JP2006256020A - インクジェット記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コストで光沢に優れ、コックリングの発生しないインクジェット記録媒体を提供する。
【解決手段】 紙基材の片面にキャストコート層、以下に定義する有機微粒子A又は有機微粒子Bを含有する層、及びインク吸収層をこの順に有することを特徴とするインクジェット記録媒体。
有機微粒子A:SP値が18.414〜30.69(MPa)1/2で、かつ沸点が120℃以上の水溶性有機溶媒により溶解又は膨潤する、水に不溶の有機微粒子。
有機微粒子B:下記一般式(1)で表される繰返し単位を共重合成分として5質量%以上含有するポリマーを有し、ガラス転移温度(Tg)が70〜200℃で、かつ平均粒子径が10〜100nmの有機微粒子。
【化1】
Figure 2006256020

【選択図】 なし

Description

本発明は、新規な構成のインクジェット記録媒体に関する。
インクジェット記録は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙などの記録シートに付着させ、画像・文字などの記録を行うものであるが、比較的高速、低騒音、多色化が容易である等の利点により、各種プリンタ、ファクシミリ、コンピュータ端末等、様々な分野で近年急速に普及している。
このインクジェット記録方式で使用される記録媒体としては、印字ドットの濃度が高く、色調が明るく鮮やかであること、インクの吸収が早く印字ドットが重なった場合においてもインクが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大きくなく、かつ周辺が滑らかでぼやけないこと等、が一般的に要求されている。
又、印字画像の保存性についても、近年著しい向上が見られ、総じて画像品質及び画像保存性は銀塩写真の品質に急速に接近しつつある。
これらに加え、所謂、銀塩写真様の高画質をインクジェット記録により達成する上では、記録媒体表面の光沢性、写像性も又重要な要素である。光沢、写像性が低いと画像の鮮明感が低下し、又立体感、奥行き感に欠けて感じられることが多い。このため、写真画質を謳うインクジェット光沢用紙においては、多くの場合、銀塩写真に用いられているレジンコート支持体(RC紙)が用いられている。このレジンコート支持体は、表面平滑性が高く、高光沢かつ写像性に優れると共に、耐水性を有するため支持体上にインク吸収層を塗布する際に支持体への塗布液の浸透が起こらず、支持体のコックリング(うねり)による平滑性の低下、光沢、写像性の低下も発生しない。
しかしながら、このような高品質のRC紙は、その用途も限定されることもあり、高価なので、写真画質仕様のインクジェット記録媒体の価格も高くならざるを得ない。
一方、RC紙に代わり、吸水性の紙支持体上にインク吸収層を塗布し、その後キャスト工程あるいはカレンダー処理工程を施すことで記録媒体表面の平滑性を高め、光沢と写像性を高めたインクジェット記録媒体が知られている(例えば特許文献1〜3参照)。所謂、インクジェット用キャストコート紙と呼ばれるものであり、RC紙を基材とした用紙より安価で提供することが可能である。しかしながら、基材が紙でありキャスト処理されたインク吸収層のインク浸透性が高いため、印字後にインク溶媒がインク吸収層を通過して支持体中に浸透し、コックリングが発生して品位が落ちてしまうという問題があった。
発明者らは、これらの課題に対し、RC紙の代わりにRC紙同等の平滑性を持ち、インク吸収性の比較的低いキャストコート紙を基材として使用し、その上にインク吸収層を形成することで、光沢、写像性に優れたインクジェット記録媒体が得られることを見い出した。しかしながら、インク出射量の多い高濃度の画像部分では、インク中の溶剤がキャストコート層を通過して紙基材にまで到達し、コックリングが発生して光沢、写像性が低下するという問題があった。
普通紙基材とインク受容層の間に、顔料とTgが30〜60℃の接着剤から成る層を設けることで、印字後のコックリング(特許文献では「ぼこつき」と表現)を改良する技術が開示されている(特許文献4参照)。これは、Tgの高い、即ち剛性の高い樹脂層を中間層として設けることで、記録媒体全体の剛性を高めてコックリングを抑制するというものであるが、高温・高湿下では中間層の剛性が低下してコックリングが発生し易くなり、改良手段としては不十分であった。又、普通紙基材に上記層を中間層として形成しても、平滑性が不十分であり、RC紙同等の光沢、写像性には及ばなかった。
又、木材パルプを主体とする支持体とインク受容層の間に、自己接着性を有する顔料から成るアンカー層を設ける構成も開示されている(特許文献5参照)が、アンカー層はインクを支持体に透過させる機能を持たせているため、印字後のコックリングに対しては効果がなかった。又、紙基材にアンカー層を形成しただけでは平滑性が不十分であり、RC紙同等の光沢、写像性には及ばなかった。
従って、より低コストで高品質な画像、即ちRC紙を用いた場合と同様の高光沢で、インク吸収性に優れ、印字後のコックリングの発生がないインクジェット記録媒体の提供が望まれている。
特開昭62−95285号公報 特開昭63−265680号公報 特開平5−59694号公報 特開平5−85035号公報 特開平8−300806号公報
本発明の目的は、低コストで高光沢を有し、インク吸収性に優れ、印字後のコックリングの発生がないインクジェット記録媒体を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成によって達成された。
(請求項1)
紙基材の片面にキャストコート層、以下に定義する有機微粒子A又は有機微粒子Bを含有する層、及びインク吸収層をこの順に有することを特徴とするインクジェット記録媒体。
有機微粒子A:SP値が18.414〜30.69(MPa)1/2で、かつ沸点が120℃以上の水溶性有機溶媒により溶解又は膨潤する、水に不溶の有機微粒子。
有機微粒子B:下記一般式(1)で表される繰返し単位を共重合成分として5質量%以上含有するポリマーを有し、ガラス転移温度(Tg)が70〜200℃で、かつ平均粒子径が10〜100nmの有機微粒子。
Figure 2006256020
〔式中、Xは−O−又は−N(R2)−を表し、R1は水素原子又はメチル基であり、R2は、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、Xが−O−の場合、Jは炭素数2〜8のエーテル構造又はチオエーテル構造を有してもよいアルキレン基であり、Yはヒドロキシル基、アルコキシル基又はカルバモイル基を表し、Xが−N(R2)−の場合、Jは単結合又は炭素数2〜8のエーテル構造又はチオエーテル構造を有してもよいアルキレン基であり、Yは水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、アルコキシル基又はカルバモイル基を表す。〕
