JP2007116134A - 半導体用テープ、半導体用接着剤付きテープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置 - Google Patents

半導体用テープ、半導体用接着剤付きテープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁信頼性、長期接着耐久性ならびに加工性に優れる新規な半導体用テープ、半導体用接着剤付きテープ、半導体集積回路接続用基板ならびに半導体装置を提供する。
【解決手段】有機絶縁性フィルム層が、無機粒子を含有してなり、かつ該有機絶縁性フィルムの熱伝導率が0.4〜120W/mKである有機絶縁性フィルム層と導体層を有する半導体用テープ、ならびに、該有機絶縁フィルム層が、無機粒子を含有してなり、かつ熱伝導率が0.4〜120W/mKである有機絶縁性フィルムと接着剤層を有する半導体用接着剤付きテープ。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体用テープ、半導体用接着剤付きテープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、半導体集積回路を実装する際に用いられる、チップオンフレキシブルプリント基板(COF)、ボールグリッドアレイ(BGA)パッケージ用インターポ−ザー等の半導体接続用基板を作製するために適したテープオートメーテッドボンディング(TAB)用テープ、カバーレイ、リードフレーム固定テープ、LOC固定テープおよび補強板用テープ等を作製するために適した接着剤を用いた半導体用接着剤付きテープ、銅張り積層板等の半導体用テープおよびそれを用いた半導体集積回路接続用基板ならびに半導体装置に関するものである。
従来、半導体集積回路(IC)の実装には、金属製のリードフレームを用いた方式がもっとも多く用いられていたが、近年では、ガラスエポキシやポリイミド等の有機絶縁性フィルム上にIC接続用の導体パターンを形成した、接続用基板を介した方式が増加している。
半導体集積回路接続用基板の接続方式としては、代表的なものとして、TAB方式が挙げられ、そこに使用される接着剤付きテープをTAB用テープと称する。
TAB用テープを用いた一例として、図1に、半導体用接着剤付きテープを用いたボールグリッドアレイ(BGA)型半導体装置の一態様の断面図を、図2に、従来の半導体用接着剤付きテープを用いたチップスケールパッケージ(CSP)型半導体装置の一態様の断面図を示す。
図1に示す半導体装置は、有機絶縁性フィルム12に接着剤層13およびリード14を介して半導体集積回路15と半田ボール18が設けられており、有機絶縁性フィルム12の反対面にスティフナー(補強板)19が設けられており、リード14と半導体集積回路15が金バンプ17を介して接続され、封止樹脂16にて被覆されている。
図2に示す半導体装置は、有機絶縁性フィルム20に接着剤層21を介してリード22と半田ボール26、ソルダーレジスト27、封止樹脂24が設けられており、これに金バンプ25を介して半導体集積回路23が接続されている。
一方、TAB方式は一括してボンディングする方式(ギャングボンディング)であるため、ICチップとインナーリードを接続する際に、他の接続方式と比べ短時間でボンディングできることからコスト的に有利であり、半田ボール用の孔やIC用のデバイス孔を機械的に打ち抜いた後に銅箔をラミネートするプロセス等にも適用されている。
また、テープキャリアパッケージ(TCP)の半導体集積回路接続用基板には、一般的にTAB用テープが使用されている。通常のTAB用テープは、ポリイミドフィルムなどの可撓性を有する有機絶縁性フィルム上に、未硬化状態の接着剤層、および離型性を有するポリエステルフィルムなどの保護フィルム層を積層した3層構造で構成されている。
TAB用テープは、(1)スプロケットおよびデバイス孔の穿孔、(2)銅箔との熱ラミネート、(3)パターン形成(レジスト塗布、エッチング、レジスト除去)、および(4)スズまたは金−メッキ処理などの加工工程を経て半導体集積回路接続用基板に加工される。
図3に、半導体集積回路搭載前の半導体集積回路接続用基板の形状の一例を示す。図3は半導体集積回路搭載前の半導体集積回路接続用基板の斜視図であり、有機絶縁性フィルム1上に接着剤層2とリード5が配置されており、有機絶縁性フィルム1には有機絶縁性フィルム1を送るためのスプロケット孔3とデバイスを設置するデバイス孔4が設けられている。
また、図4は、図3の半導体集積回路接続用基板を用いた半導体装置の一態様を示す断面図である。図4において、半導体集積回路接続用基板には、有機絶縁性フィルム1上に接着剤層2を介して固定されたインナーリード部6とアウターリード部7を有するリード5が配置されている。この半導体集積回路接続用基板のインナーリード部6を、保護膜11を有する半導体集積回路8の金バンプ10に熱圧着(インナーリードボンディング)し、半導体集積回路8を搭載する。次いで、封止樹脂9による樹脂封止工程を経て半導体装置が作製される。また、インナーリード部6を有さず、半導体集積回路接続用基板のリード5と半導体集積回路8の金バンプ10との間をワイヤーボンディングで接続する方式も採用されている。このような半導体装置をテープキャリアパッケージ(TCP)型半導体装置と称する。最後に、TCP型半導体装置は、他の部品を搭載した回路基板やガラス基板等とアウターリード部7により接続(アウターリードボンディング)される。
電子機器の小型化と高密度化が進行するに伴い、TAB方式における導体幅と導体間距離が非常に狭くなってきており、特に35μmピッチより微細な領域においてはTAB方式での技術的限界が顕在化してきている。そこで微細化対応に有利とされているフレキシブルプリント基板(FPC)を用いたCOF方式が近年拡大してくるようになってきた。FPCには接着剤層を有する3層FPCと、接着剤層がなく有機絶縁性フィルム層に直接導体パターンが形成された2層FPCがある。図5に2層FPCを用いてCOF実装した半導体装置を例示する。2層FPCは有機絶縁性フィルム28とリード31より構成されているものであり、COF実装の一例として半導体集積回路29とFPCのリード31がフリップチップ(FC)により接続された方式が用いられている。2層FPCとしては、有機絶縁性フィルムに直接金属原子で表面処理したメッキ方式、金属箔層に熱硬化性ポリイミド樹脂を塗布し加熱硬化したキャスト方式等が代表的である。
COF方式はデバイス孔のフライングリードが不要であり、導体幅の微細化によるリード変形が生じることがない点においてTAB方式に比べて有利とされている。更に、実装工程においてはTAB方式と異なりデバイス孔の穿孔および銅箔との熱ラミネートが不要なため、省力化という点においても優位性をもっている。
