JP2005154577A - 分散方法及びインクジェット記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光沢性、印字濃度が高い、滲みが少ない、且つ、経時滲みにも優れたインクジェット記録媒体を効率よく製造する分散方法及びインクジェット記録媒体の提供。
【解決手段】 塩基性塩化アルミニウム(PAC)、ポリアリルアミン(PAA)、ジアリルジアルキルカチオンポリマー及びモノアルキルジアリルカチオンポリマーから選ばれる少なくとも2種の化合物を含有する分散媒を用いて無機顔料微粒子を分散することを特徴とする分散方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は分散方法及びインクジェット記録媒体に関する。
インクジェット記録は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙などの記録シートに付着させ、画像・文字などの記録を行うものであるが、比較的高速、低騒音、多色化が容易である等の利点を有しており、近年急速に普及してきている。
また、写真等の高画質印刷、いわゆるフォトライクの記録シートにも用いられており、記録シートとして高光沢、表面平滑性、印字濃度が高い、滲みが少ない、経時滲みが少ない、インク吸収量が多く吸収速度が早い、耐光性、耐水性に優れている等の要求されてきている。
これら特性の向上を目的として、色材受容層に多孔質構造を有するインクジェット記録媒体が開発され実用化されている。該インクジェット記録媒体は、多孔質構造を有することによってインク吸収性に優れ、優れた光沢性を有する。
このようなインクジェット記録媒体として、特開2001−253165号公報、特開平8−218279号公報等に、無機微粒子の凝集防止剤としてジアリルジメチルカチオンポリマーを使用したインクジェット記録媒体が開示されているが、経時にじみが未だ大きく、また、光沢感のさらなる向上も望まれる。
また、有機媒染剤として、ポリアリルアミンを使用したインクジェット記録媒体が、特開平11−115308号公報、特開平10−181190号公報に開示されている。
無機微粒子の凝集防止剤としてアンモニアを使用しているが、この場合、印画濃度が低いという問題がある。(例えば、特許文献1を参照)
これらの問題を解決するために、従来から多くの技術が提案されている。
光沢発現層を設け、更に加熱鏡面処理やカレンダー処理を行うことを提案しているが、製造工程が複雑になり逆に高価になってしまう。またインク吸収性を劣化させる。(例えば、特許文献1、2を参照)
無機粒子の分散方法が開示されているが(例えば、特許文献4を参照)、この方法は、高速攪拌機で分散するもので、いわゆるバッチ方式である。この方式では高濃度の分散物を効率よく製造することは不可能である。
気相法シリカとコロイダルシリカを混合する技術が
開示されており、光沢性には優れているが、インク吸収性、ひび割れ、生産性が満足でき技術ではない。(例えば、特許文献5を参照)
支持体上にジアリルメチルカチオン性ポリマー含有層を塗工し、同時、もしくは該ジアリルメチルカチオン性ポリマー含有層を乾燥する前、又は乾燥させた後にポリアリルアミン及びポリビニルアミンから選ばれる少なくとも1種を含有した液を塗布する、インクジェット記録シートが開示(例えば、特許文献6を参照)されているが、この方法は異なる塗布液を作製するか、2回塗布することとなり作業が複雑で作業効率も上がらない。
従って、現状では、光沢性に優れ、表面平滑性、印字濃度が高い、滲みが少ない、経時滲みが少ない、インク吸収量が多く吸収速度が早く、且つ、耐光性、耐水性等全てに優れたインクジェット記録媒体は未だ得られていない。
特開平11−115308号公報 特開平11−91240号公報 特開2002−211113号公報 特開2002−274018号公報 特開2002−274021号公報 特開2003−200652号公報
本発明は上記の実態に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は光沢性、印字濃度が高い、滲みが少ない、且つ、経時滲みにも優れたインクジェット記録媒体を効率よく製造する分散方法及びインクジェット記録媒体を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.塩基性塩化アルミニウム(以下、PACともいう)、ポリアリルアミン(以下、PAAともいう)、ジアリルジアルキルカチオンポリマー及びモノアルキルジアリルカチオンポリマーから選ばれる少なくとも2種の化合物を含有する分散媒を用いて無機顔料微粒子を分散することを特徴とする分散方法。
2.メチルメタクリレート、エチルメタクリレートとの共重合体及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート、(2−メタクリロキシエチル)トリメチルアンモニウムクロライドとの共重合体から選ばれる少なくとも1種の化合物と、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドの重合物のカチオンポリマー、塩基性塩化アルミニウム、ポリアリルアミン、ジアリルジアルキルカチオンポリマー及びモノアルキルジアリルカチオンポリマーから選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する分散媒を用いて無機顔料微粒子を分散することを特徴とする分散方法。