(請求項2)
前記有機微粒子Aのガラス転移温度(Tg)が70〜200℃であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録媒体。
(請求項3)
前記有機微粒子Aの平均粒子径が1〜100nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録媒体。
(請求項4)
前記インク吸収層が空隙構造を持つことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のインクジェット記録媒体。
(請求項5)
前記空隙構造が無機微粒子と有機バインダー樹脂から成ることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録媒体。
(請求項6)
前記有機微粒子A又は有機微粒子Bを含有する層を形成する前の、紙基材の片面にキャストコート層が形成された状態での支持体の透湿度が500〜10,000g/m2・dayであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体。
(請求項7)
前記有機微粒子A又は有機微粒子Bを含有する層を形成する前の紙基材の片面に、キャストコート層が形成された状態での該キャストコート層面のJ.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87;「紙及び板紙の液体吸収性試験方法」(ブリストー法)による測定における接触時間10秒の吸水量が15ml/m2以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体。
本発明によれば、低コストで高光沢を有し、インク吸収性に優れ、印字後のコックリング発生がないインクジェット記録媒体を提供できる。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明で用いることのできる紙基材の原料としては、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、CGP、RMP、TMP、CTMP、CMP、PGW等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等の木材パルプを主原料としたものである。又、必要に応じて合成パルプ、合成繊維、無機繊維等の各種繊維状物質も原料として適宜使用することができる。
紙基材中には、必要に応じてサイズ剤、顔料、紙力増強剤、定着剤、蛍光増白剤、湿潤紙力剤、カチオン化剤等の従来公知の各種添加剤を添加することができる。サイズ剤としては高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等が、顔料としては炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等が、紙力増強剤としてはスターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等が、定着剤としては硫酸バンド、カチオン性高分子電解質等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
紙基材は、前記の木材パルプ等の繊維状物質と各種添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の各種抄紙機で製造する。又、必要に応じて抄紙段階又は抄紙後に、スターチ、ポリビニルアルコール等でサイズプレス処理をしたり、各種コート処理をしたり、カレンダー処理したりすることができる。
本発明におけるキャストコート層は、通常のキャストコート法と同様の方法で付与される。通常のキャストコート法には、塗工層を湿潤状態で加熱された鏡面ロールに圧接して乾燥させる直接法(ウエット法とも言う)、塗工層を湿潤状態で凝固液により凝固させた後に加熱された鏡面ロールに圧接して乾燥させる凝固法(ゲル化法とも言う)、塗工層を乾燥後に湿潤液を塗布して再度塗工層を湿潤状態にした後に、加熱された鏡面ロールに圧接して乾燥させる再湿潤法(リウエット法とも言う)の何れかの方法がある。
本発明に係るキャストコート層は、主として微粒子とバインダーから構成される。
用いることのできる微粒子としては、カオリン、タルク、軟質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、アルミナ水和物、炭酸カルシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、サチンホワイト、硫化亜鉛、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、水酸化マグネシウム、ゼオライト、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪藻土、加水ハロサイト、リトポン等の無機フィラーと、プラスチックピグメント等の有機フィラーが挙げられる。
用いることのできるバインダーとしては、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、酸化澱粉、エーテル化澱粉、燐酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体、ポリビニルアルコール及びその誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆タンパク、スチレン−マレイン酸樹脂及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリル系共重合体、酢酸ビニル系共重合体などが挙げられる。
前記有機微粒子A又は有機微粒子Bを含有する層(以降、併せて「有機微粒子含有層」とも称する)を形成する前の、紙基材の片面にキャストコート層が形成された状態での支持体の透湿度が500〜10,000g/m2・dayであることが好ましい。
透湿度が、10,000g/m2・dayより大きいと、前記有機微粒子含有層を塗布する際に塗布液中の水分を支持体が吸収してコックリングが発生することがある。一方、透湿度を500g/m2・dayより小さくするには、例えばRC紙のように非水溶性樹脂層を形成するなど、基材の耐水性を甚だしく向上させることが必要となり、製造が煩雑になりコスト高となる。
本発明の透湿度とは、JIS−Z−0208記載の方法に従い、40℃・90%RH(相対湿度)の条件下で測定した値で、この数値が大きいほど水分の透過量が大きい。
