JP2006328314A - 熱可塑性樹脂製発泡シート、およびこのシート製容器の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂製発泡シート、およびこのシート製容器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 発泡シート製造時の押出し特性に優れ、剛性、弾性率、断熱性、耐寒性、緩衝性などに優れ、各種容器などに二次加工できる熱可塑性樹脂製発泡シート、および耐熱性に優れた容器の製造方法を提供すること。
【解決手段】 第一発明は、ポリ乳酸(A)20〜90重量%、ポリスチレン系樹脂(B)5〜65重量%、および、ポリプロピレン系樹脂(C)5〜40重量%よりなる三成分合計量100重量に対して、相溶化剤(D)1〜20重量部配合されてなる樹脂脂組成物を原料とし、発泡倍率が1.1〜5.0倍であり、厚さが0.5〜3.0mmとされてなる発泡シートを要旨とし、第二発明は、特定の条件で製造する耐熱性に優れた容器の製造方法を要旨とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂製発泡シート、およびこの発泡シート製容器の製造方法に関する。さらに詳しくは、各種の包装容器製造用に好ましく使用され、耐寒性、断熱性、耐油性、耐熱性、剛性などに優れ、かつ、生分解性にも優れた熱可塑性樹脂製発泡シート、特に二次成形法によってトレー、カップ、ボウル、皿、容器、箱(以下、これらを総称して容器と記載する)などの製造に適した熱可塑性樹脂製発泡シート、およびこの発泡シートより耐熱性に優れた容器の製造方法に関する。
市販されている食品は、種類によっては樹脂製容器に収納し、10〜−30℃の低温で冷蔵・冷凍されて保存・輸送され、食する際に容器ごと電子レンジによって100〜120℃の温度で加熱調理されるものがある。これら食品を収納する容器は、電子レンジによって上記温度範囲に加熱調理する際に変形しないように耐熱性も要求されるほか、食品に含まれる油、調味料などで侵食され難いという耐油性が要求される。また、食品を収納した容器が低温で冷蔵・冷凍されている状態で、外部から衝撃を受けても破損しない程度の耐寒性、耐衝撃性が要求される。
電子レンジによって加熱調理される食品を収納する容器としては、従来、ポリプロピレン系樹脂製シートを熱成形法で製造(成形)した容器が使用されている。ポリプロピレン系樹脂は耐熱性に優れているので、容器は電子レンジで加熱した際の変形が少ない。しかしながら、ポリプロピレン系樹脂は耐寒性に劣るので、この容器に食品を収納し、10〜−30℃の低温下で冷蔵庫・冷凍庫などでの保管中や、冷凍車輌による輸送過程における荷役作業中などに落下、衝突、振動などの外部からの衝撃で割れやひびが生じて、電子レンジによる加熱調理には堪えられないという欠点がある。この欠点を改善する目的で、ポリプロピレン系樹脂にポリエチレン樹脂、および無機充填材を配合した樹脂組成物からなる熱成形用シートが提案されている(特許文献1)。しかし、このシートから得られる容器は、まだ耐寒性および耐熱性が不十分であった。
高密度ポリエチレン系樹脂を原料とした発泡シートは、断熱性、耐衝撃性、剛性などに優れているので、容器、段ボール素材などとして使用されている。通常の高密度ポリエチレン系樹脂を原料とした発泡シートは、均一な発泡セルが形成され難いという欠点があり、この欠点を改良する方法として、溶融粘度の高いポリエチレン系樹脂を使用する方法が提案されている。溶融粘度が高いと、押出機によって発泡シートを製造する際、押出機モーターに大きな負荷がかかり、発泡シートの製造が困難となる。この問題を解決する手法として、高密度ポリエチレン系樹脂に二種類のポリプロピレン系樹脂を配合した樹脂組成物を原料とした発泡シートが提案されている(特許文献2)。しかし、発明者らの実験によれば、この発泡シートから得られる容器は、まだ耐寒性および耐熱性が不十分であることが分かった。
上記容器類は使用後に廃棄され、多くの場合、廃棄されたものは焼却処分されまたは粉砕されて埋立地に埋立処分される。樹脂を焼却処分する際には焼却熱が高いので、焼却炉を損傷するという欠点があるので、発泡させて樹脂の使用量を少なくする手法が採用されている。埋立地に埋立処分した際、樹脂は腐蝕・分解し難いので、半永久的に残存するという欠点があるので、光分解性樹脂や生分解性樹脂が提案され、一部実用化されているが、コストが高いという欠点があり、使用量は予測されたよりもかなり少ない。
特開平2−80454号公報 特開2001−213989号公報 特許第3029612号公報 特開2004−189833号公報
