JP2006316156A - 予備発泡粒子及びその製造方法並びに発泡成形体 - Google Patents

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稔 藤島
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Abstract

【課題】 本発明は、外観性及び発泡粒子同士の熱融着性に優れ、特に、厚みの厚いブロック形状の発泡成形体を得ることができる予備発泡粒子を提供する。
【解決手段】 本発明の予備発泡粒子は、1気圧、20℃下にて液体状のアジピン酸エステルを表面に塗布してなる発泡性スチレン系樹脂粒子を嵩密度0.008〜0.2g/cm3 に予備発泡させて得られる予備発泡粒子であって、上記アジピン酸エステルの含有量が、予備発泡粒子の表面部において3000〜8000μg/gで且つ予備発泡粒子の内部において3000μg/g未満であることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、発泡粒子同士の熱融着性が高くて外観性に優れた発泡成形体を製造することができる予備発泡粒子及びその製造方法並びに発泡成形体に関する。
発泡性スチレン系樹脂粒子は、一般的に、スチレン系単量体を水中にて懸濁重合してスチレン系樹脂粒子を製造し、このスチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させて製造されるか、或いは、スチレン系樹脂種粒子を水中に懸濁させ、このスチレン系樹脂種粒子にスチレン系単量体を含浸させながら重合させ、得られたスチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させて製造されている。
そして、発泡性スチレン系樹脂粒子を用いて発泡成形体を製造するには、発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡させて予備発泡粒子を製造し、この予備発泡粒子を金型のキャビティ内に充填して二次発泡させることにより行なわれる。
このような発泡性スチレン系樹脂粒子の発泡性を向上させるために、特許文献1には、アジピン酸エステルなどの可塑剤が混合された単量体を重合させてスチレン系樹脂粒子を製造し、このスチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させたり、或いは、スチレン系樹脂粒子に発泡剤と共にアジピン酸エステルなどの可塑剤を含浸させて、発泡性スチレン系樹脂粒子の可塑化を促進することが記載されている。
しかしながら、上述の方法によれば、アジピン酸エステルなどの可塑剤が、発泡性スチレン系樹脂粒子に全体的に含有されて、発泡性スチレン系樹脂粒子が全体的に可塑化されるために、この発泡性スチレン系樹脂粒子を用いて発泡成形体を製造すると、予備発泡粒子を二次発泡させて得られる発泡粒子が発泡後にその形態を維持することができずに収縮を生じてしまい、外観性に優れた発泡成形体を得ることができないといった問題点があった。
又、発泡成形体がその厚みが厚いブロック形状であるような場合には、発泡成形体をその厚み方向に所定厚さ毎にスライスして発泡シートを製造したり、或いは、発泡成形体の表面を切削加工し所望形状として、消失模型鋳造法に用いられる発泡模型が製造される。
このような場合、発泡成形体の内部が外部に露出した状態となることから、発泡成形体内部において、発泡粒子同士の熱融着が不充分な場合、下記のような問題点が生じる。即ち、発泡成形体から発泡シートを製造する場合には、発泡粒子間に生じた隙間が原因となって発泡シート表面の表面性が低下したり或いは発泡シートの機械的強度が低下するといった問題が生じていた。また、発泡成形体から発泡模型を製造する場合には、発泡模型の表面性が低下し、或いは、発泡模型の製造途上或いは製造後に発泡模型の表面から発泡粒子が脱落し、所望形状を有する発泡模型を得ることができないといった問題を生じていた。
特公平5−4717号公報
本発明は、外観性及び発泡粒子同士の熱融着性に優れ、特に、厚みの厚いブロック形状の発泡成形体を得ることができる予備発泡粒子及びその製造方法並びに成形発泡体を提供する。
本発明の予備発泡粒子は、1気圧、20℃下にて液体状のアジピン酸エステルを表面に塗布してなる発泡性スチレン系樹脂粒子を嵩密度0.008〜0.2g/cm3 に予備発泡させて得られる予備発泡粒子であって、上記アジピン酸エステルの含有量が、予備発泡粒子の表面部において3000〜8000μg/gで且つ予備発泡粒子の内部において3000μg/g未満であることを特徴とする。