前記有機微粒子含有層を形成する前の紙基材の片面に、キャストコート層が形成された状態での該キャストコート層面は、ブリストー法による測定において、接触時間10秒における吸水量が15ml/m2以下であることが好ましい。本発明で言うブリストー法とは、短時間での紙及び板紙の液体吸収挙動を測定する方法であり、詳しくは、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87 紙又は板紙の液体吸収性試験方法に準じている。接触時間10秒における吸水量が15ml/m2より多いと、インク吸収層を塗布する際にキャストコート層を通して基材の紙が吸水してコックリングを生じ易くなってしまう。尚、紙基材の片面にキャストコート層が形成された状態での支持体の透湿度が500g/m2・day以上であるため、少量ではあるが吸水するので、吸水量はゼロより大きい値である。
通常、インクジェット用キャストコート紙として知られているものは、インクの吸収性を高めているため、ブリストー法の接触時間10秒における吸水量は15ml/m2より多い。ブリストー法の接触時間10秒における吸水量が15ml/m2以下のキャストコート紙として市場にあるものは、印刷用キャストコート紙などがある。例えば王子製紙社製ミラーコート、日本製紙社製エスプリコート等がある。
本発明に係る有機微粒子A及び有機微粒子Bについて、その詳細を説明する。
有機微粒子Aとは、SP値が18.414〜30.69(MPa)1/2で、かつ沸点が120℃以上の水溶性有機溶媒により溶解又は膨潤する、水に不溶の有機微粒子である。このSP(Solubility Parameter)値とは、溶解度パラメーターのことであり、物質の溶解性を予測するための一つの有用な尺度である。単位は(MPa)1/2で表され、25℃における値を指す。有機溶媒のSP値に関しては、例えば「POLYMER HANDBOOK」(J.Brandrup他;A Wiley−interscience Publication)IV,337頁に記載される他、各種の文献に掲載されている。
本発明で用いることのできる水溶性有機溶媒(代表的なものについて、括弧内にSP値を示す)としては、アルコール類(ブタノール(23.3)、i−ブタノール(21.5)、sec−ブタノール(22.1)、t−ブタノール(21.7)、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール(23.3)、ベンジルアルコール(24.8)等);多価アルコール類(エチレングリコール(29.9)、ジエチレングリコール(24.8)、トリエチレングリコール(21.9)、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール(25.8)、ジプロピレングリコール(20.5)、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール(21.1)、ペンタンジオール、グリセリン(33.8)、ヘキサントリオール、チオジグリコール等);多価アルコールのアルキルエール類(エチレングリコールモノメチルエーテル(23.3)、エチレングリコールモノエチルエーテル(21.5)、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(17.6)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(23.3)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等);アミン類(エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン(25.2)、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等);アミド類(ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等);複素環類(2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等);スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、スルホン類(スルホラン等)等が挙げられる。特に好ましい水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類、多価アルコールのアルキルエーテル類、複素環類が挙げられ、これらから2〜3種選ばれるのが好ましい。
SP値が18.414〜30.69の範囲の水溶性有機溶媒としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエタノールアミン、2−ピロリドン等が好ましく用いられるが、特に好ましくはジエチレングリコールモノブチルエーテル(SP値19.437,沸点230℃)である。
本発明に係る水溶性有機溶媒は、沸点が120℃以上のものが選ばれる。沸点の上限は特に限定されないが、融点が30℃以下のものが好ましい。
本発明に係る有機微粒子Aは、SP値が18.414〜30.69(MPa)1/2で、かつ沸点が120℃以上の上記水溶性有機溶媒により溶解又は膨潤する、水に不溶の有機微粒子であることが特徴である。重量平均分子量としては5,000以上の高分子が好ましく、その材質としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ(メタ)アクリレート、エラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル共重合体、ポリエステル、ポリビニルエーテル、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリウレタン、ポリオレフィン、SBR、NBR、ポリテトラフルオロエチレン、クロロプレン、蛋白質、多糖類、ロジンエステル、セラック樹脂など、従来公知のものから選ばれる。特に好ましい材質は、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、(メタ)アクリレート系樹脂、SBR等であり、変性や共重合によって2種以上の単量体から成る樹脂も好ましく用いられ、樹脂に対して特定の修飾基を付加したものや脱離基を除いたものでもよく、2種以上の材質を混合して有機微粒子を形成してもよく、更には2種類以上の有機微粒子を混合して用いてもよい。
本発明で言う「有機溶媒により溶解する」とは、有機微粒子Aとインク中の水溶性有機溶媒が平衡状態で単一の相をなすことを指し、「有機溶媒により膨潤する」とは、有機微粒子Aが水溶性有機溶媒を吸収して体積を増加させることを言う。膨潤した時の好ましい体積増加率は2〜8倍である。
