JP2006327279A - ラゲッジアンダーボックス - Google Patents

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Abstract

【課題】ラゲッジアンダーボックスに対して、ラゲッジフロアボードを回動開閉可能にしつつ、取り外し開閉も可能に構成するものであって、部品点数を減らし作成工数を低減できるラゲッジアンダーボックスを提供すること。
【解決手段】車両のラゲッジルーム1の下部に凹状に形成されたラゲッジアンダーボックス3において、ラゲッジアンダーボックス3の開口部を覆い係止部31を回動支点として回動開放可能に構成されたラゲッジフロアボード2と、ラゲッジフロアボード2とラゲッジアンダーボックス3との間に、ラゲッジフロアボード2の最大回動開放時に最大伸びとなるバンド4を設けた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両後部のラゲッジフロア下部に設けられたラゲッジアンダーボックスの構造に関する。
この種の技術としては、車室後部の荷室フロア下部に設けられた収納ボックスの端部にストライカを設け、また収納ボックスを塞ぐデッキボードの裏面に板バネを取り付けて、デッキボードと板バネとの間にストライカを嵌合させることで、デッキボードを収納ボックスに対して回動開閉を可能に構成している(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−315672号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、デッキボードを収納ボックスに対して回動開閉を可能にするために、ストライカや板バネ等を用いているので、部品点数が多くなるといった問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、収納ボックスであるラゲッジアンダーボックスに対して、デッキボードであるラゲッジフロアボードの回動開閉を可能に構成するものであって、部品点数を減らし作成工数を低減できるラゲッジアンダーボックスを提供することである。
上記の目的を達成するため、本発明では、車両のラゲッジルーム下部に凹状に形成されたラゲッジアンダーボックスの開口部を覆うと共に、回動開放可能に構成されたラゲッジフロアボードを備えたラゲッジアンダーボックスにおいて、ラゲッジフロアボードの回動開放作動をするときに、ラゲッジフロアボードの端部が係止されて回動支点となる係止部と、ラゲッジフロアボードとラゲッジアンダーボックスとを繋ぎ、ラゲッジフロアボードの最大回動開放時に最大伸びとなる長さに設定したバンドと、を備えた。
ラゲッジフロアボードの車内側端部が係止されて回動支点となる係止部と、ラゲッジフロアボードの最大回動開放時に最大伸びとなる長さに設定したバンドを設けた。よって、ラゲッジフロアボードの最大回動開放時に、バンドの作用によってラゲッジフロアボードが係止部から外れることを防ぐことができる、部品点数を減らすと共に、ラゲッジフロアボードを回動開閉可能に構成できるラゲッジアンダーボックスを提供できる。
以下、本発明のラゲッジアンダーボックスを実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。
まず、本実施例のラゲッジアンダーボックス3の構成を説明する。
[全体構造]
本実施例のラゲッジアンダーボックス3は、通常時にはラゲッジフロアボード2により塞がれているが、ラゲッジフロアボード2の一辺を支点として、回動開放することもできると共に、ラゲッジフロアボード2の取り外しも可能な構成となっている。
図1、図2及び図3は車両後方のラゲッジルーム1を示す図で、図1はラゲッジフロアボード2の閉鎖状態であり、図2はラゲッジフロアボード2の回動開放状態であり、図3はラゲッジフロアボードの閉鎖と回動開放状態時の断面図を示す。ラゲッジルーム1の下部には、凹状に形成されたラゲッジアンダーボックス3が形成される。ラゲッジアンダーボックス3の開口部はラゲッジフロアボード2によって塞がれる。また、ラゲッジフロアボード2とラゲッジアンダーボックス3とは、バンド4で繋がれている。
[ラゲッジアンダーボックスの構造]
図4は、ラゲッジフロアボード2を取り外した状態で、ラゲッジアンダーボックス3を上方から見た図であり、図5は、ラゲッジアンダーボックス3と車内フロア5との境界部分の拡大図である。
ラゲッジアンダーボックス3は、上方から見ると車両前方側の車幅方向の幅が車両後方側に対して狭く形成された凸状形状をしている。
