JPH11310740A - 孔版印刷用油中水型エマルションインキ - Google Patents

孔版印刷用油中水型エマルションインキ

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JPH11310740A
JPH11310740A JP13272198A JP13272198A JPH11310740A JP H11310740 A JPH11310740 A JP H11310740A JP 13272198 A JP13272198 A JP 13272198A JP 13272198 A JP13272198 A JP 13272198A JP H11310740 A JPH11310740 A JP H11310740A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 指触乾燥性、着色剤及び樹脂分散安定性に優
れ、しかも臭気のない孔版印刷用油中水型エマルション
インキを提供する。 【解決手段】 油相10〜90重量%および水相90〜
10重量%によって構成される油中水型エマルションイ
ンキにおいて、ポリスチレン換算の重量平均分子量が3
万以上15万以下で、かつ0号ソルベントHに可溶性
(トレランスが1.4g/g以上)の高分子量ロジン変
性フェノール樹脂を含有する孔版印刷用油中水型エマル
ションインキ。更にアルキド樹脂を含有する前記孔版印
刷用油中水型エマルションインキ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、孔版印刷用油中水
型エマルションインキに関し、擦れによる色落ち(以
後、指触乾燥性と云う)の少ない、また顔料や樹脂の凝
集のない孔版印刷用油中水型エマルションインキに関す
る。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷方法は、周知のように孔版印刷
原紙を用い、この原紙の穿孔部を介して原紙の一方の側
より他方の側へインキを移動させることにより、紙など
の被印刷物面に印刷を行なうものである。近年、輪転孔
版印刷機もマイクロコンピューター等による自動化が進
み、操作も簡単になり、これに伴って孔版印刷の利用が
増加している。しかし孔版印刷の乾燥は浸透乾燥と蒸発
乾燥のみであり、また機上でインキが固化しないように
反応性の樹脂が使用できないことから、これまで安定性
及び定着性、指触乾燥性を改善するため種々の研究がな
されてきた。
【0003】例えば、特開昭61−255967号公報
にはこれら特性改善のために固形の樹脂等を添加したエ
マルションインキが提案されている。また特開平5−1
17564号公報にはインキの定着性を向上させること
を目的にゲル化剤を含む孔版印刷用エマルションインキ
が提案されている。更に特開平6−220382号公報
には定着性を向上させるために水相に多量の疎水性樹脂
を添加したエマルションインキが提案されている。
【0004】また、近年、インキの人体に対する安全性
の要求は高くなっている。芳香族成分を多く含有する溶
解性の高いモーターオイルなどは臭気の問題があり、イ
ンキに使用される不揮発性オイルにおいても芳香族成分
の少ないナフテン系あるいはパラフィン系のオイルを使
用する必要が生じている。
【0005】しかし、これらの従来の技術でモーターオ
イルを使用しない場合には樹脂を均一にインキ中に添加
することが困難であり、顔料を紙表面に十分に固着でき
ていなかったため指触乾燥性が得られなかった。また水
相に疎水性樹脂を添加した物では水相の樹脂が多いため
にインキが紙に転移した後、インキの粘度上昇が著しい
ことによる浸透性の低下および油相中のオイル、界面活
性剤のために完全な皮膜が形成されずべとべと感がある
等の問題がある。
【0006】このように、指触乾燥性に優れ、低コスト
で臭気の少ないインキが望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の欠点を除去し、孔版印刷機において、指触乾
燥性、分散安定性に優れ、芳香族成分の少なく、臭気の
少ないオイルを使用した時でも樹脂の不均一部のない孔
版印刷用油中水型エマルションインキを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、油相1
0〜90重量%および水相90〜10重量%によって構
成される油中水型エマルションインキにおいて、ポリス
チレン換算の重量平均分子量が3万以上15万以下で、
かつ0号ソルベントHに可溶性(トレランスが1.4g
/g以上)の高分子量ロジン変性フェノール樹脂を含有
することを特徴とする孔版印刷用油中水型エマルション
インキが提供される。また、本発明によれば、前記高分
子量ロジン変性フェノール樹脂のポリスチレン換算の重
量平均分子量が、5.5万以上15万以下であることを
特徴とする前記記載の孔版印刷用油中水型エマルション
インキが提供される。また、本発明によれば、インキ中
の高分子量ロジン変性フェノール樹脂の含有量が着色剤
1重量部に対して0.3重量部以上であり、油相中の樹
脂濃度が50重量%以下であることを特徴とする前記記
載の孔版印刷用油中水型エマルションインキが提供され
る。また、本発明によれば、更に、アルキド樹脂を含有
することを特徴とする前記記載の孔版印刷用油中水型エ
マルションインキが提供される。更に、本発明によれ
ば、インキ中のアルキド樹脂の含有量が着色剤1重量部
に対して0.05重量部以上であり、油相中の樹脂濃度
が50重量%以下であることを特徴とする前記記載の孔
版印刷用油中水型エマルションインキが提供される。更
にまた、本発明によれば、粘度が10cSt(40℃
下)以上で、かつ環分析による炭素分布における芳香族
成分の炭素の含有量が15%CA以下の不揮発性の鉱物
油を含有することを特徴とする前記記載の孔版印刷用油
中水型エマルションインキが提供される。なお、本明細
書において、不揮発性鉱物油の芳香族成分(CA)は環
分析による炭素分布における芳香族成分の炭素の含有量
を表し、単位を%CAで示す。
【0009】即ち、本発明者は、前記目的を達成するた
め種々研究を行い、分子量がポリスチレン換算で3万以
上15万以下、好ましくは5.5万以上15万以下で、
