JP2006319041A - プラズマクリーニング方法、成膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 チャンバー内部品の腐蝕やダメージを抑制しつつ、クリーニング効率が高く、短時間で確実にクリーニングを行なうことが可能なプラズマクリーニング方法を提供する。
【解決手段】 プラズマクリーニング方法は、上部電極と下部電極との間隔を第1のギャップに設定し、ガス導入手段からクリーニングガスを導入するとともに、上部電極および/または下部電極に高周波電力を印加してクリーニングガスのプラズマを生成せしめ、処理容器内をクリーニングする第1のステップと、第1のギャップより広い第2のギャップでクリーニングガスのプラズマを生成してプラズマクリーニングを行なう第2のステップと、第2のギャップで、少なくとも、外部で生成したクリーニングガスのプラズマを導入してクリーニングを行なう第3のステップと、を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、プラズマクリーニング方法および成膜方法に関し、詳細には、例えば化学気相堆積(CVD;Chemical Vapor Deposition)などの成膜処理に用いる処理容器内をプラズマを利用してクリーニングするプラズマクリーニング方法および成膜方法に関する。
半導体ウエハ表面に成膜を行なうプラズマCVDプロセスにおいては、半導体ウエハ表面だけでなく、処理容器の内壁面等にも膜成分が付着し、堆積物の膜を形成する。この堆積物膜は、プロセス中に剥離すると処理容器内を浮遊し、半導体装置のパーティクル汚染を引き起こす原因となる。このため、プラズマCVDプロセスに用いる処理容器は、定期的にクリーニングを行なう必要がある。処理容器内のクリーニング方法としては、NFなどのフッ素系ガスを含むクリーニングガスを用い、2つの電極を備える平行平板型のプラズマ装置において、前記電極に高周波電力を印加してクリーニングを行なうプラズマクリーニング方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2002−57106号公報(特許請求の範囲など)
上記特許文献1のように、平行平板型のプラズマ装置において、上下の電極に高周波電力を印加してプラズマクリーニングを行なう場合には、電極にダメージが入り、発塵を引き起こしたり、成膜性能に影響を与えることがある。すなわち、プラズマCVD装置のガス導入部材であり、上部電極を兼ねるシャワーヘッドには、通例Alなどの材質が使用されているが、大量の堆積物を短時間に除去する目的でこのAl製のシャワーヘッドに高出力の電力投入を行なうと、プラズマダメージが加わり、電極自身の腐蝕や、発塵などを引き起こし、成膜再現性を悪化させるという問題がある。
このような腐蝕やパーツダメージを抑制するために、リモートプラズマ方式により処理容器の外部で生成したラジカルを処理容器内に供給し、クリーニングする方法も知られているが、リモートプラズマで処理容器内部のクリーニングを行なう場合には、クリーニング速度が遅く、比較的長時間のクリーニングが必要であるため、成膜装置の稼働率が低下し、量産性が悪化するという問題があった。
従って、本発明の目的は、処理容器内の部品の腐蝕やダメージを抑制しつつ、クリーニング効率が高く、短時間で確実にクリーニングを行なうことが可能なプラズマクリーニング方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点では、プラズマを利用して処理容器内のクリーニングを行なうプラズマクリーニング方法であって、
前記処理容器には、互いに対向して配置された上部電極および下部電極と、該処理容器内にクリーニングガスを導入するガス導入手段と、該処理容器内に外部で生成したプラズマを導入するプラズマ導入手段とが備えられており、
前記上部電極と前記下部電極との間隔を第1のギャップに設定し、前記ガス導入手段からクリーニングガスを導入するとともに、前記上部電極および/または前記下部電極に高周波電力を印加してクリーニングガスのプラズマを生成せしめ、前記処理容器内をクリーニングするステップと、
前記第1のギャップに比較して前記上部電極と前記下部電極との間隔が広い第2のギャップで前記処理容器内をクリーニングするステップと、
を含むことを特徴とする、プラズマクリーニング方法を提供する。
上記第1の観点において、前記第2のギャップで前記処理容器内をクリーニングするステップは、少なくとも、前記ガス導入手段からクリーニングガスを導入するとともに、前記上部電極および/または前記下部電極に高周波電力を印加してクリーニングガスのプラズマを生成せしめ、前記処理容器内のクリーニングを行なうステップと、
外部で生成したクリーニングガスのプラズマを前記処理容器内に導入してクリーニングを行なうステップと、を含むことができる。
また、前記外部で生成したクリーニングガスのプラズマを前記処理容器内に導入してクリーニングを行なうステップでは、該プラズマの導入と同時に前記ガス導入手段からクリーニングガスを導入するとともに、前記上部電極および/または前記下部電極に高周波電力を印加して前記処理容器内でクリーニングガスのプラズマを生成させることができる。
本発明の第2の観点では、プラズマを利用して処理容器内のクリーニングを行なうプラズマクリーニング方法であって、
前記処理容器には、互いに対向して配置された上部電極および下部電極と、該処理容器内にクリーニングガスを導入するガス導入手段と、該処理容器内に外部で生成したプラズマを導入するプラズマ導入手段とが備えられており、
前記上部電極と前記下部電極との間隔を第1のギャップに設定し、前記ガス導入手段からクリーニングガスを導入するとともに、前記上部電極および/または前記下部電極に高周波電力を印加してクリーニングガスのプラズマを生成せしめ、前記処理容器内をクリーニングする第1のステップと、