3.分散媒と無機微粒子を連続的に分散機に供給し、混合分散処理し無機顔料微粒子分散液を連続的に吐出することを特徴とする前記1又は2に記載の分散方法。
4.分散機が2機以上直列に接続され、全分散機が連続処理可能な分散機で、且つ、第1分散機で連続的に吐出された分散液が、最終分散機まで連続的に処理されることを特徴とする前記3に記載の分散方法。
5.前記無機顔料微粒子が湿式法シリカであることを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載の分散方法。
6.支持体上に塗布されている少なくとも1層が、無機顔料微粒子、塩基性塩化アルミニウム、ポリアリルアミン、ジアリルジアルキルカチオンポリマー及びモノアルキルジアリルカチオンポリマーから選ばれる少なくとも2種の化合物を含有していることを特徴とするインクジェット記録媒体。
7.支持体上に塗布されている少なくとも1層が、無機顔料微粒子、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートとの共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、(2−メタクリロキシエチル)トリメチルアンモニウムクロライドとの共重合体から選ばれる少なくとも1種の化合物とビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドの重合物のカチオンポリマー、塩基性塩化アルミニウム、ポリアリルアミン、ジアリルジアルキルカチオンポリマー及びモノアルキルジアリルカチオンポリマーから選ばれる少なくとも1種の化合物を含有していることを特徴とするインクジェット記録媒体。
8.支持体上に2層以上の層を有するインクジェット記録媒体において、最上層が前記6又は7に記載の層であることを特徴とするインクジェット記録媒体。
本発明による分散方法及びインクジェット記録媒体は、光沢性、印字濃度が高い、滲みが少ない、且つ、経時滲みにも優れたインクジェット記録媒体を効率よく製造することができ、優れた効果を有する。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の請求項1の発明の塩基性塩化アルミニウムは、媒染剤としての改良効果、分散剤しての改良効果を有する。ポリアリルアミンは、媒染効果を有し、且つ、印字濃度を高くする効果がある。
ジアリルジアルキルカチオン性ポリマー、モノアルキルジアリルカチオン性ポリマーは、媒染効果がを有し、経時滲みを改良する効果有する。
本発明の請求項1の発明は、上記各化合物から選ばれる少なくとも2種を含有する分散媒を用いて無機顔料微粒子を分散する分散方法で、例えば媒染効果が良好なポリアリルアミンと分散効果が良好な塩基性塩化アルミニウムを分散媒に用いることで良好な分散が可能で、この分散液を含有した塗布液を支持体上に塗工することで、光沢度、印字濃度が高く、経時滲みが良好なインクジェット記録媒体を得ることができる。
請求項2の発明は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレートと(2−メタクリロキシエチル)トリメチルアンモニウムクロライド共重合体は、単体で使用すると媒染力が不十分であるため、媒染力が良好なポリアリルアミン、経時滲み効果が良好なジアリルジアルキルカチオン性ポリマーと組み合わせて使用することで良好なインクジェット記録媒体を得ることを可能にした発明である。
ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドの重合物のカチオン性ポリマーと、塩基性ポリ水酸化アルミニウム、ポリアリルアミン、モノアルキルジアリルカチオン性ポリマーは媒染効果が良好であるが、分散剤効果が不十分で、分散剤効果が良好な塩基性塩化アルミニウムと組み合わせることで安定した分散が可能となる。(請求項2と整合していますかご検討下さい。)
(塩基性塩化アルミニウム)
本発明においては、基材あるいは多孔質インク受容層に含有せしめる塩基性塩化アルミニウムが、インク中の色素を定着することにより耐水性向上の機能を有するものである。これを基材等に含有せしめることにより、速やかなインク吸収性と優れた発色性を有する記録媒体に適度な耐水性を付与することができるのである。
この塩基性塩化アルミニウムとは、ポリ塩化アルミニウムとも称される化合物で、組成式[Al2(OH)nCl6−n]m(1<n<5、m<10)で示されるものである。
本発明においては、この塩基性塩化アルミニウムとしては、JIS−K−4175に規定される塩基度が80%〜90%であることが好ましく、中でも81%〜85%が特に好ましい。また、塩基性塩化アルミニウムをAl23に換算した濃度が7質量%の水溶液にしたときのpHが4.0〜5.0であることが好ましい。塩基度及びpHがこの範囲を外れた場合は、染料との相互作用が強くなり、印刷した場合にインクの色調が変化したり、極端な場合吸収性を損なうおそれがあるので好ましくない。