上記発泡性スチレン系樹脂粒子を構成しているスチレン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、エチルスチレン、i−プロピルスチレン、t−ブチルスチレン、ジメチルスチレンなどのスチレン系単量体の単独重合体又はこれらの共重合体などが挙げられる。
又、上記スチレン系樹脂としては、上記スチレン系単量体を主成分とする、上記スチレン系単量体とこのスチレン系単量体と共重合可能なビニル単量体との共重合体であってもよく、このようなビニル単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、エチルフマレート、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタクリレートなどが挙げられる。なお、上記スチレン系樹脂の重量平均分子量は、15万〜40万が好ましく、25万〜35万がより好ましい。
更に、上記スチレン系樹脂に、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ゴム変性スチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂が含有されていてもよい。なお、スチレン系樹脂に上述の熱可塑性樹脂を含有させる方法としては、例えば、押出機にスチレン系樹脂と、これに混合させる熱可塑性樹脂とを供給して溶融混練する方法、熱可塑性樹脂粒子を水性媒体中に分散させ、この熱可塑性樹脂粒子にスチレン系単量体を含浸させながら重合させる方法が挙げられる。
そして、発泡性スチレン系樹脂粒子は、汎用の製造方法で製造され、例えば、スチレン系樹脂の懸濁重合時に懸濁液中に発泡剤を含有させ、スチレン系樹脂粒子中に発泡剤を含浸させて発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法、スチレン系樹脂粒子を汎用の方法で製造し、このスチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法、スチレン系樹脂種粒子を水中に懸濁させ、このスチレン系樹脂種粒子にスチレン系単量体を含浸させながら重合させ、得られたスチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法などが挙げられる。なお、スチレン系樹脂の懸濁重合時に発泡剤を含浸させる場合には、モノマーの重合転化率が85%以上の時に発泡剤を懸濁液中に含有させることが好ましい。
なお、上記スチレン系樹脂の懸濁重合時には重合開始剤が用いられるが、この重合開始剤としては、汎用のものが用いられ、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、オルソクロロベンゾイルパーオキサイド、オルソメトキシベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、キュメンハイドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−t−ブチルパーオキシブタン、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドなどの過酸化物系重合開始剤、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス( 2,4−ジメチルバレロニトリル) 、2,2’−アゾビス( 2,3−ジメチルブチロニトリル) 、2,2’−アゾビス( 2−メチルブチロニトリル) 、2,2’−アゾビス( 2,3,3−トリメチルブチロニトリル) 、2,2’−アゾビス( 2−イソプロピルブチロニトリル) 、1,1’−アゾビス( シクロヘキサン−1−カルボニトリル) 、2,2’−アゾビス( 4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル) 、2−( カルバモイルアゾ) イソブチロニトリル、4,4’−アゾビス( 4−シアノバレリン酸) 、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレートなどが挙げられる。
