JP2009172915A - インクジェット用記録材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、インクジェット用記録材料に関し、特に折り割れ性、表面強度、画像品質、インク吸収性、顔料インク印字部の写像性に優れたインクジェット用記録材料を提供する。
【解決手段】支持体上に、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を有するインクジェット用記録材料において、該インク受容層が更に、一次粒子の最も長い径を長軸径、長軸径に垂直な径のうち最も長い径を短軸径としたとき、短軸径が30nm以下、長軸径/短軸径で表されるアスペクト比が5以上100以下の針状構造で、平均二次粒子径が500nm以下であるアルミナまたはアルミナ水和物を含有し、前記無機微粒子と針状構造を有するアルミナまたはアルミナ水和物の配合比は、質量比で5:95〜98:2であることを特徴とするインクジェット用記録材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット用記録材料に関し、特に折り割れ性、表面強度、画像品質、インク吸収性、顔料インク印字部の写像性に優れたインクジェット用記録材料に関する。
近年のインクジェット記録の飛躍的な技術革新に伴い、例えば染料インクを用いたプリンタによる精細な印字画像は銀塩写真で得ることのできるプリントに匹敵あるいは凌駕しつつある。高画質化、印字の高速化はめざましく、プリンタの性能を十分に発揮するために、更に画像再現性とインク吸収性の高いインクジェット用記録材料が要望されている。
また、耐光性等に代表される画像保存性に優れた顔料インクを用いたプリンタに関する技術革新が著しく、染料インクを用いたプリンタの画質に匹敵するところまで印字品質が向上しつつある。顔料インクは直径100nm前後の色材粒子が分散しており、印字後は記録材料表面に堆積する場合が多く、印字物の光沢感が変化したり、画像に傷が付きやすいなど課題がある。
また、写真画像等の高い色再現性と、文字画像の鮮明さを両立するために、カラーインクは染料インクを、黒インクは顔料インクを搭載したプリンタなど、インクの構成は複雑になってきており、何れのインクであっても優れた画質を表現できる記録材料が求められている。
これらのプリンタに用いられる記録材料として、支持体上にシリカ等の顔料と、ポリビニルアルコール等の水溶性バインダーからなる、多孔質のインク受容層を設けてなるインクジェット用記録材料が知られており、例えば、平均二次粒子径が500nm以下まで粉砕・分散した気相法シリカや湿式法シリカ等をインク受容層の顔料として用いることが提案されている。例えば、特公平3−56552号公報、特開平10−119423号公報、特開2000−211235号公報、特開2000−309157号公報に気相法シリカの使用例が、特開平9−286165号公報、特開平10−181190号公報には粉砕した沈降法シリカの使用例が、特開2001−277712号公報には粉砕したゲル法シリカの使用例が開示されている。また、特開昭62−174183号公報、特開平2−276670号公報、特開平5−32037号公報、特開平6−199034号公報等にアルミナやアルミナ水和物を用いた記録材料が開示されている。
しかし、上記したような無機微粒子を使用すると高い光沢が得られる反面、塗布乾燥時に風紋(乾燥ムラ)やひび割れ等の表面欠陥が発生しやすくなる。特に、高い光沢や良好な質感を得るためにポリオレフィン樹脂被覆紙(紙の両面にポリエチレン等のポリオレフィン樹脂をラミネートしたもの)やポリエステルフィルム等の非吸水性支持体を使用した場合、支持体がインクを吸収できないため、支持体上に設けられたインク受容層のインク吸収性が重要である。従って、インク受容層の空隙率及び空隙容量を高めるために、インク受容層は多量の顔料と低比率のバインダーで構成する必要があり、その結果、インク受容層の塗布・乾燥時に風紋及びひび割れが益々発生しやすくなった。
更に上記の製造時の表面欠陥に加えて、記録材料を取り扱う時に起こる折り割れ(折れ曲がったところに亀裂が発生する現象)も問題となった。特に近年は、利便性向上のためプリンタの前面から記録材料を給紙する方式を採用するプリンタも増えてきている。この場合、記録材料はプリンタ内部で反転する搬送経路を通り、小さな曲率で曲げられる。この時インク受容層に亀裂が入ると、印字画像の品質が低下してしまう。このため、インク受容層の強度向上による折り割れ性の改良が要望されている。
また、無機微粒子を混合して用いる記録材料も提案されている。気相法シリカとコロイダルシリカを混合して含有するインク受容層を設けることが、特開2001−105720号公報(特許文献1)、特開2002−274021号公報(特許文献2)に記載されている。また、気相法シリカとアルミナまたはアルミナ水和物を混合して含有するインク受容層を設けることが、特開2003−103918号公報(特許文献3)に記載されている。特許文献3では、折り割れ性を向上させたとあるが、インク吸収性は更に要望が高まっており、インク吸収性の一つの指標である境界にじみは満足できるレベルではなく、また画像の品質に重要な光沢感、特に顔料インク印字部の写像性についても十分ではない。
また、無機微粒子の形状を制御し、アスペクト比を高めた材料に関する技術が提案されている。特開2005−105443号公報(特許文献4)には、アスペクト比が100以上の無機質の層状化合物を含有する層を設ける提案がされている。この層は下塗り層として設置され、カールの発生を少なくすることができるが、インク受容層として用いるにはインク吸収性が不十分である。同様な技術は特開2007−260995号公報(特許文献5)にも提案されている。
また、国際公開第2004/045861号パンフレット(特許文献6)には、平均繊維径0.1〜2μm、平均繊維長1〜200μmである硫酸マグネシウム等の繊維状結晶粒子を用いた記録シートについて記載されており、染料系・顔料系インク何れでも使用でき、十分な強度を有するとされている。この記録シートでは、顔料インクの色材粒子径を超える細孔を作製し、色材を記録シート内部に吸収することで顔料インク印字部の耐傷性を向上したとしているが、繊維長が1μmを超えるため記録シート表面の平滑性が不足し、十分な光沢感が得られない。
一方、針状構造を有するアルミナに関する技術も提案されている。例えば、特開2006−116864号公報(特許文献7)には、一次粒子の短軸径が50nm以下、且つ軸比(長軸/短軸)が2以上15以下である針状ベーマイト粒子粉末及びこれを含有する水系分散体について記載されている。これを用いたインク受容層はインク吸収性に優れるとあるが、インク受容層表面に傷が付きやすく、印字後の画像品質が不十分である。
以上のように、従来から知られている記録材料は、折り割れ性、表面強度、画像品質、インク吸収性、顔料インク印字部の写像性を合わせて十分に満足するまでには至っていなかった。
特開2001−105720号公報 特開2002−274021号公報 特開2003−103918号公報 特開2005−105443号公報 特開2007−260995号公報 国際公開第2004/045861号パンフレット 特開2006−116864号公報
本発明は、インクジェット用記録材料に関し、特に折り割れ性、表面強度、画像品質、インク吸収性、顔料インク印字部の写像性に優れたインクジェット用記録材料を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の発明によって達成された。
(1)支持体上に、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を有するインクジェット用記録材料において、該インク受容層が更に、一次粒子の最も長い径を長軸径、長軸径に垂直な径のうち最も長い径を短軸径としたとき、短軸径が30nm以下、長軸径/短軸径で表されるアスペクト比が5以上100以下の針状構造で、平均二次粒子径が500nm以下であるアルミナまたはアルミナ水和物を含有し、前記無機微粒子と針状構造を有するアルミナまたはアルミナ水和物の配合比は、質量比で5:95〜98:2であることを特徴とするインクジェット用記録材料。
