JP4058384B2 - インクジェット記録材料の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク受容層に湿式粉砕シリカを用いた顔料インク用インクジェット記録材料の製造方法に関し、特に高光沢でインク吸収性が高く、印字部のヘイズが少なく高い印字濃度が得られ、印字部の画像間で生じる光沢差が軽減される顔料インク用インクジェット記録材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式に使用される記録材料として、通常の紙やインクジェット記録用紙と称される支持体上に非晶質シリカ等の顔料とポリビニルアルコール等の水溶性バインダーからなる多孔質のインク吸収層を設けてなる記録材料が知られている。
【0003】
例えば、特開昭55−51583号、同昭56−157号、同昭57−107879号、同昭57−107880号、同昭59−230787号、同昭62−160277号、同昭62−184879号、同昭62−183382号、及び同昭64−11877号公報等に開示のごとく、シリカ等の含珪素顔料を水系バインダーと共に紙支持体に塗布して得られる記録材料が提案されている。
【0004】
また、フォトライクの記録材料が要望される中、益々光沢性が重要視されてきており、ポリオレフィン樹脂被覆紙(紙の両面にポリエチレン等のポリオレフィン樹脂をラミネートしたもの)やポリエステルフィルム等の耐水性支持体上に超微粒子シリカを主体とするインク受容層が塗設された記録材料が提案されている。
【0005】
インクジェットプリンターは近年、益々高品質化への工夫がなされており、画像の発色性と堅牢性とを同時に満足させるために顔料インクによるフォト品質の印字が始まっている。これらの顔料インクは、従来より光やガスに対する堅牢性が高いことは知られていたが、発色性においては染料インクに比べて見劣りするものが多かった。顔料インク中の色剤の分散粒径を小さくすることにより顔料インクの発色性は向上する。しかしながら、分散粒径を小さくすることは顔料インク色剤粒子の比表面積を大きくすることとなり、従来よりもより高い分散安定性を持たせた顔料インクの必要が高まっている。
【0006】
微小化された顔料インク色剤粒子の分散安定性を向上させたものとして、近年顔料インク色剤粒子の表面に樹脂を被覆させたものが提案されている。樹脂を被覆させることにより顔料インク色剤粒子の分散安定性が向上するだけでなく、印字部の光沢や印字部の擦過性、普通紙への印字に対する発色性や耐水性も大幅に向上するものが提案、発売されるに至っている。これら表面を樹脂で被覆された顔料インク色剤粒子はしかしながら新たな問題が生じることが判明した。印字部の表面にヘイズがかかったようになり発色性が低下してしまう。
【0007】
また、顔料インクの種類によっては、更なる高発色性を目的にライトシアン、ライトマゼンタといった淡色インクを使用しているものもある。それら淡色インクが多く使用される画像では、淡色インクが使用されていない部分よりも光沢が極めて高くなってしまい、違和感のある画像になってしまう。例えば、婦人の顔の画像では肌の部分が背景や髪の毛の部分に比べ非常にぎらついたものになってしまう(以下、光沢差と呼ぶ)。
【0008】
例えば、特開2001−277705号には、湿式法シリカのインク受容層の上にアルカリ性にしたコロイダルシリカ層を塗工し、インクの打ち込み量に関係なく均一で高い画像光沢を提供する方法が提案されている(特許文献1)。しかしながらこの方法によると、コロイダルシリカ層の下に設けられている層に使用されている顔料粒子の分散粒子径に関する詳細な記述はなく、実施例等を見て推測する限りではとてもフォトライクな光沢を得ることはできないような分散粒子径の構成となっている。特開2002−274022号公報には、気相法シリカとコロイダルシリカとをアルカリ金属の水酸化物の存在下にて混在させる方法が提案されている。しかしながらこの方法によっても発色性は向上するものの、上記光沢差と白紙部のフォトライクな光沢感の両立はできない。
【0009】
特開2002−144701号、同2002−225427号公報にはアルカリ金属存在下でインクジェット記録材料を作製するが提案されている(特許文献2、3)。これらは気相法シリカを使用したものであり、微細化、記録材料表面の平滑化により、フォトライクな高光沢を得ることができる。しかしながら、記録材料表面の平滑性のために光沢差がかえって著しくなってしまう。
【0010】
