JP2003268282A - 孔版印刷用w/oエマルションインキ - Google Patents
孔版印刷用w/oエマルションインキInfo
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Abstract
れ、定着性に優れた孔版印刷用のエマルションインキ、
特に感熱孔版印刷用エマルションインキインキを提供す
ることにある。 【解決手段】 水相に水不溶性成分を含有する水相90
〜10重量%および油相10〜90重量%によって構成
される油中水型エマルションインキにおいて、水相中に
1価の陽イオンを有する電解質が含有されていること特
徴とする孔版印刷用W/Oエマルションインキ。
Description
マルションインキ、特に感熱孔版印刷用エマルションイ
ンキに関する。
技術を挙げることができる。 (1)特開平8−73795号(東北リコー):油相中
の着色成分であるカーボンブラックの平均粒径、表面積
を規定する事で、裏移り、定着性の改善することが提案
されている。ただ、このW/Oエマルションインキによ
ると定着性、裏移りに関しては改善が見られるものの、
乾燥方法がおもに浸透であることから、両面印刷した場
合、裏面の印刷が見えること(裏抜け)に対しては実際
上支障を生じさせない程度ではあるが若干の問題があっ
た。 (2)特開平7−188598号(理想科学):水相に
顔料を添加し、油相の浸透速度を早くすることでインキ
の浸透性を早くする提案がなされている。しかし、この
タイプのインキはインキの保存安定性に対して特に高温
に保存されたときの水分離に対する安定性が不十分であ
った。 (3)特開平11−1650号(理想科学):水相中に
水不溶性顔料を含有し水相中に水可溶性マグネシウム塩
を含有しているので、水相中での顔料の分散性が高まり
エマルションの保存安定性を向上させることができる。
ただ、マグネシウムイオンにより顔料が凝集し、擦れ汚
れが悪くなる場合がある。
けが少なく、インキの保存安定性に優れ、定着性に優
れ、ベタ埋りに優れた孔版印刷用のエマルションイン
キ、特に感熱孔版印刷用エマルションインキを提供する
ことである。
達成するため種々研究を行い、水相に例えば顔料等の水
不溶性成分を含有する油中水型エマルションインキにお
いて、水相に一価の陽イオンを有する電解質を含有させ
ることにより、不溶性成分が凝集を起こさずにインキを
安定にできることを見出し本発明に到達することができ
た(請求項1)。すなわち、本発明によれば水相に水不
溶性成分を含有する水相90〜10重量%および油相1
0〜90重量%によって構成される油中水型エマルショ
ンインキにおいて、水相中に一価の陽イオンを有する電
解質が含有されていること特徴とする孔版印刷用W/O
エマルションインキが提供される。
水不溶性成分及び分散剤に吸着、固定し、分散安定性に
寄与していると考えられるが、電解質の一価の陽イオン
は前記水和相に対する電解質の作用を小さくし、かつ電
解質の安定性への効果を得ることができるためであると
推測される。
解質の陰イオンが二価の陰イオンであることにより、エ
マルションの安定性にさらに効果があることを見出し
た。(請求項3) 前記のような効果が何故奏されるのかは、その理由は定
かではないが、二価の陰イオンは一価の陰イオンよりも
エマルション界面の乳化剤密度を高くする効果が大きく
安定性に寄与していることが考えられる。
の0.01wt%以上5wt%以下が、さらに定着率を
低下させることなくエマルションを安定にする効果を奏
することができるので好ましい(請求項4)。これは電
解質の濃度が低いときにはエマルションの安定性への効
果が不十分であり、また添加量が多い場合には不溶性着
色剤が凝集し、安定性が悪化するなどの問題がある。
ましくはカーボンブラックであり、特にカーボンブラッ
クのpHが5以下の酸性カーボンである。pHが5以下