かつ0号ソルベントHに可溶性の高分子量ロジン変性フ
ェノール樹脂を含有させることにより指触乾燥性に優
れ、また樹脂の均一性の高いインキが、臭気が少ないオ
イルを使用した場合でも得られること、さらにアルキド
樹脂を含有させることにより、特にアルキド樹脂の含有
量を顔料1重量部に対して0.05重量部以上であり油
相中の樹脂濃度が50重量%以下とすることによりイン
キ中の顔料の分散安定性が良くなり指触乾燥性の効果が
さらに向上することを見い出した。また、樹脂をゲル化
するとワニスの粘度が高くなり、製造効率が低下した
り、ゲル化する時のゲル化剤が高価であるなどのコスト
が高くなるなどの問題があったが、上記構成により、樹
脂をゲル化することなく指触乾燥性に優れた孔版印刷用
油中水型エマルションインキが得られることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0010】本発明の孔版印刷用油中水型エマルション
インキがこれらの効果を有する理由は定かではないが、
高分子量のロジン変性フェノール樹脂を用いることによ
り乾燥時に該樹脂が複数の顔料に吸着し、顔料の凝集を
強くしていることや、顔料に吸着した樹脂が紙にも吸着
し、顔料の紙への固着に寄与していることが考えられ
る。しかし、分子量が高すぎると樹脂の溶解性が著しく
低下し、溶剤に芳香族成分の含有量の多い溶剤が必要に
なる。芳香族成分が少なく、臭気が少ないパラフィン系
あるいはナフテン系のオイルを使用しインキ化したとき
にはインキ内に樹脂の不均一が生じ、溶解した状態での
樹脂のインキへの添加が困難になるなどの問題が生じ
る。この傾向は0号ソルベントHに対し溶解性を示さな
い溶解性が低い樹脂を使用した場合に見られ、インキ化
したときにインキ内に樹脂の不均一部が生じる。これは
インキ中に添加されている溶解能力の低い溶剤やオイル
により樹脂が相分離するためと考えられる。本発明にお
いては、0号ソルベントHに溶解性を示す溶解性の高い
樹脂を使用することにより、樹脂の相分離を防止しうる
ものと考えられる。また、本発明において、アルキド樹
脂の添加は、高分子量の樹脂を用いることにより起こる
可能性のあるインキ中での顔料間の凝集を防止する作用
をしているものと考えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明をさらに詳細に説明
する。本発明の孔版印刷用油中水型エマルションの油相
は、油成分、着色剤、着色剤分散剤、樹脂、乳化剤など
から構成される。また水相は、水、電解質、防黴剤、水
蒸発防止剤、水溶性高分子、水中油型樹脂エマルション
(疎水性高分子)などから構成される。これらの構成成
分は、エマルションの形成を阻害しない公知のものが使
用される。
【0012】本発明の孔版印刷用油中水型エマルション
インキの油相について説明する。該油相には、ポリスチ
レン換算の重量平均分子量が3万以上15万以下、好ま
しくは5.5万以上15万以下で、かつ0号ソルベント
Hに可溶性(トレランスが1.4g/g以上)の高分子
量ロジン変性フェノール樹脂を含有させる。ロジン変性
フェノール樹脂の該重量平均分子量が3万未満である
と、複数の顔料への樹脂の吸着或いは顔料に吸着した樹
脂の紙への吸着が不十分であり、十分な指触乾燥性が得
られない。また15万を超えると溶解性が著しく低下
し、芳香族成分を多量に含む溶剤が必要となる。また、
ロジン変性フェノール樹脂が0号ソルベントHに不溶性
または難溶性(トレランスが1.4g/g未満)である
と樹脂をインキに添加するのに芳香族成分の多い臭気の
ある溶剤が必要となる。0号ソルベントHによるトレラ
ンスが5以上であると、ビヒクルに対する溶解性が良す
ぎて、顔料に樹脂が吸着しないため、指触乾燥性に関し
て十分な効果が得られない。従って、0号ソルベントH
によるトレランスは2以上5未満のものがより好まし
い。
【0013】本発明において0号ソルベントHとは、飽
和分100%で構成される日本石油社製の無臭の溶剤で
ある。また、トレランスとは、樹脂と溶剤の相溶性の度
合いを示すものであり、1gの樹脂に相溶可能な溶剤の
重量(g)で表わす。
【0014】油相に添加される分子量3万以上15万以
下で、かつ0号ソルベントHに可溶性(トレランスが
1.4g/g以上)の代表的なロジン変性フェノール樹
脂としては、たとえば荒川化学社製のKG−836、K
G−846、KG−1829、KG−1804、KG−
1808−1、タマノル371、タマノル394などが
挙げられる。
【0015】本発明において、インキ中の重量平均分子
量3万以上15万以下の高分子量ロジン変性フェノール
樹脂の使用量は、印刷適正、指触乾燥性等から、顔料1
重量部に対して0.3重量部以上、好ましくは0.4〜
2.0重量部、より好ましくは0.5〜1.5重量部が
適切である。上記ロジン変性フェノール樹脂は単独で用
いても良いが、顔料分散性、乳化適正を考慮し、他の樹
脂及び他のロジン変性フェノール樹脂と併用しても良
い。樹脂としてはロジン;重合ロジン、水素化ロジン、
ロジンエステル、水素化ロジンエステル等のロジン系樹
脂;ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性マレイン酸樹
脂等のロジン変性樹脂;マレイン酸樹脂;フェノール樹
脂;石油樹脂;環化ゴムなどのゴム誘導体樹脂;テルペ
ン樹脂;アルキド樹脂;重合ひまし油;等を1種または
2種以上を混合して添加して良い。
【0016】本発明において、特にアルキド樹脂を併用
することが好ましい。本発明に使用されるアルキド樹脂
は油脂と多塩基酸と多価アルコールから構成される。油
脂としてはヤシ油、パーム油、オリーブ油、ひまし油、
米糠油、綿実油等のヨウ素価80以下の不乾性油あるい
は半乾性油およびこれらの脂肪酸が挙げられるが、大豆
油、アマニ油、キリ油等の乾性油もアルキド樹脂のヨウ
素価が80以下となる範囲においては一部使用しても良
い。上記多塩基酸としては無水フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、テトラヒドロフタル酸等の飽和多塩基酸、およびマ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無
水シトラコン酸等の不飽和多塩基酸が使用できる。また