本発明は分散媒体に塩基性塩化アルミニウムを含有させて無機顔料を分散するが、塩基性塩化アルミニウムは凝集剤としての作用があり多く含有させることは出来ない。無機顔料に対する塩基性アルミニウムの含有量としては、0.001%〜3%が好ましく、0.1%から0.5%がさらに好ましい。インクジェット記録媒体の空隙層には、耐水性、滲みを改良する目的でカチオン性にする必要があるが、前記塩基性アルミニウムの量では目的を満足できない。本発明は、他のカチオン性ポリマーと併用することであり、塩基性アルミニウムで足りないカチオンは併用するカチオン性ポリマーで補うことで解消する。
(ポリアリルアミン、ジアリルジアルキルカチオンポリマー、モノアルキルジアリルカチオンポリマージアリルジメチルカチオンポリマー)
上記カチオン性ポリマーは、無機微粒子の凝集を防止、及び経時滲み性を向上することができ、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドの重合物と併用することで、高い光沢度及び印画濃度を有するインクジェット記録媒体を得ることができる。
上記カチオン性ポリマーとしては、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリジアリルジエチルアンモニウムクロライド、ポリジアリルジプロピルアンモニウムクロライド等が挙げられ、前記カチオン性ポリマーは、それぞれの単量体の単独重合体であってもよいし、共重合体であってもよい。また、上記ジアリルジメチルカチオンポリマーは、他のモノマーとの共重合体であってもよい。
該他のモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基の炭素数が1〜18)など)、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル((メタ)アクリル酸シクロヘキシルなど)、(メタ)アクリル酸アリールエステル((メタ)アクリル酸フェニルなど)、アラルキルエステル((メタ)アクリル酸ベンジルなど)、置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルなど)、(メタ)アクリアミド類(例えば、(メタ)アクリルアミド、ジメチ(メタ)アクリルアミドなど)、芳香族ビニル類(スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなど)、ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなど)、アリルエステル類(酢酸アリルなど)、ハロゲン含有単量体(塩化ビニリデン、塩化ビニルなど)、シアン化ビニル((メタ)アクリロニトリルなど)、オレフィン類(エチレン、プロピレンなど)などの非イオン性単量体が挙げられる。これらの非イオン性単量体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。
前記カチオン性ポリマーの分子量としては、重量平均分子量で500〜100000であることが好ましく、1000〜20000であることがより好ましい。分子量が1000以上であることにより、より十分な耐水性をインクジェット記録媒体に付与することができ、20000以下であることにより、粘度の上昇が抑制できハンドリング適性をより良好に維持することができる。
前記カチオン性ポリマーの含有量としては、無機微粒子100質量部に対して、0.5〜30質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。併用する重合体や、媒染剤ものによって含有量は変わる
前記カチオン性ポリマーは、特に限定されないが、水溶性、または、水性エマルションタイプなどを好適に使用できる。
(ポリアリルアミン)
本発明のインクジェット記録媒体においては、塩基性ポリ水酸化アルミニウムとの併用。若しくはメチルメタクリレートとエチルメタクリレートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートと(2−メタクリロキシエチル)トリメチルアンモニウムクロライドの共重合体か、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドの重合物と併用することもできる。ポリアリルアミン(これらの塩、及び変性体を含む)は、耐経時ニジミ性、光沢度及び印画濃度の向上を図るために含有させる。前記ポリアリルアミンは、アニオン性染料を色材として有する液状インクとの間で相互作用し色材を安定化し、耐水性や耐経時にじみ性を特に向上させることができる
ポリアリルアミンの分子量としては、重量平均分子量で3000〜30000であることが好ましく、5000〜20000であることがより好ましい。
ポリビニルアミンの分子量としては、重量平均分子量で3000〜30000であることが好ましく、5000〜20000であることがより好ましい。分子量が上記範囲にあることにより、耐水性や耐経時にじみ性をより十分に向上させることができる。
前記ポリアリルアミンの塩としては、塩酸塩、硫酸塩等の無機酸塩,酢酸塩、トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩等の有機酸塩等が挙げられる。前記ポリビニルアミンの塩としては、前記ポリアリルアミンと同様の塩が挙げられる。
