JP2006319074A - Led実装用基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡便に高出力LEDを実装出来る放熱性に優れ、かつ実装後の基板厚みを薄く出来る基板の製造方法およびそれにより製造されたLED実装用基板を提供する。
【解決手段】発光ダイオード実装用基板の製造方法であって、金属板、絶縁層及び金属層から構成される基板の金属層に回路を形成する工程、発光ダイオード実装部分の絶縁層を除去する工程、絶縁層を除去した部分を凹形状に加工する工程を具備する発光ダイオード実装用基板の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発光ダイオード(LED)を実装する基板の製造方法およびそれにより製造された基板に関するものであり、特に高出力LEDを実装するLED実装用基板、更には高出力LEDを複数個実装するLEDアレー用基板の製造方法及びそれにより製造された基板に関する。
近年、青色LEDに代表される短波長LEDの開発により白色LEDが開発され、種々の機器に採用され始めている。特に白色LEDが長寿命、高効率であることより照明分野への期待が高まっており2009年の実用化に向けて開発が進んでいる。
しかしながら、照明用の白色LEDは、高出力のLEDチップを多数個並べて実装するため、発熱も大きく、いかに放熱するかが大きな問題となっている。
この問題に対し金属ベース基板上に高出力LEDを実装し放熱を確保する試みがなされているが、金属基板上に実装しLEDチップと基板をワイヤボンディングにて接合後、透明樹脂にて封止すると封止樹脂の成形に難があると同時に全体の厚さが厚くなり照明の薄板化要求を満たさなくなる。
これに対して金属ベース基板にエッチング、或いはザグリ加工にて凹部を形成し、更に凹部の周辺に樹脂ダムを形成した後LEDチップを実装し、ワイヤボンディング後、樹脂ダム内を透明樹脂にて封止する工法が取られている。しかしながら本工法では多数個形成される凹部の加工に時間がかかること、さらに周辺にディスペンサーを用いてダム形成するのに多大な時間を必要とするとともに形成されるダムの形状の正確さに乏しくワイヤボンディングパッドの汚染を引き起こすため、凹部よりある程度の距離を必要とし、多数個のLEDを実装する場合の実装密度の低下を生じる等の問題を有しており改善が要望されている。
本発明の課題は、簡便に高出力LEDを実装出来る放熱性に優れ、かつ実装後の基板厚みを薄く出来る基板の製造方法およびそれにより製造されたLED実装用基板を提供することにある。
本発明は、鋭意検討し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、第一には
(1) 発光ダイオード実装用基板の製造方法であって、金属板、絶縁層及び金属層から構成される基板の金属層に回路を形成する工程、発光ダイオード実装部分の絶縁層を除去する工程、絶縁層を除去した部分を凹形状に加工する工程を具備することを特徴とする発光ダイオード実装用基板の製造方法である。
発光ダイオード実装部分を金型により凹形状に加工すると同時に発光ダイオードとワイヤボンディングするパッド部の周辺を凸形状に加工することは透明封止樹脂の充填を容易に行なえる点で好ましい態様である。
第二の発明は、
前記の方法により製造された発光ダイオード実装用基板である。
本発明に用いる基板は、金属板、絶縁層及び金属層から構成される金属ベースの基板である。絶縁層はポリイミド樹脂が絶縁信頼性の点で好ましく、絶縁層を介して金属層と金属板を接合した構成の基板が好ましい。金属層としては特に限定はないが、通常、9から35μmの厚さの銅箔が使用される。また、金属板も特に限定は無いが、通常、アルミ板、銅板、鉄板、真鍮板等が使用され、特に後述の金型加工性の面、表面の光反射、熱伝導性の面よりアルミ板が好ましい。アルミ板の表面は、陽極酸化処理されていても構わない。金属板の表面は、ペースト被着部とペースト反発部を有することが好ましい。板厚は、用途に応じて変わるがLEDチップが収まる深さが必要であることより50μm以上が好ましい。
金属層と金属板を張り合わせるポリイミドとしては、熱可塑性ポリイミド或いはカプトン(東レデュポン社製)、アピカル(鐘淵化学社製)等のポリイミドフィルムの両面に熱可塑性ポリイミド層を形成したフィルムが挙げられる。これらの熱可塑性ポリイミドは、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物の反応により得られるものであり、ガラス転移温度が150℃〜300℃であることが望ましい。150℃以下では耐熱性に乏しく半田付け時に変形を生じ好ましくない。また300℃以上では絶縁性樹脂層同士の層間密着性が低下し信頼性を損なう場合がある。これらのポリイミド樹脂に使用するジアミンとしては例えば3,4’−オキシジアニリン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルホキシド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(3ーアミノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−アミノフェニキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼ
