JP2010017888A - インクジェット記録シート - Google Patents
インクジェット記録シート Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010017888A JP2010017888A JP2008178433A JP2008178433A JP2010017888A JP 2010017888 A JP2010017888 A JP 2010017888A JP 2008178433 A JP2008178433 A JP 2008178433A JP 2008178433 A JP2008178433 A JP 2008178433A JP 2010017888 A JP2010017888 A JP 2010017888A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording sheet
- receiving layer
- ink
- ink receiving
- coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
Abstract
【課題】写真印刷に適した高光沢インクジェット記録シートに関する。さらに詳しくは、インクの定着能力が高く、給紙の際の折り割れを抑制したインクジェット記録シートに関する。
【解決手段】 支持体上に、カチオン性化合物により表面処理された気相法シリカ、親水性バインダー樹脂、架橋剤を含有するインク受容層を有するインクジェット記録シートにおいて、前記架橋剤が有機ホウ素ポリマーであることを特徴とするインクジェット記録シートである。
【選択図】なし
【解決手段】 支持体上に、カチオン性化合物により表面処理された気相法シリカ、親水性バインダー樹脂、架橋剤を含有するインク受容層を有するインクジェット記録シートにおいて、前記架橋剤が有機ホウ素ポリマーであることを特徴とするインクジェット記録シートである。
【選択図】なし
Description
本発明は、写真印刷に適した高光沢インクジェット記録シートに関する。さらに詳しくは、インクの定着能力が高く、給紙の際の折り割れを抑制したインクジェット記録シートに関する。
インクジェットプリンターによる記録方式は、騒音が少ないこと、多色印刷が容易であること、高速記録が可能であること、他の記録方式のプリンターに比べて小型で安価であること等の理由により、多方面で広く利用されている。また、近年、デジタルカメラの写真印刷用として普及しており、インク液滴の微細化技術や、高速度印刷技術の進歩により、銀塩写真並みの画質が家庭で簡単に得られるようになった。インクジェットプリンター用インクにはいくつかのタイプがあるが、家庭用のインクジェットプリンター用インクでは、鮮やかな発色を示しかつ色再現領域が広い水溶性染料を使用するものが多い。
写真印刷用のインクジェット記録シートとしては、樹脂被覆紙上に気相法シリカ、親水性バインダーを主成分とするインク受容層を設けたものが、銀塩写真プリントに近い光沢と質感を有するので提案されている(特許文献1。)。しかし、このタイプのインクジェット記録シートは、インク受容層形成用塗工液を樹脂被覆紙に塗工し、乾燥する過程で塗膜に割れ(以下、ひび割れとも言う。)や亀裂を生じやすい問題がある。
この問題は気相法シリカ自体の性質に由来するものである。気相法シリカとは、四塩化珪素などの揮発性珪素化合物を火焔中で高温分解する方法により製造される微粒子状シリカであり、約7nm〜30nmのシリカ一次粒子が結合した二次粒子であり、非常に嵩高い粉末である。この気相法シリカの水分散液を乾燥することにより生じる塗膜は密度が低いので、乾燥時の毛管力に基づく収縮力に耐えられずひび割れや亀裂が起こり易い。
この問題を解決するために、親水性バインダー添加量を増やしたり、低温でゆっくり乾燥したりするなどの対策がとられるが不十分のことが多い。そのため、インクジェット記録シートの多くが、インク受容層にホウ酸やホウ砂などの硬膜剤を添加している。ホウ酸やホウ酸塩は親水性バインダーの一種であるポリビニルアルコールと強く架橋するため、塗膜のひび割れや亀裂の発生を効果的に抑制することができる(特許文献2。)。
この問題は気相法シリカ自体の性質に由来するものである。気相法シリカとは、四塩化珪素などの揮発性珪素化合物を火焔中で高温分解する方法により製造される微粒子状シリカであり、約7nm〜30nmのシリカ一次粒子が結合した二次粒子であり、非常に嵩高い粉末である。この気相法シリカの水分散液を乾燥することにより生じる塗膜は密度が低いので、乾燥時の毛管力に基づく収縮力に耐えられずひび割れや亀裂が起こり易い。
この問題を解決するために、親水性バインダー添加量を増やしたり、低温でゆっくり乾燥したりするなどの対策がとられるが不十分のことが多い。そのため、インクジェット記録シートの多くが、インク受容層にホウ酸やホウ砂などの硬膜剤を添加している。ホウ酸やホウ酸塩は親水性バインダーの一種であるポリビニルアルコールと強く架橋するため、塗膜のひび割れや亀裂の発生を効果的に抑制することができる(特許文献2。)。
近年、インクジェットプリンターの一般家庭ユーザへの普及に伴い、効率よく設置するため、プリンターの設置に必要な面積を小さくすることが求められている。その解決策のひとつとして、機種によっては、プリンター前面下部の給紙トレイに印刷面を下向きにインクジェット記録シートをセットし、ピックアップ後、プリンター内部でインクジェット記録シートを反転させて印刷面を上向きにしてから印刷する給紙方式が採用されている。この給紙方式は、インクジェット記録シートがプリンター内部で反転する様子をアルファベットの「C」の字に例えてC型給紙等と呼ばれることがあり(以下、この給紙方式をC型給紙ともいう。)、従来のプリンター背面からの給紙方式(C型給紙に対して、こちらはJ型給紙等と呼称されることがある。)と区別されている。
このC型給紙方式は、インクジェット記録シートがプリンター内部の狭い給紙経路内で、約3cm程のロールに沿って反転させられる。インクジェット記録シートの支持体面がロール側、インク受容層が外側となるように丸められることになるが、この時、外側となるインク受容層に応力がかかり、割れが発生(以下、折り割れとも言う。)しやすいことが分かった。この折り割れが発生するのは印刷される側の面であるから、デジタルカメラ等による撮影画像の出力のために高い光沢性を有するインクジェット記録シートを用いた場合は、折り割れが発生すると、それは非常に目立ち易く、記録画像の品質を損なうことになる。特に、インク受容層のひび割れを抑止するために、インク受容層にホウ酸やホウ酸塩を用いたインクジェット記録シートは、このC型給紙の際の折り割れの問題が顕著であった。
このC型給紙方式は、インクジェット記録シートがプリンター内部の狭い給紙経路内で、約3cm程のロールに沿って反転させられる。インクジェット記録シートの支持体面がロール側、インク受容層が外側となるように丸められることになるが、この時、外側となるインク受容層に応力がかかり、割れが発生(以下、折り割れとも言う。)しやすいことが分かった。この折り割れが発生するのは印刷される側の面であるから、デジタルカメラ等による撮影画像の出力のために高い光沢性を有するインクジェット記録シートを用いた場合は、折り割れが発生すると、それは非常に目立ち易く、記録画像の品質を損なうことになる。特に、インク受容層のひび割れを抑止するために、インク受容層にホウ酸やホウ酸塩を用いたインクジェット記録シートは、このC型給紙の際の折り割れの問題が顕著であった。
一方、断裁などの際にインク受容層の粉落ちを防ぐため、有機ホウ素化合物を支持体に塗工した後、シリカを含有するインク受容層を形成したインクジェット記録シートが提案されている(特許文献3。)。しかし、気相法シリカを用いたインク受容層のひび割れを抑止する効果は不十分であった。
本発明は、インク定着性が高く、インク受容層表面のひび割れや亀裂が少なく、かつC型給紙の際の折り割れが生じない高光沢インクジェット記録シートを提供しようとするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行なった結果、気相法シリカを予めカチオン性化合物で表面処理をしておき、更に特定の架橋剤を採用することにより達成できることを見出し、本発明を完成した。本発明は、下記の通りである。
(1) 支持体上に、カチオン性化合物により表面処理された気相法シリカ、親水性バインダー樹脂、架橋剤を含有するインク受容層を有するインクジェット記録シートにおいて、前記架橋剤が有機ホウ素ポリマーであることを特徴とするインクジェット記録シート。
(2) 前記有機ホウ素ポリマーが下記一般式(1)で表される化合物である(1)に記載のインクジェット記録シート。
(2) 前記有機ホウ素ポリマーが下記一般式(1)で表される化合物である(1)に記載のインクジェット記録シート。
本発明のインクジェット記録シートは、インク定着性が高く、インク受容層のひび割れや亀裂が少なく、かつC型給紙といった過酷な給紙機構を有するプリンターにおいても給紙の際の折り割れが生じにくいものである。更に高温高湿環境下での画像にじみが良好なインクジェット記録シートである。従って、写真印刷に利用してもその品位を長く保つことができ、プリンターの設計においても、自由度が増す利点がある。
本発明は、支持体上に、カチオン性化合物により表面処理された気相法シリカ、親水性バインダー樹脂、架橋剤を含有するインク受容層を有するインクジェット記録シートにおいて、前記架橋剤が有機ホウ素ポリマーであることを特徴とするインクジェット記録シートである。以下に詳細に説明する。
(支持体)