の酸性のカーボンブラックは表面に酸性基を有してお
り、エマルションの安定性に効果がある陰イオンの影響
を受けることなく、かつ表面電荷が高いことにより陽イ
オンの分散安定性への影響を抑えることができるためで
あると思われる(請求項5)。
は、水相中に水溶性高分子を含有することでさらに定着
率を低下させることなくエマルションを安定にする効果
を発揮することができる。これは高分子の立体的な効果
により安定性に効果があるものと思われる(請求項
6)。また、水相中にO/W樹脂エマルションを含有す
ることで、樹脂エマルションによる定着性の効果を高く
することができる(請求項6)。
ンインキは、水相中にイオン性の分散剤を含有すること
でさらに定着率を低下させることなくエマルションを安
定にする効果があることを明らかにした。これは粒子表
面のイオン濃度を高くすることで対塩析性を高くしてい
るものと思われる(請求項7)。
ョンインキは、油相にも着色剤を含有することでベタ埋
まりが改善する効果があることを明らかにした。インキ
が紙に浸透する過程において最初に外相の油相が紙繊維
に接触し、その後水相が繊維に付着するが、繊維上に水
相が不均一に付着した場合においても油相成分の着色剤
が不均一部分を補うためであると思われる(請求項
8)。
きさらに詳細に説明する。本発明のW/Oエマルション
インキの水相は、水、電解質、防黴剤、水蒸発防止剤、
凍結防止剤、水溶性高分子、水中油型樹脂エマルション
(O/W樹脂エマルション)、着色剤、着色剤分散剤、
体質顔料などから構成される。また、本発明のW/Oエ
マルションインキの油相は、水不溶性成分、油性分、着
色剤分散剤、樹脂、乳化剤等から構成される。これらの
構成成分は、エマルションの形成を阻害しない公知のも
のが任意に使用可能である。水相中に含有させる水不溶
性成分とは、顔料などの着色剤、体質顔料、W/O樹脂
エマルション、高分子などの樹脂などである。
染料等が用いることができ、アセチレンブラック、チャ
ンネルブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラ
ック類、アルミニウム粉、ブロンズ粉などの金属粉、弁
柄、黄鉛、群青、酸化クロム、酸化チタン等の無機顔
料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料な
どのアゾ系顔料、無金属フタロシアニン系顔料や銅フタ
ロシアニン系顔料などのフタロシアニン系顔料、アント
ラキノン系、キナクリドン系、イソインドリノン系、イ
ソインドリン系、ジオキサンジン系、スレン系、ペリレ
ン系、チオインジゴ系、キノフタロン系、金属錯体、な
どの縮合多環系顔料、酸性または塩基性染料のレーキ等
の有機顔料、ジアゾ染料、アントラキノン系染料等の油
溶性染料、蛍光顔料;等が挙げられる。特に水相中に含
有させる黒色の水不溶性成分としてはカーボンブラック
が好ましく、中でもpH5以下の酸性カーボンの使用が
乳化安定性と分散安定性の理由から有利である。
る際または重合した後に、様々な色相を発明する蛍光染
料を溶解または染着し、えられた着色塊状樹脂を粉砕し
て微細化した、所謂、合成樹脂固溶体タイプのもので、
染料を坦持する合成樹脂としては、メラミン樹脂、尿素
樹脂、スルホンアミド樹脂、アルキド樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂等を染料に坦持する蛍光顔料等が上げられる。
剤を使用するのが好ましいが、色を補う目的で不溶性着
色剤を含む相、あるいは含まない相、あるいは両相に添
加してもよい。これらの染顔料類は油相、水相また両相
に添加しても良く、単独でも2種以上混合して添加して
も良い。両相に着色剤を添加した場合、ベタ埋りが改善
される効果がある。油相、水相に分散された不溶性着色
剤の平均粒径は10〜0.1μm、好ましくは1〜0.