(2)前記平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子が、アルミナ、アルミナ水和物、気相法シリカ、湿式法シリカから選ばれる少なくとも一つあるいはそれらの混合物であることを特徴とする(1)に記載のインクジェット用記録材料。
本発明によれば、インクジェット用記録材料に関し、特に折り割れ性、表面強度、画像品質、インク吸収性、顔料インク印字部の写像性に優れたインクジェット用記録材料を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。まず、本発明に用いられる針状構造を有するアルミナまたはアルミナ水和物について述べる。
本発明に用いられる針状構造を有するアルミナまたはアルミナ水和物は、一次粒子の最も長い径を長軸径、長軸径に垂直な径のうち最も長い径を短軸径としたとき、短軸径が30nm以下である。短軸径が30nmを超えると、インク受容層の透明性が低下し、印字画像がくすんだようになり、画像品質が低下する。より好ましくは20nm以下である。短軸径を小さくすることでより透明性は向上するが、インク吸収性の観点から下限は2nm程度である。なお、本発明でいう短軸径及び長軸径とは、微粒子の電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する100個の一次粒子各々の短軸径及び長軸径を測長し、それぞれ平均して求めたものである。
本発明に用いられる針状構造を有するアルミナまたはアルミナ水和物の一次粒子の長軸径/短軸径で表されるアスペクト比は、5以上100以下である。アスペクト比が5未満の場合、インク受容層での粒子間隔が緻密になりインク吸収性が低下し、特に境界にじみが顕著になることがある。一方、アスペクト比が100を超えると、一次粒子同士の会合力が強くなりすぎるためか十分な細孔が得られなくなり、やはりインク吸収性が低下することがある。また、針状構造を有するアルミナまたはアルミナ水和物の水分散体の粘度が上昇し、支持体への塗工時に問題となることがある。好ましくは5以上90以下、より好ましくは5以上70以下である。
本発明に用いられる針状構造を有するアルミナまたはアルミナ水和物は、公知の方法で合成される。例えば、特開2000−191321号公報では、イソブチレン−マレイン酸共重合体水溶液中にアルミン酸ナトリウム水溶液を添加し、更に硫酸アルミニウム溶液を添加して反応を行い、種子アルミナ水和物を合成し、更にアルミン酸ナトリウム水溶液と硫酸アルミニウム溶液を添加して結晶成長を行い、針状構造を有するアルミナ水和物を得ている。また、特開2005−126287号公報では、市販の水酸化アルミニウム(商品名C−31、住友化学工業製)を気流中700℃で焼成し、この後、水中にて酢酸マグネシウムと共に200℃にて水熱処理を行うことで針状構造を有するアルミナ水和物を得ている。
本発明におけるインク受容層は平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子と、針状構造を有するアルミナまたはアルミナ水和物を共に含有する。前記無機微粒子と針状構造を有するアルミナまたはアルミナ水和物の配合比は、質量比で5:95〜98:2である。この配合比の範囲内では、折り割れ性、染料インクの吸収性、顔料インク印字部の写像性が共に向上する。機構はまだ明らかではないが、針状構造物質の導入による機械的強度の向上は、樹脂成型体の補強剤として知られており、本発明におけるインク受容層でも同様な機能を発現したと考えられる。加えて、針状構造を有するアルミナまたはアルミナ水和物がかさ高い細孔構造を形成してインク受容層の細孔径拡大によるインク吸収速度が増大されたためか、染料インクの境界にじみが低減し、更に顔料インク色材の堆積状態の平滑化により印字部の写像性が向上したと推測される。針状構造を有するアルミナまたはアルミナ水和物の配合比が95を超えると、インク受容層の表面強度が低下し傷が目立つようになる。また、針状構造を有するアルミナまたはアルミナ水和物の配合比が2を下回ると、折り割れ性が低下し、更にインク吸収性及び顔料インク印字部の写像性が低下する。
次に、本発明におけるインク受容層について説明する。
本発明のインク受容層に用いられる平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子としては、非晶質合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン等公知の各種微粒子が挙げられるが、生産性の点で非晶質合成シリカ、アルミナまたはアルミナ水和物が好ましい。非晶質合成シリカとしては、インク吸収性と発色性の観点から後述する気相法シリカ及び湿式法シリカが特に好ましく用いられる。また、ここで挙げたアルミナまたはアルミナ水和物は、一次粒子の最も長い径を長軸径、長軸径に垂直な径のうち最も長い径を短軸径としたとき、短軸径が30nm以下、及び長軸径/短軸径で表されるアスペクト比が5以上100以下を満たさず、針状ではない構造のものである。
非晶質合成シリカは、製造法によって湿式法シリカ、気相法シリカ、及びその他に大別することができる。湿式法シリカは、更に製造方法によって沈降法シリカ、ゲル法シリカ、ゾル法シリカに分類される。沈降法シリカはケイ酸ソーダと硫酸をアルカリ条件で反応させて製造され、粒子成長したシリカ粒子が凝集・沈降し、その後濾過、水洗、乾燥、粉砕・分級の行程を経て製品化される。沈降法シリカとしては、例えば東ソー・シリカ(株)からニップシールとして、(株)トクヤマからトクシールとして市販されている。ゲル法シリカはケイ酸ソーダと硫酸を酸性条件下で反応させて製造する。熟成中に微小粒子は溶解し、他の一次粒子同士を結合するように再析出するため、明確な一次粒子は消失し、内部空隙構造を有する比較的硬い凝集粒子を形成する。例えば、東ソー・シリカ(株)からニップゲルとして、グレースジャパン(株)からサイロイド、サイロジェットとして市販されている。ゾル法シリカは、コロイダルシリカとも呼ばれ、ケイ酸ソーダの酸などによる複分解やイオン交換樹脂層を通して得られるシリカゾルを加熱熟成して得られ、例えば日産化学工業(株)からスノーテックスとして市販されている。
気相法シリカは、湿式法に対して乾式法とも呼ばれ、一般的には火炎加水分解法によって作られる。具体的には四塩化ケイ素を水素及び酸素と共に燃焼して作る方法が一般的に知られているが、四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシランやトリクロロシラン等のシラン類も、単独または四塩化ケイ素と混合した状態で使用することができる。気相法シリカは日本アエロジル(株)からアエロジル、(株)トクヤマからQSタイプとして市販されている。
本発明には、気相法シリカが好ましく使用できる。本発明に用いられる気相法シリカの平均一次粒子径は30nm以下が好ましく、より高い光沢を得るためには、15nm以下が好ましい。更に好ましくは平均一次粒子径が3〜15nm(特に3〜10nm)でかつBET法による比表面積が200m2/g以上(好ましくは250〜500m2/g)のものを用いることである。なお、本発明でいう平均一次粒子径とは、微粒子の電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する100個の一次粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子径として平均粒子径を求めたものであり、本発明でいうBET法とは、気相吸着法による粉体の表面積測定法の一つであり、吸着等温線から1gの試料の持つ総表面積、即ち比表面積を求める方法である。通常吸着気体としては、窒素ガスが多く用いられ吸着量を被吸着気体の圧、または容積の変化から測定する方法が最も多く用いられている。多分子吸着の等温線を表すのに最も著名なものは、Brunauer、Emmett、Tellerの式であってBET式と呼ばれ表面積決定に広く用いられている。BET式に基づいて吸着量を求め、吸着分子1個が表面で占める面積を掛けて表面積が得られる。
