JP5106526B2 - インクジェット記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、色材を含むインクのブロンズ防止及び定着能力に優れたインク受容層を有するインクジェット記録媒体に関する。特に、シアンインクのブロンズ防止とマゼンダインクの定着能力に優れたインクジェット記録媒体の全般に適用できる技術に関する。
近年、インクジェットプリンタにおける画質の向上が望まれており、インクジェット記録媒体の改良或いは、インクや色材自体の改良の検討がなされている。特に、2004年秋以降のプリンタにおいて、色材自体の耐光性を重視した色材が使用され、大きな技術革新が見られている。この結果、近年、色材の技術開発については、技術内容がほぼ集約されてきている。
例えば、黒系インクとしてはカーボンブラックを主体とするもの、黄色インクとしてはD.Y.132、92等を主体とするものが有用であり、一般的に使用されている。また、マゼンタインクとしてはキナクリドン系染料から水溶化基としてのスルホン基を3個以上で、トリアジン環等の付加構造を備えたアントラピリドン系色材が使用されている。
特に、フタロシアニン系色材のシアンインクは、耐光性が向上されたトリアジン環等の付加構造を備えたフタロシアニン系染料が使用されている。また、顔料インクは、光沢メディアに対して上乗せ系インクに集約されメディアの表面域に多くの色材が残存するものとなってきている。このため、この表面色材を保護などするために透明液体を更に付与する方式が採用されている。
一方、インクジェット記録媒体に関しては、シリカ粒子やアルミナ水和物粒子等の無機顔料をポリビニルアルコール等のポリマーバインダーで保持したインク受容層を有するものが一般的である。このインクジェット記録媒体に付与される一般色材はアニオン性のため、一般的に、インクジェット記録媒体のインク受容層中には、インクの定着性を高める目的でカチオン性添加剤が添加されている。なお、インク受容層中には、多孔質構造を形成するため、バインダー機能を有するポリビニルアルコール(以下、「PVA」と記載する)が多く用いられている。
ところが、カチオン性添加剤がブロンズの発生をもたらす場合がある。
特開2005−262716号公報には、2層のインク受容層を設けた記録媒体において、ブロンズの発生を防止するための提案がされている。特開2005−262716号公報には、インク受容層下層がシリカ、水溶性ジルコニウムおよびカチオン性ポリマーを含有し、インク受容層上層がアルミナ水和物を含有し、アルミナ水和物以外のカチオン性化合物を含有しない記録媒体が開示されている。
また、特開2002−283708号公報には、2層のインク受容層を設けた記録媒体において、ブロンズを低減するために、インク受容層の上層のカチオン化度を下層のインク受容層のカチオン化度より低く制御することが記載されている。
更に、特開2004−314635号公報には、ブロンズ防止のために、より単純に、インクジェット記録媒体のpHを8.5以上にすることを開示している。
また、従来から、インク定着性に優れたカチオン性添加剤として、ポリアリルアミンが使用されている。特開平7−266689号公報、特開2005−154577号公報及び特許第3683974号明細書には、カチオン性添加剤として、このポリアリルアミンを使用したインクジェット記録媒体が開示されている。
特開2005−262716号公報 特開2002−283708号公報 特開2004−314635号公報 特開平7−266689号公報 特開2005−154577号公報 特許第3683974号明細書
特開2005−262716号公報は、製造時の条件として、上層用塗工液にカチオン性化合物を含まず、下層用塗工液中にカチオン性化合物を含む構成を開示している。特開2005−262716号公報では、製造時の条件のみから、製造されたインクジェット記録媒体の上層中にはカチオン性化合物が含まれていないものと断定している。しかしながら、本発明者が検討したところ、下層用塗工液(シリカ分散液)に添加されているカチオン化合物が上層形成用塗工液に拡散していることが判明した。このことは、特開2005−262716号公報の実施例1の結果が「一部の色にわずかにブロンジングが認められた」ということからも証明することができる。特に、下層用塗工液(シリカ分散液)は各実施例共通で2質量%のカチオン性化合物が添加されており、全ての実施例でカチオン性化合物が上層に拡散していることが分かる。
尚、特開2005−262716号公報で使用された2004年秋より前のプリンタでは、使用されているシアン色材は一般的なフタロシアニン染料で相対的にブロンズしにくい染料である。ところが、耐光性を向上したフタロシアニン系染料を用いると、特開2005−262716号公報のインクジェット記録媒体は無論のこと、従来のあらゆるインクジェット記録媒体でブロンズの発生が見られるようになってきた。
一方、マゼンタインクにおいては、マイグレーションの問題が生じてきた。ここで、「マイグレーション」とは、インクジェット記録媒体にインクを記録後、高温高湿下に放置しておくと水溶性染料がインクジェット記録媒体中で移動する現象のことを表す。
特開2002−283708号公報では、上層、下層にともにアルミナ水和物を用いた記録媒体において、下層のみにカチオン性ポリマーが含有されているが、マゼンタのマイグレーションは不十分であった。
特に、前述した様に2004年秋以降のプリンタにおいて、色材自体の耐光性を重視した色材が使用され始めたため、マゼンタインクではマイグレーションが目立つようになった。
以上のように、従来、(a)シアンインクのブロンズの発生及び(b)マゼンダインクにおけるマイグレーションの発生の問題点の両方を共に解決するための具体的な記録媒体の技術展開はなされていない。この理由は、上記(b)のマゼンタインク問題点の解決のために、インク受容層中にカチオン性ポリマーを添加すると、カチオン性ポリマーがインク受容層の厚み方向の全体にわたって存在してしまうためである。そして、シアンインクを凝集させてしまい、上記(a)のブロンズの問題を助長して一層深刻化しまうことがあったためである。
しかも、近年の色材改良によって、堅牢性向上の課題を優先して、凝集性を向上させたシアン色材を用いたインクでは、ブロンズ現象がより顕著に発生する傾向にある。
そこで、本発明者は、インクジェット記録媒体中における各インクの定着状態に関する検討を行った。また、特に、近年使用されている、スルホン基を3個以上備えたアントラピリドン系色材を含むインクや、耐光性が向上されたトリアジン環等を付加したフタロシアニン系染料を含むインクの定着状態に関する検討を行った。この結果、以下のような知見が得られた。
1)インクの色材種によって、アルミナ水和物とバインダーとを含む多孔質層をインク受容層に持つインクジェット記録媒体の表面から深さ方向に関しての定着領域に差異があることが判明した。具体例として、このインク受容層に、イエローインク、シアンインク、マゼンタインクを打ち込んだ。この結果、インクジェット記録媒体の表面から深さ方向に5μm以内の範囲でイエローインクの主たる定着域、表面上部及び表面近傍にシアンインクの主たる定着域があった。また、インクジェット記録媒体の表面から深さ方向に関して15μmを超えた、比較的、深い部分にマゼンタインクの主たる定着域があった。つまり、色材によって、インクジェット記録媒体内の深さ方向の定着域にばらつきが生じていることが分かった。
2)上記のインクによって定着域がばらつく傾向は、インク液滴が5.5ピコリットル以下(1ピコリットル以上が好ましい)、特に2ピコリットル程度の小液滴になると、特に、顕著で、差が大きくなってきている。同時に、液滴に対して形成されるドット径の大きさにも違いが見られた。
3)添加剤の拡散条件を検討することで、上記インクの種類によるインク受容層中のインク定着域を局在化させて、インク受容層の機能分離を実現できる。この結果として、上記課題を解決し、将来的色材の開発動向にも適応でき、かつ従来技術水準を越えた新規なインクジェット記録媒体を提供できるに至ったものである。
すなわち、第1の課題は、インク受容層中でのインクもしくは色材の異なる定着領域に対しても適応でき、それぞれ異なる色材特性に対しても対応できる記録媒体を提供することである。
また、第2の課題は、マゼンダインクのマイグレーションの抑制を優先させ、好ましくはシアンインクのブロンズ防止との両立を達成でき、画像特性に優れたインクジェット記録媒体を提供することである。
第1の発明は、支持体と、前記支持体上に設けられ少なくとも上層と下層とを有するインク受容層と、を有するインクジェット記録媒体において、
前記上層は、
(A)前記インク受容層の最表層であり、
(B)ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体を含有せず、
(C)無機顔料粒子、バインダーおよび、アルキル基が炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐した無置換アルキル基であるアルキルスルホン酸を含有し、
前記下層は、
(D)前記上層の直下の層であり、
(E)ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体からなる群から選択された少なくとも一種のカチオン性ポリマー、無機顔料粒子、バインダー、並びに
アルキル基が炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐した無置換アルキル基であるアルキルスルホン酸を含有し、
前記上層と下層中の無機顔料粒子に対する、下層中のカチオン性ポリマーの質量割合[(カチオン性ポリマー)/(無機顔料粒子)×100]が0.1%以上1%以下であり、
前記上層と下層中の、前記無機顔料粒子とアルキルスルホン酸の質量割合[(アルキルスルホン酸)/(無機顔料粒子)×100]が1.4%以上2.1%以下であることを特徴とするインクジェット記録媒体に関する。
上層、下層の無機顔料粒子はいずれもアルミナ水和物であり、上層、下層いずれもアルミナ水和物とバインダーによって多孔質構造が形成されていることが好ましい。
上層と下層の厚みの合計が、30μm以上であることが好ましい。上層の厚みが、2μm以上10μm以下であることが好ましい。上層中の無機顔料粒子に対する上層中のバインダーの質量比[(バインダー)/(無機顔料粒子)×100]が4.0質量%以上6.0質量%以下であり、下層中の無機顔料粒子に対する下層中のバインダーの質量比[(バインダー)/(無機顔料粒子)×100]が7.0質量%以上12質量%以下であることが好ましい。