前記第1のギャップに比較して前記上部電極と前記下部電極との間隔が広い第2のギャップで、前記ガス導入手段からクリーニングガスを導入するとともに、前記上部電極および/または前記下部電極に高周波電力を印加してクリーニングガスのプラズマを生成せしめ、前記処理容器内をクリーニングする第2のステップと、
前記第2のギャップで、少なくとも、外部で生成したクリーニングガスのプラズマを導入して前記処理容器内をクリーニングする第3のステップと、
を含むことを特徴とする、プラズマクリーニング方法を提供する。
上記第2の観点において、前記第3のステップでは、前記外部で生成したクリーニングガスのプラズマを導入しながら、前記ガス導入手段からクリーニングガスを導入し、前記上部電極および/または前記下部電極に高周波電力を印加して前記処理容器内でクリーニングガスのプラズマを生成させることができる。
また、前記第3のステップで、前記上部電極および/または前記下部電極に印加される高周波電力は、前記第2のステップで前記上部電極および/または前記下部電極に印加される高周波電力に比べて小さいものであってもよい。
また、上記第2の観点において、前記第1のステップのクリーニングは、前記下部電極の側部に形成された堆積物が除去されるまで行なうことが好ましい。また、前記第2のステップのクリーニングは、前記上部電極に形成された堆積物が除去され、該上部電極が露出する直前で止めることが好ましい。
また、上記第1の観点および第2の観点において、前記処理容器は、CVD法により被処理体に成膜を行なうための処理容器であってもよい。この場合、前記第1のギャップは、被処理体に対し成膜を行なうときのギャップと同じであることが好ましい。また、前記第2のギャップは、被処理体を前記処理容器に搬送するときのギャップと同じであることが好ましい。また、前記CVD法は、有機化合物を原料としたプラズマCVDであってもよい。この場合、前記有機化合物は、Siを含有するものであり、前記プラズマCVDは構成元素にSiを含有する膜の成膜であってもよい。
さらに、上記第1の観点および第2の観点において、クリーニングガスとして、ハロゲン化合物および酸素を含むガスを用いることが好ましい。ここで、前記ハロゲン化合物は、NFであることが好ましい。
本発明の第3の観点では、前記処理容器内で被処理体に対して成膜処理を繰り返し行なうとともに、所定数の被処理体を処理する毎に、上記第1の観点または第2の観点のプラズマクリーニング方法によるクリーニングを実施することを特徴とする、成膜方法を提供する。
本発明の第4の観点では、被処理体に対し成膜処理を行なう処理容器を備えたプラズマ処理装置であって、
前記処理容器内において互いに対向して配置された上部電極および下部電極と、
前記処理容器内にガスを導入するガス導入手段と、
外部で生成したプラズマを前記処理容器内に導入するプラズマ導入手段と、
前記上部電極と前記下部電極との間隔を調節するギャップ調節手段と、
前記処理容器内で、上記第1の観点または第2の観点のプラズマクリーニング方法が行なわれるように制御する制御部と
を具備することを特徴とする、プラズマ処理装置を提供する。
本発明の第5の観点では、コンピュータ上で動作し、実行時に、上記第1の観点または第2の観点のプラズマクリーニング方法が行なわれるようにプラズマ処理装置を制御するものであることを特徴とする、制御プログラムを提供する。
本発明の第6の観点では、コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ記憶媒体であって、
前記制御プログラムは、実行時に、上記第1の観点または第2の観点のプラズマクリーニング方法が行なわれるようにプラズマ処理装置を制御するものであることを特徴とする、コンピュータ記憶媒体を提供する。
本発明によれば、クリーニングを複数のステップに分け、各ステップに応じて上部電極と下部電極との間隔を設定するので、効率の良いクリーニングが可能になり、処理容器内の部品の腐蝕やダメージを抑制しつつ、短時間で確実にクリーニングを行なうことができる。
本発明のプラズマクリーニング方法でクリーニング対象となる処理容器は、例えば、熱CVD法、プラズマCVD法などによる成膜プロセスに用いられるものであり、特にプラズマを利用して成膜を行なうプラズマCVD用の成膜装置に好適に適用できる。
CVDプロセスによる成膜対象となる膜としては、特に限定されるものではないが、有機化合物を原料としてプラズマCVDにより形成される膜を挙げることができる。ここで、有機化合物としては、Siを含有する有機化合物が好ましく、例えばトリメチルシラン、ジメチルエトキシシラン、トリエチルシラザン、テトラメチルジシラザンなどを挙げることができる。
また、成膜対象となる膜としては、膜の構成元素にSiを含有するSi系膜が挙げられ、例えば、SiCH膜、SiOCH膜等のSiC系膜のほか、SiCN膜、SiON膜、SiN膜、SiO膜等を挙げることができる。
クリーニングガスとしては、構成元素にフッ素などのハロゲン元素や酸素を含むガスを用いることが好ましく、例えば、ハロゲン化合物および/または酸素と、キャリヤーとしての不活性ガスとの混合ガスが挙げられ、好適なものとして、NF/O/He、NF/O/Ar、NF/He、NF/Ar、COF/He、COF/Ar、CF/He、CF/Ar、CF/O/He、CF/O/Ar等の混合ガスを例示することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい形態について説明する。
図1は、本発明の実施に適したプラズマCVD装置1の概略構成を示す断面図である。このプラズマCVD装置1は、電極板が上下平行に対向した容量結合型平行平板プラズマCVD装置として構成されている。
このプラズマCVD装置1は、例えば表面がセラミック溶射処理されたアルミニウムからなる円筒形状に成形された処理容器としてのチャンバー2を有しており、このチャンバー2は保安接地されている。前記チャンバー2内には、例えばシリコンからなり、その上に所定の膜を形成するウエハWを載置するとともに、下部電極として機能するサセプタ3が設けられている。このサセプタ3には、導電体(図示せず)が埋設されており、この導電体を通じて高周波の電力の供給を受けるように構成されている。