気相法シリカは、カチオン性化合物の存在下で分散するのが好ましい。分散された気相法シリカの平均二次粒子径は500nm以下、好ましくは10〜300nm、更に好ましくは20〜200nmである。分散方法としては、通常のプロペラ撹拌、タービン型撹拌、ホモミキサー型撹拌等で気相法シリカと分散媒を予備混合し、次にボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー等のメディアミル、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機、超音波分散機、及び薄膜旋回型分散機等を使用して分散を行うことが好ましい。なお、本発明でいう平均二次粒子径とは、透過型電子顕微鏡による写真撮影で求めることができるが、簡易的にはレーザー散乱式の粒度分布計(例えば、堀場製作所製LA910)を用いて、個数メジアン径として測定することができる。
本発明では、平均二次粒子径500nm以下に粉砕した湿式法シリカも好ましく使用できる。ここで用いられる湿式法シリカとしては沈降法シリカあるいはゲル法シリカが好ましく、特に沈降法シリカが好ましい。本発明に用いられる湿式法シリカ粒子としては、平均一次粒子径50nm以下、好ましくは3〜40nmであり、且つ平均凝集粒子径が5〜50μmである湿式法シリカ粒子が好ましく、これをカチオン性化合物の存在下で平均二次粒子径500nm以下、好ましくは10〜300nm程度まで、更に好ましくは20〜200nm程度まで微粉砕した湿式法シリカ微粒子を使用することが好ましい。
通常の方法で製造された湿式法シリカは、1μm以上の平均凝集粒子径を有するため、これを微粉砕して使用する。粉砕方法としては、水性媒体中に分散したシリカを機械的に粉砕する湿式分散法が好ましく使用できる。この際、分散液の初期粘度上昇が抑制され、高濃度分散が可能となり、粉砕・分散効率が上昇してより微粒子に粉砕することができることから、平均凝集粒子径5μm以上の沈降法シリカを使用することが好ましい。高濃度分散液を使用することによって、記録用紙の生産性も向上する。
本発明に用いられる平均二次粒子径が500nm以下の湿式法シリカ微粒子を得る具体的な方法について説明する。まず、水を主体とする分散媒中にシリカ粒子とカチオン性化合物を混合し、のこぎり歯状ブレード型分散機、プロペラ羽根型分散機、またはローターステーター型分散機等の分散装置の少なくとも一つを用いて予備分散液を得る。必要であれば水分散媒中に適度の低沸点溶剤等を添加してもよい。シリカ予備分散液の固形分濃度は高い方が好ましいが、あまり高濃度になると分散不可能となるため、好ましい範囲としては15〜40質量%、より好ましくは20〜35質量%である。次に、シリカ予備分散液をより強い剪断力を持つ機械的手段にかけてシリカ粒子を粉砕し、平均二次粒子径が500nm以下の湿式法シリカ微粒子分散液が得られる。機械的手段としては公知の方法が採用でき、例えば、ボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー等のメディアミル、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機、超音波分散機及び薄膜旋回型分散機等を使用することができる。
上記気相法シリカ及び湿式法シリカの分散に使用するカチオン性化合物としては、カチオン性ポリマーを好ましく使用できる。カチオン性ポリマーとしては、ポリエチレンイミン、ポリジアリルアミン、ポリアリルアミン、アルキルアミン重合物、特開昭59−20696号公報、特開昭59−33176号公報、特開昭59−33177号公報、特開昭59−155088号公報、特開昭60−11389号公報、特開昭60−49990号公報、特開昭60−83882号公報、特開昭60−109894号公報、特開昭62−198493号公報、特開昭63−49478号公報、特開昭63−115780号公報、特開昭63−280681号公報、特開平1−40371号公報、特開平6−234268号公報、特開平7−125411号公報、特開平10−193776号公報等に記載された1〜3級アミノ基、4級アンモニウム塩基を有するポリマーが好ましく用いられる。特に、カチオン性ポリマーとしてジアリルアミン誘導体が好ましく用いられる。分散性及び分散液粘度の面で、これらのカチオン性ポリマーの質量平均分子量は2,000〜10万程度が好ましく、特に2,000〜3万程度が好ましい。
本発明に用いられるアルミナとしては、酸化アルミニウムのγ型結晶であるγ−アルミナが好ましく、中でもδグループ結晶が好ましい。γ−アルミナは一次粒子を10nm程度まで小さくすることが可能であるが、通常は数千から数万nmの二次粒子結晶を超音波や高圧ホモジナイザー、対向衝突型ジェット粉砕機等で平均二次粒子径を500nm以下、好ましくは20〜300nm程度まで粉砕したものが使用できる。
本発明に用いられるアルミナ水和物はAl23・nH2O(n=1〜3)の構成式で表される。本発明に使用されるアルミナ水和物はアルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミニウム塩のアルカリによる中和、アルミン酸塩の加水分解等の公知の製造方法により得られる。本発明に使用されるアルミナ水和物の平均二次粒子径は500nm以下、好ましくは20〜300nmである。
本発明に用いられる上記のアルミナ、及びアルミナ水和物は、酢酸、乳酸、ぎ酸、硝酸等の公知の分散剤によって分散されたものが好ましく用いられる。
上記した無機微粒子の中から2種以上の無機微粒子を併用することもできる。例えば、微粉砕した湿式法シリカと気相法シリカとの併用、微粉砕した湿式法シリカとアルミナあるいはアルミナ水和物との併用、気相法シリカとアルミナあるいはアルミナ水和物との併用が挙げられる。
本発明におけるインク受容層において、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子、及び針状構造を有するアルミナあるいはアルミナ水和物合計の合計の含有量は、インク受容層の全固形分に対して50質量%以上であるのが好ましく、60質量%以上がより好ましく、特に65〜90質量%の範囲が好ましい。このように無機微粒子、及び針状構造を有するアルミナあるいはアルミナ水和物の含有比率が高いインク受容層は、空隙率の高い多孔質なインク受容層となる。
本発明において、インク受容層を構成する無機微粒子とともに用いられるインク受容層を構成するバインダーとしては、透明性が高くインクのより高い浸透性が得られる親水性バインダーが好ましく用いられる。例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、デキストラン、デキストリン、カラギーナン(κ、ι、λ等)、寒天、プルラン、キトサン誘導体、カゼイン、大豆蛋白、水溶性ポリビニルブチラール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース等が挙げられる。これら親水性バインダーは2種類以上併用することも可能である。親水性バインダーの使用に当たっては、親水性バインダーがインクの初期の浸透時に膨潤して空隙を塞いでしまわないことが重要であり、この観点から比較的室温付近で膨潤性の低い親水性バインダーが好ましく用いられる。好ましい親水性バインダーは完全または部分ケン化のポリビニルアルコールや、カチオン変成ポリビニルアルコールである。更に、親水性バインダーとして各種ラテックスを併用してもよい。
ポリビニルアルコールの中でも特に好ましいのは、ケン化度が80%以上の部分または完全ケン化したものである。平均重合度200〜5000のものが好ましい。
カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば特開昭61−10483号公報に記載されているような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基をポリビニルアルコールの主鎖あるいは側鎖中に有するポリビニルアルコールである。