ラゲッジアンダーボックス3の車両前方側の開口縁部分は、ラゲッジフロアボード2を閉鎖したときにラゲッジフロアボード2を支持する支持部30が設けられる。支持部30は、後述するラゲッジフロアボード2を閉鎖したときに車内フロア5表面とラゲッジフロアボード2の表面とが同一面上になるように、車内フロア5よりも一段低く形成される。
支持部30は、車幅中央部付近に形成された第1支持部33と、第1支持部33の左右に形成される第2支持部34とから構成される。第1支持部33は、車両前後方向に溝を有する。また、第2支持部34は、第1支持部33よりも車両後方側にまで形成される。第2支持部34の車両後方側端部付近には車幅方向に溝が形成された係止部31が設けられ、第2支持部34の表面から係止部31にかけて上り傾斜に形成された上り傾斜部32が設けられる。
[ラゲッジフロアボードの構成]
図6は、ラゲッジフロアボード2の裏面の斜視図である。
ラゲッジフロアボード2は、ラゲッジアンダーボックス3の開口部と嵌合するように形成された本体22と、ラゲッジフロアボード2の閉鎖時に、ラゲッジアンダーボックス3側に設けられた支持部30に支持される被支持部20とを備える。また、本体22の裏側に鍵状のフック60が設けられる。
本体22は、ラゲッジアンダーボックス3の開口部と嵌合すると共に、上方に荷物等が載せたときにも十分耐えることのできるように他の部分よりも厚く形成される。
被支持部20は、車幅中央部付近に形成された第1被支持部23と、第1被支持部23の左右に形成される第2被支持部24とから構成される。被支持部20には、前述の第1支持部33の溝に嵌め合うように、第1被支持部23にも溝が形成されている。また、第1被支持部23にはバンド4を留めるホック21が設けられる。第2被支持部24の車両前方側端部には、ラゲッジフロアボード2を回動開放したときに、支持部30に設けられた係止部31に係止される被係止部25が設けられる。この被係止部25の厚さは、係止部31の溝幅より薄く形成され、係止部31に挿入可能な構成となっている。
[バンドの構成]
バンド4は、図5に示すように、一端は支持部30の裏側からねじ40によって固定され、他端はラゲッジアンダーボックス3の側面を貫通して、ラゲッジフロアボード2のホック21に留められる。
バンド4の長さを、ラゲッジフロアボード2の最大回動開放状態で最大伸びになるように設定する。ここで、バンド4の長さが最大伸びとなった状態とは、図3の点線で示したバンド4のように弛みを有する状態ではなく、実線で示したバンド4のように弛みなく伸びた状態のことを示す。また、ラゲッジフロアボード2の最大回動開放状態とは、ラゲッジルーム1側に後部座席9が迫っている場合には図3に実線で示すように、ラゲッジフロアボード2が後部座席9に接触しない程度であって、できるだけ大きく開放された状態を示す。一方、ラゲッジルーム1側に後部座席9が迫っていない場合には図8に示すように、ラゲッジフロアボード2は略直立した状態を示す。
更にバンド4の長さLを、ラゲッジフロアボード2の被係止部25が、図7のΔd1の範囲である係止部31前端からラゲッジアンダーボックス3の開口縁3aの間にあるときに最大伸びとなるよう設定しても良い。また被係止部25が図7のΔd2の範囲である係止部31の位置で最大伸びとなるよう設定しても良い。
次に作用について説明する。
[ラゲッジフロアボードの回動開放作用]
図9は、ラゲッジフロアボード2を回動開放時の様子を示した略図であり、バンド4等は省略している。
作業者は、ラゲッジフロアボード2を回動開放作業時には、図9(a)の状態からラゲッジフロアボード2の車両後方側端部を持ち上げて、手前に引くようにする。このとき図9(b)に示すように、ラゲッジフロアボード2の被係止部25は、上り傾斜部32と接触しながら引かれ係止部31に誘導される。図9(c)の点線で示すように、ラゲッジフロアボード2の被係止部25が係止部31に入ると、係止部31を回動支点として、ラゲッジフロアボード2を上方に回動させる。ラゲッジフロアボード2の回動開放状態では、図2に示すようにフック60を車体側の引掛部61に引っ掛けてラゲッジフロアボード2が閉じることを規制する。
[バンドの規制作用]
バンド4の長さを、ラゲッジフロアボード2の最大回動開放状態で最大伸びになるように設定しているので、バンド4は、ラゲッジフロアボード2を最大回動開放状態において、ラゲッジフロアボード2の上方の動きを規制する。
また、バンド4の長さを、ラゲッジフロアボード2の被係止部25が、係止部31からラゲッジアンダーボックス3の開口縁3aの間にあるときに最大伸びとなるよう設定すると、バンド4は、被係止部25が開口縁3aよりも車外側に外れる車両後方の動きを規制する。