本発明者らは、上記状況に鑑み、従来の欠点を排除した耐寒性、断熱性、耐油性、耐熱性、剛性などに優れ、生分解性にも優れた樹脂シート、およびこの樹脂シートから耐熱性に優れた容器の製造方法を提供することを目的として、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至ったものである。すなわち、本発明の目的は、発泡シート製造時の押出特性に優れ、耐寒性、断熱性、耐油性、耐熱性、剛性などに優れ、生分解性にも優れた熱可塑性樹脂発泡シート、特に二次成形法によって皿、容器、トレー、箱などを製造するのに適した熱可塑性樹脂発泡シート、および、耐熱性に優れた容器の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、第一発明では、ポリ乳酸(A)20〜90重量%およびポリプロピレン系樹脂(B)10〜80重量%よりなる二成分合計量100重量に対して、相溶化剤(C)1〜20重量部配合されてなる樹脂脂組成物を原料とし、発泡倍率が1.1〜5.0倍であり、厚さが0.5〜3.0mmとされてなることを特徴とする、熱可塑性樹脂製発泡シートを提供する。
また、第二発明では、ポリ乳酸(A)20〜90重量%およびポリプロピレン系樹脂(B)10〜80重量%よりなる二成分合計量100重量に対して、相溶化剤(C)1〜20重量部配合されてなる樹脂脂組成物を原料とし、発泡倍率が1.1〜5.0倍であり、厚さが0.5〜3.0mmであり、熱成形する際の金型温度を105〜115℃の温度範囲とし、容器成形後に10〜20秒間アニーリングすることを特徴とする、熱可塑性樹脂製発泡シート製容器の製造方法を提供する。
本発明は、以上詳細に説明したとおりであり、次のような特別に優れた効果を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。
1.本発明に係る熱可塑性樹脂製発泡シートは、ポリ乳酸にポリスチレン系樹脂およびポリプロピレン系樹脂を、特定の割合で配合したものを原料樹脂とするので、発泡シート製造時の押出特性に優れている。
2.本発明に係る熱可塑性樹脂製発泡シートは、適量の相溶化剤が配合されているので、ポリ乳酸と非相溶性のポリスチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂が配合されていても、発泡シート表面に毛羽が立つことがなく、発泡シートは外観が美麗で、成形性、耐寒性、断熱性、耐衝撃性などに優れている。
3.本発明に係る熱可塑性樹脂製発泡シートは、ポリプロピレン系樹脂が配合されているので耐薬品性に優れ、食品に含まれる油、調味料などで侵食され難くい。
4.本発明に係る熱可塑性樹脂製発泡シートは、ポリ乳酸を含んでいるので生分解され易く、ポリ乳酸系樹脂にポリ乳酸系樹脂より安いポリスチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂が配合されているので、原料コストは安い。
5.本発明に係る熱可塑性樹脂製発泡シートは、耐寒性に優れ、かつ、剛性にも優れているので、低温下で冷蔵庫・冷凍庫などでの保管中や、冷凍車輌による輸送過程における荷役作業中に落下、衝突、振動などの外部からの衝撃で割れやひびが生じ難い。
6.本発明に係る熱可塑性樹脂製発泡シートは、発泡倍率が1.1〜5倍の範囲にされており材料樹脂の使用量が少なくできるので、製品のコストを低減することができる。
7.本発明に係る熱可塑性樹脂製発泡シートから製造された容器は、フィルムに成形でき、実用に耐える程度の物性を有するものであればよい。材料樹脂の使用量が少ないので、回収後に焼却処理する際に、容量当りの燃焼カロリーが少なく焼却炉を損傷させ難く、また、焼却時に発生する容量当りの黒煙の量も少なく空気汚染も少なくできる。
8.本発明の第二発明に係る方法で製造された熱可塑性樹脂発泡シート製容器は、特に耐熱性に優れているので、電子レンジにより加熱・調理する各種食品の収納用容器として好適である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る熱可塑性樹脂製発泡シートの原料樹脂は、ポリ乳酸(A){以下、樹脂(A)と記載することがある}、ポリスチレン系樹脂(B){以下、樹脂(B)と記載することがある}およびポリプロピレン系樹脂(C){以下、樹脂(C)と記載することがある}の三成分を必須とする。
本発明においてポリ乳酸(A)とは、L−乳酸および/またはD−乳酸由来の単量体単位を主成分とする樹脂をいう。ここで「主成分」とは、これら単量体単位を75モル%以上含み、25モル%未満の他の単量体単位を含むことを意味する。他の単量体単位としては、グリコール化合物類、ジカルボン酸類、ヒドロキシカルボン酸類、ラクトン類などが挙げられる。グリコール化合物類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、でかんジオール、1,4−シクロヘキサンミメタノール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ビスフェノールA、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレングリコールなどが挙げられる。ジカルボン酸類としては、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、マロン酸、グルタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4、−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムイソフタル酸などが挙げられる。ヒドロキシカルボン酸類としては、グリコール酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸などがあげられ、ラクトン類としては、カプロラクトン、バレロラクトン、プロピオラクトン、ウンデカラクトン、1,5−オキセパン−2−オンなどが挙げられる。他の単量体単位の割合は、0〜10モル%が特に好ましい。
