JP2007070429A - 孔版印刷用エマルジョンインキ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 油相及び水相の少なくともいずれかに、アセチレンジオール及びHLB値が10以上の非イオン性界面活性剤を含有する孔版印刷用エマルジョンインキである。HLB値が10以上の非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルである態様、油相及び水相の少なくともいずれかに着色剤を含有してなり、アセチレンジオール及びHLB値が10以上の非イオン性界面活性剤の合計含有量が、前記着色剤に対して10質量%以下である態様、HLB値が5.5以下である態様、アセチレンジオール及び非イオン性界面活性剤の少なくともいずれかの含有量が着色剤に対して0.5質量%以上である態様が好ましい。
【選択図】 なし
Description
しかし、印刷用紙上に転写されたインキは、印刷用紙内部への浸透及び空気中への水分の蒸発などによって見かけ上乾燥するものの、完全には乾燥しきれず、印刷用紙表面上には未乾燥のインキが残留してしまう。この印刷後の未乾燥インキが過剰に存在すると、印刷用紙上に積み重なる印刷用紙の裏面を汚してしまう、いわゆる裏移りや、印刷直後の画像を手で触ると汚れてしまう、いわゆる手擦れといった不具合が生じてしまい、耐水性や耐摩耗性が良くないという問題があった。特に、手擦れに関しては、手に付着している汗などの水分が存在すると、より顕著に発生してしまう。
<1> 油相10〜50質量%及び水相90〜50質量%を含んでなり、該油相及び水相の少なくともいずれかに、アセチレンジオール及びHLB値が10以上の非イオン性界面活性剤を含有してなることを特徴とする孔版印刷用エマルジョンインキである。
<2> HLB値が10以上の非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルである前記<1>に記載の孔版印刷用エマルジョンインキである。
前記<1>及び<2>に記載の孔版印刷用エマルジョンインキにおいては、アセチレンジオール及びHLB値が10以上の非イオン性界面活性剤を含有することにより、分散性、耐水性、耐摩耗性、及び経時の乳化安定性の向上を図ることができる。
<4> HLB値が5.5以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の孔版印刷用エマルジョンインキである。該<4>に記載の孔版印刷用エマルジョンインキにおいては、HLB値を5.5以下とすることにより、更なる乳化安定性の向上を図ることができる。
<5> アセチレンジオールの含有量が着色剤に対して0.5質量%以上である前記<1>から<4>のいずれかに記載の孔版印刷用エマルジョンインキである。
<6> HLB値が10以上の非イオン性界面活性剤の含有量が着色剤に対して0.5質量%以上である前記<1>から<5>のいずれかに記載の孔版印刷用エマルジョンインキである。該<5>及び<6>に記載の孔版印刷用エマルジョンインキにおいては、アセチレンジオール又はHLB値が非イオン性界面活性剤の含有量を着色剤に対して0.5質量%以上とすることにより、更なる分散性の向上を図ると共に、耐水性及び耐磨耗性の向上を図ることができる。
前記油相の混合割合が10質量%未満であると、W/Oエマルジョンとしての形態をとれなくなることがあり、90質量%を超えると、物性的にW/Oエマルジョンとすることの効果が不足してしまうことがある。
前記水相は、アセチレンジオール及びHLB値が10以上の非イオン性界面活性剤を含有してなり、着色剤、更に必要に応じて、水溶性高分子化合物、水、水の蒸発防止剤又は凍結防止剤、抗菌剤、電解質、体質顔料、O/W樹脂エマルジョン、pH調整剤、などの成分を含有してなる。
アセチレンジオール(2,4,7,9−テトラメチル-5-デシン−4,7−ジオール)は、ヒドロキシル基と炭素-炭素三重結合とからなる親水基を分岐した炭化水素でできた疎水基が挟む構造の左右対称な非イオン性分子であり、下記構造式(1)で表される。
また、以下の理由などから、液中の微細な泡が接近した場合に合体しやすく、消泡効果がある。
1)親水基が小さいので泡の膜が伸ばされて薄くなった部分に水を運び込まない。
2)非イオン性分子なので泡の膜の内外表面にある界面活性剤分子の親水基間で電気的反発力を生じず、また、親水基による立体障害も少ないので、泡の膜が薄くなって切れるのを妨げない。
3)泡の表面に横向きに配向するので、隣の界面活性剤と近接する部分が少なく分子間引力が小さい。
また、HLB値が4.0の疎水性界面活性剤であるため、耐水性、ひいては耐磨耗性が向上し、顔料と非イオン性界面活性剤とをなじませることができる。
前記アセチレンジオールの含有量は。特に制限はないが、着色剤に対して0.5質量%以上が好ましく、0.5〜50質量%がより好ましく、0.5〜1.0質量%が特に好ましい。