そして、本発明で用いられる発泡剤としては、従来から発泡性スチレン系樹脂粒子の製造に用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素;シクロブタン、シクロペンタンなどの脂環式炭化水素;1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(HCFC−142b)、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HCFC−124)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)などのフロン系発泡剤が挙げられ、脂肪族炭化水素が好ましく、シクロヘキサン、ノルマルブタン、イソブタンが好ましい。なお、発泡剤は単独で使用されても併用されてもよい。
発泡性スチレン系樹脂粒子中における発泡剤の含有量は、少ないと、発泡性スチレン系樹脂粒子を発泡させて得られる発泡粒子同士の熱融着が不充分となり、発泡成形体の機械的強度が低下したり、或いは、予備発泡粒子を二次発泡させて得られる発泡成形体から、例えば、発泡シートや発泡模型を製造した時、発泡シートや発泡模型の表面性が低下したり或いは発泡粒子が脱落するなどの問題を生じることがある一方、多いと、予備発泡粒子を二次発泡させて発泡成形体を製造する際、二次発泡後、金型のキャビティ内の発泡圧力を低下させるのに要する時間が長くなり生産性が低下する虞れがあるので、2〜12重量%が好ましく、4〜10重量%がより好ましい。
又、発泡剤をスチレン系樹脂粒子に含浸させる際にスチレン系樹脂粒子同士が結合するのを防止するために、懸濁液中に懸濁安定剤を添加することが好ましい。このような懸濁安定剤としては、従来から懸濁重合において汎用されているものが用いられ、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドンなどの水溶性高分子、第三リン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、ピロリン酸マグネシウムなどの難水溶性無機化合物などが挙げられる。
懸濁安定剤として難水溶性無機化合物を用いる場合には、通常、アニオン界面活性剤が併用される。このようなアニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、N−アシルアミノ酸又はその塩、アルキルエーテルカルボン酸塩などのカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩などのスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩などの硫酸エステル塩;アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩などのリン酸エステル塩などが挙げられる。
更に、スチレン系樹脂粒子への発泡剤の含浸をより円滑に行うために、懸濁液を加温することが好ましく、具体的には、70〜120℃の温度で、1〜12時間加温することが好ましい。
このようにして得られた発泡性スチレン系樹脂粒子の平均粒径は、予備発泡粒子を用いて製造される発泡成形体の用途に応じて、適宜選択され、0.3〜3mmが好ましく、0.5〜2mmがより好ましい。
更に、発泡性スチレン系樹脂粒子には添加剤が含まれていてもよい。このような添加剤としては、高級脂肪酸アマイド、芳香族ビスアマイド、エチレンビスステアリルアマイド、高級脂肪酸、パラフィン、ワックス、動植物硬化油などの滑剤、気泡調整剤、気泡安定剤、充填剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。これら添加剤は、発泡性スチレン系樹脂粒子の製造時にスチレン系樹脂粒子又は発泡性スチレン系樹脂粒子に含有させればよい。
そして、発泡性スチレン系樹脂粒子の表面には、1気圧、20℃下にて液体状のアジピン酸エステルが塗布されている。このようなアジピン酸エステルとしては、例えば、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジノルマルブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸ジイソノニルなどが挙げられる。
又、発泡性スチレン系樹脂粒子の表面に塗布されるアジピン酸エステルの量としては、少ないと、発泡性スチレン系樹脂粒子から得られる発泡成形体において、発泡粒子同士の熱融着性が低下して、発泡成形体の機械的強度や外観が低下する虞れがある一方、多いと、発泡性スチレン系樹脂粒子から得られる発泡成形体が収縮してしまう虞れがあるので、発泡性スチレン系樹脂粒子100重量部に対して0.01〜0.1重量部が好ましい。
