JP2006315354A - インクジェット用記録シート、該シートの製造法及び塗布組成物 - Google Patents

インクジェット用記録シート、該シートの製造法及び塗布組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】
水溶性インクを用いたインクジェット用受容紙に使用される記録シートにおいてインク吸収性に優れ、印字濃度が高く、特に耐酸化ガスに優れるインクジェット用受容紙を提供する。
【解決手段】
シート基剤上に、酸性条件下で、アミノ基を有するシランカップリング剤により処理されたシリカ微粒子を含有する層を有することを特徴とするインクジェット用などの記録シートとすることにより、上記問題を解決した。

Description

本発明は、新規な液状組成物で処理されたインクジェット用等に適する記録シート、該シートの製造法及び該シート用塗布組成物に関するものである。
インクジェットプリンターは、記録の鮮明さ、音の静かさ、カラー化の容易さ等の特徴を有するため、近年その普及は益々増大している。インクジェットプリンターは、インクの乾燥によるジェットノズルの詰まりを防止するため、乾燥しにくいインクを使用する必要がある。この特性を有するインクとして一般には、結着剤、染料、溶媒、添加剤等を水に溶解又は分散した水溶性のインクが使用されている。このインクジェット記録方式の特徴を有効に反映する記録用媒体として、主にパルプを抄造してなる紙等の基材表面に、水性インクを十分に吸収しながらも画像を鮮明とする特性を持ったインク受容層を有する記録シートが提供されている。このインク受容層は、一般にシリカに代表される顔料をカルボキシル基変性PVA(ポリビニルアルコール)等のバインダー樹脂中に分散させた塗工液を、基材表面に塗布することにより積層される。
さらに、インクジェット方式を利用したプリンターやプロッターは、市場からの更なる画像の品質向上に対する要求のために、高解像度化、色再現範囲の拡大が図られており、これにはインクの吐出量を多くすることで対応している。従って、吐出量に見合ったインク受理容量の増大が該記録シートの重要な技術課題となっており、高インク受理容量の確保や発色性の良好な塗層の塗設が不可欠となっている。
さらに、近年、インクジェット記録方式の技術進歩により、鮮明な画像と優れた印字品質を得ることが可能となり、写真に匹敵する様な画質を得ることが可能となってきた。ただし写真と比較して、耐光性或は耐酸化ガス、つまり長期に保存された場合での印刷画像に問題がある。しかしインクジェット用記録シートは、現在多量の微細な無機粒子を塗層に含有させてインク吸収性と発色濃度を発現しており、さらなる性能向上のために、無機粒子はより微細なものが選択されるようになってきている。一般的に無機粒子としてはシリカ、アルミナが好ましく使用されているが、微細になるほど表面積は劇的に増加し、該無機粒子の表面活性が高いために、耐酸化ガス性を著しく低下させるといった問題がある。
以上のことから、現行技術の対応では、インク吸収性・発色濃度・耐水性・耐光性・耐酸化ガスを全て満足させるインクジェット用記録シートを得ることは難しいのが現状である。ここで、現行技術の例を挙げると、以下の様である。
例えば、特許文献1には、アルミナを主成分とするカチオン性コロイド粒子とカチオン性ラテックスからなる塗被組成物を、該ラテックスのガラス転移温度より高い温度でキャストコーティングしたインクジェット用記録シートが開示されている。
アルミナを主成分とするカチオン性コロイド粒子とラテックスの配合量は、カチオン性コロイド粒子100重量部に対して、2〜70重量部が好ましく、最も好ましくは3〜30重量部である。また、カチオン性ラテックスとしての詳細なる規定は明確でないが、カチオン基を用いてカチオン化したもの、カチオン性界面活性剤にてラテックス表面をカチオン化したものであり、実施例ではカチオン性界面活性剤で製造されたカチオン性ラテックスが評価されている。
また、特許文献2には、白色顔料層にカチオン性アクリル樹脂エマルションが含まれているインクジェット用記録シートが開示されている。白色顔料はクレー・炭酸カルシウム、酸化チタン等の無機粒子、又はポリエチレン、ポリスチレン、ポリアクリレート等の有機粒子であり、白色顔料層内に混合されるカチオン性アクリル樹脂エマルションの比率は、白色顔料100重量部に対して乾燥重量固形分で100〜5重量部、最も好ましくは50〜30重量部である。また、カチオン性アクリル樹脂エマルションを得るために使用されるカチオン性モノマー量は、全モノマーに対して1〜5重量%が好ましいものである。
また、特許文献3には、支持体上に、非球状シリカと水分散性カチオン性ポリマーとを含有する塗布液を塗布、乾燥して得たインクジェット用記録シートが開示されている。インク受容層における水分散性カチオン性ポリマーの含有量が1〜30重量%で、無機粒子の含有量が75〜95重量%であることが好ましいものである。