また、特開平9−286165号、同平10−181190号公報等には、沈降法シリカ凝集体を機械的手段で10〜300nmに粉砕したシリカ微粒子を用いることが開示されている。湿式法シリカを微粉砕することにより得られたシリカ微粒子を用いると、フォトライクな高光沢が得られるだけでなく光沢差が気相法シリカを用いた記録材料よりも良化する。これは表面の平滑性が気相法シリカに比してやや低下するためではないかと推測している。特開2001−347750号公報には湿式法シリカをカチオン性ポリマー存在化で微粉砕したものが提案されているが顔料インクの発色、印字部のヘイズ等は不十分であった(特許文献4)。堅牢性に優れた顔料インクにおいて高光沢でインク吸収性が高く、印字部のヘイズが少なく、高い印字濃度が得られ、印字部の画像間で生じる光沢差が軽減されるインクジェット記録材料の開発改良が望まれていた。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−277705号公報(第2頁〜第3頁)
【特許文献2】
特開2002−144701号公報(第2頁〜第4頁)
【特許文献3】
特開2002−225427号公報(第2頁〜第4頁)
【特許文献4】
特開2001−347750号公報(第2頁〜第4頁)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、インク受容層に湿式粉砕シリカを用いた顔料インク用インクジェット記録材料の製造方法に関し、特に高光沢でインク吸収性が高く、印字部のヘイズが少なく高い印字濃度が得られ、印字部の画像間で生じる光沢差が軽減される顔料インク用インクジェット記録材料の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、支持体上に無機微粒子を主体に含有する少なくとも1層のインク受容層を設けた顔料インク用インクジェット記録材料の製造方法において、該インク受容層が、アルカリ性化合物を含有するpHが7〜13の水性媒体中で、平均二次粒子径5μm以上の湿式法シリカをメディアミルを用いて500nm以下の平均分散粒子径に粉砕した湿式粉砕シリカの水性媒体分散液組成物を含有する塗布液を支持体上に塗設することを特徴とする顔料インク用インクジェット記録材料の製造方法によって達成された。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる支持体としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、セロファン、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のフィルム、樹脂被覆紙等の耐水性支持体、上質紙、アート紙、コート紙、キャスト塗被紙等の吸水性支持体等が用いられる。印字後のコックリング(シワの発生)防止の面で耐水性支持体を用いることが好ましい。しかしながら、耐水性支持体を使用する場合にはインク受容層のみでインクを吸収する必要があるため、より高いインク吸収性が要求される。特にこれらの支持体の厚みは、約50〜250μm程度のものが好ましく使用される。
【0015】
本発明において好ましく用いられる樹脂被覆紙を構成する原紙は、特に制限はなく、一般に用いられている紙が使用できるが、より好ましくは例えば写真用支持体に用いられているような平滑な原紙が好ましい。原紙を構成するパルプとしては天然パルプ、再生パルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上混合して用いられる。この原紙には一般に製紙で用いられているサイズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料等の添加剤が配合される。
【0016】
本発明のインク受容層には、無機微粒子として少なくとも湿式法シリカを含有する。湿式法シリカは、製造方法によって沈降法シリカ、ゲル法シリカ、ゾル法シリカに分類されるが、本発明では沈降法シリカ及びゲル法シリカが用いられる。特に好ましくは沈降法シリカである。沈降法シリカは珪酸ソーダと硫酸をアルカリ条件で反応させて製造され、粒子成長したシリカ粒子が凝集・沈降し、その後濾過、水洗、乾燥、粉砕・分級の行程を経て製品化される。この方法で製造されたシリカ二次粒子は緩やかな凝集粒子となり、比較的粉砕し易い粒子が得られる。沈降法シリカとしては、例えば日本シリカ工業(株)からニップシールとして、(株)トクヤマからトクシール、ファインシールとして市販されている。ゲル法シリカは珪酸ソーダと硫酸を酸性条件下で反応させて製造する。この場合、熟成中に小さなシリカ粒子が溶解し、大きな粒子の一次粒子間に一次粒子どうしを結合するように再析出するため、明確な一次粒子は消失し、内部空隙構造を有する比較的硬い凝集粒子を形成する。例えば、水澤化学工業(株)からミズカシルとして、グレースジャパン(株)からサイロジェットとして市販さている。