サセプタ3は、その上部の中央が凸状の円板状に成形され、その上に絶縁材の間に電極6が介在されてなる静電チャック5が設けられており、この電極6に直流電圧が印加されることにより、例えばクーロン力によってウエハWを静電吸着できるように構成されている。また、サセプタ3の外周部には、セラミックス材料、例えばアルミナなどで形成されたフォーカスリング7が設けられている。
前記サセプタ3の上方には、このサセプタ3と平行に対向して上部電極として機能するシャワーヘッド10が設けられている。このシャワーヘッド10は、Alなどの材質で構成されており、図示しない絶縁材を介してチャンバー2の上部壁2aに支持されている。シャワーヘッド10のサセプタ3との対向面10aには、多数の吐出孔11が設けられている。なお、ウエハW表面とシャワーヘッド10とは、所定間隔で離間され、この距離は昇降機構(後述)により調節可能となっている。
前記シャワーヘッド10には、ガス導入口12が設けられており、シャワーヘッド10内部のガス供給室10bを介して前記吐出孔11まで連通している。ガス導入口12は、ガス供給管23を介して成膜用ガスおよびクリーニングガスを供給するガス供給源20に接続されている。
ガス供給源20は、成膜用ガス供給源21と、クリーニングガス供給源22を有しており、これらのガス源は、ガス供給管23から分岐した配管に、それぞれバルブ24、マスフローコントローラー25およびバルブ26を介して接続されている。本実施形態では、CVDによる成膜用ガスとして例えば(CHSiHとHeとの混合ガス、クリーニングガスとして例えばNFとOとHeとの混合ガスや、NFとOとArとの混合ガスなどが用いられる。成膜用ガスおよびクリーニングガスは、ガス導入口12を介してシャワーヘッド10内の空間に至り、吐出孔11から吐出される。
前記チャンバー2の側壁には、排気管15が設けられており、この排気管15は、例えばドライポンプなどの排気装置40に接続されており、チャンバー2内を所定の減圧雰囲気、例えば10Pa以下の所定の圧力まで真空引きできるように構成されている。なお、チャンバー2の側壁には、ウエハWの搬入出口と、この搬入出口を開閉するゲートバルブとが設けられており(いずれも図示を省略)、これらを介してウエハWが搬送されるようになっている。
サセプタ3は、支持台4により支持されており、例えばボールねじ機構などの昇降機構16によってシャフト16aを介して昇降可能となっている。これにより、上下の電極間の距離、すなわち、シャワーヘッド10とサセプタ3の電極間ギャップを任意に設定できる。また、支持台4の駆動部分は、ステンレス鋼(SUS)などの材質のベローズ14で覆われている。ベローズ14の外側には、ベローズカバー13が設けられている。
上部電極として機能するシャワーヘッド10には、高周波電源30が接続されており、その給電線には整合器31が介在されている。この高周波電源30は、例えば13.56MHzの周波数の高周波電力をシャワーヘッド10に供給し、上部電極であるシャワーヘッド10と下部電極であるサセプタ3との間にプラズマ形成用の高周波電界を形成する。また、シャワーヘッド10には、図示しないローパスフィルター(LPF)が接続されている。
下部電極として機能するサセプタ3には、高周波電源32が接続されており、その給電線には、整合器33が介在されている。この高周波電源32は、例えば2.0MHzの周波数の高周波電力を下部電極であるサセプタ3に供給できるものである。また、このサセプタ3には、図示しないハイパスフィルター(HPF)が接続されている。
また、チャンバー2の側壁には、プラズマ導入部17が設けられており、このプラズマ導入部17には、クリーニングガスのプラズマを生成させるためのリモートプラズマユニット50が接続されている。リモートプラズマユニット50は、バルブ52を介して第2のクリーニングガス供給源51に接続されており、この第2のクリーニングガス供給源51からは、前記例示のハロゲン含有の混合ガスなどのクリーニングガスが供給され、リモートプラズマユニット50内でプラズマ化され、チャンバー2へ送出される。
リモートプラズマユニット50におけるプラズマ生成手段としては、特に制限はなく、例えば誘導結合方式(Inductive Coupling Plasma;ICP方式)などの方式で前記クリーニングガスをプラズマ化することができる。リモートプラズマユニット50としては、例えば「アストロン」(商品名;mks社製)等の市販品を好適に利用可能である。なお、チャンバー2内へ導入されるプラズマ中でラジカルが支配的になるように、リモートプラズマユニット50の出口付近に、プラズマ中のイオンをトラップするためのイオンフィルタを設けておくことが好ましい。
このように、プラズマCVD装置1のクリーニングに際しては、上部電極であるシャワーヘッド10などの腐蝕やパーツダメージを抑制するために、外部のリモートプラズマユニット50で別途プラズマを生成させ、励起されたFラジカルなどをチャンバー2内に導入してクリーニングを行なうリモートプラズマ方式のクリーニングも実施可能に構成されている。
プラズマCVD装置1の各構成部は、CPUを備えたプロセスコントローラ60に接続されて制御される構成となっている。プロセスコントローラ60には、工程管理者がプラズマCVD装置1を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、プラズマCVD装置1の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース61が接続されている。
また、プラズマCVD装置1には、プラズマCVD装置1で実行される各種処理をプロセスコントローラ60の制御にて実現するための制御プログラム(ソフトウエア)や処理条件データ等が記録されたレシピが格納された記憶部62が接続されている。
そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース61からの指示等にて任意のレシピを記憶部62から呼び出してプロセスコントローラ60に実行させることで、プロセスコントローラ60の制御下で、プラズマCVD装置1での所望の処理が行われる。また、前記制御プログラムや処理条件データ等のレシピは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えばCD−ROM、ハードディスク、フレキシブルディスク、フラッシュメモリなどに格納された状態のものを利用したり、あるいは、他の装置から、例えば専用回線を介して随時伝送させてオンラインで利用したりすることも可能である。
以上の構成のプラズマCVD装置1において、ウエハWの表面に成膜を行なう場合には、まず、ウエハWをサセプタ3上に載置し、静電チャック5により吸着、静置する。次に、排気装置40により、チャンバー2内を所定の真空度まで排気する。支持台4は、昇降機構16によって上昇し、ウエハWを処理位置に置く。この状態で、サセプタ3を所定の温度に制御するとともに、排気装置40によりチャンバー2内の排気を行ない、所定の高真空状態とする。
その後、成膜用ガス供給源21から成膜用ガスが所定の流量に制御されてチャンバー2内に供給される。シャワーヘッド10に供給された成膜用ガスは、吐出孔11からウエハWに向けて均一に吐出される。そして、高周波電源30からシャワーヘッド10に、例えば13.56MHz程度の高周波電力を印加し、これにより、上部電極としてのシャワーヘッド10と下部電極としてのサセプタ3との間に高周波電界を生じさせ、成膜用ガスをプラズマ化する。このプラズマは、シャワーヘッド10に印加される高周波電力よりも低周波の電力をサセプタ3に印加することでサセプタ3付近に引き込まれる。そして引き込まれたプラズマによってウエハW表面での化学反応が生じ、ウエハWの表面にSiCH等の膜が形成される。
次に、プラズマCVD装置1におけるチャンバー2内のクリーニングについて述べる。クリーニングは、例えば第1〜第3のステップに分割し、各ステップに適したクリーニング条件を選択して実施される。以下、図2および図3を参照しながらクリーニングを各ステップに分けて詳細に説明する。図2は、プラズマクリーニング方法の手順の一例を示すフロー図である。また、図3は第1のステップ〜第3のステップにおけるプラズマクリーニング処理のチャンバー2内の状態を模式的に示している。なお、図3では堆積物膜Dを誇張して描いている。
第1のステップ:
まず、上下電極間のギャップ(具体的には、シャワーヘッド10の下面からサセプタ3の上面までの距離)を第1のギャップに調節する(ステップS11)。この第1のギャップは、例えば成膜時と同じギャップとすることができる。図3(a)に示すように、この段階では、チャンバー2の内壁およびサセプタ3の側部に堆積物膜Dが多量に付着している。 なお、クリーニングに際しては、成膜処理後のチャンバー2から成膜済みのウエハWを搬出した後、替わりにダミーウエハを搬入してサセプタ3上に載置してもよい。ダミーウエハを載置しておくことにより、サセプタ3へのプラズマによるダメージを防止できる。
次に、クリーニングガス供給源22からクリーニングガスを所定の流量に制御してチャンバー2内に供給するとともに、高周波電源30からシャワーヘッド10に、例えば13.56MHz程度の高周波電力を印加する。シャワーヘッド10に供給されたクリーニング用ガスは、吐出孔11から均一に吐出されるので、上部電極としてのシャワーヘッド10と下部電極としてのサセプタ3との間に生じた高周波電界によって、クリーニングガスがプラズマ化する。このように平行平板方式のプラズマ生成手段で生成したプラズマ(以下、便宜上、「平行平板プラズマ」と記すことがある)によって、第1のステップのプラズマクリーニングを実施する(ステップS12)。
この第1のステップでは、クリーニングガスのプラズマにより、主としてサセプタ3の側壁面等に付着した堆積物膜Dを除去する。このため、ギャップを小さく設定し、サセプタ3の側壁面にもクリーニングガスのプラズマが充分に作用するようにする。このとき、シャワーヘッド10やチャンバー2の内壁の堆積物も一部クリーニングされて除去される。チャンバー2内は、Al製のシャワーヘッド10の対向面10aも含めて堆積物膜Dで覆われているため、この堆積物膜Dが保護膜として機能し、クリーニング速度が速い平行平板プラズマによるクリーニングを適用してもシャワーヘッド10などへのダメージを回避することができる。
第1のステップのクリーニング条件は、Al製のシャワーヘッド10を含む上部壁2aの内面に対して均一にクリーニングできる条件を選定することが好ましい。例えば、SiC系膜のクリーニングを行なう場合、ガス導入口12からクリーニングガスとしてのNFガス/Oガス/Heガスを、流量比NF/O/He=100〜150/50〜100/350〜450mL/min(sccm)で導入し、チャンバー2内を50〜100Paに調圧するとともに、例えば上部電極であるシャワーヘッド10に、例えば13.56MHzの高周波電力をウエハ単位面積当りの出力0.42W/cm以上0.98W/cm以下(下部電極であるサセプタ3には0W/cm;つまり、下部電極には高周波電力を印加しない状態を意味する。以下同様である)の出力で印加して電極間に高周波電界を生じさせ、クリーニングガスをプラズマ化することが好ましい。
本実施形態では、サセプタ3上にTEOS膜(SiO膜)が形成されたウエハWを載置してクリーニングガスのプラズマによるエッチング試験(疑似クリーニング試験)を実施し、そのエッチングレートの面内均一性が約5%(1Sigma%)程度となるような条件を選定した。ここでクリーニング条件を選定するためにTEOS膜へのエッチング試験を実施したのは、SiC系膜では、エッチングレートが速すぎて全てエッチングされてしまう可能性があり、均一性の評価が困難なため、替わりにSiC系膜に比べてエッチング速度が遅く、エッチング特性を評価可能なTEOS膜を用いた試験を採用したものである。なお、SiC系膜とTEOS膜とは、エッチング特性に一定の相関関係があるので、間接的にSiC系膜へのエッチング特性(つまり、クリーニング特性)を評価することが可能である。