前記アセチレンジオールは、疎水性の界面活性剤であるため、それ単独では水にほとんど溶解せず、可溶化剤として非イオン性界面活性剤を添加する必要がある。
前記非イオン性界面活性剤のHLB値は、10以上であり、10〜19が好ましく、15〜19がより好ましい。HLBが10未満であると、可溶化が不十分であり、HLBが19を超えると、エマルションの安定性に影響を及ぼすことがある。
前記HLB値が10以上の非イオン性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンラノリン・ラノリンアルコール・ミツロウ誘導体類、などが挙げられる。
前記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類としては、例えば、モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン(n=20)、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン(n=20)、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(n=20)、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(n=20)、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(n=20)、などが挙げられる。
前記ポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油類としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(n=40、50、60)、などが挙げられる。
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル類としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(n=21、25)、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(n=20、50)、などが挙げられる。
前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類としては、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル(m=4/n=10、m=4/n=20、m=8/n=20)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピルデシルテトラデシルエーテル(m=6/n=20、m=6/n=30)、などが挙げられる。
前記ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(n=18、20)、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(n=30)、などが挙げられる。
前記ポリオキシエチレンラノリン・ラノリンアルコール・ミツロウ誘導体類としては、例えば、ポリオキシエチレンラノリンアルコール(n=20、40)、などが挙げられる。
これらの非イオン性界面活性剤は、1種単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。なお、例示において、かっこ内の記号中、nはエチレンオキシドの重合度、mはプロピレンオキシドの重合度を表す。
ただし、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの原料であるノニルフェノールには、環境中に存在しうる濃度での、メダカに対する内分泌かく乱作用を有することが推測されている。したがって、環境ホルモン該当物質を使用していない非イオン界面活性剤を使用することが好ましく、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類を使用することがより好ましい。
前記HLB値が10以上の非イオン性界面活性剤の含有量は、特に制限はないが、着色剤に対して0.5質量%以上が好ましく、0.5〜50質量%がより好ましく、0.5〜1.0質量%が特に好ましい。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック類、金属粉、無機顔料、アゾ顔料、フタロシアニン系顔料、縮合多環系顔料、有機顔料、油溶性染料、蛍光顔料、などが挙げられる。
前記カーボンブラック類としては、例えば、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスカーボン、などが挙げられる。
代表的なカーボンブラックとしては、例えば、MA−100、MA−7、MA−70、MA−77、MA−11、#40、#44(三菱化学社製)、Raven1100、Raven1080、Raven1255、Raven760、Raven410(コロンビアカーボン社製)、などが挙げられる。