また、特許文献4には、アニオン性染料に対して媒染力を有するカチオン媒染剤を含有するインク吸収層を支持体上に有した、インクジェット用記録シートが開示されている。インク吸収層にシリカやアルミナの無機微粒子を含有させ、カチオン媒染剤の量が無機粒子に対して、重量比で0.01〜0.3であること、またカチオン媒染剤が平均分子量5万以下の水溶性媒染剤であることが好ましいものである。
また、特許文献5には、支持体上に顔料とバインダー樹脂からなる被覆層を有したインクジェット用記録シートで、該バインダーが(a)脂肪酸ビニルエステルを含む成分と、(b)0.05〜0.4モル%のエチレン性不飽和基と第3アミノ基又は第4級アンモニウム基を有するカチオン性モノマーからなる、カチオン性共重合体である、インクジェット用記録シートが開示されている。顔料としては微粒子シリカ等であり、被覆層中のカチオン性共重合体の含有量が5〜50重量%であることが好ましいものである。
また、特許文献6には、紙基質上にエチレン構造単位80〜98.5mol%、アクリレート構造単位0.5〜10mol%及びカチオン性アクリルアミド構造単位1〜10mol%からなり、重量平均分子量1000〜50000の共重合体エマルションを含む塗布層が設けられた、印刷用樹脂被覆紙が開示されている。この印刷用樹脂被覆紙は、オフセット印刷適性が良好なものである。
特開平11−11011号 特開平11−123867号 特開平11−58943号 特開平11−20306号 特公平7−53469号 特開平9−59898号
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、上記の課題を解決するためにインク吸収性及び耐酸化ガス性に優れ、且つ、発色濃度が高く、耐水性、耐光性に優れた記録シート、特にインクジェット用記録シート、及び該記録シートの製造に使用することのできる塗布用組成物を提供することにある。
本発明は、上記の問題を解決すべく、鋭意検討した結果、酸性条件下、アミノ基を有するシランカップリング剤により処理したシリカ微粒子を含有する層を有することを特徴とする記録シートが、、耐酸化ガス性に優れ、且つ、発色濃度、インク吸収性及び耐水性に優れたものであることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、
(1) 酸性条件下で、アミノ基を有するシランカップリング剤により処理されたシリカ微粒子を含有する層を有することを特徴とするインクジェット用記録シート、
(2) 該シリカ微粒子を含有する層が、該シリカ微粒子と共にポリエーテル変性ポリシロキサンを含有することを特徴とする上記(1)に記載のインクジェット用記録シート、
(3)シリカ微粒子100質量部に対して、ポリエーテル変性ポリシロキサンの量が5〜20質量部の割合である上記(2)に記載のインクジェット用記録シート、
(4) 酸性条件下で、アミノ基を有するシランカップリング剤により処理されたシリカ微粒子を含有する液状組成物を、シート状基材に塗布することを特徴とするインクジェット用記録シートの製造法、
(5) 該シリカ微粒子と共にポリエーテル変性ポリシロキサンを含有する該液状組成物である上記(4)に記載のインクジェット用記録シートの製造法、
(6) 酸性条件下で、アミノ基を有するシランカップリング剤により処理されたシリカ微粒子を含有する記録シート用塗布組成物、
(7) 該シリカ微粒子と共にポリエーテル変性ポリシロキサンを含有する上記(6)に記載の塗布用組成物、
(8) シリカ微粒子100質量部に対して、ポリエーテル変性ポリシロキサンの量が5〜20質量部の割合である上記(6)に記載の塗布用組成物、
(9) 酸性条件下で、アミノ基を有するシランカップリング剤により処理されたシリカ微粒子を含有する層を有することを特徴とする記録シート、
に関する。
本発明の記録シートは、該シートに記録することにより、印字濃度が高く、画像記録品位が高く、且つ、耐酸化ガス性に優れることから、画像保存性等の色安定性にも優れた記録画像が得られるという効果が達成される。
本発明における記録シート、好ましくはインクジェット用記録シートは、シート基材に、本発明における、酸性条件下で、アミノ基を有するシランカップリング剤により処理されたシリカ微粒子(以下単に処理シリカ微粒子ともいう)を含有する液状組成物を基材上の少なくとも片面に塗布法等の手段により、塗布し、次いで乾燥することにより、該処理シリカ微粒子含有層を設けることができる。該処理シリカ微粒子含有層はインク受容層としての役割を果たすもので、印画若しくは印字濃度を高めるものである。必要に応じて、このインク受容層の上に、光沢度調整層等の表面層が設けられていても良い。また、本発明における記録シートは所望により、インク受容層を2層以上有するものであってもよい。例えば、従来のインク受容層の上に、更に本発明における該処理シリカ微粒子含有層を設けてもよい。本発明における記録シートにおいて、上記の該処理シリカ微粒子含有層は最外層、即ち表面層を形成しているのが好ましい。以下、基材及びインク受容層等について説明する。
(1)基材