この第1のステップにおけるクリーニング時間は、サセプタ3の側面に形成された堆積物膜Dのクリーニング速度から求めることができる。例えば、ある膜厚でサセプタ3の側面に形成された堆積物膜Dに対し、その全てを除去できる時間(ジャストエッチング時間)に、その10%相当のオーバーエッチング時間を加えた時間に設定できる。この条件では、サセプタ3の側面の堆積物膜Dのクリーニングが終了した時点でAl製のシャワーヘッド10は依然として堆積物膜Dに覆われ、Alが露出しないことが確認されている。
第2のステップ:
まず、第2のステップのクリーニングを行なう前に、第1のギャップよりも広い第2のギャップに調整する(ステップS13)。この第2のギャップは、例えばウエハWをチャンバー2内に搬入出する際のギャップにすることができ、ウエハWの搬送位置までサセプタ3を降下させることによって設定できる。なお、第2のギャップは、上記搬入出時のギャップに限定されるものではなく、広い程好ましいので、設計上の最大ギャップとしてもよい。ギャップが広いとプラズマをチャンバー2内の処理空間の隅々まで広げることができるので、均一にクリーニングできるからである。
ギャップを調整した後、平行平板プラズマにより第2のステップのプラズマクリーニングを実施する(ステップS14)。この第2のステップの段階では、図3(b)に示すように、サセプタ3の側部の堆積物膜Dはほぼ除去されているので、主としてシャワーヘッド10を含む上部壁2aの内表面に付着した堆積物膜Dの除去を目的として、クリーニングを行なう。第2のステップでは、ギャップを広げることにより、平行平板プラズマをチャンバー2内の処理空間全体に広げることができるので、チャンバー2内の側壁や上部壁2aの内面を均等にクリーニングすることができる。
第2のステップのクリーニング条件も、Al製のシャワーヘッド10を含む上部壁2aの内面に対して均一にクリーニングできる条件を選定することが好ましい。例えば、SiC系膜のクリーニングを行なう場合、ガス導入口12からクリーニングガスとしてのNFガス/Oガス/Heガスを、流量比NF/O/He=150〜250/50〜150/200〜400mL/min(sccm)で導入し、チャンバー2内を50〜100Paに調圧するとともに、例えば上部電極であるシャワーヘッド10に、例えば13.56MHzの高周波電力をウエハ単位面積当りの出力0.70W/cm以上1.26W/cm以下(下部電極であるサセプタ3には0W/cm)の出力で印加して電極間に高周波電界を生じさせ、クリーニングガスをプラズマ化することが好ましい。
本実施形態では、第2のステップのクリーニング条件として、サセプタ3上にTEOS膜(SiO膜)を載置してクリーニングガスのプラズマを生成させ、そのエッチングレートの面内均一性が約5%(1Sigma%)程度となるクリーニング条件を選定した。ここでクリーニング条件を選定するためにTEOS膜を使用したのは、上記と同じ理由による。
この第2のステップにおけるクリーニング時間は、Al製のシャワーヘッド10を含む上部壁2aに形成された堆積物膜Dが除去され、シャワーヘッド10の対向面10aが露出する寸前までの時間に設定することが好ましい。この時間は、上部壁2aに形成された堆積物膜Dのクリーニング速度を実測して、堆積物膜Dの膜厚から計算により求めることができる。また、ウエハWへ成膜されたトータルの成膜量から、この時間を求めることもできる。例えば、後述するランニング試験において、ウエハWへのSiC系膜の成膜厚さを75nmとし、6枚のウエハWを成膜する毎に1回のクリーニングを行なう場合には、トータルの成膜量が約0.5μmとなるため、クリーニング時間は、20〜30秒とし、トータル成膜量が異なったときには、この比例関係において、クリーニング時間を決定することが好ましい。Al製のシャワーヘッド10が露出した状態で強い出力の平行平板プラズマによるクリーニングを行なうと、堆積物Dによる保護作用が得られないため、シャワーヘッド10にプラズマダメージが加えられ、発塵や成膜再現性悪化の原因となるが、シャワーヘッド10が露出する直前で第2のステップのクリーニングを止めることにより、プラズマダメージを低減できる。従って、クリーニング速度が速い平行平板プラズマによる効率の良いクリーニングを最大限実施してクリーニング時間を短縮できるとともに、シャワーヘッド10などへのプラズマダメージを防止することができるので部品の交換や修理の頻度を低減し、成膜装置の稼働効率を改善できる。
第3のステップ:
次に、第3のステップでは、第2のギャップを維持した状態で、チャンバー2内に残った堆積物膜Dをリモートプラズマと、低出力の平行平板プラズマとの組み合わせによって除去する(ステップS15)。この段階では、図3(c)に示すように、Al製のシャワーヘッド10が露出しているので、クリーニングガスのプラズマによるダメージを低減するため、マイルドなリモートプラズマと低出力の平行平板プラズマを利用する。
この第3のステップでは、リモートプラズマのみを利用してもよいが、リモートプラズマに加え、クリーニング効率を上げる観点から、低出力の平行平板プラズマを併用することが好ましい。
リモートプラズマによるクリーニングは、リモートプラズマユニット50内において生成したF含有プラズマをチャンバー2内に導入することにより行なわれる。リモートプラズマの原料ガスとしては、平行平板プラズマと同様に、例えばNFなどを含むクリーニングガスを用いることが好ましい。
