JP2006332341A - 高圧トランス - Google Patents

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Abstract

【課題】二次巻線の引き出し端部を巻き込むことなく、二次巻線を斜向重ね巻きにて巻回可能な高圧トランスを提供する。
【解決手段】本発明に係る高圧トランス1は、巻芯部13と巻芯部13の両端に設けられた端子部12A、12Bとを備えたボビン10を有し、巻芯部13の外周面に一次巻線20および二次巻線21がそれぞれ巻回されており、巻芯部13には、巻芯部13を長手方向に沿って一次側巻芯部13Aと二次側巻芯部13Bとに分離するフランジ16が設けられ、一次巻線20は、一次側巻芯部13Aに巻回されて巻芯部13の中心軸と平行な複数の巻線層を形成し、二次巻線21は、二次側巻芯部13Bに巻回されて巻芯部13の中心軸に対して一定の角度で傾斜した複数の巻線層を形成しており、少なくとも一次側巻芯部13Aには溝18fが形成され、溝18fの中に、二次巻線21の巻始め側の引き出し端部21aが収納されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、高圧トランスに関し、詳しくは、放電灯の点灯に使用される高圧トランスに関する。
従来、液晶表示装置のバックライト装置、ファクシミリ、複写機等の光源として冷陰極ランプやメタルハライドランプ等の放電灯が用いられている。一般に、これらの放電灯を点灯させるためには高電圧が必要であり、例えば冷陰極ランプの場合には、発振回路の出力を高圧トランスで数KV(キロボルト)に昇圧した高圧の交流電圧を使用して点灯させている。このような高圧トランスでは、二次側に高電圧が発生するため、その巻線に高い耐電圧が必要とされる。従来、隣接する巻線間に生じた高電位差により絶縁破壊が発生することを防止するために、二次側の巻線を複数のセクションに分割し、各セクションの間にフランジを設けて沿面放電の阻止に必要な沿面距離を保持するように、巻線を巻回した構造が多用されている(例えば、特許文献1参照)。
このような従来のトランス構造の例を、図11〜図13に示す。ここで、図11は高圧トランス100の分解斜視図、図12は、高圧トランス100の構成要素であるコイルボビン101の平面図、図13は、コイルボビン101の断面図である。図11に示すように、高圧トランス100は、コイルボビン101と、コイルボビン101に巻回した一次巻線107および二次巻線108と、コイルボビン101に挿通したI形コア106と、コイルボビン101の周囲に装着されたロ型コア105から構成されている。
コイルボビン101は中空の巻芯部102を有しており、巻芯部102の両端には、それぞれ端子ピン104が植設された端子台103a、103bが一体に形成されている。また、巻芯部102は、その外周部に形成されて軸方向に配列された複数のフランジ109a〜109iによって、複数のセクションに区分されている。一次巻線107は、一次巻線107と二次巻線108を分離するフランジ109bと、端子台103a側のフランジ109aとの間に形成されたセクションに巻回され、一次巻線107の両端の引き出し線は、端子台103aに設けられた端子ピン104に接続されている。巻芯部102の、フランジ109bと端子台103b側のフランジ109iとの間は、フランジ109c〜109hを設けることによって複数のセクションに分割されており、二次巻線108は、二次巻線108a〜108gとしてそれぞれのセクションに分割巻きされ、二次巻線108の両端の引き出し線は、端子台103bに設けられた端子ピン104に接続されている。
ところで、このような高圧トランス100では、二次側に高電圧を得るために巻数を多くすることが望ましく、二次巻線108に使用される線材には、一般に、絶縁皮膜層も含めた線径が約0.04mm程度の極細線が使用されている。このため、端子ピン104への絡げ時のストレスや半田揚げ時の線径の細りによって、巻線が断線する場合があり、このような断線を防止するために、一般に、巻線の端部を折り返して撚り線を形成するツイストを実施して、巻線の引き出し端部を補強することが行われている。このツイスト工程は、自動巻線機にてコイルボビン101に二次巻線108を巻回するときに自動的に行われ、巻始め側端子ピン104に巻回した箇所と巻終り側端子ピン104に巻回した箇所にツイストした引き出し端部が存在するため、二次巻線108の巻始め端部と巻終り端部において、少なくとも0.5ターン以上の巻き込みが行われている。
