JP2006327361A - 船舶診断保守システム、方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】船舶機器の運航データ2を運航中に収集して発信する及び/又はメンテナンス情報3を受信する船舶通信装置10と、船舶通信装置から運航データを受信する及び/又は前記メンテナンス情報を発信するセンタ通信装置14と、受信した運航データから各船舶機器の運航中の稼動状態を診断しメンテナンス情報を作成する機器診断装置15と、少なくとも船舶のメンテナンスに必要な各船舶機器及び/又はその部品の予備品を保有するメンテナンスセンタ16とを備える。機器診断装置15により、各船舶機器の故障及び/又は消耗具合を予測して、メンテナンスに必要な部品、要員、時期及び場所の候補を選定し、船舶のメンテナンスをおこなう。
【選択図】図1
Description
かかるメンテナンス要員は、運航中に各機器の運航状態を計測して把握し、船上で対応できないような点検、部品交換、分解修理、等のメンテナンス(以下、単に「メンテナンス」という)の必要な運航状態が発生した場合には、陸上の船舶管理部門に通報し、メンテナンスに用いる部品やサービス員の手配を行っていた。
前記船舶機器の運航データを運航中に収集して発信する及び/又はメンテナンス情報を受信する船舶通信装置と、
前記船舶通信装置から運航データを受信する及び/又は前記メンテナンス情報を発信するセンタ通信装置と、
受信した運航データから各船舶機器の運航中の稼動状態を診断しメンテナンス情報を作成する機器診断装置と、
少なくとも前記船舶のメンテナンスに必要な各船舶機器及び/又はその部品の予備品を保有するメンテナンスセンタと、を備え、
前記機器診断装置により、各船舶機器の故障及び/又は消耗具合を予測して、メンテナンスに必要な部品、要員、時期及び場所の候補を選定し、メンテナンス情報として前記船舶と前記メンテナンスセンタに発信し、該メンテナンス情報に基づいて前記船舶のメンテナンスをおこなうとともに、前記予備品に過不足が生じないように管理する、ことを特徴とする船舶診断保守システムが提供される。
前記船舶機器の運航データを運航中に収集する運航データ収集ステップと、
前記船舶と前記メンテナンスセンタとの間で前記運航データの送受信をおこなう運航データ送受信ステップと、
受信した運航データから各船舶機器の運航中の稼動状態を診断し、メンテナンスに必要な部品、要員、時期及び場所の候補を選定してメンテナンス情報を作成するメンテナンス情報作成ステップと、
前記メンテナンス情報を前記船舶と前記メンテナンスセンタに発信するメンテナンス情報発信ステップと、
前記メンテナンス情報に基づいて前記予備品に過不足が生じないように管理する予備品発注ステップと、
を備えることを特徴とする船舶診断保守方法が提供される。
前記船舶機器の運航データを運航中に収集する運航データ収集ステップと、
前記船舶と前記メンテナンスセンタとの間で前記運航データの送受信をおこなう運航データ送受信ステップと、
受信した運航データから各船舶機器の運航中の稼動状態を診断し、メンテナンスに必要な部品、要員、時期及び場所の候補を選定してメンテナンス情報を作成するメンテナンス情報作成ステップと、
前記メンテナンス情報を前記船舶と前記メンテナンスセンタに発信するメンテナンス情報発信ステップと、
前記メンテナンス情報に基づいて前記予備品に過不足が生じないように管理する予備品自動発注ステップと、
を備えることを特徴とする船舶診断保守プログラムが提供される。
また、エンジニアリングセンタ12は、単数に限定されず、造船所内や主要機器のメーカ(例えば、主機メーカやライセンサ)内に別個に設けてもよい。なお、エンジニアリングセンタを複数設ける場合には、そのうちの1つをメインに設定し、役割を分担するのが好ましい。
メンテナンスセンタ16は、機器診断装置15とネットワーク13で結ばれ、メンテナンスに必要な各船舶機器及び/又はその部品の予備品を保有する。
運航データ受信ステップS1では、対象とする船舶11から船舶を構成する複数の船舶機器の運航データ2を運航中に受信する。
運航データ送受信ステップS2では、船舶11とメンテナンスセンタ16との間で運航データ2の送受信をおこなう。
メンテナンス情報作成ステップS3では、受信した運航データ2から各船舶機器の運航中の稼動状態を診断し、メンテナンスに必要な部品、要員、時期及び場所の候補を選定してメンテナンス情報3を作成する。