第2の発明は、支持体上に、上層用塗工液と下層用塗工液を塗布することにより、支持体上に上層と下層とを有するインク受容層を形成するインクジェット記録媒体の製造方法において、
前記上層用塗工液は、
無機顔料粒子、バインダー、およびアルキル基が炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐した無置換アルキル基であるアルキルスルホン酸を含有し、
ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体を含有せず、
前記下層用塗工液は、
ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体からなる群から選択された少なくとも一種のカチオン性ポリマー、無機顔料粒子、バインダー、並びにアルキル基が炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐した無置換アルキル基であるアルキルスルホン酸とを含有し、
下層塗工液中のカチオン性ポリマーの、上層用塗工液と下層用塗工液の無機顔料粒子に対する質量割合[(カチオン性ポリマー)/(無機顔料粒子)×100]が0.1%以上1%以下であり、かつ、上層用塗工液および下層用塗工液中の無機顔料粒子に対するアルキルスルホン酸の質量割合[(アルキルスルホン酸)/(無機顔料粒子)×100]が1.4%以上2.1%以下であることを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法である。
下層用塗工液と上層用塗工液は、支持体に同時塗工することが好ましい。
無機顔料粒子は、アルミナ水和物であることが好ましい。
なお、本明細書では、ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体を総称して、「カチオン性ポリマー」と記載する。この中でもジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体が、黄変防止効果と本発明の効果を一層向上できるので好ましい。
また、「カチオン性ポリマーを含有しない」とは、意図的に、ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体を添加していないことを表す。
第1の発明では、カチオン性ポリマーを含有しない上層を有する。このため、インク受容層の表面の浅い領域に定着するシアンインクを、この上層中に定着させてブロンズの発生を効果的に防止できる。
また、下層中には、下層中のカチオン性ポリマーの質量割合[(カチオン性ポリマー)/(無機顔料粒子)×100]が0.1%以上1%以下となるようにカチオン性ポリマーを含有する。
上記範囲であることにより、カチオン性ポリマーを上層に拡散させずに、インク受容層の比較的、深い領域に定着するマゼンダインクを、このカチオン性ポリマーとの相互作用により、下層中に効果的に定着させることができる。
さらに、両層にアルキルスルホン酸を含有する。その含有量は、上層と下層中の、無機顔料粒子とアルキルスルホン酸の質量割合[(アルキルスルホン酸)/(無機顔料粒子)]×100が1.4%以上2.1%以下である。
そのため、マゼンタ色材に対しては、インク吸収性記録媒体の奥深く浸透していくことが無く、下層上方(インク吸収性記録媒体内部の所望域)に定着領域を確保できた。そのため、マゼンタインクについて所望の画像濃度(OD)が得られた。
また、経時後に、マゼンタインクのマイグレーションの発生を有効に防止することができた。
つまり、本発明では、(a)シアンインクのブロンズの発生および(b)マゼンタインクにおけるマイグレーションの発生を共に解決することができた。また、他のインクに対しても評価を行ったところ、従来よりも優れた画像濃度を得ることができた。しかも、画像的に見た場合、主としてインク吸収性が改善された上層により色間ブリードが大幅に改善されていた。
第2の発明では、上記構成の記録媒体を有効に得ることができる。
以下に本発明の記録媒体をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
本発明のインクジェット記録媒体は、図1に示すように、支持体1と該支持体上に設けた、上層3と下層2のインク受容層から形成される。支持体にはさらに表面処理層が設けてあってもよい。また、必要に応じて裏面が形成されていてもよい。
本発明のインクジェット記録媒体は、上層用塗工液と下層用塗工液を支持体に塗工して得られる。
(インク受容層)
本発明のインク受容層上層は、
(A)前記インク受容層の最表層であり、
(B)ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体を含有せず、
(C)無機顔料粒子、バインダーおよび、アルキル基が炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐した無置換アルキル基であるアルキルスルホン酸を含有する。
また、インク受容層下層は、
(D)前記上層の直下の層であり、
(E)ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体からなる群から選択された少なくとも一種のカチオン性ポリマー、無機顔料粒子、バインダー及びアルキル基が炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐した無置換アルキル基であるアルキルスルホン酸を含有する。
前記上層と下層中の無機顔料粒子に対する、下層中のカチオン性ポリマーの質量割合[(カチオン性ポリマー)/(無機顔料粒子)×100]が0.1%以上1%以下である。
前記上層と下層中の、前記無機顔料粒子に対するとアルキルスルホン酸の質量割合[(アルキルスルホン酸)/(無機顔料粒子)×100]が1.4%以上2.1%以下である。
一般的に、マゼンタインクに対してより適正な態様は、カチオン性ポリマーを記録媒体側に有することである。しかし、この一方で、カチオン性ポリマーによるシアンインクのブロンズ弊害は最悪なものとなる。従って、本発明のインク吸収性記録媒体は、前記構成の様に、カチオン性ポリマーの存在領域をインク受容層の特定領域に確定しているため、上記のような優れた作用効果をもたらすことができる。
また、インク受容層にアルキルスルホン酸を含有することにより、マゼンタインクが奥深く浸透することを防ぐことができる。
インク受容層上層がインク吸収性を向上した場合は、上記マゼンタインクはいっそう内部に浸透しやすくなるが、本発明では、上記上層中の特有の定着領域中に、安定した画像形成領域を持つ。同時に、この上層は、インク吸収性の向上効果によってブリードの発生を防止し、シアンインクに対しては内部へのインク吸収により表面の残留が少なくなる。この結果として、ブロンズ発生を防止することができる。
定着したインクの画像濃度は、上記上層の厚さに起因する部分が大きいため、上層の厚みは2μm以上15μm以下が好ましい。10μm以下がより好ましい。
また、上層の成膜の安定性から、上層の厚みは3μm以上がより好ましい。更に、上層の厚みは10μmであることが更に好ましい。上記カチオン性ポリマーとしては、黄変防止効果が併用して得られるジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体が好ましい。
フルベタ印刷を考慮すると、上層と下層の厚みの合計は、30μm以上であることが好ましい。この理由は、支持体をいわゆるレジンコート紙にした場合、インク中の水や、溶剤等の級数が充分でなくなる場合があるためである。35μm以上40μm以下であることがより好ましい。
本発明のインク受容層は、無機顔料粒子とバインダーとによって多孔質構造が形成されていることが好ましい。無機顔料粒子としてはアルミナ水和物を用いることが好ましい。上記上層の(バインダー)/(顔料粒子)×100は、上層中に、(バインダー)/(無機顔料粒子)×100が4.0質量%以上6.0質量%以下という、特別な比率でアルミナ水和物とバインダーを含有することが好ましい。これにより、上層はインク受容層に要求される機械的強度や層の保持性を維持しつつ、上層内の多孔質構造においてバインダーによって塞がれた部分を極力、少なくして、多孔質構造の細孔容積を大きなものとすることができる。この結果、高いインク透過性(インク吸収性)を有することができ、上層表面でのインクの滲みを効果的に防止できる。
ここで、(バインダー)/(無機顔料粒子)×100が4.0質量%未満であると、層を形成するのに必要な量のアルミナ水和物とバインダーとの接着が行われにくくなる傾向を示す。この結果、インク受容層中にクラックが発生し易くなり、インク受容層の機械的強度が不十分となって粉落ちが生じ易くなる傾向がある。一方、(バインダー)/(無機顔料粒子)×100が6.0質量%を超えると、インク受容層の多孔質構造が多数、バインダーによって塞がれた状態となる。この結果、インク受容層の多孔質構造の細孔容積が減少して上層内へのインク液滴の透過が阻害されることとなる。そして、例えば、隣接した状態で異なる色のベタ印字が印字された場合には、その境界部分において互いの領域に他のインクが滲み出す場合がある。なお、上層中の(バインダー)/(無機顔料粒子)×100が4.5質量%以上5.5質量%以下であることが好ましい。
下層中に、(バインダー)/(無機顔料粒子)×100が7.0質量%以上12質量%以下という、特別な比率でアルミナ水和物とバインダーを含有することが好ましい。この場合、下層はインク受容層に要求される機械的強度や、上層の支持層として要求される特性を維持しつつ、上層と高い接着強度で接着することができる。また、上層よりも下層の方が、アルミナ水和物に対するバインダー量を多くすることによって、下層内のインク透過性を低くすることができる。
すなわち、下層の多孔質構造内を適度な質量割合でバインダーにより塞ぎ、多孔質構造の細孔容積を、インク透過性を遅くするのに好適な量とすることができる。更に、この下層には上層内を透過したインク液滴が到達するため、上層内の透過抵抗等により下層到達時には相対的にインクの透過速度は落ちている。このため、下層中では、上層よりもインク透過性を遅くすることができる。このように、下層中のインク透過性を上層中のインク透過性よりも低くすることによって、下層の上層との界面近傍において、急激にインクの透過速度を変化させることができる。