折り割れは、インク受容層が気相法シリカ、親水性バインダー樹脂、及び該親水性バインダー樹脂を架橋する架橋剤を含有する場合に生じるので、支持体としては、特に限定するものではない。例えば、紙類、フィルム類、合成紙類、不織布類、金属箔類等の各種公知の支持体を適宜使用することができる。
支持体として、王研式透気度が500秒/100ml未満の透気性を有する場合は、支持体自体にインク吸収能力があるため、インク受容層は比較的少ない塗工量で済むが、紙の場合、インクを吸収して膨張するため、皺やボコツキが発生しやすく、銀塩写真としての風合いを損なう面もある。一方、王研式透気度が500秒/100ml以上の低非透気性支持体、或いは非透気性支持体はインクが浸透しないため(浸透しても僅かであったり、浸透が緩やかであったりするため)、印字しても皺やボコツキが発生せず、銀塩写真の風合い、又は光沢感が容易に得られるが、支持体はインクを吸収しないので、インク受容層の塗工量が多く、ひび割れ、折り割れが生じやすくなる。以下に、特にひび割れ、折り割れの生じやすい非透気性又は低透気性支持体について更に例示する。
低透気性支持体とは、王研式透気度が500秒/100ml以上、好ましくは800秒/100ml以上、より好ましくは1000秒/100ml以上であるような基材を意味する。
折り割れは、インク受容層が気相法シリカ、親水性バインダー樹脂、及び該親水性バインダー樹脂を架橋する架橋剤を含有する場合に生じるので、支持体としては、特に限定するものではない。例えば、紙類、フィルム類、合成紙類、不織布類、金属箔類等の各種公知の支持体を適宜使用することができる。
支持体として、王研式透気度が500秒/100ml未満の透気性を有する場合は、支持体自体にインク吸収能力があるため、インク受容層は比較的少ない塗工量で済むが、紙の場合、インクを吸収して膨張するため、皺やボコツキが発生しやすく、銀塩写真としての風合いを損なう面もある。一方、王研式透気度が500秒/100ml以上の低非透気性支持体、或いは非透気性支持体はインクが浸透しないため(浸透しても僅かであったり、浸透が緩やかであったりするため)、印字しても皺やボコツキが発生せず、銀塩写真の風合い、又は光沢感が容易に得られるが、支持体はインクを吸収しないので、インク受容層の塗工量が多く、ひび割れ、折り割れが生じやすくなる。以下に、特にひび割れ、折り割れの生じやすい非透気性又は低透気性支持体について更に例示する。
低透気性支持体とは、王研式透気度が500秒/100ml以上、好ましくは800秒/100ml以上、より好ましくは1000秒/100ml以上であるような基材を意味する。
非透気性支持体や低透気性支持体としては、例えば、紙類に樹脂(例えばポリエチレン樹脂等)を被覆(例えばラミネート)した所謂樹脂被覆紙、熱可塑性樹脂(例えばポリプロピレン)を延伸し、特殊加工を施した、ユポ(商品名:ユポ・コーポレーション社製)に代表される所謂合成紙、セロハン、ポリエチレン、ポリプロピレン、軟質ポリ塩化ビニル、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエステル(PETなど)、ポリスチレンなどのフィルム、金属蒸着紙、樹脂を主成分とする液を含浸や塗工することにより透気度を高くした紙類などが挙げられる。中でも、樹脂被覆紙、合成紙、フィルムは表面の平滑性が高いため、高光沢のインクジェット記録シートが容易に得られるので好ましい。
特に、酸化チタンを練り込んだポリエチレンを紙表面に被覆した支持体は、銀塩写真印画紙にも使用されており、好ましく用いられる。ポリエチレン被覆層の厚みは、3〜50μmが好ましく、5〜30μmがより好ましい。ポリエチレン被覆層の厚みが3μm未満の場合は、樹脂被覆時にポリエチレン樹脂の穴等の欠陥が多くなりやすく、厚みのコントロールに困難がある場合が多く、平滑性も得にくくなる。逆に50μmを超えると、コストが増加する割には、得られる効果が小さく、不経済である。また、インク受容層との接着性を高めるため、ポリエチレン被覆層表面にコロナ放電処理を施したり、ゼラチン、ポリビニルアルコールなどのサブコート層を設けることが好ましい。
この樹脂被覆紙に用いる紙基材としては、木材パルプを主材料として製造されているものが使用される。木材パルプは、各種化学パルプ、機械パルプ、再生パルプ等を適宜使用することができ、これらのパルプは紙力や平滑性、抄紙適性等を調整するために、叩解機により叩解度を調整できる。叩解度は、特に限定しないが、一般に250〜550ml(CSF:JIS−P−8121)程度が好ましい範囲である。また、所謂ECF、TCFパルプ等の塩素フリーパルプも好ましく使用できる。また、必要に応じて、顔料を添加することができる。顔料には、タルク、炭酸カルシウム、クレー、カオリン、焼成カオリン、シリカ、ゼオライト等が好ましく使用される。顔料の添加により、不透明性や平滑度を高めることができるが、過剰に添加すると、紙力が低下する場合があり、顔料の添加量は、対木材パルプ1〜20質量%程度が好ましい。
また、支持体として、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリイミド、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の透明性が優れているプラスチックフィルムを用いると、バックプリントやOHPシート等の光透過性記録媒体として利用できるインクジェット記録シートを作製することができる。これらの支持体は、その表面に形成するインク受容層との接着力が不十分な場合にはサブコート層を施したり、コロナ放電処理などの各種の易接着処理を施すことができる。
支持体の厚さは、プリンターの通紙性を考慮すると50〜500μmが好ましい。また、インクジェット記録シートのカール抑制や、搬送性の向上のため、支持体のインク受容層とは反対側に裏面層を設けることもできる。裏面層の構成及びそれに伴う支持体裏面の易接着処理等はその用途に応じて選択することができ、特に限定されるものではないが、塗工性、コストを鑑みると顔料と親水性樹脂を主成分とする裏面層を設けることが好適である。但し、裏面層の吸水性が高すぎると、印刷後に積層した記録シートが貼り付いたり、べたついたりするため好ましくない。
(気相法シリカ)
気相法シリカとは、四塩化珪素などの揮発性珪素化合物を火焔中で高温分解する方法により製造される微粒子状シリカである。気相法シリカは水中でコロイド状に分散することが容易であり、インク受容層に用いると高光沢を有するインクジェット記録シートを製造できる。気相法シリカは、各種の製品が製造されており、本発明では特に限定するものではないが、比表面積が60m2/g以上400m2/g以下のものの使用が、印字濃度が高く、且つ塗工・乾燥の際のひび割れが生じ難い記録シートが得られるので好ましい。ここで比表面積とは、窒素ガス吸着法により測定され、BET法を用いて求められる値である。比表面積が大きいほど一次粒子が小さく、光を乱反射しなくなるために、高い印字濃度が得られる。しかし、比表面積が大きすぎると、乾燥時の毛管収縮力が大きすぎ、塗工の工程中にひび割れが発生しやすくなる。また、気相法シリカの細孔容積は、0.4ml/g〜2.0ml/gであることが好ましい。ここで細孔容積とは、窒素ガス吸着法により測定され、直径が100nm以下の細孔の全細孔容積の値である。細孔容積が0.4ml/g未満の場合、インクを吸収するのに塗工量を多くしなければならず不経済であるばかりか、一般に吸収速度が遅く、インク吐出量の多いベタ印字部分の画質に劣る傾向がある。細孔容積が2.0ml/gを超える場合には、インク受容層の密度が小さくなりすぎ、塗工の工程中にひび割れが発生しやすくなる。
気相法シリカとは、四塩化珪素などの揮発性珪素化合物を火焔中で高温分解する方法により製造される微粒子状シリカである。気相法シリカは水中でコロイド状に分散することが容易であり、インク受容層に用いると高光沢を有するインクジェット記録シートを製造できる。気相法シリカは、各種の製品が製造されており、本発明では特に限定するものではないが、比表面積が60m2/g以上400m2/g以下のものの使用が、印字濃度が高く、且つ塗工・乾燥の際のひび割れが生じ難い記録シートが得られるので好ましい。ここで比表面積とは、窒素ガス吸着法により測定され、BET法を用いて求められる値である。比表面積が大きいほど一次粒子が小さく、光を乱反射しなくなるために、高い印字濃度が得られる。しかし、比表面積が大きすぎると、乾燥時の毛管収縮力が大きすぎ、塗工の工程中にひび割れが発生しやすくなる。また、気相法シリカの細孔容積は、0.4ml/g〜2.0ml/gであることが好ましい。ここで細孔容積とは、窒素ガス吸着法により測定され、直径が100nm以下の細孔の全細孔容積の値である。細孔容積が0.4ml/g未満の場合、インクを吸収するのに塗工量を多くしなければならず不経済であるばかりか、一般に吸収速度が遅く、インク吐出量の多いベタ印字部分の画質に劣る傾向がある。細孔容積が2.0ml/gを超える場合には、インク受容層の密度が小さくなりすぎ、塗工の工程中にひび割れが発生しやすくなる。
気相法シリカの表面はアニオン性であるので、本発明では表面をカチオン性に表面処理したものを使用する。カチオン性に表面処理した気相法シリカを用いることにより、インク中の染料を定着し耐水性を高めるだけでなく、インク吸収性向上、ひび割れ抑止の作用を発揮する。表面処理としては、カチオン性化合物を用いて表面処理するとよい。例えば、カチオン性樹脂を表面に吸着させる方法、表面を多価金属含有イオン、多価金属含有水酸化物、多価金属含有酸化物等の多価金属塩化合物の少なとも一種類で表面処理する方法、カチオン性基含有シランカップリング剤の少なとも一種類で表面処理する方法などを適宜採用することができる。