上記多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコー
ル、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリッ
ト、ジペンタエリスリット、マンニット、ソルビット等
が使用できる。アルキド樹脂の油長は油脂中の脂肪酸が
トリグリセライドで存在したときの樹脂中の重量%で示
される。アルキド樹脂は分散安定性、および皮膜形成に
よる版胴スクリーンの目詰まり等の問題から、油長60
〜90、ヨウ素価80以下であることが好ましい。アル
キド樹脂の分子量は好ましくは3万未満、より好ましく
は1万以下のものが好ましい。
【0017】また油相中の全樹脂の使用量は、インキの
コスト及び印刷適正から、油相の50重量%以下、好ま
しくは2〜50重量%、より好ましくは2〜24重量
%、さらに好ましくは5〜20重量%である。樹脂の使
用量が少ない場合、指触乾燥性の効果が得られなく、ま
た使用量が多すぎると、インキの粘度が高くなり、ドラ
ム後端からインキが漏れるなどの印刷適正の問題が生じ
る。
【0018】本発明で用いられる着色剤はカーボンブラ
ック、酸化チタン;アゾ系顔料、フタロシアニン顔料、
ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、建染染料系顔料、媒染
染料系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料及び天
然染料系顔料;ジアゾ染料、アントラキノン系染料等の
油溶性染料;等が挙げられる。これらの染顔料類は、単
独でも2種以上混合して添加しても良い。その使用量は
インキ重量の2〜10重量%である。
【0019】本発明に使用される油成分は、例えば石油
系溶剤、流動パラフィン、スピンドル油、マシン油、鉱
物油;あまに油、トール油、とうもろこし油、オリーブ
油、ヤシ油、ナタネ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、大豆
油等の植物油等が使用される。これらは芳香族成分の少
ないものが望ましい。また、本発明においては合成油も
使用できる。石油系溶剤としてはエクソン社のアイソパ
ーシリーズ(C,E,G,H,L,Mなど)及びエクソ
ール(D−30,D−40,D−80,D−110,D
−130など)、日本石油社のAFソルベントシリーズ
(4号、5号、6号、7号)、モービル石油社のジェン
レックスシリーズ(55、56、57)等が挙げられ
る。これらの溶剤は揮発性がある。
【0020】また、鉱物油としては、粘度が10cSt
(40℃下)以上でかつ環分析による炭素分布における
芳香族成分の炭素の含有量が15%CA以下のパラフィ
ン系あるいはナフテン系の不揮発性の鉱物油が好まし
い。その具体例としては日本石油社の日石スーパーオイ
ルシリーズ(B,C,D,Eなど)及びモービル石油社
のガーゴイルアークティックシリーズ(1010,10
22,1032,1046,1068,1100)、ガ
ーゴイルアークティックオイルシリーズ(ライト、Cヘ
ビー,155、300IDなど)及びモービルバキュオ
リンエキストラヘビー、モービルDTEエキストラヘビ
ー、サン石油のサンパーオイルシリーズ(110、11
5、120、130、150、2100、2280な
ど)およびサンセンオイルシリーズ(310、410、
415、420、430、450、380、480、3
125、4130、4240)、出光石油のダイアナプ
ロセスオイルシリーズ(PX−32、PX−90、PW
−32、PW−90、PW−380、PS−32、PS
−90、PS−430、NS−100、NM−280、
NP−24など)などが挙げられる。そして、これらの
油は単独でも2種類以上混合して使用しても良い。
【0021】本発明で用いられる乳化剤は、好ましくは
非イオン界面活性剤であり、たとえば、ソルビタン高級
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン高級脂
肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン
脂肪酸エステル、脂肪酸ジグリセリド及び、高級アルコ
ール、アルキルフェノール、脂肪酸等の酸化エチレン付
加物等があげられ、単独であるいはこれらのHLBの異
なる物を2種類以上を組み合わせて安定性の高いエマル
ションを調製することができる。添加量は通常インキ重
量の0.5〜15重量%、好ましくは2〜5.5重量%
である。
【0022】以上のほか、油相にはエマルションの形成
を阻害しない範囲でその他の樹脂、着色剤の分散剤、ゲ
ル化剤および酸化防止剤等を添加することができる。
【0023】カーボンブラック等着色剤の着色剤分散剤
としてはエマルションの形成を阻害しない物が使用で
き、前記の乳化剤用非イオン性界面活性剤を使用するこ
とができる。このほか、アルキルアミン系高分子化合
物、アルミニウムキレート系化合物、スチレン−無水マ
レイン酸系共重合高分子化合物、ポリカルボン酸エステ
ル型高分子化合物、脂肪族系多価カルボン酸、高分子ポ
リエステルのアミン塩類、エステル型アニオン界面活性
剤、高分子量ポリカルボン酸の長鎖アミン塩類、長鎖ポ
リアミノアミドと高分子酸ポリエステルの塩、ポリアミ
ド系化合物、燐酸エステル系界面活性剤、アルキルスル
ホカルボン酸塩類、α−オレフィンスルホン酸塩類、ジ
オクチルスルホコハク酸塩類、及びアルキド樹脂、など
顔料分散能を有する樹脂なども挙げられる。これらの分
散剤は単独または2種類以上混合して添加すれば良く、
樹脂以外の着色剤分散剤の添加量は着色剤重量の40重
量%以下、好ましくは2〜35重量%とすれば良い。ア
ルキド樹脂は高分子量の樹脂を添加するときに顔料の分
散安定性に特に効果があるが、アルキド樹脂を単独また
は他の分散剤と併用して使用する場合の樹脂の添加量は
顔料1に対して0.05以上であることが好ましい。
【0024】油相に添加される酸化防止剤は、ジブチル
ヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ブチルヒドロ
キシアニソール等であり、これらの添加によって油相中
のバインダー樹脂等の酸化を防ぎ、これによってインキ