【0017】
本発明のインク受容層を形成する塗布液には平均分散粒子径が好ましくは500nm以下、より好ましくは50〜300nmになるまで粉砕された湿式法シリカ(以下、湿式粉砕シリカ)の水性媒体分散液組成物を含有する。通常の方法で製造された湿式法シリカは、1μm以上の平均二次粒子径を有するため、これを微粉砕して使用する。粉砕方法としては、水性媒体中に分散したシリカを機械的に粉砕する湿式分散法が好ましく使用できる。湿式分散機としては、ボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー等のメディアミル、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機、超音波分散機、及び薄膜施回型分散機等を使用することができるが、本発明では特にビーズミル等のメディアミルの使用が好ましい。
【0018】
本発明の湿式法シリカの粉砕は、アルカリ性化合物の存在下で行うことが好ましい。アルカリ性化合物を添加すると水のみに分散するよりも高濃度分散が可能となり、その結果分散効率が上昇し、より微粒子に粉砕することができる。更に、高濃度分散液を使用することによって、塗布液調製時に塗布液の高濃度化が可能になり、生産効率が向上する等の利点がある。特にこの際平均二次粒子径が5μm以上の湿式法シリカを使用すると、初期の凝集物発生による粘度上昇が抑制され、より高濃度での分散が可能となるため、さらに有利である。平均二次粒子径の上限は特にないが、通常湿式法シリカの平均二次粒子径は200μm以下である。
【0019】
前記アルカリ性化合物は、各種無機、有機の化合物が利用できるが、好ましくは水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、モノエタノールアミン、イソプロピルアミン、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ジエタノールアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、トリエタノールアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、N−メチルピペラジン、2−ピペリジンエタノール、及びアミノエチルエタノールアミンの少なくとも1種が使用される。
【0020】
水性媒体にアルカリ性化合物と湿式法シリカを添加する方法としては、予め水性媒体分散液組成物のpHが7〜13になるようなアルカリ性化合物の量を水性媒体に添加しておいてから湿式法シリカを添加、撹拌する方法が好ましいが、水性媒体に湿式法シリカを添加、撹拌しながらアルカリ性化合物かその水溶液を添加する方法等も使用できる。
【0021】
本発明には、湿式粉砕シリカの分散助剤として各種のノニオンまたはアニオン性の分散剤を使用することができる。例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリアクリル酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレンスルホン酸ナトリウム−無水マレイン酸共重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコールエステル等が挙げられる。
【0022】
前記分散助剤はそれぞれ単独でも数種類をあわせて用いてもよく、湿式粉砕シリカ固形分に対して0.1〜12質量%添加することが好ましい。
【0023】
本発明の平均分散粒子径が500nm以下の湿式粉砕シリカ微粒子を得る具体的な方法としては、まず水中にシリカ及びアルカリ性化合物の少なくとも1種を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機、プロペラ羽根型分散機、またはローターステーター型分散機等の分散装置の少なくとも1つを用いて予備分散液を得る。必要であれば更に適度の低沸点溶剤等を添加してもよい。アルカリ性化合物の量は、シリカに対して0.05〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%である。この範囲にすることによって、シリカ予備分散液の粘度が高くなりすぎず、固形分濃度を高くする事ができる。本発明のシリカ予備分散物の固形分濃度は高いほうが好ましいが、あまり高濃度になると分散不可能となるため、好ましい範囲としては20〜60質量%、より好ましくは30〜50質量%である。
【0024】