本発明の記録シートのための基材は、インクジェット等の記録用具で記録できるシート状の基材であれば特に制限はなく、プラスチック等の合成基材、紙、金属などの天然素材からなる基材またはそれらの複合基材等いずれも使用できる。例えば、普通紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、樹脂被覆紙、樹脂含浸紙、非塗工紙、塗工紙等の紙支持体、両面をポリオレフィンで被覆した紙支持体、プラスチック支持体、不織布、布、織物、金属フィルム、金属板、及びこれらを貼り合わせた複合支持体を用いることができる。
天然の紙素材からなるシート基材としては、LBKP,NBKP等の化学パルプ、GP,PGW,RMP,TMP,CTMP,CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等の木材パルプと従来公知の顔料を主成分として、バインダー樹脂およびサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤等の各種添加剤を必要に応じて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤ抄紙機等の各種装置で製造された原紙、さらに、原紙にサイズプレスやゲートロールコーターを用いて澱粉、ポリビニルアルコール等の表面を設けたり、各種塗工装置によりアンカーコート層を設けた原紙、それらの上にコート層を設けたコート紙、例えばアート紙、キャストコート紙等の塗工紙、ポリオレフィン等の樹脂層を有するコート紙等を挙げることができる。また、原紙の表面の平坦化等の目的で、原紙をマシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置で処理したものでもよい。
又、合成基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエステル、トリアセチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイミド、ポリカーボネート、セロファン、ナイロン、レーヨン、ポリウレタン等のプラスチックシート、フィルム等が好ましく使用される。これらのプラスチック基材は透明なもの、半透明なもの、及び不透明なものを用途に応じて適宜使い分けることができる。
プラスチックフィルムのなかでは白色のプラスチックフィルムが好ましい。白色のプラスチック基材としては、少量の硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛などの白色顔料をプラスチックに含有させたものや、微細な空隙を多数設けて不透明性を付与した発泡プラスチック基材、及び白色顔料(酸化チタン、硫酸バリウム)を有する層を設けた基材を用いることができる。
本発明におけるシート基材はインクジェット等の記録具で記録できるものであれば特に限定されないが、通常用いられるフィルム状、シート状、板状等の他に、飲料缶のような円柱状、CDやCD−R等の円盤状、その他複雑な形状を有するものであってもよく、本発明における「シート」にはそのような板状のものも含まれる意味で使用されるものとする。
これらの基材の厚みは特に制限はないが、取り扱いなどの点から、10〜10000μm、好ましくは20〜500μm、より好ましくは50〜300μm程度である。
(2)インク受容層
(A)インク受容層の形成
本発明の記録シートにおけるインク受容層には、前記処理シリカ微粒子が含有されることを特徴する。該処理シリカ微粒子がインク受容層に含まれることで、耐酸化性ガス性、特に耐オゾン性、及び耐光性等を低下させることなく、印字濃度を向上させることができる。
該インク受容層は、前記したシート基材上に、直接若しくは該基材上に他の層を有するときはその上に、前記処理シリカ微粒子を含む液状組成物を塗布することにより形成することができる。通常はシート基材表面に直接該液状組成物を塗布することにより得ることができる。塗布方法は特に限定されず、シート基材上に、該処理シリカ微粒子を含むインク受容層を形成できるものであればいずれでもよく、通常は公知の塗布機を用いた種々の塗布方法が使用できる。該インク受容層は、前記処理シリカ微粒子と共に、ポリエーテル変性ポリシロキサンを含むことができ、これを含む場合インク吸収性などの点で、より好ましい。該処理シリカ微粒子に対する、ポリエーテル変性ポリシロキサンのシリカ微粒子に対する配合量はシリカ微粒子100部(質量部:以下同じ)に対して、1〜30部、より好ましくは3〜25部、更に好ましくは5〜20部、場合により、3〜20部、最も好ましくは5〜15部、場合により3〜15部である。
また、本発明の記録シートにおけるインク受容層は、必要に応じて、更に、通常のインク受容層が含有する後記する添加剤、例えばバインダー樹脂、その他の添加剤を含有していてもよい。これらの添加剤の含量は前記処理シリカ微粒子に対して、0〜50%、好ましくは0〜30%程度である。これらのものを添加する場合は、ポリエーテル変性ポリシロキサンの配合を終わった後に配合するのが好ましい。
本発明で使用する前記処理シリカ微粒子を含む液状組成物は次のようにして製造することができる。