近年、大型、高性能デバイス用途における高電力、高周波化が進められている。これに伴い、半導体集積回路の蓄熱によるさまざまなデバイスの性能低下がクローズアップされてきており、放熱対策が大きな課題の一つとされてきている。
TAB用テープと接続した半導体集積回路の場合について具体的な課題を例示する。半導体集積回路からの発熱により、回路パターンを通じてTAB用テープの接着剤層の温度が上昇し、接着剤層の劣化が促進されるため、接着剤層と導体パターンの剥離が発生する。また、接着剤層の温度上昇に伴って導体パターン間における表面抵抗率の低下も起こり、絶縁性が低下する。近年電子機器の小型化、高密度化が進行するに伴い、導体幅、導体間距離は非常に狭くなってきていることから、TAB用テープの温度上昇による接着性、絶縁性への影響は大きくなってきている。
これらの課題を解決するための放熱対策として、例えばTAB用パッケージに樹脂封止した部分に放熱板を取り付ける方法(例えば、特許文献1参照)、TAB用パッケージに樹脂封止した樹脂表面に放熱用のフィンを取り付ける方法(例えば、特許文献2参照)、水冷ラインを導入し冷却効果を高める方法など種々の方法が提案されているが、電子機器の小型化に逆行するだけでなく工程の省力化という点において好ましくなく、新たな放熱技術が求められている。
また、無機フィラーを含有する芳香族ポリイミドフィルムを用いた接着剤付き芳香族ポリイミドフィルムが提案されている(例えば、特許文献3参照)。この方法は反り低減を図ったものであり、放熱効果が不十分である。また、高熱伝導性のポリベンゾアゾールフィルムを用いた金属薄膜積層フィルム(例えば、特許文献4参照)が提案されているが、弾性率が小さいため十分なパンチング性が得られない。
特開平5−55411号公報(請求項1) 特開平6−21268号公報(請求項2) 特開2000−198969号公報(請求項3) 特開平11−207866号公報(請求項1)
本発明は、絶縁信頼性、長期接着耐久性、加工性に優れる新規な半導体用テープ、半導体用接着剤付きテープ、半導体集積回路接続用基板ならびに半導体装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本発明の半導体用テープは、有機絶縁性フィルム層と導体層を有する半導体用テープであって、該有機絶縁性フィルム層が、無機粒子を含有してなり、かつ該有機絶縁性フィルム層の熱伝導率が0.4〜120W/mKであることを特徴とする半導体用テープである。また、本発明の半導体用接着剤付きテープは、有機絶縁性フィルム層と接着剤層を有する半導体用接着剤付きテープであって、該有機絶縁性フィルム層の熱伝導率が0.4〜120W/mKであることを特徴とする半導体用接着剤付きテープである。
本発明によれば、絶縁信頼性、長期接着耐久性、加工性に優れる新規な半導体用テープならびに半導体用接着剤付きテープが得られる。これらのテープを用いることで高密度実装用の半導体集積回路接続用基板ならびにそれを用いた銅張り積層板および半導体装置を工業的に有利に製造することができ、得られる半導体装置の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の半導体用テープは、上記の課題を達成するため主として次の構成を有する。すなわち、有機絶縁性フィルム層と導体層を有する半導体用テープであって、該有機絶縁性フィルム層が無機粒子を含有してなり、かつ該有機絶縁性フィルム層の熱伝導率が0.4〜120W/mKであることを特徴とする半導体用テープである。また、本発明の半導体用接着剤付きテープは、有機絶縁性フィルム層と導体層を有する半導体用接着剤付きテープであって、該有機絶縁性フィルム層の熱伝導率が0.4〜120W/mKであることを特徴とする半導体用接着剤付きテープである。
ここでいう熱伝導率とは、物質の熱伝導のしやすさを示す値であり、熱の流れに垂直な単位面積を通って単位時間に流れる熱量を、単位長さ当たりの温度差(温度勾配)で割った値で定義される。算出方法としては次式が挙げられる。
熱伝導率(W/mK)=熱拡散率(m/s)×熱容量(J/mK)
ここで、熱拡散率はレーザフラッシュ法により測定可能であり、熱容量は密度と比熱の積として算出でき、密度はアルキメデス法、比熱はDSC(示差走査熱量計)により測定可能である。
一定の環境条件下において、半導体用テープに電流を流している場合においてそうでない場合と比べるとテープの温度上昇の影響は異なる。つまり導体層に電流が付加されると熱が発生し、半導体用テープの温度上昇を促進する。更には半導体集積回路の発熱により導体層に伝熱するため、導体層に蓄熱していく。その結果、導体間の表面抵抗率が低下し絶縁信頼性の点において好ましくない。半導体用接着剤付きテープについても同様である。それに加え、半導体用接着剤付きテープの温度が上昇すると、接着剤層の劣化を引き起こすことがある。
有機絶縁性フィルム層の熱伝導率が0.4W/mK以上であると、半導体用テープに蓄積する熱をテープ裏面から効率的に拡散することができるため、テープ温度の上昇を抑制でき、抵抗値が安定し絶縁信頼性が向上する。一方120W/mKを越えると半導体集積回路を導体パターンに接続する際に、接続用装置(ボンダー)の加熱ツールからの熱が導体を通じて半導体用テープに拡散するため効率的に接続面に熱が伝わらず、半導体集積回路と導体層との接続不良が発生する。
本発明では有機絶縁性フィルム層の熱伝導率が0.4〜120W/mKであることが必要であり、好ましくは1〜80W/mKであり、更に好ましくは3〜50W/mKである。
本発明で用いられる有機絶縁性フィルム層としては、可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリイミド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリアミド、液晶フィルムなどのいわゆる耐熱性フィルム、あるいはフレキシブルエポキシ/ガラスクロスなどの複合材料などが好ましく挙げられる。特にポリイミドフィルムは、熱寸法安定性の点から好ましく用いられる。
本発明において有機絶縁性フィルム層は、上記の熱伝導率の条件を満たすものであれば、どのような組成からなるものであっても良いが、その成分として無機粒子を含むものであることが好ましい。
有機絶縁性フィルム層の熱伝導率を0.4〜120W/mKとするためには、無機粒子の含有量は有機絶縁性フィルム層全体の6重量%以上であることが好ましい。より好ましくは8重量%以上、更に好ましくは10重量%以上である。また、無機粒子の含有量が25重量%以下であれば有機絶縁性フィルムの可撓性が損なわれることないため、例えばTAB用テープやCOF用テープ加工において行われるスプロケットおよびデバイス孔の穿孔(パンチング)で有機絶縁性フィルムを基点としたクラックの発生を抑制することができる。より好ましくは23重量%以下であり、更に好ましくは20重量%以下である。