特に高い耐熱性を発揮する発泡シートを得るには、ポリ乳酸(A)として乳酸成分の光学純度の高いものを使用するのが好ましい。ポリ乳酸樹脂の総乳酸成分のうち、L体を80%以上含むものが好ましい。D体の割合が多いと非晶質となり、製品アニーリング時に結晶化しにくく、耐熱性が向上しない。L体の割合のより好ましい割合は90%以上であり、特に好ましいのは、95%以上である。
ポリ乳酸(A)は、フィルムに成形でき、実用に耐える程度の物性を有するものであればよい。融点は120℃以上が好ましく、中でも150℃以上がさらに好ましい。ポリ乳酸(A)の融点は、示差走査熱量計によって測定することができる。ポリ乳酸(A)の分子量は、重量平均分子量が5万以上のものが好ましく、中でも10万以上のもの、とりわけ20万以上のものが好ましい。ここで重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定した分子量をいう。
ポリ乳酸(A)は、従来から知られている製造方法によって製造することができる。代表的な方法としては、乳酸の無水環状体二量体であるラクチドを開環重合する方法(ラクチド法)が挙げられるが、乳酸の直接重合法であってもよい。
本発明においてポリスチレン系樹脂(B)とは、スチレン系単量体の重合体、スチレン系単量体を主成分とし、それらと共重合可能な他の単量体との共重合体、ゴム変性スチレン系樹脂などをいう。スチレン系単量体としては、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、2,4−ジメチルスチレンなどのアルキル置換スチレン類、α−メチルスチレン、α−メチル−4−メチルスチレンなどのα−アルキル置換スチレン類、2−クロロスチレン、4−クロロスチレンなごのハロゲン化スチレン類などが挙げられる。これらスチレン系単量体は、一種でも二種以上の混合物であってもよい。
スチレン系単量体と共重合可能な他の単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどのアクリル酸(C〜C)エステル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイミド、N−メチルマレイニド、N−エチルマレイミドなどのN−置換マレイミドなどのマレイン酸、またはその誘導体が挙げられる。これら他の単量体は、一種でも二種以上の混合物であってもよい。
ゴム変性スチレン系樹脂製造用に使用されるゴムとしては、ポリブタジエン、
スチレン−ブタジエン共重合ゴム、スチレン−イソプレン共重合ゴム、ブタジエン−イソブレン共重合ゴム、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、ポリイソプレン、アクリルゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ゴムなどが挙げられる。ゴム変性スチレン系樹脂中におけるゴム成分の含量は、1〜20重量%の範囲で選ばれる。
ポリスチレン系樹脂(B)は、熱変形温度(JIS K7207に準拠)が70℃以上のもの、好ましくは80以上のもの、より好ましくは85℃以上のものである。ポリスチレン系樹脂(B)の重量平均分子量は20万〜40万の範囲のものが好ましい。ここで重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定した分子量をいう。
ポリスチレン系樹脂(B)は、従来から知られている製造方法によって製造することができる。例えば、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、塊状−懸濁重合法などが挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂(C)は、密度が0.90〜0.96、MFR(JIS K7210に準拠して測定)が3〜20g/10分のものが好ましい。MFRが3g/10分未満であると、流動性が劣り発泡シートが製造し難く、20g/10分を超えると発泡シートから熱成形法によって容器を製造する際に、ドローダウンが大きくなり好ましくない。ポリプロピレン系樹脂(C)は、従来から知られている製造方法によって、容易に製造することができる。例えば、プロピレンガスを純度95%以上に精製し、例えばトリエチルアルミニウムと三塩化チタン系のチーグラー・ナッタ触媒を加えた溶媒中に、プロピレンを30〜70℃に吹き込み、圧力を常圧ないし5kg/cmの範囲として重合を開始する。樹脂の立体規則性成分(イソタクチックとアタクチック)の割合は、触媒の種類、濃度、トリエチルアルミニウムと三塩化チタンとのモル比、反応温度、反応時間などによって調節することができる。
