JP2006308501A - カルシウム結合型発光蛋白質溶液の発光時間延長方法 - Google Patents

カルシウム結合型発光蛋白質溶液の発光時間延長方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カルシウムイオンにより瞬間発光するカルシウム結合型発光蛋白質溶液の発光方法延長方法を提供する。
【解決手段】カルシウム結合型発光蛋白質溶液の発光反応系で、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと結合形成できる陰イオン及び/又はカルシウム結合型発光蛋白質のカルシウム結合部位に対して、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンより弱い親和力で結合することができ、カルシウム結合型発光蛋白質を活性化させない陽イオンの存在下で、発光反応を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、カルシウムイオンと結合して瞬間発光するカルシウム結合型発光蛋白質溶液の発光時間を延長させる方法に関する。
カルシウムイオン結合型発光蛋白質は、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと特異的に反応し、瞬間発光する。なかでも、代表的なカルシウム結合型発光蛋白質であるイクオリンは、カルシウム結合型発光蛋白質群において、もっとも詳細な研究が行われ、微量カルシウムイオンの検出法に広く利用されている。このイクオリンは、アポ蛋白質であるアポイクオリンと発光基質セレンテラジンと酸素(=セレンテラジンペルオキシド)とともに複合体を形成した状態で存在している。イクオリン分子にカルシウムイオンが結合すると、青色(極大波長460nm)の瞬間発光を示し、セレンテラジンの酸化物であるセレンテラミド及び二酸化炭素を放出する。他のカルシウムイオン結合型発光蛋白質の発光波長は、励起セレンテラミドの安定化に寄与するアミノ酸残基の影響により、470〜490 nm であることが知られているが、発光後はイクオリンと同様に、セレンテラミドと二酸化炭素を生成するため、同一の発光機構であることが示されている。
イクオリンのアポ蛋白質であるアポイクオリンは、それをコードする遺伝子の解析により、189個のアミノ酸からなる単純蛋白質であり、カルシウム結合蛋白質のカルモジュリンと相同性があり、カルシウム結合のためヘリックス−ループ−へリックス構造であるEFハンドモチーフ配列が3カ所あることが報告されている(非特許文献1)。一方、X線結晶解析からも、カルシウム結合可能なEFハンド構造が3カ所あることが確認された。また、C末端付近の184番目のチロシン残基がセレンテラジンのペルオキシドの安定化に関与していることが示唆され、EFハンド部分にカルシウムイオンが結合することにより、ペルオキシドの不安定化が生じて、発光が開始すると推定された(非特許文献2)。
他のカルシウム結合型発光蛋白質オベリンは、イクオリンとの一次構造の相同性は約75%であるが、組換えオベリンを用いてのX線結晶解析結果から、イクオリンとオベリンの高次構造はほぼ同じであり、発光源であるセレンテラジンのペルオキシドの安定化に関与しているアミノ酸残基種もチロシンで同一であることが明らかになった(非特許文献3)。
これらカルシウム結合型発光蛋白質のカルシウムイオンに対する感受性は非常に高く、その発光感度も検出限界が1ピコグラム以下である。このため、カルシウム結合型発光蛋白質は、微量カルシウムイオンの検出・定量や細胞内カルシウムの動的変化のイメージプローブとして用いられてきた。カルシウム結合型発光蛋白質の発光は、カルシウムイオン等のイオンとの特異的結合による発光であるため、通常の化学発光で問題になるバックグランドがほとんどなく、且つ反応自体が瞬間発光で数秒以内に終了するため、短時間にS/N比(signal/noise ratio)のよいシグナルを得ることができるという利点を有する。
しかし、従来からカルシウム結合型発光蛋白質は微量のカルシウムイオン(10−7 mole/liter以上)と接触するだけで瞬間発光し消光するため、1分間以上の時間発光させることはできなかった。例えば、1ナノグラムのイクオリンはカルシウムイオンと接触すると10秒以内に発光終了する。そのため、カルシウム結合型発光蛋白質単独では、カルシウムイオンと接触すると直ちに瞬間発光をしてしまい、長時間発光させることができない。そこで、カルシウム結合型発光蛋白質単独で発光時間を延長させる方法として、カルシウム結合型発光蛋白質溶液の粘度を上げる方法が開発された。具体的には、カルシウム結合型発光蛋白質の濃度をあげる方法(特許文献1)や、溶媒の粘度を上げる方法(特許文献2)が提案されている。
特願2002−193898号 特願2003−205403号 Inouye et al.,(1985) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82, 3154〜3158 Head, J. F., Inouye, S., Teranishi, K. and Shimomura, O. (2000) Nature, 405, 372-376. Deng, L., Vysotski, E. S., Liu, Z.-J., Markova, S. V., Malikova, N. P., Lee, J., Rose, J. and Wang, B.-C. (2001) FEBS Lett. 506, 281-285.