図11に示す高圧トランス100では、二次巻線108a〜108gが複数のセクションに分割巻きされており、それぞれのセクション毎に、コイルボビン101の中心軸と平行に複数の巻線層が形成されている。このような巻線構造によって、高圧トランス100は、一層あたりの巻数を減らして巻線層間の電位を低減するものであるが、さらに層間電位差を低く抑える巻線方法として、巻線を斜めに積み重ねることにより巻線一層あたりの巻数を少なくした、いわゆる斜向重ね巻きと呼ばれる巻線方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
図14は、斜向重ね巻きと呼ばれる巻線方法を説明した図である。この斜向重ね巻きによる巻線方法は次の通りである。まず、鍔210の角部に第1巻線P1を巻回し、その上に第2巻線P2を巻回した後、第1巻線P1の横位置に第3巻線P3を巻回する。続いて、第3巻線P3の横位置に第4巻線P4を巻回した後、第3巻線P3の上方に第5巻線P5を、次いで、第2巻線P2の上方に第6巻線P6をそれぞれ巻回する。以下同様にして、巻芯部211の中心軸に対して傾斜した巻線層を形成するように、巻線を順次積層して巻回するものである。この巻線方法により、セクションに分割するフランジを用いずに耐電圧を高めることができる。また、セクション毎に自動巻線機の巻線回転を止める必要がなく、連続かつ高速な巻線が可能となるため、巻線工程における作業時間が短縮できる結果、生産性が向上できるという効果がある。
特開2000−3818号公報 特公平2−18572号公報
しかしながら、図11に示すような従来の高圧トランス100において、その二次巻線108を、セクションに分割することなく、斜向重ね巻きにより巻回した場合、二次巻線108の巻始め端部には、上述したように、引き出し端部の撚り線の少なくとも0.5ターン以上の巻き込みが生じるため、二次巻線108の巻始め端部に段差が生じて巻線の斜面に顕著な凹凸が生じる結果、巻線の巻き崩れが起こり易くなる。巻線の巻き崩れが生じると低電圧部と高電圧部とが接近して線間の電位差が増大し、耐電圧性が低下して絶縁破壊が発生するという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、二次巻線の引き出し端部を巻き込むことなく、二次巻線を斜向重ね巻きにて巻回可能な高圧トランスを提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明は、巻芯部と該巻芯部の両端に設けられた端子部とを備えたボビンを有し、前記巻芯部の外周面に一次巻線および二次巻線がそれぞれ巻回された高圧トランスにおいて、前記巻芯部には、該巻芯部を長手方向に沿って一次側巻芯部と二次側巻芯部とに分離するフランジが設けられ、前記一次巻線は、前記一次側巻芯部に巻回されて前記巻芯部の中心軸と平行な複数の巻線層を形成し、前記二次巻線は、前記二次側巻芯部に巻回されて前記巻芯部の中心軸に対して一定の角度で傾斜した複数の巻線層を形成しており、少なくとも前記一次側巻芯部には溝が形成され、該溝の中に、前記二次巻線の巻始め側の引き出し端部が収納されることを特徴とする。
本発明に係る高圧トランスによれば、巻芯部の、少なくとも一次側巻芯部に溝が形成されており、その溝の中に二次巻線の巻始め側の引き出し端部が収納されていることで、二次巻線を、巻始め側の引き出し端部を巻き込むことなく、斜向重ね巻きにより巻回することが可能となる。これによって、巻始め端部における巻き崩れ等の発生を抑制しつつ連続かつ高速な巻線が可能となり、巻線工程における作業時間を短縮し、高圧トランスの生産性を向上できる。
本発明の一態様において、前記二次巻線の巻始め側の引き出し端部は、撚り線を含むものであり、本発明の構成は、このような巻線の引き出し端部を補強して断線を防止した高圧トランスに対して、好適に適用されるものである。
また、本発明の一態様において、前記溝は、前記一次側巻芯部に形成された直線状の第1溝と、前記二次側巻芯部に形成されて前記第1溝に連通する環状の第2溝とからなり、該第2溝は、前記フランジが前記二次側巻芯部の外周面から立ち上がる角部に沿って形成されるものである。二次側巻線の引き出し端部を収納する溝をこのような構成とすることによって、本発明に係る巻芯部を単純な構造で実現することが可能となり、ボビンを容易に製造することができる。
