JP2006328120A - 孔版印刷用エマルションインキ - Google Patents

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Abstract

【課題】 少なくとも緑色の着色が可能な油中水型(W/O型)の孔版印刷用エマルションインキにおいて、高温保存時であっても粘度が上昇せず、かつ、インキの分離変質をおこさず、また、焼却された際に有害物質を発生しない油中水型(W/O型)の孔版印刷用エマルションインキの提供。
【解決手段】 油相10〜90質量%及び水相90〜10質量%を含んでなり、該油相及び水相の少なくともいずれかに着色剤を含有し、かつ該着色剤が青色着色剤及び黄色着色剤からなる孔版印刷用エマルションインキである。前記着色剤がハロゲン成分を含まない態様、青色着色剤がβ型の結晶構造のフタロシアニン系顔料である態様、などが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高温保存時であっても粘度が上昇せず、かつ、インキの分離変質をおこさず、また、焼却された際に有害物質を発生しない油中水型(W/O型)の孔版印刷用エマルションインキに関する。
孔版印刷方法は、周知のように穿孔部を有する孔版印刷原紙(孔版)を用い、この孔版の穿孔部を介して孔版の一方の側より他方の側にインキを移動させることにより、紙などの被印刷物面に印刷を行う方法である。この孔版印刷方法には、通常、揮発性溶剤、不揮発性溶剤、樹脂、着色剤、界面活性剤、水、凍結防止剤、電解質、及び防腐剤を含有する油中水型(W/O型)のエマルションインキが用いられている。
このような孔版印刷用エマルションインキにおいては、緑色着色剤として、例えば、C.I.Pigment Green7、C.I.Pigment Green36、などのフタロシアニン系緑色顔料が使用されている(特許文献1参照)。
しかし、フタロシアニン系緑色顔料を使用した油中水型(W/O型)のエマルションインキは、例えば、倉庫、自動車の車内等の高温にさらされた場合に、インキの粘度が上昇するという問題があった。また、インキの分離変質を起こし、所望の印刷品質が得られないという問題があった。更には、フタロシアニン系緑色顔料は、分子内に、塩素、臭素等のハロゲン成分を含むため、印刷されたサンプルが適切な設備で焼却されなかった際には、ダイオキシン等の有害物質を発生する可能性を有している。
したがって、少なくとも緑色の着色が可能な油中水型(W/O型)の孔版印刷用エマルションインキとしては、高温保存時であっても粘度が上昇せず、かつ、インキの分離変質をおこさず、また、焼却された際に有害物質を発生しない油中水型(W/O型)の孔版印刷用エマルションインキは得られておらず、その速やかな提供が望まれているのが現状である。
特開2000−53903号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、少なくとも緑色の着色が可能な油中水型(W/O型)の孔版印刷用エマルションインキにおいて、高温保存時であっても粘度が上昇せず、かつ、インキの分離変質をおこさず、また、焼却された際に有害物質を発生しない油中水型(W/O型)の孔版印刷用エマルションインキを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 油相10〜90質量%及び水相90〜10質量%を含んでなり、該油相及び水相の少なくともいずれかに着色剤を含有し、かつ該着色剤が青色着色剤及び黄色着色剤からなることを特徴とする孔版印刷用エマルションインキである。該<1>に記載の孔版印刷用エマルションインキにおいては、緑色着色剤を使用せずに、青色着色剤と黄色着色剤とにより、緑色への着色が可能であるため、緑色着色剤が有する、高温保存時に粘度が上昇したり、インキの分離変質をおこすという問題の発生を防ぐことができる。
<2> 着色剤がハロゲン成分を含まない前記<1>に記載の孔版印刷用エマルションインキである。該<2>に記載の孔版印刷用エマルションインキにおいては、着色剤がハロゲン成分を含まないため、焼却の際に有害物質の発生を防ぐことができる。
<3> 青色着色剤がβ型の結晶構造のフタロシアニン系顔料である前記<1>から<2>のいずれかに記載の孔版印刷用エマルションインキである。該<3>に記載の孔版印刷用エマルションインキにおいては、青色着色剤がβ型の結晶構造のフタロシアニン系顔料であるため、更に高温下でも安定なインキが得られる。
<4> 黄色着色剤が、キノリノキノロン系顔料、フルオロフラビン系顔料、及びフルオルビン系顔料から選択される少なくとも1種である前記<1>から<3>のいずれかに記載の孔版印刷用エマルションインキである。