本発明は、インク受容層を構成する上記親水性バインダーと共に必要に応じ硬膜剤を用いることもできる。硬膜剤の具体的な例としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチル)尿素、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、米国特許第3,288,775号明細書記載の如き反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許第3,635,718号明細書記載の如き反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,732,316号明細書記載の如きN−メチロール化合物、米国特許第3,103,437号明細書記載の如きイソシアナート類、米国特許第3,017,280号明細書、米国特許第2,983,611号明細書記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第3,100,704号明細書記載の如きカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,091,537号明細書記載の如きエポキシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン誘導体、クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、ホウ砂、ホウ酸、ホウ酸塩類の如き無機架橋剤等があり、これらを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
親水性バインダーとしてケン化度が80%以上の部分または完全ケン化したポリビニルアルコールを用いる場合には、ホウ砂、ホウ酸、ホウ酸塩類が好ましく、ホウ酸が特に好ましい。
また、インク受容層を構成する親水性のバインダーとしてケト基を有する親水性バインダーを用いることもできる。ケト基を有する親水性バインダーは、ケト基を有するモノマーと他のモノマーを共重合する方法、ポリマー反応でケト基を導入する方法等によって合成することができる。特にケト基を有する変性ポリビニルアルコールが好ましい。ケト基を有する変性ポリビニルアルコールとしては、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール等が挙げられる。
アセトアセチル変性ポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコールとジケテンの反応等の公知の方法によって製造することができる。アセトアセチル化度は0.1〜20モル%が好ましく、更に1〜15モル%が好ましい。ケン化度は80モル%以上が好ましく、更に85モル%以上が好ましい。重合度としては、500〜5000のものが好ましく、特に2000〜4500のものが更に好ましい。また、完全または部分ケン化のポリビニルアルコールや、カチオン変成ポリビニルアルコールと、ケト基を有する親水性バインダーを併用することも可能である。
本発明において、インク受容層に含有するケト基を有する親水性バインダーは、架橋剤で架橋されることが好ましい。かかる架橋剤としては、脂肪族ポリアミン類、脂環式ポリアミン、複素環式ポリアミン、芳香族ポリアミン類、ポリアミドポリアミン、ポリエーテルポリアミン、ジシアンジアミド誘導体、ヒドラジン化合物、ポリヒドラジド化合物、アルデヒド類、メチロール化合物、活性化ビニル化合物、エポキシ化合物、多価金属塩、等の化合物が挙げられる。特に、ポリヒドラジド化合物、及び多価金属塩が好ましい。また、アセトアセチル変性、ジアセトンアクリルアミド変性された部位以外は、通常のポリビニルアルコールと同様の構造を持つため、硬膜剤を併用することができる。特にホウ砂あるいはホウ酸、ホウ酸塩を併用することが好ましい。
インク受容層における親水性バインダーの含有量は、前述した平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子、及び針状構造を有するアルミナあるいはアルミナ水和物の合計に対して5〜40質量%の範囲が好ましく、特に5〜30質量%がインク受容層内に微細な空隙を形成し、多孔質な層を形成するために好ましい。
インク受容層の乾燥塗布量は、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子、及び針状構造を有するアルミナあるいはアルミナ水和物の合計を固形分に換算して10〜50g/m2の範囲が好ましく、12〜40g/m2の範囲がより好ましく、特に15〜35g/m2の範囲が好ましい。インク受容層には更に、カチオン性ポリマー、防腐剤、界面活性剤、着色染料、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤などを添加することもできる。
インク受容層は、2層以上から構成されていてもよく、この場合、それらのインク受容層の構成はお互いに同じであっても異なっていてもよい。
本発明において、インク受容層の塗布に用いられる塗布方式としては、公知の各種塗布方式を用いることができる。例えば、スライドビード方式、スライドカーテン方式、エクストルージョン方式、スロットダイ方式、グラビアロール方式、エアナイフ方式、ブレードコーティング方式、ロッドバーコーティング方式等がある。
次に、本発明に使用される支持体について説明する。
本発明に用いられる支持体としては、上質紙、アート紙、コート紙、キャスト塗被紙、不織布、布等の吸収性支持体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、セロファン、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のプラスチック樹脂フィルム、ポリオレフィン樹脂被覆紙等の非吸収性支持体等が挙げられる。これらの支持体の中でも、特にプラスチック樹脂フィルムやポリオレフィン樹脂被覆紙のような非吸収性支持体が好ましく用いられる。銀塩写真と同等の質感を付与するという観点から、非吸収性支持体の中でもポリオレフィン樹脂被覆紙が特に好ましい。これらの支持体の厚みは、約50〜350μm程度のものが好ましく使用される。非吸収性支持体をインクジェット用記録材料の基材として用いることは、印字された部分の寸法安定性に優れ、コックリングなどの印字障害を生じないため好ましい。
非吸収性支持体としては、透明支持体及び不透明支持体がある。透明支持体としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアテセート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、セロファン、セルロイド等の材料を有するフィルム等を挙げることができ、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。
また、不透明支持体としては、例えば、基紙の少なくとも一方にポリオレフィン樹脂被覆層を有するポリオレフィン樹脂被覆紙、ポリエチレンテレフタレートに酸化チタン、硫酸バリウム等の白色顔料の添加、あるいは微細な気泡を内部に形成した、所謂ホワイトペット等を好ましく用いることができる。
本発明に用いられる特に好ましい非吸収性支持体であるポリオレフィン樹脂被覆紙について以下に説明する。ポリオレフィン樹脂に被覆される原紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプあるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプとしては、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPの何れも用いることができるが、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。ただし、LBSPまたはLDPの比率は10〜70質量%が好ましい。
上記パルプは、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いられ、また、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも有用である。原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、エピクロルヒドリン等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加することができる。