の粘度の上昇等が防止される。また、その添加量はイン
キ中の油の2重量%以下、好ましくは0.1〜1.0重
量%である。なお酸化防止剤は単独でも2種類以上を混
合して使っても良い。
【0025】次に本発明の孔版印刷用油中水型エマルシ
ョンインキの水相について説明する。該水相に添加され
る水溶性高分子は、保湿や増粘のために添加されるもの
であり、具体的には下記の天然または合成高分子が添加
される。水溶性高分子としては具体的には下記の天然ま
たは合成高分子が添加される。例えば、デンプン、マン
ナン、アルギン酸ソーダ、ガラクタン、トラガントガ
ム、アラビアガム、プルラン、デキストラン、キサンタ
ンガム、ニカワ、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン等の
天然高分子;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
メチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシメチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ジア
ルデヒドデンプン等の半合成高分子;アクリル酸樹脂お
よびポリアクリル酸ナトリウムなどの中和物、ポリビニ
ルイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリルアミド、ポリN−アルキル置換アクリ
ルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルメチル
エーテル、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレ
ン−アクリル酸共重合体及びこれらをアルキル基で部分
的に疎水した高分子、またアクリルアミド系ポリマーお
よびアクリル系のポリマーに関しては置換基を部分的に
アルキル基で疎水化した共重合タイプのポリマーでも良
い。またポリエチレンとポリプロピレンまたはポリブチ
レンのブロックコポリマーも用いることができる。これ
らの水溶性高分子は単独でも2種類以上混合しても良
く、インキに含まれる水の25重量%以下、好ましくは
0.5〜15重量%が添加される。
【0026】水相に添加される水中油型樹脂エマルショ
ンは、合成高分子でも天然高分子でもよい。合成高分子
としてはポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポ
リメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル
共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩
化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン等が挙げられ
る。天然のものとしては油相に添加できる前記高分子等
が挙げられる。これらは油中水型エマルションインキの
安定性を阻害しない範囲であれば2種類以上を併用して
もよく、また分散方法も分散剤、保護コロイド、界面活
性剤を添加していてもよく、またソープフリー乳化重合
によって合成した物でも良い。
【0027】水相に添加される防腐・防かび剤は、エマ
ルション内で細菌やかびが繁殖するのを防ぐために添加
され、エマルションインキを長期保存する場合は通常添
加される。その添加量は、インキ中に含まれる水の3重
量%以下、好ましくは0.1〜1.2重量%とするのが
良い。また防腐・防かび剤としてはサリチル酸、フェノ
ール類、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香
酸エチル等の芳香族ヒドロキシ化合物およびその塩素化
合物のほか、イソチアゾリン系化合物、トリアジン系化
合物とピリジン系化合物の混合物、ソルビン酸やデヒド
ロ酢酸等が使用され、これらは単独でも2種類以上混合
して使っても良い。
【0028】水の蒸発防止剤と凍結防止剤は兼用可能で
あり、これらの目的で添加される物質としては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール等のグリコール;メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、ブタノール、イソブタノール等の低級飽
和一価アルコール;グリセリンやソルビトール等の多価
アルコール;等が挙げられる。これらの物質は1種また
は2種以上を添加すれば良く、その添加量はインキ中の
水重量の15重量%以下、好ましくは4〜12重量%で
ある。
【0029】水相に添加されるpH調整剤は、トリエタ
ノールアミン、酢酸ナトリウム、トリアミルアミン等で
あり、必要時にはこれらのpH調整剤を添加して水相の
pHを6〜8に保つことができる。水相のpHが前記範
囲からはずれると、増粘剤用水溶性高分子が添加されて
いる場合にはその効果が損なわれる等の問題がある。
【0030】水相に添加される電解質はエマルションイ
ンキの安定性を高めるために添加されるものである。従
って、該電解質にはエマルションの安定度向上に有効な
離液順列が高いイオンで構成された電解質を添加するの
が良い。離液順列の高い陰イオンは、クエン酸イオン、
酒石酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオン等であり、離液
順列が高い陽イオンはアルカリ金属イオンやアルカリ土
類金属イオンであることから、ここで添加される電解質
としては少なくとも陰イオンか陽イオンの一方が前記イ
オンよりなる塩が好ましい。このような電解質として
は、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、クエン酸ナト
リウム、リン酸水素ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、酢
酸ナトリウム、等が好ましい。またその添加量は水相の
0.1から2重量%、好ましくは0.5〜1.5重量%
である。
【0031】また、本発明の孔版印刷用油中水型エマル
ションインキ中には滲み防止、あるいは粘度調整のため
に体質顔料も添加できる。インキ中に添加される体質顔