前記ポリアリルアミン変性体は、アクリルニトリル、クロロメチルスチレン、TEMPO、エポキシヘキサン等をポリアリルアミンに2〜50mol%付加したものであり、好ましくは、アクリルニトリル、クロロメチルスチレンの5〜10mol%付加物であり、特にポリアリルアミンの5〜10mol%アクリルニトリル付加物が、オゾン褪色性防止効果を発揮する観点から好ましい。前記ポリビニルアミンの変性体は、前記ポリアリルアミン変性体と同様である。
ポリアリルアミンの含有量としては、無機微粒子100質量部に対して、1〜5質量部であることが好ましく、1.25〜3.75質量部であることがより好ましい。ポリアリルアミンの含有量が上記範囲にあることにより本発明の効果をより有効に発揮することができる。
(メチルメタクリレートとエチルメタクリレートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートと(2−メタクリロキシエチル)トリメチルアンモニウムクロライドの共重合体、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドの重合物のカチオン性ポリマー)
本発明では前記重合体、若しくは前記重合物のポリマーを用いるが、カチオン性媒染剤としては、カチオン性基として、第1級〜第3級アミノ基、または第4級アンモニウム塩基を有するポリマーでもよく、中でも第4級アンモニウム塩基を有するポリマーが好ましい。以下に例をあげる。
上記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3級アミノ基およびその塩、または第4級アンモニウム塩基を有する単量体(媒染モノマー)の単独重合体や、該媒染モノマーと他のモノマーとの共重合体または縮重合体として得られるものが好ましい。また、これらのポリマー媒染剤は、水溶性ポリマー、または水分散性のラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
以下に、代表的な具体例を示す。
Figure 2005154577
Figure 2005154577
Figure 2005154577
Figure 2005154577
これらの第4級アンモニウム塩基を有するカチオン性ポリマーは第4級アンモニウム塩基のために水溶性が一般に高いが、共重合する第4級アンモニウム塩基を含まないモノマーの組成や比率によっては水に充分に溶解しないことがあるが、水混和性有機溶媒と水との混合溶媒に溶解させることにより溶解し得るもので有れば本発明に使用可能である。
さらに必要に応じて、特開昭57−36692号公報の塩基性ラテックスポリマー、特公平4−15744号、特開昭61−58788号、同62−174184号等各公報記載のポリアリルアミン、特開昭61−47290号公報記載のアルカリ金属弱酸塩等を併用することができる。
(硬膜剤(ホウ酸、硼砂))
本発明のインクジェット記録媒体の空隙層中には前記親水性バインダーと架橋し得る硬膜剤を添加するのが空隙層の造膜性の改良、皮膜の耐水性、および本発明の目的である印字後の皮膜強度を改善する点で好ましい。そのような硬膜剤としてはエポキシ基、エチレンイミノ基、活性ビニル基等を含有する有機硬膜剤、クロムみょうばん、ホウ酸、あるいはホウ砂等の無機硬膜剤が挙げられる。
親水性バインダーがポリビニルアルコールである場合には特に、分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ系硬膜剤、ホウ酸またはその塩、ホウ砂が好ましい。ホウ酸としてはオルトホウ酸だけでなく、メタホウ酸や四ホウ酸等も使用できる。
上記硬膜剤の添加量は上記親水性バインダー1g当たり通常1〜200mg、好ましくは2〜100mgである。
(親水性バインダー)
本発明のインクジェット記録媒体に、上記無機微粒子と組み合わせてバインダーとして用いられる本発明に係る分散質親水性バインダーとしては、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ゼラチン、ヒドロキシルエチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、プルラン、カゼイン、デキストラン等を用いることができるが、インクが含有する高沸点有機溶媒や水に対する膨潤性や溶解性が低い親水性バインダーを使用するのが印字直後の皮膜強度の点から好ましい。
本発明では特に皮膜形成性のため、ポリビニルアルコールまたはその誘導体が好ましく、中でも平均重合度が1000以上が好ましく、最も好ましくは平均重合度が2000以上のポリビニルアルコールまたはその誘導体である。また、ケン化度は70〜100%が好ましく、特に80〜100%が最も好ましい。
上記親水性バインダーは2種以上併用することもできるが、この場合であってもポリビニルアルコールまたはその誘導体を少なくとも50質量%以上含有しているのが好ましい。
上記ポリビニルアルコール誘導体としては、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコールまたはノニオン変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
カチオン変性ポリビニルアルコールは、カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケン化することにより得られる。
カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えばトリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチル−(−メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。
カチオン変性ポリビニルアルコールのカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して通常0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%である。
カチオン変性ポリビニルアルコールの重合度は通常500〜4000、好ましくは1000〜4000である。
また、酢酸ビニル基のケン化度は通常60〜100モル%、好ましくは70〜99モル%である。
アニオン変性ポリビニルアルコールは例えば、特開平1−206088号公報に記載されているようなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭61−237681号、および同63−307979号公報に記載されているような、ビニルアルコールと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体、及び特開平7−285265号公報に記載されているような水溶性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
また、ノニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開平7−9758号公報に記載されているようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特開平8−25795号公報に記載された疎水性基を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体等が挙げられる。
本発明のインクジェット記録媒体の空隙層の親水性バインダーに対する無機微粒子の比率は質量比で3倍以上であることが、高い空隙率と高い皮膜強度を得る上で好ましい。同様の観点から更に好ましい無機微粒子の親水性バインダーに対する比率は6以上が好ましい。
親水性バインダーに対する無機微粒子の比率の上限は、皮膜のひび割れ性能の点から通常8以下であることが好ましい。
(無機微粒子)
本発明のインクジェット記録媒体は、気相法シリカ、含水シリカ微粒子、コロイダルシリカ、二酸化チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ベーマイト、擬ベーマイト等の他の無機微粒子を含有することが好ましく、これらの中でも分散濃度が高められ結果として塗布スピードも上げられるため生産効率が高い湿式法シリカが特に好ましい。
上記湿式法シリカは、粉砕分散して微粒子として用いるため、粉砕分散前の平均粒径として小さい粒径が好ましく、特に1.0〜10μmであることが好ましい。比表面積としては、150m2/g以上が好ましく、250m2/g以上が更に好ましい。上記湿式法シリカは、トクヤマ(株)社のファインシール、トクシールや日本シリカ工業(株)のNIPGEL、NIPSIL等が市販されているが、これらに限定されるものではない。なお、前記無機微粒子は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(分散装置)
バッチ式で粉砕分散する方式は、シリカは嵩密度が低く多量に高濃度の分散物を得るには大きなスペースが必要で、且つ均一に分散するのには多大な時間がかかり多量に生産するのは困難である。本発明で用いられる分散機は連続処理可能な分散機が好ましく、ローラミルタイプ、ニーダータイプ、ピンミキサータイプ等が挙げられる。中でも高剪断が与えられる高速で旋回する遠心方式のピンミキサーが好ましい。
分散機は、目標の分散物が得られれば少ない方が好ましいが、実際には必要とされる粒径が小さくなってきており、分散機1機で作製した分散液では、高品質のインクジェット用記録媒体は得られないというのが現状である。このような理由から、分散液を作成する工程は、予備分散工程と、本分散工程の2工程以上で実施されている場合が多い。本分散工程では、予備分散で作成した分散液の粗粒径をなくし、粒径分布をそろえる工程と考える。本分散機に用いられる連続処理可能な分散機は、高圧ホモジナイザー・超音波分散・サンドミルがあげられる。中でも他の分散機に比べ高濃度での分散が可能で、粒径や粒径分布を制御するのに適しるサンドミルが好ましい。
予備分散の分散度にもよるが本発明で使用する分散機は、2機以上が好ましい。本発明に好ましく用いることのできる粗分散物作成の形態を図1にしめす。
予備分散機1としては、連続式で高濃度分散可能な分散機が好ましく、中でも遠心型分散機の太平洋機工社製のスパイラルピンミキサーや粉研パウテックス社製のフロージェットミキサー等が好ましい。
図1は、本発明の分散方法の一例を示す工程図である。
図1において、1は予備分散機(分散機1)、2は予備分散機(分散機2)、3は本分散機(分散機3)、4は液ストックタンク、5は原材料投入口、7は冷却水循環装置、8は熱交換機、9は添加剤投入口を示す。