気相法シリカの表面にカチオン性樹脂を吸着させ、カチオン性とする方法としては、例えば特開平10−272833号公報には、圧力式ホモジナイザーを用いて粉砕した平均粒径10〜300nmのシリカ微粒子を含有する分散液に、カチオン性樹脂を添加し、増粘または凝集した微粒子を再分散させて平均粒径500nm以下とした分散液を塗工・乾燥した層を設けてなるインクジェット記録シート、特開2001−80204号公報には、気相法シリカとカチオン化合物を含む分散液を機械的粉砕により平均粒子径1μm以下に分散または粉砕したスラリー状混合物を含有する塗工液を支持体に塗工してなるインクジェット記録シート、特開2002−302552号公報にはカチオン性樹脂水溶液に40℃以下の気相法シリカ分散液を添加しながら、且つ20℃〜45℃の温度範囲内で分散せしめた後、高圧ホモジナイザーによる分散処理を行うことを特徴とするカチオン性樹脂変性シリカ分散液の製造方法などが開示されている。また、カチオン性樹脂水溶液中に、直接シリカ粉体を少しずつ真空吸引し、分散を行ってシリカ表面にカチオン性樹脂を吸着させる方法も行われている。
カチオン性樹脂としては公知のものが使用できる。代表的なカチオン性樹脂としては、ポリエチレンポリアミンやポリプロピレンポリアミン等のポリアルキレンポリアミン類又はその誘導体、第1〜第3級アミノ基や第4級アンモニウム基を有する(メタ)アクリレートの重合物、第1〜第3級アミノ基や第4級アンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド誘導体の重合物、ビニルアミン重合物又はその誘導体、アリルアミン重合物又はその誘導体、ジアリルアミン重合物、ジアリルメチルアミン重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合物、ジアリルアミン−二酸化イオウ共重合、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド−二酸化イオウ共重合物、アクリルアミド−ジアリルアミン共重合物、アクリルアミド−ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合物、ジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物に代表されるジシアン系カチオン性樹脂、ジシアンジアミド−ジエチレントリアミン重縮合物に代表されるポリアミン系カチオン性樹脂、エピクロルヒドリン−ジメチルアミン付加重合物、アクリロニトリルとN−ビニルホルムアミド共重合体の加水分解物、ポリビニルアミジン系樹脂等のカチオン性樹脂が例示でき、単独又は数種類を組み合わせて使用しても良い。
気相法シリカの表面を多価金属含有イオン、多価金属含有水酸化物、多価金属含有酸化物などの多価金属化合物で表面処理してカチオン化する方法としては、気相法シリカの微粒子分散液に水溶性多価金属塩や水溶性多価金属塩基性塩を添加して、場合によっては加熱することにより表面に多価金属イオンや多価金属水酸化物、多価金属酸化物を吸着させたり、化学的に結合させてシリカをカチオン性にすることができる。例えば米国特許第3007878号公報、特公昭47−26959号公報、及び特許公報第2677646号公報にはコロイダルシリカを塩基性塩化アルミニウムで処理してカチオン性とする方法が開示されているので、気相法シリカに応用することができる。
多価金属化合物としては、2価以上の金属化合物であれば適宜用いることができる。溶解度は1以上が好ましい。例えば、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、アルミニウム、ガリウム、インジウム、スズ、ビスマス、ジルコニウム、チタン、イットリウム、ランタノイド等のハロゲン化物、硫酸塩、チオ硫酸塩、リン酸塩、塩素酸類塩、硝酸類塩等の無機金属塩が挙げられる。また、有機酸の金属化合物も用いることができる。
より具体的には、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩素酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、塩化カルシウム、水酸化ストロンチウム、塩化スズ、塩化ストロンチウム、硝酸カルシウム、塩素酸カルシウム、硫酸チタン、塩化チタン、水溶性チタン錯体、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、高塩基性塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、塩基性乳酸アルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、塩化ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、二酢酸ジルコニウム、四酢酸ジルコニウム、オキシ酢酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、水溶性ジルコニウム錯体などが例示される。
これらの化合物の中で、アルミニウム化合物とジルコニウム化合物は、画像滲みの改善効果に優れるので好ましい。特に、アルミニウムイオンやジルコニウムイオンは加水分解により多核イオンを形成することが知られており、そのような多核イオンを含む化合物、例えば塩基性塩化アルミニウム、高塩基性塩化アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウム、塩基性乳酸アルミニウム、ジルコゾールZC−2(第一稀元素化学工業株式会社製)はより効果が高い。
これらの化合物の中で、アルミニウム化合物とジルコニウム化合物は、画像滲みの改善効果に優れるので好ましい。特に、アルミニウムイオンやジルコニウムイオンは加水分解により多核イオンを形成することが知られており、そのような多核イオンを含む化合物、例えば塩基性塩化アルミニウム、高塩基性塩化アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウム、塩基性乳酸アルミニウム、ジルコゾールZC−2(第一稀元素化学工業株式会社製)はより効果が高い。
気相法シリカの表面をカチオン性基含有シランカップリング剤で処理してカチオン性にする方法としては、例えば特許公報第2668379号公報にはカチオン性シランカップリング剤で被覆された微粉珪酸、及び合成珪酸塩を用いた被記録材が開示されている。
カチオン性のシランカップリング剤の一例としては、第1級、第2級、第3級のアミノ基、又は第4級アンモニウム基を分子構造内に有するものが挙げられ、これらの具体例としては、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−[ビス(β−ヒドロキシエチル)]−アミノプロピルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、SH−6026、SZ−6050(東レダウコーニング製)の商品名で市販されている特殊アミノシラン等が挙げられる。上記のようなシランカップリング剤分子中のシリル基は、シリカ等の無機顔料表面の水酸基と結合を作るため、これらのシランカップリング剤を用いてシリカを処理することによって、表面に第1〜第3級アミノ基、又は第4級アンモニウム基を有するシリカ微粒子が得られる。ここで、第1〜第3級のアミノ基を有するシランカップリング剤を用いる場合、カチオン性を発現するためには、アミノ基を酸で中和して、塩とする必要がある。酸は塩酸、硝酸、などの無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸などの有機酸を用いれば良い。中和後のpHは3〜7が好ましく、4〜6.5が特に好ましい。酸による中和は、気相法シリカにシランカップリング剤を作用させる前、あるいは作用させた後のいずれでも構わない。
カチオン性のシランカップリング剤の一例としては、第1級、第2級、第3級のアミノ基、又は第4級アンモニウム基を分子構造内に有するものが挙げられ、これらの具体例としては、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−[ビス(β−ヒドロキシエチル)]−アミノプロピルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、SH−6026、SZ−6050(東レダウコーニング製)の商品名で市販されている特殊アミノシラン等が挙げられる。上記のようなシランカップリング剤分子中のシリル基は、シリカ等の無機顔料表面の水酸基と結合を作るため、これらのシランカップリング剤を用いてシリカを処理することによって、表面に第1〜第3級アミノ基、又は第4級アンモニウム基を有するシリカ微粒子が得られる。ここで、第1〜第3級のアミノ基を有するシランカップリング剤を用いる場合、カチオン性を発現するためには、アミノ基を酸で中和して、塩とする必要がある。酸は塩酸、硝酸、などの無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸などの有機酸を用いれば良い。中和後のpHは3〜7が好ましく、4〜6.5が特に好ましい。酸による中和は、気相法シリカにシランカップリング剤を作用させる前、あるいは作用させた後のいずれでも構わない。
また、気相法シリカの表面を、多価金属含有イオン、多価金属含有水酸化物、及び多価金属含有酸化物等の多価金属化合物から選ばれる少なくとも一種類と、カチオン性基含有シランカップリング剤の両方を用いてカチオン化する方法は特開2005−213504号公報中に開示されており、この方法も用いることができる。