(支持体)
本発明で用いられる支持体としては、例えば、キャストコート紙、バライタ紙、レジンコート紙(両面がポリオレフィンなどの樹脂で被覆された樹脂皮膜紙)などの紙類、フィルムからなるものなどが好ましく使用される。このフィルムとしては例えば、下記の透明な熱可塑性樹脂フィルムを使用することができる。
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ乳酸、ポリスチレン、ポリアセテート、ポリ塩化ビニル、酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート。
これ以外にも、適度なサイジングが施された紙である無サイズ紙やコート紙、無機物の充填若しくは微細な発泡により不透明化されたフィルムからなるシート状物質(合成紙など)を使用できる。また、ガラス又は金属などからなるシートなどを使用しても良い。更に、これらの支持体とインク受容層との接着強度を向上させるため、支持体の表面にコロナ放電処理や各種アンダーコート処理を施すことも可能である。
上述した支持体の中でも、インク受容層形成後の記録媒体の光沢感等の品位の点から、レジンコート紙を用いるのが好ましい。
(カチオン性ポリマー)
本明細書において、「カチオン性ポリマー」とは、ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体、及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体の総称を表す。すなわち、カチオン性ポリマーとは、ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体からなる群から選択された少なくとも一種を表す。
マゼンタインクの色材であるマゼンダ染料は、アゾ系染料及びフタロシアニン系染料と異なり、酸性領域で酸析による不溶化及び凝集が起き難いという特性を有する。このため、紙面pHの低pH化のみでは充分なマイグレーション防止効果が得ることができない。そこで、下層中にカチオン性ポリマーを含有することにより、マゼンタインクの色材であるマゼンダ染料を効果的に凝集、定着させて、マイグレーションを抑制することができる。このカチオン性ポリマーは、キナクリドン系染料の定着性に優れた効果を発揮し、アントラピリドン系染料の定着に最も優れた効果を発揮する。
典型的な例では、マゼンタインクをインク受容層の表面に打込むと、マゼンダ染料はインク受容層の表面から20μmの深さまで浸透する。このため、マゼンタ染料の染着位置よりも深い部分にカチオン性ポリマーが存在しても、充分なマゼンタインクのマイグレーション抑制効果を得ることができない。このため、カチオン性ポリマーは、インク受容層の上層表面には存在せず、インク受容層の上層表面から20μm以内に存在することが好ましい。
塗工液中に添加するカチオン性ポリマーの重量平均分子量が小さいと、上層と下層の塗工時にカチオン性ポリマーが上層内に拡散してブロンズの悪化を引起す場合がある。また、高湿下での保存時などインク受容層が高含量の水分を含んだ場合にも、カチオン性ポリマーがインク受容層の上層表面に拡散してマイグレーションを引き起す。このため、上層の表面側へのカチオン性ポリマーの拡散を防止するという点で、カチオン性ポリマーの重量平均分子量は3000以上であることが好ましい。一方、カチオン性ポリマーの重量平均分子量が大き過ぎると、アルミナ水和物等のアルミナ水和物の分散時に、カチオン性ポリマーがアルミナ水和物と凝集反応を起こして、インク受容層の透明性を下げて画像濃度の低下等の品質低下を引起す場合がある。このため、カチオン性ポリマーの重量平均分子量は15000以下が好ましい。また、カチオン性ポリマーの重量平均分子量は5000であることがより好ましい。
また、下層用塗工液中に添加するカチオン性ポリマー量が多いと、受容層のヘイズが高くなり、OD低下及びブロンズを引起すことがある。一方添加量が少ないと染料の染着効果が低下して、充分なマゼンタのマイグレーション抑制効果及び色安定性が得られないことがある。このため、OD低下及びブロンズの抑制とマイグレーション抑制効果及び色安定性を両立する点で、下層用塗工液中のアルミナ水和物に対するカチオン性ポリマー量は質量割合[(カチオン性ポリマー)/(無機顔料粒子)×100]が0.5%以上1.0%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5%以上0.75%以下である。
また、カチオン性ポリマーのインク受容層の上層表面への拡散は水分を介して発生するため、可溶化基を多く持たないカチオン性ポリマー、又は嵩高い部位を持ったカチオン性ポリマーを用いることが好ましい。このため、ポリマー主鎖に嵩高いジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体を用いることがより好ましい。
本発明に使用できるカチオン性ポリマーを以下に示す。
ポリアリルアミン塩酸塩は、下記式(1)で表される化合物である。
Figure 0005106526
nは、30以上160以下が好ましい。
メチルジアリルアミン塩酸塩重合体は、下記式(2)で表される化合物である。
Figure 0005106526
nは、27以上140以下が好ましい。
ジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体は、下記式(3)で表される化合物である。
Figure 0005106526
nは、15以上77以下が好ましい。
無機顔料粒子としてアルミナ水和物を使用した場合、カチオン性ポリマーとの相互作用により、アルミナの分散適性を良好とすることができる。これらのカチオン性ポリマーの中でも、経時黄変の抑制、ODの点から、ジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体を用いることが好ましい。また、ジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体は、嵩高い部位を有しているため、下層の塗工液の塗工時に、この共重合体のインク受容層表面への拡散を防止することができる。
更に、上層と下層中の、[(カチオン性ポリマーとメタンスルホン酸の総量)/(無機顔料粒子)]の質量割合は、1.5%以上2.7%以下が好ましい。
(アルキルスルホン酸)
本発明では、上層と下層は、炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐したアルキル基を有するアルキルスルホン酸を含有し、上層と下層中の、アルミナ水和物とアルキルスルホン酸の質量割合[(アルキルスルホン酸)/(無機顔料粒子)×100]が1.4%以上2.1%以下である。
なお、インク受容層のpHが低すぎる場合、シアンインク等の染料の凝集を促進してブロンズを引き起こす場合が知られている。このため、インク受容層全体のpHを4.5以上5.5以下の範囲に調整することが好ましく、4.8以上5.3以下の範囲に調整することがより好ましく、5.1に調整することが更に好ましい。
一方、受容層にアルミナ水和物を使用した場合、顔料自体のpH緩衝能力がシリカと比較して強く、pH調整が困難である。このため、アルミナ水和物を受容層材として使用する記録媒体では、紙面pHとする酸として、1価で酸解離定数が低い酸が有効である。具体的には、アルキルスルホン酸,硝酸,塩酸が考えられる。しかし、硝酸塩は化学安全上、問題があり、塩酸はSUS等生産ラインの金属部位を腐食する問題がある。このため、紙面pHを調整する酸としては、アルキルスルホン酸を用いることが好ましい。そこで、本発明では、上層と下層中の、アルミナ水和物に対するアルキルスルホン酸の質量割合[(アルキルスルホン酸)/(無機顔料粒子)×100]が1.4%以上2.1%以下としている。これによって、インク受容層全体を上記pHの範囲内に調整することができる。
このアルキルスルホン酸は、蟻酸、酢酸、グリコール酸等のバッファー機能を持つ弱酸と比べてインク受容層のpHの調整が容易である。
また、アルキルスルホン酸の質量割合が上記範囲であることにより、マゼンタ染料が深く浸透しすぎることを防ぎ、画像濃度を向上することができる。同時に、マゼンタ染料の耐マイグレーション性を向上させることができる。
なお、アルキルスルホン酸の質量割合[(アルキルスルホン酸)/(無機顔料粒子)×100]は1.4%以上1.9%以下であることが好ましく、1.4%以上1.7%であることがより好ましい。これにより、マゼンタ染料の耐マイグレーションの更なる向上,ブラックインク印字時の色安定性及び画像濃度を向上することができる。
アルキルスルホン酸は、可溶化基としてスルホン酸基のみを有する一塩基酸であることが好ましく、アルキル基はマイグレーション向上の点で水酸基,カルボン酸基に代表される可溶化基をもたない直鎖または分岐した無置換アルキル基であることが好ましい。
一方、可溶化基を有するアルキルスルホン酸は、アルミナの解膠に関与しない可溶化基により多孔質層内に水分を保持しやすく、マイグレーションが極端に悪化するため、実用的ではない。
インクジェット方式での印字では、印字後、直ぐに本来の高い画像濃度が得られ、手軽に印字画像を得られることが好ましく、炭素数が4以下のアルキルスルホン酸は、ブラックインク印字時の色安定性及び画像濃度を向上することができる。しかし、アルキル鎖の炭素数が5以上、または、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸の場合、色安定性が悪くなり、画像濃度も低下する。炭素数が5以上の場合、アルキル基の疎水性が強くなることで、アルミナ表面の疎水性が強くなり、アルミナ表面での染料定着速度が遅くなり、色安定性及び画像濃度が低下すると思われる。
本発明では、アルキルスルホン酸が一塩基酸であり、かつ、アルキル鎖の炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐した無置換アルキル基であることにより、マイグレーションと色安定を同時に向上することができる。
また、炭素数数が5以上のアルキルスルホン酸、及び、ベンゼン環を有するスルホン酸単独でアルミナを解膠した場合、充分な分散性が得られず増粘が進みやすい。そのため、生産適性が低く充分な生産性を得られないばかりか、充分な分散性を得られないことによりアルミナの凝集してしまい、画像濃度の低下を引起すことがある。