予備品発注ステップS5では、メンテナンス情報3に基づいて予備品に過不足が生じないように管理する。
機器診断装置15は、記憶装置21、診断装置17、及びデータ通信装置18を備える。記憶装置21は、メンテナンスに関するあらゆるデータをデータベースとして記憶するサーバである。診断装置17は、運航データ2を基に各船舶機器の運航状態を診断する。データ通信装置18は、ネットワーク13を介して各船舶機器のメーカ及びメンテナンスセンタ16とデータを送受信する。
各船舶機器のメーカとは、例えば、エンジンメーカ22、過給機メーカ23、その他のアライアンスメーカ24であり、メンテナンスセンタ16は、例えばアフターサービス会社である。
また、機器診断装置15は、各船舶機器の故障及び/又は消耗具合を予測して、メンテナンスに必要な部品、要員、時期及び場所の候補を選定し、メンテナンス情報として前記船舶と前記メンテナンスセンタに発信し、該メンテナンス情報に基づいて前記船舶のメンテナンスをおこなうとともに、前記予備品に過不足が生じないように管理する。
この図に示すように、船舶通信装置10は、データロガー35、パソコン36、及び通信端末37を備える。
また、上記情報では不十分な場合に乗組員が計測した計測データ33、及び船内の予備品管理システムで管理されている予備品・メンテナンス情報34も運航データ2として船内に設置されたパソコン36で集約され、電子メール38に添付され、通信端末37を介してエンジニアリングセンタ12に送信される。なお、電子メール以外のデータ通信手段を用いてもよい。
更にエンジニアリングセンタ12から送信されたメンテナンス情報3は、通信端末37を介して、パソコン36で確認される。
異常分析46では、過去のデータとの比較も合わせ、データが許容範囲から出ていないかを分析し、緊急メンテナンスの要否を診断する。
予備品数量確認47では、船内の予備品管理システム等で管理されている予備品の在庫を把握し、消費部品の補充の要否を診断する。
メンテナンス分析48では、それぞれの診断結果から現在の船舶に必要なメンテナンス、近々必要とされるメンテナンス、緊急メンテナンス、点検、修理の内容を算出する。
メンテナンス情報作成ステップ49では、エンジンメーカからのエンジン診断結果と合わせて、船舶の航行スケジュールを考慮し、診断レポートと合わせてレポート作成し、レポート送付50、メンテナンススケジュールを立案し、メンテナンスを行う場所へ、予備品の手配51とサービスエンジニアの手配52を行う。
この場合、アライアンス間でサーバ、クライアントシステムを構築し、情報を共有し、必要な処理を自動的に連絡し、相互間の作業、物量、人の手配を最適化する。
また主機本体のメンテナンスは、主機メーカが実施しているエンジン診断サービスを流用するのがよい。
さらに主機の稼動状況をリモートモニタリングするにあたり、電子制御機関を採用すると運転コンディションの情報をIT技術を用いて入手することができる。
また入手した情報により立案されるメンテナンスに必要な部品をデータベースを用いて管理し、部品の自動発送、在庫が不足した場合の自動発注システムとリンクする。
また、就航後の船舶の運航状態をリアルタイムで把握することにより、異常な運航状態を早期に発見でき、かつ正常な運航状態において各メンテナンス部品の実際に必要なメンテナンス時期を正確に把握することができ、よりきめの細かいサービスを船主及び運航者に提供することができる。
更にアフターサービス期間後に再トラブルが生じ、修理、調整が必要となった場合、船主、運航者は直接メーカにコンタクトすることになり、必要な手当てを当てるのに時間的にロスを生じたり、問題の解決や、コストに関してトラブルが生じたりするケースが従来はあった。しかし、本発明によれば、メンテナンス時期を適性化してこのような再トラブルのリスクを低減でき、かつ仮に発生してもメンテナンスの必要部品とメンテナンス要員を短期間にタイムリーに準備することができる。
(1)造船会社が船舶の運航状況を把握することにより、メンテナンスや不測のトラブル時にタイムリーに対応できる。
(2)不測の事態に対して保管していた過剰予備品が無くなる。
(3)今まで船主が保管していた予備品を造船所サイドで保管することにより、回転率が良くなり、全体のコストダウンが図れる。
(4)船舶保有数が少なく、予備品を保管することが難しい船舶運航管理会社のコストダウンが図れると同時に、タイムリーなメンテナンスやトラブル対応が可能となり、結果として船舶の稼動率を向上できる。