また、無機粒子の平均粒径(粒径は一次粒子の粒径。以下同じ)は0.002〜1μmの範囲であることが好ましい。ここで、平均粒径とは体積基準にて求めた平均の粒径を示す。無機粒子の平均粒径が1μm以下であれば有機絶縁性フィルムは無機粒子欠損(ピンホール)による表面の凹凸の発生を抑制でき、平滑性を維持できる。また0.002μm以上であれば無機粒子の取り扱い性が容易である上、2次凝集による粒子の粗大化を抑制できるため、容易に粒径を制御できる。更には、無機粒子の粒径分布において、0.3〜1μmおよび0.002〜0.1μmのそれぞれの範囲に極大値を有することが好ましい。粒径0.002〜0.1μmの無機粒子は、有機絶縁性フィルムの透明性を損なうことがないため、有機絶縁性フィルム層の透明性を利用した半導体集積回路を接続する装置(例えばTABボンダ)の使用に適しており、半導体集積回路を接続する際の位置合わせがばらつくことが少ない。また粒径0.3〜1μmの無機粒子は分散安定性に優れているため、粒子の粗大化を抑制しやすい。
上記無機粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、リン酸カルシウム、リン酸カルシウム、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化チタン、炭化珪素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ジルコン酸カリウム、ジルコン酸鉛、酸化ベリリウム、カーボンナノチューブ、フラーレン、カーボンナノバルーン、ダイヤモンドライクカーボン、カーボンブラック等が例示される。
本発明に用いられる有機絶縁性フィルムを製造する方法について、ポリイミドフィルムを例に挙げて説明する。ポリイミド前駆体であるポリアミド酸に無機粒子を分散した有機溶媒の溶液をステンレスドラムなどの支持体上に流延し、乾燥しイミド化反応させる方法により製造できる。ポリアミド酸の原料としては、通常芳香族酸二無水物とジアミンのそれぞれ少なくとも1種類を等モル量有機溶媒に溶解させたものを使用する。
例えば芳香族酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシルフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、ビスフェノールAビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物及びそれらの誘導体等が挙げられる。
ジアミンとしては、4,4’−オキシジアニリン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノジフェニルジエチルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルエチルフォスフィンオキシド、4,4’−ジアミノジフェニルN−メチルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルN−フェニルアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノフェニルエーテル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルおよびそれらの誘導体等が挙げられる。
有機絶縁性フィルム層の表面粗さは5〜120nmの範囲にあることが好ましい。ここで表面粗さとは十点平均粗さRzのことを示す。有機絶縁性フィルム層の表面粗さが5nm以上であれば接着剤層とのアンカー効果により接着力が向上し、120nm以下であれば接着剤層の埋まり込み不足による接着力低下を抑制することができる。さらに、接着剤層あるいは導体層に面する側の有機絶縁性フィルム層の表面粗さをR1、反対面の表面粗さをR2とした時にR2/R1が1.2〜80の範囲にあることが好ましい。R2/R1が1.2以上であれば導体層を通じて伝わった熱を効率よく反対面に拡散することができ、80以下であれば接続装置(ボンダ−)からの熱が有機絶縁性フィルム層の裏面から過度に拡散することを抑制することができるため、半導体集積回路を導体パターンに接続する際の加熱時間の歩留まり低下や高コスト化を制御することができる。
有機絶縁性フィルム層の表面粗さを制御する方法として、例えばコロナやプラズマ等の放電処理、サンドブラストによる物理的研磨、酸化剤による薬液処理等により有機絶縁性フィルム層の表面粗さを制御することができる。これらの表面処理方法は放熱効果だけでなく、接着剤層との接着力向上という点においても好ましい。
次に本発明の半導体用テープおよび半導体用接着剤付きテープに用いる接着剤層について説明する。接着剤層は熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂を含み、また、以下に述べるような各種の無機粒子や有機または無機成分を含むことができるが、本発明の目的を損なわない程度に他の成分を含むこともできる。
接着剤層には好ましく熱可塑性樹脂を含むことできる。かかる熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル、シリコーン、ポリイミド、フェノキシ、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエーテルアミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルエステルイミド、ポリエステルアミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルサルフォンおよびニトリルゴムやブタジエンゴム等のエラストマ等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂と後述するような熱硬化性樹脂を併用することは好ましく行われるが、これらの熱可塑性樹脂にはアミノ基、カルボキシル基、チオール基、フェノール性水酸基、エポキシ基、シラノール基、イソシアネート基、ニトリル基、水酸基、マレイミド基、エステル基、エーテル基、メルカプト基等の後述の熱硬化性樹脂との反応が可能な官能基を有していることが好ましい。
例えば、TAB用テープの用途に用いる場合には、熱可塑性樹脂として公知の種々のポリアミド樹脂を好ましく使用することができる。特に、接着剤層に可撓性をもたせることができ、かつ低吸水率で絶縁性に優れる点で、炭素数が20〜50であるジカルボン酸(いわゆるダイマー酸)を必須成分として含むものが好適である。ダイマー酸を含むポリアミド樹脂は、常法によるダイマー酸とジアミンの重縮合により得られるが、この際に、ダイマー酸以外のアジピン酸、アゼライン酸およびセバシン酸等のジカルボン酸を共重合成分として含有してもよい。ジアミンとしては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンおよびピペラジン等の公知のものを使用することができ、吸湿性と溶解性の点から2種以上を混合してもよい。