有機微粒子Aは、インクジェット記録中に溶解しないために、水に不溶でなければならない。ただし、インク吸収速度を妨げない範囲で水を吸収することは許される。有機微粒子Aの質量に対し20質量%迄の水を吸収してもよい。又、有機微粒子Aは、印字後、該有機微粒子A含有層が軟化する程度の量含まれれば足りるが、好ましくは、層中の固形分全量に対し質量比で50%以上であり、より好ましくは75%以上である。
又、有機微粒子Aには、水溶性有機溶媒に対する溶解や膨潤に支障のない範囲で架橋剤を使用してもよい。架橋剤としては有機物・無機物を問わず、従来公知の架橋剤を適宜選択して用いることができる。
有機微粒子Aの平均粒子径は、記録媒体のインク吸収速度に影響する。好ましい平均粒子径は1〜100nmであり、より好ましくは5〜100nmである。有機微粒子Aの平均粒子径が5〜100nmであると、空隙型のインク吸収層の空隙径より小さな空隙が形成されるため、後述するようにインク吸収速度が速くなる。
平均粒子径の測定法としては、例えば、有機微粒子含有層の断面や表面を電子顕微鏡で観察し、多数個の任意の有機微粒子Aの粒径を求め、その単純平均値(個数平均)として求める方法がある。尚、個々の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定した時の直径で表したものである。又、別の方法としては、有機微粒子Aを適当な分散媒に分散させ、レーザー回折散乱式粒度分布測定によって粒径を求めることもできる。本発明に係る有機微粒子Aの形状は真球形である必要はなく、針状でも板状でもよい。粒径は、体積から球換算で求められる。
次いで、本発明に係る有機微粒子Bについて説明する。
本発明で言う有機微粒子Bとは、前記一般式(1)で表される繰返し単位を共重合成分として5質量%以上含有するポリマーを有し、Tgが70〜200℃で、かつ平均粒子径が10〜100nmの有機微粒子と定義する。
前記一般式(1)で表される繰返し単位について以下詳述する。
本発明の目的効果を好ましく発現せしめる観点から、有機微粒子Bとして、前記一般式(1)で表される繰返し単位は親水性を有することが好ましく、具体的には、下記に示すアクリル系単量体、アクリルアミド系単量体及び/又はメタクリルアミド系単量体等の親水性単量体を重合させて得ることができるが、本発明ではこれらに限定されない。
Figure 2006256020
Figure 2006256020
Figure 2006256020
前記一般式(1)で表される繰返し単位に親水性を付与するのは、一般式(1)を形成するX、J及び置換基Y等の各々の部分構造であるが、本発明においては、置換基Yにより親水性が付与されるのが好ましい。又、前記一般式(1)で表される繰返し単位に親水性を付与する為に用いられる置換基としては、「薬物の構造活性相関(ドラッグデザインと作用機作への指針)」(化学の領域増刊122号)構造活性相関懇話会編,南江堂(1980),96〜103頁に記載のような、疎水性パラメータ(π)が負の置換基等を用いることができる。
有機微粒子Bは、前記一般式(1)で表されるような特定の繰返し単位を共重合成分として5質量%以上含有することが必要だが、10質量%以上含有することが好ましい。又、有機微粒子B自体としては、親水性ではあっても水溶性ではないことが好ましいので、10〜50質量%未満の範囲の含有率に調整されることが好ましい。
以下、本発明に係る有微微粒子Bの構成成分として用いられる、前記一般式(1)で表される繰返し単位を共重合成分として5質量%以上含有するポリマーの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006256020
Figure 2006256020
一方、有機微粒子Bを構成するポリマーの他の単量体成分としては、エチレン性不飽和基を有する従来公知の任意のものが選ばれる。これらは、単一の種類であっても、複数種類であってもよい。このような単量体の例としては、アクリル酸あるいはメタクリル酸のアルキルエステル又はアルキルアミド等であり、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸、又はジメチルアミノメチルアクリレート、ジエチルアミノメチルアクリレート、ジブチルアミノメチルアクリレート、ジヘキシルアミノメチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、(t−ブチル)アミノエチルアクリレート、ジ−i−ヘキシルアミノエチルアクリレート、ジヘキシルアミノプロピルアクリレート、ジ(t−ブチル)アミノヘキシルアクリレート等が挙げられる。これらの中でも好ましくは、スチレン、メチルメタクリレート、ブチルアクリレートである。
有機微粒子Bは水系エマルジョンとして調製し、塗布液を構成することが好ましく、その場合のエマルジョン粒子のイオン性は塗布液と等しいか、又は非イオン性であることが好ましい。又、有機微粒子B含有層の塗布液のイオン性は、他の層の塗布液のイオン性と等しいか、又は非イオン性であることが好ましい。又、最も好ましいのは、有機微粒子Bと塗布液全てのイオン性がカチオン性又は非イオン性であることである。
有機微粒子Bの平均粒子径は10〜100nmであることが必要である。平均粒子径がこの範囲にあると、空隙型のインク吸収層の空隙径より小さい空隙が形成されるため、後述するようにインク吸収速度が速くなる。尚、好ましくは60nm以下であり、更に好ましくは20〜40nmであり、従来公知の乳化重合法などにより水中で合成されることが好ましい。その粒子径は、乳化剤の種類や量、単量体成分を調節するなど従来公知の手法により10〜100nmの範囲内になるよう調節することが可能である。重合方法から粒子径の下限は10nmである。
有機微粒子A及びBのTgは70〜200℃が好ましい。70℃未満だと加熱による有機微粒子の融着を生じ易くなり、その結果、有機微粒子A及びBを含有する層が印字する前の状態で既に空隙がなくなり、後述するインク吸収層との空隙径差によるインク吸収速度の増加という効果が発現されない。一方、200℃より高いと、有機微粒子含有層の剛性が強くなりすぎて、裏面とのカールバランスがとり難くなる場合がある。
ここで、本発明に係る有機微粒子の構成成分であるポリマーのTgは、共重合成分としての単量体単独重合体のTg及び単量体組成比から質量分率によって計算で求めることが可能である。例えば、スチレン(単独重合体Tg=100℃=373K):ブチルアクリレート(単独重合体Tg=−54℃=219K)が4:1(質量比)の組成から成るポリマーのTgとしては、1/((1/373K)×4/5+(1/219K)×1/5)=327K(=54℃)と求められる。単量体単独重合体のTgについては、POLYMER HANDBOOK(前出)に多数の測定値が掲載されている。