ン、4,4’−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、ビス[4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スルホン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(3−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(3−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)−2−メチルベンゼン、1,3−ビス(3−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)−4−メチルベンゼン、1,3−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)−2−エチルベンゼン、1,3−ビス(3−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)−5−sec−ブチルベンゼン、1,3−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)−2,5−ジメチルベンゼン、1,3−ビス(4−(2−アミノ−6−メチルフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−(2−アミノ−6−エチルフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)−4−メチルフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−(4−アミノフェノキシ)−4−tert−ブチルフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)−2,5−ジ−tert−ブチルベンゼン、1,4−ビス(3−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)−2,3−ジメチルベンゼン、1,4−ビス(3−(2−アミノ−3−プロピルフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)−4−メチルベンゼン、1,2−ビス(3−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)−3−n−ブチルベンゼン、1,2−ビス(3−(2−アミノ−3−プロピルフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル等が挙げられる。
これらは単独でも2種以上組合せて使用することもできる。
使用するテトラカルボン酸二無水物としては、例えば3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニルスルホン)二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、4,4’−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6,−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
これらは単独でも2種以上組合せて使用することもできる。
これらのジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分の反応モル比は0.75〜1.25の範囲であり、より好ましくは0.8〜1.2の範囲である。更にジアミン成分が3,4’−オキシジアニリンおよび/または1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)が全ジアミン成分の50mol%以上であり、テトラカルボン酸二無水物成分が3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、並びに3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物から選ばれた少なくとも1種以上のテトラカルボン酸二無水物であるポリイミドは、ガラス転移温度が150〜300℃の範囲にあり、さらに高温での変形、剥離が発生しないので特に好ましい。これらのジアミンとテトラカルボン酸二無水物を溶剤中にて反応させて得たポリアミド酸樹脂溶液あるいは更に脱水縮合反応させたポリイミド樹脂溶液が絶縁性樹脂層の形成に用いられる。使用する溶剤としてはポリアミド酸樹脂またはポリイミド樹脂が安定に存在し得る溶剤であれば特に限定しないが、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N,N‘,N’−テトラメチル尿素、N,N‘−ジメチルイミダソリジノン、ヘキサメチルホスホルアミド、クレゾール、塩化メチレン等が挙げられ、これらは単独でも2種以上で使用しても良い。また更にトルエン、キシレン等の芳香族溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、アルコール系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤等の溶剤を混合系にて使用しても構わない。溶剤の使用量は、通常ポリイミド樹脂100重量部に対し80〜160重量部である。なお、ポリアミド酸樹脂の場合には、次乾燥工程にて脱水縮合してポリイミド被膜となる。
これらのポリアミド酸溶液或いはポリイミド樹脂溶液を銅箔、あるいはポリイミドフィルムに塗布し、乾燥、ポリアミド酸溶液では更にイミド化を行い、熱可塑性ポリイミド層を得る。この熱可塑性ポリイミド層を形成した銅箔は直接、金属板上に配され、両面に熱可塑性ポリイミド層を形成したポリイミドフィルムでは銅箔と金属板の間に配されて、熱圧プレスにより一体積層されポリイミド層を有する金属ベース基板が形成される。
本金属ベース基板の銅箔を通常のプリント配線板の加工と同様にして回路形成した後、LEDチップを実装する部分の絶縁層を除去する。除去の方法は、特に限定しないが、通常、ルーターによる機械的除去、或いはヒドラジン、苛性カリ、アミン類等の薬剤にて溶解除去する。