また、バンド4の長さを、被係止部25が係止部31の上方に位置したときに最大伸びとなるよう設定すると、バンド4は、ラゲッジフロアボード2の回動作業時に被係止部25が係止部31から車両後方側に外れる動きを規制する。
[従来例との対比]
図10は、ラゲッジフロアボード7とラゲッジアンダーボックス8とをバンドで繋がない場合の例を示した図である。
ラゲッジフロアボード7は、ラゲッジアンダーボックス8の開口縁部に設けられた係止部81を支点として、点線で示すように回動開放する。係止部81を深く形成し、ストッパ82を係止部81の底面に対して高く形成することで、ラゲッジフロアボード7の回動開放時にラゲッジアンダーボックス8側に落下することがないように構成している。そのため、係止部81の下部のスペースが小さくなり、係止部81の下部にラゲッジアンダーボックス8を形成しようとした場合、ラゲッジアンダーボックス8の容積を大きく確保できない。
一方、本実施例ではラゲッジフロアボード2とラゲッジアンダーボックス3とをバンド4で繋ぎ、このバンド4の長さはラゲッジフロアボード2が回動開放状態で最大伸びになるように設定した。よって、バンド4の作用によって、ラゲッジフロアボード2を回動開放状態において、ラゲッジフロアボード2の上方の動きを規制するので、被係止部25が係止部31から外れることを防止できる。したがって、係止部31は、ラゲッジフロアボード2回動開放作業時に被係止部25の回動支点位置を示すことができれば良く、浅く形成することができる。そのため、係止部31の下部にラゲッジアンダーボックス3を形成しようとした場合、ラゲッジアンダーボックス3の容積を大きく形成することができる。
また、本実施例では、係止部31を支持部30の車幅方向全体に設けるのではなく、左右の第2支持部34の一部のみに設けた。係止部31を支持部30の車幅方向全体に設ける場合には図4に一点鎖線で示す位置に、ラゲッジアンダーボックス3の開口縁を設ける必要がある。一方、本実施例では、一点鎖線の位置に比べて、ラゲッジアンダーボックス3の開口縁を車内側に設定できるので、ラゲッジアンダーボックス3の容量を大きく確保できる。
また、図10に示す従来例では、ラゲッジフロアボード7の回動開放時には、ラゲッジフロアボード7を自立させることは困難であるが、図8に示すようにバンド4の長さを、ラゲッジフロアボード2を略直立させたときに最大伸びとなるように設定すれば、ラゲッジフロアボード2を自立させることが可能である。
次に本実施例の効果を説明する。
(1)支持部30の第2支持部34の車外側には車幅方向に溝が形成された係止部31を設けた。更に、ラゲッジフロアボード2とラゲッジアンダーボックス3とを繋ぎ、ラゲッジフロアボード2の最大回動開放時に最大伸びとなる長さに設定したバンド4を設けた。よって、バンド4の作用によって、ラゲッジフロアボード2の最大回動開放状態において、ラゲッジフロアボード2の上方の動きを規制するので、被係止部25が係止部31から外れることを防止できる。したがって、係止部31は、ラゲッジフロアボード2の回動開放作業時に被係止部25の回動支点位置を示すことができれば良く、浅く形成することができる。そのため、係止部31の下部にラゲッジアンダーボックス3を形成しようとした場合、ラゲッジアンダーボックス3の容積を大きく形成することができる。
(2)バンド4の長さを、ラゲッジフロアボード2の被係止部25が、係止部31からラゲッジアンダーボックス3の開口縁3aの間にあるときに最大伸びとなるよう設定したので、バンド4は、被係止部25が開口縁3aよりも車外側に外れる車両後方の動きを規制できる。よって、ラゲッジフロアボード2がラゲッジアンダーボックス3内に落込むことをできる。
(3)バンド4の長さを、被係止部25が係止部31の上方に位置したときに最大伸びとなるよう設定したので、バンド4は、ラゲッジフロアボード2の回動作業時に被係止部25が係止部31から車両後方側に外れる動きを規制する。よって、ラゲッジフロアボード2の被係止部25をスムーズに係止部31に案内できる。
(4)バンド4の長さを、ラゲッジフロアボード2を略直立させたときに最大伸びとなるように形成した。よって、ラゲッジフロアボード2が車両前方側へ倒れようとする力と、バンド4の張力とが釣り合って、フック等を用いることなく自立させることができる。
(5)ラゲッジフロアボード2側にホック21を設けて、バンド4を取り外し可能に留めるようにした。よって、バンド4をホック21から外すことで、ラゲッジフロアボード2を取り外し可能にすることができる。