原紙の坪量は30〜450g/m2が好ましく、特に50〜300g/m2が好ましい。原紙の厚さは40〜350μmが好ましい。
原紙は抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることもできる。原紙密度は0.7〜1.2g/cm3(JIS−P−8118)が一般的である。また、原紙表面には表面サイズ剤を塗布してもよい。
原紙の片面あるいは両面を被覆するポリオレフィンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。
ポリオレフィン樹脂被覆紙は、ポリオレフィン樹脂を押出機で加熱溶融し、紙基体とクーリングロールとの間にフィルム状に押出し、圧着、冷却して製造される。この際、クーリングロールはポリオレフィン樹脂コーティング層の表面形状の形成に使用され、樹脂層の表面はクーリングロール表面の形状が転写される。
インク受容層側のポリオレフィン層には、ルチルまたはアナターゼ型の酸化チタンを添加し、不透明度及び白色度を改良したものを用いることが好ましい。酸化チタン含有量はポリオレフィンに対して通常3〜20質量%、好ましくは4〜13質量%である。また、目的に応じ蛍光増白顔料等をポリオレフィン樹脂中に添加することもできる。
非吸収性支持体であるフィルムやポリオレフィン樹脂被覆紙を使用する場合には、インク受容層を設ける面上に天然高分子化合物や合成樹脂を主体とする下塗り層を設けることが好ましい。天然高分子化合物としては、ゼラチン、カゼイン等を、合成樹脂としては、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニリデン、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。下塗り層は、支持体上に0.01〜5μmの膜厚(乾燥膜厚)で設けられる。好ましくは0.01〜2μmの範囲である。
本発明における支持体には筆記性、帯電防止性、搬送性、カール調整などのために、各種のバックコート層を塗設することができる。バックコート層には無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、各種親水性バインダー、各種ラテックス、各種顔料、硬化剤、界面活性剤などを適宜組み合わせて含有せしめることができる。
本発明におけるインク受容層塗布液を基材に塗布する場合には、塗布に先立ってコロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、プラズマ処理等を支持体に施すことが好ましい。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。なお、部及び%は、質量部及び質量%を示す。
以下に示す方法で記録シート1を作製した。
<ポリオレフィン樹脂被覆紙1の作製>
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)の1:1混合物をカナディアン スタンダード フリーネスで300mlになるまで叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤としてアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5%、強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1.0%、カチオン化澱粉を対パルプ2.0%、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5%添加し、水で希釈して0.2%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機で坪量170g/m2になるように抄造し、乾燥調湿してポリオレフィン樹脂被覆紙の原紙とした。抄造した原紙に、密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン100部の樹脂に対して、10%のアナターゼ型チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し、厚さ35μmになるように押出コーティングし、微粒面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆し、表面(インク受容層塗設面)とした。もう一方の面には密度0.962g/cm3の高密度ポリエチレン樹脂70部と密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂30部のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶融し、厚さ30μmになるように押出コーティングし、粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆し、裏面とした。更に、この表面に高周波コロナ放電処理を施した後、下記組成の下塗り層をゼラチンの付着量が60mg/m2となるように塗布乾燥した。
<下塗り層>
ゼラチン 100部
スルフォコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩 2部
クロム明ばん 8部
《記録シート1の作製》
上記ポリオレフィン樹脂被覆紙1の表面に下記組成のインク受容層塗布液1をスライドビード塗布装置を用いて塗布し、35℃及び50℃の熱風を順次吹き付けて乾燥した。インク受容層塗布液の塗布量は、シリカ及び針状構造のアルミナ水和物合計の固形分換算で28g/m2であった。
<シリカ分散液1の作製>
水にジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー(分子量9,000)4部と気相法シリカ(平均一次粒子径7nm、比表面積300m2/g)100部を添加し予備分散液を作製した後、高圧ホモジナイザーで処理して、固形分濃度20%のシリカ分散液を製造した。平均二次粒子径は、堀場製作所製LA910を用いて測定すると130nmであった。
<針状アルミナ分散液1の作製>
水に硝酸(2.5部)と針状構造のアルミナ水和物(擬ベーマイト、短軸径5nm、長軸径100nm、アスペクト比20)100部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液を作製した。次に得られた予備分散液をビーズミルで処理して、固形分濃度20%の針状アルミナ分散液1を作製した。平均二次粒子径は200nmであった。
<インク受容層塗布液1>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 50部
針状アルミナ分散液1 (アルミナ固形分として) 50部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート2の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液2に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<針状アルミナ分散液2の作製>
水に硝酸(2.5部)と針状構造のアルミナ水和物(擬ベーマイト、短軸径5nm、長軸径50nm、アスペクト比10)100部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液を作製した。次に得られた予備分散液をビーズミルで処理して、固形分濃度20%の針状アルミナ分散液2を作製した。平均二次粒子径は100nmであった。
<インク受容層塗布液2>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 50部