有機微粒子含有層は、インク中の有機溶媒で膨潤・溶解して成膜するので、溶剤バリア層として機能し、キャストコート層まで溶剤が浸透するのを防止して紙基材に溶剤が浸透しないため、コックリング発生を抑制できる。又、有機微粒子含有層は、印字前は微粒子が粒子として層を形成しているため、粒子間に微細な空隙があり、上層のインク吸収層が空隙構造を持つ場合は、毛細管の径の違いから吸収速度が速くなる。これは、有機微粒子含有層の空隙径が上層のインク吸収層の空隙径に比べ小さいためである。空隙型のインク吸収層のバインダーの膨潤により吸収速度が遅くなる高湿下の印字においては、特に本発明の構成の効果が発揮できる。
本発明の効果を顕著に奏するために、有機微粒子含有層における有機微粒子A又はBの含有率は50〜90質量%であることが好ましいが、有機微粒子同士の融着を効果的に防止し、粒子間に微細な空隙を形成してインク吸収速度を更に高める観点から、後述するインク吸収層で用いるのと同様の無機微粒子を含有してもよい。その場合、無機微粒子の含有率は10〜50質量%であることが好ましい。
本発明のインク吸収層は、膨潤型、空隙型の何れでもよい。
膨潤型のインク吸収層は主として親水性樹脂から成り、親水性樹脂が膨潤することでインクを吸収する。この親水性樹脂としては、好ましくは架橋したゼラチンが用いられるが、それ以外の親水性高分子も用いることができる。例えばポリビニルアルコール、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫酸エステル等の如きセルロース誘導体;アルギン酸ナトリウム、セルロース硫酸エステル、デキストリン、デキストラン、デキストラン硫酸塩などの糖誘導体;ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分子の架橋体を用いることができる。ゼラチンとしては、石灰処理ゼラチンの他、酸処理ゼラチンを併用してもよく、更にゼラチンの加水分解物、ゼラチンの酵素分解物を用いることもできる。これらの親水性樹脂は、単独で用いても複数の種類を用いてもよい。
空隙型のインク吸収層としては、無機微粒子と有機バインダー樹脂から空隙を形成するもの、ポリマーの相分離から空隙を形成するもの、有機微粒子と有機バインダー樹脂で空隙を形成するものなどがある。
本発明においては、空隙型のインク吸収層に無機微粒子と有機バインダー樹脂から空隙を形成するものが、インク吸収速度の点から特に好ましい。インク吸収層が空隙型であれば、前述したように、有機微粒子含有層の粒子間の微細な空隙のため、毛細管の径の違いから吸収速度が更に速くなる。
インク吸収層の空隙を形成するのに使用される無機微粒子としては、例えば軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の無機顔料が用いられる。
無機微粒子の平均粒径は、粒子そのものあるいは空隙型のインク吸収層の断面や表面に現れた粒子を電子顕微鏡で観察し、100個の任意の粒子の粒径を求め、その単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒子の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定した時の直径で表したものである。
高濃度の画像、鮮明な画像、低コスト等の点からすると、無機微粒子としては気相法により合成された微粒子シリカ、コロイダルシリカ及びアルミナ又はアルミナ水和物から選ばれた固体微粒子を用いることが好ましい。アルミナ又はアルミナ水和物は、結晶性であっても非晶質であってもよく、又、不定形粒子、球状粒子、針状粒子等任意の形状のものを使用することができる。このような気相法によって合成された微粒子シリカには、日本アエロジル社の各種のアエロジルがある。
無機微粒子の粒径に特に制限はないが、光沢の点から100nm以下が好ましく、空隙層を形成するために最も適する粒径は化合物によって異なる。例えば、上記気相法シリカの場合、無機微粒子の1次粒子の平均粒径(塗設前の分散液状態での粒径)は、4〜20nmが最も好ましい。
空隙型のインク吸収層で用いることのできる有機バインダー樹脂としては、例えばポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、デキストラン、デキストリン、カラーギーナン(κ、ι、λ等)、寒天、プルラン、水溶性ポリビニルブチラール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。これらの有機バインダー樹脂は、2種以上併用することも可能である。又、電離放射線により架橋又は重合される有機バインダー樹脂を使用することもできる。
空隙型のインク吸収層で用いられる無機微粒子の添加量は、要求されるインク吸収容量、空隙層の空隙率、無機顔料の種類、有機バインダー樹脂の種類に大きく依存するが、一般には、記録媒体1m2当たり、通常、5〜30g、好ましくは10〜25gである。
空隙型のインク吸収層において、有機バインダー樹脂(B)に対する無機微粒子(F)の比率(F/B)は、質量比で3〜20であることが好ましい。質量比が3以上であればインク吸収層の空隙率は良好であり、充分な空隙容量が得易い。一方、この比率が20以下であれば、インク吸収層を厚膜で塗布した際に「ひび割れ」が生じ難く、好ましい。特に好ましいF/Bは4〜8である。
ポリマー相分離により空隙を形成する方法としては、(1)ポリマーを良溶媒に溶解した溶液をインク吸収層上に塗布した後、塗布層上に前記ポリマーの貧溶媒をオーバーコートすることで空隙を形成する湿式相転換法、(2)ポリマー、このポリマーの良溶剤、及び、この良溶剤よりも沸点が高く、前記ポリマーの貧溶剤を含む塗布液を塗布した後、溶媒を蒸発させて乾燥することによりミクロ相分離を生ぜしめ、空隙を形成する乾式相転換法がある。前記ポリマーとしては、オレフィン系ポリマー、ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー、スチレン系ポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリスルホン、エポキシドから誘導されるポリマー、セルロース誘導体などが挙げられる。
有機微粒子とバインダー樹脂から成る空隙型のインク吸収層に使用される有機微粒子としては、ポリメチルメタクリレート、多官能メタクリレートの重合体、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等が挙げられる。又、バインダー樹脂は、無機微粒子と有機バインダー樹脂から成る空隙型のインク吸収層と同様のものが使用できる。
空隙型のインク吸収層は、塗膜の単位面積当たり15〜40ml/m2の空隙容量を持つことが好ましい。ここで言う空隙容量とは、単位体積の塗膜を水に漬けた時に発生した気泡の体積、塗膜が吸収し得る水の体積、又は最終的に得られる記録媒体を、J.TAPPI 51−87に規定される紙及び板紙の液体吸収性試験方法(ブリストー法)で測定した時の、接触時間が2秒における液体転移量などで定義される。