本発明は、瞬間発光するカルシウム結合型発光蛋白質溶液の発光時間を延長させる新たな方法を提供することを目的としてなされた。
本発明は下記のとおりである。
[1]カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンを用いてカルシウム結合型発光蛋白質溶液を発光させる際の発光時間延長方法であって、該カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと結合形成できる陰イオンの存在下で、発光反応を行うことを特徴とする方法。
[2]カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンを用いてカルシウム結合型発光蛋白質溶液を発光させる際の発光時間延長方法であって、該カルシウム結合型発光蛋白質のカルシウム結合部位に対して、該カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンより弱い親和力で結合することができ、該カルシウム結合型発光蛋白質を活性化させない陽イオンの存在下で、発光反応を行うことを特徴とする方法。
[3]カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンを用いてカルシウム結合型発光蛋白質溶液を発光させる際の発光時間延長方法であって、該カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと結合形成できる陰イオンと、該カルシウム結合型発光蛋白質のカルシウム結合部位に対して、該カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンより弱い親和力で結合することができ、前記カルシウム結合型発光蛋白質を活性化させない陽イオンと、の存在下で、発光反応を行うことを特徴とする方法。
[4]前記陰イオンが硫酸イオンであることを特徴とする[1]項または[3]項に記載の方法。
[5]前記カルシウム結合型発光蛋白質を活性化させない陽イオンがマグネシウムイオン、ストロンチウムイオン、または亜鉛イオンであることを特徴とする[2]項または[3]項に記載の方法。
[6]前記カルシウムイオンと置換可能な陽イオンが、カドミウムイオンであることを特徴とする[1]項〜[5]項のいずれかに記載の方法。
[7]前記カルシウム結合型発光蛋白質がアポ蛋白質とセレンテラジンまたはその類縁化合物のペルオキシドより構成される蛋白質であることを特徴とする[1]項〜[6]項のいずれかに記載の方法。
[8]前記セレンテラジンまたはその類縁化合物が下記式(1)または式(2)で表されることを特徴とする[7]項に記載の方法。
Figure 2006308501
(式中、R1は、置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアリールアルキル基、または脂肪族環式基によって置換されていてもよい直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、R2は、置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアリールアルキル基、置換または非置換のアリールアルケニル基、脂肪族環式基によって置換されていてもよい直鎖または分枝鎖のアルキル基、脂肪族環式基によって置換されていてもよい直鎖または分枝鎖のアルケニル基、複素環式基であり、R3は、水素原子、置換または非置換のアルキル基であり、X1は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシル基またはアミノ基であり、X2は、水素原子または水酸基であり、Yは1〜4個の炭素原子を有する2価の炭化水素基である。)
[9]式(1)または式(2)において、R1が非置換のアリール基、非置換のアリールアルキル基、水酸基またはハロゲン原子で置換されたアリールアルキル基、またはシクロヘキシル基で置換されていてもよい直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、R2が非置換のアリール基、水酸基で置換されたアリール基、非置換のアリールアルキル基、水酸基で置換されたアリールアルキル基、非置換のアリールアルケニル基、非置換の直鎖または分枝鎖のアルキル基、脂肪族環式基によって置換されていてもよい直鎖のアルキル基、分枝鎖のアルケニル基、硫黄を含む複素環式基であり、R3は、水素原子、メチル基または2−ヒドロキシエチル基であり、X1は、水素原子、水酸基、フッ素原子、メトキシ基またはアミノ基であり、Yはメチレン基、エチレン基、プロピレン基またはビニレン基である、[8]項に記載の方法。
[10]式(1)または式(2)において、R1がフェニル基、ベンジル基、p−ヒドロキシベンジル基、p−フルオロベンジル基、p−クロロベンジル基、p−ブロモベンジル基、p−ヨードベンジル基、3,4−ジフルオロベンジル基、ペンタフルオロベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、メチル基、1−メチルプロピル基または2−メチルプロピル基であり、R2がフェニル基、p−ヒドロキシフェニル基、ベンジル基、α−ヒドロキシベンジル基、フェニルエチル基、フェニルビニル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、メチル基、エチル基、プロピル基、2−メチルプロピル基、2−メチルプロぺニル基、アダマンチルメチル基、シクロペンチルメチル基またはチオフェン−2−イル基であることを特徴とする[9]項に記載の方法。
[11]前記アポ蛋白質と前記セレンテラジンまたはその類縁化合物のペルオキシドの前記カルシウム結合型発光蛋白質分子内での分子数比が1:1であることを特徴とする[7]項〜[10]項のいずれかに記載の方法。
[12]前記アポ蛋白質が、配列番号1〜4で表されるアミノ酸配列を有するアポ蛋白質、または配列番号1〜4で表されるアミノ酸配列において1または数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加された変異体アポ蛋白質であることを特徴とする[7]項〜[10]項のいずれかに記載の方法。
[13]前記カルシウム結合型発光蛋白質がイクオリン、クライチン、オベリン、マイトロコミン、ミネオプシンおよびベルボインからなる群から選択される蛋白質であることを特徴とする[1]項〜[11]項のいずれかに記載の方法。