本発明に係る熱可塑性樹脂製発泡シートは、上記した樹脂(A)、樹脂(B)および樹脂(C)の三成分を含む樹脂組成物を原料とする。三成分の配合割合は、樹脂(A)20〜90重量%、樹脂(B)5〜65重量%、樹脂(C)5〜40重量%とする(三成分の合計量を100重量%とする)。樹脂(A)の割合が20重量%未満であると、発泡シートの生分解性が悪くなり、樹脂(A)の割合が90重量%を超えると、発泡シートの強度、耐熱性、成形性などが悪くなり好ましくない。上記範囲で好ましいのは、樹脂(A)30〜80重量%、樹脂(B)20〜60重量%、樹脂(C)20〜35重量%である。
相溶化剤(D)は、非溶性の樹脂(A)、樹脂(B)および樹脂(C)の三成分の相互溶解性を改良するための成分である。具体的には、(a)スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(旭化成社製、商品名:タフプレン)、その水素添加物、(b)スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(クラレ社製、商品名:ハイブラー712)、(c)(b)の水素添加物、(d)エポキシ変性スチレン−ブタジエン共重合体(ダイセル化学工業社製、商品名:エポフレンドA1020)、(e)(d)の水素添加物、(f)スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(クラレ社製、商品名:セプトン2063、セプトン2104)、(g)ポリプロピレン−グラフト−ポリスチレン共重合体(日本油脂社製、商品名:モディーバーA3100)、(h)スチレン−無水マレイン酸共重合体(アーコケミカル社製、商品名:ダイラーク232)、(i)酢酸ビニル・エチレン共重合体(日本合成化学工業社製、商品名ソアプレンBH,CH,CI、大日本インキ化学工業社製、商品名:エアブレン410−P、420−P、450−P、350−P、310−P)、(j)アクリル変性されたポリテトラフルオロエチレン、(k)ポリカーボネート−グラフト−ポリスチレン共重合体(日本油脂社製、商品名:モディーバーCL150D)などが挙げられる。
相溶化剤(D)の配合量は、三種の樹脂を含む樹脂成分100重量部に対して、1〜20重量部の範囲とする。配合量が1重量部未満では相溶化剤としての機能を発揮せず、20重量部を超えると発泡シートの強度、耐熱性などが低下し、いずれも好ましくない。上記範囲で特に好ましいのは2〜10重量部であり、とりわけ好ましいのは3〜6重量部である。
上記原料樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、結晶化促進剤(E)、造核剤(F)酸化防止剤、金属不活性剤、燐系安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着材などの安定剤、架橋剤、連鎖移動剤、造核剤、滑剤、可塑剤、充填剤(結晶化促進剤以外のもの)、強化剤、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの各種樹脂添加剤を配合することができる。
結晶化促進剤(E)は、発泡シートの結晶化速度を高めるように機能するものである。結晶化促進剤(E)は、タルク、重炭酸ナトリウム、タルクと二酸化チタン混合物などが挙げられる。結晶化促進剤(E)は、平均粒径が0.3〜10.0μmの粒状を呈するものであって、三種の樹脂を含む樹脂成分100重量部に対して、1〜10重量部の範囲とする。配合量が1重量部未満では結晶化促進剤としての機能を発揮せず、10重量部を超えると原料樹脂成分の流動性を低下させ、いずれも好ましくない。上記範囲で特に好ましいのは、2〜8重量部である。
造核剤(F)は気泡開始部を作り出し、発泡シートの気泡の大きさを制御し易くなる。好ましい造核剤としては、クエン酸、クエン酸と重炭酸ナトリウム混合物などが挙げられる。造核剤(F)も結晶化促進剤(E)と同様、平均粒径が0.3〜10.0μmの粒状を呈するものであって、配合量は三種の樹脂を含む樹脂成分100重量部に対して、0.01〜1重量部の範囲で選ぶのが好ましい。結晶化促進剤(E)および造核剤(F)は、上記の各種樹脂添加剤と共に混合して、溶融混練して粒状化するか、得られた粒状の原料樹脂混合物とドライブレンドするのが好ましい。
三種の樹脂と相溶化剤(D)を含む原料樹脂組成物に、結晶化促進剤(E)、造核剤(F)および上記樹脂添加剤などを配合するに方法は、溶融混練法によるのが一般的であるが、混合・溶融順序およびその方法には特に制限されるものではない。溶融混練する際の加熱温度は、原料樹脂の種類により異なるが、通常、150〜300℃の範囲で選ぶと、原料樹脂組成物が十分に溶融し、かつ、熱分解せず、十分に発泡性を得ることができる点で好ましい。原料樹脂組成物を溶融混練する際の装置としては、コニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダー、単軸押出機、二軸押出機などが挙げられる。