本発明によれば、従来における諸問題を解決でき、少なくとも緑色の着色が可能な油中水型(W/O型)の孔版印刷用エマルションインキにおいて、高温保存時であっても粘度が上昇せず、かつ、インキの分離変質をおこさず、また、焼却された際に有害物質を発生しない油中水型(W/O型)の孔版印刷用エマルションインキを提供できる。
本発明の孔版印刷用エマルションインキは、油相10〜90質量%及び水相90〜10質量%を含んでなり、該油相及び水相の少なくともいずれかに着色剤を含有し、かつ該着色剤が青色着色剤及び黄色着色剤からなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記孔版印刷用エマルションインキは、油相10〜90質量%及び水相90〜10質量%を含み、油相20〜50質量%及び水相50〜80質量%が好ましい。
前記油相の混合割合が10質量%未満であると、W/Oエマルションとしての形態をとれなくなることがあり、90質量%を超えると、物性的にW/Oエマルションとすることの効果が不足してしまうことがある。
<油相>
前記油相としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、着色剤、油成分、乳化剤、樹脂、分散剤、ゲル化剤、酸化防止剤、体質顔料、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−着色剤−
前記着色剤は、青色着色剤及び黄色着色剤からなり、これらは顔料であっても染料であってもよいが、耐候性の観点から顔料であることが好ましい。
−−青色着色剤−−
前記青色着色剤としては、特に制限はなく、目標とする色相に応じて適宜選択することができるが、ダイオキシン等の有害物質を発生させない観点から、ハロゲン成分を含まないものが好ましい。
このような青色着色剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料などが好適に挙げられる。
前記フタロシアニン系顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、Cu、Ni、Co、Fe等の金属のものでもよいし、無金属のものでもよいが、特に、中心金属がCuであるものが好ましい。
前記フタロシアニン系顔料の結晶構造(結晶型)としては、特に制限はなく、目標とする色相に応じて適宜選択することができ、例えば、α型、β型、ε型、などが挙げられる。これらの中でも、高温環境下での安定性とコスト面からβ型が好ましい。
前記β型のフタロシアニン系顔料の好ましい具体例としては、C.I.Pigment Blue 15:3、C.I.Pigment Blue 15:4、などが挙げられる。
β型以外のフタロシアニン系顔料の具体例としては、C.I.Pigment Blue 15、C.I.Pigment Blue 15:2、C.I.Pigment Blue 15:5、C.I.Pigment Blue 15:6、C.I.Pigment Blue 16、C.I.Pigment Blue 60、C.I.Pigment Blue 64、C.I.Pigment Blue 66、などが挙げられる。
−−黄色着色剤−−
前記黄色着色剤としては、特に制限はなく、目標とする色相に応じて適宜選択することができ、例えば、ジスアゾイエロー系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、イソインドリアン系顔料、フラバンズロン系顔料、アンスラピリミジン系顔料、アンスラキノン系顔料、キノリノキノロン系顔料、フルオロフラビン系顔料、フルオルビン系顔料、などが挙げられる。これらの中でも、ダイオキシン等の有害物質を発生させない観点から、ハロゲン成分を含まないものが好ましい。
このような黄色着色剤としては、例えば、キノリノキノロン系顔料、フルオロフラビン系顔料、フルオルビン系顔料、などが好適に挙げられる。
前記黄色着色剤の好ましい具体例としては、C.I.Pigment Yellow 1、C.I.Pigment Yellow 4、C.I.Pigment Yellow 5、C.I.Pigment Yellow 9、C.I.Pigment Yellow 24、C.I.Pigment Yellow 42、C.I.Pigment Yellow 61、C.I.Pigment Yellow 62、C.I.Pigment Yellow 65、C.I.Pigment 74、C.I.Pigment 100、C.I.Pigment 101、C.I.Pigment 104、C.I.Pigment 117、C.I.Pigment 120、C.I.Pigment 123、C.I.Pigment 129、C.I.Pigment 133、C.I.Pigment 139、C.I.Pigment 147、C.I.Pigment 148、C.I.Pigment 151、C.I.Pigment 155、C.I.Pigment 168、C.I.Pigment 169、C.I.Pigment 175、C.I.Pigment 180、C.I.Pigment 181、C.I.Pigment 182、C.I.Pigment 185、C.I.Pigment 192、C.I.Pigment 194、キノリノキノロン、フルオロフラビン、フルオルビン、などが挙げられる。