料としては白土、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、
ケイソウ土、カオリン、マイカ、水酸化アルミニウム等
の無機微粒子およびポリアクリル酸エステル、ポリウレ
タン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、
ポリシロキサン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、等の
有機微粒子またはこれらの共重合体からなる微粒子が挙
げられる。具体的な例としてはアエロジル200、アエ
ロジルR972等(日本アエロジル社)、NEW D
ORBEN(白石工業社)、BEN−GEL、S−BE
N、ORGANITEなど(豊川洋行社)、TIXOG
ELシリーズ(VP、DS、GB、VG、EZ−100
など)、OPTIGEL(日産ガードラー社)などが挙
げられる。これらは油相、水相または両相に添加しても
良い。その添加量はインキに対して0.01〜50重量
%が好ましく、より好ましくは0.1〜10重量%であ
る。
【0032】上記のほか、本発明の孔版印刷用油中水型
エマルションインキには、印刷時に印刷用紙と印刷ドラ
ムとの分離を良くするため、或いは印刷用紙の巻き上が
り防止のために油相にワックスを添加することができ
る。また、水相にはトリエタノールアミンや水酸化ナト
リウム等を添加して、水溶性高分子添加による高粘度化
を更に増進させることができる。さらに、水相に防錆剤
を添加して印刷の際に印刷機がインキによって錆びた
り、インキが泡立つことを防止することができる。これ
らの添加剤は、孔版印刷用インキに添加されている公知
品を必要に応じて添加すれば良く、その添加量は従来品
の場合と同程度でよい。
【0033】本発明の孔版印刷用油中水型エマルション
インキは、従来のエマルションインキの製造と同様にし
て油相及び水相液を調整し、この両相を公知の乳化機内
で乳化させて製造することができる。すなわち、着色
剤、乳化剤及び必要に応じて添加される樹脂等の添加物
を良く分散させた油相を常温で調整し、これに防腐・防
かび剤や水溶性高分子等が必要に応じて添加されている
水溶液からなる水相を徐々に添加して乳化すれば良い。
インキの粘度は撹拌条件によっても調節可能であるが、
ずり速度20s-1の時の粘度が10〜35Pa・sであ
ればよい。また、油相に顔料、樹脂、体質顔料などを添
加した時のずり速度20s-1の油相の粘度は0.05〜
20Pa・s、好ましくは0.1〜3Pa・sであるこ
とが望ましい。
【0034】
【実施例】次に本発明を実施例によって更に具体的に説
明するが、本発明はこの実施例によって限定されるもの
ではない。なお、以下に記す部は重量部である。〈孔版
印刷用油中水型エマルションインキの製造〉実施例及び
比較例に示した各成分を用い、先ず、着色剤、オイル、
顔料分散剤を、3本ロールで練肉することにより顔料分
散体を調整した。この顔料分散体に乳化用界面活性剤、
オイルと樹脂等のワニスを加え油相とし、これに水、凍
結防止剤、抗菌剤、電解質あるいは水溶性樹脂などから
なる水相を加え乳化することにより孔版印刷用エマルジ
ョンインキとした。尚、使用したアルキド樹脂はヤシ油
76部、ペンタエリスリット7部、イソフタル酸17部
から合成した。また、日石0号ソルベントHの性状を下
記に示す。 ・密度(15℃) g/cm2 :0.769 ・粘度(30℃) mm2/S :2.64 ・色(セイボルト) :+30以上 ・鋼板腐食(50℃、3h) :1a ・引火点(PM) ℃ :113 ・反応 :中性 ・硫黄分 massppm :1以下 ・アニリン点 ℃ :90.4 ・流動点 ℃ :+5.0 ・蒸留性状 初留 ℃ :244.0 50% ℃ :250.0 終点 ℃ :262.0 ・芳香族成分 vol% :0 ・飽和分 vol% :100
【0035】実施例及び比較例で用いた樹脂の分子量と
0号ソルベントHに対する溶解性を表1に示す。
【表1】
【0036】 実施例1 着色剤 カーボンブラック(MA-77、三菱化成) 3.6部 フタロシアニンブルー 0.4部 鉱物油 日石スーパーオイルC(日本石油) 9.7部 溶剤 AF-6ソルベント(日本石油) 6.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 0.3部 アルキド樹脂 4.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(KG-836、荒川化学) 2.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 4.0部 水 イオン交換水 59.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0037】 実施例2 着色剤 フタロシアニンブルー 4.0部 鉱物油 日石スーパーオイルC 6.0部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 9.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 2.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(KG-846、荒川化学) 4.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 5.0部 水 イオン交換水 59.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0038】 実施例3 着色剤 カーボンブラック(MA-77、三菱化成) 3.0部 鉱物油 アークティック1022(モービル石油) 5.2部 アークティック1046(モービル石油) 4.0部 溶剤 AF-6ソルベント(日本石油) 9.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 0.3部 アルキド樹脂 1.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(樹脂A、荒川化学) 5.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 4.0部 水 イオン交換水 57.8部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 水溶性高分子 ポリアクリル酸ナトリウム 0.3部 増粘剤 トリエタノールアミン 0.4部
