JP2006319042A - プラズマクリーニング方法、成膜方法 - Google Patents

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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/44Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
    • C23C16/4401Means for minimising impurities, e.g. dust, moisture or residual gas, in the reaction chamber
    • C23C16/4405Cleaning of reactor or parts inside the reactor by using reactive gases

Abstract

【課題】 既存の成膜装置に大きな変更を加えることなく、外部で生成したプラズマを利用して、効率よく、かつ確実に処理容器内のクリーニングを行なうことが可能なプラズマクリーニング方法を提供する。
【解決手段】 プラズマを利用して成膜装置の処理容器内のクリーニングを行なうプラズマクリーニング方法は、クリーニング時に外部で生成したクリーニングガスのプラズマを、ガス導入部を介して処理容器内に供給するとともに、処理容器内で、ガス導入部を通過することによって失活した状態のクリーニングガスのプラズマを再活性化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマクリーニング方法および成膜方法に関し、詳細には、例えば化学気相堆積(CVD;Chemical Vapor Deposition)などの成膜処理に用いる処理容器内を、プラズマを利用してクリーニングするプラズマクリーニング方法および成膜方法に関する。
半導体ウエハ表面に成膜を行なうプラズマCVDプロセスにおいては、半導体ウエハ表面だけでなく、処理容器の内壁面等にも膜成分が付着し、堆積物の膜を形成する。この堆積物膜は、プロセス中に剥離すると処理容器内を浮遊し、半導体装置のパーティクル汚染を引き起こす原因となる。このため、プラズマCVDプロセスに用いる処理容器は、定期的にクリーニングを行なう必要がある。処理容器内のクリーニング方法としては、NFなどのフッ素系ガスを含むクリーニングガスを処理容器の外部でプラズマ化し、これを処理容器内に導入してクリーニングを行なうリモートプラズマ方式のプラズマクリーニング方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2002−57106号公報(図3など)
上記特許文献1では、処理容器の外部で生成したプラズマを処理容器の側部から処理容器内に導入する構成を採用している。しかし、リモートプラズマ方式によるプラズマクリーニングを行なう場合には、プラズマを処理容器内に均等に分散させることがクリーニング効率の向上につながるので、処理容器の上部からプラズマを導入することが好ましいと考えられる。具体的には、外部プラズマ生成手段を、成膜時に成膜用ガスの導入に使用するガス導入部に接続し、そこからガス拡散用のシャワーヘッドを介して処理容器内にプラズマを導入する方法が、クリーニング効率の点でも、また、別途プラズマ専用の導入部を設ける必要がなくなるため装置構成の簡略化の点でも優れている。
ところで、成膜用ガスを導入する場合には、成膜用ガスが処理容器の入口(ガス導入部)でプラズマ化する現象が起こることがある。ガス導入部で成膜用ガスがプラズマ化すると、この部分に膜成分が堆積してガス流路の閉塞を招くおそれがある。このため、ガス導入部には放電防止部材が配備され、この部位で成膜用ガスがプラズマ化することを防止している。このような役割を果たす放電防止部材の概要を図4(a)、(b)に示した。図4(a)は放電防止部材17の外観斜視図であり、同図(b)は、断面図である。この放電防止部材17は、合成樹脂などの絶縁体で構成されており、折曲したラビリンス構造のガス流路17aが複数形成されている。なお、現実の放電防止部材17には、多数のガス流路17aが形成されているが、図4では極めて簡略化して図示している。このような構造を有する放電防止部材17は、ガス導入部の成膜用ガス流路に嵌め込まれて使用され、屈曲しかつ狭隘なガス流路17aによって、ガス導入部のコンダクタンスを低下させ、この部分での放電を防止するように作用するものである。