(親水性バインダー樹脂)
親水性バインダー樹脂は、特に限定されるものではなく、例えば、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白などの蛋白質類;澱粉や酸化澱粉、加工澱粉等の各種澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体;ポリエチレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、水溶性ポリビニルアセタール、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリアクリルアミド、ポリアクリロイルモルホリン、ポリヒドロキシアルキルアクリレート、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコールなどの合成水溶性樹脂;スチレン−ブタジエン樹脂、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系樹脂ラテックス;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等の重合体または共重合体であるアクリル系樹脂ラテックス;エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂ラテックス等が挙げられる。中でも、特に、ポリビニルアルコール及びその誘導体が好ましく使用される。ポリビニルアルコールは、部分けん化ポリビニルアルコール、部分けん化ポリビニルアルコールを適宜使用でき、重合度も500〜5000のものを適宜選択使用することができる。これらのバインダー樹脂は、1種を用いても良く2種以上を混合して用いても良い。
親水性バインダー樹脂は、特に限定されるものではなく、例えば、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白などの蛋白質類;澱粉や酸化澱粉、加工澱粉等の各種澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体;ポリエチレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、水溶性ポリビニルアセタール、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリアクリルアミド、ポリアクリロイルモルホリン、ポリヒドロキシアルキルアクリレート、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコールなどの合成水溶性樹脂;スチレン−ブタジエン樹脂、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系樹脂ラテックス;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等の重合体または共重合体であるアクリル系樹脂ラテックス;エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂ラテックス等が挙げられる。中でも、特に、ポリビニルアルコール及びその誘導体が好ましく使用される。ポリビニルアルコールは、部分けん化ポリビニルアルコール、部分けん化ポリビニルアルコールを適宜使用でき、重合度も500〜5000のものを適宜選択使用することができる。これらのバインダー樹脂は、1種を用いても良く2種以上を混合して用いても良い。
バインダー樹脂の配合量は、気相法シリカ(必要に応じて添加されるその他の顔料がある場合はその合計)100質量部に対して5〜100質量部程度が好ましい。このときインク受容層が多孔質となるように、具体的には顔料の細孔容積の選択と、バインダー樹脂の添加量を適切に調節することにより、細孔容積を0.2〜2.0ml/gの範囲になるよう調節するとインク吸収速度やインク吸収量において十分なインクジェット記録シートが得られる。インク受容層の細孔容積が0.2ml/g未満の場合、塗布量を多くしないとインクを吸収できないのでインクジェット記録シートの製造コストが高くなる。また、2.0ml/gを越える細孔容積ではインク受容層の機械的強度が低下し、インク受容層に傷がついたり、剥がれたり、割れたりしやすくなり好ましくない。尚、ここでいうところの細孔容積は窒素吸着法によって測定され、細孔径100nm以下の細孔の全細孔容積である。
(有機ホウ素ポリマー)
本発明で使用する有機ホウ素ポリマーとしては、分子中に10個以上のホウ素原子を含むものであればよく、分子構造に特に制約はない。
好ましい有機ホウ素ポリマーは一般式(1)に示す化合物であり、水溶性であるため、インク受容層用の水性塗料に自由に配合することができる。また、塗料の増粘や凝集を引き起こすこともない。
本発明で使用する有機ホウ素ポリマーとしては、分子中に10個以上のホウ素原子を含むものであればよく、分子構造に特に制約はない。
好ましい有機ホウ素ポリマーは一般式(1)に示す化合物であり、水溶性であるため、インク受容層用の水性塗料に自由に配合することができる。また、塗料の増粘や凝集を引き起こすこともない。
本発明は、上記カチオン性化合物により表面処理された気相法シリカ、親水性バインダー樹脂、および架橋剤として有機ホウ素ポリマーを含有するインク受容層を形成することにより、インク定着性が高く、インク受容層のひび割れや亀裂が少なく、かつC型給紙といった過酷な給紙方式を有するプリンターにおいても給紙の際に折り割れが生じ難いインクジェット記録シートが得られる。
(インク受容層の形成)
インク受容層は、溶媒(通常は水)に、気相法シリカ、親水性バインダー樹脂、多価金属化合物、有機ホウ素ポリマーを必須成分として配合した塗工液を支持体上に塗工、乾燥して形成する。該塗工液には、必要に応じて他の顔料やさまざまな添加剤を配合してもよい。また、支持体には、予め顔料を有する下塗り層を形成していてもよい。
インク受容層は、溶媒(通常は水)に、気相法シリカ、親水性バインダー樹脂、多価金属化合物、有機ホウ素ポリマーを必須成分として配合した塗工液を支持体上に塗工、乾燥して形成する。該塗工液には、必要に応じて他の顔料やさまざまな添加剤を配合してもよい。また、支持体には、予め顔料を有する下塗り層を形成していてもよい。
インク受容層における親水性バインダー樹脂と有機ホウ素ポリマー化合物の存在比率は、質量比で10:1〜10:10質量部の範囲が好ましい。有機ホウ素ポリマー化合物の存在比率が1未満であるとインク受容層のひび割れや亀裂を防ぐ効果が不十分であり、10以上ではインク受容層が脆くなり折り割れが悪化する傾向がある。
インク受容層中には、気相法シリカの表面処理に用いたカチオン性化合物の他に、耐水性、発色性、保存性などの改良のために、カチオン性化合物を更に適宜配合してもよい。カチオン性化合物としては、前記のカチオン性樹脂、多価金属化合物、カチオン性基含有シランカップリング剤などが適宜使用できる。
インク受容層中に多価金属化合物を含有すると、特に高温高湿環境下での画像にじみが良好となるので好ましい。含有量としては、インク受容層の総固形分に対して任意の割合でよいが、好ましくは0.5〜20質量%であり、より好ましくは2.0〜15質量%である。配合することにより高温高湿環境下での画像にじみがより良好となるが、20質量%を越えると、印画後の染料の色相が損なわれるおそれがある。
多価金属化合物の中には、親水性バインダー樹脂に対し架橋性を示すものがあり、架橋剤と組み合わせると、折り割れが生じやすくなるが、本発明の有機ホウ素ポリマーと併用する場合、折り割れは生じない。おそらく、有機ホウ素ポリマーの有する構造が、インク受容層中の架橋を適度に抑えているため、多価金属化合物の配合が可能になったものと思われる。
インク受容層中に多価金属化合物を含有すると、特に高温高湿環境下での画像にじみが良好となるので好ましい。含有量としては、インク受容層の総固形分に対して任意の割合でよいが、好ましくは0.5〜20質量%であり、より好ましくは2.0〜15質量%である。配合することにより高温高湿環境下での画像にじみがより良好となるが、20質量%を越えると、印画後の染料の色相が損なわれるおそれがある。
多価金属化合物の中には、親水性バインダー樹脂に対し架橋性を示すものがあり、架橋剤と組み合わせると、折り割れが生じやすくなるが、本発明の有機ホウ素ポリマーと併用する場合、折り割れは生じない。おそらく、有機ホウ素ポリマーの有する構造が、インク受容層中の架橋を適度に抑えているため、多価金属化合物の配合が可能になったものと思われる。
インク受容層は、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて気相法シリカ以外の顔料を併用してもよい。併用できる顔料としては、湿式法シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、ベーマイト、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、重質炭酸カルシウム、沈降法炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム)、クレー、カオリン、焼成カオリン、ゼオライト、二酸化チタン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、珪酸アルミニウム、珪藻土、などの無機顔料;アクリルあるいはメタクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、スチレン−イソプレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シリコーン系樹脂、尿素樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂等の樹脂からなる有機顔料が挙げられ、これらの顔料は真球状でも不定形でも良く、無孔質でも多孔質でも良い。これらの顔料は、1種を用いても良く2種以上を混合して用いても良い。