そして、本発明の予備発泡粒子は、上記発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡させて得られたものであり、予備発泡粒子の表面部と内部の間において、アジピン酸エステルの含有量を異ならしめている。
具体的には、予備発泡粒子の表面部におけるアジピン酸エステルの量は、少ないと、予備発泡粒子を二次発泡させて得られる発泡粒子同士の熱融着性が低下する反面、多いと、予備発泡粒子を二次発泡させて得られる発泡粒子が二次発泡後に収縮を生じるので、3000〜8000μg/gに限定され、4000〜7000μg/gが好ましい。
一方、予備発泡粒子の内部におけるアジピン酸エステルの量は、多いと、予備発泡粒子を二次発泡させて得られる発泡粒子が二次発泡後に収縮を生じるので、3000μg/g未満に限定され、0〜2000μg/gが好ましい。
このように、アジピン酸エステルを予備発泡粒子の表面部に所定範囲内において多く含有させている一方、予備発泡粒子の内部に含有されているアジピン酸エステルの量を低く抑え或いは予備発泡粒子の内部にアジピン酸エステルを含有させないことによって、予備発泡粒子の表面部における可塑化を促進させて、予備発泡粒子を発泡させて得られる発泡粒子同士の熱融着性を向上させていると共に、予備発泡粒子内部の可塑化をできるだけ抑え、予備発泡粒子を二次発泡させて得られる発泡粒子が二次発泡後に収縮するのを防止している。
又、予備発泡粒子の嵩密度は、小さいと、予備発泡粒子を二次発泡させて得られる発泡成形体に収縮が生じ易くなって発泡成形体の外観性が低下したり或いは発泡成形体の機械的強度が低下する一方、大きいと、予備発泡粒子を用いて発泡成形体を製造する際、発泡成形体の冷却工程に要する時間が長くなって製造効率が低下するので、0.008〜0.2g/cm3に限定される。
なお、発泡性スチレン系樹脂粒子の表面にはアジピン酸エステルの他に表面処理剤が塗布或いは固着されてもよい。このような表面処理剤としては、結合防止剤、帯電防止剤、滑剤、融着促進剤、ハイサイクル剤、離型剤、紫外線吸収剤、防錆剤、木材用防腐剤、防蟻剤、防黴剤、抗菌剤、香料、着色剤などが挙げられる。
次に、予備発泡粒子の製造方法を説明する。予備発泡粒子は、上述の要領で製造された発泡性スチレン系樹脂粒子の表面に該発泡性スチレン系樹脂粒子100重量部に対してアジピン酸エステル0.01〜0.1重量部を塗布した直後に、所定の嵩倍率に予備発泡させて得られる。
発泡性スチレン系樹脂粒子の表面にアジピン酸エステルを塗布する要領としては、特に限定されず、例えば、発泡性スチレン系樹脂粒子とアジピン酸エステルとを汎用の混合機に供給して混合することが挙げられる。このような混合機としては、例えば、タンブラーミキサー、ナウターミキサー、レディゲミキサー、プロシェアミキサー、リボンブレンダーなどが挙げられる。
本発明の予備発泡粒子では、上述の要領で、発泡性スチレン系樹脂粒子の表面にアジピン酸エステルを塗布した後、直ちに発泡性スチレン系樹脂粒子を嵩密度0.008〜0.2g/cm3 に予備発泡させる。なお、発泡性スチレン系樹脂粒子の予備発泡の要領は汎用の方法が用いられればよい。
このように、アジピン酸エステルを発泡性スチレン系樹脂粒子の表面に塗布した後に直ちに発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡させているのは、発泡性スチレン系樹脂粒子の表面にアジピン酸エステルを塗布した状態のまま放置しておくと、アジピン酸エステルが時間経過に伴って発泡性スチレン系樹脂粒子の内部にまで浸透してしまい、発泡性スチレン系樹脂粒子の内部にアジピン酸エステルが多く含まれた状態となり、その結果、得られる予備発泡粒子の内部にアジピン酸エステルが多く含有された状態となると共に、予備発泡粒子の内部にアジピン酸エステルが多く含有された結果、予備発泡粒子の表面部に含有されるアジピン酸エステルの量が相対的に低下してしまうからである。
ここで、発泡性スチレン系樹脂粒子の表面へのアジピン酸エステルの塗布完了から発泡性スチレン系樹脂粒子の予備発泡を開始するまでの時間は、長いと、上述のように、発泡性スチレン系樹脂粒子の内部にまでアジピン酸エステルが浸透してしまうので、120分以内が好ましく、60分以内がより好ましい。
そして、得られた予備発泡粒子は、その表面部にアジピン酸エステルを多く含有する一方、その内部にはアジピン酸エステルが含有されていないか或いは表面部に比して少ない量のアジピン酸エステルしか含有されていない。