前記金属粉としては、例えば、アルミニウム粉、ブロンズ粉、などが挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、弁柄、黄鉛、群青、酸化クロム、酸化チタン、などが挙げられる。
前記アゾ顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、などが挙げられる。
前記フタトシアニン系顔料としては、例えば、無金属フタロシアニン系顔料、銅フタロシアニン顔料、などが挙げられる。
前記縮合多環系顔料としては、例えば、アントラキノン系、キナクリドン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ジオキサンジン系、スレン系、ベリレン系、ペリノン系、チオインジゴ系、キノフラロン系、金属錯体、などが挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、酸性または塩基性染料のレーキなどが挙げられる。
前記油溶性染料としては、例えば、ジアゾ染料、アントラキノン系染料などが挙げられる。
前記蛍光顔料としては、例えば、合成樹脂を塊状重合する際或いは重合した後に、様々な色相を発色する蛍光染料を溶解又は染着し、得られた着色塊状樹脂を粉砕して微細化した、いわゆる合成樹脂固溶体タイプのものが挙げられ、蛍光染料を担持する合成樹脂としては、メラミン樹脂、尿素樹脂、スルホンアミド樹脂、アルキド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。
これらの着色剤は、1種単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。
前記着色剤の体積平均粒子径は0.1〜10μmが好ましく、0.1〜1.0μmであることがより好ましい。
前記着色剤の含有量は、2〜15質量%が好ましく、4〜10質量%がより好ましい。
なお、着色剤は他の系に悪影響を及ぼさない範囲で、2種以上を水相又は油相に添加しても良い。
前記水溶性高分子化合物としては、孔版印刷用エマルジョンインキに保湿性や粘性を付与することができれば、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然高分子化合物、半合成高分子化合物、合成高分子化合物、などが挙げられる。
前記天然高分子化合物としては、例えば、デンプン、マンナン、アルギン酸ソーダ、ガラクタン、トラガントガム、アラビアガム、プルラン、デキストラン、キサンタンガム、ニカワ、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン等が挙げられる。
前記半合成高分子化合物としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン等が挙げられる。
前記合成高分子化合物としては、例えば、ポリビニルピロリドン;ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸トリエタノールアミン等のアクリル酸樹脂誘導体;ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルメチルエーテル等の合成高分子化合物等が挙げられる。
前記水溶性高分子化合物の前記水相における添加量は、25質量%以下が好ましく、0.5〜15質量%がより好ましい。
前記水としては、清浄であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水道水、イオン交換水、蒸留水等を使用することができる。
前記水の蒸発防止剤又は凍結防止剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、低級飽和一価アルコール、グリコール、多価アルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、水の蒸発防止剤と凍結防止剤は、兼用することができる。
前記低級飽和一価アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等が挙げられる。前記グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。前記多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ソルビトール等が挙げられる。
前記水の蒸発抑制剤又は凍結防止剤の前記水相における添加量は、15質量%以下が好ましく、4〜12質量%がより好ましい。