インク吸収層には、染料インクの定着剤や無機微粒子の分散助剤としてカチオン性ポリマーを用いることができる。カチオン性ポリマー例としては、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ジシアンジアミドポリアルキレンポリアミン縮合物、ポリアルキレンポリアミンジシアンジアミドアンモニウム塩縮合物、ジシアンジアミドホルマリン縮合物、エピクロルヒドリン・ジアルキルアミン付加重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・SO2共重合物、ポリビニルイミダゾール、ビニルピロリドン・ビニルイミダゾール共重合物、ポリビニルピリジン、ポリアミジン、キトサン、カチオン化澱粉、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド重合物、(2−メタクロイルオキシエチル)トリメチルアンモニウムクロライド重合物、ジメチルアミノエチルメタクリレート重合物などが挙げられる。又、化学工業時報,平成10年8月15及び25日に記載のカチオン性ポリマー、三洋化成工業社発行「高分子薬剤入門」に記載される高分子染料固着剤が例として挙げられる。
無機微粒子の分散剤としては、上記カチオンポリマーの他に、ポリアクリル酸などのノニオン性、アニオン性のものも使用できる。この場合、染料インクの定着剤は、インク吸収層を塗布した後に、上記カチオンポリマーや多価金属塩をオーバーコートすることで付与することができる。
インクジェット記録媒体のインク吸収層、及び必要に応じて設けられるその他の層には、上述した以外の各種添加剤を使用することができる。例えば、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン又はこれらの共重合体;尿素樹脂又はメラミン樹脂等の有機ラテックス微粒子;アニオン、カチオン、非イオン、両性の各種界面活性剤;特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号に記載の紫外線吸収剤;特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号等に記載されている退色防止剤;特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤;硫酸、燐酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤;消泡剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の添加剤を含有させることもできる。
インク吸収層は2層以上から構成されてもよく、この場合、それらのインク吸収層の構成は互いに同じでも異なってもよい。
有機微粒子含有層及びインク吸収層を塗布する方法は、公知の方法を用いることができる。塗布方式としては、例えばロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布法、あるいは米国特許2,681,294号記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法、グラビアコーティング法などがある。
キャストコート層は、キャストコート面を鏡面ドラムに接触させて乾燥することで形成されるため、キャストコート層を形成した後、有機微粒子含有層とインク吸収層を塗布する。
有機微粒子含有層と、その上側に形成するインク吸収層は、同時重層塗布で塗布するのが生産性の点で好ましいが、有機微粒子含有層を塗布・乾燥した後にインク吸収層を塗布しても構わない。
本発明のインクジェット記録媒体を用いる画像記録においては、水系インク組成物、油系インク組成物、固体(相変化)インク組成物等を用いることができるが、水性インクを用いる記録方法が好ましい。本発明で言う水性インクとは、下記の着色剤及び液媒体、その他の添加剤から成る記録液体を意味する。水性インクを使用した場合に、印字後のコックリングと言う本発明の課題が発生する。
用いることのできる着色剤としては、インクジェット分野で公知の直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食品用色素等の水溶性染料又は水分散性顔料を使用することができる。
水性インクの溶媒としては、水及び水溶性の各種有機溶剤、例えばメチルアルコール、i−プロピルアルコール、ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール等のアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリエタノールアミン等の多価アルコール類;エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類等が挙げられる。これらの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチレングリコール、トリエタノールアミンやグリセリン等の多価アルコール類、トリエチレングリコールモノブチルエーテルの多価アルコールの低級アルキルエーテル類が好ましい。
その他の水性インクの添加剤としては、例えばpH調節剤、金属封鎖剤、防黴剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤及び防錆剤などが挙げられる。
水性インク液は、記録媒体に対する濡れ性の観点で、20℃で250〜600μN、好ましくは300〜500μNの表面張力を有することが好ましい。
以下、本発明の効果について実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例中に記載の「%」は、特に断りのない限り質量%を表す。
〈シリカ分散液S−1の作製〉
10%のカチオン性ポリマー分散剤(P−1)水溶液(プロパノールを10%及びエタノールを2%含有する)水溶液150gに、予め均一に分散されている1次粒子の平均粒径が約7nmの気相法シリカ(日本アエロジル社製:アエロジル300)を23質量%含有するシリカ分散液(pH2.6,エタノール0.5%含有)の435gと、硼酸3.6g、硼砂0.8gを室温で3,000rpmで攪拌しながら添加した。
次いで、三和工業社製の高圧ホモジナイザーで3,000N/cm2の圧力で分散し、シリカ含有量が18%になるように全量を純水で仕上げて、シリカ分散液S−1を得た。得られた分散液をアドバンテックス東洋社製のTCP−10タイプのフィルターを用いて濾過を行った。シリカ平均2次粒子径を測定したところ、37nmであった。平均2次粒径は、分散液を50倍に希釈し動的光散乱法式粒子径測定装置ゼータサイザー1000HS(マルバーン社製)を用いて測定した値である。
Figure 2006256020