上記の方法で得られたシリカ予備分散物をビーズミルで粉砕処理する。ビーズミルとは、内部に撹拌装置を有する容器中にビーズを内填し、容器中に液状物を入れて撹拌装置を回転させてビーズ同士を衝突させることで液状物にせん断力を与えて処理する装置である。ビーズの粒径は0.1〜10mmが一般的であるが、好ましくは0.2〜1mm、より好ましくは0.3〜0.6mmである。ビーズにはガラスビーズ、セラミックスビーズ、金属ビーズ等が有るが、耐摩耗性及び分散効率からはジルコニアビーズが好ましい。また、容器中のビーズの添加充填率は一般的には40〜80容量%であり、好ましくは55〜80容量%である。上記分散条件によって、シリカ分散物を効率良く、粗粒残存や凝集物発生もなく、平均分散粒子径が500nm以下に粉砕することが可能である。予備分散物を連続で処理する場合で通し回数が1回では粗粒が残りやすい場合には、2回以上処理するほうが好ましい。本発明では粗粒が出来ない範囲で濃度が高い方が、塗布液の高濃度化が可能になり好ましい。本発明のシリカ分散物の固形分濃度の好ましい範囲としては20〜60質量%、より好ましくは30〜50質量%である。市販のビーズミルとしては浅田鉄工社製のナノミル、アイメックス社製のウルトラビスコミル、及びマツボー社製のアミュラー型OBミル、シンマルエンタープライゼス社製のダイノミル等が挙げられる。
【0025】
本発明の湿式粉砕シリカの平均分散粒子径は希薄分散液をレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置で測定して得られる。
【0026】
本発明の湿式粉砕シリカの水性媒体分散液組成物のpHは、7〜13の範囲が好ましく、より好ましくは8.5〜11.5である。pHが低いと分散濃度が低下したり、インク受容層塗布工程で塗層のひび割れが生じやすくなったり、ヘイズが悪化したりする。pHが高すぎると設備上腐食等の問題が生じる。
【0027】
本発明において、インク受容層で無機微粒子とともに用いられる親水性バインダーは、完全または部分ケン化のポリビニルアルコールが主体である。
【0028】
ポリビニルアルコールの中でも特に好ましいのは、ケン化度が80%以上の部分または完全ケン化したものである。平均重合度200〜5000のものが好ましい。
【0029】
本発明は、ポリビニルアルコールと共に架橋剤(硬膜剤)を用いることが好ましい。架橋剤の具体的な例としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、米国特許第3,288,775号記載の如き反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許第3,635,718号記載の如き反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,732,316号記載の如きN−メチロール化合物、米国特許第3,103,437号記載の如きイソシアナート類、米国特許第3,017,280号、同2,983,611号記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第3,100,704号記載の如きカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,091,537号記載の如きエポキシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン誘導体、クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、乳酸ジルコニウムアンモニウム、ホウ酸、ホウ酸塩、ホウ砂の如き無機架橋剤等があり、これらを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、特にホウ酸、またはホウ酸塩、が好ましい。本発明で使用されるホウ酸は、オルトホウ酸、メタホウ酸、次ホウ酸等が、ホウ酸塩としてはそれらのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
【0030】
本発明では上記以外の他の親水性バインダーも併用することができるが、ポリビニルアルコールに対して20質量%以下であることが好ましい。ポリビニルアルコールの使用量としては、無機微粒子に対して好ましくは20質量%未満であり、より好ましくは8〜19質量%の範囲である。20質量%以上添加した場合にはインク吸収性が著しく低下することがある。
【0031】
また、本発明の各インク受容層において、ポリビニルアルコールに対する、ホウ酸またはホウ酸塩の含有率は、0.005〜20質量%で、特に0.01〜10質量%がインク吸収性及び耐折り割れ性の面で好ましい。
【0032】