前記抗菌剤は、エマルジョン内で細菌やかびが繁殖するのを防ぐために添加され、エマルジョンを長期間保存する場合に有効である。該抗菌剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、サリチル酸、フェノール類、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル等の芳香族ヒドロキシ化合物又はその塩素化合物、ソルビン酸、デヒドロ酢酸等が挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記抗菌剤の前記水相における添加量は、3質量%以下が好ましく、0.1〜1.2質量%がより好ましい。
前記電解質は、エマルジョンの安定性を高めるために添加され、エマルジョンの安定度向上に有効な離液順列が高いイオンで構成された電解質を添加するのが好ましい。離液順列が高い陰イオンとしては、クエン酸イオン、酒石酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオン等であり、離液順列が高い陽イオンとしては、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンである。ここで添加される電解質としては少なくとも陰イオンか陽イオンの一方が前記イオンよりなる塩が好ましく、例えば、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、等が挙げられる。これらの中でも、2価の陰イオン含有化合物が好ましく、硫酸マグネシウムが特に好適である。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電解質の前記水相における添加量は、例えば、0.1〜2.0質量%が好ましく、0.5〜1.5質量%がより好ましい。
前記体質顔料は、滲み防止、粘度調整のために油相、水相、又は両相に添加することができる。
前記体質顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機微粒子、有機微粒子、などが挙げられる。
前記無機微粒子としては、例えば、白土、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、ケイソウ土、カオリン、マイカ、水酸化アルミニウム等が挙げられる。前記有機微粒子としては、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリシロキサン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、又はこれらの共重合体、などが挙げられる。
前記体質顔料の前記孔版印刷用エマルジョンインキにおける添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜50質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
前記水中油型(O/W)樹脂エマルジョンとしては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、合成高分子化合物でも天然高分子化合物でもよい。前記合成高分子化合物としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂等が挙げられる。前記天然高分子化合物としては、孔版印刷用エマルジョンインキに普通に用いられる油相に添加できる高分子化合物等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記水中油型樹脂エマルジョンの分散方法についても特に制限はなく、分散剤、保護コロイド、界面活性剤を添加していてもよく、またソープフリー乳化重合によって合成したものでもよい。前記水中油型樹脂エマルジョンの最低造膜温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、40℃以下が好ましい。
前記pH調整剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、トリエタノールアミン、酢酸ナトリウム、トリアミルアミン等が好適に挙げられる。必要に応じてこれらのpH調整剤を添加して水相のpHを6〜8に保つことができる。水相のpHが前記範囲からはずれると、水溶性高分子化合物が添加されている場合にその効果が損なわれてしまうことがある。
前記油相は、必要に応じて、乳化剤、油成分、酸化防止剤、分散剤、樹脂、ゲル化剤、その他の成分を含有してなる。なお、前記着色剤については、既に述べた通りである。
前記乳化剤としては、油中水型のエマルジョンを形成することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、非イオン性界面活性剤が好ましい。該非イオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記乳化剤の前記孔版印刷用エマルジョンインキにおける添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜8質量%が好ましく、2.2〜6.0質量%がより好ましい。