また、本発明の一態様において、前記巻芯部の外周寸法は、前記巻芯部の高電圧側の端子部付近において該端子部に向かって漸次増加すると共に、前記巻芯部に形成したコア挿入用の中央孔の内周寸法も、前記高電圧側の端子部に向かって漸次増加するものである。
巻芯部の高電圧側の端子部付近をこのような構成とすることによって、中央孔に挿入されるコアと中央孔の内周面との間に空隙が形成されるため、高電圧側におけるコアと二次巻線およびその引出し端部との間の絶縁耐圧が向上する。また、巻芯部の外周寸法と内周寸法を、共に漸次大きくなるように形成することで、巻芯部の肉厚を確保しているため、巻芯部の強度を維持すると共に、さらにコアと二次巻線との間の絶縁耐圧を向上することができる。
また、本発明の一態様において、前記端子部は、プリント基板へ装着するための位置決め用の突起部を備えていてもよく、これによって、プリント基板上に形成した孔または凹部に突起部を挿入することによって、プリント基板上の所定の位置に高圧トランスを容易に位置決めすることができる。
また、本発明の一態様において、前記端子部は、他のボビンと連結するための係合手段を備えていてもよく、好ましくは、前記係合手段は、突起部と凹部からなり、前記突起部を前記凹部に係合させることでボビン同士を連結可能とするものである。これによって、中央脚を複数本有した構造のコアに対しても容易に対応可能となる。
本発明は、以上のように構成したため、二次巻線を、その引き出し端部を巻き込むことなく、斜向重ね巻きにて巻回可能な高圧トランスを実現することができ、巻線工程における作業時間が短縮できる結果、高圧トランスの生産性の向上に寄与するものである。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における高圧トランス1を示す上面図、図2は、高圧トランス1の断面図である。また、図3〜図6は、高圧トランス1で使用されるボビン10の構成を、さらに詳細に示す図であり、それぞれ、図3は上面図、図4は断面図、図5は側面図、および図6は底面図である。
図1および図2に示すように、本実施形態における高圧トランス1は、例えばフェライト材からなる二つのE型コア2A、2Bと、例えば液晶ポリマー等の合成樹脂により矩形筒状に成形されたボビン10と、ボビン10に巻回された一次巻線20および二次巻線21とから構成されている。コア2A、2Bは、それぞれの中央脚2a、2bがボビン10の中央孔19に挿入され、コア2A、2Bの対向面を突き合わせて接合することにより、一体のEE型コア2を構成するものである。また、本実施形態におけるボビン10は、二次巻線21の引き出し端部を構成する撚り線21aを収納する溝18fを有しており、その詳細については後述する。
ここで、主として図3〜図6を参照して、本実施形態におけるボビン10の構成を説明する。ボビン10は、巻芯部13と、その両端に巻芯部13と一体に形成された端子部12A、12Bとを備えており、端子部12A、12Bは、巻芯部13との境界部分に、それぞれフランジ14、15を有している。また、フランジ14、15の間には、巻芯部13を長手方向に沿って二つの巻芯部13A、13Bに分離するフランジ16が巻芯部13と一体に形成されており、フランジ16には、図6に示すように、その一部に切欠き16aが形成されている。以下、巻芯部13の、一方の端子部12A(すなわち、フランジ14)とフランジ16との間を一次側巻芯部13A、また、他方の端子部12B(すなわち、フランジ15)とフランジ16との間を二次側巻芯部13Bという。高圧トランス1において、一次巻線20は、一次側巻芯部13Aの外周面に巻回され、二次巻線21は、二次側巻芯部13Bの外周面に巻回されて、巻芯部13の中心軸方向に直列に配列されている。
図3および図6に示すように、端子部12Aには端子ピン17a〜17dが植設され、端子部12Bには、端子ピン17e〜17hが植設されている。また、端子部12Aの底面側には、複数の溝18a〜18cが形成され、端子部12Bの底面側には、複数の溝18d、18eが形成されている。ここで、端子ピン17a、17dは一次巻線20用の端子ピン、端子ピン17b、17c、17e〜17hは二次巻線21用の端子ピンであり、端子ピン17b、17cはGNDに接続するものである。また、端子ピン17bと端子ピン17cは内部で連通しており、端子ピン17eと17f、端子ピン17gと17hもそれぞれ内部で連通している。溝18a〜18eは、一次巻線20と二次巻線21の引き出し端部をそれぞれの端子ピンに接続するための引き出し溝である。