〈インクジェット記録媒体の作製〉
以下のようにして記録媒体1〜9を作製した。
〈記録媒体1〉
500gの上記無機微粒子分散液S−1を40℃で攪拌しながら、重合度3500のポリビニルアルコール(PVA235:クラレ社製)の8%水溶液205gを徐々に加え、最後に純水で全量を1,000mlに仕上げて、インク吸収層塗布液1を調製した。
上記インク吸収層塗布液1を上質紙(しらおい:日本大昭和板紙社製,米坪157g)に、湿潤膜厚が180μmになるようにスライドホッパーを使用して塗布し、20℃〜65℃に段階的に温度を変化させた風で順次乾燥した後、40℃・80%RHの恒温槽中に12時間保存して、記録媒体1を得た。
〈記録媒体2〉
上記インク吸収層塗布液1を印刷用キャストコート紙(ミラーコートサテン金藤:王子製紙社製,米坪209.3g)のキャストコート層の上に、湿潤膜厚が180μmになるようにスライドホッパーを使用して塗布し、20℃〜65℃に段階的に温度を変化させた風で順次乾燥した後、40℃・80%RHの恒温槽中に12時間保存して、記録媒体2を得た。
〈記録媒体3〉
上質紙(しらおい:前出)に、下記有機微粒子エマルジョン(L−I)が0.5g/m2、微粒子シリカ(QS−20:トクヤマ社製)が0.25g/m2、アクリル系エマルジョン(Tg=−30℃,平均粒子径30nm)が0.05g/m2の付量になるようにワイヤーバーで膜厚制御して塗布し、温風乾燥した。更にその上に上記インク吸収層塗布液1を湿潤膜厚が180μmになるようにスライドホッパーを使用して塗布し、20℃〜65℃に段階的に温度を変化させた風で順次乾燥した後、40℃・80%RHの恒温槽中に12時間保存して、記録媒体3を得た。
〈有機微粒子エマルジョン(L−1)の調製〉
ブチルアクリレート:スチレン:2−ヒドロキシエチルメタクリレート:t−ブチルメタクリレート=10:50:20:20(質量比)のモノマーを用い、公知の方法に従い乳化重合して、有機微粒子エマルジョン(L−I)を調製した。上記調製に用いた界面活性剤は、カチオン性界面活性剤であるステアリルトリメチルアンモニウムクロライドで、総モノマー量に対して固形分として3%添加した。以上のようにして調製した有機微粒子エマルジョン(L−I)に含有される有機微粒子の平均粒子径は、レーザー散乱法で測定したところ50nmであり、又、前述の方法により各構成モノマーのTgより計算で求めたTgは76℃であった。
〈有機微粒子エマルジョン(L−2)の調製〉
ブチルアクリレート:スチレン:2−ヒドロキシエチルメタクリレート:t−ブチルメタクリレート=30:40:20:10(質量比)のモノマーを用い、公知の方法に従い乳化重合して、有機微粒子エマルジョン(L−2)を調製した。上記調製に用いた界面活性剤は、カチオン性界面活性剤であるステアリルトリメチルアンモニウムクロライドで、総モノマー量に対して固形分として3%添加した。以上のようにして調製した有機微粒子エマルジョン(L−2)に含有される有機微粒子の平均粒子径は、レーザー散乱法で測定したところ54nmであり、又、前述の方法により各構成モノマーのTgより計算で求めたTgは32℃であった。
〈有機微粒子エマルジョン(L−3)の調製〉
上記有機微粒子エマルジョン(L−1)の調製において、界面活性剤の添加量を減らし、更に重合温度を低くすることで、平均粒子径が110nmでTgが76℃の有機微粒子エマルジョン(L−3)を得た。
〈記録媒体4〉
印刷用キャストコート紙(ミラーコートサテン金藤:前出)のキャストコート層の上に、上記有機微粒子エマルジョン(L−1)が0.5g/m2、微粒子シリカ(QS−20:前出)が0.25g/m2、アクリル系エマルジョン(Tg=−30℃,平均粒子径30nm)が0.05g/m2の付量になるようにワイヤーバーで膜厚制御して塗布し、温風乾燥した。更にその上に、上記インク吸収層塗布液1を湿潤膜厚が180μmになるようにスライドホッパーを使用して塗布し、20℃〜65℃に段階的に温度を変化させた風で順次乾燥した後、40℃・80%RHの恒温槽中に12時間保存して、記録媒体4を得た。
〈記録媒体5〉
印刷用キャストコート紙をインクジェット用キャストコート紙(セイコーエプソン社製:フォトプリント紙2)に変更した以外は、記録媒体4と同様にして記録媒体5を得た。
〈記録媒体6〉
純水800gに、フェニルカルバモイル化ゼラチン40g、ポリビニルピロリドン(分子量36万)25g、ポリエチレンオキサイド(分子量10万)12g、界面活性剤(エマルゲン120:花王社製)1g及びテトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン2.1gを溶解・混合してインク吸収層塗布液2を作製した。
印刷用キャストコート紙(ミラーコートサテン金藤:前出)のキャストコート層の上に、上記有機微粒子エマルジョン(L−1)が0.5g/m2、微粒子シリカ(QS−20:前出)が0.25g/m2、アクリル系エマルジョン(Tg=−30℃,平均粒子径30nm)が0.05g/m2の付量になるようにワイヤーバーで膜厚制御して塗布し、温風乾燥した。更にその上に、上記インク吸収層塗布液2を湿潤膜厚が100μmになるようにスライドホッパーを使用して塗布し、20℃〜65℃に段階的に温度を変化させた風で順次乾燥した後、40℃・80%RHの恒温槽中に12時間保存して、記録媒体6を得た。
〈記録媒体7〉
酢酸セルロース(酢化度55,粘度平均重合度170)のメチルセロソルブ8%溶液100gにシクロヘキサノール45gを加えてインク吸収層塗布液3を作製した。
印刷用キャストコート紙(ミラーコートサテン金藤:前出)のキャストコート層の上に、上記有機微粒子エマルジョン(L−I)が0.5g/m2、微粒子シリカ(トクヤマ社製:QS−20)が0.25g/m2、アクリル系エマルジョン(Tg=−30℃、平均粒子径30nm)が0.05g/m2の付量になるようにワイヤーバーで膜厚制御して塗布し、温風乾燥した。更にその上に、上記インク吸収層塗布液3を乾燥膜厚で40μmになるように塗布し、35℃・90%RHの雰囲気下で5分間乾燥させた後、120℃で3分乾燥させた後、40℃・80%RHの恒温槽中に12時間保存して、記録媒体7を得た。得られたインク吸収層の空隙率は55%であった。
〈記録媒体8〉
有機微粒子エマルジョン(L−1)を(L−2)に変更した以外は、記録媒体4と同様にして記録媒体8を得た。
〈記録媒体9〉
有機微粒子エマルジョン(L−1)を(L−3)に変更した以外は、記録媒体4と同様にして記録媒体9を得た。
〈インク液の調製〉
以下の組成から成るシアンインク液を作製した。
水 68.5部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 12部
ジエチレングリコール 10部
グリセリン 8部
染料(C.I.Direct Blue 86) 1部
界面活性剤(サーフィノール465:信越化学製) 0.5部