前記乳化剤のHLB値は、5.5以下が好ましく、3.0〜4.7がより好ましく、3.8〜4.5が特に好ましい。
前記油成分としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、植物油、鉱物油、合成油、などが挙げられる。但し、前記油成分は、インキ保存安定性の向上などの目的により、揮発性の異なる油を複数混合して使用することがあるが、揮発性オイルは地球環境に対して悪影響を及ぼす可能性があるので、なるべく使用しないことが好ましい。
前記植物油としては、例えば、大豆油、コーン油、ヒマワリ油、なたね油、サフラワー油、ごま油、ひまし油、脱水ひまし油、つばき油、オリーブ油、やし油、米油、綿実油、パーム油、あまに油、パーム核油、桐油、カメリアオイル、グレープシード油、スイートアルモンド油、ピスタチオナッツ油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、メドウホーム油、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記植物油としては、前記植物油をエステル化したものが挙げられ、前記エステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル等が挙げられる。該エステル化植物油としては、例えば、エステル化大豆油が特に好ましい。
アルキド樹脂として、油脂が大豆油である大豆油脂肪酸アルキド樹脂を用い、エステル化大豆油を使用することにより、大豆油由来成分の合計が6%を超えることで、アメリカ大豆協会のSOYマークの認定を受けることができ、安全性の点でも有利となる。
前記鉱物油としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、石油系溶剤、スピンドル油、流動パラフィン、軽油、灯油、マシン油、ギヤー油、潤滑油、モーター油、等が挙げられ、これらの中でも、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、石油系溶剤が特に好ましい。
前記パラフィン系オイルとしては、市販品を用いることができ、例えば、モービル石油社製のガーゴオイルアークティックシリーズ、新日本石油株式会社製の日石スーパーオイルシリーズ、出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ等が挙げられる。
前記ナフテン系オイルとしては、環分析によるナフテン成分の炭素含有量(CN)が30%以上であり、芳香族成分の炭素の含有量(CA)が20%以下であり、かつパラフィン成分の炭素含有量(CP)が55%以下であるものが好適であり、例えば、モービル石油社製のガーゴオイルアークティックオイル155及び300ID、ガーゴオイルアークティックオイルライト、ガーゴオイルアークティックオイルCヘビー;出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ;日本サン石油株式会社製のサンセンオイルシリーズなどが挙げられる。
前記石油系溶剤としては、市販品を用いることができ、例えば、エクソン化学社製のアイソパーシリーズ(C、E、G、H、L、M等)及びエクソール(D30、D40、D80、D110、D130等);新日本石油株式会社製のAFソルベントシリーズ(4号、5号、6号、7号等)、などが挙げられる。
これらの鉱物油は、インキの安定性等を考慮した場合、3環以上の縮合芳香族環を含む芳香族炭化水素である多環芳香族成分が3質量%未満のものを使用することが好ましい。また、変異原性指数(MI)が1.0未満、アロマ分(%CA)が20〜55%、アニリン点が100℃以下であって、かつオイル全質量基準でベンゾ[a]アントラセン、ベンゾ[b]フルオランテン、ベンゾ[j]フルオランテン、ベンゾ[k]フルオランテン、ベンゾ[a]ピレン、ジベンゾ[a,j]アクリジン等の多環芳香族の含有量がそれぞれ10ppm以下であり、かつ合計含有量が50ppm以下である。
なお、必要に応じて安全性の高いアロマ系オイル(例えば、特開平11−80640号公報)を使用することもできる。
前記油成分の前記孔版印刷用エマルジョンインキにおける添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、3〜30質量%が好ましく、15〜25質量%がより好ましい。
前記油成分は、印刷後のインキ乾燥性を考慮すると、ヨウ素価が100以上の、一般に乾性油又は半乾性油と呼ばれるものも酸化防止剤を添加して使用することが好ましいが、印刷機上でインキを固着させることを考慮した場合、ヨウ素価が100以下のものを使用することができる。
ここで、前記油成分のヨウ素価は、例えば、市販の食用油脂分析装置により測定することができる。
前記食用油脂分析装置としては、例えば、Oil&Fatアナライザー食用油脂分析装置(ヤキテクノトロン株式会社製)などが挙げられる。
