で保持され、コアプレートのキャビティに面している面積が、成形体の可動側接触部面積以上であることが好ましく、同じであることがさらに好ましい。可動型の中にコアプレートをスライド可能な状態で保持し、コアプレートのキャビティに面する面積を、成形体の可動側接触部面積以上とすることにより、成形体の離型をコアプレートの全面突き出しで行うことができ、つき出しピンによる成形体へのキズがつきにくくなる。また、コアプレートのキャビティに面している面積が、成形体の可動側接触部面積と同じであれば、可動型と固定型との接触による型の損傷が発生しにくくなり、且つ、バリの発生も低減できる傾向にある。図2は、本発明の射出成形用金型の一態様の説明図である。溶融樹脂の射出と金型キャビティ内での冷却が終了し、金型が開くとき、成形体5は可動型側のコアプレート6に付いて移動する。このとき、突き出しピン7でコアプレートを全面突き出しすることにより、突き出しピンが成形体に直接触れることがなく、突き出しピンの痕が残らない良好な表面状態を有する成形体を得ることができる。
【0008】
本発明の成形体の製造方法においては、上記の射出成形用金型を用いて熱可塑性樹脂を射出成形する。ゲート部の径が6mm以上であり、バルブピンの径がゲート部の径より0.5mm以上大きく、バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の面積がゲート部の面積より大であるバルブゲートを有する金型を用いて射出成形することにより、ジェッティングや複屈折がなく、光学的に均質な成形体を得ることができる。
本発明方法においては、射出終了後の成形体の冷却中に、キャビティに圧縮力を加えることが好ましい。冷却中にキャビティに圧縮力を加えることにより、キャビティ表面の転写性を向上することができる。射出時からキャビティに圧縮力を加えると、成形体の寸法精度が低下するおそれがある。キャビティに加える圧縮力は、0.1〜20MPaであることが好ましく、1〜10MPaであることがより好ましい。キャビティに加える圧縮力が0.1MPa未満であると、キャビティ表面の転写性を向上する効果が十分に発現しないおそれがある。キャビティに加える圧縮力が20MPaを超えると、内部応力により成形体に光学的な歪みが発生するおそれがある。
図3(a)〜(f)は、本発明方法における金型の作動状態の説明図である。図3(a)は、金型が締められた状態を示す。可動型8が固定型9に型締め力により押し付けられ、可動型と固定型の間にキャビティ10が形成されている。バルブゲートは、バルブピン11により閉じられ、ホットランナー12は、溶融樹脂で満たされている。図3(b)は、射出の状態を示す。バルブピン11の後退によりバルブゲートが開き、同時に図示していない射出成形機のスクリューが前進し、溶融樹脂をホットランナー12とバルブゲートを経由し、さらにファンゲート16を経由して、キャビティ10の中へ射出する。図3(c)は、保圧の状態を示す。バルブピン11は後退したままでバルブゲートが開いた状態を続け、キャビティ10に充填された溶融樹脂の冷却による体積収縮分が補充される。図3(d)は、冷却の状態を示す。バルブピン11の前進によりバルブゲートが閉じられ、キャビティ10に充填された溶融樹脂が冷却固化する。冷却中には、キャビティに圧縮力を加えることが好ましい。キャビティに圧縮力を加えることにより、キャビティ表面の微細な凹凸などを成形体に正確に転写することができる。図3(e)は、金型を開いた状態を示す。可動型8が後退して、固定型9から離れる。溶融樹脂が固化して形成された成形体13は、可動型に付随して、固定型から離れる。図3(f)は、成形体の離型の状態を示す。突き出しピン14の前進により、コアプレート15が可動型の外側へ突き出され、成形体13が金型から取り出される。
【0009】
本発明方法に用いる熱可塑性樹脂に特に制限はなく、例えば、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリスチレン、ビニル芳香族炭化水素系単量体と低級アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系単量体との共重合体、テレフタル酸−エチレングリコール−シクロヘキサンジメタノール共重合体、ポリカーボネート、メタクリル樹脂、脂環式構造を有する重合体樹脂などを挙げることができる。これらの中で、脂環式構造を有する重合体樹脂は、流動性が良好で、吸湿による変形が少なく、反りの少ない大型の導光板を得ることができるので、特に好適に用いることができる。