前記青色着色剤と黄色着色剤との配合割合は、特に制限はなく、目標とする緑色色相により適宜調整することができるが、重量比率で、青色着色剤:黄色着色剤=90:10〜10:90が好ましく、70:30〜20:80がより好ましい。
前記着色剤は、油相のみならず水相にも添加することができる。前記着色剤の前記孔版印刷用エマルションインキにおける添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜15質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましい。
−油成分−
前記油成分としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、鉱物油、植物油、などが挙げられる。
前記鉱物油としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、石油系溶剤、スピンドル油、流動パラフィン、軽油、灯油、マシン油、ギヤー油、潤滑油、モーター油、等が挙げられ、これらの中でも、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、石油系溶剤が特に好ましい。
前記パラフィン系オイルとしては、市販品を用いることができ、例えば、モービル石油社製のガーゴオイルアークティックシリーズ、新日本石油株式会社製の日石スーパーオイルシリーズ、出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ等が挙げられる。
前記ナフテン系オイルとしては、環分析によるナフテン成分の炭素含有量(CN)が30%以上であり、芳香族成分の炭素の含有量(CA)が20%以下であり、かつパラフィン成分の炭素含有量(CP)が55%以下であるものが好適であり、例えば、モービル石油社製のガーゴオイルアークティックオイル155及び300ID、ガーゴオイルアークティックオイルライト、ガーゴオイルアークティックオイルCヘビー;出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ;日本サン石油株式会社製のサンセンオイルシリーズなどが挙げられる。
前記石油系溶剤としては、市販品を用いることができ、例えば、エクソン化学社製のアイソパーシリーズ(C、E、G、H、L、M等)及びエクソール(D30、D40、D80、D110、D130等);新日本石油株式会社製のAFソルベントシリーズ(4号、5号、6号、7号等)、などが挙げられる。
これらの鉱物油は、インキの安定性等を考慮した場合、3環以上の縮合芳香族環を含む芳香族炭化水素である多環芳香族成分が3質量%未満のものを使用することが好ましい。また、変異原性指数(MI)が1.0未満、アロマ分(%C)が20〜55%、アニリン点が100℃以下であって、かつオイル全質量基準でベンゾ[a]アントラセン、ベンゾ[b]フルオランテン、ベンゾ[j]フルオランテン、ベンゾ[k]フルオランテン、ベンゾ[a]ピレン、ジベンゾ[a,j]アクリジン等の多環芳香族の含有量がそれぞれ10ppm以下であり、かつ合計含有量が50ppm以下である。
なお、必要に応じて安全性の高いアロマ系オイル(例えば、特開平11−80640号公報)を使用することもできる。
前記鉱物油の前記孔版印刷用エマルションインキにおける添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、5〜50質量%が好ましく、15〜30質量%がより好ましい。
前記植物油としては、例えば、大豆油、コーン油、ヒマワリ油、なたね油、サフラワー油、ごま油、ひまし油、脱水ひまし油、つばき油、オリーブ油、やし油、米油、綿実油、パーム油、あまに油、パーム核油、桐油、カメリアオイル、グレープシード油、スイートアルモンド油、ピスタチオナッツ油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、メドウホーム油、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記エステル化植物油としては、前記植物油をエステル化したものが挙げられ、前記エステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル等が挙げられる。該エステル化植物油としては、例えば、エステル化大豆油、エステル化トール油が挙げられる。