その後、LEDチップを実装する部分に凸形状の金型を金属層側から積層し、冷間プレスを行なう。この際に、LEDチップをボンディングする領域の外側部分が凹形状となる金型を使用することによりプレス加工後、金属ベース基板のLEDチップ実装部分を凹形状とし、その周辺のボンディングパッド部の外側を凸形状に成形することが出来るので好ましい。金属ベース基板に形成される凹部の深さは通常、50μm〜5mmの範囲が好ま
しい。50μm以下ではLEDと基板を接続するワイヤーが外に出ることにより透明樹脂の封止工程において十分な封止が出来ず、また5mm以上では金属ベース基板の金属板にクラック等欠陥が生ずるために好ましくない場合がある。次にボンディングパッド部の外側の凸形状の高さは100μm〜3mmの範囲が好ましい。100μm以下ではボンディングパッド上に接続したワイヤーが外に出ることにより透明樹脂の封止工程において十分な封止が出来ず、また3mm以上では金属ベース基板の導体回路にクラック等欠陥が生ずるために好ましくない場合がある。プレス成形時の圧力は、使用する金属板の材質や同時に成形する数により変化するが、通常、LED実装部1個に対し1kgf/cmから100kgf/cmの圧力にて成形する。この際、必要に応じて裏面に突出させることも金属板に欠陥を生じない範囲で行なっても構わない。
金属ベース基板は、必要に応じて回路表面をレジスト膜による保護、ボンディングパッドの金メッキ等が施される。
このようにして得られた金属ベース基板に、LEDチップを所定の場所にダイアタッチ剤を用いて接合され、その後金ワイヤーによるワイヤーボンディングを行い、エポキシ樹脂或いはシリコーン樹脂を充填硬化することにより、LEDのモジュールが完成する。同一の金属ベース基板に複数のプレス加工を同時に行い、LEDチップを実装し、LEDアレーのモジュールを得ることも可能である。
次に、本発明を実施例にて説明する。
[実施例1]
実施例−1の製造プロセスを図−1に示す。基板として2mm厚みのアルミ板に35μmの銅箔をポリイミド層を介して積層した金属ベース基板を用いた。ポリイミド層はポリイミドフィルム(カネカ社製 商品名アピカル、厚み25μm)の両面にジアミンとして1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)、テトラカルボン酸二無水物成分が3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とを反応させてなるポリアミド酸を厚みが3μmになるように塗布し乾燥イミド化することにより得た。本金属ベース基板の銅箔を感光性ドライフィルム(旭化成社製AK−2511)を用いてフォトマスクを介して露光、現像、銅箔のエッチングし回路を形成したのち、ドライフィルムの剥離の工程を経て導体回路を形成した(工程1)。その後、感光性ソルダーレジストインク(太陽インキ社製PSR−4000)により導体回路の保護をおこない、ボンディングパッド部にニッケルメッキついで金メッキを施した。次にLEDを実装する部分のポリイミド層をトリエタノールアミンにより除去し(工程2)、金型によりプレス成形し、実装部分に2mmの凹部を形成するとともにボンディングパッドの周囲に幅1mm高さ1mmの凸部を形成しLED実装用金属ベース基板を作成した(工程3)。金属板の凹部のクラック、および導体回路の凸部のクラックは、発生していなかった。その後、LEDチップを実装(日本エイブルスティック社製銀ペースト)し、金ワイヤーにて接続し(工程4)、ついで水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER社製)とメチルヘキサヒドロ無水フタル酸よりなるエポキシ樹脂配合物をディスペンサーにより充填し硬化させることによりLEDモジュールを得た(工程5)。
[比較例1]
実施例−1で用いた金属ベース基板を実施例―1と同様にして導体回路を形成し(工程1)、LED実装部のポリイミドを除去した(工程2)。ついでLED実装部をNCルーターを用いてザグリ加工し、深さ2mmの凹部を形成した(工程3)。その後、LED実装部の周辺にディスペンサーを用いエポキシ樹脂配合剤(製品名:CB011−1B、デクスター社製)を幅1mm高さ1mmとなるように塗布し、130℃2時間さらに150℃1時間硬化させてダムを形成した(工程4)。形成されたダムは、硬化時に流れ出し
を生じ幅2mm、高さ300μmとなっていた。その後、実施例―1と同様にしてLEDモジュールを作成した(工程5、6)が、ダム形成のエポキシ樹脂配合剤の滲み出しによるパッド汚染による不良およびダム高さ不足による金ワイヤー露出の不良が発生した。
本発明のLED実装基板製造工程を表す概略図である 従来のLED実装基板製造工程を表す概略図である

Claims (3)

  1. 発光ダイオード実装用基板の製造方法であって、金属板、絶縁層及び金属層から構成される基板の金属層に回路を形成する工程、発光ダイオード実装部分の絶縁層を除去する工程、絶縁層を除去した部分を凹形状に加工する工程を具備することを特徴とする発光ダイオード実装用基板の製造方法。
  2. 発光ダイオード実装部分を凹形状に加工すると同時に発光ダイオードとワイヤボンディングするパッド部の周辺を凸形状に加工することを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード実装用基板の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法により製造された発光ダイオード実装用基板。
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