脂環式構造を有する重合体樹脂としては、主鎖及び/又は側鎖に脂環式構造を有する重合体樹脂を挙げることができるが、主鎖に脂環式構造を有する重合体樹脂は、機械的強度と耐熱性が良好なので、特に好適に用いることができる。脂環式構造としては、好ましくは炭素数4〜30、より好ましくは炭素数5〜20、さらに好ましくは炭素数6〜15の飽和環状炭化水素構造を挙げることができる。脂環式構造を有する重合体樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましく、90重量%以上であることがさらに好ましい。
脂環式構造を有する重合体樹脂としては、例えば、ノルボルネン系単量体の開環重合体若しくは開環共重合体又はそれらの水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体若しくは付加共重合体又はそれらの水素添加物、単環の環状オレフィン系単量体の重合体又はその水素添加物、環状共役ジエン系単量体の重合体又はその水素添加物、ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体若しくは共重合体又はそれらの水素添加物、ビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体又は共重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物などを挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン系単量体の重合体の水素添加物及びビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物は、機械的強度と耐熱性に優れるので、特に好適に用いることができる。
【0010】
本発明の成形体の製造方法は、導光板の製造に好適に用いることができる。本発明方法により製造された導光板は、光学的特性に優れ、ジェッティングや複屈折の発生がなく、高い輝度を有し、輝度均斉度にも優れている。本発明の導光板は、本発明方法により製造され、表面にプリズム状のパターンを有する導光板である。本発明の導光板は、キャビティ表面の微細な凹凸形状が正確に転写されているので、初期の輝度と色温度が高く、それらの低下もない液晶表示装置を得ることができる。本発明方法により製造された脂環式構造を有する重合体樹脂からなる導光板は、光反射防止層の密着性が良好であり、高温高湿度環境や低温環境における耐久性に優れている。
本発明の導光板は、表面にプリズム状のパターンを有する。本発明の導光板は、プリズム状のパターンを有する面を光出射面とし、その反対面に凸状突起を配置することが好ましい。図4(a)は、本発明の導光板の一態様の光出射面の模式的説明図であり、図4(b)は、その反対面の模式的説明図である。図4(a)に示すように、光出射面にプリズム状のパターンを設けることにより、安価で簡便に液晶表示装置の輝度を高め、輝度むらを減少することができる。プリズム17の山並みの向きは、導光板の側縁壁に設ける光源のランプと垂直又は平行であることが好ましく、光源のランプと垂直であることがより好ましい。図4(b)に示されるように、光出射面の反対面に凸状突起18を配置することにより、液晶表示装置の輝度を高め、輝度むらを減少することができる。凸状突起の分布は、導光板の側縁壁に設ける光源に近い方を疎に、光源から遠い方を密にすることが好ましい。光源に近い方を疎に、光源から遠い方を密にすることにより、液晶表示装置の全面の輝度をほぼ等しくし、輝度むらを効果的に減少することができる。導光板の相対する両側縁壁に光源を設ける場合は、凸状突起の分布は、両光源に近い方を疎に、両光源の中間を密にすることが好ましい。
【0011】