1μmであることが望ましい。その使用量は必要量に応
じて添加することが可能であるが、通常2〜15重量%
である。
100、MA−7、MA−77、MA−11、#40、
#44(以上、三菱化学社製)、Raven1100、
Raven1080、Raven1255、Raven
760、Raven410(以上、コロンビヤンカーボ
ン社製)などが挙げられる。
油系溶剤、流動パラフィン、スピンドル油、マシン油、
潤滑油、鉱物油;あまに油、トール油、とうもろこし
油、オリーブ油、ナタネ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、
大豆油、やし油等の植物油等が使用される。また、本発
明においては安全性、保存安定性を阻害しない範囲で合
成油も併用できる。
は、エクソンモービル石油社のガーゴオイルアークティ
ックシリーズ(1010、1022、1032、104
6、1068、1100、3032、3046、306
8など)、日石三菱社の日石スーパーオイルシリーズ
(B、C、D、Eなど)、出光興産社のダイアナプロセ
スオイル(PX−32、PX−90、PW−32、PW
−90、PW−380、PS−32、PS−90、PS
−430など)、ダイアナフレシアシリーズ(S−3
2、S−90、P−32、P−90、P−150、P−
180、P−430など)、等あげられる。
環分析によるナフテン成分の炭素含有量(CN)が30
%以上、かつ芳香族成分の炭素の含有量(CA)が20
%以下、かつパラフィン成分の炭素含有量(CP)が5
5%以下である鉱物油である。前記のようなナフテン系
オイルとしては、エクソンモービル石油社のガーゴオイ
ルアークテイックオイル155および300ID、ガー
ゴオイルアークティックオイルライト及びガーゴオイル
アークティックオイルCヘビー、出光興産社のダイアナ
プロセスオイル(NP−24、NR−26、NR−6
8、NS−90S、NM−280など)、ダイアナフレ
シアシリーズ(G−6、F−9、N−28、N−90、
N−150、U−46、U−56、U−68、U−13
0、U−170、U−260)、日本サン石油社のサン
センオイルシリーズ(410、420、450、48
0、3125、4240等)等が挙げられる。
モービル社のアイソパーシリーズ(C、E、G、H、
L、Mなど)及びエクソール(D30、D40、D8、
D11、D130など)、日石三菱社のAFソルベント
シリーズ(4号、5号、6号、7号)等があげられる。
これらの油成分は安定性を考慮した場合、3環以上の縮
合芳香族環を含む芳香族炭化水素である多環芳香族成分
が3質量%未満のものを使用する事が望ましい。
芳香族成分(%CA)が20〜55%、アニリン点が1
00℃以下であって、かつオイル全重量基準でベンゾ
[a]アントラセン、ベンゾ[b]フルオランテン、ベ
ンゾ[j]フルオランテン、ベンゾ[k]フルオランテ
ン、ベンゾ[a]ピレン、ジベンゾ[a、j]アクリジ
ン等の多環芳香族の含有量がそれぞれ個々に10重量p
pm以下であり、含有量の合計量が50重量PPm以下
である、安全性の高いアロマー系オイル(特開平11−
80640)も必要であれば使用しても良い。
エマルションを形成する目的で使用され、アニオン界面
活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオ
ン界面活性剤のいずれでも良く、安定性に効果が有れば
低分子界面活性剤でも高分子界面活性剤でも、また併用
しても良い。この中でも好ましくは非イオン系界面活性
剤であり、たとえば、ソルビタンモノオレエート、ソル
ビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、
ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、
ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、などの
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセ
リルモノステアレート、デカグリセリルトリオレエー
ト、ヘキサグリセリンポリリシノレートなどの(ポリ)
グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビ
ット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン植
物油脂肪酸エステルなどのポリオキシエチレングリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン・脂肪酸アミド、ポリオキシエテレ
ンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油及び高級アルコール等