[14]カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンを用いて発光させるカルシウム結合型発光蛋白質溶液の発光時間を延長させるためのキットであって、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンを含む第1の溶液と、該カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと結合形成できる陰イオンを含む第2の溶液、及び前記カルシウム結合型発光蛋白質のカルシウム結合部位に対して該カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンより弱い親和力で結合することができ、前記カルシウム結合型発光蛋白質を活性化させない陽イオンを含む第3の溶液のうちの少なくとも一方と、を含むキット。
[15]前記陰イオンが硫酸イオンであることを特徴とする[16]項に記載のキット。
[16]前記カルシウム結合型発光蛋白質を活性化させない陽イオンがマグネシウムイオン、ストロンチウムイオン、または亜鉛イオンであることを特徴とする[14]項または[15]項に記載のキット。
[17]前記カルシウムイオンと置換可能な陽イオンがカドミウムであることを特徴とする[14]項〜[16]項のいずれかに記載のキット。
[18]前記カルシウム結合型発光蛋白質がイクオリン、クライチン、オベリン、マイトロコミン、ミネオプシンおよびベルボインからなる群から選択される蛋白質であることを特徴とする[14]項〜[17]項のいずれかに記載のキット。
本発明によって、瞬間発光するカルシウム結合型発光蛋白質溶液の発光時間を延長させる新たな方法を提供することができるようになった。
本発明は、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンを用いてカルシウム結合型発光蛋白質溶液を発光させる際の発光時間延長方法である。
以下の実施の形態及び実施例に特に説明がない場合には、J. Sambrook, E. F. Fritsch & T. Maniatis (Ed.), Molecular cloning, a laboratory manual (3rd edition), Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, New York (2001); F. M. Ausubel, R. Brent, R. E. Kingston, D. D. Moore, J.G. Seidman, J. A. Smith, K. Struhl (Ed.), Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons Ltd.などの標準的なプロトコール集に記載の方法、あるいはそれを修飾したり、改変した方法を用いる。また、市販の試薬キットや測定装置を用いる場合には、特に説明が無い場合、それらに添付のプロトコールを用いる。
なお、本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的な実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図並びに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々な改変並びに修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
(1)カルシウム結合型発光蛋白質を構成するアポ蛋白質
カルシウム結合型発光蛋白質とは、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと反応して発光する蛋白質のことであり、例えば、イクオリン、クライチン、オベリン、マイトロコミン、ミネオプシンおよびベルボインなどを挙げることができる。
これらのカルシウム結合型発光蛋白質は、アポ蛋白質とセレンテラジンまたはその類縁化合物のペルオキシドより構成される。
現在まで、遺伝子が単離されているアポ蛋白質を表1に示した。
Figure 2006308501
これらのアポ蛋白質のアミノ酸配列の相同性は60%以上であり、すべて発光基質セレンテラジンよりカルシウム結合発光蛋白質への再生が可能である。さらに、近年の発光蛋白質であるイクオリンとオベリンのX線結晶解析の結果、アミノ酸配列の相同性以上に、両者の高次構造の主鎖構造はほとんど同じであることが明らかとなっている。このことから、他のカルシウム結合発光蛋白質の高次構造相同性は、容易に類推できる。従って、本願実施例では、代表的なカルシウム結合発光蛋白質であるイクオリンを用いたが、その結果は他のカルシウム結合発光蛋白質に応用できるのは明らかである。
前述した通り、イクオリンはアポイクオリンと発光基質セレンテラジンと酸素により再生できる。ここで、セレンテラジンの代わりにセレンテラジンの類縁体を用いることにより、発光波長やカルシウム結合能のことなる半合成イクオリンとよばれる新規発光蛋白質を創出することができる。これは、他のカルシウム結合型発光蛋白質でも同様に創出可能である。また、半合成イクオリンのX線結晶解析の結果から、基本構造は、イクオリンとほぼ同じであることも示されている
天然型イクオリンのアポ蛋白質であるアポイクオリンのアミノ酸配列を配列番号1に示す。配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するもののほか、公知のまたは未知のその変異体であってカルシウム結合型発光蛋白質を形成するものであればすべて使用できる。したがって、本発明で使用されるアポイクオリンには、配列番号1記載のアミノ酸配列を有するアポイクオリンおよび配列番号1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加された変異型アポイクオリンが含まれる。特に好ましい変異型アポイクオリンの例として、配列番号1において1番目のValがAla-Asn-Serで置換されたものが挙げられる。
野生型クライチンのアポ蛋白質であるアポクライチン、野生型オベリンのアポ蛋白質であるアポオベリン、野生型マイトロコミンのアポ蛋白質であるアポマイトロコミン、のアミノ酸配列はそれぞれ配列番号2〜4に示される。これらは、それぞれの配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加された変異型のものであってもよい。
これらアポ蛋白質は、天然から採取したものであっても、遺伝子工学的に製造したものであってよい。さらに、上記の発光活性を有すれば、そのアミノ酸配列を天然のものから遺伝子組換え技術によって変異させたものであってもよい。
(2)カルシウム結合型発光蛋白質溶液の発光方法
ここで、カルシウムイオンと置換可能な陽イオンとして好ましいものは、2価または3価の陽イオンで、例えばカドミウムイオン、ストロンチウムイオン、あるいは鉛イオンであるが、これらに限らず、カルシウム結合型発光蛋白質に結合して、カルシウム結合型発光蛋白質を活性化して発光させるものであれば、どんなものでもよい。