アルキド樹脂として、油脂が大豆油である大豆油脂肪酸アルキド樹脂を用い、エステル化大豆油を使用することにより、大豆油由来成分の合計が6%を超えることで、アメリカ大豆協会のSOYマークの認定を受けることができ、安全性の点でも有利となる。
また、前記エステル化植物油の原料としては、廃食油を使用することもできる。
前記廃食油としては、使用後の植物油で再生可能なものであれば特に制限はないが、例えば、飲食店や学校給食、総菜屋等で天ぷらなどの製造に使用した植物油を回収したものが挙げられる。
前記植物油の孔版印刷用エマルションインキにおける添加量は、5〜20質量%が好ましい。
−乳化剤−
前記乳化剤としては、油中水型のエマルションを形成することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非イオン系界面活性剤が特に好ましい。該非イオン系界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合には、HLB値の異なるものを組み合わせて安定性の高いエマルションを調整するのが好ましい。
前記乳化剤の前記孔版印刷用エマルションインキにおける添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜8質量%が好ましく、2〜5.5質量%がより好ましい。
−樹脂−
前記樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキド樹脂、ロジン;重合ロジン、水素化ロジン、ロジンエステル、ロジンポリエステル樹脂、水素化ロジンエステル等のロジン系樹脂;ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等のロジン変性樹脂;マレイン酸樹脂;フェノール樹脂;石油樹脂;環化ゴム等のゴム誘導体樹脂;テルペン樹脂;重合ひまし油、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アルキド樹脂が特に好ましい。
前記樹脂の重量平均分子量は、定着性及び印刷適性から8000〜16万が好ましく、3万〜8万がより好ましい。
前記樹脂の前記油相における添加量は、インキのコスト及び印刷適正の点から2〜50質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
前記樹脂の重量平均分子量が低い場合及び添加量が少ない場合には、定着性への効果が小さいことがあり、一方、重量平均分子量が高すぎたり、樹脂の添加量が多い場合にはインキの粘度が高くなり、ドラム後端からインキが漏れるなどの印刷適性の問題が生じることがある。
前記樹脂としては、市販品を用いることができ、荒川化学工業株式会社製のKG−836、KG−846、KG−1801、KG−1832、KG−1829、KG−1804、KG−1828、KG−1808−1、KG−1834、KG−1831、KG−1833、タマノル353、タマノル403、タマノル371、タマノル394;ハリマ化成株式会社製のハリフェノール(561、564、582、173、T3120、T3040、P637、295などが挙げられる。また、環化ゴムも定着性に対し効果があり、例えばコロンビヤンカーボン日本社製の商品名ALSYNOL RS47、ALSYNOL RS44、SYNTEX 800;ヘキスト社製のALPEX CK 450、ALPEX CK514等が挙げられる。
前記アルキド樹脂は、通常、油脂と多塩基酸と多価アルコールから構成される。前記油脂としては、例えば、ヤシ油、パーム油、オリーブ油、ひまし油、米糠油、綿実油、大豆油、アマニ油、キリ油などが挙げられ、これらの中でも、大豆油が特に好ましい。前記多塩基酸としては、飽和多塩基酸及び不飽和多塩基酸のいずれかを用いることができる。前記飽和多塩基酸としては、例えば、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸等が挙げられる。前記不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリット、ジペンタエリスリット、マンニット、ソルビットなどが挙げられる。
前記アルキド樹脂は、酸価が15以下であり、10以下がより好ましい。また、ヨウ素価が120以下が好ましい。また、前記アルキド樹脂の油長は、前記油脂中の脂肪酸がトリグリセライドで存在したときの樹脂中の質量%で表され、通常60〜90質量%が好ましい。前記アルキド樹脂の重量平均分子量は3万以下が好ましく、1万以下がより好ましい。
ここで、前記アルキド樹脂の酸価は、例えば、JIS K0070により測定することができる。前記アルキド樹脂のヨウ素価は、例えば、JIS K0070により測定することができる。
−分散剤−