針状アルミナ分散液2 (アルミナ固形分として) 50部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート3の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液3に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<針状アルミナ分散液3の作製>
水に硝酸(2.5部)と針状構造のアルミナ水和物(擬ベーマイト、短軸径5nm、長軸径300nm、アスペクト比60)100部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液を作製した。次に得られた予備分散液をビーズミルで処理して、固形分濃度20%の針状アルミナ分散液3を作製した。平均二次粒子径は450nmであった。
<インク受容層塗布液3>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 50部
針状アルミナ分散液3 (アルミナ固形分として) 50部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート4の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液4に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<針状アルミナ分散液4の作製>
水に硝酸(2.5部)と針状構造のアルミナ水和物(擬ベーマイト、短軸径5nm、長軸径1000nm、アスペクト比200)100部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液を作製した。次に得られた予備分散液をビーズミルで処理して、固形分濃度20%の針状アルミナ分散液4を作製した。平均二次粒子径は1300nmであった。
<インク受容層塗布液4>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 50部
針状アルミナ分散液4 (アルミナ固形分として) 50部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート5の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液5に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<針状アルミナ分散液5の作製>
水に硝酸(2.5部)と針状構造のアルミナ水和物(擬ベーマイト、短軸径15nm、長軸径100nm、アスペクト比7)100部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液を作製した。次に得られた予備分散液をビーズミルで処理して、固形分濃度20%の針状アルミナ分散液5を作製した。平均二次粒子径は250nmであった。
<インク受容層塗布液5>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 50部
針状アルミナ分散液5 (アルミナ固形分として) 50部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート6の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液6に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<針状アルミナ分散液6の作製>
水に硝酸(2.5部)と針状構造のアルミナ水和物(擬ベーマイト、短軸径25nm、長軸径300nm、アスペクト比12)100部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液を作製した。次に得られた予備分散液をビーズミルで処理して、固形分濃度20%の針状アルミナ分散液6を作製した。平均二次粒子径は450nmであった。
<インク受容層塗布液6>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 50部
針状アルミナ分散液6 (アルミナ固形分として) 50部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート7の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液7に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<針状アルミナ分散液7の作製>
水に硝酸(2.5部)と針状構造のアルミナ水和物(擬ベーマイト、短軸径40nm、長軸径300nm、アスペクト比8)100部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液を作製した。次に得られた予備分散液をビーズミルで処理して、固形分濃度20%の針状アルミナ分散液7を作製した。平均二次粒子径は450nmであった。
<インク受容層塗布液7>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 50部
針状アルミナ分散液7 (アルミナ固形分として) 50部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート8の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液8に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。インク受容層塗布液の塗布量は、シリカ及びアルミナ水和物合計の固形分換算で28g/m2であった。
<アルミナ水和物分散液1の作製>
水に硝酸(2.5部)とアルミナ水和物(擬ベーマイト、短軸径14nm、長軸径30nm、アスペクト比2)を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機を用いて、固形分濃度30%のアルミナ水和物分散液1を作製した。平均二次粒子径は160nmであった。
<インク受容層塗布液8>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 50部
アルミナ水和物分散液1 (アルミナ固形分として) 50部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート9の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液9に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<インク受容層塗布液9>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 3部
針状アルミナ分散液1 (アルミナ固形分として) 97部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート10の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液10に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<インク受容層塗布液10>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 5部
針状アルミナ分散液1 (アルミナ固形分として) 95部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート11の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液11に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<インク受容層塗布液11>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 10部