次に、上記原料の樹脂組成物から本発明に係る発泡シートを製造する方法を説明する。発泡シートは、粒状熱可塑性樹脂と結晶化促進剤(E)、造核剤(F)および上記樹脂添加剤とを混合する工程、混合物を押出機内で可塑化する工程、可塑化した混合物中に発泡剤を混合(導入または圧入)し、発泡性混合物を調製する工程、発泡性混合物を押出機内で可塑化し発泡させて押出機ダイから押出し、連続的に発泡シートを製造する工程、の各工程を含む方法によって製造する。
発泡剤は、溶融混練機内で溶融状態にされている原料樹脂組成物に混合し、固体から気体、液体から気体に相変化するもの、または気体そのものであり、主として発泡シートの発泡倍率(発泡密度)を制御するために使用される。原料樹脂組成物に溶解した発泡剤は、常温で液体のものは樹脂温度によって気体に相変化して溶融樹脂に溶解し、常温で気体のものは相変化せずそのまま溶融樹脂に溶解する。溶融樹脂に分散溶解した発泡剤は、溶融樹脂を押出ダイからシート状に押出された際に、圧力が開放されるのでシート内部で膨張し、シート内に多数の微細な独立気泡を形成して発泡シートが得られる。発泡剤は、副次的に原料樹脂組成物の溶融粘度を下げる可塑剤として作用し、原料樹脂組成物を可塑化状態にするための温度を低くする。
発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類;シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類;クロロジフルオロメタン、ジフロオロメタン、トリフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロメタン、ジクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、クロロメタン、クロロエタン、ジクロロトリフルオロエタン、ジクロロペンタフルオロエタン、テトラフルオロエタン、ジフルオロエタン、ペンタフルオロエタン、トリフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、テトラクロロジフルオロエタン、パーフルオロシクロブタンなどのハロゲン化炭化水素類;二酸化炭素、チッ素、空気などの無機ガス;水などが挙げられる。これら発泡剤は、一種でも二種以上の混合物であってもよい。
上記発泡剤の添加量は、発泡剤の種類、発泡シートの目標発泡倍率などにより異なるが、原料樹脂組成物に対して、1〜20重量%の範囲で選ぶのが好ましい。発泡剤の混合量が多いほど、気泡内のより高い圧力、および発泡剤の可塑化作用による変形に対して、より低い気泡壁の抵抗性が組合わされた効果のため、発泡気泡は大きくなり発泡倍率も大きくなる。発泡剤の好ましい混合量は、2〜15重量%である。
発泡性混合物を調製する工程と、発泡性混合物を発泡させる工程は、押出機内で行うことができる。すなわち、結晶化促進剤(E)、造核剤(F)配合した熱可塑性樹脂組成物を押出機で溶融し、押出機シリンダーの途中から混合(導入または圧入)する。押出機は、一軸押出機、二軸押出機のいずれであってもよい。押出機ダイは、Tダイでもよく、円形(サーキュラー)ダイでもよい。
上記方法によって製造される熱可塑性樹脂発泡シートは、発泡倍率が1.1〜5.0倍で、厚さが0.5〜3.0mm
の範囲とする。発泡シートの発泡倍率が1.1未満であると、二次加工した製品は断熱性、耐寒性、緩衝性などに劣り、発泡倍率が5.0倍を超えると剛性が劣り、いずれも好ましくない。上記範囲で特に好ましいのは、1.5〜4.0倍である。また、発泡シートの厚さが0.5mm未満であると、二次加工した製品は剛性、耐衝撃強さ、弾性率、断熱性などに劣り、厚さが3mmを超えると、発泡セルの均一な発泡シートの製造が困難となるばかりでなく、原料樹脂の使用量が多くなり、二次加工性にも劣り好ましくない。上記範囲で特に好ましいのは、0.7〜2.8mmである。
本発明に係る熱可塑性樹脂発泡シートは、表面性や剛性、加熱成形性などを改良する目的で、発泡シートの片面または両面に、熱可塑性樹脂からなる非発泡層(フィルム)を積層することもできる。積層(フィルム)用熱可塑性樹脂としては、ポリ乳酸、ポリスチレン系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などが挙げられる。発泡シートに非発泡層を積層する方法としては、特に限定されるものではなく、(a)発泡シートを製造した後に、別途作成した非発泡フィルムを、加熱法または接着剤を用いる方法によって積層する方法、(b)発泡シート表面に直接Tダイから非発泡フィルムに押出して積層する方法、などが挙げられる。特に好ましいのは、非発泡樹脂をポリ乳酸とし、上記(b)の方法で積層する方法である。