シリカ微粒子、例えば粒子径20〜100nm程度、好ましくは30〜85nm程度のシリカ微粒子の水懸濁液、アミノ基を有するシランカップリング剤、適当な酸、好ましくは有機酸を、適宜混合して、pHを酸性、例えば6以下、好ましくは3〜5に調整し、適当な反応条件下、例えば0〜50℃程度、好ましくは常温で、充分撹拌混合して、処理シリカ微粒子を含む液状組成物を得ることができる。
シリカ微粒子に対するシランカップリング剤の量は、シリカ微粒子100部(質量以下同じ)に対して、通常、2部以上、好ましくは5部以上、更に好ましくは7部以上で、40部以下、好ましくは30部以下、更に好ましくは20部以下である。該シランカップリング剤での処理の際、メタノール等のC1〜C4低級アルコールの存在下に処理してもよい。アミノ基を有するシランカップリング剤を、上記低級アルコールに溶解して、低級アルコール溶液として、シリカ微粒子の水懸濁液と混合してもよい。シリカ微粒子を酸性条件下、アミノ基を有するシランカップリング剤で処理する際の各薬剤の混合順序に、特に制限はなく、任意の順序で配合しうる。 通常、酸性に調整されたシリカ微粒子懸濁液にシランカップリング剤の水懸濁液若しくは水溶液、好ましくは水溶液、またはシランカップリング剤の上記低級アルコール溶液を加えることが好ましい。通常、このようにして得られた処理シリカ微粒子を含む液状組成物は、処理シリカ微粒子、シランカプリング剤(シリカ微粒子と結合していると思われるが便宜上遊離していると見なす)、及び水を含み、更に上記で低級アルコールを使用した場合は、低級アルコールを含むもので、そのまま、若しくは必要に応じて、適当な膜形成のための水溶性高分子などのバインダー樹脂を加え、更に必要に応じて、適宜濃度調整をして、塗布用の液状組成物として使用することができる。しかし、上記で得られた処理シリカ微粒子を含む液状組成物に、更にポリエーテル変性ポリシロキサンを添加した液状組成物はより好ましい。該ポリエーテル変性ポリシロキサンは、溶液の安定性や、インク受容層におけるインクとの親和性(または吸水性)等の向上に関与すると考えられる。ポリエーテル変性ポリシロキサンの添加方法は特に制限はないが、溶液状の液状組成物が得られるという点から、ポリエーテル変性ポリシロキサンを、それを溶解するC1〜C4低級アルコール、より好ましくはC1〜C2若しくはC3アルコールに溶解するか又はより好ましくは水に溶解して、上記で得られた処理シリカ微粒子を含む液状組成物に添加するのが好ましい。ポリエーテル変性ポリシロキサンを含む溶液状の液状組成物は、保存安定性の点で優れると共に、印字濃度、画像安定性、耐酸化ガスに優れたインクジェット用受容紙を得るのに好適である。ポリエーテル変性ポリシロキサンのシリカ微粒子に対する配合量はシリカ微粒子100部(質量部:以下同じ)に対して、1〜30部、より好ましくは3〜25部、更に好ましくは5〜20部、場合により、3〜20部、最も好ましくは5〜15部、場合により3〜15部である。
上記のようにして得られる液状組成物は通常、シリカ微粒子を1質量%(以下同じ)以上、好ましくは2%以上、より好ましく3%以上で、30%以下、好ましくは25%以下、更に好ましくは20%以下含み、上記シランカップリング剤(添加された該シランカップリング剤は実際はシリカ微粒子と反応していると考えられるが、便宜上全て遊離しているとして計算した場合)を0.1%以上、好ましくは0.3%以上、更に好ましくは0.5%以上で、6%以下、好ましくは4%以下、更に好ましくは3%以下含む。に適する液状組成物の組成を示すと下記の通りである。但し、アミノ基を含むシランカップリング剤の量は、該組成物ではシリカ微粒子と結合していると考えられるが、ここでは便宜上、遊離の状態として、その割合を記載する。
a.シリカ微粒子・・・・・・・・・2〜25%、好ましくは3〜20%
b.上記シランカップリング剤・・・0.1〜6%、好ましくは0.3〜4%、より好ましくは0.5〜3%
c.ポリエーテル変性ポリシロキサン・・0〜1%、好ましくは0.1〜1%
d.水(低級アルコールを含んでもよい)・・・残部
本発明で用いるシリカ微粒子としては、前記の粒子径の範囲のものであれば特に支障はなく、その粒子が通常30〜85nmのものが好ましく、懸濁液の形態で、一般に市販されているもの、例えば、スノーテックRTMOL(商品名:日産化学工業株式会社製)(シリカ濃度20%)等を用いることができる。
又、本発明に用いられるアミノ基を有するシランカップリング剤としては、特に限定はなく、アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(アミノエーテル)−アミノプロピルトリエトキシシラン等の、一般に市販されているシランカップリング剤で、アミノ基を有するものであればいずれも用いることができる。好ましいものものの一つとしてγ―アミノプロピルトリエトキシシランを挙げることができる。市販品の一例を挙げれば、γ―アミノプロピルトリエトキシシランとしては、KBE903(商品番号)(信越化学工業)等を挙げることができる。