本発明の導光板においては、プリズム状のパターンの1単位プリズムの底面の幅が10〜1,000μmであることが好ましく、20〜200μmであることがより好ましい。プリズム状のパターンの1単位プリズムの底面の幅が10μm未満であると、正確なプリズム形状を形成することが困難になるおそれがある。プリズム状のパターンの1単位プリズムの底面の幅が1,000μmを超えると、プリズム状のパターンの稜線や谷線がすじ状に出て、輝度むらが発生するおそれがある。プリズム状のパターンの1単位プリズムの頂角は、90〜175度であることが好ましく、125〜165度であることがより好ましい。プリズム状のパターンの1単位プリズムの頂角が90度未満であると、視野角が狭くなるおそれがある。プリズム状のパターンの1単位プリズムの頂角が175度を超えると、輝度が低下するおそれがある。
本発明の導光板においては、凸状突起が円柱状であることが好ましい。円柱状の凸状突起は、金型の工作が容易であり、輝度の高い液晶表示装置を得ることができる。円柱状の凸状突起の直径Wは、10〜1,000μmであることが好ましく、20〜200μmであることがより好ましい。円柱状の凸状突起の高さhと直径Wとで定義されるアスペクト比h/Wは、0.2〜2であることが好ましく、0.5〜1.5であることがより好ましい。アスペクト比h/Wが0.2未満であると、出光能力が劣り、輝度が低下するおそれがある。アスペクト比h/Wが2を超えると、成形体の離型時に凸状突起が金型側に残りやすくなるおそれがある。
【0012】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、導光板は下記の方法により評価した。
(1)平均輝度
17インチ液晶モニター[日本サムスン(株)、SyncMaster 172T]の導光板を、下記の方法で製造した導光板と入れ替えて測定した。導光板の光出射面側において、光出射面を形成する各辺より1.5cm内側に形成される面を、縦方向、横方向にそれぞれ等間隔に4分割する線を仮想して、各線の合計9個の交点において、輝度計[(株)トプコン、BM−7]を用いて正面輝度を測定し、その平均値を算出した。
(2)輝度均斉度
上記の9個の輝度の測定値の最大値と最小値の比、すなわち{(最小値)/(最大値)}×100(%)を輝度均斉度とした。
(3)ジェッティング
導光板単品について、目視により観察した。
実施例1
脂環式構造を有する重合体樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R、ガラス転移温度100℃]から、短辺277mm、長辺344mm、厚さ8.0mmの17インチ型導光板を、射出成形機[東芝機械(株)、IS350GS、スクリュー径70mm、型締め力3,430kN]を用いて成形した。
導光板の光出射面となる可動型のキャビティ表面に、光を拡散するプリズム状のパターンとして、底辺50μm、頂角140度の単位プリズムをキャビティの長辺に垂直に設け、固定型のキャビティ表面に、直径80μm、高さ80μmの凸状突起を形成する円筒形の穴を、中央部のピッチ130μmから、上下辺のピッチ300μmまで順次拡大して設けた。成形体の離型は、可動型コアプレートの全面突き出しにより行った。
可動型、固定型ともに、キャビティ表面から流路表面までの距離が4mmの位置に、直径4mmの円形断面の加熱冷却媒体流路をピッチ9mmで設け、金型を加熱・冷却できるようにした。
金型には、ゲート部の径20mm、バルブピンの径30mm、ホットノズル内径40mmのバブルゲートを装着した。バブルピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の面積は549.5mm2であり、ゲート部の面積は314mm2である。バルブピンとホットノズルの材質は、いずれもインバー合金[日立金属(株)、HRA929、200℃における線膨張率2×10−6・K−1]とした。また、ファンゲートをバルブゲートとキャビティの間に設け、バルブゲートからの溶融樹脂がファンゲートを通過した後にキャビティに入るようにして、ジェッティングを防止した。
加熱冷却媒体流路に加熱媒体として105℃の熱水を流し始めると同時に型締めを開始し、20秒後にキャビティ表面温度が105℃になったとき、射出充填圧力80MPaで溶融樹脂を射出した。射出時間は、5秒とした。溶融樹脂のゲート通過速度は、486mm/秒である。射出終了後、流路に冷却媒体として60℃の温水を通水すると同時に、15MPaの保圧を5秒間加えた。さらに、保圧終了後、バルブゲートを閉じ、キャビティに4.1MPaの圧縮力を加えて加圧した。シミュレーションにより計算すると、冷却時間80秒で成形体の内部温度が100℃以下になるので、金型を開き、コアプレート全面突き出しにより成形された導光板を取り出した。取り出し時間は5秒であり、全成形サイクルは115秒であった。