本実施形態において、一次側巻芯部13Aの外周面には溝18fが形成されており、図6に示すように、その一端側は溝18bに、他端側はフランジ16に形成された切欠16aに、それぞれ連通している。ここで、溝18fの底面は、溝18bの底面に段差を有することなく連接し、同様に、巻芯部13Bの外周面にも段差を有することなく連接するものである。したがって、一次側巻芯部13Aの外周寸法は、溝18fの溝深さ分だけ二次側巻芯部13Bの外周寸法よりも大きく形成されている。
次に、主として図6および図7を参照して、ボビン10に巻線を巻回し、本実施形態における高圧トランス1を構成する手順を説明する。ここで、図7は、一次巻線20および二次巻線21の巻回態様を拡大して示す断面図である。
まず、図6に示すように、二次巻線21用の線材の巻始め側の引き出し端部をツイストして撚り線21aを形成し、先端部を端子ピン17bに絡げた後、撚り線21aを溝18b、18fの中に収納することにより、二次側巻芯部13Bへ向けて案内する。本実施形態では、撚り線21aは溝18fの途中で終了し、単線状態の線材が、フランジ16の切欠16aを通って二次側巻芯部13Bに至るものである。
次いで、図7に示すように、二次巻線21の巻始め端sをフランジ16が二次側巻芯部13Bの外周面から立ち上がる角部とし、巻終り端fをフランジ15側の最外周端として、線材を二次側巻芯部13Bの外周面に斜向重ね巻きにて順次積層して巻回し、巻芯部13の中心軸に対して一定の角度αで傾斜する複数の巻線層を形成するように、二次巻線21を形成する。
その後、図6に示すように、線材の巻終り側の引き出し端部にも、巻始め側の引き出し端部と同様にツイストにより撚り線21bを形成し、この引き出し端部は、溝18dを通して引き出された後、端子ピン17hに絡げられる。
このように、二次巻線21の巻始め側の引き出し端部の撚り線21aは、溝18bと溝18fの中に収納され、二次側巻芯部13Bの外周面には、単線状態の線材のみが巻回されるため、二次巻線21の巻始め端部に段差が生じることがなく、二次巻線21の巻回し時の巻き崩れが起こり難くなる。
次に、図6に示すように、一次巻線用20の線材を、巻始め側の端部を端子ピン17aに絡げた後、溝18aを通して一次側巻芯部13Aへと案内する。次いで、図7に示すように、一次巻線20の巻始め端Sをフランジ14が一次側巻芯部13Aの外周面から立ち上がる角部とし、線材を、一次側巻芯部13Aの外周面に巻芯部13の中心軸に対して平行に螺旋状に整列巻きで巻回する(この際、二次巻線21の巻始め側の引き出し端部の撚り線21aは、上述したように、溝18f内に収納されている)。このような巻回を、フランジ14側の最外層とする巻終り端Fに至るまで、フランジ14とフランジ16との間を往復させつつ繰返し、巻芯部13の中心軸に対して平行な複数の巻線層を形成するように、一次巻線20を形成する。その後、図6に示すように、巻終り側の引き出し端部は、溝18cを通して引き出された後、端子17dに絡げられる。
このように、ボビン10に一次巻線20と二次巻線21を巻回した後、端子ピン17a〜17hを半田揚げし、各巻線20、21と対応する端子ピン17a、17d、17b、17hとを電気的に接続する。次いで、E型コア2A、2Bを、それぞれ端子部12Aの載置面12aおよび12Bの載置面12bに載置し、それぞれの中央脚2a、2bをボビン10の巻芯部13の中央孔19に挿入し、コア2A、2Bの対向面を突き合わせて接合することにより、高圧トランス1が完成する。
なお、上述した手順において、一次巻線20は整列巻きにて巻回しているが、一次巻線20側は二次巻線21側に比べて巻数が少なく、発生する電圧が低いため、巻線層間の電位差も小さく、整列巻きで巻回しても絶縁破壊が発生することはない。
本実施形態におけるボビン10は、巻芯部13の中央孔19の内周寸法と中央脚2a、2bの寸法は略等しく形成されており、中央脚2aは中央孔19の内周面に当接するものであるが、高電圧側の端子部12B付近において、中央孔19の内周寸法は端子部12Bに向かって漸次大きくなるように形成されているため、コア2Bの中央脚2bと中央孔19の内周面との間には、図2に示すように、空隙25が形成される。この結果、高電圧が発生する、コア2Bと二次巻線21の端子部12B側との間およびコア2Bと二次巻線21の巻終り側の引き出し端部21bとの間の絶縁耐圧が向上できる。また、同様に、二次側巻芯部13Bの外周面26の寸法も、端子部12Bに向かって漸次大きくなるように形成し、二次側巻芯部13Bの肉厚を確保しているため、二次側巻芯部13Bの強度を維持すると共に、さらにコア2Bの中央脚2bと二次巻線21との間の絶縁耐圧を向上させることができる。