このため、生産適性の面でも、アルキルスルホン酸は、炭素数1以上4以下が好ましい。本発明で用いられるアルキルスルホン酸としては、メタンスルホン酸,エタンスルホン酸,イソプロパンスルホン酸、n−プロパンスルホン酸、n−ブタンスルホン酸,I−ブタンスルホン酸,t−ブタンスルホン酸が挙げられる。より好ましくは、炭素数1以上3以下のメタンスルホン酸,エタンスルホン酸,イソプロパンスルホン酸、n−プロパンスルホン酸が用いられる。
これらの中でも、pH調整の容易性及び染料定着性などからメタンスルホン酸を用いることがさらに好ましい。
(アルミナ水和物)
本発明では、染料定着性、透明性、印字濃度、発色性、及び光沢性を満たすものとして、上層及び下層中に、アルミナ水和物を用いることが好ましい。このアルミナ水和物としては、例えば、下記一般式(X)により表されるものを好適に利用できる。
Al3−n(OH)2n・mHO・・・・(X)
(上記式中、nは0、1、2又は3の何れかを表し、mは0〜10、好ましくは0〜5の範囲にある値を表す。但し、mとnは同時に0にはならない。mHOは、多くの場合、結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相を表すものであるため、mは整数又は整数でない値をとることができる。又、この種の材料を加熱するとmは0の値に達することがあり得る)。
アルミナ水和物の結晶構造としては、熱処理する温度に応じて、非晶質、キブサイト型、ベーマイト型が知られており、これらのうち、何れの結晶構造のものも使用可能である。
これらの中でも好適なアルミナ水和物としては、X線回折法による分析でベーマイト構造、又は非晶質を示すアルミナ水和物である。具体的には、特開平7−232473号公報、特開平8−132731号公報、特開平9−66664号公報、特開平9−76628号公報等に記載されたアルミナ水和物を挙げることができる。
このアルミナ水和物は、インク受容層形成時のインク受容層全体の平均細孔半径が7.0nm以上、10nmとなるものを用いることが好ましい。より好ましくは、インク受容層形成時のインク受容層全体の平均細孔半径が、8.0nm以上、10nm以下となるものを用いるのが良い。ここでいうインク受容層全体とは、アルミナ水和物とバインダーによって形成されている上層と下層を合わした層のことを指す。インク受容層全体の平均細孔半径が、これらの範囲内にあることによって、優れたインク吸収性及び発色性を発揮することが可能となる。また、インク受容層全体の平均細孔半径がこれらの範囲よりも小さいと、インク吸収性が不足して、アルミナ水和物に対するバインダーの量を調整したとしても、十分なインク吸収性が得ることができない場合がある。また、インク受容層全体の平均細孔半径がこの範囲よりも大きくなると、インク受容層のヘイズが大きくなり、良好な発色性が得られない場合がある。
また、インク受容層全体の細孔容積としては、全細孔容積で0.50ml/g以上であることが好ましい。全細孔容積がこの値未満になると、インク受容層全体のインク吸収性が不足して、アルミナ水和物に対するバインダーの量を調整したとしても、十分なインク吸収性が得ることができない場合がある。
さらに、インク受容層の細孔半径として25nm以上の細孔が存在しないことが好ましい。25nm以上の細孔が存在する場合には、インク受容層のヘイズが大きくなり、良好な発色性が得られない場合がある。
なお、上記の平均細孔径、全細孔容積、細孔半径とは、記録媒体を窒素吸着脱離法によって測定された、窒素ガスの吸着脱離等温線よりBJH(Barrett−Joyner−Halenda)法を用いて求められる値である。特に、平均細孔径とは、窒素ガス脱離時に測定される全細孔容積と比表面積から計算によって求まる値である。
なお、インク吸収性記録媒体を窒素吸着脱離法により測定した場合には、インク受容層以外の部分に対しても測定が行われることとなる。しかし、インク受容層以外の成分(例えば、基材のパルプ層、樹脂被膜層等)は窒素吸着脱離法で一般的に測定できる範囲である1〜100nmに細孔を持っていない。このため、インク吸収性記録媒体全体を窒素吸着脱離法で測定した場合は、インク受容層の平均細孔径を測定していることとなるものと考えられる。なお、このことは、レジンコート紙を窒素吸着脱離法で細孔分布を測定した場合、1〜100nmの間に細孔を有していないことからも推測される。
また、上記のようなインク受容層形成時の平均細孔径を得るためには、BET比表面積が、100m/g以上200m/g以下であるアルミナ水和物を用いることが好ましい。より好ましくは、インク受容層の平均細孔径は125m/g以上175m/g以下であるのが良い。
なお、上記BET法とは、気相吸着法による粉体の表面積測定法の一つであり、吸着等温線から1gの試料の持つ総表面積、即ち比表面積を求める方法である。このBET法では、通常、吸着気体として窒素ガスが用いられ、吸着量を被吸着気体の圧又は容積の変化から測定する方法が最も多く用いられる。この際、多分子吸着の等温線を表すものとして最も著名なものは、Brunauer、Emmett、Tellerの式であって、BET式と呼ばれ比表面積決定に広く用いられている。上記BET法では、BET式に基づいて吸着量を求め、吸着分子1個が表面で占める面積を掛けることにより比表面積が得られる。BET法では、窒素吸着脱離法の測定において、ある相対圧力における吸着量の関係を数点測定し、最小二乗法によりそのプロットの傾き、切片を求めることで比表面積を導き出す。このため、測定の精度を上げるためには、相対圧力と吸着量の関係は少なくとも5点測定しておくことが好ましく、より好ましくは10点以上であるのが良い。
また、アルミナ水和物の好適な形状としては、平板状で、平均アスペクト比が3.0以上10以下、平板面の縦横比が0.60以上1.0以下であるものが好ましい。なお、アスペクト比は、特公平5−16015号公報に記載された方法により求めることができる。すなわち、アスペクト比は、粒子の(厚さ)に対する(直径)の比で示される。ここで「直径」とは、アルミナ水和物を顕微鏡又は電子顕微鏡で観察したときの粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径(円相当径)を示す。また、平板面の縦横比は、アスペクト比と同様に、粒子を顕微鏡で観察した場合の、平板面の最小値を示す直径と、最大値を示す直径の比を示す。
アスペクト比が上記範囲外となるアルミナ水和物を使用した場合、形成したインク受容層の細孔分布範囲が狭くなる場合がある。このため、アルミナ水和物の粒子径を揃えて製造するのが困難になる場合がある。また、同様に、縦横比が上記範囲外のものを使用した場合も、インク受容層の細孔径分布が狭くなる。
Rocek J.,et al.、Applied Catalysis、74巻、p29〜36、1991 に記載されているように、アルミナ水和物には繊毛状と、繊毛状でない形状のものがあることが知られている。本発明者の知見によれば、同じアルミナ水和物であっても、平板状のアルミナ水和物の方が、繊毛状のアルミナ水和物よりも分散性が良い。また、繊毛状のアルミナ水和物は、塗工時に支持体の表面に対して平行に配向し形成される細孔が小さくなって、インク受容層のインク吸収性が小さくなることがある。これに対して、平板状のアルミナ水和物は、塗工により配向する傾向が小さく形成されるインク受容層の細孔の大きさやインク吸収性へ悪影響を及ぼしにくい。このため、平板状のアルミナ水和物を用いることが好ましい。
(バインダー)
本発明のインク受容層には、バインダーを含有する。バインダーとしては、上記に挙げたアルミナ水和物を結着する能力のある材料であって、且つ、本発明の効果を損なわない範囲のものであれば、特に制限なく利用することができる。バインダーとしては例えば、下記のものを挙げることができる。
・酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体
・カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体
・カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール又はその誘導体
・ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役重合体ラテックス
・アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体等のアクリル系重合体ラテックス
・エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス;
上記の各種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス。
・カチオン基を用いて上記各種重合体をカチオン化したもの、カチオン性界面活性剤を用いて上記各種重合体の表面をカチオン化したもの
・カチオン性ポリビニルアルコール下で上記各種重合体を重合し、重合体の表面にポリビニルアルコールを分布させたもの
・カチオン性コロイド粒子の懸濁分散液中で上記各種重合体の重合を行い、重合体の表面にカチオン性コロイド粒子を分布させたもの
・メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂等の水性バインダー
・ポリメチルメタクリレート等のアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体樹脂
・ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系バインダー。
上記バインダーは、単独で、又は複数種を混合して用いることができる。中でも最も好ましく用いられるバインダーはポリビニルアルコールである。このポリビニルアルコールとしては、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールを挙げることができる。このポリビニルアルコールは、平均重合度が1500以上のものが好ましく用いられ、平均重合度が2000以上5000以下のものがより好ましい。また、ケン化度は80以上100以下のものが好ましく、85以上100以下のものがより好ましい。