また、リモートプラズマの導入と同時並行して、上部電極であるシャワーヘッド10に、例えば13.56MHzの高周波電力をウエハ単位面積当りの出力0.14W/cm以上〜0.42W/cm以下(下部電極であるサセプタ3には0W)で印加して電極間に高周波電界を生じさせ、クリーニングガスの平行平板プラズマを生成させる。ここで印加する高周波電力は、シャワーヘッド10へのダメージを防止するため第2のステップでシャワーヘッド10に印加する高周波電力に比べ小さな出力にすることが好ましい。またこのとき、チャンバー2内を133〜400Paに調整し、ガス導入口12からクリーニングガスとしてのNFガス、OガスおよびArガスを流量比NF/Oガス/Ar=200〜400/50〜200/1000〜2000mL/min(sccm)で導入することが好ましい。
第3ステップのクリーニング時間は、長期ランニング試験を実施して実験的に選定することができ、例えばウエハWへ成膜されたトータルのSiC系膜の成膜量が0.5μmである場合では、900〜1000秒とすることが好ましい。
次に、本発明のプラズマクリーニング方法を組み込んだ成膜方法について説明する。図4は、成膜方法の手順の一例を示す工程図である。図4に示すように、所定枚数(例えば3〜10枚、好ましくは5〜7枚)のウエハWに対し、SiC系膜などを形成する成膜処理を行なった後、前記第1〜第3のステップに従い第1回目のクリーニングを実施し、次に、同様に所定枚数のウエハWに成膜処理を実施した後、同様に第2回目のクリーニングを実施する、という順番で、成膜処理の間に間欠的にプラズマクリーニングを挿入する。
後記実施例に示すように、所定枚数のウエハWを処理する毎にプラズマクリーニングを実施することによって、累積処理枚数が10000枚に達しても、パーティクル汚染やウエハW間およびウエハW面内での膜厚並びに膜質の均一性を確保できるので、長期間継続的な成膜処理が可能になる。従って、プラズマダメージによるシャワーヘッド10等の部品の修理、交換や、チャンバー2を分解してウエットクリーニングする場合などに必要となる装置のダウンタイムを極力削減できる。よって、成膜処理の効率が向上し、チャンバー2のクリーニングに伴うランニングコストも大幅に削減できる。
次に、本発明の効果を確認した試験結果について述べる。図1のプラズマCVD装置1を用いて、ウエハWへのSiC系膜の成膜と、チャンバー2のプラズマクリーニングとを繰り返し行なうランニング試験を実施した。成膜時の膜厚は75nmとし、クリーニングは、以下に示す第1〜第3のステップに従い、6枚のウエハWを成膜する毎に1回のクリーニングを行なうサイクルにて実施し、累積10000枚のウエハW処理におけるパーティクルの発生状況、膜厚および膜質並びにこれらのウエハ面内およびウエハ面間での均一性を調査した。
<第1のステップ>
第1のステップでは、最初に上下電極間のギャップを第1のギャップに調節した。この第1のギャップは、成膜時と同じ18mmとした。そして、ガス導入口12からクリーニングガスとしてのNFガスを133mL/min(sccm)、Oガスを67mL/min(sccm)およびHeガスを400mL/min(sccm)で導入し、チャンバー2内を65Pa(0.488Torr)まで調圧するとともに、上部電極であるシャワーヘッド10に、13.56MHzの高周波電力を出力500W(ウエハ単位面積当り0.7W/cm;下部電極であるサセプタ3には0W)で印加して電極間に高周波電界を生じさせ、クリーニングガスのプラズマを生成させた。なお、静電チャック5の温度は300℃とした。
この第1のステップにおけるクリーニング時間は、サセプタ3の側面に形成された堆積物膜Dに対し、その全てを除去できる時間(ジャストエッチング時間)に、その10%相当のオーバーエッチング時間を加えた時間として121秒とした。この第1ステップの終了時点、つまりサセプタ3の側面の堆積物膜Dの除去が終了した時点でAl製のシャワーヘッド10は依然として堆積物膜Dに覆われており、露出していなかった。
上記第1のステップのクリーニング条件は、Al製のシャワーヘッド10を含む上部壁2aの内面に対して均一にクリーニングを行なうため、サセプタ3上にTEOS膜(SiO膜)を載置してクリーニングガスのプラズマによるエッチング試験を実施し、そのエッチングの面内均一性が約5%(1Sigma%)となるように最適化した条件である。
<第2のステップ>
第1のステップに引き続く第2のステップでは、ギャップを広げ、第2のギャップに調整した。この第2のギャップは、ウエハWの搬入出を行なう搬送位置までサセプタ3を下げ、116mmに設定した。第2のステップでは、主としてシャワーヘッド10とチャンバー2内壁に付着した堆積物膜Dの除去を目的として、チャンバー2内を65Pa(0.488Torr)に調整し、ガス導入口12からクリーニングガスとしてのNFガスを200mL/min(sccm)、Oガスを100mL/min(sccm)およびHeガスを300mL/min(sccm)で導入するとともに、上部電極であるシャワーヘッド10に、13.56MHzの高周波電力を出力700W(ウエハ単位面積当り0.98W/cm(下部電極であるサセプタ3には0W)で印加して電極間に高周波電界を生じさせ、クリーニングガスのプラズマを生成させた。なお、静電チャック5の温度は300℃とした。
この第2のステップにおけるクリーニング時間は、Al製のシャワーヘッド10を含む上部壁2aに形成された堆積物膜Dのクリーニング速度を元に26秒に設定した。
第2のステップのクリーニング条件も、Al製のシャワーヘッド10を含む上部壁2aの内面に対して均一にクリーニングを行なうため、サセプタ3上にTEOS膜(SiO膜)を載置してクリーニングガスのプラズマによるエッチング試験を実施し、そのエッチングの面内均一性が約5%(1Sigma%)となるように最適化した条件である。
<第3のステップ>
第3のステップでは、ギャップを116mmに設定したまま、チャンバー2内に残った堆積物膜Dを、リモートプラズマと、低パワーの平行平板プラズマとの組み合わせによって除去した。この段階では、Al製のシャワーヘッド10が既に露出しているので、シャワーヘッド10へのダメージを低減するため、リモートプラズマを利用し、低パワーの平行平板プラズマを補助的に併用した。