次に、本発明に用いられるポリエーテル変性ポリシロキサンは、シラン基含有ポリシロキサンに、アリルアルコールのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド等のアリルアルコールのアルキレンオキサイドの重合体、または、これらのランダムまたはブロック共重合体等のポリエーテルを付加させたもので、一般に市販されているもの、例えば、ポリエーテル変性ポリシロキサン商品番号SH190OIL(東レダウコーニングシリコン製)等を用いることができる。
前記処理シリカ微粒子を含む液状組成物を製造する際に使用する酸としては、無機酸、有機酸が挙げられ、好ましくは、蟻酸、酢酸、ヒドロキシ酢酸、グルコール酸、コハク酸、マレイン酸等1価又は、2価の有機酸である。C1〜C2の有機酸が好ましく、蟻酸がより好ましい。
(B)インク受容層に含まれていてもよい上記以外の成分
本発明における処理シリカ微粒子含有インク受容層は、必要に応じて、バインダー樹脂、帯電防止剤、酸化防止剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、耐水化剤、防腐剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、蛍光増白剤、着色顔料、着色染料、浸透剤、発泡剤、離型剤、抑泡剤、消泡剤、流動性改良剤、増粘剤、顔料分散剤、カチオン性定着剤等を含んでいてもよい。
インク受容層に含有されるバインダー樹脂として、ポリビニルアルコール、澱粉、カゼイン等の水溶性樹脂、SBR,NBR,アクリル系重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス等のエマルジョン系樹脂が挙げられ、これらを単独または複数組み合わせて使用することができる。
本発明における記録シートの構成
本発明における記録シートの好ましい構成例の一つとしては、シート基材及び前記処理シリカ微粒子を含有する層からなる記録シートを挙げることができる。シート基材と前記処理シリカ微粒子を含有する層の間には、必要に応じて、前記処理シリカ微粒子を含有する層とは異なる他のインク受容層があってもよく、該他のインク受容層に前記染料定着剤、バインダー樹脂などが含まれているときは、前記処理シリカ微粒子を含有する層にはそれらを含まなくても何等支障はない。前記処理シリカ微粒子を含有する層は、前記したように、インク吸収性、印字濃度、記録画像の耐酸化ガス性等に関与して、優れた効果を発揮するので、該層がインクの受容層に使用されるのが好ましい。そして、より好ましくは、記録シートの記録面側の最外層にあることが好ましい。
本発明のシリカ微粒子を含有する層の量は、通常、シート状支持体上に、坪量として通常1〜300g/m2であるが、特に制限されるものではない。
以下に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。又、実施例において示す部及び%は、特に明示しない限り質量部及び質量%を示す。
ポリエーテル変性ポリシロキサンを含有する処理シリカ微粒子含有液状組成物の調製
(1)処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサンを含まない)の調製
粒径40〜50nmのシリカ微粒子水懸濁液(シリカ濃度20%)(スノーテックTRM OL;商品名:日産化学工業(株))と20%蟻酸水溶液を撹拌混合しながら、アミノ基を有するシランカップリング剤として、γ―アミノプロピルトリエトキシシランのメタノール溶液(γ―アミノプロピルトリエトキシシラン20%濃度)を加えた(溶液のpH3.75)。得られた混合液をそのまま30分撹拌混合し、処理シリカ微粒子含有液状組成物得た。
なお、各成分の使用割合は下記の通りである。
a.シリカ微粒子水懸濁液(シリカ濃度20%)・・・・・・・・・・100部
b.20%ヒドロキシ酢酸水溶液・・・・・・・・・・・・・・・・・10部
c.20%アミノ基を有するシランカップリング剤メタノール溶液・10部
(2)処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)の調製
上記(1)で得られた処理シリカ微粒子含有液状組成物にイオン交換水を加え、撹拌混合しながら、ポリエーテル変性ポリシロキサンとして、SH190OIL(商品番号;東レダウコーニングシリコン製)のメタノール溶液(該ポリシロキサン含量20%)を加えた。次いでpHを3.5〜4.5に調整し10時間撹拌混合し、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)を得た。
なお、各成分の使用割合は下記の通りである。
上記(1)で得られた処理シリカ微粒子含有液状組成物・・・・・・90部
イオン交換水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部
ポリエーテル変性ポリシロキサンメタノール溶液(樹脂含量20%)・・5部
(3)記録シートの作製
上記(2)で得られた処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)5部(固形分として0.5部)、脱イオン水95部を混合し、塗工液を得た。出来た塗工液を市販のPPC用紙(普通紙:以下同じ)(坪量64g/m)に、絶乾状態で24g/mの塗工量になるように塗工し、70℃で30秒間乾燥させた。さらに、80℃で30秒間キャスト仕上げを行った。その結果、PPC用紙(普通紙)上に、インク受容層として処理シリカ微粒子含有層を有する本発明の記録シートが得られた(実施例1の記録シート)。