カルシウム結合型発光蛋白質溶液に用いられる溶媒は、液体状であって、その中でカルシウム結合型発光蛋白質が発光反応を行うことができれば、どんなものでもよく、人工的な液体でも、天然の液体でも、生体内の液体でもよい。より長く発光時間の延長を可能にするため、溶媒に吸水性高分子ゲル組成物を添加し、溶媒の粘度を上げてもよい(特願2003−205403号)。例えば、吸水性高分子ゲル組成物として、でんぷん系、セルロース系、合成高分子系があり、その何れを用いてもよい。また、合成高分子系には、ポリアクリル酸塩系、ポリビニルアルコール系、ポリアクリルアミド系、ポリオキシエチレン系があり、その何れを用いてもよい。
溶液中のカルシウム結合型発光蛋白質の濃度は、0.1mg/ml〜10mg/mlが好ましいが、10〜500mg/mlまであげることにより、より長く発光時間の延長を可能にすることができる(特願2002−193898号)。
これらのカルシウム結合型発光蛋白質溶液にカルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンを投与すると、カルシウム結合型発光蛋白質は、瞬時に活性化し、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと反応し、そのアポ蛋白質の立体構造が一気に変化する。そして、セレンテラジンまたはその類縁化合物のペルオキシドは酸化され、セレンテラミドまたはその類縁体として放出される。この際、カルシウム結合型発光蛋白質溶液は、微量のカルシウムイオン(10−7 mole/liter以上)を添加するだけで瞬間発光し、直ちに消光する。例えば、1ナノグラムのイクオリンはカルシウムイオンと接触すると、その溶液の発光は10秒以内に終了する。
この発光反応を、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと結合形成できる陰イオン、及び/または、カルシウム結合型発光蛋白質のカルシウム結合部位に対して、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンより弱い親和力で結合することができ、カルシウム結合型発光蛋白質を活性化させない陽イオンの存在下で発光反応を行うことにより、発光時間を延長することができる。最適条件では、この発光時間を6時間まで延長することができる。
ここで、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと結合形成できる陰イオンは特に限定されず、硫酸イオンや炭酸イオンなど、発光反応を行う溶液内に添加したときに、発光時間が延長できるものであれば何でもよい。好ましいイオン濃度は0.6〜1.5Mであるが、特にこの範囲に限定されない。これらの陰イオンは、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと結合形成することにより、陽イオンがカルシウム結合型発光蛋白質に近づくのを阻害するため、反応溶液中での陽イオンとカルシウム結合型発光蛋白質の衝突頻度が低くなり、陽イオンと発光蛋白質が長時間にわたって少量ずつ衝突するようになる。その結果、溶液全体として長時間発光するようになり、通常条件より発光時間が延長されると考えられる。
また、カルシウム結合型発光蛋白質のカルシウム結合部位に対して、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンより弱い親和力で結合することができ、カルシウム結合型発光蛋白質を活性化させない陽イオンは、特にマグネシウムイオン、亜鉛イオンが好ましいが、上記条件を満たす陽イオンであれば、特に限定されない。これらの陽イオンは、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと一緒に存在すると、カルシウム結合型発光蛋白質のカルシウム結合部位に対して、競合的に結合するが、カルシウム結合型発光蛋白質とは反応しない。従って、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンが発光蛋白質のカルシウム結合部位に結合する割合が少なくなり、溶液中の発光蛋白質が、徐々に反応することになる。その結果、溶液全体として長時間発光するようになり、通常条件より発光時間が延長されると考えられる。ただし、反応溶液が光り続けるためには、これらの陽イオンは、発光蛋白質のカルシウム結合部位に結合した後で、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと置換しなければならず、そのため、これらの陽イオンは、カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンより、発光蛋白質のカルシウム結合部位に対する親和性が低くなければならない。
以下に実施例により本発明を説明するが、実施例は本発明を制限するものではない。
(1)組換えイクオリンの調製
組換えイクオリンは、以下に示すように、特開平1−132397号公報に記載された大腸菌にて組換えアポイクオリン遺伝子を発現させ、セレンテラジンと結合させて組換えイクオリンへと再生した後、特開2001−270899号公報に記載されるように精製して取得した。ここで得られる組換えアポイクオリンのN−末端は、Ala-Asn-Ser-より始まる191個のアミノ酸より構成されている(配列番号1のN−末端のVal-がAla-Asn-Ser-で置換されたもの)。
まず、大腸菌において組換えアポイクオリンを発現させるために、アポイクオリン遺伝子を包含するpAQ440(特開昭61−135586号公報)から構築した、アポイクオリン遺伝子発現ベクターpiP−HE(特開平1−132397号公報)を用いた。宿主として大腸菌WA802株を使用し、常法によりpiP−HEで該菌株を形質転換した。得られた形質転換株を30℃で一晩培養後、アンピシリン(50μg/ml)を含有する50mlのLB液体培地(水1リットルあたり、バクトトリプトン10g、イーストイクストラクト5g、塩化ナトリウム5g、pH7.2)に植菌し、さらに30℃で8時間培養した。次いで、その培養物を新たなLB液体培地2リットルに添加し、37℃で一昼夜(18時間)培養した。培養後、菌体と培養液を低速遠心分離(5000×g)によって分離した。菌体および培養液はともに発現した組換えアポイクオリンを含むためそれぞれ保存し、イクオリンの精製出発材料とした。