本発明は液塗布時における製造工程で支持体への塗布工程と乾燥工程との間に冷却工程を経ることにより塗布液温度を10℃以下に冷却させることが好ましい。ポリビニルアルコールと架橋剤としてホウ酸またはホウ酸塩を使用することによって、この冷却工程を経ると塗布液が不動化するほどゼリー状になる。その後、ゼリー状を維持したままの比較的低温で塗液を乾燥させてやることで空隙率の高いインク受容層を製造することができる。このゼリー状になることが不十分な場合には空隙率の高いインク受容層を形成されなかったり、乾燥工程中にドライヤーの風圧による光沢ムラが生じたりしてしまう。
【0033】
インク受容層の乾燥塗布量の範囲は、8〜40g/m2であり、好ましくは10〜35g/m2である。
【0034】
本発明におけるインク受容層には、皮膜の脆弱性を改良するために各種油滴を含有することができる。そのような油滴としては室温における水に対する溶解性が0.01質量%以下の疎水性高沸点有機溶媒(例えば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等)や重合体粒子(例えば、スチレン、ブチルアクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等の重合性モノマーを一種以上重合させた粒子)を含有させることができる。そのような油滴は好ましくは親水性バインダーに対して10〜50質量%の範囲で用いることができる。
【0035】
本発明において、インク受容層には、更に界面活性剤、硬膜剤の他に着色染料、着色顔料、インク染料の定着剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤などの公知の各種添加剤を添加することもできる。
【0036】
本発明において、塗布方法は特に限定されず、公知の塗布方法を用いることができる。例えば、スライドビード方式、カーテン方式、エクストルージョン方式、エアナイフ方式、ロールコーティング方式、ケッドバーコーティング方式等がある。特に多層を同時に塗布できるスライドビード方式が好ましい。
【0037】
フィルム支持体にインク受容層の塗布液を塗布する場合、塗布に先立って、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、プラズマ処理等が行われる。
【0038】
本発明は、支持体、特にフィルムや樹脂被覆紙を使用する場合には、インク受容層を設ける面上に天然高分子化合物や合成樹脂を主体とするプライマー層を設けるのが好ましい。該プライマー層の上に、無機微粒子からなるインク受容層を塗布した後、冷却し、比較的低温で乾燥することによって、更にインク受容層の透明性が向上し、印字濃度が良化する。
【0039】
支持体上に設けられるプライマー層はゼラチンやカゼイン等の天然高分子化合物や合成樹脂を主体とする。係る合成樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニリデン、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。
【0040】
上記プライマー層は、支持体上に0.01〜5μmの膜厚(乾燥膜厚)で設けられる。好ましくは0.05〜5μmの範囲である。
【0041】
本発明における支持体には筆記性、帯電防止性、搬送性、カール防止性などのために、各種のバックコート層を塗設することができる。バックコート層には無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、親水性バインダー、ラテックス、顔料、硬化剤、界面活性剤などを適宜組み合わせて含有せしめることができる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。尚、部及び%は質量部、質量%を示す。
【0043】
実施例1
<ポリオレフィン樹脂被覆紙支持体の作製>
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)の1:1混合物をカナディアン スタンダード フリーネスで300mlになるまで叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤としてアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5%、強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1.0%、カチオン化澱粉を対パルプ2.0%、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5%添加し、水で希釈して1%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機で坪量170g/m2になるように抄造し、乾燥調湿してポリオレフィン樹脂被覆紙の原紙とした。