〈画像印字及び評価〉
得られた各記録媒体について画像を印字し、以下の評価を行った。
〈画像印字〉
上記インク液をインクジェットプリンターPM−950C(セイコーエプソン社製)に搭載し、記録媒体1〜9にシアンのベタ画像を、インク吸収性の評価用には23℃・80%RHの環境下で、それ以外は23℃・55%RHの環境下で印字した。この画像を23℃・55%RHの環境下で1時間乾燥させた。尚、各記録媒体は、23℃で1日保存したものを用いて印字した。
《光沢感》
光沢感については、表面反射、写像性など複数の要素が関係する。本発明では銀塩写真の光沢タイプのものを比較として、それとの相対評価を目視で行った。
1:銀塩写真以上の光沢感である
2:銀塩写真とほぼ同等の光沢感である
3:銀塩写真にはやや劣るが光沢感は十分感じられる
4:銀塩写真には劣るが光沢感は僅かに感じられる
5:光沢感が全く感じられない
《液体吸収性》
インク吸収層を付与する前のキャストコート層の液体吸収性について、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87「紙又は板紙の液体吸収性試験方法」に準じて、ブリストー法により評価した。本発明における液体吸収性は、該測定における接触時間10秒での水転移量(ml/m2)で表される。
《コックリング》
各記録媒体のインク吸収層の面を肉眼により観察し、下記基準で判定した。△以上であれば実用上問題にならない。
○:表面のうねりは判らず、美観を損なわない
○△:表面に僅かにうねりが観察されるものの、光沢感を損なうほどではない。
△:表面のうねりは小さく、美観を損なうことはない
×:表面にうねりが大きく観察され、美観を損なう
《インク吸収性》
各記録媒体のベタ画像印字部を目視観察し、下記の判定基準に従いビーディング耐性(インク吸収性)の評価を行い、これをインク吸収性の尺度とした。3以上であれば実用上許容の範囲であると判断した。
1:30cmの観察距離でも印字画像のムラが全く認められない
2:30cmの観察距離では印字画像のムラがやや認められるが、45cmの観察距離では印字画像のムラは全く認められない
3:45cmの観察距離では印字画像のムラがやや認められるが、60cmの観察距離では印字画像のムラは全く認められない
4:60cmの観察距離では印字画像のムラがやや認められる
5:60cmの観察距離では印字画像のムラがはっきりと認められる
《透湿度》
各記録媒体の作製において、インク吸収層を塗布する前の試料について、JIS−Z−0208記載の方法に従い、40℃・90%RHの条件で透湿度(g/m2・day)を測定した。
《有機微粒子の溶解性試験》
上記記録媒体3〜7の作製に使用した有機微粒子エマルジョン(L−I)を、ジエチレングリコールモノブチルエーテル〔SP値19.437(MPa)1/2,沸点230℃〕と室温で混合した結果、全て溶解した。
結果を併せて表1に示す。
Figure 2006256020
表1の結果より明らかなように、本発明の記録媒体は、比較例に対し光沢感、コックリング耐性に優れていることが判る。

Claims (7)

  1. 紙基材の片面にキャストコート層、以下に定義する有機微粒子A又は有機微粒子Bを含有する層、及びインク吸収層をこの順に有することを特徴とするインクジェット記録媒体。
    有機微粒子A:SP値が18.414〜30.69(MPa)1/2で、かつ沸点が120℃以上の水溶性有機溶媒により溶解又は膨潤する、水に不溶の有機微粒子。
    有機微粒子B:下記一般式(1)で表される繰返し単位を共重合成分として5質量%以上含有するポリマーを有し、ガラス転移温度(Tg)が70〜200℃で、かつ平均粒子径が10〜100nmの有機微粒子。
    Figure 2006256020
    〔式中、Xは−O−又は−N(R2)−を表し、R1は水素原子又はメチル基であり、R2は、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、Xが−O−の場合、Jは炭素数2〜8のエーテル構造又はチオエーテル構造を有してもよいアルキレン基であり、Yはヒドロキシル基、アルコキシル基又はカルバモイル基を表し、Xが−N(R2)−の場合、Jは単結合又は炭素数2〜8のエーテル構造又はチオエーテル構造を有してもよいアルキレン基であり、Yは水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、アルコキシル基又はカルバモイル基を表す。〕
  2. 前記有機微粒子Aのガラス転移温度(Tg)が70〜200℃であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録媒体。
  3. 前記有機微粒子Aの平均粒子径が1〜100nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録媒体。
  4. 前記インク吸収層が空隙構造を持つことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のインクジェット記録媒体。
  5. 前記空隙構造が無機微粒子と有機バインダー樹脂から成ることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録媒体。
  6. 前記有機微粒子A又は有機微粒子Bを含有する層を形成する前の、紙基材の片面にキャストコート層が形成された状態での支持体の透湿度が500〜10,000g/m2・dayであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体。
  7. 前記有機微粒子A又は有機微粒子Bを含有する層を形成する前の紙基材の片面に、キャストコート層が形成された状態での該キャストコート層面のJ.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87;「紙及び板紙の液体吸収性試験方法」(ブリストー法)による測定における接触時間10秒の吸水量が15ml/m2以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010188691A (ja) * 2009-02-20 2010-09-02 Fujifilm Corp インクジェット記録方法
US7973118B2 (en) 2009-03-03 2011-07-05 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink receiving particles, method for producing the same, and curable resin dispersion composition

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