ここで、図5および図6に示すように、端子部12A、12Bの底面には、突起部22a、22bが形成されており、プリント基板上に形成した孔や凹部に突起部22a、22bを挿入することによって、プリント基板上の所定の位置に高圧トランス1を装着して、容易に位置決めすることができる。
また、図3に示すように、端子部12A、12Bの一側面には、突起部23a、23bが形成され、他方の側面には、突起部23a、23bに沿った形状を有する凹部24a、24bが形成されている。これによって、突起部23a、23bを他のボビンの側面に形成された凹部24a、24bと、それぞれ係合させることにより複数個のボビン10を横方向に連結可能となるため、中央脚を複数本有した構造のコアを使用して、本発明に係る高圧トランスを容易に構成することができる。
本実施形態では、二次巻線21の巻終り側の引き出し端部21bは、溝18dを通って端子ピン17h側に引き出されているが、この引き出し端部21bは、二次巻線21を巻回する方向に応じて引き出しが容易な端子ピン側に引き出すことができ、溝18eを通って端子ピン17e側に引き出されるものであってもよい。また、本実施形態において、コア2はEE型コアにて構成され、各コア2A、2Bの中央脚2a、2bを中央孔19に挿入しているが、コア形状はこれに限定されるものではなく、例えばEI型コア、I−ロ型コア、UI型コア、UU型コアを使用することができる。
なお、端子部12A、12Bのそれぞれの底面側に形成した段差27(図4参照)は、一次巻線20および二次巻線21の外周に装着する絶縁シート(図示省略)の装着位置決め用として好ましいものであるが、本実施形態におけるボビン10において、必ずしもこの段差27を形成する必要はない。また、フランジ16の切欠16aの二次巻線21側の角部16bは、線材の断線防止を図るため、図6に示すように、R面を形成するかまたは面取りを行うことが望ましい。
次に、図8〜図10を参照し、本発明の第2の実施形態を説明する。ここで、図8は、本発明の第2の実施形態における高圧トランス30の断面図、図9は、高圧トランス30で使用されるボビン40の断面図、図10は、ボビン40の底面図である。
なお、以下の説明において、上述した第1の実施形態における高圧トランス1と同一の構成要素には同一の符号を付して参照し、重複する部分の説明は適宜省略する。
本実施形態における高圧トランス30は、第1の実施形態における高圧トランス1と、そのボビン40の構成について相違するものである。具体的には、ボビン40において、二次巻線21の巻き始め側の引き出し端部21aを案内するための溝は、一次側巻芯部13Aに形成された直線状の第1溝18f’と、二次側巻芯部13Bの、フランジ16が二次側巻芯部13Bの外周面から立ち上がる角部に沿って形成された環状の第2溝18gからなるものである。この際、第1溝18f’の一端側は溝18bに、他端側はフランジ16の切欠き16aを介して第2溝18gに、それぞれ連通している。また、各溝18b、18f’、18gの底面は、段差を有することなく連接しており、一次側巻芯部13Aと二次側巻芯部13Bの外周寸法は等しく形成されている。
次に、ボビン40に二次巻線21を巻回する手順について説明する。
まず、二次巻線21用の線材の巻始め側の引き出し端部をツイストして撚り線21aを形成し、先端部を端子ピン17bに絡げた後、撚り線21aを、溝18b、次いで第1溝18f’の中に収納することによって、二次側巻芯部13Bへと案内し、フランジ16の切欠き16aを経て、第2溝18gに至る。本実施形態において、撚り線21aは、環状の第2溝18g中を巻回された後に終了し、その後、図7に示した第1の実施形態と同様に、単線状態の線材を、巻始め端sから巻終り端fへ向かって、二次側巻芯部13Bの外周面に斜向重ね巻きにて順次積層して巻回し、巻芯部13の中心軸に対して一定の角度αで傾斜する複数の巻線層を形成するように、二次巻線21を形成する。その後、二次巻線21の巻終り側の引き出し端部にも、巻始め側の引き出し端部と同様にツイストにより撚り線21bを形成し、この引き出し端部は、溝18dを通して引き出された後、端子ピン17hに絡げられる。