前記分散剤としては、油相及び水相のそれぞれに溶解して界面活性能を有し、エマルションの形成を阻害しないものが使用でき、後述する乳化剤用非イオン性界面活性剤及び水溶性高分子化合物も分散剤として使用することができる。
前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム(OTP−75、日光ケミカルズ株式会社製)、アルキルアミン系高分子化合物、アルミニウムキレート系化合物、スチレン-無水マレイン酸系共重合高分子化合物、ポリグリセリン脂肪酸エステル系化合物、ポリエステルアミン系化合物、ポリカルボン酸エステル型高分子化合物、脂肪族系多価カルボン酸、高分子ポリエステルのアミン塩類、エステル型アニオン界面活性剤、高分子量ポリカルボン酸の長鎖アミン塩類、長鎖ポリアミノアミドと高分子酸ポリエステルの塩、ポリアミド系化合物、燐酸エステル系界面活性剤、アルキルスルホカルボン酸塩類;ポリイソプロピルアクリルアミド等のN−アルキル置換アクリルアミド系のポリマー又はその共重合体、α−オレフィンスルホン酸塩類、ジオクチルスルホコハク酸塩類、ポリエチレンイミン、アルキロールアミン塩、アセチレンジオール系化合物、オリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、などが挙げられる。これら以外にもインキの保存安定性を阻害しない範囲であればイオン性界面活性剤、両性界面活性剤なども使用可能であり、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリエステルアミン系化合物が特に好ましい。
前記ポリエステルアミン系化合物は、フリーなカルボン酸基を持つポリエステルとポリ(低アルキレン)イミンの反応生成物であり、少なくとも二つのポリエステル鎖を有し、該ポリエステル鎖にそれぞれポリ(低アルキレン)イミン鎖が結合している化合物である。
前記ポリエステルアミン系化合物としては、例えば、英国特許出願公開第2001083号明細書に記載されているLubrizol社製ソルスパーズ、などが挙げられる。
また、水相に添加されている顔料がフタロシアニン系顔料の場合にはアンモニウムで置換したフタロシアニンスルホン酸系分散剤(例えば、ソルスパーズ5000)を併用することがより好ましい。
前記分散剤としては、市販品を用いることができ、例えば、プレンアクトAL−M、アジスパーPN411(味の素ファインテクノ社製)、ソルスパーズシリーズの5000、13940、16000、17000、20000、28000、54000(Lubrizol社製)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記分散剤の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、着色剤100質量部に対し40質量部以下が好ましく、0.1〜35質量部がより好ましい。前記添加量が40質量部を超えると、インキの乳化安定性に影響を与えることがあり、また、コストが高くなることがある。
−ゲル化剤−
前記ゲル化剤は、油相に含まれる樹脂をゲル化してインキの保存安定性、定着性、及び流動性等を向上させる役割を有し、油相中の樹脂と配位結合する化合物が好ましい。該ゲル化剤としては、例えば、Li、Na、K、Al、Ca、Co、Fe、Mn、Mg、Pb、Zn、Zr等の金属を含む有機酸塩、有機キレート化合物、金属石鹸オリゴマー等が挙げられる。具体的には、オクチル酸アルミニウム等のオクチル酸金属塩、ナフテン酸マンガン等のナフテン酸金属塩、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩、アルミニウムジイソプロポキシドモノエチルアセトアセテート等の有機キレート化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ゲル化剤の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、油相中の樹脂の総量に対し15質量%以下が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。
−酸化防止剤−
前記酸化防止剤は、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、ノルジヒドログアヤレチック酸(NDGA)、クエン酸エステル、抽出トコフェロール、トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール、亜硫酸塩類、チオ硫酸塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、アスコルビン酸誘導体等が挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸化防止剤の前記油相における添加量は、例えば2質量%以下が好ましく、0.01〜1.0質量%がより好ましい。