本発明では、下層にアルミナ水和物とカチオン性ポリマーを使用した際に、下層用塗工液の分散工程において、緩やかにアルミナ水和物とカチオン性ポリマーの凝集を行うことができる。また、塗工時の乾燥過程において、水分の蒸発に伴うコロイドの相互作用による急激な凝集により、カチオン性ポリマーをアルミナ水和物からなる下層内に固定化して、カチオン性ポリマーの上層への拡散を抑制することができる。この結果、ブロンズを抑制している。
また、上記分散工程で、ケン化度が85以上100以下ポリビニルアルコールをバインダーとして使用すると、乾燥過程で塗工液のゲル化を促進することができる。このゲル化と、乾燥過程の凝集との相互作用により、下層のカチオン性ポリマーを保持する力が向上させることができる。
この時、ポリビニルアルコールの使用量は、アルミナ水和物の質量を100としたとき、7質量%以上12質量%以下加えることが好ましい。7質量%未満の場合、ポリビニルアルコールのゲル化による保持効果が低く、12質量%より高い場合、ゲル化が促進されて塗工適性が低下する等の弊害が起きる。このため、本発明の最良な実施形態として、下層のアルミナ水和物に対して8質量%以上9質量%以下である。
また、下層のアルミナ水和物に対するポリビニルアルコールを、上層より多くして、上層より下層のゲル化速度を速くし、下層から先にゲル化を起こすことで、下層にカチオン性ポリマーを確実に保持できる。このとき、ゲル化速度をカチオン性ポリマーとアルミナ水和物を含む分散液にポリビニルアルコールを添加した直後と、添加後5分後の粘度差により評価できる。そして、粘度差の絶対値が大きい程、ゲル化速度が速く、差が無い程、ゲル化が遅いと評価できる。この結果、上下層の粘度差の絶対値が100cp以上であることが好ましい。
上記評価結果からも、上層中のアルミナ水和物に対するポリビニルアルコールの質量%は下層のポリビニルアルコールより少なくすることが好ましい。本発明での最適な実施形態として、上層中のポリビニルアルコールの使用量は、アルミナ水和物の質量を100としたとき、4質量%以上6質量%以下である。
(その他の材料)
インク受容層(上層、下層)中には、必要に応じて、ホウ酸及びホウ酸塩の少なくとも一方を添加しても良い。ホウ酸及びホウ酸塩を添加することにより、インク受容層内でのクラックの発生を防止することができる。この際、使用できるホウ酸としては、オルトホウ酸(HBO)だけでなく、メタホウ酸や次ホウ酸等が挙げられる。ホウ酸塩としては、上記ホウ酸の水溶性の塩であることが好ましい。具体的には、下記のホウ酸のアルカリ土類金属塩等を挙げることができる。
・ホウ酸のナトリウム塩(Na・10HO、NaBO・4HO等)、ホウ酸のカリウム塩(K・5HO、KBO等)等のアルカリ金属塩
・ホウ酸のアンモニウム塩(NH・3HO、NHBO等)
・ホウ酸のマグネシウム塩やカルシウム塩
これらのホウ酸等の中でも、塗工液の経時安定性と、クラック発生の抑制効果の点からオルトホウ酸を用いることが好ましい。また、ホウ酸等の使用量としては、上層、下層中のバインダーに対して、ホウ酸固形分10質量%以上50.0質量%以下の範囲で用いることが好ましい。上記範囲を超えると塗工液の経時安定性が低下する場合がある。すなわち、インク吸収性記録媒体を生産する際、塗工液を長時間に渡って使用することとなり、ホウ酸の含有量が多いとその間に塗工液の粘度の上昇や、ゲル化物の発生が起こる場合がある。このため、塗工液の交換やコーターヘッドの清掃等を頻繁に行なうことが必要となり、生産性が著しく低下してしまう場合がある。更に、上記範囲を超えると、インク受容層に点状の表面欠陥が生じ易くなり、均質で良好な光沢面が得られない場合がある。なお、ホウ酸等の使用量が上記範囲内であっても、製造条件等によっては、インク受容層内にクラックが発生する場合があるため、適当な使用量の範囲を選択する必要がある。
インク受容層(上層、下層)形成用塗工液中には、pH調整剤として、例えば、以下の酸又は塩を適宜、添加することができる。
・蟻酸、酢酸、グリコール酸、シュウ酸、プロピオン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、フタル酸
・イソフタル酸、テレフタル酸、グルタル酸、グルコン酸、乳酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、ピメリン酸、スベリン酸、メタンスルホン酸
・塩酸、硝酸、燐酸等の無機酸
・上記酸の塩。
無機顔料粒子としてアルミナ水和物を用いる場合には、アルミナ水和物を水中に分散させるために一塩基酸を用いることが好ましい。このため、上記pH調整剤の中でも、蟻酸、酢酸、グリコール酸、メタンスルホン酸等の有機酸や、塩酸、硝酸等を用いることが好ましい。
また、その他の塗工液用の添加剤として、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、界面活性剤、離型剤、浸透剤、着色顔料、着色染料を使用できる。また、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、耐水化剤、染料定着剤、硬化剤、耐候材料等を、必要に応じて適宜、添加することができる。
(塗工液の塗工方法)
インク受容層を形成するための上層用塗工液、下層用塗工液の塗工には、2層以上の層の形成、及び適正な塗工量が得られるように、例えば、以下の塗工方法を使用でき、オンマシン、オフマシンで塗工する。
・各種カーテンコーター、エクストルージョン方式を用いたコーター
・スライドホッパー方式を用いたコーター
なお、塗工時に、塗工液の粘度調製等を目的として、塗工液を加温してもよく、コーターヘッドを加温することも可能である。
塗工後の塗工液の乾燥には、例えば、直線トンネル乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤー等の熱風乾燥機を使用できる。また、赤外線、加熱ドライヤー、マイクロ波等を利用した乾燥機等を、適宜、選択して用いることができる。
なお、上層と下層の塗工は別々に行っても良いが、生産効率の点で同時多層塗工が好ましい。
本発明の記録媒体の製造方法の最良の形態においては、上記下層用塗工液(2)と、上記上層用塗工液(1)と、を支持体に対して同時塗工することが好ましい。
2層を同時塗工する装置としては、エクストルージョン型塗工装置、スライドビード塗工装置、スライドカーテン塗工装置を使用することができる。本実施の形態ではスライドビード塗工装置である2層スライドダイを用いることが好ましい。
図2を用いて、以下に2層スライドダイの説明をする。
ウエブ4に塗布される複数の塗布液5A,5Bは、図示しないそれぞれの塗布液タンクから送液量が可変可能な各送液ポンプによりビード塗布液用のスライドビード6内の各マニホールド7,8に供給される。マニホールド7,8に供給された各塗布液5A,5Bは所定の幅になるように塗布幅方向に拡流された後、スリット状に形成された各スロット9、10を通ってスライドビード6上面の下方傾斜したスライド面11に押し出される。スライド面11に押し出された各塗布液は、多層塗布膜状の多層塗布液となってスライド面11を流下し、スライド面11下端のリップ先端12に達する。リップ先端12に達した多層塗布液は、リップ先端12とバックアップローラ13に巻き掛けられて走行するウエブ面との間隔にビード部14を形成する。このとき、ビード部14を安定化させるため、吸引チャンバによりビード部14の下側が減圧される。このビード部14における多層塗布液は、ウエブ4面の上に引き上げられる作用を受けて引き伸ばされて薄膜化する。この結果、走行するウエブ面4上に薄膜化した多層塗布膜Aを形成することができる。ここで、5Aはスライド面に対して下層塗布液、5Bは上層塗布液である。
本発明では、上記のように適度な粘度、物性を有する塗工液、及び好適な塗工方法を選択することにより、上層と下層の間で内容成分の移動が起こらないようにすることができる。下層用塗工液中にアルミナ水和物とカチオン性ポリマーを含有することで、下層用塗工液の混合分散時に、緩やかにアルミナ水和物とカチオン性ポリマーの凝析が起こる。また、塗工時の乾燥過程において、水分の蒸発に伴いコロイドの相互作用によるアルミナ水和物とカチオン性ポリマーの急激な凝析が引き起こされる。このため、前記生産工程の分散及び蒸発乾燥時の凝析により、カチオン性ポリマーを下層内に固定化することができる、下層中のカチオン性ポリマーが上層中に拡散するといったことがない。
また、本発明では、上層、下層の無機顔料としてアルミナ水和物を使用し、上層、下層のバインダーとしてポリビニルアルコールを使用することが好ましい。
この場合、使用しているアルミナ水和物、バインダーが同種ものであるため、上層と下層の境界領域は区分できないほど密着している。この上層と下層は液体同士で接触製造されているため、厚みから見た上下層の境界域では、下層のジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体が、境界部分の上層にわずかに拡散して入っていた。しかし、上層の表面はこのジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体が存在していないことが確認された。確認はPerkin Elmer Instruments社製Spectrum One FT−IR Spectrometerを用いて記録媒体表面に前記共重合体の二酸化硫黄部位を示す1300cm−1,1130cm −1 及びアミン基を示す3400cm −1 にピークがないことより、行った。
(シアンインク用染料)
2003年当時、スルホン酸ナトリウム等の可溶化基を複数、任意の場所に含む構造の、下記式(4)のフタロシアニン染料が一般的であった。
Figure 0005106526
ここで、l、mはそれぞれl=1〜2、m=2〜3である。
一方、2004年秋以降に使用されているフタロシアニン染料は、フタロシアニンに耐光性及び耐ガス性を向上するために、可溶化基として可溶化基置換トリアジン環を導入したものが用いられるようになった。近年の可溶化基置換トリアジン環を導入したフタロシアニン染料を用いたものが、本発明の最良の実施形態となる。
可溶化基置換トリアジン環を導入したフタロシアニン染料としては、下記式(5)の化合物を使用することができる。
Figure 0005106526
ここで、l、m、nはそれぞれl=0〜2、m=1〜3、n=1〜3(但し、l+m+n=3〜4)である。
(マゼンダインク用染料)
アントラピリドン染料として、C.I.アシッドレッド80,C.I.アシッドレッド81,C.I.アシッドレッド82,C.I.アシッドレッド83,C.I.アシッドバイオレット39が挙げられる。また、下記式(6)の染料を挙げることができる。