本発明に係る熱可塑性樹脂発泡シートは、原料樹脂三成分の割合、相溶化剤(D)の割合、および発泡シートの特性を規定することにより、二次加工性、すなわちプラグ成形法や真空成形法、圧空成形法などの熱成形法によって最終製品を得る際の加工性に優れ、厚さ斑のない成形品を得ることができる。熱成形法の例としては、プラグ成形法、マッチド・モールド成形法、ストレート成形法、ドレープ成形法、プラグアシスト成形法、プラグアシスト・リバースドロー成形法、エアスリップ成形法、スナップバック成形法、リバースドロー成形法、プラグ・アンド・リッジ成形法、リッジ成形法などが挙げられる。
次に、上に説明した本発明の第一発明に係る熱可塑性樹脂製発泡シートから、上記した熱成形法によって容器を製造することができる。本発明者らの検討によれば、熱可塑性樹脂製発泡シートから、熱成形法によって製造させる容器の耐熱性は、成形後の容器の結晶化度に依存することが分かった。また、容器の結晶化度は、熱成形法によって容器を製造する際の金型(表面)温度と、アニーリング条件(温度、時間)に依存することが分かった。以下、第二発明に係る方法に従って容器の製造方法について説明する。
好適な金型(表面)温度とアニーリング条件は、金型温度105〜115℃の範囲、容器成形後のアニーリング時間は10〜20秒間が好ましいことが分かった。金型(表面)温度が105℃未満であると、アニーリング時間にもよるが、成形品が結晶化し難く、製品容器の耐熱性が向上せず、金型温度が115℃を超えると、製品容器が軟化状態になり易く、いずれも好ましくない。金型温度の特に好ましい範囲は、108〜113℃である。また、アニーリング時間が10秒未満であると、金型表面温度にもよるが、成形品が結晶化し難く、製品容器の耐熱性が向上せず、20秒を超えると製品容器が金型表面に溶着するばかりでなく、成形サイクルが長くなり、いずれも好ましくない。なお、製品容器のアニーリングは、成形金型で熱成形した後の製品容器を、所定時間成形金型から離型しない状態を維持することをいう。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は以下の記載例に限定されるものではない。なお、以下の記載例において、原料樹脂組成物の各種物性の評価、および、熱可塑性樹脂発泡シートの各種特性は、以下に記載の方法で行った。
<原料樹脂、補助原料>
A:ポリ乳酸(三井化学社製、商品名:レイシアH−400、重量平均分子量が20万のもの)である。
B:ポリスチレン(PSジャパン社製、銘柄名:G9305、重量平均分子量が34万のもの)である。
C:ポリプロピレン(日本ポリプロ社製、銘柄名:FY4)であって、かつ、密度が0.9g/cm、MFRが5g/10分のものである。
D:スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(旭化成社製、商品名:タフプレン)である。
E:タルク(大日精化社製、銘柄名:OK4070−70−N、平均粒子径が3μm)である。
F:重曹−クエン酸(永和化成社製、商品名:セルボンSC/K)である。
(a)押出特性:40mmφ、L/D=36の二軸押出機を使用し、シリンダー温度を200℃に設定し、40rpmで押出した際の、押出機モーターの負荷と、スクリュー先端樹脂の温度により評価した。相対的比較で、押出機モーターの負荷が低い場合を○、押出機モーターの負荷が高い場合を×、○と×の中間のものを△、とそれぞれ表示した。
(b) 発泡倍率:JIS K6767に準拠して測定した。
(c) シートの外観:熱可塑性樹脂発泡シートを目視観察し、押出方向に平行のしわ(コルゲートの線)やケバが認められないものを○、押出方向に平行のしわ(コルゲートの線)ヤケバが認められるものを×、○と×の中間のものを△、とそれぞれ表示した。
(d)ドローダウン性:熱可塑性樹脂発泡シートを、バッチ式差圧成形機(関西自動成形機社製、型式:PK450V)を使用し、50cm×50cmの寸法のクランプによって固定し、厚さが1.0mmの発泡シートの上下からヒーターによってヒーター設定温度300℃として15秒間に加熱し、可視光線レーザー変位センサー(キーエンス社製、型式:BL−300)によって、ドローダウン性を評価した。発泡シート中央部の垂れ下がり量が20mm未満のものを○、垂れ下がり量が20mm以上のものを×、○と×の中間のものを△、とそれぞれ表示した。
(e) 成形性:熱可塑性樹脂発泡シートを、バッチ式差圧成形機(関西自動成形機社製、型式:PK450V)を使用し、50cm×50cmの寸法のクランプによって固定し、厚さが1.0mmの発泡シートの上下からヒーターによってヒーター設定温度300℃として15秒間に加熱し、20cm×25cm×3cmの弁当箱型容器を、1個取り試験金型で差圧成形法(雄型側から減圧する方法)によって成形した。得られた容器につき、偏肉の有無、型決まり状況などの外観を目視観察し、全体として良好なものを○、劣るものを×、○と×の中間のものを△、とそれぞれ表示した。