一例として、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、フェノール性水酸基、エポキシ基、シラノール基、イソシアネート基、ニトリル基、水酸基、マレイミド基、エステル基、エーテル基、メルカプト基等の官能基を側鎖にもつポリアミド樹脂を用いると他の樹脂との反応により、架橋密度が増大するため、高いガラス転移温度(Tg)が得られ、高温下における劣化を軽減することができる。これらの中でも特にアミノ基あるいはフェノール性水酸基を側鎖にもったポリアミド樹脂は好適である。アミノ基は活性水素を有しているためエポキシ樹脂やフェノール樹脂等の熱硬化樹脂と反応し、架橋構造を形成していく基点となるため好ましい。更に好ましくはフェノール基を側鎖に有した場合であり、耐熱性に優れているフェニル基を有している上に種々の構造の熱硬化性樹脂と反応し緻密な架橋構造が得られる。その結果、高温下における耐劣化性に優れ、接着剤層の接着力低下の軽減に効果をもたらせることとなる。接着性に寄与するアミド結合の活性水素は残しておくことが好ましい。このようなポリアミド樹脂としては、多価カルボン酸あるいは多価アミンを上述したダイマー酸とジアミンと共重合し、カルボン酸あるいはアミンを介して側鎖にフェノール性水酸基を導入する方法が挙げられる。例えばp−ヒドロキシ安息香酸を側鎖のアミノ基と反応させたり、p−アミノフェノール、p−ヒドロキシメチルフェノール等を側鎖のカルボキシル基と反応させたりして側鎖にフェノール性水酸基を有するポリアミド樹脂を合成することができる。
上記多価カルボン酸は3価以上のカルボン酸を示しており、ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、シクロヘキサン−1,2,3トリカルボン酸、ナフタレン−1,2,4−トリカルボン酸、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸等を例示することができる。多価アミンは3価以上のアミンを示しており、ジエチレントリアミン、4,4’,4”−トリアミノトリフェニルメタン、トリアムテレン等が例示される。
上記の官能基を側鎖に有するポリアミド樹脂を他の熱可塑性樹脂と任意に組み合わせてもよい。上記官能基を側鎖に有するポリアミド樹脂の含有量は、全熱可塑性樹脂中5〜100重量%が好ましく、より好ましくは10〜100重量%、更に好ましくは20〜100重量%である。5重量%以上であれば、高温高湿処理による接着力低下の抑制効果が得られる。
本発明における側鎖に官能基を導入する方法はポリアミドに限定されたものではなく、上記熱可塑性樹脂について同様のことがいえる。
また、上記した熱可塑性樹脂として、ダイマー酸を用いる場合において、ダイマー酸のヨウ素価が20以下であるポリアミド樹脂を使用することは好ましい。ヨウ素価が20以下であれば高温高湿処理における接着耐久性および絶縁耐久性を向上することができ、ヨウ素価としては、より好ましくは10以下、更に好ましくは3以下が好ましい。先述のダイマー酸は炭素数10〜25の不飽和脂肪酸を二量化して得られているが、リノール酸、オレイン酸、リノレイン酸等の不飽和脂肪酸を二量化したダイマー酸が一般的に使用されている。こうして製造されたダイマー酸は不飽和結合を含んでおり、該不飽和結合は酸化されやすいために接着剤層の劣化を招くことがある。そのため不飽和結合を低減したダイマー酸を含むポリアミド樹脂とすることで酸化による劣化を抑制することができる。一般的に脂肪酸における不飽和結合の多寡はヨウ素価で表され、ヨウ素価が小さいほど不飽和結合数が小さいことを表している。本発明においては異なるヨウ素価のダイマー酸を2種以上用いることもあるが、その場合混合物のヨウ素価として20以下とすることが好ましい。なお、ヨウ素価20以下のダイマー酸について、上記した官能基を側鎖に有するポリアミド樹脂として使用することは何ら差し支えなく、むしろ好ましい態様である。
ヨウ素価が20以下であるダイマー酸を得るための方法としては、例えば、不飽和結合基を含むダイマー酸に直接水添するか、不飽和結合基数の小さい脂肪酸を使用してダイマー酸を合成すること等が挙げられる。
本発明において、接着剤層の耐熱性の観点から、接着剤層に熱硬化性樹脂を含有することが好ましい。熱硬化性樹脂の一例としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、シアナート樹脂、マレイミド樹脂およびアセタール樹脂等が挙げられ、特にエポキシ樹脂またはフェノール樹脂を含むことが好ましい。
フェノール樹脂は、レゾール型およびノボラック型のいずれの樹脂であってもよい。例えば、ストレート以外にクレゾール、ターシャリブチルあるいはノニルなど種々の置換基を有した構造のフェノール樹脂を使用することができる。また、これらのフェノール樹脂を併用してもよく、事前に共縮合されたものを使用しても良い。また、レゾール型とノボラック型樹脂の併用も何ら制限がない。総フェノール樹脂の含有量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して好ましくは5〜100重量部であり、より好ましくは20〜70重量部である。
エポキシ樹脂は、1分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限されないが、例えば、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ジヒドロキシナフタレン等のジグリシジルエーテル、脂環式タイプ、エポキシ化フェノールノボラック、エポキシ化クレゾールノボラック、エポキシ化トリスフェニロールメタン、エポキシ化テトラフェニロールエタンおよびエポキシ化メタキシレンジアミン等が挙げられる。これらの中でも、特に25℃で液体であるエポキシ樹脂が好ましく、低温流動性を上げることができる。エポキシ樹脂の含有量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して好ましくは5〜100重量部であり、より好ましくは20〜70重量部である。
本発明において、接着剤層中には熱硬化性樹脂の硬化剤および硬化促進剤を含んでもよい。例えば、熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂およびレゾール型フェノールである場合、芳香族ポリアミンや三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯体等の三フッ化ホウ素のアミン錯体、2−アルキル−4−メチルイミダゾールや2−フェニル−4−アルキルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、無水フタル酸や無水トリメリット酸等の有機酸、ジシアンジアミドやトリフェニルフォスフィン等公知のものが使用することができる。硬化剤と硬化促進剤の含有量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して好ましくはそれぞれ0.1〜10重量部である。