(6)ラゲッジアンダーボックス3の支持部30から係止部31にかけて上り傾斜部32を設けたので、ラゲッジフロアボード2を回動開放時に、ラゲッジフロアボード2端部の被係止部25が確実に係止部31へ誘導される。
(7)係止部31を支持部30の車幅方向全体に設けるのではなく、左右の第2支持部34の一部のみに設けたので、ラゲッジアンダーボックス3の開口縁を車内側に設定でき、ラゲッジアンダーボックス3の容量を大きく確保できる。
以上、本発明のラゲッジアンダーボックスを実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加は許容される。
例えば、実施例1では、ラゲッジフロアボード2側にホック21を設けて、ラゲッジフロアボード2からバンド4を取り外し可能に形成しているが、ラゲッジアンダーボックス3側にホック等を設けて、ラゲッジアンダーボックス3からバンド4を取り外し可能に形成しても良い。また、ラゲッジフロアボード2及びラゲッジアンダーボックス3の両側にバンド4を取り外し可能に取り付けても良い。
実施例1では、本発明のラゲッジアンダーボックスは、車両後方部に設けられたラゲッジルーム下部のラゲッジアンダーボックスのみならず、車両前方に設けられたラゲッジルーム下部のラゲッジアンダーボックスや、車両乗車空間下部に設けられた収納ボックス等に適用することができる。
ラゲッジフロアボードの閉鎖状態のラゲッジルームを示す図である。 ラゲッジフロアボードの回動開放状態のラゲッジルームを示す図である。 ラゲッジフロアボードの閉鎖と回動開放状態時のラゲッジルームの断面図である。 ラゲッジフロアボード2を取り外した状態で、ラゲッジアンダーボックス3を上方から見た図である。 ラゲッジアンダーボックスの係止部付近の拡大断面図である。 ラゲッジフロアボード2の裏面の斜視図である。 バンドの長さの設定を説明する図である。 ラゲッジフロアボードを自立させた場合の断面図である。 ラゲッジフロアボードの回動開放作用を示す図である。 従来例のラゲッジアンダーボックスを示す図である。
符号の説明
1 ラッジルーム
2 ラゲッジフロアボード
3 ラゲッジアンダーボックス
3a 開口縁
4 バンド
20 被支持部
25 被係止部
30 支持部
31 係止部
32 傾斜部

Claims (7)

  1. 車両のラゲッジルーム下部に凹状に形成されたラゲッジアンダーボックスの開口部を覆うと共に、回動開放可能に構成されたラゲッジフロアボードを備えたラゲッジアンダーボックスにおいて、
    前記ラゲッジフロアボードの回動開放作動をするときに、前記ラゲッジフロアボードの端部が係止されて回動支点となる係止部と、
    前記ラゲッジフロアボードと前記ラゲッジアンダーボックスとを繋ぎ、前記ラゲッジフロアボードの最大回動開放時に最大伸びとなる長さに設定したバンドと、
    を備えたことを特徴とするラゲッジアンダーボックス。
  2. 請求項1に記載のラゲッジアンダーボックスにおいて、
    前記バンドは、前記ラゲッジフロアボード開放作動時に前記ラゲッジフロアボードを引いたときに、前記ラゲッジフロアボード端部が、前記係止部から前記ラゲッジアンダーボックス開口縁の間の位置で、最大伸びとなる長さに設定することを特徴とするラゲッジアンダーボックス。
  3. 請求項2に記載のラゲッジアンダーボックスにおいて、
    前記バンドは、前記ラゲッジフロアボードの開放動作時に前記ラゲッジフロアボードを引いたときに、前記ラゲッジフロアボード端部が、前記係止部の位置で、最大伸びとなる長さに設定することを特徴とするラゲッジアンダーボックス。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のラゲッジアンダーボックスにおいて、
    前記バンドは、前記ラゲッジフロアボードが略直立位置のときに最大伸びとなる長さとすることを特徴とするアンダーボックス構造。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のラゲッジアンダーボックスにおいて、
    前記バンドは、前記ラゲッジフロアボード又は前記ラゲッジアンダーボックスから取り外し可能に設けたことを特徴とするラゲッジアンダーボックス。
  6. 請求項1乃至請求項5に記載のラゲッジアンダーボックスにおいて、
    前記係止部の手前に上り傾斜を形成したことを特徴とするラゲッジアンダーボックス。
  7. 請求項1乃至請求項6に記載のラゲッジアンダーボックスにおいて、
    前記支持部の左右の一部に前記係止部を設けたことを特徴とするラゲッジアンダーボックス。
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