(f)金型離型性:上記(e)の方法で弁当箱型容器を成形したあと、金型から製品容器を離型する際の離型状態を目視観察した。製品容器が容易に離型したものを○、若干離型し難いものを×、とそれぞれ表示した。
(g)耐熱温度:油浴に市販のサラダオイル(日清製油社製、商品名:日清サラダ油)を入れ、50℃から5℃ずつ温度を上昇させ、各温度において容器を1分間浸漬したあと取出し、外観を目視観察した。容器のどの部分にも変形が認められない最高温度(℃)を、耐熱温度とした。
(h)総合評価:上記(a)、(c)〜(f)の評価項目の総てが良好なものを○、いずれか一つでも劣るものを×、○と×の中間のものを△、とそれぞれ表示した。
[実施例1〜実施例14、比較例1〜比較例4]
<発泡シートの製造>
上記原料樹脂成分A、B、C、補助原料D(相溶化剤)およびE(結晶化促進剤)を、表−1に示した割合で秤量し、リボンブレンダーで均一に混合して混合物を得た。この混合物に、補助原料F(造核剤)0.5重量部を秤量して加え、リボンブレンダーで均一に混合して配合物を得た。この配合物を、40mmφ、L/D=36で、シリンダー温度を200℃に設定した二軸押出機のホッパーに供給し、発泡剤としての炭酸ガスを、可塑化混合物100重量部に対して1〜5重量%、押出機シリンダー途中から圧入・混合し、サーキュラーダイ(75mmφ)より大気圧下に押出し、マンドレルに引き取りつつ、マンドレルの内部に0.15m3/minで空気を吹き付けて延伸・冷却し、円筒型発泡シートを得、これをカッターで切り開くことによって700mm幅の発泡シートを得た。
<原料混合物、発泡シートの製造、発泡シートの評価試験>
上記した方法によって、原料混合物、発泡シートの製造、発泡シートについて上記した方法で評価試験を行い、評価結果を表−1に記載した。
Figure 2006328314
上記表−1より、次のことが明らかとなる。
(1)ポリ乳酸樹脂(A)、ポリスチレン系樹脂(B)、ポリプロピレン系樹脂(C)および相溶化剤(D)の配合割合が請求項1で規定する要件を満たすものを原料としたものは、発泡シート製造時の押出特性に優れている(実施例1〜実施例14参照)。
(2)また、ポリ乳酸樹脂(A)、ポリスチレン系樹脂(B)、ポリプロピレン系樹脂(C)および相溶化剤(D)の配合割合、発泡倍率などが請求項1で規定する要件を満たす発泡シートは、外観が美麗で、二次成形法によって容器を製造する際のドローダウンが少なく、成形性に優れている(実施例1〜実施例14参照)。
(3)これに対して、ポリ乳酸樹脂(A)と、ポリスチレン系樹脂(B)の配合割合が請求項1で規定する範囲外のものは、発泡シート製造時の押出特性、シートの外観、ドローダウン性、二次成形する際の成形性などに劣る(比較例1参照)。
(4)また、ポリ乳酸樹脂(A)および相溶化剤(D)の配合割合が請求項1で規定する要件を満たしても、ポリスチレン系樹脂(B)およびポリプロピレン系樹脂(C)の配合割合が請求項1で規定する要件を満たさないものは、押出特性、シート外観、ドローダウン性、二次成形する際の成形性などにも劣る(比較例2、比較例3参照)。
(5)さらに、ポリプロピレン系樹脂(C)と相溶化剤(D)の配合割合が請求項1で規定する要件を満たしても、ポリ乳酸樹脂(A)とポリスチレン系樹脂(B)の配合割合が請求項1で規定する要件を満たさないものは、押出特性に劣り、シートの外観、二次成形する際の成形性などにも劣る(比較例4参照)。
[実施例15〜実施例28、比較例5〜比較例7]
上記の実施例1〜実施例14、および、比較例2〜比較例4で得られた熱可塑性樹脂発泡シートを、バッチ式差圧成形機(関西自動成形機社製、型式:PK450V)を使用し、50cm×50cmの寸法のクランプによって固定し、厚さが1.0mmの発泡シートの上下からヒーターによってヒーター設定温度300℃として15秒間に加熱し、20cm×25cm×3cmの弁当箱型容器を、1個取り試験金型で差圧成形法(雄型側から減圧する方法)によって成形した。金型表面温度、差圧成形後の成形品のアニーリング時間などを、表−2に記載したように種々変えて成形品(容器)を得た。
容器の成形条件の詳細、得られた容器についての評価試験結果を、表−2に記載した。なお、表−2における評価項目は、次のとおりとした。
(i)耐熱温度(℃):油浴に市販のサラダオイル(日清製油社製、商品名:日清サラダ油)を入れ、90℃〜130℃の範囲で5℃ずつ温度を上昇させ、各温度において容器を1分間浸漬したあと取出し、外観を目視観察した。容器のどの部分にも変形が認められない最高温度(℃)を、耐熱温度とした。
(j)電子レンジ加熱試験:容器収納部に幕の内弁当の中身(ご飯と惣菜)を容れ、二軸延伸ポリスチレン製の蓋を施蓋し、電子レンジ(シャープ社製、型式:RE−6000)内に入れ、1400Wに設定して50秒間加熱した。加熱後電子レンジから取出し、容器の変形有無を目視観察した。容器のどの部分にも変形が認められないものを○、変形が認められたものを△として表示した。
(k)耐寒性:容器収納部に水道水を容れ、−20℃に設定した冷凍庫(東芝社製、型式:CR−221BSE)の冷凍室に入れて24時間放置し、水道水を凍結させた。容器を冷凍庫から取出し、80cmの高さからコンクリート床面に落下させ、容器の割れの有無を目視観察した。割れが認められないものを○、割れが認められるものを×と表示した。