があげられる。前記乳化剤は、単独あるいは2種類以上
あわせて保存安定性の高いエマルションを調製する。添
加量は通常インキ重量の0.5〜15重量%、好ましく
は1〜3重量%とすれば良い。
範囲で不溶性着色剤分子、防腐・防かび剤、水の蒸発抑
制剤、凍結防止剤、pH調整剤、電解質、体質顔料等を
添加できる。
の形成を妨害しない範囲で樹脂、着色剤の分散剤、体質
顔料、ゲル化剤および酸化防止剤等を添加することがで
きる。前記の乳化剤も油相に含まれる。
合ロジン、水素化ロジン、ロジンエステル、ロジジポリ
エステル樹脂、水素化ロジンエステル等のロジン系樹
脂;ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性マレイン酸樹
脂;ロジン変性フェノール樹脂、等のロジン変性樹脂;
マレィン酸樹脂;フェノール樹脂;石油樹脂;環化ゴム
などのゴム誘導体樹脂;テルペン樹脂;アルキド樹脂;
重合ひまし油;等を1種または2種以上を混合して添加
して良い。これらの代表的な樹脂としては荒川化学社製
のタマノル353、タマノル403、タマノル361、
タマノル387、タマノル340、タマノル400、タ
マノル396、タマノル354、KG836、KG84
6、KG1834、KG1801等(商品名)のロジン
変性フェノール樹脂などがあげられる。
性から3万〜15万が好ましく、より好ましくは5.5
万〜15万であり、さらにこれらの樹脂は日石0号ソル
ベントに対し溶解性を有するトレランスが1g/g以上
(1gの樹脂に1g以上の0号ソルベントが相溶可能で
ある)の樹脂が好ましい。また、油相中に樹脂を添加す
る場合の樹脂使用量は、インキのコストおよび印刷適正
から油相の2〜50重量%、より好ましくは5〜20重
量%である。樹脂の重量平均分子量が低い場合及び添加
量が少ない場合には定着性への効果が小さいこと、また
重量平均分子量が高すぎたり、樹脂の添加量が多い場合
にはインキの粘度が高くなり、ドラム後端からインキが
漏れるなどの印刷適性の問題が生じる。
多塩基酸と多価アルコールから構成される。油脂として
はヤシ油、パーム油、オリーブ油、ひまし油、米糠油、
綿実油等のヨウ素か80以下の不乾性油あるいは半乾性
油およびこれらの脂肪酸が挙げられるが、大豆油、アマ
ニ油、キリ油等の乾性油もアルキド樹脂のヨウ素価が8
0以下の範囲では一部使用しても良い。
ル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、テトラヒドロフタル酸等の飽和多塩基酸、およびマ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無
水シトラコン酸等の不飽和多塩基酸が使用できる。多価
アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレング
リコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコ
ール、テトラメチレングリコール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ネオペンチルグリコール、ジグリセ
リン、トリグリセリン、ペンタエリスリット、ジペンタ
エリスリット、マンニット、ソルビット等が使用でき
る。
リグリセライドで存在したときの樹脂中の重量%で示さ
れる。アルキド樹脂は分散安定性、および皮膜形成によ
る版銅スクリーンの目詰まり等の問題から、油長60〜
90、ヨウ素価80以下であることが好ましい。アルキ
ド樹脂の重量平均分子量は好ましくは3万未満、より好
ましくは1万以下のものが好ましい。
成を阻害しないものであれば任意のものが使用でき、前
記の乳化剤用非イオン性界面活性剤及び水溶性高分子も
使用することができる。分散剤としてはソルビタンセス
キオレートなどのソルビタン脂肪酸エステル、ヘキサグ
リセリンポリリシノレートなどのポリグリセリン脂肪酸
エステル、などの非イオン性界面活性剤、アルキルアミ
ン系高分子化合物、アルミニウムキレート系化合物、ス
チレン−無水マレイン酸系共重合高分子化合物、ポリカ
ルボン酸エステル型高分子化合物、脂肪族系多価カルボ
ン酸、高分子ポリエステルのアミン塩類、エステル型ア
ニオン界面活性剤、高分子量ポリカルボン酸の長鎖アミ
ン塩類、長鎖ポリアミノアミドと高分子酸ポリエステル
の塩ポリアミド系化合物、燐酸エステル系界面活性剤、
アルキルスルホカルボン酸塩類、α−オレフィンスルホ
ン酸塩類、ジオクチルスルホコハク酸塩類、ポリエチレ
ンイミン、アルキロールアミン塩、及びアルキド樹脂な
どの不溶性着色剤分散能を有する樹脂などもあげられ
る。この他にもインキの保存安定性を阻害しない範囲で
あればイオン性界面活性剤、両性界面括性剤なども挙げ
られる。またゼネカ社製のソルスパーズシリーズ(商品