接着剤層に無機粒子を含有することが好ましい。無機粒子の熱伝導性を利用し接着剤層の熱伝導性を上げ、有機絶縁性フィルム層の裏面からの放熱を助長する効果を有する。
無機粒子の平均粒径は0.002〜3μmの範囲であることが好ましく、0.002〜1μmであることがより好ましい。3μm以下であれば接着剤層の平滑性が損なわれず銅箔を張りあわせた時のボイドを抑制することができる。また0.002μm以上であれば無機粒子の取り扱い性が容易である上、2次凝集による粒子の粗大化を抑制できるため容易に粒径を制御できる。更には無機粒子の粒径分布において、0.3〜1μmおよび0.002〜0.1μmのそれぞれの範囲に極大値を有することが好ましい。粒径0.002〜0.1μmの無機粒子は有機絶縁性フィルムの透明性を損なうことがないため、有機絶縁性フィルム層の透明性を利用した半導体集積回路を接続する装置(例えばTABボンダ)の使用に適しており、半導体集積回路を接続する際の位置合わせがばらつくことが少ない。また、粒径0.3〜1μmの無機粒子は分散安定性に優れているため、粒子の粗大化を抑制しやすい。
上記無機粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、リン酸カルシウム、リン酸カルシウム、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化チタン、炭化珪素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ジルコン酸カリウム、ジルコン酸鉛、酸化ベリリウム、カーボンナノチューブ、フラーレン、カーボンナノバルーン、ダイヤモンドライクカーボン、カーボンブラック等が
例示される。
接着剤層には、以上の成分以外に、接着剤の特性を損なわない範囲で酸化防止剤やイオン捕捉剤などの有機または無機成分を含有することができる。
次に、本発明の態様の一つである、有機絶縁性フィルム層上に直接導体層を設けた半導体用テープについて説明する。
有機絶縁性フィルム層に直接金属層を蒸着法で下地処理を行い、電気メッキにより銅箔層を積み上げていく方式が挙げられる。具体的にはニッケル、鉄、コバルト、銅、スズ、パラジウム、クロムまたはそれらの化合物からなる導電性金属層を形成する。蒸着法には真空蒸着、スパッタリングあるいはイオンプレーティング法などがあり、中でも高エネルギーで製膜でき、膜質も緻密でピンホールが比較的少ないスパッタリングあるいはイオンプレーティング法が好ましい。導電性金属層の膜厚は次工程で化学的処理を受けるためそれに耐える膜厚が必要である。膜厚が50nm以上であれば高い密着性を得ることができ、1000nm以下であればコストアップの影響が小さいので50〜1000nmの範囲が好ましい。またピンホールは導電性金属層の膜厚が300nm程度までは減少し、それ以上では飽和状態になる傾向にあり、導電性金属層の膜厚は300〜500nmの範囲が最適である。
次に、導電性金属が蒸着されず有機絶縁性フィルム層が露出した箇所に、好ましくは水溶液により化学的方法によって導電性金属層を吸着させる。その方法は、例えば導電性金属層を界面活性剤を含んだ前処理脱脂液で処理し、その後に苛性ソーダ水溶液などの薬液中でピンホール箇所の露出フィルム表面の活性化を行い72ダイン以上の濡れが確保できる状態にする。その後、パラジュームあるいはパラジュームとスズの化合物などの導電性金属層を吸着させる。導電性金属層の膜厚は電気銅メッキを考慮して乾燥後の表面抵抗で0.01〜0.10Ω/cm相当が好ましい。
有機絶縁性フィルムと導体層の間に接着剤層を有する3層FPCテープの場合は、上述した熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、添加剤等を混合し、溶剤にて溶解した塗料を有機絶縁性フィルム層に塗工し、温度100〜200℃で乾燥し、厚み5〜50μmを有する銅箔を用いてラミネートを行う。ラミネート条件は温度100〜160℃、押圧0.1〜0.3MPaが好ましい。次いでステップ加熱していくことが好ましく、50〜90℃の比較的低温領域から除々に昇温しながら最終的には150〜180℃まで昇温して、接着剤層を硬化することが好ましい。
接着剤付きテープの一例としてTAB用テープの作製方法を説明する。上述した熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、添加剤等を混合し、溶剤にて溶解した塗料をバーコータで、離型処理を施した保護フィルムに塗工し、温度100〜200℃で乾燥し、有機絶縁性フィルム層に温度100〜160℃、押圧0.1〜0.3MPaでラミネートし、接着剤付きテープを作製する。
本発明の半導体用テープあるいは半導体用接着剤付きテープは、図3に示すような、COF方式に使用されるFPC、あるいはTAB方式のパターンテープや、BGAパッケージ用インターポーザ等の半導体集積回路接続用基板、ダイボンディング材、リードフレーム固定テープ、LOCテープ、および多層基板の層間接着シート等のフィルム形状の接着剤を用いた半導体装置を作製するために好ましく使用され、特に図4に示すようなTCP型半導体装置や、図1に示すようなBGA型半導体装置、図2に示すようなCSP型半導体装置に好ましく使用することができる。
本発明の半導体集積回路接続用基板は、上記半導体用接着剤付きテープを使用したものであり、また本発明の半導体装置は、上記半導体集積回路接続用基板を用いたものである。
本発明の半導体用接着剤付きテープをTAB用テープとして用いる場合は、上記半導体用接着剤付きテープを所定のパターンを有するパンチング用金型を設置したプレス機によってパンチングを行い、保護フィルム層を剥離し厚み5〜50μmを有する銅箔を用いてラミネートを行った後、加熱処理する。銅箔ラミネート条件は、温度100〜160℃、押圧0.1〜0.3MPaが好ましい。また加熱条件は、ステップ加熱していくことが好ましく、50〜90℃の比較的低温領域から除々に昇温しながら最終的には150〜180℃まで昇温していく。次いで、フォトリソグラフィ−により半導体集積回路接続用の導体回路を形成することで半導体集積回路接続用基板が得られ、その半導体集積回路接続用基板を用いて、好適には400〜500℃、1秒〜1分の条件でインナーリードボンディングを行い、半導体集積回路を接続し、しかる後に、エポキシ系液状封止剤で樹脂封止を行なうことで半導体装置を製造することができる。