前記酸化防止剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、ノルジヒドログアヤレチック酸(NDGA)、クエン酸エステル、抽出トコフェロール、トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール、亜硫酸塩類、チオ硫酸塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、アスコルビン酸誘導体等が挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸化防止剤の前記油相における添加量は、例えば、2質量%以下が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
前記酸化防止剤は、植物油含有量に対して極めて少量の酸化防止剤を添加した場合、適切な酸化防止効果は期待できず、逆に植物油含有量に対して多量の酸化防止剤を一度に添加してしまうと、酸化促進剤として作用してしまう場合もあり、またコスト面においても不利になってしまう。よって、少量の酸化防止剤でも植物油の酸化を抑えるために相乗剤を加えることが好ましい。
前記相乗剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、メチオニン、アスコルビン酸、トレオニン、ロイシン、牛乳タンパク質加水分解物、ノルバリン、パルミチン酸アスコルビル、フェニルアラニン、シスチン、トリプトファン、プロリン、アラニン、グルタミン酸、バリン、膵臓タンパクのペプシン消化液、アスパラギン、アルギニン、バルビツール酸、アスフェナミン、ニンヒドリン、プロパニジン、ヒスチジン、ノルロイシン、グリセロリン酸、カゼインのトリプシン加水分解液、カゼインの塩酸加水分解液、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記相乗剤の添加量は、0.1〜1質量%が好ましい。
前記分散剤は、油相中にも着色剤を添加する場合に加えることが好ましい。
前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキルアミン系高分子化合物、アルミニウムキレート化合物、スチレン−無水マレイン酸系共重合高分子化合物、ポリカルボン酸エステル型高分子化合物、脂肪族系多価カルボン酸、高分子ポリエステルのアミン塩類、エステル型アニオン界面活性剤、高分子量ポリカルボン酸の長鎖アミン塩類、長鎖ポリアミノアミドと高分子酸ポリエステルの塩、ポリアミド系化合物、燐酸エステル系界面活性剤、アルキルスルホカルボン酸塩類、α−オレフィンスルホン酸塩類、ジオクチルスルホコハク酸塩類、ポリエチレンイミン、アルキロールアミン塩、アルキド樹脂、等の不溶性着色剤分散能を有する樹脂などが挙げられる。この他にもインキの保存安定性を阻害しない範囲であれば、イオン系界面活性剤、両親媒性界面活性剤なども挙げられる。これらの分散剤は、1種単独で添加してもよいし、2種以上を混合して添加してもよい。
前記高分子及び樹脂以外の分散剤の添加量は、着色剤の40質量%以下が好ましく、2〜35質量%がより好ましい。
前記アルキド樹脂は、高分子量の樹脂を添加する際に、不溶性着色剤の分散安定性に特に効果があるが、アルキド樹脂を単独または他の分散剤と併用して使用する場合の樹脂の添加量は、着色剤に対して0.05質量%以上であることが好ましい。
前記樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキド樹脂、ロジン;重合ロジン、水素化ロジン、ロジンエステル、ロジンポリエステル樹脂、水素化ロジンエステル等のロジン系樹脂;ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等のロジン変性樹脂;マレイン酸樹脂;フェノール樹脂;石油樹脂;環化ゴム等のゴム誘導体樹脂;テルペン樹脂;重合ひまし油、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アルキド樹脂が特に好ましい。
前記樹脂の重量平均分子量は、定着性及び印刷適性から8000〜16万が好ましく、3万〜8万がより好ましい。
前記樹脂の前記油相における添加量は、インキのコスト及び印刷適正の点から2〜50質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
前記樹脂の重量平均分子量が低い場合及び添加量が少ない場合には、定着性への効果が小さいことがあり、一方、重量平均分子量が高すぎたり、樹脂の添加量が多い場合にはインキの粘度が高くなり、ドラム後端からインキが漏れるなどの印刷適性の問題が生じることがある。