前記のように、外部で生成したプラズマを利用してクリーニングを行なう場合、成膜用ガスの導入に使用するガス導入部を介してプラズマを導入することのメリットは非常に大きい。しかし、ガス導入部に放電防止部材が配備されていると、プラズマが失活し、そのクリーニング作用の大半が損なわれてしまうという問題があった。この現象は、放電防止部材が配備されたガス導入部を通過する際に、外部で生成したプラズマ中の活性種の中で、処理容器内の堆積物の除去に寄与するF原子(Fラジカル)の多くが失われてしまうためであると考えられる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、既存の成膜装置に大きな変更を加えることなく、外部で生成したプラズマを利用して、効率よく、かつ確実に処理容器内のクリーニングを行なうことが可能なプラズマクリーニング方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意研究を重ねたところ、放電防止部材によって失活したプラズマ中では、本来クリーニングに寄与すべきF原子が分子状フッ素Fに変化していると推測するに至った。そして、この分子状フッ素に比較的弱い電界を作用させると、再びF原子に解離し、プラズマを再活性化できるとの知見を得て本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の観点は、プラズマを利用して成膜装置の処理容器内のクリーニングを行なうプラズマクリーニング方法であって、
前記処理容器には、該処理容器内に成膜用のガスを導入するガス導入部と、該ガス導入部における放電を防止するための放電防止部材と、が備えられているとともに、該処理容器内に外部からクリーニングガスのプラズマを供給するための外部プラズマ生成手段が接続されており、
クリーニング時には、外部で生成したクリーニングガスのプラズマを前記ガス導入部を介して前記処理容器内に供給するとともに、該処理容器内で、前記ガス導入部を通過することによって失活した状態のクリーニングガスのプラズマを再活性化させることを特徴とする、プラズマクリーニング方法を提供する。
上記第1の観点において、前記処理容器内において、互いに対向して配置された上部電極と下部電極との間に高周波電界を発生させることにより、前記プラズマを再活性化することが好ましい。この場合、前記上部電極および/または前記下部電極に、被処理体の単位面積当りの出力が0.14W/cm以上0.42W/cm以下の高周波電力を印加することが好ましい。
また、前記処理容器は、CVD法により被処理体に成膜を行なうための処理容器であることが好ましい。この場合、前記CVD法は、有機化合物を原料としたプラズマCVDであることが好ましい。また、前記有機化合物は、Siを含有するものであり、前記プラズマCVDは構成元素にSiを含有する膜の成膜であることが好ましい。
また、クリーニングガスとして、ハロゲン化合物および酸素を含むガスを用いることが好ましい。この場合、前記ハロゲン化合物は、NFであることが好ましい。
本発明の第2の観点は、前記処理容器内で被処理体に対して成膜処理を繰り返し行なうとともに、所定数の被処理体を処理する毎に、上記第1の観点のプラズマクリーニング方法によるクリーニングを実施することを特徴とする、成膜方法を提供する。
本発明の第3の観点は、被処理体に対し成膜処理を行なう処理容器を備えたプラズマ処理装置であって、
前記処理容器内で、上記第1の観点のプラズマクリーニング方法が行なわれるように制御する制御部を具備したことを特徴とする、プラズマ処理装置を提供する。
本発明の第4の観点は、コンピュータ上で動作し、実行時に、上記第1の観点のプラズマクリーニング方法が行なわれるようにプラズマ処理装置を制御するものであることを特徴とする、制御プログラムを提供する。
本発明の第5の観点は、コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ記憶媒体であって、
前記制御プログラムは、実行時に、上記第1の観点のプラズマクリーニング方法が行なわれるようにプラズマ処理装置を制御するものであることを特徴とする、コンピュータ記憶媒体を提供する。