抄造した原紙に、密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン100%の樹脂に対して、10%のアナターゼ型チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し、200m/分で厚さ35μmになるように押出コーティングし、微粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆した。もう一方の面には密度0.962g/cm3の高密度ポリエチレン樹脂70部と密度0.918の低密度ポリエチレン樹脂30部のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶融し、厚さ30μmになるように押出コーティングし、粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆した。
【0044】
上記ポリオレフィン樹脂被覆紙表面に高周波コロナ放電処理を施した後、下記組成の下引き層をゼラチンが50mg/m2となるように塗布乾燥して支持体を作成した。
【0045】
<下引き層>
石灰処理ゼラチン 100部
スルフォコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩 2部
クロム明ばん 10部
【0046】
上記支持体に下記で得られる湿式粉砕シリカの水性媒体分散液組成物1を用いた下記組成のインク受容層塗布液をスライドビード塗布装置で塗布し乾燥した。この塗布液を湿式粉砕シリカの塗布量が固形分で、20g/m2になるように塗布、乾燥して実施例1のインクジェット用記録材料を得た。
【0047】
<湿式粉砕シリカの水性媒体分散液組成物1の作製>
イオン交換水1757gに水酸化ナトリウム1gを添加混合した水性媒体を作製し、湿式法シリカ(ニップシールLP、日本シリカ工業(株)製、平均二次粒子径23μm)250gを添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液1を作製した。次に得られた予備分散液1をビーズミルに、直径0.3mmのジルコニアビーズ、充填率80容量%、円盤周速10m/秒の条件で1回通過させて、固形分濃度12.5%、平均分散粒子径164nm、pH=8.0の湿式粉砕シリカ水性媒体分散液組成物1を得た。
【0048】
<インク受容層塗布液>
湿式粉砕シリカの水性媒体分散液組成物1(固形) 100部
ホウ酸 0.04部
ポリビニルアルコール 17部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
界面活性剤 0.3部
【0049】
塗布後の乾燥条件を下記に示す。
5℃で30秒間冷却後、全固形分濃度が90%までを45℃10%RHで乾燥し、次いで35℃10%RHで乾燥した。
【0050】
<湿式粉砕シリカの水性媒体分散液組成物2の作製>
イオン交換水1972gに水酸化ナトリウム4gを添加混合した水性媒体を作製し、湿式法シリカ(ニップシールLP、日本シリカ工業(株)製、平均二次粒子径23μm)400gを添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液2を作製した。次に得られた予備分散液2をビーズミルに、直径0.3mmのジルコニアビーズ、充填率80容量%、円盤周速10m/秒の条件で1回通過させて、固形分濃度17%、平均分散粒子径162nm、pH=10.0の湿式粉砕シリカ水性媒体分散液組成物2を得た。
【0051】
上記実施例1において湿式粉砕シリカ水性媒体分散液組成物1を湿式粉砕シリカ水性媒体分液組成物2に替えた以外は実施例1と同様にして実施例2のインクジェット記録材料を得た。
【0052】
上記実施例2においてホウ酸の添加量を1部とした以外は実施例2と同様にして実施例3のインクジェット記録材料を得た。
【0053】
<湿式粉砕シリカの水性媒体分散液組成物3の作製>
イオン交換水1123gに湿式法シリカ(ニップシールLP、日本シリカ工業(株)製、平均二次粒子径23μm)230gを添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液3を作製した。次に得られた予備分散液3をビーズミルに、直径0.3mmのジルコニアビーズ、充填率80容量%、円盤周速10m/秒の条件で1回通過させて、固形分濃度17%、平均分散粒子径175nm、pH=4.6の湿式粉砕シリカ水性媒体分散液組成物3を得た。