【0039】 実施例4 着色剤 フタロシアニンブルー 4.0部 鉱物油 アークティック1010(モービル石油) 6.0部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 8.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 2.0部 アルキド樹脂 1.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(タマノル371、荒川化学) 4.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 5.0部 水 イオン交換水 59.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0040】 実施例5 着色剤 フタロシアニンブルー 4.0部 鉱物油 日石スーパーオイルD(日本石油) 6.0部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 8.9部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 2.0部 アルキド樹脂 0.1部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(KG-846、荒川化学) 4.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 5.0部 水 イオン交換水 59.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0041】 実施例6 着色剤 フタロシアニンブルー 4.0部 鉱物油 アークティックオイルライト(モービル石油) 6.7部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 8.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 2.0部 アルキド樹脂 0.3部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(樹脂B、荒川化学) 4.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 5.0部 水 イオン交換水 59.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0042】 実施例7 着色剤 フタロシアニンブルー 3.0部 鉱物油 サンパーオイル110(サン石油) 7.5部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 8.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 1.5部 アルキド樹脂 1.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(KG-1801、荒川化学) 3.0部 ロジン変性フェノール樹脂(KG-846、荒川化学) 1.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 5.0部 水 イオン交換水 59.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0043】 実施例8 着色剤 フタロシアニンブルー 4.0部 鉱物油 アークティック1010(モービル石油) 6.0部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 8.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 2.0部 アルキド樹脂 1.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(タマノル353、荒川化学) 2.0部 ロジン変性フェノール樹脂(樹脂B、荒川化学) 2.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 5.0部 水 イオン交換水 59.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0044】 実施例9 着色剤 フタロシアニンブルー 4.0部 鉱物油 サンパーオイル115(サン石油) 7.0部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 8.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 2.0部 アルキド樹脂 1.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(KG-846、荒川化学) 1.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 5.0部 水 イオン交換水 61.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0045】 実施例10 着色剤 カーボンブラック (ラーベン1255、コロンビヤンカーボン) 3.0部 鉱物油 アークティック1068(モービル石油) 3.0部 溶剤 AF-6ソルベント(日本石油) 16.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 0.5部 アルキド樹脂 1.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(KG-1804、荒川化学) 10.