本発明の半導体用テープを用いる場合は、スプロケットホールをパンチング金型で打ち抜き、先述の半導体用接着剤付きテープと同様にフォトリソグラフィーにより半導体集積回路接続用の導体回路を形成することで半導体集積回路接続用基板が得られる。その半導体集積回路接続用基板を用いて、好適には400〜500℃、1秒〜1分の条件でフリップチップボンディングを行い、半導体集積回路を接続し、しかる後に、アンダーフィルで樹脂封止を行なうことで半導体装置を製造することができる。
以下に、一例としてTAB用テープおよび2層FPCを挙げて本発明の半導体用接着剤付きテープおよび半導体用テープ等について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例の説明に入る前に評価方法について述べる。
[評価方法、試料の調製法]
(1)有機絶縁性フィルム層の熱伝導率の測定
TAB用テ−プであれば接着剤層を引き剥がし、2層FPCであれば銅箔を引き剥がしたものを用い、下記のとおり熱伝導率を算出した。
熱伝導率(W/mK)=熱拡散率(m/s)×熱容量(J/mK)
熱拡散率は直径約10mm、厚さ50μmの円盤状試料を切り出し、白金をスパッタリングしておいて両面をコーティング後、カーボンスプレーを両面約1μm程度塗布して表面を黒化し、150℃においてレーザフレッシュ法により測定した。熱容量は密度と比熱の積として算出した。密度は23℃においてアルキメデス法により測定した。また比熱はDSC(示差走査熱量計)により昇温速度10℃/分で測定し、150℃における測定値を使用した。
(2)TAB用テープの評価用サンプルの作製
TAB用テープの保護フィルムを剥離し、18μmの電解銅箔を、130℃、0.3MPaの条件でラミネートした。続いてエアオーブン中で、80℃で3時間、100℃で5時間、150℃で5時間の順次加熱処理を行い、銅箔付きTAB用テープを作製した。得られた銅箔付きTAB用テープの銅箔面に常法によりフォトレジスト膜形成、エッチング、レジスト剥離を行い、評価用サンプルを作製した。次に、ホウフッ酸系(シプレイ・ファーイースト(株)製 スズメッキ液(商品名)TINPOSIT LT−34)の無電解スズメッキ液に70℃、5分浸漬処理し、0.5μm厚のメッキを施して導体回路を形成し、評価用サンプルとした。
(3)2層FPCの評価用サンプルの作製
2層FPCの銅箔面に常法によりフォトレジスト膜形成、エッチング、レジスト剥離を行い、評価用サンプルを作製した。次に、ホウフッ酸系(シプレイ・ファーイースト(株)製 スズメッキ液(商品名)TINPOSIT LT−34)の無電解スズメッキ液に70℃、5分浸漬処理し、0.5μm厚のメッキを施して導体回路を形成し、評価用サンプルとした。
(4)接着力
(A)初期接着力
上記(2)あるいは(3)に記載の方法で作製した導体幅50μmの評価用サンプルを用いて、導体を90°方向に50mm/分の速度で剥離し、その際の剥離力を測定した。
(B)絶縁評価後の接着力
上記(A)の評価に用いたサンプルと同一の方法で調製されたサンプルをロの字型に切り抜いた断熱シート(クラボウ(株)製 商品名ペーパVP)上に導体回路面が上に向くようにセットした。次いで上面からプレスヒータを使用して導体回路面側から輻射熱を与えて導体回路面が85℃になるようにし、導体回路間に100V、1000時間電圧を印加した後に、(A)と同様の条件で剥離力を測定し、処理前後の保持率を算出した。
保持率(%)=1000時間印加後の接着力/電圧印加前の接着力×100。
(5)絶縁性
(A)絶縁抵抗値の変化
上記(2)あるいは(3)に記載の方法で作製した評価サンプル(導体幅50μm、導体間距離50μm)をロの字型に切り抜いた断熱シート(クラボウ(株)製 商品名ペーパVP)上に導体回路面が上に向くようにセットした。次いで上面からプレスヒータを使用して導体回路面側から輻射熱を与えて導体回路面が85℃になるようにし、導体回路間に100Vの電圧を印加し、12時間印加後の抵抗値と1000時間印加後の抵抗値を測定した。1000時間印加後の抵抗値を12時間印加後の抵抗値で割った比率を絶縁抵抗値の変化率とした。
(B)絶縁耐久時間
上記(2)あるいは(3)に記載の方法で作製した評価用サンプル(導体幅50μm、導体間距離50μm)をロの字型に切り抜いた断熱シート(クラボウ(株)製 商品名ペーパVP)上に導体回路面が上に向くようにセットした。次いで上面からプレスヒータを使用して導体回路面側から輻射熱を与えて導体回路面が130℃になるようにし、導体回路間に100Vの電圧を印加し、抵抗値が10Ω以下まで低下するまでの時間を耐久時間とした。
(6)有機絶縁性フィルム層の光線透過率
有機絶縁性フィルム層を20×20mmにカットし、ヘーズコンピュータにて透過率を測定した。
(7)パンチング性
保護フィルム付きのTAB用テープを3mm×6mm角の金型(クリアランス8μm)、深さ500μmで100ショット/分の速度で100ショット分のパンチングを行い、顕微鏡にて有機絶縁性フィルム層の裏面より有機絶縁性フィルム層のクラックおよびバリ発生の有無を観察した。100ショットのうち不良ショット数の発生比率をパンチング性とした。また2層FPCのパンチング評価は、スプロケットホールを金型で(クリアランス8μm)、深さ500μm、12IP/ショット間隔で100ショット/分の速度で100ショット分のパンチングを行い、ランダムに100カ所を抽出し、顕微鏡にて観察を行った。100カ所のうち不良カ所の発生比率をパンチング性とした。
(参考例1)有機絶縁性フィルムの作製
100Lの重合層にN,N−ジメチルアセトアミド54.6kgを加え、次いで3,3’、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物8.826kgとパラフェニレンジアミン3.243kgとを加え、30℃で10時間重合反応させてポリマの対数粘度(30℃、濃度0.5g/100ml溶媒、溶媒N,Nージメチルアセトアミド)が1.60、ポリマ濃度が18重量%であるポリアミド酸(イミド化率5%以下)溶液を得た。このポリアミド酸溶液に、ポリアミド酸100重量部に対して0.1重量部のモノステアリルリン酸エステルのトリエタノールアミン塩および6重量部の平均粒径0.5μmのアルミナを添加して均一に混合してポリアミド酸組成物を得た。このポリアミド酸溶液をTダイ金型のスリットから乾燥炉の平滑な支持体に連続的にキャスティングして該溶液の薄膜を形成し、140℃で乾燥して長尺状固化フィルムを得た。次いで該固化フィルムの幅方向の両端縁を固定した状態でキュア炉内でキュアして、厚み50μm、イミド化率95%以上の長尺状の芳香族ポリイミドフィルムIを得た。なお、キュア炉の入り口の温度は200℃で、この領域における滞留時間は2.5分、最高温度は480℃で、最高温度での滞留時間は3分とした。また無機粒子の種類、含有量、平均粒径、粒径分布、有機絶縁性フィルムの厚さ、表面処理の有無を表1、2のとおりにした以外はポリイミドフィルムIと同様にしてポリイミドフィルムII〜XIVを作製した。ここで、表面処理とはサンドブラストによる研磨を意味する。それぞれの有機絶縁性フィルムの物性評価結果を表1〜2に示した。