本発明の分散方法は、以下のようにして行う。
まず、無機顔料微粒子と水系媒体を予備分散機(分散機1)に投入し、分散された分散液の降伏値が0.5〜10、残留粘度が0.001〜0.25になるような分散条件で分散する。次で予備分散機(分散機2)でさらに分散を行う。なお、予備分散機には冷却用の水循環装置が設置されており分散液の温度上昇を押さえる。本分散機(分散機3)での本分散では分散液の温度上昇が大きいので、熱交換機を用いて予備分散液の温度を下げてから本分散機(分散機3)に投入し本分散を行う。分散が完了した分散液には、必要に応じ添加剤等を添加して塗布液が調製され、塗布工程に送られる。
予備分散機2としては、粉砕可能な分散機が好ましく、中も高剪断がかかり粒径を小さくするすることが可能な太平洋機工社製のファインフローミルが好ましい。
本分散機としては、サンドミルが好ましく、用いるビーズ径としては0.1〜1.0mmが好ましく中でも0.3〜0.5mmが好ましい。ビーズ材質は、硬くて比重の大きいジルコニア製が好ましく、充填率としては50〜90%が好ましい。滞留時間は、1〜30minが好ましく、中でも3〜15minが好ましい。周速は5〜15m/secが好ましく、中でも8〜11m/secが好ましい。メディア分散機はメディア(ビーズ)や、分散物(ここではシリカ分散物)がベッセル内で攪拌粉砕されるため、機械内部接触部位が削れることがあるため、接触部の材質は削れにくいセラミック素材や、樹脂系、ゴム系で被覆した材料を使用するのが好ましい。また、高光沢のインクジェット記録用媒体を得るためには粗大粒子が光沢度に影響を与えるため、必要に応じて本分散機の多機化、及び分散後に粗大粒子除去装置を設置するのが好ましい。
(支持体)
本発明でインクジェット記録媒体の支持体としては、公知のものを適宜使用できる。透明支持体としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアセテート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、セロハン、セルロイド等の材料からなるフィルムや板、およびガラス板などが挙げられ、この中でもOHPとして使用されたときの輻射熱に耐える性質のものが好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。このような透明な支持体の厚さとしては、10〜200μmが好ましい。
また、透明である必要のない場合に用いる支持体としては、例えば、一般の紙、合成紙、樹脂被覆紙、布、木材、金属等からなるシートや板、および上記の透光性支持体を公知の手段により不透明化処理したもの等を挙げることができる。不透明の支持体としては、基紙の少なくとも一方に白色顔料等を添加したポリオレフィン樹脂被覆層を有する樹脂被覆紙(いわゆるRCペーパー)、ポリエチレンテレフタレートに白色顔料を添加してなるいわゆるホワイトペットが好ましい。支持体とインク受像層の接着強度を大きくする等の目的で、インク受容層の塗布に先立って、支持体にコロナ放電処理や下引処理等を行うことが好ましい。さらに、本発明のインクジェット記録媒体は必ずしも無色である必要はなく、着色されたインクジェット記録媒体であってもよい。
本発明のインクジェット記録媒体では紙支持体の両面をポリエチレンでラミネートした紙支持体を用いることが、記録画像が写真画質に近く、しかも低コストで高品質の画像が得られるために特に好ましい。
(インク吸収層、空隙層)
本発明のインクジェット記録媒体の空隙層には、塗布後乾燥時の皮膜の脆弱性を改良するために、各種液滴やポリマーラテックスを含有することが好ましい。そのような液滴としては例えば流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイルのような、室温で水に対する溶解性が約0.01質量%以下の疎水性高沸点有機溶媒、例えばスチレン、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ジビニルベンゼン、ヒドロキシエチルメタクリレート等のモノマーを1種以上を乳化重合、あるいは重合後乳化分散させて得られるようなポリマーラテックスを添加することができる。このような液滴、ラテックス粒子は、好ましくは親水性バインダーに対し10〜50質量%用いることができる。
クラック防止や皮膜の脆弱性に対しては、分子量が300以下のポリオール類を含有させることも好ましい。このようなポリオール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,6−ヘキサンジオール、分子量が300以下のポリエチレングリコール等が挙げられる。
本発明のインクジェット記録媒体のインク吸収層側の任意の層中には、必要に応じて各種の添加剤を含有させることができる。
例えば、特開昭57−74193号公報、同57−87988号公報及び同62−261476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号公報、同60−72785号公報、同61−146591号公報、特開平1−95091号公報及び同3−13376号公報等に記載されている退色防止剤、アニオン、カチオンまたはノニオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号公報、同59−52689号公報、同62−280069号公報、同61−242871号公報および特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。