本発明によれば、処理容器の外部で生成し、放電防止部材によって失活したプラズマを処理容器内に導入した後に再活性化することにより、確実にクリーニングを行なうことができる。この場合、放電防止部材を配備した成膜用ガス導入部を介してプラズマを導入できるので、成膜装置の構成を大きく変更する必要はなく、既存の成膜装置においてガス供給経路上に外部プラズマ生成手段を配備するだけでよいため、クリーニングのための装置構成を簡略化できる。また、クリーニング時には、処理容器の上部から均一にプラズマを導入できるので、クリーニング効率も改善できる。
さらに、前記プラズマを再活性化する手段として、互いに対向して配置された上部電極と下部電極との間に高周波電界を発生させる場合には、クリーニング効果の向上も期待できる。
本発明のプラズマクリーニング方法でクリーニング対象となる処理容器は、例えば、熱CVD法、プラズマCVD法などによる成膜プロセスに用いられるものであり、特にプラズマを利用して成膜を行なうプラズマCVD用の成膜装置に好適に適用できる。
CVDプロセスによる成膜対象となる膜としては、特に限定されるものではないが、有機化合物を原料としてプラズマCVDにより形成される膜を挙げることができる。ここで、有機化合物としては、Siを含有する有機化合物が好ましく、例えばトリメチルシラン、ジメチルエトキシシラン、トリエチルシラザン、テトラメチルジシラザンなどを挙げることができる。
また、成膜対象となる膜としては、膜の構成元素にSiを含有するSi系膜が挙げられ、例えば、SiCH膜、SiOCH膜等のSiC系膜のほか、SiCN膜、SiON膜、SiN膜、SiO膜等を挙げることができる。
クリーニングガスとしては、構成元素にフッ素と酸素を含むガスを用いることが好ましく、例えば、フッ素化合物および/または酸素と、キャリヤーとしての不活性ガスとの混合ガスが挙げられ、好適なものとして、NF/O/He、NF/O/Ar、NF/He、NF/Ar、COF/He、COF/Ar、CF/He、CF/Ar、CF/O/He、CF/O/Ar等の混合ガスを例示することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい形態について説明する。
図1は、本発明の実施に適したプラズマCVD装置1の概略構成を示す断面図である。このプラズマCVD装置1は、電極板が上下平行に対向した容量結合型平行平板プラズマCVD装置として構成されている。
このプラズマCVD装置1は、例えば表面がセラミック溶射処理されたアルミニウムからなる円筒形状に成形された処理容器としてのチャンバー2を有しており、このチャンバー2は保安接地されている。前記チャンバー2内には、例えばシリコンからなり、その上に所定の膜を形成するウエハWを載置するとともに、下部電極として機能するサセプタ3が設けられている。このサセプタ3には、導電体(図示せず)が埋設されており、この導電体を通じて高周波の電力の供給を受けるように構成されている。
サセプタ3は、その上部の中央が凸状の円板状に成形され、その上に絶縁材の間に電極6が介在されてなる静電チャック5が設けられており、この電極6に直流電圧が印加されることにより、例えばクーロン力によってウエハWを静電吸着できるように構成されている。また、サセプタ3の外周部には、セラミックス材料、例えばアルミナなどで形成されたフォーカスリング7が設けられている。
前記サセプタ3の上方には、このサセプタ3と平行に対向して上部電極として機能するシャワーヘッド10が設けられている。このシャワーヘッド10は、Alなどの材質で構成されており、図示しない絶縁材を介してチャンバー2の上部壁2aに支持されている。シャワーヘッド10のサセプタ3との対向面10aには、多数の吐出孔11が設けられている。なお、ウエハW表面とシャワーヘッド10とは、所定間隔で離間され、この距離は昇降機構(後述)により調節可能となっている。
チャンバー2の上部壁2aの中央部付近には、前記シャワーヘッド10に接続するガス導入口12が設けられており、シャワーヘッド10内部のガス供給室10bを介して前記吐出孔11まで連通している。ガス導入口12の内部には、合成樹脂などの絶縁体からなり、ラビリンス構造の流路を有する放電防止部材17が嵌装されており、成膜用ガスのコンダクタンスを調節することにより放電防止が図られている(図4参照)。さらに、ガス導入口12は、リモートプラズマユニット50、ガス供給管23を介してクリーニングガスを供給するガス供給源20に接続されているとともに、ガス供給管27を介して成膜用ガスを供給するガス供給源20に接続されている。