リモートプラズマは、リモートプラズマユニット50内においてICP方式で生成したF含有プラズマをチャンバー2内に導入した。原料ガスとしては、NFとOとArを流量比300/100/1500(mL/min)で用いた。
また、上部電極であるシャワーヘッド10に、例えば13.56MHz程度の高周波電力を出力200W(ウエハ単位面積当り0.28W/cm;下部電極であるサセプタ3には0W)で印加して電極間に高周波電界を生じさせ、クリーニングガスのプラズマを生成させた。このとき、チャンバー2内を266Pa(2Torr)に調整し、ガス導入口12からクリーニングガスとしてのNFガスを300mL/min(sccm)、Oガスを100mL/min(sccm)およびArガスを1500mL/min(sccm)で導入した。なお、静電チャック5の温度は300℃とした。第3ステップのクリーニング時間は、953秒とした。
ランニング試験の結果を図5〜図7に示した。
図5の横軸はウエハWの処理枚数であり、縦軸はウエハW1枚あたりのパーティクル数である。この試験では、パーティクルサイズが0.16μm超のものをカウントした。図5より、ウエハWの累積処理枚数が10000枚に達してもパーティクル数は増加しておらず、平均13個/ウエハあたりで推移した。従来の平行平板プラズマのみによるクリーニングの場合、電極にダメージが生じ、累積処理枚数が1000〜1500枚程度で許容範囲を超えるパーティクルが発生していたのに比べ、大幅な改善がみられた。
図6は、ランニング試験における膜厚およびその面内均一性の推移を示している。この図6から、処理枚数が増えても、膜厚および各ウエハW面内の膜厚の均一性は、それぞれ略同じ水準で推移していることが示された。なお、全ウエハWの平均膜厚は、74.5nm、全ウエハ間の膜厚の変動は1.10%(1Sigma%)であった。また、ウエハW面内の膜厚の均一性は平均1.98%(1Sigma%)であった。
図7は、ランニング試験における屈折率およびその面内均一性の推移を示している。この図7から、処理枚数が増えても、屈折率および各ウエハW面内の屈折率の均一性は、それぞれ略同じ水準で推移しており、膜質の変動も少ないことが示された。なお、全ウエハWの平均屈折率は1.8965、全ウエハ間の屈折率の変動は0.48%(1Sigma%)であった。また、ウエハW面内の屈折率の均一性は平均0.64%(1Sigma%)であった。
以上、図5から図7に示されるように、3ステップのクリーニングを実施することにより、ウエハWの処理枚数が増えても、パーティクル数の増加はみられず、膜厚および膜質の変動も少なく、安定的な成膜処理が可能であることが示された。
以上、本発明の実施形態を述べたが、本発明は上記実施形態に制約されることはなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、プラズマCVD装置のクリーニングを例に挙げて述べたが、クリーニングにプラズマを利用できる装置であれば、CVD成膜にはプラズマを使用しなくてもよい。つまり、クリーニング対象は、プラズマを用いない熱CVD装置の処理容器等であってもよい。
また、上記実施形態では、第1のステップ〜第3のステップの平行平板プラズマを生成させるために、上部電極であるシャワーヘッド10に高周波を印加したが、下部電極に印加してもよく、上部電極と下部電極の両方に印加してもよい。
本発明方法の実施に適したプラズマCVD装置の概略を示す断面図。 クリーニングの手順の概要を示すフロー図。 クリーニングの手順を説明するためのプラズマCVD装置の模式図。 クリーニングを含む成膜プロセスの手順を示すフロー図。 ウエハ処理枚数とパーティクル数との関係を示すグラフ図面。 ウエハ処理枚数と膜厚との関係を示すグラフ図面。 ウエハ処理枚数と屈折率との関係を示すグラフ図面。
符号の説明
1:プラズマCVD装置
2:チャンバー
3:サセプタ
4:支持台
5:静電チャック
6:電極
7:フォーカスリング
10:シャワーヘッド
10a:対向面
11:吐出孔
20:ガス供給源
21:成膜用ガス供給源
22:クリーニングガス供給源
30:高周波電源
31:整合器
32:高周波電源
33:整合器
50:リモートプラズマユニット

Claims (19)

  1. プラズマを利用して処理容器内のクリーニングを行なうプラズマクリーニング方法であって、
    前記処理容器には、互いに対向して配置された上部電極および下部電極と、該処理容器内にクリーニングガスを導入するガス導入手段と、該処理容器内に外部で生成したプラズマを導入するプラズマ導入手段とが備えられており、
    前記上部電極と前記下部電極との間隔を第1のギャップに設定し、前記ガス導入手段からクリーニングガスを導入するとともに、前記上部電極および/または前記下部電極に高周波電力を印加してクリーニングガスのプラズマを生成せしめ、前記処理容器内をクリーニングするステップと、
    前記第1のギャップに比較して前記上部電極と前記下部電極との間隔が広い第2のギャップで前記処理容器内をクリーニングするステップと、
    を含むことを特徴とする、プラズマクリーニング方法。
  2. 前記第2のギャップで前記処理容器内をクリーニングするステップは、少なくとも、前記ガス導入手段からクリーニングガスを導入するとともに、前記上部電極および/または前記下部電極に高周波電力を印加してクリーニングガスのプラズマを生成せしめ、前記処理容器内のクリーニングを行なうステップと、
    外部で生成したクリーニングガスのプラズマを前記処理容器内に導入してクリーニングを行なうステップと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のプラズマクリーニング方法。