Figure 2006328314
上記表−2より、次のことが明らかとなる。
(1)ポリ乳酸樹脂(A)、ポリスチレン系樹脂(B)、ポリプロピレン系樹脂(C)および相溶化剤(D)の配合割合が請求項1で規定する要件を満たし、かつ、請求項4で規定する条件で製造成形した容器は、比較例のものに比較して耐熱温度が5〜20℃上昇し、金型離型性、電子レンジ加熱試験、耐寒性においても優れている(実施例15〜実施例28参照)。
(2)これに対して、ポリ乳酸樹脂(A)の配合割合が請求項1で規定する範囲より多いものは、金型から容器を離型するときに、容器が金型に溶着していたために、離型が困難で、電子レンジ加熱試験、耐寒性の評価試験を行うことができなかった(比較例5参照)。
(3)ポリ乳酸樹脂(A)および相溶化剤(D)の配合割合が請求項1で規定する要件を満たしても、ポリスチレン系樹脂(B)およびポリプロピレン系樹脂(C)の配合割合が請求項1で規定する要件を満たさない比較例2、比較例3の発泡シートは、実施例15などと同じ条件でアニーリングしても、耐熱性は向上せず、電子レンジ加熱試験、耐寒性などにも劣る(比較例6、比較例7参照)。
[実施例29〜実施例37、比較例8〜比較例11]
上記実施例8に記載の例で得られた熱可塑性樹脂発泡シートを、バッチ式差圧成形機(関西自動成形機社製、型式:PK450V)を使用し、50cm×50cmの寸法のクランプによって固定し、厚さが1.0mmの発泡シートの上下からヒーターによってヒーター設定温度300℃として15秒間に加熱し、20cm×25cm×3cmの弁当箱型容器を、一個取り試験金型で差圧成形法(雄型側から減圧する方法)によって成形した。金型表面温度、差圧成形後の成形品(容器)アニーリング時間などを、表−3に記載したように種々変えて成形品を得た。得られた成形品について評価試験(結晶化度、耐熱性、電子レンジ加熱試験、耐寒性など)を行い、評価結果を表−2に記載した。
Figure 2006328314
上記表−3より、次のことが明らかとなる。
(1)金型表面温度を105〜115℃の範囲とし、アニーリング時間を10秒〜20秒とした場合は、容器の結晶化度が高くなるためか耐熱性に優れている(実施例29〜実施例37参照)。
(2)これに対して、金型表面温度を120℃とした場合は、アニーリング時間を20秒としても、結晶化度は高くならず容器が軟化して成形金型からの離型が困難であった(比較例8参照)。
(3)さらに、金型温度を100℃以下とした場合は、アニーリング時間を30秒としても容器の結晶化度は高くならず、耐熱性も実施例のものより劣る(比較例9、比較例10参照)。
(4)また、金型温度を常温付近とした場合は、耐熱性は全く向上しない(比較例11参照)。
本発明に係る熱可塑性樹脂製発泡シートは、軽量で耐寒性、断熱性、耐油性、耐熱性、剛性などに優れ、また生分解性にも優れ、真空成形、圧空成形などの熱成形法により、多くの二次成形品(容器)を得ることができる。容器には、トレー、カップ、ボウル、皿、容器、箱などが挙げられる。特に、特定の成形条件で製造した容器は耐熱性に優れているので、予め調理した食品を収納し、0〜−30℃の低温で冷蔵・冷凍されて保存・輸送され、食する際に容器ごと電子レンジによって100〜120℃の温度で加熱調理される、冷凍調理食品用の容器として好適である。

Claims (5)

  1. ポリ乳酸(A)20〜90重量%、ポリスチレン系樹脂(B)5〜65重量%、および、ポリプロピレン系樹脂(C)5〜40重量%よりなる三成分合計量100重量に対して、相溶化剤(D)1〜20重量部配合されてなる樹脂脂組成物を原料とし、発泡倍率が1.1〜5.0倍であり、厚さが0.5〜3.0mmとされてなることを特徴とする、熱可塑性樹脂製発泡シート。
  2. 上記原料樹脂組成物に、さらに結晶化促進剤(E)と造核剤(F)が配合されたものである、請求項1に記載の熱可塑性樹脂製発泡シート。
  3. 請求項1または請求項2に記載の熱可塑性樹脂製発泡シートを熱成形して得られたものであることを特徴とする、熱可塑性樹脂製発泡シート製容器。
  4. ポリ乳酸(A)20〜90重量%、ポリスチレン系樹脂(B)5〜65重量%、および、ポリプロピレン系樹脂(C)5〜40重量%よりなる三成分合計量100重量に対して、相溶化剤(D)1〜20重量部配合されてなる樹脂脂組成物を原料とし、発泡倍率が1.1〜5.0倍であり、厚さが0.5〜3.0mmであり、熱成形する際の金型温度を105〜115℃の温度範囲とし、容器成形後に10〜20秒間アニーリングすることを特徴とする、熱可塑性樹脂製発泡シート製容器の製造方法。
  5. 上記原料樹脂組成物に、さらに結晶化促進剤(E)と造核剤(F)が配合されたものである、請求項4に記載の熱可塑性樹脂製発泡シート製容器の製造方法。
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