又、アジピン酸エステルが予備発泡粒子の内部に浸透する場合、アジピン酸エステルは樹脂部分を通じて予備発泡粒子の内部に浸透するが、予備発泡粒子の内部には気泡が互いに密接した状態となっており、予備発泡粒子の内部において、樹脂部分に相当する気泡膜部分は極めて薄く且つ網の目状に拡がった状態となっている。
従って、アジピン酸エステルは、極めて薄くて網の目状に拡がった気泡膜を通じてしか予備発泡粒子の内部に浸透することができないことから、予備発泡粒子の表面部に存在するアジピン酸エステルは、気泡膜を通じて予備発泡粒子の内部に浸透、移行することは難しく、予備発泡粒子の表面部に存在するアジピン酸エステルは、時間が経過しても安定的に予備発泡粒子の表面部に存在し、予備発泡粒子の内部に浸透、移行することは殆どない。
よって、本発明の予備発泡粒子は、その径方向におけるアジピン酸エステルの濃度分布を長期間に亘って一定に安定的に維持し、予備発泡粒子の保存期間の長短に関わらず、長期間に亘って均一な品質を維持する。
そして、上記予備発泡粒子を金型のキャビティに充填した上で、水蒸気などの加熱媒体をキャビティ内に供給して予備発泡粒子を加熱、二次発泡させることによって、均質な発泡成形体を得ることができる。
この際、予備発泡粒子は、その表面部においてアジピン酸エステル濃度が高くて可塑化が促進されている一方、内部においてはアジピン酸エステル濃度が低く抑えられ或いはアジピン酸エステルが含有されておらず可塑化が制限されている。
従って、予備発泡粒子を金型のキャビティ内において二次発泡させると、予備発泡粒子を二次発泡させて得られる発泡粒子同士は、その表面が可塑化されている分だけ熱融着性に優れていると共に、内部は可塑化が制限されているので、一旦、発泡した後は発泡圧の低下に伴って収縮を生じず、発泡圧の減少にも関わらず、発泡による膨張状態を維持する。
よって、発泡粒子同士は、二次発泡圧によって互いに押圧し合い強固に熱融着すると共に、発泡圧が低下した後においても、発泡粒子はその膨張状態を確実に維持して発泡粒子同士の熱融着状態を確実に維持する。
このように、発泡粒子は収縮を生じることなく、発泡粒子同士が互いに強固に全体的に熱融着一体化しているので、得られる発泡成形体は、その表面及び内部の何れにおいても発泡粒子同士がこれらの発泡粒子間に隙間を生じさせることなく強固に熱融着一体化していると共に発泡粒子に収縮も発生しておらず、よって、発泡成形体は、機械的強度に優れている上に美麗にして寸法精度に優れたものとなっている。
そして、得られた発泡成形体は、種々の用途に用いることができ、例えば、建物の壁材、床材、天井材などの建築用断熱材、消失模型鋳造法に用いられる発泡模型、土木用緩衝材などの土木材料、包装材などに好適に用いることができる。
上記発泡成形体は、上述のように、その内部においても発泡粒子同士が強固に全体的に熱融着一体化されているので、ブロック状(直方体形状)の厚みの厚い発泡成形体をその厚み方向にスライスして発泡シートを製造したり、或いは、発泡成形体の表面を切削して所望形状の発泡模型を製造するような場合のように、発泡成形体の内部が露出した状態となっても、表面に露出した発泡粒子の一部が脱落したりするようなことはない。
しかも、発泡成形体の発泡粒子同士は殆ど隙間なく熱融着一体化しており、発泡粒子間の界面に溝部が殆ど形成されておらず、発泡成形体の表面は滑らかな状態となっており、又、発泡成形体をスライス或いは切削などして内部が露出するような加工しても、得られる成形品は、その表面に凹凸が極めて少なく表面平滑性に優れている。
本発明の予備発泡粒子は、1気圧、20℃下にて液体状のアジピン酸エステルを表面に塗布してなる発泡性スチレン系樹脂粒子を嵩密度0.008〜0.2g/cm3 に予備発泡させて得られる予備発泡粒子であって、上記アジピン酸エステルの含有量が、予備発泡粒子の表面部において3000〜8000μg/gで且つ予備発泡粒子の内部において3000μg/g未満であることを特徴とするので、予備発泡粒子の表面部はアジピン酸エステルによって可塑化が促進されて熱融着性が改善されていると共に、予備発泡粒子の内部はアジピン酸エステルによる可塑化を制限し、予備発泡粒子を二次発泡させて得られる発泡粒子の収縮を防止しており、本発明の予備発泡粒子を用いて得られる発泡成形品は、その発泡粒子同士が強固に且つ殆ど隙間なく熱融着一体化しており、機械的強度及び外観性に優れている。