針状アルミナ分散液1 (アルミナ固形分として) 90部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート12の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液12に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<インク受容層塗布液12>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 90部
針状アルミナ分散液1 (アルミナ固形分として) 10部
ポリビニルアルコール 15部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 1.0部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート13の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液13に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<インク受容層塗布液13>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 95部
針状アルミナ分散液1 (アルミナ固形分として) 5部
ポリビニルアルコール 20部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 3部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート14の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液14に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<インク受容層塗布液14>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 99部
針状アルミナ分散液1 (アルミナ固形分として) 1部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 5部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート15の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液15に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<シリカ分散液2>
水にジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー(分子量9,000)4部と沈降法シリカ(吸油量200ml/100g、平均一次粒子径16nm、平均凝集粒子径9μm)100部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液を作製した。次に得られた予備分散液をビーズミルで処理して、固形分濃度30%のシリカ分散液2を得た。平均二次粒子径は200nmであった。
<インク受容層塗布液15>
シリカ分散液2 (シリカ固形分として) 50部
針状アルミナ分散液1 (アルミナ固形分として) 50部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート16の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液16に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。インク受容層塗布液の塗布量は、アルミナ水和物及び針状構造のアルミナ水和物合計の固形分換算で28g/m2であった。
<インク受容層塗布液16>
アルミナ水和物分散液1 (アルミナ固形分として) 50部
針状アルミナ分散液1 (アルミナ固形分として) 50部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート17の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液17に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<インク受容層塗布液17>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 25部
シリカ分散液2 (シリカ固形分として) 25部
針状アルミナ分散液1 (アルミナ固形分として) 50部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート18の作製》
上記記録シート1のポリオレフィン樹脂被覆紙1を、下記の方法で作製した吸収性紙支持体1に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。
<吸収性紙支持体1の作製>
ポリオレフィン樹脂被覆紙1の作製において、ポリオレフィン樹脂組成物による被覆を行わず、ポリオレフィン樹脂被覆紙の原紙をそのまま吸収性紙支持体1とした。
《記録シート19の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液18に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。インク受容層塗布液の塗布量は、針状構造のアルミナ水和物の固形分換算で28g/m2であった。
<インク受容層塗布液18>
針状アルミナ分散液1 (アルミナ固形分として) 100部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート20の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液19に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。インク受容層塗布液の塗布量は、針状構造のアルミナ水和物の固形分換算で28g/m2であった。
<インク受容層塗布液19>
針状アルミナ分散液2 (アルミナ固形分として) 100部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート21の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液20に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。インク受容層塗布液の塗布量は、針状構造のアルミナ水和物の固形分換算で28g/m2であった。
<インク受容層塗布液20>
針状アルミナ分散液3 (アルミナ固形分として) 100部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート22の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液21に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。インク受容層塗布液の塗布量は、針状構造のアルミナ水和物の固形分換算で28g/m2であった。
<インク受容層塗布液21>
針状アルミナ分散液4 (アルミナ固形分として) 100部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート23の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液22に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。インク受容層塗布液の塗布量は、針状構造のアルミナ水和物の固形分換算で28g/m2であった。
<インク受容層塗布液22>