インク受容層は、本発明の効果を阻害しない範囲で、公知の架橋剤を併用することもできる。例えば、グリオキザールなどのアルデヒド系架橋剤、エチレングリコールジグリシジルエーテルなどのエポキシ系架橋剤、ビスビニルスルホニルメチルエーテルなどのビニル系架橋剤、ホウ酸及びホウ砂、グリシジル化合物、ジルコニウム化合物、アルミニウム化合物、クロム化合物等である。
インク受容層には、一般のインクジェット記録シートの製造において使用される増粘剤、消泡剤、湿潤剤、界面活性剤、着色剤、帯電防止剤、耐光性改善助剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐ガス性改善助剤、ブロッキング防止剤、防腐剤などの各種助剤等が適宜添加される。
例えば、界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤のいずれであってもよい。アニオン系界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル塩系等が挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、例えば、アミン塩系、4級アンモニウム塩系等が挙げられる。ノニオン系界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系、ポリエチレングリコール系(高級アルコールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、高級脂肪族アミンおよび脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物)、多価アルコール系(グリセリンおよびペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アルカノールアミド等)等が挙げられる。
上記界面活性剤の中でも、インクジェットプリンターのインクとの親和性が高いことから、ノニオン系界面活性剤が好ましく、さらには、ノニオン系界面活性剤の中でも、アセチレングリコール系界面活性剤が好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤は、分子中にアセチレン性三重結合を形成する互いに隣接した炭素原子に酸素原子が結合されているため、ノニオン性でありながら、非常に強い極性を有している。そのため、少量の添加でも表面活性効果が高く、支持体に対する塗工液の濡れ性を向上させることができる。また、一般的に、界面活性剤は気泡形成性が強いため、泡立ちという問題を生ずるが、アセチレングリコール系界面活性剤は消泡性を有しており、泡立ちを抑制できる。アセチレングリコール系界面活性剤は、分子中にアセチレン結合とアルコール性水酸基とを有する化合物であり、その中でも、アルキニレングリコール化合物とエチレンオキサイドとの付加反応生成物が好ましい。特に好ましいアセチレングリコール系界面活性剤は、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールにエチレンオキサイドを付加した化合物である。
例えば、酸化防止剤としては特開平1−115677号公報や特許3377093号公報に開示されている分子中に硫黄原子を含む化合物が好ましい。
上記の材料を配合して調製したインク受容層用の塗工液は、すべての材料を配合した後の塗工液のpHが2〜7の範囲であることが好ましい。特に好ましいpHは3〜6である。pHが2未満であると、塗工装置の腐食の懸念がある他、インクジェットプリンターで印刷した画像の色調が偏ることがある。一方、pH7以上では塗工液の増粘やゲル化が発生することが多く、また染料の定着が悪化し、滲みや耐水性が悪化する傾向がある。
例えば、気相法シリカ表面にカチオン性樹脂を吸着させてカチオン化したものの中で、吸着されたカチオン性樹脂が第1〜第3級のアミノ基を有するものの場合は、pHが上昇するとプロトンが結合したアミノ基の割合が減少し、カチオン性が減少するので染料を強固に定着することができなくなったり、表面のカチオン電荷が減少するため、分散液の安定性が減少し、塗工液の増粘やゲル化を引き起こし易くなる傾向になる。一方、第4級アンモニウム基を有するカチオン性樹脂の場合、pHが高くても電荷が減少することはないが、シリカ表面のシラノール基が解離してアニオン性が高くなるため、カチオン性樹脂との相互作用が強くなり、塗工液の増粘やゲル化が発生する傾向になる。
また、カチオン性基含有シランカップリング剤で表面処理された気相法シリカの場合もカチオン性樹脂の場合と同様のメカニズムで、塗工液pHが高くなると染料の定着が悪化し、滲みや耐水性が悪化したり、塗工液の増粘やゲル化が発生する傾向になる。
更に、pHが高いと、多価金属化合物が水酸化物として不溶化するため、滲みの防止効果が小さくなる。
また、カチオン性基含有シランカップリング剤で表面処理された気相法シリカの場合もカチオン性樹脂の場合と同様のメカニズムで、塗工液pHが高くなると染料の定着が悪化し、滲みや耐水性が悪化したり、塗工液の増粘やゲル化が発生する傾向になる。
更に、pHが高いと、多価金属化合物が水酸化物として不溶化するため、滲みの防止効果が小さくなる。
インク受容層用の塗工液のpH調整は、必要に応じて酸又は酸性化合物を添加することにより行えば良い。酸としては塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ホウ酸などの無機酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、サリチル酸などカルボン酸;メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸などのスルホン酸;アスコルビン酸などが例示される。酸性物質としては、アルミニウム、チタン、亜鉛、ジルコニウム、スズ、アンチモンの強酸塩や、塩化アンモニウムなどの有機弱塩基と強酸の塩が例示される。pHが低すぎる場合にはアルカリで調整すればよい。アルカリとしては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニア、アミン類などが挙げられる。
支持体への塗工量は通常1〜40g/m2の範囲で行なわれるが、塗工量が少ない場合には塗工層の折り割れ問題が顕在化しないため、10g/m2以上の塗工量の場合に本発明は特に有用である。尚、インク受容層は複数層積層しても良く、その場合、層間でインク受容層組成が異なっていても良い。
インク受容層の塗工は、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロッドブレードコーター、リップコーター、カーテンコーター、ダイコーター、スライドビードコーター等の各種公知の塗工装置で形成することができる。塗工後に、マシンカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダーを用いて仕上げ処理を行っても良い。
塗工後の乾燥方法は熱風、赤外線、遠赤外線など既知の方法により行うことができる。好ましい乾燥方法は熱風による方法であり、40℃〜150℃の熱風で行なうことができる。このとき、40〜90℃の比較的低温で乾燥すると、インク受容層のひび割れや亀裂が少なくできるので好ましい。
また、インク受容層をキャスト法で形成しても良い。キャスト法とは支持体または下塗り層を塗工した支持体上に、インク受容層用塗工液を塗工し、そのままの状態で、又は半乾燥の状態で、又は、一端乾燥後、湿潤液により塗工層が湿潤された状態で、或いはゲル化剤を塗工して塗工層をゲル化させた状態で、加熱された鏡面ドラムに圧接し、乾燥後、ドラムから剥離してドラムの鏡面を塗工層に写し取る方法である。
また、インク受容層のひび割れを防ぐ公知の方法を併用することもできる。例えばインク受容層形成用塗工液に活性エネルギー線で架橋する物質を添加しておき、塗工後に活性エネルギー線を照射して、塗工層をゲル化もしくは増粘させてから乾燥する技術を採用しても良い。特開2002−160439号公報には平均粒径が1μm以下で細孔容積が0.4〜2.5ml/gの微細顔料と、水溶液に電子線を照射することによりハイドロゲルを形成する親水性樹脂とを含有する水性塗工液を塗工し、ついで電子線を照射して該塗工層をハイドロゲル化させたのち乾燥して多孔質のインク受容層を形成する技術が開示されている。特開2004−136644号公報には、支持体上に、主鎖に複数の側鎖を有する重合度が300以上の親水性高分子化合物に電離放射線を照射することによって、側鎖間で架橋結合させた高分子化合物を含む多孔質層を有するインクジェット記録シートが開示されている。
インク受容層上には、必要により光沢層を形成してもよい。光沢層は、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナ水和物の少なくとも一種を含有する層であり、塗工量0.1〜10g/m2、好ましくは0.2〜2g/m2の層である。インク受容層と同時多層塗工してもよい。また支持体が透気性を有する支持体の場合、インク受容層上に別途キャスト法により塗工してもよい。