ガス供給源20は、成膜用ガス供給源21と、クリーニングガス供給源22を有しており、これらのガス源は、ガス供給管23,27に、それぞれバルブ24、マスフローコントローラー25およびバルブ26を介して接続されている。本実施形態では、CVDによる成膜用ガスとして例えば(CHSiHとHeとの混合ガス、クリーニングガスとして例えばNFとOとArとの混合ガスなどが用いられる。成膜用ガスは、成膜用ガス供給源21からガス供給管27を通過し、ガス導入口12を介してシャワーヘッド10内の空間に至り、吐出孔11から吐出される。クリーニングガスは、クリーニングガス供給源22から、ガス供給管23、リモートプラズマユニット50を通過し、ガス導入口12を介してシャワーヘッド10内の空間に至り、吐出孔11から吐出される。このとき、リモートプラズマユニット50を「入(ON)」にすることにより、前記例示のフッ素含有ガスなどのクリーニングガスがリモートプラズマユニット50内でプラズマ化され、チャンバー2へ送出される。
リモートプラズマユニット50におけるプラズマ生成手段としては、特に制限はなく、例えば誘導結合方式(Inductive Coupling Plasma;ICP方式)などの方式で前記クリーニングガスをプラズマ化することができる。リモートプラズマユニット50としては、例えば「アストロン」(商品名;mks社製)等の市販品を好適に利用可能である。なお、チャンバー2内へ導入されるプラズマ中でラジカルが支配的になるように、リモートプラズマユニット50の出口付近に、プラズマ中のイオンをトラップするためのイオンフィルタを設けておくことが好ましい。
このように、プラズマCVD装置1のクリーニングに際しては、外部のリモートプラズマユニット50で別途プラズマを生成させ、励起されたFラジカルなどをチャンバー2内に導入してクリーニングを行なうリモートプラズマ方式のクリーニングが実施可能に構成されている。
前記チャンバー2の側壁には、排気管15が設けられており、この排気管15は、例えばドライポンプなどの排気装置40に接続されており、チャンバー2内を所定の減圧雰囲気、例えば10Pa以下の所定の圧力まで真空引きできるように構成されている。なお、チャンバー2の側壁には、ウエハWの搬入出口と、この搬入出口を開閉するゲートバルブとが設けられており(いずれも図示を省略)、これらを介してウエハWが搬送されるようになっている。
サセプタ3は、支持台4により支持されており、例えばボールねじ機構などの昇降機構16によってシャフト16aを介して昇降可能となっている。これにより、上下の電極間の距離、すなわち、シャワーヘッド10とサセプタ3の電極間ギャップを任意に設定できる。また、支持台4の駆動部分は、ステンレス鋼(SUS)などの材質のベローズ14で覆われている。ベローズ14の外側には、ベローズカバー13が設けられている。
上部電極として機能するシャワーヘッド10には、高周波電源30が接続されており、その給電線には整合器31が介在されている。この高周波電源30は、例えば13.56MHzの周波数の高周波電力をシャワーヘッド10に供給し、上部電極であるシャワーヘッド10と下部電極であるサセプタ3との間にプラズマ形成用の高周波電界を形成する。また、シャワーヘッド10には、図示しないローパスフィルター(LPF)が接続されている。
下部電極として機能するサセプタ3には、高周波電源32が接続されており、その給電線には、整合器33が介在されている。この高周波電源32は、例えば2.0MHzの周波数の高周波電力を下部電極であるサセプタ3に供給できるものである。また、このサセプタ3には、図示しないハイパスフィルター(HPF)が接続されている。
プラズマCVD装置1の各構成部は、CPUを備えたプロセスコントローラ60に接続されて制御される構成となっている。プロセスコントローラ60には、工程管理者がプラズマCVD装置1を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、プラズマCVD装置1の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース61が接続されている。
また、プラズマCVD装置1には、プラズマCVD装置1で実行される各種処理をプロセスコントローラ60の制御にて実現するための制御プログラム(ソフトウエア)や処理条件データ等が記録されたレシピが格納された記憶部62が接続されている。
そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース61からの指示等にて任意のレシピを記憶部62から呼び出してプロセスコントローラ60に実行させることで、プロセスコントローラ60の制御下で、プラズマCVD装置1での所望の処理が行われる。また、前記制御プログラムや処理条件データ等のレシピは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えばCD−ROM、ハードディスク、フレキシブルディスク、フラッシュメモリなどに格納された状態のものを利用したり、あるいは、他の装置から、例えば専用回線を介して随時伝送させてオンラインで利用したりすることも可能である。
以上の構成のプラズマCVD装置1において、ウエハWの表面に成膜を行なう場合には、まず、ウエハWをサセプタ3上に載置し、静電チャック5により吸着、静置する。次に、排気装置40により、チャンバー2内を所定の真空度まで排気する。支持台4は、昇降機構16によって上昇し、ウエハWを処理位置に置く。この状態で、サセプタ3を所定の温度に制御するとともに、排気装置40によりチャンバー2内の排気を行ない、所定の高真空状態とする。
その後、成膜用ガス供給源21から成膜用ガスが所定の流量に制御されてチャンバー2内に供給される。シャワーヘッド10に供給された成膜用ガスは、吐出孔11からウエハWに向けて均一に吐出される。そして、高周波電源30からシャワーヘッド10に、例えば13.56MHz程度の高周波電力を印加し、これにより、上部電極としてのシャワーヘッド10と下部電極としてのサセプタ3との間に高周波電界を生じさせ、成膜用ガスをプラズマ化する。このプラズマは、シャワーヘッド10に印加される高周波電力よりも低周波の電力をサセプタ3に印加することでサセプタ3付近に引き込まれる。そして引き込まれたプラズマによってウエハW表面での化学反応が生じ、ウエハWの表面にSiCH等の膜が形成される。
次に、プラズマCVD装置1におけるチャンバー2内のクリーニングについて述べる。クリーニングに際しては、クリーニングガスのプラズマによりAl製のシャワーヘッド10にプラズマダメージが入るのを防止するため、マイルドなリモートプラズマが使用される。リモートプラズマによるクリーニングは、リモートプラズマユニット50内において生成したF含有プラズマをチャンバー2内に導入することにより行なわれる。リモートプラズマの原料ガスとしては、NFなどを含むクリーニングガスを用いることが好ましく、例えば、NFガス、OガスおよびArガスを流量比NF/O/Ar=200〜400/50〜150/1000〜2000mL/min(sccm)用いてチャンバー2の外部のリモートプラズマユニット50内でクリーニングガスのプラズマを生成する。リモートプラズマによるクリーニング時には、チャンバー2内を133〜400Pa(1〜3Torr)に調整することが好ましい。
リモートプラズマユニット50内において生成し、ガス導入口12から導入されるプラズマは、放電防止部材17により失活してしまうので、チャンバー2内で平行平板方式のプラズマ生成手段で生成したプラズマ(以下、便宜上、「平行平板プラズマ」と記すことがある)を立ち上げて再活性化を図る。
すなわち、リモートプラズマの導入と同時並行して、上部電極であるシャワーヘッド10に、例えば13.56MHzの高周波電力を、ウエハ単位面積当りの出力0.14W/cm以上0.42W/cm以下(下部電極であるサセプタ3には0W;つまり、下部電極には高周波電力を印加していない状態を意味する。以下、同様である)で印加して電極間に高周波電界を生じさせ、プラズマを再活性化する。ここでシャワーヘッド10に印加する高周波電力は、放電防止部材17を通過することにより生じたF分子を解離して再びFラジカルに変えることが目的であるため、NFガスによる平行平板プラズマのみを用いてクリーニングを行なう場合に比べて小さな出力でも同等なクリーニング効果が得られる。
次に、本発明のプラズマクリーニング方法を組み込んだ成膜方法について説明する。図2は、成膜方法の手順の一例を示す工程図である。図2に示すように、所定枚数(例えば3〜10枚、好ましくは5〜7枚)のウエハWに対し、SiC系膜などを形成する成膜処理を行なった後、第1回目のクリーニングを実施し、次に、同様に所定枚数のウエハWに成膜処理を実施した後、第2回目のクリーニングを実施する、という順番で、成膜処理の間に間欠的にプラズマクリーニングを挿入する。