Figure 2007116134
Figure 2007116134
(参考例2)2層FPCの作製
参考例1で得た有機絶縁性フィルムをコロナ放電処理し(表面張力75ダイン)、超音波洗浄機で異物除去を行った。次いでスパッタリング装置にセットし、5×10−5Torrに真空度を調整した後、アルゴンガスで2×10−3Torrに調整し、ニッケルをスパッタ電圧500Vで10nmの膜厚に蒸着し、ニッケル膜上に同様の方法で銅を300nm蒸着した。上記スパッタ操作を2回繰り返し両面に銅層を形成した。更に硫酸濃度50g/Lの低濃度硫酸メッキ液中で1A/dmで0.5μmの電気銅メッキを行い、硫酸濃度150g/Lの高濃度硫酸銅メッキ液中で3A/dmで8μmの電気銅メッキを行った。
(参考例3)ポリアミド樹脂PA−1の合成
酸としてダイマー酸(ユニケマ社製、商品名PRIPOL1098、ヨウ素価250)およびアジピン酸(ダイマー酸/アジピン酸=2/1(モル比))を、ジアミンとしてヘキサメチレンジアミンを用い、酸/アミン比(モル比)を等量混合し、酸/アミン反応物、消泡剤および1%以下のリン酸触媒を加え、反応体を調製した。この反応体を、140℃、1時間撹拌加熱後、205℃まで昇温し、約1.5時間撹拌した。約2kPaの真空下で、0.5時間保持し、温度を低下させた。最後に、酸化防止剤(チバガイギ社製、“イルガノックス”1010)を添加し、酸価20、アミン価0.5、分子量9,800のポリアミド樹脂PA−1を得た。
(参考例4)ポリアミド樹脂PA−2の合成
酸としてダイマー酸(ユニケマ社製、商品名PRIPOL1098、ヨウ素価250)およびアゼライン酸(ダイマー酸/アゼライン酸=2/1(モル比))を、ジアミンとしてヘキサメチレンジアミンおよびジエチレントリアミン(ヘキサメチレンジアミン/ジエチレントリアミン=2/1(モル比))を酸/アミン比(モル比)で当量混合し、参考例3と同様に脱水重縮合反応を行って得たものを用いた他は、参考例3と同様に調製を行い、側鎖にアミノ基を有するポリアミド樹脂PA−2を得た(分子量24000、酸価0.3、アミン価10)。
(参考例5)ポリアミド樹脂PA−3の合成
参考例3で得られたポリアミド樹脂PA−2にヒドロキシフェニル安息香酸を該ポリアミド樹脂のアミノ基数に相当するモル数だけ添加し脱水縮合反応を行い、フェノール性水酸基を側鎖に有するポリアミド樹脂PA−3を得た。(分子量25000、酸価5.2、アミン価0.8)
(参考例6)ポリアミド樹脂PA−4/PA−5/PA−6の合成
ダイマー酸(ユニケマ社製、商品名PRIPOL1098)に市販の銅−クロム酸化物触媒(日揮化学製)を3%加え、オートクレーブ中で水素圧250kg/cm2、反応温度275℃、水素を5L/minで流し、ダイマー酸のヨウ素価をそれぞれ20、10、3になるように反応を行い、3種類のダイマー酸を得た。それぞれのダイマー酸を用いた他は、参考例3と同様の工程を経てポリアミド樹脂PA−4(酸価20、アミン価0.5、ヨウ素価20、分子量9,800)、PA−5(酸価20、アミン価0.5、ヨウ素価10、分子量9,800)、PA−6(酸価20、アミン価0.4、ヨウ素価3、分子量9,900)を得た。
(参考例7)ポリアミド樹脂PA−7の合成
ダイマー酸(ユニケマ社製、商品名PRIPOL1098)に市販の銅−クロム酸化物触媒(日揮化学製)を3%加え、オートクレーブ中で水素圧250kg/cm2、反応温度275℃、水素を5L/minで流し、ダイマー酸のヨウ素価が3になるように反応を行った。このダイマー酸を用いた他は、参考例4と同様の工程を経てポリアミド樹脂PA−7(酸価0.3、アミン価10.1、分子量23000)を得た。
(実施例1)
(a)TAB用テープ(半導体用テープの一態様)の作製
参考例4で得られたポリアミド樹脂PA−2、エポキシ樹脂(ジャパン・エポキシ・レジン(株)製、“エピコート”(登録商標)YX4000H、フェノール樹脂(昭和高分子(株)製、“ショウノール”(登録商標)CKM1636)およびフェノール樹脂(昭和高分子(株)製、“ショウノール”(登録商標)CKM908)を、それぞれ表3の接着剤シート(a)のとおり配合した。ここで、表3におけるエポキシ樹脂および各フェノール樹脂の含有量は、ポリアミド樹脂100重量部に対する重量部を表す。さらに固形分100重量部に対してに対し0.5重量部のDBU(1,8−ジアザービシクロ(5,4,0)ウンデセン−7を硬化促進剤として添加し、固形分20重量%となるようにメタノール/トルエン=20/80の混合溶媒に30℃で撹拌、混合して接着剤溶液を作製した。この接着剤溶液をバーコータで、離型処理を施した保護フィルム(“ルミラー”(登録商標))に約12μmの乾燥厚さとなるように塗布し、180℃、1分間の乾燥を行い接着剤シート(a)を作製した。
この接着剤シート(a)を参考例1で得られた厚さ50μmのポリイミドフィルムIに100℃、0.1MPaの条件でラミネートし、TAB用テープを作製した。
(b)半導体集積回路接続用基板の作製
上記(a)で得られたTAB用テープを用いて、前述の評価方法(2)に記した調製法と同様の方法で半導体集積回路接続用の導体回路を形成し、図3に示す構造の半導体集積回路接続用基板を得た。
(c)半導体装置の作製
上記(b)の半導体集積回路接続用基板を用いて、450℃、1分の条件でインナーリードボンディングを行い、半導体集積回路を接続した。しかるのちに、エポキシ系液状封止剤(ナミックス(株)製“チップコート” 1320−617)で樹脂封止を行い、図1に示す構造の半導体装置を得た。
(実施例2〜11)
ポリイミドフィルムIに代えてポリイミドフィルムII〜XIを用いた以外は実施例1と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
(実施例12〜17)
接着剤シートaに代えて接着剤シートb〜gを用いた以外は実施例5と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
なお、接着剤シートb〜gの接着剤層は、該層を構成する成分の配合を表3に示したとおりに変更した他は、実施例1記載の方法と同様の方法で調製したものを用いて形成した。
(実施例18)
(a)2層FPCの作製
表1記載のポリイミドフィルムIを使用して参考例2に記載の方法で2層FPCを得た。
(b)半導体集積回路接続用基板の作製
上記の手順で得られた2層FPCを用いて、前述の評価方法(3)に記した調整法と同様の方法で半導体集積回路接続用の導体回路を形成し、半導体集積回路接続用基板を得た。
(c)半導体装置の作製