集菌した菌体を、還元剤であるジチオスレイトール(DTT,和光純薬社製)200mgを含む400mlの50mM Tris-HCl、10mM EDTA、pH7.6の緩衝液中に懸濁させ、氷冷下において超音波破砕装置で2分間処理して菌体を破砕し、12000×gで20分間遠心後、上清を集めた。得られた上清に化学合成したセレンテラジンを得られたアポイクオリンの1.2倍のモル濃度になるように少量のメタノールに溶かしこみ、4℃で5時間以上放置した。この上清を直ちに、20mM Tris-HCl、10mM EDTA、pH7.6の緩衝液で平衡化したQ−セファロースカラム(ファルマシア製、直径2cm×10cm)に添加してイクオリンを吸着させ、カラムから溶液の280nmでの吸光度が0.05以下になるまで20mM Tris-HCl、10mM EDTA、0.1M NaCl、pH7.6でカラムを洗浄した。そして、カラムに吸着したアポイクオリンとイクオリン画分を0.1M NaCl〜0.4M NaClの直線濃度勾配で溶出させた。
再生イクオリンと未再生のアポイクオリンとの分離は、疎水性クロマトグラフィーであるブチルセファロース4ファーストフローゲルを用いて行った。即ち、Q−セファロースカラムからのオレンジ色の溶出液を、硫酸アンモニウムの最終濃度が2Mになるように調整し、次いで、不溶画分を遠心分離によって除去し、その上清を、2M−硫酸アンモニウムを含有する20mM Tris-HCl、10mM EDTA、pH7.6で平衡化したブチルセファロース4ファーストフローカラム(ファルマシア社、カラムサイズ:直径2cm×8cm)に通し、硫酸アンモニウム濃度1Mまで直線濃度勾配により溶出し、発光活性を有するオレンジ色の再生イクオリン画分を収集した。
一方、未再生のアポイクオリンは、20mM Tris-HCl、10mM EDTA、pH7.6でのみ溶出された。再生イクオリン画分について、還元状態で12%ポリアクリルアミドゲルを用いたSDS−PAGEによる分析を行った。その結果、精製画分について分子量25kDa蛋白質に相当する単一バンドが検出され、その純度はデンシトメーターでの測定では98%以上であった。菌体からのイクオリンの回収率は約80%で、80mgの高純度イクオリンを得た。
3)培養液からのイクオリンの精製
培養液からの高純度アポイクオリンの精製は、特開平1−132397号公報に記載の方法に従って実施した。即ち、培養液を酸性化処理してpH5以下にし、4℃で60分間以上放置した。白色沈殿となったアポイクオリンを遠心分離によって単離し、これを還元剤を含む上述の緩衝液に溶解させた。そして菌体からのイクオリンの精製工程と同様にイクオリンへの再生後、Q−セファロースカラムクロマト法、ブチルセファロース4ファーストフローカラムクロマト法を用いて、純度98%以上のイクオリンを取得した。得られた精製イクオリンについて、還元状態で12%ポリアクリルアミドゲルを用いたSDS−PAGEによる分析を行った結果、分子量25kDa蛋白質に相当する単一バンドが検出され、その純度はデンシトメーターでの測定では98%以上であった。培養液より得られたアポイクオリン50mgから高純度イクオリン45mgを得た。蛋白量濃度は、精製蛋白質濃度はBradford法にもとづく市販のキット(バイオラッド社製)を用い、ウシ血清アルブミン(ピアス社製)を標準物質として用いて決定した。
(2)半合成イクオリンの調整法
半合成イクオリンの調整は、特開平1−132397号公報に記載の方法に従って実施した。まず、精製高純度アポイクオリン(10 mg)を20 mM Tris-HCl、10 mM EDTA、pH 7.6に溶解し、化学合成したセレンテラジン類縁体をアポイクオリンの1.2倍のモル濃度になるように少量のメタノールに溶かしこみ、4℃で5時間以上放置し、半合成イクオリンへ再生した。この再生溶液に硫酸アンモニウムの最終濃度が2Mとなるように調整し、2 M−硫酸アンモニウムを含有する20 mM Tris-HCl、10 mM EDTA、pH 7.6で平衡化したブチルセファロース4ファーストフローカラム(ファルマシア社、カラムサイズ:直径2cm×8cm)に通し、硫酸アンモニウム濃度1Mまで直線濃度勾配により溶出し、発光活性を有するオレンジ色の半合成イクオリン画分を収集した。
(3)各種塩類存在下でのカルシウム添加によるカルシウム結合型発光蛋白質イクオリンの発光時間延長方法
表2に示した塩類の最終濃度が、0.6 Mまたは1.2 Mになるように、0.1 mM EDTA−10 mM Tris-HCl (pH 7.6)溶液に添加した。この各種塩類を含む溶液(100μl)に、カルシウム結合型発光蛋白質イクオリンを1.0μgを加えた後、1 mM 塩化カルシウム及び0.6 Mまたは1.2 Mの塩類を含む0.1 mM EDTA−10 mM Tris-HCl (pH 7.6)溶液(100μl)を添加、撹拌後、発光測定装置Luminescencer-PSN AB2200 (アトー社製)で600秒間発光活性の測定を行った。各種塩類存在下に、カルシウムイオンによるイクオリンの発光強度の半減期(最大活性の半分になる時間、T1/2 )及び最大発光強度を表3に示した。
以下、表2と表3である。
Figure 2006308501
Figure 2006308501
表3に示すように、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、塩化マグネシウム、塩化ストロンチウム、塩化亜鉛、及び炭酸水素ナトリウムを反応系に加えた場合、イクオリンの発光は、瞬間発光でなく、見かけ上の連続発光であり、発光時間が延長されることがわかった。一方、他の塩類には、イクオリンの発光時間延長の顕著な効果がないことが示された。
硫酸イオンを加えた場合、常に反応時間の延長が観察されたため、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム及び硫酸亜鉛添加によるイクオリン発光時間延長効果は、硫酸イオンによるものと推定される。高濃度の硫酸イオンの効果として、カルシウムイオンと解離性のイオン結合形成がおこり、イクオリン発光に関与するアポイクオリンと硫酸イオンの間でカルシウムイオンの競合反応が起こる。その結果、イクオリンと反応するカルシウムイオンの結合効率が落ち、イクオリンへ結合するカルシウムイオンが見かけ上不足の状態となるため、カルシウムイオンはイクオリンと一気に結合するのではなく徐々に結合するために、溶液全体での発光時間が延長すると考えられる。
一方、塩化アンモニウムは発光時間延長効果がないので、塩化物イオンには発光時間延長効果がないと考えられるが、塩化マグネシウムは発光時間延長効果を有するので、ここではマグネシウムイオンが発光時間延長効果を担っていると考えられる。これは、マグネシウムを発光時間延長効果を有する硫酸イオンと組み合わせた硫酸マグネシウムが、発光時間延長効果に対し最も効果的であることも、マグネシウムが発光時間延長効果を有することを支持する。原理的には、高濃度のマグネシウムイオンがイクオリンの発光反応系に含まれていると、イクオリンに3カ所あるカルシウムイオン結合部位(EF-ハンド構造)に、マグネシウムイオンが結合し、イクオリンに対する結合に対しカルシウムイオンと競合するため、カルシウムイオンとイクオリンの結合する効率が低くなり、イクオリンに対するカルシウムが結合が徐々に起きるために、溶液全体での発光時間が延長すると考えられる。