−体質顔料−
前記体質顔料は、インキ中には滲み防止、粘度調整のために油相、水相、又は両相に添加することができ、無機微粒子及び有機微粒子のいずれかが好ましい。前記無機微粒子としては、例えば、白土、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、ケイソウ土、カオリン、マイカ、水酸化アルミニウム等が挙げられる。前記有機微粒子としては、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリシロキサン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、又はこれらの共重合体、などが挙げられる。
前記体質顔料の前記孔版印刷用エマルションインキにおける添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜50質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
<水相>
前記水相は、水、電解質、更に必要に応じて、水溶性高分子化合物、O/W樹脂エマルション、防腐剤又は防かび剤、水の蒸発防止剤又は凍結防止剤、pH調整剤、などのその他の成分を含有してなる。
前記水としては、清浄であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水道水、イオン交換水、蒸留水等を使用することができる。
−電解質−
前記電解質は、エマルションの安定性を高めるために添加され、エマルションの安定度向上に有効な離液順列が高いイオンで構成された電解質を添加するのが好ましい。離液順列が高い陰イオンとしては、クエン酸イオン、酒石酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオン等であり、離液順列が高い陽イオンとしては、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンである。ここで添加される電解質としては少なくとも陰イオンか陽イオンの一方が前記イオンよりなる塩が好ましく、例えば、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、等が挙げられる。これらの中でも、2価の陰イオン含有化合物が好ましく、硫酸マグネシウムが特に好適である。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電解質の前記水相における添加量は、例えば、0.01〜2質量%が好ましく、0.5〜1.5質量%がより好ましい。
−水溶性高分子化合物−
前記水溶性高分子化合物は、保湿、増粘、着色剤や体質顔料の分散、印刷後の乾燥性向上、などを目的として添加してもよい。
前記水溶性高分子化合物としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然高分子化合物、半合成高分子化合物、合成高分子化合物、などが挙げられる。
前記天然高分子化合物としては、例えば、デンプン、マンナン、アルギン酸ソーダ、ガラクタン、トラガントガム、アラビアガム、プルラン、デキストラン、キサンタンガム、ニカワ、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、などが挙げられる。
前記半合成高分子化合物としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン、などが挙げられる。
前記合成高分子化合物としては、例えば、アクリル酸樹脂、ポリアクリル酸ナトリウム、等の中和物;ポリビニルイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド、ポリN−アクリロイルピロリジン、ポリN−イソプロピルアクリルアミド、等のポリN−アルキル置換アクリルアミド;ポリエチレンオキサイド、ポリビニルメチルエーテル、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン-アクリル酸共重合体、又はこれらをアルキル基で部分的に疎水した高分子、などが挙げられる。
また、アクリルアミド系ポリマー及びアクリル系のポリマーは、置換基を部分的にアルキル基で疎水化した共重合タイプのポリマーであってもよい。また、ポリエチレンとポリプロピレン又はポリブチレンのブロックコポリマーであってもよい。これらの水溶性高分子化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水溶性高分子化合物の前記水相における添加量は、25質量%以下が好ましく、0.5〜15質量%がより好ましい。