上記(b)のパターンテープを用いて、420℃、1分の条件でフリップチップボンディングを行い、半導体集積回路を接続した。しかるのちに、エポキシ系液状アンダーフィル剤(Emerson&Cuming(株)製 E−1172A)で樹脂充填を行い、図5に示す構造の半導体装置を得た。
(実施例19〜20)
ポリイミドフィルムIに代えてポリイミドフィルムV、XIIIを用いた以外は実施例18と同様にして2層FPCテープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
(実施例21)
ポリイミドフィルムIに代えてポリイミドフィルムXIIIを用いた以外は実施例1と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
(実施例22)
ポリイミドフィルムIに代えてポリイミドフィルムXIIを用いた以外は実施例1と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
(実施例23〜26)
接着剤シートaに代えて接着剤シートh〜kを用いた以外は実施例5と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
なお、接着剤シートh〜kの接着剤層は、該層を構成する成分の配合を表3に示したとおりに変更した他は、実施例1記載の方法と同様の方法で調製したものを用いて形成した。
(比較例1)
ポリイミドフィルムIに代えてポリイミドフィルムXIVを用いた以外は実施例1と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
(比較例2)
ポリイミドフィルムIに代えてポリイミドフィルムXIVを用いた以外は実施例18と同様にして2層FPCテープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
(比較例3)
ポリイミドフィルムIに代えて“ユーピレックス”(登録商標)75S(宇部興産(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
(比較例4)
ポリイミドフィルムIに代えて“ユーピレックス”(登録商標)25S(宇部興産(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
(比較例5)
ポリイミドフィルムIに代えて“ユーピレックス”(登録商標)50S(宇部興産(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
(比較例6)
ポリイミドフィルムIに代えて“カプトン”(登録商標)100EN(東レデュポン(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
(比較例7)
以下の工程にしたがい、ポリベンゾアゾールフィルムを作製した。反応器中に窒素気流下において、116%(純リン酸100%とした時)のポリリン酸43.86重量部に五酸化二リン14.49重量部を加え、更に、4,6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩9.10重量部と平均粒径2μmになるように微粉化したテレフタル酸7.10重量部を加え、80℃に加熱して攪拌混合した。次いで150℃で10時間混合した後、200℃に熱した2軸押し出し機内で重合し、ポリマードープを得た。上記ポリマードープを150℃でTダイから押し出し、押し出された高粘度のフィルム状ドープを不活性雰囲気下で金属ロールにキャストし、この両面ラミネートシートごとテンターで150℃で横方向に延伸した。ラミネートしたポリプロピレンを剥離して取り除き、フィルム状ドープを24時間水洗した後、280℃で熱固定し、ポリベンゾアゾールフィルムを得た。
次に参考例2にしたがい、該ポリベンゾアゾールフィルムを用いて2層FPCを作製し、実施例18と同様にして半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
各接着剤シートの接着剤層の組成を表3に、実施例1〜26および比較例1〜7の結果を表4〜7に示す。上記各実施例および各比較例から、本発明の半導体用接着剤付きテープおよび半導体用テープは、絶縁信頼性、長期接着耐久性ならびに加工性に優れることがわかった。
Figure 2007116134
Figure 2007116134
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Figure 2007116134
半導体用接着剤付きテープを用いたBGA型半導体装置の一態様を示す断面図である。 半導体用接着剤付きテープを用いたCSP型半導体装置の一態様を示す断面図である。 半導体集積回路搭載前の半導体集積回路接続用基板の一態様を示す斜視図である。 図3の半導体集積回路接続用基板を用いた半導体装置の一態様を示す断面図である。 2層FPCを用いた半導体装置(COF)の一態様を示す断面図である。
符号の説明
1、12、20、28 有機絶縁性フィルム
2、13、21 接着剤層
3 スプロケット孔
4 デバイス孔
5、14、22、31 リード
6 インナーリード部
7 アウターリード部
8、15、23、29 半導体集積回路
9、16、24 封止樹脂
10、17、25、30 金バンプ
11 保護膜
18、26 半田ボール
19 スティフナー
27 ソルダーレジスト
32 アンダーフィル

Claims (8)

  1. 有機絶縁性フィルム層と導体層を有する半導体用テープであって、該有機絶縁性フィルム層が無機粒子を含有してなり、かつ該有機絶縁性フィルム層の熱伝導率が0.4〜120W/mKであることを特徴とする半導体用テープ。
  2. 有機絶縁性フィルム層に6〜25重量%の無機粒子を含有することを特徴とする請求項1記載の半導体用テープ。
  3. 有機絶縁性フィルム層と導体層の間に接着剤層を有する請求項1または2記載の半導体用テープ。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載の半導体用テープを用いた半導体集積回路接続用基板。
  5. 有機絶縁性フィルム層と接着剤層を有する半導体用接着剤付きテープであって、該有機絶縁性フィルム層の熱伝導率が0.4〜120W/mKであることを特徴とする半導体用接着剤付きテープ。
  6. 有機絶縁性フィルム層に6〜25重量%の無機粒子を含有することを特徴とする請求項5記載の半導体用接着剤付きテープ。
  7. 請求項5または6記載の半導体用接着剤付きテープを用いた半導体集積回路接続用基板。
  8. 請求項4または7記載の半導体集積回路接続用基板を用いた半導体装置。
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