(4)各種塩類存在下でのカドミウム添加によるカルシウム結合型発光蛋白質イクオリンの発光時間の持続方法
表2に示した塩類の最終濃度が、0.6 Mまたは1.2 Mになるように、0.1 mM EDTA−10 mM Tris-HCl (pH 7.6)溶液中で調整した。この各種塩類を含む溶液(100μl)に、カルシウム結合型発光蛋白質イクオリンを1.0μgを加えた後、1 mM 塩化カドミウム及び0.6 Mまたは1.2 Mの塩類を含む0.1 mM EDTA−10 mM Tris-HCl (pH 7.6)溶液(100μl)を添加、撹拌後、発光測定装置Luminescencer-PSN AB2200 (アトー社製)で600秒間発光活性の測定を行った。各種塩類存在下に、カルシウムイオンによるイクオリンの発光強度の半減期の値(最大活性の半分に要する時間、T1/2)及び最大発光強度を表4に示した。
以下、表4である。
Figure 2006308501
各種塩類の存在下でのカドミウムの添加による発光強度の半減期の値を比較した結果を表4に示した。その結果、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、塩化マグネシウム、及び塩化亜鉛を反応系に加えたいずれの場合も、イクオリンの発光時間が延長されることがわかった。イクオリンの発光時間延長効果は、実施例3と同様の原因と考えられる。
(5)各種塩類存在下でのストロンチウム添加によるカルシウム結合型発光蛋白質イクオリンの発光時間の持続方法
表2に示した塩類の最終濃度が、0.6 Mまたは1.2 Mになるように、0.1 mM EDTA−10 mM Tris-HCl (pH 7.6)溶液に添加した。この各種塩類を含む溶液(100μl)に、カルシウム結合型発光蛋白質イクオリンを1.0μgを加えた後、1 mM 塩化ストロンチウム及び0.6 Mまたは1.2 Mの塩類を含む0.1 mM EDTA−10 mM Tris-HCl (pH 7.6)溶液(100μl)を添加、撹拌後、発光測定装置Luminescencer-PSN AB2200 (アトー社製)で600秒間発光活性の測定を行った。各種塩類存在下に、カルシウムイオンによるイクオリンの発光強度の半減期(最大活性の半分になる時間、T1/2 )及び最大発光強度を表5に示した。
以下、表5である。
Figure 2006308501
各種塩類存在下でのストロンチウム添加による発光強度の半減期を比較した結果を表5に示した。その結果、硫酸亜鉛及び塩化亜鉛を反応系に加えた場合、イクオリンの発光時間が延長されることがわかった。一方、他の塩類には、イクオリンの発光時間延長の顕著な効果がないことが示された。実施例3及び4で発光時間延長効果のあった硫酸イオンは、ストロンチウムと反応し難溶解性の硫酸ストロンチウムとなり沈殿してしまうため、ここで用いた硫酸塩は発光反応が進まなかったと考えられる。塩化マグネシウムの場合も発光反応が進まなかったのは、これはストロンチウムイオンよりマグネシウムイオンの方がイクオリンとの結合能が高いためと考えられる。
(6)カルシウム結合型発光蛋白質イクオリンの発光時間の延長効果を有する各種塩類の最適濃度の決定
イクオリンの発光時間延長に顕著な効果がみられた硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウムまたは塩化マグネシウムの濃度効果について詳細な検討を行った。それぞれの塩類を各種濃度(1, 10, 100, 300, 600, 1000, 1200, 1500 mM)になるよう0.1 mM EDTA−10 mM Tris-HCl (pH 7.6)溶液で調整した。これら各種濃度の塩類を含む溶液(100μl)に、イクオリンを1.0μgを加え、1 mM塩化カルシウムを含む硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウムまたは塩化マグネシウム(1, 10, 100,300, 600, 1000, 1200, 1500 mM)溶液100μl添加、撹拌後、発光測定装置Luminescencer-PSN AB2200 (アトー社製)で600秒間発光活性の測定を行った。各種塩類の各種濃度におけるイクオリンの発光強度の半減期及び最大発光強度を表6に示す。また、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウムまたは塩化マグネシウムがそれぞれ1 mM、600 mM、1200 mM含まれている場合のイクオリン発光パターンをそれぞれ図1、2、3に示す
以下、表6である。
Figure 2006308501
表6に示すように、3種全ての塩類において濃度依存的にイクオリンの発光時間が長くなることが明らかになった。硫酸アンモニウムは1000 mM、硫酸マグネシウムは100 mM、塩化マグネシウムは600 mMからそれぞれイクオリンの発光時間延長の傾向が見られた。また、1.5 M硫酸アンモニウム存在下では、イクオリンの発光強度半減期が約100分、1.5 M 硫酸マグネシウム存在下では約200分、1.5 M 塩化マグネシウム存在下では約130分と大幅に発光時間が延長されることが明らかとなった。すなわち、イクオリンの発光時間の延長効果には、硫酸イオン及びマグネシウムイオンが関係していると考えられるが、この結果から硫酸イオン及びマグネシウムイオン存在下ではそれぞれ単一イオン存在下よりさらに発光時間延長効果があがることが明らかとなった。従って、最も効率良くイクオリンの発光時間を延長させる塩類は、硫酸マグネシウムである考えられる。
(7)イクオリン発光におけるマグネシウムイオン及び硫酸イオンの相乗効果
0.6 M硫酸アンモニウムを含む0.1 mM EDTA−10 mM Tris-HCl (pH 7.6)溶液を調整した。この溶液(100μl)に、イクオリンを1.0μgを加え、さらに各濃度(0.1, 1, 10, 100, 600, 1000, 1200 mM)の塩化マグネシウム、1 mM塩化カルシウムを含む0.1 mM EDTA−10 mM Tris-HCl (pH 7.6)溶液を100μl添加し撹拌後、発光測定装置Luminescencer-PSN AB2200 (アトー社製)で600秒間発光活性の測定を行った。塩化マグネシウム各濃度におけるイクオリンの発光強度の半減期を表7に示した。また塩化マグネシウムがそれぞれ0.5 mM、300 mM、600 mM含まれている場合のイクオリン発光パターンを図4に示した。
以下、表7である。
Figure 2006308501