又、本発明の予備発泡粒子の製造方法は、発泡性スチレン系樹脂粒子の表面に該発泡性スチレン系樹脂粒子100重量部に対してアジピン酸エステル0.01〜0.1重量部を塗布した後、直ちに発泡性スチレン系樹脂粒子を嵩密度0.008〜0.2g/cm3 に予備発泡させることを特徴とするので、表面部においてはアジピン酸エステルが多く含有されている一方、内部においてはアジピン酸エステルの量を低く抑え或いはアジピン酸エステルを含有させていない予備発泡粒子を特別な設備を用いることなく簡単に製造することができる。
本発明において、予備発泡粒子の嵩密度、予備発泡粒子の表面部及び内部におけるアジピン酸エステルの含有量、発泡成形体の表面状態、発泡成形体の表面平滑性、並びに、熱融着率は下記の要領で測定されたものをいう。
(予備発泡粒子の嵩密度)
予備発泡粒子の嵩密度は、JIS K6911:1995年「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して測定されたものをいう。先ず、予備発泡粒子を測定試料としてWg採取し、この測定試料をメスシリンダー内に自然落下させ、メスシリンダー内に落下させた測定試料の体積Vcm3 をJIS K6911に準拠した見掛け密度測定器を用いて測定し、下記式に基づいて予備発泡粒子の嵩密度を測定することができる。
予備発泡粒子の嵩密度(g/cm3 )=測定試料の重量(W)/測定試料の体積(V)
(予備発泡粒子の表面部におけるアジピン酸エステルの含有量)
予備発泡粒子Aの直径Dを測定した上で、予備発泡粒子Aの一部を切除した後、この予備発泡粒子Aを図1に示したようにL字形固定台Bの固定平坦面B1に両面粘着テープを用いて固定する。なお、予備発泡粒子Aの直径は、予備発泡粒子Aの最大直径とする。
次に、この予備発泡粒子Aを角度可変スライサーを用いて、図2に示したように、厚みT1 が予備発泡粒子Aの直径Dの2.5%となるようにスライス片1を切り出し、このスライス片1を予備発泡粒子Aの表面部とする。なお、切断方向が、固定台Bの固定平坦面B1に平行になるように調整する。この要領を繰り返して、40個の予備発泡粒子Aのそれぞれから、スライス片1を一個づつ切り出す。予備発泡粒子Aからスライス片1を切り出すにあたっては、例えば、ジャスコエンジニアリング社から商品名「HW1型」にて市販されている角度可変スライサーを用いることができる。
得られた合計40個のスライス片1、1・・・の総重量を測定した後、これら全てのスライス片1、1・・・をトルエン0.1ミリリットルに溶解させてトルエン溶液を作製する。更に、ピレン1000μg/ミリリットルを含有するメタノール溶液1マイクロリットルを上記トルエン溶液に添加して試験液を作製する。
一方、アジピン酸エステル及びピレンを含有し且つアジピン酸エステル濃度を変化させた複数種類の標準溶液を用意し、この標準溶液をガスクロマトグラフに供給してアジピン酸エステルの検量線を作成する。
そして、上記試験液をガスクロマトグラフに供給してアジピン酸エステルのチャートを得、このチャートから上記検量線に基づいて、40個のスライス片1、1・・・に含有されているアジピン酸エステルの総量を算出する。このアジピン酸エステルの総量及び40個のスライス片1、1・・・の総重量から、予備発泡粒子の表面部1g当たりに含有されているアジピン酸エステルの量を算出することができる。
なお、予備発泡粒子の表面部におけるアジピン酸エステルの量は、具体的には、島津製作所社から商品名「GCMS QP5000」で市販されているガスクロマトグラフを用いて、下記条件にて測定することができる。なお、カラムオーブンは、70℃から15℃/分の昇温速度で昇温され、260℃からは10℃/分の昇温速度で昇温され、300℃で3分間保持される。
分離カラム:J&W製 商品名「DB−1」(1μm ×0.25mmφ×60m)
キャリアーガス:ヘリウム
He流量:1ミリリットル/分
注入口温度:240℃
インターフェース温度:260℃
スプリット比:10
(予備発泡粒子の内部におけるアジピン酸エステルの含有量)
予備発泡粒子Aの直径Dを測定した上で、予備発泡粒子Aの一部を切除した後、この予備発泡粒子Aを図1に示したようにL字形固定台Bの固定平坦面B1に両面粘着テープを用いて固定する。なお、予備発泡粒子Aの直径は、予備発泡粒子Aの最大直径とする。
次に、この予備発泡粒子Aを角度可変スライサーを用いて、図3に示したように、厚みT2 が予備発泡粒子Aの直径Dの35%となるようにスライス片2を切除する。なお、切断方向が、固定台Bの固定平坦面B1に平行になるように調整する。