このように、本実施形態において、二次巻線21の巻始め側の引き出し端部の撚り線21aは、各溝18b、18f’、18gの中に収納され、第2巻芯部13Bの外周面には、単線状態の線材が巻回されるため、二次巻線21の巻始め端部に段差が生じることがなく、二次巻線21に巻き崩れが起こり難くなる。
さらに、本実施形態におけるボビン40の形状によれば、一次側巻芯部13Aに形成した溝18bと第1溝18f’とが連続した直線構造をなし、また、二次側巻芯部13Bに形成した溝18gは、二次側巻芯部13Bの外周面の寸法を単に縮小した構造であるため、第1の実施形態のボビン10に比べて容易に製造することができる。
本発明の第1の実施形態における高圧トランスを示す上面図である。 図1に示す高圧トランスの断面図である。 図1に示す高圧トランスで使用されるボビンの上面図である。 図3に示すボビンの断面図である。 図3に示すボビンの側面図である。 図3に示すボビンの底面図である。 図1に示す高圧トランスにおいて、一次巻線および二次巻線の巻回態様を拡大して示す断面図である。 本発明の第2の実施形態における高圧トランスを示す断面図である。 図8に示す高圧トランスで使用されるボビンの断面図である。 図9に示すボビンの底面図である。 従来の高圧トランスの一例を示す分解斜視図である。 図11に示す高圧トランスで使用されるボビンの平面図である。 図12に示すボビンの側面図である。 斜向重ね巻きによる巻線方式を説明するため、線材の積層手順を示す断面図である。
符号の説明
1,30:高圧トランス、2:コア、10,40:ボビン、12A、12B:端子部、13:巻芯部、13A:一次側巻芯部、13B:二次側巻芯部、16:フランジ、20:一次巻線、21:二次巻線、21a:撚り線(巻き始め側の引き出し端部)、18f:溝、18f’:第1溝、18g:第2溝

Claims (7)

  1. 巻芯部と該巻芯部の両端に設けられた端子部とを備えたボビンを有し、前記巻芯部の外周面に一次巻線および二次巻線がそれぞれ巻回された高圧トランスにおいて、
    前記巻芯部には、該巻芯部を長手方向に沿って一次側巻芯部と二次側巻芯部とに分離するフランジが設けられ、
    前記一次巻線は、前記一次側巻芯部に巻回されて前記巻芯部の中心軸と平行な複数の巻線層を形成し、前記二次巻線は、前記二次側巻芯部に巻回されて前記巻芯部の中心軸に対して一定の角度で傾斜した複数の巻線層を形成しており、
    少なくとも前記一次側巻芯部には溝が形成され、該溝の中に、前記二次巻線の巻始め側の引き出し端部が収納されることを特徴とする高圧トランス。
  2. 前記二次巻線の巻始め側の引き出し端部は、撚り線を含むことを特徴する請求項1に記載の高圧トランス。
  3. 前記溝は、前記一次側巻芯部に形成された直線状の第1溝と、前記二次側巻芯部に形成されて前記第1溝に連通する環状の第2溝とからなり、該第2溝は、前記フランジが前記二次側巻芯部の外周面から立ち上がる角部に沿って形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の高圧トランス。
  4. 前記巻芯部の外周寸法は、前記巻芯部の高電圧側の端子部付近において該端子部に向かって漸次増加すると共に、前記巻芯部に形成したコア挿入用の中央孔の内周寸法も、前記高電圧側の端子部に向かって漸次増加することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の高圧トランス。
  5. 前記端子部は、プリント基板へ装着するための位置決め用の突起部を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の高圧トランス。
  6. 前記端子部は、他のボビンと連結するための係合手段を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の高圧トランス。
  7. 前記係合手段は、突起部と凹部からなり、前記突起部を前記凹部に係合させることでボビン同士を連結可能としたことを特徴とする請求項6に記載の高圧トランス。

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