名:S3000、S5000、S9000、S1324
0、S13940、S16000、S17000、S2
0000、S24000、S28000、S3184
5、S31850、S32550、S34750、S4
1090、S53095)などを用いても良い。
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンポリグリセリン脂肪酸エステルなどのHLB
が7から14の範囲の非イオン界面活性剤や水溶性の高
分子等を使用しても良いが、特にイオン性の分散剤が好
ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、
アルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルフォ
ン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルリン酸塩、アルキルアンモニウム塩、レシチ
ン、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、ラウリル硫酸
ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウムなどのアルキル
硫酸塩、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ナ
フタレンスルフォン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
アルキル硫酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシルメ
チルタウリン塩、β−ナフタレンスルフォン酸ホルマリ
ン縮合物のナトリウム塩などのナフタレンスルフォン酸
ホルマリン縮合物、ポリカルボン酸高分子界面活性剤、
脂肪族系多価カルボン酸、高分子ポリエステルのアミン
塩類、のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両
性界面活性剤などの低分子或いは高分子界面活性剤が挙
げられる。
合して添加すれば良く、高分子及び樹脂以外の着色剤分
散剤の添加量は着色剤重量の40重量%以下、好ましく
は2〜35重量%とすれば良い。アルキド樹脂は高分子
量の樹脂を添加するときに不溶性着色剤の分散安定性に
効果があるが、アルキド樹脂を単独または他の分散剤と
併用して使用する場合の樹脂の添加量は不溶性着色剤1
重量部に対して0.05重量部以上であることが好まし
い。水相に添加する分散剤に関しても単独または2種類
以上混合して添加すればよく、添加量は着色剤の50重
量%以下、好ましくは0.1から20重量%、さらに好
ましくは1から10%である。但し、高分子系の分散剤
の場合には分散剤以外に紙への固着剤としての作用もあ
るので分散剤としての添加量以上添加しても良い。
してインキの保存安定性、定着性、流動性を向上させる
役割をもち、本発明のインキに添加されるゲル化剤とし
ては油相中の樹脂と配位結合する化合物が好ましい。こ
のような化合物を例示すると、Li、Na、K、Al、
Ca、Co、Fe、Mn、Mg、Pb、Zn、Zr等の
金属を含む有機酸塩、有機キレート化合物、金属石鹸オ
リゴマー等であり、具体的にはオクチル酸アルミニウム
等のオクチル酸金属塩、ナフテン酸マンガン等のナフテ
ン酸金属塩、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩、エ
チルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート
等の有機キレート化合物等が挙げられる。これらのゲル
化剤は、1種または2種類以上を油相に添加すれば良
く、その添加量は油相中の樹脂の15重量%以下、好ま
しくは5〜10重量%である。
ヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ブチルヒドロ
キシアニソール等であり、これらの添加によって油相中
のバィンダー樹脂等の酸化を防ぎ、これによってインキ
の粘度の上昇等が防止される。また、その添加量はイン
キ中の油の2重量%以下、好ましくは0.1〜1.0重
量%である。なお酸化防止剤は単独でも2種類以上を混
合して使っても良い。
顔料も添加できる。インキ中に添加される体質顔料とし
ては白土、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、
硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、ケイソ
ウ土、カオリン、マイカ、水酸化アルミニゥム等の無機
微粒子およびポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、
ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリシ
ロキサン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、等の有機微
粒子またはこれらの共重合体からなる微粒子が挙げられ
る。具体的な例としてはアエロジル200、アエロジル
R972等(日本アエロジル社)、NEW D ORB
EN(白石工業社)、BEN−GEL、S−BEN、O
RGANITEなど(豊順洋行社)、TIXOGELシ
リーズ(VP、DS、GB、VG、EZ−100な
ど)、OPTIGEL(日産ガードラー触媒社)などが
挙げられる。これらは油相、水相また両相に添加しても
良く。添加量はインキに対して0.1〜50重量%が好
ましく、より好ましくは1〜5重量%である。
いは両相に、保湿や増粘及び不溶性着色剤、体質顔料の
分散および固着、乳化安定性のために水溶性高分子やO
/W樹脂エマルションを添加しても良い。
然または合成高分子が添加される。例えば、デンプン、
マンナン、アルギン酸ソーダ、ガラクタン、トラガント
ガム、アラビアガム、ブルラン、デキストラン、キサン
タンガム、ニカワ、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン等
の天然高分子;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルデ
ンプン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデン
プン等の半合成高分子;アクリル酸樹脂およびポリアク
リル酸ナリウムなどの中和物、アルキル変性アクリル酸
樹脂、ポリビニルイミド、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリアクリル
アミド、ポリN−アクリロイルピロリジンやポリN−イ
ソプロピルアクリルアミドなどのポリN−アルキル置換
アクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニル
メチルエーテル、スチレン−無水マレイン酸共重合体、
スチレン−アクリル酸共重合体及びこれらをアルキル基
で部分的に疎水した高分子、またアクリルアミド系ポリ
マーおよびアクリル系のポリマーに関しては置換基を部
分的にアルキル基で疎水化した共重合タィプのポリマー
でも良い。またポリエチレンとポリプロピレンまたはポ
リブチレンのABやABAタイプのブロックコポリマー
を用いることができる。これらの水溶性高分子は単独で
も2種類以上混合しても良く、インキに含まれる水の2
5重量%以下、好ましくは0.5〜15重量%が添加さ
れる。これらの樹脂の重量平分子量は好ましくは200
0〜100万、より好ましくは5000〜30万、さら
により好ましくは1万〜15万である。
子でも天然高分子でもよい。高分子としては酢酸ビニ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、塩化
ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−
アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル
共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン
等が挙げられる。天然のものとしては油相に添加できる
高分子等が挙げられる。これらは油中水型エマルション
インキの安定性を阻害しない範囲であれば2種類以上を
併用してもよく、また分散方法も分散剤、保護コロイ
ド、界面活性剤を添加していてもよい。また合成方法は
乳化重合法、懸濁重合法あるいはソープフリー乳化重合
によって合成することができる。
膜温度は40℃以下であることが望ましい。エマルショ
ンの安定性と両立させるため分散安定剤としてラウリル
硫酸ナトリウム、ジポリオキシエチレンアルキルエーテ
ルリン酸ナトリウム、トリポリオキシエチレンアルキル
エーテルリン酸ナトリウムなどのアニオン界面活性剤は
両性界面活性剤の使用しているもの、あるいは過硫酸カ
リウムや過硫酸アンモニウムなどの樹脂粒子がマイナス
に帯電する開始剤を用いて合成したものが望ましい。し
かし界面活性剤を使用した場合にはエマルション系に影
響する場合があるので、後者の重合開始剤を用いたソー
プフリー乳化重合法より合成した樹脂エマルションが望
ましい。また、このO/W樹脂エマルションのゼータ電
位は好ましくは−1〜−200mV、より好ましくは−
10〜−50mVであることが好ましい。また樹脂エマ
ルションの粒子径は0.1〜30μm、好ましくは0.
5〜5μmである。
ルション内で細菌やかびが繁殖するのを防ぐために添加