続いて、図4に示したように、残余の予備発泡粒子Aから、角度可変スライサーを用いて、厚みT3 が予備発泡粒子Aの直径Dの30%となるようにスライス片3を切り出す。この時、切断方向が、固定台Bの固定平坦面B1に平行になるように調整する。この要領を繰り返して、5個の予備発泡粒子のそれぞれから、スライス片3を一個づつ切り出す。なお、予備発泡粒子Aからスライス片2,3を切り出すにあたっては、上述と同様に、例えば、ジャスコエンジニアリング社から商品名「HW1型」にて市販されている角度可変スライサーを用いることができる。
そして、図5に示したように、各スライス片3の中央部から、一辺の長さがスライス片3における切断端面の直径の30%である平面正方形状の測定片4をスライス片3の厚み方向に打ち抜き、この測定片4を予備発泡粒子Aの内部とする。なお、スライス片3に外接する最小半径の真円の中心と、測定片4の対角線の交点とが合致するように調整する。
又、スライス片3の両側の切断端面の大きさが異なる場合は、スライス片3の切断端面のうち、大きい方の切断端面を基準として測定片4を打ち抜く。
得られた合計5個の測定片4、4・・・の総重量を測定した後、これら全ての測定片4、4・・・をトルエン0.1ミリリットルに溶解させてトルエン溶液を作製する。更に、ピレン1000μg/ミリリットルを含有するメタノール溶液1マイクロリットルを上記トルエン溶液に添加して試験液を作製する。
この試験液を用いて、上述した予備発泡粒子の表面部におけるアジピン酸エステルの量の測定方法と同様の要領で、5個の測定片4、4・・・に含有されているアジピン酸エステルの総量を算出する。このアジピン酸エステルの総量及び5個の測定片4、4・・・の総重量から、予備発泡粒子の内部1g当たりに含有されているアジピン酸エステルの量を算出することができる。
なお、予備発泡粒子の内部におけるアジピン酸エステルの含有量は、具体的には、予備発泡粒子の表面部におけるアジピン酸エステルの含有量の測定に用いることができるガスクロマトグラフを用いて同条件にて測定することができる。
(発泡成形体の表面状態)
発泡成形体の表面における任意の箇所に一辺が10cmの正方形状の測定範囲を定め、この測定範囲内に存在するピンホールの数を目視により数えた。なお、ピンホールとは、発泡粒子同士の熱融着界面に生じた溝部のうち、溝幅が0.5mm以上ある溝部とした。
(発泡成形体の表面平滑性)
発泡成形体の表面平滑性を目視観察し、下記基準に基づいて判断した。
○・・・ピンホールが生じていないか或いは非常に少なく、しかも、発泡粒子に収縮が 生じておらず、発泡成形体の表面は平滑であった。
△・・・ピンホールが多数、発生しており、しかも、発泡成形体の表面に凹凸が生じて いた。
×・・・発泡粒子に収縮が生じており、発泡成形体は実用上、使用できないものであっ た。
(熱融着率)
発泡成形体における厚み方向の中心部から縦1800mm×横900mm×厚み50mmの試験シートをニクロム線を用いて切り出した。次に、この試験シートにその縦方向の中央において横方向に沿ってカッタナイフを用いて深さ約5mmの切込線を入れた。
しかる後、試験シートを切込線に沿って手で二分割し、この分割断面を目視観察した。そして、試験シートの分割断面において、全部の発泡粒子の数(a)と、発泡粒子同士が熱融着界面で破断することなく発泡粒子自体が破断された発泡粒子の数(b)とを数え、下記式に基づいて熱融着率を算出した。
熱融着率(%)=100×b/a
(実施例1)
攪拌機付の100リットルのオートクレーブ中に、攪拌機を70回転/分で攪拌させながら、スチレン単量体100重量部、水100重量部、第三リン酸カルシウム0.125重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.005重量部、ベンゾイルパーオキサイド0.25重量部及びt−ブチルパーオキシベンゾエート0.1重量部を供給して90℃にて5時間に亘って重合させてポリスチレン粒子を製造した。
次に、オートクレーブ中に、第三リン酸カルシウム0.1重量部を添加した後、オートクレーブ中に発泡剤としてシクロヘキサン0.7重量部及びブタン9.0重量部を圧入して110℃にて5時間に亘って保持してポリスチレン粒子に発泡剤を含浸させて発泡性ポリスチレン粒子を製造した。なお、オートクレーブ中に第三リン酸カルシウムを添加してから発泡剤を圧入して5時間に亘って保持する間、オートクレーブの攪拌機を120回転/分で攪拌させた。
しかる後、オートクレーブ内を常温まで冷却して発泡性ポリスチレン粒子をオートクレーブ内から取り出し、発泡性ポリスチレン粒子を洗浄、乾燥させた。そして、発泡性ポリスチレン粒子を篩を用いて篩い、粒径が0.7〜0.9mmの発泡性ポリスチレン粒子を得た。なお、発泡性ポリスチレン粒子を20℃の恒温室で5日間に亘って放置した。