(5)造船所は今までなかなか入手できなかった実運航状況を把握することにより、顧客の潜在ニーズを発掘し、商品開発に反映し顧客満足度を向上できる。
(6)顧客にとっては、メンテナンス費用が安定化するため、キャッシュフローが安定し、不稼動時間の削減と定時運航の信頼性が向上する。
(7)投資目的で売船する場合でも、オペレーションやメンテナンスの履歴が正確に残せるので、売船時の付加価値を高めることができる。
10 船舶通信装置、11 船舶、
12 エンジニアリングセンタ、13 ネットワーク、
14 センタ通信装置、15 機器診断装置、
16 メンテナンスセンタ、17 診断装置、18 データ通信装置、
21 記憶装置、22 エンジンメーカ、
23 過給機メーカ、24 アライアンスメーカ、
31 主機制御CPU、32 特殊センサ、33 計測データ、
34 予備品・メンテナンス情報、35 データロガー、
36 パソコン、37 通信端末、38 電子メール、
42 データ受信、43 主機診断、44 経年劣化分析、
45 稼動時間分析、46 異常分析、47 予備品数量確認、
48 メンテナンス分析、49 メンテナンス情報作成ステップ、
50 レポート送付、51 予備品の手配、
52 サービスエンジニアの手配、
53 予備品と保守部品の手配、54 データベース、
55 在庫管理システム、56 必要部品自動発送システム、
57 不足部品の自動発注、58 部品製造メーカ、59 発送指令
Claims (3)
- 船舶を構成する複数の船舶機器を監視して該船舶のメンテナンスをおこなう船舶診断保守システムであって、
前記船舶機器の運航データを運航中に収集して発信する及び/又はメンテナンス情報を受信する船舶通信装置と、
前記船舶通信装置から運航データを受信する及び/又は前記メンテナンス情報を発信するセンタ通信装置と、
受信した運航データから各船舶機器の運航中の稼動状態を診断しメンテナンス情報を作成する機器診断装置と、
少なくとも前記船舶のメンテナンスに必要な各船舶機器及び/又はその部品の予備品を保有するメンテナンスセンタと、を備え、
前記機器診断装置により、各船舶機器の故障及び/又は消耗具合を予測して、メンテナンスに必要な部品、要員、時期及び場所の候補を選定し、メンテナンス情報として前記船舶と前記メンテナンスセンタに発信し、該メンテナンス情報に基づいて前記船舶のメンテナンスをおこなうとともに、前記予備品に過不足が生じないように管理する、ことを特徴とする船舶診断保守システム。 - 少なくとも船舶のメンテナンスに必要な各船舶機器及び/又はその部品の予備品を保有するメンテナンスセンタを有し、該船舶を構成する複数の船舶機器を監視して船舶のメンテナンスをおこなう船舶診断保守方法であって、
前記船舶機器の運航データを運航中に収集する運航データ収集ステップと、
前記船舶と前記メンテナンスセンタとの間で前記運航データの送受信をおこなう運航データ送受信ステップと、
受信した運航データから各船舶機器の運航中の稼動状態を診断し、メンテナンスに必要な部品、要員、時期及び場所の候補を選定してメンテナンス情報を作成するメンテナンス情報作成ステップと、
前記メンテナンス情報を前記船舶と前記メンテナンスセンタに発信するメンテナンス情報発信ステップと、
前記メンテナンス情報に基づいて前記予備品に過不足が生じないように管理する予備品発注ステップと、
を備えることを特徴とする船舶診断保守方法。 - 少なくとも船舶のメンテナンスに必要な各船舶機器及び/又はその部品の予備品を保有するメンテナンスセンタを有し、該船舶を構成する複数の船舶機器を監視して船舶のメンテナンスをおこなう船舶診断保守プログラムであって、
前記船舶機器の運航データを運航中に収集する運航データ収集ステップと、
前記船舶と前記メンテナンスセンタとの間で前記運航データの送受信をおこなう運航データ送受信ステップと、
受信した運航データから各船舶機器の運航中の稼動状態を診断し、メンテナンスに必要な部品、要員、時期及び場所の候補を選定してメンテナンス情報を作成するメンテナンス情報作成ステップと、
前記メンテナンス情報を前記船舶と前記メンテナンスセンタに発信するメンテナンス情報発信ステップと、
前記メンテナンス情報に基づいて前記予備品に過不足が生じないように管理する予備品自動発注ステップと、
を備えることを特徴とする船舶診断保守プログラム。
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