本発明のインクジェット記録媒体におけるインク吸収層側の塗布固形分の量は5〜40g/m2が好ましく、10〜30g/m2がより好ましい。
本発明のインクジェット記録媒体の乾燥膜厚は皮膜の空隙率や要求される空隙量により決まるが、一般には15μm以上、好ましくは20μm以上である。
本発明のインクジェット記録媒体のインク吸収層の空隙容量はインクジェット記録媒体1m2当たり10〜40mlが好ましく、15〜30mlになる範囲に調整されることがより好ましい。
但し、空隙容量はJ.TAPPI 紙パルプ試験方法 No.51−87「紙及び板紙の液体吸収性試験方法」(ブリストー法)に記載された方法でインクジェット記録媒体のインク吸収性側を測定した時、吸収時間が2秒における液体転移量(ml/m2)で表される。なお、この時使用する液体は純水(イオン交換水)であるが、測定面積の判別を容易にするために2%未満の水溶性染料を含有していてもよい。
本発明のインクジェット記録媒体は、前記した空隙層を有する記録層を2層以上有するのがよく、この場合、2層以上の空隙層の無機微粒子の親水性バインダーに対する比率はお互いに異なっていてもよい。
また、上記空隙層以外に、空隙層を有さず、あるいは空隙層と共にインクに対して膨潤性のある膨潤性層を有していてもよい。
このような膨潤性層は空隙層の下層(支持体に近い側)あるいは空隙層の上層(支持体から離れた側)に設けてもよく、更には空隙層が2層以上有る場合には空隙層の間に設けられてもよい。かかる膨潤性層には通常親水性バインダーが用いられ、ここに用いられる親水性バインダーの例としては、前記空隙層に用いられる親水性バインダーが挙げられる。
本発明のインクジェット記録媒体のインク吸収性層を有する側とは反対側にはカール防止や印字直後に重ね合わせた際のくっつき防止やインク転写防止を更に向上させるために種々の種類のバック層を設けることが好ましい。
バック層の構成は支持体の種類や厚み、インク吸収性層の構成や厚みによっても変わるが一般には親水性バインダーや疎水性バインダーが用いられる。バック層の厚みは通常は0.1〜10μmの範囲である。
また、バック層には他のインクジェット記録媒体とのくっつき防止、筆記性改良、さらにはインクジェット記録装置内での搬送性改良のために表面を粗面化できる。この目的で好ましく用いられるのは粒径が2〜20μmの有機または無機の微粒子である。
以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれにより限定されるものではない。
実施例1
分散液1の調製
水を主成分とする水性媒体と、無機顔料微粒子として、微粒子シリカ(T−32:トクヤマ社製)を用いて、第1分散機として遠心方式の分散機(フロージェットミキサー:粉研パウテックス社製)周速25m/secで分散を行い、引き続き、第2分散機として遠心方式の分散機(ファインフローミル:太平洋機工社製)周速25m/secで分散を行い、更に第3分散機としてメディア型分散機(サンドミルRL12.5:アシザワ社製)でビーズ充填率80%、周速8.0m/sec、滞留時間10min分散を行い、水性分散液をそれぞれ作製した。分散機は、分散液を冷却する目的で第1分散機、第2分散機は、ジャケットに通し、第3分散機前には熱交換器を設置した。
分散質濃度は、30質量%で実施した。水性媒体の含有物質は、以下の表に示す。
硬膜剤として、ホウ酸、硼砂を使用し、添加量は無機顔料微粒子に対して0.3%になるように添加した。
分散液2〜11の調製
分散液1の調製の分散方法において、水を除く水性媒体を表1、2に示すように変えた以外は、分散液1と同様にして分散液2〜11を調製した。
各々の分散液を分散性評価として平均粒径、粗大粒子数を測定した結果を以下に示す。
平均粒径測定:
malvern社製、光子相関法ゼータサイザー1000HSで測定した値である。
粗大粒子数:
PacificScientific社製、HIAC/ROYCO Model8000A ParticleCounterで測定した値である。粗大粒子数の測定は、湿式シリカ微粒子分散液を希釈してシリカ微粒子の重量濃度で0.1%の液を作り、10mlc中の粗大粒子を測定した値である。測定レンジは2〜100μmレンジで測定し、10μm以上の粒子数を粗大粒子数とした。
実施例2
インクジェット記録媒体(記録媒体)1〜11の作製
実施例1で調製した分散液1〜11を使用し、40℃で攪拌しながら、ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235)を添加した。ポリビニルアルコールの添加量は、シリカに対し6.5になるようにし、純水でシリカ濃度が10質量%になるように塗布液を仕上げ、RCペーパー上にシリカ付量が18g/m2になるようにCS200m/minで塗布を実施し、インクジェット記録媒体(記録媒体)1〜11を得た。
各々のインクジェット記録媒体の印字濃度、光沢度、滲みの結果を以下に示す
最大濃度:
セイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンター・PM750Cを使用して、マゼンタのベタ印字を行いその最大反射濃度を測定した。得られた結果を以下に示す。X−Light濃度計(X−Light社製)を用いて測定して求めた。数値が大きいほうが好ましい。
光沢度:
日本電色工業社製変角光度計(VGS−1001DP)を用いて、75度の光沢度を測定した。この値が45以上であればフォトライク画像用記録媒体として有効である。
滲み(インク吸収速度):
印字したY、M、C、B、G、R、Bkの帯状テストチャートについて、境界における色滲みの発生の有無を目視観察し、以下に示す基準に則り評価を行った。
A:全ての色の境界部でほとんど色にじみの発生が認められない
B:1、2色でわずかに境界で色にじみが観察された
C:数色において、境界での色にじみが観察された
D:数色で、かなり激しい境界色にじみが確認された
経時滲み:
印字したY、M、C、B、G、R、Bkの帯状テストチャートを1Week40℃、80%の環境環境下に放置し、保存前後で細線のにじみを下記基準で判断した。
A:全ての色の境界部でほとんど色にじみの発生が認められない
B:1、2色でわずかに境界で色にじみが観察された
C:数色において、境界での色にじみが観察された
D:数色で、かなり激しい境界色にじみが確認された
Figure 2005154577
Figure 2005154577
Figure 2005154577
表3から明らかなように本発明の構成により、良好な分散液を作製できることがわかり、且つ、印字濃度・光沢度が高く、且つ滲みが少ないインクジェット記録媒体が得られることがわかる。本発明を実施することで、性能上優れた分散性が良好な分散液を安定に生産でき、且つ生産性の高い印字濃度・光沢度が高く、且つ滲みが少ないインクジェット記録媒体の安定生産が可能になることもわかる。
本発明に係る分散方法の一例を示す工程図である。
符号の説明
1 予備分散機(分散機1)
2 予備分散機(分散機2)
3 本分散機(分散機3)
4 液ストックタンク
5 原材料投入口、
7 冷却水循環装置
8 熱交換機
9 添加剤投入口

Claims (8)

  1. 塩基性塩化アルミニウム(PAC)、ポリアリルアミン(PAA)、ジアリルジアルキルカチオンポリマー及びモノアルキルジアリルカチオンポリマーから選ばれる少なくとも2種の化合物を含有する分散媒を用いて無機顔料微粒子を分散することを特徴とする分散方法。
  2. メチルメタクリレート、エチルメタクリレートとの共重合体及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート、(2−メタクリロキシエチル)トリメチルアンモニウムクロライドとの共重合体から選ばれる少なくとも1種の化合物と、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドの重合物のカチオンポリマー、塩基性塩化アルミニウム、ポリアリルアミン、ジアリルジアルキルカチオンポリマー及びモノアルキルジアリルカチオンポリマーから選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する分散媒を用いて無機顔料微粒子を分散することを特徴とする分散方法。
  3. 分散媒と無機微粒子を連続的に分散機に供給し、混合分散処理し無機顔料微粒子分散液を連続的に吐出することを特徴とする請求項1又は2に記載の分散方法。
  4. 分散機が2機以上直列に接続され、全分散機が連続処理可能な分散機で、且つ、第1分散機で連続的に吐出された分散液が、最終分散機まで連続的に処理されることを特徴とする請求項3に記載の分散方法。
  5. 前記無機顔料微粒子が湿式法シリカであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の分散方法。
  6. 支持体上に塗布されている少なくとも1層が、無機顔料微粒子、塩基性塩化アルミニウム、ポリアリルアミン、ジアリルジアルキルカチオンポリマー及びモノアルキルジアリルカチオンポリマーから選ばれる少なくとも2種の化合物を含有していることを特徴とするインクジェット記録媒体。
  7. 支持体上に塗布されている少なくとも1層が、無機顔料微粒子、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートとの共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、(2−メタクリロキシエチル)トリメチルアンモニウムクロライドとの共重合体から選ばれる少なくとも1種の化合物とビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドの重合物のカチオンポリマー、塩基性塩化アルミニウム、ポリアリルアミン、ジアリルジアルキルカチオンポリマー及びモノアルキルジアリルカチオンポリマーから選ばれる少なくとも1種の化合物を含有していることを特徴とするインクジェット記録媒体。
  8. 支持体上に2層以上の層を有するインクジェット記録媒体において、最上層が請求項6又は7に記載の層であることを特徴とするインクジェット記録媒体。
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