イクオリンの発光時間延長効果に対する、マグネシウムイオンおよび硫酸イオンの相互作用を調べた結果、マグネシウムイオンが5 mMから増加するに従い発光時間が延長されることが明らかとなった。表7に示すように、300 mM硫酸アンモニウムのみ含まれている場合、イクオリンの発光時間の半減期は0.03分、300 mM塩化マグネシウムのみの場合は、表6に示すように、半減期は0.52分であるが、双方の塩類が300 mMづつ含まれている場合、イクオリンの発光時間の半減期は2.60分と延びることがわかった。また、600 mM塩化マグネシウムのみの場合は半減期は7.39分であるが、300 mM硫酸アンモニウム及び600 mM塩化マグネシウムが発光反応系内に含まれている場合、イクオリンの発光時間の半減期は10.70分になることがわかった。このことより、イクオリンの発光時間の延長効果には、硫酸イオンよりマグネシウムイオンがより効果的であり、またこれら双方のイオン存在下でさらに発光時間の延長効果があがることが明らかとなった。
(8)カルシウム結合型発光蛋白質イクオリン量と発光強度の関係
1.5 M硫酸アンモニウムを含む0.1 mM EDTA−10 mM Tris-HCl (pH 7.6)溶液を調整した。この溶液(100μl)に、イクオリンをそれぞれ0.1, 0.3, 1, 2, 3, 5, 8 μg加え、1 mM塩化カルシウムと1.5 M硫酸アンモニウムを含む0.1 mM EDTA−10 mM Tris-HCl (pH 7.6)溶液を100μl添加し撹拌後、発光測定装置Luminescencer-PSN AB2200 (アトー社製)で600秒間発光活性の測定を行った。各イクオリン量に対する最大発光強度値を図5に示す。
1.5 M硫酸アンモニウム存在下では、イクオリン量に比例して発光強度も増すことがわかった。すなわち、通常のイクオリンの瞬間発光に比べ、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム及び塩化マグネシウム等の塩類存在下では発光強度は低下するが、イクオリン量を増やせば強い発光強度を得られることがわかった。
(9)各種塩類の添加による半合成カルシウム結合型発光蛋白質イクオリンの発光時間の持続方法
イクオリンの発光時間持続に顕著な効果がみられた硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウムまたは塩化マグネシウムを用いて、半合成イクオリン(h-イクオリン、e-イクオリン)について発光時間持続効果の検討を行った。それぞれの塩類を1.5 M溶液含む0.1 mM EDTA−10 mM Tris-HCl (pH 7.6)溶液を調整した。これらの塩類を含む溶液(100μl)に、半合成イクオリン(h-イクオリンまたはe-イクオリン)を1.0μgを加え、1 mM塩化カルシウムを含む1.5 M硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウムまたは塩化マグネシウム溶液100μl添加、撹拌後、発光測定装置Luminescencer-PSN AB2200 (アトー社製)で600秒間発光活性の測定を行った。各種塩類におけるイクオリンの発光強度の半減期及び最大発光強度を表8に示す。
以下、表8である。
Figure 2006308501
1.5 M硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウムまたは塩化マグネシウム存在下での半合成イクオリンの発光強度の半減期を比較した結果、3種すべての塩類存在下で半合成イクオリンの発光時間延長の傾向が見られた。この半合成イクオリンの発光時間の延長効果には、イクオリンの場合と同様、硫酸イオン及びマグネシウムイオンが重要な役割を果たしていると考えられる。
本発明にかかる一実施例において、イクオリンの発光反応系に硫酸アンモニウムが、それぞれ1 mM、600 mM、1200 mM含まれている場合の発光パターンを示した図である。 本発明にかかる一実施例において、イクオリンの発光反応系に硫酸マグネシウムが、それぞれ1 mM、600 mM、1200 mM含まれている場合の発光パターンを示した図である。 本発明にかかる一実施例において、イクオリンの発光反応系に塩化マグネシウムが、それぞれ1 mM、600 mM、1200 mM含まれている場合の発光パターンを示した図である。 本発明にかかる一実施例において、イクオリンの発光反応系に300 mM硫酸アンモニウム及び塩化マグネシウムが、それぞれ0.5 mM、300 mM、600 mM含まれている場合の発光パターンを示した図である。 本発明にかかる一実施例において、1500 mM硫酸アンモニウム存在下のイクオリン量と最大発光強度の比例関係を示した図である。

Claims (18)

  1. カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンを用いてカルシウム結合型発光蛋白質溶液を発光させる際の発光時間延長方法であって、
    該カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと結合形成できる陰イオンの存在下で、発光反応を行うことを特徴とする方法。
  2. カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンを用いてカルシウム結合型発光蛋白質溶液を発光させる際の発光時間延長方法であって、
    該カルシウム結合型発光蛋白質のカルシウム結合部位に対して、該カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンより弱い親和力で結合することができ、該カルシウム結合型発光蛋白質を活性化させない陽イオンの存在下で、発光反応を行うことを特徴とする方法。
  3. カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンを用いてカルシウム結合型発光蛋白質溶液を発光させる際の発光時間延長方法であって、
    該カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと結合形成できる陰イオンと、
    該カルシウム結合型発光蛋白質のカルシウム結合部位に対して、該カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンより弱い親和力で結合することができ、該カルシウム結合型発光蛋白質を活性化させない陽イオンと、
    の存在下で、発光反応を行うことを特徴とする方法。
  4. 前記陰イオンが硫酸イオンであることを特徴とする請求項1または3に記載の方法。
  5. 前記カルシウム結合型発光蛋白質を活性化させない陽イオンがマグネシウムイオン、または亜鉛イオンであることを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