前記樹脂としては、市販品を用いることができ、荒川化学工業株式会社製のKG−836、KG−846、KG−1801、KG−1832、KG−1829、KG−1804、KG−1828、KG−1808−1、KG−1834、KG−1831、KG−1833、タマノル353、タマノル403、タマノル371、タマノル394;ハリマ化成株式会社製のハリフェノール(561、564、582、173、T3120、T3040、P637、295などが挙げられる。また、環化ゴムも定着性に対し効果があり、例えばコロンビヤンカーボン日本社製の商品名ALSYNOL RS47、ALSYNOL RS44、SYNTEX 800;ヘキスト社製のALPEX CK 450、ALPEX CK514等が挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリット、ジペンタエリスリット、マンニット、ソルビットなどが挙げられる。
前記アルキド樹脂は、酸価が15以下であり、10以下がより好ましい。また、ヨウ素価が80以下が好ましく、80〜110がより好ましい。また、前記アルキド樹脂の油長は、前記油脂中の脂肪酸がトリグリセライドで存在したときの樹脂中の質量%で表され、通常60〜90質量%が好ましい。前記アルキド樹脂の重量平均分子量は3万以下が好ましく、1万以下がより好ましい。
ここで、前記アルキド樹脂の酸価は、例えば、JIS K0070により測定することができる。前記アルキド樹脂のヨウ素価は、例えば、JIS K0070により測定することができる。
前記ゲル化剤は、油相に含まれる樹脂をゲル化してインキの保存安定性、定着性、及び流動性等を向上させる役割を有し、油相中の樹脂と配位結合する化合物が好ましい。該ゲル化剤としては、例えば、Li、Na、K、Al、Ca、Co、Fe、Mn、Mg、Pb、Zn、Zr等の金属を含む有機酸塩、有機キレート化合物、金属石鹸オリゴマー等が挙げられる。具体的には、オクチル酸アルミニウム等のオクチル酸金属塩、ナフテン酸マンガン等のナフテン酸金属塩、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩、アルミニウムジイソプロポキシドモノエチルアセトアセテート等の有機キレート化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ゲル化剤の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、油相中の樹脂の総量に対し15質量%以下が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。
前記孔版印刷用エマルジョンインキのHLB値は、特に制限はないが、乳化安定性を向上させ、経時の油分離の抑制や高温下での安定を図る観点から、5.5以下が好ましく、3.0〜5.5がより好ましく、3.0〜4.7が更に好ましく、3.8〜4.5が最も好ましい。前記HLB値が5.5を超えると、経時により油分離が発生しやすく、高温時の安定性が低下することがあり、3.0未満であると、乳化しにくくなることがある。
ここで、前記孔版印刷用エマルジョンインキのHLB値は、水相に添加したアセチレンジオール及びHLB値が10以上の非イオン性界面活性剤、並びに、油相に添加した各乳化剤の加重平均値である。
具体的には、前記アセチレンジオール、HLB値が10以上の非イオン性界面活性剤、及び各乳化剤のそれぞれのHLB値に、前記各成分の孔版印刷用エマルジョンインキにおける含有量(質量%)を乗じた値を、前記各成分の孔版印刷用エマルジョンインキにおける含有量(質量%)の和で除した値である。
例えば、アセチレンジオールを孔版版印刷用エマルジョンインキに対して0.04質量%、HLB値が13.5の非イオン性界面活性剤を孔版印刷用エマルジョンインキに対して0.04質量%、HLB値が4.3の乳化剤を孔版印刷用エマルジョンインキに対して5.8質量%含有している場合には、前記孔版印刷用エマルジョンインキのHLB値は、下記式により「4.36」と求めることができる。
〔式〕
(4.0×0.04+13.5×0.04+4.3×5.8)÷(0.04+0.04+5.8)
また、アセチレンジオールを孔版版印刷用エマルジョンインキに対して0.04質量%、HLB値が18.0の非イオン性界面活性剤を孔版版印刷用エマルジョンインキに対して0.04質量%、HLB値が4.0の乳化剤を孔版版印刷用エマルジョンインキに対して0.5質量%、HLB値が4.3の乳化剤を孔版版印刷用エマルジョンインキに対して5.8質量%含有している場合には、前記孔版印刷用エマルジョンインキのHLB値は、下記式により「4.36」と求めることができる。
〔式〕
(4.0×0.04+18×0.04+4.0×0.5+4.3×5.8)÷(0.04+0.04+0.5+5.8)
本発明の孔版印刷用エマルジョンインキの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法の中から適宜選択することができるが、例えば、常法により油相及び水相液を予め別々に調製し、前記油相中に水相を添加して、ディスパーミキサー、ホモミキサー、高圧ホモジナイザー等の公知の乳化機内で乳化させることにより製造することができる。