針状アルミナ分散液5 (アルミナ固形分として) 100部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート24の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液23に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。インク受容層塗布液の塗布量は、針状構造のアルミナ水和物の固形分換算で28g/m2であった。
<インク受容層塗布液23>
針状アルミナ分散液6 (アルミナ固形分として) 100部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート25の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液24に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。インク受容層塗布液の塗布量は、針状構造のアルミナ水和物の固形分換算で28g/m2であった。
<インク受容層塗布液24>
針状アルミナ分散液7 (アルミナ固形分として) 100部
ポリビニルアルコール 10部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.6部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート26の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液25に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。インク受容層塗布液の塗布量は、アルミナ水和物の固形分換算で28g/m2であった。
<インク受容層塗布液25>
アルミナ水和物分散液1 (アルミナ固形分として) 100部
ポリビニルアルコール 11部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.4部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート27の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液26に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。インク受容層塗布液の塗布量は、シリカの固形分換算で28g/m2であった。
<インク受容層塗布液26>
シリカ分散液1 (シリカ固形分として) 100部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 5部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
《記録シート28の作製》
上記記録シート1のインク受容層塗布液1を、下記組成のインク受容層塗布液27に変更した以外は記録シート1と同様にして作製した。インク受容層塗布液の塗布量は、シリカの固形分換算で28g/m2であった。
<インク受容層塗布液27>
シリカ分散液2 (シリカ固形分として) 100部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 5部
ノニオン性界面活性剤 0.3部
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度が12%になるように水で調整した。
上記記録シート1〜28について、下記の評価方法に準じて評価した結果を表1に示す。
<折り割れ性>
記録シートを3cm×12cmに裁断し、10℃20%RHにて24時間調湿した。その後インク受容層を外側にして長辺方向をゆっくり折り曲げ、割れが発生した時の記録シートの直径を比較した。この直径が小さいほど、割れにくいため優れていると評価できる。
○:割れが発生しない、あるいは5mm未満。
△:5mm以上20mm未満。
×:20mm以上。
<表面強度>
市販の染料インクを用いたインクジェットプリンター(キヤノン(株)製、Pixus iP−4300)にてブラックのベタ印字を行い、搬送ロール痕が記録材料に残っているかを以下の基準で目視判定した。
○:傷がほとんど認められない。
△:わずかに傷が見られるが問題とならないレベル。
×:傷の発生が明確に認められ、表面強度が低い。
<染料インク印字画像品質評価>
市販の染料インクを用いたインクジェットプリンター(キヤノン(株)製、Pixus iP−4300)にて写真画像の印字を行い、室温にて24時間乾燥後に、写真画像の品質を下記の基準で評価した。
○:発色がよく上質の画像品質。
△:わずかに発色が低いが問題とならないレベル。
×:くすみが感じられ、劣る画像品質。
<染料インク吸収性>
市販の染料インクを用いたインクジェットプリンター(キヤノン(株)製、Pixus iP−4300)にてレッド、ブルー、グリーン、ブラックのベタ印字を行い、印字直後にPPC用紙を印字部に重ねて軽く圧着し、PPC用紙に転写したインク量の程度を目視で観察した。下記の基準で評価した。
○:転写しない。
△:わずかに転写するが問題とならないレベル。
×:印字部に転写が観察され、インク吸収性が劣る。
<染料インク境界にじみ>
市販の染料インクを用いたインクジェットプリンター(キヤノン(株)製、Pixus iP−4300)にてシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックが互いに接する矩形画像を印字し、画像境界の鮮鋭性を目視で観察した。下記の基準で評価した。
○:非常に鮮鋭で、境界にじみが見られない。
△:わずかににじみが見られるが問題とならないレベル。
×:境界にじみが顕著であり、インク吸収性が劣る。
<顔料インク印字部の写像性>
市販の顔料インクを用いたインクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製、PX−5500)にてレッド、ブルー、グリーン、ブラックのベタ印字を行い、この印字部に室内照明の蛍光灯を写し、その形状を目視観察し、写像性として評価した。
○:印字画像上に写った蛍光灯の形状が鮮明で、光沢感に優れる。
△:印字画像上に写った蛍光灯の形状に歪みがわずかにあるが、問題とならないレベル。
×:印字画像上に写った蛍光灯の形状が不鮮明で、光沢感に乏しい。
Figure 2009172915
上記結果から明らかなように、本発明によれば、折り割れ性、表面強度、画像品質、インク吸収性、顔料インク印字部の写像性に優れたインクジェット用記録材料を得ることができる。

Claims (2)

  1. 支持体上に、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を有するインクジェット用記録材料において、該インク受容層が更に、一次粒子の最も長い径を長軸径、長軸径に垂直な径のうち最も長い径を短軸径としたとき、短軸径が30nm以下、長軸径/短軸径で表されるアスペクト比が5以上100以下の針状構造で、平均二次粒子径が500nm以下であるアルミナまたはアルミナ水和物を含有し、前記無機微粒子と針状構造を有するアルミナまたはアルミナ水和物の配合比は、質量比で5:95〜98:2であることを特徴とするインクジェット用記録材料。
  2. 前記平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子が、アルミナ、アルミナ水和物、気相法シリカ、湿式法シリカから選ばれる少なくとも一つあるいはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用記録材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013537858A (ja) * 2010-09-10 2013-10-07 ケアストリーム ヘルス インク インクジェット記録用の透明フィルム、組成物、および方法
JP2017217768A (ja) * 2016-06-03 2017-12-14 北越紀州製紙株式会社 インクジェット記録用媒体及びその製造方法

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