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 3.0部 水 イオン交換水 52.5部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0046】 実施例11 着色剤 フタロシアニンブルー 3.5部 鉱物油 アークティック1010(モービル石油) 7.7部 溶剤 AF-6ソルベント(日本石油) 9.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 0.3部 アルキド樹脂 1.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(樹脂A、荒川化学) 6.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 4.0部 水 イオン交換水 57.5部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0047】 実施例12 着色剤 カーボンブラック 4.0部 鉱物油 ダイアナプロセスオイルPX-32(出光石油) 7.5部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 8.9部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 0.5部 アルキド樹脂 1.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(樹脂B、荒川化学) 3.0部 ロジン変性フェノール樹脂(タマノル370、荒川化学) 0.1部 乳化剤 ソルビタンモノオレート 5.0部 体質顔料 シリカ(アエロジルR972、日本アエロジル) 6.0部 水 イオン交換水 53.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0048】 実施例13 着色剤 カーボンブラック 4.0部 鉱物油 アークティック1010(モービル石油) 8.2部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 8.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 0.5部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(タマノル394、荒川化学) 4.0部 ロジン変性フェノール樹脂(タマノル354、荒川化学) 0.3部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 5.0部 水 イオン交換水 59.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0049】 実施例14 着色剤 カーボンブラック 3.0部 鉱物油 アークティック1100(モービル石油) 2.7部 溶剤 AF-4ソルベント(日本石油) 12.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 0.3部 アルキド樹脂 14.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(タマノル394、荒川化学) 4.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 4.0部 水 イオン交換水 49.5部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 0.5部
【0050】 比較例1 着色剤 フタロシアニンブルー 4.0部 鉱物油 サンセンオイル410(サン石油) 7.0部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 8.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 2.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(KG-1801、荒川化学) 4.0部 乳化剤 ソルビタンモノオレート 5.0部 水 イオン交換水 59.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0051】 比較例2 着色剤 カーボンブラック 4.0部 鉱物油 アークテック1046(モービル石油) 15.5部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 6.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 0.5部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(タマノル353、荒川化学) 4.0部 乳化剤 ソルビタンモノオレート 5.0部 水 イオン交換水 54.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0052】 比較例3 着色剤 フタロシアニンブルー 4.0部 鉱物油 日石スーパーオイルB(日本石油) 8.0部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 6.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 2.0部 アルキド樹脂 1.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(タマノル370、荒川化学) 4.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 5.0部 水 イオン交換水 59.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0053】 比較例4 着色剤 フタロシアニンブルー 4.0部 鉱物油 日石スーパーオイルB(日本石油) 8.0部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 6.