なお、本実施例において、γ―アミノプロピルトリエトキシシランのメタノール溶液及びポリエーテル変性ポリシロキサンのメタノール溶液を、γ―アミノプロピルトリエトキシシランの水溶液及びポリエーテル変性ポリシロキサンの水溶液(いずれも濃度その他は全く同じ)を用いる以外は、上記と同様にしても、上記と同じ本発明の記録シートが得られた。
実施例1において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)を10部(固形分として1部)、脱イオン水を90部にした以外は、実施例1と同様に行い、本発明の記録シートを得た(実施例2の記録シート)。
実施例1において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)を20部(固形分として2部)、脱イオン水を80部にした以外は、実施例1と同様に行い本発明の記録シートを得た(実施例3の記録シート)。
実施例1において、乾燥温度を120℃にした以外は実施例1と同様に行い、本発明の記録シートを得た(実施例4の記録シート)。
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)を10部(固形分として1部)、脱イオン水を90部にした以外は、実施例4と同様に行い実施例5の記録シートが得られた。
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)を20部(固形分として2部)、脱イオン水を80部にした以外は、実施例4と同様に行い実施例6の記録シートが得られた。
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)を40部(固形分として4部)、脱イオン水を60部にした以外は、実施例4と同様に行い実施例7の記録シートが得られた。
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)5部(固形分固形分として0.5部)、あらかじめ脱イオン水に固形分が5%となるように溶解したポリビニルアルコール(ゴーセノールNM−11;日本合成化学(株)製)20部、脱イオン水75部を混合し、塗工液を得た。
実施例4と同様に塗工および仕上げを行い、実施例8の記録シートが得られた。
実施例8において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)を10部(固形分固形分として1部)、脱イオン水を70部にした以外は、実施例4と同様に行い実施例9の記録シートが得られた。
実施例8において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)を20部(固形分固形分として2部)、脱イオン水を60部にした以外は、実施例4と同様に行い実施例10の記録シートが得られた。
実施例8において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)を40部(固形分固形分として4部)、脱イオン水を50部にした以外は、実施例4と同様に行い実施例11の記録シートが得られた。
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)5部(固形分として0.5部)、あらかじめ脱イオン水に固形分が5%となるように溶解したポリビニルアルコール(ゴーセノールNM−11;日本合成化学(株)製)20部、あらかじめ脱イオン水に固形分量が20部になるように希釈した耐水化剤(パピオゲンP−105;センカ(株)製)4部、脱イオン水71部を混合し、塗工液を得た。
実施例4と同様に塗工および仕上げを行い、実施例12の記録シートが得られた。
実施例12において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)を10部(固形分として1部)、脱イオン水を66部にした以外は、実施例4と同様に行い実施例13の記録シートが得られた。
実施例12において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)を20部(固形分として2部)、脱イオン水を56部にした以外は、実施例4と同様に行い実施例14の記録シートが得られた。
実施例8において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)を40部(固形分として4部)、脱イオン水を36部にした以外は、実施例4と同様に行い実施例15の記録シートが得られた。
[比較例1]
実施例1において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)の代わりにシリカ含有水溶液としてルドックスRTMAS−40(デュポン製コロイダルシリカ:粒径22nm)を5部(シリカ固形分として2部)用い、脱イオン水を95部にした以外は、実施例1と同様に行い比較例1の記録シートを得た。