得られた導光板は、目視によってはジェッティングは認められなかった。平均輝度は3,200cd/cm2であり、輝度均斉度は90%であった。
比較例1
金型に、ゲート部の径3mm、バルブピンの径5mm、ホットノズル内径5.5mmのバブルゲートを装着した以外は、実施例1と同様にして、導光板の射出成形を行った。バブルピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の面積は4.121mm2であり、ゲート部の面積は7.065mm2である。溶融樹脂のゲート通過速度は、21,580mm/秒である。
得られた導光板には、目視によりジェッティングが認められた。平均輝度は2,500cd/cm2であり、輝度均斉度は55%であった。
実施例1及び比較例1の結果を、第1表に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
第1表に見られるように、ゲート部の径20mmのバルブゲートを装着した金型を用いて成形した実施例1の導光板は、ジェッティングが発生せず、輝度むらが少なく、平均輝度が高い。これに対して、ゲート部の径3mmのバルブゲートを装着した金型を用いて成形した比較例1の導光板は、ジェッティングが発生し、輝度均斉度が悪く、平均輝度も低い。
【0015】
【発明の効果】
本発明の射出成形用金型を用いると、成形サイクルが短く、成形体に複屈折やジェッティングが発生しない。本発明の射出成形用金型を用いて成形することにより、光学特性に優れた成形体を製造することができ、輝度が高く輝度均斉度に優れた導光板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、バルブゲートの一例の説明図である。
【図2】図2は、本発明の射出成形用金型の一態様の説明図である。
【図3】図3は、本発明方法における金型の作動状態の説明図である。
【図4】図4は、本発明の導光板の一態様の光出射面とその反対面の模式的説明図である。
【符号の説明】
1 ホットノズル
2 バルブピン
3 ゲート
4 間隙
5 成形体
6 コアプレート
7 突き出しピン
8 可動型
9 固定型
10 キャビティ
11 バルブピン
12 ホットランナー
13 成形体
14 突き出しピン
15 コアプレート
16 ファンゲート
17 プリズム
18 凸状突起
Claims (8)
- キャビティ部及びバルブゲートを有する射出成形用金型において、該バルブゲートがホットノズル及びバルブピンを含むとともに、バルブピンがホットノズル内で移動可能で且つホットノズルのゲート部を開閉できる構造を有しており、ゲート部の径が6mm以上であり、バルブピンの径がゲート部の径より0.5mm以上大きく、バルブピンの軸方向に垂直な平面で切断したときのバルブピンとホットノズルの間隙の最小面積がゲート部の面積より大であるバルブゲートを有することを特徴とする射出成形用金型。
- バルブピンの材料が、200℃における線膨張率が1×10−5・K−1以下の金属である請求項1記載の射出成形用金型。
- バルブゲートより下流側にファンゲートを有し、ファンゲートがキャビティ下部に設けられてなる請求項1又は請求項2記載の射出成形用金型。
- 可動型の中にコアプレートがスライド可能な状態で保持され、コアプレートのキャビティに面している面積が、成形体の可動側接触部面積以上である請求項1乃至請求項3記載の射出成形用金型。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の射出成形用金型を用いて、熱可塑性樹脂を射出成形することを特徴とする成形体の製造方法。
- 射出終了後の成形体の冷却中に、キャビティに圧縮力を加える請求項5記載の成形体の製造方法。
- 熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する重合体樹脂である請求項5又は請求項6記載の成形体の製造方法。
- 請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の成形体の製造方法により製造され、表面にプリズム状のパターンを有することを特徴とする導光板。
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