具体的には、乳化剤、油成分等を混合し、高速ディゾルバーにて攪拌する。その後、ビーズミルを用いて分散処理を行って油相を調製する。一方、アセチレンジオール、HLB値が10以上の界面活性剤、水溶性高分子、凍結防止剤、抗菌剤、電解質、等を混合し、この混合液を水に良く溶解させて水相を調製する。次いで、乳化機を使用し、前記油相液を仕込んで液を撹拌しながら、徐々に前記水相液を添加して乳化させることにより、孔版印刷用エマルジョンインキを製造することができる。
本発明の孔版印刷用エマルジョンインキは、ずり速度20sec−1の時の粘度が3〜40Pa・sが好ましく、10〜30Pa・sがより好ましい。
以上説明したように、本発明の孔版印刷用エマルジョンインキは、分散性が良好で、耐水性及び耐摩耗性に優れ、かつ経時の乳化安定性が高いので、例えば、輪転孔版印刷機による孔版印刷に好適に用いられる。
(実施例1)
−孔版印刷用エマルジョンインキの調製−
まず、表1に記載の処方により乳化剤及び油成分を混合し、高速ディゾルバーにて攪拌した。その後、ビーズミル(LMZ2、アシザワ・ファインテック株式会社製)を用いて分散処理を行って油相を調製した。
次に、表1〜3に記載の処方により着色剤、アセチレンジオール、非イオン性界面活性剤、水溶性高分子、水、凍結防止剤、抗菌剤、及び電解質を、ホモミキサー(特殊機化社製、T.K.HOMOMIXER)にてプレ分散を行い、その後、ビーズミル(LMZ0.6、アシザワ・ファインテック株式会社製)にて本分散して、水相を調製した。
次いで、乳化機(日光ケミカルズ株式会社製、乳化試験機ET−3A型)を使用し、前記油相液を仕込んで液を撹拌しながら、徐々に前記水相液を添加した。以上により、実施例1の孔版印刷用エマルジョンインクを作製した。
実施例1において、表1〜3に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にして、各例の孔版印刷用エマルジョンインクを作製した。
次に、得られた各孔版印刷用エマルジョンインキについて、以下の評価を行った。
(1)分散時間の測定
ビーズミル(LMZ0.6、アシザワ・ファインテック株式会社製)を使用し、着色剤の体積平均粒子径が10μmになるまでの時間を測定した。なお、前記体積平均粒子径は、LA−700(堀場製作所製)により測定した。
東北リコー社製Satelio A400にて画像を印刷し、30分経過後の前記画像を水で濡らした布にて擦り、その際の擦れレベルを目視にて以下の3段階で評価した。
○:画像の擦れはほとんど見られない。
△:画像の擦れがやや見られる。
×:画像の擦れが顕著に見られる。
ホモミキサー(特殊機化社製、T.K.HOMOMIXER)によるプレ分散中の泡の発生レベルを目視にて以下の3段階で評価した。
○:泡の発生はほとんど見られない。
△:やや泡の発生が見られる。
×:泡の発生が顕著に見られる。
作製後60℃にて2週間放置したインキを、遠心分離機(株式会社 佐久間製作所製、M150−IVD)により、6300Gで3時間遠心分離した後、これにより発生した油分のインキ質量に対する割合を、遠心油分離量として、百分率により算出した。
作成したインキを60℃で45日間放置し、放置後のインキの状態を目視にて以下の3段階で評価した。
○:外観は全く問題無し。
△:やや油と水が分離している。
×:油と水が分離している。
また、表1〜3中、HLB値(計算値)は、アセチレンジオール、非イオン性界面活性剤、及び各乳化剤のそれぞれのHLB値に、前記各成分の孔版印刷用エマルジョンインキにおける含有量(質量%)を乗じた値を、前記各成分の孔版印刷用エマルジョンインキにおける含有量(質量%)の和で除した値である。
Claims (6)
- 油相10〜50質量%及び水相90〜50質量%を含んでなり、該油相及び水相の少なくともいずれかに、アセチレンジオール及びHLB値が10以上の非イオン性界面活性剤を含有してなることを特徴とする孔版印刷用エマルジョンインキ。
- HLB値が10以上の非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルである請求項1に記載の孔版印刷用エマルジョンインキ。
- 油相及び水相の少なくともいずれかに着色剤を含有してなり、アセチレンジオール及びHLB値が10以上の非イオン性界面活性剤の合計含有量が、前記着色剤に対して0超10質量%以下である請求項1から2のいずれかに記載の孔版印刷用エマルジョンインキ。
- HLB値が5.5以下である請求項1から3のいずれかに記載の孔版印刷用エマルジョンインキ。
- アセチレンジオールの含有量が着色剤に対して0.5質量%以上である請求項1から4のいずれかに記載の孔版印刷用エマルジョンインキ。
- HLB値が10以上の非イオン性界面活性剤の含有量が着色剤に対して0.5質量%以上である請求項1から5のいずれかに記載の孔版印刷用エマルジョンインキ。
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