Figure 0005106526
2003年までは、主に上記に例示したアントラピリドン系染料が用いられていた。一方、2004年秋以降は、アントラピリドン系染料を向上するために、下記式(7)のように可溶化基として置換トリアジン環を導入したものが用いられるようになった。
Figure 0005106526
近年の可溶化基置換トリアジン環を導入したアントラピリドン染料を用いたものが、本発明の最良の実施形態となる。
(イエローインク用染料)
イエローインクはC.I.ダイレクトイエロー132に代表される一般的なアゾ化合物の二量体(下記式(8))を使用することができる。
Figure 0005106526
(ブラックインク用染料)
ブラックインクとしては、下記式(9)、(10)に代表されるポリスアゾ化合物を使用することができる。
Figure 0005106526
Figure 0005106526
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
<塗工液の作製>
(上層形成用塗工液A1の作製):
まず、純水中に、無機顔料粒子としてアルミナ水和物Disperal HP14(サソール社製)を30質量%となるように添加した。次に、このアルミナ水和物に対して、(メタンスルホン酸)/(無機顔料粒子)×100が1.3質量%となるようにメタンスルホン酸を加えて、攪拌し、コロイダルゾルを得た。得られたコロイダルゾルをアルミナ水和物が27質量%となるように適宜、希釈し、コロイダルゾルAを得た。
一方、ポリビニルアルコールPVA235(クラレ(株)製)をイオン交換水に溶解して、固形分8質量%のPVA水溶液を得た。そして、上記で調製したコロイダルゾルAに前記作成したPVA溶液を、アルミナ水和物の固形分に対して、PVA固形分換算[(バインダー)/(無機顔料粒子)×100)]が5質量%となるように混合した。次に、3%ホウ酸水溶液を、アルミナ水和物の固形分に対してホウ酸固形分換算で1.0質量%になるように混合して、上層形成用塗工液A1を得た。
(上層形成用塗工液A2の作製)
上記塗工液A1のメタンスルホン酸の量を1.5質量%に変更した以外は、塗工液A1と同様にして塗工液A2を作製した。
(上層形成用塗工液A3の作製)
上記塗工液A1のメタンスルホン酸量を1.7質量%に変更した以外は、塗工液A1と同様にして塗工液A3を作製した。
(上層形成用塗工液A3−Eの作製)
上記塗工液A3のメタンスルホン酸をエタンスルホン酸に変更した以外は、塗工液A3と同様にして塗工液A3−Eを作製した。
(上層形成用塗工液A3−Pの作製)
上記塗工液A3のメタンスルホン酸をイソプロパンスルホン酸に変更した以外は、塗工液A3と同様にして塗工液A3−Pを作製した。
(上層形成用塗工液A3−Aの作製)
上記塗工液A3のメタンスルホン酸を酢酸に変更した以外は、塗工液A3と同様にして塗工液A3−Aを作製した。
(上層形成用塗工液A3−Gの作製)
上記塗工液A3のメタンスルホン酸をグリセリン酸に変更した以外は、塗工液A1と同様にして塗工液A3−Gを作製した。
(上層形成用塗工液A3−Hの作製)
上記塗工液A3のメタンスルホン酸をヘキサンスルホン酸に変更した以外は、塗工液A1と同様にして塗工液A3−Hを作製した。
(上層形成用塗工液A3−Bの作製)
上記塗工液A3のメタンスルホン酸をベンゼンスルホン酸に変更した以外は、塗工液A1と同様にして塗工液A3−Bを作製した。
(上層形成用塗工液A4の作製)
上記塗工液A1のメタンスルホン酸量を1.9質量%に変更した以外は、塗工液A1と同様にして塗工液A4を作製した。
(上層形成用塗工液A5の作製)
上記塗工液A1のメタンスルホン酸量を2.1質量%に変更した以外は、塗工液A1と同様にして塗工液A5を作製した。
(上層形成用塗工液A6の作製)
上記塗工液A1のメタンスルホン酸量を1.4質量%に変更した以外は、塗工液A1と同様にして塗工液A6を作製した。
(下層形成用塗工液B2−3の作製)
純水中に、無機顔料粒子としてアルミナ水和物Disperal HP14(サソール社製)を30質量%となるように添加した。次に、このアルミナ水和物に対して、(メタンスルホン酸)/(無機顔料粒子)×100が1.5質量%となるようにメタンスルホン酸を加えた。この後、ジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体(日東紡社製PAS−92 分子量5000)を、アルミナ水和物に対して、(ジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体)/(無機顔料粒子)×100が0.5質量%となるように加えた。この後、この混合溶液を攪拌してコロイダルゾルを得た。得られたコロイダルゾルをアルミナ水和物が27質量%となるように適宜、希釈してコロイダルゾルAを得た。
一方、ポリビニルアルコールPVA235(クラレ(株)製)をイオン交換水に溶解して、固形分8質量%のPVA水溶液を得た。そして、上記で調製したコロイダルゾルAに前記作成したPVA溶液をアルミナ水和物の固形分に対して、PVA固形分換算[(バインダー)/(無機顔料粒子)×100]が8質量%となるように混合した。次に、3%ホウ酸水溶液を、アルミナ水和物の固形分に対してホウ酸固形分換算で1.7質量%になるように混合して、下層インク受容層用塗工液B2−3を得た。
(下層形成用塗工液B1−1の作製)
上記塗工液B2−3のメタンスルホン酸を1.3質量%に変更し、ジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体を0.1質量%に変更して、塗工液B1−3を作製した。
(下層形成用塗工液B1−3の作製)
上記塗工液B2−3のメタンスルホン酸を1.3質量%に変更した以外は、塗工液B2−3と同様にして塗工液B1−3を作製した。
(下層形成用塗工液B1−5の作製)
上記塗工液B1−1のジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体を1.0質量%に変更した以外は、塗工液B1−1と同様にして塗工液B1−5を作製した。
(下層形成用塗工液B3−3の作製)
上記塗工液B2−3のメタンスルホン酸を1.7質量%に変更した以外は、塗工液B2−3と同様にして塗工液B3−3を作製した。
(下層形成用塗工液B4−3の作製)
上記塗工液B2−3のメタンスルホン酸を1.9質量%に変更した以外は、塗工液B2−3と同様にして塗工液B4−3を作製した。
(下層形成用塗工液B5−3の作製)
上記塗工液B2−3のメタンスルホン酸を2.1質量%に変更した以外は、塗工液B2−3と同様にして塗工液B5−3を作製した。
(下層形成用塗工液B2−4の作製)
上記塗工液B2−3のジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体を0.75質量%に変更した以外は、塗工液B2−3と同様にして塗工液B2−4を作製した。
(下層形成用塗工液B3−4の作製)
上記塗工液B3−3のジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体を0.75質量%に変更した以外は、塗工液B3−3と同様にして塗工液B3−4を作製した。
(下層形成用塗工液B4−4の作製)
上記塗工液B4−3のジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体を0.75質量%に変更した以外は、塗工液B4−3と同様にして塗工液B4−4を作製した。
(下層形成用塗工液B5−4の作製)
上記塗工液B5−3のジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体を0.75質量%に変更した以外は、塗工液B5−3と同様にして塗工液B5−4を作製した。
(下層形成用塗工液B5−5の作製)
上記塗工液B5−4のジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体を1.00質量%に変更した以外は、塗工液B5−4と同様にして塗工液B5−5を作製した。
(下層形成用塗工液B4−5の作製)
上記塗工液B4−4のジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体を1.00質量%に変更した以外は、塗工液B4−4と同様にして塗工液B4−5を作製した。
(下層形成用塗工液C3−3の作製)
上記塗工液B3−3のジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体をポリアリルアミン塩酸塩(日東紡社製 PAA−HCL−05)に変更して、塗工液C3−3を作製した。
(下層形成用塗工液D3−3の作製)
上記塗工液B3−3のジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体をメチルジアリルアミン塩酸塩重合体(日東紡社製 PAS−M−1L)に変更して塗工液D3−3を作製した。
(下層形成用塗工液B3−1−Eの作製)
上記塗工液B3−3のメタンスルホン酸をエタンスルホン酸に変更した以外は、塗工液B3−3と同様にして塗工液B3−1−Eを作製した。
(下層形成用塗工液B3−1−Pの作製)
上記塗工液B3−3のメタンスルホン酸をイソプロパンスルホン酸に変更した以外は、塗工液B3−3と同様にして塗工液B3−1−Pを作製した。
(下層形成用塗工液B3−1−Aの作製)
上記塗工液B3−3のメタンスルホン酸を酢酸に変更した以外は、塗工液B3−3と同様にして塗工液B3−1−Aを作製した。
(下層形成用塗工液B3−1−Gの作製)
上記塗工液B3−3のメタンスルホン酸をグリセリン酸に変更した以外は、塗工液B3−3と同様にして塗工液B3−1−Gを作製した。
(下層形成用塗工液B3−1−Hの作製)
上記塗工液B3−3のメタンスルホン酸をヘキサンスルホン酸に変更した以外は、塗工液B3−3と同様にして塗工液B3−1−Hを作製した。
(下層形成用塗工液B3−1−Bの作製)
上記塗工液B3−3のメタンスルホン酸をベンゼンスルホン酸に変更した以外は、塗工液B3−3と同様にして塗工液B3−1−Bを作製した。
(下層形成用塗工液A1−0の作製)
上記塗工液B1−5からジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体を除いた以外は、塗工液B1−5と同様にして塗工液A1−0を作製した。