非透気性支持体の場合、キャスト法による形成はできないが、特開2004−294296号公報、特開2004−293957号公報などに記載されている方法により光沢層を形成することができる。この光沢層形成方法は、光沢層用塗工液層を設ける工程、該塗工液層を光沢ロールに接するようにプレスロールでプレスする工程、及び該塗工液層を乾燥する工程で行われる。光沢層用塗工液層を設ける工程と、該塗工液層を光沢ロールに接するようにプレスロールでプレスする工程と、該塗工液層を乾燥する工程を連続的に実施しても良いし、各工程を個々の設備に分離して実施しても良い。
非透気性支持体の場合、キャスト法による形成はできないが、特開2004−294296号公報、特開2004−293957号公報などに記載されている方法により光沢層を形成することができる。この光沢層形成方法は、光沢層用塗工液層を設ける工程、該塗工液層を光沢ロールに接するようにプレスロールでプレスする工程、及び該塗工液層を乾燥する工程で行われる。光沢層用塗工液層を設ける工程と、該塗工液層を光沢ロールに接するようにプレスロールでプレスする工程と、該塗工液層を乾燥する工程を連続的に実施しても良いし、各工程を個々の設備に分離して実施しても良い。
なお、本発明は、両面印刷を想定し、インク受容層を含む塗工層を支持体の両面に設けても良く、裏面にラベルやシール用途に対応すべく、裏面に粘着剤を塗工した後、剥離紙と組み合わせても良い。
以下に本発明の更に詳しい説明を実施例により行う。実施例および比較例に記載した試験項目の測定方法は以下の通りである。
(比表面積、細孔容積測定方法)
試料の水分散液を105℃で乾燥し、窒素ガス吸着法比表面積・細孔分布測定装置〔Coulter社製SA3100plus型〕を用い、前処理として200℃で2時間真空脱気した後に測定した。比表面積は、BET多点法(5点法)を使用し、細孔容積は細孔径100nm以下の全細孔容積の値(窒素相対圧0.9814)を使用した。
試料の水分散液を105℃で乾燥し、窒素ガス吸着法比表面積・細孔分布測定装置〔Coulter社製SA3100plus型〕を用い、前処理として200℃で2時間真空脱気した後に測定した。比表面積は、BET多点法(5点法)を使用し、細孔容積は細孔径100nm以下の全細孔容積の値(窒素相対圧0.9814)を使用した。
(平均二次粒子径測定方法)
動的光散乱法によるレーザー粒度分布計(大塚電子株式会社製FPAR1000)を用いて、サンプルを十分に蒸留水で希釈した状態で測定した。平均二次粒子径はキュムラント法を用いた解析から算出される値を用いた。
動的光散乱法によるレーザー粒度分布計(大塚電子株式会社製FPAR1000)を用いて、サンプルを十分に蒸留水で希釈した状態で測定した。平均二次粒子径はキュムラント法を用いた解析から算出される値を用いた。
(塗膜のひび割れ評価方法)
インクジェット記録シートをルーペで拡大してひび割れの状態を目視で3段階に評価した。
○:ひび割れがほとんどない
△:ひび割れが若干ある
×:ひび割れが多数ある
インクジェット記録シートをルーペで拡大してひび割れの状態を目視で3段階に評価した。
○:ひび割れがほとんどない
△:ひび割れが若干ある
×:ひび割れが多数ある
(高温高湿下での画像の滲み評価方法)
L判サイズ(89mm×127mm)に切り取った各記録シートを30℃、湿度80%の環境でセイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM−G820(染料インク搭載機)のEPSON写真用紙推奨・L判縁無し設定によりJIS−X9204「高精細カラーディジタル標準画像XYZ/SCID」画像識別番号:N1の画像を1サンプルにつき2枚ずつ続けて出力した。2枚目出力後、排出トレイに2枚重なって出力された記録シートをそのままアクリル板の上に移し、その上にL判サイズの厚さ5mmのアクリル板を重ねて静置した。72時間後、1枚目に出力した記録シートを取り出してISO環境中(23℃、相対湿度50%)で24時間乾燥させた。
ISO環境で1サンプルにつき1枚ずつ同設定条件で出力後、積層せずに24時間乾燥させた通常画像と共に、下記指標をもとに画質を4段階に評価した。
◎:積層画像に滲みは無く、色調も通常画像とほぼ同じで鮮明である。
○:積層画像に若干の滲みがあるが、実用上問題がないレベルである。
△:積層画像に少しの滲みがある。通常画像と比較すると色調が全体的に異なる。
×:積層画像に滲みがひどく、色調も色が沈んで不自然な印象がある。
L判サイズ(89mm×127mm)に切り取った各記録シートを30℃、湿度80%の環境でセイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM−G820(染料インク搭載機)のEPSON写真用紙推奨・L判縁無し設定によりJIS−X9204「高精細カラーディジタル標準画像XYZ/SCID」画像識別番号:N1の画像を1サンプルにつき2枚ずつ続けて出力した。2枚目出力後、排出トレイに2枚重なって出力された記録シートをそのままアクリル板の上に移し、その上にL判サイズの厚さ5mmのアクリル板を重ねて静置した。72時間後、1枚目に出力した記録シートを取り出してISO環境中(23℃、相対湿度50%)で24時間乾燥させた。
ISO環境で1サンプルにつき1枚ずつ同設定条件で出力後、積層せずに24時間乾燥させた通常画像と共に、下記指標をもとに画質を4段階に評価した。
◎:積層画像に滲みは無く、色調も通常画像とほぼ同じで鮮明である。
○:積層画像に若干の滲みがあるが、実用上問題がないレベルである。
△:積層画像に少しの滲みがある。通常画像と比較すると色調が全体的に異なる。
×:積層画像に滲みがひどく、色調も色が沈んで不自然な印象がある。
(耐折り割れ性の評価方法)
インクジェット記録シートのインク受容層が外側になるようにして、直径3cmの丸パイプに一度しごいた後、インク受容層面をルーペで拡大してインク受容層の割れ状態を目視で4段階に評価した。
○:折り割れが目立たない
△:折り割れが目立つ
×:折り割れが無数にある
インクジェット記録シートのインク受容層が外側になるようにして、直径3cmの丸パイプに一度しごいた後、インク受容層面をルーペで拡大してインク受容層の割れ状態を目視で4段階に評価した。
○:折り割れが目立たない
△:折り割れが目立つ
×:折り割れが無数にある
以下に支持体の製造方法を示す。
(原紙A)
CSF(JIS P−8121)が250mlまで叩解した針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)と、CSFが250mlまで叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)とを、質量比2:8の割合で混合し、濃度0.5%のパルプスラリーを調製した。このパルプスラリー中に、パルプ絶乾質量に対し、カチオン化澱粉2.0%、アルキルケテンダイマー0.4%、アニオン化ポリアクリルアミド樹脂0.1%、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂0.7%を添加し、十分に攪拌して分散させた。
上記組成のパルプスラリーを長網マシンで抄紙し、ドライヤー、サイズプレス、マシンカレンダーを通し、坪量180g/m2、密度1.0g/cm3の原紙を製造した。上記サイズプレス工程に用いたサイズプレス液は、カルボキシル変性ポリビニルアルコールと塩化ナトリウムとを2:1の質量比で混合し、これを水に加えて加熱溶解し、濃度5%に調製したもので、このサイズプレス液を紙の両面に、合計で25ml/m2塗工して、樹脂被覆前の原紙A(透気度:1000秒)を得た。
(原紙A)
CSF(JIS P−8121)が250mlまで叩解した針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)と、CSFが250mlまで叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)とを、質量比2:8の割合で混合し、濃度0.5%のパルプスラリーを調製した。このパルプスラリー中に、パルプ絶乾質量に対し、カチオン化澱粉2.0%、アルキルケテンダイマー0.4%、アニオン化ポリアクリルアミド樹脂0.1%、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂0.7%を添加し、十分に攪拌して分散させた。
上記組成のパルプスラリーを長網マシンで抄紙し、ドライヤー、サイズプレス、マシンカレンダーを通し、坪量180g/m2、密度1.0g/cm3の原紙を製造した。上記サイズプレス工程に用いたサイズプレス液は、カルボキシル変性ポリビニルアルコールと塩化ナトリウムとを2:1の質量比で混合し、これを水に加えて加熱溶解し、濃度5%に調製したもので、このサイズプレス液を紙の両面に、合計で25ml/m2塗工して、樹脂被覆前の原紙A(透気度:1000秒)を得た。
(樹脂被覆紙A)
この原紙Aの両面に、コロナ放電処理した後、バンバリーミキサーで混合分散した下記のポリオレフィン樹脂組成物1を、原紙Aのフェルト面側に、塗工量25g/m2となるようにして、またポリオレフィン樹脂組成物2を、原紙のワイヤー側に、塗工量20g/m2となるように、T型ダイを有する溶融押出し機(溶融温度320℃)で塗工し、フェルト面側を鏡面のクーリングロール、ワイヤー面側を粗面のクーリングロールで冷却固化して、平滑度(王研式、J.TAPPI No.5)が6000秒、不透明度(JIS P8138)が93%の樹脂被覆を行った。その後、ポリオレフィン樹脂組成物1で樹脂被覆した側に再度コロナ放電処理した後、市販の写真用ゼラチン(宮城化学工業株式会社製、品名:P−487)の1%熱水溶液を乾燥質量で0.3g/m2になるように塗工し60℃で熱風乾燥して樹脂被覆紙Aを得た。