  3. 前記外部で生成したクリーニングガスのプラズマを前記処理容器内に導入してクリーニングを行なうステップでは、該プラズマの導入と同時に前記ガス導入手段からクリーニングガスを導入するとともに、前記上部電極および/または前記下部電極に高周波電力を印加して前記処理容器内でクリーニングガスのプラズマを生成させることを特徴とする、請求項2に記載のプラズマクリーニング方法。
  4. プラズマを利用して処理容器内のクリーニングを行なうプラズマクリーニング方法であって、
    前記処理容器には、互いに対向して配置された上部電極および下部電極と、該処理容器内にクリーニングガスを導入するガス導入手段と、該処理容器内に外部で生成したプラズマを導入するプラズマ導入手段とが備えられており、
    前記上部電極と前記下部電極との間隔を第1のギャップに設定し、前記ガス導入手段からクリーニングガスを導入するとともに、前記上部電極および/または前記下部電極に高周波電力を印加してクリーニングガスのプラズマを生成せしめ、前記処理容器内をクリーニングする第1のステップと、
    前記第1のギャップに比較して前記上部電極と前記下部電極との間隔が広い第2のギャップで、前記ガス導入手段からクリーニングガスを導入するとともに、前記上部電極および/または前記下部電極に高周波電力を印加してクリーニングガスのプラズマを生成せしめ、前記処理容器内をクリーニングする第2のステップと、
    前記第2のギャップで、少なくとも、外部で生成したクリーニングガスのプラズマを導入して前記処理容器内をクリーニングする第3のステップと、
    を含むことを特徴とする、プラズマクリーニング方法。
  5. 前記第3のステップでは、前記外部で生成したクリーニングガスのプラズマを導入しながら、前記ガス導入手段からクリーニングガスを導入し、前記上部電極および/または前記下部電極に高周波電力を印加して前記処理容器内でクリーニングガスのプラズマを生成させることを特徴とする、請求項4に記載のプラズマクリーニング方法。
  6. 前記第3のステップで、前記上部電極および/または前記下部電極に印加される高周波電力は、前記第2のステップで前記上部電極および/または前記下部電極に印加される高周波電力に比べて小さいものであることを特徴とする、請求項5に記載のプラズマクリーニング方法。
  7. 前記第1のステップのクリーニングは、前記下部電極の側部に形成された堆積物が除去されるまで行なうことを特徴とする、請求項4から請求項6のいずれか1項に記載のプラズマクリーニング方法。
  8. 前記第2のステップのクリーニングは、前記上部電極に形成された堆積物が除去され、該上部電極が露出する直前で止めることを特徴とする、請求項4から請求項7のいずれか1項に記載のプラズマクリーニング方法。
  9. 前記処理容器は、CVD法により被処理体に成膜を行なうための処理容器であることを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のプラズマクリーニング方法。
  10. 前記第1のギャップは、被処理体に対し成膜を行なうときのギャップと同じであることを特徴とする、請求項9に記載のプラズマクリーニング方法。
  11. 前記第2のギャップは、被処理体を前記処理容器に搬送するときのギャップと同じであることを特徴とする、請求項9または請求項10に記載のプラズマクリーニング方法。
  12. 前記CVD法は、有機化合物を原料としたプラズマCVDであることを特徴とする、請求項9から請求項11のいずれか1項に記載のプラズマクリーニング方法。
  13. 前記有機化合物は、Siを含有するものであり、前記プラズマCVDは構成元素にSiを含有する膜の成膜であることを特徴とする、請求項12に記載のプラズマクリーニング方法。
  14. クリーニングガスとして、ハロゲン化合物および酸素を含むガスを用いることを特徴とする、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のプラズマクリーニング方法。
  15. 前記ハロゲン化合物は、NFであることを特徴とする、請求項14に記載のプラズマクリーニング方法。
  16. 前記処理容器内で被処理体に対して成膜処理を繰り返し行なうとともに、所定数の被処理体を処理する毎に、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載されたプラズマクリーニング方法によるクリーニングを実施することを特徴とする、成膜方法。
  17. 被処理体に対し成膜処理を行なう処理容器を備えたプラズマ処理装置であって、
    前記処理容器内において互いに対向して配置された上部電極および下部電極と、
    前記処理容器内にガスを導入するガス導入手段と、
    外部で生成したプラズマを前記処理容器内に導入するプラズマ導入手段と、
    前記上部電極と前記下部電極との間隔を調節するギャップ調節手段と、
    前記処理容器内で、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載されたプラズマクリーニング方法が行なわれるように制御する制御部と
    を具備することを特徴とする、プラズマ処理装置。
  18. コンピュータ上で動作し、実行時に、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載されたプラズマクリーニング方法が行なわれるようにプラズマ処理装置を制御するものであることを特徴とする、制御プログラム。
  19. コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ記憶媒体であって、
    前記制御プログラムは、実行時に、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載されたプラズマクリーニング方法が行なわれるようにプラズマ処理装置を制御するものであることを特徴とする、コンピュータ記憶媒体。
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