(下層形成用塗工液A5−0の作製)
上記塗工液B5−3のジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ共重合体を除いた以外は、塗工液B5−3と同様にして塗工液A5−0を作製した。
<支持体の作製>
下記のようにして支持体を作製した。
先ず、下記組成の紙料を調整した。
・パルプスラリー 100質量部
濾水度450ml CSF(Canadian Standarad Freeness)の、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP) 80質量部。
濾水度480ml CSFの、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP) 20質量部。
・カチオン化澱粉 0.60質量部。
・重質炭酸カルシウム 10質量部。
・軽質炭酸カルシウム 15質量部。
・アルキルケテンダイマー 0.10質量部。
・カチオン性ポリアクリルアミド 0.03質量部。
次に、この紙料を長網抄紙機で抄造し3段のウエットプレスを行った後、多筒式ドライヤーで乾燥した。この後、サイズプレス装置で、固形分が1.0g/mとなるように酸化澱粉水溶液を含浸させ、乾燥させた。この後、マシンカレンダー仕上げをして、坪量170g/m、ステキヒトサイズ度100秒、透気度50秒、ベック平滑度30秒、ガーレー剛度11.0mNの基紙Aを得た。基紙A上に、低密度ポリエチレン(70質量部)と、高密度ポリエチレン(20質量部)と、酸化チタン(10質量部)からなる樹脂組成物を25g/m塗布した。更に、裏面に、高密度ポリエチレン(50質量部)と、低密度ポリエチレン(50質量部)からなる樹脂組成物を、25g/m塗布することにより、樹脂被覆した支持体1を得た。
<実施例1>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A2及び下層形成用塗工液B2−3を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例2>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A2及び下層形成用塗工液B2−3を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例3>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A6及び下層形成用塗工液B2−3を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例4>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A3及び下層形成用塗工液B3−3を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例5>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A3及び下層形成用塗工液C3−3を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例6>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A3及び下層形成用塗工液D3−3を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例7>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A4及び下層形成用塗工液B4−3を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例8>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A5及び下層形成用塗工液B5−3を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例9>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A2及び下層形成用塗工液B2−4を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例10>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A3及び下層形成用塗工液B3−4を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例11>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A4及び下層形成用塗工液B4−4を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例12>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A5及び下層形成用塗工液B5−4を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例13>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A5及び下層形成用塗工液B5−5を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例14>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A4及び下層形成用塗工液B4−5を、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例15>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A3−E及び下層形成用塗工液B3−1−Eを、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<実施例16>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A3−P及び下層形成用塗工液B3−1−Pを、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<比較例1>
上記支持体1上に、表2に記載の下層形成用塗工液A1−0を、表2に記載の乾燥膜厚となるように塗布した。塗布は、塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<比較例2>
上記支持体1上に、表2に記載の下層形成用塗工液A5−0を、表2に記載の乾燥膜厚となるように塗布した。塗布は、塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<比較例3>
上記支持体1上に、表2に記載の下層形成用塗工液B1−5を、表2に記載の乾燥膜厚となるように塗布した。塗布は、塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<比較例4>
上記支持体1上に、表2に記載の下層形成用塗工液B1−3を、表2に記載の乾燥膜厚となるように塗布した。塗布は、塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<比較例5>
上記支持体1上に、表2に記載の下層形成用塗工液B1−1を、表2に記載の乾燥膜厚となるように塗布した。塗布は、塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<比較例6>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1,2に記載の上層形成用塗工液A1及び下層形成用塗工液B1−3を、表1,2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<比較例7>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A3−A及び下層形成用塗工液B3−1−Aを、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<比較例8>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A3−G及び下層形成用塗工液B3−1−Gを、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<比較例9>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A3−H及び下層形成用塗工液B3−1−Hを、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
<比較例10>
上記支持体1上に、支持体に近い方から表1、2に記載の上層形成用塗工液A3−B及び下層形成用塗工液B3−1−Bを、表1、2に記載の乾燥膜厚となるように同時重層塗布した。塗布は、各塗工液を40℃に加温して、2層スライドダイを用いて塗布することにより行い、その後40℃で乾燥して、インクジェット記録媒体を作製した。
上記実施例1〜16及び比較例1〜10の作製条件を表1〜3に示す。
Figure 0005106526
上記表1中の、酸、PVA(ポリビニルアルコール)、及びホウ酸の含量は、それぞれアルミナ水和物の質量を100とした時の、質量%を表す。
Figure 0005106526
上記表2中の、酸、PVA(ポリビニルアルコール)、ホウ酸及びカチオンポリマーの含量は、それぞれアルミナ水和物の質量を100とした時の、質量%を表す。
Figure 0005106526
上記表3中の、「層厚」、「総アルミナ量」、「総酸量」、「総カチオン性ポリマー量」、及び「酸+カチオン性ポリマーの含量」は、それぞれ上層と下層中の合計の量を表す。また、「総酸量」、「総カチオン性ポリマー量」及び「酸+カチオン性ポリマーの含量」は、それぞれアルミナ水和物の質量を100とした時の、質量%を表す。
なお、上記実施例1〜16及び比較例1〜10で作製した、インクジェット記録媒体のインク受容層pHを測定したところ5.0であった。