次に、タンブラーミキサーに、発泡性ポリスチレン粒子100重量部、アジピン酸ジイソブチル0.03重量部、結合防止剤としてステリアリン酸亜鉛0.08重量部、帯電防止剤としてステアリン酸モノグリセライド0.05重量部及びポリエチレングリコール0.03重量部を供給して攪拌し、発泡性ポリスチレン粒子の表面に、アジピン酸ジイソブチル、ステリアリン酸亜鉛、ステアリン酸モノグリセライド及びポリエチレングリコール及び脂肪酸トリグリセライドを全面的に均一に塗布した。
しかる後、発泡性ポリスチレン粒子を予備発泡機に供給して水蒸気を用いて加熱して予備発泡させて嵩密度が0.0167g/cm3 の予備発泡粒子を得た。なお、発泡性ポリスチレン粒子の表面へのアジピン酸ジイソブチルの塗布が完了してから予備発泡粒子に水蒸気を供給して二次発泡を開始するまでの時間は、60分であった。次に、予備発泡粒子を大気中にて20℃で20時間に亘って養生乾燥させた。
そして、縦1800×横900×高さ530mmの直方体形状のキャビティを有する金型を備えた発泡ビーズ成形機(笠原工業株式会社製 商品名「PEONY−205DS」)を用意した。この発泡ビーズ成形機の金型のキャビティ内に予備発泡粒子を充填した上で、予備発泡粒子を水蒸気を用いて成形圧5.88×104 Paにて50秒間に亘って加熱して二次発泡させて直方体形状(ブロック形状)の発泡成形体を得た。
(実施例2)
アジピン酸イソブチルを0.03重量部の代わりに0.10重量部用いたこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体を得た。
(実施例3)
アジピン酸イソブチルを0.03重量部の代わりに0.05重量部用いたこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体を得た。
(比較例1)
アジピン酸イソブチルを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体を得た。
(比較例2)
アジピン酸イソブチルを0.03重量部の代わりに0.15重量部用いたこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体を得た。
(比較例3)
発泡剤としてブタン9.0重量部のみを用いたこと、ポリスチレン粒子へのブタンの含浸時に、アジピン酸イソブチル0.7重量部をポリスチレン粒子に含浸させたこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体を得た。
(比較例4)
発泡剤としてブタン9.0重量部のみを用いたこと、ポリスチレン粒子へのブタンの含浸時に、アジピン酸イソブチル1.5重量部をポリスチレン粒子に含浸させたこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体を得た。
Figure 2006316156
予備発泡粒子を固定台の固定平坦面に固定させた状態を示した模式図である。 予備発泡粒子の表面部に含有されるアジピン酸エステル量を測定する際のスライス片の切り出し要領を示した模式図である。 予備発泡粒子の内部に含有されるアジピン酸エステル量を測定するための要領の一部を示した模式図である。 予備発泡粒子の内部に含有されるアジピン酸エステル量を測定するためのスライス片の切り出し要領を示した模式図である。 予備発泡粒子の内部に含有されるアジピン酸エステル量を測定する際の測定片の切り出し要領を示した模式図である。
符号の説明
1〜3 スライス片
3 測定片
A 予備発泡粒子

Claims (3)

  1. 1気圧、20℃下にて液体状のアジピン酸エステルを表面に塗布してなる発泡性スチレン系樹脂粒子を嵩密度0.008〜0.2g/cm3 に予備発泡させて得られる予備発泡粒子であって、上記アジピン酸エステルの含有量が、予備発泡粒子の表面部において3000〜8000μg/gで且つ予備発泡粒子の内部において3000μg/g未満であることを特徴とする予備発泡粒子。
  2. 発泡性スチレン系樹脂粒子の表面に該発泡性スチレン系樹脂粒子100重量部に対してアジピン酸エステル0.01〜0.1重量部を塗布した後、直ちに発泡性スチレン系樹脂粒子を嵩密度0.008〜0.2g/cm3 に予備発泡させることを特徴とする予備発泡粒子の製造方法。
  3. 請求項1に記載の予備発泡粒子を金型のキャビティ内に充填した上で二次発泡させて得られる発泡成形体。
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