され、エマルションを長期保存する場合は防腐防かび剤
を添加するのが望ましい。その添加量は、インキ中に含
まれる水の3重量%以下、好ましくは0.1〜1.2重
量%とするのが良い。また防腐・防かび剤としてはサリ
チル酸、フェノール類、p−オキシ安息香酸メチル、p
−オキシ安息香酸エチル等の芳香族ヒドロキシ化合物お
よびその塩素化合物のほか、ソルビン酸やデヒドロ酢酸
等が使用され、これらは単独でも2種類以上混合して使
っても良い。
あり、これらの目的で添加される薬品はエチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等
のグリコール;メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、ブイタノール、イソブタノール等の低級飽和一価
アルコール;グリセリンやソルビトール等の多価アルコ
ール;等である。これらの薬品は1種または2種以上を
添加すれば良く、その添加量はインキ中の水重量の15
重量%以下、好ましくは4〜12重量%である。
ア、トリエタノールアミン、酢酸ナトリウム、トリアミ
ルアミン、水酸化ナトリウム等であり、必要時にはこれ
らのpH調整剤を添加して水相のpHを6〜8に保つこ
とができる。水相のpHが前記範囲からはずれると、増
粘剤用水溶性高分子が添加されている場合にはその効果
が損なわれる等の問題がある。またpH一定に保つため
緩衝剤を添加してもよく、緩衝剤としてはエチレンジア
ミン四酢酸やAldrich社のTrizmabas
e、4−モルホリノエタンスルホン酸(MES)及び4
−モルホリノプロペンスルホン酸(MOPS)などが挙
げられる。緩衝剤の添加量は水相成分の約0.05〜
0.1重量%の範囲で用いればよい。
リ金属、アルカリ土類金属などの陽イオンと、陰イオン
としてはクエン酸イオン、酒石酸イオン、硫酸イオン、
酢酸イオン、塩素イオン、ホウ酸イオン等からなる電解
質が使用できる。しかし、水相に添加されている水不溶
性顔料、体質顔料、O/W樹脂エマルションなどの凝集
防止とエマルションの安定性を両立させるための陽イオ
ンとしては、一価のリチウムイオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオン等が望ましい。従ってここで添加さ
れる電解質としては、硫酸リチウム、硫酸カリウム、硫
酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリ
ウム、ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム、塩化リチウム等が好ましく、その
添加量は水相の0.01wt%〜5wt%、好ましくは
0.1〜2.0重量%である。またエマルションの安定
性と粉体の分散安定性に影響しない範囲では二価の陽イ
オンの電解質を併用しても良い。
エマルションインキには、印刷時に印刷用紙と印刷ドラ
ムとの分離を良くするため、或いは印刷用紙の巻き上が
り防止のために油相にワックスを添加することができ
る。また、水相にはトリエタノールアミンや水酸化ナト
リウム等を添加して、水溶性高分子添加による高粘度化
を更に増進させることがでる。さらに、水相に防錆剤や
消泡剤を添加して印刷の際に印刷機がインキによって錆
たり、インキが泡立つことを防止することができる。こ
れらの添加剤は、孔版印刷用インキに添加されている公
知のものを必要に応じて添加すれば良く、その添加量は
従来品の場合と同程度でよい。
め不溶性着色剤を使用しているが、不溶性着色剤を添加
しない場合であっても、体質顔料やW/O樹脂エマルシ
ョンを水相に含有する場合には、同様な作用により安定
性への効果がある。
マルションインキ製造時と同様にして油相及び水相液を
調整し、この両方を公知の乳化機内で乳化させてインキ
とすればよい。すなわち、着色剤、乳化剤及び必要に応
じて添加される樹脂等の添加物を良く分散させた油相を
調整し、これに着色剤、防防腐・防かび剤や水溶性高分
子等が必要に応じて添加されている水溶液を徐々に添加
して乳化すれば良い。
説明するが、本発明はこの実施例によって限定されるも
のではない。なお、以下に記す部は重量部である。
に不溶性着色剤を含有するW/Oエマルションインキは
着色剤、オイル、不溶性着色成分分散剤を3本ロールで
練肉することで不溶性着色剤分散体の調整を行い、この
不溶性着色剤分散体(以後、不溶性着色剤分散体)に乳
化用界面活性剤、オイルと樹脂等のワニスを加え油相と
し、これに水、凍結防止剤、抗菌剤、電解質あるいは水
溶性樹脂などからなる水相を加え乳化することにより孔
版印刷機用W/Oエマルジョンインキとした。必要に応
じ体質顔料などの他の成分を加えても良い。
ルションインキは、不溶性着色剤、水溶性高分子、水を
加えボールミルを用い24時間攪拌して不溶性着色剤水