この原紙Aの両面に、コロナ放電処理した後、バンバリーミキサーで混合分散した下記のポリオレフィン樹脂組成物1を、原紙Aのフェルト面側に、塗工量25g/m2となるようにして、またポリオレフィン樹脂組成物2を、原紙のワイヤー側に、塗工量20g/m2となるように、T型ダイを有する溶融押出し機(溶融温度320℃)で塗工し、フェルト面側を鏡面のクーリングロール、ワイヤー面側を粗面のクーリングロールで冷却固化して、平滑度(王研式、J.TAPPI No.5)が6000秒、不透明度(JIS P8138)が93%の樹脂被覆を行った。その後、ポリオレフィン樹脂組成物1で樹脂被覆した側に再度コロナ放電処理した後、市販の写真用ゼラチン(宮城化学工業株式会社製、品名:P−487)の1%熱水溶液を乾燥質量で0.3g/m2になるように塗工し60℃で熱風乾燥して樹脂被覆紙Aを得た。
(ポリオレフィン樹脂組成物1)
長鎖型低密度ポリエチレン樹脂(密度0.926g/cm3、メルトインデックス20g/10分)35部、低密度ポリエチレン樹脂(密度0.919g/cm3、メルトインデックス2g/10分)50質量部、アナターゼ型二酸化チタン(商品名:A−220、石原産業社製)15質量部、ステアリン酸亜鉛0.1質量部、酸化防止剤(商品名:Irganox 1010、チバガイギー社製)0.03質量部、群青(商品名:青口群青NO.2000、第一化成社製)0.09質量部、蛍光増白剤(商品名:UVITEX OB、チバスペシャリティーケミカルズ社製)0.3質量部を混合し、ポリオレフィン樹脂組成物1とした。
長鎖型低密度ポリエチレン樹脂(密度0.926g/cm3、メルトインデックス20g/10分)35部、低密度ポリエチレン樹脂(密度0.919g/cm3、メルトインデックス2g/10分)50質量部、アナターゼ型二酸化チタン(商品名:A−220、石原産業社製)15質量部、ステアリン酸亜鉛0.1質量部、酸化防止剤(商品名:Irganox 1010、チバガイギー社製)0.03質量部、群青(商品名:青口群青NO.2000、第一化成社製)0.09質量部、蛍光増白剤(商品名:UVITEX OB、チバスペシャリティーケミカルズ社製)0.3質量部を混合し、ポリオレフィン樹脂組成物1とした。
(ポリオレフィン樹脂組成物2)
高密度ポリエチレン樹脂(密度0.954g/cm3、メルトインデックス20g/10分)65質量部、低密度ポリエチレン樹脂(密度0.919g/cm3、メルトインデックス2g/10分)35質量部を溶融混合し、ポリオレフィン樹脂組成物2とした。
高密度ポリエチレン樹脂(密度0.954g/cm3、メルトインデックス20g/10分)65質量部、低密度ポリエチレン樹脂(密度0.919g/cm3、メルトインデックス2g/10分)35質量部を溶融混合し、ポリオレフィン樹脂組成物2とした。
実施例1
(塗工液の調製)
イオン交換水875gにカチオン性樹脂であるポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名:ユニセンスCP−103、センカ社製)の20%水溶液を125g添加攪拌し、ついで市販気相法シリカ(商品名:レオロシオールQS−102、平均一次粒子径12nm、株式会社トクヤマ製)250gを攪拌しながら少しずつ添加して分散した。この混合分散液に高圧ホモジナイザーの一種であるマイクロフルイタイザー(Microfluidics社製、型番:M110/EH)による粉砕分散処理を50MPaで1回施し、固形分濃度20%のカチオン性気相法シリカ分散液Aを製造した。この状態の微粒子の細孔容積は1.4ml/g、平均二次粒子径は0.30μmであった。
このカチオン性気相法シリカ分散液Aに、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−235、(株)クラレ製)9.5%水溶液、高塩基性塩化アルミニウム(商品名:タキバイン♯1500、多木化学(株)製)23%水溶液、及び下記の構造式の有機ホウ素ポリマー(商品名:ハイボロンDDGB−90、ボロンインタナショナル製、濃度15%、平均分子量174000)を配合し、配合比が固形分質量比でカチオン性気相法シリカA:PVA−145:高塩基性塩化アルミニウム(Al2O3換算):有機ホウ素ポリマー=100:10:1:4の塗工液を調製した。
(塗工液の調製)
イオン交換水875gにカチオン性樹脂であるポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名:ユニセンスCP−103、センカ社製)の20%水溶液を125g添加攪拌し、ついで市販気相法シリカ(商品名:レオロシオールQS−102、平均一次粒子径12nm、株式会社トクヤマ製)250gを攪拌しながら少しずつ添加して分散した。この混合分散液に高圧ホモジナイザーの一種であるマイクロフルイタイザー(Microfluidics社製、型番:M110/EH)による粉砕分散処理を50MPaで1回施し、固形分濃度20%のカチオン性気相法シリカ分散液Aを製造した。この状態の微粒子の細孔容積は1.4ml/g、平均二次粒子径は0.30μmであった。
このカチオン性気相法シリカ分散液Aに、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−235、(株)クラレ製)9.5%水溶液、高塩基性塩化アルミニウム(商品名:タキバイン♯1500、多木化学(株)製)23%水溶液、及び下記の構造式の有機ホウ素ポリマー(商品名:ハイボロンDDGB−90、ボロンインタナショナル製、濃度15%、平均分子量174000)を配合し、配合比が固形分質量比でカチオン性気相法シリカA:PVA−145:高塩基性塩化アルミニウム(Al2O3換算):有機ホウ素ポリマー=100:10:1:4の塗工液を調製した。
樹脂被覆紙Aのポリオレフィン樹脂組成物1をラミネートした側に、上記塗料を乾燥質量で塗工量が24g/m2となるようにダイコーターで塗工し、110℃で10分間熱風乾燥してインクジェット記録シートを得た。
実施例2
実施例1の塗工液の調製において、高塩基性塩化アルミニウムに代えてオキシ塩化ジルコニウム(関東化学株式会社製、試薬名:塩化酸化ジルコニウム八水和物、化学式:ZrOCl2・8H2O)1部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録シートを得た。
実施例1の塗工液の調製において、高塩基性塩化アルミニウムに代えてオキシ塩化ジルコニウム(関東化学株式会社製、試薬名:塩化酸化ジルコニウム八水和物、化学式:ZrOCl2・8H2O)1部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録シートを得た。
実施例3
塗工液の調製を下記の通り行なった以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録シートを得た。
(塗工液の調製)
イオン交換水962.5gに乳酸12.5を溶解し、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名:SH6020、東レダウコーニング社製)25gを攪拌しながら添加した。これに実施例1と同じ市販気相法シリカ250gを分散した。この混合分散液を90℃で二時間加熱後、マイクロフルイタイザーによる粉砕分散処理を50MPaで1回施し、固形分濃度20%のカチオン性気相法シリカ分散液Bを製造した。この微粒子の細孔容積は1.4ml/g、平均二次粒子径は0.29μmであった。
このカチオン性気相法シリカ分散液Bに、実施例1と同じPVA−235水溶液、高塩基性塩化アルミニウム23%水溶液、及び有機ホウ素ポリマーを配合し、配合比が固形分質量比でカチオン性気相法シリカB:PVA−145:高塩基性塩化アルミニウム(Al2O3換算):有機ホウ素ポリマー=100:10:1:4の塗工液を調製した。
塗工液の調製を下記の通り行なった以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録シートを得た。
(塗工液の調製)
イオン交換水962.5gに乳酸12.5を溶解し、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名:SH6020、東レダウコーニング社製)25gを攪拌しながら添加した。これに実施例1と同じ市販気相法シリカ250gを分散した。この混合分散液を90℃で二時間加熱後、マイクロフルイタイザーによる粉砕分散処理を50MPaで1回施し、固形分濃度20%のカチオン性気相法シリカ分散液Bを製造した。この微粒子の細孔容積は1.4ml/g、平均二次粒子径は0.29μmであった。
このカチオン性気相法シリカ分散液Bに、実施例1と同じPVA−235水溶液、高塩基性塩化アルミニウム23%水溶液、及び有機ホウ素ポリマーを配合し、配合比が固形分質量比でカチオン性気相法シリカB:PVA−145:高塩基性塩化アルミニウム(Al2O3換算):有機ホウ素ポリマー=100:10:1:4の塗工液を調製した。
実施例4
塗工液の調製を下記の通り行なった以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録シートを得た。
(塗工液の調製)
プロペラ式攪拌羽根を用いて300rpmで攪拌状態としたイオン交換水18.4gに、乳酸6.6gを加えた後、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン13.1gを滴下した。10分間攪拌した後、更に、オキシ塩化ジルコニウム(ZrOCl2・8H2O)13.1gをイオン交換水74.2gに溶解した水溶液を加え、攪拌したまま50℃で2時間加熱した。次に、この反応液75.8gにポリアリルアミン水溶液(日東紡株式会社製、PAA−15C、平均分子量≒15000、固形分濃度15%)24.2gを攪拌しながら混合し、室温で24時間放置して処理液を得た。