【0054】
上記実施例1において湿式粉砕シリカ水性媒体分散液組成物1を湿式粉砕シリカ水性媒体分散液組成物3に替えた以外は実施例1と同様にして比較例1のインクジェット記録材料を作製しようとしたが、塗層のひび割れが多く作製できなかった。
【0055】
上記実施例3において湿式粉砕シリカ水性媒体分散液組成物2を湿式粉砕シリカ水性媒体分散液組成物3に替えた以外は実施例3と同様にして比較例2のインクジェット記録材料を得た。
【0056】
<気相法シリカの水性媒体分散液組成物4の作製>
イオン交換水2121gに水酸化ナトリウム4gを添加混合した水性媒体を作製し、気相法シリカ(日本アエロジル社製アエロジル300;平均一次粒子径7nm)を400g投入し、ホモミキサーで30分間撹拌し、これを高圧ホモジナイザーで2回処理して、固形分濃度16%、平均分散粒子径が154nmでpH=10.0の気相法シリカの水性媒体分散液組成物4を得た。
【0057】
上記実施例1において湿式粉砕シリカ水性媒体分散液組成物1を気相法シリカ水性媒体分散液組成物4に替え、ポリビニルアルコールの添加量を25部に替えた以外は実施例1と同様にして比較例3のインクジェット記録材料を得た。
【0058】
上記比較例3においてポリビニルアルコールの添加量を17部に替えた以外は比較例3と同様にして比較例4のインクジェット記録材料を作製しようとしたが、塗層のひび割れが多く作製できなかった。
【0059】
上記のようにして作製したインクジェット用記録材料について下記の評価を行った。その結果を表1に示す。尚、本実施例で得られた記録材料はいずれも75度白紙部光沢は50%以上で良好であった。
【0060】
<インク吸収性>
市販の顔料インクを用いたインクジェットプリンターにてC、M、Y、K、R、G、Bをそれぞれ最大インク吐出量でベタ印字して、印字直後にPPC用紙を印字部に重ねて軽く圧着し、PPC用紙に転写したインク量の程度を目視で観察し、下記の基準で評価した。最も悪い評価結果を採用した。
○:全く転写しない。
△:やや転写する。
×:転写が大きく実使用不可。
【0061】
<光沢差>
市販の顔料インクを用いたインクジェットプリンターにてC、Mをそれぞれ最大インク吐出量およびその40%のインク吐出量でベタ印字して光沢感の違いを目視にて評価した。
○:特に違和感がなく良好な光沢がある。
△:100%部に比べて40%部の光沢がやや高く感じるが実用上問題ない。
×:100%部に比べて40%部の光沢が著しく高く感じ違和感が強い。
【0062】
<印字濃度>
市販の顔料インクを用いたインクジェットプリンターにてK(C、M、Yの混色)を最大インク吐出量でベタ印字して印字濃度をマクベス反射濃度計で測定し、5回測定の平均値で示した。実用上問題のないレベルの画像を得るためには印字濃度1.55以上であることが必要である。
【0063】
<印字部のヘイズ>
市販の顔料インクを用いたインクジェットプリンターにてC、M、Y、K、R、G、Bを最大インク吐出量でベタ印字を行い、各色のヘイズの度合いを目視にて評価した。
○:ヘイズが気にならない。
△:ヘイズがわずかにあるが実用上問題ない。
×:ヘイズが著しく見劣りする。
【0064】
【表1】
【0065】
上記結果から、支持体上に無機微粒子を主体に含有する少なくとも1層のインク受容層を設けた顔料インク用インクジェット記録材料において、該インク受容層が、pHが7〜13で分散して得られた湿式粉砕シリカの水性媒体分散液組成物を含有する塗布液を用いて塗設することにより、顔料インク用インクジェットプリンターにおいて高光沢でインク吸収性が高く、印字部のヘイズが少なく、高い印字濃度が得られ、印字部の画像間で生じる光沢差が軽減されることがわかる。
【0066】
【発明の効果】
上記結果から明らかなように、本発明の顔料インク用インクジェット記録材料は、高光沢でインク吸収性が高く、印字部のヘイズが少なく、高い印字濃度が得られ、印字部の画像間で生じる光沢差が軽減される。
Claims (1)
- 支持体上に無機微粒子を主体に含有する少なくとも1層のインク受容層を設けた顔料インク用インクジェット記録材料の製造方法において、該インク受容層が、アルカリ性化合物を含有するpHが7〜13の水性媒体中で、平均二次粒子径5μm以上の湿式法シリカをメディアミルを用いて500nm以下の平均分散粒子径に粉砕した湿式粉砕シリカの水性媒体分散液組成物を含有する塗布液を支持体上に塗設することを特徴とする顔料インク用インクジェット記録材料の製造方法。
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