−水中油型(O/W)樹脂エマルション−
前記水中油型(O/W)樹脂エマルションは、水溶性高分子化合物と同様の目的で添加してもよい。
前記水中油型(O/W)樹脂エマルションとしては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、合成高分子化合物でも天然高分子化合物でもよい。前記合成高分子化合物としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂等が挙げられる。前記天然高分子化合物としては、孔版印刷用エマルションインキに普通に用いられる油相に添加できる高分子化合物等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記水中油型樹脂エマルションの分散方法についても特に制限はなく、分散剤、保護コロイド、界面活性剤を添加していてもよく、またソープフリー乳化重合によって合成したものでもよい。前記水中油型樹脂エマルションの最低造膜温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、40℃以下が好ましい。
−防腐剤又は防かび剤−
前記防腐剤又は防かび剤は、エマルション内で細菌やかびが繁殖するのを防ぐために添加され、エマルションを長期間保存する場合に有効である。該防腐剤又は防かび剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、サリチル酸、フェノール類、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル等の芳香族ヒドロキシ化合物又はその塩素化合物、ソルビン酸、デヒドロ酢酸等が挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記防腐剤又は防かび剤の前記水相における添加量は、3質量%以下が好ましく、0.1〜1.2質量%がより好ましい。
−防腐剤又は防かび剤−
前記防腐剤又は防かび剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、低級飽和一価アルコール、グリコール、多価アルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、水の蒸発防止剤と凍結防止剤は、兼用することができる。
前記低級飽和一価アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等が挙げられる。前記グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。前記多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ソルビトール等が挙げられる。
これらの中でも、印刷機上での着色剤の乾燥固着を防止する点から、沸点220℃以上、好ましくは280℃以上の水溶性有機溶剤や多価アルコール類、例えば、グリセリンなどを使用することが好ましい。
前記水溶性有機溶剤の前記水相における添加量は、1〜15質量%が好ましく、4〜12質量%がより好ましく、5〜9質量%が特に好ましい。
−pH調整剤−
前記pH調整剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、トリエタノールアミン、酢酸ナトリウム、トリアミルアミン等が好適に挙げられる。必要に応じてこれらのpH調整剤を添加して水相のpHを6〜8に保つことができる。水相のpHが前記範囲からはずれると、水溶性高分子化合物が添加されている場合にその効果が損なわれてしまうことがある。
なお、本発明の孔版印刷用エマルションインキには、印刷時に印刷用紙と印刷ドラムとの分離をよくするため、或いは印刷用紙の巻き上がり防止等のために油相にワックスを添加することができる。また、水相には、トリエタノールアミンや水酸化ナトリウム等を添加して、水溶性高分子化合物を添加することにより高粘度化を更に増進させることができる。さらに、水相に防錆剤や消泡剤を添加して印刷の際に印刷機がインキによって錆びたり、インキが泡立つことを防止することができる。これらの添加剤は、孔版印刷用エマルションインキに添加されている公知品を必要に応じて添加すればよく、その添加量は従来品の場合と同程度でよい。
−製造方法−
本発明の孔版印刷用エマルションインキの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法の中から適宜選択することができるが、例えば、常法により油相及び水相液を予め別々に調製し、前記油相中に水相を添加して、ディスパーミキサー、ホモミキサー、高圧ホモジナイザー等の公知の乳化機内で乳化させることにより製造することができる。