所定枚数のウエハWを処理する毎にプラズマクリーニングを実施することによって、累積処理枚数が増加しても、パーティクル汚染やウエハW間およびウエハW面内での膜厚並びに膜質の均一性を確保できるので、長期間継続的な成膜処理が可能になる。従って、プラズマダメージによるシャワーヘッド10等の部品の修理、交換や、チャンバー2を分解してウエットクリーニングする場合などに必要となる装置のダウンタイムを極力削減できる。よって、チャンバー2のクリーニングに伴うランニングコストが大幅に低減され、成膜処理の効率を向上させることが可能になる。
次に、本発明の効果を確認した試験結果について述べる。図1のプラズマCVD装置1を用いて、サセプタ3上にTEOS膜(SiO膜)を載置してクリーニングガスのプラズマによるエッチング試験を実施した。ここでTEOS膜へのエッチング試験を実施したのは、SiC系膜では、エッチングレートが速すぎて全てエッチングされてしまう可能性があり、評価が困難なため、替わりにSiC系膜に比べてエッチング速度が遅く、エッチング特性を評価可能なTEOS膜を用いた試験を採用したものである。なお、SiC系膜とTEOS膜とは、エッチング特性に一定の相関関係があるので、間接的にSiC系膜へのエッチング特性(つまり、クリーニング特性)を評価することが可能である。
試験は、リモートプラズマのみの場合(比較例1)、平行平板プラズマのみの場合(比較例2)、リモートプラズマを導入しつつ平行平板プラズマを立ち上げた場合(実施例1)とした。なお、平行平板プラズマは、上部電極であるシャワーヘッド10に13.56MHzの高周波電力を出力200W(ウエハ単位面積当り0.28W/cm;下部電極であるサセプタ3には0W)で印加して立ち上げた。
この試験では、上下の電極間の距離(ギャップ;具体的には、シャワーヘッド10の下面からサセプタ3の上面までの距離)を18mmに設定し、チャンバー2内は266Pa(2Torr)に調整した。クリーニングガスとしては、NFガス、OガスおよびArガスを流量比300/100/1500mL/min(sccm)で用いた。静電チャック5の温度は300℃とした。
試験結果を図3に示した。リモートプラズマのみの比較例1では、エッチングされなかった。これは、放電防止部材17の作用により、プラズマが失活したためと考えられた。また、リモートプラズマユニットを「切(OFF)」にしてクリーニングガスをそのままチャンバー2に導入し、平行平板プラズマのみを立ち上げた比較例2では、一般的なエッチングと同様のエッチング効果が得られた。しかし、リモートプラズマを導入しつつ平行平板プラズマを立ち上げた場合(実施例1)では、エッチング速度が約2倍近くに達し、クリーニング効率の大幅な向上が期待できる値となった。これは、放電防止部材17によって失活したプラズマが、上下の電極間の高周波電界によって再活性化された結果であると考えられる。この機構としては、放電防止部材17を通過した際にプラズマ内のFラジカルがFに変り、一旦は失活したが、チャンバー内の高周波電界によりFが再びクリーニング活性種であるFラジカルに変化したということであり、さらにFはNFに比べて解離効率が高いためであると考えられる。
以上、本発明の実施形態を述べたが、本発明は上記実施形態に制約されることはなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、プラズマCVD装置のクリーニングを例に挙げて述べたが、クリーニングにプラズマを利用できる装置であれば、CVD成膜にはプラズマを使用しなくてもよい。つまり、クリーニング対象は、プラズマを用いない熱CVD装置の処理容器等であってもよい。
また、上記実施形態では、プラズマを再活性化させるために上部電極であるシャワーヘッド10に高周波を印加したが、下部電極に印加してもよく、上部電極と下部電極の両方に印加してもよい。さらに、プラズマを再活性化させるためには、平行平板方式に限らず、他の方式、例えばICP方式、ECR方式、表面波方式、マグネトロン方式等のプラズマ生成方式を利用することも可能である。