  6. 前記カルシウムイオンと置換可能な陽イオンが、ストロンチウムイオンまたはカドミウムイオンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記カルシウム結合型発光蛋白質がアポ蛋白質とセレンテラジンまたはその類縁化合物のペルオキシドより構成される蛋白質であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記セレンテラジンまたはその類縁化合物が下記式(1)または式(2)で表されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
    Figure 2006308501
    (式中、
    1は、置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアリールアルキル基、または脂肪族環式基によって置換されていてもよい直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、
    2は、置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアリールアルキル基、置換または非置換のアリールアルケニル基、脂肪族環式基によって置換されていてもよい直鎖または分枝鎖のアルキル基、脂肪族環式基によって置換されていてもよい直鎖または分枝鎖のアルケニル基、複素環式基であり、
    3は、水素原子、置換または非置換のアルキル基であり、
    1は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシル基またはアミノ基であり、
    2は、水素原子または水酸基であり、
    Yは1〜4個の炭素原子を有する2価の炭化水素基である。)
  9. 式(1)または式(2)において、
    1が非置換のアリール基、非置換のアリールアルキル基、水酸基またはハロゲン原子で置換されたアリールアルキル基、またはシクロヘキシル基で置換されていてもよい直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、
    2が非置換のアリール基、水酸基で置換されたアリール基、非置換のアリールアルキル基、水酸基で置換されたアリールアルキル基、非置換のアリールアルケニル基、非置換の直鎖または分枝鎖のアルキル基、脂肪族環式基によって置換されていてもよい直鎖のアルキル基、分枝鎖のアルケニル基、硫黄を含む複素環式基であり、
    3は、水素原子、メチル基または2−ヒドロキシエチル基であり、
    1は、水素原子、水酸基、フッ素原子、メトキシ基またはアミノ基であり、
    Yはメチレン基、エチレン基、プロピレン基またはビニレン基である、請求項8に記載の方法。
  10. 式(1)または式(2)において、
    1がフェニル基、ベンジル基、p−ヒドロキシベンジル基、p−フルオロベンジル基、p−クロロベンジル基、p−ブロモベンジル基、p−ヨードベンジル基、3,4−ジフルオロベンジル基、ペンタフルオロベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、メチル基、1−メチルプロピル基または2−メチルプロピル基であり、
    2がフェニル基、p−ヒドロキシフェニル基、ベンジル基、α−ヒドロキシベンジル基、フェニルエチル基、フェニルビニル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、メチル基、エチル基、プロピル基、2−メチルプロピル基、2−メチルプロぺニル基、アダマンチルメチル基、シクロペンチルメチル基またはチオフェン−2−イル基であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記アポ蛋白質と前記セレンテラジンまたはその類縁化合物のペルオキシドの前記カルシウム結合型発光蛋白質分子内での分子数比が1:1であることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記アポ蛋白質が、配列番号1〜4で表されるアミノ酸配列を有するアポ蛋白質、または配列番号1〜4で表されるアミノ酸配列において1または数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加された変異体アポ蛋白質であることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記カルシウム結合型発光蛋白質がイクオリン、クライチン、オベリン、マイトロコミン、ミネオプシンおよびベルボインからなる群から選択される蛋白質であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  14. カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンを用いて発光させるカルシウム結合型発光蛋白質溶液の発光時間を延長させるためのキットであって、
    カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンを含む第1の溶液と、
    該カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンと結合形成できる陰イオンを含む第2の溶液、及び前記カルシウム結合型発光蛋白質のカルシウム結合部位に対して該カルシウムイオンまたはカルシウムイオンと置換可能な陽イオンより弱い親和力で結合することができ、前記カルシウム結合型発光蛋白質を活性化させない陽イオンを含む第3の溶液のうちの少なくとも一方と、
    を含むキット。
  15. 前記陰イオンが硫酸イオンであることを特徴とする請求項14に記載のキット。
  16. 前記カルシウム結合型発光蛋白質を活性化させない陽イオンがマグネシウムイオン、または亜鉛イオンであることを特徴とする請求項14または15に記載のキット。
  17. 前記カルシウムイオンと置換可能な陽イオンがストロンチウムイオンまたはカドミウムイオンであることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載のキット。
  18. 前記カルシウム結合型発光蛋白質がイクオリン、クライチン、オベリン、マイトロコミン、ミネオプシンおよびベルボインからなる群から選択される蛋白質であることを特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載のキット。

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