具体的には、着色剤、油成分、分散剤、樹脂、及び乳化剤を混合し、高速ディゾルバーにて攪拌する。その後、三本ロール又はビーズミル(LMZ2、アシザワ・ファインテック株式会社製)を用いて分散処理を行って油相を調製する。一方、着色剤、水溶性高分子化合物、分散剤、凍結防止剤、及び防腐剤を混合し、この混合液を水に良く溶解させて水相を調製する。次いで、乳化機を使用し、前記油相液を仕込んで液を撹拌しながら、徐々に前記水相液を添加して乳化させることにより、孔版印刷用エマルションインキを製造することができる。
本発明の孔版印刷用エマルションインキは、ずり速度20sec−1の時の粘度が3〜40Pa・sが好ましく、10〜30Pa・sがより好ましい。
−用途−
以上説明したように、本発明の孔版印刷用エマルションインキは、少なくとも緑色の着色が可能な油中水型(W/O型)の孔版印刷用エマルションインキにおいて、高温保存時であっても粘度が上昇せず、かつ、インキの分離変質をおこさず、また、焼却された際に有害物質を発生しないので、例えば、輪転孔版印刷機による孔版印刷に好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−孔版印刷用エマルションインキの調製−
まず、表1に記載の処方により着色剤、油成分、分散剤、樹脂、及び乳化剤を混合し、高速ディゾルバーにて攪拌した。その後、ビーズミル(LMZ2、アシザワ・ファインテック株式会社製)を用いて分散処理を行って油相を調製した。
次に、表1に記載の処方により着色剤、水溶性高分子、分散剤、凍結防止剤、及び防腐剤を混合し、この混合液を水に良く溶解させて水相を調製した。
次いで、乳化機(日光ケミカルズ株式会社製、乳化試験機ET−3A型)を使用し、前記油相液を仕込んで液を撹拌しながら、徐々に前記水相液を添加した。以上により、実施例1の孔版印刷用エマルションインクを作製した。
(実施例2〜6)
−孔版印刷用エマルションインキの調製−
実施例1において、表1及び表2に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜6の孔版印刷用エマルションインクを作製した。
(比較例1)
−孔版印刷用エマルションインキの調製−
実施例1において、表2に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の孔版印刷用エマルションインクを作製した。
Figure 2006328120
Figure 2006328120
次に、得られた各孔版印刷用エマルションインキについて、以下のようにして、高温保存試験を行った。結果を表3に示す。
<高温保存試験>
(1)粘度上昇
インキを一週間60℃で45日間保存した後、3段階評価で、保存前の粘度に比べて著しい粘度上昇がみられたものを1、著しくはないが粘度上昇がみられたものを2、粘度上昇がみられないかみられても小さいものを3として評価した。
(2)安定性
(1)と同様にして、45日間保存した後、3段階評価で、保存前の粘度に比べて著しいインキの分離変質がみられたものを1、若干インキの分離変質が見られたものを2、インキの分離変質がみられなかったものを3として評価した。
Figure 2006328120
表3の結果から、比較例1は、緑色着色剤を含有しているので、粘度上昇やインキの分離変質が起こりやすいことが認められる。また、ハロゲン成分を含むので、燃焼時にダイオキシン等の有害物質が発生する虞がある。
これに対し、実施例1〜6は、比較例1に比べて、粘度上昇やインキの分離変質が起こりにくいことが認められる。特に、青色着色剤がβ型の結晶構造のフタロシアニン系顔料である実施例1〜3及び5では、粘度上昇及びインキの分離変質の少なくともいずれかが、より起こりにくいことが認められる。また、ハロゲン成分を含まないので、燃焼時にダイオキシン等の有害物質が発生する虞もない。
本発明の孔版印刷用エマルションインキは、少なくとも緑色の着色が可能な油中水型(W/O型)の孔版印刷用エマルションインキにおいて、高温保存時であっても粘度が上昇せず、かつ、インキの分離変質をおこさず、また、焼却された際に有害物質を発生しないので、例えば、輪転孔版印刷機による孔版印刷に好適に用いられる。

Claims (3)

  1. 油相10〜90質量%及び水相90〜10質量%を含んでなり、該油相及び水相の少なくともいずれかに着色剤を含有し、かつ該着色剤が青色着色剤及び黄色着色剤からなることを特徴とする孔版印刷用エマルションインキ。
  2. 着色剤がハロゲン成分を含まない請求項1に記載の孔版印刷用エマルションインキ。
  3. 青色着色剤がβ型の結晶構造のフタロシアニン系顔料である請求項1から2のいずれかに記載の孔版印刷用エマルションインキ。
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