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 2.0部 アルキド樹脂 1.0部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(タマノル350、荒川化学) 4.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 5.0部 水 イオン交換水 59.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0054】 比較例5 着色剤 カーボンブラック 4.0部 鉱物油 アークテック1022(モービル石油) 10.5部 溶剤 AF-5ソルベント(日本石油) 10.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 0.5部 樹脂 ロジン変性フェノール樹脂(タマノル354、荒川化学) 4.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 4.0部 水 イオン交換水 56.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部
【0055】比較例6 分子量が15万を越えるロジン変性フェノール樹脂とし
てタマノル387(荒川化学)を用いたが、この樹脂は
0号ソルベントHに対する溶解性がなく適正なワニス及
びインキが得られなかった。
【0056】〈エマルションインキの評価〉これらのイ
ンキを用い、市販の(株)リコー製孔版印刷機(プリポ
ートVT3500)で十分印刷を行ってインキを印刷機
内にいきわたらせた後、印刷した。この際の印刷物の印
刷濃度は反射式光学濃度計(マクベス社製RD914)
によって測定した。 指触乾燥性 指触乾燥性は印刷部分を布を取り付けたクロックメータ
ーで10往復/10秒で擦り布の汚れ具合を比較して求
めた。布の汚れが多い物を指触乾燥性1とし、特に優れ
るものを5として5段階で評価した。 着色剤の凝集の有無(着色剤凝集) 着色剤の凝集の有無は顕微鏡観察と色調の変化により行
い、凝集のない物を5、凝集したものを1として5段階
で評価した。 樹脂の凝集の有無(樹脂凝集) 樹脂の凝集の有無はインキ化したときに系が均一な物を
○、不均一部の程度の小さい物を△、不均一部が存在す
るものを×として評価した。 これらの結果を表2にまとめて示した。尚、表2中の樹
脂の「T」はタマノルの略称である。
【0057】
【表2】
【0058】上記表2の実施例と比較例の結果から、請
求項1の分子量3万以上15万以下でかつ0号ソルベン
トHに溶解性をもつ高分子量ロジン変性フェノール樹脂
を使用したエマルションインキは性能が優れていること
が明らかである。また、実施例1と実施例3、4、6の
結果から、請求項2の分子量5.5万以上15万の以下
のロジン変性フェノール樹脂を用いることによる、指触
乾燥性、着色剤の分散安定性の向上の効果が明らかであ
る。また、実施例7と9の結果から、請求項3のロジン
変性フェノール樹脂を、着色剤1重量部に対して0.3
重量部以上用いることによる指触乾燥性向上効果が明ら
かである。また、実施例2と4、5の結果から、請求項
4のアルキド樹脂を用いることによる指触乾燥性、着色
剤の分散安定性の向上効果が明らかである。更に、実施
例5と6の結果から、請求項5の該アルキド樹脂の添加
量を、着色剤1重量部に対して0.05重量部以上にす
ることにより更に効果が向上することが明らかである。
実施例1〜14の全ての結果から、請求項6の芳香族成
分の少ない不揮発性オイルの使用が可能であることが明
らかになった。
【0059】
【発明の効果】本発明の孔版印刷用油中水型エマルジョ
ンインキは、前記高分子量ロジン変性フェノール樹脂を
含有させることにより分散安定性及び指触乾燥性に優
れ、また、更にアルキド樹脂を含有させることにより顔
料分散安定性にさらに優れると云う効果を有する。更
に、本発明の孔版印刷用油中水型エマルションインキ
は、芳香族成分の少ない不揮発性の鉱物油を用いること
ができるため、臭気に対して優れる(臭気がない)と云
う効果を有する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油相10〜90重量%および水相90〜
    10重量%によって構成される油中水型エマルションイ
    ンキにおいて、ポリスチレン換算の重量平均分子量が3
    万以上15万以下で、かつ0号ソルベントHに可溶性
    (トレランスが1.4g/g以上)の高分子量ロジン変
    性フェノール樹脂を含有することを特徴とする孔版印刷
    用油中水型エマルションインキ。
  2. 【請求項2】 前記高分子量ロジン変性フェノール樹脂
    のポリスチレン換算の重量平均分子量が、5.5万以上
    15万以下であることを特徴とする請求項1記載の孔版
    印刷用油中水型エマルションインキ。
  3. 【請求項3】 インキ中の高分子量ロジン変性フェノー
    ル樹脂の含有量が着色剤1重量部に対して0.3重量部
    以上であり、油相中の樹脂濃度が50重量%以下である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の孔版印刷用油中
    水型エマルションインキ。
  4. 【請求項4】 更に、アルキド樹脂を含有することを特
    徴とする請求項1、2又は3記載の孔版印刷用油中水型
    エマルションインキ。
  5. 【請求項5】 インキ中のアルキド樹脂の含有量が着色
    剤1重量部に対して0.05重量部以上であり、油相中
    の樹脂濃度が50重量%以下であることを特徴とする請
    求項4記載の孔版印刷用油中水型エマルションインキ。
  6. 【請求項6】 粘度が10cSt(40℃下)以上で、
    かつ環分析による炭素分布における芳香族成分の炭素の
    含有量が15%CA以下の不揮発性の鉱物油を含有する
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の孔
    版印刷用油中水型エマルションインキ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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