また、上記実施例1〜16及び比較例1〜10で作製した、インクジェット記録媒体を、以下の評価方法に従って、評価した。
<評価方法>
(1)ブロンズ
インクジェット記録媒体に対して、キヤノン(株)製のインクジェットプリンタPIXUS iP7500を用いて、シアンのベタ画像で、印字dutyを下記のように13段階、変化させて印字した。
・5、12、21、29、35、43、51、58、66、74、85、90、100%。
この印字物について、ブロンズ現象が発生し始めるdutyを目視で評価し、そのdutyをブロンズ発生dutyとした。なお、ブロンズ発生dutyが高いほど、そのインクジェット記録媒体はブロンズしにくいと言える。このようにして得られたブロンズ発生dutyにより、以下の評価基準に基づいて評価を行った。
評価基準
5:ブロンズ発生duty90%以上(視覚判断でブロンズが発生しているかどうか分からないレベル)。
4:ブロンズ発生duty85%以上、90%未満。
3:ブロンズ発生duty74%以上、85%未満。
2:ブロンズ発生duty58%以上、74%未満。
1:ブロンズ発生duty58%未満(実画において視覚判断でブロンズ発生が分かるレベル)。
(2)マゼンタのマイグレーション
キヤノン(株)製インクジェットプリンターiP7500を用いて、BLUEベタに20ポイントの田の文字を20白抜き印字した。この後、30℃,90%R.H.の環境下で1週間、保存した後、白抜き部のマゼンタニジミ率を目視で、以下の評価基準に基づいて評価を行った。
評価基準
5:白地部へのマゼンタの滲み出しが全く見られないレベルである。
4:白地部へのマゼンタの滲み出しが見られるが、田の線幅が細くなっていることを目視で確認できないレベルである。
3:白地部へのマゼンタの滲み出しが見られ、田の線幅が保存前の半分以上になっていることが目視で確認できるレベルである。
2:白地部へのマゼンタの滲み出しが見られ、田の線幅が保存前の半分以下になっているが、印字した文字を目視で認識できるレベルである。
1:白抜き部全面にマゼンタが滲み出し、印字した文字が全く認識できず、実用上問題があるレベルである。
(3)色安定性
キヤノン(株)製のインクジェットプリンタPIXUS iP7500を用いて、インクジェット記録媒体に対してブラックのベタ画像を印字した。そして、印字直後と、印字後5分後放置後の色差(ΔE)を分光光度計・スペクロトリノ(グレタグマクベス社製)を用いて測定した。
5:ΔEが2未満(印字直後にクリアファイルやアルバム等に入れてもにじみが発生しないレベル)である。
4:ΔEが2以上3未満(印字直後、クリアファイルやアルバム等に入れるとにじみは発生するが、実画上目視で判別できないレベル)である。
3:ΔEが3以上4未満(印字直後、クリアファイルやアルバム等に入れるとにじみは発生するが、実画上目視で許容できるレベル)である。
2:ΔEが4以上5未満(印字直後、クリアファイルやアルバム等に入れるとにじみは発生するが、実画上目視でフチなし画像であれば許容できるレベル)である。
1:ΔEが5以上(印字直後、クリアファイルやアルバム等に入るとにじみが発生し、品質上問題があるレベル)である。
(4)画像濃度
インクジェット記録媒体に対して、キヤノン(株)製のインクジェットプリンタPIXUS iP7500のスーパーフォトペーパーモード(デフォルト設定)により、ブラックのベタ画像の印字を行なった。この後、ブラック印字部の反射濃度をX−Rite社製310TRで測定した。
(5)黄変
インクジェット記録媒体の製造後から商品が販売店に納品されるまでに期間(物流期間)に相当する保存環境と同等の保存条件で保存した。前記物流保存条件としては、日本国内で製造後、海上輸送でアムステルダムに輸送したのと同等条件に設定した。
具体的には、インクジェット記録媒体をPETフィルム容器に入れて、50℃、80%R.H.の環境下で10日間、保存した。この後、試験片の白地部で樹脂ファイルから出した50mm×10mmの部分を、分光光度計・スペクロトリノ(グレタグマクベス社製)を用いて測定し、この結果と保管前の白地濃度の濃度差を用いて、下記基準に従って白地黄変レベルを評価した。
評価基準
白地黄変レベル(Δb*)=保管前のb*−保管後のb*
A:Δb*≦2 目視で黄変が認められず、良好なレベルである。
B:2<Δb*≦ 3目視で黄変がまったく気にならないレベルである。
C:3<Δb*≦ 6目視で黄変が判るが、実用上の下限レベルである。
以上より得られた結果を表4に示す。
Figure 0005106526
表4より、下層用塗工液の分散過程でアルミナ水和物と前記カチオン性ポリマーの緩やかな凝集が起こることが分かる。また、乾燥過程での水分の蒸発に伴う急激な凝集が起こり、バインダーとして上層と下層ポリビニルアルコール比率を変えて乾燥工程で上層より下層のゲル化速度を上げて下層にカチオン性ポリマーを保持できたことが分かる。上層にカチオン性ポリマーの拡散を抑制したことで、インク受容層の上層中にはカチオン性ポリマーを含有せず、シアンインクのブロンズと、マゼンダインクのマイグレーションを防止できたことが分かる。
この出願は2007年4月18日に出願された日本国特許出願番号第2007−109894からの優先権を主張するものであり、その内容を引用してこの出願の一部とするものである。
図1は、本発明の一態様のインクジェット記録媒体の断面図である。 図2は、2層スライドダイの説明図である。

Claims (8)

  1. 支持体と、前記支持体上に設けられ少なくとも上層と下層とを有するインク受容層と、を有するインクジェット記録媒体において、
    前記上層は、
    (A)前記インク受容層の最表層であり、
    (B)ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体を含有せず、
    (C)無機顔料粒子、バインダーおよび、アルキル基が炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐した無置換アルキル基であるアルキルスルホン酸を含有し、
    前記下層は、
    (D)前記上層の直下の層であり、
    (E)ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体からなる群から選択された少なくとも一種のカチオン性ポリマー、無機顔料粒子、バインダー、並びに
    アルキル基が炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐した無置換アルキル基であるアルキルスルホン酸を含有し、
    前記上層と下層中の無機顔料粒子に対する、下層中のカチオン性ポリマーの質量割合[(カチオン性ポリマー)/(無機顔料粒子)×100]が0.1%以上1%以下であり、
    前記上層と下層中の、前記無機顔料粒子とアルキルスルホン酸の質量割合[(アルキルスルホン酸)/(無機顔料粒子)×100]が1.4%以上2.1%以下であることを特徴とするインクジェット記録媒体。
  2. 前記上層、下層の無機顔料粒子がいずれもアルミナ水和物であり、前記上層、下層いずれも該アルミナ水和物とバインダーとによって多孔質構造が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録媒体。
  3. 前記上層と下層の厚みの合計が、30μm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録媒体。
  4. 前記上層の厚みが、2μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のインクジェット記録媒体。
  5. 前記上層中の無機顔料粒子に対する前記上層中のバインダーの質量比[(バインダー)/(無機顔料粒子)×100]が4.0質量%以上6.0質量%以下であり、
    前記下層中の無機顔料粒子に対する前記下層中のバインダーの質量比[(バインダー)/(無機顔料粒子)×100]が7.0質量%以上12質量%以下である請求項1ないし4のいずれか一項に記載のインクジェット記録媒体。
  6. 支持体上に、上層用塗工液と下層用塗工液を塗布することにより、支持体上に上層と下層とを有するインク受容層を形成するインクジェット記録媒体の製造方法において、
    前記上層用塗工液は、
    無機顔料粒子、バインダー、およびアルキル基が炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐した無置換アルキル基であるアルキルスルホン酸を含有し、
    ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体を含有せず、
    前記下層用塗工液は、
    ポリアリルアミン塩酸塩、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体及びジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体からなる群から選択された少なくとも一種のカチオン性ポリマー、無機顔料粒子、バインダー、並びにアルキル基が炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐した無置換アルキル基であるアルキルスルホン酸とを含有し、
    下層塗工液中のカチオン性ポリマーの、上層用塗工液と下層用塗工液の無機顔料粒子に対する質量割合[(カチオン性ポリマー)/(無機顔料粒子)×100]が0.1%以上1%以下であり、かつ、上層用塗工液および下層用塗工液中の無機顔料粒子に対するアルキルスルホン酸の質量割合[(アルキルスルホン酸)/(無機顔料粒子)×100]が1.4%以上2.1%以下であることを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法。
  7. 前記下層用塗工液と、前記上層用塗工液を支持体に同時塗工することを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
  8. 前記上層用塗工液、下層用塗工液の無機顔料粒子がアルミナ水和物である請求項6または7に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
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