本発明方法の実施に適したプラズマCVD装置の概略を示す断面図。 クリーニングを含む成膜プロセスの手順を示すフロー図。 エッチングレートの測定結果を示すグラフ図面。 放電防止部材の概要を模式的に説明するための図面であり、(a)は概略斜視図、(b)は垂直断面図である。
符号の説明
1:プラズマCVD装置
2:チャンバー
3:サセプタ
4:支持台
5:静電チャック
6:電極
7:フォーカスリング
10:シャワーヘッド
10a:対向面
11:吐出孔
20:ガス供給源
21:成膜用ガス供給源
22:クリーニングガス供給源
30:高周波電源
31:整合器
32:高周波電源
33:整合器
50:リモートプラズマユニット

Claims (12)

  1. プラズマを利用して成膜装置の処理容器内のクリーニングを行なうプラズマクリーニング方法であって、
    前記処理容器には、該処理容器内に成膜用のガスを導入するガス導入部と、該ガス導入部における放電を防止するための放電防止部材と、が備えられているとともに、該処理容器内に外部からクリーニングガスのプラズマを供給するための外部プラズマ生成手段が接続されており、
    クリーニング時には、外部で生成したクリーニングガスのプラズマを前記ガス導入部を介して前記処理容器内に供給するとともに、該処理容器内で、前記ガス導入部を通過することによって失活した状態のクリーニングガスのプラズマを再活性化させることを特徴とする、プラズマクリーニング方法。
  2. 前記処理容器内において、互いに対向して配置された上部電極と下部電極との間に高周波電界を発生させることにより、前記プラズマを再活性化することを特徴とする、請求項1に記載のプラズマクリーニング方法。
  3. 前記上部電極および/または前記下部電極に、被処理体の単位面積当りの出力が0.14W/cm以上0.42W/cm以下の高周波電力を印加することを特徴とする、請求項2に記載のプラズマクリーニング方法。
  4. 前記処理容器は、CVD法により被処理体に成膜を行なうための処理容器であることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラズマクリーニング方法。
  5. 前記CVD法は、有機化合物を原料としたプラズマCVDであることを特徴とする、請求項4に記載のプラズマクリーニング方法。
  6. 前記有機化合物は、Siを含有するものであり、前記プラズマCVDは構成元素にSiを含有する膜の成膜であることを特徴とする、請求項5に記載のプラズマクリーニング方法。
  7. クリーニングガスとして、ハロゲン化合物および酸素を含むガスを用いることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプラズマクリーニング方法。
  8. 前記ハロゲン化合物は、NFであることを特徴とする、請求項7に記載のプラズマクリーニング方法。
  9. 前記処理容器内で被処理体に対して成膜処理を繰り返し行なうとともに、所定数の被処理体を処理する毎に、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載されたプラズマクリーニング方法によるクリーニングを実施することを特徴とする、成膜方法。
  10. 被処理体に対し成膜処理を行なう処理容器を備えたプラズマ処理装置であって、
    前記処理容器内で、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載されたプラズマクリーニング方法が行なわれるように制御する制御部を具備したことを特徴とする、プラズマ処理装置。
  11. コンピュータ上で動作し、実行時に、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載されたプラズマクリーニング方法が行なわれるようにプラズマ処理装置を制御するものであることを特徴とする、制御プログラム。
  12. コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ記憶媒体であって、
    前記制御プログラムは、実行時に、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載されたプラズマクリーニング方法が行なわれるようにプラズマ処理装置を制御するものであることを特徴とする、コンピュータ記憶媒体。
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