市販の高速分散機(プライミクス株式会社製、T.K.ホモディスパー)にて3000rpmで攪拌したイオン交換水360.4gに上記処理液49.5gを投入し、ついで実施例1と同じ気相法シリカ90.1gを徐々に投入した。この混合分散液にマイクロフルイタイザーによる粉砕分散処理を50MPaで1回施し、固形分濃度20%の複合微粒子ゾルCを調製した。この微粒子の細孔容積は1.5ml/g、平均二次粒子径は143nmであった。
このカチオン性気相法シリカ分散液Cに、実施例1と同じPVA−235水溶液、及び有機ホウ素ポリマー、実施例2と同じオキシ塩化ジルコニウムを配合し、配合比が固形分質量比でカチオン性気相法シリカC:PVA−145:オキシ塩化ジルコニウム:有機ホウ素ポリマー=100:10:3.6:4の塗工液を調製した。
塗工液の調製を下記の通り行なった以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録シートを得た。
(塗工液の調製)
プロペラ式攪拌羽根を用いて300rpmで攪拌状態としたイオン交換水18.4gに、乳酸6.6gを加えた後、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン13.1gを滴下した。10分間攪拌した後、更に、オキシ塩化ジルコニウム(ZrOCl2・8H2O)13.1gをイオン交換水74.2gに溶解した水溶液を加え、攪拌したまま50℃で2時間加熱した。次に、この反応液75.8gにポリアリルアミン水溶液(日東紡株式会社製、PAA−15C、平均分子量≒15000、固形分濃度15%)24.2gを攪拌しながら混合し、室温で24時間放置して処理液を得た。
市販の高速分散機(プライミクス株式会社製、T.K.ホモディスパー)にて3000rpmで攪拌したイオン交換水360.4gに上記処理液49.5gを投入し、ついで実施例1と同じ気相法シリカ90.1gを徐々に投入した。この混合分散液にマイクロフルイタイザーによる粉砕分散処理を50MPaで1回施し、固形分濃度20%の複合微粒子ゾルCを調製した。この微粒子の細孔容積は1.5ml/g、平均二次粒子径は143nmであった。
このカチオン性気相法シリカ分散液Cに、実施例1と同じPVA−235水溶液、及び有機ホウ素ポリマー、実施例2と同じオキシ塩化ジルコニウムを配合し、配合比が固形分質量比でカチオン性気相法シリカC:PVA−145:オキシ塩化ジルコニウム:有機ホウ素ポリマー=100:10:3.6:4の塗工液を調製した。
比較例1〜比較例4
実施例1〜実施例4の塗工液において有機ホウ素ポリマー4部に代えてホウ酸2部を配合したこと以外は実施例1〜実施例4と同様にしてインクジェット記録シートを得た。
実施例1〜実施例4の塗工液において有機ホウ素ポリマー4部に代えてホウ酸2部を配合したこと以外は実施例1〜実施例4と同様にしてインクジェット記録シートを得た。
比較例5、比較例6
実施例1の塗工液において有機ホウ素ポリマー4部に代えて、イソプロピルボロン酸(関東化学(株)製)、またはトリメトキシボラン(関東化学(株)製)4部を配合したこと以外は実施例1と同様にして、比較例5、比較例6とした。
実施例1の塗工液において有機ホウ素ポリマー4部に代えて、イソプロピルボロン酸(関東化学(株)製)、またはトリメトキシボラン(関東化学(株)製)4部を配合したこと以外は実施例1と同様にして、比較例5、比較例6とした。
このようにして得られた各インクジェット記録シートについて、ひび割れと、高温高湿下における画像の熱湿滲みと、折り割れを評価して表1に示した。
比較例1〜4が示しているように、ホウ酸と多価金属化合物を用いたインクジェット記録シートは、インク受容層のひび割れと、高温高湿での画像にじみは満足いくものであるが、折り割れ性が悪い。一方、本発明のインクジェット記録シートは、架橋剤として有機ホウ素ポリマーを用いることで解決できた(実施例1〜4)。また、架橋剤として低分子の有機ホウ素化合物を用いた場合には、折り割れ性が改善されず(比較例5,6)、有機ホウ素ポリマーの特異な性質がわかった。
本発明のインクジェット記録シートは、写真印刷用のインクジェット記録シートとして好適に用いうる。
Claims (4)
- 支持体上に、カチオン性化合物により表面処理された気相法シリカ、親水性バインダー樹脂、架橋剤を含有するインク受容層を有するインクジェット記録シートにおいて、前記架橋剤が有機ホウ素ポリマーであることを特徴とするインクジェット記録シート。
- インク受容層中に、アルミニウムまたはジルコニウムを含む化合物から選ばれる少なくとも一種を含有する請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録シート。
- 前記インク受容層における親水性バインダー樹脂と有機ホウ素ポリマーの存在比率が10:1〜10:10である請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008178433A JP2010017888A (ja) | 2008-07-08 | 2008-07-08 | インクジェット記録シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008178433A JP2010017888A (ja) | 2008-07-08 | 2008-07-08 | インクジェット記録シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010017888A true JP2010017888A (ja) | 2010-01-28 |
Family
ID=41703254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008178433A Pending JP2010017888A (ja) | 2008-07-08 | 2008-07-08 | インクジェット記録シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010017888A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013032004A (ja) * | 2011-07-05 | 2013-02-14 | Canon Inc | 記録媒体 |
-
2008
- 2008-07-08 JP JP2008178433A patent/JP2010017888A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013032004A (ja) * | 2011-07-05 | 2013-02-14 | Canon Inc | 記録媒体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7910182B2 (en) | Ink-jet receiver having improved gloss | |
JP2008246990A (ja) | インクジェット記録媒体 | |
JPWO2006132286A1 (ja) | インクジェット記録シートの製造方法 | |
JP2001347750A (ja) | インクジェット記録用紙 | |
JP2014051089A (ja) | 記録媒体 | |
WO2007043713A9 (ja) | インクジェット用記録媒体 | |
JP2006150942A (ja) | インクジェット記録用シート | |
JP2009234875A (ja) | 表面改質シリカ分散液の製造方法およびインクジェット記録媒体の製造方法 | |
JP2010058492A (ja) | 記録材料用支持体及びその製造方法ならびにインクジェット記録体 | |
JP2000355163A (ja) | インクジェット記録シート及びその製造方法 | |
JP2010017888A (ja) | インクジェット記録シート | |
JP2008254430A (ja) | インクジェット記録体用重合体とそれを用いたインクジェット記録体 | |
JP4893288B2 (ja) | 光沢インクジェット記録用紙の製造方法 | |
JP3988581B2 (ja) | インクジェット記録シートの製造方法 | |
JP2007237524A (ja) | インクジェット記録紙用基材 | |
JP4380626B2 (ja) | 光沢インクジェット記録用紙の製造方法 | |
JP4840120B2 (ja) | インクジェット記録用シートの製造方法 | |
JP2006103197A (ja) | インクジェット記録体 | |
JP2010149463A (ja) | 両面インクジェット記録体及びその製造方法 | |
JP4003350B2 (ja) | インクジェット記録体 | |
JP3852329B2 (ja) | インクジェット記録シートの製造方法 | |
JP2003054121A (ja) | インクジェット記録材料 | |
JP2007237570A (ja) | 水性インク受容層形成用塗工液、及びインクジェット記録シート | |
JP2005280091A (ja) | インクジェット記録材料用塗液、及びその塗液を使用したインクジェット記録材料 | |
JP2008023839A (ja) | インクジェット記録シート |