[比較例2]
比較例1において、シリカ含有水溶液としてルドックスRTMAS−40(デュポン製コロイダルシリカ)を10部(固形分として4部)、脱イオン水を90部にした以外は、比較例1と同様に行い比較例2の記録シートを得た。
[比較例3]
比較例1において、シリカ含有水溶液としてルドックスRTMAS−40(デュポン製コロイダルシリカ:粒径22nm)を20部(シリカ固形分として2部)、脱イオン水を80部にした以外は、比較例1と同様に行い比較例3の記録シートを得た。
[比較例4]
比較例1において、シリカ含有水溶液としてルドックスRTMTMA(デュポン製コロイダルシリカ:粒径22nm)を5部(シリカ固形分として2部)、脱イオン水を95部にした以外は、比較例1と同様に行い比較例4の記録シートを得た。
[比較例5]
比較例1において、シリカ含有水溶液としてルドックスRTMTMA(デュポン製コロイダルシリカ)を10部(シリカ固形分として4部)、脱イオン水を90部にした以外は、 比較例1と同様に行い比較例5の記録シートを得た。
[比較例6]
比較例1において、シリカ含有水溶液としてルドックスRTMTMA(デュポン製コロイダルシリカ)を20部(シリカ固形分として8部)、脱イオン水を80部にした以外は、比較例1と同様に行い比較例6の記録シートを得た。
[比較例7]
比較例1において、シリカ含有水溶液としてルドックスRTMCL−P(デュポン製コロイダルシリカ:粒径12nm)を5部(シリカ固形分として2部)、脱イオン水を95部にした以外は、比較例1と同様に行い比較例7の記録シートを得た。
[比較例8]
比較例1において、シリカ含有水溶液としてルドックスRTMCL−P(デュポン製コロイダルシリカ)を10部(シリカ固形分として4部)、脱イオン水を90部にした以外は、比較例1と同様に行い比較例8の記録シートを得た。
[比較例9]
比較例1において、シリカ含有水溶液としてルドックスRTMCL−P(デュポン製コロイダルシリカ)を20部(シリカ固形分として8部)、脱イオン水を80部にした以外は、比較例1と同様に行い比較例9の記録シートを得た。
[比較例10]
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)の代わりにシリカ含有水溶液としてルドックスRTMAS−40(デュポン製コロイダルシリカ)を5部(シリカ固形分として2部)を用い、脱イオン水を95部にした以外は、実施例4と同様に行い比較例10の記録シートを得た。
[比較例11]
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)の代わりにシリカ含有水溶液としてルドックスRTMAS−40(デュポン製コロイダルシリカ)を10部(シリカ固形分として4部)用い、脱イオン水を90部にした以外は、実施例4と同様に行い比較例11の記録シートを得た。
[比較例12]
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)の代わりにシリカ含有水溶液としてルドックスRTMAS−40(デュポン製コロイダルシリカ)を20部(シリカ固形分として2部)用い、脱イオン水を80部にした以外は、実施例4と同様に行い比較例12の記録シートを得た。
[比較例13]
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)の代わりにシリカ含有水溶液としてルドックスRTMTMA(デュポン製コロイダルシリカ)を5部(シリカ固形分として2部)用い、脱イオン水を95部にした以外は、実施例4と同様に行い比較例13の記録シートを得た。
[比較例14]
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)の代わりにシリカ含有水溶液としてルドックスRTMTMA(デュポン製コロイダルシリカ)を10部(シリカ固形分として4部)用い、脱イオン水を90部にした以外は、実施例4と同様に行い比較例14の記録シートを得た。
[比較例15]
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)の代わりにシリカ含有水溶液としてルドックスRTMTMA(デュポン製コロイダルシリカ)を20部(シリカ固形分として8部)用い、脱イオン水を80部にした以外は、実施例4と同様に行い比較例15の記録シートを得た。
[比較例16]
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)の代わりにシリカ含有水溶液としてルドックスRTMCL−P(デュポン製コロイダルシリカ)を5部(シリカ固形分として2部)用い、脱イオン水を95部にした以外は、実施例4と同様に行い比較例16の記録シートを得た。
[比較例17]
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)の代わりにシリカ含有水溶液としてルドックスRTMCL−P(デュポン製コロイダルシリカ)を10部(シリカ固形分として4部)用い、脱イオン水を90部にした以外は、実施例4と同様に行い比較例17の記録シートを得た。