相分散液を作成し、これに凍結防止剤、抗菌剤を加え水
相とし、あらかじめ作成しておいたオイル、乳化用界面
活性剤、ワニス、などからなる油相に前記水相を攪拌混
合し乳化することで孔版印刷用エマルションインキとし
た。必要に応じ体質顔料などの他の成分を加えても良
い。
るインキは、油相、水相のそれぞれの不溶性着色剤分散
液を作成し、そして油相に水相を攪拌混合し乳化するこ
とで孔版印刷用エマルションインキとした。必要に応じ
体質顔料などの他の成分を加えても良い。インキの粘度
は攪拌条件によっても調節可能であり、システムにあっ
た粘度であれば良く特に規定はないが、ずり速度20s
-1の時の粘度が2〜40Pa・sが望ましく、好ましく
は10〜30Pa・sであることが望ましい。
カリウム(3.0mol%)、アクリル酸エステルモノ
マー300gを水3000g中で350rpmの速度で
攪拌しながら70℃で48時間反応しラテックスを合成
し、反応終了後エバポレータで水分を蒸発させ固形分濃
度を50wt%にした。O/W樹脂エマルションのゼー
タ電位は三田村理研工業(株)製モデル5−17を使用
し顕微鏡法による電気泳動の測定から求めた。
ンキ処方を表1〜2に示し、また、下記評価方法による
評価結果を表3〜4に示した。 (エマルションインキの評価)これらのインキを用い、
市販のリコー製孔版印刷機(JP5000)で十分印刷
を行ってインキを印刷機内にいきわたらせた後、印刷し
た。保存安定性はインキを60℃に60日間保存したと
きのインキの変質状態を評価し、油分離、水分離、粘度
変化などの変質が著しいものを×、変質の無いものを◎
として、×△○◎の4段階で評価した。裏抜けは、印刷
されたべた部分の裏面側を目視にて評価し、裏抜けがひ
どいものを×、比較的少ないものを◎とし、×△○◎の
4段階で評価した。定着性は印刷後、24時間乾燥放置
した印刷物を手で触ったときの汚れ具合を評価し、汚れ
の多いものを×、汚れの少ないものを◎とし、×△○◎
の4段階で評価した。ベタ埋りは印刷サンプルを目視に
より評価し、ベタ埋りの良いものを◎、悪いものと×と
し、×△○◎の4段階で評価した。
得られた。 1.実施例1と比較例1、比較例2、比較例3から一価
の陽イオンの電解質を使用したことによる。保存安定
性、定着性、裏抜けへの効果が明らかである。 2.実施例1と実施例2から二価の陰イオンの保存安定
性への効果が明らかである。 3.実施例1、実施例3、実施例4から電解質の濃度の
保存安定性、定着性への効果が明らかである。 4.実施例1、実施例5、実施例11から水溶性樹脂の
定着性への効果があきらかである。 5.実施例1と実施例6からイオン性の分散剤の定着性
への添加効果が明らかである。 6.実施例1と実施例2、実施例8、実施例9から酸性
カーボンブラックの定着性への効果が明らかである。 7.実施例5、実施例7、実施例10から樹脂エマルシ
ョンの定着性への効果が明らかである。 8.実施例10と比較例2から、油相に着色剤を含有し
たことで裏抜けとベタ埋りの効果が明らかである。
保存安定性に優れ、定着性に優れた孔版印刷用のエマル
ションインキ、特に感熱孔版印刷用エマルションインキ
インキを得ることができた。
Claims (8)
- 【請求項1】 水相に水不溶性成分を含有する水相90
〜10重量%および油相10〜90重量%によって構成
される油中水型エマルションインキにおいて、水相中に
一価の陽イオンを有する電解質が含有されていること特
徴とする孔版印刷用W/Oエマルションインキ。 - 【請求項2】 陽イオンがアルカリ金属であることを特
徴とする請求項1に記載の孔版印刷用W/Oエマルショ
ンインキ。 - 【請求項3】 電解質が二価の陰イオンからなることを
特徴とする請求項1または2に記載の孔版印刷用W/O
エマルションインキ。 - 【請求項4】 電解質の添加量が水相成分の0.01w
t%以上5wt%以下であることを特徴とする請求項1
〜3のいずれかに記載の孔版印刷用W/Oエマルション
インキ。 - 【請求項5】 水不溶性成分がpH5以下の酸性カーボ
ンブラックであることを特徴とする請求項1〜4のいず
れかに記載の孔版印刷用W/Oエマルションインキ。 - 【請求項6】 水相中に水溶性高分子および/またはO
/W樹脂エマルションを含有する特徴とする請求項1〜
5のいずれかに記載の孔版印刷用W/Oエマルションイ
ンキ。 - 【請求項7】 水相中にイオン性の分散剤を含有するこ
とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の孔版印
刷用W/Oエマルションインキ。 - 【請求項8】 油相に着色剤を含有することを特徴とす
る請求項1〜7のいずれかに記載の孔版印刷用W/Oエ
マルションインキ。
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