[比較例18]
実施例4において、処理シリカ微粒子含有液状組成物(ポリエーテル変性ポリシロキサン含有)の代わりにシリカ含有水溶液としてルドックスRTMCL−P(デュポン製コロイダルシリカ)を20部(シリカ固形分として8部)用い、脱イオン水を80部にした以外は、実施例4と同様に行い比較例18の記録シートを得た。
[評価方法]記録シートの品質評価結果を表1〜表4に示す。評価は以下の方法により行った。
表1:キヤノン社PIXUS 860i
表2:ヒューレットパッカード社deskjet5551印刷
表3:キヤノン社PIXUS 860i
表4:キヤノン社PIXUS iP4100
印字濃度の測定方法
市販のインクジェットプリンター(キヤノン社製、PIXUS 860i、PIXUS iP4100およびヒューレットパッカード社製deskjet5551)を用いて、ブラックインク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクのベタ印刷を行い、ベタ部の光学反射濃度をグレタマクベス社製分光光度計(SpectroEye)で測定した。
イエロー、マゼンタ、シアンの測色値の平均を求め、無処理のPPC用紙に印刷したものを100%とし、印字濃度を算出した。
オゾン耐性の測定方法
市販のインクジェットプリンター(キヤノン社製、PIXUS 860i、PIXUS iP4100およびヒューレットパッカード社製deskjet5551)を用いて、ブラックインク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクのベタ印刷を行った。オゾンウェザーメータを用いて、印刷した記録シートにオゾン濃度40ppm、温度24度、湿度60%の条件下で2時間および4時間処理した。イエロー、マゼンタ、シアンの光学反射濃度の平均値を求め、処理前に対する処理後の残存率を耐オゾン性とした。光学反射濃度はグレタマクベス社製分光光度計(SpectroEye)で測定した。
評価基準は以下の通りである。
◎ 未塗工PPC用紙での退色との差が0〜5%
○ 未塗工PPC用紙での退色との差が5〜10%
△ 未塗工PPC用紙での退色との差が10〜15%
× 未塗工PPC用紙での退色との差が15〜20%
×× 未塗工PPC用紙での退色との差が20%以上
耐光性の測定方法
市販のインクジェットプリンター(キヤノン社製、PIXUS860i)を用いて、ブラックインク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクのベタ印刷を行った。キセノンフェードメーターを用いて、印刷した記録シートに50時間光照射した。イエロー、マゼンタ、シアンの光学反射濃度の平均値を求め、光照射前に対する光照射後の残存率を耐光性とした。光学反射濃度はグレタマクベス社製分光光度計(SpectroEye)で測定した。
評価基準は以下の通りである。
◎ 未塗工PPC用紙での退色との差が0〜5%
○ 未塗工PPC用紙での退色との差が5〜10%
△ 未塗工PPC用紙での退色との差が10〜15%
× 未塗工PPC用紙での退色との差が15〜20%
×× 未塗工PPC用紙での退色との差が20%以上
Figure 2006315354
Figure 2006315354
Figure 2006315354
Figure 2006315354

Claims (9)

  1. 酸性条件下で、アミノ基を有するシランカップリング剤により処理されたシリカ微粒子を含有する層を有することを特徴とするインクジェット用記録シート。
  2. 該シリカ微粒子を含有する層が、該シリカ微粒子と共にポリエーテル変性ポリシロキサンを含有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用記録シート。
  3. シリカ微粒子100質量部に対して、ポリエーテル変性ポリシロキサンの量が5〜20質量部の割合である請求項2に記載のインクジェット用記録シート。
  4. 酸性条件下で、アミノ基を有するシランカップリング剤により処理されたシリカ微粒子を含有する液状組成物を、シート状基材に塗布することを特徴とするインクジェット用記録シートの製造法。
  5. 該シリカ微粒子と共にポリエーテル変性ポリシロキサンを含有する該液状組成物である請求項4に記載のインクジェット用記録シートの製造法。
  6. 酸性条件下で、アミノ基を有するシランカップリング剤により処理されたシリカ微粒子を含有する記録シート用塗布組成物。
  7. 該シリカ微粒子と共にポリエーテル変性ポリシロキサンを含有する請求項6に記載の記録シート用塗布組成物。
  8. シリカ微粒子100質量部に対して、ポリエーテル変性ポリシロキサンの量が5〜20質量部の割合である請求項7に記載の記録シート用塗布組成物。
  9. 酸性条件下で、アミノ基を有するシランカップリング剤により処理されたシリカ微粒子を含有する層を有することを特徴とする記録シート。

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